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UNIDOで働くために - 外務省 国際機関人事センター

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UNIDOで働くために - 外務省 国際機関人事センター
UNIDOで働くために
国際連合工業開発機関
United Nations
Industrial Development
Organization
外務省国際協力局地球規模課題総括課
外務省国際機関人事センター
在ウィーン日本政府代表部
外務省国際機関人事センターでは、国際機関への就
職を目指す日本人の方の採用に向けた支援に関連す
る業務を行っています。
http://www.mofa-irc.go.jp
2
目次
 UNIDOで働くこととは
・・・3
 UNIDOとは
 UNIDOについて
 日本とUNIDO
・・・4
・・・5
 UNIDOの組織と業務
 UNIDOの組織
 UNIDOで働く日本人
・・・6
・・・7
 UNIDOで働くために
 応募の実例
 応募資格・求められる人材
 応募方法
・・・8
・・・9
・・・10
3
UNIDOで働くこととは
名前
西川泰藏
肩書
事務局次長
国連工業開発機関、UN
IDOとは、途上国や新興国
の持続的工業開発の支援を主
たるミッションとする、国連
の専門機関の一つです。具体
的な活動は、(1)技術協力、
(2)国際標準などの規範策定や普及、(3)途上国経済開発に関す
る調査・研究や政策立案に対する支援、そして(4)途上国開発に係
わる情報共有や政策課題の検討を目的とした「フォーラム」の開催の
四つの柱から構成されています。これらの活動内容を政策課題の観点
から見ると、持続的工業開発を通じた貧困の削減、そのための必要条
件でもある中小企業やアグリビジネスの競争力の強化、途上国への技
術移転・投資促進、環境・エネルギー問題への対応、グローバル市場
への参入に不可欠な製品の品質確保や認証制度の確立、などの課題へ
の対応が中心となります。
このため、UNIDOには、ウィーン本部の他、世界約50カ国に
あるフィールド・オフィス、主に先進国からの技術移転を担当する約
10カ所にある投資・技術移転促進事務所、ニューヨーク、ブラッセ
ル及びジュネーブにあるリエゾンオフィスなどから構成されていて、
工業技術、経済、法律、人事・財務など、さまざまな分野の専門家が
ホスト国、ドナー国、他の国連機関などと連携しつつ、世界で活動し
ています。
途上国や新興国の経済開発支援の分野で経験を有しておられる方々、
そして、同分野、とりわけ持続的工業開発に不可欠な環境・エネル
ギー問題を専攻された若い方々に、UNIDOの活動に興味を持って
いただければ幸いです。
4
UNIDOとは
 UNIDOについて
•
•
•
国連工業開発機関(UNIDO)は、開発途上国の工業化を促進する
ことを目的として、1966年の国連総会決議に基づき、1967年
に総会の補助機関として発足しました。その後、UNIDO憲章の発
効に同意する旨の通告をした国が80か国以上に達したことにより、
1986年に国連の第16番目の専門機関として独立しました。
活動の目的は、開発途上国における工業開発の促進および加速を図る
こと、また、世界的、地域的および国家的規模にて、工業開発および
工業協力を推進することです。
具体的には、開発途上国における持続可能な工業開発を促進するため
に、技術協力活動・政策助言を実施しています。近年は、①生産活動
を通じた貧困削減、②貿易能力の強化、③環境及びエネルギー、を重
点分野に定め、LDC諸国(特にアフリカ地域)を中心として、起業
家育成・中小企業支援、貿易上の技術・品質基準に沿った製品開発能
力の強化、環境的に持続可能な産業開発戦略の構築、等に関するプロ
ジェクトを実施しています。また、投資・技術移転促進事務所を通じ
て、途上国への投資促進や技術移転の促進も行っています。
 加盟国数:172カ国(2013年1月1日現在)
 職員数:676名(2012年12月31日現在)
うち、専門職以上の職員数(ナショナル・オフィサーを除く):267名
・専門職以上の職員数の多い国(アルファベット順):オーストリア、中
