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温室効果ガス総排出量算定方法 ガイドライン

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温室効果ガス総排出量算定方法 ガイドライン
温室効果ガス総排出量算定方法
ガイドライン
平成27年4月
環
地球環境局
境
省
地球温暖化対策課
目
次
1. 目的.................................................................................................................................................................................. 1
2. 総排出量の算定に係る基本的な考え方 ............................................................................................................. 2
2.1 算定対象となる温室効果ガス ........................................................................................................................ 2
2.2 基本的な算定の考え方 ...................................................................................................................................... 2
3. 算定方法の解説........................................................................................................................................................... 5
3.1 算定の対象となる活動の区分 ........................................................................................................................ 5
3.2 算定の対象となる期間 ...................................................................................................................................... 6
3.3 特定排出者の算定・報告・公表制度の算定排出量との関係 ............................................................. 6
3.3.1 算定対象範囲................................................................................................................................................. 6
3.3.2 排出量の算定期間 ....................................................................................................................................... 7
3.3.3 排出量の算定方法(算定区分や排出係数等)................................................................................. 7
3.3.4 地方公共団体が特定排出者となる場合の総排出量の算定方法 ................................................ 7
3.4 各温室効果ガスの算定方法 ............................................................................................................................. 9
(施行令第 3 条第 1 項第 1 号) ....................................................................... 9
3.4.1 二酸化炭素(CO2)
3.4.2 メタン(CH4)
(施行令第 3 条第 1 項第 2 号) .............................................................................. 21
3.4.3 一酸化二窒素(N2O)(施行令第 3 条第 1 項第 3 号)................................................................ 42
3.4.4 ハイドロフルオロカーボン(HFC)(施行令第 3 条第 1 項第 4 号).................................... 60
3.4.5 パーフルオロカーボン(PFC)(施行令第 3 条第 1 項第 5 号).............................................. 64
3.4.6 六ふっ化硫黄(SF6)
(施行令第 3 条第 1 項第 6 号) .................................................................. 65
3.5 施行令第 3 条第 2 項の適用 ........................................................................................................................... 69
3.5.1 基本的な考え方 .......................................................................................................................................... 69
3.5.2 実測による以外の方法 ............................................................................................................................ 69
3.5.3 適用ケースの例 .......................................................................................................................................... 70
参考資料1
算定方法の変更の経過
参考資料2
実行計画制度における排出係数等一覧表(施行令第 3 条)
参考資料3
算定・報告・公表制度における排出係数等一覧表
1. 目的
平成 10 年 10 月 9 日に公布された「地球温暖化対策の推進に関する法律」(以下「法」という。)
は、地球温暖化対策の推進に関する国、地方公共団体、事業者及び国民のそれぞれの責務を明
らかにするとともに、各主体の取組を促進するための法的枠組みとして、平成 11 年 4 月 8 日よ
り全面施行された。
法は、国、都道府県及び市町村に対して、それぞれの事務及び事業に関する温室効果ガスの
排出の量の削減並びに吸収作用の保全及び強化のための実行計画を策定・公表するとともに、
その実施状況(温室効果ガス総排出量を含む。)を公表するよう求めている(第 20 条の 1 1及び
。これらの「温室効果ガス総排出量」の算定方法については、政令で定めること
第 20 条の 3 2)
とされており(第 2 条第 5 項)、平成 11 年 4 月 7 日に地球温暖化対策の推進に関する施行令(以
下「施行令」という。
)が公布、その後、平成 14 年 12 月 26 日 3及び平成 18 年 3 月 24 日 4、平
成 22 年 3 月 3 日(施行日は平成 22 年 4 月 1 日)、平成 27 年 4 月 1 日(施行日は同日)に改正
されている。
本ガイドラインは、平成 27 年改正後の施行令に従い、都道府県及び市町村(以下「地方公共
団体」という。
)を対象に、実行計画に係る温室効果ガス総排出量の算定に関し、具体的な算定
の対象、方法、留意事項等を示し、地方公共団体による取組を促進することを目的としている。
なお、従前のガイドライン(平成 23 年 10 月)(以下、「旧ガイドライン」という。)からの変
更内容及び平成 27 年改正による平成 22 年改正からの施行令の変更内容については、参考資料
1に解説したので参照されたい。
(政令改正に伴う再算定の要否については 4.1 節を参照)
<参考>特定排出者の「算定・報告・公表制度」について
平成 17 年の法改正により、温室効果ガスを多量に排出する者(「特定排出者」)に、自らの温
室効果ガスの排出量(「温室効果ガス算定排出量」)を算定し、国に報告することなどを義務付
けた「算定・報告・公表制度」が導入された(平成 18 年 4 月 1 日施行)。同制度と実行計画は異
なる制度であり(根拠条文も異なる。)、温室効果ガスの排出量の算定範囲、算定期間、算定区
分にも異なる点がある。
本ガイドラインでは、3.3 節において、両者で異なる部分や両方を算定する必要がある場合の
排出係数の選定等の考え方について解説した。
1
法律制定時点においては第 7 条(平成 14 年 6 月 7 日改正後は第 8 条)。その後、政府実行計画等については、第
20 条の 2 において策定手続き等を含む規定が整備された。(平成 17 年 6 月 17 日改正、平成 18 年 4 月 1 日施行)
2
法律制定時点においては第 8 条。その後、第 21 条に改正された(平成 14 年 6 月 7 日改正、施行日は京都議定書の
発効日(平成 17 年 2 月 16 日))。なお、第 21 条は、その後平成 17 年 6 月 17 日に改正され、平成 20 年 6 月 13 日に
は、第 20 条の 3 に改正されている。
3 施行日は京都議定書の発効日(平成
4
17 年 2 月 16 日)となっている。
施行日は平成 18 年 4 月 1 日。
1
2. 総排出量の算定に係る基本的な考え方
2.1 算定対象となる温室効果ガス
総排出量の算定にあたり、対象とする温室効果ガスは、法第 2 条第 3 項において規定されて
いる次の7種類の物質である。
・ 二酸化炭素(CO2)
・ メタン(CH4)
・ 一酸化二窒素(N2O)
・ ハイドロフルオロカーボン(HFC)のうち政令で定めるもの
・ パーフルオロカーボン(PFC)のうち政令で定めるもの
・ 六ふっ化硫黄(SF6)
・ 三ふっ化窒素(NF3)
このうち、HFC 及び PFC は物質群であり、法の対象となる具体的な物質名は施行令第 1 条
(HFC 13 物質)及び第 2 条(PFC 7 物質)に掲げられている。
2.2 基本的な算定の考え方
温室効果ガス総排出量は、上述の 7 種類のガス排出量に、各ガスの地球温暖化係数を乗じ、
これを合算することにより求められる。この地球温暖化係数は、施行令第 4 条に定められてお
り、その値は表-1 に示す通りである 5。
各ガスの排出量は、施行令第 3 条第 1 項の各号に基づき、温室効果ガスを排出させる活動の
区分 6ごとに排出量を算定し、これを合算することにより求められる。活動の区分ごとの排出
量の算定方法は次章に詳述するが、原則として、総排出量算定期間(排出量を算定しようとす
る期間であり、以下、単に「算定期間」という。)における当該活動の量(活動量)に、排出係
数を乗じることにより得られる。下記に一例を示す。
活動量
灯油の使用に伴う
二酸化炭素の 1 年間
の排出量[kg-CO2]
=
灯油の年間
消費量[MJ] 7
排出係数
灯油 1MJ 分当たりの
炭素排出量 [0.0185kg-C/MJ]
×
×
C→CO2
換算係数
(44/12)
5
ここで定められている温暖化係数は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第 5 次評価報告書(2014)に基
づいている。
6
これらの区分は、IPCC の「温室効果ガスの排出・吸収目録作成のためのガイドライン」(1996)に示されている活
動の区分をもとに、地方公共団体の事務事業の範囲を踏まえて定めている。
7
燃料の消費量は発熱量(MJ:メガジュール)単位としている。重量や体積で表した燃料消費量からの換算方法は
次章に示す。
2
活動量
排出係数
牛(肉用牛)の体内か
ら排出されるメタン
牛 1 頭当たりの年間メタン排出量
= 1年間飼養した牛の数 ×
の 1 年間の排出量
[頭]
[66kg-CH4/頭]
[kg-CH4]
各区分の活動量については、地方公共団体が、自らの実測、関係事業者からの自主的なデー
タの提供等により把握することとなる。
また、排出係数(及び単位発熱量)については、施行令第 3 条第 1 項に示されている係数を
用いることを基本とする。ただし、これらの係数について、実測等に基づき、より適切と認め
られるものを求めることができるときは、施行令第 3 条第 2 項の規定に基づき、同条第 1 項に
示される係数に替えてこれを用いることができる(3.5 節を参照)。
表-1
施行令第 4 条に定める地球温暖化係数一覧
温室効果ガス
地球温暖化係数
1
二酸化炭素(CO2)
25
メタン(CH4)
298
一酸化二窒素(N2O)
14,800
トリフルオロメタン(HFC-23)
675
ジフルオロメタン(HFC-32)
92
フルオロメタン(HFC-41)
1,1,1,2,2 -ペンタフルオロエタン(HFC-125)
3,500
1,1,2,2 -テトラフルオロエタン(HFC-134)
1,100
1,1,1,2 -テトラフルオロエタン(HFC-134a)
1,430
1,1,2 -トリフルオロエタン(HFC-143)
1,1,1 -トリフルオロエタン(HFC-143a)
H
F
C
353
4,470
1,2 -ジフルオロエタン(HFC-152)
53
1,1 -ジフルオロエタン(HFC-152a)
124
12
フルオロエタン(HFC-161)
1,1,1,2,3,3,3 -ヘプタフルオロプロパン(HFC-227ea)
3,220
1,1,1,2,2,3 -ヘキサフルオロプロパン(HFC-236cb)
1,340
1,1,1,2,3,3 -ヘキサフルオロプロパン(HFC-236ea)
1,370
1,1,1,3,3,3 -ヘキサフルオロプロパン(HFC-236fa)
9,810
1,1,2,2,3 -ペンタフルオロプロパン(HFC-245ca)
693
1,1,1,3,3,-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)
1,030
1,1,1,3,3,-ペンタフルオロブタン(HFC-365mfc)
794
1,1,1,2,3,4,4,5,5,5 -デカフルオロペンタン(HFC-43-10mee)
3
1,640
P
F
C
パーフルオロメタン(PFC-14)
7,390
パーフルオロエタン(PFC-116)
12,200
パーフルオロプロパン(PFC-218)
8,830
パーフルオロブタン(PFC-31-10)
8,860
パーフルオロシクロブタン(PFC-c318)
10,300
パーフルオロペンタン(PFC-41-12)
9,160
パーフルオロヘキサン(PFC-51-14)
9,300
パーフルオロデカリン (PFC-9-1-18)
7,500
17,340
パーフルオロシクロプロパン
六ふっ化硫黄(SF6)
22,800
三ふっ化窒素(NF3)
17,200
4
3. 算定方法の解説
3.1 算定の対象となる活動の区分
施行令第 3 条第 1 項では、温室効果ガスの種類ごとに、温室効果ガスが排出される活動の区
分を設定し、
それぞれの活動の区分ごとに、当該区分に係る排出量の算定方法を規定している。
同項で示された活動の区分の概要を表-2 に示す。なお、排出量の削減が困難な区分であると
いう理由で排出量の算定対象外とはならないことに留意する必要がある。
同項では、地方公共団体の通常の事務・事業を想定して区分が定められているが、温室効果
ガスの排出につながる活動には、このほかに表-3 のようなものがある。これらは、通常の地方
公共団体の活動としては実績がないと考えられるため、施行令には明示されていないが、これ
らの活動の実績がある場合には、施行令第 3 条第 1 項各号の末尾に記載されている規定(「実測
その他適切な方法」
)に基づき、これらの活動に伴う排出量を併せて算定することができる。
表-2 施行令第 3 条第 1 項に定められる活動の区分
1. 二酸化炭素
イ
ロ
ハ
ニ
ホ
ヘ
3. 一酸化二窒素
イ
ロ
ハ
ニ
ホ
ヘ
ト
チ
リ
ヌ
ル
ヲ
ワ
カ
ヨ
タ
レ
燃料の使用
他人から供給された電気の使用
他人から供給された熱の使用
一般廃棄物の焼却
産業廃棄物の焼却
その他
2. メタン
イ
ロ
ハ
ニ
ホ
ヘ
ト
チ
リ
ヌ
ル
ヲ
ワ
カ
ヨ
タ
ボイラーにおける燃料の消費
ガス機関・ガソリン機関における燃料の消費
家庭用機器における燃料の消費
自動車の走行
船舶における燃料の消費
家畜の飼養(消化管内発酵)
家畜の飼養(ふん尿処理)
水田の耕作
牛の放牧
農業廃棄物の焼却
埋立処分した廃棄物の分解
生活排水の処理に伴う排出
浄化槽の使用に伴う排出
一般廃棄物の焼却に伴う排出
産業廃棄物の焼却に伴う排出
その他
ボイラーにおける燃料の消費
ディーゼル機関における燃料の消費
ガス機関・ガソリン機関における燃料の消費
家庭用機器における燃料の消費
自動車の走行
船舶における燃料の消費
麻酔剤(笑気ガス)の使用
家畜の飼養(ふん尿処理)
耕地への合成肥料の施用
耕地への有機肥料の施用
牛の放牧
農業廃棄物の焼却
生活排水の処理に伴う排出
浄化槽の使用に伴う排出
一般廃棄物の焼却に伴う排出
産業廃棄物の焼却に伴う排出
その他
4. ハイドロフルオロカーボン(HFC)
イ
ロ
ハ
ニ
自動車用エアコンディショナーの使用
自動車用エアコンディショナーの廃棄
噴霧器、消化器の使用または廃棄
その他
5. パーフルオロカーボン(PFC)
イ その他
6. 六ふっ化硫黄(SF6)
5
イ
ロ
ハ
ニ
SF6 が封入された電気機械器具の使用
SF6 が封入された電気機械器具の点検
SF6 が封入された電気機械器具の廃棄
その他
表-3 温室効果ガスの排出につながる活動(表-2 に明記されないもの)
1. 二酸化炭素
3. 一酸化二窒素
・表-3 に掲げる以外の燃料の使用:例えば、
「石
炭コークス」(ごみ直接溶融炉で用いるなど)
・セメントの製造における石灰石の焼成(廃棄物
等も原料としたセメントを製造する場合など)
2. メタン
・表-24 に掲げる以外の自動車(例:天然ガス
自動車(CNG 車))、自動二輪車、原動機付自
転車の走行
・航空機(ヘリコプターを含む。
)の航行に伴う
燃料の使用
・鉄道の運行に伴う軽油の使用
・有機性廃棄物(生ごみや下水汚泥等)のコン
ポスト化
・ごみ固形燃料(RDF・RPF)の燃料利用
・コミュニティ・プラント、汲み取り便槽
・耕地における農作物の残さのすき込み
・表-10 に掲げる以外の自動車(例:天然ガス自
動車(CNG 車))、自動二輪車、原動機付自転
車の走行
4. ハイドロフルオロカーボン(HFC)
・航空機(ヘリコプターを含む。
)の航行に伴う
燃料の使用
・HFC が封入された製品(冷蔵庫等)の使用・
・鉄道の運行に伴う軽油の使用
廃棄
・都市ガスの製造
・表-16 に掲げる以外の廃棄物(下水汚泥、し尿
5. パーフルオロカーボン(PFC)
処理汚泥等の各種汚泥)の埋立処分
・有機性廃棄物(生ごみや下水汚泥等)のコン
ポスト化
6. 六ふっ化硫黄(SF6)
・ごみ固形燃料(RDF・RPF)の燃料利用
・コミュニティ・プラント、汲み取り便槽
7. 三ふっ化窒素(NF3)
・三ふっ化窒素の製造
・半導体素子等の製造
注)本表では一部の地方公共団体において実際に活動が見込まれる区分のいくつかを例示した。3.4 節の各ガスの排
出量の算定方法のうち、実測その他適切な方法に係るそれぞれの節においては、さらに詳しく例示している。
3.2 算定の対象となる期間
地方公共団体の事務・事業に係る温室効果ガスの排出量は、法第 20 条の3第 10 項の規定に
より、実行計画に基づく措置の実施の状況の一部として公表しなければならない。
実施の状況は同項の規定により毎年 1 回公表する必要がある。このため、排出量の算定の対
象となる期間は、通常は 1 年間(年度)が想定される。
3.3 特定排出者の算定・報告・公表制度の算定排出量との関係
3.3.1
算定対象範囲
実行計画制度においては、上述のとおり原則として全ての事務及び事業に伴う排出量が対象
となり、排出量等に係る裾切りはなく、全ての地方公共団体で策定する義務を負っている。他
6
方、算定・報告・公表制度においては、排出量等に係る一定の裾切り 8がある。
算定・報告・公表制度に基づく温室効果ガス算定排出量の算定では、指定管理者制度の対象
施設も必ず対象とする等、実行計画における温室効果ガス総排出量と算定の対象範囲(2.3 節)
が一部異なるところがあるので、地方公共団体が算定・報告・公表制度の対象となり、特定排
出者(事業活動に伴い相当程度多い温室効果ガスの排出をする者)となる場合は、算定の対象
範囲を揃えておく等、実行計画における温室効果ガス総排出量の算定対象範囲を整理しておく
必要がある。
3.3.2
排出量の算定期間
実行計画制度における総排出量の算定期間は法令では定められていないが、実行計画の実施
状況の公表が毎年1回義務付けられていることなどから、算定期間を年度単位としている地方
公共団体が多いと考えられる。
(暦年とすることもできる。)
一方、算定・報告・公表制度における算定期間は、二酸化炭素、メタン及び一酸化二窒素に
ついては年度、代替フロン等 3 ガス(HFCs,PFCs,SF6)については暦年である。
3.3.3
排出量の算定方法(算定区分や排出係数等)
実行計画制度における総排出量の算定方法は、施行令第 3 条に具体的に定められている。算
定・報告・公表制度における算定排出量の算定方法は施行令第 6 条で定められており、これに
基づき排出係数の具体的な数値等が省令(経済産業省令・環境省令)で定められている。
排出量を算定するための基本的な考え方(2.2 節に示したうち、各ガスの排出量は排出量を算
定しようとする期間における当該活動の量(活動量)に、排出係数を乗じることにより得られ
ることなど。
)は基本的に両者で同様である。また、算定に用いる排出係数も、同一の検討結果
に基づき定められているため、同一の算定区分であれば同一の数値となっている。ただし、排
出係数が施行令第 3 条ではキログラム単位だが、施行令第 6 条ではトン単位である。
しかし、両者で算定対象となる区分の範囲や詳細度は異なる。基本的には、後者の方が対象
となる事業の範囲が広いために、後者の算定対象の方がより広い範囲について詳細に区分され
ている。但し、自動車の走行に伴うメタンの排出(自動車排ガス中に含まれる。)については、
実行計画制度における総排出量では算定対象となるが、算定・報告・公表制度における算定排
出量では算定対象とならない。
3.3.4
地方公共団体が特定排出者となる場合の総排出量の算定方法
地方公共団体が特定排出者(事業活動に伴い相当程度多い温室効果ガスの排出をする者)と
なる場合は、実行計画制度に基づく温室効果ガス総排出量(すなわち、本ガイドラインに基づ
き算定する総排出量)と、算定・報告・公表制度に基づく温室効果ガス算定排出量の両方を算
定する義務がある。
8
算定・報告・公表制度は、エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネルギー法)に基づきエネルギーの使用
量等の定期報告を行う者、又は、各温室効果ガスの排出量が CO2 換算で年間 3,000 トン以上となる事業者が対象で
ある。後者にあっては事業者が常時使用する従業員数 21 人以上が対象となる。
7
この場合、3.3.2 節及び 3.3.3 節に示したとおり両制度において算定対象区分等が異なることか
ら、同一の施設について算定した排出量が両者で異なる場合が生じうるが、それぞれ異なる制
度(目的)のために算定した排出量であり、両者で算定対象区分等が異なっていても差し支え
ない。
8
3.4 各温室効果ガスの算定方法
3.4.1
二酸化炭素(CO2)
(施行令第 3 条第 1 項第 1 号)
3.4.1.1 燃料の使用に伴う CO2 の排出(第 1 号イ)
・算定の対象
事務・事業において燃料を使用した際に排出された CO2 の量を算定するもの。
「燃料の使用」は、例えば、灯油等を暖房用に使用することや、ガソリン、軽油等を自動
車用の燃料として使用することが想定される 9。
施行令では、
別表第一において、
地方公共団体の通常の事務事業で用いられる燃料を示し、
これらについて排出係数等を示している。これら以外の燃料の使用実績がある場合は、施行
令第 3 条第 1 項第 1 号ヘの区分に該当する排出量として算定することができる
(P.12<参考>
参照)。なお、木材、木くず、木炭等のバイオマス(生物体)系の燃料の使用に伴う二酸化炭
素の排出については、植物により大気中から吸収され除去されていた二酸化炭素が再び大気
中に排出されるものであるため、国際的な取り決め(IPCC ガイドライン)に基づき排出量に
は含めないこととされている。
・算定方法
燃料の種類ごとの使用量に炭素排出係数を乗じて炭素の排出量を算定し、これに 44/12 を
乗じて CO2 排出量に変換し、燃料の種類ごとの CO2 排出量を合算して算定する。
排出量
(kg-CO2)
=
燃料使用量
(MJ)
炭素排出係数
(kg-C/MJ)
×
×
44/12
(kg-CO2/kg-C)
…(燃料の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握
燃料の種類ごとの使用量は、燃料の使用記録または購入記録(請求書)等を利用して把握
することが考えられる。単位は、熱量の単位である MJ(メガジュール) 10を用いる。通常、
請求書等では、固体燃料はキログラム、液体燃料はリットル、都市ガスは立方メートル、LPG
(液化石油ガス、いわゆるプロパンガスのこと。)は立方メートルまたはキログラム、LNG
(液化天然ガスのことであり、LPG とは異なる燃料である。家庭や庁舎で用いられている気
体燃料は、通常は都市ガスまたは LPG である。)についてはキログラムといった計量単位で
使用量が記載されていることが多いため、これらを次式により熱量単位に換算する必要があ
る。
9
燃料の使用に伴い、メタンや一酸化二窒素も排出される場合がある。ただし、これらについては、同一の燃料であ
っても燃焼条件等によって排出の程度が異なるため、燃焼施設の種類等でも区分して算定方法を定めている。二酸
化炭素の場合は、燃焼により燃料中に含まれる炭素が概ね全て二酸化炭素として排出されることから、燃料の種類
のみで区分を設定している。
10 熱量の単位には、kcal(キロカロリー)が用いられることもある。1kcal=0.00419MJ
9
として換算する。
燃料使用量(MJ)
=
燃料使用量(kg, ℓ, Nm3, m3)×
単位発熱量(MJ/ kg, ℓ, Nm3, m3)
各燃料の単位発熱量及び炭素排出係数を表-5 に示す。この表の発熱量のうち、都市ガスに
ついては、施行令に定められた標準状態(0℃,1 気圧)の体積(Nm3)当たりの値と、参考
として全国の平均的な条件での常温常圧下に換算した値の両方を示している。(都市ガスの
発熱量については、3.5.3 節①(P.69)も参照されたい。)
表に示された数値は、全国の平均的な数値であるため、自らが実際に使用した燃料の単位
発熱量が得られる場合には、施行令第 3 条第 2 項の規定に基づき、それらを用いることがで
きる。特に、固体燃料の単位発熱量は、同じ燃料でもばらつきが大きいため、実際に使用し
た燃料の単位発熱量を把握して(購入時に把握可能)これを使用した方が、一般的に算定結
果が正確となる。
※都市ガスの使用量及び発熱量について
都市ガスの使用量(体積)は、請求書等における表示は常温常圧下での値として表示されているこ
とが多いが、この場合は、これを次式によって標準状態の値に換算する。
V’ = 273/(273 + T ) × P × V
V’:標準状態の体積(Nm3) V:請求書の体積(m3)
T:請求書の想定温度(℃) P:請求書の想定気圧(気圧)
全国で代表的な 15℃,1.02 気圧での表示の場合には、請求書に記載された体積に 0.967 を乗ずると
標準状態の体積に換算できる。実務においては、総排出量算定の対象組織から活動量の数値の報告を
求める場合に、換算係数を乗じた後の数値で報告を依頼することとすると、各対象組織における把握・
集計事務が煩雑となることも考えられる。このため、請求書等における常温常圧下での体積を「活動
量」として把握・集計した後に、単位発熱量に 0.967 を乗じて燃料使用量(MJ)に換算し、これに炭
素排出係数を乗じて排出量を算定すればよい。表-5 では、参考としてこの場合の数値も示した。
※ LPG の使用量について
LPG の使用量が請求書等において体積(m3)で表示されている場合は、これを重量に換算する必要
がある。ブタンとプロパンの割合は供給元から提供を受けるのが原則ですが、不明な場合には、自動
