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世界の 市場を取り込む 農林 産物・ 品の輸出促進 (参考
(資料7-2) 【⾷料の安定供給の確保に関する施策②】 世界の⾷市場を取り込む 農林⽔産物・⾷品の輸出促進 (参考資料) 【目 次】 ①輸出促進等のための日本食文化の海外展開 ・輸出促進等のための日本食・食文化の海外展開・国内継承の官民合同協議会の創設 ・・・・・・・1 ②オールジャパンでの輸出体制の整備 ・輸出戦略実行委員会 ・・・・・・・2 ・輸出拡大に向けた着実な取組の実行(オールジャパン体制) ・・・・・・・3 ・輸出のビジネスサポートをジェトロに集約 ・・・・・・・4 ③輸出環境の整備 ・輸出環境整備に係る取組と今後の対応 ・・・・・・・5 ・水産物のHACCP ・・・・・・・6 ・農産物を国際取引する際に活用しやすいGAPの検討・推進 ・・・・・・・8 ・ハラール対応における現在の課題と農林水産省の支援措置 ・・・・・・・9 ・国際的に通用する規格の策定と国際規格化の推進 ・・・・・・・10 ・輸出拡大に向けた着実な取組の実行(検疫協議の戦略的実施) ・・・・・・・ 11 ・世界の食市場をとりこむ農林水産物・食品の輸出促進(輸出環境の整備) ・・・・・・・12 ・AFCの取組 ・・・・・・・13 ①輸出促進等のための日本食文化の海外展開 ○ 輸出促進等のための日本食・食文化の海外展開・国内継承の官民合同協議会の創設 ○ 農林水産省は、これまでも日本食文化を核とした日本食材の輸出促進、食品企業の海外展開を図るため、日本食レスト ラン海外普及促進機構(JRO:会長茂木キッコーマン名誉会長)等の民間企業、団体、料理関係者と連携をしながら、輸出 環境等の整備を実施。 ○ 「和食」のユネスコ無形文化遺産登録、和食を学ぼうとする外国人料理人の在留資格の要件緩和等で日本食を世界に 展開する素地が整ってきたことや、基盤となる国内における和食継承や訪日外国人対応のための日本食の活用の重要性も 踏まえ、日本食・食文化の海外展開・国内継承の官民合同協議会を創設。 日本食文化をめぐる状況 ○外国人が訪日前に期待すること 第1位「食事」(62.5%) ○外国人が好きな外国料理 第1位「日本料理」(66.3%) 戦略的に日本食文化を広げるため の司令塔として、農林水産省と外務省、 観光庁などの関係省庁、食品企業、料 理関係者などからなる、日本食・食文化 の海外展開・国内継承の官民合同協議 会を形成 ○海外の日本食レストランの数 2006年 約2万4千店 → 2012年 約5万5千店 ----------------------------------------13年12月ユネスコ無形文化遺産登録 この協議会で東京オリンピックを見据 えた戦略を策定し、官民あげて推進 14年2月農林水産省が認めた実習計 画に基づき研修する外国人料理人へ の在留資格緩和 その戦略の方向性等を議論する ため、まずは海外の日本食レストラン 等との連携のあり方や、日本食・日本 食材の海外発信のあり方を議論開始 日本食を広める 素地が整備 戦略の具体的なテーマ 1.日本食のブランド化 ・総理、農相などの戦略的トップセールス ・在外公館などと連携した日本食ブランドの面的展開 ・マスメディア、ホームページ、SNSを活用した日本食文化の 効果的発信 ・積極的に日本食材を扱う日本食レストランの発掘、推奨、 データベース化 2.輸出促進・海外展開のための環境整備 ・日本食材を扱う日本食レストランや日本で料理を学んだ外国 人料理人を通じた輸出促進 ・海外のトップシェフ、食品産業等と連携した日本食材の輸出 促進 ・地域食材をホームページ等で調理法とともに紹介 ・JETRO等と連携した外食企業等の海外展開のための人材 育成、ノウハウ等の支援 3.