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グローバルサプライチェーンのIT化準備

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グローバルサプライチェーンのIT化準備
「第23回CEDIフォーラム資料」
2013年度
国際WG活動報告
化学企業における
グローバルサプライチェーンのIT化準備
2014年5月27日
情報通信委員会
CEDI小委員会 国際WG
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1
目次
第1章:はじめに
第2章:化学企業の中国向け輸出業務の現状
第3章:国際物流領域のIT化の現状
第4章:先進事例におけるGSCのIT化の現状
第5章:先進事例が示唆するIT化の狙いと要件
第6章:今後の取組みの方向性
(GSC: Global Supply Chain)
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2
第1章 はじめに
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3
1-1
活動目的・活動実績
活動目的
化学企業におけるグローバルサプライチェーンのIT化のロードマップを描く。
 2012年度
 2013年度
 2014年度
グローバルサプライチェーンのIT化の実態調査
(グローバル先進企業(日系企業、外資系企業))
中国に焦点を当て調査活動を実施
グローバルサプライチェーンのIT化のロードマップ作製
活動実績
 中国現地法人向け輸出業務の現状調査
 荷主企業からみたグローバルサプライチェーンの情報連携の実態の調査
 グローバルサプライチェーンに利用できるIT・ソリューションの調査
 グローバルサプライチェーンのIT化事例の調査
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4
1-2
海外売上比率と海外生産比率
日本の化学企業においては、従来からの海外売上比率と海外生産比率は共に増加傾向にあった
が、近年の我が国の円安の定着や経済連携協定(EPA)の拡大およびアジア諸国の経済成長と
競争力強化を背景に、海外展開が一層進展し、国内外を一体にとらえて調達・生産・販売を適
地で行うグローバルサプライチェーンの動きが進化している。
(総合物流大綱2013-2017)より一部抜粋)
35.0%
海外売上比率
30.0%
25.0%
海外生産比率
20.0%
15.0%
調査対象:製造業で原則として海外現地法人を3社以
上(うち、生産拠点1社以上を含む)有する企業
10.0%
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
出典:JBIC(国際協力銀行)が毎年実施している海外直接投資ア
ンケート調査結果に基づいて作成した
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1-2
事業環境の変化が海外事業に与える影響
2013年度にJETROが実施した日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査結果によると、
化学企業の67.3%が海外事業を拡大すると回答し、製造業の中で最も高い比率を示した。
加えて、輸出ビジネスも拡大している。その理由は市場の変化と取引先の海外進出。
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1-2
事業環境の変化が海外事業に与える影響
2013年度にJETROが実施した日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査結果によると、
化学企業の67.3%が海外事業を拡大すると回答し、製造業の中で最も高い比率を示した。
加えて、輸出ビジネスも拡大している。その理由は市場の変化と取引先の海外進出。
(出典:NTTデータ)
海外事業拡大に伴いグローバルサプライチェーンは複雑化する
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7
1-3
海外事業経営の問題・課題
アジアの成長は、日系企業の海外進出に新たな経営の問題と課題を生んだ。2013年度のJETRO
の在アジア・オセアニア日系企業実態調査結果によると「従業員の賃金上昇」、「競合相手の
台頭(コスト面で競合)」、「現地人材の能力・意識」「従業員の質」などが上位に挙がって
おり、進出企業にとっての経営上の問題と課題は、コスト面と人材面に集約される。
これらの諸問題は、日系企業が高度成長期に経験してきた問題であり、ITがそれらの解決に果
たす役割は大きいと考えられる。
90.0
80.0
出典:2012年度および2013年度のJETRO在アジア・オセア
ニア日系企業実態調査結果に基づいて作成した
70.0
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
0.0
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1-3
海外事業経営の問題・課題
アジアの成長は、日系企業の海外進出に新たな経営の問題と課題を生んだ。2013年度のJETRO
の在アジア・オセアニア日系企業実態調査結果によると「従業員の賃金上昇」、「競合相手の
