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22 (4)庭球場 【現状】 札幌市内には、公営・民間合わせて 131 の庭球場

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22 (4)庭球場 【現状】 札幌市内には、公営・民間合わせて 131 の庭球場
(4)庭球場
【現状】
札幌市内には、公営・民間合わせて 131 の庭球場(休止中の「平岸高台テニスコ
ート」、学校開放施設1を含む)があり、庭球場の総面数は、265 面(民間 15 施設
を除く)である。
比較的大規模な施設としては、「中島公園庭球場」「モエレ沼公園」「手稲稲積公
園」の 3 施設がある。
「中島公園庭球場」は、市内の中心部に位置し、地下鉄から徒歩 5 分と立地条件
がよく、夜間照明設備(2 面)も備わっていることから、仕事帰りの利用者も多い。
また、市内でも有数の面数と観客席を有することから、多くの大会が開催されてい
る。比較的多くの面数(ハードコート 15 面)を有し、主要な大会が開催されてい
た「平岸高台テニスコート」(過去 3 年間の年間利用者数の平均:約 30,000 人、利
用率 100%)の休止(配水池の工事に伴い、平成 22(2010)年度から 27(2015)年
度の 6 年間)に伴い、その代替施設としての期待も大きい。過去 3 年間の利用者数
は、ほぼ横ばいであり(平成 18 年度:93,618 人、平成 19 年度:93,712 人、平成
20 年度:94,028 人)、平成 20 年度の利用率(利用日/開放日)は 100%である。
「モエレ沼公園」は、市内中心部から 30 分圏内(バス 25 分、徒歩 1 分)に位置
し、多くの愛好者に利用されるとともに、各種大会も開催されている。過去 3 年間
の利用者数は、僅かずつではあるが増加している(平成 18 年度:3,163 人、平成
19 年度:3,557 人、平成 20 年度:3,857 人)ものの、利用率は低迷(平成 20 年度
の利用率:48.8%)している。
「手稲稲積公園」は、JR稲積公園駅に隣接しており、市内最大である 20 面の
庭球場を有することから、小・中学生の大会が多く開催されている。また、一般愛
好者にも開放されている施設であり、個人利用者も多い。なお、夏期は、「ていね
プール」の駐車場としてアスファルトコートが使用されるため、利用可能面数が減
少する。過去 3 年間の利用者数は、大きく増減しており(平成 18 年度:23,655 人、
平成 19 年度:35,840 人、平成 20 年度:16,220 人)、平成 19 年度から平成 20 年度
にかけては、ほぼ半減している。平成 20 年度の利用率は、84.7%である。
上記の 3 施設に次ぐ規模の施設としては、
「月寒屋外競技場庭球場」
「麻生庭球場」
「川下公園」「農試公園」「平岡公園」「屯田西公園」の 5 施設がある。
これらの施設の多くは、大会等の利用を想定しておらず、一般市民向けの開放が
中心である。また、テニスだけではなく、インラインホッケーでの利用も可能な施
設(月寒屋外競技場)、運動公園内に設置され、他のスポーツを楽しむことができ
る施設(屯田西公園)、温浴施設が利用できる施設(川下公園:リラックスプラザ)
もある。また、「月寒屋外競技場庭球場」や「麻生庭球場」では、初心者へのテニ
ス教室も開催されている。これらの施設の過去 3 年間の利用者数はほぼ横ばいであ
り、利用率は 80.9%から 93.5%である。
札幌市には、上記以外に学校開放・民間(15 施設)を含め 119 施設の庭球場があ
る。公営施設の多くは、夏期のみの開放であり、冬期は利用されていない。また、
公営施設の多くは利用料金が無料であるが、有料施設も 3 割程ある。これらの施設
の利用者は、大学生・一般(主に土日の利用)が多いようであるが、利用実態の詳
細は把握できていない。民間施設に関しては、施設の概要、利用者の実態ともに把
握していない。
22
表 12:設置年月日・改修履歴・所管・アクセス
※円山総合運動場、スポーツ交流施設(つどーむ)はP3 参照
施設
設置年月日・改修履歴
所管
中島公園庭球場
昭和 29 年 8 月
【改修履歴】
・昭和 44 年 10 月 2 面増設
・昭和 54 年 2 面に夜間照明設置
・平成 21 年観客席一部改修