日本食文化を普及する人材育成 ・外国人調理師を対象とする日本食の海外普及に係る人材育 成制度の普及 ・海外の料理学校、JICAとの連携を通じた人材育成 ・海外で日本食を普及するための専門家の育成 ・海外での日本食の食育を通じた「日本食ファン」の育成 4.和食国内継承・訪日外国人対応の体制整備 ・和食の学校給食での導入促進 ・地方公共団体と連携した郷土食の普及 ・観光庁と地域の優れたレストランの発掘・紹介 ・東京オリンピックを見据えたハラル、外国人対応体制整備 1 ②オールジャパンでの輸出体制の整備 ○ 輸出戦略実行委員会 農林水産物・食品の国別・品目別輸出戦略 司令塔 輸出戦略実行委員会 Cool Japan戦略 2014年6月設立 構成:品目別団体(コメ、畜産物、茶、花き、酒、木材、水産物)、全国 知事会、日本貿易会、JETRO、食品産業センター、全農、全中、関 係省庁(農水、外務、財務、厚労、経産、国交、観光、知財事務局) 目的:重点品目ごとの輸出戦略に基づき、オールジャパンでの輸出 拡大に取り組む 品目部会 Visit Japan戦略 国際農産 物等市場 構想 日本 食文化 コンソーシアム Global Food Value-Chain 構想 輸出商社等の専門家も含めた議論の場を設置し、品目別輸出団体等が輸出拡大に向けて取り組むべき方針を作成。 ○輸出拡大方針の策定 オールジャパンでのマーケティング(対象市場、PR手法等の選定)、品目別輸出団体の育成の検討 等 ○優先的に対応が必要な規制・制度の整理 現 国 林産物部会 水産部会 花き部会 茶部会 柿、リンゴ等 品目別分科会 青果物部会 日本酒 分科会 コメ・コメ 加工品部会 牛肉部会 地 内 品目ごとの輸出団体 【取組】 産地間連携の推進、市場調査、見本市、商談会への参加、ジャパンブランド確立、オールジャパンでの日本産品PR 等 農林水産省等と一体となって支援 (例) 和牛セミナー、試食会を開催 (6月25日ホーチミン、6月30日ロンドン、7月26日メキシコシティー) JETRO ハラール部会 米国食品安全 強化法部会 畜肉エキス分科会 既存添加物分科 会 輸出環境課題部会 地方ブロック意見交換会 卸売市場部会 品目横断的な主要テーマについて、輸出を 促進/障害を除去するための方策を議論。 物流部会 テーマ別部会 地域ごとの課題を聴取。輸出戦略、産地間連携の取組みを説明し、意見交換。 本部(東京・大阪) 国内40貿易情報センター ・相談対応=情報のワンストップ サービス (2013年4月~14年3月末の相談窓 口実績7,622件) ・輸出事業セミナーの開催 (商談スキルセミナー、海外マーケット セミナー等) ・国内商談会の開催 ・専門家によるサポート(個別企業 支援) 等 海外事務所 56カ国、74事務所 ・海外商談会の開催 ・海外見本市への出展 ・海外プロモーターによ るサポート(商談、マッチン グ、バイヤー発掘 等) ・市場調査 等 2 ○ 輸出拡大に向けた着実な取組の実行(オールジャパン体制) ○ 各県バラバラではなく、地域がまとまって輸出に取り組む取組を支援するなど、支援にメリハリをつけること により、ジャパンブランドの構築や産地間連携の取組を推進。 ○ SOPEXA(フランス食品振興会)やNSC(ノルウェー水産物審議会)等を参考にしつつ、まずは、牛肉、茶、 水産物などからオールジャパンの取組(品目別に輸出促進の司令塔・マーケティングを行う団体)を育成・支援。 ○ これとともに、ジェトロに情報を集約し、輸出情報発信の一元化等を推進。 日本型輸出促進団体の育成 オールジャパンでの輸出体制の整備 産地間連携により、オールジャパンでの多品目周年供給を 目指す。 県から地域へ SOPEXA(フランス食品振興会)やNSC(ノルウェー水産物審議会) 等も参考にしつつ、まずは、牛肉、茶、水産物等からオールジャパン の取組(品目別の司令塔機能を有する輸出促進団体)を育成・支援。 地域からオール・ ジャパンへ 輸出情報発信の一元化 輸出のビジネスサポートをジェトロに集約するとともに、輸出に 係る情報発信窓口の一元化等に着手。 