台頭(コスト面で競合)」、「現地人材の能力・意識」「従業員の質」などが上位に挙がって
おり、進出企業にとっての経営上の問題と課題は、コスト面と人材面に集約される。
これらの諸問題は、日系企業が高度成長期に経験してきた問題であり、ITがそれらの解決に果
たす役割は大きいと考えられる。
90.0
80.0
出典:2012年度および2013年度のJETRO在アジア・オセア
ニア日系企業実態調査結果に基づいて作成した
70.0
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
自動化(省力化)
 コストダウン
 スピードアップ
 品質担保
0.0
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1-4
化学会社の海外取引の実態
2012年度にCEDIが化学企業に対して行った「海外取引実態とEDI化ニーズに関するア
ンケート」結果では、1社が海外取引にEDIを利用していると回答するにとどまり、ほと
んどの企業が電子メール、FAX、電話および郵便に頼っていた。
アンケートに回答した企業のうち、約半数が関係者との情報連携にEDIが必要と答え、3
年以内のEDI導入が望ましいと回答した。
情報連携が必要な相手に関しては、
海外現地法人、最終顧客、物流業者
および商社などが情報連携先として
挙がったが、中でも海外現地法人と
の情報連携が必要と回答した企業が
多かった。
欧米の化学企業のグローバルサ
プライチェーンのIT基盤との差
は極めて大きい。(10年の差)
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第2章 化学企業の中国向け輸出業務の現状
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中国向け輸出入の業務フロー(全般)
2-1
輸出業務の実態を把握するために、CEDIメンバー各社から情報を持ち寄り、中国在所の海外現地法人向けの海
上コンテナ貨物輸出の業務を例にして、荷主企業の工場倉庫を出荷してから中国の顧客(現地法人)に配送する
までの作業と貨物に付帯する情報の流れを整理した。
手続項目
詳細情報
荷主
乙仲
船社
Terminal
Operator
保険会社
銀行
税関
海上輸送
税関
商検局
現地CY
現地銀行
現地乙仲
海外現法 現地物流
顧客
海貨業者
<ポイント>
受注
表の細かい記述は省いてもよい。輸出手続きが長いということおよび関係者が多いということをイメージしやす
出荷準備
受注
①輸出入業務は、
船腹予約
くすること。
通関用書類準備
 業務プロセス数が多い
保税搬入
出荷
 多くの関係者が存在する
輸出申告
 多くの書類が必要
 リードタイムが長い
バンニング
PO (Purchase Order)
●
出荷指図書
◎
Booking依頼
◎
貨物搬入・記帳
◎
出荷報告(SAP)
◎
実コンテナの搬入
輸出許可証
●
貨物搬出・記帳(乙仲に貨物を委託)
◎
出庫報告(SAP)
◎
◎
●
●
●
◎
●
●
◎
●
コンテナ貨物搬入票
◎
●
●
Container Load Plan (コンテナ明細書)
◎
●
●
Dock Receipt (ドック・レシート)
◎
●
●
輸出許可証
◎
●
乙仲は貨物を港湾・空港のCYへ運送する
◎
船積
船積通知
●
●
●
●
●
売上
(本船出港)
B/L回収
(CY)
●
◎
S/I、I/V、P/L、COO、梱包証明、他
輸出申告書
船積用書類作成
海貨業者
◎
◎
●
◎
船積書類入手
◎
●
輸入通関依頼
●
◎
(本船入港)
D/O、Waybill、B/L、sB/L
D/O入手
通関委託、PO、I/V、P/L、COO、梱包証明、他
通関書類作成
コンテナピックアップD/O
CLP、他
デバンニング
輸入申告(電子)
PO、I/V、P/L、COO、梱包証明、、他
輸入申告(書類)
商検申告
◎
●
●
●
●
商検申告
納税
●
輸入許可
◎
動植物検査許可
●
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
●
◎
●
◎
国内配送
●
◎
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●
12
◎
●
中国向け輸出入の業務フロー(全般)
2-1
輸出業務の実態を把握するために、CEDIメンバー各社から情報を持ち寄り、中国在所の海外現地法人向けの海
上コンテナ貨物輸出の業務を例にして、荷主企業の工場倉庫を出荷してから中国の顧客(現地法人)に配送する
までの作業と貨物に付帯する情報の流れを整理した。
手続項目
詳細情報
荷主
乙仲
船社
Terminal
Operator
保険会社
銀行
税関
海上輸送
税関
商検局
現地CY
現地銀行
現地乙仲
海外現法 現地物流
顧客
海貨業者
<ポイント>
受注
表の細かい記述は省いてもよい。輸出手続きが長いということおよび関係者が多いということをイメージしやす
出荷準備
受注
①輸出入業務は、
船腹予約
くすること。
通関用書類準備
 業務プロセス数が多い
保税搬入
出荷
 多くの関係者が存在する
輸出申告
 多くの書類が必要
② 日本・中国共に輸出入業務の大部分をフォワーダー(乙仲)に
 リードタイムが長い
バンニング
委託している。
船積用書類作成
③ 荷主企業からフォワーダに渡す情報は
 Shipping Instructions
実コンテナの搬入
◎
 ●Invoice
船積
●
売上
 ◎Packing List
(本船出港)