札幌市
(スポーツ部)
モエレ沼公園
平成 7 年 3 月
札幌市
(みどりの推進部)
手稲稲積公園
札幌市
昭和 56 年 7 月
(みどりの推進部)
月寒屋外競技場庭球場
麻生庭球場
・JR 函館本線「稲積公園」下車
徒歩 2 分
・JRバス「ていねプール前」下車
徒歩 1 分
・地下鉄東豊線「月寒中央」下車
徒歩1分
昭和 55 年 8 月
札幌市
(スポーツ部)
・地下鉄南北線「麻生」下車
徒歩 7 分
・JR 学園都市線「新琴似」下車
徒歩 8 分
農試公園
昭和 50 年 2 月
札幌市
(西区土木部)
平岡公園
平成 3 年 3 月
札幌市
(みどりの推進部)
平岸高台テニスコート
・中央バス「モエレ公園東口」下車
徒歩 1 分
札幌市
(スポーツ部)
札幌市
(白石区土木部)
屯田西公園
・地下鉄南北線「幌平橋」下車
徒歩 5 分
昭和 63 年 8 月
平成 9 年 3 月
川下公園
アクセス
札幌市
(北区土木部)
昭和 51 年 3 月
昭和 55 年
水道局
庭球場
札幌市
(区土木部等 11 部)
(公 104 施設、民 15 施設)
23
・中央バス「川下公園」下車
徒歩 1 分
・中央バス「白石高校」下車
徒歩 5 分
・地下鉄東西線「琴似」下車
徒歩 20 分
・中央バス「八軒 6 条西 5 丁目」下車
徒歩 1 分
・中央バス「平岡公園東 2 丁目」下車
徒歩 1 分
・中央バス「屯田西公園」下車
徒歩 1 分
・地下鉄南北線「澄川」下車
徒歩約 12 分
表 13:施設規模・付帯設備・バリアフリー
※円山総合運動場、スポーツ交流施設(つどーむ)はP3 参照
施設
施設規模
付帯設備
バリアフリー
【コート】
アンツーカーコート 6 面
内 2 面夜間照明設備あり
中島公園庭球場
【観客席】
1,500 人
【駐車場】
20 台
【用具貸出】
【コート】
モエレ沼公園
オムニコート 15 面
【駐車場】
公園内合計 1,500 台
・ラケット 1 本+ボール(3 個)
セット 1 回 200 円
・ボールのみ(3 個) 1 回 100 円
・公園内に売店、レストランあり
・身障者用駐車場 32 台分
・貸出用車いす
・身障者用トイレ
・公園施設内にAED設置
【コート】
手稲稲積公園
ハードコート 20 面
【駐車場】
・身障者用駐車場 4 台分
・公園施設内にAED設置
公園内合計 1,250 台
・貸出用車いす
・身障者対応型水飲台 1 カ所
・ユニバーサルトイレ 2 カ所
【コート】
月寒屋外競技場
庭球場
アスファルトコート 4 面
【駐車場】
150 台
・隣接する体育館にAED設置
・隣接する体育館に売店、食堂
※土日のみ
・隣接する体育館に身障者用
トイレ
(月寒体育館と兼ねる)
【コート】
麻生庭球場
アスファルトコート 2 面
【駐車場】
・隣接する野球球場にAED設置
・隣接する球場内に身障者用
トイレ
150 台
【屋外コート】
川下公園
オムニコート 4 面
【駐車場】
公園内合計100 台
【リラックスプラザ(屋内施設)内】
・温浴施設
・身障者用駐車場
・レストラン、売店
・貸出用車いす
・プール
・ユニバーサルトイレ
・公園施設内にAED設置
24
施設
施設規模
バリアフリー
付帯設備
【硬式テニス】
アスファルトコート 2 面
※夜間照明設備あり
【軟式テニス】
・身障者用駐車場 2 台分
クレー(グリーンサンド)
農試公園
コート 2 面
・公園施設内にAED設置
・貸出用車いす 2 台
・ユニバーサルトイレ 1 カ所
※夜間照明設備あり
【屋内コート】
クレーコート 1 面
【駐車場】
公園内合計 125 台
・身障者用駐車場 6 台分
ハードコート 6 面
平岡公園
【駐車場】
・公園施設内にAED設置
90 台
・貸出用車いす 7 台
・身障者対応型水飲台 1 カ所
・ユニバーサルトイレ 7 カ所
【硬式テニス】
オムニコート 4 面
※夜間照明設備あり
【軟式テニス】
屯田西公園
・車いす用水飲台
クレーコート 4 面
・身障者用トイレ
※内 2 面夜間照明
設備有
【駐車場】
公園内合計 76 台
【コート】
平岸高台
全天候型
テニスコート
ハードコート 15 面
庭球場
104 施設:191 面
※公のみ
(公 104 施設、民 15 施設)
図 10:庭球場利用者数推移(上位 5 施設)
図 11:庭球場利用者数推移(下位 6 施設)