3 ○ 輸出のビジネスサポートをジェトロに集約 ○ 海外における見本市への出展や商談会の開催など、農林水産省とジェトロや経済産業省をはじめ とした関係府省が連携して輸出を推進。 2012年度まで 2013年度以降 国内外にネットワークを有するジェトロへ機能を 集約。 PDCAサイクルにより、継続的に事業を見直し。 ○ 事業者は、輸出に係る情報を個別に収集。 ○ 関係府省と連携しつつ、ジェトロを輸出に係る 情報窓口としてワンストップサービス化に着手。 ○ 農林水産省とジェトロは、それぞれ海外 見本市への出展、商談会の開催などを実施。 ○ 海外見本市への出展、商談会の開催などを ジェトロに集約。 ○ 海外見本市への出展や商談会開催の年間 スケジュールの公表なし。 ○ 2014年度より、海外見本市への出展や商談会 開催の年間スケジュールを公表。 ○ ジェトロの農林水産物・食品に係る事業規模 は、中小企業対策費を中心に、約5億円(2012 年実績ベース) ○ 中小企業対策費等のほか、農林水産省からジェトロ への約10億円の補助。 (輸出総合サポート事業) 4 ③輸出環境の整備 ○ 輸出環境整備に係る取組と今後の対応 ○ 攻めの農林水産業の検討以降、厚生労働省ほか関係府省の協力を得つつ、輸出環境の整備に努力。 ○ 今後は、まず、2014年度の戦略実行予算を活用しつつ、課題の優先順位付けや予見可能性について、事業者とコ ミュニケーション。 さらに、PDCAサイクルで検証しつつ、問題となる規制の概要、国際ルール上の問題点、課題への対応の進捗状況 などを盛り込んだ「輸出環境整備レポート」(仮称)を作成・公表。 年月 2013年3月 事案名 牛肉の第三国 リスト掲載 国名 EU 品目名 牛肉 具体的内容 ○ 2005年から、牛肉に係るEUの第三国リスト掲載に向けた交渉を開始。 2013年3月に第三国リストに掲載。 (2014年6月に施設認定を得たことから、EU認定施設からの輸出が可能となった。) ベトナム、 ○ 加工食品等の輸入の際に東南アジア各国では自由販売証明書を要求。 自由販売証明書 フィリピン、 2013年6月 加工食品等 2013年6月20日より厚生労働省が発給を開始。 の発行 タイ、トルコ (ベトナム、フィリピンなどへの加工食品の輸出が可能となった。) など 2013年8月 ○農林水産物・食品の国別・品目別輸出戦略の公表 ○ 2003年から、我が国の有機JAS制度と全米有機プログラムの同等性の交渉を開始。 有機同等性の 2013年9月 承認の取得 米国 茶等 植物由来の 2013年12月 輸入食品の 規制緩和 ベトナム 2014年 牛肉の輸出 2月,3月,7月 解禁 メキシコ、 ニュージーランド、 フィリピン、 牛肉 ベトナム、 カタール 青果物等 2013年9月26日、米国から有機同等性の承認を取得。2014年1月1日より適用。 有機JASを取得した農産物等が、米国の有機制度による認証を改めて受けることなく 「organic」等と表示して輸出することが可能となった。 ○ 2011年7月ベトナム政府は植物由来食品をベトナムへ輸出するには、食品の衛生・ 安全が確保されている国としての認定を要求し、我が国の植物由来食品を輸入停止。 2013年12月16日正式に輸出国として認定を取得。植物防疫の条件の設定が必要 なものを除き輸出可能となった。 〇 牛肉の輸出に向けた協議を開始。 メキシコ(2004年)、ニュージーランド(2004年)、フィリピン(2004年)、 ベトナム(2010年)、カタール(2013年) 検疫条件を締結し、認定施設からの輸出が可能となった。 メキシコ、ニュージーランド : 2014年2月 フィリピン、ベトナム : 2014年3月 カタール : 2014年7月 5 ○ 水産物のHACCP* ① 現状 ○ 主要国はHACCPによる衛生管理を義務化(日本は任意)。EU、米国等は輸入水産物についても 義務化。 ○ 対米・HACCP認定施設数は順調に増加している一方、対EU・HACCP認定施設数は伸び悩 んでおり、認定の迅速化に向けた体制整備が不可欠。 ○ 水産物輸出増にはHACCP認定取得施設の増加が必要。 ○ 日本は、対EU・HACCP認定施設数が諸外国に比べて少ない現状にある。 HACCP認定施設の推移及び認定主体 ※対米・HACCPは、保健所又は (一社)大日本水産会等が認定。 ※対EU・HACCPは、厚生労働省 の指導の下、保健所が認定(EU側 は公的機関による認定を要求)。 主要国における対EU・HACCP認定状況 No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 32 主要国におけるHACCP義務化の状況 国名 認定施設数 アメリカ 1029 カナダ 644 中国 634 ベトナム 448 モロッコ 357 インド 332 タイ 271 チリ 260 ペルー 210 インドネシア 180 日本 29 EU保健・消費者保護総局HPを もとに水産庁作成 (2014年5月22日時点) * HACCP (ハサップ) : 業者が製造工程毎に微生物等の汚染などの危害要因を分析した上で、危害の防止につながる特に重要な工程を継続的に監視・記録する工程管理システム。 6 ② 水産物のEU向け輸出体制の抜本的強化について ○ 対EU・HACCP*水産加工施設の認定の加速化を図るため、厚生労働省(保健所等)に加え、水産庁も認 定主体となり、所要の体制整備を進める。 ○ 併せて、以下の対策により輸出を強力に後押し。 ①我が国の産地市場の実態を踏まえ、産地市場独自の登録基準を検討 ②二枚貝(ホタテ、カキ等)の輸出拡大のため、生産海域のモニタリングを拡充 ③養殖場等の登録の迅速化を図るため、都道府県と協力し、標準処理期間を設定 ④消費者に対する更なる情報提供やリコール対応等を行うため、トレーサビリティ導入に向けたガイドラインを 策定 EU向け輸出体制の抜本的強化 ※( )の数字は2014年3月末時点の登録・認定施設数 * HACCP (ハサップ) : 業者が製造工程毎に微生物等の汚染などの危害要因を分析した上で、危害の防止につながる特に重要な工程を継続的に監視・記録する工程管理システム。 7 ○ 農産物を国際取引する際に活用しやすいGAP *1の検討・推進 背景 今後の課題 農産物の取引の際に農業者がGAPの実践を求め られることがある。 特に輸出の際には、食品の安全性等を担保する ための手段(取引要件)として、国際的に通用する GLOBALG.A.P.*2等の認証を求められることがあ る。 農林水産業・地域の活力創造プラン (H26.6.24) ・輸出促進に向けた(中略)GLOBALG.A.P.、ハラール等の認 証の取得を支援するとともに、国際的に通用する規格の策定と 国際規格化を推進。 「日本再興戦略」 改訂 2014 (H26.6.24) ・我が国農産物の食品としての安全性向上と食産業の競争力 強化のため、国際的に通用する規格の策定と我が国主導の国 際規格づくりに取り組む。 ・国内生産基盤の強化とともに海外バイヤーに訴求力のあるも のとするよう、今年度から関係者の協議会を設け、輸出促進に 向けたGAPの在り方の見直しを行う。 * 1 GAP ・ 農業生産工程管理。農業生産活動の各工程の正確な実施、記録、点検 及び評価を行うことによる持続的な改善活動 * 2 GLOBALG.A.P. ・ 欧州の流通小売の大手企業が主導で策定した取引要件としてのGAP ・ 我が国におけるGLOBALG.A.P. 取得数(2012年末現在) 122件 ガイドライン*3に則した一定水準以上のGAPの取組 拡大を図るとともに、輸出を志向する農業者が、国際 的に通用するGAPの認証取得に取り組みやすくする 必要がある。 施策の検討方向 農産物を取引する際に活用しやすい、我が国の 農業の実態に沿ったGAPの検討、推進 ・ 輸出を目指す農業者・産地に対する効果的なGLOBAL G.A.P.