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○○○○○ 1 日本女子体育大学附属基礎体力研究所紀要 Journal of Exercise Science Vol. 24 2014 目 次 〈研究資料〉 幼児の運動能力と足裏形態との関連性 …………………………………………………井筒 紫乃,五月女仁子,川田裕次郎…… 1 月経周期が若年女性の脳血流量に及ぼす影響 …………………米谷茉里奈,夏井 裕明,大槻 曜生,佐藤 耕平,定本 朋子…… 9 Greater muscle blood pooling in the ballet—trained women during maximal passive stretching and venous occlusion ………AkiOtsuki,EmiFujita,ShigekiIkegawa,andMayumiKuno—Mizumura…… 19 〈第 24 回公開研究フォーラム報告〉 開催趣旨 未来に生きる子どもの体力・運動能力を考える …………………………………………………………………………………定本 朋子…… 32 Session1:多角的エビデンスから捉える 子どもの生活環境と体力・運動能力との関わり …………………………………………………………………………………國土 将平…… 33 子どものからだとこころを育てる運動遊びと様々な工夫 …………………………………………………………………………………春日 晃章…… 40 Session2:2013 年度 基礎体力研究所 成果発表 …………………………………………………………………………………………………… 44 Session3:運動指導の現場から考える 土ふまずの発達と子どもの運動能力 …………………………………………………………………………………井筒 紫乃…… 45 小学校と幼保連携で育成する子どもの体力・運動能力 …………………………………………………………………………………山﨑 信也…… 47 〈平成 25 年度事業報告〉 平成 25 年度事業報告 …………………………………………………………………………… 51 平成 25 年度研究業績 …………………………………………………………………………… 53 2 〈基礎体力研究所のこれまでの歩み〉 研究所スタッフ一覧……………………………………………………………………………… 58 研究所運営会議メンバー………………………………………………………………………… 62 研究所主要事業…………………………………………………………………………………… 64 〈Journal of Exercise Science 寄稿規程〉………………………………………………………… 84 〈日本女子体育大学附属基礎体力研究所紀要編集委員会規程〉 ……………………………………… 85 J. Exerc. Sci. 24:1—8, 2014 1 〈研究資料〉 幼児の運動能力と足裏形態との関連性 Relationship between motor ability and morphological growth of sole in preschool children 井筒 紫乃1,五月女仁子1,川田裕次郎2, 3 Abstract To study whether the performance in motor ability is correlated to the morphological growth of sole, we examined 125 healthy preschool children(86 boys and 39 girls at 3 to 6 years of age). All children were physically active and had played different kinds of sports in a kindergarten for 15 to 20 hours per week. The size of foot length and foot width, the angle of foot spread, and the number of floating toe were measured in each leg. The percent growth of forming plantar arch(%PA)was also determined from the shape of sole in each foot. For motor ability, the 25—m sprint time, the standing broad jump distance, and the number of marbles moved by right or left toes were measured. The size of foot length and foot width and the angle of foot spread were significantly correlated to the performance in motor ability in boys and girls except for one relationship between the foot width and the number of marbles in the right leg of boys. In contrast, the performance in motor ability was neither correlated to %PA nor to the number of floating toes in boys and girls. The present data suggested that the performance of motor ability in preschool children was more dependent on the growth of size in sole than the growth of forming arch and the number of floating toe. Key words: 25—m sprint time, standing broad jump, plantar arch, floating toe 序 論 る.しかし, 「歩く」をはじめとする基本的運動 習慣の減少は,体力低下だけではなく健康上の 多くの問題を増加させ,子どもの肥満にも繋 「歩く」 「走る」 はあらゆる運動の基本であり, がっていることが報告されている(原 2008; 幼児期の発達段階においても大切な動きであ 金ら 2011).野田(1998)は,小学生の 50 m 1 Japan Women’s College of Physical Education, 8—19—1 Kitakarasuyama, Setagaya—ku, Tokyo, 157—8565, Japan. 2 Tokyo Future University, 34—12 Senjuakebonocho, Adachi—ku, Tokyo, 120—0023, Japan. 3 Juntendo University 1—1 Hiragagakuendai, Inzai—shi, Chiba, 270—1695, Japan. 2 Izutsu, S. et al. 走において土踏まずの発達度合いが高い者が低 い者よりも 1 秒近く速いことから,土踏まずの 形成と運動能力には関係があると推察してい る.また,生田と山崎(2003)は,児童に行っ た調査から,足趾の未接地は外遊びの減少が要 Table 1 Subejcts number of boys and girls 3–years 4–years 5–years 6–years old old old old 因の 1 つであると報告している.本来, 「歩く」 Boys Girls Total 11 19 43 13 7 7 17 8 18 26 60 21 86 39 125 や「走る」といった運動動作は足裏全体を使っ て行われるものだが,運動不足によって足裏の 査を行い,その関連性を報告している.走動作 発達にも大きな影響を与えていることが考えら は移動系の運動であり,体格のよいほうが有利 れる. だといわれているが,幼児においてもその傾向 足部のアーチを形成する足底弓蓋は一般に を指摘している研究はほとんどなされていな 「土踏まず」といわれ,踵骨と第 1 中足骨から い.しかし,松浦(2003)は,5 歳児では多く なる内側アーチ,踵骨と第 5 中足骨からなる外 の基礎的運動技能の成就は成熟した状態にまで 側アーチ,第 1 中足骨と第 5 中足骨からなる前 到達すると推測されると述べており,幼児期の 側(横)アーチの 3 つで構成される.これまで 運動経験は重要であることが考えられる. も子どもの足裏形成については多くの研究が行 先行研究からも明らかなように,社会生活の われており,原田(2004)は 1980 年および 変化に伴う身体活動の減少は,子どもの足裏形 2000 年の調査で,身長や体重などの身体計測 態にも大きな影響を与えていると考えられるも に変化はないものの運動能力は低下し,外反母 のの,幼児期の運動能力との関係性は不明であ 趾の頻度は 4~8%,浮き趾(立位の際に足のゆ る.また,幼児期における足裏形態の発達過程 びが地面に接地せず浮いている状態)の頻度は のみならず日常的な運動実践の程度が足裏の形 5.6%から 52.6%へ増加し,逆に土踏まずの形 態に及ぼす効果も明らかにされていない. 成は 73~77%から 60~52%まで低下している そこで本研究は,身体活動に重点を置くス ことを報告している.また,中(1993)も幼児 ポーツに特化した幼児園の園児を対象に,体 の浮き趾について報告し,松田ら(2011)は 3 格,足蹠形態,運動能力,足趾の巧緻性を測定 歳から 6 歳までの幼児に浮趾が多いとしてい し,その関連性について検討した. る.原田(2004)は浮き趾によって地面と接地 する面積および接地面から得られる感覚情報が 減少するため,足趾が浮くことによってバラン 方 法 ス維持,踏ん張り,地面を蹴る,転倒の防止な 1)対 象 どの機能低下を引き起こすことを指摘してい 神奈川県川崎市のスポーツ幼児園の 3 歳から る.しかし,足趾と運動能力の関連性を調査し 6 歳児 125 名(男児 86 名,女児 39 名)を対象 た研究は,内田ら(2003) ,西澤(2012) ,井 とした.属性としては一般の幼稚園と異なり, 筒と米谷(2013)の裸足保育の有用性について 午前中は陸上,サッカー,バスケットボール, の先行研究はあるものの十分にされているとは 水泳などのスポーツを中心に活動をしている. いえない.原田(1995)は,本来子どもの足は Table 1 に年齢別,男女の人数を示した. 踵が小さく逆三角形であるが,開帳角度が狭い なお,事前に研究概要と測定内容について, 長方形の足が増えており,それにより外反母趾 園長および保護者に十分に説明し同意を得られ 予備軍が増加していることを指摘している. た. また,穐丸ら(2001)は体格と運動能力の調 幼児の運動能力と足裏形態との関連性 3 Fig. 1 Measurement equipment Fig. 2 Measurement of H—line and spread foot angle フトウェアにより土踏まずの発達度・浮き趾・ 開帳角を求めた.土踏まずの発達度について は,平沢(1985)の H ラインを用いた.H ラ インは,足底の中央ラインを設定し,踵骨中央 Fig. 3 Measurement of marble movement test 部と第 2 趾を結ぶ.そしてこのラインを越える ところまで土踏まずが形成されていれば発達し 2)方 法 ていると判断されるものである(Fig. 2). 平成 26 年 6 月から 8 月にかけて測定を行っ 浮き趾はフットルック解析ソフトウェアによ た.測定はすべて午前中に実施し,足の測定に り,接地していない足趾の本数を示した.また, おいては熟練した検者 1 名が行った. 開帳角については,足部内側線と足部外側線の (1)体格,足の大きさについて ナビス社製幼児用金属身長計を用い身長,三 なす角とした. (3)運動能力について 光精衡所製水平体重計を用いて体重を測定し 園庭にて 25 m・立ち幅跳びの測定を行った. た.足の測定については(株)フットルック社 幼児の運動能力テストでは 20 m 走を用いる幼 製足裏バランス測定装置「フットルック」を用 稚園も多いが,文部科学省の「体力向上の基礎 い,測定を行った.測定方法は被験児をフット を培うための幼児期における実践活動の在り方 ルック撮影台の上に直立位を保持して立たせ に関する調査研究」(2013)では 25 m 走が示 (Fig. 1) ,スキャナーで撮影した.測定した画 されているため 25 m とした.測定については 像をフットルック解析ソフトウェアにより,足 30 m の直走路を走り,スタートから 25 m 地点 幅・足長を求めた. を通過するまでの時間を 1/10 秒単位で測定し (2)足裏形態について た.立ち幅跳びでは両足同時踏み切りで,でき 足長・足幅測定と同様に測定を行い,解析ソ るだけ両足を揃えて着地するように指示し,踏 4 Izutsu, S. et al. Table 2 Height, weight, foot length and foot width in boys Height(cm) 3–years 4–years 5–years 6–years old old old old 92.9 101.8 106.7 112.3 ± ± ± ± 3.1 3.0 4.6 4.0 Foot length(cm) Weight(kg) 14.0 16.4 17.7 18.9 ± ± ± ± 0.8 1.0 2.2 1.5 Left 15.4 16.6 17.2 18.0 ± ± ± ± Foot width(cm) Right 0.7 0.4 0.8 0.8 15.4 16.8 17.2 18.1 ± ± ± ± 0.7 0.5 0.8 0.7 Left 6.6 7.0 7.1 7.1 ± ± ± ± 0.3 0.3 0.4 0.2 Right 6.5 7.0 7.1 7.0 ± ± ± ± 0.3 0.3 0.5 0.2 Table 3 Height, weight, foot length and foot width in girls Height(cm) 3–years 4–years 5–years 6–years old old old old 96.0 99.1 106.1 110.0 ± ± ± ± 3.4 4.3 5.4 3.7 Foot length(cm) Weight(kg) 13.8 15.5 18.0 19.1 ± ± ± ± 1.1 1.2 1.8 1.2 Left 15.5 15.9 16.9 17.5 ± ± ± ± Foot width(cm) Right 0.8 0.7 1.0 0.6 15.6 16.0 17.0 17.5 ± ± ± ± 0.9 0.8 1.0 0.6 Left 6.4 6.6 7.0 7.1 ± ± ± ± 0.2 0.2 0.3 0.4 Right 6.3 6.5 7.0 7.1 ± ± ± ± 0.2 0.2 0.3 0.4 み切り線と着地点との最短距離を cm 単位で測 ち幅跳びと左足幅,左右足長と左右ビー玉移動 定した. 数,左足幅と左右ビー玉移動数に相関関係が認 (4)足の巧緻性について められた. 足趾の巧緻性を測定するためにビー玉移動テ ストを行った.2 個の皿を用意し 1 個の皿に 30 2)運動能力と足裏形態について 個のビー玉を入れ,椅子に座った状態で 30 秒 足裏測定後,土踏まずの発達度,浮き趾数, 間に横に置いた皿にビー玉を何個移動できるの 開帳角を分析し,相関係数を求めた.土踏まず かを測定した(Fig. 3) .左足は,右側に 30 個 に関しては,3 歳男児 90%,女児 92%,4 歳男 入りの皿,左側に空の皿,右足は左側に 30 個 児 90%, 女 児 100%,5 歳 男 児 女 児 と も に 入りの皿,右側に空の皿を置いた.なお,12.5 100%,6 歳男児女児ともに 100%の形成度で mm のビー玉を用い,左足試技,右足試技を 1 あった.男児女児ともに,運動能力と足裏形態 試技ずつ行った. に関連性は認められなかった. 相関関係の検討については Pearson の積率相 関係数を用い,有意水準は 5%未満とした.な 3)運動能力と足趾の巧緻性について お,統計処理については,Microsoft Office 男児においては 25 m 走とビー玉移動数とに 2010 Excel にて行った. 関連性が認められた.女児においては,立ち幅 結 果 測定結果を表 2~表 9 に示した. 跳びと左右ビー玉移動数に関連性が認められた. 4)足裏形態と足趾の巧緻性について 男児においては浮趾数とビー玉移動数につい ては関連性が認められず,足裏形態と足趾の巧 1)運動能力と体格・足の大きさについて 緻性の関連性は認められなかった.女児におい 男児において相関係数を求めた (Table 10) . ても同様の結果であった. 25 m 走と左右足長に相関関係が認められた. また,女児においても相関係数を求めた(Table 11) .25 m 走と右足長,25 m 走と左足幅,立 幼児の運動能力と足裏形態との関連性 5 Table 4 Floating toes and spread foot angles of right and left in boys Floating—toes(number) Left 3—years 4—years 5—years 6—years old old old old 2.0 2.2 2.4 2.6 ± ± ± ± Spread foot angle(° ) Right 1.9 1.5 1.4 1.4 1.7 2.2 2.6 2.5 ± ± ± ± Left 1.8 1.4 1.4 1.3 22.1 22.7 21.7 20.3 ± ± ± ± Right 3.0 2.8 3.1 1.6 21.1 21.7 20.8 18.1 ± ± ± ± 1.9 2.8 2.8 1.3 Table 5 Floating toes and spread foot angles of right and left in girls Floating—toes(number) Left 3—years 4—years 5—years 6—years old old old old 1.3 2.3 2.2 3.1 ± ± ± ± 1.3 1.5 1.5 1.1 1.0 2.4 2.1 3.3 Table 6 25—m sprint time and standing broad jump in boys 25—m Sprint Time (sec) 3—years 4—years 5—years 6—years old old old old 9.4 7.8 6.3 5.9 ± ± ± ± 1.1 1.0 0.4 0.3 Spread foot angle(° ) Right ± ± ± ± Left 1.1 1.0 1.6 1.1 20.0 23.4 22.2 19.2 ± ± ± ± 17.9 14.5 17.5 12.3 Table 8 Number of marbles moved by right or left toes in boys 3—years 4—years 5—years 6—years old old old old 2.5 4.8 7.2 9.3 ± ± ± ± 1.4 2.2 3.1 5.2 3—years 4—years 5—years 6—years old old old old ± ± ± ± 1.6 2.5 3.5 3.7 論 議 ± ± ± ± 3.7 2.8 2.0 2.8 9.9 7.9 6.5 6.2 ± ± ± ± 0.5 1.5 0.6 0.3 Standing Broad Jump(cm) 53.4 82.0 100.0 102.3 ± 8.2 ± 23.1 ± 13.2 ± 16.2 Table 9 Number of marbles moved by right or left toes in girls Marbles moved(number) Right 2.2 4.4 6.8 7.4 20.6 21.0 21.8 21.2 25—m Sprint Time (sec) Marbles moved(number) Left Right 1.6 1.7 5.2 5.5 Table 7 25—m sprint time and standing broad jump in girls Standing Broad Jump(cm) 58.2 86.3 108.0 112.2 ± ± ± ± Left 3—years 4—years 5—years 6—years old old old old 2.6 4.1 6.6 7.3 ± ± ± ± 1.4 2.0 3.6 2.3 Right 2.0 5.4 6.4 7.3 ± ± ± ± 1.4 2.4 3.4 2.3 運動能力と体格の関係については,穐丸ら (2000)が述べているように 25 m 走のタイム, 走り幅跳びと身長に関係が認められた.対象園 子どもの足の変化については,これまで多く はスポーツ活動に特化した幼児園であり,その の研究が行われてきており,土踏まずの未発達 特性から先行研究とは違う結果が得られること や浮き趾の増加,開帳角の減少が報告されてい も考えられたが,本研究においても先行研究と る.本研究においては,体格・足の大きさと運 同様の結果であった.女児については,足長, 動能力,足蹠の形態と運動能力,足趾の巧緻性 足幅においても運動能力との関係がみられた. と運動能力,足蹠の形態と足趾の巧緻性の関係 移動系の運動では,本研究においても身体が大 について測定を行った. きいほうが有利であることが明らかにされたこ Hight Foot width (Left) Foot Floating Floating width toes toes(Left) (Right) (Right) Plantar arch (Left) Plantar arch (Right) 0.270** 0.181 0.268* 0.289* 0.300** 0.375** 0.387** 0.417** 0.217* 0.277* 0.391** 0.566** 0.478** 0.504** 0.419** 0.193** 0.155** 0.199** 1 25—m Sprint Time 0.214 0.041** 0.111** 0.080* 0.031** 0.224 1 Standing Broad Jump -0.479** 0.390** -0.528** 0.445** 0.301** 0.183** 0.144** -0.816** -0.563** -0.591** -0.608** -0.415** -0.415** -0.227** -0.258** -0.249** -0.224** Weight Foot length (Right) 1 *P<0.05, **P<0.01 0.588** 1 Number of Number of marbles marbles moved moved (Left) (Right) Hight Weight Foot length (Left) Foot length (Right) Foot width (Left) Foot Floating Floating width toes toes(Left) (Right) (Right) 25—m Sprint -0.821** -0.725** -0.713** -0.616** -0.637** -0.665** -0.665** -0.359** -0.374** Time Standing 0.708** 0.641** 0.643** 0.537** 0.564** 0.565** 0.543** 0.455** 0.311** Broad Jump Number of 0.514** 0.735** 0.644** 0.644** 0.661** 0.563** 0.601** 0.434** 0.345** Marbles moved(Left) Number of 0.509** 0.616** 0.592** 0.548** 0.564** 0.521** 0.524** 0.329** 0.200** Marbles moved(Right) Age Plantar arch (Right) 0.232* 0.077 0.178 0.198* 0.127 0.228 -0.253** -0.209** Plantar arch (Left) 1 Standing Broad Jump -0.463** 0.510** -0.484** 0.545** -0.850** 1 25—m Sprint Time 1 *P<0.05, **P<0.01 0.821** 1 Number of Number of marbles marbles moved moved (Left) (Right) Table 11 Correlation between performance (25—m sprint time, standing broad jump, number of marbles moved) and age, height, weight, morphological growth of sole, performance in girls 25—m Sprint -0.818** -0.746** Time Standing 0.696** 0.673** Broad Jump Number of 0.535** 0.541** Marbles moved(Left) Number of 0.470** 0.407** Marbles moved(Right) Age Foot length (Left) Table 10 Correlation between performance (25—m sprint time, standing broad jump, number of marbles moved) and age, height, weight, morphological growth of sole, performance in boys 6 Izutsu, S. et al. 幼児の運動能力と足裏形態との関連性 7 とからも,幼児期の運動指導では,発育の個人 なることも考えられる.また,年齢が上がるに 差に十分な配慮をしていかなければならないこ したがって,浮趾の増加や開帳角の減少が見ら とが考えられる. れた.原田(2004)は,本来子どもの足は踵が 足趾の巧緻性をみるために,今回は足趾を 小さく逆三角形であるが,開帳角度が狭い長方 使ったビー玉移動テストを行った.男児におい 形の足が増えており,子どもの骨は柔らかく変 ては,25 m 走と左足のみビー玉移動数に相関 形しやすいため,幼児期の足の使い方が大切で がみられたが,立ち幅跳びとの相関はみられな ある,と報告していることからも,本研究にお かった.立ち幅跳びの跳び出しの際は足裏で地 いても,浮き趾数の増加や開帳角の減少と靴下 面を蹴る動作が行われるが,足趾との関係は明 やシューズ,生活環境とはなんらかの関係があ らかにされなかった.幼児期の運動能力は先行 ると考えられる. 研究にもあるように月齢や体格などの発育と関 しかし,本研究では 1 園であったこと,また 係していることが示唆された.女児においては 生活環境の調査を行っていなかったため,今後 さらにその傾向がみられ,25 m 走に加え,立 は多くの幼稚園,保育園児を対象に測定を行っ ち幅跳びでも月齢との相関が認められた.ま ていくことが必要だと思われる.また,幼児の た,ビー玉移動数についても,足長足幅といっ みならず小学生や中学生についても調査を行 たいわゆる足の大きさと移動したビー玉の数に い,足蹠と運動能力の関連性,足蹠の経年変化 相関が認められたことから,女児の場合は,足 についての研究を進めていきたい. 趾の巧緻性よりも体格の大きさとビー玉の移動 数に関係がみられるという結果が得られた. 土踏まずの形成については,原田(2004)の 結 論 先行研究で報告されている形成度と比較すると 本研究において,運動能力,足裏形態と足趾 本研究の対象園は高い数値を示した.これはス の巧緻性について測定し関連性について検討し ポーツに特化した幼児園ということで運動量が た.男児女児ともに,運動能力と体格・足の大 多いことが考えられる.本研究においては,運 きさに関連性が認められた.