国連・アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)

国連・アジア太平洋経済社会委員会 (ESCAP)
アジア太平洋障害者の 10年
107の目標
日本語仮訳
英語版原文
日本の現状に対する障害者団体役員 11人による評価
2000
年 12月 11日
日本障害者リハビリテーション協会
はじめに
障害者の完全参加と平等を掲げて取り組まれてきたアジア太平洋障害者の 10年もいよ
いよ残すところ 2年となりました。
この間、アジア太平洋地域での障害者とその関係者の交流が大きく進み、各国での法
制度の制定が見られ、また各種障害者団体の結成もなされてきました。
しかしながらまだ障害者の完全参加と平等とはほど遠い現状が残されていることも事実
です。
日本でもそのほかのアジア太平洋の国々でも、 2002年までの 2年間を有効に活用し、
積み残された課題に集中的に努力することが必要です。同時にこの時期は、この 10年の
成果を全体として確認し、そこから教訓を引き出し、新たな課題に挑戦する 2003年以降
の計画を立でなければなりません。
本報告書が紹介している f107項目の目標」は、障害者団体の要求も反映させつつ国
連・アジア太平洋経済社会委員会 (ESCAP)が2000
年 6月の総会で採択したもので、世
界のこの地域のすべての国で 2002
年までに実現するべき共同の目標です。
他の国々に先駆けて日本の障害者団体はこの f107の目標 jを活用して日本の現状を
評価し、全体として 50%の達成にも至っていないとし、うきびしい評価結果を本報告書で
述べています。それを 2000
年 12月のバンコクで、のキャンペーン会議で、報告し、他の国々
でもこれを活用して自国を評価し、各国が交流できるように呼びかけようとしています。
2002年の 10月、日本の札幌と大阪を会場にして開かれる「アジア太平洋障害者の 10
年J
最終年記念フォーラムは、アジア太平洋地域の政府関係者にとっても民間団体にとっ
ても f
10年 J
の大きな節目となるものですが、そのような重要な交流と検討の場においてこ
の f107の目標 Jは共同の目標であり、評価のものさしとなるものです。
本報告書が広く活用されることを心から期待しております。
2000
年 12月 5日
日本障害者リハビリテーション協会
目次
日本語仮訳
P3
英語版原文
P 20
日本の現状に対する障害者団体役員 11人による評価
P36
評価結果 1
1
0
7項目の一覧
評価結果 2
1
0
7項目の一覧(高い評価の 25項目と低い評価の 22項目)
評価結果 3
1
2領域の比較
評価結果 4
項目ごとのコメント
2
アジア太平洋障害者の 10
年
107の目標(仮訳)
アジア太平洋障害者の 10年の行動課題を実行するための目標
「アジア太平洋障害者の 1
0
年の目標の達成とこの地域の
障害のある人々の機会均等化に関する地域フオ}ラム J
(
1
9
9
9
.
1
1
.
2
2・24バンコク)
で修正され、
アジア太平洋経済社会委員会第 56総会
(
2
0
0
0
.
6
.
1・7バンコク)
で承認された。
正式名称は「アジア太平洋障害者の 1
0
年の行動課題を実行するための目標 jで
、
r
1
0
7の目標」は通称です。
バンコクでのキャンペーン2
000
では、 1-8
のラウンドテーブルセッ、ンョン (
1
2
月1
3日)
でこの r
1
0
7の目標Iが使われる予定です。たとえばセッ泊ン2は『情報と国民の啓発1で
1
0
7
の目標Iのなかの f
情報Iの 3
.
1から 3
.
3までと、『国民の啓発 Iの 4
.
1から 4
.
8
あ
り
、 r
までの合計 1
1の目標を取り上げます。
2
0
0
2年)までの達成にむ
したがって参加者は、この目標を読んでおくとともに、最終年(
けて自国での取り組みの現状を整理して、目標ごとにメモしておくことが望まれます。(キ
ャンベーン 2
0
0
0参加予定者用に主催者が項目ごとにメモ欄のついた英文 1
0
7目標を用
意していますo )
アジア太平洋障害者の 1
0
年の「行動課題J
は1
9
9
2年に決められた 1
2
領域ですが、よ
り細分化した r
7
3の目標jが 1
9
9
5年の政府間評価会議 (NGOも参加)で決められ、それ
を補強し目標年を一律 2
0
0
2年とした r
l
0
7の目標 jが 1
9
9
9年の評価会議で決定され、
2
0
0
0年 ESCAP総会でも承認されました。
この日本語仮訳は日本社会事業大学、松永千恵子、松尾縁、佐藤久夫によるもの
です。この仮訳に対しては、できるだけ日本の実情に即して意訳すべきとの意見が
出されていますが、まだ見直しがされていません。ご意見をお寄せください。
3
1.国内調整
(
a
)重要課題
一つの問題は、 ESCAP地域のほとんどの国には障害に関する圏内調整機闘があるが、障害
問題の進歩が各国内の地域レベルまで充分には浸透していないことである。第二の問題点は、
全国レベルとそれに準ずるレベルで調整委員会の仕組みの永続性を確保し、 2
002年以降も維持
できるようにすることである。
(
b
) 目標
1
.1
障害問題圏内調整委員会 (NCC)を設立し強イじする。 NCCは、「十年」の行動課題実施のための、
多分野アプローチの推進に関する報告義務を議会・政府首脳に対してもつ適切な機構を備え、
国と地方のすべてのレベルの政府及び関連省庁・政府機関の政策決定レベルの代表が参加し、
また障害者自助団体や知的障害者親の会、障害のある女性を含む NGOが実質的に参加し、か
っ資源の適切な割り当てを受けるものとする。
1
.2
NCC執行委員会を設立し強化する。この執行委員会は、国と地方の政府、関連省庁・機関の代
表、および障害者自助団体や知的障害者親の会、障害のある女性を含む NGOの適切な代表者
によって構成され、 NCC の決定の実施状況を適時にフォローアップし、監視するとともに、
NCCの活動を推進する。
1
.3
全国レベルに準ずるレベル(州や県など:訳注)に調整機関及び執行機関を設ける。そこには
草の根運動のグループと組織の参加のための適切な方法を講じる。
1
.4
圏内行動計画を作成し、これを目標年次および監視と評価を行う機構をそなえた園の開発計画
に組み入れる。同時に「アジア太平洋障害者の十年」行動計画、とくに本文書に含まれている圏
内行動の目標実施のために、適切かつ多分野にわたる資源を割り当てる。
1
.5
圏内行動計画において、圏内で実施される都会と地方の開発計画を含むすべての貧困緩和事業
に障害のある貧しい人々の参加を促進する方策を確認し、それを優先させる。
1
.6
貧困緩和およびその他の開発事業への助成基準として、障害のある人の参加を明記する。
1
.7
調整機関及び執行機関が効果的に機能するために、これらを適切な資源と設備を備えた法律に
もとづく恒久的な組織として強化する。
1
.8
障害のある人々の積極的なイメージを促進する緊急な方策を遂行する。そのイメージには教育、
4
訓練、雇用、スポーツ、芸術、文他的活動および地域生活での彼らの可能性、能力、業績が含ま
れる。さらに、障害のある人々の積極的なイメージを促進するかめに、国の、あるいは国際的
な障害者の目、地域の祭典やその他のメディアなどを活用する j
1
.9
障害にかかわる国あるいは地域レベルのすべての関係者の聞に、効果的なコミュニケーシ ン
ルートを設立する。これを通じて情報提供、効果的な問題解決、そしてタイムリーで適切かづ
面的な協議、とくに障害者の自助グループと障害者のための NGO との聞の協議を確実にす
Z
1
.1
0
障害のある人々の機会均等化に即する法律とその修正も含めて、障害のある人々のための全プ
ログラム、サービス、法令についての情報を適切に集め、普及・公表する。これは障害のある
人が利用できる方式でなされ、また障害のある人々とその家族の識字レベルを配慮した言葉で
なされる。
1
.1
1
障害者とその家族の生活状況に関する正確なデータを集めて定期的に更新するための適切な機
構を設立する。そこには事例やその他の情報が含まれ、それらを利用してサービス利用状況や
障害のある人々の機会均等化の進展状況についての判断がなされ、政策立案に役立てられる。
同時に障害のある人々のプライパシーが守られるよう全個人データは責任をもって使用される。
2.立法
(
a
) 重要課題
「アジア太平洋障害者の十年」行動課題のなかの「法律」にかかわる目標の見直しによって、
次のことが指摘された。多くの国で機会均等化に関する基本法の制定が行われるというある程
度の進歩はあった。しかし婚姻や相続などにかかわる実体法、刑法、民事訴訟法などの手続き
法の見直しでは、ほとんどあるいはまったく進歩がなかった。
(
b
) 目標
2
.1
相続、婚姻、財産などの法律や、刑法、民事訴訟法などあらゆる実体法と手続き法およびさま
ざまな問題に関する政策規定を調査・確認する適切な機構を設立する。
2
.2
実体法および訴訟法を改正し、障害のある女性や知的障害のある人々を含め、障害のある人々
に対して平等な法的保護を与える条項を盛り込むとともに、彼らの完全参加や機会均等を制限
する条項や差別的な条項を撤廃する。
2
.3
障害のある女性や知的障害のある人々を含め、障害のある人々の権利を守り、彼らのための
肯定的行動を促進し、さらに差別的な行為や建築およびコミュニケーションの障壁を取り除く
ための、効果的な執行機構が組み込まれた基本法を制定する。
2
.4
5
貧困生活を送る重度障害のある人々とその家族、および主要な稼ぎ手が障害者となり扶養家
族を支える収入源がない人たちを対象に、財政支援を行う国の社会保障制度を導入する。
2
.5
関税に関する法律を見直し、障害のある女性を含む障害のある人々の生活の質を向上するた
めに必要な用具と資材、とくに教育、就労、スポーツ、レジャー、文佑活動および日常生活に
必要な用具と資材を含めて、車両、福祉機器、医療品の輸入関税免除を導入する。
2
.6
税制に関する法律の見直しを行い、障害のある人々への優遇措置、障害者の雇用主への優遇
措置、および国産福祉機器の免税などの製造業者への優遇措置を導入する。
2
.7
職場、公共の場、交通機関、家庭での健康と安全を促進するために突通法令と産業/労働法令
を含む法律民間リを制定または改定する。また、障害のある利用者のニーズにとくに注意しつつ、
業務用、家庭用、個人用の輸送機関、設備、器具、その他の品目の安全基準を設ける。
2
.8
関税免除品リストの定期的な見直しのための機構を設ける。
2
.9
既存の無料司法扶助サービスの対象に障害のある人々を含めるか、障害のある人々のための
無料司法扶助サービスを発足させる。
2
. 10
障害のある人々の権利を守るための(オンプツマンなどの)執行の仕組みを基本法に設け、さ
らにその効果的な執行のために基準と規則を告示する。
2
.1
1
著作権に関わる法律を修正し、教育的、情報的、そしてレクリエーションの資料を障害のあ
る人々が利用する権利を守り、そのような資料を書き換え、転移、翻訳、再生するための規定
を定める。
3
.情報
(
a
) 重要課題
正確で定期的に更新される情報の入手は、権利擁護にとって、また障害のある人々のための
サービスの企画と実行のために、極めて重要である。 ESCAP地域の多くの国で情報システム
を開発するにあたって、障害問題に関するデータベースの設立のための資金の不足とさまざま
なレベルでの中核機関の欠如とが、大きな障壁となっている。とくにこの間題は地域レベルで
深刻である。さらに、情報は地方レベルで入手できなければならない。簡単で、共通かっ役立
つ障害の定義がないために、使いやすく正確で比較できるデータの収集をめそる問題を一層ひ
どくしている。 2000年 2月にニューデリーで聞かれた障害者統計に関する研修ワークショップ
は、障害の定義の国際的な改定の動きと関連して、この地域で障害の定義を議論するはじめて
の場であった。
(
b
) 目標
6
3
.1
NGOと自助組織、そして固と地方の障害担当との協調体制の中で、障害の状況に関して定期
的に最新情報に更新するデータベースを設立する。それには、障害のある人々の人口統計的デ
ー夕、教育レベル、雇用状況、住居、家族構成、登録障害者団体への入会状況を含む社会・経
済的側面などが含まれる。そして、データベース設立の目的は、
(
司 さまざまな省庁と組織がもっている障害に関する利用可能な情報を索引すること
(
b
) 障害のある人々とその家族にわかる言語とコミュニケーシヨン方法とを用いて、情報を
地域レベルの組織に適切な方策をもって広めること
3
.2
国の統計局の能力を強化する。アジア太平洋地域での比較を促す共通の役立つ障害の定義を
開発適用する。さらに、全国レベルの障害関連調査の実施を提唱する。
3
.3
「アジア太平洋障害者の十年」の行動課題と修正目標の実行を促すため、これらを各国語と
地方言語に翻訳する作業をすぐに行う。そしてマスコミ、地域メディア、政府機関、ボランテ
イア団体を通じてその翻訳を普及する。
4
.国民の啓発
(
a
) 重要課題
障害のある人々の平等な参加を制限する重要な要因は、彼らが社会の完全なメンバーとして
機能することを妨げる認識と習慣が広く行き渡っていることである。しばしば、障害のある人々
の能力は認められないままである。彼らの可能性を十分に伸ばす機会は限られている。これを
改正するためには、完全参加と平等のためのすべての啓発キャンペーンが、障害のある人々の
能力を強調し、生産的な市民であり主流の開発過程に参加する完全な権利を持つ社会のメンバ
ーであることの価値を強調することが重要である。
政府の役人、とくにこれまで障害者問題を扱ってこなかった省庁の役人の認識を高める必要
がある。とくに、障害自体が開発の課題であるということともに、社会の主流の開発過程に障
害者が完全参加する権利を持っていることを理解する必要がある。
「障害のある人々」や「障害者」という用語は同義語的に使われてきたが、これは ESCAP地
域での用語法と好みの多様性の反映である。
(
b
) 目標
4
.1
民間や地域メディアを含む全国そして地方の出版物と電波を通じたマスコミが、障害のある
人々への国民の認識と態度を改善するような、通常の、正確な記事によって r10年」に関連し
た話題を取り上げることに、ただちに着手する。
4
.2
青少年のための事業を実施するすべての教育・訓練機関、政府機関、 NGOが、すべての青少
年ために企画された活動に障害のある青少年が参加できるようにするための方法を、明確にし
実施するよう促す段階的行動をとる。
4
.3
7
文部省とその他関連する全省庁により、それぞれの国や地域で使われているいろいろな様式
の教育と機能的識字教材のすべての見直しを直ちに開始するよう促す。そして障害のある人を
傷つけるような内容を取り除き、かれらが地域生活の主流に溶け込むのをサポートするイラス
トや説明を加えることを促す。
4
.4
アジア太平洋地域における障害のある人々の完全参加と平等を促進する初日カバーおよび記
念切手の発行の即時実行を促す。
4
.5
情報とメディアの政策およびプログラムに障害問題を含め、障害分野のために適切な時間と
スペースを取るよう主張する。さらに、各種のパフォーマンス、とくにコメディ一、映画、漫
画などを通じて障害のある人々に対する否定的イメージや不正確なイメージを描写することを
禁ずるよう主張する。
4
.6
障害のある人々に対する国民の認識を高め、態度を改善するためのマスコミの努力に関する
資料収集のため、政府の省庁および NGOが、報道紹介サービス(新聞切り抜き集の発行など:
訳注)を実施するよう促す。
4
.7
アジア太平洋レベル、国レベルおよび国に準ずるレベルで、障害のある人々の才能と願いを目
立たせる国民啓発キャンベーン活動の一部として、障害のある人によるあらゆる文他的行動(芸
術と舞台芸術を含む)とスポーツを推進する。
4
.8
公務員および全部門の専門技術者の養成カリキュラムおよび現任訓練カリキュラムに、主流の
開発問題として障害を位置づける。これは、障害問題における多面的協力を促進し、すべての
主流の開発活動への障害のある人の統合を推進するためである。
5.アクセシピリティーとコミュニケーション
(
a