の認証取得の促進・支援 ・ 輸出促進を目指した国際的に通用するGAPの検討 我が国の農業者が、取引要件としてのGAPを取得 しやすい環境を整備。 * 3 農業生産工程管理(GAP)の共通基盤に関するガイドライン ・関係法令等に則して定められた取組項目の考え方は、農産物に関する GLOBALG.A.P.等の国際的に通用するGAPの点検項目の考え方とほぼ共通して いる。 8 ハラール*1対応における現在の課題と農林水産省の支援措置 現在の課題 現在の 課題 • 国によりハラール認証*2の条件が異なるため、輸出先国、品目毎の確認と対応が必要。 (例1:醤油や酢の残留アルコール許容値の差異、原料のハラール性の判断等々。) (例2:マレーシアでは、ハラール製品を製造する工場が養豚場、下水処理場から5km以上離れている必要。) • 日本の牛肉の処理施設の大半は豚の処理も行っていることから、ハラール認証取得が困難。 支援措置について 現在の 支援措置 • ハラール認証の取得に向けた、有識者を招いての勉強会の開催、検査員の招へい、認証の取得費用等を支援。 (輸出に取り組む事業者向け対策事業) • ハラールセミナーの開催、イスラム圏を対象とした国内外の商談会の開催、見本市出展。 (輸出総合サポートプロジェクト) • ハラールの専門家をJETRO農林水産物・食品輸出促進本部に配置。(輸出総合サポートプロジェクト) • 輸出に必要なハラール対応食肉処理施設の整備を支援。(強い農業づくり交付金) 方向性 • 輸出だけでなく、国内のムスリム観光客等もターゲットとしていく。 • 外食産業については、ハラール認証取得が難しい一方、いわゆるローカル・ハラールでは何を担保しているのかが分からないため、 ノンポーク、ノンアルコールなどの客観的な表示や情報共有の取組を検討する。 • 食品素材のうち、寿司を構成する醤油、酢、海苔等といった、低次加工食品について、ハラール認証取得を目指す。 • 食肉処理施設への情報提供や施設整備への支援を行い、牛肉のハラール認証取得を目指す。 *1 ハラール : イスラム法(シャリーア)において「合法」を意味するもの。主にイスラム法上で食べられる物のことを表す *2 ハラール認証 : 各国または各国内の主要なイスラム団体が定めたハラールに関わる食品・医薬品・化粧品の認証制度 9 ○ 国際的に通用する規格の策定と国際規格化の推進 今後の対策 背 景 ● 食料産業のグローバル化 食料産業における生産・製造・流通のグローバル化が一段と進展。 → 食品安全の確保や監査の効率化を目指して、世界での 標準化の動きが顕著。 → GFSI承認規格による認証を求める国内外の企業が増加。 ● 1.日本発の食品安全を目的とした管理に関する規 格・認証の仕組みの構築を推進 国際的に通用し、かつ日本の強みも評価でき、中小事 業者にとって取組みやすい段階的な規格と認証に係る仕 組みの構築を推進し普及。これにより、HACCPの導入を含 め食品安全や消費者の信頼確保のための事業者の取組を 推進。 HACCP導入率の伸び悩み ・ 国内のHACCP導入率は、大企業は8割だが、中小企業は 3割にとどまる。 ・ 主要国ではHACCP義務化が進展。 ● HACCP認証の仕組みの非統一 国際的に通用する日本の認証の仕組みの不存在 ・ HACCPの認証の仕組みには多様なものがあるが、国内で統一 的に評価できるものがない。 ・ 国際認証を受けるには、海外の仕組みで認証を受けざるをえな いが、言語の違いやコスト、内容の理解のしにくさなどの問題があ り、中小事業者への認証の拡大に限界。 2.人材育成 ①食品事業者の内部での食品安全等の知識の向上 ②国際団体や会議などで国際標準規格の策定に参画できる 人材の育成 課 題 ● ● ・ ・ 食品事業者におけ る食品安全の取組を 向上させる必要 取引における食料 産業の競争力の劣後 を防止する必要 ● 中小事業者でも HACCP認証を受けや すくし、HACCP導入 率を上げ、評価され るようにする必要 3.