※中島公園、円山、つどーむ、月寒、麻生は札幌市スポーツ部「事業概要」より
その他の施設は札幌市スポーツ部調べ
(千人)
16
(千人)
100
90
14
80
12
70
10
60
50
8
40
6
30
4
20
2
10
0
0
H18
中島公園
平岸高台
手稲稲積公園
H19
H20
H18
円山
屯田西公園
平岡公園
川下公園
農試公園
つどーむ
月寒
麻生
25
H19
H20
表 14:事業実施の概要・コメント、特徴
※スポーツ交流施設(つどーむ)はP6、円山総合運動場はP7 参照
施設
実施事業の概要
コメント、特徴
市内の中心地で、地下鉄から徒歩 5 分と立地条件がよ
く、夜間照明設備も備わっていることから、仕事帰りに利用
・全道レベルまでの大会の実施
中島公園庭球場
・一般開放(予約制)
することも可能である。
また、市内でも有数の面数と観客席を有することから、
・協会主催の教室、大会の実施
大会での実施も多い。
平岸高台テニスコートの休止に伴い、その代替施設とし
て、より一層の役割を担うことになる。
モエレ沼公園
・全道レベルの大会実施
当初 10 面で使用していたが、大会等で全面使用される
・全市レベルの大会実施
と一般の使用ができなくなり、それについての苦情が多く
・区レベルの大会実施
なったため、5 面を増やして 15 面とし、大会時 10 面使用し
・一般開放(予約制)
ても、一般の方が 5 面使用できるようにしている。
JR 稲積公園駅に隣接しており、20 面の庭球場があるこ
とから、小・中学生の大会が開催され、また、一般愛好者
手稲稲積公園
・一般開放(予約制)
にも開放している施設であり、利用者にとって重要な施設
である。 なお、夏場は、ていねプールの駐車場としてアス
ファルトコートが使用される。
大会等の利用は想定しておらず、一般市民向けの開放
を行っている。
公共交通機関の利便もよく、交通アクセスに優れている
月寒屋外競技場
・一般開放(予約制)
庭球場
・指定管理者主催の各種教室の実施
上、駐車台数も豊富である。
また、テニスだけではなく、インラインホッケーでの利用
も可能であることから、幅広い目的の利用者が多岐にわた
り活用されている。利用者数はほぼ横ばいである。
また、初心者等へのテニス教室も開催されている。
麻生庭球場
大会等の利用は想定しておらず、一般市民向けの開放
・一般開放(予約制)
・指定管理者主催の各種教室の実施
・白石区中体連大会の実施
川下公園
・一般開放(予約制)
を行っている。 利用者数はほぼ横ばいである。
また、初心者等へのテニス教室も開催されている。
市内一般の利用者が多く、園内施設リラックスプラザに
は、浴室・プール・レストランがある。
・自主事業の実施はなし
利用者数は、ほぼ横ばいである。
駐車場が狭いと不評である。
軟式コートに散水栓がないので整備時に苦労している。
農試公園
屋外は天候に左右されるため、特に軟式コートの利用者
・一般開放(予約制)
数は横ばいである。
屋内は天候に左右されないため、11 月~4 月までの冬
期間は貸切利用で開放枠が埋まってしまう。
平岡公園
・一般開放(予約制)
利用形態は夏期のみであり、冬期は利用されていない。
屯田防風保安林に隣接した住宅地にある平地の公園
で、昭和 50 年札幌で最初の運動公園としてオープンし
た。陸上競技場や野球場、庭球場など数多くのスポーツ
屯田西公園
施設が設置されている。
・一般開放(予約制)
夏にはウォータースライダーが子供に人気であり、冬期
間はスキー山でスキーやソリ遊びなど、季節を問わず楽し
むことができる。※札幌市みどりの推進部「みどりのページ」より
利用者数は、ほぼ横ばいである。
26
施設
実施事業の概要
コメント、特徴
市内有数の面数を持つ庭球場であることから、主要な
大会のほぼすべてが開催されており、競技者にとって重要
平岸高台
・全国レベルまでの大会の実施
テニスコート
・一般開放(予約制)
な施設である。
また、一般愛好者にも開放される施設であるが、配水池
の工事に伴い、平成 22 年度から 27 年度の 6 年間は全面
休止となり、代替施設の確保が問題となる。
利用形態は夏期のみであり、冬期は利用されていない。
利用料金の多くは無料であるが、有料施設も 3 割程あ
庭球場
る。
(公 104 施設、民 15 施設)
利用者は、大学生・一般の土日の利用が多い。
利用状況は不明。
【評価】