国、 フランス、ドイツ、イタリア、日本、ロシア、イギリス
 所在地(勤務地):本部(ウィーン)、フィールド・オフィス(地域・
国事務所、デスク含む)約50カ所、ITPO(投資・技術移転促進事
務所)約10カ所、リエゾン・オフィス3カ所
 主要な部局:事務局長室、事務局次長室(戦略的研究部門を含む)、プ
ログラム開発・技術協力局、プログラム支援・一般管理局
5
 日本とUNIDO
 日本は、長年、総会への参加に加え、UNIDOの意思決定機関
の一つである工業開発理事会(IDB)及び計画予算委員会(P
BC)のメンバーを務め、また、主要拠出国としてUNIDOの
政策立案・活動実施の両面で参加・協力してきました。
また、UNIDOは、人間の安全保障の推進に力をいれており、
国連に設置された「人間の安全保障基金」を利用し、現在までに
13カ国で計15件のプロジェクトを実施しています。
 UNIDOは、モントリオール議定書(オゾン層保護基金)及び
地球環境ファシリティ(GEF)の実施機関であり、近年環境関
連事業の割合が高まっています。日本は、環境分野(グリーン成
長)の他、アフリカの開発支援、日本企業の技術を活用した途上
国の工業開発促進等の分野を重点に、UNIDOとの協力関係を
強化しています。
UNIDOにおける日本人職員数の推移
D2
D1
P5
P4
P3
P2
P1
計
2009
1
2
4
2
5
4
0
18
2010
1
3
2
2
4
3
0
15
2011
1
2
2
4
4
2
0
15
2012
1
1
2
6
1
3
0
14
2013
1
2
3
5
3
2
0
16
各年1月1日現在
6
UNIDOの組織と業務
 UNIDOの組織(2013年2月1日現在)
事務局長室
・内部監査室
・法規室
事務局次長室
・改革・組織改編室
・評価グループ
リエゾン・オフィス
・倫理等窓口
戦略的計画・
ドナー連携・
品質保証部
政策立案機関事務局
プログラム開発・
プログラム支援・
技術協力局
一般管理局
・広報・
対外関係部
プログラム結果
モニタリング
人材管理部
事務局
農業ビジネス
開発部
財務サービス部
ビジネス・投資・
情報・通信
技術サービス部
管理部
貿易能力構築部
業務支援
サービス部
エネルギー・
気候変動部
環境管理部
モントリオール
議定書部
地域プログラム
事務局
開発政策・
戦略的研究部
フィールド・オフィス
7
 UNIDOで働く日本人
•
インド地域事務所代表兼南アジア地域事務所長 藤野あゆみさん
現在、UNIDOのインド事務所代表及び南アジ
ア地域事務所長として、南アジア7カ国(アフガ
ニスタン、バングラデシュ、ブータン、モルジ
ブ、ネパール、スリランカ)を担当しています。
仕事の主な内容は、工業開発におけるエネル
ギーと環境そして貿易の分野での技術援助です。
特にインドでは製造業におけるエネルギー効率
の向上や、クリーンテクノロジーの導入、PCB
や製造過程で放出されたり産業廃棄物に含まれ
る化学物質(POPs)の処理等、工業分野の直
面する問題に、じかに関っています。インドの
ような中進国では、国連の役割や意義が取りざ
たされていますが、ある特定の専門的な分野では、まだまだUNIDOの持つグローバルな
技術導入や知識の蓄積が強みを発揮します。膨大なインドの政府行政機構の中にあって、
各省庁間の調整を通し、政策レベルでのグリーン工業化の論議を立ち上げるのもそのひと
つです。
ブータン、ネパール、バングラデシュ等のLDCでは、その工業製品が地域及び世界市場
に参入する為に必要な国際取引における新しい基準や 規制に関する情報交換や、新しい基
準に従った商品を生産輸出する為の研修や訓練を行っています。また、国際レベルで競争
するまでの工業ベース(特に食品加工、繊維業)を強化するための技術支援もしています。
インドを中心とした南南協力(South-South Cooperation)も大きな課題のひとつです。人
とものの動きが激しいこの地域では、工業発展もCross-Boarderの視点なしには語れませ
ん。
• 戦略的研究・品質保証・広報局 開発政策・統計・研究部
工業研究調査官 原口信也さん
UNIDOでの研究調査業務は、主に途上国
の持続可能な産業発展を支援するため、国々