) 重要課題
障害者が自由に移動する手段を確保することは、主流の開発過程に完全参加する能力、自尊
心そして自信を築くための本質的要素である。教育、訓練、雇用などの事業や障害に係わる決
定は障害者が行けない場所で行われている。
移動の自由は相 Eに関係する 3つの主な要素、つまりアクセシピリティー、コミュニケーシ
ヨン、そして福祉機器から構成される。
ESCAP地域の国と領地は、障害者の物理的環境へのアクセスと効果的なコミュニケーション
システムの利用の面でさまざまな達成水準にある。政府機関、自治体、 NGO、さらに個人のレ
ベルを含むすべてのレベルで、情報交換とネットワーク形成が非常に重要である。
もうひとつの重大な課題は、バリアフリー機能を既存の公共突通システム、建築物その他の
既存のインフラに体系的計画的に導入することである。
もうひとつの重要な分野は、訓練と雇用のための場所の物理的アクセスを改善するために、
職場のレイアウト、道具、設備と機械の改善の対策を調査し評価することである。
8
自国に手話のない地域での手話開発の可能性を緊急に検討する必要性がある。さらに、アジ
ア太平洋地域で多様な言語を使用する人々の聞のコミュニケーシヨンを容易にするための、基
本的なサイン(手話)のセットを決定することの実行可能性についての議論が残っている。
(
b
) 目標
5
.1
交通機関、教育施設、住宅、レクリエーシヨン施設など公共的な建築物や施設のすべての新
築、修繕、拡張時の設計および計画に、バリアフリー機能を基準要件として組み込むことをた
だちに始める。この基準には効果的な実施を確保する方策が、とくに公立施設の新・改築のた
めに、含まれるべきである。
5
.2
すべての障害者グループのために、歩道にスロープを設けたり適切な信号や施設を用意する
などにより、建物の外部環境をアクセシプルにすることをただちに実行に移す。
5
.3
本線と幹線ルートを手始めに、大量交通機関とサービスに、バリアフリー機能を導入するた
めの取り組みをただちにはじめる。さらに大量交通機関の改造と拡充に際しては、計画段階の
始めよりバリアフリー機能を組み込むための取り組みをただちにはじめる。
5
.4
建築家、エンジニア、および都市計画・農村計画担当者の訓練カリキュラムにバリアフリー
設計を含めるよう促す取り組みをただちにはじめる。
5
.5
既存の建築関係規則に障害のある人のための環境改善を組み入れるための取り組みをただち
にはじめる。
5
.6
ESCAP地域の各政府と障害問題にかかわる N G Oの聞に、アクセス・ネットワークを形成し
強イじする。その目的は、とくに技術開発、基準、手続き、経験と資源についての情報交換を促
進することである。
5
.7
障害のある人にとって、職場のレイアウト、道具、設備、機械、そして器具をより使いやすく
するための研究をただちに進める。
5
.8
標準の圏内手話の開発に向けての取り組みをただちにはじめる。同時に手話通訳者の資格の
制度他の取り組みもただちにはじめる。
5
.9
テレビ番組(とくにニュースとドキュメンタリー)および主要な公共サービスと施設、とく
に警察、病院、裁判所、金融機関における手話通訳サービスの利用の権利の保障にむけて取り
組む。さらにほかの公共の場所でも話し言葉に代わるコミュニケーションの方法を提供する。
9
5
.1
0
一般の印制物を読むのが困難な人や朗読サービスの必要な人のために、点字、拡大文字、コ
ンビューター・ディスク、カセットテープ、その他の適切な媒体を利用する権利を保障するた
めに取り組む。
5
.1
1
すべての障害グループに役立つよう、字幕と音声描写を導入し増やすとともに、コンビュー
ター機器、インターネット、ラジオ、電話、ファクス、その他情報や娯楽のための視覚メディ
アを利用しやすいように改善する。
6
.教育
(
a
)重要課題
障害のある子供と若者の教育のための、政策とプログラムの開発と実行は不十分である。多
くの ESCAPの国と領地では、なんらかの教育を受ける機会をもっているのは障害のある子供の
5%以下である。さらに統計の示すところによれば性別格差があり、少女の方が教育機会が少
なくなっている。多くの障害のある子供や若者は、社会の片隅に押しやられたグループに属し
ている。これらの子供と若者は二次的な不利益を蒙っているといえる。
多数の子供は学習障害をもっているが、そのことが理解されていない。このため教育から落
ちこぼれ、さらに社会・経済問題につながる。他のグループは学校に残るものの教育的ニーズ
は満たされない。
障害のある子供と若者は、適切な形での教育、情報、レクリエーションの資料をほとんどあ
るいはまったく利用できない。障害のある子供や若者がそのような資料を利用できるようにす
るには、新技術の活用が不可欠である。このため著作権の問題が、関係する国連組織の部局と
その他の国際組織、および著作権の所有者、製作者(例、作詞者、音楽家、作家、ソフトウエ
ア作者)、資料生産者などの代表者による首脳会議で緊急に取り上げられ、そのような資料を障
害者が利用できるよう明確な約束が確認されねばならない。この問題はまた圏内レベルでも取
り上げられねばならない。
教育の考え方と実践をめそって、近年大きな変化があった。障害のある子供や若者が兄弟や
仲間とともに、地域の学校やインフォーマルな教育活動に参加する権利をもつことが認められ
ている。教育プログラムは、多様なニーズをもっ子供たちに、より責任をもったものにならな
ければならない。同時に、家族と地域の役割も強イじされる必要がある。 2
1世紀の初期には、ず
っとより多くの障害のある子供と若者が、分離された場所ではなく統合された場所で教育を受
けると予想される。
(b) 目標
6
.1
ESCAP地域の各国・領地における障害のある子供と若者の就学を進め、障害のない子供
との就学率の差を縮める。それを、オープンスクール、通信教育を含むフォーマル、インフォ
ーマルな教育制度を通して達成する。
6
.2
10
「全ての人に教育を」を実現するため、全ての教育政策、計画、事業に障害のある少年、少
女、女性、男性を含め、これらに十分な資金配分と適切な技術支援をおこなう。資金配分にあ
たってはまた、統合教育の場で障害のある子供と若者の効果的な教育成果が得られるよう、必
要十分な支援の提供ができるようにすべきである。
6
.3
障害のある子供と若者の効果的な教育成果を上げるため、適切な教育補助者、福祉機器、お
よび設備を確実に供給する。
6
.4
農村部と都市部の両方で、障害のある子供のための早期療育プログラムを、その家族や地域
社会も積極的に関われるようにしながら、導入し、発展させる。また、障害のある子供の、一
般の幼稚園・保育園への統合を促進する。
6
.5
障害のある子供と若者を含め、全ての子供と若者の就学継続率を段階的に上げる。
6
.6
障害のある子供を含め、多様な能力をもっ子供への効果的教育を確実なものにするために、
教員養成訓練および現任訓練のプログラムを強イじする。
6
.7
障害のある子供と若者を含めた、全ての子供のための総合教育カリキュラムを導入し、そ
こには科学、数学、技術、職業前教育および職業教育を確実に組み込む。
6
.8
障害のある子供への効果的教育を容易にするために、教育方法と教材の改造を推進する。そ
の際、知的障害、盲ろう、重複障害、自閉症、学習障害、行動障害、言語、コミュニケーシヨ
ンに問題のある子供と若者の教育のにとって適切なものを確実に含むこととする。
6
.9
教育制度の焦点を見直し、障害のある子供と若者のために、学科中心から生徒中心のアプロ
ーチへ変換させる、適切な政策、法律を開発する。
6
. 10
障害のある子供と若者の効果的統合教育を促進するため、補助教員、福祉機器、その他必要
とされる援助を含め、支援の機構と体系を強化する。
6
. 11
障害のある子供と若者への統合教育の提供にあたって、家族や地域社会の参加を推進し、支
える。
6
. 12
教育プログラムに、障害のある子供と若者を統合する方向に政策担当者、行政の管理および
技術職員、および学校管理者と教員を意識づける。
1
1
6
. 13
教育担当省庁が、障害のある子供と若者の教育に対する責任を負うことを奨励する。
6
. 14
早期幼児教育から、初等・中等教育への移行を適確にし、さらにそこから職業前訓練を含め
た、援助を伴う卒後活動への参加、そして第三次教育(高等教育)と雇用への参加を確保する。
6
. 15
障害者が、教育、情報、娯楽に関するアクセス可能な形での資料に容易に接近できる法的権
利を主張する。ここには、一般に著作権法で規制されている資料の録音、転写、翻訳、再生、
活用の権利が含まれる。
7.訓練と雇用
(a)重要課題
経済の国際化、そしてオートメーション、情報工学、新しい福祉機器の発展などの技術進歩
は、アジア・太平洋地域の障害のある人々の雇用のみとおしを変えた。これは時に新しい選択
範囲を広げることにもなったが、しばしば雇用機会を減じることにもなった。
これまで公的機関は、障害のある人々にたくさんの雇用機会を提供してきた。しかし ESC
AP地域の多くの国においては、公的機関が縮小され、その機能の一部を民営化している過程
にある。この傾向は、求職障害者の雇用機会の確保にかかわる人々にとって大きな問題となっ
ている。このため、民間セクターでの職を得るか、自営業を推進するかの選択が求められてい
る。さらに、障害のある人々の雇用機会を広げるために、経済組織のすべての分野が直ちに開
放される必要がある。
障害のある人々への技術訓練は、伝統的に専門センターで提供されてきた。これら訓練コー
スで身に付けられた技術は、しばしば時代遅れで労働市場の需要を反映していない。障害者に
とって、障害のない人が訓練を受けている一般のトレーニングセンターにおいて新しい機会を
広げることがますます強調されるようになっている。それにより雇用につながる技術を得るこ
とができる。
(b) 目標
7
.1
障害のある人々が参加できるよう、一般の訓練プログラムを作り、そして必要な場合、参加
条件や適格基準を改訂する。その際男女平等に留意し、低収入・貧困家庭出身の障害のある人々
の参加に注意を払う。
7
.2
カリキュラムと支援サービス(物理的にアクセスしやすい訓練場所と設備、点字テキスト、
手話通訳、訓練助手など)を開発、強化する。その目的は、障害のある人々が、全ての職業前
訓練、職業訓練プログラムおよび見習いプログラムに完全参加でき、その後農村部・都市部で
の有給雇用や自営業に結び付けるようにするためである。
7
.3
1
2
障害のある人々の公的および民間セクターでの雇用と昇進のための国の目標を設定する。そ
してこれらの目標の達成を推進する政策を策定する(例えば義務的割り当て雇用、雇用主への
雇用奨励制度、雇用主と被雇用者を対象とした特別キャンペーン活動、雇用主に対する技術援
助など)。
7.4
公的および民間セクタ一、障害者組織 (
DP0)、その他の NGOの代表を含む共同機関を設
立し、フォーマル、インフォーマルな部門での新しい雇用と自営業の機会の情報を継続的に収
集する。また、これら雇用機会に直結する技術トレーニングを実施し、旧式のトレーニングは
廃止する。
7.5
障害のある人々のための、男女平等を基本とした訓練および職業紹介の年次目標を設定し、
遂行する。なお、この目標は全ての省庁(例えば、雇用、人的資源開発、農村開発に責任のあ
るもの)、政府の開発計画、雇用主組織と労働者組織、および障害のある人々の組織の共同行動
のための目梼!とする。
7
.6
重度障害のある人々や支援環境を必要とする人々のために、適切な訓練と雇用の機会を提供
する(例えば、生産センターの設立、自営業や援助付き雇用のためのサポートや福祉機器の提
供、必要な場合の住宅の準備などを通して)。
7.7
全ての農村部および都市部での、貧困の緩和事業、フォーマル・インフォーマルな部門での
収入創出事業、そして自営業推進の事業において、障害のある人々の平等な参加を確実なもの
にする手段を導入する。
7.8
起業技術訓練(この技術の中には、事業機会の発見、事業計画の策定、経営や簿記の技術が
含まれる)、マーケティングや生産のための支援サービス、および無利子や低利子の融資の利用
のための国の制度を作り、その効果的実施を図る。
7.9
農村部においても都市部においても、(職業紹介サービス機関を含めた)公的および民間機関
や NGOが、就職させるべき障害者あるいは自営業を支援すべき障害者を確認する。
7
. 10
障害のある人々の訓練や雇用を(たとえば環境改善、支援サービスや福祉機器の提供などを
通して)進めるための資金を、重度の障害のある人々のためにも使う。
7
. 11
全ての法、政策、雇用に関する団体協約において、(求人、昇進、解雇、人員削減などでの)
障害のある労働者の権利を擁護する。
7
. 12
1
3
アジア太平洋の発展途上国およびもっとも発展の遅れている国・領地の障害のある人々の訓
練と雇用のために、人間工学、職場の改善、安全機器、その他の重要なテーマに関する調査研
究を実行する適切な機関を確定し、委任する。そして、サービス提供者、利用者グループ、新
しい雇用機会確認の共同機関、および他の関係機関との協議を通じて、改革を奨励し、調査テ
ーマを確定する。
7
. 13
訓練と雇用に関する法律が効果的に施行されているか、政策が効果的に実行されているか、
そして関連する i10年」の目標が達成されているかどうかをモニターし評価する機構を、障
害者の積極的な参加のもとに、設立する。
7
. 14
国際レベルでも、園、地方、州・県、地区レベルでも、障害のある人々の雇用に関連する既
存の用具や設備に関する情報を確認し、収集し、普及する情報センターを設ける。
8
.障害原因の予防と
9
. リハビリテーション
(地域に根ざしたリハビリテーシヨン (CBR) ，保健と社会開発)
(a)重要課題
アジア太平洋地域の農村部やスラムに住む障害のある人々の大多数が、いかなるリハビリテ
ーションサービスも利用できていない。とくに時間と費用の面で利用できないし、またサービ
スそのものがない。多くの国・領地では、予防、リハビリテーション、そして障害のある人々
の生活の質を高める施策についての包括的国家戦略をもっていない。
障害問題が、政府の資金割り当てや計画展開において高い優先順位を得るためには、信頼で
きる包括的なデータが必要とされる。しかし、主にデータ収集の問題が解決されていないため、
障害に関するデータは非常に限られている。
また、いろいろな開発分野の人材を支援するための、専門技術、情報資料、訓練資材や訓練
プログラムも不足している。これは、予防事業や CBRなどのサービスの発展にとって重大な
支障となっている。これらのニーズに答えるために、資金を分け合うことを通じて、もっとた
くさんの資金とその他の援助を確保することが必要である。
予防の努力と CBRが支えられるよう、さまざまな分野での政策・計画が強化される必要が
ある。これらは、障害のある人々とその家族、地域社会の共同の努力を生かしつつ適切な保健、
教育、職業、社会的サービスを届けるアプローチである。
また、心理社会的問題(精神疾患)のある人々は、 ESCAP地域の多くの国・領地でます
ます増加しつつあるグループで、かつあまりサービスを受けていないグループである。そして、
ESCAP地域で人口高齢イじが急速に進んでいる状況下、とくに障害のある高齢者のためのプ
ログラムが必要である。
8
.障害原因の予防
(b) 目標
8・1
5つの最も大きな予防可能な障害原因および喫煙、アルコールや他の薬物依存の予防に関連
し、またそれらの予防に焦点を当てた、教育キャンベーンを開始する。その際男女の区別を明
1
4
確にした人口統計データも活用する。なお、このキャンペーンは問題を取り上げているもので
あるが、障害のある人々の尊厳を支持するべきである。
8
.2
ヨード欠乏症、ビタミン A欠乏症、ポリオ、ハンセン病を、主要な国民保健問題でなくする。
8
.3
すでに進められている優れた障害予防の努力を疎かにすることなく、以上の他の 3つの予防
可能な障害原因の発生率を大幅に減少させる。
8. 4
対人地雷の製造、使用、販売を禁止する国際キャンペーンに正式に参加する。すでにこのキ
ャンベーンの結果、対人地雷の使用、備蓄、製造、移転の禁止とその廃絶に関する条約が成立
している。
8
.