海外への情報発信 日本の食品安全や消費者の信頼確保のための取組、規 格・認証の仕組みの内容を積極的に世界に発信。 官民連携し、スピード感を持って具体化 HACCP (ハサップ) : 事業者が製造工程毎に微生物等の汚染などの危害要因を分析した上で、危害の防止につながる特に重要な工程を継続的に監視・記録する工程管理システム。 GFSI (Global Food Safety Initiative (世界食品安全イニシアティブ)):2000年に、グローバルに展開する小売業者・食品製造業者が集まり、食品安全の向上と消費者の信頼強化に向け発足した団体。 10 ○ 輸出拡大に向けた着実な取組の実行(検疫協議の戦略的実施) ○ 動植物検疫協議については、我が国や相手国での家畜の病気や植物の病害虫の発生状況等を考慮し、科学 的知見に基づき実施。 ○ 我が国農畜産物の輸出の促進に向け、動植物検疫の観点からも、 ① 検疫協議については、国別・品目別輸出戦略に掲げられた重点国・品目を中心に戦略的に対応。 ② ホームページの活用、説明会の開催等により、検疫条件等の情報提供や技術的な指導を行うとともに、集荷 地等での輸出検査の実施等により、動植物検疫の更なる円滑化及び利便性のための取組を実施。 動植物検疫協議の流れ ② 輸入国による疾病・病害虫侵入の影 響評価 資料作成・提供 追加情報の要求・対応 検疫措置の有効性証明試験 現地査察 輸入国側で第三者機関の評価を行う場 合 輸入国側 輸出国側 ① 輸出解禁又は制限緩和の要請 輸出に関し現在協議中の品目・国(一部) ③ 検疫措置の合意 具体的検疫措置の合意 輸入国側の規則改正 協議による最近の成果 ○ メキシコ、NZ、フィリピン、ベトナム、カタール向け牛 肉の輸出解禁 ○ シンガポール向け牛肉の月齢制限撤廃、米国向け牛 肉の輸出条件緩和(冷凍牛肉の輸出も可能) 対ベトナム ・ りんご(輸出解禁を要請) 対豪州 ・ ぶどう(輸出解禁を要請) 対米国 ・ うんしゅうみかん(検疫条件の緩和を要請) 対 露 ・ 牛肉(輸出解禁を要請) 対インドネ シア ・ 牛肉(輸出解禁を要請) 輸出円滑化のための取組 検疫条件等の情報提供・説明会の開催等 ○ 産地や輸出業者等に対し、検疫条件等の情報提供、病害虫 の防除方法についての技術的指導。 ○ 輸出可能な国・品目や、実際の輸出に当たっての手続等に 関し、全国で説明会を実施。 ○ インターネット経由での輸出検査の申請、輸出検疫証明書 の電子化等により、利便性を向上。 集荷地等での輸出検査 ○ 植物防疫官が、輸出者の要請により、輸出農産物の 産地や卸売市場に出向いて輸出検査を実施。 11 ○ 世界の食市場をとりこむ農林水産物・食品の輸出促進(輸出環境の整備) -官民連携による途上国等のフードバリューチェーン構築への支援- ○ グローバル・フードバリューチェーン戦略に基づき、途上国等において、我が国食産業の海外展開等によ るコールドチェーン(低温流通体系)、流通販売網等の輸出環境の整備と、輸出相手国のニーズに対応した 輸出体制の構築を推進。 ○世界の食市場が急速に拡大する中 で、産学官連携で日本の『強み』を 活かしたフードバリューチェーンの構 築(農林水産物の付加価値を生産 から消費まで連携させる体制づくり) を途上国等において推進し、我が国 食産業の成長を達成していく必要。 ○一方、食関連企業の新興国等へ の海外展開にあたっては、投資回 収に長期間を要する、現地政府の 影響力が強いなどの事業リスクが ある中で、進出先国の投資等の規 制・制度、食品の規格・基準、現地 の人材確保、流通販売ルートの確 保、資金調達等の様々な課題を解 決し、厳しい国際競争に勝ち抜く必 要。 ○生鮮品、加工品など高品質な日本 食の輸出環境の整備や現地の日 本企業を通じた輸出相手国のニー ズに対応した輸出体制の構築を 図っていく必要。 ○ 産学官が一体となった取組推進のため、グローバル・フードバリューチェー ン推進官民協議会を設置。また重点国・地域の取組を強化するため、官 民協議会の下に国別・地域別部会を設置。 ○ また、二国間政策対話等を活用し、我が国⾷産業の海外展開等による コールドチェーン(低温流通体系)、流通販売網等の輸出環境の整 備と輸出相⼿国のニーズに対応した輸出体制の構築を推進。 ○ 官民が連携し、輸出相手国のコールドチェーン等の基盤整備と情報やノウ ハウの基盤をパッケージ化した案件形成を推進。 グローバル・フードバリューチェーン戦略(基本戦略) ①産学官連携による戦略的対応 ②二国間政策対話、官民協議会等の枠組み構築 ③経済協力の戦略的活用 ④コールドチェーン等の食のインフラ整備 ③経済協力の戦略的活用 ⑤ビジネス投資環境の整備 ⑥情報収集体制の強化 ⑦人材の育成 ⑦人材の育成 ⑧技術開発の推進 ⑧技術開発の推進 ⑨資金調達の円滑化 12 ○ AFCの取組 ○ Asian Food Community; AFC(エー・エフ・シー) 我が国食品企業の海外展開を支援するための業種横断的な連携の枠組み ○ 活動実績①(定例会合開催状況) ○ AFC結成の経緯 「食品関連企業に共通する課題について官民の幅広 い関係者が連携する枠組みを構築することが必要」 提言 「食品関連産業の将来展望研究会」 (2009年度開催、主催:農林水産省) ○ AFCの概要 ・目 的:我が国食品関連産業のアジア市場展開上の 課題解決により、グローバルな食ビジネスの 展開や拡大に寄与する ・活動内容:①登録メンバーによる定例会合の開催 (アジア等の現地事情等に関する意見交換) ②テーマ別会合の開催 (対象エリア、参加メンバーを限定せず、 都度参加者を募って開催) ・事 務 局 :農林水産省 食料産業局 輸出促進グループ ・参加企業:食品メーカー、卸、小売、外食、商社等の 53社・団体(2014/9 現在) ・第1回会合(2010/8/4) ・第26回会合(2013/10/1) ※中国管理者としての心得 ※物流業からみたベトナム事情 ・第2回会合(2010/9/14) ※アジア戦略と品質保証体制 ※中国の労働争議・事業戦略 ・第3回会合(2010/10/20) ・第27回会合(2013/12/17) ※外食産業のアジア展開 ※インドネシアにおける ・第4回会合(2010/11/10) HALAL認証について ※世界企業の戦略 ※味噌屋の海外戦略とインドネシア ・第5回会合(2010/12/10) ※インドネシアへの食品産業の投資 ・第28回会合(2014/4/3) ・・・ ※ロシアにて続いてる和食ブーム ・第20回会合(2012/7/27) ※カゴメ国際化の歩み ※ミャンマーの農業・食品加工産業 ※インド飲食市場最前線 ・第29回会合(2014/8/26) ・・・ ※米国食品市場の概況 ・第25回会合(2013/7/4 ) ・在米日系食品関連企業の取り組み ※輸出戦略および食文化 ※食品安全強化法等 ・食産業のグローバル展開 米国食品関連規制の動向 ※JICAの民間連携事業-食産業の ※イオンモールの 新興国への展開に向けた支援- アセアンにおける進出計 ※グローバルマーケットが求める 画 人材育成の体系的取組み 第30回会合(2014/11予定) ○ 活動実績②(共同プロモーション等) ◆中国等市場をターゲットとしたマーケティング活動 ・在日中国人留学生をモニターとして、製品試食・評価等を行い、今後の商 品開発やマーケティング活動に向けたディスカッションを実施。(2011/2) ◆ターゲット国を対象とした部会の開催 ・登録メンバーのアンケート結果や市場の成長性を考慮し、ターゲット国を対象 とした部会を開催。現地情報の共有や事業展開についての課題等の意見交換 を実施。(インド部会2011/3~ 2012/9、インドネシア部会 2011/9~2012/8 ) 13