札幌市における庭球場は、質的にも量的にも多くの課題がある。特に、大規模な大
会(国際的規模の大会や全国規模の大会)を開催するための施設は事実上皆無であり、
観戦文化の醸成を含めて大きな課題であると言える。また、「夜間照明設備を有する
施設や屋内庭球場が限られていること」「クラブハウス、更衣室、トイレ、シャワー
ルームなどが極めて貧弱であること」「ユニバーサルデザイン化が遅れていること」
など、多くの課題がある。
利用者の現状に関しては、いずれの施設も利用率が高く(8 割超)、一部の施設では
飽和状態にある。特に「中島公園庭球場」は、年間利用者数が 90,000 人を超え、そ
の利用率は 100%である。一方で、
「モエレ沼公園」のように利用率が 5 割を切る施設
もあり、利便性、付帯施設、情報提供のあり方などについて、今後十分な検証を行う
必要がある。
施設の現状に関しては、「中島公園庭球場」において観客席の劣化が著しく(コン
クリートのひび割れ)、平成 21 年に部分改修を行った。また、「中島公園庭球場」に
関しては、駐車場が狭隘であることやユニバーサルデザイン化の遅れが指摘されてお
り、今後の修繕計画において逐次改善することが求められる。
「モエレ沼公園」においては、ベンチ、ネット及び支柱の劣化が著しく、コート舗
「手稲稲積公園」においては、
装面の排水不良と人工芝の劣化も見受けられる。また、
一部のカラーコートがゆがみ、ひび割れが見受けられる。いずれの施設も利用者の安
全管理上、速やかに改修する必要がある。さらに、「農試公園」においては、駐車場
が狭隘であること、軟式コートに散水栓がないことなどが指摘されており、改善を進
める必要がある。
27
(5)パークゴルフ場・ゲートボール場
※ゴルフ場は除く
【現状】
公設のゲートボール場・パークゴルフ場は、現在市内に 120 施設、903 ホール
が点在している。パークゴルフ場 1 施設(「札幌市保養センター駒丘コース」)を
除く 120 施設が屋外であるため、降雪期以外の利用となる。また、確認の取れる
有料施設は 9 施設あるが、その料金帯は 200 円から 300 円と極めて低廉となって
おり、その他多くの無料施設とあわせて、多様な実施者に開かれている。
行政区別にみると、表 15 のような配置となっている。
表 15:区別公設施設配置状況
高齢者(65 歳以上)
パークゴルフ場
ゲートボール場
施設数
ホール数
施設数
ホール数
(千人)
ホール数/人
(千人)
ホール数/人
中央区
1
18
4
4
218
0.10
39
0.56
北区
11
162
7
11
276
0.62
54
3.20
東区
6
108
0
0
254
0.42
48
2.25
白石区
7
67
2
5
203
0.35
38
1.89
厚別区
10
90
4
4
129
0.72
27
3.48
豊平区
4
36
5
5
211
0.19
41
1.00
清田区
5
81
13
17
115
0.85
21
4.66
南区
5
54
7
18
146
0.49
36
2.00
西区
7
90
11
11
209
0.48
43
2.34
手稲区
7
108
4
14
139
0.87
28
4.35
合計
63
814
57
89
1,900
0.47
372
2.42
区名
人口
人口
」平成 22 年 4 月現在
※人口は、さっぽろ統計情報「札幌市の推計人口(国勢調査ベース)
表 16:設置年月日・改修履歴・所管・アクセス
施設
川下公園
設置年月日・改修履歴
※スポーツ交流施設(つどーむ)はP3 参照
所管
札幌市
平成 11 年 7 月
(白石区土木部)
アクセス
・中央バス「川下公園」下車
徒歩 1 分
・中央バス「白石高校」下車 徒歩 5 分
・JR 函館本線「稲積公園」下車
手稲稲積公園
札幌市
平成 6 年 5 月
(みどりの推進部)
徒歩 2 分
・JRバス「ていねプール前」下車
徒歩 1 分
・JR 函館本線「手稲」下車
前田森林公園
札幌市
平成 5 年 7 月
(手稲区土木部)
徒歩 15 分
・中央バス「前田森林公園」下車
徒歩 1 分
パークゴルフ場
札幌市
(区土木部等14 部)
(公 59 施設、民 4 施設)
ゲートボール場
札幌市
(区土木部等11部)
(公 57 施設)
28
表 17:施設規模・付帯設備・バリアフリー
施設
※スポーツ交流施設(つどーむ)はP4 参照
施設規模
付帯設備
バリアフリー
【用具貸出】