.5
もっぱら失明させることのみを目的としたレーザー兵器の製造と販売を禁止するキャンベー
ンにただちに取りかかる。
8
.6
道路安全、安全デザイン、建築物や設備の使用、個人利用のための防護用具の強制使用、お
よび低賃金のため自費ではそうした用具を買えない労働者のための雇用主による提供、などの
法律の開発と実行に着手する。
8
.7
発達障害の危険性をもっ新生児の超早期発見の制度を開発する。
8
.8
幼児の障害に関する早期の介入サービスを、政府、 NGOを通して推進する。
8
.9
子供の障害への早期発見・早期介入にかかわっている草の根のスタッフに対して訓練を提供
する。
8
. 10
心理社会問題(精神障害)のある人々への予防、早期発見、介入サービスのための特別な対
策をはじめる。
8. 11
加齢に関連した障害の早期発見とその管理のためのサービスを始める。そして、障害のある
高齢者の生活の質の向上のための活動を推進する。
9.リハビリテーションサービス
9. 1
障害関連の課題やサービスにかかわる活動の全ての過程において、障害のある人々とその家
15
族の参加を大きく増進する。
9
.2
予防、リハビリテーション、そして、障害のある人々の生活の質の向上のための施策をしめ
す包括的国家政策を開発し、決定する。そこには地域に根ざしたリハビリテーション (CBR)
を好ましいアプローチとして位置づける。
9
.3
貧困の緩和、保健、住宅、交通、人的資源開発、労働、教育、コミュニケーション、文化、
旅行、政治的活動、災害対策事業などの一般のプログラムに、障害の問題を含める。とくに障
害のある女性・少女に留意する。
9
.4
CBRプログラムをサポートする、全ての政府および NGOの活動の調整を充実する。
9
.5
保健、教育、および社会開発分野に従事する人々の訓練カリキュラムの中に、予防とリハビ
リテーシヨンの課題を取り込む。障害のある人々の生活の質の向上にかかわるその他の専門職
の訓練に、障害問題を取り入れることに着手する。
9
.6
CBR事業を支援するため、 1978年のプライマリーヘルスケアに関するアルマアタ宣言で強
調されているように、全てのプライマリーヘルスケア(第 1線保健医療)の事業に、リハビリ
テーシヨンサービスを組み込む。
9
.7
政府と NGOを含め、専門家、資材、よい実践に関して、国と国との間で交流する取り組み
を促進し、支援する。
9
.8
障害やリハビリテーションに関する実践研究や革新的なアプローチを開始、推進する。
9
.9
適切な方法で貧困状態と確認された障害のある人々のための社会保障施策を推進する。
1O
.福祉機器
(a) 重要課題
障害のある人々の機能的自立を確実なものとすることは、彼らの開発事業や社会活動への完
全参加に不可欠である。障害のある人々やその家族が適切な福祉機器を買うことができ、使え
ることは、彼ら全ての権利である。また福祉機器の効果的な使い方を障害者に訓練することも
必要である。
農村部・都市部の障害のある人々にとって、その土地の文イじに合った、手に入れやすい価格
の、国産福祉機器の調査研究と開発が必要とされている。
低コストで適切な福祉機器の生産・供給システムが開発、強イちされ、大多数の障害者のニー
16
ズに対応する必要がある。
(b) 目標
1O
.1
福祉機器の生産、供給、修理と保全を確実なものとするため、助成制度を含めた継続性のあ
るシステムと手順を構築するよう、早急に行動をおこす。その際、すべての障害者のニーズ、
とくにもっとも無視されているグループのニーズに注意を払う。
1O. 2
福祉機器、およびその製造、修理、保守に必要な部品、材料、備品の、とくに ESCAP地
域からの、輸入に対する関税およびその他の税を免除するため、関税を管轄する省局と協働す
る
。
1O
.3
福祉機器、およびその製造、修理、保守に必要な部品、材料、備品の、とくに ESCAP
地
域からの、輸出入に関する通関手続きの簡略化に早急に取り組む。
1O
.4
とくにその地方の資源を使った、その土地に合った(国産の)福祉機器の研究、革新、改良
を奨励する。その際、これらの活動における指導的な機関と協働し、またこの目的のために資
金、従事者、設備を提供し、さらにこれらの課題に関する国と国と聞の情報受換を促進する。
1O. 5
障害のある人々のための質の良い規格の福祉機器を供給するため、適切かっ継続的な地方の
技術の開発をただちに奨励する。
1O. 6
NGOと民間事業主が福祉機器の研究、国内生産、供給、保守を行うことを、税の減免や助
成金を通して、強く奨励する制度の創設にただちに着手する。
1O
.7
ニーズが最も高い地方レベルでのサービスを向上させるため、その土地にあった(国産の)
福祉機器技術に関するスタッフ訓練を促進する。
11
. 自助団体
(a)重要課題
障害のある人々の完全参加と平等を実現させるためには、障害のある人々自身が、自分たち
の生活に直接影響する全ての課題に関する国の政策形成に、主要な役割を果たさなければなら
ない。自助団体は、障害のある人々が彼らのニーズや希望を共同して声に出す手段である。自
助団体間での調整と協議の不足は、この役割の効果を減らすこととなる。自助団体の全国フォ
ーラムは共通の立場の形成を促進し、彼らの主張を強化する。
ESCAP地域の国のいくつかでは、障害者の自助団体の役割への理解が欠けていた。この
ため、これらの国々では障害者の自助団体はまだ存在していない。もうひとつの課題は、障害
者の組織において障害のある人々の組織・運営能力が低いことである。そのため地域社会で自
17
信をもって効果的に活動できないでいる。いくつかの場合、自助団体の形成と強化を助成する
環境にないことが重大な障壁になっている。
とくに片隅におかれているのは、スラムや農村部の障害のある人々、障害のある女性や少女、
心理社会的な障害のある人々、精神医療の利用者、 HIV
感染者、ハンセン病患者である。障
害の種類を超えた既存の組織が、このような弱い立場に置かれているグループの問題をとりあ
げ、適切な場合には彼らをメンバーに加え、また彼ら自身の団体や組織を形成するよう奨励す
る必要がある。
(b) 目標
11
.1
障害のある人々の自助団体の全国フォーラムを設立し、強化する。ここには農村部の自助団
体を含めるとともに、とくに障害のある女性・少女、心理社会障害のある人々、精神医療の利
用者、知的障害者、 HIV
感染者、ハンセン病患者などの片隅におかれてきた人々のグループ
や組織を含める。
11
.2
農村部に住む障害のある人々に焦点を当てた、さまざまな障害グループの自助団体を形成す
る。これは相互支援、権利擁護、あるいは施策やサービスの照会を行ったり、また農村および
都市の開発問題に携わる NGOと協調する
11・3
「アジア太平洋障害者の十年」の行動課題の実施を促すため、圏内調整委員会の管理のもと
に、障害のある人々の自助団体と政府省庁、市民団体・民間セクターとの聞の協議を増やすこ
とをとくに目的とした機構を設立する。
11
.4
障害のある人々の自助団体の設立や発展を支援するため、必要な資金割り当てを伴う国の政
策を確立する。これはすべての地域を対象とし、とくにスラムや農村部を重視する。
11
.5
障害のある若者や女性を含め全ての障害のある人々を対象とし、彼らをエンパワーして、地
域で働く技術と自信を備えた、自助団体の指導性と運営に関する訓練トレーナーに育成する、
能力形成プログラムを開発する。
11
.6
全ての障害関係者に自立生活という理念を導入する。そして、障害のある人々自身の生活に
おける自己決定・自己管理を尊重する手段を導入することにより、地域における自立生活の達
成を促進する。
12
.地域協力
(a)重要課題
「アジア太平洋地域における障害のある人の完全参加と平等の宣言」に最近調印国として参
加した太平洋地域の国々を含めて、 ESCAP地域の小さな国々は、「十年」の行動課題の実行
のための目標を遂行するために、援助とくに財政援助を必要としている。
18
(b) 目標
12
.1
「アジア太平洋地域びおける障害のある人の完全参加と平等の宣言」に最近調印国として参
加した国を含めた小さな国々は、必要な財源と技術援助を求めて、国連開発計画と国連機構内
の他の関係国にアプローチする。その目的は、各国が政策の開発と施行の能力を強め、それを
つうじて障害問題に対する国民の理解を高め、さらに上記の諸目標の中から各国・領地で決め
る優先的開発領域への障害のある人々の参加を達成することにある。
1
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Is
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b
o
v
e
.
3
5
日本の現状に対する
障害者団体役員 1
1人による評価
36
評価活動の概要
日本身体障害者団体連合会、日本障害者協議会、日本障害者リハビリテーション協
会、全国社会福祉協議会の 4団体は「新 10年推進会議」を構成し、国内諸課題を推
進するとともにアジア太平洋障害者の 10年推進 NGO会議(RNN)に加盟し、国際交
流にも力を入れてきました。
そしてその一環として、アジア太平洋障害者の 10年の新しい r107の目標」を
使って、日本の民間団体が日本の現状を評価し、バンコクのキャンベーン 2000会議で
報告し、 2002年の最終年に向けて各国民間団体が協力して残された課題にとりくむ道
を探ろうということになりました。
PI日本会議の役員とも共同で行うこととしました。
評価活動は D
期間 :2000年 9月一 11月
推進チーム
日本身体障害者団体連合会会長松尾栄(敬称略、以下同じ)
日本障害者協議会国際委員長成瀬正次
日本障害者協議会政策委員長佐藤久夫
沖縄国際大学専任講師 岩田直子
(推進チームがバンコクで報告する)
事務局:日本障害者リハビリテーシヨン協会金丸園美
評価参加者
日本身体障害者団体連合会会長松尾栄
日本身体障害者団体連合会事務局長 小林康
全日本ろうあ連盟理事長安藤豊喜
日本盲人会連合情報部長 牧田克輔
日本障害者協議会国際委員長成瀬正次
日本障害者協議会政策委員長佐藤久夫
日本障害者協議会政策副委員長 太田修平
日本障害者協議会事務局長坪松真吾
DPI日本会議事務局長三沢了
DPI日本会議権利擁護センタ一所長金政玉
全国自立生活センター協議会事務局長奥平真砂子
37
~.
評価の基準(ものさし)
レベル o
:まったくあるいはほとんど対策が取られていない (0-4%
)
レベル 1:やや実行されている (5-49%)
レベル 2:かなり実行されている (50-95%)
レベル 3
:完全にあるいはほぼ完全に実行されている (
96-100%)
加えて、「どうしても評価できないという項目については空欄でも結構です」とした。
評価の留意事項
次のように依頼した。
「団体の公式の意見でなく、個人の意見で結構です。できるだけ全国的な視野で見
て、また特定の種類の障害のみならず総合的な立場で評価してください。回答者の名
前と回答内容は 11月上旬予定の「評価会議」に一覧表の形で内部資料として出しま
すが、それ以降は誰がどう回答したかではなく全体集計のみを出します。」
コメント欄
.
，
各項目につき、空欄にできるだけ 2、 3行でコメント(どのような事実を根拠とし
て肯定的にあるいは否定的に評価したかの説明)をお願いした。
ea--av
評価の進め方
(1)評価参加者による個別評価
評価参加者に r107の新目標」評価表(日本語版)と評価の手引き(上記内容)
を 10月に送付し、 2週間程度での回答(項目ごとに評価点と簡単なコメント)を依
頼した。評価の依頼と回答は郵便・ファックス・ Eメール等で行われた。
(2)評価会議の実施
個別回答を集計した一覧表を用意し、それを見ながら評価の大きく分かれた項目を
3
8
中心に意見を出し合う評価会議を 11月 7日午後、戸山サンライズで開催した。目的
は、各目標の意味の確認、評価の根拠となった事実に関する意見交換などで、この議
論を踏まえて評価を変更することも認めた。一部の評価者からはその後変更屈がなさ
れた。
(3)整理
1
1人の評価の平均点と標準偏差 (
S
D
:ぱらつきの程度)を 107の目標ごと、およ
び 12の領域ごとに計算した。あわせて、代表的なコメントも付記した。
9
9
9年 1
1月に決定された r107の目標」を用いたが、その後
注)今回の評価では 1
2
0
0
0年 6月の ESCAP総会で承認された r107の目標」では数点の修正がなされて
いる。しかし評価点に影響するほどの変更ではない。
S
D
)はばらつきの程度(散布度)で、平均が同じであれば標準偏差が小
注)標準偏差 (
.
8はともに平均
さいほどぱらつきが少ないことを示す。たとえば、目標1.1と目標 4
が1.0点であるが、目標1.1では評価が O点 (3人
)
、 1点 (5人
)
、 2点 (3人)と
かなりばらついたため標準偏差が 0
.
8となった。これに対して目標 4
.
8では評価が O
点 (1人
)
、 1点 (9人
)
、 2点 (1人)とかなりまとまっていたため標準偏差は 0.
4
となった。
39
評価結果 1 107項目の一覧
1
.圏内調整
平均 SD
1.1障害者問題圏内調整委員会 (
N
C
C
)
を設立し、強化する。
10
.
8
0
.
6 0
.
8
10
.
4
1
.7 0
.
6
1
.
5 0
.
8
0
.
9 0
.
7
0
.
9 0
.
7
1
.
8 0
.
6
1.9 国・地方、聞民の関係者聞に効果的意志疎通ルートを確立す~ 1
.