車用として通常用いられているブタン8:プロパン2の割合とみなして、液密度を 0.5570 t/kl とする
ことができる。
※ LNG の使用量について
LNG の使用量が請求書等において体積(m3)で表示されている場合は、これを重量に換算する必要
がある。そのために必要となる比容積は供給元に確認することが望ましい。把握が困難な場合には、
比容積の値として約 1.40m3/kg(気体状態)を参考にすることができる。
※ 天然ガス自動車(CNG 車)の燃料について
天然ガス自動車(CNG 車)用の燃料充填ステーションにおいては、原料の天然ガスは、一般家庭で
も使われている都市ガスパイプラインから供給を受けるのが一般的とされる。このため、排出係数に
ついては都市ガスの排出係数で代用できる。
一方、近年、液化天然ガス(LNG)をローリーから受け入れ圧縮、気化して充填する L-CNG 方式
の設備も出現している。このため、特に都市ガスパイプランが整備されていない地域にあっては、燃
料充填ステーション(燃料供給事業者)に燃料(原料)の種類や発熱量を確認することが望ましい。
10
・排出係数
各燃料の炭素排出係数を表-5 に示す
11 。
この係数は、一定の熱量を得る際に排出される
CO2
の量を示し、この数値が少ない燃料ほど、温暖化への影響が少ないと言える。表-5 に示した
数値は、全国の平均的な数値であるため、自らが実際に使用した燃料の炭素排出係数が得ら
れる場合には、施行令第 3 条第 2 項の規定に基づき、それらを用いることができる。
表-5 各種燃料の単位発熱量と炭素排出係数(施行令別表第一)
燃料の区分
燃料使用量 単位発熱量
の単位
(MJ/単位)
炭素排出係数
(kg-C/MJ)
(参考)単位発熱量×炭素排出
係数×44/12
(kg-CO2/kg, ℓ,Nm3,m3)
一般炭
kg
25.7
0.0247
2.33
ガソリン
ℓ
34.6
0.0183
2.32
ジェット燃料油
ℓ
36.7
0.0183
2.46
灯油
ℓ
36.7
0.0185
2.49
軽油
ℓ
37.7
0.0187
2.58
A重油
ℓ
39.1
0.0189
2.71
B重油・C重油
ℓ
41.9
0.0195
3.00
LPG
kg
50.8
0.0161
3.00
LNG
kg
54.6
0.0135
2.70
都市ガス
Nm3
44.8
0.0136
2.23
都市ガス(参考)
m3
43.3
0.0136
2.16
注)本表中の「都市ガス(参考)」に示した数値(2.16 kg-CO2/m3)は、施行令に示された標準状態
での単位発熱量を全国で代表的な条件(温度 15℃,1.02 気圧)の体積あたりに換算して示したも
の。
11 硫黄分の少ない「特A重油」
「特C重油」等はそれぞれ「A重油」「C重油」とみなしてよい。
11
<参考>
前頁表-5 に示すもの以外に、産業部門を中心に国内での使用実態のある燃料がある。これらの単位
発熱量及び炭素排出係数について、①算定・報告・公表制度において特定排出者が算定排出量を報告す
るために使用する数値(施行令第6条に基づき省令で定められている数値)及び②我が国全体の温室効
果ガス排出の実態を報告する「温室効果ガス排出吸収目録」(インベントリ)の作成にあたって使用し
ている数値を参考に示す。これらについても、使用実態があれば、表-5 に示す燃料と同様の方法で CO2
排出量を算定し、施行令第 3 条第 1 項第 1 号ヘの区分に該当する排出量とすることができる。
燃料の区分
燃料使用量
出典
の単位
(参考)
単位発熱量
炭素排出係数 単位発熱量×炭素排出
(MJ/ kg,
(kg-C/MJ) 係数×44/12
ℓ,Nm3)
(kg-CO2/kg, ℓ,Nm3)
原料炭
①
kg
29.0
0.0245
2.61
無煙炭
①
kg
26.9
0.0255
2.52
コークス
①
kg
29.4
0.0294
3.17
練炭、豆炭
②
kg
23.9
0.02938
2.57
原油
①
ℓ
38.2
0.0187
2.62
NGL
①
ℓ
35.3
0.0184
2.38
ナフサ
①
ℓ
33.6
0.0182
2.24
潤滑油
②
ℓ
40.2
0.01922
2.83
石油コークス
①
kg
29.9
0.0254
2.78
天然ガス(国産)
①
Nm3
43.5
0.0139
2.22
コークス炉ガス
①
Nm3
21.1
0.0110
0.851
高炉ガス
①
Nm3
3.41
0.0263
0.329
転炉ガス
①
Nm3
8.41
0.0384
1.18
製油所ガス
②
Nm3
44.9
0.01415
2.33
出典①:「特定排出者の事業活動に伴う温室効果ガスの排出量の算定に関する省令」別表第一
出典②:平成 17 年度 温室効果ガス排出量算定方法検討会「温室効果ガス排出量算定に関する検討結果
(案)エネルギー・工業プロセス分科会報告書(エネルギー(燃料の燃焼 CO2)分野)
」に示されてい
るうち 2002 年度の値
表注1)いずれの出典についても、単位を変更(桁を換算)して掲載した。
表注2)上表に示した燃料の区分は、施行令第6条(
「特定排出者の事業活動に伴う温室効果ガスの排
出量の算定に関する省令」別表第一)やインベントリにおいて算定対象としている燃料の区分
のうちの一部である。
12
3.4.1.2 他人から供給された電気の使用に伴う CO2 の排出(第 1 号ロ)
・算定の対象
法第 2 条第 4 項の規定により、
「温室効果ガスの排出」の定義に、「他人から供給された電
気を使用すること」が含まれているため、他人から供給された電気の使用に伴い排出された
CO2 の量を算定するもの。実際には、使用した電気が発電された際に、発電所で排出された
CO2 の量を算定する。なお、自ら発電して使用した電気はここでの算定の対象にはならない
12 。
・算定方法
算定期間内に購入・使用した電力量に、排出係数を乗じて算定する。
電気を供給する事業者により単位発電量当たりの CO2 の排出量が異なることから、電気の
使用量は電気事業者ごとに区分して集計し、対応する排出係数をそれぞれ乗じて排出量を算
定し、最後にそれらを合算する。
排出量(kg-CO2) =電気使用量(kWh) × 排出係数(kg-CO2/kWh)
…(電気事業者の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握
kWh で表した電気の使用量は、電気を供給する事業者からの請求書等により把握すること
ができる。前述のとおり、電気事業者ごとに区分して集計することが望ましい。(なお、地方
公共団体以外の者との共用施設における電気使用量の把握方法については p.5 も参照)
※電気の使用量が定額制の場合について
街灯などについて、電気事業者との契約種別が定額制(
「定額電灯」等)で電気使用量によらず電気
料金が定額である契約については、電気使用量が請求書等に明記されていないため、電気使用量は推
計により把握する。
例えば、ワット数が同一の電灯に関する年間電気使用量の推計方法としては、1 灯のワット数[W]×
1 灯あたりの平均使用時間[時間/年]×電灯数として推計できる。ここで、平均使用時間については、
季節・天候による変動が想定されることから、春分日及び秋分日における使用時間とすること等が考
えられる。
・排出係数
より実態に即した算定を可能とし、温暖化対策を行った供給者の努力を反映するためには、
できるだけ供給者ごとに排出係数を定めることが適当であることから、一般電気事業者と特
定規模電気事業者(PPS)の排出係数については、環境大臣及び経済産業大臣において、個
別事業者別の係数等の情報を収集するとともに、その内容を確認し、公表することとしてい
る。
自ら燃料または廃棄物を使用して発電した際に排出された二酸化炭素の量は、燃料の使用あるいは廃棄物の焼却
に伴う排出として、施行令第 3 条第 1 項第 1 号イまたはニなどで算定される。
12
13
自らが消費している電気の排出係数がわからない場合は、代替値を一般的に使用できる排
出係数として用いることができる。
地方公共団体が施行令第 3 条第 2 項の規定により自ら排出係数を把握する場合には下式に
より算定する。
排出係数=
当該事業者が発電する際に排出した二酸化炭素の量(kg-CO2)
当該事業者が供給した電気の量(kWh)(需要端)
「当該事業者が発電する際に排出した二酸化炭素の量(kg-CO2)」は、水力、風力等自然エ
ネルギーを用いて発電している場合はゼロとみなすことができる。火力の場合は、使用した
燃料の量を把握し、施行令第 3 条第 1 項第 1 号イに基づき、該当する燃料の使用に伴う排出
量として算定することができる。
なお、自ら排出係数を把握する場合については、3.5.3 節(例 2)も参照されたい。
<参考>
電気供給者がコージェネレーション(熱電併給システム)によって電気を生産している場合の
排出係数の考え方は、算定・報告・公表制度における考え方にならうものとする。
14
3.4.1.3 他人から供給された熱の使用に伴う CO2 の排出(第 1 号ハ)
・算定の対象
法第 2 条第 4 項の規定により、
「温室効果ガスの排出」の定義に、「他人から供給された熱
(燃料または電気を熱源とするものに限る。)を使用すること」が含まれているため、他人か
ら供給された熱の使用に伴い排出された二酸化炭素の量を算定するもの。実際には、使用し
た熱が生産された際に、その熱の生産施設で排出された二酸化炭素の量を算定する。
なお、自らボイラー等を用いて発生させ使用した熱はここでの算定の対象にはならない 13。
・算定方法
算定は、熱を供給する事業者から供給を受け使用した熱量(単位:メガジュール)に排出
係数を乗じることにより行う。
排出量(kg-CO2) =熱使用量(MJ) × 排出係数(kg-CO2/MJ)
・活動量の把握方法
熱を供給する事業者から供給を受けて使用した熱の量は、熱を供給する事業者からの請求
書等により把握することができる。
・排出係数
排出係数は、1MJ の使用した熱量を生産等する際に排出された CO2 の量として算定され、
その値は 0.057kg-CO2/MJ である。
この排出係数は、熱を供給する事業者ごとに見れば、熱の生産形態や供給形態等が異なる
ため、それぞれ異なった数値となるが、施行令では全国の平均的な数値を示している。なお、
施行令第 3 条第 2 項の規定に基づき、より適切な係数を求めることができる場合には、これ
を用いることができる。
個別の熱供給事業者ごとの排出係数は、次の式により算定することができる。
k = X/Q
k :排出係数(kg-CO2/MJ)
X :熱を供給する事業者が熱を生産した際に排出した二酸化炭素の量(kg-CO2)
Q :当該事業者が供給した熱の量(MJ)
X は、熱を供給する事業者が熱を生産した際に使用した燃料及び電気の量をもとに、施行
令第 3 条第 1 項第 1 項イ及びロに示される算定方法を用いて算定することができる。
なお、法第 2 条第 4 項で、他人から供給された熱は燃料または電気を熱源とするものに限
自ら熱を発生させ使用した際に排出された二酸化炭素の量は、燃料の使用に伴う排出として、施行令第 3 条第 1
項第 1 号イで算定される。
13
15
るとされていることから、例えば、熱を供給する事業者が廃棄物の焼却施設で発生した熱を
利用している場合は、当該施設から廃棄物の焼却に伴い排出される二酸化炭素の量は、Xt に
は含まれない。
<参考>
電気供給者がコージェネレーション(熱電併給システム)によって電気を生産している場合の排出係
数の考え方は、算定・報告・公表制度における考え方にならうものとする。
16
3.4.1.4 一般廃棄物の焼却に伴う CO2 の排出(第 1 号ニ)
・算定の対象
地方公共団体の施設において一般廃棄物を焼却する際に排出される CO2 の量を算定するも
の。ただし、食物くず(生ごみ)や紙くず等のバイオマス(生物体)起源の廃棄物の焼却に
伴う排出は、植物により大気中から一度吸収された二酸化炭素が再び大気中に排出されるも
のでありカーボンバランスは一定であると考えられ、国際的な取り決め(IPCC ガイドライン)
に基づき排出量には含めないこととされている。
従って、ここで算定の対象となる一般廃棄物は、焼却される化石燃料由来のごみ(プラス
チックごみ)となる。
・算定方法
一般廃棄物であるプラスチックごみの焼却量(単位:トン)に炭素排出係数を乗じ、これ
に 44/12 を乗じて二酸化炭素排出量に換算する。
プラスチックごみ焼却量
排出量
=
(t)
(kg-CO2)
×
炭素排出係数
×
(kg-C/t)
44/12
(kg-CO2/kg-C)
・活動量の把握方法
一般廃棄物であるプラスチックごみの焼却量(乾重量)を把握する必要がある。焼却され
る一般廃棄物中の廃プラスチック類の比率は、廃プラスチック類を可燃ごみと不燃ごみのい
ずれに区分(または混合ごみとして一括)するか、また、資源ごみ(ペットボトル及びその
他プラスチック製容器包装等)の分別有無や分別の方法などにより、地方公共団体によって
大きく異なるのが実情である。このため、廃プラスチック類の比率は地方公共団体ごとに独
自に把握することが望ましい。なお、ごみの焼却量は水分を含んだ湿重量として把握されて
いる場合が多いことに留意する必要がある。
焼却ごみ中の廃プラスチック類の比率を推計するための方法としては、ごみ焼却施設でご
みを貯留するピット中のごみ組成分析結果を利用する方法(ごみ焼却施設においては、通常、
ごみを貯留するピット中のごみの物理組成が年に 4 回以上分析されている。)と、排出段階に
おけるごみ組成分析結果を利用する方法がある。
・排出係数
排出係数を表-6 に示す。排出係数は、平均的なプラスチックごみに含まれる炭素の量をも
とに、それが燃焼によりほぼ全量排出されるとして算定される。
表-6 一般廃棄物の焼却に伴う炭素排出係数(施行令第 3 条第 1 項第 1 号ニ)
(参考)
廃プラスチック類の
区分
排出係数
炭素排出係数×44/12
(kg-C/t)
(kg-CO2/ t)
廃プラスチック類(合成繊維の廃棄物に限る。)
624
2,288
廃プラスチック類(合成繊維の廃棄物を除く。)
754
2,765
廃棄物を原材料とする固形燃料(古紙又は廃プラスチッ
ク類を主たる原材料とするもの及び動物性の廃棄物又
は植物性の廃棄物のみを原材料とするものを除く。)
211
774
17
<参考>
プラスチックごみ焼却量(乾重)は、次式によって推計できる。以下に、廃プラスチック類比率を推
計するための 2 種類の方法について説明する。
焼却ごみ中
プラスチックごみ
ごみ
廃プラスチック類比率
(100%-プラスチッ
焼却量(乾重) = 焼却量(湿重) ×
×
(湿重ベース)
クごみ水分含有率)
(t)
(t)
(%)
※廃プラスチック類の水分率が把握できない場合には、我が国の温室効果ガス排出量算定において用
いられている水分率である 20%(環境省廃棄物・リサイクル対策部「平成 16 年度 廃棄物の広域移
動対策検討調査及び廃棄物等循環利用量実態調査報告書(廃棄物等循環利用量実態調査編)」によ
る。)を用いることができる。
(1)ごみ焼却施設のピット中のごみ組成分析結果を利用する方法
ごみ焼却施設の維持管理においては関係通知で示された分析・検査項目を含む各種のデータが把握さ
れていることが一般的であり、これにはごみピット中のごみの組成種類分析も含まれる。よって、この
データを焼却ごみ中の廃プラスチック類の比率を設定するために活用できる。
具体的には、ごみ質については年 4 回以上分析することとされている。また、ごみの組成種類分析に
ついては、以下の6種類が標準とされている:①紙、布類 ②ビニール・合成樹脂・ゴム・皮革類
木・竹・ワラ類
③
④ちゅう芥類(動植物性残渣、卵殻、貝殻を含む。) ⑤不燃物類 ⑥その他(孔眼寸
法約 5mm のふるいを通過したもの)
よって、これらの組成種類のうち「ビニール・合成樹脂・ゴム・皮革類」の重量比を焼却ごみ中の廃
プラスチック類比率として適用してよい。年間(年度)を算定期間とする場合には、当該年度に実施さ
れた各分析の重量比の平均値を用いることが考えられる。
ただし、上記通知では、水分率については焼却施設のごみピットから採取した試料(ごみ)全体につ
いて把握することとされていることから、各組成種類の水分率までは分析されていない場合がある。こ
の場合には、ごみ質の分析においてプラスチックごみの水分率を新たに把握する必要があるが、把握が
困難な場合には、上記の数値(20%)を用いることができる。
一方、乾重ベースでのプラスチック類の比率が把握されている場合には、焼却ごみ量[湿重量]×(100%
-焼却ごみ全体の水分率)×(廃プラスチック類の比率[乾重ベース])により、焼却されるプラスチック
ごみの量を推計することができる。
(2)排出段階に着目したごみ組成分析結果を利用する方法
家庭等から排出された段階(収集ステーション等)のごみを組成分析に供し、その結果に基づき焼却
ごみ中の廃プラスチック比率を推計する方法も考えられる。容器包装のリサイクル等が進展する中で、
排出段階のごみ組成を調査しているケースは増えてきていると考えられる。
しかし、ごみ焼却施設では、家庭から収集されるごみに加えて、事業系ごみや粗大ごみ・資源ごみ等
の破砕・選別施設における処理残渣が焼却される場合もあるほか、収集ごみ以外に直接に搬入されるご
みを処理している場合もある。このため、これらの各種のごみ種類について、それぞれの組成を把握し
た上で、焼却ごみ中の廃プラスチック類の比率を推計することが容易ではない場合(施設)も多いこと
に留意する必要がある。
なお、この方法には、排出量の算定に必要なデータを得るにとどまらず、プラスチックごみの由来が
明らかとなることで、実行計画の進行管理の点検評価の充実あるいは効果的な地球温暖化対策の立案等
に資する利点があると考えられる。
18
3.4.1.5 産業廃棄物の焼却に伴う CO2 の排出(第 1 号ホ)
・算定の対象
地方公共団体が産業廃棄物を焼却している場合、この焼却の際に排出される CO2 の量を算
定するもの。ただし、汚泥や動物のふん尿等のバイオマス(生物体)起源の廃棄物の焼却に
伴う排出は、国際的な取り決め(IPCC ガイドライン)に基づき排出量には含めないこととさ
れている。
従って、ここでの算定の対象は、化石燃料由来の産業廃棄物の燃焼に限られる。
・算定方法
焼却した廃油、廃プラスチック類の量にそれぞれの炭素排出係数を乗じ、これらに 44/12
を乗して二酸化炭素排出量に換算し、これらを合算することにより算定する。
排出量(kg-CO2) =廃棄物焼却量(t) × 炭素排出係数(kg-C/t) × 44/12(kg-CO2/kg-C)
…(廃棄物の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
活動量は、地方公共団体により焼却された廃油の量(単位:トン)及び地方公共団体によ
り焼却された産業廃棄物の廃プラスチック類の量(単位:トン)である。これらについて、
実績値を集計していない場合には、推計により求めることになる。例えば、焼却した産業廃
棄物の量に廃油または廃プラスチック類の平均的な割合を乗じることによりそれぞれ算定す
ることができる。平均的な割合は、サンプル調査等により把握することが考えられる。
・排出係数
廃油・廃プラスチック類の焼却に係る排出係数を表-7 に示す。これらの数値は、それぞれ
に含有される炭素の量により設定される。
表-7 産業廃棄物の焼却に伴う炭素排出係数(施行令第 3 条第 1 項第 1 号ホ)
炭素排出係数
(kg-C/t)
(参考)
炭素排出係数
×44/12
(kg-CO2/t)
廃油
796
2,919
廃プラスチック類
697
2,556
産業廃棄物の区分
表注)温室効果ガス排出吸収目録(インベントリ)で用いられている廃プラスチック類の排出係数は 2,554kg-CO2/t
であるが、施行令第 3 条に基づく計算では 2,556 kg-CO2/t となる。
なお、算定・報告・公表制度においては、合成繊維と廃ゴムタイヤについて区別した排出
係数が省令で定められている。この排出係数(参考資料 3)を用いて、施行令第 3 条第 2 項
を適用し、これらを区別した詳細な算定を行うことも可能である。
19
3.4.1.6 その他実測等により得られる排出量(第 1 号ヘ)
・算定の対象
施行令第 3 条第 1 項第 1 号イ~ホに掲げるもの以外で、二酸化炭素を発生させる人為的活
動(バイオマス由来のものを除く)がある場合に算定する。
特定排出者の算定・報告・公表制度や我が国の温室効果ガス排出吸収目録では、施行令第
3 条第 1 項第 1 号イ~ホに掲げるもの以外では、以下のような活動からの二酸化炭素の排出
を対象としている。
<燃料の燃焼>
◇施行令別表第一(表-5)に掲げる以外の燃料の使用(P.12<参考>参照)
<燃料からの漏出>
◇油田及びガス田の試掘
◇原油及び天然ガスの生産、輸送
◇油田における通気弁からの排出
<工業プロセス>
◇セメントの製造
◇生石灰の製造、ソーダ石灰ガラス・鉄鋼の製造、ソーダ灰の製造・使用
◇ドライアイスの使用
等
こうした活動を地方公共団体が事務事業として行っている場合には、これらに伴う CO2 排
出量を把握する。
把握の方法は実測が望ましいが、実測が困難である場合には、既存の知見(原単位)を用
い、活動量から推計することもできる。算定・報告・公表制度における排出係数等の一覧は
巻末(参考資料 3)に掲載しているので、参考にされたい。
20
3.4.2
メタン(CH4)
(施行令第 3 条第 1 項第 2 号)
3.4.2.1 ボイラーにおける燃料の使用に伴う CH4 の排出(第 2 号イ)
・算定の対象
ボイラーにおいて、木材や木炭を燃料として使用した際に燃料中の炭素の一部が不完全燃
焼して排出されるメタンの量を算定するもの。なお、ボイラーで石油、ガスなどの化石燃料
を使用する場合には算定の対象外である。ここではボイラーの形式等は問わない。
・算定方法
ボイラーで使用した木材、木炭の量(発熱量)に排出係数を乗じて、それらを合算するこ
とにより算定する。
排出量(kg-CH4)= 燃料消費量(GJ)×排出係数(kg-CH4/GJ)
…(燃料の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
ボイラーで使用した木材、木炭の量は、燃料の使用または購入の記録、ボイラーの運転記
録等を整理して把握することが考えられる。単位は、熱量の単位である GJ(ギガジュール)14
を用いる。木材、木炭の使用量はキログラム(またはトン)単位で記載されていることが多
いため、これらを次式により熱量単位に換算する必要がある。
燃料使用量(GJ)
=
燃料使用量(kg)×
単位発熱量(GJ/ kg)
標準的な単位発熱量を表-8 に示す。自らが実際に使用した燃料の単位発熱量が得られる場
合には、施行令第 3 条第 2 項の規定に基づき、それらを用いることができる。
・排出係数
排出係数を表-8 に示す。排出係数は、ボイラーで木材、木炭を燃焼させて 1GJ の熱を発生
させた際に排出されるメタンの量として設定され、過去の国内での実測例に基づく。
表-8 ボイラーにおける燃料の燃焼に伴うメタンの排出係数(施行令別表第二)
(参考)
燃料の区分
単位発熱量
排出係数
単位発熱量×
(GJ/kg) (kg-CH4/GJ) 排出係数
(kg-CH4/kg)
14
木材
0.0144
木炭
0.0305
0.074
0.0011
0.0023
1GJ は 1MJ の 1000 倍の値である。1kcal は 0.00000419GJ(4.19×10-6)に相当する。
21
3.4.2.2 ガス機関またはガソリン機関(定置式)における燃料の使用に伴う CH4 の排出(第 2 号ロ)
・算定の対象
航空機、自動車及び船舶以外で用いられる定置式のガス機関またはガソリン機関
15 で燃料
を使用した際に排出されるメタンの量を算定するもの。
・算定方法
定置式のガス機関またはガソリン機関で使用した LPG、都市ガスの量(発熱量)に排出係
数を乗じて、それらを合算することにより算定する。
排出量(kg-CH4)=燃料消費量(GJ) × 排出係数(kg-CH4/GJ)
…(燃料の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
定置式のガス機関またはガソリン機関で使用した LPG、都市ガスの量は、燃料の使用また
は購入の記録、ガス機関またはガソリン機関の運転記録等を整理して把握することが考えら
れる。単位は、熱量の単位である GJ(ギガジュール)を用いる。LPG、都市ガスの使用量を
kg、Nm3 または m3 単位(P. 10 参照)から熱量単位に換算する方法は次式による。
燃料使用量(GJ)
= 燃料使用量(kg, Nm3, m3)×
単位発熱量(GJ/ kg, Nm3, m3)
標準的な単位発熱量を表-9 に示す。自らが実際に使用した燃料の単位発熱量が得られる場
合には、施行令第 3 条第 2 項の規定に基づき、それらを用いることができる。
・排出係数
排出係数を表-9 に示す。排出係数は、定置式のガス機関またはガソリン機関で燃料を燃焼
させて 1GJ の熱を発生させた際に排出されるメタンの量として設定され、過去の国内での実
測例に基づく。
定置式のガス機関(ガスエンジン)またはガソリン機関(ガソリンエンジン)とは、非常用発電機、コージェネ
レーションシステム等の自家発電施設等の可搬式でない内燃機関を指す。したがって、例えば、ガスエンジンを動
力とするガス冷房機であれば、
「ガス機関」に該当する。
15
22
表-9 ガス機関またはガソリン機関(定置式)における燃料の燃焼に伴うメタンの排出係数
(施行令別表第三)
(参考)
燃料の区分
単位
単位発熱量
排出係数
単位発熱量×
(GJ/kg) (kg-CH4/GJ) 排出係数
(kg-CH4/kg)
LPG
kg
0.0508
都市ガス
Nm3
0.0448
都市ガス(参考)
m3
0.0433
0.0027
0.054
0.0024
0.0023
<参考>
定置式のガス機関またはガソリン機関において、LPG または都市ガス以外の燃料を使用している場合
は、施行令第 3 条第 1 項第 2 号タ及び第 3 号レに該当する量として排出量を算定し、総排出量に含める
ことができる。この場合、排出量は実測が原則となるが、上記と同様、燃料使用量にその燃料の単位発
熱量を乗じてギガジュール単位に換算し、これに 0.054(kg-CH4/GJ)及び 0.00062(kg-N2O/GJ)を乗じ
ることにより算出することもできる。
23
3.4.2.3 家庭用機器における燃料の使用に伴う CH4 の排出(第 2 号ハ)
・算定の対象
こんろ、湯沸器、ストーブ等の家庭用機器で燃料を使用した際に排出されるメタンの量を
算定するもの。小規模の出張所等で、家庭用のこんろ、瞬間湯沸器、ストーブ、ファンヒー
ター等を使用している場合に算定対象となる。ボイラー等による給湯、空調システムは対象
としない。また、熱源に電気を使用するものは対象としない。
・算定方法
こんろ、湯沸器、ストーブ等の家庭用機器で使用した灯油、LPG 及び都市ガスの量に、そ
れぞれの単位発熱量を乗じ、さらに排出係数を乗じて、それらを合算することにより算定す
る。
排出量(kg-CH4)= 燃料消費量(GJ)×排出係数(kg-CH4/GJ)
…(燃料の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
家庭用機器で使用した灯油、LPG、都市ガスの量は、燃料の使用または購入の記録等を整
理して把握することが考えられる。単位は、熱量の単位である GJ(ギガジュール)を用いる。
灯油、LPG、都市ガスの使用量を ℓ,kg,Nm3 または m3 単位から熱量単位に換算する方法は
次式による。
燃料使用量(GJ)
=
燃料使用量(ℓ,kg, Nm3, m3)×
単位発熱量(GJ/ ℓ,kg, Nm3, m3)
標準的な単位発熱量を表-10 に示す。自らが実際に使用した燃料の単位発熱量が得られる
場合には、施行令第 3 条第 2 項の規定に基づき、それらを用いることができる。
・排出係数
排出係数を表-10 に示す。排出係数は、家庭用機器で燃料を燃焼させて 1GJ の熱を発生さ
せた際に排出されるメタンの量として設定され、過去の国内での実測例に基づく。
表-10 家庭用機器における燃料の燃焼に伴うメタンの排出係数(施行令別表第四)
燃料の区分
単位発熱量
排出係数
単位
3
3
(GJ/ℓ,kg,Nm ,m ) (kg-CH4/GJ)
灯油
ℓ
0.0367
LPG
kg
0.0508
都市ガス
Nm3
0.0448
都市ガス(参考)
m3
0.0433
0.0095
(参考)
単位発熱量×
排出係数
(kg-CH4/ℓ,kg,Nm3 ,m3)
0.00035(3.5×10-4)
0.00023(2.3×10-4)
0.0045
0.00020(2.0×10-4)
0.00019(1.9×10-4)
24
3.4.2.4 自動車の走行に伴う CH4 の排出(第 2 号ニ)
・算定の対象
自動車の走行に伴い排出されるメタンの量を算定するもの。
・算定方法
使用している自動車の種類(表-11 参照)ごとの総走行距離に、自動車の種類ごとに定め
られる排出係数をそれぞれ乗じ、それらを合算することにより算定する。
排出量(kg-CH4) = 総走行距離(km) × 排出係数(kg-CH4/km)
…(自動車の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
自動車の種類ごとの総走行距離は、公用車の走行記録等を整理して把握することが考えら
れる。単位はキロメートルを用いる。
※走行距離の把握方法について
公用車は「自動車管理規則」などにより走行距離が把握されている場合が多いと考えられるが、集
計が難しい場合、例えば、燃料の使用量を集計し、次の換算式により走行距離を求めることもできる。
走行距離(km)= 燃料の使用量(ℓ)× 平均的な燃費(km/ℓ)
ここで用いる平均的な燃費については、実際の使用条件を勘案した値を用いることが望ましい。
・排出係数
排出係数を表-11 に示す。これらの値は、自動車が 1km 走行する際に排出されるメタンの
量として設定され、自動車の種類毎の過去の実測例に基づく。