また運動能力と足 動能力と土踏まずの発達度と開帳角といった足 裏形態に関連性は認められなかったものの,運 裏形態とに関連性はみられなかったが,運動能 動能力と足趾の巧緻性に関連性が認められた. 力と足趾の巧緻性には関連性が認められた.足 女児においては,浮趾と足の巧緻性に関連性が 裏はからだ全体を支える部位でもあり,足裏の 認められたものの,男児においては認められな 変化により転びやすくなったり (松田ら 2011) , かった.そのため,幼児期においては,個々の 姿勢が悪くなったりしていることが報告されて 発育を十分に理解したうえで,それぞれの発育 いる(臼井と平沢 1988)ことからも,年齢が や発達に応じた運動へのかかわり方を検討する 上がるにしたがって運動能力との関連性が高く 必要があろう. 参考文献 穐丸武臣, 野中壽子, 花井忠征:愛知県における幼児の体格・運動能力の年代変化. 名古屋市立大 学人文社会学部研究紀要, 11: 127-145, 2001. 穐丸武臣, 野中壽子, 花井忠征, 村瀬智彦:幼児の体格・運動能力発達の年代変化について. 日本 体育学会大会号, 51: 317, 2000. 8 Izutsu, S. et al. 原 光彦, 伊藤三吾:子どもの身体活動の必要性. 日本臨床スポーツ医学会誌, 16 (3): 360-368, 2008. 原田碩三編著:子ども健康学, みらい, 岐阜, 2004. 原田碩三, 長谷川勝一, 坂下喜佐久:幼児と運動能力と足の発達. 教育医学, 40: 175-180, 1995. 平沢彌一郎:保健体育:新しい人体論, 日本放送出版協会, 東京, 1985. 生田香明, 山崎雅史:立つ・歩く動作からみた子どものからだの危機. 体力科学, 52 (6) : 871, 2003. 井筒紫乃, 米谷光弘:幼児の足裏形態と保育環境の関連性. 幼児体育学研究, 5(1): 39-48, 2013. 金 美珍, 小林正子, 中村 泉:幼児期の運動や運動遊びの経験が学童器の子どもの生活・健 康・体力に及ぼす影響. 小児保健研究, 70(5): 658-668, 2011. 松田繁樹, 出村慎一, 春日晃章:縦断データを利用した幼児の浮き趾の 1 年間の変化. 発育発達研 究, 51: 19-26, 2011. 松田繁樹, 出村慎一, 竹本康史, 田口 隆, 久保田浩史, 青木宏樹:接地足蹠形態の運動種目差. 岐 阜聖徳学園短期大学部紀要, 43: 175-181, 2011. 松浦義行:子どもの運動発達. 子どもと発育発達, 1(2) : 104-107, 2003. 三村寛一, 安倍惠子, 辻本健彦, 北野裕大, 織田恵輔, 原 寛:幼児期における運動能力に関する 一考察. 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J. Exerc. Sci. 24:9—18, 2014 9 〈研究資料〉 月経周期が若年女性の脳血流量に及ぼす影響 The influence of menstrual cycle on cerebral blood flow in young females 米谷茉里奈1,夏井 裕明2,大槻 曜生1,佐藤 耕平1,定本 朋子1 Abstract The influence of menstrual cycle on the cerebral blood flow is complex and not fully understood. In 10 healthy young females(22—24 years of age) , we investigated whether the cerebral blood flow fluctuates dependently with endogenous variations in serum estradiol(E2)and progesterone(PG)during menstrual cycle. The volume blood 4 flow was measured at left side of the common carotid artery(QCCA), the internal 4 4 4 carotid artery(QICA), the external carotid artery(QECA)and the vertebral artery(QVA) using Doppler ultrasound. The E2 began to increase after menstruation and reached a peak(295±108 pg/ml)at the late follicular phase(Day 18±4)by 10 times above the value(23±12 pg/ml)seen at the menstrual phase(Day 3±3). The PG increased significantly during the luteal phase and reached a peak(11.94±5.46 pg/ml)at the late luteal phase(Day 25±5). The increment was 30 times higher than the value (0.41 ±0.18 pg/ml) seen at the menstrual phase. In contrast to the significant changes in E2 4 4 4 4 and PG, the values of QCCA, QICA, QECA, and QVA were unchanged throughout the menstrual cycle. These data provide evidence that the cerebral blood flow measured at the left hemisphere fluctuates independently from the endogenous changes in E2 and PG during the menstrual cycle in young females. Key words: Estradiol, Progesterone, Internal carotid artery, Vertebral artery, Doppler ultrasound 緒 言 各部位の細胞膜(Tsang et al. 2002)や核内(Dan et al. 2003; Stirone et al. 2003)に,エストロゲ ンやプロゲステロンの受容体が存在することか 女性ホルモンといわれるエストロゲンとプロ ら,これらのホルモンが生殖器官だけでなく, ゲステロンは卵巣から分泌され,若年成人女性 脳組織や他の身体器官に重要な影響を及ぼすと では月経周期に伴い著しく変動する.また身体 考えられている(Orshal and Khalil, 2004).脳 1 Research Institute of Physical Fitness, Japan Women’s College of Physical Education, 8—19—1 Kitakarasuyama, Setagaya—ku, Tokyo, 157—8565, Japan 2 Japan Women’s College of Physical Education, 8—19—1 Kitakarasuyama, Setagaya—ku, Tokyo, 157— 8565, Japan 10 Yoneya, M. et al. 循環に対するエストロゲンの作用に関する先行 たっていない.また月経周期との関連でみたヒ 研究をみると,血管内皮の一酸化窒素(NO)の トの研究では,E2 の研究よりもさらに数が少 合成やプロスタサイクリンの活性をエストロゲ なく(Bain et al. 2004; Brackely et al. 1999; ンが促進し,それが血管拡張を起こすと動物実 Debert et al. 2012; Nevo et al. 2007),月経周期 験では示されている(Krause et al. 2006; 2011; 間内の測定日や計測手法の違いといった要因が Orshal and Khalil, 2004) .ヒトの研究において 重なり,研究成果の比較が困難な状況にあると は,ホルモン補充療法としてエストラジオール いえる.このように,月経周期に伴う自発性の (E2) の効果を調べた研究 (Acar et al. 2005; Bain E2 および PG の変動がヒトの脳循環にどのよう et al. 2004; McGrath et al. 1998; Slopien et al. な影響を及ぼすのかについては,結論が得られ 2003)が多く,それらの結果では E2 投与が脳 ているとはいえない.したがって今後多くの 血管を含む末梢動脈血管の拡張機能を上げると データを集積し,それらに基づき月経周期と脳 報告するものが多い.しかし,月経周期のよう 血流量との関係を検討することが重要である. に,自発性(内因性)の E2 変動が脳循環に及 特に,先行研究と比較対照できる実験計画によ ぼす影響をみた研究は少なく,これまで十分な る研究が必要と思われる. 検討がなされてきたとはいえない.数少ない研 このような研究背景を踏まえ,本研究では月 究の中で,若年女性の月経周期を詳細に分析し 経 周 期 を 詳 細 に 分 析 し た Krejza ら(2001; た Krejza の研究グループ(Krause et al. 2006; 2004)の実験計画を参照して,若年女性の月経 Krejza et al. 2001; 2003; 2004; 2013)は,総 周期に伴う E2 と PG の自発性変動に対応した 頸動脈(CCA) ,内頸動脈(ICA)および外頸動 脳血流量があるのか否かについて検討したいと 脈(ECA)の最大血流速度と拍動係数(収縮期 考えた.また本研究では,Krejza ら(2001; 最大速度と拡張末期血流速度の差を平均血流速 2004)では検討されていない椎骨動脈(VA)の 度で除した値)などの脳血管指標が,E2 の月経 計測を追加することにした.その理由は,先行 周期変動に対応することを見出し,E2 濃度が 研究において VA の血流動態が CCA や ICA と 急上昇する卵胞後期では脳血流量も急増すると は異なることが示されたため(Sato and Sada- 報告した.一方,ICA から分岐する中大脳動脈 moto 2010; Sato et al. 2011; 2014),本研究の (MCA)の平均血流速度および拍動係数を,月 脳循環指標として VA の計測は不可欠と考えら 経期と卵胞後期(排卵期)とで比較した Dio- れたからである.本研究の目的は,CCA,ICA, medi ら(2001)の研究では,脳血流指標は E2 ECA,および VA の 4 動脈における脳血流量が 変動に依存せず,ほぼ一定値であると報告され 月経周期に伴う E2 および PG に依存した変動 ている. を示すのかどうかについて検討することである. プロゲステロン(PG)についても,E2 と同 様に,脳循環調節に関与するホルモンと示唆さ れてきた(Orshal and Khalil, 2004; Krause et al. 方 法 2006).しかし PG の作用は,動物実験におい 1)被験者 て E2 の血管拡張機能に拮抗する血管収縮作用 本学の女子学生 12 名が実験に参加した.被 であるとする報告(Krause et al. 2006; Williams 験者には事前に研究の目的,方法,実験に伴う et al. 1998)と逆に PG は血管拡張作用をもつ 危険性を文書および口頭で十分に説明し,すべ という報告があり(Barbagallo et al. 2001; Lu et ての被験者から実験参加への同意書を得た.本 al. 1996; McCullough et al. 2001; Minshall et al. 研究は,ヘルシンキ宣言に基づいて策定された 2002),まだ統一した見解が得られるにはい 「人を対象とする実験調査等に関する指針」を参 月経周期が若年女性の脳血流量に及ぼす影響 11 考に計画し,日本女子体育大学「人を対象とす また心拍数(HR) ,収縮期血圧(SAP)および る実験調査等に関する倫理調査委員会」により 拡 張 期 血 圧(DAP) を 連 続 指 動 脈 血 圧 装 置 承認を受けたものである(承認番号:2014—4— (Finometer,Finapres Medical Systems BV) 3). により測定した.平均血圧(MAP)を(SAP- 被験者は,本実験前に(30~60 日間)月経 DAP) /3+DAP の近似式より算出した.1 回拍 周期に伴う基礎体温の変化を記録し,また排卵 出量をモデルフロー法(BeatScope1.1,Fina- 検査薬を用いて排卵の有無を確認した.これら pres Medical Systems BV)を用いて算出し, の記録から,正常月経の範囲にない被験者や排 1 回拍出量と心拍数の積より心拍出量(CO)を 卵が確認できない被験者を本研究から除いた. 算出した. その結果,本研究の被験者は 10 名となった(年 齢:20.7±0.8 歳,身長:162.4±3.9 cm,体 5)脳血流量の測定 重:55.5±3.8 kg,月経周期:29.7±5.9 日, 左右の総頸動脈(CCA),左右の内頸動脈 (ICA) ,左右の外頸動脈(ECA)および左右の 利き手:全員右) . 椎骨動脈(VA)の 4 動脈における脳血流量を, 2)実験手続き 超音波画像診断装置(Vivid—i,GE ヘルスケア) 本実験の前に,被験者は 1 度来室し練習試行 を用いて計測した.計測は先行研究(Sato and としての脳血流測定を行った.また被験者は, Sadamoto 2010; Sato et al. 2011; 2014)と同様 週に 3 日(月,水,金)4~5 週間にわたり合計 に行った.概略は次のとおりである.CCA の測 12~15 日間,本実験のために来室した.本実 定部位は,ICA と ECA の分岐点より心臓側へ 験では,安静時静脈血を採取した後に安静時脳 2~3 cm の位置とし,ICA と ECA は分岐点よ 血流測定を実施した.また本実験前日には,高 り頭部側へ約 1.5 cm の位置とした.なお ICA 強度の運動を避け,アルコールとカフェイン類 計測時には,頸動脈洞を刺激しないように留意 を摂取せず,また夕食を 9 時までに済ますよう した.VA の測定部位は,鎖骨下動脈と頸椎第 3 に被験者に依頼した. 突起の間で最も明瞭な超音波画像が得られる位 置とした.CCA,ICA,ECA および VA の測定 3)エストロゲンとプロゲステロンの測定 には 10.0 MHz のリニア計測プローブを使用 午前 8~9 時の間に,約 7 ml の静脈血を正中 し,B モードによる長軸方向血管断層図と PW 皮静脈から採取した.冷却遠心分離された血清 モードによる血流速度波形を同時に連続計測し 中の 17βエストラジオール(E2)とプロゲス た.超音波ビームの入射角を血管走行に対して テロン(PG)の濃度を全自動化学発光免疫測定 60° 以下になるように設定し,その入射角が計 装置(ARCHITECT アナライザー i2000,ア 測中に変動しないようにした. ボットジャパン株式会社)により計測した. 本研究では,左 CCA,左 ICA,左 ECA およ び左 VA のデータを解析し,脳血量指標とした. 4)呼吸循環応答の測定 1 心周期内における収縮期血管径と拡張期血管 室温 25℃,湿度 40%の環境制御室において, 径を長軸方向断層図から複数計測し,CCA, 被験者が座位姿勢(背もたれ角度 120°)で 15 ICA,ECA および VA の平均血管径(D)を次 4 分間安静にした後,毎分換気量(VE)と呼気終 式〔D= (収縮期血管径)×1/3+ (拡張期血管 末二酸化炭素濃度(PETCO2)を生体ガス分析用 径)×2/3〕で算出し,それぞれ DCCA,DICA, 質量分析装置(ARCO—2000,アルコシステム) DECA,および DVA とした.また全血流速度の を用いてブレスバイブレス法により測定した. 波形における平均血流速度を画像診断装置に内 12 Yoneya, M. et al. Fig.1 Changes in serum estradiol and progesterone during menstrual cycle in individual subject A, menstrual phase;B, late follicular phase;C, early luteal phase;D, mid luteal phase;and E, late luteal phase 月経周期が若年女性の脳血流量に及ぼす影響 13 Table 1 Changes in serum estradiol, progesterone, and cardiorespiratory variables during menstrual phase(A), late follicular phase(B), early luteal phase(C), mid luteal phase(D), and late luteal phase(E) A (day 3±3) B (day 18±4) 23±12 0.41±0.18 72±68 7.49±0.65 33.6±3.3 60±8 4.5±0.8 82±11 295±108* 0.48±0.31 735±317* 7.46±1.65 33.6±3.1 63±8 4.5±0.7 82±4 Estradiol, pg/ml Progesterone, pg/ml Estradiol/Progesterone ・ VE, l/min PETCO2, mmHg HR, bpm CO, l/min MAP, mmHg C (day 21±5) 98±37*† 5.36±2.28*† 19±5† 7.83±1.35 33.5±3.6 67±8 4.7±0.6 82±6 D (day 24±5) 155±63*† 11.51±4.22*† 14±6† 7.15±0.39 34.3±3.3 64±9 4.5±0.6 81±6 E (day 25±5) 164±58*†‡ 11.94±5.46*†‡ § 16±7† 7.96±1.21 32.4±3.2 64±5 4.6±0.4 80±4 ・ Values are means±S. D. VE, minute ventilation;PETCO2, partial pressure of end—tidal CO2;HR, heart rate;CO, cardiac output;and MAP, mean arterial blood pressure. * , <0.05 vs. A;†, <0.05 vs. B;‡, <0.05 vs. C;and §, <0.05 vs. D. 蔵されたプログラムにより解析した.そして, その平均血流速度の時間平均血流速度(V)を CCA,ICA,ECA および VA について各々算出 し,VCCA,VICA,VECA,および VVA とした. さらに,CCA,ICA,ECA および VA の平均血 4 4 流量(Q)を次式[Q(ml/min) =V×π× (D/ 4 4 4 2 2) ×60〕 から算出し,各々 QCCA,QICA,QECA, 4 および QVA とした. 6)データ処理と統計的検定 Krejza ら(2001;2004)の研究に従って, 各被験者の月経周期の代表日を次の 5 日間 (A~E) とした.月経期または卵胞早期に E2 が 最低値を示す日を A,卵胞後期に E2 が最高値 を示す日を B,黄体早期に E2 が急激に低下し た日を C,黄体中・後期に PG が最高値に最も 近い値を示す日を D,黄体中・後期に PG が最 高値になる日を E,とした(Fig.1 参照) .月経 Fig.2 Changes in blood flow of common carotid ・ ・ artery(QCCA), internal carotid artery(QICA), external ・ ・ carotid artery(QECA), and vertebral artery(QVA)during menstrual phase(A), late follicular phase(B), early luteal phase(C), mid luteal phase(D), and late luteal phase(E) Values are means±S. D. 開始日から数えて,A は 3±3 日,B は 18±4 日,C は 21±5 日,D は 24±5 日,E は 25± 5 日にあたっていた(Table 1) .各測定項目に ついて,A~E の月経周期を主効果とする対応 のある一元配置分散分析を用いて検定した.主 差(SD)で表示した. 結 果 効 果 が 有 意 で あ っ た 場 合, 下 位 検 定 と し て Fig.1 に各被験者の月経周期に伴う E2 および Bonferroni 法を用いて平均値間の差の検定を PG の変動を示す.Subj. T を例にとって変動パ した.すべての検定には SPSS 統計パッケージ ターンをみると,E2 は A の月経期で低く,そ (ver. 19.0)を用いた.本実験における有意水 の後の卵胞期から上昇を開始し,卵胞後期の B 準は 5%とした.またデータは平均値±標準偏 において最大値に達していた.続く黄体早期に 14 Yoneya, M. et al. Table 1 に A~E におけるホルモンおよび呼 吸循環応答の変動を示す.E2 についてみると, A は 23±12 pg/ml であり,A に比べると B, C,D,E は有意に高くなっていた.特に B は 295±108 pg/ml にも達し,A の 10 倍以上の値 を示していた.また B は C,D,E よりも有意 に高い値を示していた.一方 PG では,A と B が と も に 低 い 値 を 維 持 し,C で 上 昇 し E で 11.94±5.46 pg/ml という最大値に達してい た.E は A の約 30 倍も高くなっていた.E2/ PG については,B のみが A,C,D,E よりも 有意に高い値を示していた.このように月経周 期に伴う E2 と PG が有意な変動を示したにも 4 かかわらず,VE,PETCO2,HR,CO および MAP には A,B,C,D,E 間の差はなかった.月経 周期を通してほぼ一定値を示していた. 4 4 4 Fig.2 に A~E における QCCA,QICA,QECA, 4 4 4 QVA を示す.QCCA および QICA は,A 比べると B で低くなり C で高くなる傾向を示した.しか 4 しいずれも有意な差ではなかった.QECA は,A と B に差はなく,C で下がり D で高い傾向を示 したが,いずれも有意な変化ではなかった.ま 4 た QVA も個人差(SD)が大きいが,A,B,C, D,E 間に有意差はみられなかった.さらに Fig.3 に示されているように,脳血流量の変数 Fig.3 Changes in mean blood flow velocity(V)and mean vessel diameter(D)in common carotid artery (CCA) , internal carotid artery(ICA), external carotid artery(ECA) , and vertebral artery(VA)during menstrual phase(A) , late follicular phase(B), early luteal phase(C) , mid luteal phase(D), and late luteal phase (E) Values are means±S. D. いずれにおいても,A~E の月経期を通してほ あたる C では急激に低下し,D および E といっ 本研究では,左 CCA,左 ICA,左 ECA,左 た黄体期の中・後期において再び高くなってい VA の 4 動脈における脳血流量が月経周期に伴 た.また PG の変動パターンをみると,A およ う E2 および PG に依存した変動を示すのかど び B の月経期や卵胞期では低い値を維持してい うかについて検討した.その結果,E2 は月経終 るが,B の後で上昇を始め,E において最大値 了後から卵胞後期にかけて上昇し最大値は月経 に達していた.このような月経周期に伴う E2 期の 10 倍以上に達した.また PG は黄体中・ と PG の変動パターンは,全ての被験者におい 後期において月経期の約 30 倍にも上昇するこ てみられていた. とが示された.しかし,このような月経周期に である平均血流速度(VCCA,VICA,VECA,VVA) と平均血管径(DCCA,DICA,DECA,DVA)の ぼ一定値を示していた. 論 議 月経周期が若年女性の脳血流量に及ぼす影響 伴う E2 および PG の変動は,4 動脈の脳血流量 4 4 4 15 ±78 pg/ml であった.生体外実験や培養実験 4 (QCCA,QICA,QECA,QVA)には有意な変化を から,エストロゲンの作用は遺伝子発現による もたらさなかった.また平均血流速度(VCCA, 複数の genomic 経路と遺伝子を介さない複数 VICA,VECA,VVA)および平均血管径(DCCA, の non—genomic 経路を介して起こるが,個々 DICA,DECA,DVA)にも月経周期の影響はみら の経路には至適発現条件があり,それらは基本 れなかった.これらの結果から,本研究で検討 的に濃度依存性であるとされている (Orshal and した 4 つの動脈における脳血流量は月経周期に Khalil 2004; Krause et al. 2006; 2011).このこ 伴う E2 と PG の変動に依存しないと考えられ とを踏まえると,E2 濃度が高い本研究や Dio- た. medi ら(2001)に E2 上昇の影響がみられな 本研究の結果は,E2 のみが著しく上昇する かったことは,E2 の濃度差以外の要因が関 卵胞後期でも脳血流指標は上昇しないと報告し わっていると考えられた. た Diomedi ら(2001)の研究を支持していた. 次に誤差要因が考えられた.本研究における しかしながら,実験計画を参照した Krejza ら 脳血流量の測定誤差(変動係数)は,Sato と (2001;2004)の結果とは異なるものとなって Sadamoto(2010)および Sato ら(2011)で いた.彼らは,右側の ICA,CCA,ECA の最大 報 告 さ れ た と 同 程 度 の 4~6% と 推 定 さ れ た 血流速度や拍動係数を調べ,それらの脳血流指 〔Sato と Sadamoto 2010,Sato ら(2011)に 標が E2 の上昇に呼応して変動することを示し, おける変動係数は,QCCA で 4.5±0.9%,QICA 4 4 4 4 E2 が脳血流量を増加させると報告していた. で 5.3±1.2%,QVA で 5.8±1.0%,QECA で 5.1 Krause ら(2006)も総説の中で同様の見解を ±1.0%であった〕.Krejza ら(2001; 2004)が 示し,その作用機序として,E2 が直接的に血管 示した卵胞後期の ICA 最大血流速度と拍動係 平滑筋を拡張させ(Orshal and Khalil 2004) ,ま 数は,約 11~15%の上昇になることが示され た血管内皮細胞 NO およびプロスタサイクリン ていた.マスキング効果を否定できないが,本 の 放 出 を 促 進 さ せ る こ と に よ り(Knot et al. 研究における 4~6%という誤差は上述の上昇 1999; Geary et al. 2000; Orshal and Khalil 量よりも小さいことから,計測誤差が本研究に 2004),脳血管緊張を減弱させて血流量が増大 おける月経周期の影響を消失させた主因である すると考察していた. とは考えられなかった. このように卵胞後期における脳血流増大を報 最も可能性の高い要因として,計測動脈の左 告した Krejza ら(2001;2004;2013)と本研 右差が考えられた.Krejza ら(200;2004)の 究結果が異なることになった要因について,ま 研究では,右側の CCA,ICA,ECA で計測が行 ず卵胞後期に急上昇する E2 濃度の相違につい われていた.一方,本研究では左側の CCA, て考えてみた.濃度を比較してみると,本研究 ICA,ECA,VA における結果であった.