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光ファイバ伝送 - TTC 一般社団法人情報通信技術委員会
光ファイバ伝送専門委員会 標準(案) 説明資料 新規 1件 2013年度2Q 一般社団法人情報通信技術委員会(TTC) 光ファイバー伝送専門委員会 委員会構成 光ファイバー伝送専門委員会 委員長 副委員長 中島氏(NTT) 笠氏(ソフトバンクテレコム) 光ファイバシステムSWG (SWG2001) リーダ 小野氏(富士通テレコムネットワークス) ITU-T SG15 課題6、7に対応 光ファイバケーブルSWG (SWG2002) リーダ JT-L92(1版) 作成 中島氏(NTT) ITU-T SG15 課題5、8、16、17に対応 2 標準案 【新規:1件, 改定:0件, 廃止:0件】 • JT-L92(1版): 屋外設備に対する災害管理 Disaster management for outside plant facilities 3 国際標準との関連 TTC標準 対応する国際標準 JT-L92 (第1版) ITU-T L.92(10/2012) 4 JT-L92(新規) JT-L92標準案 屋外設備に対する災害管理 Disaster management for outside plant facilities 説明資料 光ファイバー伝送専門委員会 光ファイバケーブルSWG 5 JT-L92 はじめに 近年、世界各国において地震や洪水等の自然災害が頻繁に発生してい る。マンホール、電柱などの屋外設備は、度々これらの自然災害により 被害を受け、結果として電気通信サービスそのものが停止する場合もあ る。これらの被害を最小限にするためには、適切な災害対策が必要不 可欠である。 本技術仕様は、自然災害から屋外設備を防護するための災害管理に関 して必要な技術的考慮事項、対策事例について述べている。 本技術仕様は、上記の見地、知識、事例を共有し、屋外設備の災害耐 性・回復力の向上に有効であることから、ITU-T SG15 課題17で作成され、 ITU勧告化されており、TTCにおいても速やかに標準化が必要であると判 断した。 6 JT-L92 標準案 【JT-L92での規定事項】 ・地震、津波、洪水や強風等の典型的な自然災害 ・屋外設備に対する典型的な災害管理方法 ・ケーブルまたは関連するハードウェア(とう道、地下管路、マン ホール、電柱、鉄塔、キャビネット等) ・自然災害に対する屋外設備の防護に関する技術的考慮 【ITU-T L.92との差違】 Introductionの記載を削除 (Summaryに包含された記述であったため) 【その他】 なし 7 JT-L92 標準案 目次 要約 1 規定範囲 自然災害の種類と災害管理活 2 参照 動の考え方、ハードウェアに対 3 定義 する技術的考慮事項 4 略語 5 慣例 6 自然災害 7 技術的考慮事項 ・付録I 韓国の事例 ・付録II 日本の事例 ・付録III 質問状「自然災害に対する屋 外設備防護に関する技術的考 慮事項」に対する回答 8 屋外設備に対する災害管理 ITU-T SG15 課題17より各国に送付された災 害管理の現状に関する質問状の回答 ・参考文献 災害毎の災害管理の主な事例 8 JT-L92 自然災害の種類 自然災害 地震 津波 洪水 山火事 強風 地すべり 温冷害、雪害 主な影響 あらゆる屋外設備の倒壊 管路やケーブルの破断 あらゆる屋外設備の損傷 湾岸地域における通信ビル電源の損傷 とう道への浸水 ケーブル損傷への可能性 ケーブルへの浸水 電柱の倒壊 架空ケーブルの破断 電柱や鉄塔の倒壊 架空構造物への物理的損傷 架空ケーブルの破断 地下管路の破断 支持構造物への損傷 電気通信装置の故障 9 JT-L92 災害管理活動のフェーズ フェーズ 説明 Mitigation(予防) 災害の可能性を減らすまたは除外するための活 動 Preparedness(準備) 災害に先立ち、予防、応答、回復を支援するため の活動。本フェーズでは、被害を最小限にするた めの計画立案がされる (例:早期警報システム等) Response(応答) 災害後の活動。事態を収拾する、あるいは二次災 害の可能性を低減するための活動 Recovery(回復) 正常運用時または改善された事態に戻すために 必要な活動 (例えば破壊されたものの再建、インフラの修復等 が含まれる) 10 JT-L92 技術的考慮事項(地震) 自然災害 地震 分類 ケーブル 技術的考慮事項 通信ケーブルそのものの要求仕様を満足すること。 電柱 地震による地殻変動によって切断されないようマンホール等で十分な長さを 確保しておく必要がある。 故障モード(傾倒、沈下、破断)毎に適切な対策を行うこと。 傾倒・・基礎の支圧強度の低下 沈下・・液状化による沈下 破断・・地動や隣接する電柱の破断などによる張力で、強度的に弱いところ から破断 鉄塔 耐震、強風などに対する適切な設計を行うこと。 耐震荷重よりも風力荷重の方が大きい場合には、強風設計が優先される。 ビルの上に設置される鉄塔には、ビルによってもたらされる動的な振動に対 する評価がされること。 マンホール、ハンド ホール及び管路 浸水、液状化の影響を考慮すること。 とう道 開削工法トンネルとシールド/NATH/TBMケーブル工法。 シールド工法トンネルは開削工法トンネルに比べて深い位置に設置されるた め液状化や沈下の影響を受けにくい。 11 JT-L92 技術的考慮事項(その他) 自然災害 津波 技術的考慮事項 代替されるケーブルルートを確保すること マンホール、ハンドホールやとう道に対して浸水被害を防止すること 通信ビル等における電力供給の被害を防ぎ、またはバックアップ電源を準備しておくこと 洪水 マンホールやハンドホールは耐水性を有していること マンホールやハンドホールに設置されるケーブルは水密封止されている必要がある マンホール内のケーブルは、マンホール内に浸水した場合の被害を避けるために、地面 から離して設置される必要がある とう道では、防水ドアやポンプが提供されている必要がある 強風 予想される最大風速に対して、光ケーブルは風によるダンシングから防護するよう敷設さ れている必要がある 強風地域における鉄塔は強風に対して適切な設計がなされている必要がある 12 JT-L92 付録1 韓国の事例 韓国国内の通信インフラに対する基準を引用 【強風】 設備 木柱、コンクリート柱 鉄柱 鉄塔 架空ケーブル 垂直面に加わる最大風圧荷重(kg/m2) 80 80 170 100 【地震】 設備 鉄塔 屋根設置型 基幹網用鉄塔 無線基地局 記事 屋根または屋上の応答スペクトルを設計に用いるこ と。 超一級(Extra-first class)基準で設計すること。 風圧荷重が地震荷重よりも大きい場合は、耐震設計 は考慮されない。 地上設置型 基幹網用鉄塔 超一級(Extra-first class)基準で設計すること。 無線基地局 通信インフラ とう道 開削工法とう道 一級(first class)基準で設計すること。 管路およびマンホール シールド工法/NATH/TBMとう道 PVC管路 一級(first class)基準で設計すること。 電柱 コンクリートマンホール コンクリート柱 一級(first class)基準で設計すること。 鉄柱 【洪水】 2年以内に津波を経験した洪水危険地域における屋外設備には洪水管理システムな どの適切な対策が施される。 豪雨にさらされる地面がある橋では、地盤改良が施されていなければならない。 13 屋外設備に隣接する坂は豪雨に対して安定でなければならない。 JT-L92 付録2 日本の事例 日本における地下設備の耐震対策と耐震評価事例 14