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自動車部品から発生する揮発性有機化合物放散測定法

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自動車部品から発生する揮発性有機化合物放散測定法
Technical News
●自動車部品から発生する揮発性有機化合物放散測定法
TN342
Measurement Method of Volatile Organic Compounds (VOC) Diffused from Automotive Parts
[概 要]
自動車部品・内装材から発生する揮発性有機化合物放散測定法は 2011 年 3 月 31 日に公益社団法人自動車
技術会によって JASO M 902:2011 として制定されています。この規格では、サンプリングバッグを用いて自動車内
装材から気中へ放散する VOC 類、ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物を測定する方法について規定さ
れています。
[サンプリング方法及び測定事例]
図 1 に JASO のサンプリング方法の概要を示します。容積 10 L のサンプリングバッグ内に試験片を密封し、5 L
の窒素ガスを充填後、恒温槽にて 65 ℃、2 h 加熱します。バッグ内に放散したガスは Tenax 管(VOC)及び DNPH
カートリッジ(アルデヒド類)でそれぞれ捕集します。捕集後の Tenax 管中の VOC は加熱脱離-GC/MS で、DNPH
カートリッジ中のアルデヒド類は HPLC で測定します。図 2 に GC/MS による VOC 測定のクロマトグラム例を示し
ます。
テフロンチューブ
サンプリングバッグ
コック
Tenax 管
及び
DNPH
積算流量計
内蔵型ポンプ
試験片
恒温槽
図 1 JASO 試験法におけるサンプリング方法の概要
アバンダンス
TIC: 31016V16.D
2.8e+07
2.6e+07
2.4e+07
2.2e+07
2e+07
1.8e+07
1.6e+07
1.4e+07
トルエン
1.2e+07
1e+07
8000000
6000000
4000000
2000000
0
5.00
10.00
15.00
20.00
25.00
30.00
Time-->
図 2 VOC の TIC クロマトグラム例
当社は JASO 以外の分析方法にも対応しております。国内主要自動車メーカーの指定法については、
手合わせ分析を完了しており、適切な分析技術を有する試験所として認定されています。
[海外及び国際規格における各種試験法について]
当社は国際規格の ISO 12219 Interior air of road vehicles Part2、3、5 に準拠した試験の他、ドイツ自動車
工業会 VDA の試験規格、その他の手法にも各種対応しております。
【ISO 12219 Interior air of road vehicles】
Part 1 - Whole vehicle test chamber method (自動車全体評価法)
Part 2 - Bag method (バッグ法)
Part 3 - Micro-scale chamber method (マイクロチャンバー法)
Part 4 - Small chamber method (小形チャンバー法)
Part 5 - Static chamber method (スタティックチャンバー法)
バッグ
積算流量計
内蔵型ポンプ
Tenax 管
及び
DNPH
図3
試験片
恒温槽
ISO 12219 Part 2 バッグ法
マイクロチャンバー
恒温槽
試験片
Tenax 管
又は
DNPH
図4
積算流量計
内蔵型ポンプ
ISO 12219 Part 3 マイクロチャンバー法
【VDA】(対応試験法)
VDA 270 (臭気特性測定)
VDA 275 (改良フラスコ法によるホルムアルデヒド放散量測定)
VDA 277 (ヘッドスペース-GC 法による有機化合物放散量測定)
VDA 278 (加熱脱離-GC/MS 法による有機化合物放散量測定)
試料
試料
試料
水
ガラス管
VDA275
吸収水を HPLC で測定
VDA277
ヘッドスペースガスを GC/FID で測定
VDA278
加熱脱離-GC/MS で測定
図 5 VDA 試験法概要
作成:千葉ラボラトリー(TK1506) 2-BG-(8),4-RO-(38) 改訂(1508)
当社ホームページはこちらから:
http://www.scas.co.jp/
その他技術資料もご用意しています: http://www.scas.co.jp/analysis/
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