●
B/L回収
●
④◎ フォワーダが関係者との情報のやり取りを仲介している。
●
船積通知
◎
⑤◎ ほとんどの情報がオフィスツールや手書きで作成され、関係先
船積書類入手
●
輸入通関依頼
●
◎
との情報交換の方法は、電子メール、FAXおよび郵便が主流。
PO (Purchase Order)
●
出荷指図書
◎
Booking依頼
海貨業者
◎
●
◎
S/I、I/V、P/L、COO、梱包証明、他
◎
貨物搬入・記帳
◎
出荷報告(SAP)
◎
輸出申告書
輸出許可証
●
貨物搬出・記帳(乙仲に貨物を委託)
◎
出庫報告(SAP)
◎
(CY)
●
●
●
◎
●
●
◎
●
コンテナ貨物搬入票
◎
●
●
Container Load Plan (コンテナ明細書)
◎
●
●
Dock Receipt (ドック・レシート)
◎
●
●
輸出許可証
◎
●
●
乙仲は貨物を港湾・空港のCYへ運送する
(本船入港)
D/O、Waybill、B/L、sB/L
D/O入手
通関委託、PO、I/V、P/L、COO、梱包証明、他
通関書類作成
コンテナピックアップD/O
CLP、他
デバンニング
輸入申告(電子)
PO、I/V、P/L、COO、梱包証明、、他
輸入申告(書類)
商検申告
◎
●
●
●
●
商検申告
納税
●
輸入許可
◎
動植物検査許可
●
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
●
◎
●
◎
国内配送
●
◎
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●
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◎
●
中国向け輸出入の業務フロー(全般)
2-1
輸出業務の実態を把握するために、CEDIメンバー各社から情報を持ち寄り、中国在所の海外現地法人向けの海
上コンテナ貨物輸出の業務を例にして、荷主企業の工場倉庫を出荷してから中国の顧客(現地法人)に配送する
までの作業と貨物に付帯する情報の流れを整理した。
手続項目
詳細情報
荷主
乙仲
船社
Terminal
Operator
保険会社
銀行
税関
海上輸送
税関
商検局
現地CY
現地銀行
現地乙仲
海外現法 現地物流
顧客
海貨業者
<ポイント>
受注
表の細かい記述は省いてもよい。輸出手続きが長いということおよび関係者が多いということをイメージしやす
出荷準備
受注
①輸出入業務は、
船腹予約
くすること。
通関用書類準備
 業務プロセス数が多い
保税搬入
出荷
 多くの関係者が存在する
輸出申告
 多くの書類が必要
② 日本・中国共に輸出入業務の大部分をフォワーダー(乙仲)に
 リードタイムが長い
バンニング
委託している。
船積用書類作成
③ 荷主企業からフォワーダに渡す情報は
 Shipping Instructions
⑥ 日本国内の輸出手続きは電子化が進んでおり、NACCSシステムが広く普及している。
実コンテナの搬入
◎
 ●Invoice
⑦ 中国の通関も電子化されているが、電子申告に続いて書類での申告が必要である。
船積
●
売上
 ◎Packing List
(本船出港)
⑧ 中国における輸入手続きに関しては、港によって取り扱いが変わるようなことが珍し
●
B/L回収
④◎ フォワーダが関係者との情報のやり取りを仲介している。
くない。●◎
●
船積通知
⑤◎ ほとんどの情報がオフィスツールや手書きで作成され、関係先
船積書類入手
●
⑨ 通関を含んだ国際物流の領域では、UN/EDIFACTが広く利用されている。
輸入通関依頼
●
◎
との情報交換の方法は、電子メール、FAXおよび郵便が主流。
⑩ Chem eStandardsでカバーしているのは、I/V(InvoiceおよびS/I(Shipping
PO (Purchase Order)
●
出荷指図書
◎
Booking依頼
海貨業者
◎
●
◎
S/I、I/V、P/L、COO、梱包証明、他
◎
貨物搬入・記帳
◎
出荷報告(SAP)
◎
輸出申告書
輸出許可証
●
貨物搬出・記帳(乙仲に貨物を委託)
◎
出庫報告(SAP)
◎
(CY)
●
●
●
◎
●
●
◎
●
コンテナ貨物搬入票
◎
●
●
Container Load Plan (コンテナ明細書)
◎
●
●
Dock Receipt (ドック・レシート)
◎
●
●
輸出許可証
◎
●
●
乙仲は貨物を港湾・空港のCYへ運送する
(本船入港)
◎
Instructions)の2種類の情報(文書)にとどまる。
D/O、Waybill、B/L、sB/L
D/O入手
通関委託、PO、I/V、P/L、COO、梱包証明、他
通関書類作成
コンテナピックアップD/O
CLP、他
デバンニング
輸入申告(電子)
PO、I/V、P/L、COO、梱包証明、、他
輸入申告(書類)
商検申告
●
●
●
●
商検申告
納税
●
輸入許可
◎
動植物検査許可
●
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
●
◎
●
◎
国内配送
●
◎
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●
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◎
●
2-2
中国向け輸出業務の流れと荷主企業の関与
輸出入業務には多くの関係者が介在する。荷主企業と特に関係の深い関係者に絞って、サプライチェーンの