言語中 と Diomedi ら(2001)のほうが,Krejza ら 枢が左大脳皮質に局在するように,左右の脳半 (2001;2004)よりも高い E2 濃度を示してい 球の脳活性部位は安静時であっても非対称性で た.例えば,卵胞後期の最高値は,本研究で あることが知られている(Gordon et al. 2008; 295±108 pg/ml,Diomedi ら(2001)の研究 Takano et al. 2006) .また脳代謝の違いは脳血流 では 282.4±35.2 pg/ml であった.一方,Kre- 量の違いに反映され,安静時の脳血流量が左右 jza ら(2001; 2004)では 2 研究ともに 225± で異なることを機能的磁気共鳴画像法(fMRI) 53 pg/ml であり,本研究や Diomedi ら (2001) による研究から指摘されている(Devor A et al. よりも低値を示していた.また最近の Krejza ら 2005; Malonek et al. 1997).さらに,QVA の左 (2013)の研究における E2 はさらに低く,105 右差を検討した Sato ら(2014)も,左右間の 4 16 Yoneya, M. et al. 4 QVA が非対称であり,脳血流調節因子となる Diomedi et al. 2001)と有意差がないとする報告 CO2 反応特性も左右間で異なることを報告し (Delbert et al. 2012; Matteis et al. 1998)があっ ていた.加えて,ホルモン濃度は計測していな た.本研究の結果は後者の研究結果(Delbert et いが,Brackley ら(1999)は,卵胞後期に右 al. 2012; Matteis et al. 1998)と一致していた MCA の血管抵抗は有意に低下するが,左 MCA が,その解釈には次のような限界があるといえ では低下しないことを指摘していた.このよう る.卵胞後期(E2 のみ上昇)と黄体期(PG の な研究成果に基づくと,左右脳半球における脳 上昇と E2 の上昇)との比較は,PG 単独の作用 活動の相違とそこへ連絡する動脈血管の特性の を示す可能性と,PG と E2 の両作用の結果を示 相違が,本研究と Krejza ら(2001; 2004)の す可能性があり,その区別ができないという限 研究結果における不一致を招いたのではないか 界である.このような限界と,緒言でも述べた と推察される.ただし本研究と同じ結果を報告 ように PG に関する動物およびヒトにおける研 した Diomedi ら(2001)は右 MCA を計測し 究数が十分ではないことや月経周期の分類や計 ていた.このような反例もあることを踏まえ, 測手法の違いがあることを踏まえて,比較でき 本研究で計測された右側の脳血流量データを解 る研究成果が集積された段階で月経周期に伴う 析して,月経周期に伴う脳血量の変動に左右差 PG の変動について考察したいと考える. を検証したいと考えている.もしも月経周期に 伴う脳血流量の変動に左右差があるのであれ ば,動物実験で示された循環エストロゲンが脳 結 論 血管内皮機能に働き,それを介する機構が脳血 超音波法の計測誤差および左右の脳血流指標 流量を増大させるという機序はヒトでは当ては の違いについて更なる検証が必要であるが,本 まらない,あるいは他の強力な調節機構がエス 研究で検討した左側の 4 動脈における脳血流量 トロゲン作用を凌駕するという可能性が生じ は,月経周期に伴うホルモン変動に依存しない る.この点の解明は今後の課題といえる. と考えられた. 本研究の結果は,4 動脈の脳血流量が PG の 変動にも依存しないことを示していた.先行研 究では,CCA,ICA または MCA の血流速度が 謝 辞 卵胞後期と黄体期で相違があり PG に血管拡張 本研究は JSPS 科研費 25282184 の助成を受 作用があるとする報告(Brackely et al. 1999; けたものです. 参考文献 Acar, M., Cevrioglu, A. 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In order to confirm our hypothesis, we assessed the integration of total—[Hb+Mb] (i. e., an index of blood pooling)during venous occlusion with muscle stretching in the ballet—trained and the control women. In 14 untrained women and fourteen ballet—trained women we measured the total— [Hb+Mb]at the tibialis anterior muscle during venous occlusion with passive plantarflexion. Also, fascicle length was measured with B—mode ultrasonography. The change in fascicle length was larger in the ballet—trained group than in the control group during the relatively same degree of plantarflexion. However, comparable decreases were shown in the total— [Hb+Mb]between the two groups. On the other hand, the integration of total— [Hb+ Mb]was greater in the ballet—trained group than in the control group during venous occlusion with muscle stretching(ballet—trained vs. control, 39642.5 vs. 26339.9 μmol, P<0.05). These data collectively suggested that the large muscle blood pooling in the ballet—trained subjects may occur in responses to muscle stretching despite a greater muscle stretching. Key words: Muscle extension, Fascicle length, Ultrasonography, Muscle blood volume, Muscle oxygenation level, Near—infrared spectroscopy 1 Research Institute of Physical Fitness, Japan Women’s College of Physical Education 8—19—1 Kitakarasuyama, Setagaya—ku Tokyo, 157—8565, Japan. 2 Faculty of Letters and Education, Ochanomizu University 3 Laboratoty for Exercise Physiology, Jumonji University 4 Graduate School of Humanities and Sciences, Ochanomizu University 20 Otsuki, A. et al. Jackson et al. 2002; Leterme et al. 1994; Spector et Introduction al. 1982; Tabary et al. 1972; Williams and Gold- In animal studies, muscle stretching has Awolesi et al. 1995; Chen et al. 2002; Clifford et al. produced an elongation of surrounding cap- 2006). The structure development and tone illaries and vessels (Nakao and Segal 1995; Poole decrease in muscle and intramuscular ves- spink 1978)or relaxation(Taylor et al. 1997; et al. 1997)and also collapse due to an increase sels may enlarge capillary bed and increase of intramuscular pressure (Ameredes and Provenz- vascular conductance. Such adaptation may ano 1997; Kirkebo and Wisnes 1982) . These defor- augment the reservation of intramuscular mations of intramuscular vessels extrude vessels elongation and collapse by intramus- blood to peripheral side of the vessels and cular pressure corresponding to the muscle restrict entering of blood from proximal side stretching. It is possible that the blood flow of the vessels, and consequently decrease in the intramuscular vessels in the maxi- the muscle blood flow(Poole et al. 1997; Supin- mally stretched muscle may be similar in the ski et al. 1986; Welsh and Segal 1996) . As the ballet—trained subjects who have routinely mechanical impacts during stretching prob- trained muscle stretching and the normal ably increase in proportion to the range of subjects, although range of stretching stretching motion(Poole et al. 1997; Supinski et motion is wider in the ballet—trained sub- al. 1986; Welsh and Segal 1996) , the ballet— jects than the control subjects. In order to trained subjects, for example, who can evaluate indirectly intramuscular blood flow achieve a wider range of stretching than the in human, the methods of near—infrared normal subjects probably show a lower spectroscopy and venous occlusion are use- blood flow in the stretched muscle. How- ful, and we can know the pooling of blood ever, we observed the discrepant data that volume in the specific muscle rather than the ballet—trained women kept similar mus- the whole limb. Thus, we hypothesized that cle blood volume(total— [haemoglobin and muscle blood pooling during maximal mus- myoglobin(Hb+Mb) ] )with near—infrared cle stretching is equal in the ballet—trained spectroscopy during maximal stretching women to the control women. This retention than the control women despite a wider o f m u s c l e b l o o d p o o l i n g i n t h e b a l l e t— range of stretching motion(Otsuki et al. 2011) . trained women is teleological relevance to These results indicated that muscle stretch- keep muscle blood volume and oxygenation ing possibly did not deform excessively the level in the stretched muscle. Nevertheless, surrounding capillaries and vessels in the no study has assessed blood pooling in the ballet—trained women. ballet—trained women during muscle stretch- Chronic stretching experience seems to ing. induce architectural changes of muscle or Given these background, we assessed surrounding capillaries and vessels. Previous integration of total—[Hb+Mb]with near— animal studies have reported that muscle infrared spectroscopy(i. e., an index of and vessel adapt by mechanical stretching blood pooling)during venous occlusion in the form of proliferation(Han et al. 2003; added to muscle stretching in ballet—trained Fascicle length and muscle blood pooling 21 Fig.1 Diagram of experimental design women and control women. Experimental design All subjects performed passive plan- Methods tarflexion at maximal angle without pain. Subjects and changes in muscle blood volume and Fourteen ballet—trained and 14 control muscle oxygenation level at tibialis anterior women volunteered to participate in this muscle were measured. All data were com- study. The ballet—trained group had an aver- pared between control subjects and ballet— age of 18.1±0.7 years(range, 12—21 years) trained subjects. During the plantarflexion, fascicle length of experience with classical ballet. Plantar flexion is extremely important in ballet Experimental procedures movements, and it is continually performed Subjects performed plantarflexion in the while the dancer’s foot leave floor. There- supine position with the knee joint fully fore, all individuals in the ballet—trained extended. The sole of the right foot was group would have undergone frequent and fixed to a rotation plate, which matched the long—term extension of the tibialis anterior rotational axis of the malleolus. The ankle muscle. The control group had not exer- joint angle was defined by the caput fibulae cised regularly either at the recreational or (starting point) , the malleolus(fulcrum) , professional level, over the previous 7.9± and the distal epiphysis of the fifth metatar- 2.0 years(range, 1—22 years) . All subjects sal bone (end point). The angle was changed were free of signs or symptoms of any overt passively from 120°(resting angle: baseline) chronic disease. None of the participants to the maximal angle without pain(3°less smoked or took any medication. The study than the angle subject felt pain). The ankle was approved by the Ethics Committee of joint angles were maintained during plan- the Institute of Ochanomizu University and tarflexion by a servo system(X03—0054I; conformed to the principles outlined in the Dyadic Systems, Ishikawa, Japan). Helsinki Declaration. All subjects provided Two tests were performed. First, the maxi- written, informed consent before inclusion mal angle without pain was determined, and in the study. the fascicle lengths were measured at baseline, maximal angle without pain and maxi- 22 Otsuki, A. et al. mal angle. Second, the muscle blood volume nography (SSD—900; ALOKA, Tokyo, Japan) . and muscle oxygenation level were mea- The fascicle echo from the superficial to the sured during muscle stretching and venous deep aponeurosis was visualised, and the occlusion follow after the stretching(Fig. 1) . image was printed on recording film. Muscle The stretching and occlusion were per- and subcutaneous fat thicknesses were formed in the following manner: 2—min rest, determined using a marker with ultrasonog- plantar flexion, 1—min sustained stretching, raphy. Muscle thickness was measured as 2—min venous occlusion added to the sus- the distance between the superficial and tained stretch. The pressure of occlusion deep aponeurosis echoes, and subcutaneous was 80 mmHg by inflating a pneumatic cuff fat thickness was measured as the distance around the right thigh. between the skin surface and the superficial All measurements were taken in a quiet, aponeurosis echo. temperature—controlled room(27℃) . Respi- Oxygenated—, deoxygenated—, and total—hemo- ration was controlled throughout the trial by globin and myoglobin concentration. Using the using 1—s inhalation phase and 4—s exhala- same muscle site at which fascicle lengths tion phase to avoid influence of the respira- were measured, changes in the concentra- tory cycle on the peripheral circulation tion of oxygenated—hemoglobin and myoglo- (Miller et al. 2005; Osada et al. 2002) . To obtain bin([Hb+Mb]), deoxygenated—[Hb+Mb], 1 data point per 1 respiration cycle(5 s) , total—[Hb+Mb] (oxygenated—[Hb+Mb]+ the timing of the ankle joint change was deoxygenated—[Hb+Mb] )were measured adjusted at 5 s intervals. The mean speed of using near—infrared spectroscopy(NIRO— changing joint angles was 2.1°/s. In all sub- 200; Hamamatsu Photonics, Shizuoka, jects, measurements were obtained during Japan) . The device operated at 3 wave- the early follicular phase, 4—7 days after the lengths: 775, 810, and 850 nm. Optical den- initiation of menstruation, to control for any sities for the 3 wavelengths were acquired possible influence of the menstrual cycle on with a sampling time of 0.5 s. The separa- circulation(Adkisson et al. 2010; Giannattasio et tion between the light source and the detec- al. 1999; Hayashi et al. 2006; Williams et al. 2001) . tor was 4 cm. Data were recorded to a personal computer with a sampling rate of Data recoding 1000 Hz through an A/D converter(Power Fascicle length, muscle and subcutaneous fat Lab; AD Instruments, Castle Hill, Australia). thicknesses. A linear ultrasonic transducer Resting heart rate and blood pressure, body was placed at the shin perpendicular to the composition. Bipolar lead electrocardiogram tibialis anterior muscle layer, and a site of signals(ME3000P; Mega Electronics, Kuo- maximal muscle thickness was determined pio, Finland) , systolic and diastolic blood in the cross—sectional image by scanning pressures(automatic blood pressure mea- along the long axis of the muscle. Fascicle surements, HEM—762; OMRON, Kyoto, length was measured in the longitudinal Japan)were measured during resting phase. images at this site(Fukunaga et al. 1997; Body weight and fat were measured using a Kawakami et al. 1998)using B—mode ultraso- body fat analyzer (TBF—305; TANITA, Tokyo, Fascicle length and muscle blood pooling 23 Table 1 Physiological characteristics of control subjects and ballet—trained subjects Control Age, years Height, cm Weight, kg Body fat, % Muscle thickness, cm Subcutaneous fat thickness, cm 21.5 162 49.9 21.6 2.55 0.60 ± ± ± ± ± ± Ballet—trained 0.3 1.0 1.3 1.0 0.11 0.02 21.5 159 