表-11
自動車の走行に係るメタンの排出係数(施行令第 3 条第 1 項第 2 号ニ)
排出係数
(単位:kg-CH4/km)
自動車の区分
ガソリン・LPG を燃料とする普通・小型乗用車(定員 10 名以下)
0.000010
(1.0×10-5)
ガソリンを燃料とする乗用車(定員 11 名以上)
0.000035
(3.5×10-5)
ガソリンを燃料とする軽乗用車
0.000010
(1.0×10-5)
ガソリンを燃料とする普通貨物車
0.000035
(3.5×10-5)
ガソリンを燃料とする小型貨物車
0.000015
(1.5×10-5)
ガソリンを燃料とする軽貨物車
0.000011
(1.1×10-5)
ガソリンを燃料とする特種用途車
0.000035
(3.5×10-5)
軽油を燃料とする普通・小型乗用車(定員 10 名以下)
0.0000020 (2.0×10-6)
軽油を燃料とする乗用車(定員 11 名以上)
0.000017
(1.7×10-5)
軽油を燃料とする普通貨物車
0.000015
(1.5×10-5)
軽油を燃料とする小型貨物車
0.0000076 (7.6×10-6)
軽油を燃料とする特種用途車
0.000013
25
(1.3×10-5)
<参考>自動車の区分の適用について
①バス
バスは、表-11 に示したうち乗用車の排出係数を適用する。(表-11 の「乗用車」とは、施行令にお
ける「人の運送の用に供する」自動車のこと)
②「特種用途車」と「特殊自動車」の違い
「特種用途車」とは、国土交通省の「自動車の用途等の区分について(依命通達)
」(昭和 35 年自
動車交通局長通達)の一部改正(平成 13 年 4 月 6 日付け、自動車交通局長通達)の区分により示さ
れた自動車のことで、散水車、霊きゅう車、各種作業車、塵芥車等を指す。
「特殊自動車」とは、「道路運送車両法施行規則」別表第1により定められた「大型特殊自動車」
及び「小型特殊自動車」のことで、ショベル・ローダ、フォークリフト、農耕トラクタ等を指し、特
種用途車とは異なる。
施行令第3条第1項第2号ニの(7)、
(12)等の「…その他特種の用途に供するもの」とは、
「特
種用途車」を指す。
「特殊自動車」から排出されるメタン、一酸化二窒素については、施行令には定めはなく、我が国
の温室効果ガス排出吸収目録(インベントリ)においても算定対象としていない。なお、地方公共団
体において、施行令第3条第2項に基づき、独自に排出係数を設定することは可能である。
③ハイブリッド自動車
ハイブリッド自動車は、道路運送車両法上、普通・小型自動車の規定を準用しており、当面、当該
ハイブリッド自動車の燃料(ガソリン、軽油)
・用途(
「普通・小型乗用車(定員 10 名以下)」等)に
応じた自動車の区分による排出係数を適用して算定する。なお、地方公共団体において、施行令第3
条第2項に基づき、独自に排出係数を設定することも可能である。
④電気自動車
電気自動車については、走行形態上、メタン及び一酸化二窒素を排出しないため、本区分の算定対
象外である。なお、電気の使用に伴う二酸化炭素の排出については算定対象となるため、施設におい
て使用した量と重複計上とならないように留意した上で、電気の使用量を把握する必要がある。
⑤天然ガス自動車(CNG 車)及びその他の燃料の自動車
CNG 車については、現在、施行令には定めがないが、我が国のインベントリの算定対象となって
いる。このため、施行令第3条第2項の規定を適用してメタン及び一酸化二窒素の排出量を算定する
場合、インベントリにおいて使用されている排出係数(下表に示す。
)を用いることができる。
メタノール自動車、エタノール自動車、燃料電池車からの排出については、
施行令には定めはなく、
インベントリの算定にも含まれていない。なお、地方公共団体において、施行令第3条第2項に基づ
き、独自に排出係数を設定することは可能である。
CNG 車の区分
排出係数(平均値)
メタン(kgCH4/km) 一酸化二窒素(kgN2O/km)
小型貨物(及び乗用、軽乗用、軽貨物)
0.0000084
0.0000002
普通貨物
0.000366
0.0000128
特種用途
0.000414
0.0000145
バス
0.001098
0.0000384
出典:
「温室効果ガス排出量算定に関する検討結果(案)運輸分科会報告書」(平成 17 年度温室効果
ガス排出量算定方法検討会第 3 回会合資料)より引用し、g を kg 単位とした。
26
3.4.2.5 船舶の航行に伴う CH4 の排出(第 2 号ホ)
・算定の対象
国内の港の間を船舶が航行する際に排出されるメタンの量を算定するもの。地方公共団体
が船舶を所有し航行させている場合に算定対象とする。
・算定方法
船舶で使用した燃料の種類(表-12 参照)ごとの量に、燃料の種類ごとに定められる排出
係数をそれぞれ乗じ、それらを合算することにより算定する。
排出量(kg-CH4) =燃料消費量(kℓ) ×排出係数(kg-CH4/ kℓ)
…(燃料の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
船舶で使用した燃料の量を、燃料種ごとにキロリットル(kℓ)単位で把握する。燃料の使
用または購入の記録等を整理して把握することが考えられる。
・排出係数
排出係数を表-12 に示す。これらの値は、船舶で1kℓ の燃料が使用された際に排出される
メタンの量として設定され、過去の実測例に基づく。
表-12
船舶の航行に係るメタンの排出係数(施行令第 3 条第 1 項第 2 号ホ)
燃料の区分
排出係数
(単位:kg-CH4/kℓ)
軽油
0.25
A 重油
0.26
B 重油・C 重油
0.28
27
3.4.2.6 家畜の消化管内発酵(反すう等)に伴う CH4 の排出(第 2 号ヘ)
・算定の対象
家畜が反すう等をすることにより、その体内から排出されるメタンの量を算定するもの。
地方公共団体が事務・事業に関連して、例えば、農業試験場や直営農場等で家畜(牛、馬、
めん羊、山羊、豚)を飼養している場合(畜産振興の目的で農家から有償で牛等を受け入れ
飼育しているような場合を含む。
なお、算定・報告・公表制度においては、水牛の排出係数が省令で定められている。この
排出係数(参考資料 3)を用いて、水牛も算定対象に含めること(第 1 項第 2 号タ)も可能
である。
・算定方法
算定期間に飼養していた家畜の種類(表-13 参照)ごとの平均的な頭数に、家畜の種類ご
とに定められる排出係数をそれぞれ乗じ、それらを合算することにより算定する
排出量(kg-CH4)
=
平均的な飼養頭数(頭)
16 。
× 排出係数(kg-CH4/頭)
…(家畜の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
家畜の平均的な飼養頭数は、飼養記録等を集計して把握することが考えられる。なお、「平
均的な飼養頭数」とは、算定期間において通常、飼養されていた頭数のことであり、算定期
間中に飼養頭数が大幅に増減していなければ
17 、算定期間内の代表的なある時点(例えば、
年度初めや年度末等)での飼養頭数を、「平均的な飼養頭数」と見なしても差し支えない。
・排出係数
排出係数を表-13 に示す。これらの値は、家畜の種類ごとに、それらが反すう等をするこ
とによりその体内から 1 頭当たり 1 年間に排出されるメタンの量として設定され、過去の実
測例に基づく。
表-13
家畜の消化管内発酵に係る排出係数(施行令第 3 条第 1 項第 2 号ヘ)
家畜の区分
牛
馬
めん羊
山羊
豚
排出係数
(単位:kg-CH4/頭)
82
18
4.1
4.1
1.1
なお、算定・報告・公表制度においては、乳用牛と肉用牛を区別した排出係数が省令で定
められている。この排出係数(参考資料 3)を用いて、乳用牛と肉用牛を区別した詳細な算
定(施行令第 3 条第 2 項)も可能である。
排出係数は1年間の排出量として設定されているため、算定期間が1年でない場合には、さらに算定期間の1年
間に対する比率((算定期間(年)/(1年間))を乗じる必要がある。例えば、半年間の排出量を算定しようとす
る場合は 排出量=飼養頭数×排出係数×1/2 となる。
17 例えば、年度当初に 100 頭の牛を飼養しており、半年後に飼養をやめてしまった場合などは、当該年度の平均飼
養頭数は 50 頭とみなす。同様に、例えば、牧場での受入期間が 4 月から 9 月の場合についても当該年度の平均飼
養頭数は受入頭数の半分とみなす。
16
28
3.4.2.7 家畜のふん尿の処理等に伴う CH4 の排出(第 2 号ト)
・算定の対象
家畜が排せつするふん尿の処理等に伴い排出されるメタンの量を算定するもの。地方公共
団体が事務・事業に関連して、例えば、農業試験場や直営農場等で家畜(牛、馬、めん羊、
山羊、豚、鶏)を飼養している場合(畜産振興の目的で農家から有償で牛等を受け入れ飼育
しているような場合を含む。
なお、算定・報告・公表制度においては、水牛の排出係数が省令で定められている。第 2
号ヘと同様、これを用いて、水牛も算定対象に含めること(第 1 項第 2 号タ)も可能である。
・算定方法
算定期間に飼養していた家畜の種類(表-14 参照)ごとの平均的な頭羽数に、家畜の種類
ごとに定められる排出係数をそれぞれ乗じ、それらを合算することにより算定する
排出量(kg-CH4) = 平均的な飼養頭羽数(頭・羽)
×
18 。
排出係数(kg-CH4/頭・羽)
…(家畜の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
家畜の平均的な飼養頭数は、飼養記録等を集計して把握することが考えられる。なお、「平
均的な飼養頭数」とは、算定期間において通常、飼養されていた頭数のことであり、算定期
間中に飼養頭数が大幅に増減していなければ
19 、算定期間内の代表的なある時点(例えば、
年度初めや年度末等)
での飼養頭数を、「平均的な飼養頭数」と見なしても差し支えない。牛、
馬、めん羊、山羊、豚については、活動量は第 2 号ヘと共通である。
・排出係数
排出係数を表-14 に示す。これらの値は、家畜の種類ごとに、それらが 1 頭羽当たり 1 年
間に排せつするふん尿を処理等する際に排出されるメタンの量として設定され、過去の実測
例に基づく。
表-14
家畜のふん尿処理に係るメタンの排出係数(施行令第 3 条第 1 項第 2 号ト)
家畜の区分
牛
馬
めん羊
山羊
豚
鶏
排出係数
(単位:kg-CH4/頭,羽)
24
2.1
0.28
0.18
1.5
0.011
なお、算定・報告・公表制度においては、牛、豚及び鶏についてふん尿の処理方法に応じ
た詳細な排出係数が省令で定められており、これによりふん尿の管理方法の実態や高度化に
応じた排出量を算定することができる(3.5.3 節(例 3)も参照)。ただし、この排出係数につ
いては、活動量の把握方法が上記とは異なっていることに留意する必要がある。
18
19
排出係数は1年間の排出量として設定されていることに留意する必要がある。(脚注16参照)
年度途中に飼養をやめてしまった場合、牧場での受入期間が 4 月から 9 月の場合などについては脚注17参照。
29
3.4.2.8 水田からの CH4 の排出(第 2 号チ)
・算定の対象
水田に水を張ることにより嫌気条件下で発生し、大気中に排出されるメタンの量を算定す
るもの。地方公共団体が事務・事業に関連して、例えば、農業試験場や直営農場等の水田で
耕作を行っている場合に対象となる。
なお、嫌気条件下で発生し、排出されるメタンの量を算定するものであるため、例えば、
陸稲を栽培する場合や、水田用地であっても休耕等により耕作しない(水を張らない)場合
は、算定の対象とはならない。
・算定方法
算定期間内に耕作した(水を張った)水田の面積に排出係数を乗じることにより算定する
20 。
排出量(kg-CH4) =水田耕作面積(m2) ×排出係数(kg-CH4/m2)
・活動量の把握方法
活動量は、算定期間内に稲を栽培するために耕作した(水を張った)水田の面積であり、
各試験場等の管理記録等を集計して把握することが考えられる。
・排出係数
排出係数は、耕作された 1 平方メートルの水田から排出されるメタンの量(単位:キログ
ラム)として設定され、その値は 0.016kg-CH4/m2 である。
なお、算定・報告・公表制度においては、間欠灌漑水田と常時湛水田を区別した排出係数
が省令で定められている。この排出係数(参考資料 3)を用いて、両者を区別した詳細な算
定(施行令第 3 条第 2 項)も可能である。
排出係数は1年間の排出量として設定されているため、算定期間が1年でない場合には、さらに算定期間の1年
間に対する比率((算定期間(年)/(1年間))を乗じる必要がある。例えば、年間の排出量を算定しようとする
場合は 排出量=水田耕作面積×排出係数×1/2 となる。
20
30
3.4.2.9 放牧地における牛のふん尿からの CH4 の排出(第 2 号リ)
・算定の対象
放牧地の土壌に直接排泄された牛のふん尿から大気中に排出されるメタンの量を算定する
もの。地方公共団体が牛の放牧場を保有している場合(畜産振興の目的で農家から有償で牛
を受け入れ飼育しているような場合を含む。
・算定方法
算定期間に放牧した牛の平均的頭数に排出係数を乗じることにより算定する
排出量(kg-CH4)
=
平均的な放牧頭数(頭)
21 。
× 排出係数(kg-CH4/頭)
・活動量の把握方法
牛の平均的な放牧頭数は、飼養記録等を集計して把握することが考えられる。なお、「平均
的な放牧頭数」とは、算定期間において、通年平均で放牧されていた頭数のことであり、1
年間のうち、放牧期間とそうでない期間がある場合には、放牧日数
22 を把握して、以下の式
により平均的な放牧頭数を算出する。
平均放牧頭数(頭)= 飼養頭数(頭)× 年間放牧日数(日)/ 365(日)
・排出係数
排出係数は、放牧された牛 1 頭が 1 年間に排泄するふん尿から発生するメタンの量(単位:
キログラム)として設定され、その値は
1.3kg-CH4/頭 である。
排出係数は1年間の排出量として設定されているため、算定期間が1年でない場合には、さらに算定期間の1年
間に対する比率((算定期間(年)/(1年間))を乗じる必要がある。例えば、年間の排出量を算定しようとする
場合は 排出量=飼養頭数×排出係数×1/2 となる。
21
我が国全体の排出量の算定では、全国の代表的な放牧日数として、191 日間(4 月下旬から 10 月まで)を用いて
いる。
22
31
3.4.2.10 農業活動に伴う殻またはわらの焼却による CH4 の排出(第 2 号ヌ)
・算定の対象
農業活動に伴い殻またはわらを焼却した際に排出されたメタンの量を算定するもの。地方
公共団体が事務・事業に関連して、例えば、農業試験場や直営農場等で焼却処理した殻また
はわらが対象となる。
なお、算定・報告・公表制度においては、各種の植物性のもの(農業廃棄物)を焼却した
場合の排出係数が省令で定められている。この排出係数(参考資料 3)を用いて、これらも
算定対象に含めること(第 1 項第 2 号タ)も可能である。
・算定方法
算定期間内に焼却した殻またはわらの量に、対応する排出係数をそれぞれ乗じ、それらを
合算することにより算定する。
排出量(kg-CH4) =焼却量(kg) ×排出係数(kg-CH4/kg)
…(殻、わらについてそれぞれ算定して合算)
・活動量の把握方法
活動量は、農業活動に伴い焼却した殻またはわらの量とされているが、直接集計すること
が困難な場合には、他の類似事例の実測値を用いて推計することが望ましい。
・排出係数
排出係数を表-15 に示す。排出係数は、1kg の殻またはわらを焼却させた際に排出されるメ
タンの量として設定され、過去の国内での実測例に基づく。
表-15 農業活動に伴う殻またはわらの焼却によるメタンの排出係数(施行令第 3 条第 2 号ヌ)
植物性のものの区分
排出係数
(kg-CH4/kg)
殻
0.0021
わら
0.0021
32
3.4.2.11 廃棄物の埋立処分場からの CH4 の排出(第 2 号ル)
・算定の対象
焼却されずに埋立処分された廃棄物が分解する際に排出されるメタンの量を算定するもの。
地方公共団体が管理する廃棄物処分場において、食物くず(厨芥類のこと。産業廃棄物にあ
っては、
「動植物性残さ」及び「家畜の死体」に相当する。紙くず、繊維くずまたは木くずを
焼却せずに埋立処分している、または過去に埋立処分していた場合に対象となる。
なお、施行令には定めはないが、算定・報告・公表制度においては各種の汚泥(下水汚泥、
し尿処理汚泥、浄水汚泥、製造業に係る有機性汚泥)も算定対象としている。これらについ
ても、施行令第 3 条第 1 項第 2 号タを適用し、算定対象に含めることができる。
・算定方法
算定期間に焼却せずに埋立処分した廃棄物の量(単位:トン)に、廃棄物の種類ごとに定
められる排出係数をそれぞれ乗じ、それらを合算することにより算定する。
排出量(kg-CH4) =廃棄物の埋立処分量(t) ×排出係数(kg-CH4/t)
…(廃棄物の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
複数の区分の廃棄物(例:不燃ごみと粗大ごみ不燃残渣)を埋め立てている場合には、廃
棄物の区分ごとに、埋立量と平均的な組成率を乗じる。平均的な組成率は、廃棄物の組成調
査を実施している場合には、その結果をもとに設定することが望ましい。実施していない場
合には、例えば、我が国のインベントリで設定している各組成の比率(表-16 参照)を用い
ることができる。なお、この数値は、直接埋立量に乗じることに注意する必要がある。また、
繊維くずの量は、生物分解を受けない合成繊維の埋立量を除き、天然繊維くずに限定するこ
とが望ましい。繊維くずの組成率は判明しているが、そのうち天然繊維くずの割合が不明な
場合には、表-16 に示した「天然繊維くず割合」を用いてよい。
ここで、排出量の算定のために求める食物くず等の直接埋立処分量は乾重量であるが、通
常の廃棄物処分量や組成率のデータは水分を含む湿重量ベースとなっていることが多いので
注意が必要である。例えば、直接埋立処分量、組成率のデータがいずれも湿重量ベースの場
合は、以下の式により乾重量ベースの処分量を求める。
X 年度の食物くず
の直接埋立処分量
(乾重)
X 年度の廃棄物の
= 直接埋立処分量
(湿重)
×
食物くずの組成率
(湿重ベース)
食物くずに
× 1 - 含まれる水
分の比率
注)水分の比率が不明な場合、我が国のインベントリで用いられている比率を用いることができる。(一
般廃棄物の場合は次のとおり 食物くず:75%、紙くず:20%、繊維くず:20%、木くず:45%)
33
表-16 インベントリで設定している一般廃棄物の直接埋立量の組成率(湿ベース %)
厨芥類
(食物くず)
22.7%
紙
(紙くず)
23.3%
繊維
天然繊維
くず割合
2.1%
47.8%
繊維のうち天然繊維
(繊維くず)
木竹草類等
(木くず)
1.0%
4.4%
注1)本比率は平成 14 年度のデータである。
注2)本比率は一般廃棄物の直接埋立量(焼却残さの埋立処分量などは含まない。)の湿重量に乗じる。
注3)本比率は湿重ベースである、排出量を算定するためには、さらに水分率を控除する必要がある。
出典:平成 17 年度 温室効果ガス排出量算定方法検討会「温室効果ガス排出量算定に関する検討
結果(案)廃棄物分科会報告書」
、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部「廃棄物の広域移動
対策検討調査及び廃棄物等循環利用量実態調査報告書(廃棄物等循環利用実態調査編)」及び「日
本の廃棄物処理」より算出。
34
・排出係数
排出係数を表-17 に示す。平成 18 年の施行令の改正により、紙くずと繊維くずについて、
異なる排出係数が示されるようになったため留意する必要がある。
これらの値は、1 トンの廃棄物(乾重量)が分解する際に排出されるメタンの量として廃
棄物の種類ごとに設定され、過去の国内の実測例に基づいている。
表-17 廃棄物の埋立処分場からのメタンの排出係数(施行令第 3 条第 2 号ル)
廃棄物の区分
排出係数
(kg-CH4/t)
食物くず
145
紙くず
136
繊維くず
150
木くず
151
なお、この数値は嫌気性埋立に対応したものであり、我が国のインベントリにおいては、
準好気性埋立処分場に対しては、メタン補正係数として 0.5 をこれらに乗じた値を適用して
いる。
(3.5.2 節②(P.69)を参照)
35
3.4.2.12 下水またはし尿の処理に伴う CH4 の排出(第 2 号ヲ)
・算定の対象
下水の終末処理場(下水道法第 2 条第 6 号に規定する終末処理場)で下水を、またはし尿
処理施設(廃棄物処理法第 8 条第 1 項に規定するし尿処理施設)でし尿を処理する際に排出
されるメタンの量を算定するもの。
なお、し尿の処理量には、生し尿のほか、浄化槽汚泥を含む。
・算定方法
算定期間内に下水終末処理場で処理した下水またはし尿処理施設で処理した下水等の量に
排出係数を乗じることにより算定する。
排出量(kg-CH4) =下水またはし尿の処理量(m3) ×排出係数(kg-CH4/m3)
…(終末処理場及びし尿処理施設について別々に算定して合算)
・活動量の把握方法
終末処理場において処理した下水の量及びし尿処理施設において処理したし尿の量は、処
理に係る記録等から求めることができる。
・排出係数
排出係数を表-18 に示す。これらの値は、1m3 の下水またはし尿を処理する際に排出される
メタンの量として設定され、国内での実測例に基づく。
表-18 下水またはし尿の処理に伴うメタンの排出係数(施行令第 3 条第 2 号ヲ)
施設の区分
排出係数
(kg-CH4/m3)
終末処理場
0.00088
し尿処理施設
0.038
なお、算定・報告・公表制度においては、し尿処理施設について各種の処理方式(嫌気性
消化、好気性消化、高負荷生物学的脱窒素処理、その他の生物学的脱窒素処理、膜分離処理、
その他)を区別した排出係数が省令で定められている。この排出係数(参考資料 3)を用い
て、両者を区別した詳細な算定(施行令第 3 条第 2 項)も可能である。
36
3.4.2.13 浄化槽によるし尿及び雑排水の処理に伴う CH4 の排出(第 2 号ワ)
・算定の対象
浄化槽でし尿及び雑排水を処理する際に排出されるメタンの量を算定するもの。地方公共団
体の保有する施設内に浄化槽が設置されている場合に対象となる。(下記<参考>も参照)
なお、農業集落排水施設は、浄化槽法に基づく浄化槽であることから、地方公共団体の管理
する農業集落排水施設での処理量も本区分で算定する。漁業集落排水施設や林業集落排水施設
についても同様とする。
・算定方法
設置されている浄化槽の処理対象人員に排出係数を乗じることにより算定する
排出量(kg-CH4)
=
処理対象人員(人) ×
23 。
排出係数(kg-CH4/人)
・活動量の把握方法
処理対象人員とは、算定対象となる浄化槽を通常利用している人数を指す。庁舎に設置さ
れている浄化槽の場合には、その庁舎の職員数を処理対象人員とみなして差し支えない。
・排出係数
排出係数は、1 人当たり 1 年分のし尿及び雑排水を処理する際に排出されるメタンの量と
して設定され、その値は、国内での実測例に基づき 0.59kg-CH4/人 である。
<参考>
改正浄化槽法(平成 13 年 4 月 1 日施行)では、浄化槽は合併処理浄化槽をさすが、改正後において
も既設単独処理浄化槽については浄化槽法上の浄化槽とみなすものとしている。施行令第 3 条では、浄
化槽法第 2 条第 1 号に規定する浄化槽を算定対象としており、合併処理浄化槽及び既設単独処理浄化槽
の両方を一括して対象とした排出係数(0.59kg-CH4/人、0.023kg- N2O/人)が定められている。
算定・報告・公表制度においては、両者で区別した排出係数(合併処理浄化槽(省令別表第 11 第 2
項)0.2kg-CH4/人、0.02kg- N2O/人、単独処理浄化槽(同第 3 項)1.1 kg-CH4/人、0.026kg- N2O/人)が定
められている。また、コミュニティ・プラント(管渠収集)(同表第 1 項)及びくみ取便所の便槽(同
表第 4 項)も排出係数(いずれも 0.20kg-CH4/人、それぞれ 0.039 及び 0.020kg- N2O/人)が定められてい
る。
実行計画制度における総排出量の算定においても、施行令第 3 条第 2 項を適用することで両者を区別
した算定を行い、また、施行令第 3 条第 1 項第 2 号タ及び第 3 号レ(実測その他適切な方法によるその
他の区分)を適用することでコミュニティ・プラント及びくみ取便所の便槽についても算定に含めるこ
とができる。
排出係数は1年間の排出量として設定されているため、算定期間が1年でない場合には、さらに算定期間の1年
間に対する比率((算定期間(年)/(1年間))を乗じる必要がある。例えば、年間の排出量を算定しようとする
場合は 排出量=処理対象人員×排出係数×1/2 となる。
23
37
3.4.2.14 一般廃棄物の焼却に伴う CH4 の排出(第 2 号カ)
・算定の対象
一般廃棄物を焼却する際に排出されるメタンの量を算定するもの。メタンの排出量は、焼
却される廃棄物の種類、焼却時の燃焼条件等に依存するため、ここでは、全国の平均的な組
成の一般廃棄物を想定し、焼却施設の種類で区分して算定する。
なお、し尿処理施設で発生した汚泥を焼却している場合には、し尿を処理して発生した汚
泥が一般廃棄物であることから、当面、本区分の対象とする。なお、施行令第 3 条第 2 号タ
の規定により、地方公共団体が実測等により算定することも可能である。
・算定方法
算定期間中に焼却した施設の区分(表-19 参照)ごとの一般廃棄物の量に、施設の区分ご
とに定められた排出係数をそれぞれ乗じ、それらを合算することにより算定する。
排出量(kg-CH4) =一般廃棄物の焼却量(t) ×排出係数(kg-CH4/t)
…(焼却施設の区分ごとに別々に算定して合算)
・活動量の把握方法
一般廃棄物の焼却量は、各焼却施設における一般廃棄物の焼却量に係る記録を集計するこ
と等により把握することができる。なお、ここでは、二酸化炭素排出量の算定とは異なり、
一般廃棄物の全量(プラスチックに限らない)を、湿重量で把握する。
・排出係数
排出係数を表-19 示す。これらの値は、焼却施設の種類ごとに、それぞれの施設で1トン
の一般廃棄物を焼却した際に排出されるメタンの量として設定され、過去の国内での実測例
に基づく。
表-19 一般廃棄物の焼却に伴うメタンの排出係数(施行令第 3 条第 2 号カ)
排出係数
(kg-CH4/t)
焼却施設の区分
0.00095
(9.5×10-4)
准連続燃焼式焼却施設
0.077
(7.7×10-2)
バッチ燃焼式焼却施設
0.076
(7.6×10-2)
連続燃焼式焼却施設
38
3.4.2.15 産業廃棄物の焼却に伴う CH4 の排出(第 2 号ヨ)
・算定の対象
産業廃棄物を焼却する際に排出されるメタンの量を算定するもの。地方公共団体が産業廃
棄物(廃油、汚泥)の焼却を行っている場合に対象となる。産業廃棄物であっても、紙くず、
木くず、廃プラスチック類の焼却時には、メタンは排出されないものとして取り扱う。
なお、メタンの排出量は、焼却する廃棄物の種類、燃焼の条件等に依存するが、産業廃棄
物はその種類により組成が大きく異なるため、産業廃棄物の種類で区分して算定する。
・算定方法
産業廃棄物の種類(表-20 参照)で区分し、それぞれの産業廃棄物の焼却量に、産業廃棄
物の種類ごとに定められた排出係数をそれぞれ乗じ、それらを合算することにより算定する。
排出量(kg-CH4) =産業廃棄物(廃油、汚泥)
の焼却量(t) ×排出係数(kg-CH4/t)
…(廃棄物の区分ごとに別々に算定して合算)
・活動量の把握方法
地方公共団体が焼却した産業廃棄物の量(湿重量)を、焼却施設の受入記録等から把握す
る。これらについて実績値を集計していない場合には、推計により求めることになる。例え
ば、地方公共団体が自ら焼却した産業廃棄物の量にそれぞれの種類ごとの平均的な組成率
(%)を乗じることにより推計することができる。
なお、本項における「汚泥」は、下水汚泥を含む。(3.4.3.16 産業廃棄物の焼却に伴う N2O
の排出(第 3 号タ)においては、下水汚泥とその他の汚泥を区別して算定する。
)
・排出係数
排出係数を表-20 に示す。これらの値は、1 トンの当該産業廃棄物を焼却した際に排出され
るメタンの量として、過去の国内の実測例に基づいて設定されている。
表-20 産業廃棄物の焼却に伴うメタンの排出係数(施行令第 3 条第 2 号ヨ)
排出係数
(kg-CH4/t)
産業廃棄物の区分
廃油
0.00056
(5.6×10-4)
汚泥
0.0097
(9.7×10-3)
39
3.4.2.16 その他実測等により得られる排出量(第 2 号タ)
・算定の対象
施行令第 3 条第 1 項第 2 号イ~ヨに掲げるもの以外で、メタンを発生させる人為的活動が
ある場合に算定する。
特定排出者の算定・報告・公表制度や我が国の温室効果ガス排出吸収目録では、施行令第
3 条第 1 項第 2 号イ~ヨに掲げるもの以外では、以下のような活動からのメタンの排出を対
象としている。
<燃料の燃焼>
◇ボイラー,ディーゼル機関,ガス・ガソリン機関以外の各種炉における燃料・電気の使用
24
◇施行令第 3 条第 1 項第 2 号ニ(表-10)以外に掲げる自動車(例:天然ガス自動車(CNG
車)
)
、自動二輪車、原動機付自転車の走行(P.26<参考>参照)
◇航空機(ヘリコプターを含む。
)の航行に伴う燃料の使用
◇鉄道の運行に伴う軽油の使用
<燃料からの漏出>
◇油田及びガス田の試掘
◇原油及び天然ガスの生産、輸送
◇油田における通気弁からの排出
◇都市ガスの製造
<廃棄物・排水の処理>
◇施行令第 3 条第 1 項第 2 号ルに掲げる以外の廃棄物(各種汚泥)の埋立処分
◇有機性廃棄物(生ごみや下水汚泥等)のコンポスト化
◇ごみ固形燃料(RDF・RPF)の燃料利用
25
◇施行令第 3 条第 1 項第 2 号ヲ・ワに掲げる以外の生活・商業排水処理(コミュニティ・
プラント、汲み取り便槽)