の政策立案の土台となるような研究をし、根
拠に基づいた政策提言を行っています。大学
での研究、教鞭の経験を経て、UNIDOで働い
ていますが、同じ研究職でも、UNIDOでの仕
事は私にとってとても興味深いものです。
研究成果をただ出版するだけではなく、それがどういうふうに政策やUNIDOの
プロジェクトに活かすことができるか、研究内容をUNIDOの開発政策担当グルー
プや技術協力グループと積極的に議論を重ね具体的な行動指針を抽出していきま
す。また、国の政策担当者や他の国際機関と研究成果について討議する機会も多
く、そういう中で常に途上国の産業発展の課題について直接情報を得、新たな研
究へと繋げていきます。このような国連ならではの研究業務は、変化に富、知識
を実際に応用し発展途上国のために活かす機会に恵まれています。
8
UNIDOで働くために
 応募の実例
•
プログラム開発・技術協力局環境管理部
工業開発官 飯野福哉さん
環境管理部はグリーンインダストリー(Green Industry)を横断テー マと
して、クリーナープロダクション(Cleaner Production)、水資源管理、そ
して残留有機汚染化学物質管理という3課で構成されています。部全体とし
ては、水銀も含めた関連条約のプロジェクト企画・申請・運営、関連テーマ
の国際会議開催やネットワークの立ち上げなどを主な仕事としています。私
の所属するストックホルム条約課は、ダイオキシン、PCB、電子廃棄物に
含まれるある種の臭素系難燃剤やフッ素系界面活性剤を規制物質とするス
トックホルム条約を担当しています。
具体的には、公共の環境基金としては最大であり、国連気候変動枠組条約
への資金提供もしている、地球環境ファシリティ(Global Environmental
Facility)に、各国の政府担当者と協力してプロジェクトの申請を行い、その
実施をしています。
同僚の多くは博士号やMBAを持ち、数年の職務経験の後、採用されて
います。私は、アメリカ環境保護庁や(独)産業技術総合研究所などで研究
職に従事した後、東京にある国連大学を経てUNIDOに入りました。国連
大学にてプロジェクト管理を担当したことが、UNIDOの公募で採用され
る際に役立ちました。途上国における環境問題の改善に直接関われるやりが
いと責任のある仕事です。皆さんの応募をお待ちします。
9
 応募資格・求められる人材
 国際機関では、「語学力」「学位(修士号以上)」「専門性」が
あることが、応募の前提となっています。
 語学力:英語もしくは仏語で業務遂行可能なこと。
 学位:応募するポストと関連する分野で修士号以上の学位を取
得していること。
 専門性:応募するポストと関連する職務経験が一定以上あるこ
と。
 UNIDOの職員の傾向として、以下の点があげられます。
 技術協力関係の職種では、工学(環境、化学、森林等)、農学、
理学、等の分野のバックグランウドを持つ者が多い(当該ポス
トに応じた特定の専門性を有する者も多い)。また、他の開発
系・援助系国際機関出身の職員も多い。
 研究関係の職種や管理関係の職種では、経済、社会科学、国際
関係等の分野のバックグラウンドを持つ者が多い。
 銀行業務、財務、経理分野での職務経験を持つ者もいる。(金
融の専門家は、現在、技術協力関係職種でもニーズが高い。)
 語学能力については、基本的に英語で足りるが、他の国連公用
語ができれば望ましい。
 募集の多い職種は以下のとおりです。
 Industrial Development Officer (工業開発官)
※技術協力関係のみでなく、研究関係の職種もある。
 Industrial Research Officer (工業研究調査官)
 Programme Officer (プログラム・オフィサー)
 なお、UNIDOは現在特に、その3つの重点分野(①生産活
動を通じた貧困削減、②貿易能力の強化、③環境及びエネル
ギー)の専門家を求めています。また、組織管理や業務支援の
専門家も求めています。
10
 応募方法
UNIDOで働くためには、以下の方法があります。
 JPO派遣制度への応募
外務省では、将来的に国際機関で勤務する正規の職員を志望する若
手の日本人の方を対象に、派遣に係る経費を負担し、一定期間(原則