2 0
.
6
1
.
10 障害者のための全法律・事業情報の収集と普及
1
.
2 0
.
8
1
.
11障害者と家族に関する情報の収集と更新の機構を設ける
1
.
5 0
.
5
1
.
2NCC執行委員会を設立し、強化する。
1
.3(都道府県など)地方に調整委員会・執行委員会を設ける。
1
.
4圏内行動計画を策定し、評価機構を設け、資源を割り当てる。
1
.
5全貧困緩和事業への貧しい障害者の参加を優先させる
1
.6貧困緩和事業の補助基準として障害者の参加を明記する
1
.
7NCCと執行委員会を法律に基づく恒久機関とする
1
.
8障害者の積極的なイメージを広げる緊急方策の遂行
2
.法律
平均 SD
2
.
1全実体法と手続き法や規則を調査する適切な機構を設立する 0
.
8
2
.
2障害者の平等な法的保護を導入し、差別的条項を撤廃する
0
.
8
.
1
2
.
3 障害者権利擁護、差別禁止、アクセスなどを規定する基本法官 1
2
.
4貧困な重度障害者対象に経済援助をする社会保障制度の導λ 1
.
8
1
.
3
2
.
5関税法を見直し障害者のための物晶を免税とする
2
.
6障害者、その雇用主、福祉機器生産者などへの優遇税制導入
2
2
.
7健康と安全のため交通・労働などの法律を制定又は改正する。1.7
2
.
8関税免除晶リストの定期的見直しの機構を作る
0
.
3
2
.
9無料司法扶助サービスを障害者が使えるようにする
1
2
.
1
0障害者の権利擁護の執行機構を規定した基本法の制定
0
.
5
2
.
1
1著作権法を改定し、障害者が必要な資料を利用できるように項 目
3
.情報
3
.
1障害に関するデータベースを設立し、定期更新する
3
.
2地域で共通の障害の定義を開発し、障害者実態調査を促す
3
.
3r
行動課題』と r107の目標』を自国語に翻訳し、普及する
0
.
8
0
.
8
0
.
5
0
.
6
0
.
9
0
.
7
0
.
8
0
.
5
0
.
9
0
.
7
0
.
7
平均 SD
1
.
3 0
.
8
1
.7 0
.
9
1
.7 0
.
9
平均 SD
4
.国民の啓発
1
.
2 0
.
6
4
.
1r10年』関連記事をマスコミで取り上げる
0
.
8
4
.
2すべての青少年活動への障害のある青少年の参加促進
.
2 0
.
8
4
.
3教材を見直し障害者の統合に役立つものに改訂するよう着手す 1
.
1
0
.
7 1
4
.
4完全参加と平等を促進する初日カバーと切手を発行する
.
1 0
.
8
4
.
5メディア政策に障害分野を含め、否定的描写をなくすよう主張切 1
4
.
6障害関係の報道紹介サービス(新聞切り抜き集など)の実施を{
4
.
7国民啓発のため障害者の文化・スポーツ活動を推進する。
4
0
0
.
9
.
6
2 0
4
.
8公務員および全分野の専門技術者教育に障害問題を位置づけ
5
.アクセシピリ子イとコミュニケーション
10
.
4
平均 50
5
.
1公共的建築物の基準要件にバリアフリーを組込むよう取り組む
5
.
2道路等建物の外部環境を利用できるものにする
5
.
3公共交通機関のバリアフリー化に直ちに取り組む
5
.
4建築その他の技術者の教育にバリアフリーを組み込む
5
.
5既存法令に障害者のための環境改善を組み込むことに着手す.
5
.
6 地域の政府 .NGOの聞にアクセスに関するネットワークを形成
5
.
7職場環境、設備、道具を使いやすいものにする研究を進める
5
.
8標準の圏内手話の開発と手話通訳制度化に直ちに着手する
5
.
9テレビと公共施設での手話サービスの保障に直ちに取り組む
5
.
1
0点字、拡大文字、などを利用する権利の保障に取り組む
5
.
1
1子レビの字幕や音声描写など、情報機器のアクセスを高める
6
.教育
1
.
6
1
.
7
2
.
1
0
.
9
1
.
7
1
.
2
1
.
9
2
.
3
1
.
2
1
.
8
1
.
3
0
.
5
0
.
7
0
.
7
0
.
7
0
.
4
0
.
8
0
.
5
0
.
6
0
.
4
0
.
5
平均 50
6
.
1 障害児の就学率を高め、障害のない子のそれとの差を縮める
6
.
2 全教育政策・事業に障害児を含め、適切な資源配分を行う
6
.
3 適切な教育補助者、福祉機器、設備を確実に供給する
6
.
4 障害児の早期療育プログラムの導入と拡充
6
.
5 障害児を含めてすべての子どもと青年の就学継続率を高める c
6
.
6教員養成訓練および現任訓練を強化し教育内容を向上させる
6
.
7総合教育カリキュラムを導入し、科学、職業教育を含める。
6
.
8障害児の教育法法と教材の改造を推進する。
6
.
9教育制度を、学科中心から生徒中心に転換させる政策の開発
6
.
1
0補助教員や福祉機器など、統合教育支援機構を強化する
6
.
1
1統合教育への家族や地域社会の参加を促進する
6
.
1
2障害児の教育への統合に行政担当者や教員を意識づける
6
.
1
3教育担当省庁が障害児の教育に責任を負うことを奨励する
6
.
1
4教育にかかわる「次の段階への移行 J
を確実にする
6
.
1
5教育などに必要な情報を利用する障害者の権利をを主張する
4
1
2
.
4
1
.
4
1
.6
1
.
5
2
.
4
1
.6
1
.
3
1
.
4
0
.
8
0
.
7
0
.
7
0
.
5
0
.
7
1
.
1
0
.
6
0
.
8
1 0
.
8
1
.
1 0
.
7
10
.
6
0
.
5 0
.
7
1
.
5 1
1
.
5 0
.
8
1
.
5 0
.
8
7
.訓練と雇用
平均 SD
7
.
1一般の職業訓練体制へ障害者が参加すベく基準を改定する
7
.
2
職業訓練カリキユラムと支援サービスを開発、強化する
7
.
3障害者雇用と昇進のための国の目標と政策を策定する
新しい雇用機会創出のための共同機関を設立する
7
.
4
7
.
5障害者の訓練及び職業紹介の年次目標を設定し、遂行する
7
.
6重度障害者のための訓練と雇用の機会を提供する
7
.
7貧困緩和・収入創出事業への障害者の平等な参加を図る
7
.
8障害者の自営業を支援する制度を作り、効果的実施を図る
7
.
9就労可能な障害者や自営業を希望する障害者を確認する
7
.
1
0障害者の訓練・雇用の資金を重度障害者にも使う
7
.
1
1法、政策、労働協約で障害をもっ労働者の権利を擁護する
途上国での雇用調査研究を適切な機関に依託する
7
.
1
2
7
.
1
3障害者雇用の法・政策のモニタリング機関を設立する
7
.
1
4障害者雇用情報センターを国際、圏、地方レベルに設ける
8
.障害原因の予防
1
.
5
1
.
4
2
.
1
1
.
4
1
.
2
1
.
6
0
.
9
1
.5
1
.5
1
.7
0
.
9
1
.
4
1
.
4
1
.
2
0
.
8
0
.
5
0
.
7
0
.
5
0
.
8
0
.
9
0
.
7
0
.
7
1
.2
0
.
8
1
.
1
0
.
6
平均 SD
8
.
15
つの主要な障害原因の予防教育キャンペーンを開始する
8
.
2
ヨード欠乏症、ビタミンA欠乏症等を主要問題でなくする
他の予防可能な障害原因の発生率の大幅な低下
8
.
3
地雷廃止国際キャンペーンに公式に参加する
8
.
4
8
.
5レーザー兵器禁止キャンペーンに直ちに取りかかる
8
.
6障害予防の各種安全基準に関する法律の開発実行に着手する
8
.
7発達障害の新生児超早期発見制度を開発する
8
.
8障害発見のための幼児期介入サービスを推進する
8
.
9幼児の障害発見にかかわるスタッフに訓練を提供する
8
.
1
0心理社会問題(精神障害)のある人々に対し対策を始める
8
.
1
1加齢に関連した障害や高齢障害者のサービスを始める
1
.7 0
.
9
2
.
5
2
.
6
2
.
6
0
.
5
1
.
9
2
.
2
1
.
8
2
1
.
1
.
3
1
.
6
0
.
7
0
.
5
1
.
2
1
.2
0
.
9
0
.
8
1
.
1
1
.1
0
.
5
平均 SD
9
.リハビリテーションサービス
9
.
1障害関連活動のすべてに障害者と家族の参加を増進する
9
.
2CBRを中心に据えた包括的国家政策を開発し決定する
9
.
3一般の全事業に障害の問題(女性・少女に留意した)を含める
9
.
4CBRにかかわる政府およびNGO活動の調整を充実する
9
.
5保健、教育、社会開発の人材育成に予防とリハを含める
こリハサービスを組み込む
9
.
6すべての第 1線保健医療)I
9
.
7専門家、資材、実践に関して国家聞の交流を促進し、支援する
9
.
8障害やリハ l
こ関する実践研究や新アプローチの開始、推進
9
.
9貧困状態にある障害者のための社会保障施策を推進する
4
2
1
.
4
1
.
8
1
.
4
4
1
.
1
.
8
1
.
5
1
.
5
1
.
8
1
.
9
0
.
8
0
.
6
0
.
5
0
.
8
0
.
5
0
.
7
0
.
8
0
.
9
平均 SD
10.福祉機器
.
7
1
.5 0
1
0
.
1福祉機器生産、供給、修理の継続的システム構築をめざす
1
.
3
1
0
.
2
福祉機器とその材料の輸入関税を免除するために取り組む
1
.
1 0
.
9
1
0
.
3
福祉機器の輸出入手続きの簡略化を進める
1
.
8
1
0
.
4
その土地の資源を使った福祉機器の圏内生産を促す
2
.
1 0
.
8
1
0
.
5高品質の福祉機器供給のため地方の技術開発を奨励する
2 0
1
0
.
6
優遇税制や助成金等福祉機器の研究等の奨励制度を設ける
.
9
1
0
.
7国産福祉機器技術に関するスタッフ訓練を促進する
2 0
.
9
11.自助組織
平均 SD
1
1
.1
障害者の自助団体の全国フォーラムを設立・強化する
11
.2
農村部を含め様々な障害の自助グループを形成する
1
1
.3NCCのもとに自助団体と各省庁が協識する機構を作る
11
.
4資金助成など園の自助団体の設立支援政策を策定する
11
.
5自助団体のリーダー訓練事業を開発する
1
1
.6
関係者に自立生活理念を導入し、その実現を促進する
1
2
.
地域協力
1
.7
1
.3
1
.6
1
.
1
1
.
2
1
.7
0
.
6
0
.
5
0
.
8
0
.
6
0
.
8
0
.
6
平均 SD
1
2
.
1ESCAP地域の小さな国々は財源・技術援助を求めている
0
.
6
評価点
レベル0:全くあるいはほとんど対策が取られていない
レベル 1:やや実行されている
レベル2:かなり実行されている
レベル 3:完全にあるいはほぼ完全に実行されている
4
3
0点
1点
2点
3点
評価結果 2
1
0
7項目の一覧
高い評価の25
，項目と低い評橿の22
項邑
8
.
3
他の予防可能な障害原因の発生率の大幅な低下
平均
2
.
6
8
.
4
地雷廃止国際キャンペーンに公式に参加する
2
.
6
8
.
2
ヨード欠乏症、ビタミンA欠乏症等を主要問題でなくする
2
.
5
6.1 障害児の就学率を高め、障害のない子のそれとの差を縮め~ 2
.
4
6.5 障害児を含めてすべての子どもと青年の就学継続率を高め~
2
.
4
5
.
8標準の圏内手話の開発と手話通訳制度化に直ちに着手する
8
.
7発達障害の新生児超阜期発見制度を開発する
2
.
3
1
0
.
5高品質の福祉機器供給のため地方の技術開発を奨励する
2
.
1
5
.
3公共交通機関のバリアフリー化に直ちに取り組む
7
.
3障害者雇用と昇進のための国の目標と政策を策定する
2
.
1
2
.
2
2
.
1
1
0
.
6
優遇税制や助成金等福祉機器の研究等の奨励制度を設けξ
2
1
0
.
7国産福祉機器技術に閲するスタッフ訓練を促進する
2
2
.
6障害者、その雇用主、福祉機器生産者などへの優遇税制導}
2
4
.
7国民啓発のため障害者の文化・スポーツ活勤を推進する。
5
.
7職場環境、設備、道具を使いやすいものにする研究を進める
8
.
6障害予防の各種安全基準に関する法律の開発実行に着手す.i，
2
1
.9
1
.9
9
.
9貧困状態にある障害者のための社会保障施策を推進する
1
.9
1
.
8障害者の積極的なイメージを広げる緊急方策の遂行
1
0
.
4
その土地の資源を使った福祉機器の圏内生産を促す
2
.
4貧困な重度障害者対象に経済援助をする社会保障制度の導
5
.
1
0点字、鉱大文字、などを利用する権利の保障に取り組む
8
.
8障害発見のための幼児期介入サービスを推進する
9
.
2CBRを中心に据えた包括的国家政策を開発し決定する
9
.
5保健、教育、社会開発の人材育成に予防とリハを含める
1
.
8
1
.
8
1
.8
1
.8
1
.
8
1
.8
1
.
8
9
.
8障害やリハに関する実践研究や新アプローチの開始、推進
1
.
8
1
.
4圏内行動計画を策定し、評価機構を設け、資源を割り当てる。1.
7
1
1.1障害者の自助団体の全国フォーラムを設立・強化する
1
.7
1
1
.6
関係者に自立生活理念を導入し、その実現を促進する
1
.7
2
.
7 健康と安全のため交通・労働などの法律を制定文は改正する。1.7
3
.
2地域で共通の障害の定義を開発し、障害者実態調査を促す
3
.
3r
行動課題』と r107の目標』を自国語に翻訳し、普及する
5
.
2道路等建物の外部環境を利用できるものにする
5
.
5既存法令に障害者のための環境改善を組み込むことに着手す.
7
.
1
0障害者の訓練・雇用の資金を重度障害者にも使う
8
.
15
つの主要な障害原因の予防教育キャンペーンを開始する
44
1
.7
1
.7
1
.7
1
.7
1
.7
1
.7
1
1
.3NCC
のもとに自動団体と各省庁が協議する機構を作る
5
.
1公共的建築物の基準要件にバリアフリーを組込むよう取り組む
6
.
3 適切な教育補助者、福祉機器、設備を確実に供給する
6
.
6教員養成訓練および現任訓練を強化し教育内容を向上させる
7
.
6重度障害者のための訓練と雇用の機会を提供する
8
.
1
1加齢に関連した障害や高齢障害者のサーピスを始める
1
.
6
1
.
11 障害者と家族に関する情報の収集と更新の機構を設ける
1
.
5
1
.5全貧困緩和事業への貧しい障害者の参加を優先させる
1
.5
1
0
.
1福祉機器生産、供給、修理の継続的システム構築をめざす
2
.