◇生活排水の自然界における分解(未処理のまま公共用水域に排出される生活排水)
<工業プロセス>
◇カーボンブラック等化学製品の製造
<農業>
◇農業廃棄物(とうもろこし、豆類、根菜類及びさとうきびに係るもの)の野焼き
施行令第 3 条における排出係数は、燃焼に用いる空気中に既に CH4 が存在することを考慮した吸気補正を行った
値が設定されている。一方、我が国の温室効果ガス排出吸収目録では、現在、吸気補正を行わない係数によって排
出量を算定している。このため、実測による場合、及び、同目録の算定方法の検討結果において示されている知見
を参照する場合には、この点に留意する必要がある。なお、施行令第 6 条における算定・報告・公表制度の排出係
数は吸気補正を行った数値であるため、実行計画制度における総排出量の算定にそのまま用いることができる。
24
25
脚注24を参照
40
こうした活動を地方公共団体が事務事業として行っている場合には、これらに伴うメタン
排出量を把握する。
把握の方法は実測が望ましいが、実測が困難である場合には、既存の知見(原単位)を用
い、活動量から推計することもできる。算定・報告・公表制度における排出係数等の一覧は
巻末(参考資料-3)に掲載しているので、参考にされたい。
41
3.4.3
一酸化二窒素(N2O)
(施行令第 3 条第 1 項第 3 号)
3.4.3.1 ボイラーにおける燃料の使用に伴う N2O の排出(第 3 号イ)
・算定の対象
ボイラー(流動床ボイラーを除く。)において、一般炭や木材、木炭、B 重油、C 重油を燃
料として使用した際に排出される一酸化二窒素の量を算定するもの。なお、ボイラーで A 重
油や気体燃料を使用する場合には、
一酸化二窒素は排出されないものとして取り扱う。また、
算定・報告・公表制度においては、流動床ボイラーの排出係数が省令で定められている。こ
の排出係数(参考資料 3)を用いて、流動床ボイラーについても算定対象に含めること(第 1
項第 3 号レ)も可能である。
・算定方法
ボイラーで使用した燃料の種類ごとの量に、対応する排出係数をそれぞれ乗じ、それらを
合算することにより算定する。
排出量(kg-N2O) =燃料消費量(GJ)×排出係数(kg- N2O/GJ)
…(燃料の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
ボイラーで使用した一般炭、木材、木炭、B 重油、C 重油の量は、燃料の使用または購入
の記録、ボイラーの運転記録等を整理して把握することが考えられる。単位は、熱量の単位
である GJ(ギガジュール)を用いる。重量、体積から熱量への換算は、次式による。
燃料使用量(GJ)
=
燃料使用量(kg, ℓ)×
単位発熱量(GJ/ kg, ℓ)
標準的な単位発熱量を表-21 に示す。自らが実際に使用した燃料の単位発熱量が得られる
場合には、施行令第 3 条第 2 項の規定に基づき、それらを用いることができる。
・排出係数
排出係数を表-21 に示す。排出係数は、ボイラーで一般炭、木材、木炭、B 重油、C 重油を
燃焼させて 1GJ の熱を発生させた際に排出される一酸化二窒素の量として設定され、過去の
国内での実測例に基づく。
表-21 ボイラーにおける燃料の燃焼に伴う一酸化二窒素の排出係数(施行令別表第五)
燃料の区分
単位
単位発熱量
(GJ/kg,ℓ)
一般炭
kg
0.0257
木材
kg
0.0144
木炭
kg
0.0305
B重油・C重油
ℓ
0.0419
排出係数
(kg-N2O/GJ)
0.00058
(5.8×10-4)
0.000017
(1.7×10-5)
42
(参考)
単位発熱量×排出係数
(kg-N2O/kg,ℓ)
0.000015
(1.5×10-5)
0.0000084
(8.4×10-6)
0.000018
(1.8×10-5)
0.00000071
(7.1×10-7)
3.4.3.2 ディーゼル機関における燃料の使用に伴う N2O の排出(第 3 号ロ)
・算定の対象
自動車、鉄道車両及び船舶以外で用いられる定置式のディーゼル機関で燃料を使用した際
に排出される一酸化二窒素の量を算定するもの。
・算定方法
当該ディーゼル機関で使用した燃料の種類ごとの量に、燃料の種類ごとに定められる排出
係数を乗じて、それらを合算することにより算定する。
排出量(kg-N2O)= 燃料消費量(GJ)× 排出係数(kg-N2O /GJ)
…(燃料の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
活動量は、定置式のディーゼル機関で使用した燃料の種類ごとの量であり、燃料の使用ま
たは購入の記録等を整理して把握することが考えられる。単位は、熱量の単位である GJ(ギ
ガジュール)を用いる。重量、体積から熱量への換算は、次式による(LPG、都市ガスの計
量単位については P. 10 参照)
。
燃料使用量(GJ)
燃料使用量(kg, ℓ, Nm3, m3)×
=
単位発熱量(GJ/ kg, ℓ, Nm3, m3)
標準的な単位発熱量を表-22 に示す。自らが実際に使用した燃料の単位発熱量が得られる
場合には、施行令第 3 条第 2 項の規定に基づき、それらを用いることができる。
・排出係数
排出係数を表-22 に示す。排出係数は、使用される燃料の種類ごとに設定され、ディーゼ
ル機関で燃料を燃焼させて 1GJ の熱を発生させた際に排出される一酸化二窒素の量として設
定される。
表-22 ディーゼル機関における燃料の燃焼に伴う一酸化二窒素の排出係数(施行令別表第六)
(参考)
単位発熱量
排出係数
単位発熱量×排出係数
3
3
(GJ/ℓ,kg, Nm , m ) (kg-N2O/GJ)
(kg-N2O/ℓ,kg,Nm3,m3)
燃料の区分
単位
灯油
ℓ
0.0367
0.000062 (6.2×10-5)
軽油
ℓ
0.0377
0.000064 (6.4×10-5)
A重油
ℓ
0.0391
0.000066 (6.6×10-5)
B重油・C重油
ℓ
0.0419
LPG
kg
0.0508
0.000086 (8.6×10-5)
都市ガス
Nm3
0.0448
0.000076 (7.6×10-5)
都市ガス(参考)
m3
0.0433
0.000074 (7.4×10-5)
0.0017
43
0.000071 (7.1×10-5)
3.4.3.3 ガス機関またはガソリン機関(定置式)における燃料の使用に伴う N2O の排出(第 3 号ハ)
・算定の対象
航空機、自動車及び船舶以外で用いられる定置式のガス機関またはガソリン機関
26 で燃料
を使用した際に排出される一酸化二窒素の量を算定するもの。
・算定方法
当該ガス機関またはガソリン機関で使用した燃料の種類ごとの量に、燃料の種類ごとに定
められる排出係数を乗じて、それらを合算することにより算定する。
排出量(kg-N2O)= 燃料消費量(GJ)× 排出係数(kg-N2O /GJ)
…(燃料の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
CH4 の排出(第 2 号ロ)と同一であり、3.4.2.2 節(P.22)を参照のこと。
・排出係数
排出係数を表-23 に示す。排出係数は、使用される燃料の種類ごとに設定され、定置式の
ガス機関またはガソリン機関で燃料を燃焼させて 1GJ の熱を発生させた際に排出される一酸
化二窒素の量として設定される。
なお、LPG または都市ガス以外の燃料を使用している場合については、3.4.2.2 節(p.22)
を参照のこと。
表-23 ガス・ガソリン機関における燃料の燃焼に伴う一酸化二窒素の排出係数(施行令別表第三)
燃料の区分
単位
(参考)
単位発熱量
排出係数
単位発熱量×排出係数
(GJ/kg, Nm3, m3) (kg-N2O/GJ)
3
3
(kg-N2O/kg,Nm ,m )
26
LPG
Kg
0.0508
都市ガス
Nm3
0.0448
都市ガス(参考)
m3
0.0433
0.00062
(6.2×10-4)
0.000031(3.1×10-5)
0.000028(2.8×10-5)
0.000027(2.7×10-5)
脚注15参照
44
3.4.3.4 家庭用機器における燃料の使用に伴う N2O の排出(第 3 号ニ)
・算定の対象
こんろ、湯沸器、ストーブ等の家庭用機器で燃料を使用した際に排出される一酸化二窒素
の量を算定するもの。小規模の出張所等で、家庭用のこんろ、瞬間湯沸器、ストーブ、ファ
ンヒーター等を使用している場合に算定対象となる。ボイラー等による給湯、空調システム
は対象としない。また、熱源に電気を使用するものは対象としない。
・算定方法
こんろ、湯沸器、ストーブ等の家庭用機器で使用した灯油、LPG 及び都市ガスの量に排出
係数を乗じて、それらを合算することにより算定する。
排出量(kg-N2O)= 燃料消費量(GJ)× 排出係数(kg-N2O /GJ)
…(燃料の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
CH4 の排出(第 2 号ハ)と同一であり、3.4.2.3 節(P.24)を参照のこと。
・排出係数
排出係数を表-24 に示す。排出係数は、家庭用機器で燃料を燃焼させて 1GJ の熱を発生さ
せた際に排出される一酸化二窒素の量として設定され、過去の国内での実測例に基づく。
表-24 家庭用機器における燃料の燃焼に伴う一酸化二窒素の排出係数(施行令別表第四)
単位発熱量
排出係数
3
3
(GJ/ℓ,kg,Nm ,m ) (kg-N2O/GJ)
燃料の区分
単位
灯油
ℓ
0.0367
LPG
kg
0.0508
都市ガス
Nm3
0.0448
都市ガス(参考)
m3
0.0433
0.00057
(5.7×10-4)
(参考)
単位発熱量×
排出係数
(kg-N2O/ℓ,kg,Nm3,m3)
0.000021 (2.1×10-5)
0.0000046(4.6×10-6)
0.000090
(9.0×10-5)
0.0000040(4.0×10-6)
0.0000039(3.9×10-6)
45
3.4.3.5 自動車の走行に伴う N2O の排出(第 3 号ホ)
・算定の対象
自動車の走行に伴い排出される一酸化二窒素の量を算定するもの。
・算定方法
使用している自動車の種類(表-25 参照)ごとの総走行距離に、自動車の種類ごとに定め
られる排出係数をそれぞれ乗じ、それらを合算することにより算定する。
排出量(kg- N2O) = 総走行距離(km) × 排出係数(kg-N2O/km)
…(自動車の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
CH4 の排出(第 2 号ニ)と同一であり、3.4.2.4 節(P.25)を参照のこと。
・排出係数
排出係数を表-25 に示す。これらの値は、自動車が 1km 走行する際に排出される一酸化二
窒素の量として、過去の実測値をもとに、自動車の種類ごとに設定される。なお、自動車の
区分の適用については、3.4.2.4 節<参考>(P.26)を参照されたい。
表-25
自動車の走行に係る一酸化二窒素の排出係数(施行令第 3 条第 1 項第 3 号ホ)
自動車の区分
排出係数
(単位:kg-N2O/km)
ガソリン・LPG を燃料とする普通・小型乗用車(定員 10 名以下)
0.000029 (2.9×10-5)
ガソリンを燃料とする乗用車(定員 11 名以上)
0.000041 (4.1×10-5)
ガソリンを燃料とする軽乗用車
0.000022 (2.2×10-5)
ガソリンを燃料とする普通貨物車
0.000039 (3.9×10-5)
ガソリンを燃料とする小型貨物車
0.000026 (2.6×10-5)
ガソリンを燃料とする軽貨物車
0.000022 (2.2×10-5)
ガソリンを燃料とする特種用途車
0.000035 (3.5×10-5)
軽油を燃料とする普通・小型乗用車(定員 10 名以下)
0.000007 (7.0×10-6)
軽油を燃料とする乗用車(定員 11 名以上)
0.000025 (2.5×10-5)
軽油を燃料とする普通貨物車
0.000014 (1.4×10-5)
軽油を燃料とする小型貨物車
0.000009 (0.9×10-5)
軽油を燃料とする特種用途車
0.000025 (2.5×10-5)
46
3.4.3.6 船舶の航行に伴う N2O の排出(第 3 号ヘ)
・算定の対象
国内の港の間を船舶が航行する際に排出される一酸化二窒素の量を算定するもの。地方公
共団体が船舶を所有し航行させている場合に算定対象とする。
・算定方法
船舶で使用した燃料の種類(表-26 参照)ごとの量に、燃料の種類ごとに定められる排出
係数をそれぞれ乗じ、それらを合算することにより算定する。
排出量(kg-N2O) =燃料消費量(kℓ) ×排出係数(kg-N2O/ kℓ)
…(燃料の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
CH4 の排出(第 2 号ホ)と同一であり、3.4.2.5 節(P.27)を参照のこと。
・排出係数
排出係数を表-26 に示す。これらの値は、船舶で1kℓ の燃料が使用された際に排出される
一酸化二窒素の量として、燃料の種類ごとに設定される。
表-26
船舶の航行に係る一酸化二窒素の排出係数(施行令第 3 条第 1 項第 3 号ヘ)
燃料の区分
排出係数
(単位:kg-N2O/kℓ)
軽油
0.073
A 重油
0.074
B 重油・C 重油
0.079
47
3.4.3.7 麻酔剤(笑気ガス)に伴う N2O の排出(第 3 号ト)
・算定の対象
麻酔剤の使用により排出される一酸化二窒素の量を算定するもの。
・算定方法
医療用ガスとして使用される一酸化二窒素は、全量が大気中に放出されると想定する。
排出量(kg-N2O) =使用した一酸化二窒素の量(kg-N2O)
・活動量の把握方法
活動量は、地方公共団体が経営する病院で麻酔剤(笑気ガス)として使用された一酸化二
窒素の量であり、麻酔剤の購入の記録等を集計して把握することが考えられる
27
排出された一酸化二窒素を回収・破壊している場合は、回収量を差し引いて算定する。
48
27 。
3.4.3.8 家畜のふん尿の処理等に伴う N2O の排出(第 3 号チ)
・算定の対象
家畜が排せつするふん尿の処理等に伴い排出される一酸化二窒素の量を算定するもの。地
方公共団体が事務・事業に関連して、例えば、農業試験場や直営農場等で家畜(牛、豚、鶏)
を飼養している場合(畜産振興の目的で農家から有償で牛等を受け入れ飼育しているような
場合を含む。
なお、算定・報告・公表制度においては、めん羊、山羊または馬、水牛の排出係数が省令
で定められている。この排出係数(参考資料 3)を用いて、これらの家畜も算定対象に含め
ること(第 1 項第 3 号レ)も可能である。
・算定方法
算定期間に飼養していた家畜の種類(表-27 参照)ごとの平均的な頭羽数に、家畜の種類
ごとに定められる排出係数をそれぞれ乗じ、それらを合算することにより算定する 28。
排出量(kg-N2O) =
平均的な飼養頭羽数(頭・羽)
× 排出係数(kg-N2O/頭・羽)
…(家畜の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
CH4 の排出(第 2 号ト)と同一であり、3.4.2.7 節(P.29)を参照のこと。ただし、牛、豚及
び鶏が本区分での把握対象となる。
・排出係数
排出係数を表-27 に示す。これらの値は、家畜の種類ごとに、それらが 1 頭羽当たり 1 年
間に排せつするふん尿を処理等する際に排出される一酸化二窒素の量(単位:キログラム)
として設定されている。
表-27
家畜のふん尿処理に係る一酸化二窒素の排出係数(施行令第 3 条第 1 項第 3 号チ)
家畜の区分
排出係数
(単位:kg-N2O/頭,羽)
牛
1.61
豚
0.56
鶏
0.0293
なお、算定・報告・公表制度においては、牛、豚及び鶏についてふん尿の処理方法に応じ
た詳細な排出係数が省令で定められており、これによりふん尿の管理方法の実態や高度化に
応じた排出量を算定することができる(3.5.3 節(例 3)も参照)。ただし、この排出係数につ
いては、活動量の把握方法が上記とは異なっていることに留意する必要がある。
排出係数は1年間の排出量として設定されているため、算定期間が1年でない場合には、さらに算定期間の1年
間に対する比率((算定期間(年)/(1年間))を乗じる必要がある。例えば、年間の排出量を算定しようとする
場合は 排出量=飼養頭数×排出係数×1/2 となる。
28
49
3.4.3.9 耕地に使用された化学肥料からの N2O の排出(第 3 号リ)
・算定の対象
窒素を含んだ化学肥料を畑や水田で使用することにより排出される一酸化二窒素の量を算
定するもの。地方公共団体が事務・事業に関連して、例えば、農業試験場や直営農場等の畑
や水田で耕作を行っている場合に対象となる。
なお、施行令の平成 14 年改正以前においては、畑を対象に使用された肥料(化学肥料以外
も含む。)からの排出を算定対象としていたが、これは現在の本区分の算定対象とは異なるた
め、留意する必要がある。(改正以前から本区分について算定していた場合には 3.4.3.10 節も
参照)
・算定方法
算定基礎期間に耕地で使用した化学肥料に含まれる窒素の量に排出係数を乗じることによ
り算定する。
排出量(kg-N2O) =化学肥料に含まれる窒素の量(t-N) ×排出係数(kg-N2O/t-N)
…(耕地の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
活動量は、算定期間内に耕地で使用された化学肥料に含まれる窒素の量であり、各試験場
等の管理記録等を集計して把握することが考えられる。
・排出係数
排出係数を表-28 に示す。これらの値は、耕地の種類ごとに、使用された化学肥料に含ま
れていた 1 トンの窒素のうち、化学変化等により一酸化二窒素として排出される量(直接的
な大気への排出の他に間接排出(アンモニア等として揮発したものが大気沈降により発生し
た量及び硝酸として溶脱・流出した窒素から微生物の作用により発生した量)を含む。)とし
て設定されている。このため、算定・報告・公表制度において省令で定められている耕地に
おける栽培のための肥料の使用についての 13 農作物の排出係数(化学肥料とそれ以外を区別
しておらず、間接排出分が含まれていない。)とは異なることに留意が必要である。
表-28
耕地に使用された化学肥料からの一酸化二窒素の排出係数
(施行令第 3 条第 1 項第 3 号リ)
耕地の区分
排出係数
(単位:kg-N2O/t-N)
畑
9.74
水田
4.87
50
3.4.3.10 耕地に使用された化学肥料以外の肥料からの N2O の排出(第 3 号ヌ)
・算定の対象
農作物の栽培に使用される肥料(化学肥料を除く)から排出される一酸化二窒素の量を算
定するもの。
なお、算定・報告・公表制度においては、耕地における栽培のための肥料の使用について
13 農作物の排出係数(化学肥料とそれ以外を区別していない。)が省令で定められており、
これをそのまま用いて下記以外の農作物(麦等)についても排出量を算定することができる。
ただし、施行令第 3 条第 1 項第 3 号ヌとしては化学肥料以外のみを対象とする必要があるこ
とに留意する必要がある。
(その理由は 3.4.3.9 節を参照。)
また、同制度においては、耕地における肥料としての農作物残さの使用についての排出係
数も省令で定めているが、これに対応する施行令第 3 条第 1 項第 3 号の区分はない。これを
算定する場合は第 3 条第 1 項第 3 号レとして、本区分とは別途に算定する。
・算定方法
農作物の種類(表-29 参照)ごとの量に、栽培に使用された肥料に含まれる窒素の量に排
出係数を乗じることにより算定する。
排出量(kg-N2O) =肥料に含まれる窒素の量(t-N) ×排出係数(kg-N2O/ t-N)
…(農作物の種類ごとに算定して合算)
・活動量の把握方法
農作物の栽培のために使用された肥料(化学肥料を除く)に含まれる窒素の量を、作物種
ごとに把握する。各試験場等の管理記録等を集計して把握することが考えられる。
・排出係数
排出係数を表-29 に示す。これらの値は、農作物の栽培で1トンの窒素が使用された際に
排出される一酸化二窒素の量(第 3 号リとは異なり間接排出は含まない。)として、作物の種
類ごとに設定される。
表-29
農作物の栽培に使用された肥料からの一酸化二窒素の排出係数
(施行令第 3 条第 1 項第 3 号ヌ)
農作物の区分
排出係数(単位:kg-N2O/t-N)
野菜
9.74
水稲
4.87
果樹
9.74
茶樹
45.6
ばれいしょ
9.74
飼料作物
9.74
51
3.4.3.11 放牧地における牛のふん尿からの N2O の排出(第 3 号ル)
・算定の対象
放牧地の土壌に直接排泄された牛のふん尿から大気中に排出される一酸化二窒素の量を算
定するもの。地方公共団体が牛の放牧場を保有している場合(畜産振興の目的で農家から有
償で牛を受け入れ飼育しているような場合を含む。
なお、算定・報告・公表制度においては、めん羊、山羊または馬、水牛の排出係数が省令
で定められている。この排出係数(参考資料 3)を用いて、これらの家畜も算定対象に含め
ること(第 1 項第 3 号レ)も可能である。
・算定方法
算定期間に放牧した牛の平均的頭数に排出係数を乗じることにより算定する 29。
排出量(kg-N2O) =
平均的な放牧頭数(頭)
×
排出係数(kg-N2O/頭)
・活動量の把握方法
CH4 の排出(第 2 号リ)と同一であり、3.4.2.9 節(P.31)を参照のこと。
・排出係数
排出係数は、放牧された牛 1 頭が 1 年間に排泄するふん尿から発生する一酸化二窒素の量
として設定され、その値は 0.18kg-N2O/頭 である。
排出係数は 1 年間の排出量として設定されているため、算定期間が 1 年でない場合には、さらに算定期間の 1 年
間に対する比率((算定期間(年)/(1 年間))を乗じる必要がある。例えば、年間の排出量を算定しようとする
場合は 排出量=飼養頭数×排出係数×1/2 となる。
29
52
3.4.3.12 農業活動に伴う殻またはわらの焼却による N2O の排出(第 3 号ヲ)
・算定の対象
農業活動に伴い殻またはわらを焼却した際に排出された一酸化二窒素の量を算定するもの。
地方公共団体が事務・事業に関連して、例えば、農業試験場や直営農場等で焼却処理した殻
またはわらが対象となる。
なお、算定・報告・公表制度においては、各種の植物性のもの(農業廃棄物)を焼却した
場合の排出係数が省令で定められている。この排出係数(参考資料 3)を用いて、これらも
算定対象に含めること(第 1 項第 3 号レ)も可能である。
・算定方法
算定期間内に焼却した殻またはわらの量に、対応する排出係数をそれぞれ乗じ、それらを
合算することにより算定する。
排出量(kg-N2O) =焼却量(kg) ×排出係数(kg-N2O/kg)
…(殻、わらについてそれぞれ算定して合算)
・活動量の把握方法
CH4 の排出(第 2 号ヌ)と同一であり、3.4.2.10 節(P.32)を参照のこと。
・排出係数
排出係数を表-30 に示す。排出係数は、1kg の殻またはわらを焼却させた際に排出される一
酸化二窒素の量として設定され、過去の国内での実測例に基づく。
表-30 農業活動に伴う殻またはわらの焼却による一酸化二窒素の排出係数
(施行令第 3 条第 1 項第 3 号ヲ)
植物性のものの区分
排出係数
(kg-N2O/kg)
殻
0.000057 (5.7×10-5)
わら
0.000057 (5.7×10-5)
53
3.4.3.13 下水またはし尿の処理に伴う N2O の排出(第 3 号ワ)
・算定の対象
下水の終末処理場(下水道法第 2 条第 6 号に規定する終末処理場)で下水を、またはし尿
処理施設(廃棄物処理法第 8 条第 1 項に規定するし尿処理施設)でし尿を処理する際に排出
される一酸化二窒素の量を算定するもの。
なお、し尿の処理量には、生し尿のほか、浄化槽汚泥を含む。
・算定方法
算定期間内に下水終末処理場で処理した下水またはし尿処理施設で処理した下水等の量に
排出係数を乗じることにより算定する。
排出量(kg-N2O) =下水またはし尿の処理量(m3 ) ×排出係数(kg-N2O/m3)
…(終末処理場及びし尿処理施設について別々に算定して合算)
・活動量の把握方法
CH4 の排出(第 2 号ヲ)と同一であり、3.4.2.12 節(P.36)を参照のこと。
・排出係数
排出係数を表-31 に示す。これらの値は、1m3 の下水またはし尿を処理する際に排出される
一酸化二窒素の量として設定され、国内での実測例に基づく。
表-31 下水またはし尿の処理に伴う一酸化二窒素の排出係数(施行令第 3 条第 1 項第 3 号ワ)
排出係数
(kg-N2O/m3)
施設の区分
終末処理場
0.00016 (1.6×10-4)
し尿処理施設
0.00093 (9.3×10-4)
なお、算定・報告・公表制度においては、し尿処理施設について各種の処理方式(嫌気性
消化、好気性消化、高負荷生物学的脱窒素処理、その他の生物学的脱窒素処理、膜分離処理、
その他)を区別した排出係数が省令で定められている。この排出係数(参考資料 3)を用い
て、両者を区別した詳細な算定(施行令第 3 条第 2 項)も可能である。ただし、この排出係
数については、活動量の把握方法が上記とは異なっていること(処理されたし尿に含まれる
窒素の量を把握する必要がある。
)に留意する必要がある。
54
3.4.3.14 浄化槽によるし尿及び雑排水の処理に伴う N2O の排出(第 3 号カ)
・算定の対象
浄化槽でし尿及び雑排水を処理する際に排出される一酸化二窒素の量を算定するもの。地
方公共団体の保有する施設内に浄化槽が設置されている場合に対象となる。(浄化槽の区分、
コミュニティ・プラント及びくみ取便所の便槽を対象とした一酸化二窒素の排出量の算定に
ついては、3.4.2.13 節<参考>(P.37)を参照されたい。)
なお、農業集落排水施設は、浄化槽法に基づく浄化槽であることから、地方公共団体の管理
する農業集落排水施設での処理量も本区分で算定する。漁業集落排水施設や林業集落排水施設
についても同様とする。
・算定方法
設置されている浄化槽の処理対象人員に排出係数を乗じることにより算定する
排出量(kg-N2O) =
対象処理人員(人)
×
30 。
排出係数(kg-N2O/人)
・活動量の把握方法
CH4 の排出(第 2 号ワ)と同一であり、3.4.2.13 節(P.37)を参照のこと。
・排出係数
排出係数は、1 人当たり 1 年分のし尿及び雑排水を処理する際に排出される一酸化二窒素
の量として、その値は、国内での実測例に基づき 0.023kg-N2O/人 である。
排出係数は1年間の排出量として設定されているため、算定期間が1年でない場合には、さらに算定期間の1年
間に対する比率((算定期間(年)/(1年間))を乗じる必要がある。例えば、年間の排出量を算定しようとする
場合は 排出量=処理対象人員×排出係数×1/2 となる。
30
55
3.4.3.15 一般廃棄物の焼却に伴う N2O の排出(第 3 号ヨ)
・算定の対象
一般廃棄物を焼却する際に排出される一酸化二窒素の量を算定するもの。一酸化二窒素の
排出量は、焼却される廃棄物の種類、焼却時の燃焼条件等に依存するため、ここでは、全国
の平均的な組成の一般廃棄物を想定し、焼却施設の種類で区分して算定する。
・算定方法
算定期間中に焼却した施設の区分(表-32 参照)ごとの一般廃棄物の量に、施設の区分ご
とに定められた排出係数をそれぞれ乗じ、それらを合算することにより算定する。
排出量(kg-N2O) =一般廃棄物の焼却量(t) ×排出係数(kg-N2O/t)
…(焼却施設の区分ごとに別々に算定して合算)
・活動量の把握方法
CH4 の排出(第 2 号カ)と同一であり、3.4.2.14 節(P.38)を参照のこと。
・排出係数
排出係数を表-32 に示す。これらの値は、焼却施設の種類ごとに、それぞれの施設で1ト
ンの一般廃棄物を焼却した際に排出される一酸化二窒素の量として設定され、過去の国内で
の実測例に基づく。
表-32 一般廃棄物の焼却に伴う一酸化二窒素の排出係数(施行令第 3 条第 1 項第 3 号ヨ)
排出係数
(kg-N2O/t)
焼却施設の区分
連続燃焼式焼却施設
0.0567
(5.67×10-2)
准連続燃焼式焼却施設
0.0539
(5.39×10-2)
バッチ燃焼式焼却施設
0.0724
(7.24×10-2)
56
3.4.3.16 産業廃棄物の焼却に伴う N2O の排出(第 3 号タ)
・算定の対象
産業廃棄物を焼却する際に排出される一酸化二窒素の量を算定するもの。地方公共団体が
産業廃棄物の焼却を行っている場合に対象となる。
なお、一酸化二窒素の排出量は、焼却する廃棄物の種類、燃焼の条件等に依存するが、産
業廃棄物はその種類により組成が大きく異なるため、産業廃棄物の種類で区分して算定する。
算定・報告・公表制度においては、繊維くず、動植物性残さ及び家畜の死体を焼却した場
合の排出係数が省令で定められている。この排出係数(参考資料 3)を用いて、これらも算
定対象に含めること(第 1 項第 3 号レ)も可能である。
・算定方法
産業廃棄物の種類(表-33 参照)で区分し、それぞれの産業廃棄物の焼却量に、産業廃棄
物の種類ごとに定められた排出係数をそれぞれ乗じ、それらを合算することにより算定する。
排出量(kg- N2O) =産業廃棄物の焼却量(t) ×排出係数(kg-N2O/t)
…(廃棄物の区分ごとに別々に算定して合算)
・活動量の把握方法
地方公共団体が焼却した産業廃棄物の量(湿重量)を、焼却施設の受入記録等から把握す
る。これらについて実績値を集計していない場合には、推計により求めることになる。例え
ば、地方公共団体が自ら焼却した産業廃棄物の量にそれぞれの種類ごとの平均的な組成率
(%)を乗じることにより推計することができる。
なお、メタン(第 2 号ヨ)と異なり、汚泥と下水汚泥は区別して把握する必要がある。
・排出係数
排出係数を表-33 に示す。これらの値は、1 トンの当該産業廃棄物を焼却した際に排出され
