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里山学習会資料
『身近な里山 みんなで ミニ探検』 里山学習会資料 日本の竹は、☆ 真竹(まだけ) ☆ 孟宗竹(もうそうだけ) ☆ 破竹(はちく) ☆ 布袋竹(ほていちく) などがあります。 真竹(まだけ) 真竹は日本古来の竹で、古くから竹かご、竹ざる、扇子(せんす)、 うちわなどの竹細工、小舞(こまい)など日本建築の壁下地材、 農業漁業用、それに造園用の竹垣材料など竹材の中でももっとも 多くの方面で使われていました。タケノコも食用として利用して きました。 地方によっては唐竹(からたけ)とか苦竹(苦竹)とか呼ばれて います。 また、竹は地下茎(根っこ)が地面を広く覆うので地震に強いと 言われ、私たちが子どもの頃には、『地震の時には、竹やぶに逃 げろ!』と教えられました。根っこは、1 日に 1m くらい伸びる ともいわれているそうです。 孟宗竹(もうそうだけ) 中国原産で輸入された竹です。日本では食用(タケノコ)や建築 材料、農業漁業資材として用いられ、竹ざる、竹かご、すだれ、 竹はしの他、稲木(いなき)、筏(いかだ)などに利用してきま した。このように手軽に使用できることから各地で農家の裏山や 耕作地(こうさくち)の周辺などに栽培され、全国で広がリまし た。 2 昔からの活用法紹介 うちわ 扇子(せんす) かご 建築材料(小舞下地 ざる こまいしたじ) 土壁の下地材として竹を使用します。 現在の壁は、モルタル、ボードが主に使用され、ほとんど見られ なくなりまた。 3 稲木(いなき) 刈り取った稲を稲木にかけ、天日干しにします。 現在は、コンバインやハーベスタなどで稲刈りをおこない、もみ の状態で乾燥するため、このような光景は少なくなりました。 牡蠣筏(かきいかだ) いかだを組み、牡蠣を吊るして養殖します。 4 現代の活用の紹介 竹炭 利用法と効果 (消臭)冷蔵庫や下駄箱に入れ、消臭材として利用します。 (除湿)家屋などの床下に炭を敷くことにより除湿効果を得たり、 家の老朽化を防いだりする効果やシロアリなどの虫害 から家を守ったりする効果もあるようです。 (水の浄化)炭は、古くから水の濾過器(ろかき)などにも使わ れたり、ご飯の味を良くしたりする効果があるので、 炊飯時(ごはんを炊く時)に用いることも増えてき ました。 竹 炭 と な る 竹 は 、炭 用 と し て 最 初 か ら 切 り 出 さ れ る 物 の 他 、 イベントで使用された竹灯篭、牡蠣筏で使用された竹の再 利用も行なわれています。 竹 炭 を 作 る と き に 出 来 る 副 産 物 の 竹酢液には、殺虫・殺菌効 果もあり家庭菜園やガーデニングに利用されています。 5 竹灯篭(たけとうろう) とうろうにろうそくを入れ、 イベントなどに利用されます。 竹の鉢(プランター) 鳥取市鹿野町で見つけました。 チョットおしゃれな利用方法です。 古い街並とも合っていました。 6 現在の竹林の状況(問題点) 竹林(孟宗竹 モウソウダケ)は、食用のタケノコを採るためや、 建材用として、1950 年頃までは管理栽培がされていた。 (繁殖力が強い孟宗竹は、生育域がすぐに拡大する傾向にあり、 これを防ぐ為、竹林の周囲には深さ 1 メートル程度の空堀を作り 広がらないような工夫されたり、まびき対策がされていた。) しかし、竹材(建材)需要の減少に加え、中国産の安いタケノコ の輸入量が増えて、タケノコ栽培が経済的に成立しなくなり、竹 林は次第に管理されなくなっていった。 これによって竹林は周りに広がり、里山や休耕田、更に放置され た杉林など侵食するようになった。里山を形成していたクヌギ、 コナラ、赤松(あかまつ)などは劣勢となり、生態系が保たれな いなど各種の害が発生し現在問題となっている。また、孟宗竹は 土壌保持力が低いため崖崩れが起きやすくなるなど、山の斜面全 体が竹林と化した場所では、安全上の問題も危惧されている。 放置され、荒廃した竹林 7 手入れされた竹林 このように整備された竹林は、まれです。 私たちも竹の有効利用、里山の活用方法について考え、アイデア を出していきましょう。 メモ 8