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2/14 冬に咲くタンポポのように - Schoolnet
こ ぶ け や き (校長室だより) N02 8 H2 6 . 2 . 1 4 佐野市立多田小学校 冬に咲くタンポポのように! 私はこの一年、休日や日曜日に、家の近くを散歩してきました。里山の四季 の移ろいを体で感じることに喜びを感じられることが最大の理由です。山裾の 田んぼや畑の畦道は、名もない雑草がたくさん生い繁っていますが、その生長 を見守りながら、自然の素晴らしさに心が癒されます。 最近では、タンポポが木枯らしや霜や雪の寒さに耐えながらも、大地に大き く葉を広げ、僅かな冬の日だまりを浴び、葉を赤く染めています。なかには、 背を低くして、小さく黄色い花を咲かせているタンポポも見かけます。この寒 い冬に、自分の花を咲かせているのですから感動します。しかも、今までに、 どれくらい雨に打たれ風に吹かれ、私たち人間に踏まれ折られてきたか分かり ません。しかし、その度に根をしっかりと張り、茎や葉を伸ばし、強くなり、 しなやかになり、生き続けてきたのです。 「タンポポや いくたび踏まれて 今日の花」 と い う 句 が あ り ま す が 、ま さ に そ の 通 り だ と 思 い ま す 。踏 ま れ て も 折 ら れ て も 、 その度に強くなり、負けずに青い空を見上げながら、しっかりと自分の花を咲 かせるのですから、本当に凄い生命力だと思います。 私たち人間も、目標をもち、達成する過程において、必ずや困難が待ち受け ています。特に、未来を生きる子どもたちにとって、これからどんな時代が来 て、どんな人に出会い、どんな出来事が待っているかわかりません。 しかし、自分に負けてはいられないのです。多田小の皆さんにも、冬の日だ まりに咲くタンポポのように、困難を耐えて乗り越え、自分らしい花が咲かせ ら れ る よ う な た く ま し い 人 間 に 育 っ て ほ し い と 心 か ら 願 っ て い ま す 。そ れ に は 、 しっかりとした根を作らなければなりません。 子どもたちにとっての根とは、基本的な生活習慣から 育まれる健康な体、人との関わりのなかで育つ優しく強 い心、学校や家庭学習で身に付ける基礎的な学力です。 将来の自立に備え、家庭と学校が協力して、タンポポ のように強くてしっかりとした根を育てていきたいもの です。