1
1著作権法を改定し、障害者が必要な資料を利用できるように場
6
.
1
3教育担当省庁が障害児の教育に責任を負うことを奨励する
6
.
1
4教育にかかわる『次の段階への移行 jを確実にする
6
.
1
5教育などに必要な情報を利用する障害者の権利をを主張する
6
.
4 障害児の早期療育プログラムの導入と拡充
7
.
1一般の職業訓練体制へ障害者が参加すベく基準を改定する
7
.
8障害者の自営業を支援する制度を作り、効果的実施を図る
1
.5
7
.
9就労可能な障害者や自営業を希望する障害者を確認する
9
.
6すべての第 1線保健医療)I
こリハサーピスを組み込む
9
.
7専門家、資材、実援に関して国家聞の交流を促進し、支撮する
6
.
2 全教育政策・事業に障害児を含め、適切な資源毘分を行う
1
.
5
1
.6
1
.
6
1
.
6
1
.6
1
.
6
1
.5
1
.5
1
.
5
1
.5
1
.5
1
.
5
1
.
5
1
.5
1
.
5
1
.
4
6
.
8障 害 児 の 教 育 法 法 と 教 材 の 改 造 を 推 進 す る 。 1 .4
7
.
1
2
途上国での雇用調査研究を適切な機関に依託する
1
.
4
7
.
1
3障害者雇用の法・政策のモニタリング機関を設立する
1
.4
7
.
2
職業訓練カリキュラムと支撮サービスを開発、強化する
1
.
4
新しい雇用機会創出のための共同機関を設立する
7
.
4
1
.4
9
.
1障害関連活動のすべてに障害者と家族の参加を増進する
1
.4
9
.
3一般の全事業に障害の問題(女性・少女に留意した)を含める
1
.4
9
.
4C
B
R
Iこかかわる政府およびNGO活動の調整を充実する
1
.
4
福祉機器とその材料の輸入関税を免除するために取り組む
1
.3
1
0
.
2
1
1
.2
農村部を含め様々な障害の自助グループを形成する
1
.
3
2
.
5関税法を見直し障害者のための物品を免税とする
1
.
3
1
.
3
3
.
1障害に関するデータベースを設立し、定期更新する
.3
5
.
1
1テレビの字幕や音声描写など、情報機器のアクセスを高める 1
6
.
7総合教育カリキュラムを導入し、科学、職業教育を含める。1.3
8
.
1
0心理社会問題(精神障害)のある人々に対し対策を始める
1
.1
0 障害者のための全法律・事業情報の収集と普及
1
.
3
1
.
2
1.9 園・地方、間民の関係者聞に効果的意志疎通ルートを確立す~
1
.2
1
.
2
1
1
.
5自助団体のリーダー訓練事業を開発する
1
.2
4
.
1r10年』関連記事をマスコミで取り上げる
4
.
3教材を見直し障害者の統合に役立つものに改訂するよう着手す 1
.2
5
.
6 地域の政府・ NGOの聞にアクセスに関するネットワークを形成 1
.
2
5
.
9子レビと公共施設での手話サービスの保障に直ちに取り組む
4
5
1
.2
7
.
1
4障害者雇用情報センターを国際、園、地方レベルに設ける
7
.
5障害者の訓練及び職業紹介の年次目標を設定し、遂行する
8
.
9幼児の障害発見にかかわるスタッフに訓練を提供する
福祉機器の輸出入手続きの簡略化を進める
1
0
.
3
1
.
2
1
.1
1
1
.
4
資金助成など国の自助団体の設立支援政策を策定する
1
.
1
1
.
2
1
.
2
2
.
3 障害者権利擁護、差別禁止、アクセスなどを規定する基本法官 1
.
1
4
.
5メディア政策に障害分野を含め、否定的描写をなくすよう主張項 目
6
.
1
0補助教員や福祉機器など、統合教育支援機構を強化する
1
.1
1.1障害者問題圏内調整委員会 (NCC)
を設立し、強化する。
3 (都道府県など)地方に調整委員会・執行委員会を設ける。
1
.
1
2
.
1ESCAP地域の小さな国々は財源・技術撮助を求めている
2
.
9無料司法扶助サービスを障害者が使えるようにする
4
.
2すべての青少年活動への障害のある青少年の参加促進
4
.
6障害関係の報道紹介サービス(新聞切り抜き集など)の実施香
4
.
8公務員および全分野の専門技術者教育に障害問題を位置づ
6
.
1
1統合教育への家族や地域社会の参加を促進する
6
.
9教育制度を、学科中心から生徒中心に転換させる政策の開実
1
1
1
1
0
.
9
1
.7NCCと執行委員会を法律に基づく直久機関とする
0
.
9
5
.
4建築その他の技術者の教育にバリアフリーを組み込む
0
.
9
0
.
9
7
.
1
1法、政策、労働協約で障害をもっ労働者の権利を擁護する
7
.
7貧困緩和・収入創出事業への障害者の平等な参加を図る
0
.
9
2
.
1全実体法と手続き法や規則を調査する適切な機構を設立す否 0
.
8
2
.
2障害者の平等な法的保護を導入し、差別的条項を撤廃する
0
.
8
4
.
4完全参加と平等を促進する初日カバーと切手を発行する
0
.
7
0
.
6
1
.
2NCC執行委員会を設立し、強化する。
2
.
1
0障害者の権利擁護の執行機構を規定した基本法の制定
0
.
5
6
.
1
2障害児の教育への統合に行政担当者や教員を意識づける 0
.
5
8
.
5レーザー兵器禁止キャンペーンに直ちに取りかかる
0
.
5
2
.
8関税免除晶リストの定期的見直しの機構を作る
0
.
3
1
.6貧困緩和事業の補助基準として障害者の参加を明記する
評価点
レベル0:全くあるいはほとんど対策が取られていない
レベル 1:やや実行されている
レベル2:かなり実行されている
レベル3:完 全 に あ る い は ほ ぼ 完 全 に 実 行 さ れ て い る
0点
1点
2点
3点
107項目の全体の平均は 1.4点であった。
中央の 1.5点を 50%の達成度とすれば、まだ半分に至っていないことになる
4
6
評価結果 3 12領域の比較
平均
8.障害原因の予防
10.福祉機器
5
.1クセシピリテイととヨミュニケーション
9
.リハビリテーションサービス
3
.情 報
6.教育
11. 自助組織
7
.訓練と雇用
1
.圏内調整
2 法律
4.国民の啓発
1
.
8
1
1
.
6
9
1
.
6
1
1
.
6
1
1
.
5
7
1
.
4
5
1
.4
3
1
.
4
1
1
.
2
1
1
.
1
6
1
.
1
5
12.地域協力
、.
も
・
4
7
1
評価結果 4 項目ごとのコメント
(
)内の数字はそのコメントをした人の評価点
1.圏内調整
1
. 1 平均評価
1
.0点
N
C
C
) を設立し強化する。 N
C
Cは、「十年」の行動課題実施のため
障害問題圏内調整委員会 (
の、多分野アプローチの推進に関する報告義務を議会・政府首脳に対してもつ適切な機構
を備え、国と地方のすべてのレベルの政府及び関連省庁・政府機関の政策決定レベルの代
G
Oが
表が参加し、また障害者自助団体や知的障害者親の会、障害のある女性を含む N
実質的に参加し、かっ資源の適切な割り当てを受けるものとする。
民間レベルにおいては、新 1
0年推進会議があり、政策立案・決定の
場として中央樟害者施策推進協議会がある。省庁統廃合により、中央
障害者施策推進協議会が解散されることになった。今後、より多くの
障害当事者の参画の場のシステムをつくていく必要があるは)
NCCが持つ、国と地方のすべてのレベルの機関に対する権限が不明。
「樟害のある女性を含む J と Tかっ資源の適切な割り当てを受けるも
のとする J が実行されているか不明(1)
設立されているが活動が活発ではない。(1)
当該委員会に該当すると思われる「中央樟害者施策推進協議会J が廃
止予定であるため (
0
)
本当に現在活発に活動している自助組織が参加していない。また、こ
の回答に女性樟害者の参加が少ないことからも知られるように、女性
罰体の参加も少ない。 (
0
)
1
. 2 平均評価 0
.
6点
執行委員会を設立し強化する。この執行委員会は、国と地方の政府、関連省庁・機関の代
G
Oの適切な代表
表、および障害者自助団体や知的障害者親の会、障害のある女性を含む N
C
C の決定の実施状況を適時にフォローアップし、監視するととも
者によって構成され、 N
に
、 N
C
Cの活動を推進する。
中陣協に執行機関にあたる機関がない (
0
)
1
.3
平均評価
1
.0 点
全国レベルに準ずるレベル(州や県など:訳注)に調整機関及び執行機関を設ける。そこ
には草の根運動のグループと組織の参加のための適切な方法を講じる。
48
障害者基本法の中では、都道府県レベルで障害者施策推進協議会が
作られうよう求めている。その実体と実効性については、分からない
2
)
部分が多い。 (
都道府県と主要な市町村には調整委員会(障害者施策推進協議会や障
害者計画策定委員会など)があるが活動は活発とは言えない。(1)
地方レベルでは不充分。(1)
都市部と地域の格差がありすぎる。(1)
1
.4
平均評価
1
.7 点
圏内行動計画を作成し、これを目標年次および監視と評価を行う機構をそなえた国の開発
計画に組み入れる。同時に「アジア太平洋障害者の十年」行動計画、とくに本文書に含まれ
ている圏内行動の目標実施のために、適切かっ多分野にわたる資源を割り当てる。
新長期計画や障害者プランが策定され、着実に実行されている。新た
な目標設定、計画策定が求められている。 (
3
)
「監視と評価を行う機構J が不明(1)
「樟害者に関する新長期行動計画j は数値呂標がなく実効性に之し
く、重点計画である「障害者プランJ は福祉施策のみに限定されてい
る(1)
1
.5
平均評価
1
.5点
国内行動計画において、圏内で実施される都会と地方の開発計画を含むすべての貧困緩和
事業に障害のある貧しい人々の参加を促進する方策を確認し、それを優先させる。
公営住宅政策がある。 (
3
)
公営住宅施策には若干見られる(1)
日本では貧函緩和事業自体が非常に特倒的なもので、あまり注目され
ていない。障害者の雇用推進対策と所得保証制度(障害年金と生活保
護)の制度はあるが、障害者の所得は平均して非障害者より低い。 (
2
)
視覚障害者の場合、職業的自立手段は、あんまマッサージ、はり、き
ゅうである。ところが、この分野への健常者の進出が野放しで、大い
に圧迫されている.(
1
)
1. 6
平均評価
0
.
9点
貧困緩和およびその他の開発事業への助成基準として、障害のある人の参加を明記する。
49
そうした事業そのものがほとんどない。 (
0
)
1
.7
平均評価
0
.
9
点
調整機関及び執行機関が効果的に機能するために、これらを適切な資源と設備を備えた
法律にもとづく恒久的な組織として強化する。
中央障害者施策推進協議会 (
N
C
C
) は障害者基本法に基づく組織で従
来から障害者が参加してきたが、 1993年の同法の改正ではその委
員に障害者を含むとした。しかし、 1，
2年前の一括法で他の!数十の
000年 12月に解散する事が決まった。その後はどうす
審議会と共に 2
るかは決まっていない。(1)
障害者基本法に基づく「中央障害者施策推進協議会j は廃止予定であ
るため (
0
)
1
.8
平均評価
1
.8 点
障害のある人々の積極的なイメージを促進する緊急な方策を遂行する。そのイメージには
教育、訓練、雇用、スポーツ、芸術、文化的活動および地域生活での彼らの可能性、能力、
業績が含まれる。さらに、障害のある人々の積極的なイメージを促進するために、国の、
あるいは国際的な障害者の目、地域の祭典やその他のメディアなどを活用する。
障害者の日に集会を開催するのみである。 (
1
)
マスコミを通して、ある程度の障害者の活動が伝えられている。また、
パラリンピック等にも力が入れられている。 (
2
)
たとえば、シドニー/
10ラリンヒ。ヅクは連呂メインニュースとして報じられた。 (
2
)
この分野積極的に行われている (
3
)
いろいろ実施されているが、当事者主導のものが少ない。 (
2
)
1
.9
平均評価
1
.2 点
障害にかかわる国あるいは地域レベルのすべての関係者の聞に、効果的なコミュニケーシ
ョンルートを設立する。これを通じて情報提供、効果的な問題解決、そしてタイムリーで
適切かつ多面的な協議、とくに障害者の自助グループと障害者のための N
G
Oとの聞の協議
を確実にする。
各地域に中央のそれぞれの障害者毘体の支部や、自立生活センタ一等
がある。今後、より効果的なネットワーク作りが求められる。 (
2
)
コミュニケーションルートは、不充分でオプとフォアとの簡の連携が
1
)
十分でない.(
効果的なコミュニケーション・ルートがまだっくれていないれ)
50
1
.1
0
平均評価
1
.2 点
障害のある人々の機会均等化に即する法律とその修正も含めて、障害のある人々のための
全プログラム、サービス、法令についての情報を適切に集め、普及 ・公表する。これは障
h
害のある人が利用できる方式でなされ、また障害のある人々とその家族の識字レベルを配
慮した言葉でなされる。
行政や障害者団体の情報が、多くの障害者に行きわたっていない(1)
法令集、サービス力。イド J"'Y夕、トムヘ。ーγなどいろいろあるが、必要とする障
害者の手元に届いているとはいえない。(1)
視覚障害者の場合、それぞれの概要は適宜点字と音声で伝達されてい
2
)
るが、細かな全文等は不充分である.(
知的樟害者や在宅障害者が充分に考慮されているとはいえない。(1)
1
.1
1
平均評価
1
.5 点
障害者とその家族の生活状況に関する正確なデータを集めて定期的に更新するための適切
な機構を設立する。そこには事例やその他の情報が含まれ、それらを利用してサービス利
用状況や障害のある人々の機会均等化の進展状況についての判断がなされ、政策立案に役
立てられる。同時に障害のある人々のプライパシーが守られるよう全個人データは責任を
もって使用される。
国レベル、自治体レベルで、障害者の実態調査を定期的に行っている。
ただ、障害者の本当のニーズを把握し、施策に反映させているかは疑
問。 (
2
)
障害者、身体障害者という枠で政策が決定され、その障害酉有のニー
ズに対しては必ずしも対応していない.(
1
)
2.立法
2
.1
平均評価
0
.
8
点
相続、婚姻、財産などの法律や、刑法、民事訴訟法などあらゆる実体法と手続き法および
さまざまな問題に関する政策規定を調査・確認する適切な機構を設立する。
実体法などの政策規定を調査・確認する機構はない。(1)
r
適切な機構J はない (
0
)
総合的な調査機構はないが、総理府の調整により全庁的に欠格条項の
見直し作業が進められてはいる。(1)
少しずつ考えられているが、当事者参加が不十分。 (
2
)
5
1
2
.2
平均評価
0
.
