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20年ぶりのカンボジア!

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20年ぶりのカンボジア!
カンボジア通信第 1 号
平成 25年 2 月7日
~20年ぶりのカンボジア!~
1月18日、永井2佐、高橋1尉、西田2曹、高田3曹の陸上
<UNTAC 参加時の永井2佐>
自衛官4名が、日本とは気温差が20度以上もあるカンボジアの
首都プノンペンに降り立ちました。これから3月末まで、カンボ
ジア王国軍の研修生に、国連平和維持活動(PKO)において道路
や橋を作る時に必要となる知識を教えるためです。
この新しい事業でチーム長を務める永井2佐にとっては、今回、
約20年ぶりのカンボジア訪問になりました。永井2佐の第1回
目のカンボジア訪問は、カンボジアにおける国連平和維持活動
<TV 取材を受ける永井2佐>
(UNTAC)に参加するためでした。20年前、日本は初めて自
衛隊の施設部隊(道路や橋を作る部隊)や他の部隊を送り、長い
内戦の間に破壊されていた道路や橋の修理や建設を行うなど、カ
ンボジアの人々のために様々な支援活動を行いました。
永井2佐が初めて降り立った20年のカンボジアには、信号も
なく、今のように多くの車も走っていませんでした。何よりもそ
の当時なく、カンボジアの人々がほしかったもの、それは今ここ
<今回の両国の事業関係者>
にある「平和」です。
国連の活動終了後、カンボジアは「新生カンボジア」として、
ようやく取り戻した平和をもとに、発展を続けてきました。
そして、今やカンボジアは、アフリカや中東の平和を必要とし
ている国々で活動する国連平和維持活動に自ら部隊を派遣し、地
雷や不発弾を取り除いたり、医療サービスを担ったりしています。
今回、陸上自衛隊の4名は、民間団体(「日本地雷処理を支援
する会」
、略称:JMAS)の方々と共に、カンボジア王国軍が、
<開講式>
国連平和維持活動の中で、道路や橋を修理したり、建設したりす
るために必要な知識や技術を教えます。
1月24日には、カンボジアの大臣や日本国大使など約200
名が参加した大規模な開講式が行われ、日本や現地のテレビニュ
ースでも報道されました。
今回教育を行う、カンボジアで PKO 派遣前の研修を行う訓練
所は、プノンペンから車で約1時間のところに位置する、コンポ
ンスプー州ウドン郡にあります。研修生15名は、平日は訓練所
に泊まり込み、毎日講義を受けます。研修生の中には、レバノン
における国連平和維持活動に参加してきた方もいます。研修生は
より知識を深めるために、経験や知識が豊富な教官・教員からた
くさん学びたいととても楽しみにしています。
左から高橋1尉、西田2曹、高田3曹
ソムレーン・ピー・ウドン!(ウドンからの声)
カンボジアのラジオ番組では「○○からの声!」というコーナーがあります。「カンボジア通信」
では、訓練所のある「ウドンからの声」をお届けします。ちなみに昔ウドン周辺には、日本人村が
あったこともあり、日本のうどんはウドンからきたという説もあるんですよ。
では、第 1 回目は、○○長の方々からの声をお聞き下さい!
永井克征2等陸佐(現地チーム長)
UNTACでは「次のこの国を担う子供たちのために頑張ろう」を合い言葉に各種活動に
励みました。その時の子供たちが成人し、今研修生として、我々から受けた教育を元に、
国連PKOで活躍していきます。当時のジャパンマインドを含め、日本のPKO派遣部隊
が得意分野とする道路構築のノウハウを教育していきます。
高橋祐1等陸尉(現地チーム教務長)
本事業の教育管理とカンボジア王国軍に対する講義の一部を担当します。緊張と不安は
ありますが、カンボジアの為に少しでも実り多きものに出来るよう微力ではありますが
全力を尽くしていきたいと思います。
タン・ソムブォン少将(ウドン研修所長)
今回の日本の自衛隊によるカンボジア王国軍に対する教育訓練の成果を、研修生たちが
祖国に奉仕し、国内外での自らの任務を100%果たせるよう持ち帰り、また他の要員
に伝達してくれるものと確信しています。
スイ・ソムバットヴィチァ中佐(研修生長)
施設の専門は難しい科目の一つですが、知識を深め、王国軍として更に施設分野を重視
していけるようにしたいです。また個人的には国連レバノン暫定隊に派遣される工兵部
隊の一員として活動できることを希望しており、学んだ知識を活用していきたいです。
幸野穣(JMAS現地代表)
JMASは、10年以上、カンボジアにおいて、地雷処理や道路構築における人材育成に
取り組んできました。これからのPKO活動の中核となる将校たちに、私たち陸上自衛隊
施設科OBの持っている経験と知識をしっかりと伝えていきたいです。
2月下旬発行予定の第 2 号では、この事業に関わる他の教員の方々の声を、またカンボジアで
国際女性の日の祝日がある3月中旬発行予定の第3号では、この事業に関わる女性の声を、3月
下旬発行予定の第4号では、修了式と修了証書を手にした研修生達の声をお伝えします。
今後も「カンボジア通信」と「ウドンからの声」も楽しみにして下さいね!
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右:西田2曹
左:高田3曹
カンボジアはお正月を迎える4月が1番暑いんだ。その後、
う
き
かん き
雨期に入るんだよ。今は乾期で雨が降らなくて、お昼頃には、
気温が35度になるんだ!ただこの時期、この木の実がなり
始める頃、英語で「○○○シャワー」と呼ばれる雨が時々
降るんだよ。これは訓練所の中の○○○の木で、
今、花が咲いているんだ!日本でも大人気の果物!
カンボジアの○○○はとってもおいしいんだよ。
みんなにも食べてほしいな~♪わかるかな?
発行:防衛政策局国際政策課能力構築支援室
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