モノの流れと付随する情報のやり取りを模式的に表したものが下の図である。
輸出入業務において、これだけ多くの手続きを進めるにもかかわらず、荷主企業が管理するのは、受注/出
荷/売上だけであり、国際物流業務の大部分は荷主企業からは見えていないと言うのが現状であろう。
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2-3
フォワーダーが輸出手続きを代行
国内の輸出手続きには、NACCSシステムが広く普及しており、荷主企業から受け取った情報をもとに、フォ
ワーダーがNACCSの手続きを代行するのが一般的である。
この場合、NACCSが管理している輸出関連情報はフォワーダー止まりとなり、荷主企業がNACCSの情報を
利用して主体的に輸出業務を管理するには困難を伴う。
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2-4
荷主企業がNACCSを利用した輸出手続き
荷主企業がNACCSを利用すれば、船積指示、インボイス、梱包明細の情報登録が可能になる。その際に、
NACCSから発行されるNS/I番号もしくは電子I/V番号をフォワーダーに連絡すれば、フォワーダーは
荷主企業が登録した情報を利用して後続の輸出手続きを進めることができる。また、荷主企業がNACCSを利
用することで、NACCSが管理する輸出関連情報を参照できるようになる。
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2-4
荷主企業がNACCSを利用した輸出手続き
荷主企業がNACCSを利用すれば、船積指示、インボイス、梱包明細の情報登録が可能になる。その際に、
NACCSから発行されるNS/I番号もしくは電子I/V番号をフォワーダーに連絡すれば、フォワーダーは
荷主企業が登録した情報を利用して後続の輸出手続きを進めることができる。また、荷主企業がNACCSを利
用することで、NACCSが管理する輸出関連情報を参照できるようになる。
化学企業の物流部門へのヒアリング
でも、荷主企業の物流部門が、保税
蔵置所への貨物搬入、Vanning作業
の実施およびコンテナヤードへの貨
物搬入などの進捗(貨物の動き)を
参照し、輸入者(海外現地法人等)
への情報提供のために利用している
様子がうかがえた。
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2-6
NACCSの現状
NACCSは、入出港する船舶・航空機及び輸出入される貨物について、税関その他の関係行政
機関に対する手続及び関連する民間業務をオンラインで処理するシステムである。 平成20年
に輸出入・港湾手続きのシングルウィンドウ(新NACCS)として稼動を開始した。
右の図に示す通り、新NACCSは、
荷主企業、海貨業者、NVOCC(非
船舶運航業者)等を参加者に加
え、港湾・空港における物流情報
等を総合的に管理するプラット
フォームシステムとして利便性の
向上を図っている。
(出典:財務省
All Rights Reserved, Copyright © 2014, OAGi & CEDI
財政金融統計月報第737号より)
19
2-6
NACCSの現状
NACCSは、入出港する船舶・航空機及び輸出入される貨物について、税関その他の関係行政
機関に対する手続及び関連する民間業務をオンラインで処理するシステムである。 平成20年
に輸出入・港湾手続きのシングルウィンドウ(新NACCS)として稼動を開始した。
右の図に示す通り、新NACCSは、
荷主企業、海貨業者、NVOCC(非
船舶運航業者)等を参加者に加
N ACCSの契約社数の推移
え、港湾・空港における物流情報
⇒特に輸出入者の伸びが著しい
等を総合的に管理するプラット
フォームシステムとして利便性の
2009年
2010年
2012年
向上を図っている。
2013年
2014年
(契約社数)
船会社
100
103
127
131
141
(169)
船舶代理店
100
105
119
120
124
(873)
CY
100
100
101
101
101
(421)
保税蔵置所
100
100
104
104
105
(1,485)
NVOCC
100
100
119
120
126
(122)
通関業
100
101
108
109
115
(1,081)
海貨業
100
105
120
123
134
(237)
銀行
100
100
98
98
98
(48)
輸出入者
100
366
651
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688
961
(846)
(出典:財務省 財政金融統計月報第737号より)
20
2-7
中国における輸入手続きの現状
中国における輸入通関に関しては、関連する必要書類を「国際貨物運輸代理業」のライセンスを取得した
会社に提供し、検疫や通関手続きなど輸入通関にかかわる一連の実務を委託することができる。
 中国側の輸入手続きに必要な書類
 PO(Purchase Order)
 Invoice、Packing List
 Waybill(or sB/L or B/L)
 梱包証明
 通関・商検委託書、等
 輸入申告は電子化されているが書類審査必要
 電子データ申告
 書類申告
 商検申告
 納税後に輸入許可となり、税関検査/検疫検査
が必要になった場合は、各検査終了後に輸入許
可&貨物引取りができる
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21