る一酸化二窒素の量として、過去の国内の実測例に基づいて設定されている。
表-33 産業廃棄物の焼却に伴う一酸化二窒素の排出係数(施行令第 3 条第 1 項第 3 号タ)
産業廃棄物の区分
排出係数(kg-N2O/t)
紙くず又は木くず
0.010
廃油
0.0098
廃プラスチック類
0.17
下水汚泥
1.09
汚泥(下水汚泥を除く)
0.45
算定・報告・公表制度においては、下水汚泥について各種の処理方式(凝集剤の種類及び
燃焼温度帯の別)を区別した排出係数が省令で定められている。この排出係数(参考資料 3)
を用いて、両者を区別した詳細な算定や地球温暖化対策としての下水汚泥焼却方式変更の効
果の反映(施行令第 3 条第 2 項)も可能である(3.5.3 節例 3)
。なお、省令では廃プラスチッ
ク類のうち、廃ゴムタイヤとそれ以外を区別しているが、排出係数は同一である。
57
3.4.3.17 その他実測等により得られる排出量(第 3 号レ)
・算定の対象
施行令第 3 条第 1 項第 3 号イ~タに掲げるもの以外で、一酸化二窒素を発生させる人為的
活動がある場合に算定する。
特定排出者の算定・報告・公表制度や我が国の温室効果ガス排出吸収目録では、施行令第
3 条第 1 項第 3 号イ~タに掲げるもの以外では、以下のような活動からの一酸化二窒素の排
出を対象としている。
<燃料の燃焼>
◇ボイラー、ディーゼル機関、ガス・ガソリン機関以外のガスタービンや各種炉における燃料・電
気の使用
31
◇施行令第 3 条第 1 項第 3 号ホ(表-24)以外に掲げる自動車(例:天然ガス自動車(CNG
車)
)
、自動二輪車、原動機付自転車の走行(P.26<参考>参照)
◇航空機(ヘリコプターを含む。
)の航行に伴う燃料の使用
◇鉄道の運行に伴う軽油の使用
<燃料からの漏出>
◇油田の試掘
<廃棄物・排水の処理>
◇有機性廃棄物(生ごみや下水汚泥等)のコンポスト化
◇ごみ固形燃料(RDF・RPF)の燃料利用
32
◇施行令第 3 条第 1 項第 3 号ワ・カに掲げる以外の生活・商業排水処理(コミュニティ・
プラント、汲み取り便槽)
◇生活排水の自然界における分解(未処理のまま公共用水域に排出される生活排水)
<工業プロセス>
◇硝酸、アジピン酸の製造
<農業>
◇ 耕地(豆類、かんしょ、麦、そば(雑穀)、桑、工芸作物及びたばこの栽培に係るもの)
への化学肥料以外の肥料の施用
◇耕地における農作物の残さのすき込み
◇農業廃棄物(とうもろこし、豆類、根菜類及びさとうきびに係るもの)の野焼き
施行令第 3 条における排出係数は、CH4 と同じく N2O についても吸気補正を行っているため、実測による場合及
び我が国の温室効果ガス排出吸収目録の算定方法の検討結果において示されている知見を参照する場合には、この
点に留意する必要がある。なお、施行令第 6 条における算定・報告・公表制度の排出係数は吸気補正を行った数値
であるため、実行計画制度における総排出量の算定にそのまま用いることができる。
(脚注24参照)
31
32
脚注31を参照
58
こうした活動を地方公共団体が事務事業として行っている場合には、これらに伴う一酸化
二窒素排出量を把握する。
把握の方法は実測が望ましいが、実測が困難である場合には、既存の知見(原単位)を用
い、活動量から推計することもできる。算定・報告・公表制度における排出係数等の一覧は
巻末(参考資料 3)に掲載しているので、参考にされたい。
59
3.4.4
ハイドロフルオロカーボン(HFC)(施行令第 3 条第 1 項第 4 号)
3.4.4.1 自動車用エアコンディショナー使用時の HFC の排出量(第 4 号イ)
・算定の対象
HFC が冷媒として使用されている自動車用エアコンディショナー(カーエアコン)を使用
している際に、カーエアコンから漏洩し大気中に排出される HFC の量を算定するもの。
・算定方法
HFC が封入されたカーエアコンの使用台数に、排出係数を乗じることにより算定する
33 。
排出量は、施行令第 1 条に定める HFC の種類(P.3 参照)ごとに算定する。
排出量(kg-HFC) =カーエアコンの使用台数×排出係数(kg-HFC/台・年)
・活動量の把握方法
活動量は、HFC が封入されたカーエアコンの台数であり、自動車の購入時に表示を確認す
ることにより把握が可能である。なお、HFC を冷媒に用いたカーエアコンは、1991 年から新
車の一部に使用され始め、1995 年以降に出荷された全ての新車においては 100%使用されて
いる。
・排出係数
排出係数は、HFC が封入されているカーエアコンを使用する際に、1 台当たり 1 年間に排
出(漏洩)される量として設定する。
排出係数(IPCC ガイドライン及び環境庁調査による暫定値。今後、我が国の排出実態を踏
まえ設定。
)は
0.010kg-HFC/台・年 である。
排出係数は、1 年間の排出量として設定されているため、算定期間が 1 年でない場合には、さらに、算定期間の 1
年間に対する比率((算定期間(年))/(1 年間))を乗じる必要がある。例えば、算定期間が 1 カ月のときは、1/12 を
乗じる必要がある。
33
60
3.4.4.2 自動車用エアコンディショナー廃棄時の HFC の排出量(第 4 号ロ)
・算定の対象
HFC が封入されたカーエアコンを廃棄した際に排出される HFC の量を算定するもの。
なお、地方公共団体が収集して処理した廃棄物の中に HFC が封入されたカーエアコンが含
まれていた場合、当該カーエアコンから排出される HFC はここでの算定の対象となり得るが、
その場合には、地方公共団体が自らの事務・事業で使用し廃棄したカーエアコンからの排出
のみが算定の対象となる。
・算定方法
廃棄時にカーエアコンに含まれていた HFC の量から、回収・破壊量を差し引くことにより
算定する。排出量は、施行令第1条に定める HFC の種類(P.3 参照)ごとに算定する。
排出量(kg-HFC) =
カーエアコンに封入されていた
HFC の量(kg-HFC)
-
回収・破壊量
(kg-HFC)
・活動量の把握方法
活動量は、廃棄されたカーエアコンに封入されていた HFC の量である。HFC の封入量は、
HFC を使用している個々のカーエアコンについて次の式により封入量を算定し、それらを合
算することにより求めることができる。
当該カーエアコン
当該カーエ
廃棄したカーエ
製造時に 当該カ ーエア コン
の使用に係る排出
アコンの使
に封入されていた HFC の量
アコンに封入さ
×
-
=
係数
用年数
れ て い た HFC
(製品に表示等されている量)
の量(kg-HFC)
(kg-HFC)
(0.010kg-HFC/年)
(年)
なお、カーエアコンは、フロン回収破壊法の第 2 種特定製品であり、カーエアコンのフロ
ン類の回収に係る義務等については平成 14 年 10 月 1 日に施行された。同法第 45 条第 1 号に
基づく省令第 15 条において、フロン類破壊施設に係る破壊の能力に関する基準として、少な
くとも、フロン類の分解効率が 99%以上とされている。このため、同法に基づき回収された
カーエアコン(平成 17 年 1 月 1 日以降は、自動車リサイクル法の完全施行を受け、フロン回
収破壊法の第二種特定製品であるカーエアコンからのフロン類の回収は、自動車リサイクル
法の枠組の中で実施されている。
)について、回収・破壊量はカーエアコンに封入されていた
HFC の量に 99%を乗じた量とみなしてよい。
61
3.4.4.3 噴霧器、消火剤の使用又は廃棄に伴う HFC の排出量(第 4 号ハ)
・算定対象
HFC を含有する噴霧器(エアゾール)または消火剤を使用する際、または廃棄した際に排
出される量を算定するもの。
・算定方法
排出係数は設定されず、活動量がそのまま排出量となる。排出量は、施行令第 1 条に定め
る HFC の種類(P.3 参照)ごとに算定する。
排出量(kg-HFC) =
噴霧器または消化剤による HFC 使用量・廃棄量(kg-HFC)
・活動量の把握方法
HFC を含有する噴霧器(エアゾール)または消火剤を使用した際に排出された HFC の量
または廃棄した際に排出された HFC の量が活動量(=排出量)となる。
62
3.4.4.4 その他実測等により得られる排出量(第 4 号ニ)
・算定の対象
施行令第 3 条第 1 項第 4 号イ~ハに掲げるもの以外で、HFC を発生させる人為的活動があ
る場合に算定する。
特定排出者の算定・報告・公表制度や我が国の温室効果ガス排出吸収目録では、施行令第
3 条第 1 項第 4 号イ~ハに掲げるもの以外では、以下のような活動からの HFC の排出を対象
としている。
◇ HCFC-22 の製造
◇ HFC の製造
◇ HFC が封入された製品(冷蔵庫等)の製造・使用・廃棄
◇ 自動車用エアコンディショナーの製造
◇ 発泡剤として HFC を含有する発泡プラスチックの製造・使用・廃棄
◇ 溶剤・洗浄剤としての HFC の使用
◇ 半導体の製造
こうした活動を地方公共団体が事務事業として行っている場合には、これらに伴う HFC
排出量を把握する。
・算定方法
排出量把握の方法は実測が望ましいが、実測が困難である場合には、既存の知見(原単位)
を用い、活動量から推計することもできる。算定・報告・公表制度における排出係数等の一
覧は巻末(参考資料 3)に掲載しているので、参考にされたい。
63
3.4.5
パーフルオロカーボン(PFC)
(施行令第 3 条第 1 項第 5 号)
3.4.5.1 実測等により得られる排出量(第 5 号イ)
・算定の対象
PFC を発生させる人為的活動がある場合に算定する。
特定排出者の算定・報告・公表制度や我が国の温室効果ガス排出吸収目録では、以下のよ
うな活動からの PFC の排出を対象としている。
◇ アルミニウムの生産
◇ PFC の製造
◇ PFC が封入された製品(冷蔵庫等)の製造・使用・廃棄
◇ 溶剤・洗浄剤としての PFC の使用
◇ 半導体の製造
こうした活動を地方公共団体が事務事業として行っている場合には、これらに伴う PFC 排
出量を把握する。
・算定方法
排出量把握の方法は実測が望ましいが、実測が困難である場合には、既存の知見(原単位)
を用い、活動量から推計することもできる。算定・報告・公表制度における排出係数等の一
覧は巻末(参考資料 3)に掲載しているので、参考にされたい。
64
3.4.6
六ふっ化硫黄(SF6)
(施行令第 3 条第 1 項第 6 号)
3.4.6.1 SF6 が封入された電気機械器具の使用時の SF6 の排出(第 6 号イ)
・算定対象
絶縁ガスとして SF6 が封入された変圧器、開閉器、遮断器等の電気機械器具を使用してい
る際に、当該電気機械器具から漏洩し大気中に排出された SF6 の量を算定するもの。庁舎等
の変圧施設に設置されている電気機械器具が算定の対象となり得る。ただし、当該電気機械
器具の所有者または管理者が電力会社の場合には、算定の対象外となる。
・算定方法
庁舎等の変圧施設に設置されている電気機械器具に封入されている SF6 の量に、排出係数
を乗じて算定する
34 。
排出量(kg- SF6) =SF6 封入量(kg-SF6)×排出係数(%)
・排出係数
排出係数は、SF6 が封入されている電気機械器具を使用する際に、1台当たり1年間に排出
(漏出)される量(封入量に対する割合)として設定する。排出係数(IPCC ガイドラインに
よる暫定値。今後、我が国の排出実態を踏まえ設定。)は、年間 0.1% である。
排出係数は、1 年間の排出量として設定されているため、算定期間が 1 年でない場合には、さらに、算定期間の 1
年間に対する比率((算定期間(年))/(1 年間))を乗じる必要がある。例えば、算定期間が 1 カ月のときは、1/12 を
乗じる必要がある。
34
65
3.4.6.2 SF6 が封入された電気機械器具の点検時の SF6 の排出(第 6 号ロ)
・算定対象
絶縁ガスとして SF6 が封入された電気機械器具を点検する際に排出された SF6 の量を算定す
るもの。
・算定方法
排出係数は設定されず、活動量がそのまま排出量となる。
排出量(kg- SF6) =SF6 排出量(kg- SF6)
・活動量の把握方法
絶縁ガスとして SF6 が封入された電気機械器具を点検する際に排出された SF6 の量が活動量
(=排出量)となる。封入されていた SF6 を回収して器具の点検を行う場合には、封入され
ていた SF6 の量から、回収・処理量を差し引くことにより算定することができる。
66
3.4.6.3 SF6 が封入された電気機械器具の廃棄時の SF6 の排出(第 6 号ハ)
・算定対象
SF6 が封入された電気機械器具を廃棄する際に排出された SF6 の量を算定するもの。
・算定方法
排出係数は設定されず、活動量がそのまま排出量となる。
排出量(kg- SF6) =電気器具に封入されていた SF6 排出量(kg- SF6)
・活動量の把握方法
活動量は、廃棄された電気機械器具に封入されていた SF6 の量である。封入されていた SF6
を回収して点検する場合には、封入されていた SF6 の量から、回収・処理量を差し引くこと
により算定することができる。
廃棄時に封入されていた SF6 の量は、SF6 を使用している個々の製品について次の式により
封入量を概算し、それらを合算することにより求めることができる。
なお、SF6 の破壊は HFC と比べ一般的に困難とされており、今後、国において、SF6 の破壊
方法について検討を行うので、参考にされたい。
製造時に当該電気
廃 棄時に 電気 機
機械器具に封入さ
械 器具に 封入 さ =
×
れていた SF6 の量※1
れていた SF6 の量
(kg-SF6)
1-
当該電気機械器具
使 用 に 係 る排
× の使用年数※3
出係数※2
(年)
(0.1%)
※1 電気機械器具に表示等されている量
※2 第 6 号イの排出係数
※3 器具の点検に伴い SF6 を追加的に封入した場合にあっては、最後に点検をした時から廃棄までの使用
年数
67
3.4.6.4 その他実測等により得られる排出量(第 6 号ニ)
・算定の対象
施行令第 3 条第 1 項第 6 号イ~ハに掲げるもの以外で、SF6 を発生させる人為的活動がある
場合に算定する。
特定排出者の算定・報告・公表制度や我が国の温室効果ガス排出吸収目録では、施行令第
3 条第 1 項第 6 号イ~ハに掲げるもの以外では、以下のような活動からの SF6 の排出を対象と
している。
◇ SF6 の製造
◇ 半導体の製造
◇ SF6 が封入された電気機械器具の製造
◇ アルミニウム及びマグネシウムの鋳造
こうした活動を地方公共団体が事務事業として行っている場合には、これらに伴う SF6 排
出量を把握する。
・算定方法
排出量把握の方法は実測が望ましいが、実測が困難である場合には、既存の知見(原単位)
を用い、活動量から推計することもできる。算定・報告・公表制度における排出係数等の一
覧は巻末(参考資料 3)に掲載しているので、参考にされたい。
68
3.5 施行令第 3 条第 2 項の適用
3.5.1
基本的な考え方
施行令第 3 条第 1 項において定められている排出係数及び単位発熱量(本ガイドラインで 3.4
において示した排出係数及び単位発熱量)は、我が国全体における対策の状況等を勘案した、
いわば全国の平均的な数値であることから、必ずしも各地方公共団体における排出の実態を適
切に表したものとはならない場合がある。
このため、本規定は、地方公共団体において実測等を行い、より適切な係数等を確認するこ
とができた場合には、政令に示された全国の平均的な排出係数等に代えて当該実測等による係
数等を用いることができるとするものである。
3.5.2
実測による以外の方法
「実測等」には地方公共団体が自ら実測し推定する場合のほか、以下の場合が含まれる。
①算定・報告・公表制度における排出係数を参照する場合
「地球温暖化対策の推進に関する法律」第 21 条の 2 に基づき、事業活動(公的部門の事務 ・
事業を含む。
)に伴い相当程度多い温室効果ガスの排出をする者(特定排出者)は、毎年度、事
業所等ごとに、温室効果ガスの排出量等を事業所管大臣等に報告する必要がある(算定・報告・
公表制度)。このために省令で定められる排出係数及び単位発熱量を、実行計画制度の総排出量
算定においても参照することができる。(詳細は p.1<参考>及び 3.3 節(p.7)参照)
②我が国の温室効果ガス排出量の算定に用いられる排出係数等の知見を参照する場合
法第 7 条により、政府は、温室効果ガスの排出及び吸収に関し、気候変動に関する国際連合
枠組条約第 4 条 1 に規定する目録及び京都議定書第 7 条 1 に規定する年次目録(インベントリ)
を作成するため、毎年、我が国における温室効果ガスの排出量及び吸収量を算定し、環境省令
で定めるところにより、これを公表している。
そこで、このために用いられる排出係数、あるいは、そのための算定方法の検討結果におい
て整理された知見
35 について検討し、これを参照することができる。例えば、施行令第
3 条第
1 項で定められた区分よりも詳細な区分における排出係数や関連する知見が示されている場
合
36 に、当該区分の排出係数を参照することができる。
③その他、他人が実測し推定したものなどを、地方公共団体が検討した上で用いる場合
例えば、購入した自動車のメタンの排出係数について、製造会社等がデータを実測して公表
環境省ホームページ(環境省>地球環境・国際環境協力>温室効果ガス排出量算定方法検討会、地球環境局>温
室効果ガス排出量算定方法について>温室効果ガス排出量算定方法に関する検討結果)に温室効果ガス排出量算定
方法検討会の会議資料及び報告書を掲載している。
35
例 1:都市ガスの炭素排出係数について 13A ガス・12A ガス・P-13A ガスを区別して算定する場合、例 2:全連続
式焼却炉での一般廃棄物の焼却に伴うメタン等の排出についてストーカ炉と流動床炉を区別して算定する場合、例
3:埋立処分場の種類を区別して算定する場合(嫌気性と準好気性)
36
69
しており、地方公共団体が当該係数を検討した上で用いる場合が考えられる。
3.5.3
適用ケースの例
具体的な適用ケースとしては、以下のような例が考えられる。
①
地方公共団体の実状を反映することで、より正確な算定が行える場合
(例1)都市ガスについて都市ガス事業者との契約による単位発熱量を用いる場合(3.4.1.1 節
p.10 も参照)
都市ガスの単位発熱量は都市ガスの供給事業者等によって異なっている。特に一般ガスと簡
易ガスとでは大きく異なりうる。このため、都市ガス事業者との契約に基づき、実際に供給を
受けている都市ガスの単位発熱量(MJ/Nm3)37を用いることで、より正確な算定が可能となる。
この場合、炭素排出係数(発熱量あたりの炭素含有量)については、施行令第 3 条第 1 項に
定められた値を用いることができる。
なお、都市ガスの発熱量は、同一の供給事業者であっても供給地域により異なる場合がある
ほか、原料の変更等により変更される場合があるため留意する必要がある
38 。
(例2)一般電気事業者及び特定規模電気事業者(PPS)以外から供給を受けている電気の使
用に伴う排出係数について、当該事業者の供給する電気の排出係数を用いる場合(3.4.1.2 節 p.14
も参照)
一般電気事業者及び PPS 以外から供給を受けた電気の使用活動は、施行令第 3 条第 1 項に
おいては 1 号ロの区分が対応する。
しかしながら、個々の電力事業者ごとに電源が異なりうることから、その排出係数も大幅に
異なる場合も想定される。このため、地方公共団体においては、当該電気事業者から当該電気
の排出係数の算定に必要な情報の提供を受け、これを検討 39した上で用いることが望ましい。
Nm3 とは、0℃1気圧での体積を表す。また、ここでの発熱量は「高位発熱量」
(総発熱量)であることに留意す
る必要がある。
37
例えば、平成 18 年 2 月には、都市ガスのある大手供給事業者が、3 地区に供給するガスの標準熱量を
46.04655MJ/Nm3 から 45MJ/Nm3 に変更している。
38
電気事業者の電源は、自社で所有する電源に限らず、他社発電設備の余剰分を利用するものなどもあるため、排
出係数の正確性について十分な検討が必要である。
39
70
②
①のうち、特に、地方公共団体の講じた措置(温室効果ガス排出削減対策等)が排出係数
を増減させるものであり、当該効果を総排出量の算定に反映する場合
(例3)算定・報告・公表制度における詳細な排出係数を用いることで対策効果を反映できる
場合(下水汚泥の焼却方法、家畜排せつ物の管理方法等)
例えば、下水汚泥の焼却に伴う一酸化二窒素の発生(3号タ)、家畜排せつ物からのメタ ン・
一酸化二窒素の発生(2号ト、3号チ)などについては、算定・報告・公表制度における排出
係数では、施行令第 3 条第 1 項よりも、より詳細な区分の設定がなされている。
具体的には、それぞれ、凝集剤の種類や燃焼温度帯の違い及び乾燥・発酵方式等の違いによ
り排出係数が区分されている。このため、実行計画の期間中に、下水汚泥の焼却方法や家畜排
せつ物の管理方法を変更した場合には、これらの詳細な区分の排出係数を適用することで、対
策効果を総排出量の算定に反映させることができる。ただし、当該措置を講じる前(例えば実
行計画の基準年)の排出量の算定においても、詳細な区分による別の排出係数を適用しなけれ
ば、講じた措置の適切な評価が行えない場合があることに留意する必要がある。
(例4)その他実測等により対策効果を反映できる場合
例えば、廃棄物の埋立処分場からのメタンの発生について、埋立工法の改善や発生するメタ
ンの回収等の対策を講じることにより埋立量当たりのメタン発生量(排出係数)が低減していく
ことが想定されるが、このような対策を講じ、かつその効果(排出係数の低下)が実測等により
確認された場合には、その値を施行令第 3 条第 1 項に定められた数値に代えて用いることで、
対策効果を総排出量の算定に反映させることができる。
71
参考資料
参考資料 1.
算定方法の変更の経過
1.
平成 14 年 12 月 26 日の施行令の改正における変更
平成 10 年に成立した地球温暖化対策の推進に関する法律において、地方公共団体の実行計画
の策定義務が位置づけられ、平成 11 年 4 月に温室効果ガスの総排出量(我が国全体の温室効果
ガスの排出量を含む。
)の算定区分等を定めた施行令が公布された。平成 11 年 8 月に策定した
「地球温暖化対策の推進に関する法律に基づく地方公共団体の事務及び事業に係る温室効果ガ
ス総排出量算定方法ガイドライン」
(以下、「旧ガイドライン」という。)は、この時点の施行令
に基づき総排出量を算定するための具体的な算定対象、方法等を示したものである。
その後、平成 14 年 5 月の法改正により、我が国全体の温室効果ガスの排出量が、施行令の算
定方法ではなく、IPCC ガイドラインに基づき算定することとされ、この結果施行令第 3 条の算
定方法を用いるのは、主に政府及び地方公共団体の事務・事業からの排出量を算定する場合に
限られることとなった。
このため、平成 14 年 12 月 26 日の施行令の一部改正においては、算定区分の見直し等が行わ
れるとともに、算定に用いる排出係数についても施行令で定めることとされた。具体的な変更
点は以下の通りである。なお、改正された施行令は平成 17 年 2 月 16 日に施行された。
①温室効果ガスの総排出量の算定区分の一部削除
第 3 条の算定区分について、政府及び地方公共団体の事務・事業を中心に、排出量の算定に
用いる可能性のある項目に限定し、その他の項目については明示しないこととした。
旧ガイドラインでは、施行令で示されていた区分の一部
40 について、算定方法等を記述して
いた。施行令から削除された区分のうち、旧ガイドラインで取り扱っており、本ガイドライン
からは記述を削除した区分を表-参-1-1 に示す。
なお、これらの削除された区分についても、排出実態がある場合には、施行令第 3 条第 1 項
の各号の末尾の規定を適用し、引き続き排出量を算定することができる。(⑤及び本文 3.1 節
(p.7)参照)
②算定区分の追加・改正
平成 11 年 4 月の施行令の制定後に作成したインベントリでは、新たに得られた科学的知見や
統計データ等に基づき、一部算定区分の追加を行っている。このため、施行令の改正にあたっ
て、インベントリとの整合を図るため、インベントリに追加された区分のうち、政府及び地方
公共団体において活動実績のあるものについて、新たに追加した。追加・改正された区分(従
って本ガイドラインにおいても追加した区分)を表-参-1-2 に示す。
なお、本ガイドラインにおいては、施行令では定められていたが、旧ガイドラインでは具体
的な記載のなかった区分についても全て記述した。
改正前の施行令は、我が国全体の排出量を算定することを前提とした詳細多岐にわたる算定区分を規定していた。
このため、旧ガイドラインでは、施行令の各区分について、地方公共団体の通常の事務・事業を想定して算定の必
要性の程度(◎○△×)についてそれぞれ示した上で、通常の事務・事業では算定の対象とならないもの以外を対
象に算定方法等を示していた。
40
参考資料 1-1
表-参 1-1
施行令からの区分の削除に伴いガイドラインから記述を削除した区分
区分 (括弧内に燃料又は廃棄物を示したものは当該燃料等に限り削除)
燃料の使用(練炭または豆炭)
土地利用変化に伴う草木の焼却
ディーゼル機関(定置式) (LNG)
ガス・ガソリン機関(定置式) (灯油、軽油、A 重油、B 重油、C 重油、LNG)
鉄道車両(ディーゼル機関車)
(軽油)
都市ガスの生産
産業廃棄物の焼却(紙くず又は木くず、廃プラスチック類)
温室効果ガス
CO2
CO2, CH4, N2O
N2O
CH4, N2O
CH4, N2O
CH4
CH4
(N2O はそのまま)
HFC が封入された製品(家庭用電気冷蔵庫、家庭用エアコンディショナー、業 HFCs
務用冷凍空気調和機器)の使用
HFCs
HFC が封入された製品(同上)の廃棄
HFC が発泡剤として含有する発泡プラスチック(押出法ポリスチレンフォーム、 HFCs
ウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、フェノールフォーム)の使用
HFCs
HFC が発泡剤として含有する発泡プラスチック(同上)の廃棄
PFCs
PFC が封入された製品の使用
PFCs
PFC が封入された製品の廃棄
表-参 1-2
施行令において追加・改正された区分(本ガイドラインに反映)
区分(ことわりのない区分は新たに追加された区分)
家庭用機器の使用に伴う排出(灯油、LPG、都市ガス)
放牧地における牛のふん尿からの排出
下水又はし尿の処理に伴う排出(終末処理場)
下水又はし尿の処理に伴う排出(し尿処理施設)
浄化槽における処理に伴う排出
耕地に使用された化学肥料からの排出 ※改正
農地に使用された化学肥料以外の肥料からの排出
温室効果ガス
CH4, N2O
CH4, N2O
N2O
(CH4 は改正前より存在)
CH4, N2O
CH4, N2O
N2O
N2O
③計算式の一部変更(燃料の使用に伴う排出量の算定方法の変更)
改正前の算定方法においては、燃料の使用に係る排出量について、
(燃料使用量)×(排出係数〔質量・容量ベース〕)……(式 1)
により算定することとしていた。一方、インベントリにおいては、国際的なガイドラインであ
る IPCC ガイドラインに基づき、
(燃料使用量)×(単位発熱量)×(炭素排出係数〔発熱量ベース〕)×44/12 ……(式 2)
によって算定しているが、これは、同じ燃料種の場合、発熱量あたりの炭素(二酸化炭素)排
出量が比較的安定しているのに対し、固有単位あたりの発熱量にはばらつきがあることを考慮
するためである。
改正前の算定方法の場合、同じ燃料種でも、単位発熱量の大きいものに転換し、固有単位で
燃料使用量を減少させることにより、得られるエネルギーを変化させずに実際には同量の二酸
化炭素を排出するにもかかわらず、計算上二酸化炭素排出量を少なく見積もることが可能であ
り、適正な排出量の把握が出来ない恐れがある。
このため、改正後は IPCC ガイドラインに準拠した(式 2)を採用することとした。
参考資料 1-2
④排出係数の固定化
改正前は、排出係数については、施行令第 3 条第 1 項各号の規定により、毎年度、別に政令
で定めることとされていたが、これは、排出係数は最新の知見等に基づき過去に遡って変わる
ことがあり、我が国全体の総排出量(インベントリ)では、過去の排出量の再計算が求められ
ているため、年度毎の排出係数を残す必要があるためであった。
しかしながら、上記の法改正により我が国全体の総排出量が施行令第 3 条の算定方法の対象
から外れ、また、政府及び地方公共団体の事務・事業からの排出量については過去の排出量の
再計算は求められていないことから、毎年度、年度別の排出係数を定める必要はないと思われ
る。
このため、排出係数については、固定化した上で、必要に応じて改正することとし、さらに
別政令ではなく、施行令において定めることとした。具体的には、平成 14 年に提出したインベ
ントリで使用した排出係数(及び標準発熱量)を係数として定めることとした。
一方、旧ガイドラインで示していた排出係数等は主に当時最新(平成 8 年度)の暫定値であ
った。従って、これらの数値については、施行令で定められた数値とは異なるものも多い。
⑤バスケットクローズ規定
平成 14 年の改正では、算定区分について、政府及び地方自治体において活動実績のあるもの
に限定し、その他の活動区分については削除することとしているが、今後、削除した区分につ
いて何らかの理由で活動が生じた場合に、当該活動に伴う排出量を把握する必要がある。また、
算定方法が定められている活動区分についても、実測その他適切な方法によって、算定方法に
よる推計よりも正確な排出量を把握できる場合も考えられる。
このため、各温室効果ガスの物質の区分ごとにバスケットクローズとなる規定を置き、実測
その他適切な方法によっても排出量を把握できることとした。
なお、実測その他適切な方法の具体的な内容については、本ガイドラインにおいても示した
ところである。
2.