48.2 21.2 2.70 0.54 ± ± ± ± ± ± 0.2 1.6 1.3 0.9 0.06 0.05 Values are means ± SEM. C group, n=14;BT group, n=14. Table 2 Ankle—joint angles, fascicle lengths at baseline and during stretching in control subjects and ballet— trained subjects Baseline Maximal angle without pain Maximal angle Angle, degree Control Ballet—trained 120 ± 0 120 ± 0 174 ± 2 189 ± 3* 188 ± 3‡ 209 ± 3*‡ Fascicle length, mm Control Ballet—trained 79 ± 4 72 ± 4 117 ± 7† 131 ± 9† 128 ± 8‡ 149 ± 10‡ Change in fascicle length from baseline, mm Control Ballet—trained 38 ± 4 58 ± 7* % fascicle—length change, % Control Ballet—trained 79 ± 2 74 ± 3 * P<0.05 vs. control subjects, †P<0.05 vs. baseline, ‡P<0.05 vs. maximal angle without pain. In angle, baseline is not included to the analysis. Values are means ± SEM. C group, n=14; BT group, n=14. bution) . In addition, total—[Hb+Mb] /mus- Japan) . cle thickness was used to decrease the influData analysis ence of muscle compression by muscle Fascicle length. The fascicle length was thickness on total—[Hb+Mb] (Niwayama et al. measured using a curvimeter(Comcurve—5; 2002) . Koizumi, Niigata, Japan) . The value was The oxy—[Hb+Mb]concentration was averaged from 3 echo images at each joint measured as the percentage of the differ- angle. ence between baseline and the minimum Muscle blood volume, muscle oxygenation. value recorded during arterial occlusion Total— [Hb+Mb]was used as the index of (Hamaoka et al. 1996; Sako et al. 2001). This rel- muscle blood volume. The effect of adipose ative oxy— [Hb+Mb]was used as an index of tissue on the optical density of total— [Hb+ muscle oxygenation level. The calibration Mb]was corrected by dividing measurement trial consisted of 10—min resting and 10—min sensitivity S(S=exp{- (h/A1)}-A2G(a, sustained arterial occlusion phases. After the b) ; h: subcutaneous fat thickness; A1, A2, a, resting phase, the right thigh of the subject and b: constant determined by source— was occluded by inflating a pneumatic cuff detector separation; G(a, b) : gamma distri- to 300 mmHg, and complete deoxygenation 2 24 Otsuki, A. et al. Fig.2 Time course of changes in total—[hemoglobin+myoglobin](total—[Hb+Mb])and relative oxy—[Hb+Mb]from baseline in control subjects(C, open circles)and in ballet— trained subjects(BT, closed circles). There were no significant differences in both indices between the 2 groups(total—[Hb+Mb]:interaction of ANOVA, F=4.6, P<0.0001, Bonfer︲ roni’s post hoc test, NS;relative oxy—[Hb+Mb]:interaction of ANOVA, F=0.4, P=0.99). Values are shown as means±SEM. C group, n=11;BT group, n=11. was confirmed by a plateau in oxy— [Hb+ between 8 and 9 min of the resting phase Mb]concentration. The baseline and mini- and the minimum value during the last 10 s mum values were determined as the average of the occlusion phase, respectively. The Fascicle length and muscle blood pooling 25 baseline value was defined as 0% and the minimum value during ischemia was defined as —100%; the oxy— [Hb+Mb]concentration in the stretching trial was calculated relative to these values. Changes in total— [Hb+Mb]and relative oxy— [Hb+Mb]from baseline were averaged at 5—s intervals to match the respiration cycle. Moreover, total— [Hb+Mb]was integrated while the 1—min only stretching phase, and 2—min venous occlusion with the stretching phase, respectively. Statistical analysis There were some missing data in the signal of near—nfrared spectroscopy due to instrument trouble. The numbers of subjects in each parameter with valid data are described in all table and figure legends. Statistical analysis was performed using two—way repeated measures analysis of variance (ANOVA)followed by Bonferroni’s multiple comparison, if appropriate. The intergroup comparisons of physiological characteristics, fascicle length(change from baseline, % fascicle—length change at maximal angle without pain) , integration of total— [Hb+ Mb]were determined by an unpaired Stu- Fig.3 Integration of total—[Hb+Mb]during muscle stretching and integration of total—[Hb+Mb] during venous occlusion with muscle stretching in control subjects(C)and in ballet—trained subjects (BT). The integration of total—[Hb+Mb]during venous occlusion with muscle stretching was significantly greater in the BT group than in the C group (t—t e s t , t=2 . 2 , *P=0 . 0 3). Va l u e s a r e s h o w n a s means±SEM. C group, n=11;BT group, n=11. dent’s t—test. P<0.05 was considered statistically significant. Results are presented as tarflexion without pain and maximal plan- means ± SEM. tarflexion were greater in the ballet—trained Results group than in the control group(Table 2). Fascicle lengths extended proportionally as joint angles increased in the both groups. The physiological characteristics did not Fascicle lengths from baseline were greater differ between the ballet—trained and control in the ballet—trained subjects than in the groups(Table 1) . control subjects at the maximal angle without pain. On the other hand, the % fascicle Ankle—joint angle and fascicle length length change(change in fascicle length The ankle joint angle at maximal plan- from baseline to maximal angle without 26 Otsuki, A. et al. pain/change in fascicle length from baseline muscle stretching. The main finding of the to maximal angle) were comparable between present study is that the integration of total— the 2 groups. [Hb+Mb]with venous occlusion was larger in the ballet—trained group than in the con- Muscle blood volume and muscle oxygenation dur- trol group during muscle stretching. These ing muscle stretching data suggested that large muscle blood pool- The total— [Hb+Mb]and relative oxy— i n g i n t h e b a l l e t—t r a i n e d s u b j e c t s w a s [Hb+Mb]decreased with maximal muscle respond to muscle stretching. stretching without pain. There was an inter- Muscle blood flow decreases proportion- action in the total— [Hb+Mb]between the ally with fascicle stretching(Poole et al. 1997; ballet—trained subjects and the control sub- Supinski et al. 1986; Welsh and Segal 1996)due to j e c t s(i n t e r a c t i o n o f A N OVA , F=4 . 6 , P< a decrease in blood flow through stretching 0 . 0 0 0 1), b u t t h e p o s t h o c t e s t d i d n o t of capillaries running parallel to muscle detected a significance between the 2 fibres(Nakao and Segal 1995; Poole et al. 1997) groups(Fig. 2) , although muscle extension and an increase in intramuscular pressure (fascicle length)was greater in the ballet— (Ameredes and Provenzano 1997; Kirkebo and trained subjects than the control subjects Wisnes 1982)in invasive animal studies. In (Table 2). The decrease in relative oxy— this study, the increase in fascicle length [Hb+Mb]during stretching was also not from baseline was greater in the ballet— different between the 2 groups(Fig. 2) . trained group than in the control group at the maximal angle without pain(Table 2) , Muscle blood pooling during venous occlusion thus, mechanical stresses of elongation and with muscle stretching collapse to the intramuscular vessels during The integrations of total— [Hb+Mb]during muscle stretching seemed to be greater in only muscle stretching were not different the ballet—trained women than the control between the ballet—trained subjects and the women. However, since the decrease in control subjects at the maximal angle with- total—[Hb+Mb]was not greater in the bal- out pain(Fig. 3, above) . However, the inte- let—trained group than in the control group gration of total—[Hb+Mb]during venous (Fig. 2) , muscle blood volume was better occlusion with muscle stretching was larger preserved in the ballet—trained group than in in the ballet—trained group compared to the the control group in the stretched muscle. control group(Fig. 3, below) . On the other hands, we hypothesized that blood pooling was similar between the 2 Discussion groups as well as the decrease in blood vol- To confirm whether muscle blood flow total—[Hb+Mb]during venous occlusion was a possible factor for the preservation of with muscle stretching was larger in the bal- muscle blood volume during muscle stretch- let—trained group than in the control group ing, we evaluated total— [Hb+Mb]changes (Fig. 3). Therefore, the blood flow through associated venous occlusion with passive intramuscular vessels during muscle stretch- ume during stretching, but the integration of Fascicle length and muscle blood pooling 27 ing may be greater in the ballet—trained muscle stretching and venous occlusion with women than the control women. In the bal- muscle stretching. The relative oxy—[Hb+ let—trained women, chronic experience of Mb]calibrated by arterial occlusion indi- muscle stretching in long—term ballet train- cates the percentage of muscle oxygen store ing would develop intramuscular vascular and it is reliable index of near—infrared bed. In vitro animal studies, mechanical spectroscopy for comparison between differ- stimulus of continuous vessel stretching (Han ent subjects(Hamaoka et al. 1996; 2007; 2011) . et al. 2003; Jackson et al. 2002)or cyclic vascu- Thus, it seemed that muscle oxygen supply lar deformation(Awolesi et al. 1995; Chen et al. was controlled by muscle blood flow to 2002; Clifford et al. 2006)have elicited vessel retain the muscle oxygenation level during elongation or relaxation to direction of the the muscle stretching in the ballet—trained stimulus. The longitudinal proliferation or subjects. The ballet—trained women may be longitudinal tone decrease of intramuscular able to avoid excessive reduction in muscle vessels will produce reservation of vessels oxygenation level during muscle stretching. elongation during muscle stretching. More- It may be helpful to sustain exercise, such as over, it has been also reported that animal repetition of stretch—shortening exercise, muscle immobilization with a lengthened particularly dynamic one with large joint— position elicits longitudinal proliferation in angle change. muscle(Leterme et al. 1994; Spector et al. 1982; The limitations of the study are as follows. Tabary et al. 1972; Williams and Goldspink 1978) We measured only regional change in mus- and cyclic muscle stretching decreases mus- cle blood volume and oxygenation. Further cle tone(Taylor et al. 1997) , and these will measurements are required to articulate produce reservation of intramuscular vessels these locally finding and whole response of collapse by intramuscular pressure during muscle blood flow with a combination of muscle stretching. Therefore, it was consid- methods, near—infrared spectroscopy and ered possible that these adaptations of ves- doppler ultrasonography or plethysmogra- sels and muscle did not restrict muscle phy. blood flow during muscle stretching in the In conclusion, the integrated total—[Hb+ ballet—trained women compared with the Mb]is greater in the ballet—trained group control women. compared to the control group, despite a The benefit of large amount of muscle greater muscle stretching. blood flow during muscle stretching was Acknowledgements:This work was speculated from the result of relative oxy— financially supported by a Sasakawa Scien- [Hb+Mb] . The relative oxy— [Hb+Mb]was tific Research Grant from the Japan Science comparable between the ballet—trained sub- Society. jects and the control subjects throughout References Adkisson, E.J., Casey, D.P., Beck, D.T., et al.: Central, peripheral and resistance arterial reactivity: fluctu- 28 Otsuki, A. et al. ates during the phases of the menstrual cycle. Exp. Biol. Med. (Maywood) , 235: 111-118, 2010. Ameredes, B.T. and Provenzano, M.A.: Regional intramuscular pressure development and fatigue in the canine gastrocnemius muscle in situ. J. Appl. Physiol., 83: 1867-1876, 1997. Awolesi, M.A., Sessa, W.C. and Sumpio, B.E.: Cyclic strain upregulates nitric oxide synthase in cultured bovine aortic endothelial cells. J. Clin. Invest., 96: 1449-1454, 1995. Chen, L.E., Liu, K., Qi, W.N., et al.: Role of nitric oxide in vasodilation in upstream muscle during intermittent pneumatic compression. J. Appl. Physiol., 92: 559-566, 2002. 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Sci. 24:30—50, 2014 <第 24 回公開研究フォーラム報告> 日本女子体育大学附属基礎体力研究所 第 24 回公開研究フォーラム 未来に生きる子どもの体力・運動能力を考える 日時:2013 年 11 月 30 日(土)13:00~15:50 場所:日本女子体育大学 本館 1 階 E101 教室 第 24 回公開研究フォーラム「未来に生きる子どもの体力・運動能力を考える」 31 プログラム 13:00 開会挨拶 定本 朋子(日本女子体育大学基礎体力研究所所長) 13:00~13:10 開催趣旨 「未来に生きる子どもの体力・運動能力を考える」 定本 朋子(日本女子体育大学基礎体力研究所所長) 13:10~14:10 Session 1 『多角的エビデンスから捉える』 「子どもの生活環境と体力・運動能力との関わり」 國土 将平(神戸大学発達科学部教授) 「子どものからだとこころを育てる運動遊びと様々な工夫」 春日 晃章(岐阜大学教育学部准教授) 14:10~14:30 Session 2 『2013 年度 基礎体力研究所 成果発表』 14:30~14:45 コーヒーブレイク 14:45~15:45 Session 3 『運動指導の現場から考える』 「土ふまずの発達と子どもの運動能力」 井筒 紫乃(日本女子体育大学体育学部准教授) 「小学校と幼保連携で育成する子どもの体力・運動能力」 山﨑 信也(横浜市立森東小学校校長) 15:50 閉会 32 ○開催趣旨 未来に生きる子どもの体力・運動能力を考える 定本 朋子 (日本女子体育大学基礎体力研究所所長) 日本学術会議の「子どもを元気にする運動・ 動から子どもを遠ざけ,ますます体力や運動能 スポーツの適正実施のための基本指針」 (平成 力を育成する機会を失わせているといえる.