2-8
輸出入における情報連携の現状
荷主企業、フォワーダ、税関、キャリア、現地税関、現地フォワーダーおよび現地法人が、それぞれでシステ
ムを持ち、相互の連携がないため、サプライチェーン情報が分断されている。荷主企業は自社システムで
受注・出荷・売上だけを管理し、フォワーダや現地法人とのやり取りはメールやFAXに頼っているのが現状で
ある。
PO
インボイス
梱包明細
送り状、B/L
原産地証明
輸出許可
荷主
船積指示
インボイス
梱包明細
現地法人
現地
フォワーダー
フォワーダー
船社
NSW
NACCS
輸出者
フォワーダー
通関
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PO
インボイス
梱包明細
送り状、B/L
原産地証明
通関・商検委託
NSW
船社
通関
フォワーダー
輸入者
22
2-9
輸出業務の問題点
情報の分断(寸断)は、グローバルサプライチェーンの管理、特に国際物流の管理面で次のような問
題を引き起こしている。
 関係者との情報連携の手間増大
 輸送ステータスの監視ができない
トラブル発生時の対応の遅れが発生
顧客への情報提供
緊急輸送手配
 発生コストの収集ができない
物流コストのコントロールができない
 在庫の把握ができない
グローバルでの最適な需給計画立案を策定できない
GSC(国際物流)の情報基盤整備が急務
 関係者との情報連携の自動化
 正確な情報の収集と集約
 情報を一元管理
 情報を可視化
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23
2-10
望ましい情報連携の姿
GSC(国際物流)の情報の分断を解決しなければならない。しかし、情報連携のために多くのサプライ
チェーン関係者と個別にネットワークを接続するのは非現実的である。次章以降で、国際物流の領域の情報
連携の現状と利用可能な現実的なソリューションを紹介する。
荷主
現地法人
荷主と現地法人との情報連携
荷主とフォワーダとの情報連携
現地法人現地フォワーダーとの
情報連携
物流企業間の情報連携
現地
フォワーダー
フォワーダー
船社
NACCSを情報ハブとして活用
NSW
NACCS
輸出者
フォワーダー
通関
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NSWの情報連携
船社
NSW
通関
フォワーダー
輸入者
24
第3章 国際物流領域のIT化の現状
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25
3-1
アジア各国のシングルウィンドウ
シングルウィンドウの整備と普及に関しては日本、韓国、シンガポール、台湾がほかのアジア各国と比べ進
んでいる。 しかし、貿易は複数の国の間で実施するにもかかわらず、各国のシングルウィンドウはそれぞ
れの国で閉じたシステムであり、国境や地域を超えて相手国のシングルウィンドウとの間で情報連携を行う
レベルには達していない。 国際取引のますますの拡大を見据え、シングルウィンドウ間の相互接続と国境
を越えた情報連携サービスの確立が急がれるであろう。
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3-2
GSC(国際物流)の情報の収集
eHUBベンダーとしてグローバルワイドで企業間情報連携サービスを提供しているGXS社では、40,000社
以上の企業が契約し、50万社以上の企業が接続しているグローバルB2Bプラットフォーム「GXS Trading
Grid」を利用して、数百社もの輸送業者、仲介業者、フォワーダー、サプライヤーなどから正確で完全な
データをタイムリーに取得し、提供するサービスが実用されている。
このサービスを利用して国際物流および国際輸送ステータスの監視と可視化に利用している事例が多い。
出典:GXS社
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27
3-3
GSC(国際物流)の可視化
GXS社の情報基盤を利用して、発荷主から着荷主の間のグローバルなモノの流れの情報をタイムリーに収集し、
集約して可視化できるソリューションが提供されている。これを利用して、滞留在庫削減、輸送状態の監視と問
題への迅速な対応、貨物追跡、物流パフォーマンスの監視などですでに効果を上げている利用事例を確認した。
下図は、可視化ソリューションをクラウドサービスとして提供しているITベンダーの例である。
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)
(出典:NECカタログより
28
3-4
ELEMICAのソリューションの現状
欧米の化学企業で広く利用されているELEMICA社のグローバルB2B情報連携基盤の上でも、倉庫管理、海
上輸送管理およびVMI管理のソリューションが提供されている。それぞれのソリューションは、図に示すよ
うグローバルサプライチェーンを部分的に支援するにとどまっている。約6,500社(ホームページより抜
粋)の取引先が接続している。
Ocean Transport Execution
 船腹予約
 海上輸送ステータス監視
VMI (Vendor Managed Inventory)
 受発注・在庫に関する情報連携
 需給バランス管理
 在庫の見える化
Terminal and Warehouse Visibility
 入出庫情報の交換
 在庫の見える化