平成 18 年 3 月 24 日の施行令の改正における変更
平成 17 年 6 月の地球温暖化対策の推進に関する法律の改正において、温室効果ガスを多量に
排出する者(特定排出者)に、自らの温室効果ガスの排出量(温室効果ガス算定排出量)を算
定し、国に報告することなどを義務付けた算定・報告・公表制度が導入された。
同法の施行(平成 18 年 4 月 1 日)に伴い、特定排出者の範囲、温室効果ガス算定排出量の算
定方法を定めるために、施行令が平成 18 年 3 月 24 日に改正(4 月 1 日施行)された。
その際、実行計画制度の温室効果ガス総排出量算定方法(第 3 条第 1 項)についても、算定
排出量の検討の結果等を踏まえ見直しを行った。
実行計画制度の温室効果ガス総排出量の算定方法について見直した内容は、排出係数等の値
の変更がほとんどであるが、算定区分について以下の変更がある。
・電気の使用(一号ロ)について一般電気事業者とその他電気事業者の区分を統合
参考資料 1-3
・B 重油と C 重油の区分を統合(一号イほか)
(排出係数及び発熱量は共通となる。)
・廃棄物の埋立処分に伴うメタンの排出(二号ル)において紙くずと繊維くずを別区分に分割
このうち、電気の使用(一号ロ)については、政令の改正に係る意見募集結果を踏まえ以下
のとおりとしたものである。
① 自らが消費している電気の排出係数がわからない場合などに一般的に使用できる排出係数
としては、電気を供給する者の区別によることなく一律の値とし、0.555kg-CO2/kWh とする
② 併せて制定する環境省令・経済産業省令に基づき、一般電気事業者及び特定規模電気事業者
について、個別事業者別の係数及びこれを求めるために必要となった情報を収集し、その内
容を確認した上で、0.555 kg-CO2/kWh を下回る係数については公表する仕組みを設ける
③ ②以外であっても、個別事業者別の係数が電気の使用者において把握できる場合には、これ
を用いて算定を行うことができる
3.
平成 22 年 3 月 3 日の施行令の改正における変更
地球温暖化対策の推進に関する法律に規定する温室効果ガス算定排出量の算定方法及び温室
効果ガス算定排出量の算定方法について、インベントリで用いられている算定方法の見直しや
総合エネルギー統計の数値の更新等を踏まえ、本法に関する法律施行令(平成 11 年 143 号)に
規定する温室効果ガスの排出量の算定方法・排出係数について所定の見直しを行い、平成 22
年 3 月 3 日に改正(4 月 1 日施行)された。
その際、実行計画制度の温室効果ガス総排出量算定方法(第 3 条第 1 項)についても、算定
排出量の検討の結果等を踏まえ見直しを行った。本ガイドラインはこの改正された施行令に対
応したものである。
実行計画制度の温室効果ガス総排出量の算定方法について見直した内容は、排出係数等の値
の変更がほとんどであるが、以下の変更に留意する必要がある。
・電気の使用(一号ロ)について、他人から供給された電気の使用に係る排出係数の改正
・廃棄物の埋立処分に伴うメタンの排出(二号ル)に係る算定方法の改正
このうち、電気の使用(一号ロ)については、排出量の算定を正確に行う観点から、デフォ
ルト値(0.555kg-CO2/kWh)を廃止し、電気の小売りを行う電気事業者(一般電気事業者及び特
定規模電気事業者)及び電気事業者以外の者の別に応じた排出係数を用いて、他人から供給さ
れた電気の使用に伴う二酸化炭素排出量を算定するよう見直した。なお、当該排出係数につい
ては、排出量の正確な算定を行うため、毎年度、各電気事業者の係数を更新していく必要があ
ることから、環境大臣・経産大臣告示で公表することとした。
また、廃棄物の埋立処分に伴うメタンの排出(二号ル)に係る算定方法については、「算定期
間における分解量」を用いた算定方法から、「算定対象期間における埋立量」を用いた算定方法
に変更した。
参考資料 1-4
4.
平成 27 年 4 月 1 日の施行令の改正における変更
平成 25 年 11 月の気候変動に関する国際連合枠組条約第 19 回締約国会議において採択された
新たインベントリガイドラインにおいて、一部のハイドロフルオロカーボン及びパーフルオロ
カーボン並びに三ふっ化窒素が報告の対象として追加されるとともに、全ての種類の温室効果
ガスについて、最新の科学的知見を踏まえた新たな地球温暖化係数が示された。
こうした国際的な決定を踏まえ、地球温暖化対策の推進に関する法律施行令(平成 11 年政令
第 143 号)について所定の見直しを行い、平成 27 年 4 月 1 日に改正(同日施行)された。本ガ
イドラインは、この改正された施行令に対応したものである。
参考資料 1-5
参考資料 2.
実行計画制度における排出係数等一覧表(施行令第 3 条)
地球温暖化対策の推進に関する法律施行令第三条(平成22年3月3日一部改正)
排出係数一覧
排出係数
数値
単位
政令の発熱量
数値
単位
活動量
参考
一号 二酸化炭素( C O2 )
総排出量算定期間に本来の用途に従って使用された当該燃料の量
イ:燃料の燃焼に伴う排出
一般炭
0.0247
(kg-C/MJ)
25.7
(MJ/kg)
2.33
(kg-CO2 /kg)に相当
ガソリン
0.0183
(kg-C/MJ)
34.6
(MJ/l)
2.32
(kg-CO2 /l)に相当
ジェット燃料油
0.0183
(kg-C/MJ)
36.7
(MJ/l)
2.46
(kg-CO2 /l)に相当
灯油
0.0185
(kg-C/MJ)
36.7
(MJ/l)
2.49
(kg-CO2 /l)に相当
軽油
0.0187
(kg-C/MJ)
37.7
(MJ/l)
2.58
(kg-CO2 /l)に相当
A重油
0.0189
(kg-C/MJ)
39.1
(MJ/l)
2.71
(kg-CO2 /l)に相当
B重油又はC重油
0.0195
(kg-C/MJ)
41.9
(MJ/l)
3.00
(kg-CO2 /l)に相当
液化石油ガス(LPG)
0.0161
(kg-C/MJ)
50.8
(MJ/kg)
3.00
(kg-CO2 /kg)に相当
液化天然ガス(LNG)
都市ガス
0.0135
0.0136
(kg-C/MJ)
54.6
(MJ/kg)
2.70
(kg-CO2 /kg)に相当
(kg-C/MJ)
44.8
(MJ/Nm 3 )
2.23
(kg-CO2/Nm3)に相当
(参考)都市ガス
0.0136
(kg-C/MJ)
43.3
(MJ/Nm 3 )
2.16
(kg-CO2/m3 )に相当
ロ:他人から供給された電気の使用に伴う排出
事業者別に毎年公表(※別表1)
総排出量算定期間において使用された他人から供給された電気の量
ハ:他人から供給された熱の使用に伴う排出
0.057
(kg-CO2/MJ)
総排出量算定期間において使用された他人から供給された熱の量
624
(kg-C/t)
2,288
(kg-CO2 /t)に相当
(2)廃プラスチック類(合成繊維の廃棄物を除く。)
754
(3)廃棄物を原材料とする固形燃料(古紙又は廃プラスチック
類を主たる原材料とするもの及び動物性の廃棄物又は植物性 211
の廃棄物のみを原材料とするものを除く。)
ホ:産業廃棄物の焼却に伴う排出
(kg-C/t)
2,765
(kg-CO2 /t)に相当
(kg-C/t)
774
(kg-CO2 /t)に相当
ニ:一般廃棄物の焼却に伴う排出
参考資料2-1
(1)廃プラスチック類(合成繊維の廃棄物に限る。)
(1)廃油
796
(kg-C/t)
総排出量算定期間に焼却された産業廃棄物のうちの廃油の量(湿重量ベース)
2,919
(kg-CO2 /t)に相当
(2)廃プラスチック
697
(kg-C/t)
総排出量算定期間に焼却された産業廃棄物のうちの廃プラスチック類の量(湿重量ベース)
2,556
(kg-CO2 /t)に相当
総排出量算定期間において本来の用途に従ってボイラーにおいて使用された当該燃料の量
0.00107
(kg-CH4 /kg)に相当
0.00226
(kg-CH4 /kg)に相当
0.00274
(kg-CH4 / kg)に相当
0.00242
(kg-CH4 / N ㎥ )に相当
0.00234
(kg-CH4 /㎥ )に相当
ヘ:その他
二号 メタン( C H4 )
イ:ボイラーにおける燃料の使用に伴う排出
(kg-CO2 /t)に相当
木材
0.074
(kg-CH4/GJ) 0.0144
(GJ/kg)
木炭
0.074
(kg-CH4/GJ) 0.0305
(GJ/kg)
ロ:ガス機関又はガソリン機関(航空機、自動車又は船舶に用いられるものを除く。)における燃料の使用に伴う排出
液化石油ガス(LPG)
(kg-CH4/GJ) 0.0508
(GJ/kg)
0.054
都市ガス
0.054
(kg-CH4/GJ) 0.0448
(GJ/N㎥ )
(参考)都市ガス
0.054
(kg-CH4/GJ) 0.0433
(GJ/㎥ )
総排出量算定期間において本来の用途に従ってガス機関又はガソリン機関(航空機、自動車又は
船舶に用いられるものを除 く。)において使用された当該燃料の量
ハ:家庭用機器(こんろ、湯沸器、ストーブその他の一般消費者が通常生活の用に供する機械器具をいう。)における燃料の使用に伴う排出
灯油
総排出量算定期間において本来の用途に従って家庭用機器(こんろ、湯沸器、ストーブその他の一 0.000349
(kg-CH4/GJ) 0.0367
(GJ/l)
0.0095
般消費者が通常生活の用に供 する機械器具をいう。)において使用された当該燃料の量
液化石油ガス(LPG)
0.0045
(kg-CH4/GJ) 0.0508
(GJ/kg)
0.000229
0.000202
都市ガス
(kg-CH4/GJ) 0.0448
(GJ/N㎥ )
0.0045
(参考)都市ガス
0.0045
(kg-CH4/GJ) 0.0433
0.000195
(GJ/㎥ )
ニ:自動車の走行に伴う排出
(1)ガソリン・LPG/乗用車
0.000010
(kg-CH4/km)
(2)ガソリン/バス
0.000035
(kg-CH4/km)
(3)ガソリン/軽乗用車
0.000010
(kg-CH4/km)
(4)ガソリン/普通貨物車
0.000035
(kg-CH4/km)
(5)ガソリン/小型貨物車
0.000015
(kg-CH4/km)
(6)ガソリン/軽貨物車
0.000011
(kg-CH4/km)
(7)ガソリン/特殊用途車
0.000035
(kg-CH4/km)
総排出量算定期間における当該車両1台当たりの走行量
※電気事業者(一般電気事業者及び特定規模電気事業者)及び電気事業者以外の者の別に応じて、環境大臣及び経済産業大臣が告示する排出係数を用いる。
(kg-CH4 /l )に相当
(kg-CH4 /kg)に相当
(kg-CH4 / N m 3 )に相当
(kg-CH4 /m 3 )に相当
排出係数
数値
単位
政令の発熱量
数値
単位
活動量
二号 メタン( CH4 ) ( つづき)
(8)ディーゼル/乗用車
0.000002
(kg-CH4/km)
(9)ディーゼル/バス
0.000017
(kg-CH4/km)
(10)ディーゼル/普通貨物車
0.000015
(kg-CH4/km)
(11)ディーゼル/小型貨物車
0.0000076
(kg-CH4/km)
(12)ディーゼル/特種用途車
0.000013
(kg-CH4/km)
ホ:船舶の航行に伴う排出
(1)軽油
0.25
(kg-CH4 /kl)
(2)A重油
0.26
(kg-CH4 /kl)
(3)B重油又はC重油
0.28
(kg-CH4 /kl)
(1)牛
82
(kg-CH4 /頭・年)
(2)馬
18
(kg-CH4 /頭・年)
(3)めん羊
4.1
(kg-CH4 /頭・年)
(4)山羊
4.1
(kg-CH4 /頭・年)
(5)豚
1.1
(kg-CH4 /頭・年)
(1)牛
24
(kg-CH4 /頭・年)
(2)馬
2.1
(kg-CH4 /頭・年)
(3)めん羊
0.28
(kg-CH4 /頭・年)
(4)山羊
0.18
(kg-CH4 /頭・年)
(5)豚
1.5
(kg-CH4 /頭・年)
(6)鶏
0.011
(kg-CH4 /羽・年)
総排出量算定期間における船舶の当該燃料の消費量
ヘ:家畜の飼養に伴う排出(消化管内発酵)
総排出量算定期間において飼養された家畜の平均的な頭・羽数
ト:家畜のふん尿処理等に伴う排出
総排出量算定期間において飼養された家畜の平均的な頭・羽数
参考資料2-2
2
チ:水田からの排出
0.016
(kg-CH4/m )
リ:放牧地における牛のふん尿からの排出
1.3
(kg-CH4 /頭・年)
(1)殻
0.0021
(kg-CH4 /kg)
(2)わら
0.0021
(kg-CH4 /kg)
総排出量算定期間において放牧された牛の平均的な頭数
ヌ:農業活動に伴う殻・わらの焼却による排出
総排出量算定期間において焼却された当該植物性の殻・わらの量
ル:埋立処分に伴う排出
145
(kg-CH4 /t)
総排出量算定期間に焼却された産業廃棄物のうちの紙くず又は木くずの量(湿重量ベース)
136
150
151
(kg-CH4 /t)
(kg-CH4 /t)
(kg-CH4 /t)
総排出量算定期間に焼却された産業廃棄物のうちの廃油の量(湿重量ベース)
総排出量算定期間に焼却された産業廃棄物のうちの廃プラスチック類の量(湿重量ベース)
総排出量算定期間に焼却された産業廃棄物のうちの下水汚泥の量(湿重量ベース)
総排出量当該処理施設において算定期間に処理された下水又はし尿の量
0.59
(kg-CH4 /m3
)
(kg-CH4 /m3
)
(kg-CH4 /人)
総排出量算定期間における浄化槽の処理対象人員
(1)連続燃焼式焼却施設
0.00095
(kg-CH4 /t)
総排出量算定期間に当該施設にて焼却された一般廃棄物の量(湿重量ベース)
(2)准連続燃焼式焼却施設
0.077
(kg-CH4 /t)
(3)バッチ燃焼式焼却施設
0.076
(kg-CH4 /t)
(1)廃油
0.00056
(kg-CH4 /t)
総排出量算定期間に焼却された産業廃棄物のうちの紙くず又は木くずの量(湿重量ベース)
(2)汚泥
0.0097
(kg-CH4 /t)
総排出量算定期間に焼却された産業廃棄物のうちの廃油の量(湿重量ベース)
(1)食物くず
(2)紙くず
(3)繊維くず
(4)木くず
ヲ:下水又はし尿の処理に伴う排出
(1)終末処理場
(2)し尿処理施設
ワ:浄化槽によるし尿及び雑排水の処理に伴う排出
0.00088
0.038
カ:一般廃棄物の焼却に伴う排出
ヨ:産業廃棄物の焼却に伴う排出
タ:その他
参考
排出係数
数値
単位
政令の発熱量
数値
単位
活動量
参考
三号 一酸化二窒素( N2 O)
イ:ボイラーにおける燃料の使用に伴う排出
総排出量算定期間において本来の用途に従ってボイラーにおいて使用された当該燃料の量
一般炭
0.00058
(kg-N2O/GJ)
0.0257
(GJ/kg)
0.000015
(kg-N2 O/kg)に相当
木材
0.00058
(kg-N2O/GJ)
0.0144
(GJ/kg)
0.0000084
(kg-N2 O/kg)に相当
木炭
0.00058
(kg-N2O/GJ)
0.0305
(GJ/kg)
0.000018
(kg-N2 O/kg)に相当
B重油又はC重油
0.000017
(kg-N2O/GJ)
0.0419
(GJ/l)
0.00000071
(kg-N2 O/l)に相当
ロ:ディーゼル機関(自動車、鉄道車両又は船舶に用いられるものを除く。)における燃料の使用に伴う排出
灯油
(kg-N2O/GJ) 0.0367
0.0017
(GJ/l)
(kg-N2 O/l)に相当
(GJ/l)
総排出量算定期間において本来の用途に従ってディーゼル機関(自動車、鉄道車両又は船舶に用 0.000062
いられるものを除く。)におい
0.000064
て使用された当該燃料の量
0.000066
0.0419
(GJ/l)
0.000071
(kg-N2 O/l)に相当
(kg-N2O/GJ)
0.0508
(GJ/kg)
(kg-N2 O/kg)に相当
(kg-N2O/GJ)
0.0448
(GJ/Nm3 )
0.000086
0.000076
0.000074
(kg-N2 O/kg)に相当
0.000031
(kg-N2 O/kg)に相当
軽油
0.0017
(kg-N2O/GJ)
0.0377
(GJ/l)
A重油
0.0017
(kg-N2O/GJ)
0.0391
B重油又はC重油
0.0017
(kg-N2O/GJ)
液化石油ガス(LPG)
都市ガス
0.0017
0.0017
(参考)都市ガス
0.0017
(kg-N2O/GJ)
0.0433
都市ガス
0.00062
(kg-N2O/GJ)
0.0448
(参考)都市ガス
0.00062
(GJ/m3 )
ハ:ガス機関又はガソリン機関(航空機、自動車又は船舶に用いられるものを除く。)における燃料の使用に伴う排出
液化石油ガス(LPG)
(kg-N2O/GJ) 0.0508
0.00062
(GJ/kg)
(GJ/Nm3 )
総排出量算定期間において本来の用途に従ってガス機関又はガソリン機関(航空機、自動車又は
船舶に用いられるものを除
く。)において使用された当該燃料の量
参考資料2-3
(GJ/m3 )
ニ:家庭用機器(こんろ、湯沸器、ストーブその他の一般消費者が通常生活の用に供する機械器具をいう。)における燃料の使用に伴う排出
灯油
総排出量算定期間において本来の用途に従って家庭用機器(こんろ、湯沸器、ストーブその他の一
(kg-N2O/GJ) 0.0367
0.00057
(GJ/l)
般消費者が通常生活の用に供 する機械器具をいう。)において使用された当該燃料の量
液化石油ガス(LPG)
0.00009
(kg-N2O/GJ) 0.0508
(GJ/kg)
都市ガス
(kg-N2O/GJ) 0.0448
0.00009
(GJ/m3 )
(参考)都市ガス
(kg-N2O/GJ)
0.00009
(kg-N2O/GJ)
(1)ガソリン・LPG/乗用車
0.000029
(kg-N2O/km)
(2)ガソリン/バス
0.000041
(kg-N2O/km)
(3)ガソリン/軽乗用車
0.000022
(kg-N2O/km)
(4)ガソリン/普通貨物車
0.000039
(kg-N2O/km)
(5)ガソリン/小型貨物車
0.000026
(kg-N2O/km)
(6)ガソリン/軽貨物車
0.000022
(kg-N2O/km)
(7)ガソリン/特殊用途車
0.000035
(kg-N2O/km)
(8)ディーゼル/乗用車
0.000007
(kg-N2O/km)
(9)ディーゼル/バス
0.000025
(kg-N2O/km)
(10)ディーゼル/普通貨物車
0.000014
(kg-N2O/km)
(11)ディーゼル/小型貨物車
0.000009
(kg-N2O/km)
(12)ディーゼル/特種用途車
0.000025
(kg-N2O/km)
0.0433
0.0433
ホ:自動車の走行に伴う排出
総排出量算定期間における当該車両1台当たりの走行量
ヘ:船舶の航行に伴う排出
(1)軽油
0.073
(kg-N2 O/kl)
(2)A重油
0.074
(kg-N2 O/kl)
(3)B重油又はC重油
0.079
(kg-N2 O/kl)
ト:麻酔剤(笑気ガス)の使用に伴う排出
-
総排出量算定期間における船舶の当該燃料の消費量
総排出量算定期間において麻酔剤として使用された一酸化二窒素の量
チ:家畜のふん尿処理等に伴う排出
(1)牛
1.61
(kg-N2 O/頭・年)
(2)豚
0.56
(kg-N2 O/頭・年)
(3)鶏
0.0293
(kg-N2 O/羽・年)
(1)畑
9.74
(kg-N2 O/t-N)
(2)水田
4.87
(kg-N2 O/t-N)
総排出量算定期間において飼養された家畜の平均的な頭・羽数
リ:耕地に使用された化学肥料からの排出
総排出量算定期間において耕地で使用された化学肥料に含まれる窒素の量
(kg-N2 O/l)に相当
(kg-N2 O/kg)に相当
0.000028
(kg-N2 O / N m3 )に相当
0.000027
(kg-N2 O /m3 )に相当
0.000021
(kg-N2 O/l)に相当
0.0000046
0.0000040
(kg-N2 O/kg)に相当
0.0000039
(GJ/m3 )
(kg-N2 O/l)に相当
(kg-N2 O /m3 )に相当
(kg-N2 O /m3 )に相当
排出係数
数値
単位
政令の発熱量
数値
単位
活動量
三号 一酸化二窒素( N2 O) ( つづき)
ヌ:農作物の栽培に使用された肥料からの排出
総排出量算定期間において当該農作物の栽培のために使用された肥料(化学肥料を除く。)に含ま
れる窒素の量
(1)野菜
9.74
(kg-N2 O/t-N)
(2)水稲
4.87
(kg-N2 O/t-N)
(3)果樹
9.74
(kg-N2 O/t-N)
(4)茶樹
45.6
(kg-N2 O/t-N)
(5)ばれいしょ
9.74
(kg-N2 O/t-N)
(6)飼料作物
9.74
(kg-N2 O/t-N)
0.18
(kg-N2 O/頭・年)
総排出量算定期間において放牧された牛の平均的な頭数
(1)殻
0.000057
(kg-N2 O/t-N)
総排出量算定期間において焼却された当該植物性の殻・わらの量
(2)わら
0.000057
(kg-N2 O/t-N)
ル:放牧地における牛のふん尿からの排出
ヲ:農業活動に伴う殻・わらの焼却による排出
ワ:下水又はし尿の処理に伴う排出
(1)終末処理場
総排出量当該処理施設において算定期間に処理された下水又はし尿の量
0.00016
(kg-N2O/m3 )
0.00093
(kg-N2O/m )
0.023
(kg-N2 O/人)
総排出量算定期間における浄化槽の処理対象人員
(1)連続燃焼式焼却施設
0.0567
(kg-N2 O/t)
総排出量算定期間に当該施設にて焼却された一般廃棄物の量(湿重量ベース)
(2)准連続燃焼式焼却施設
0.0539
(kg-N2 O/t)
(3)バッチ燃焼式焼却施設
0.0724
(kg-N2 O/t)
(1)紙くず又は木くず
0.010
(kg-N2 O/t)
総排出量算定期間に焼却された産業廃棄物のうちの紙くず又は木くずの量(湿重量ベース)
(2)廃油
(3)廃プラスチック類
(4)下水汚泥
(5)汚泥(下水汚泥を除く)
0.0098
0.17
1.09
0.45
(kg-N2 O/t)
(kg-N2 O/t)
(kg-N2 O/t)
(kg-N2 O/t)
総排出量算定期間に焼却された産業廃棄物のうちの廃油の量(湿重量ベース)
総排出量算定期間に焼却された産業廃棄物のうちの廃プラスチック類の量(湿重量ベース)
総排出量算定期間に焼却された産業廃棄物のうちの下水汚泥の量(湿重量ベース)
総排出量算定期間に焼却された産業廃棄物のうちの汚泥の量(湿重量ベース)
イ:自動車用エアコンディショナー使用時の排出
0.01
(kgHFC/台・年)
ロ:自動車用エアコンディショナー廃棄時の排出
-
ハ:噴霧器、消火器の使用又は廃棄に伴う排出
(1)噴霧器
(2)消火剤
ニ:その他
-
-
(2)し尿処理施設
カ:浄化槽によるし尿及び雑排水の処理に伴う排出
3
ヨ:一般廃棄物の焼却に伴う排出
参考資料2-4
タ:産業廃棄物の焼却に伴う排出
レ:その他
四号 ハイドロフルオロカー ボン類( HFCs)
総排出量算定期間において使用に供された自動車用エアコンディショナーの台数(当該物質が封入
されたもの)
総排出量算定期間において廃棄された自動車用エアコンディショナーに封入された当該物質の量
から回収・適正処理された量を控除した量
総排出量算定期間において噴霧器の使用又は廃棄に伴い排出された当該物質の量
総排出量算定期間において消火剤の使用又は廃棄に伴い排出された当該物質の量
五号 パー フルオロカー ボン類( PFCs)
イ:その他
六号 六ふっ化硫黄( SF6 )
イ:六ふっ化硫黄が封入された電気機械器具の使用時の排出
ロ:六ふっ化硫黄が封入された電気機械器具の点検時の排出
ハ:六ふっ化硫黄が封入された電気機械器具の廃棄時の排出
ニ:その他
0.001
-
-
(kgSF6 /kgSF6 ・年)
総排出量算定期間において使用に供された電気機械器具に封入された六ふっ化硫黄の量
総排出量算定期間において電気機械器具の点検に伴い排出された六ふっ化硫黄の量
総排出量算定期間において廃棄された電気機械器具に封入されていた六ふっ化硫黄の量から回
収・適正処理された量を控除した量
参考
参考資料 3.