そ 23 年 8 月)および文部科学省の「幼児期運動指 の結果,身体的側面のみならず,遊びや運動の 針」 (平成 24 年 3 月)が提言しているように, 体験が培う意欲や気力,仲間との協調性や円滑 わが国においては子どもの遊びや運動・スポー なコミュニケーションといった心理的および社 ツのための環境を整え,その実施を広く推進す 会的側面における能力が,十分に開発されてい ることが喫緊の課題となっている.特に幼児期 ない子どもが増えていることが危惧されている. から小学校期における遊びや身体活動量の確保 今回のフォーラムでは,子どもを取り巻く生 は,その後に続く長い人生を支える体力・運動 活環境や生活習慣の現状および課題を踏まえ, 能力の基盤であり,これまで以上に重要視され 「未来に生きる子どもがどのようにすれば体 つつある. 力・運動能力を維持向上できるのか」,「子ども 私たちを取り巻く生活環境は日々大きく変化 の健康な心身の発達にはどのような取り組みや し,科学技術の高度化と進化は子どもが体を動 学習指導が必要になるのか」等について,各専 かさなくてもすむ生活環境をつくり上げてい 門分野の先生から話題を紹介していただき,次 る.また都市化や少子化の問題,そして災害, 世代を担う子どもたちの体力・運動能力につい 事故,犯罪への懸念は,戸外での遊びや身体活 て考えてみたい. 第 24 回公開研究フォーラム「未来に生きる子どもの体力・運動能力を考える」 33 ○ Session 1 多角的エビデンスから捉える 子どもの生活環境と体力・運動能力との関わり 國土 将平 (神戸大学発達科学部教授) はじめに 文明の発達に伴い,様々な製品が発明・開発 されてきた.例えば,テレビは 1953 年に放送 が開始され,1996 年に薄型テレビが発売され た.1970 年代後半に発表されたコンピュータ に続いて 1980 年代にファミコンが発売され, コンピュータゲームがポピュラーな遊びになっ ていった.1990 年代はじめに徐々に普及し始 めた携帯電話は,当時,今日のようなスマート フォンにまで発展することは予想すらできな かった.また,インターネットをはじめ,情報 通信の発展は著しい.それに伴い,子どもの生 活環境は大きく様変わりしてきた.特に子ども の生活時間の時代的な変遷は,生活環境の変化 の鏡であるとともに,行動的な変化を表す.こ れらの変化は子どもの能力,特に体力や運動能 力に多大な影響を与えていると考えられる.そ の模様をいろいろな統計資料より紐解きたい. 図 1 起床時刻と就寝時刻の年齢・時代・地域差 日本放送協会(NHK)の資料は筆者が推計(未発表資料), 日本 04 資料は日本学校保健会(2006)より引用. 子どもの生活時間 時刻はほとんど一定であるが,就寝時刻が遅く 1960 年には小・中学生の就寝時刻は 21 時 15 なっている.これらの背景として,タイの子ど 分,高校生では 22 時 20 分であったが,1996 もたちは,朝,お手伝いなどを行っているが, 年に初めて高校生で午前 0 時より遅くなった. 日本では,夜間に勉強やテレビなど色々な活動 その一方で,起床時間はやや遅くなり,2010 年 を行っており,朝は学校への登校時刻に規定さ には睡眠時間は小学 5・6 年生 8 時間 40 分,中 れているためである(図 1). 学生 7 時間 15 分,高校生 6 時間 30 分となり, 帰宅後の過ごし方は,昨今を問わず,テレビ 1960 年と比較して,1 時間近くも短縮してい 視聴時間が最も代表的である.2000 年頃まで る.タイ国東北部の子どもたちをみてみると, は平均 2~3 時間ぐらいであったが,近年では 農村部の子どもは学年が進むにつれて,就寝時 2 時間より短くなり,減少傾向である(図 2). 刻も遅くなっているが,起床時刻も早くなって 読書や音楽鑑賞の時間も短くなっている.その いる.日本の子どもたちは学年が進んでも起床 一方で,ゲームやインターネット,携帯電話な 34 図 2 テレビ,ビデオ,DVD の平均視聴時間の変化(日本学校保健会 2012) 図 3 ゲームの実施率の変化(日本学校保健会 2012) 図 4 ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)の利用経験(日本学校保健会 2012) どが急激に普及し,その実施率(図 3)や時間 近年の携帯電話,インターネットの普及に も確実に増加している. よって,Twitter や Facebook などソーシャル・ 第 24 回公開研究フォーラム「未来に生きる子どもの体力・運動能力を考える」 35 図 7 高校生男子の運動時間の分布の変化 図 5 ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)利用の 内容(日本学校保健学会 2012) 図 6 室内遊びの合計時間の変化(日本学校保健会 2012) ネットワーク・サービス(SNS)の利用率も高 想される. くなり,それに伴って,生活習慣も変化してき 室 内 遊 び 時 間 の 変 化 を み て み る と, 平 成 ている.2010 年で SNS を利用したことがある 10~14 年頃は時間が長かったが,近年では減 中高生は 7 割を越えており(図 4) ,そのうち大 少傾向である.それでも,中学生や高校生では, 半がゲームを行っている.また,中学生以降で 帰宅後 4 時間程度,室内遊びを行っている(図 は自分の意見や身の回りのことを書き込む率も 6)(日本学校保健会 2012 など). 高くなっている (図 5) (日本学校保健会 2012) . 調査から 5 年が経過し,スマートフォンの普及 も急激に進み,既に大きな生活習慣の変化が予 子どもの運動時間 運 動 時 間 の 分 布 は 高 校 生 男 子 に お い て, 36 図 8 1 週間の運動時間(日本学校保健会 2012) 図 9 運動時間と体力合計得点との関係(文部科学省 2012) 2002 年に明確な 2 極化傾向がみられ(図 7), 以降,中学生以上の男女に共通してみられるよ うになった(図 8).平成 24 年度体力運動能力 調査報告書(文部科学省 2012)では,小学生 図 10 幼児期における外遊び時間と体力総合評価との関係 (文部科学省 2011) の段階から 2 極化の特徴を示す傾向が現れ,中 学生には明確に多重分布であり,運動をたくさ 第 24 回公開研究フォーラム「未来に生きる子どもの体力・運動能力を考える」 37 図 11 基礎的運動能力 4 種目の経年比較(男子)(與儀ら 2014) 図 12 時代別の種目特徴(與儀ら 2014) ん行うグループとほとんど行わないグループの いわゆる 2 極化が明確になってきた.これらの 2 つのグループ間では運動能力の差異が著しい ことも明らかになりつつある(図 9) .これは幼 児期から同様の傾向がみられ,外遊びが 1 時間 未満の幼児は 4 割に達し,外遊びの時間の短い 幼児は,体力総合評価が低い傾向であった(図 10).これらの結果を踏まえて,幼児期運動指 針で,毎日 1 時間以上,多様な運動を行うこと が推奨されている. 運動能力の変化のコントラスト(濃淡) 運動能力の中でも,50 m 走は昭和 60 年の水 図 13 運動場環境の違いによる全児童に対する外遊びの割 合(奈良県立教育研究所 2012) 38 図 14 運動場の状態による運動意欲の違い(奈良県立教育研究所 2012) の改訂と関連しており,教育行政が体力の変化 に影響を与えていることがうかがわれる.ま た,これらの背景には,体力テストでは測れな い運動能力の側面もあり,運動の多様性と相 まって,今後の研究が期待されている. 図 15 環境の違いによる遊びの出現率 (奈良県立教育研究所 2012) 環境が子どもの行動を変容させる 生活環境の変化によって,子どもたちの運動 習慣や生活習慣は大きく変容していくことを明 準に近づいているが,持久走やボール投げは低 らかにしてきた.これらを逆手にとって,われ い水準のままであるといわれている.與儀ら われが環境を変容させることによって,子ども (2014)は運動能力の時代別変化に着目し,運 たちの行動を変えることができないだろうか. 動能力のコントラスト(濃淡)を検証した.そ 近年,校庭を芝生化することが盛んに行われて の結果,1960 年代,1970 年代から 1980 年代 いる.これによって遊び行動が変化することが 中盤,1980 年代後半から 1990 年代前半,1990 明らかとなりつつある.例えば,奈良県におい 年代中盤から現在までの 4 つ時代に区分できる ては(奈良県立教育研究所 2012),校庭の芝生 ことを明らかにした(図 11) .時代別特徴をみ 化によって,運動場で遊ぶ女子の割合が増加 ると,男子では 1960 年代には持久走やハンド し,女子の運動意欲が高くなってきている(図 ボール投げが優れているが,徐々に変化して, 13,図 14).また,ボール遊びは芝生のほうが 現在では握力や 50 m 走が優れる結果となって 少なくなる一方で,遊具や伝承遊びが増加する いる.女子では,1960 年代にはハンドボール 傾向にある(図 15).ボール遊び中に,その遊 投げの記録が良好であったが,1970 年代から びとはまったく関係ないでんぐり返しなどの運 1980 年代中盤は全種目とも高位に位置し,時 動が出現することなども明らかになってきてい 代とともに徐々に低下する傾向を示している る.このような変化を明らかにすることによっ (図 12) .このようなコントラストは,指導要領 て,子どもたちにとってより良い環境を模索す 第 24 回公開研究フォーラム「未来に生きる子どもの体力・運動能力を考える」 ることが可能であろう. まとめ 身長や体重の発育情報は日本では 1900 年か ら 100 年以上にわたって蓄積されている.ま た,運動能力の継続的調査があるからこそ,体 力低下の問題も浮き彫りになってきた.生活習 慣の調査についても 20 年以上の蓄積をもって その変化を明らかにすることができてきた.そ の一方で,スマートフォンの出現によりわれわ れのライフスタイルは大きく変わりつつあるよ うに思われる.これらの調査を継続し,データ を緻密に分析することにより子どもたちの生活 や運動習慣の変化を追跡することができる.加 えて,時代に対応した新たな概念や調査を行う ことにより,新たな時代の様相を切り取ること が可能となる.このような資料をさらに蓄積し ていく必要があろう. 主要引用文献 國土将平,佐川哲也,西嶋尚彦,笠井直美,大澤清 二:タイ国北部少数民族と東北部の児童生徒の 生活時間.学校保健研究,37(suppl):228 39 1995. 文部科学省:体力向上の基礎を培うための幼児期に おける実践活動の在り方に関する調査研究報 告書.2011. 文部科学省:平成 24 年度全国体力運動能力.運動 習慣等調査報告書,2012. 奈良県立教育研究所:運動場芝生化促進に係る調 査・研究報告書.2012. 日本学校保健会:平成 5 年度児童生徒の健康状態 サーベイランス事業報告書.1995. 日本学校保健会:平成 8 年度児童生徒の健康状態 サーベイランス事業報告書.1998. 日本学校保健会:平成 14 年度児童生徒の健康状態 サーベイランス事業報告書.2004. 日本学校保健会:平成 16 年度児童生徒の健康状態 サーベイランス事業報告書,2006. 日本学校保健会:平成 22 年度児童生徒の健康状態 サーベイランス事業報告書.2012. 日本放送協会放送世論調査所:国民生活時間調査昭 和 35 年調査.大空社,1960. 日本放送協会放送世論調査所:国民生活時間調査昭 和 50 年調査.日本放送協会,1976. 與儀幸朝,國土将平:中学生の体力・運動能力にお ける時代別コントラストの検討.神戸大学大学 院人間発達環境学研究科研究紀要,8: 115— 121,2014. 40 ○ Session1 多角的エビデンスから捉える 子どものからだとこころを育てる 運動遊びと様々な工夫 春日 晃章 (岐阜大学教育学部准教授) はじめに 合, 「運動遊び効果」といっても過言ではないと 現代の子どもたちは,体力的に高かった昭和 思われる. 60 年頃の世代と比べても時間的ゆとりがなく, 運動遊び効果 1:丈夫な身体の形成(血液, 幼くして “忙しい” .古き良き時代の取り組みを 肥満防止,強い骨,生活習慣病予防) そのまま強要することも非現実的である.われ 運動遊び効果 2:体力・運動能力の向上(巧 われは,科学的な検証結果をもとに,限られた みさ,素早さ,力強さ,危険回避能力の向上) 時間の中で生活する子どもたちに対して,働き 運動遊び効果 3:強くて優しい心の育み(意 かけられる方策を提供しなければならない. 欲的,ストレス発散,有能感の向上,思いやり 文部科学省は平成 19 年から 21 年度までの 3 の心) 年間にわたって「体力向上の基礎を培うための 運動遊び効果 4:社会適応力の向上(友達つ 幼児期における実践活動の在り方に関する調査 き合い,ルール厳守,コミュニケーション能力) 研究」を実施した.この調査では,専門的な視 運動遊び効果 5:脳の発達促進(空間認識能 点から体力向上のための多くのプログラムが提 力,脳内血流量,運動神経) 案,開発された.これは単に体力・運動能力テ ストにおける量的向上だけではなく,質的な発 達,つまり,動作の成熟に大きく寄与すること が確認された. 1.幼少期における運動遊び効果 2.子 どもの運動効果を促進させるための 配慮 幼少期における運動効果を促進させるために は,次のようなことを配慮する必要がある. ここでは幼児期と児童期を合わせて幼少期と 1)一人ひとりの発達に応じた援助をすること する.幼少期において活発に身体を動かすこと 幼少期は,同じ年齢であってもその成長の個 には様々な効果が各種研究結果で明らかにされ 人差は大きい.体や動きだけでなく,好む遊び ている.それらをまとめると下記の点に関して にも個人差があるため,指導者(保育者,教師, 運動効果が期待される.ただし,身体面だけで スポーツ少年団指導者など)は可能な限り一人 なく精神面や社会性の向上などに関しては,単 ひとりのニーズを考慮した遊び機会の提供を行 にトレーニング的な身体活動というよりは,多 うと良い. くの仲間と群れながら運動遊びやスポーツ遊び をすることによってもたらされる.また,一過 性の取り組みではなく,長年の継続的な取り組 みから得られる運動効果であり,幼少期の場 2)子どもが思わず体を動かしたくなる環境の 構成を工夫すること 子ども自身が自発的に体を動かしたくなるよ 第 24 回公開研究フォーラム「未来に生きる子どもの体力・運動能力を考える」 41 う,グラウンド,廊下,遊戯室,教室などに興 工夫 1:安全とチャレンジが融合する施設整 味や関心をもちそうな遊びの仕掛けを設定する 備~ハイブリッドターフの活用とオリジナル遊 ことも工夫の 1 つである.例えば,ケンケンパ 具の導入~ や色々な線(ライン)を描いたり,のぼり棒や 工夫 2:運動会プログラムの強化~走・跳・ 雲梯に目標となる動物のシールを貼っておくな 投を中心としたプログラム導入と年に 2 回開 どして,意欲や興味を喚起する. 催~ 工夫 3:幼児期からの体力テストの実施と保 3)安全に対する配慮をすること 護者への評価フィードバック~幼児用体力評価 活動中は,子どもの動きに合わせて指導者が 票の開発(体力テストと映像評価)と幼少期を 必要に応じて手を添えたり見守ったりし,安全 通した縦断的調査~ を確保するとともに,周辺の状況に気づかせる 工夫 4:保護者への情報提供~ホームページ など,安全に対する配慮をすることが求められ の利用と健康情報誌の配布~ る.また,固定遊具や遊び用具(スコップ,な 工夫 5:効果的な指導プログラムの開発と検 わとび,ボールなど)の安全な使い方を遊びの 証~その指導はどれだけの効果をもたらすの 中で確認し,ルールとして定着させるようにす か?~ る. 工夫 5 に関して,具体的な調査結果を紹介す る.筆者は,子どもたちの投能力の低下が改善 4)家庭や地域にも情報を発信し,ともに育て る姿勢をもてるようにすること 「毎日,最低 60 分以上の運動」を続けて実践 するためには,園や学校での取り組みだけでは されないことから,4 歳児(年中)に対して 1 ヵ 月間(1 指導 30 分,週 2 回,計 8 回指導),投 動作指導を実施した.なお,本指導の目的は, 幼児の「遠投能力(ソフトボール最大遠投距離)」 困難であり,とりわけ土日祝日などは家庭での 「投の正確性(10 投中の的当て回数) 」 「捕球能 生活であるため保護者の取り組みと援助が不可 力(10 投中の捕球回数) 」をバランスよく向上 欠である.園や学校が中心となって,保護者や させ,ボールを用いた運動遊びに対する興味・ 周辺地域に対する積極的な情報提供が求められ 関心を高めることであった. る. ここでは,pre—test と post—test の結果に関 して指導群(G 群)とコントロール群(C 群) 3.時代変化に合わせた様々な工夫 の比較に関する分析結果を紹介する. 「昔の子どもは○○だった」 「子どもは○○で 図 1~図 3 からもわかるように男女ともに指 あるべきだ」などと過去の子育てや教育論を持 導群のほうが著しい発達を示した.ちなみに, ち出したところで,そもそも子どもたちを取り 2 ヵ月後に両群の遠投距離を再び計測したとこ 巻く社会的な背景(少子高齢化,情報化,電子 ろ,指導群のみ,さらに著しい発達を示してい 化,地域コミュニティーの崩壊など)が異なっ た.つまり,4 歳児であってもちょっとした動 ているため役には立ちづらい.もちろん,昔も きの指導や経験の機会を与えることによって興 今も変わらない子育て方法は堅持しながらも, 味関心を高め,自ら取り組む基礎を携えること 時代背景に合わせながら子どもたちの活動量を がわかった.「できるようになる」ことが「楽し 増やす施策を試みなければならない.これらの い」に繋がるのであろう. アイデアは無数に存在するが,これまでに筆者 今後もこのような指導プログラムの開発と実 が提案したり,試みたりしている工夫を紹介す 践,そして,その効果の科学的検証はわれわれ る. に課せられた責務であろう. 42 図 1 遠投における指導前後の群別比較 図 2 捕球における指導前後の群別比較 図 3 正確性投における指導前後の群別比較 4.望まれる真の幼小連携 ら残念です」といった趣旨の話を聞く.確かに 幼児期や児童期の子どもたちを対象として 何事においても幼稚園や保育所での年長児は 様々な取り組みを実施すればするほど感じるこ 「園で最もできる子」扱いで,翌年の小学校 1 年 とがある.それは,何より大切なのは,幼児期 生は「学校で最も幼い子」扱いとなる.心身の の取り組みにおいて高めた体力・運動能力や活 発達は連続的であるにもかかわらず,幼児期か 動量増加に関連する取り組みをその後も継続し ら学童期へのプログラムが必ずしも連続的でな ていくことである.しばしば,小学生の保護者 いことは問題である.幼小連携の重要性が叫ば から「幼稚園の年長の時は運動会で 50 m ト れる中,ぜひ運動や遊びに関しても可能な限り ラックのリレーを走りきったのに,小学 1 年生 幼小連携を図り,計画的な健康教育を実践する のときには直線の 30 m 走になってしまったか ことが望まれる. 第 24 回公開研究フォーラム「未来に生きる子どもの体力・運動能力を考える」 参考文献 福冨恵介,春日晃章,内藤譲:満 4 歳を迎える年少 児における投動作の指導ポイントの検討―投 能力別の 3 次元動作分析の比較から―.スポー ツパフォーマンス研究,5: 163—175,2013. 春日晃章:幼児期における体力差の縦断的推移:3 年間の追跡データに基づいて.発育発達研究, 41: 17—27,2009. 春日晃章:幼児期にみられる男女差.体育の科学, 60: 473—478,2010. 春日晃章,中野貴博,小栗和雄:子どもの体力に関 する二極化出現時期―5 歳時に両極にある集団 の過去への追跡調査に基づいて―.教育医学, 43 55: 332—339,2010. 春日晃章:幼稚園・保育所における発達段階に合わ せた遊びの工夫.子どもと発育発達,10: 166— 168,2012. 春日晃章,中野貴博,福冨恵介:幼児期における体 力・運動能力の個人差―加齢に伴う分布の変化 に着目して―.体育の科学,63: 161—173,2013. 文部科学省:体力向上の基礎を培うための幼児期に おける実践活動の在り方に関する調査研究報 告書.5—52,2011. 文部科学省:幼児期運動指針ガイドブック.29—46, 2012. 44 ○ Session 2 2013 年度 基礎体力研究所 成果発表 1.椎骨動脈の低形成が動的血流調節に与える影響 佐藤 耕平1,米谷 茉里奈1,大槻 曜生1,定本 朋子1,小河 繁彦2 1 日本女子体育大学基礎体力研究所,2東洋大学理工学部 2.環境温度が長時間運動時における非活動肢の深在性静脈と表在性静脈コンプライアンス変化 に及ぼす影響 大上 安奈1,佐藤 耕平2,米谷 茉里奈2,小林 裕司3,定本 朋子2 1 東洋大学食環境科学部,2日本女子体育大学基礎体力研究所,3日本女子体育大学大学院 3.筋ストレッチング時における筋血液量低下の男女差 大槻 曜生1,村岡 慈歩2,吉田 真咲3,小室 有子4,藤田 恵美5, 久保 沙也香5,池川 繁樹6,太田 裕治7,水村 真由美7 1 日本女子体育大学基礎体力研究所,2明星大学教育学部,3お茶の水女子大学教育開発センター, 4 お茶の水女子大学リーダーシップ養成教育研究センター,5お茶の水女子大学文教育学部, 6 十文字学園女子大学人間生活学部,7お茶の水女子大学人間文化創成科学研究科 4.運動後に摂取する水分組成の違いが微小循環血流動態に及ぼす影響 夏井 裕明1,加藤 千穂2 1 日本女子体育大学体育学部,2日本女子体育大学大学院 5.高齢女性の大腿部筋厚と下肢運動能力との関係性 村岡 慈歩1,佐藤 耕平2,安田 翼3,平澤 愛4, 大上 安奈5,米谷 茉里奈2,定本 朋子2 1 明星大学教育学部,2日本女子体育大学基礎体力研究所,3明星大学フィットネスルーム, 4 東洋大学大学院工学研究科,5東洋大学食環境科学部 第 24 回公開研究フォーラム「未来に生きる子どもの体力・運動能力を考える」 45 ○ Session 3 運動指導の現場から考える 土ふまずの発達と子どもの運動能力 井筒 紫乃 (日本女子体育大学体育学部准教授) 1.土ふまずの必要性 測定においても浮趾のない幼児は全体の 1 割で 土ふまずはヒトが 2 本の足で安定して立った あった.原因としては,歩き出す前にハイハイ り,歩いたり,走るために進化したものである. を十分にしていない,つかまり立ちやつたい歩 土ふまずが発達していることによって,①立っ きの期間が短い,足趾を使った遊びをしていな た姿勢を安定させる,②身体への衝撃を和らげ い,などがあげられる. る,③「踏ん張る」ことができる,④片足でバ 赤ちゃんのハイハイは,足の母趾球と足趾に ランスよく立つことができる,ようになる.土 よって蹴り出され進んでいく.ハイハイが不十 ふまずができあがるのはおよそ 4~8 歳といわ 分だと足趾の動きの発達に影響が及ぶことも考 れており,歩き始める前にたくさんハイハイを えられる.また,幼児期や学童期に押しくらま しておくことが大切である.なぜならば,足趾 んじゅうや鬼ごっこ,ドッジボールなど,踏ん をたくさん動かすことによって発達するからで 張る,急に止まる,方向転換をするといったよ ある. うな遊びが減ってきていることも土ふまずの未 では,なぜ土ふまずは必要なのだろうか.ヒ 発達や浮趾に関係しているのではないだろうか. トが歩くとき,まず踵の外側から着地し体重は 足裏の外側を通りながら母趾球に移動し,最後 に第 1 趾から第 3 趾で地面を押して進む.この 3.幼稚園での調査 スポーツ活動に特化した B 幼児園(園児 128 歩行を「あおり足歩行」というが,この効率の 名)とぞうり保育を行っている T 幼稚園(園児 よい歩行形態を可能にするのが土ふまずであ 161 名)において足裏の測定を行った.(株) る.また,地面からの衝撃を吸収し,バネを生 フットルック社製バランス測定器「フットルッ み出すことによって推進力を高める.近年,こ ク」を用い,足裏をスキャナーで取り込み,フッ の土ふまずが発達せず,正しい姿勢を保つこと トルック解析ソフトウェアで足長,足幅,浮趾 や効率的な歩行ができなくなってしまう子ども 数,土ふまずの発達度合いを求めた(図 1).ま が増えている. た,足趾による 30 秒間のビー玉移動テストを 2.今の子どもの足 実施した(図 2). 土ふまずにおいては,両園ともに 90%以上 土ふまずは本来 5~6 歳で 80~90%完成する の園児に第 2 趾以上の発達がみられた(表 1). といわれてきたが,2008 年以降では 50%を B 幼児園では,午前中の活動は陸上競技やサッ 切っている.また,生活環境の変化により子ど カー,バスケットボールなどのスポーツ活動が もの遊びも屋外から室内へと移り,足趾が地面 中心となっており,身体活動量も多い.また T に接地しない「浮趾」の子どもが多くみられる 幼稚園では,外遊びの際全員がぞうりを履いて ようになった.東京都 A 区の幼稚園,保育園の いるため,足趾で踏ん張ることが習慣になって 46 図 1 フットルックによる足裏測定 図 2 ビー玉移動テスト 表 1 土ふまずの発達度(第 2 趾まで) 6歳 5歳 4歳 (%) を取り入れる幼稚園・保育園も多くみられ,調 B 幼児園 T 幼稚園 査・研究も続けられてきた.しかし,土ふまず 男児 100 100 女児 100 98.7 の発達や浮趾が改善したのはほんの一部でしか 男児 92.6 96.2 女児 97.2 94.3 男児 91.2 90.2 女児 94.3 93.3 ないように見受けられる.足裏の発達には裸足 保育がよいといわれているが,ただ裸足にして いただけではほとんど変化がなく,小学校以上 では上履きを履く生活になり,足趾を使った遊 びや運動が減少するため,扁平足や浮趾のまま 大人になってしまう場合も少なくない. いる.このことからも両園ともに土ふまずが 幼児期から足趾でバランスを取り,踏ん張る しっかり発達していることが考えられよう. ことを日常的に行い習慣化することが,土ふま ビー玉移動テストでは,両園とも浮趾の本数 ずを発達させることに繋がるのではないかと考 が少ない園児のほうがビー玉の移動数が多かっ えている.頭でっかちではなく「足でっかち」 た.特に T 幼稚園では浮趾数も少なく,B 幼児 な子どもたちが増えていくために,現場と連携 園に比べるとビー玉の移動数も多かった.T 幼 をしながら今後も研究を進めていきたい. 稚園は日頃からぞうりで活動しているため,足 趾を使うことが習慣化している.このことが ビー玉を足趾で器用に掴めることに繋がってい ると考えられる. おわりに 「子どものからだや足が危ない」 といわれ続け てすでに 40 年の月日が過ぎている.裸足保育 参考文献 原田碩三,斎藤とみ子:お母さんと子どものための 足からの健康づくり.中央法規,東京,pp.90— 98,1997. 井筒紫乃,米谷光弘:幼児の足裏形態と保育環境の 関連性.幼児体育学研究,5: 39—48,2013. 正木健雄:子どものからだと心を科学する.合同出 版,東京,pp.62—68,2012. 第 24 回公開研究フォーラム「未来に生きる子どもの体力・運動能力を考える」 47 ○ Session3 運動指導の現場から考える 小学校と幼保連携で育成する 子どもの体力・運動能力 山﨑 信也 (横浜市立森東小学校長) はじめに 1.子どもの「健康・体力」の状況とその対応 貌し,それに伴う様々な健康問題が指摘されて 子どもたちの体力・運動能力は,昭和 60 年 いる.とりわけ,子どもたちの体力・運動能力 前後から「走る・跳ぶ・投げる」などの基礎的 調査結果には憂慮すべき状況が現れており,特 な運動能力の低下がみられ,現在,一定程度の に,幼児期から小学校期(低学年)においては, 向上傾向はあるが,横ばい状況が続いている. 「走る」 , 「跳ぶ」 , 「投げる」等の基本的な運動能 その低下傾向の要因は,運動する子どもと運 力の二極化傾向が著しく,実効性のある改善が 動しない子どもとの二極化傾向に代表される 求められている. が,この体力・運動能力の低下の兆候は,低年 このような状況から,子どもの運動能力の向 齢化の様相にあるとも指摘されている. 