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29
3-5
ITベンダーのソリューションの現状
NTTデータが提供している輸出入業務を支援するソリューションでは、次に示すように様々な局面で利用でき
る機能が用意されている。
□ NACCS連携・貿易情報連携
□ コンプライアンス管理
□ サプライチェーン管理
□ 可視化
PO
インボイス
梱包明細
送り状、B/L
原産地証明
輸出許可
荷主
船積指示
インボイス
梱包明細
現地法人
現地
フォワーダー
フォワーダー
船社
NSW
NACCS
PO
インボイス
梱包明細
送り状、B/L
原産地証明
通関・商検委託
NSW
サプライチェーン管理/可視化(Oracle Transportation Management)
コンプライアンス管理
輸出者
(STC Manager)
フォワーダー
通関
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船社
通関
フォワーダー
輸入者
30
3-6
物流会社のソリューションの現状
日本企業のグローバルサプライチェーンの深化や拡大がもたらすビジネスチャンスに向けて、物流企業の国
際物流サービスは急速に拡充している。日系製造業の進出先では、多くの日系物流企業がサービスを提供す
るための環境整備を進めている事が分かった。そのサービスの内容を要約して次に示す。
1.包括的なサービス
3PL
2.インバウンド物流のソリューション(原料、中間品)
 VMI
 事業ドメインの拡大(物流⇒調達、加工、他)
3.アウトバウンド物流のソリューション(製品)
 進出先の販売物流基盤(保管、輸送等)の整備
 国際物流基盤(通関、輸送、フォワーディング等)の整備
 グローバルIT基盤の整備(情報連携)
4.ITを活用したソリューション
情報の収集・集約と国際物流の見える化
5.進出先の政策と連携したサービス
中国における保税地域を活用したサービス
出典:山九ホームページより)
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31
3-6①
国際物流業務のIT化の現状のまとめ
1.シングルウィンドウ(NACCS含む)
完成度とサービスは国によって異なる。貿易は複数の国の間で実施するにもかかわらず、各
国のシングルウィンドウはそれぞれの国で閉じたシステムであり、国境や地域を超えて相手
国のシングルウィンドウとの間で情報連携を行うレベルには達していない。 国際取引のま
すますの拡大を見据え、シングルウィンドウ間の相互接続と国境を越えた情報連携サービス
の確立が急がれるであろう。
2.ITベンダーのソリューション
NACCSとの情報連携を助けるゲートウェイのツール、貿易を含む国際物流情報の電子化や
情報の保存と共有のツール、情報の一元管理のツール、見える化のツールおよびコンプライ
アンスのツールなどが、「国際物流業務を部分的にサポートするソリューション」としてリ
リースされており、これらの有用なツール群をインテグレートしてする動きが今後活発化す
るのではないかと思われる。
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32
3-6②
国際物流業務のIT化の現状のまとめ
3.eHUBベンダーのソリューション
グローバルワイドに拡張したB2Bプラットフォーム(情報連携の基盤とそれを利用するツールやサービ
ス)を利用して、そこに接続しているサプライヤ、メーカー、物流関連企業、顧客の間の情報伝達サー
ビスを提供するにとどまらず、物流関係企業から情報(輸送ステータス、輸送中の在庫ステータス、発
生コスト等)を収集し集約して、移動中在庫の可視化や輸送ステータスの可視化や貨物のトラッキング
をサービスとして提供している状況であることが分かった。
国際物流の情報提供をサービス化している以上、多国籍、多言語対応には問題はなく、24x7運用や
現地サポートも充実している。さらにはプラットフォームの信頼性向上なども進んでおり、DR
(Disaster Recovery)やBCP(Business Continuity Plan) の副次的なメリットも享受できるレベル
である。
4.物流ベンダーのソリューション
日本企業のグローバルサプライチェーンの深化や拡大がもたらすビジネスチャンスに向けて、物流企業
の国際物流サービスは急速に拡充している。日系製造業の進出先では、多くの日系物流企業がサービス
を提供するための環境整備を進めている事が分かった。
しかし、アジアにおける日系物流企業のプレゼンスは依然として低く、欧米を中心にした外資系物流事
業者との競争は激化するであろう。アジアにおける物流体制(ネットワーク)の強化とコスト競争力の
向上が求められており、情報システム投資の必要性が挙げられている。
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33
3-7
国際物流領域のEDIの現状
 EDI標準
最も普及しているのはUN/EDIFACTであるが、各社様々なバージョンのEDIFACTメッセー
ジを利用しており、相互運用性に問題を抱えていることが分かった。
 eHUBサービスの利用
従来のPeer to Peer形式のEDIネットワークの非合理性を排除し、インターネット網を活用
したHub & Spoke方式が普及している。この新しいネットワークトポロジの上で構築した情
報連携基盤上で、データ変換(データマッピングやコード変換)サービスなどを組み込んだ