18 ホール、パー66
総延長約 786m
川下公園
【駐車場】
公園内合計100 台
クラブ・ボール1回:200 円
【リラックスプラザ(屋内施設)内】
・身障者用駐車場
・温浴施設
・貸出用車いす
・レストラン、売店
・ユニバーサルトイレ
・プール
・公園内にAED設置
9 ホール、パー33
手稲稲積公園
総延長約 421m
【駐車場】
公園内合計 1,250 台
【用具貸出】
クラブ・ボール:2 時間以内 200 円
・公園内にAED設置
前田森林公園
【駐車場】
・公園内に売店あり
・公園内にAED設置
公園内合計 789 台
パークゴルフ場
※公のみ
ゲートボール場
57 施設:89 面
(公 57 施設)
図 12:パークゴルフ場利用者数推移
(前田森林公園、つどーむ、川下公園、手稲稲積公園)
※つどーむは札幌市スポーツ部「事業概要」より
その他の施設は札幌市スポーツ部調べ
(千人)
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
H18
H19
・身障者対応型水飲台 1 カ所
・ユニバーサルトイレ 2 カ所
・貸出用車いす 4 台
・身障者対応型水飲台 2 カ所
・スロープ 3 カ所
・ユニバーサルトイレ 4 カ所
59 施設:60 面
(公 59 施設、民4施設)
・貸出用車いす
・身障者用駐車場 13 台分
27 ホール、パー99
総延長約 1,544m
・身障者用駐車場 4 台分
H20
前田森林公園
つどーむ
川下公園
手稲稲積公園
29
表 18:事業実施の概要・コメント、特徴
施設
川下公園
※スポーツ交流施設(つどーむ)はP6 参照
コメント、特徴
実施事業の概要
市内の一般利用者(特に高齢者)が多く、園内施設リラ
・一般開放
・指定管理者主催の大会実施
ックスプラザには、浴室・プール・レストランもあり、疲れた
体を癒せる。 利用者数は、やや減少傾向である。
総延長 421mの 9 ホールの無料コースで初心者の方も
手稲稲積公園
気軽に利用でき、また、管理事務所にてクラブの貸出(有
・一般開放
料)を行っているため、何も持ってこなくてもすぐに楽しめ
る。利用者数は、ほぼ横ばいである。
サクラ・シラカバ・ナナカマドの 3 コースからなる27ホー
ルのパークゴルフ場。クラブハウスでは、そば、うどん、飲
前田森林公園
・一般開放
み物等軽食がとれる。
初心者から上級者まで楽しくプレーができる。
利用者数は、減少傾向である。
公設で通年利用できるのは、札幌市保養センター駒丘
コースのみである。
パークゴルフ場
利用料金はほとんどが無料であり、有料は 9 施設であ
(公 59 施設、民 4 施設)
る。 主な利用者は、一般・高齢者である。
利用状況は不明。
夏期のみの利用であり、利用料金は無料である。
ゲートボール場
利用者のほとんどは高齢者と思われるが、利用状況は
(公 57 施設)
不明。
【評価】
ゲートボール・パークゴルフは主に競技者ではなく一般的な市民、さらには高
齢者を対象としたニュースポーツである。特にパークゴルフは北海道幕別町発祥
のスポーツということもあり、専用の用具や出版物をはじめ、その市場が成立す
るほどの人気を博している。この普及は高齢者に低負荷の運動機会を提供するこ
とにもつながり、札幌市のスポーツ振興にとっても極めて重要な要素となる。
このような観点から表 15 をみると、高齢者の多く居住する区に比較的多くの施
設が展開されており、数量や配置の問題はまずないと判断して差し支えないだろ
う。
有料施設が 9 施設、その他は無料施設となっていることから、利用者数を集計
している施設は 26 施設であり、全体の 3 割に満たない。そればかりか、付帯施設
について、トイレや更衣室の状況が把握できない施設もある。管轄部局や指定管
理者が異なるために、ホール数や利用料金、用具の貸し出しといった情報提供の
窓口も散在する状況がある。今後、パークゴルフ・ゲートボールのさらなる振興
を図る場合、やはり管理や情報伝達といったソフト面を充実させる必要があろう。
「川
なお、ハード面で言えば「スポーツ交流施設(つどーむ)パークゴルフ場」
下公園」「手稲稲積公園」「前田森林公園」といった有料施設には、ユニバーサル
デザインの付帯設備や交通利便性に優れたものがある。基本的に高齢者を対象と
している以上、修繕等の機会を利用し、他の施設も計画的にこうした施設に近づ
けていく努力が期待される。