8
点
実体法および訴訟法を改正し、障害のある女性や知的障害のある人々を含め、障害のあ
る人々に対して平等な法的保護を与える条項を盛り込むとともに、彼らの完全参加や機会
均等を制限する条項や差別的な条項を撤廃する。
日本には障害を理由に差別を禁止する法律はない。 (
0
)
r
欠格条項j の対象範囲の設定が狭い (
0
)
近年の政府の取り組みで、盲人やろう者が検察審査員になれるようにし、付添人の
パス等への儒者制限を撤廃するなどいくつかの改正が見られる。しかし政府の謂ベ
の欠格条項がある。 (
2
)
視覚障害者の場合、昭和 5
4年の民法改正で、準禁治産者でなくなり、昭和 5
7年 に
えられたが、実態は全く不変.(1)
保護法では不十分。権利法が必要。(1)
2
.3
平均評価
1
.1
点
障害のある女性や知的障害のある人々を含め、障害のある人々の権利を守り、彼らのた
めの肯定的行動を促進し、さらに差別的な行為や建築およびコミュニケーションの障壁を
取り除くための、効果的な執行機構が組み込まれた基本法を制定する。
障害者基本法はあるが差別禁止という観点から不十分。ハートピル法
ゃr
突通バリアフリー法 J が制定されたが、権利牲が不十分。 (
2
)
物理的な壁と情報の壁への対応のための法律はできたが、権利擁護や
差別禁止についてはできていない。(1)
欠格条項見直しが始まったばかり、実質的な欠格条項削除が必要.(1)
障害者基本法には権利規程、差別禁止規程は盛り込まれていないれ)
2
.4
平均評価
1
.8 点
貧困生活を送る重度障害のある人々とその家族、および主要な稼ぎ手が障害者となり扶養
家族を支える収入源がない人たちを対象に、財政支援を行う国の社会保障制度を導入する。
重度障害者の場合の加算がない。生活保護法にお廿る障害者の位置付
けが弱い(1)
年金制度と生活保護制度がある。(年金制度は不十分) (
2
)
無年金問題が解明されていない (
2
)
5
2
日本の捧害基礎年金の額は 1級で年間 100万円強、 2級で 80万円
強である。これでは独立して生活してゆくことができないため、せめ
て生活保護の金額と同じにするよう要望がなされている。働いている
ときに障害者になった入の場合にはこれらの障害基礎年金に加えて
障害厚生年金が支給される。 (
2
)
，
0
0
5
，
3
0
0円
、 2級 8
0
4
，
2
0
0円では生活できない(1)
障害基礎年金 1級 1
少しずつ整ってきているが、役所の対応が不十分のため、大変な生活
を強いられている人が多い。 (
2
)
2
.5
1
.3
点
関税に関する法律を見直し、障害のある女性を含む障害のある人々の生活の質を向上す
平均評価
るために必要な用具と資材、とくに教育、就労、スポーツ、レジャー、文化活動および日
常生活に必要な用具と資材を含めて、車両、福祉機器、医療品の輸入関税免除を導入する。
福祉機器の輸入関税免除は行われているが、対象範函は広くはないと
思う(1)
2
.6
平均評価
2
.
0
点
税制に関する法律の見直しを行い、障害のある人々への優遇措置、障害者の雇用主への
優遇措置、および国産福祉機器の製造業者への優遇措置を導入する。この措置には、福祉
機器の消費税免除と定期的にその対象となる福祉機器のリストを見直す機構を組み込むこ
とが含まれる。
福祉機器の消費税免除はないが、日常生活用異制度や補装具制度が
あり必要な人には貸与、給付される。
樟害者の雇用主にも様々な優
遇措置がある。 (
2
)
福祉機器の消費税免除を除いて実施されている。しかし福祉機器は基
本的には公費で給付される(所得によっては一部自己負担あり)ので、
3
)
消費税免税の効果は少ない。 (
障害者の福祉機器の範屈を拡大したうえに、明確にして、消費税はす
べて免税に。(1)
2
.7
平均評価
1
.7 点
職場、公共の場、交通機関、家庭での健康と安全を促進するために交通法令と産業/労働
法令を含む法律/規則を制定または改定する。また、障害のある利用者のニーズにとくに注
意しつつ、業務用、家庭用、個人用の輸送機関、設備、器具、その他の品目の安全基準を
設ける。
全ての分野において日本の安全基準はあまい。障害のある利用者のニ
ーズに注意して、という考え方は一般的になっていない。(1)
53
ハードピル法、実通バリアフリー法等は制定されている。安全基準は
整っている。 (
2
)
2
.8
平均評価
0
.
3 点
関税免除昂リストの定期的な見直しのための機構を設ける。
免税品リストの見直し機構はないと思う。(1)
2
.9
平均評価
1
.0
点
既存の無料司法扶助サービスの対象に障害のある人々を含めるか、障害のある人々のた
めの無料司法扶助サービスを発足させる。
視覚障害者の場合、毎月弁護士に各種の法律相談を行ってもらってい
るが、毎月 1図では少なすぎる。(1)
無料司法扶助は揮害とは無関係に存在する。(1)
2
.1
0
平均評価
0
.
5 点
障害のある人々の権利を守るための(オンブツマンなどの)執行の仕組みを基本法に設け、
さらにその効果的な執行のために基準と規則を告示する。
日本の障害者基本法は、権利擁護の考え方が抜け落ちている。 (
0
)
国レベルではオンプズマン制度は未だ法制化されておらず、基準と規
則は存在しない (
0
)
2
.1
1
平均評価
1
.5 点
著作権に関わる法律を修正し、教育的、情報的、そしてレクリエーションの資料を障害
のある人々が利用する権利を守り、そのような資料を書き換え、転移、翻訳、再生するた
めの規定を定める。
テレビの字幕の問題などなお改善すべき点が多い。(1)
著作権法ではすでに著作権に係わらず活字を点字にすることがみと
0
0
0年の著作権法の改正でテレビの音声をリアルタ
められているが、 2
2
)
イムで文字にしてテレビなどで流すことが認められた。 (
パソコン点訳が認められ，点字データのやり取りも認められた。残る
は公共図書館も録音テープを作ることできるようにすることだ。 (
2
)
3.情報
3
.1
平均評価
1
.3
点
54
N
G
O と自助組織、そして国と地方の障害担当との協調体制の中で、障害の状況に関して
定期的に最新情報に更新するデータベースを設立する。それには、障害のある人々の人口
統計的デー夕、教育レベル、雇用状況、住居、家族構成、登録障害者団体への入会状況を
含む社会・経済的側面などが含まれる。そして、データベース設立の目的は、
(
i
) さまざまな省庁と組織がもっている障害に関する利用可能な情報を索引すること
(
ii
) 障害のある人々とその家族にわかる言語とコミュニケーション方法とを用いて、
情報を地域レベルの組織に適切な方策をもって広めること
日本障害者リハビリテーション協会のホームページがある。また、各
行政機関及び各組織でホームページをつくっている。ただ多くの障害
者に情報が行きわたっているかは、大きな問題である。聴覚障害者に
対する情報保障もいっそう進めていかなければならない。(1)
データは障害者別に細かく集める必要がある。タテ割りではなく、必
要な情報がー笛所にアクセスすれば全て集まるセンターを設置すべ
きである。(1)
3
.2
平均評価
1
.7 点
国の統計局の能力を強化する。アジア太平洋地域での比較を促す共通の役立つ障害の定
義を開発適用する。さらに、全国レベルの障害関連調査の実施を提唱する。
聴覚障害者に関する定義が医学的にされており、社会的な視点が欠け
ている。(1)
国レベル自治体レベルで、定期的に実態調査をおこなっている。 (
2
)
日本独自の障害の定義で行っている。 (
2
)
統計能力は高いが、この部分に関心が低い(1)
障害当事者が中心となって実施するものでなければ、意味がない。(無
回答)
3
.3
平均評価
1
.7 点
「アジア太平洋障害者の十年」の行動課題と修正目標の実行を促すため、これらを各国
語と地方言語に翻訳する作業をす寸に行う。そしてマスコミ、地域メディア、政府機関、
ボランティア団体を通じてその翻訳を普及する。
翻訳はなされたがその普及は遅れている。 (
2
)
視覚障害者の場合、適宜点字及び音声にして普及活動している。 (
2
)
55
4
.国民の啓発
4
.1
平均評価
1
.2 点
民間や地域メディアを含む全国そして地方の出版物「と電波を通じたマスコミが、障害の
ある人々への国民の認識と態度を改善するような、通常の、正確な記事によって r10年」
に関連した話題を取り上げることに、ただちに着手する。
頻繁にマスコミにおいて障害問題を取り扱った記事や番組が作ら
れているが、もっと増やしていく必要がある。また障害者に対する誤
った認識をうえつけさせるものも少なくなく質的な改善も必要であ
2
)
る
。 (
r
l
0年Jについてマスコミはほとんど報道しておらず、政府によるその奨励
もほとんどない。(1)
0
)
マスコミでの記事など情報掲載を自にしたことがない。 (
“あたりまえ"のことが美談になる差別的な取り扱いがまだまだ多
い。正確な記事を期待したい。(1)
4
.2
平均評価
1
.0 点
青少年のための事業を実施するすべての教育・訓練機関、政府機関、 N
G
Oが、すべての
青少年ために企画された活動に障害のある青少年が参加できるようにするための方法を、
明確にし実施するよう促す段階的行動をとる。
義務教育が完全には統合、あるいはインクルージョンされていない c
障害者の参加を前提にした青少年活動には程遠い。(1)
インクルーシプではなく、特イじさせている。 (
0
)
4. 3
平均評価
1
.2 点
文部省とその他関連する全省庁により、それぞれの国や地域で使われているいろいろな
様式の教育と機能的識字教材のすべての見直しを直ちに開始するよう促す。そして障害の
ある人を傷つけるような内容を取り除き、かれらが地域生活の主流に溶け込むのをサポー
トするイラストや説明を加えることを促す。
教材においては、だいぶ障害者を傷つけるような内容は取り除かれて
いる。 (
2
)
分離教育を前提として、教相開発しても意味が失われる
障害者を傷つけるような表現はほとんどな〈なってきたが、障害者が
自然に登場している場面(たとえばさりげなく通行人の中に含めるな
2
)
ど)はほとんどみられない。 (
56
4
.4
平均評価
0
.
7 点
アジア太平洋地域における障害のある人々の完全参加と平等を促進する初日カバーおよ
び記念切手の発行の即時実行を促す。
まだ発行されていない。 (
0
)
4
.5
平均評価
1
.1 点
情報とメディアの政策およびプログラムに障害問題を含め、障害分野のために適切な時
間とスペースを取るよう主張する。さらに、各種のパフォーマンス、とくにコメディ一、
映画、漫画などを通じて障害のある人々に対する否定的イメージや不正確なイメージを描
写することを禁ずるよう主張する。
全般的にはマスメディアの中で樟害のある人々に対する否定的イ
メージを描写はあまり行われていない。時々雑誌等で悪質なものもあ
るが。日本は差別表現に対しては過敏な寸らいで、それが新たな差別
となっている。 (
2
)
人種差別撤廃条約の該当条文を留保している (
0
)
主張されているとはまったく感じられない。 (
0
)
4
.6
平均評価
1
.0 点
障害のある人々に対する国民の認識を高め、態度を改善するためのマスコミの努力に関
G
Oが、報道紹介サービス(新聞切り抜き集の発
する資料収集のため、政府の省庁および N
行など:訳注)を実施するよう促す。
政府及び N
G
Oによる報道紹介サービスは無い。
(
0
)
すでにいくつかの報道紹介サービスはある。 (2)
どこで実施されているのかまったく知らない。 (
0
)
4
.7
平均評価
2
.
0点
アジア太平洋レベル、国レベルおよび国に準ずるレベルで、障害のある人々の才能と願い
を目立たせる国民啓発キャンベーン活動の一部として、障害のある人によるあらゆる文化
的行動(芸術と舞台芸術を含む)とスポーツを推進する。
スポーツの推進活動は晃られるが、文化的行動の推進が弱い。(1)
パラリンピックへの参加など、各種文他的行動やスポーツを推進し
2
)
ている。 (
57
視覚障害者の場合、スポーツ大会は割合に盛んであるが、芸術活動は
低調である。(1)
4
.8
平均評価
1
.0 点
公務員および全部門の専門技術者の養成カリキュラムおよび現任訓練カリキユラムに、主
流の開発問題として障害を位置づける。これは、障害問題における多面的協力を促進し、
すべての主流の開発活動への障害のある人の統合を推進するためである。
全てのカリキュラムに障害問題を位置付けているようには思われ
ない。(1)
やってはいるが、補足的なテーマにとどまっている
5
.1
5.アクセシピリティーとコミュニケーション
平均評価 1
.6 点
交通機関、教育施設、住宅、レクリエーション施設など公共的な建築物や施設のすべて
の新築、修繕、拡張時の設計および計画に、バリアフリー機能を基準要件として組み込む
ことをただちに始める。この基準には効果的な実施を確保する方策が、とくに公立施設の
新・改築のために、含まれるべきである。
火災報知機の視覚的表示の義務付けがない
2
)
新設時のみに適用されている (
ハートピル法や突通バリアフリー法、福祉のまちづくり条例等があ
2
)
る
。 (
/
1ト
ーt
"
/
b
法はあるが、学校が対象に含まれていない (
2
)
交通バリアフリー法が施行されようとしているが、乗降客 5
，
0
0
0人以
上の駅舎に限られている。ハートピル法の見直しが進められている。
既存の施設は 1割未満、誘導的基準も 1割未満。(1)
ハートピル法はあるが、住宅は含まれていない。部分的には 2、全
体的には 1というところかれ)
平均評価
1
.7 点
すべての障害者グループのために、歩道にスロープを設けたり適切な信号や施設を用意
5
.2
するなどにより、建物の外部環境をアクセシプルにすることをただちに実行に移す。
上記の法や、条例によって整備が進んでいる。 (
2
)
特に地方では遅れている。 (
2
)
58
歩道の無い道路が多い。音響信号機の設置が少ない。(1)
5
.3
平均評価
2
.
1 点
本線と幹線ルートを手始めに、大量交通機関とサービスに、バリアフリー機能を導入す
るための取り組みをただちにはじめる。さらに大量交通機関の改造と拡充に際しては、計
画段階の始めよりバリアフリー機能を組み込むための取り組みをただちにはじめる。
法的条件がようやく整備されてきている。 (
2
)
2
0
0
0年に交通 /
1
"1
)
1
1リー法が観定された。 (
3
)
視覚障害者の場合、プラットホームからの転落を防寸ため、ホームで
のホームドア(ホーム櫛)を設けるよう要求しているがまだまだ少な
い。(1)
5
.4
0
.