eHUBサービスが注目されるようになり、そのサービスの利用者数がグローバルワイドで急
伸しているようである。
 自社基幹システムとEDIのインターフェース
日本でもSAP/IDocを利用する事例が増えている。拡張性に乏しく、バージョンアップ時の
資産継承性もなく、運用コストがかかるアドオンを捨て、SAP/IDocに移行する方法は今後
の検討課題としたい。
 クラウドサービスの活用
クラウドサービスの充実が進む中、EDIの分野でもこのサービスを活用する動きが顕在化し
ている。「I/F-変換ー通信」のEDIコンポーネントのうち、どこまでを自社内に残し、どの
部分をクラウドに移行するのが最も合理的かという検討は今後の課題としたい。
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34
第4章 先進事例におけるGSCのIT化の現状
(GSC: Global Supply Chain)
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35
4-1
国際物流の3PL化と可視化(事例1)
中国に複数の生産拠点を持ち、中国の大きな市場に向けてサニタリー用品の製造
販売企業の事例では、グローバル需給バランス最適化に対応できる効率的なサプ
ライチェーンを構築・運用していくための組織として国内本社にグローバルサプ
ライチェーン管理組織を立ち上げ、次の切り口からグローバルサプライチェーン
の統括管理を始めた。
 生産設備配置と需給マネジメント
 資材調達と輸出入管理
 物流の最適配置と物流コスト管理
国際物流に関しては、原料系と商品系に分けて3PLを採用している。 物流管理
システムは3PL社のシステムを利用している。 物流パフォーマンス評価のため
のKPIを設定して、半年に一度サービス内容を評価しコストの最適化を進めてい
る。 PSI(Procurement, Sales, Inventory)情報と物流情報の収集と見え
る化を進めている。
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36
4-2
輸送ステータス監視と可視化(事例2)
日本・アジアの生産拠点で生産した製品・半製品を海上輸送でグローバルマーケットに供給して
いる大手事務機器メーカ(A社)、大手機械メーカ(B社)、大手輸送機器メーカ(C社)および
大手電機メーカ(D社)においては、グローバルeHUBベンダー(GXS社)のネットワークサービ
スを利用し、海上輸送の輸送ステータスの監視と可視化を実現した。
課題・問題
 海外拠点の在庫積み増し
 物流コスト上昇(緊急輸送増)
 クレームと問い合わせ対応
解決のポイント
 国際物流の情報収集のためのeHUB利用
 輸送ステータス情報の収集と見える化
導入効果
 在庫精度向上と在庫削減
 物流問題の早期発見と対策
 緊急輸送コスト削減
 CS改善
 輸送キャリアの情報蓄積
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(出典:GXS社カタログ)
37
4-3
製販在情報の見える化による需給改善(事例3)
国内および海外の複数生産拠点で生産した製品を、グローバルで法人間取引し、グローバル
顧客(単一顧客のグローバル拠点)に販売している大手食品企業では、急速に海外生産への
シフトが進み、次のような問題が顕在化し、本社のコントロール能力向上が求められてい
た。




対策





大量の滞留・廃棄在庫の発生
緊急出荷(Air)のための物流コストの増加
販売機会の喪失
各現地法人の最適化が進み、連結ベースの利益の最適化が遅れる
グローバルマスターの整備
グローバル需給データの統合と見える化
SCM業務プロセス標準化
グローバルワイド共有のKPI(業績評価指標)を設定し評価する制度を運用
連結GP(粗利)の見える化
効果
 日次で連結の実績&計画進捗が見え、問題発見が容易になった
 月次で連結のグローバルPSIが集計できるようになった
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38
4-4
B2B基盤のアウトソーシング(事例4)
グローバルワイドでアグリビジネスを展開している大手の外資系企業では、ワールドワイドに分
散している多くの取引先との間でEDIを実施していた。このシステムは自社で開発し、自社で運
用していたが、次のような問題が顕在化し、再構築が急務となった。




拡張性がない
維持・運用コストが高い
運用に手間がかかる
障害対応が困難
eHUB利用の主な理由
 コスト
 拡張性
 多様な文書形式に対応
 変換やビジネスルールへの対応
 24x7サポート
出典:ELEMICA社ホームページで公開されている「A-B2B-Journey 」(Gene Joswick)より抜粋
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39
4-5
ERP/SAP統合によるGSCM最適化(事例5)
外資系化学企業に於いては、2000年前後にERP/SAP導入を終え、国・地域・会社でばらばらであった企業IT
を、グローバルレベルで統合し最適化していく取り組みを進めてきたことを確認した。グループを含めた企業
内情報連携はERP/SAPで行い、外部とはeHUBを利用して、多くの関係先と情報連携している。 一般消費材
大手でも同じような取り組みが確認できた。
項目
外資系化学会社 取り組み例
データの標準化



グローバルレベルでのコード統一と管理体制一元化が完了