上を幼児期から進める試みが広がりをみせてき そこで,Y 市立小学校第 1 学年男女別児童(抽 た. 出)による集計結果(表 1,表 2)をもとにみ 国では,小学校入学時に既に体の動きがぎこ ると,男女ともに平均値(ave)より中央値 ちない子どもが目立ってきたため,幼児期の運 (median)の低い種目が複数種目あることから, 動に関する指針を作成し,幼稚園や保育園でも 幼児期における体力・運動能力の低下傾向は, 取り組める施策を打ち出してはいるものの,課 すでに顕在化していることが推測できる. 題もある. このことからも,体力・運動能力の向上には, そこで,幼・保・小教育連携における現状(指 幼児期からの身体活動(運動)の重要性を認識 導の実際)を紹介し, 「子どもの健康な心身の発 し,早急な手立てが求められているといえよう. 1)幼児期の体力・運動能力の状況(推測) 現在,私たちを取り巻く生活環境は大きく変 達にはどのような取り組みや運動遊びの指導が 必要なのか」を考える. 表 1 2012 年 Y 市立小学校 1 年生男子の運動能力結果(2012 抽出結果) 2012 n=368 握力 (kg) 上体起こし (回) 体前屈 (cm) 反復横跳 (点) シャトルラン (回) 50 m 走 (秒) 立幅跳び (cm) ボール投 (m) 男子 ave 8.7 10.4 25.8 26.1 16.3 11.8 111.6 8.2 男子 median 9.0 10.0 26.0 26.0 14.0 11.6 113.0 8.0 A-M -0.3 0.4 -0.2 0.1 2.3 -0.2 -1.4 0.2 市 ave 8.6 10.9 25.6 25.1 15.7 11.7 111.0 8.1 国 ave 9.4 11.5 25.9 27.2 18.5 11.5 114.0 8.8 ※黒塗り種目は,平均値(ave)より,中央値(median)が低く,平均値以下集団のボリュームが大きい種目. 48 表 2 2012 年 Y 市立小学校 1 年生女子の運動能力結果(2012 抽出結果) 2012 n=373 握力 (kg) 上体起こし (回) 体前屈 (cm) 反復横跳 (点) シャトルラン (回) 50 m 走 (秒) 立幅跳び (cm) ボール投 (m) 女子 ave 7.9 9.8 28.4 24.1 13.1 12.2 102.5 5.5 女子 median 7.0 10.0 32.0 25.0 8.0 11.9 100.0 5.0 A–M 0.9 -0.2 -3.6 -0.9 5.1 -0.3 2.5 0.5 市 ave 7.9 10.4 28.1 23.9 12.9 12.1 102.9 5.5 国 ave 8.8 11.0 28.5 26.3 15.3 11.8 106.4 5.8 ※黒塗り種目は,平均値(ave)より,中央値(median)が低く,平均値以下集団のボリュームが大きい種目. 図 1 幼児期運動指針 図 2 普及用パンフレット 図 3 普及用パンフレット内容 2)幼児期の体力向上策に関する実態と課題 1),「幼児期運動指針(普及用パンフレット)」 国(文部科学省,厚生労働省)は,幼児期の (同)(図 2),「普及用パンフレット内容」(同) 体力・運動能力の危機的状況から, 「幼児期運動 (図 3)などで, 「運動遊び」を中心とした身体 指針(ガイドブック) 」 (平成 24 年 3 月) (図 活動を促す体力向上策を示したが,各施設での 第 24 回公開研究フォーラム「未来に生きる子どもの体力・運動能力を考える」 49 図 4 学校探検 図 5 園児自由遊び 十分な活用がない課題もみられる. の教育方針や教育課程の違いから,その保育の 確かに,幼稚園並びに保育所によっては,こ あり様には,大きな開きもみられる.また,保 の体力・運動能力の低下傾向に歯止めをかける 護者の就労および保育状況からも,子どもの べく,様々な取り組みがあるが,体操・サッ 「健康・体力づくり」に十分にかかわれてるとは カー・水泳など,特定種目の活動(アウトソー いえない実態・状況もみられる. シング形式)が中心で,しかも,トレーニング このような状況からも,様々な教育機関の連 的な指導が多くみられる状況である.その外部 携による「子どもの健康・体力づくり」への早 指導に依存する理由には, 「資料の有効性はわ 急な対応が求められよう. かるが,指導する人がいない」 , 「指導のポイン トがわからない」 , 「運動するだけのスペースが ない」 , 「経営方針から運動より,情操教育に重 2.子どもの「健康・体力づくり」の実際 幼児期の子どもたちが,様々な運動遊びを楽 きを置くため」などであった.つまり,幼児期 しく,夢中になって行うことで,大きな成果が の体力・運動能力の向上には,身体活動(運動) 見込まれる事例を紹介する. の重要性を踏まえた指導体制づくりと具体的な 手立てが,その課題といえよう. 1)幼・保・小教育連携活動(幼児・児童) ①保育園児散歩・学校探検(図 4) 3) 「体力づくり」へのかかわり方と課題 ②園児自由遊び・学校探検(図 5) 幼児期における「遊び(運動) 」とは,幼児期 ③園児の小学校での運動遊びタイム(図 6) の教育内容そのものである. ④30 分中休み時間 なぜなら,幼児期の子どもは, 「遊び」を中心 ⑤小学校低学年体育学習の充実 に身体運動能力・認知能力・情緒社会性の能力 上記の事例は,保育所の日課である散歩途中 を相互補完的に育む時期にあり,特定スポーツ に学校探検をする(図 4),幼児が,近隣の小学 の技術習得のための運動やトレーニングのみを 校の校庭で遊ぶ(図 5),低学年児童(週 3 時 行うのではなく,様々な運動遊びを楽しく,夢 間)の体育学習をする,中休み 30 分で思いっ 中になって取り組むことで,多様な基本動作を きり遊ぶ,放課後校庭で遊ぶなどの事例である. 経験でき,上手に体を動かすことができるから 特に効果のあった事例は,③小学校での運動 である. 遊びタイム(図 6)の実践である. しかし,幼稚園や保育所によっては,各施設 今後,幼稚園及び保育園と小学校との時間設 50 図 6 園児の小学校での運動遊びタイム 定の条件が整えば,実践されることを推奨した まとめ い事例である. 子どもの心と体の状況を踏まえた幼・保・小 教育連携のあり方を紹介したが,重要なこと 2)幼・保・小教育連携における留意点 は, 「目の前にいる子ども一人ひとりの健康・体 幼児期の子どもの健康・体力づくりにおいて 力を保障するために,何を改善するかを見極 は,幼稚園および保育所などで,具体的な指導 め,子どもに応じた適切な支援・指導のもと, 内容をどのように工夫するかや,その指導時 子ども自らの健康・体力づくりに繋げていくこ 間,さらには指導体制などの工夫等,今後の実 と」ではないだろうか. 践に期待されるところであるが,その際の留意 特に,子どもの健康・体力づくりでは,他者 点を次に示す. ①特定の動きを繰り返すのではなく,様々な 遊びを取り入れること ②楽しく運動できる時間を確保すること (保育士,教師,仲間,保護者,地域,行政)が 互いに協力し,かかわり合いながら,実効性の ある取組を着実に進めていくことができるかに かかっている. ③トレーニングではなく,子どもの発達特性 に応じた運動遊びを提供すること ④子どもの「楽しい,もっと遊びたい」の声 を指標にした指導・研究に努めること ⑤幼・保・小教育連携の運営は,互いの教育 方針・内容・方法を尊重して進めること 3)幼・保・小教育連携における研究課題 幼児期の子どもの「健康・体力づくり」につ いては,今後も様々な研究報告があろうが,そ の充実のためにも次のような研究課題を解決し ながら,幼・保・小教育連携のより一層の充実 を目指したいものである. ①幼児期の運動遊び実践プログラムの研究 ②幼・保・小教育連携における指導体制整備 ③大学・研究機関との連携促進および情報発 信 参考文献 小林寛道:幼児期の運動指針.体育の科学,62: 665–671,2012. 厚生労働省:健康日本 21(第 2 次).2012. 文部科学省:生涯にわたる心身の健康の保持増進の ための今後の健康に関する教育及びスポーツ の振興の在り方について(答申).平成 9 年保 健体育審議会,1997. 文部科学省:子どもの体力向上のための総合的な方 策について(答申).平成 14 年 9 月 中央教育 審議会,2002. 文部科学省,厚生労働省:保育所・幼稚園と小学校 との連携事例集.2009. 文部科学省:幼児期の教育と小学校教育の円滑な接 続の実際.2012. 山﨑信也:小学校と幼保小連携での健康(体育)教 育効果.体育の科学,63: 218–225,2013. 51 平成 25 年度事業報告 I.会議に関する事項 ○第 97 回運営会議 期 日:平成 25 年 3 月 6 日 審議事項 1.日本女子体育大学体育学部附属基礎体力研究所及び日本女子体育大学体育学部附属基礎体 力研究所研究紀要編集委員会規程の改正(案)について (第 97 回は,平成 24 年度の運営会議としてメールで審議が行われた) ○第 98 回運営会議 期 日:平成 25 年 5 月 22 日 審議事項 1.客員研究員について 2.平成 24 年度研究所事業報告について 3.平成 25 年度研究所事業計画(案)について 4.その他 ○第 99 回運営会議 期 日:平成 25 年 9 月 10 日 審議事項 1.第 24 回公開研究フォーラム(案)について ○第 100 回運営会議 期 日:平成 26 年 3 月 5 日 審議事項 1.平成 25 年度の事業報告(案)について 2.平成 26 年度兼担研究員について 3.技術職員の任期更新について 4.東京都医科学サポートの予定について 5.その他 52 II.研究に関する事項 ○第 24 回公開研究フォーラム 平成 25 年 11 月 30 日 「未来に生きる子どもの体力・運動能力を考える」 〈Session1:多角的エビデンスから捉える〉 「子どもの生活環境と体力・運動能力との関わり」 國土 将平(神戸大学発達科学部) 「子どものからだとこころを育てる運動遊びと様々な工夫」 春日 晃章(岐阜大学教育学部) 〈Session2:2013 年度 基礎体力研究所 成果発表〉 〈Session3:運動指導の現場から考える〉 「土ふまずの発達と子どもの運動能力」 井筒 紫乃(日本女子体育大学体育学部) 「小学校と幼保連携で育成する子どもの体力・運動能力」 山﨑 信也(横浜市立森東小学校) ○談話会 第 47 回談話会 平成 25 年 7 月 24 日 「健康づくり事業化のためのパートナーシップ形成プロセス」 助友 裕子 第 48 回談話会 平成 26 年 1 月 15 日 「脚伸展力を高めるための方法について」 吉田 孝久 53 III.研究業績(2013 年度兼担・客員研究員を含む) 〈学術論文(査読あり) 〉 Ooue,A.,Sadamoto,T.:Centralcommandandmusclemetaboreflexeffectonsuperficial venoconstrictionintherestinglimb.J.Phys.FitnessSportsMed.,2:337–339,2013. Ooue,A.,Sato,K.,Hirasawa,A.,Sadamoto,T.:Superficialvenousvascularresponseofthe resting limb during static exercise and post–exercise muscle ischemia. Appl. Physiol. Nutr.Metab.,38:941–946,2013. Ooue,A.,Hirasawa,A.,Sato,K.,Yoneya,M.,Sadamoto,T.:Responseofvenousoutflow from a head to dynamic exercise at low intensity in women. J. Exerc. Sci., 23: 1–7, 2014. Ogoh,S.,Sato,K.,Okazaki,K.,Miyamoto,T.,Hirasawa,A.,Morimoto,K.,Shibasaki,M.: Bloodflowdistributionduringheatstress:cerebralandsystemicbloodflow.J.Cereb. BloodFlowMetab.,33:1915–1920,2013. Ogoh,S.,Nakahara,H.,Okazaki,K.,Bailey,D.M.,Miyamoto,T.:Cerebralhypoperfusion modifiestherespiratorychemoreflexduringorthostaticstress.Clin.Sci.,125:37–44, 2013. Ogoh, S., Sato, K., Okazaki, K., Miyamoto, T., Secher, F., Sørensen, H., Rasmussen, P., Sener, NH.: A decrease in spatially resolved near–infrared spectroscopy determined frontal lobe tissue oxygenation by phenylephrine reflects reduced skin blood flow. Anesth.Analg.,2014.InPress. Ogoh,S.,Sato,K.,Nakahara,H.,Miyazawa,T.,Okazaki,K.,Subudhi,A.W.,Miyamoto,T.: Effectofacutehypoxiaonbloodflowinvertebralandinternalcarotidarteries.Exp. Physiol.,98:692–698,2013. Hirasawa,A.,Sato,K.,Ooue,A.,Sadamoto,T.andOgoh,S.:Near–infraredspectroscopy determined oxy–hemoglobin concentration does not reflect intracranial cerebral oxygenationespeciallyduringdynamicheavyexercise.J.Exerc.Sci.,23:8–17,2014. Sørensen,H.,Rasmussen,P.,Sibenmann.C.,Zaar,M.,Hvidtfeldt,M.,Ogoh,S.,Sato,K., Kohl–Bareis,M., Secher, NH., Lundby, C.: Extra–cerebral oxygenation influence on near–infrared–spectroscopy–determined frontal lobe oxygenation in healthy volunteers:acomparisonbetweenINVOS–4100andNIRO–200NX.ClinPhysiolFunctlmaging.,2014.InPress. Sørensen, H., Rasmussen, P., Sato, K., Persson, S., Olesen, N.D., Nielsen, H.B., Olsen, N.V.,Ogoh,S.,Secher,N.H.:ExternalcarotidarteryflowmaintainsNIRS–determined frontallobeoxygenationduringephedrineadministration.Br.J.Anaesth.,EPub,2014. Horiuchi, M., Fadel, P.J., Ogoh, S.: Differential effect of sympathetic activation on tissue oxygenation in gastrocnemius and soleus muscles during exercise in humans. Exp. Physiol.,99:348–358,2014. Miyazawa, T., Horiuchi, M., Komine, H., Sugawara, J., Fadel, P.J., Ogoh, S.: Skin blood flow influencescerebraloxygenationmeasured by near–infrared spectroscopy during dynamicexercise.Eur.J.Appl.Physiol.,113:2841–2848,2013. 54 Bailey,D.M.,Marley,C.J.,Brugniaux,J.V.,Hodson,D.,New,K.J.,Ogoh,S.,Ainslie,P.N.: ElevatedAerobicFitnessSustainedThroughouttheAdultLifespanIsAssociatedWith ImprovedCerebralHemodynamics.Stroke,44:3235–3238,2013. Sugawara, J., Brothers, R.M., Raven, P.B., Okazaki, K., Ogoh, S.: Effect of systemicα1– adrenergic receptor blockade on central blood pressure response during exercise. J. Physiol.Sci.,63:389–393,2013. Ichikawa,D.,Miyazawa,T.,Horiuchi,M.,Kitama,T.,Fisher,J.P.,Ogoh,S.:Relationship between aerobic endurance training and dynamic cerebral blood flow regulation in humans.Scand.J.Med.Sci.Sports,23:e320–e332,2013. Bailey,D.M.,Jones,D.W.,Sinnott,A.,Brugniaux,J.V.,New,K.,Hodson,D.,Marley,C.J., Smirl,J.D.,Ogoh,S.,Ainslie,P.N.:Impairedcerebralhaemodynamicfunctionassociatedwithchronictraumaticbraininjuryinprofessionalboxers.Clin.Sci.,124:177– 189,2013. 小林裕司,大上安奈,米谷茉里奈,佐藤耕平,定本朋子:前腕部加温が下肢運動時における上腕動脈 の逆行性血流成分を減少させる.東京体育学研究,5:13–20,2013. 〈総説・報告・資料など(査読なし) 〉 定本朋子:運動刺激を伝える機構―個体レベルから細胞レベルの調節へ―.特集『運動刺激の正体 を探る』,体育の科学,63:594–596,2013. 定本朋子: 筋がつくるネットワーク調節. 特集『筋から始まるからだの適応』 , 体育の科学,64: 74–75,2014. 佐藤耕平:運動時の脳血流調節に関する新たな知見.体育の科学,63:569–575,2013. 佐藤耕平:運動時の脳血流調節を 2 つの経路からとらえる.体育の科学,63:653–657,2013. 佐藤耕平:運動時の頭部血流調節.体育の科学,63:739–742,2013. 佐藤耕平:運動時の脳血流調節と CO2reactivity.体育の科学,63:824–827,2013. 夏井裕明:学校教育における集団野外活動の注意点.救急医学,37:854–857,2013. 佐伯徹郎: 中長距離走能力向上に対する準高地トレーニングの可能性について~無酸素性トレー ニングが有酸素性能力を高める効果に着目して~.陸上競技学会誌,11:44–47,2013. 佐伯徹郎:ランニングフォームの基礎知識.フルマラソン完走マニュアル.ランニングマガジン・ クリール責任編集,ベースボール・マガジン社,36–39,2013. 佐伯徹郎:10K 企画ランナーに全力疾走はよく似合う?! ランナーズ 2014 年 4 月号,アール・ ビーズ社,10–11,2014. 〈著 書〉 定本朋子:運動生理学.循環器系と運動.公益財団法人健康・体力つくり事業財団 編『健康運動指 導士講習会テキスト』 ,南江堂,pp.159–168,2014. 定本朋子:第 15 章 性差と運動機能・循環機能.二宮石雄,安藤啓司,彼末一之,松川寛二 編『スタ ンダード生理学(第 3 版) 』,文光堂,pp.364–369,2013. 佐藤耕平: (II)運動と循環(5)脳血流『ニュー運動生理学(I) (II)』宮村実晴 編,真興交易医書 出版部,2013. 55 小河繁彦:(II)運動と循環(1)心拍出量,血流配分『ニュー運動生理学(I)(II)』宮村実晴 編, 真興交易医書出版部,2013. 〈学会発表〉 Natsui, H., Masuyama, S., Kamikomaki, N.: Diploma in Mountain Medicine Program in Japan. The 18th Annual Congress of the European College of Sport Science, Barcelona,2013,6. Ooue, A., Kobayashi, Y.,Sato,K.,Yoneya, M., Sadamoto,T.: Brief cycling exercise does notalterthecomplianceofsuperficialanddeepveinsinrestingupperarm.The18th AnnualCongressoftheEuropeanCollegeofSportScience,Barcelona,2013,6. Yoneya,M.,Sato,K.,Ooue,A.,Hirasawa,A.,Sadamoto,T.:Effectsofendurancetraining ontheinternalcarotidandvertebralarterybloodflowresponsestogradeddynamic exercise.The18thAnnualCongressoftheEuropeanCollegeofSportScience,Barcelona,2013,6. Ogoh,S.,Nakahara,H.,Okazak,K.,Subudhi,A.W.,Miyamoto,T.:CerebralCO2reactivity during hypoxia with and without respiratory chemoreflex induced–hyperventilation. The60thAnnualMeetingand4thWorldCongressonExercise,AmericanCollegeof MedicineScience(ACSM) ,Indianapolis,2013,6. Hirasawa,A.,Yanagisawa,S.,Tanaka,N.,Funane,T.,Kiguchi,M.,Secher,N.H.,Ogoh,S.: TheEffectofSkinBloodFlowonNear–InfraredSpectroscopy (NIRS)DerteminedCerebralOxygeneationinHumans.The60thAnnualMeetingand4thWorldCongresson Exercise,AmericanCollegeofMedicineScience(ACSM),Indianapolis,2013,6. Sørensen,H.,Bareis,M.K.,Siebenmann,C.,Zaar,M.,Hvidtfeldt,M.,Ogoh,S.,Sato,K., Secher,N.H.,Lundby,C.,Rasmussen,P.:Cutaneousbloodflowinfluencesnearinfraredspectroscopyevaluationoffrontallobeoxygenationbyapproximately30%.ExperimentalBiology(FASEB) ,Boston,2013,4. Shibasaki,M.,Sato,K.,Okazaki,K.,Miyamoto,T.,Hirasawa,A.,Ogoh,S.:Distributionof internal and external cranial blood flows during whole body heating. Experimental Biology(FASEB) ,Boston,2013,4. Sugawara,J.,Komine,H.,Miyazawa,T.,Imai,T.,Ogoh,S.:Influenceofregularendurance training on post–exercise hemodynamic regulation to orthostatic challenge. ExperimentalBiology(FASEB) ,Boston,2013,4. 佐藤耕平,平澤 愛,米谷茉里奈,大上安奈,木村 憲, 定本朋子: 高齢期における椎骨・内頸動脈 血流量の経年的変化.第 68 回日本体力医学会大会,東京,2013,9. 佐藤耕平, 米谷茉里奈, 大槻曜生, 定本朋子, 小河繁彦: 椎骨動脈の低形成および血流低下が CO2 Reactivity に及ぼす影響.第 27 回呼吸研究会,東京,2013,9. 大上安奈,佐藤耕平,米谷茉里奈,小林裕司,定本朋子:環境温度が長時間運動時における非活動肢 の深在性静脈と表在性静脈コンプライアンス変化に及ぼす影響. 第 68 回日本体力医学会大 会,東京,2013,9. 大上安奈,小林裕司,米谷茉里奈,佐藤耕平,定本朋子:短時間自転車運動は非活動肢の静脈コンプ 56 ライアンスを変化させない.日本体育学会第 64 回大会,滋賀,2013,8. 小河繁彦,平澤 愛,Lericollais,R.,Normand,H.,Bailey,D.M.:急性低血圧時の外頸および内 頸動脈血流量の再分配.第 68 回日本体力医学会大会,東京,2013,9. 小河繁彦,平澤 愛, Lericollais, R., Normand, H., Baile, D.M.: 急性低血圧時の外頸および内 頸動脈血流量の再分配.第 27 回呼吸研究会,東京,2013,9. 小河繁彦, 平澤 愛, 菅原 順: 加圧トレーニングとその危険性: 主観的運動強度と循環応答. 第 64 回日本体育学会大会,滋賀,2013,8. 小河繁彦,平澤 愛,Lericollais,R.,Normand,H.:微小重力に対する脳・体循環応答.運動と循 環 2013,滋賀,2013,8. 大槻曜生,村岡慈歩,池川繁樹,水村真由美: 筋ストレッチング時における筋血液量低下の男女差. 日本体育学会第 64 回大会,滋賀,2013,8. 小林裕司,大上安奈,米谷茉里奈,佐藤耕平,定本朋子:前腕部加温は下肢運動時における上腕動脈 の逆行性血流量を減少させる.東京体育学会第 4 回学会大会,2013,3. 菅原 順,宮澤大機,小峰秀彦,今井智子,小河繁彦:習慣的運動トレーニングと一過性有酸素性運 動後の起立負荷に対する循環調節機能.第 68 回日本体力医学会大会,東京,2013,9. 平澤 愛,柳澤慎太郎,田中尚樹,舟根 司,木口雅史,小河繁彦: 定量的な前額部皮膚血流量変化 が NIRS 信号に及ぼす影響.第 68 回日本体力医学会大会,東京,2013,9. 山崎享子,平澤 愛,小河繁彦,舟根 司,木口雅史,田中尚樹: 脳機能計測信号と各種生体信号の 関係解析から見たストレス負荷状態の評価.生体医工学シンポジウム,福岡,2013,9. 平澤 愛,菅原 順,小河繁彦: 若年者の喫煙が圧受容器反射感受性, 呼吸機能および末梢血管特 性に及ぼす影響.第 64 回日本体育学会大会,滋賀,2013,8. 塚本敏人,橋本健志,平澤 愛,小河繁彦: 脳血流量の低下が認知機能に及ぼす影響. 第 64 回日本 体育学会大会,滋賀,2013,8. 平澤 愛,金子貴仁,田中尚樹,小河繁彦:定量的な皮膚血流変化が NIRS 信号に及ぼす影響.運動 と循環 2013,滋賀,2013,8. 坂井偵良,平澤 愛,佐々木寛幸,小河繁彦:加圧運動時の主観的運動強度と血圧変化.運動と循環 2013,滋賀,2013,8. 〈シンポジウム・セミナー等の講演〉 佐藤耕平: 脳血流をリアルタイムで測る. 奈良女子大学ライフサイエンスセミナー, 奈良,2013, 4. 小河繁彦:酸素分圧の変化に対する自律神経適応.シンポジウム,第 159 回日本体力医学会関東地 方会,東京,2013,12. 小河繁彦:道具を使うスポーツとそのトレーニング「道具を使うスポーツの科学」.