9
点
建築家、エンジニア、および都市計画・農村計画担当者の訓練カリキュラムにバリアフ
平均評価
リー設計を含めるよう促す取り組みをただちにはじめる。
全ての分野に必要。早く実施して欲しい。(1)
5
.5
平均評価
1
.7 点
既存の建築関係規則に障害のある人のための環境改善を組み入れるための取り組みをた
だちにはじめる。
ハートピル法がある。またそれが見重しされようとしている。福祉の
まちづくり条例もあるは)
3
)
病院等の施設。車椅子で救急車に乗れない。 (
ハートビル法の見直し検討会で、このことを強く申し入れている。(1)
5
.6
平均評価
1
.2 点
E
S
C
A
P地域の各政府と障害問題にかかわる NGOの聞に、アクセス・ネットワークを形成
し強化する。その目的は、とくに技術開発、基準、手続き、経験と資源についての情報交
換を促進することである。
インターネットの普及により可能性は高いが、共通言語佑(英訳)の
問題が大きな課題(1)
視覚障害者の場合、東アジア地域の情報誌
して、情報交換しているのみ。(1)
T
E
A
S
T 曹I
N
O
J年 2回発行
0年の提起を ESCAPに対して
今後の課題。 DPIはアクセスの 1
5
9
行っている。(1)
5
.7
平均評価
1
.9 点
障害のある人にとって、職場のレイアウト、道具、設備、機械、そして器具をより使いや
すくするための研究をただちに進める。
コミュニケーション機器の研究が後手に回っている(1)
3
)
研究それ自体は進んでいるのではないかとおもう (
日本障害者雇用促進協会に期待したい。視覚障害者の場合、能力は十
分だが、職場が対応していないと就職を断られるケースが多い。(1)
5
.8
平均評価
2
.
3 点
標準の圏内手話の開発に向けての取り組みをただちにはじめる。同時に手話通訳者の資
格の制度化の取り組みもただちにはじめる。
手話通訳土資格が国家試験制度ではない。
(
2
)
手話通訳士制度がある。 (
3
)
5
.9
平均評価
1
.2
点
テレビ番組(とくにニユースとドキュメンタリー)および主要な公共サービスと施設、
とくに警察、病院、裁判所、金融機関における手話通訳サービスの利用の保障にむけて取
り組む。さらにほかの公共の場所でも代わりのコミュニケーションの方法を提供する。
ニュース番組全てにつけられていない。
また通訳の設置が少ない。(1)
病院の受付。(1)
視覚樟害者の場合、音声解説を加えるよう要望している.(
1
)
メニューは整った段階。実能佑はこれからというところは)
5
.1
0
平均評価
1
.8 点
一般の印刷物を読むのが困難な人や朗読サービスの必要な人のために、点字、拡大文字、
コンビューター・ディスク、カセットテープ、その他の適切な媒体を利用する権利を保障
するために取り組む。
点字図書館などがある。 (
2
)
権利は保障されていないが、取り組みは進んでいるは)
60
著作権法が今年改正され、パソコン点訳が認められたが、公共図書館
での録音テープ政策にはいまだ著作権者の許諾が必要だ.(1)
平均評価
1
.3 点
すべての障害グループに役立つよう、字幕と音声描写を導入し増やすとともに、コンビ
5
.1
1
ューター機器、インターネット、ラジオ、電話、ファクス、その他情報や娯楽のための視
覚メディアを利用しやすいように改善する。
電話中継サービスがない。(1)
テレビの字幕放送はまだ少ない。障害者にも利用しやすいコンビュー
タ一等がまだ少ない。(1)
視覚障害者の場合、音声解説は NHKでさえ、一週間 1
5時間 38分 (6
番組)、民放は 1ヶ月 1
0時間 7分のみだ.(
1
)
6
.教育
6. 1
平均評価
2
.
4点
ESCAP地域の各国・領地における障害のある子供と若者の就学を進め、障害のない
子供との就学率の差を縮める。それを、オープンスクール、通信教育を含むフォーマル、
インフォーマルな教育制度を通して達成する。
地域格差が激しい。(1)
障害を持っている入の就学率は高くなっている。 (
3
)
r
就学率の差j がクリアできても解決したとはいえない。中身のカリ
キュラムが問題 (
3
)
ほとんど 1
0
慌の障害児が 9年間の学校教育をうけている。 (
3
)
6
.2
1
.4
点
「全ての人に教育を」を実現するため、全ての教育政策、計画、事業に障害のある少年、
平均評価
少女、女性、男性を含め、これらに十分な資金配分と適切な技術支援をおこなう。資金配
分にあたってはまた、統合教育の場で障害のある子供と若者の効果的な教育成果が得られ
るよう、必要十分な支援の提供ができるようにすべきである。
日本は統合教育ではなく、基本的には分離教育のシステムとなって
いる。費金配分ももっと必要である。 (
2
)
統合教育を進めるための財政支出は非常に弱い。 (
1
)
6
1
6. 3
平均評価
1
.6 点
障害のある子供と若者の効果的な教育成果を上げるため、適切な教育補助者、福祉機器、
および設備を確実に供給する。
手話通訳の保障がない。 (
0
)
養護学校における設備はある程度整備されているが、普通学校にお廿
るエレベーター設置、教育補助者は不十分である。 (
2
)
6
.4
平均評価
1
.5 点
農村部と都市部の両方で、障害のある子供のための早期療育プログラムを、その家族や
地域社会も積極的に関われるようにしながら、導入し、発展させる。また、障害のある子
供の、一般の幼稚園・保育園への統合を促進する。
一般の幼稚園、保育園への統合は不十分(1)
まだまだ隔離教育である。(1)
6. 5
平均評価
2
.
4点
障害のある子供と若者を含め、全ての子供と若者の就学継続率を段階的に上げる。
単純には評価できない。「不登校J 問題への言及が必要となる(1)
高学歴を考えると、不十分。 (
2
)
6
.6
平均評価
1
.6 点
障害のある子供を含め、多様な能力をもっ子供への効果的教育を確実なものにするため
に、教員養成訓練および現任訓練のプログラムを強化する。
聴覚障害児が有する手話言語能力への着目が欠けている。 (
0
)
どのような理念でやっているかが問題だが(
3
)
全ての教員に義務付けるべき。(1)
6. 7
平均評価
1
.3
点
障害のある子供と若者を含めた、全ての子供のための総合教育カリキュラムを導入し、
そこには科学、数学、技術、職業前教育および職業教育を確実に組み込む。
科学・数学は全員が高等レベルの教育を受けているとは思えない。技
術・職業訓練に隠しても偏りが有る(1)
62
視覚障害者の場合、職業教育が不十分だ.(
1
)
6. 8
平均評価
1
.4 点
障害のある子供への効果的教育を容易にするために、教育方法と教材の改造を推進する。
その際、知的障害、盲ろう、重複障害、自閉症、学習障害、行動障害、言語、コミュニケ
ーションに問題のある子供と若者の教育にとって適切なものを確実に含むこととする。
聴覚障害児向けの教材が開発されていない。 (
0
)
特に一般学級に所属している学習樟害・行動障害を持つ子供に対して
の教育方法・教材の改造などはあまりなされていないと思う。(1)
研究は行われているものの、ごく限られたもので、その応用も幅広く
おこなわれているものではない。(1)
6. 9
平均評価
1
.0 点
教育制度の焦点を見直し、障害のある子供と若者のために、学科中心から生徒中心のア
プローチヘ変換させる、適切な政策、法律を開発する。
日本は学歴偏重主義行)
最近個別教育計画が学習指導要領によって全国的に導入された。 (
2
)
立法過程にのっていない (
0
)
6
. 10
平均評価
1
.1 点
障害のある子供と若者の効果的統合教育を促進するため、補助教員、福祉機器、その他
必要とされる援助を含め、支援の機構と体系を強化する。
統合教育に聴覚障害児を対象とするのみで、支援の機構、体系はまっ
0
)
たくない。 (
統合教育の観点からは不十分(1)
視覚障害者の場合、漏離教育であり、統合教育の支援は不十分 .(
0
)
6. 11
平均評価
1
.0 点
障害のある子供と若者への統合教育の提供にあたって、家族や地域社会の参加を推進し、
支える。
ろう成入社会との結びつきがない。両親への適切な公平な援助がな
い
。 (
0
)
統合教育のために家族が送迎や学内での介護の負担を背負わされて
63
いる現状があり、こうした家族の r
参加Jは改善されるべきである。(1)
6
. 12
平均評価
0
.
5点
教育プログラムに、障害のある子供と若者を統合する方向に政策担当者、行政の管理お
よび技術職員、および学校管理者と教員を意識づける。
まだまだ「能力に応じた教育J という意識が強い。(1)
0
)
統合教育の方向に向いているとは言えない。 (
6
. 13
平均評価
1
.5 点
教育担当省庁が、障害のある子供と若者の教育に対する責任を負うことを奨励する。
文部省は障害児教育の専門部署をもっている。しかしあくまで分離教
育という観点に立ったもの。 (3)
すでに 5
0年以上前から、教育は厚生省ではなく文部省の責任とされて
きた。 (
3
)
6
. 14
平均評価
1
.5 点
早期幼児教育から、初等・中等教育への移行を適確にし、さらにそこから職業前訓練を
含めた、援助を伴う卒後活動への参加、そして第三次教育(高等教育)と雇用への参加を
確保する。
ほとんど本人と家族の努力任せである。 (
0
)
養護学校においては進路指導がなされている。それは高等教育や雇用
への参加に十分結びついているかは疑問。 (2)
視覚障害者の場合、制度として、整っているが、職業教育は不十分.(
2
)
6. 15
平均評価
1
.5 点
障害者が、教育、情報、娯楽に関するアクセス可能な形での資料に容易に接近できる法
的権利を主張する。ここには、一般に著作権法で規制されている資料の録音、転写、翻訳、
再生、活用の権利が含まれる。
視覚障害者や聴覚障害者などの構報保障は不十分。 (
2
)
著作権法ではすでに著作権に係わらず活字を点字にすることがみと
0
0
0年の著作権法の改正でテレビの音声をリアルタ
められているが、 2
イムで文字にしてテレビなどで流すことが認められた。 (2)
64
7.訓練と雇用
7. 1
平均評価
1
.5 点
障害のある人々が参加できるよう、一般の訓練プログラムを作り、そして必要な場合、
参加条件や適格基準を改訂する。その際男女平等に留意し、低収入・貧困家庭出身の障害
のある人々の参加に注意を払う。
職業リハビリテーシヨンは進んでいる。収入の無い障害者は無料で受
3
)
けられる。 (
まだまだ考慮されているとは考えられない。 (
1
)
7
.2
平均評価
1
.4 点
カリキュラムと支援サービス(物理的にアクセスしやすい訓練場所と設備、点字テキス
ト、手話通訳、訓練助手など)を開発、強イじする。その目的は、障害のある人々が、全て
の職業前訓練、職業訓練プログラムおよび見習いプログラムに完全参加でき、その後農村
部・都市部での有給雇用や自営業に結び付けるようにするためである。
手話通訳の保障が弱い。聴覚樟害者への呼びかけが弱い。(1)
支援サービスは環発されているが、雇用や自営業に結びつけられてい
ない(1)
7.3
平均評価
2
.
1 点
障害のある人々の公的および民間セクターでの雇用と昇進のための国の目標を設定する。
そしてこれらの目標の達成を推進する政策を策定する(例えば義務的割り当て雇用、雇用
主への雇用奨励制度、雇用主と被雇用者を対象とした特別キャンベーン活動、雇用主に対
する技術援助など)。
法定雇用率がある。 (
3
)
呂標だけならある。 (
2
)
視覚障害者の場合、マッサージ、はり、きゅうでの自営が多く、あら
ゆる雇用対策から除外されている.(
1
)
7. 4
平均評価
1
.4 点
公的および民間セクタ一、障害者組織 (DP0)
、その他の NGOの代表を含む共同機関
を設立し、フォーマル、インフォーマルな部門での新しい雇用と自営業の機会の情報を継
続的に収集する。また、これら雇用機会に直結する技術トレーニングを実施し、旧式のト
レーニングは廃止する。
65
N
G
O参加というのはあまり潤いたことがない。 (2)
障害種別のきめこまかな対策が日本でも必要.(
1
)
7. 5
平均評価
1
.2 点
障害のある人々のための、男女平等を基本とした訓練および職業紹介の年次目標を設定
し、遂行する。なお、この目標は全ての省庁(例えば、雇用、人的資源開発、農村開発に
責任のあるもの)、政府の開発計画、雇用主組織と労働者組織、および障害のある人々の組
織の共同行動のための目標とする。
障害者という枠のみで、男女平等の概念がその枠内に導入されてはい
ない。 (
0
)
目標が設定されていたとしても、達成されているとは思わない。(1)
7.6
平均評価
1
.6
点
重度障害のある人々や支援環境を必要とする人々のために、適切な訓練と雇用の機会を
提供する(例えば、生産センターの設立、自営業や援助付き雇用のためのサポートや福祉
機器の提供、必要な場合の住宅の準備などを通して)。
重複障害者に対しては提供されていない。ただ、共同作業所等への支
援は見られる。(1)
この部分に関しては緒についたばかり(1)
7. 7
平均評価
0
.
9 点
全ての農村部および都市部での、貧困の緩和事業、フォーマル・インフォーマルな部門
での収入創出事業、そして自営業推進の事業において、障害のある人々の平等な参加を確
実なものにする手段を導入する。
聴覚障害者自営業の推進がない (
0
)
農村部では圧倒的に低い(1)
7.8
平均評価
1
.5 点
起業技術訓練(この技術の中には、事業機会の発見、事業計画の策定、経営や簿記の技
術が含まれる)、マーケティングや生産のための支援サービス、および無利子や低利子の融
資の利用のための国の制度を作り、その効果的実施を図る。
低利子の融資制度がある。 (
2
)
雇用主に対する助成制度がある (
2
)
66
7. 9
平均評価
1
.5 点
農村部においても都市部においても、(職業紹介サービス機関を含めた)公的および民問
機関や NGOが、就職させるべき障害者あるいは自営業を支援すべき障害者を確認する。
就職相談会などもおこなわれている。 (
2
)
求職障害者登録制度がある。 (
3
)
就職させるということにおいてアウトリーチ活動をしているとは思
0
)
わない。 (
7
. 10
平均評価 1
.7 点
障害のある人々の訓練や雇用を(たとえば環境改善、支援サービスや福祉機器の提供な
どを通して)進めるための資金を、重度の障害のある人々のためにも使う。
樟害者の雇用支援制度は一般に重度者を優先する仕組みになっている (
3
)
7
. 11
平均評価
0
.
9点
全ての法、政策、雇用に関する団体協約において、(求人、昇進、解雇、人員削減などで
の)障害のある労働者の権利を擁護する。
障害者の権利が協約に反映されているとはいえない。 (
0
)
企業等に雇用されれば労働者の権利が保障される。授産施設、作業所
では無権利 (
2
)
日本における障害者関連の法律は保護法であり、権利を擁護していな
0
)
い
。 (
7
. 12
平均評価
1
.4 点
アジア太平洋の発展途上国およびもっとも発展の遅れている国・領地の障害のある人々
の訓練と雇用のために、人間工学、職場の改善、安全機器、その他の重要なテーマに関す
る調査研究を実行する適切な機関を確定し、委任する。そして、サービス提供者、利用者
グループ、新しい雇用機会確認の共同機関、および他の関係機関との協議を通じて、改革
を奨励し、調査テーマを確定する。
行政・民間・地域レベルでいろいろ実施されているとは思
う
が
。 (2)
7. 13
平均評価
1
.4 点
訓練と雇用に関する法律が効果的に施行されているか、政策が効果的に実行されている
か、そして関連する r10年」の目標が達成されているかどうかをモニターし評価する機
構を、障害者の積極的な参加のもとに、設立する。
67
法律は施行されている。モニターは聞いたことがない。 (2)
7
. 14
1
.2 点
平均評価
国際レベルでも、園、地方、州・県、地区レベルでも、障害のある人々の雇用に関連す
る既存の用具や設備に関する情報を確認し、収集し、普及する情報センターを設ける。
地方レベルのものはきいたことがない。 (
1)
国レヘ")/では日本障害者雇用促進協会に設けられている。(1)
情報センターはあるが十分活用されているとは思わない。 (2)
8.障害原因の予防
8 ・1 . 平均評価
1
.7 点
5つの最も大きな予防可能な障害原因および喫煙、アルコールや他の薬物依存の予防に
関連し、またそれらの予防に焦点を当てた、教育キャンペーンを開始する。その際男女の
区別を明確にした人口統計データも活用する。なお、このキャンベーンは問題を取り上げ
ているものであるが、障害のある人々の尊厳を支持するべきである。
聴覚障害の予防に焦点をあてたキャンベーンがない。(1)
8
.2
平均評価
2
.