ビジネスの可視化を実現
経営判断やGSCの意思決定に活用
業務プロセスの標準化



グローバルレベルでの業務プロセスと管理ポイントの標準化が完了
国や地域毎に必要なローカライズについては最小化する取り組みを継続
国際物流フォワーダーを集約


出資比率50%以上のグループ会社にはSAPを導入し、経営情報をリアル
タイムに共有
シングルインスタンス化完了
ネットワーク



グループ内拠点間接続は専用回線
外部との情報連携はeHUB(ELEMICA他)を利用
インターネット接続点を拠点(欧州、北米、南米、アジア)に準備
IT組織




中央集権組織
間接業務のシェアドサービスの利用が普及
集中購買
24x7のヘルプデスク
ERP/SAPの展開と
シングルインスタンス化
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40
第5章 先進事例が示唆するGSCのIT化の要件
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41
5-1
グローバルサプライチェーンのIT化の狙い
GSCの情報分断を解消するための
国際物流領域のIT化






国際物流のステータスの監視
物流(保管・在庫・輸配送・荷役)コスト削減
在庫削減(欠品、偏在・滞留)
サプライチェーンのパフォーマンス測定
顧客満足度向上(デリバリ情報開示)
コンプライアンス
外資系化学会社はグローバルで業務プロセスの標準化やコードの統一を完了し、リアルタイ
ムベースで製造・販売・在庫の情報の共有や国際物流の見える化等を実現していた。
それに対して日系の先進企業は、(時間のかかる業務プロセスの標準化やコードの統一は後
回しにして、)コア事業を対象にグローバルサプライチェーンの見える化に着手し、在庫や
物流コストの削減等の効果が徐々に確認でき始めた段階にあった。
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42
5-2①
国際物流領域のIT化の姿
グローバルサプライチェーンのモノの流れに付帯する情報をタイムリーに収集して一元管理
し、需給バランスの最適化や国際物流の最適化の検討を可能にする情報基盤の構築が求められ
る。
荷主システム
(SAP)
物流諸掛の管理
在庫管理
• 拠点在庫
• 移動中在庫
• 輸送費
• 荷役費
• タリフ
・保管費
・関税
他
輸送ステータス管理
文書管理
• 貿易文書
• 契約文書
• 物流文書
• ETA
• 貨物追跡
情報の収集と一元管理基盤
フォワーダー
輸出者
フォワーダー
NSW
NACCS
通関
NSW
船社
船社
通関
現地
フォワーダー
フォワーダー
現地法人
輸入者
コンプライアンス
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43
5-2②
国際物流領域のIT化の姿
ITベンダー、eHUBベンダーおよび物流会社が提供するソリューションンの位置づけは次の通
り。
荷主システム
(SAP)
NeoSarf/Logistics
物流諸掛の管理
在庫管理
• 輸送費 ・保管費
• 拠点在庫 TMS(OTM
)
• 荷役費
・関税
• 移動中在庫
• タリフ 他
WMS
ELEMICA
フォワーダー
輸送ステータス管理
• ETA
• 貨物追跡
GXS
情報の収集と一元管理基盤
ELEMICA
ELEMICA
NSW
NACCS
文書管理
TradeBook
• 貿易文書
• 契約文書
• 物流文書
NSW
船社
現地
フォワーダー
現地法人
物流サービス
物流サービス
輸出者
フォワーダー
通関
STC Manager
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船社
通関
フォワーダー
輸入者
コンプライアンス
44
国際物流領域のIT化の要件
5-3






輸出入プロセスが複雑でそれに必要な書類が多く関係するプレイヤーが多い
物理的な距離が大きく、リードタイムが長い
多様な国境障壁(法規制、通関制度、検疫制度、民族性、文化等)が存在する
IT化のスピードが求められる(外資系化学企業:新会社のIT化を3カ月で完了)
事業のグローバル化に伴い国際物流が増加し複雑化する
事業のグローバル化に伴い外資系フォワーダの利用が増加する




NACCS利用
インターネットインフラを活用
グローバルeHUBを活用
デファクトスタンダードを採用
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第6章 まとめと今後の取組みの方向性
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6-1
2014年度の活動計画
GSC(国際物流)の見える化に必要な企業間情報連携のIT化検討
2012年および2013年に実施したグローバルサプライチェーンの見える化および
最適化の先進事例調査結果を基に、日本からアジア地域への輸出に関係するプレ
イヤー(国内通関業者、 税関、船社、海外通関業者、輸入者など)との企業間
情報連携と国際物流の見える化に関するIT化案を検討する
CEDI活動へのご理解とご協力を
よろしくお願いいたします。
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ご清聴ありがとうございました。
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