算定・報告・公表制度における排出係数等一覧表
算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧
エネルギー起源二酸化炭素(CO2)
単位生産量等当たりの排出量(排出係数)
区分
単位
対象となる排出活動
算定方法
燃料の使用
(燃料種ごとに)燃料使用量×単位使用量当たりの発
熱量×単位発熱量当たりの炭素排出量×44/12
他人から供給された電気の使用
電気使用量×単位使用量当たりの排出量
他人から供給された熱の使用
(熱の種類ごとに)熱使用量×単位使用量当たりの排
出量
値
別表1及び別表2
(算定報告公表制度ホームページにてご確認ください。)
産業用蒸気
tCO2/GJ
0.060
蒸気(産業用のものは除
tCO2/GJ
0.057
く。)、温水、冷水
【根拠条文】政令第 6 条第 1 項第 1 号、算定省令第 2 条
非エネルギー起源二酸化炭素(CO2)
対象となる排出活動
算定方法
原油又は天然ガスの試掘
試掘された坑井数×単位井数当たりの排出量
原油又は天然ガスの性状に関する試 性状に関する試験が行われた井数×単位実施井数当
験の実施
たりの排出量
原油(コンデンセートを除く。)生産量×単位生産量当
原油又は天然ガスの生産
たりの排出量
天然ガス生産量×単位生産量当たりの排出量
セメントの製造
生石灰の製造
ソーダ石灰ガラス又は鉄鋼の製造
単位生産量等当たりの排出量(排出係数)
区分
単位
tCO2/井数
-
-
(原料種ごとに)使用量×単位使用量当たりの排出量
0.000028
tCO2/井数
5.7
生産時の通気弁
tCO2/kl
0.000012
生産時の通気弁以外の施
設
随伴ガスの焼却を行う場
合
tCO2/kl
0.00027
tCO2/kl
0.067
生産時の生産井施設
tCO2/Nm3
0.000000095
生産時の成分調整等の処
理施設
天然ガスの採取時のみに
随伴ガスの焼却を行う場
合
天然ガスの処理時のみに
随伴ガスの焼却を行う場
合
天然ガスの採取時及び処
理時の随伴ガスの焼却を
行う場合
tCO2/Nm3
0.000000027
tCO2/Nm3
0.0000018
tCO2/Nm3
0.0000021
tCO2/Nm3
0.0000039
生産された坑井数×単位井数当たりの点検に伴う排
出量
セメントクリンカー製造量×単位製造量当たりの排出
量
(原料種ごとに)使用量×単位使用量当たりの排出量
値
-
tCO2/井数
-
tCO2/t
0.502
石灰石
tCO2/t
0.428
ドロマイト
tCO2/t
0.449
石灰石
tCO2/t
0.440
ドロマイト
tCO2/t
0.471
ソーダ灰の製造
ソーダ灰の製造による CO2 使用量
-
-
ソーダ灰の使用
ソーダ灰使用量×単位使用量当たりの排出量
-
tCO2/t
アンモニアの製造
(原料種ごとに)原料使用量×単位使用量当たりの排
出量
シリコンカーバイドの製造
石油コークス使用量×単位使用量当たりの排出量
カルシウムカーバイドの製造
0.00048
-
0.415
別 表 3
tCO2/t
2.3
カルシウムカーバイド製造量×単位製造量当たりの排 生石灰の製造
出量
tCO2/t
0.76
生石灰の還元
tCO2/t
1.1
-
エチレンの製造
エチレン製造量×単位製造量当たりの排出量
-
tCO2/t
0.014
カルシウムカーバイドを原料としたア
セチレンの使用
アセチレン使用量×単位使用量当たりの排出量
-
tCO2/t
3.4
電気炉を使用した粗鋼の製造
電気炉における粗鋼製造量×単位製造量当たりの排
出量
-
tCO2/t
0.0050
ドライアイスの使用
ドライアイスとしての CO2 使用量
-
-
-
噴霧器の使用
噴霧器の使用による CO2 排出量
-
-
-
廃棄物等の焼却もしくは製品の製造 (炉種・廃棄物の種類ごとに)焼却・使用量×単位焼
別 表 4
の用途への使用・廃棄物燃料の使用 却・使用量当たりの排出量
【根拠条文】政令第 6 条第 1 項第 2 号及び別表第 7、算定省令第 3 条
参考資料 3-1
メタン(CH4)
単位生産量等当たりの排出量(排出係数)
区分
単位
燃料の燃焼の用に供する施設及び機 (燃料種・炉種ごとに)燃料使用量×単位使用量
別表1及び別表5
械器具における燃料の使用
当た
り
発熱量 単位発熱量当たり 排出量
電気炉(製銑用・製鋼用・合金鉄製造用・
tCH4/kWh
電気使用量×単位使用量当たりの排出量
-
カーバイド製造用)における電気の使用
坑内掘生産量×(排出される時期ごとに)単位生 採掘時
tCH4/t
石炭の採掘
産量当たりの排出量
対象となる排出活動
算定方法
採掘後の工程時
露天掘生産量×(排出される時期ごとに)単位生 採掘時
産量当たりの排出量
採掘後の工程時
原油又は天然ガスの試掘
試掘された坑井数×単位井数当たりの排出量
-
原油又は天然ガスの性状に関する試 性状に関する試験が行われた坑井数×単位実施
-
井数
験の実施
原油(コンデンセートを除く。)生産量×単位生産 生産時の通気弁
原油又は天然ガスの生産
量当たりの排出量
生産時の通気弁以外の施設
随伴ガスの焼却を行う場合
天然ガス生産量×単位生産量当たりの排出量
カーボンブラック等化学製品の製造
家畜の飼養(消化管内発酵)
家畜の排せつ物の管理
稲作
0.0014
tCH4/t
0.0016
tCH4/t
0.00077
tCH4/t
0.000067
tCH4/井数
0.00043
tCH4/井数
0.27
tCH4/kl
0.0014
tCH4/kl
0.0015
tCH4/kl
0.00014
tCH4/Nm3
0.0000028
生産時の成分調整等の処理施設
tCH4/Nm3
0.00000088
tCH4/Nm3
0.000000011
tCH4/Nm3
0.000000013
tCH4/Nm3
0.000000024
生産された坑井数×単位井数当たりの点検に伴
う排
都市ガスの製造
0.000000020
生産時の生産井施設
天然ガスの採取時のみに随伴ガ
スの焼却を行う場
天然ガスの処理時のみに随伴ガ
スの焼却を行う場合
天然ガスの採取時及び処理時の
随伴ガスの焼却を行う場合
原油の精製
値
-
tCH4/井数
0.064
コンデンセート精製量×単位精製量当たりの排出 貯蔵時
量
精製時
tCH4/kl
0.000000025
tCH4/kl
0.0000030
原油(コンデンセートを除く。)精製量×単位精製 貯蔵時
量当たりの排出量
tCH4/kl
0.000000027
精製時
tCH4/kl
0.0000033
(原料種ごとに)原料使用量×単位使用量当たり 液化天然ガス(LNG)
の排出量
天然ガス(液化天然ガス
(LNG)を除く。)
(製品の種類ごとに)製品製造量×単位製造量当
別 表 6
たり
排出量
(家畜種ごとに)平均的な飼養頭数×単位飼養頭
別 表 7
数当
(家畜のふん尿の管理方法ごとに)ふん尿中の有
機物
(家畜種ごとに)平均的な飼養頭数×単位飼養頭
別 表 8
数当
放牧牛の平均的な頭数×単位放牧頭数当たりの
ふん
tCH4/PJ
0.26
tCH4/PJ
0.26
(水田種ごとに)作付面積×単位面積当たりの排 間欠灌漑水田
出量
常時湛水田
tCH4/m2
0.000016
tCH4/m2
0.000028
(農業廃棄物の種類ごとに)農業廃棄物の屋外焼
別 表 9
農業廃棄物の焼却
却量
単位焼却量当たり 排出量
(廃棄物の種類ごとに)最終処分場に埋め立てら
別 表 10
廃棄物の埋立処分
れた
工場廃水処理施設流入水に含まれる生物化学的
tCH4/kgBOD
工場廃水の処理
-
0.0000049
酸素
要求量で表示した汚濁負荷量×単位生物化学的
酸素
終末処理場における下水処理量×単位処理量当
下水、し尿等の処理
たり
排出量
(し尿処理方法ごとに)し尿及び浄化槽汚泥処理
別 表 11
量×
(施設種ごとに)処理対象人員×単位人員当たり
の排
出量
廃棄物等の焼却もしくは製品の製造 (炉種・廃棄物の種類ごとに)焼却・使用量×単位
別 表 12
の用途への使用・廃棄物燃料の使用 焼
却 使 量当たり 排出量
【根拠条文】政令第 6 条第 1 項第 3 号及び別表第 8、算定省令第 4 条及び別表第 6
参考資料 3-2
一酸化二窒素(N2O)
対象となる排出活動
算定方法
燃料の燃焼の用に供する施設及び機
械器具における燃料の使用
原油又は天然ガスの性状に関する試
験の実施
(燃料種・炉種ごとに)燃料使用量×単位使用量当た
りの発熱量×単位発熱量当たりの排出量
性状に関する試験が行われた井数×単位実施井数当
たりの排出量
原油(コンデンセートを除く。)生産量×単位生産量当
たりのフレアリングによる排出量
原油又は天然ガスの生産
アジピン酸等化学製品の製造
単位生産量等当たりの排出量(排出係数)
区分
単位
別表1及び別表 13
-
随伴ガスの焼却を行う場
合
天然ガス生産量×単位生産量当たりのフレアリングに 天然ガスの採取時のみに
随伴ガスの焼却を行う場
よる排出量
合
天然ガスの処理時のみに
随伴ガスの焼却を行う場
合
天然ガスの採取時及び処
理時の随伴ガスの焼却を
行う場合
(製品の種類ごとに)製品製造量×単位製造量当たり アジピン酸
の排出量
硝酸
麻酔剤の使用
麻酔剤としての N2O 使用量
-
tN2O/井数
tN2O/kl
値
0.000068
0.00000064
tN2O/Nm3
0.000000000021
tN2O/Nm3
0.000000000025
tN2O/Nm3
0.000000000046
tN2O/t
0.28
tN2O/t
0.0032
-
-
(家畜のふん尿の管理方法ごとに)ふん尿中の窒素量
×単位窒素量当たりの管理に伴う排出量
(家畜のふん尿の管理方法ごとに)平均的な飼養頭数
別 表 14
×単位飼養頭数当たりのふん尿からの排出量
放牧牛の平均的な頭数×単位放牧頭数当たりのふん
尿からの排出量
(作物種ごとに)使用された肥料に含まれる窒素量×
別 表 15
耕地における肥料の使用
単位窒素量当たりの排出量
耕地における農作物の残さの肥料と (作物種ごとに)土壌にすき込まれた作物残さの乾物
別 表 16
しての使用
量×単位作物残さの乾物量当たりの排出量
(農業廃棄物の種類ごとに)農業廃棄物の屋外焼却量
別 表 17
農業廃棄物の焼却
×単位焼却量当たりの排出量
工場廃水処理施設流入水中の窒素量×単位窒素量
tN2O/tN
工場廃水の処理
-
0.0043
当たりの処理に伴う排出量
終末処理場における下水処理量×単位処理量当たり
下水、し尿等の処理
の排出量
(し尿処理方法ごとに)し尿及び浄化槽汚泥中の窒素
別 表 18
量×単位窒素量当たりの処理に伴う排出量
(施設種ごとに)処理対象人員×単位人員当たりの排
出量
廃棄物等の焼却もしくは製品の製造 (炉種・廃棄物の種類ごとに)焼却・使用量×単位焼
別 表 19
の用途への使用・廃棄物燃料の使用 却・使用量当たりの排出量
【根拠条文】政令第 6 条第 1 項第 4 号及び別表第 9、算定省令第 5 条
家畜の排せつ物の管理
参考資料 3-3
ハイドロフルオロカーボン(HFC)
対象となる排出活動
単位生産量等当たりの排出量(排出係数)
区分
単位
HCFC-22 製造量×単位製造量当たりの HFC-23 生成
tHFC-23/
-
量-回収・適正処理量
tHCFC-22
算定方法
クロロジフルオロメタン(HCFC-22)の
製造
ハイドロフルオロカーボン(HFC)の製 製造量×単位製造量当たりの排出量
造
家庭用電気冷蔵庫等 HFC 封入製品 (製品種ごとに)製造時の使用量×単位使用量当たり
の排出量
の製造における HFC の封入
(製品種ごとに)製造台数×単位台数当たりの排出量
業務用冷凍空気調和機器の使用開
始における HFC の封入
業務用冷凍空気調和機器の整備に
おける HFC の回収及び封入
家庭用電気冷蔵庫等 HFC 封入製品
の廃棄における HFC の回収
プラスチック製造における発泡剤とし
ての HFC の使用
噴霧器及び消火剤の製造における
HFC の封入
噴霧器の使用
機器使用開始時の使用量×単位使用量当たりの排出
量
回収時残存量-回収・適正処理量+再封入時使用量
×単位使用量当たりの排出量
回収時残存量-回収・適正処理量+再封入台数×単
位台数当たりの排出量
-
値
0.019
tHFC/tHFC
0.0049
家庭用電気冷蔵庫
tHFC/tHFC
0.00050
家庭用エアコンディショ
ナー
業務用冷凍空気調和機器
(自動販売機を除く。)
tHFC/tHFC
0.0019
tHFC/tHFC
0.0020
自動販売機
tHFC/台
0.00000065
自動車用エアコンディショ
ナー
業務用冷凍空気調和機器
(自動販売機を除く。)
業務用冷凍空気調和機器
(自動販売機を除く。)
tHFC/台
0.0000025
自動販売機
tHFC/tHFC
0.017
tHFC/tHFC
0.010
tHFC/台
0.0000011
家庭用電気冷蔵庫
-
-
家庭用エアコンディショ
ナー
業務用冷凍空気調和機器
(自動販売機を除く。)
-
-
-
-
自動販売機
-
-
ポリエチレンフォーム製造時の使用量
ポリエチレンフォーム
-
-
(製品種ごとに)製造時の使用量×単位使用量当たり
の排出量
押出法ポリスチレンフォー
ム
tHFC/tHFC
0.25
ウレタンフォーム
tHFC/tHFC
0.10
噴霧器
tHFC/tHFC
0.028
消火剤
tHFC/tHFC
0.000020
(製品種ごとに)回収時残存量-回収・適正処理量
製品製造時の使用量×単位使用量当たりの排出量
製品の使用に伴う排出量
-
-
半導体素子等の加工工程でのドライ 使用量×単位使用量当たりの排出量-回収・適正処
エッチング等における HFC の使用
理量
-
tHFC/tHFC
溶剤等の用途への HFC の使用
-
-
使用量-回収・適正処理量
-
0.30
-
【根拠条文】政令第 6 条第 1 項第 5 号及び別表第 10、算定省令第 6 条
参考資料 3-4
パーフルオロカーボン(PFC)
対象となる排出活動
算定方法
アルミニウムの製造
アルミニウム製造量×単位製造量当たりの排出量
単位生産量等当たりの排出量(排出係数)
区分
単位
PFC-14(CF4)
tPFC-14/tAl
PFC-116(C2 F6)
パーフルオロカーボン(PFC)の製造
製造量×単位製造量当たりの排出量
半導体素子等の加工工程でのドライ 使用量×単位使用量当たりの排出量-回収・適正処
エッチング等における PFC の使用
理量
溶剤等の用途への PFC の使用
使用量-回収・適正処理量
値
0.00030
tPFC-116/tAl
0.000030
-
tPFC/tPFC
0.039
PFC-14(CF4)
tPFC/tPFC
0.80
PFC-116(C2 F6)
tPFC/tPFC
0.70
PFC-218(C3 F8)
tPFC/tPFC
0.40
PFC-c318(c-C 4F8)
tPFC/tPFC
0.30
PFC-116 使用時,PFC-14
の副生
PFC-218 使用時,PFC-14
の副生
tPFC-14/
tPFC-116
tPFC-14/
tPFC-218
0.10
-
0.20
-
-
【根拠条文】政令第 6 条第 1 項第 6 号及び別表第 11、算定省令第 7 条
六ふっ化硫黄(SF6)
単位生産量等当たりの排出量(排出係数)
区分
単位
対象となる排出活動
算定方法
マグネシウム合金の鋳造
マグネシウム合金の鋳造による SF6 使用量
-
-
六ふっ化硫黄(SF6)の製造
製造量×単位製造量当たりの排出量
-
tSF6/tSF6
0.019
変圧器等電気機械器具の製造及び
使用の開始における SF6 の封入
機器製造・使用開始時の使用量×単位使用量当たり
の排出量
機器使用開始時に封入されていた量×単位封入量当
たりの年間排出量×使用期間の 1 年間に対する比率
-
tSF6/tSF6
0.027
-
tSF6/tSF6/年
0.0010
機器点検時の残存量-回収・適正処理量
-
-
-
機器廃棄時残存量-回収・適正処理量
-
-
-
変圧器等電気機械器具の使用
変圧器等電気機械器具の点検にお
ける SF6 の回収
変圧器等電気機械器具の廃棄にお
ける SF6 の回収
半導体素子等の加工工程でのドライ
エッチング等における SF6 の使用
値
-
使用量×単位使用量当たりの排出量-回収・適正処
tSF6/tSF6
-
0.50
理量
【根拠条文】政令第 6 条第 1 項第 7 号及び別表第 12、算定省令第 8 条
参考資料 3-5
別表1 燃料種別の発熱量
燃料種
固体燃料
液体燃料
気体燃料
単位
原料炭
一般炭
無煙炭
コークス
石油コークス
練炭又は豆炭
木材
木炭
その他の固体燃料
コールタール
石油アスファルト
コンデンセート(NGL)
原油(コンデンセート(NGL)を除く。)
ガソリン
ナフサ
ジェット燃料油
灯油
軽油
A 重油
B・C 重油
潤滑油
その他の液体燃料
液化石油ガス(LPG)
石油系炭化水素ガス
液化天然ガス(LNG)
天然ガス(液化天然ガス(LNG)を除く。)
コークス炉ガス
高炉ガス
転炉ガス
都市ガス
その他の気体燃料
パルプ廃液
値
GJ/t
GJ/t
GJ/t
GJ/t
GJ/t
GJ/t
GJ/t
GJ/t
GJ/t
GJ/t
GJ/t
GJ/kl
GJ/kl
GJ/kl
GJ/kl
GJ/kl
GJ/kl
GJ/kl
GJ/kl
GJ/kl
GJ/kl
GJ/kl
GJ/t
GJ/1,000Nm
GJ/t
GJ/1,000Nm
GJ/1,000Nm
GJ/1,000Nm
GJ/1,000Nm
GJ/1,000Nm
GJ/1,000Nm
GJ/t
29.0
25.7
26.9
29.4
29.9
23.9
14.4
30.5
33.1
37.3
40.9
35.3
38.2
34.6
33.6
36.7
36.7
37.7
39.1
41.9
40.2
37.9
50.8
44.9
54.6
43.5
21.1
3.41
8.41
44.8(※)
28.5
13.9
※エネルギー起源 CO2 の排出量の算定に用いる発熱量については、省エネルギー法の規定による定期報告において用いた発熱量を用いてもよい。
【根拠条文】算定省令第 2 条第 3 項、第 4 条第 1 項、別表第 1 及び別表第 5
別表2 燃料の使用に関する排出係数
対象となる排出活動
区分
燃料の使用
原料炭
一般炭
無煙炭
コークス
石油コークス
コールタール
石油アスファルト
コンデンセート(NGL)
原油(コンデンセート(NGL)を除く。)
ガソリン
ナフサ
ジェット燃料油
灯油
軽油
A 重油
B・C 重油
液化石油ガス(LPG)
石油系炭化水素ガス
液化天然ガス(LNG)
天然ガス(液化天然ガス(LNG)を除く。)
コークス炉ガス
高炉ガス
転炉ガス
都市ガス
※燃料種別の発熱量については、別表1を参照
参考資料 3-6
単位
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
tC/GJ
値
0.0245
0.0247
0.0255
0.0294
0.0254
0.0209
0.0208
0.0184
0.0187
0.0183
0.0182
0.0183
0.0185
0.0187
0.0189
0.0195
0.0161
0.0142
0.0135
0.0139
0.0110
0.0263
0.0384
0.0136
【根拠条文】算定省令第 2 条第 3 項及び別表第 1
(参考1) 燃料の使用に関する排出係数(別表1×別表2×(44/12))
対象となる排出活動
値
区分
単位
燃料の使用
原料炭
tCO2 /t
2.61
一般炭
tCO2 /t
2.33
無煙炭
tCO2 /t
2.52
コークス
tCO2 /t
3.17
石油コークス
tCO2 /t
2.78
コールタール
tCO2 /t
2.86
石油アスファルト
tCO2 /t
3.12
コンデンセート(NGL)
tCO2 /kl
2.38
原油(コンデンセート(NGL)を除く。)
tCO2 /kl
2.62
ガソリン
tCO2 /kl
2.32
ナフサ
tCO2 /kl
2.24
ジェット燃料油
tCO2 /kl
2.46
灯油
tCO2 /kl
2.49
軽油
tCO2 /kl
2.58
A 重油
tCO2 /kl
2.71
B・C 重油
tCO2 /kl
3.00
液化石油ガス(LPG)
tCO2 /t
3.00
石油系炭化水素ガス
2.34
tCO2 /1,000Nm
液化天然ガス(LNG)
tCO2 /t
2.70
天然ガス(液化天然ガス(LNG)を除く。)
2.22
tCO2 /1,000Nm
コークス炉ガス
0.85
tCO2 /1,000Nm
高炉ガス
0.33
tCO2 /1,000Nm
転炉ガス
1.18
tCO2 /1,000Nm
都市ガス
2.23
tCO2 /1,000Nm
※都市ガスの排出係数は、発熱量として 44.8GJ/1,000Nm3 を用いた場合の値であり、省エネルギー法の規定による定期報告において用いた発熱
量を用いてもよい。
【根拠条文】算定省令第 2 条第 3 項、第 4 条第 1 項、別表第 1 及び別表第 5
別表3 アンモニアの製造に関する排出係数
対象となる排出活動
アンモニアの製造
区分
石炭
石油コークス
ナフサ
液化石油ガス(LPG)
石油系炭化水素ガス
液化天然ガス(LNG)
天然ガス(液化天然ガス(LNG)を除く。)
コークス炉ガス
単位
tCO2 /t
tCO2 /t
tCO2 /kl
tCO2 /t
tCO2 /1,000Nm
tCO2 /t
tCO2 /1,000Nm
tCO2 /1,000Nm
値
2.3
2.8
2.2
3.0
2.3
2.7
2.2
0.85
【根拠条文】算定省令第 3 条第 9 項及び別表第 2
別表4 廃棄物等の焼却及び原燃料としての使用に関する排出係数
対象となる排出活動
廃棄物の焼却及び製品の
製造の用途への使用
廃棄物燃料の使用
区分
廃油(植物性のもの及び動物性のものを除く。)
合成繊維
廃ゴムタイヤ
合成繊維及び廃ゴムタイヤ以外の廃プラスチック類(産業廃棄物に限
る。)
その他の廃プラスチック類
ごみ固形燃料(RPF)
ごみ固形燃料(RDF)
廃油(植物性のもの及び動物性のものを除く。)から製造される燃料
廃プラスチック類から製造される燃料油(自ら製造するものを除く。)
ごみ固形燃料(RPF)
ごみ固形燃料(RDF)
単位
tCO2 /t
tCO2 /t
tCO2 /t
tCO2 /t
tCO2 /t
tCO2 /t
tCO2 /t
tCO2 /kl
tCO2 /kl
tCO2 /t
tCO2 /t
値
2.92
2.29
1.72
2.55
2.77
1.57
0.775
2.63
2.62
1.57
0.775
【根拠条文】算定省令第 3 条第 12 項、第 14 項~第 15 項及び別表第 3
参考資料 3-7
別表5 燃料の燃焼の用に供する施設及び機械器具における燃料の使用に関する排出係数
対象となる排出活動
燃料の燃焼の用に供する
施設及び機械器具におけ
る燃料の使用
区分
ボイラー(木材)
ボイラー(木炭)
ボイラー(パルプ廃液)
焙焼炉(固体燃料)
焙焼炉(気体燃料)
焼結炉(鉄鋼用、非鉄金属(銅、鉛及び亜鉛を除く。)用)
焼結炉(無機化学工業品用、固体燃料)
焼結炉(無機化学工業品用、気体燃料)
か焼炉(固体燃料)
か焼炉(気体燃料)
ペレット焼成炉(鉄鋼用,非鉄金属用)
ペレット焼成炉(無機化学工業品用、固体燃料)
ペレット焼成炉(無機化学工業品用、気体燃料)
金属溶解炉(銅、鉛及び亜鉛用を除く、精製用及び鋳造用、固体燃料)
金属溶解炉(銅、鉛及び亜鉛用を除く、精製用及び鋳造用、気体燃料)
セメント焼成炉(固体燃料)
セメント焼成炉(気体燃料)
ガラス溶融炉(固体燃料)
ガラス溶融炉(気体燃料)
その他の溶融炉(固体燃料)
その他の溶融炉(気体燃料)
反応炉(無機化学工業品用(カーボンブラックを除く。)及び食料品
用、固体燃料)
反応炉(無機化学工業品用(カーボンブラックを除く。)及び食料品
用、気体燃料)
直火炉(無機化学工業品用(カーボンブラックを除く。)及び食料品
用、固体燃料)
直火炉(無機化学工業品用(カーボンブラックを除く。)及び食料品
用、気体燃料)
セメント原料乾燥炉
レンガ原料乾燥炉
骨材乾燥炉
鋳型乾燥炉
洗剤乾燥炉
その他の乾燥炉
焼結炉(銅、鉛及び亜鉛用、一般炭及びコークス)
焼結炉(銅、鉛及び亜鉛用、気体燃料)
溶鉱炉(銅、鉛及び亜鉛用、一般炭及びコークス)
溶解炉(銅、鉛及び亜鉛用、一般炭及びコークス)
溶解炉(銅、鉛及び亜鉛用、気体燃料)
ガス機関(航空機、自動車又は船舶に使われるものを除く、液体燃
料、気体燃料)
ガソリン機関(航空機、自動車又は船舶に使われるものを除く、液体
燃料、気体燃料)
業務用のこんろ、湯沸器、ストーブその他の事業者が事業活動の用
に供する機械器具(一般炭、練炭又は豆炭)
業務用のこんろ、湯沸器、ストーブその他の事業者が事業活動の用
に供する機械器具(灯油)
業務用のこんろ、湯沸器、ストーブその他の事業者が事業活動の用
に供する機械器具(LPG、都市ガス)
※燃料種別の発熱量については、別表1を参照
単位
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
値
0.000074
0.000074
0.0000039
0.000012
0.00000063
0.000030
0.000012
0.00000063
0.000012
0.00000063
0.00000016
0.000012
0.00000063
0.000012
0.00000063
0.000012
0.00000063
0.000012
0.00000063
0.000012
0.00000063
0.000012
tCH4 /GJ
0.00000063
tCH4 /GJ
0.000012
tCH4 /GJ
0.00000063
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
tCH4 /GJ
0.000027
0.000027
0.000027
0.000027
0.0000034
0.0000034
0.000012
0.00000063
0.000012
0.000012
0.00000063
0.000054
tCH4 /GJ
0.000054
tCH4 /GJ
0.00029
tCH4 /GJ
0.0000095
tCH4 /GJ
0.0000045
【根拠条文】算定省令第 4 条第 1 項及び別表第 4
別表6 カーボンブラック等化学製品の製造に関する排出係数
対象となる排出活動
カーボンブラック等化学製
品の製造
区分
カーボンブラック
コークス
エチレン
1,2-ジクロロエタン
スチレン
メタノール
単位
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
値
0.00035
0.00013
0.000015
0.0000050
0.000031
0.0020
【根拠条文】算定省令第 4 条第 10 項
別表7 家畜の飼養に関する排出係数
対象となる排出活動
家畜の飼養
(消化管内発酵)
区分
乳用牛
肉用牛
馬
めん羊
山羊
豚
水牛
単位
tCH4 /頭
tCH4 /頭
tCH4 /頭
tCH4 /頭
tCH4 /頭
tCH4 /頭
tCH4 /頭
値
0.11
0.066
0.018
0.0041
0.0041
0.0011
0.055
【根拠条文】算定省令第 4 条第 11 項
参考資料 3-8
別表8 家畜の排せつ物の管理に関する排出係数
対象となる排出活動
家畜の排せつ物の管理
区分
牛(尿から分離したふん・天日乾燥)
牛(尿から分離したふん・火力乾燥)
牛(尿から分離したふん・強制発酵)(乳用牛)