第 12 回東洋大 学鶴ヶ島市連携スポーツ講習会,埼玉,2014,3. 小河繁彦:スポーツのサイエンス~ディコンディショニングとスポーツ科学~.滋賀,2014,1. 小河繁彦: 各年代におけるコーチングの実際と科学的融合を考える~エビデンスのあるコーチン グとは? ~「選手の疲労と認知機能について」 . 第 11 回東洋大学鶴ヶ島市連携スポーツ講 習会,埼玉,2013,12. 小河繁彦: 子供の成長と運動について考える~身体と脳~. 茨城県東茨城群城里町教育委員会主 57 催講演会,茨城,2013,10. 小河繁彦:山登りに必要な運動生理学,山登りのためのウォーキング.市民大学講座「高齢者から 子供までビギナーのための山登り講座~必要な知識を身につけスポーツ登山を楽しも う!~」,埼玉,2013,10. 小河繁彦: 生活習慣病と運動. 広島県海田町スポーツ推進委員会協議会主催講演会, 広島,2013, 9. 小河繁彦: 選手の素質とは何か考える. 第 10 回東洋大学鶴ヶ島市連携スポーツ講習会, 埼玉, 2013,6. 山崎享子,平澤 愛,小河繁彦,舟根 司,木口雅史,田中尚樹:生体信号の低周波揺らぎを用いた ストレス状態の可視化の試み.可視化情報シンポジウム,東京,2013,7. 佐伯徹郎:第 14 回世界陸上競技選手権大会(モスクワ)男女マラソン日本代表メディカルチェッ ク・フィットネスチェック・ミーティングスタッフ.東京,2013,5. 佐伯徹郎:日本陸連オリンピック育成選手(長距離)測定研修合宿アドバイザー.東京,2014,2. 佐伯徹郎: 日本陸連女子長距離強化選抜高地(エチオピア)合宿前後の測定アドバイザー. 東京, 2014,2. 58 基礎体力研究所のこれまでの歩み 研究所スタッフ一覧 1990 年度 客員研究員 沢井史穂(慶応義塾大学) 教授 加賀谷淳子 1994 年度 研究所長 山川 純 助手 荻田 太 事務長 吉野 巧 研究所長 山川 純 教授 黒田善雄 教授 加賀谷淳子 1991 年度 助手 本間幸子 研究所長 山川 純 事務長 吉野 巧 教授(兼任) 黒田善雄 兼担研究員 池間博之,石崎朔子, 松垣紀子 教授 加賀谷淳子 助手 荻田 太 客員研究員 楠原慶子(東京女子大学) 事務長 吉野 巧 兼担研究員 石塚 浩,笹倉清則 客員研究員 DonnaGardecki(Univ.of Alberta) 1995 年度 研究所長 島 喜八 教授 加賀谷淳子 助手 本間幸子 1992 年度 事務長 吉野 巧 研究所長 山川 純 兼担研究員 石崎朔子,坂井和明 教授 黒田善雄 客員研究員 楠原慶子(東京女子大学), 教授 加賀谷淳子 羽田明子,高橋志保(東京 助手 荻田 太(~7 月 31 日) 家政学院大学) 事務長 吉野 巧 兼担研究員 石塚 浩,笹倉清則,深山 智代,菊地 潤 客員研究員 DonnaGardecki(Univ.of Alberta,~7 月 10 日) 1996 年度 研究所長 島 喜八 教授 加賀谷淳子 助手 本間幸子 事務長 吉野 巧 1993 年度 兼担研究員 石崎朔子,坂井和明,池間 博之,西田ますみ,中西康 研究所長 山川 純 巳 教授 黒田善雄 教授 加賀谷淳子 客員研究員 羽田明子,高橋志保,召田 江美(東京家政学院大学) 助手 本間幸子 事務長 吉野 巧 兼担研究員 根本 勇,池間博之,石崎 朔子 1997 年度 研究所長 島 喜八 59 教授 加賀谷淳子 客員研究員 村岡慈歩(日本学術振興会 特別研究員) 助手 本間幸子 事務長 吉野 巧 兼担研究員 池間博之,片岡洵子,笹本 重子,坂本秀子,小山亜希 子,西田ますみ,中西康巳 2002 年度 研究所長 高橋和之 教授 加賀谷淳子 助教授 赤間高雄 1998 年度 助手 清水靜代 研究所長 加賀谷淳子 事務長 吉野 巧 教授 加賀谷淳子 技術員 木村有里,森本友紀恵 助手 市之瀬慈歩 兼担研究員 赤羽多美子,加茂美冬 事務長 吉野 巧 客員研究員 村岡慈歩(日本学術振興会 特別研究員) 兼担研究員 片岡洵子,笹本重子,坂本 秀子,小山亜希子 1999 年度 2003 年度 研究所長 高橋和之 研究所長 加賀谷淳子 教授 加賀谷淳子 教授 加賀谷淳子 助教授 赤間高雄 助手 村岡慈歩 助手 清水靜代 事務長 吉野 巧 事務長 吉野 巧 技術員 清水靜代(12 月 1 日~) 技術員 木村有里 兼担研究員 坂本秀子,小山亜希子 兼担研究員 笹本重子,牧 琢弥,加茂 美冬 客員研究員 春木 豊(早稲田大学) 客員研究員 村岡慈歩(日本学術振興会 2000 年度 特別研究員 研究所長 加賀谷淳子 教授 加賀谷淳子 助手 村岡慈歩 2004 年度 研究所長 高橋和之 事務長 吉野 巧 教授 加賀谷淳子 技術員 清水靜代 教授 定本朋子 兼担研究員 内田和寿,小山亜希子 助手 清水靜代 客員研究員 春木 豊(早稲田大学) 事務長 吉野 巧 技術員 大森芙美子 2001 年度 兼担研究員 笹本重子,牧 琢弥,加茂 美冬 研究所長 加賀谷淳子 教授 加賀谷淳子 助手 清水靜代 事務長 吉野 巧 2005 年度 研究所長 高橋和之 技術員 木村有里 客員教授 加賀谷淳子 兼担研究員 内田和寿,赤羽多美子 教授 定本朋子 60 助手 佐藤耕平 兼担研究員 松本晃裕,田口素子,佐伯 徹郎 事務長 吉野 巧 技術職員 大森芙美子 客員研究員 大森芙美子,中本智子 兼担研究員 加茂美冬,田口素子 学術フロンティアポスドク研究員 客員研究員 浜岡隆文(鹿屋体育大学) 笹原(上田)千穂子(2008 学術フロンティアポスドク研究員 年 9 月まで),澁谷顕一 岩館雅子 学術フロンティア事務員 土井美由紀 2006 年度 研究所長 高橋和之 客員教授 加賀谷淳子 2009 年度 研究所長(兼) 定本朋子 教授 定本朋子 講師 佐藤耕平 助手 佐藤耕平 ポスドク研究員 大上安奈 事務長 小沼登史雄 事務長 小沼登史雄 技術職員 森山真由美 事務次長 甲斐律子 兼担研究員 石崎朔子,田口素子,石原 事務員 土井美由紀 英樹 学術フロンティアポスドク研究員 技術職員 平澤 愛 兼担研究員 松本晃裕,加茂美冬,田口 素子,佐伯徹郎 岩館雅子 客員研究員 小河繁彦(東洋大学) ,大森 2007 年度 芙美子,中本智子(広島大 学) 研究所長(兼) 定本朋子 客員教授 加賀谷淳子 教授 定本朋子 助教 佐藤耕平 2010 年度 研究所長(兼) 定本朋子 事務長 小沼登史雄 講師 佐藤耕平 技術職員 平澤 愛 ポスドク研究員 大上安奈 兼担研究員 石崎朔子,田口素子,石原 事務長 甲斐律子 英樹 学術フロンティアポスドク研究員 上田千穂子,澁谷顕一 事務員 土井美由紀 技術職員 平澤 愛 兼担研究員 加茂美冬,佐伯徹郎,内山 有子 学術フロンティア事務員 土井美由紀 客員研究員 小河繁彦(東洋大学) 2008 年度 2011 年度 客員教授 加賀谷淳子 講師 佐藤耕平 助教 佐藤耕平 助教 大上安奈 事務長 小沼登史雄 事務長 甲斐律子 技術職員 平澤 愛 事務員 土井美由紀 研究所長(兼) 定本朋子 研究所長(兼) 定本朋子 61 技術職員 平澤 愛 兼担研究員 佐伯徹郎,内山有子 客員研究員 小河繁彦(東洋大学) 2012 年度 研究所長(兼) 定本朋子 准教授 佐藤耕平 助教 大上安奈 事務長 甲斐律子 事務員 土井美由紀 技術職員 米谷茉里奈 兼担研究員 夏井裕明,佐伯徹郎 客員研究員 小河繁彦(東洋大学) 2013 年度 研究所長(兼) 定本朋子 准教授 佐藤耕平 助教 大槻曜生 事務長 甲斐律子 事務員 土井美由紀 技術職員 米谷茉里奈 兼担研究員 夏井裕明,佐伯徹郎 客員研究員 小河繁彦(東洋大学) ,大上 安奈(東洋大学) 62 研究所運営会議メンバー 1990 年度 島 喜八,串田志都子,石川尚子,高橋和之,山川 純,加賀谷淳子.荻田 太 1991 年度 島 喜八,串田志都子,石川尚子,高橋和之,山川 純,加賀谷淳子.荻田 太 1992 年度 島 喜八,串田志都子,石川尚子,高橋和之,山川 純,加賀谷淳子.荻田 太(~7 月 31 日) 1993 年度 島 喜八,串田志都子,石川尚子,高橋和之,山川 純,加賀谷淳子.本間幸子 1994 年度 渋谷貞夫,高橋和之,赤羽多美子,石川尚子,常田奈津子,山川 純,加賀谷淳子,本間幸子 1995 年度 渋谷貞夫,高橋和之,赤羽多美子,石川尚子,常田奈津子,島 喜八,加賀谷淳子,本間幸子 1996 年度 渋谷貞夫,高橋和之,赤羽多美子,石川尚子,常田奈津子,島 喜八,加賀谷淳子,本間幸子 1997 年度 渋谷貞夫,高橋和之,赤羽多美子,石崎朔子,宇野正道,常田奈津子,島 喜八,加賀谷淳子, 本間幸子 1998 年度 渋谷貞夫,高橋和之,赤羽多美子,石崎朔子,宇野正道,常田奈津子,加賀谷淳子,市之瀬慈歩 1999 年度 渋谷貞夫,高橋和之,大門芳行,常田奈津子,金井文江,加賀谷淳子,村岡慈歩 2000 年度 渋谷貞夫,高橋和之,赤羽多美子,大門芳行,笹倉清則,西岡光世,加賀谷淳子,村岡慈歩 2001 年度 渋谷貞夫,高橋和之,赤羽多美子,西岡光世,北川幸夫,寺山喜久,加賀谷淳子,清水靜代 63 2002 年度 高橋和之,中村 泉,赤羽多美子,西岡光世,北川幸夫,寺山喜久,赤間高雄,加賀谷淳子, 清水靜代 2003 年度 高橋和之,中村 泉,赤羽多美子,西岡光世,北川幸夫,寺山喜久,加賀谷淳子,清水靜代 2004 年度 高橋和之,中村 泉,西岡光世,寺山喜久,北川幸夫,定本朋子,清水靜代 2005 年度 高橋和之,中村 泉,西岡光世,寺山喜久,北川幸夫,定本朋子,佐藤耕平 2006 年度 高橋和之,中村 泉,佐伯徹郎,加茂美冬,寺山喜久,定本朋子,佐藤耕平 2007 年度 定本朋子,高橋和之,中村 泉,寺山喜久,佐伯徹郎,加茂美冬,佐藤耕平 2008 年度 定本朋子,中村 泉,寺山喜久,佐伯徹郎,西田ますみ,佐藤耕平 2009 年度 定本朋子,中村 泉,笹倉清則,寺山喜久,西田ますみ,佐伯徹郎,佐藤耕平,大上安奈 2010 年度 定本朋子,中村 泉,笹倉清則,佐々木万丈,西田ますみ,佐伯徹郎,佐藤耕平 2011 年度 定本朋子,中村 泉,笹倉清則,坂本秀子,佐伯徹郎,中道直子,佐藤耕平 2012 年度 定本朋子,中村 泉,坂本秀子,佐伯徹郎,中道直子,佐藤耕平 2013 年度 定本朋子,望月久也,佐伯徹郎,中道直子,宮本乙女,佐藤耕平,大槻曜生 64 研究所主要事業 ◇◇ 研究フォーラム ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ ◇基礎体力研究所開所記念シンポジウム 1990 年 11 月 14 日(水) <特別講演> 「運動と栄養」 万木良平(女子栄養大学) <記念シンポジウム> テーマ「動くからだのメカニズム」 「筋の形態的特性と筋力」 福永哲夫(東京大学) 「筋-神経連関と運動」 森谷敏夫(京都大学) 「呼吸循環系と筋の代謝」 吉田敬義(大阪大学) ◇第 2 回基礎体力研究所公開シンポジウム 1991 年 9 月 20 日(金) テーマ「運動に対する末梢性適応」 司会:山川 純(日本女子体育大学) Effects of Age and Gender on Exercise—Induced Adaptation in the Peripheral Circulation. Wade H. Martin, M. D. (Washington University School of Medicine) 通訳:樋口 満(国立健康・栄養研究所) 「運動に対する筋の代謝適応―遅筋線維と速筋線維に着目して―」 水野真佐夫(コペンハーゲン大学パヌム研究所 NMR センター) 「運動に対する末梢循環適応」 加賀谷淳子(日本女子体育大学) ◇第 3 回基礎体力研究所公開シンポジウム 1992 年 11 月 28 日(土) テーマ「女子競技選手のトレーニングと栄養」 司会:黒田善雄(日本女子体育大学) 「競技選手のトレーニングと栄養」 小林修平(国立健康・栄養研究所) 「新体操選手のコンディショニング」 山川 純(日本女子体育大学) 「女子競技選手の身体組成」 北川 薫(中京大学) 「女子競技選手のトレーニングと月経周期」 梶原洋子(文教大学) ◇第 4 回基礎体力研究所公開シンポジウム 1993 年 10 月 16 日(土) テーマ「女子競技選手のトレーニングの諸問題」 司会:山川 純(日本女子体育大学) 65 「コーチの立場からみた女子競技選手のトレーニングの諸問題―現場からの疑問と提言」 石崎朔子(日本女子体育大学) 「スポーツ医学の立場からみた女子競技選手のトレーニングの問題点」 鳥居 俊(東芝病院医師,日本女子体育大学大学院非常勤講師) 「女子競技選手のトレーニング実施上の心理学的諸問題」 石井源信(東京工業大学) 「体力科学の立場からみた女子競技選手のトレーニングの諸問題」 根本 勇(日本女子体育大学) ◇基礎体力研究所開所 5 周年記念フォーラム 1994 年 11 月 19 日(土) 司会:山川 純(日本女子体育大学) 「中高年者の健康増進のためのレジスタンストレーニング」 根本 勇(日本女子体育大学) 「練習手段としてのハードルジャンプトレーニング」 石塚 浩(日本女子体育大学) 「ハンドボールのステップシュート動作」 笹倉清則(日本女子体育短期大学) 「新体操選手のトレーニングと栄養」 石崎朔子(日本女子体育大学) 「活動筋における酸素供給-消費連関」 本間幸子(日本女子体育大学) 「持久的運動時の末梢血流調節」 加賀谷淳子(日本女子体育大学) <特別講演> 「ヒトの動的運動中の代謝性血流調整」 N. H. Secher(コペンハーゲン筋肉研究センター準教授) 通訳:水野真佐夫(コペンハーゲン大学パヌム医学研究所) ◇基礎体力研究所第 6 回研究フォーラム 1995 年 11 月 25 日(土) テーマ「中高年者の筋機能の向上」 司会:島 喜八(日本女子体育大学) 「中高年者の筋線維の特性と筋機能」 勝田 茂(筑波大学) 「中高年者の筋機能と筋形態」 福永哲夫(東京大学) 「運動習慣の有無が筋機能と骨密度に与える影響」 江橋 博(スパ・フィットネス研究所) 「血圧応答からみた中高年者の筋力トレーニング」 田畑 泉(国立健康・栄養研究所) 「循環系応答からみた中高年女性の筋力トレーニング」 加賀谷淳子(日本女子体育大学) 「中高年者の筋機能と日常生活行動」 沢井史穂(東京大学) ◇基礎体力研究所第 7 回研究フォーラム 1996 年 12 月 7 日(土) テーマ「動きの巧みさ」 司会:島 喜八(日本女子体育大学) 「巧みな動きと素早い動き~動作前(pre—motion)silent period からみた力の出し方の科学~」 矢部京之助(名古屋大学) 「不活動による動きの変容」 関 和彦(国際武道大学) 「スポーツにおける動きの巧みさ」 大築立志(東京大学) 66 「舞踊における動きの巧みさ」 森下はるみ(お茶の水女子大学) ◇基礎体力研究所第 8 回研究フォーラム 1997 年 11 月 22 日(土) テーマ「運動と循環・代謝」 司会:島 喜八(日本女子体育大学) 「運動時の循環調節―運動処方の基礎として―」 池上晴夫(国際武道大学) 「運動時の循環調節に心理的要因がどのように影響するか」 中村好男(早稲田大学) 「運動中の筋の代謝と循環はどう連動しているか」 浜岡隆文(東京医科大学) 「イタリアにおける研究の動向」 Valentina Quaresima(University of L’Aquila) ◇基礎体力研究所第 9 回研究フォーラム 1998 年 11 月 21 日(土) テーマ「高齢者のからだとスポーツを考える」 司会:加賀谷淳子・石崎朔子(日本女子体育大学) 「高齢者のからだとスポーツを考える視点」 小林寛道(東京大学) 「高齢者の筋機能と運動」 久野譜也(筑波大学) 「高齢者の体温調節機能とスポーツ」 井上芳光(大阪国際女子大学) 「高齢者の運動指導の実際」 赤羽多美子(日本女子体育短期大学) ◇基礎体力研究所第 10 回研究フォーラム 1999 年 11 月 27 日(土) <基調講演> 「日本女子体育大学基礎体力研究所の 10 年―ご挨拶にかえて―」加賀谷淳子(日本女子体育大学) <1999—2000 年基礎体力研究所研究成果(ポスター発表)> <シンポジウム> テーマ「体力科学はどこまで進歩したか―21 世紀への期待」 司会:高橋和之(日本女子体育大学) 「筋のかたちと力から人の行動体力をとらえる」 福永哲夫(東京大学) 「自律神経活動から人の防衛体力をとらえる」 齊藤 満(豊田工業大学) 「体力科学とスポーツの現場を結ぶ」 荻田 太(鹿屋体育大学) <特別講演> 「スポーツ科学における理論と実践のあいだ」 金子明友(日本女子体育大学学長) ◇基礎体力研究所第 11 回研究フォーラム 2000 年 11 月 25 日(土) テーマ「今,この研究が面白い―若手研究者のみたヒト・からだ・運動の科学―」 <基調講演> 「ヒト生体の腱組織の粘弾性」 久保啓太郎(東京大学) 「心臓自律神経系活動と運動」 菅原 順(筑波大学先端学際領域研究センター) 67 「間欠的低酸素暴露が呼吸の化学感受性に及ぼす影響」 片山敬章(名古屋大学) 「ボート競技の競技力に貢献する体力因子とその評価法」 中村夏実(日本女子体育大学) <1999—2000 年基礎体力研究所研究成果(ポスター発表)> <特別講演> 「あなたの遺伝子が目覚める時」 村上和雄(筑波大学名誉教授,国際科学振興財団) ◇基礎体力研究所第 12 回研究フォーラム 2001 年 12 月 1 日(土) テーマ「子どもの健康と運動―健やかな子どもを育てるために―」 <基調講演> 「子どものライフスタイルと健康」 松岡 優(徳島市民病院小児科) 「子どもの運動発達」 笹倉清則(日本女子体育大学) 「子どもの表現行動」 二階堂邦子(日本女子体育大学) 「子どもの遊びを活発にする方策―おにごっこを例に考える―」 羽崎泰男(こどもの城体育事業部) ◇基礎体力研究所第 13 回研究フォーラム 2002 年 11 月 30 日(土) テーマ「女性のスポーツと健康」 <基調講演> 「運動による骨粗鬆症の予防効果」 呉 堅(国立健康・栄養研究所) 「スポーツ選手における貧血発現と食事」 川野 因(日本女子体育大学) 「女子体育大学健康管理センターにおけるリハビリテーション」 板倉尚子(日本女子体育大学健康管理センター) <特別講演> 「女子のスポーツ活動と月経現象」 目崎 登(筑波大学) ◇基礎体力研究所第 14 回研究フォーラム 2003 年 11 月 29 日(土) テーマ「競技スポーツにおける医科学サポートの現状と問題点」 <基調講演> 「科学的サポートをなぜ必要とするのか」 高橋和之(日本女子体育大学) <シンポジウム> 科学サポート 佐伯徹郎(日本女子体育大学) 心理サポート 岩田真一(日本女子体育大学) 栄養サポート 田口素子(国立スポーツ科学センター) 医学サポート 渡部厚一(国立療養所晴嵐荘病院) ◇基礎体力研究所開所 15 周年記念フォーラム 2004 年 10 月 23 日(土) 68 学術フロンティア推進事業― 「運動時の循環調節研究」の学術拠点形成を目指して― <基調講演> 「運動時の循環調節」 —基礎体力研究所 15 年の成果と学術フロンティア「運動時の循環調節」共同研究プロジェクトの 発足— 加賀谷淳子(日本女子体育大学学長・学術フロンティアプロジェクト研究代表者) 「運動時の腹部内臓の血流動態」 定本朋子(日本女子体育大学) “Effects of muscle exercise on prefrontal cortex oxygenation monitored by near infrared spectroscopy” Valentina Quaresima(University of L’Aquila, Italy) “Technical developments of near—infrared devices for studying oxygenation and hemodynamics in brain cortex and skeletal muscle” Marco Ferrari(University of L’Aquila, Italy) 「自律神経系からみた運動時の循環調節」 齊藤 満(豊田工業大学) 「運動単位の動員状態からみた運動特性」 加茂美冬(日本女子体育大学) 「運動時の心拍出量の変化と各種血管への血流分配」 清水靜代(日本女子体育大学) 「心臓血管系患者の血流プロファイル」 長田卓也(東京医科大学) <シンポジウム> “Future perspectives in the study of circulatory regulation during exercise” Prof. R. L. Hughson(University of Waterloo, Canada) ◇基礎体力研究所第 16 回研究フォーラム 2005 年 10 月 15 日(土) テーマ「動く体を異方向から探求する」 「乳酸の意味するもの—悪者ではなくよいもの大事なもの—」 八田秀雄(東京大学) 「運動経験に伴う脳内体性感覚情報処理過程の変化」 岩館雅子(日本女子体育大学基礎体力研究所) 「運動と体温調節—暑熱環境下運動時における調節機能のジレンマ—」 芝崎 学(奈良女子大学) <ポスター発表> 基礎体力研究所における成果発表 <特別講演> 「運動で脳を活性化する」生活習慣病から認知症の予防と能力開発に有効な軽強度トレーニング 田中宏暁(福岡大学) ◇第 17 回研究フォーラム・学術フロンティア研究成果 中間報告会 2006 年 11 月 25 日(土) テーマ「運動時における循環調節の統合的解明―スポーツによる健康・体力づくりプログラムの構 築に向けて―」 <学術フロンティア研究成果中間報告> 「中心循環と末梢循環のマッチングとミスマッチング」 清水靜代 「骨格筋への血流配分と筋からの血液還流」 加賀谷淳子 「運動時の内臓器官および脳の血流動態とその調節機構」 定本朋子 69 「運動時の筋交感神経活動からみた中枢指令および反射性制御の調節機構」 齊藤 満 「運動準備期のセントラルコマンドの働き」 岩館雅子 「運動時の呼吸循環系変化に対する中枢性・末梢性の神経調節」 佐藤耕平 「有疾患者における運動および筋虚血に対する血流調節プロファイル」 長田卓也 <特別講演> 「脳を正しく使おう」 金澤一郎(国立精神・神経センター総長,日本学術会議会長,宮内庁長官官房・皇室医務主管) ◇基礎体力研究所第 18 回研究フォーラム 2007 年 11 月 24 日(土) テーマ「スポーツ・運動と脳機能との関わり合い」 「運動時の脳血流動態」 定本朋子(日本女子体育大学) 「運動における脳の役割―中枢性疲労と中枢性エネルギー代謝調節―」 井上和生(京都大学大学院) 「運動による脳機能低下の予防」 加藤守匡(山形県立米沢女子短期大学) 「スポーツパフォーマンスを向上させる生体リズム調節」 内田 直(早稲田大学スポーツ科学学術院) ◇基礎体力研究所第 19 回研究フォーラム 2008 年 11 月 29 日(土) 学術フロンティア推進事業公開国際シンポジウム テーマ「運動時における循環調節機構の統合的解明―スポーツによる健康・体力づくりのプログラ ム構築に向けて―」 「運動時の血流再配分―運動特性と関連させて―」 加賀谷淳子(日本女子体育大学) <招待講演> “Changes in vascular function and structure following exercise training” Daniel J. Green, Ph. D., Professor. (Liverpool John Moores University) 講演要旨説明 長田卓也(東京医科大学) <学術フロンティア成果> 「運動時の循環調節機構―神経調節を中心に―」 定本朋子(日本女子体育大学) <ポスター発表> 学術フロンティア成果 <招待講演> “The role of central command in the cardiovascular regulation during exercise” Jon W. Williamson, Ph. D., Professor, Associate Dean.(The University of Texas Southwestern Medical Center) 講演要旨説明 笹原千穂子(東海学園大学) <学術フロンティア成果> 「運動時の循環調節機構の統合的解明へ向けて」 齊藤 満(豊田工業大学) 70 ◇基礎体力研究所第 20 回研究フォーラム 2009 年 11 月 28 日(土) 開所 20 周年記念公開研究フォーラム テーマ「20 周年目からの始動―きらり輝く展開を求めて―」 「基礎体力研究所における研究の動向と展望—学術フロンティア事業を踏まえて—」 定本朋子(日本女子体育大学) <若手研究者による新たな挑戦> 「運動時における非活動肢の導管動脈と静脈の血流応答特性」 大上安奈(日本女子体育大学) 「運動時の脳血流調節におけるセントラルコマンドの役割」 佐藤耕平(日本女子体育大学) 「運動時の代謝・内分泌応答を手がかりにしたトレーニングの科学」 後藤一成(早稲田大学スポーツ科学学術院) 「筋発揮張力維持法(スロートレーニング)の効果とそのメカニズム 谷本道哉(順天堂大学スポーツ医学研究所) <ポスター発表> 成果発表 <特別講演> 「身体運動は生活習慣病予防にどこまで貢献できるか—運動疫学研究のエビデンスから—」 澤田 亨(東京ガス 健康開発センター) ◇基礎体力研究所第 21 回研究フォーラム 2010 年 11 月 27 日(土) テーマ「2010 アスリートの体力を考える」 <基調講演> 「アスリート育成システムから体力を考える―長期競技者育成計画とおばあさん仮説―」 伊藤静夫(日本体育協会スポーツ科学研究室) <シンポジウム> 専門領域や活動の現場からみたアスリートの体力 「日本人遺伝子からみたアスリートの体力」 福 典之(東京都健康長寿医療センター研究所) 「競泳のトレーニング現場からみたアスリートの体力」 森山進一郎(日本女子体育大学) 「サッカーにおける日本人の体力特性」 安松幹展(立教大学) 「月経周期からみた女性アスリートの体力」 鈴木なつ未(国立スポーツ科学センター) <ポスター発表> 成果発表 ◇基礎体力研究所第 22 回研究フォーラム 2011 年 11 月 26 日(土) 加賀谷淳子メモリアルフォーラム テーマ「スポーツを探求する人へ―ここまで来た,そして未来への課題―」 「加賀谷先生の活躍を振りかえる」 定本朋子(日本女子体育大学)・奥山靜代(慶應義塾大学) <session 1:運動の持続能を考える> 71 「運動時の循環研究―知るを楽しむ―」 齊藤 満(愛知学院大学) 「競技力向上を目指した高強度トレーニング―エアロビックからアネロビックまで―」 荻田 太(鹿屋体育大学) 「持久力と健康:その基礎と意義」 宮地元彦(独立行政法人国立健康・栄養研究所) <session 2:若手研究者によるショートコミュニケーション> 「筋の持久力とエネルギー代謝」 本間俊行(国立スポーツ科学センター) 「血流量を増加させる運動条件の検討」 中村芙美子(國學院大學) 「運動の予期に伴う循環反応と脳活性」 岩館雅子(日本大学) 「運動時における脳血流配分」 佐藤耕平(日本女子体育大学) <ポスターセッション> <session 3:特別講演> 「体育・スポーツ関連領域の未来―学術に何ができるのか―」 福永哲夫(鹿屋体育大学) ◇基礎体力研究所第 23 回研究フォーラム 2012 年 11 月 24 日(土) テーマ「人を育て鍛え守る―運動・スポーツ・トレーニングの役割―」 <Session 1:基調講演> 「体力トレーニング(健康体力づくり)のあり方を再考する」 高松 薫(流通経済大学) <Session 2:子ども・高齢者における運動の有効性を考える> 「発育期における運動のあり方 ―幼少期の発達特性に着目して―」 佐々木玲子(慶應義塾大学) 「運動による認知症予防の可能性について」 島田裕之(国立長寿医療研究センター) <Session 3:基礎体力研究所成果発表> <Session 4:トップアスリートの強さに迫る> 「ケニア人・エチオピア人ランナー ―驚異の持久力を探る―」 岡崎和伸(大阪市立大学) 「女子サッカー選手を育て・鍛え・守ることに関わるトレーニングのあり方と課題 ―女子サッカー選手のスポーツ外傷予防の取り組み―」 広瀬統一(早稲田大学) ◇基礎体力研究所第 24 回研究フォーラム 2013 年 11 月 30 日(土) テーマ「未来に生きる子どもの体力・運動能力を考える」 <Session Ⅰ:多角的エビデンスから捉える> 「子どもの生活環境と体力・運動能力との関わり」 國土将平(神戸大学) 「子どものからだとこころを育てる運動遊びと様々な工夫」 春日晃章(岐阜大学) <Session Ⅱ:2013 年度基礎体力研究所成果発表> <Session Ⅲ:運動指導の現場から考える> 「土ふまずの発達と子どもの運動能力」 井筒紫乃(日本女子体育大学) 「小学校と幼保連携で育成する子どもの体力・運動能力」 山﨑信也(横浜市立森東小学校) 72 ◇◇セミナー◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ ◇基礎体力研究所セミナー 1991 年 7 月 13 日(土) テーマ「運動と末梢循環」 骨格筋の末梢循環に関する話題 竹宮 隆(筑波大学) 前田順一(筑波大学) ◇基礎体力研究所公開講演会 1991 年 11 月 29 日(金) テーマ「”生命の物語”を読む」 中村桂子(早稲田大学) ◇冬期スポーツ科学フォーラム 1992 年 6 月 28 日(日) ◇基礎体力研究所第 1 回ワークショップ 1992 年 7 月 17 日(金)~18 日(土) テーマ「EMG,フォースプレート,VTRの利用法と実験」 加賀谷淳子 石塚 浩 笹倉清則 ◇基礎体力研究所セミナー 1992 年 10 月 8 日(木) テーマ「運動に対する末梢性適応(その 2) 」 水野真佐夫(University of Copenhagen) 久野譜也(東京大学) 吉田敬義(大阪大学) ◇「ヘルスプロモーションに関する意見交換会」 1992 年 11 月 6 日(金) Dr R. G. Glassford(University of Alberta) 山川 純 黒田善雄 加賀谷淳子 中村 泉 73 ◇基礎体力研究所第 2 回ワークショップ 1993 年 7 月 16 日(金)~17 日(土) テーマ「筋パワーの左右差」 「バスケットボールに特有な動作の筋パワーの左右差」 坂井和明 「筋パワーの左右差を規定する因子」 松垣紀子 ◇基礎体力研究所第 3 回ワークショップ 1994 年 7 月 8 日(金)~9 日(土) テーマ「有酸素性パワーを測る」 ◇基礎体力研究所第 4 回ワークショップ 1995 年 7 月 24 日(月) テーマ「運動中の呼吸循環系の変化の測定」 西岡光世 川野 因 坂井和明 ◇「運動と循環」セミナー 1995 年 7 月 齊藤 満(豊田工業大学) 加賀谷淳子(日本女子体育大学) ◇「血流量測定に関する意見交換」 1995 年 J. Henriksson(Karolinska Institute) ◇「老人工学からみたヒトの運動」 1995 年 Max Vercrussen(University of Hawaii) ◇「運動と循環」研究会 1996 年 6 月 15 日(土) 齊藤 満(豊田工業大学) 加賀谷淳子(日本女子体育大学) 本間幸子(日本女子体育大学) 本間俊行(日本女子体育大学) 野坂和則(横浜市立大学) 中村好男(早稲田大学) 74 篠原 稔(東京大学) 河原弥生(早稲田大学) 前田順一(宮城教育大学) ◇運動生理学研究成果発表会 1996 年 A. Quinney(Univesity of Alberta, Alberta, Canada, Exercise physiology) 小櫃智恵子(埼玉大学) 加賀谷熈彦(埼玉大学) 中村好男(早稲田大学) 加賀谷淳子(日本女子体育大学) ◇「運動と循環」セミナー 1997 年 9 月 24 日(水) テーマ“Regulation of muscle blood flow during exercise” 講師:Dr. B. Saltin(Muscle Research Center) 通訳:水野真佐夫(University of Copenhagen) ◇「運動と循環」セミナー 1998 年 9 月 21 日(月) テーマ“The role of near infrared spectroscopy in the physiology of exercise” 講師:Dr. Marco Ferrari(Università degli Studi di L’Aquila) 通訳:篠原 稔(東京大学) ◇「運動と循環」セミナー 1999 年 9 月 20 日(月) テーマ“Uncoupling of cellular oxygen supply and respiration in muscle” 講師:Dr. Thomas Jue(University of California, Davis) 通訳:久野譜也(筑波大学) ◇基礎体力研究所セミナー 1999 年 10 月 28 日(木) テーマ“Blood flow and tissue oxygenation in exercising humans” 講師:Dr. Maureen MacDonald(Wilfrid Laurier University) ◇基礎体力研究所セミナー 1999 年 12 月 8 日(水) テーマ“Oxygen dependence of muscle energetic” 講師:Dr. Michael C. Hogan(University of California, San Diego) 75 ◇基礎体力研究所セミナー 2000 年 4 月 20 日(木) テーマ「運動と血管新生」―カリフォルニア大学 サンディエゴ校 ピーター・ワグナー研究室で過 ごした 2 年間― 講師:本間幸子(前 基礎体力研究所助手) ◇「運動と循環」セミナー 2000 年 12 月 21 日(木) テーマ“Oxygen transport and blood flow during exercise in man” 講師:Dr. Russell S. Richardson(University of California, San Diego) ◇「運動と循環」セミナー 2001 年 11 月 7 日(水) テーマ“Perspective on rowing and integration of the circulation” 講師:Dr. Niels Secher(Muscle Research Center, University of Copenhagen) 通訳:水野真佐夫(コペンハーゲン大学医学部医科生化学研究室) ◇「運動と循環」セミナー 2001 年 11 月 28 日(水) テーマ“Time course of changes in vessel diameter and blood flow during exercise” 講師:Dr. J. K. Shoemaker(University of Western Ontario) ◇血流測定ワークショップ(Workshop on measurement of regional blood flow using Doppler method) 2001 年 12 月 14 日(金) テーマ“Limb and skeletal muscle blood flow measurements at rest and during exercise in humans” 講師:Dr. Rådegran(Muscle Research Center, University of Copenhagen) テーマ“AD technologies with Philips SONOS5500” Specialist from Philips Medical Systems ◇超音波ワークショップ 2002 年 5 月 24 日(金) テーマ「超音波 B モード法を用いた筋形態・筋形状の測定法」 講師:村岡慈歩(日本学術振興会特別研究員;日本女子体育大学基礎体力研究所客員研究員) ◇基礎体力研究所セミナー 2002 年 11 月 7 日(木) テーマ“The exercise pressor reflex: It’s afferent arm and it’s interaction with central command” 76 講師:Dr. Marc P. Kaufman(University of Carifornia, Davis) テーマ“Physiological Implication of NIRS singals and Future Perspectives” 講師:Dr. Marco Ferrari(University of L’Aquila, Italy) ◇基礎体力研究所セミナー International seminar 2002 年 11 月 22 日(木) テーマ“Muscle Blood Flow in Humans:How much can it increase?” 講師:Dr. Loring B. Rowell(University of Washington School of Medicine) ◇「運動と循環」セミナー International seminar 2003 年 12 月 2 日(火) テーマ“Altered Muscle Metaboreflex Cardiovascular Control During Exercise in Heart Failure” 講師:Dr. Donal S. O’Leary(Wayne State University) 通訳:西保 岳(筑波大学) ◇基礎体力研究所セミナー 2003 年 12 月 16 日(火) テーマ“Arterial Baroreflex and Exercise:A Paradox in Neural Control” 講師:Dr. Jeffrey T. Potts(Wayne state University) ◇「運動と循環セミナー 2004」 2004 年 5 月 12 日(水) テーマ“Aging and Neuromuscular System” 講師:Dr. Charles L. Rice(The University of Western Ontario) ◇ International seminar 2004 年 10 月 21 日(木) テーマ“Flow mediated dilation and a high fat meal“ 講師:Dr. Richard L. Hughson(University of Waterloo) ◇ International seminar 2004 年 10 月 26 日(火) テーマ“Brain and muscle Oxygenation/Hemodynamics during exercise monitored by different approaches of near infrared spectroscopy” 講師:Dr. Valentina Quaresima(University of L’Aquila) ◇ Academic Frontier Project JWCPE 2004 第 1 回セミナー 2004 年 12 月 18 日(土) テーマ「筋疲労とタスク」―アメリカ研究生活で学んだこと,学んでいること― 講師:篠原 稔(University of Colorado) 77 ◇ Academic Frontier Project JWCPE 第 2 回セミナー 2005 年 5 月 11 日(水) テーマ“Exercise induced hypoxemia and excessive respiratory muscle work” 講師:Dr. Craig A. Harms(Kansas State University) ◇ Academic Frontier Project JWCPE 第 3 回セミナー 2005 年 5 月 30 日(月) テーマ「動脈硬化に対する運動の効果」 講師:田中弘文(University of Wisconsin—Madison) ◇ Academic Frontier Project JWCPE 第 4 回セミナー 2005 年 10 月 18 日(火) テーマ“Human calf metabolism by 31 P—NMR and NIRS” 講師:Dr. Valentina Cettolo(Università degli Studi di L’Aquila, Italy) ◇ Academic Frontier Project JWCPE 第 5 回セミナー 2006 年 2 月 15 日(水) テーマ“Why is maximal cardiac output reduced in chronic hypoxia?” 講師:Dr. Jose Antonio Lopez Calbet(University of Las Palmas de Gran Canaria) ◇ Academic Frontier Project JWCPE 第 6 回セミナー 「若手研究者・大学院生のためのセミナーⅠ」 2006 年 3 月 4 日(土) 第一部「日本女子体育大学学術フロンティア若手研究者の課題への取り組み」 佐藤耕平(日本女子体育大学) 岩館雅子(学術フロンティア研究支援スタッフ) 大森芙美子(日本女子体育大学) 第二部「よりよい科学論文を書く」 「神経生理学の立場から」 講師:Dr. Charles L. Rice(The University of Western Ontario) 「循環研究の立場から」 講師:西保 岳(筑波大学) 「環境生理学の立場から」 講師:近藤徳彦(神戸大学) ◇ Academic Frontier Project JWCPE 第 7 回セミナー 「若手研究者・大学院生のためのセミナーⅡ」 2006 年 6 月 10 日(土) 第一部「初心者のための運動と循環研究」 講師:齊藤 満(豊田工業大学) 78 第二部「超音波ドップラー法による循環調節の研究法」 「骨格筋への血流分配」 講師:長田卓也(東京医科大学) 「脳への血流分配」 講師:定本朋子(日本女子体育大学) ◇ Academic Frontier Project JWCPE 第 8 回セミナー 2006 年 6 月 22 日(木) テーマ「乳酸シャトルへのアプローチ」 講師:橋本健志(University of California) ◇ 2006 基礎体力研究所セミナー 2006 年 12 月 16 日(土) テーマ“Mechanisms of Cutaneous Active Vasodilation in Humans:Insights and Speculation” 講師:Dr. Christopher T. Minson(University of Oregon) ◇ Academic Frontier Project JWCPE 第 9 回セミナー 2007 年 7 月 23 日(月) テーマ「力調節の神経筋メカニズムと交感神経活動」 講師:篠原 稔(Georgia Institute of Technology) ◇ 2007 基礎体力研究所セミナー 2007 年 10 月 4 日(木) テーマ「運動時の脳循環調節」 講師:小河繁彦(University of North Texas Health Science Center) ◇ Academic Frontier Project JWCPE 第 10 回セミナー 2007 年 12 月 13 日(木) テーマ「筋機械受容器反射と循環調節」 講師:松川寛二(広島大学) ◇ 2008 基礎体力研究所セミナー 2008 年 6 月 9 月(月) テーマ「動脈スティフネスに対する身体活動の効果とその機序」 講師:菅原 順(University of Texas at Austin) ◇ 2009 基礎体力研究所ワークショップ 2009 年 6 月 15 日(日) テーマ「超音波で筋・皮脂厚を測る」~超音波 B—mode 法による筋厚・皮下脂肪厚の測定 講師:村岡慈歩(明星大学) 79 ◇ 2010 基礎体力研究所セミナー 2011 年 1 月 31 日(月) テーマ「呼吸・循環系のシステム同定とその応用」 講師:宮本忠吉(森ノ宮医療大学) ショートコミュニケーション 「一過性運動後の循環応答の個人差」菅原 順(独立行政法人産業技術総合研究所) 「動的圧受容器反射の解析―ヒトでの開ループ特性」小河繁彦(東洋大学) 「運動および起立ストレス時における脳血流調節―動脈間の不均一性と再分配―」 佐藤耕平(日本女子体育大学) ◇ 2012 基礎体力研究所セミナー 2013 年 2 月 21 日(木) テーマ「運動時における熱放散の総合的調節」 講師:近藤徳彦(神戸大学) ◇◇談話会◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ ◇第 1 回談話会 1991 年 2 月 22 日 「学内共同プロジェクト発足に向けて」 ◇第 2 回談話会 1991 年 7 月 19 日 「スピードスケート選手のトレーニングの実際」根本 勇 ◇第 3 回談話会 1992 年 2 月 26 日 「本学学生の体力」平尾智恵子 ◇第 4 回談話会 1992 年 6 月 19 日 「武道選手の身体特性」Donna Gardecki 客員研究員 ◇第 5 回談話会 1993 年 2 月 10 日 兼担研究員の研究成果発表 「練習手段としてのハードルジャンプにおける力量的変化」石塚 浩 「投に影響する脚パワー」笹倉清則 「血圧・心拍数・皮膚温の相互関係に影響を及ぼす要因―環境温・湿度と運動の複合作用」 深山智代 ◇第 6 回談話会 1993 年 6 月 11 日 「双胎の頻度への遺伝と環境の影響 ふたごはいつ沢山生まれるか」中村 泉 「近赤外分光法を用いた活動筋の循環動態の評価」本間幸子 80 ◇第 7 回談話会 1994 年 2 月 23 日 「ドイツを旅して」片岡律子 「脚伸展運動時の peakVO2 の発現条件」沢井史穂(基礎体力研究所客員研究員) 4 ◇第 8 回談話会 1994 年 6 月 24 日 「運動の理論について」金子明友 「バスケットボール選手の踏み込み動作反応時間」坂井和明 ◇第 9 回談話会 1995 年 2 月 22 日 「中高年女性の体力にふさわしい舞踊運動」池間博之 「いくつかの統計的データ分析紹介」小林敬子 ◇第 10 回談話会 1995 年 6 月 30 日 「スポーツマネージメントの立場から見たフィットネスクラブの諸問題」畑 攻 ◇第 11 回談話会 1996 年 2 月 21 日 「オランダ ブラバンツ コンセルパトリウム“古楽声楽アンサンブル科”での体験」松崎 緑 ◇第 12 回談話会 1996 年 7 月 14 日 「競技力について」加藤 昭 ◇第 13 回談話会 1997 年 2 月 19 日 「食事と脂質代謝異常―特に,肥満発現との関係から」川野 因 ◇第 14 回談話会 1997 年 6 月 27 日 「シリアゲムシの生物学」鈴木信夫 ◇第 15 回談話会 1998 年 2 月 18 日 「歩行運動」池間博之 ◇第 16 回談話会 1998 年 6 月 26 日 「30 年の研究生活を振り返って」片岡洵子 「ヒト骨格筋の機能を形から捉える」市之瀬慈歩 ◇第 17 回談話会 1999 年 2 月 24 日 「福祉改革について」宇野正道 ◇第 18 回談話会 1999 年 7 月 9 日 「神々を計測する―現代のムウサイを求めて」若松美黄 81 ◇第 19 回談話会 2000 年 3 月 6 日 「 “動き”の心理学的意味」春木 豊(早稲田大学,研究所客員研究員) ◇第 20 回談話会 2000 年 6 月 23 日 「膝関節伸展屈曲筋力測定に関する新しい試み」増本 項 ◇第 21 回談話会 2001 年 3 月 2 日 「ブラックホールと現代物理」牧 琢弥 ◇第 22 回談話会 2001 年 7 月 9 日 「スポーツ免疫学の現状」赤間高雄 ◇第 23 回談話会 2002 年 2 月 8 日 「体力測定データを現場でいかに活用するか」内田和寿 ◇第 24 回談話会 2002 年 7 月 8 日 「日本国憲法と『新しい人権』論議」久保健助 ◇第 25 回談話会 2003 年 3 月 5 日 「活動筋量の増加に対する中心循環と末梢循環の相互作用 ~日本体力医学会賞を受賞して~」 清水靜代 「スポーツ科学的サポートの活用例 ~大学女子中長距離走者の場合~」佐伯徹郎 ◇第 26 回談話会 2003 年 7 月 1 日 「Loevinger が提唱する自我発達理論に基づいた日本人青年の自我発達についての研究」 大野和男 「スポーツプロデュースの理念形成と応用実践~これまでの研究レビューと展望~」小野里真弓 ◇第 27 回談話会 2003 年 10 月 20 日 「競技力向上に及ぼす基礎的動作の課題解決の効果について」岩田真一 「レトリックと共感覚表現について」加賀岳彦 ◇第 28 回談話会 2004 年 3 月 8 日 「本学学生の精神保健課題とその対応案」北岡 晶 ◇第 29 回談話会 2004 年 5 月 31 日 「体育(教科体育)の社会的・文化的基礎について」永島惇正 ◇第 30 回談話会 2005 年 2 月 10 日 82 「私立単科大学における教員養成の可能性―教育学の理論=実践問題からの考察―」冨江英俊 「競泳の競技力向上を目的としたトレーニング」森山進一郎 ◇第 31 回談話会 2005 年 7 月 6 日 「ダンス・インプロヴィゼーションについて」高野美和子 「フェア・プレイの実験経済学」石原英樹 ◇第 32 回談話会/第 3 回 FD 推進談話会 「小学生が描く心の天気・カウンセリングプロセス—学生指導の一助として—」酒井久実代 ◇第 33 回談話会 2006 年 7 月 19 日 「日女生のアイデンティティ —T シャツにみる自己表現—」影山陽子 「ダンス指導における指導言語の役割について」今村 文 ◇第 34 回談話会/第 3 回 FD 合同談話会 2007 年 2 月 14 日 「大学運営のエネルギー ―バレーボール指導から学んだこと―」高橋和之 ◇第 35 回談話会 2007 年 7 月 18 日 「チーム作りに関する実践事例」湯澤芳貴 柴田雅貴 ◇第 36 回談話会 2008 年 1 月 23 日 「『競技現場におけるスポーツバイオメカニクスの活用』スピードスケートにおける科学サポート」 湯田 淳 ◇第 37 回談話会 2008 年 7 月 16 日 「本学ラクロス部学生に対するキャリア学習プログラムの実践報告―スポーツぢからプロジェク トについて―」齊藤隆志 ◇第 38 回談話会 2009 年 1 月 21 日 「学習成果をたかめるための授業づくりについて考える」鬼澤陽子 ◇第 39 回談話会 2009 年 7 月 15 日 「明治初期のお雇い教師を通して見た教師像のギャップ―W. E. Griffis を事例として ―」 藏原三雪 ◇第 40 回談話会 2010 年 1 月 20 日 「子どもの事故防止とリスクマネジメント」内山有子 ◇第 41 回談話会 2010 年 7 月 21 日 「スポーツ選手がストレスについて考えることの意義」佐々木万丈 83 ◇第 42 回談話会 2011 年 1 月 19 日 「新しいつみ木の世界―積み木の可能性を探る―」角田和也 ◇第 43 回談話会 2011 年 10 月 19 日 「乳幼児期のふり遊び:その発達的・進化的意義」中道直子 ◇第 44 回談話会 2012 年 2 月 15 日 「アンチ・ドーピング~最近の話題から~」夏井裕明 ◇第 45 回談話会 2012 年 7 月 18 日 「保健体育教師が授業者としての教師観を形成することの意義」須甲理生 ◇第 46 回談話会 2013 年 1 月 16 日 「中学生の日常生活の身体活動について」古泉佳代 ◇第 47 回談話会 2013 年 7 月 24 日 「健康づくり事業化のためのパートナーシップ形成プロセス ~科学的根拠に基づいた健康づ くりの知識を社会において共有するために必要な人と人との関係性~」助友裕子 ◇第 48 回談話会 2014 年 1 月 15 日 「脚伸展力を高めるための方法について」吉田 孝久 84 日本女子体育大学附属基礎体力研究所紀要 「Journal of Exercise Science」寄稿規程 1. 寄稿原稿の内容は,体力や身体運動に関する総説,原著論文,研究資料,内外の研究動向,研究所 の主催する研究会・講演会等の要旨,その他とし,いずれも完結したものに限る. 2. 本紀要に寄稿できるものは,研究所研究員(専任,兼任,兼担,客員)およびこれに準ずるものと する.ただし,共著者についてはこの限りではない.また,編集委員会が必要と認めた場合は研究 所研究員以外の者に依頼することができる. 3. 原稿は和文,または英文を原則とする.和文には英文抄録(約 300 words)を添付し 3~5 のキー ワードをつける.また,論文の標題,図表のタイトルは英文とする. 4. 原稿は 400 字詰横書き原稿用紙を使用し,ワードプロセッサーの場合は横書き(A4)40 字・20 行 とする.本文は漢字かなまじり文,新仮名づかいとする.計量単位は,原則として国際単位系(SI) とする. 5. 英文は英語を母国語とする者(できれば研究分野が類似の者)の校閲を受けることを原則とする. 編集委員を通じて校閲を依頼する場合は著者が実費を負担する. 6. 文献の記載は以下のように行う. 1)本文中の引用は,引用箇所の後に(山田 1992) , (山田と田川 1992) , (山田ら 1992) , (Yamada etal.1992)のように記載する. 2)引用文献は著者名の ABC 順に,本文の最後に一括する. (番号は不要) 3)引用文献の記載方法は,雑誌の場合,著者名:題目,雑誌名,巻:頁(始頁―終頁),西暦年号 の順とする.単行本の場合は,著者名:書名,発行所,発行場所,頁(始頁―終頁),西暦年号 の順とする. 雑誌引用例 Saltin,B.andAstrand,P—0.:Physicalworkingcapacity….J.Appl.Physiol.8:73—80,1971. 7. 図はそのまま製版が可能なものとする.不適当な場合は書き直すことがあるが,それに必要な費用, および特別な印刷を必要とした図表の費用は著者が実費を負担する.ただし,依頼原稿はこの限り ではない. 8. 著者には論文別刷を 30 部贈呈する.30 部以上希望する場合は著者の負担で追加できる.別刷希望 部数は初校時のゲラ刷り 1 頁目に記入する. 9. 研究所内に研究所紀要編集委員会をもうけ,原著論文の査読の依頼,編集,校正等を行う. 10. 掲載された論文の著作権は,日本女子体育大学に帰属する.投稿者は,その著作権の日本女子体育 大学への移転を了承し,所定用紙に明記する. 附 則 この規程は平成 4 年 4 月 1 日から施行する. 改正:平成 9 年 4 月 1 日 改正:平成 14 年 7 月 1 日 改正:平成 17 年 4 月 1 日 ○○○○○ 85 日本女子体育大学附属基礎体力研究所紀要 編集委員会規程 1. 日本女子体育大学体育学部附属基礎体力研究所(以下「研究所」という. )規程第 3 条に掲げる事業 のうち,研究所紀要を刊行するために,JournalofExerciseScience 寄稿規程 9 条に基づき,研究 所内に研究所紀要編集委員会(以下「編集委員会」という. )を置く. 2. 編集委員会(以下「委員会」という.)の運営はこの規程に基づいて行う. 3. 委員会は紀要の編集に関して次の任務を果たすものとする. (1)編集業務 (2)寄稿された論文等の審査の依頼および掲載の可否の決定 (3)その他編集に必要な事項 4. 委員会は基礎体力研究所運営会議構成員(研究所規程第 13 条)の中から選出された 3 名をもって構 成し,所長が委嘱する.委員の任期は就任の日から 2 ヵ年とし,再任を妨げない. 5. 委員会には委員長を置く.委員長は委員の互選により,所長がこれを委嘱する.委員会に幹事を置 くことができる. 6. 論文審査のために論文審査委員を委嘱する.論文審査は委員会の推薦により,学内の適任者に委嘱 する.学内に適任者がいない場合は学外者にも委嘱することができる. 審査委員の委嘱は委員会の推薦に基づき所長が行う. 7. 論文審査規程および編集要項は委員会が定める. 8. 委員会の招集は委員長が行う. 9. 編集委員会は審査委員の評定に基づき原稿の取捨を決定する. 10. 委員会において掲載可と掲載不可が分かれた場合,最終的には委員長がその採否を決定する. 附 則 本規程の施行は平成 9 年 4 月 1 日とする. 改正:平成 11 年 4 月 1 日 改正:平成 17 年 4 月 1 日 2014 年度 研究所紀要編集委員会 委 員 長:定本 朋子 委 員:佐藤 耕平 編集幹事:大槻 曜生 2014 年度 研究所スタッフ 研究所長(兼任) :定本 朋子 准 教 授:佐藤 耕平 助 教:大槻 曜生 事 務 長:甲斐 律子 事 務 員:土井美由紀 技術職員:米谷茉里奈 兼担研究員:夏井 裕明(日本女子体育大学) 沢井 史穂(日本女子体育大学) 井筒 紫乃(日本女子体育大学) 亀井 良和(日本女子体育大学) 客員研究員:小河 繁彦(東洋大学) 大上 安奈(東洋大学) 2014 年度 研究所運営会議メンバー 定本 朋子,望月 久也,佐伯 徹郎,中道 直子,宮本 乙女,佐藤 耕平,大槻 曜生 日本女子体育大学附属基礎体力研究所紀要 Journal of Exercise Science Vol. 24 平成 27 年 3 月 1 日 印刷 平成 27 年 3 月 31 日 発行 発行者 定本 朋子 印刷所 有限会社ナップ 発行所 日本女子体育大学附属基礎体力研究所 〒157—8565 東京都世田谷区北烏山 8—19—1 TEL 03—3300—6172,03—3300—6175 FAX 03—3307—5825