30
(6)陸上競技場・ウオーキング用施設
ア
陸上競技場
【現状】
札幌市内の陸上競技場としては「円山総合運動場」「厚別公園競技場」のほかに
「モエレ沼公園」などが挙げられる。
「円山総合運動場」の競技場(以下「円山陸上競技場」という。)は第二種公認
陸上競技場であり、全道、全市規模の大会も数多く実施されており、道央圏の陸
上競技にとって重要な役割を果たしている。また、学校の体育大会や競技会が数
多く実施されており、一般開放も含めた利用者数は年々伸びている(図2参照)。
「厚別公園競技場」は現在、市内のみならず道内唯一の第一種公認陸上競技場で
あるが、平成22年度に第一種公認の更新時期となっており、第一種の継続は現状
のままでは厳しい状況である。陸上での利用日数は円山には及ばないが、全道、
全市規模の大会が実施されている(表21参照)。
「モエレ沼公園」の陸上競技場は、区レベルの大会が開催されている。
表 19:設置年月日・改修履歴・所管・アクセス
施設
モエレ沼公園
設置年月日・改修履歴
所管
アクセス
札幌市
平成 7 年 3 月
中央バス「モエレ公園東口」下車
徒歩 1 分。
(みどりの推進部)
札幌市
陸上競技場 (2 施設)
(区土木部等 2 部)
表 20:施設規模・付帯設備・バリアフリー
施設
施設規模
400m×8 コース
モエレ沼公園
【駐車場】
公園内合計 1,500 台
陸上競技場 (2 施設)
※スポーツ交流施設(つどーむ)はP4参照
バリアフリー
付帯設備
・公園内に売店、レストランあり
・公園内にAED設置
・身障者用駐車場 32 台分
・貸出用車いす
・身障者用トイレ
①400m×1 コース
②250m×4 コース
表 21:大会等種目別利用日数・大会等規模別利用日数
施設
大会等種目別利用日数
大会等規模別利用日数
【陸上】
プロ・実業団: 2 日、全国レベル: 2 日
円山総合運動場競技場
陸上:129 日
全道レベル:25 日、全市レベル:22 日
運動会体育大会等:60 日
教室等(自主事業):18 日
【陸上】
全道レベル: 7日、全市レベル:11 日
体育大会:16 日
厚別公園競技場
陸上:34 日
【サッカー】
サッカー:48 日
プロ・実業団: 8 日、全国レベル:13 日
アメフト: 3 日
全道レベル:17 日、全市レベル: 9 日
体育大会: 1 日
【アメフト】
全道レベル: 3 日
31
図 13:陸上競技場来場者数推移
(円山、厚別公園)
※円山は札幌市スポーツ部「事業概要」より
厚別公園は札幌市スポーツ部調べ
※観客含む
(千人)
160
140
120
100
80
60
40
20
0
H18
円山
H19
H20
厚別公園
※サッカー等利用者含む
表 22:事業実施の概要・コメント、特徴
※スポーツ交流施設(つどーむ)はP6、円山総合運動場はP7 参照
施設
実施事業の概要
・区レベルの大会実施
モエレ沼公園
コメント、特徴
サッカー使用を制限している(土日の各日 4 時間)。そのた
・区レベルのイベント実施
め芝生のコンディションはまずまずの状態を保っている。
・企業の運動会実施
サッカー場でないため、陸上トラック使用を優先している。
・一般開放(予約制)
陸上競技場(2 施設)
【評価】
「円山陸上競技場」は老朽化が著しい。特に競技で使用する施設以外の付帯施設
は限界に達している。コンクリートの観客席は劣化し、トイレやシャワー室、ま
た更衣室などは質・量ともに脆弱と言わざるを得ない。この点は選手・利用者側
から見れば「劣悪」とも言えよう。また、陸上競技の関係者からは「常時、風が強く、
記録が出にくい競技場である」との評価が寄せられている。これらの点を踏まえ、
これからのあり方を模索する必要があろう。
「厚別公園競技場」も先の円山陸上競技場と同様で、風の強さが課題となってい
る。「陸上競技で好記録を狙うためには円山・厚別より千歳市の青葉陸上競技場」
が道内の陸上競技関係者の「定説」になっているという。立地の悪さも含めて検討
が要される事項であろう。
「厚別公園競技場」が第二種公認に降格することにより、市内のみならず道内
に第一種公認陸上競技場がなくなるということになる。陸連の規則によると第一
種公認では「日本選手権、国民体育大会、国際的な競技会」などを開催できるが、
第二種公認の場合では「加盟団体の選手権、地方における国際的競技会」以下の大