5点
ヨード欠之症、ビタミン A欠之症、ポリオ、ハンセン病を、主要な国民保健問題でなく
する。
既往者の権利回復面での遅れが見られる。 (2)
8. 3
平均評価
2
.
6
点
すでに進められている優れた障害予防の努力を疎かにすることなく、以上の他の 3つの
予防可能な障害原因の発生率を大幅に減少させる。
障害予防についてかなり力が入れられている。しかし遺伝子診断など
生命倫理に関題があるのもあり、発生予防が行われればよいのかとい
3
)
う疑問がある。発生予防は優性思想へとつながっていく。 (
8. 4
平均評価
2
.
6 点
対人地雷の製造、使用、販売を禁止する国際キャンペーンに正式に参加する。すでにこ
のキャンベーンの結果、対人地雷の使用、備蓄、製造、移転の禁止とその廃絶に関する条
約が成立している。
対人地雷条約には署名。 (3)
68
8.
.5
平均評価
0
.
5点
もつばら失明させることのみを目的としたレーザー兵器の製造と販売を禁止するキャン
ベーンにただちに取りかかる。
開いたことがない。 (
0
)
8. 6
平均評価
1
.9 点
道路安全、安全デザイン、建築物や設備の使用、個人利用のための防護用具の強制使用、
および低賃金のため自費ではそうした用具を買えない労働者のための雇用主による提供、
などの法律の開発と実行に着手する。
労働者の安全確保には基本的には力が入れられている。 (
3
)
8
.7
平均評価
2
.
2点
発達障害の危険性をもっ新生児の超早期発見の制度を開発する。
技術的には遺伝子診断まで進んでいる。それを制度とするのはまだい
たっていない。ただそういう制度には賛成できない。 (
3
)
8. 8
平均評価
1
.8 点
幼児の障害に関する早期の介入サービスを、政府、 NGOを通して推進する。
聴覚障害児に関しては介入サービスが弱い。
N
G
Oも機能しているとはいえない。 (
0
)
早期療育が行われている。定期検診などがある。 (
3
)
8
.9
平均評価
1
.2 点
子供の障害への早期発見・早期介入にかかわっている草の根のスタッフに対して訓練を
提供する。
リハビリテーションスタッフに対する教育は進んでいる。 (
3
)
まだまだ草の根活動が認められているとは思えない。(1)
8
. 10
平均評価
1
.3 点
心理社会問題のある人々への予防、早期発見、介入サービスのための特別な対策をはじ
める。
精神保健福祉法がある。社会防衛論的立場にたっていてそれが問題。
2
)
福祉サービスが不十分。 (
6
9
社会全体がようやくそれについて認識しだしたところである。 (
0
)
8. 11
平均評価
1
.6 点
加齢に関連した障害の早期発見とその管理のためのサービスを始める。そして、障害の
ある高齢者の生活の質の向上のための活動を推進する。
老人保健法と老人福祉法と介護保験法がある。しかし、サービスは不
十分。個人の尊厳と自立が守られていない。 (2)
介護保険がまだ始まったばかり(1)
9
.1
平均評価
9.リハビリテーションサービス
1
.4 点
障害関連の課題やサービスにかかわる活動の全ての過程において、障害のある人々とそ
の家族の参加を大きく増進する。
ある程度参加している。決定主体にはなり得ていない。 (2)
約 16000入の身体障害者相談員、約 5000人の知的障害者相談
員が民間人として地域で相談支援を行っている。約 100カ所の障害
者自立生活センターがある。 (
2
)
依然として、専門家主導である。(1)
9. 2
平均評価
1
.8 点
予防、リハビリテーション、そして、障害のある人々の生活の質の向上のための施策を
しめす包括的国家政策を開発し、決定する。そこには地域に根ざしたリハビリテーション
(CBR) を好ましいアプローチとして位置づける。
諸々の福祉法、保険法、計画等が策定されている。地域に根ざしたリ
ハビリテーシヨンかどうかは不明。 (
2
)
約 5
0
0
0ヶ所の小規模作業所、約 1
0
0ヶ所の自立生活センター、約 3
0
0
0ケ所
0
0
0ヶ所の障害者地域生活支援りターなどが地域住民
のゲトアトム、約 1
に支えられつつ発展している。 (2)
9. 3
平均評価
1
.4 点
貧困の緩和、保健、住宅、交通、人的資源開発、労働、教育、コミュニケーション、文
化、旅行、政治的活動、災害対策事業などの一般のプログラムに、障害の問題を含める。
とくに障害のある女性・少女に留意する。
災害対策ではようやく障害者・高齢者のことが意識されるようになっ
た段階である。 (
2
)
70
9.4
平均評価
1
.4 点
CBRプログラムをサポートする、全ての政府および NGOの活動の調整を充実する。
N
P
Oの活動が盛んになってきている。これを C
B
Oプログラムとよんで
2
)
よいのか?(
NGO支援はまだ乏しいし、地域差も大きい (2)
9
.5
平均評価
1
.8 点
保健、教育、および社会開発分野に従事する人々の訓練カリキユラムの中に、予防とリ
ハビリテーションの課題を取り込む。障害のある人々の生活の質の向上にかかわるその他
の専門職の訓練に、障害問題を取り入れることに着手する。
予防とリハビリテーシヨンにはカが入っている。それがよいとは必ず
しも思わない。 (
3
)
社会開発分野に入っているかどうかは不明。 (
2
)
9. 6
平均評価
1
.5 点
CBR事業を支援するため、 1
9
7
8年のプライマリーヘルスケアに関するアルマアタ宣言
で強調されているように、全てのプライマリーヘルスケア(第 l線保健医療)の事業に、
リハビリテーションサービスを組み込む。
一定程度組み込まれているのではないか。 (
2
)
9
.7
平均評価
1
.5 点
政府と NGOを含め、専門家、資材、よい実践に関して、固と国との闘で受流する取り
組みを促進し、支援する。
人的交流は行われている。 (
2
)
9
.8
平均評価
1
.8 点
障害やリハビリテーションに関する実践研究や革新的なアプローチを開始、推進する。
手話通訳研修所など、手話関連の研究施設設立推進への協力がない。
(
1
)
研究はかなり進められている。 (
3
)
9. 9
平均評価
1
.9 点
適切な方法で貧困状態と確認された障害のある人々のための社会保障施策を推進する。
7
1
生活保護制度がある。年金制度は不十分。 (
3
)
障害基礎年金 1級 約 8万 3千円では生活できない.(
J
)
10.福祉機器
1O. 1
平均評価
1
.5 点
福祉機器の生産、供給、修理と保全を確実なものとするため、助成制度を含めた継続性
のあるシステムと手順を構築するよう、早急に行動をおこす。その際、すべての障害者の
ニーズ、とくにもっとも無視されているグループのニーズに注意を払う。
情報保障機器への注意が足りない。 (
2
)
手帳保持者のみの思恵はあっても、もっとも無視されているグループ
のニーズにはまったく注意を払われていない。(1)
盲ろう者、脳性まひ者、知的障害者などのための福祉機器の開発が遅
れている。
1993年に福祉用具法が制定され、その開発と普及が
2
)
一層促進されつつある。 (
視覚障害者の場合、必要な用異が必ずしも日常生活用具、補装具にな
っていない.(
1
)
1O. 2
平均評価
1
.3 点
福祉機器、およびその製造、修理、保守に必要な部品、材料、備品の、とくに ESCA
P地域からの、輸入に対する関税およびその他の税を免除するため、関税を管轄する省局
と協働する。
免税についての話は聞いたことがない。(1)
1O
.3
平均評価
1
.1 点
福祉機器、およびその製造、修理、保守に必要な部品、材料、備品の、とくに ESCA
P地域からの、輸出入に関する通関手続きの簡略化に早急に取り組む。
あまり聞いたことがない。(1)
1O
.4
平均評価
1
.8 点
とくにその地方の資源を使った、その土地に合った(国産の)福祉機器の研究、革新、
改良を奨励する。その際、これらの活動における指導的な機関と協働し、またこの目的の
ために資金、従事者、設備を提供し、さらにこれらの課題に関する国と国と聞の情報交換
を促進する。
福祉機器の開発は通産・厚生で進めている。 (
3
)
72
1o
.5
平均評価
2
.
1点
障害のある人々のための質の良い規格の福祉機器を供給するため、適切かつ継続的な地
方の技術の開発をただちに奨励する。
1O
.6
平均評価
2
.
0点
NGOと民間事業主が福祉機器の研究、圏内生産、供給、保守を行うことを、税の減免
や助成金を通して、強く奨励する制度の創設にただちに着手する。
これらの助成制度はかなり進んでいるのではないか。ニーズにあった
供給及び保守が行われているかは疑問。 (
3
)
19 9 3年に福祉用異法が制定された。 (
3
)
1)
進んでいない。 (
1O. 7
平均評価
2
.
0点
ニーズが最も高い地方レベルでのサービスを向上させるため、その土地にあった(国産
の)福祉機器技術に関するスタッフ訓練を促進する。
地方のスタッフ訓練、技術開発はきちんとなされているか疑問。地域
差が大きいだろう。 (
2
)
いくつかの大学で福祉工学科がもうけられている。 (
3
)
11.自助団体
11
.1
平均評価
1
.7 点
障害のある人々の自助団体の全国フォーラムを設立し、強化する。ここには農村部の自
助団体を含めるとともに、とくに障害のある女性・少女、心理社会障害のある人々、精神
保健サービスの利用者、知的障害者、 HIV感染者、ハンセン病患者などの片隅におかれ
てきた人々のグループや組織を含める。
自助団体の全冨組織はいくつかあるが、 H
IV感染者組織との統合は図
2
)
られていないのではないか。 (
障害種別の全国団体やその連絡協議会がいくつかある。政府からは事
業の委託はなされているが、自由に使える資金助成制度はない。 (
2
)
視覚障害者の場合、日本盲人会連合が 1948年に視覚揮害者自身の手
3
)
で結成されている.会員 5万人で対象のほとんどが加入している.(
障害種別を超えた障害者の組織化はまだ途上にある。(1)
11
.2
平均評価
1
.3 点
農村部に住む障害のある人々に焦点を当てた、さまざまな障害グループの自助団体を形
73
成する。これは相互支援、権利擁護、あるいは施策やサービスの照会を行ったり、また農
村および都市の開発問題に携わる
NGOと協調する。
地域格差がある。(1)
農村部はとかく活動が乏しい。(1)
約 3300の市町村のほとんどすべてに日本身体障害者団体連合会、全国
手をつな寸育成会、全日本精神障害者家族会などの支部または会員が
2
)
いる。しかし都市部に比べて活動は弱い。 (
11・3
平均評価
1
.6 点
「アジア太平洋障害者の十年」の行動課題の実施を促すため、圏内調整委員会の管理の
もとに、障害のある人々の自助団体と政府省庁、市民団体・民間セクターとの聞の協議を
増やすことをとくに目的とした機構を設立する。
政府への権限が非常に限られている。(1)
新 1
0年推進会議がある。 (2)
障害者団体と政府の各省庁との話し合いが増えつつあるが、特別な推
進機構があるわけではない。(1)
11
.4
平均評価
1
.1 点
障害のある人々の自助団体の設立や発展を支援するため、必要な資金割り当てを伴う国
の政策を確立する。これはすべての地域を対象とし、とくにスラムや農村部を重視する。
市町村障害者支援事業の助成や、各種助成事業がある。 (
2
)
国からの障害者団体への財政支援はあるが、それは作業所の運営など
の事業の実施のための資金であって、国への政策提言や障害者運動の
ために自由に使えるものではない。(1)
日本盲人会連合では、国、東京都の委託事業を行なっている.年間 1
億4
000万円、年間予算の 4分の lに相当する.(
1
)
古いタイプの行政と関係のある団体に、支援が偏っている。(1)
11
.5
平均評価
1
.2 点
障害のある若者や女性を含め全ての障害のある人々を対象とし、彼らをエンパワーして、
地域で働く技術と自信を備えた、自助団体の指導性と運営に関する訓練トレーナーに育成
する、能力形成プログラムを開発する。
自立生活プログラムなどは広がりをみせている。 (
2
)
7
4
都市部を中心におこなわれており、今後はもっと農村部で行われる必
要がある。 (
2
)
とくにア E
ゲラムはなく、活動しながら指導者になってゆく。(1)
能力形成プログラムは部分的に自助団体によって行われている。(1)
11
.6
平均評価
1
.7 点
全ての障害関係者に自立生活という理念を導入する。そして、障害のある人々自身の生
活における自己決定・自己管理を尊重する手段を導入することにより、地域における自立
生活の達成を促進する。
自立生活や自己決定の理念は梧当行き渡っている。現実との講離が問
題
。 (
3
)
障害者基本法では「障害者の自立と社会参加J をすべての障害者施策
の基本とすることを定めている。 2000年には障害者など社会福祉トr
の利用者がトピえを選択できるようにすることを目的とする法律改
2
)
正がなされ、 2003年から実施されることになっている。 (
x
12.地域協力;
12. 1
平均評価
1
.0 点
r
アジア太平洋地域ぴおける障害のある人の完全参加と平等の宣言」に最近調印国とし
て参加した国を含めた小さな国々は、必要な財源と技術援助を求めて、国連開発計画と国
連機構内の他の関係国にアプローチする。その目的は、各国が政策の開発と施行の能力を
10年」の目標の中
強め、それをつうじて障害問題に対する国民の理解を高め、さらに r
から決める優先的開発領域への障害のある人々の参加を達成することにある。
日本盲人会連合では、 1998年に太平洋諸冨に点字板、点字用紙、電卓
など 300万円担当を贈った.しかし、受入先が定かでなく、果たして
必要な人に届いたのかどうか不明.(
1
)
75
アジア太平洋障害者の十年
1
0
7の目標
2000年 1
2月 1
1日
日本障害者リハビリテーション協会
1
6
2・0
0
5
2東京都新宿区戸山 1
2
2・1
電話 0
3・5
2
7
3・0
6
0
1 f
a
x
0
3・5
2
7
3・1
5
2
3
この冊子は社会福祉・医療事業団の助成により作成されました。