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極北のイヌイットアート展

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極北のイヌイットアート展
《報道資料》
2001 年7 月 2 6 日
「極北のイヌイットアート展」開催のご案内
- MASTERS OF THE ARCTIC 地球環境保全へのメッセージを送り続けるイヌイットの芸術作品を展示
2001 年8月 11 日( 土) ∼9 月 3 日( 月)
於 : せんだいメディアテーク
日本アムウェイ株式会社(本社: 東 京 都 渋 谷 区 宇 田 川 町 7 - 1 代 表 取 締 役 社 長:スティーヴン・
エー・ロビンズ 以下、アムウェイ)は、2001 年8 月 11 日( 土) ∼9 月 3 日( 土) に、せんだいメディ
アテークにおいて開催される「極北のイヌイットアート展/MASTER OF THE ARCTIC 」を特別
協賛することになりました。
「極北のイヌイットアート展」は、現代のイヌイットの作品を紹介する国際巡回展で、1989 年
6 月、世界環境デーにあわせてニューヨークの国連本部を皮切りに、国際連合環境計画が主催
して、これまで、北米・南米の各地で開催され、日本では、1994 年より日本巡回展として、8 都市
12 会場で開催されてきました。
展示されている作品は、北極圏の 4 つの地域−チュコトゥカ自治圏(ロシア)
、アラスカ北東部(ア
メリカ)、ヌナヴット準州・ノースウェスト準州(カナダ)
、グリーンランド(デンマーク)のイヌイットにより
制作されたもので、優れた創造性と実体感あふれる作品には、厳しい自然環境の中で生き抜い
てきたイヌイットの生活様式と、生き物との特別な絆が見事に表現されています。
自然と共存との中で育まれたイヌイットアート。作品を通じて、イヌイットの人々が過酷な自然環
境の中で、その環境と調和を図りながら、どのように現代生活へ適応しているかについて理解を
深め、環境保全の意味と重要性を学ぶことができます。
今回は、イヌイットの芸術作品とともに、イヌイットの文化や伝統的な生活様式を理解するための
体験コーナーを併設した教育プログラムも用意しております。会場は、4 つのエリア
(
「見てみよう」
、
「さわってみよう」、
「体験してみよう」
、
「ビデオ」
)からなり、イヌイットの人々が、厳しい自 然
環境の中で、その環境と調和し、どのように現代生活に適応しているかを学習し、環境保全への
関心を高めていただくことを目的としております。
また、今回は、現代イヌイットアートの民間所蔵品としては世界でも貴重といわれるアムウェイの
コレクションから選りすぐられた作品の 9 8 点が展示されます。
【
「極北のイヌイットアート展」開催概要】
◆開催期間
2001 年8 月 11 日( 土) ∼9 月 3 日( 月)
◆会場
せんだいメディアテーク( 6 階ギャラリーa)
所在地 : 宮城県仙台市青葉区春日町 2-1
T E L : 022-713-3171
◆開館時間
10:00-19:00
※ただし、8 月 11 日( 土) は、13:00-19:00、9 月 3 日( 日) は、10:00-17:00
◆休館日
2001 年8 月 2 3 日( 木)
◆入場料
中 学 生 以 下 … 無料
高 校 生・学生 … 前売り 500 円、当日 7 0 0 円
一 般 … 前売り 7 0 0 円、当日 1000 円
◆主催
国 際 連 合 環 境 計 画( U N E P ) 、カナダ大使館、河北新報社、
「極北のイヌイットアート展」実行委員会、
「極北のイヌイットアート展」仙台実行委員会
◆後援
外務省、経済産業省、環境庁、文化庁、アメリカ大使館、ロシア大使館、
デンマーク大使館、宮城県教育委員会、仙台市教育委員会、
仙台開府四百年記念事業推進協議会、東北日本カナダ協会、
N H K 仙台放送局、T B C 東北放送、仙台放送、ミヤギテレビ、
東日本放送、Date fm
◆特別協賛
日本アムウェイ株式会社
◆協賛
東北電力、仙台商工会議所、鹿島建設、大林組、七十七銀行、
戸田建設、大成建設
本件に関する報道関係の方のお問い合わせ先
日本アムウェイ株式会社
広 報 部 土屋英二
TEL:03‐5428‐7210 FAX:03‐5428‐7934
〒1 5 0‐0042 東京都渋谷区宇田川町7‐1
URL : http://www.amwaylive.com/
E_Mail : [email protected]
「極北のイヌイットアート展」に関する一般の方のお問い合わせ先
極北のイヌイットアート展事務局
TEL:03‐5428‐7280 FAX:03‐5428‐7936