会しか開催できなくなる。札幌市規模の自治体に第一種公認陸上競技場が存在し
ないということは、競技、観戦両面において大きなデメリットとなることは否定
できない。陸上競技場に関しては新設を前提とした抜本的な見直しが必要と思わ
れる。
32
イ
ウオーキング用施設
【現状と評価】
現在、札幌市内では市保健所健康企画課健康推進係が市内各区のウオーキング
マップ(全122コース、全距離309.7km)を作成し、プログラム展開を行っているが、
これらの多くは一般道を使用したものであり、「ウオーキング専用コース」はいま
だ未整備の状態である。
昨今、ウオーキングや散歩は「誰もが」「気軽にできる」身体活動として実施者が
増加してきており、「これからやってみたい運動・スポーツ種目」においても多く
の調査などで上位にランクされている。「健康寿命の延伸」を図ることが急務とな
っている現代社会において、最も手軽にできる種目であるウオーキングや散歩、
あるいはジョギングやランニングを「より快適に」かつ「より安全に」実施できる
環境は必要不可欠といえ、札幌市においても高い優先順位での整備が求められよ
う。
33
(7)その他
【現状】
前述した種目以外に、札幌市内には、アーチェリー・弓道を行うことができる施
設として「月寒屋外競技場弓道場」がある。また、エクストリームスポーツ(注 2)
を行う施設として「豊平川緑地」(スケートボード、インラインスケート、BMX)
「藤野野外スポーツ交流施設」
「手稲緑道」
(スケートボード、インラインスケート)
(インラインスケート)「農試公園」(BMX)「真駒内川緑地」(BMX)がある。
「月寒屋外競技場弓道場」における過去 3 年間の利用者数はほぼ横ばいである。
また、平成 20 年度の利用率は 94%である。
エクストリームスポーツを行う施設の利用実態に関するデータはない。
表 23:設置年月日・改修履歴・所管・アクセス
ア
弓道場
施設
月寒屋外競技場 弓道場
イ
設置年月日・改修履歴
所管
札幌市
(スポーツ部)
昭和 63 年 8 月
アクセス
・地下鉄東豊線「月寒中央」下車
徒歩 1 分
エクストリームスポーツ
施設
設置年月日・改修履歴
アクセス
所管
豊平川緑地
(スケートボード、インラインスケート、
札幌市
(白石区土木部)
昭和 43 年 7 月
BMX)
手稲緑道
(スケートボード、インラインスケート)
札幌市
昭和 62 年 3 月
(手稲区土木部)
・じょうてつバス「藤野 3 条 11 丁目」下
藤野野外
スポーツ交流施設
・JR函館本線「手稲」より 1.6km
昭和 38 年 12 月
札幌市
※平成 13 年より現所管
(スポーツ部)
(インラインスケート)
車 徒歩 15 分
・自家用車で市内中心部から
約 30 分
・地下鉄東西線「琴似」下車
農試公園(BMX)
札幌市
昭和 50 年 2 月
(西区土木部)
徒歩 20 分
・中央バス「八軒 6 条西 5 丁目」下車
徒歩1分
真駒内川緑地(BMX)
札幌市
平成 2 年 3 月
(南区土木部)
注 2:エクストリームスポーツ
速さ、高さ、危険さ、華麗さなどの「過激な(extreme)」要素を持ったスポーツの総称。
34
ウ
自由広場
施設
所管
アクセス
北海道
・地下鉄東豊線 「福住」下車
徒歩 10 分
・地下鉄東西線 「南郷 13 丁目」
下車 徒歩 20 分
・中央バス「北翔クロテック月寒ドーム
前」下車 徒歩 2 分
設置年月日・改修履歴
北海道立産業共進会場
(現北翔クロテック月寒ドーム)
昭和 47 年 2 月
・地下鉄東西線「琴似」下車
農試公園
札幌市
昭和 50 年 2 月
(西区土木部)
徒歩 20 分
・中央バス「八軒 6 条西 5 丁目」下車
徒歩1分
表 24:施設規模・付帯設備・バリアフリー
ア
弓道場
施設
施設規模
付帯設備
バリアフリー
【フィールド面積】
3,000 ㎡
【和・洋弓併用的
・隣接する体育館にAED
(90m 級)】
月寒屋外競技場 弓道場
10 的
設置
・隣接する体育館に売店、
【駐車場】
食堂 ※土日のみ
・身障者用駐車場
・車いす用通路
・身障者用トイレ
150 台
(月寒体育館と兼ねる)
イ
エクストリームスポーツ
施設
施設規模
付帯設備
バリアフリー
豊平川緑地
(スケートボード、インラインスケート、
BMX)
手稲緑道
・身障者用トイレ
(スケートボード、インラインスケート)
藤野野外
スポーツ交流施設
・レストラン
【用具貸出】