牛(尿から分離したふん・強制発酵)(肉用牛)
牛(尿から分離したふん・堆積発酵)(乳用牛)
牛(尿から分離したふん・堆積発酵)(肉用牛)
牛(尿から分離したふん・焼却)
牛(ふんから分離した尿・強制発酵)(乳用牛)
牛(ふんから分離した尿・強制発酵)(肉用牛)
牛(ふんから分離した尿・浄化)(乳用牛)
牛(ふんから分離した尿・浄化)(肉用牛)
牛(ふんから分離した尿・貯留)(乳用牛)
牛(ふんから分離した尿・貯留)(肉用牛)
牛(ふんと尿との混合物・天日乾燥)
牛(ふんと尿との混合物・火力乾燥)
牛(ふんと尿との混合物・強制発酵)(乳用牛)
牛(ふんと尿との混合物・強制発酵)(肉用牛)
牛(ふんと尿との混合物・堆積発酵)(乳用牛)
牛(ふんと尿との混合物・堆積発酵)(肉用牛)
牛(ふんと尿との混合物・浄化)(乳用牛)
牛(ふんと尿との混合物・浄化)(肉用牛)
牛(ふんと尿との混合物・貯留)(乳用牛)
牛(ふんと尿との混合物・貯留)(肉用牛)
豚(尿から分離したふん・天日乾燥)
豚(尿から分離したふん・火力乾燥)
豚(尿から分離したふん・強制発酵)
豚(尿から分離したふん・堆積発酵)
豚(尿から分離したふん・焼却)
豚(ふんから分離した尿・強制発酵)
豚(ふんから分離した尿・浄化)
豚(ふんから分離した尿・貯留)
豚(ふんと尿との混合物・天日乾燥)
豚(ふんと尿との混合物・火力乾燥)
豚(ふんと尿との混合物・強制発酵)
豚(ふんと尿との混合物・堆積発酵)
豚(ふんと尿との混合物・浄化)
豚(ふんと尿との混合物・貯留)
鶏(ふん・天日乾燥)
鶏(ふん・火力乾燥)
鶏(ふん・強制発酵)
鶏(ふん・堆積発酵)
鶏(ふん・焼却)
馬
めん羊
山羊
水牛
放牧された牛が排せつするふん尿からの排出
※畜舎で飼養されている牛、豚、鶏の排せつ物の管理については、平成 22 年度から報告
単位
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /頭
tCH4 /頭
tCH4 /頭
tCH4 /頭
tCH4 /頭
値
0.0020
0
0.00044
0.00034
0.038
0.0013
0.0040
0.00044
0.00034
0.000087
0.000067
0.039
0.030
0.0020
0
0.00044
0.00034
0.038
0.0013
0.000087
0.000067
0.039
0.030
0.0020
0
0.00097
0.0016
0.0040
0.00097
0.00019
0.087
0.0020
0
0.00097
0.0016
0.00019
0.087
0.0020
0
0.0014
0.0014
0.0040
0.0021
0.00028
0.00018
0.0020
0.0013
【根拠条文】算定省令第 4 条第 12 項~第 14 項及び別表第 7
別表9 農業廃棄物の焼却に関する排出係数
対象となる排出活動
農業廃棄物の焼却
区分
水稲
小麦
大麦
えん麦
らい麦
とうもろこし
大豆
小豆
いんげんまめ
えんどうまめ
らっかせい
ばれいしょ
てんさい
さとうきび
青刈りえん麦
青刈りらい麦
青刈りの麦(青刈りえん麦・青刈りらい麦を除く。)
単位
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
値
0.0021
0.0025
0.0023
0.0026
0.0025
0.0024
0.0024
0.0024
0.0024
0.0023
0.0023
0.0015
0.00049
0.0021
0.00048
0.00048
0.00049
【根拠条文】算定省令第 4 条第 16 項及び別表第 8
参考資料 3-9
別表 10 廃棄物の埋立処分に関する排出係数
対象となる排出活動
廃棄物の埋立処分
区分
食物くず(厨芥類)
紙くず
繊維くず
木くず
下水汚泥
し尿処理施設に係る汚泥
浄水施設に係る汚泥
製造業に係る有機性の汚泥
単位
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
値
単位
値
0.00000088
0.00054
0.0000055
0.0000050
0.0000059
0.0000055
0.0000055
0.00020
0.00020
0.0011
0.00020
0.145
0.136
0.150
0.151
0.133
0.133
0.0250
0.150
【根拠条文】算定省令第 4 条第 17 項、第 18 項及び別表第 9
別表 11 下水等及び雑排水の処理に関する排出係数
対象となる排出活動
下水等及び雑排水の処理
区分
終末処理場
し尿処理施設(嫌気性消化処理)
し尿処理施設(好気性消化処理)
し尿処理施設(高負荷生物学的脱窒素処理)
し尿処理施設(生物学的脱窒素処理(標準脱窒素処理))
し尿処理施設(膜分離処理)
し尿処理施設(その他の処理)
コミュニティ・プラント
既存単独処理浄化槽
浄化槽(既存単独処理浄化槽を除く。)
くみ取便所の便槽
tCH4 /m
tCH4 /m
tCH4 /m
tCH4 /m
tCH4 /m
tCH4 /m
tCH4 /m
tCH4 /人
tCH4 /人
tCH4 /人
tCH4 /人
【根拠条文】算定省令第 4 条第 19 項~第 23 項及び別表第 10~別表第 11
別表 12 廃棄物等の焼却及び原燃料としての使用に関する排出係数
対象となる排出活動
一般廃棄物の焼却
産業廃棄物の焼却
工業炉等における廃棄物
の焼却もしくは製品の製造
の用途への使用
工業炉等における廃棄物
燃料の使用
区分
連続燃焼式焼却施設
准連続燃焼式焼却施設
バッチ燃焼式焼却施設
汚泥
廃油
セメント焼成炉における廃ゴムタイヤの焼却もしくは製品の製造の用
途への使用
セメント焼成炉における廃プラスチック類(廃ゴムタイヤを除く。)の焼
却もしくは製品の製造の用途への使用
その他の工業炉(ボイラーを除く。)における廃ゴムタイヤの焼却もしく
は製品の製造の用途への使用
その他の工業炉(ボイラーを除く。)における廃プラスチック類(廃ゴム
タイヤを除く。)の焼却もしくは製品の製造の用途への使用
セメント焼成炉におけるごみ固形燃料(RPF)の使用
セメント焼成炉におけるごみ固形燃料(RDF)の使用
その他の工業炉(ボイラーを除く。)におけるごみ固形燃料(RPF)の使
用
その他の工業炉(ボイラーを除く。)におけるごみ固形燃料(RDF)の使
用
単位
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
値
0.00000095
0.000077
0.000076
0.0000097
0.00000056
0.00025
tCH4 /t
0.00036
tCH4 /t
0.00025
tCH4 /t
0.00036
tCH4 /t
tCH4 /t
tCH4 /t
0.00035
0.00022
0.00035
tCH4 /t
0.00022
【根拠条文】算定省令第 4 条第 24 項~第 28 項及び別表第 12~別表第 14
参考資料 3-10
別表 13 燃料の燃焼の用に供する施設及び機械器具における燃料の使用に関する排出係数(1/2)
対象となる排出活動
燃料の燃焼の用に供する
施設及び機械器具におけ
る燃料の使用
区分
常圧流動床ボイラー(固体燃料)
加圧流動床ボイラー(固体燃料)
ボイラー(流動床以外、固体燃料)
ボイラー(流動床以外、BC 重油・原油)
ガス加熱炉(液体燃料、気体燃料)
焙焼炉(固体燃料)
焙焼炉(液体燃料)
焙焼炉(気体燃料)
焼結炉(鉄鋼用、非鉄金属(銅、鉛及び亜鉛を除く。)用及び無機化学
工業品用、固体燃料)
焼結炉(鉄鋼用、非鉄金属(銅、鉛及び亜鉛を除く。)用及び無機化学
工業品用、液体燃料)
焼結炉(鉄鋼用、非鉄金属(銅、鉛及び亜鉛を除く。)用及び無機化学
工業品用、気体燃料)
か焼炉(鉄鋼用、非鉄金属用及び無機化学工業品用、固体燃料)
か焼炉(鉄鋼用、非鉄金属用及び無機化学工業品用、液体燃料)
か焼炉(鉄鋼用、非鉄金属用及び無機化学工業品用、気体燃料)
ペレット焼成炉(鉄鋼用、非鉄金属用及び無機化学工業品用、固体燃
料)
ペレット焼成炉(鉄鋼用、非鉄金属用及び無機化学工業品用、液体燃
料)
ペレット焼成炉(鉄鋼用、非鉄金属用及び無機化学工業品用、気体燃
料)
金属溶解炉(銅、鉛及び亜鉛用を除く、精製用及び鋳造用、固体燃料)
金属溶解炉(銅、鉛及び亜鉛用を除く、精製用及び鋳造用、液体燃料)
金属溶解炉(銅、鉛及び亜鉛用を除く、精製用及び鋳造用、気体燃料)
金属鍛造炉(液体燃料)
金属鍛造炉(気体燃料)
金属圧延加熱炉(液体燃料)
金属圧延加熱炉(気体燃料)
金属熱処理炉(液体燃料)
金属熱処理炉(気体燃料)
石油加熱炉(液体燃料、気体燃料)
触媒再生塔(固体燃料)
セメント焼成炉(固体燃料)
セメント焼成炉(液体燃料)
セメント焼成炉(気体燃料)
レンガ焼成炉(固体燃料)
レンガ焼成炉(液体燃料)
レンガ焼成炉(気体燃料)
ドロマイト焼成炉(固体燃料)
ドロマイト焼成炉(液体燃料)
ドロマイト焼成炉(気体燃料)
石灰焼成炉(固体燃料)
石灰焼成炉(液体燃料)
石灰焼成炉(気体燃料)
炭素焼成炉(固体燃料)
炭素焼成炉(液体燃料)
炭素焼成炉(気体燃料)
陶磁器焼成炉(固体燃料)
陶磁器焼成炉(液体燃料)
陶磁器焼成炉(気体燃料)
その他の焼成炉(固体燃料)
その他の焼成炉(液体燃料)
その他の焼成炉(気体燃料)
ガラス溶融炉(固体燃料)
ガラス溶融炉(液体燃料)
ガラス溶融炉(気体燃料)
その他の溶融炉(固体燃料)
その他の溶融炉(液体燃料)
その他の溶融炉(気体燃料)
反応炉(無機化学工業品用及び食料品用、固体燃料)
反応炉(無機化学工業品用及び食料品用、液体燃料)
反応炉(無機化学工業品用及び食料品用、気体燃料)
直火炉(無機化学工業品用及び食料品用、固体燃料)
直火炉(無機化学工業品用及び食料品用、液体燃料)
直火炉(無機化学工業品用及び食料品用、気体燃料)
セメント原料乾燥炉(固体燃料)
セメント原料乾燥炉(液体燃料)
セメント原料乾燥炉(気体燃料)
レンガ原料乾燥炉(固体燃料)
レンガ原料乾燥炉(液体燃料)
レンガ原料乾燥炉(気体燃料)
参考資料 3-11
単位
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
値
0.000054
0.0000050
0.00000058
0.000000017
0.00000000069
0.00000066
0.0000010
0.00000014
tN2 O/GJ
0.0000010
tN2 O/GJ
0.00000014
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
0.00000066
0.0000010
0.00000014
tN2 O/GJ
0.0000010
tN2 O/GJ
0.00000014
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.0000010
0.00000014
0.0000010
0.00000014
0.0000010
0.00000014
0.00000000069
0.0000072
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.00000066
別表 13 燃料の燃焼の用に供する施設及び機械器具における燃料の使用に関する排出係数(2/2)
対象となる排出活動
燃料の燃焼の用に供する
施設及び機械器具におけ
る燃料の使用
(つづき)
区分
骨材乾燥炉(固体燃料)
骨材乾燥炉(液体燃料)
骨材乾燥炉(気体燃料)
鋳型乾燥炉(固体燃料)
鋳型乾燥炉(液体燃料)
鋳型乾燥炉(気体燃料)
洗剤乾燥炉(固体燃料)
洗剤乾燥炉(液体燃料)
洗剤乾燥炉(気体燃料)
その他の乾燥炉(固体燃料)
その他の乾燥炉(液体燃料)
その他の乾燥炉(気体燃料)
焼結炉(銅、鉛及び亜鉛用、一般炭及びコークス)
焼結炉(銅、鉛及び亜鉛用、液体燃料)
焼結炉(銅、鉛及び亜鉛用、気体燃料)
溶鉱炉(銅、鉛及び亜鉛用、一般炭及びコークス)
溶解炉(銅、鉛及び亜鉛用、一般炭及びコークス)
溶解炉(銅、鉛及び亜鉛用、液体燃料)
溶解炉(銅、鉛及び亜鉛用、気体燃料)
ガスタービン(航空機又は船舶に用いられるものを除く、液体燃料、気
体燃料)
ディーゼル機関(自動車、鉄道車両又は船舶に用いられるものを除
く、液体燃料、気体燃料)
ガス機関(航空機、自動車又は船舶に用いられるものを除く、液体燃
料、気体燃料)
ガソリン機関(航空機、自動車又は船舶に用いられるものを除く、液体
燃料、気体燃料)
業務用のこんろ、湯沸器、ストーブその他の事業者が事業活動の用
に供する機械器具(一般炭、練炭又は豆炭)
業務用のこんろ、湯沸器、ストーブその他の事業者が事業活動の用
に供する機械器具(灯油)
業務用のこんろ、湯沸器、ストーブその他の事業者が事業活動の用
に供する機械器具(LPG、都市ガス)
※燃料種別の発熱量については、別表1を参照
参考資料 3-12
単位
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
tN2 O/GJ
値
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.00000066
0.00000066
0.0000010
0.00000014
0.000000078
tN2 O/GJ
0.0000017
tN2 O/GJ
0.00000062
tN2 O/GJ
0.00000062
tN2 O/GJ
0.0000013
tN2 O/GJ
0.00000057
tN2 O/GJ
0.000000090
【根拠条文】算定省令第 5 条第 1 項及び別表第 15
別表 14 家畜の排せつ物の管理に関する排出係数
対象となる排出活動
家畜の排せつ物の管理
区分
牛(尿から分離したふん・天日乾燥)
牛(尿から分離したふん・火力乾燥)
牛(尿から分離したふん・強制発酵)
牛(尿から分離したふん・堆積発酵)(乳用牛)
牛(尿から分離したふん・堆積発酵)(肉用牛)
牛(尿から分離したふん・焼却)
牛(ふんから分離した尿・強制発酵)
牛(ふんから分離した尿・浄化)
牛(ふんから分離した尿・貯留)
牛(ふんと尿との混合物・天日乾燥)
牛(ふんと尿との混合物・火力乾燥)
牛(ふんと尿との混合物・強制発酵)(乳用牛)
牛(ふんと尿との混合物・強制発酵)(肉用牛)
牛(ふんと尿との混合物・堆積発酵)(乳用牛)
牛(ふんと尿との混合物・堆積発酵)(肉用牛)
牛(ふんと尿との混合物・浄化)
牛(ふんと尿との混合物・貯留)
豚(尿から分離したふん・天日乾燥)
豚(尿から分離したふん・火力乾燥)
豚(尿から分離したふん・強制発酵)
豚(尿から分離したふん・堆積発酵)
豚(尿から分離したふん・焼却)
豚(ふんから分離した尿・強制発酵)
豚(ふんから分離した尿・浄化)
豚(ふんから分離した尿・貯留)
豚(ふんと尿との混合物・天日乾燥)
豚(ふんと尿との混合物・火力乾燥)
豚(ふんと尿との混合物・強制発酵)
豚(ふんと尿との混合物・堆積発酵)
豚(ふんと尿との混合物・浄化)
豚(ふんと尿との混合物・貯留)
鶏(ふん・天日乾燥)
鶏(ふん・火力乾燥)
鶏(ふん・強制発酵)
鶏(ふん・堆積発酵)
鶏(ふん・焼却)
放牧されためん羊
その他のめん羊
放牧された山羊、馬
その他の山羊、馬
放牧された水牛
その他の水牛(固形にしたふん尿の乾燥又は貯留によりそのふん尿
の管理が行われるもの)
その他の水牛(燃焼の用に供し、又は耕地に散布することによりその
ふん尿の管理が行われるもの)
放牧された牛が排せつするふん尿からの排出
※畜舎で飼養されている牛、豚、鶏の排せつ物の管理については、平成 22 年度から報告
単位
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/頭
tN2 O/頭
tN2 O/頭
tN2 O/頭
tN2 O/頭
tN2 O/頭
値
0.031
0.031
0.0039
0.038
0.025
0.0016
0.031
0.079
0.0016
0.031
0.031
0.031
0.031
0.038
0.025
0.079
0.0016
0.031
0.031
0.0039
0.039
0.0016
0.031
0.079
0.0016
0.031
0.031
0.031
0.039
0.079
0.0016
0.031
0.031
0.0039
0.031
0.0016
0.00038
0.000094
0.0013
0.00031
0.0013
0.0013
tN2 O/頭
0
tN2 O/頭
0.00018
【根拠条文】算定省令第 5 条第 6 項~第 8 項及び別表第 7
別表 15 肥料の使用に関する排出係数
対象となる排出活動
肥料の使用
区分
野菜
水稲
果樹
茶樹
ばれいしょ
飼料作物
麦
そば
豆類
かんしょ
桑
たばこ
工芸農作物(茶樹、桑、たばこを除く。)
参考資料 3-13
単位
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
値
0.0097
0.0049
0.0097
0.046
0.0097
0.0097
0.0097
0.0097
0.0097
0.0097
0.0097
0.0097
0.0097
【根拠条文】算定省令第 5 条第 9 項
別表 16 耕地における農作物の残さのすき込みに関する排出係数
対象となる排出活動
耕地における農作物の残
さのすき込み
区分
水稲
小麦
二条大麦
六条大麦
裸麦
えん麦
らい麦
とうもろこし
そば
大豆
小豆
いんげんまめ
えんどうまめ
そらまめ
らっかせい
えだまめ
さやいんげん
かんしょ
こんにゃく
さといも
ばれいしょ
やまのいも
いちご
すいか
メロン
きゅうり
トマト
なす
ピーマン
キャベツ
はくさい
ほうれんそう
ねぎ
たまねぎ
レタス
だいこん
にんじん
かぼちゃ
こまつな
ちんげんさい
ふき
みつば
しゅんぎく
にら
にんにく
セルリー
カリフラワー
ブロッコリー
アスパラガス
かぶ
ごぼう
れんこん
しょうが
茶
てんさい
さとうきび
桑
葉たばこ
なたね
牧草
青刈りとうもろこし
ソルゴー
青刈りえん麦
青刈りらい麦
青刈りの麦(青刈りえん麦・青刈りらい麦を除く。)
いぐさ
参考資料 3-14
単位
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
値
0.00013
0.000088
0.00042
0.000061
0.00024
0.00014
0.000094
0.00032
0.00025
0.00013
0.00017
0.00015
0.00031
0.00031
0.00015
0.00031
0.00031
0.00036
0.00036
0.00040
0.00048
0.00020
0.00039
0.00034
0.00064
0.00052
0.00043
0.00039
0.00039
0.00072
0.00079
0.00076
0.00067
0.00025
0.00080
0.00065
0.00043
0.00082
0.00076
0.00076
0.00076
0.00076
0.00076
0.00025
0.00025
0.0013
0.00072
0.00076
0.00025
0.00065
0.00043
0.00043
0.00054
0.00027
0.00038
0.00083
0.00015
0.00076
0.00025
0.00046
0.00019
0.00030
0.00033
0.00023
0.00031
0.00025
【根拠条文】算定省令第 5 条第 10 項
別表 17 農業廃棄物の焼却に関する排出係数
対象となる排出活動
農業廃棄物の焼却
区分
水稲
小麦
大麦
えん麦
らい麦
とうもろこし
大豆
小豆
いんげんまめ
えんどうまめ
らっかせい
ばれいしょ
てんさい
さとうきび
青刈りえん麦
青刈りらい麦
青刈りの麦(青刈りえん麦・青刈りらい麦を除く。)
単位
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
値
0.000057
0.000038
0.00013
0.000064
0.000043
0.00014
0.000057
0.000074
0.000066
0.00014
0.000063
0.00014
0.000038
0.00035
0.000028
0.000020
0.000027
単位
値
0.00000016
0.0000045
0.0000045
0.0029
0.0000045
0.0024
0.0000045
0.000039
0.000020
0.000026
0.000020
【根拠条文】算定省令第 5 条第 11 項及び別表第 8
別表 18 下水等及び雑排水の処理に関する排出係数
対象となる排出活動
下水等及び雑排水の処理
区分
終末処理場
し尿処理施設(嫌気性消化処理)
し尿処理施設(好気性消化処理)
し尿処理施設(高負荷生物学的脱窒素処理)
し尿処理施設(生物学的脱窒素処理(標準脱窒素処理))
し尿処理施設(膜分離処理)
し尿処理施設(その他の処理)
コミュニティ・プラント
既存単独処理浄化槽
浄化槽(既存単独処理浄化槽を除く。)
くみ取便所の便槽
tN2 O/m
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/tN
tN2 O/人
tN2 O/人
tN2 O/人
tN2 O/人
【根拠条文】算定省令第 5 条第 12 項~第 16 項及び別表第 10~別表第 11
参考資料 3-15
別表 19 廃棄物等の焼却及び原燃料としての使用に関する排出係数
対象となる排出活動
一般廃棄物の焼却
工業炉等における廃棄物
の焼却もしくは製品の製造
の用途への使用
廃棄物の焼却
工業炉等における廃棄物
等の原燃料としての使用
区分
連続燃焼式焼却施設
准連続燃焼式焼却施設
バッチ燃焼式焼却施設
常圧流動床ボイラーにおける廃ゴムタイヤの焼却又は製品の製造の
用途への使用
常圧流動床ボイラーにおける廃プラスチック類(廃ゴムタイヤを除く。)
の焼却又は製品の製造の用途への使用
ボイラーにおける廃ゴムタイヤの焼却又は製品の製造の用途への使
用
ボイラーにおける廃プラスチック類(廃ゴムタイヤを除く。)の焼却又は
製品の製造の用途への使用
セメント焼成炉における廃油の焼却又は製品の製造の用途への使用
セメント焼成炉における廃ゴムタイヤの焼却又は製品の製造の用途
への使用
セメント焼成炉における廃プラスチック類(廃ゴムタイヤを除く。)の焼
却又は製品の製造の用途への使用
その他の工業炉における廃油の焼却又は製品の製造の用途への使
用
その他の工業炉における廃ゴムタイヤの焼却又は製品の製造の用
途への使用
その他の工業炉における廃プラスチック類(廃ゴムタイヤを除く。)の
焼却又は製品の製造の用途への使用
下水汚泥(高分子凝集剤を添加して脱水したもの)の流動床炉での焼
却(通常燃焼)
下水汚泥(高分子凝集剤を添加して脱水したもの)の流動床炉での焼
却(高温燃焼)
下水汚泥(高分子凝集剤を添加して脱水したもの)の多段炉での焼却
下水汚泥(石灰系凝集剤を添加して脱水したもの)の焼却
その他の下水汚泥の焼却
汚泥(下水汚泥を除く。)の焼却
廃油の焼却
廃ゴムタイヤの焼却
廃プラスチック類(廃ゴムタイヤを除く。)の焼却
紙くず又は木くずの焼却
繊維くずの焼却
動植物性残渣又は家畜の死体の焼却
ごみ固形燃料(RDF)の焼却
ごみ固形燃料(RPF)の焼却
常圧流動床ボイラーにおけるごみ固形燃料(RPF)の使用
常圧流動床ボイラーにおけるごみ固形燃料(RDF)の使用
ボイラーにおけるごみ固形燃料(RPF)の使用
ボイラーにおけるごみ固形燃料(RDF)の使用
セメント焼成炉におけるごみ固形燃料(RPF)の使用
セメント焼成炉におけるごみ固形燃料(RDF)の使用
その他の工業炉におけるごみ固形燃料(RPF)の使用
その他の工業炉におけるごみ固形燃料(RDF)の使用
単位
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
値
0.0000567
0.0000539
0.0000724
tN2 O/t
0.0016
tN2 O/t
0.000012
tN2 O/t
0.000017
tN2 O/t
tN2 O/t
0.000046
0.000014
tN2 O/t
0.000019
tN2 O/t
0.000046
tN2 O/t
0.000014
tN2 O/t
0.000019
tN2 O/t
0.00151
tN2 O/t
0.000645
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
tN2 O/t
0.000882
0.000294
0.000882
0.00045
0.0000098
0.00017
0.00017
0.000010
0.000010
0.000010
0.00017
0.00017
0.0016
0.00097
0.000017
0.000010
0.000019
0.000012
0.000019
0.000012
0.0011
【根拠条文】算定省令第 5 条第 17 項~第 20 項、別表第 12 及び別表第 16~別表第 17
参考資料 3-16
(参考2)地球温暖化係数
地球温暖化係数
温 室 効 果 ガス
1
2
3
4
5
6
7
二酸化炭素
メタン
一酸化二窒素
ハイドロフルオロカーボン
トリフルオロメタン
ジフルオロメタン
フルオロメタン
1・1・1・2・2-ペンタフルオロエタン
1・1・2・2-テトラフルオロエタン
1・1・1・2-テトラフルオロエタン
1・1・2-トリフルオロエタン
1・1・1-トリフルオロエタン
1・2-ジフルオロエタン
1・1-ジフルオロエタン
フルオロエタン
1・1・1・2・3・3・3-ヘプタフルオロプロパン
1・1・1・2・2・3-ヘキサフルオロプロパン
1・1・1・2・3・3-ヘキサフルオロプロパン
1・1・1・3・3・3-ヘキサフルオロプロパン
1・1・2・2・3-ペンタフルオロプロパン
1・1・1・3・3-ペンタフルオロプロパン
1・1・1・3・3-ペンタフルオロブタン
1・1・1・2・3・4・4・5・5・5-デカフルオロペンタン
パーフルオロカーボン
パーフルオロメタン
パーフルオロエタン
パーフルオロプロパン
パーフルオロブタン
パーフルオロシクロブタン
パーフルオロペンタン
パーフルオロヘキサン
パーフルオロデカリン
パーフルオロシクロプロパン
六ふっ化硫黄
三ふっ化窒素
参考資料 3-17
CO2
CH4
N2 O
HFC
HFC-23
HFC-32
HFC-41
HFC-125
HFC-134
HFC-134a
HFC-143
HFC-143a
HFC-152
HFC-152a
HFC-161
HFC-227ea
HFC-236cb
HFC-236ea
HFC-236fa
HFC-245ca
HFC-245fa
HFC-365mfc
HFC-43-10mee
PFC
PFC-14
PFC-116
PFC-218
PFC-31-10
PFC-c318
PFC-41-12
PFC-51-14
PFC-9-1-18
SF6
NF3
1
25
298
-
14,800
675
92
3,500
1,100
1,430
353
4,470
53
124
12
3,220
1,340
1,370
9,810
693
1,030
794
1,640
-
7,390
12,200
8,830
8,860
10,300
9,160
9,300
7,500
17,340
22,800
17,200
【根拠条文】政令第 4 条
Fly UP