2年間)各国際機関へ職員として派遣し、国際機関の正規職員となる
ために必要な知識・経験を積んで頂く機会を提供する目的で、JPO
派遣制度を実施しております。
JPOは派遣期間終了後、引き続き正規職員として派遣先機関やほ
かの国際機関に採用されることが期待されますが、自動的に国際機関
の正規職員になることが保証されるものではありません。派遣期間終
了後に正規職員となるためには、通常の手続きに従って空席ポストに
応募して採用される必要があります。
JPOとして派遣されるためには、外務省で実施しているJPO派
遣候補者選考試験に合格する必要があります。JPO派遣候補者選考
試験は、通常年1回実施しています。募集要綱は、国際機関人事セン
ターのホームページに掲載されます。
<応募資格>
(1)35歳以下(受験年の4月1日現在)であること。
(2)外務省として派遣可能な国際機関に関連する分野における大学
院修士課程を修了し、当該分野に関連する職種において2年以上
の職務経験を有すること。
(3)英語で職務遂行が可能であること。
(4)将来にわたり国際機関で働く意思を有すること。
(5)日本国籍を有すること。
11
 空席公告への応募
職員の退職、転任、転出、あるいはポストの新設によってPレベル
もしくはDレベルのポストに欠員が生じた場合に国際的に公募されま
す。応募したい空席ポストがあり、資格要件を満たしている場合には、
所定の応募用紙をホームページから入手し、記入の上、UNIDOに
直接応募してください。
応募後、書面審査が行われ、応募者の専門性・勤務経験が、空席ポ
ストに合っているか否かが審査されますので、空席公告の職務内容を
十分に踏まえて応募用紙を作成する必要があります。
UNIDOの空席公告の情報は、以下に掲載されています。
https://www.unido.org/vacancies.html
 コンサルタント・ロスターへの登録
UNIDOでは、プロジェクトを実施するにあたり、多くのコンサ
ルタントを雇用しています(2012年は延べ約4,000名)。短
期/臨時職員ですが、国際機関の正規職員となるために必要な知識・
経験を積める機会であり、コンサルタントを経て正規職員となる人も
います。
ロスターから採用されるシステムとなっていますので、以下のホー
ムページから登録して下さい。
https://www.unido.org/overview/employment/unido-consultant-roster.html
 インターンシップ・プログラムへの応募
UNIDOでは、主に大学院生を対象に、一定期間(通常3~6ヶ
月、最長9ヶ月)のインターンシップ・プログラムを設けています。
英語で職務遂行が可能であること等の条件があり、無給かつ旅費、滞
在費等は自己負担ですが、国際機関での勤務体験ができる機会です。
インターンシップ・プログラムの詳細な情報や応募用紙は以下に掲
載されていますので、直接応募してください。
https://www.unido.org/internship.html
なお、コンサルタント及びインターンとして採用されるためには、
希望部署に積極的に連絡を取ることも重要です。
12
お問い合わせ先
UNIDOに関する一般的なご照会
外務省 国際協力局 地球規模課題総括課
Tel: 03-5501-8246
在ウィーン日本政府代表部
Tel:+43-1-26063-37
http://www.vie-mission.emb-japan.go.jp/Vacancies/vacancies_ja.html
E-mail: [email protected]
空席情報などについてのご照会
外務省国際機関人事センター http://www.mofa-irc.go.jp/
外務省国際機関人事センターでは、ホームページに国際機関の採
用に関する情報、応募書類の書き方や面接対策などの情報を掲載し
ております。面接まで進んだ場合には、国際機関人事センターまで
ご連絡ください。
国際機関別案内パンフレット
http://www.mofa-irc.go.jp/shiryo/index.html
(平成24年6月作成)
(平成24年9月改訂)
(平成25年5月改訂)
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