・身障者用駐車場 2 台分
インラインスケート
・身障者用トイレ
(インラインスケート)
1 時間:300 円
農試公園(BMX)
・公園内にAED設置
・身障者用駐車場 2 台分
・貸出用車いす 2 台
・ユニバーサルトイレ 1 カ所
真駒内川緑地(BMX)
・車いす用水飲台
35
ウ
自由広場
施設
施設規模
付帯設備
バリアフリー
北海道立産業共進会場
(現北翔クロテック月寒ドーム )
・身障者用駐車場 2 台分
農試公園
・公園内にAED設置
・貸出用車いす 2 台
・ユニバーサルトイレ 1 カ所
図 14:弓道場利用者数推移
(月寒屋外競技場)
※札幌市スポーツ部「事業概要」より。
(百人)
30
25
20
15
10
5
0
H18
H20
H19
【評価】
札幌市における弓道場は、「月寒屋外競技場(弓道場)」における過去 3 年間の利用者
数が、ほぼ横ばいであり、平成 20 年度の利用率は 94%であることから、量的にはほぼ
ニーズに合致していると考えられる。また、施設に対する苦情もないことから、質的に
も現時点では大きな問題はないと考えられる。
エクストリームスポーツに関しては、愛好者の実態を踏まえた上で検証する必要があ
る。
36
4 屋外系スポーツ施設の総括
札幌市における屋外系スポーツ施設は、質的にも量的にも充実しているとは言い難い。
特に、陸上競技やテニスにおいて国際的、全国的規模の大会を開催することができる施設
が少ないこと、サッカーにおいて基本的にグラウンド数が少ないことなどは極めて大きな
課題である。また、屋外系スポーツのほぼ全ての種目において、それぞれの施設における
「利
利用実態に偏りが見られる。このことは、単純に「数が少ない」ということではなく、
用者のニーズにあった施設が少ない」ことを示唆している。
【競技力の向上と観戦文化の醸成に向けて】
スタジアムの項で述べたとおり、厚別公園競技場は市内で唯一の第一種公認陸上競技場
でもあり、陸上競技会の開催数は円山陸上競技場に次ぐ多さである。しかしながら、施設
の劣化と競技規則の改定などから、現状のままでは第一種の公認を維持することが難しい
という指摘もある。また、テニスにおいては、現在、1,000 席以上の観客席を有する庭球
場は「中島公園庭球場」だけであり(主要な大会が開催されていた平岸高台テニスコートは現
在休止状態)、札幌市内で国際的、全国的な規模の大会を開催することはほぼ不可能である。
言うまでもなく、スポーツは「する」だけのものではなく、「みる」「支える」といった
多様な関わり方がある。一流選手のプレーをみることや、応援するチームを支えることな
どは、スポーツにおける重要な「関わり」である。選手の競技力向上はもとより、このよ
うな「観戦文化」を醸成するためにも、国際的、全国的な大会を開催することができるよ
うな水準を維持することは極めて重要である。
【一般愛好者の利用促進に向けて】
札幌市の屋外系スポーツ施設は、特に、野球場、サッカー場、庭球場において夜間照明
が設置されている施設が極めて少ない。これらの種目は、社会人が仕事帰りに行いたいと
いうニーズの多い種目であり、利用促進に向けて改善が求められる。また、サッカー場は、
天然芝のグラウンドが少ない。土のグラウンドは、怪我のリスクが高いことなどから、中
高年の愛好者は敬遠しがちであり、今後改善を進める必要がある。
トイレ、更衣室、シャワールームなどスポーツを行う上で最低限の施設については、特
に、サッカー場、野球場において施設・設備が貧弱である(設置されていない施設も多い)。
近年、サッカー人口に占める女性の割合が増えている中で、このような基本的施設の改善・
充実は急務である。また、障がいを持った方の利用を考えたとき、このような基本施設だ
けでなく、観客席などのユニバーサルデザイン化をさらに進める必要がある。
付帯施設については、クラブハウスや温浴施設を併設した施設が極めて少ない。今日の
余暇生活のあり方を考える上では、ファミリーユースへの対応は不可欠であり、託児所の
設置や他の文化施設との連携・融合を含め、
「家族」が分散することなく過ごせるような環
境づくりに向けた施設整備が求められる。また、施設の有効利用という視点から、今後は、
冬期間の利用を想定していない施設の通年利用も検討する必要がある。
37
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