〒1 5 0‐0042 東京都渋谷区宇田川町7‐1
《参考資料》
「極北のイヌイットアート展」開催の経緯
幾世紀にもわたって北極圏に住み、地域の天然資源との調和を保ちながら生活してきたイヌイ
ットの人々が創り出す芸術作品は、その作品そのものが身をもって環境保全を表しています。し
かし、北極圏に急速に押し寄せた近代化の波は、イヌイットの人々の生活に大きな変化をもたらし
ました。その一方で、近代化の波がイヌイットの伝統的な文化を破壊してしまうのではないかという
懸念もされてきました。北極圏はあまりにも長い間隔離されてきた地域であり、国連としてもイヌイ
ット独自の文化を保護するための方法を探りながら、この問題を考えるきっかけを創りたいと考え
てきました。
「極北のイヌイットアート展」が、1989 年の世界環境デーに合わせて、ニューヨークの国連本部
ギャラリーではじめて開催された時、当時のデクエヤル国連事務総長は極北の先住民族であるイ
ヌイットの芸術家たちに対して「グローバル5 0 0」賞を授与するとともに、極北の地で自然との調和
や環境を表現した芸術的貢献に感謝の意を表明しました。
この時、環境活動への支援を積極的に行ってきたアムウェイは、質の高い芸術作品を展示する
適当なスペースがなかった国連本部ビルにギャラリーを設置し、当展覧会への全面的な支援をし
ました。
1992 年、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開かれた地球サミットでは、北極圏に住むイヌイットの
芸術が話し合われた後、各国要人が展覧会の開場で実際に作品を鑑賞する機会が設けられ、大
きな関心を集めました。
3
「極北のイヌイットアート展」過去の開催地
● 世界巡回展
《開催地》
ニューヨーク国連本部( 米国・ニューヨーク)
グランドラピッズ公立博物館( 米国・ミシガン州)
カ ナ ダ 大 使 館( 米国・ワシントン)
カ ナ ダ 文 明 博 物 館( カナダ・ケベック州)
カ ナ ダ 大 使 館( 東京)
メキシコ国立人類博物館( メキシコ・メキシコシティ)
ブ ラ ジ ル 国 立 歴 史 博 物 館(ブラジル・リオ デ ジャネイオロ)
サンパウロ美術博物館(ブラジル・サンパウロ)
カ ナ ダ 大 使 館(ブラジル・ブラジニア)
中 央 文 化 博 物 館(アルゼンチン・ブエノスアイレス)
フィールド自然誌博物館(米国・シカゴ)
ダラス自然史博物館(米国・シカゴ)
● 日本巡回展
《開催地》
三 越 美 術 館(東京)
京都リサーチパーク(京都)
神戸市役所市民ギャラリー(神戸)
北 海 道 立 近 代 美 術 館(札幌)
目 黒 雅 叙 園 美 術 館(東京)
カナダ大使館ギャラリー(東京)
国連大学ロビー(東京)
広 島 平 和 記 念 資 料 館(広島)
福 岡 市 博 物 館(福岡)
北 國 新 聞 会 館(金沢)
長 野 市 立 博 物 館(長野)
《開催期間》
1989.6.5-7.28
1989.10.12-1990.1.7
1990.7.12-8.10
1990.11.1-1991.3.17
1991.5.28-8.16
1992.3.6-4.30
1992.6.4-8.1
1992.10.6-11.8
1992.11.23-1993.1.5
1993.3.10-4.4
1993.6.5-8.15
1993.9.23-1994.1.5
《開催期間》
1994.3.29-4.17
1994.5.14-6.30
1994.5.13-6.12
1994.7.12-10.2
1994.11.18-12.22
1994.10.20-1995.1.6
1994.10.20-1995.1.6
1995.1.20-2.19
1995.5.16-6.25
1996.5.17-6.7
第 1 期 : 1997.7.26-11.9
第 2 期 : 1998.1.22-3.29
1999.9.20-12.28
日本アムウェイギャラリー(東京)
4
イヌイットアートの背景
イヌイットの人々が暮らす北極圏では、厳しい大自然の中、何千年もの間ほとんど変わることなく、
その大地と生き物が守り抜かれてきました。人々は、季節ごとに移動し、狩猟や漁業を行い、土や
水、地球上のすべての動物を生命の源と敬いながら、土地の恵みにより、その極北の厳しい自然
と調和して生きてきました。イヌイットアートのすばらしさは、その作品を通して地球の環境問題を
語れることです。
北極地方に暮らす人々は、過酷な環境の中、自分たちが暮らす土地やそこで捕れる動物から
得られるすべてのものを利用して生活しています。イヌイットの人々は「必要以上に獲らない」「獲
物はみんなで分けあう」 「全部を使い無駄にしない」の 3 つの原則を守って来ました。家族の着る
ものには毛皮、獣皮を使用し、肉は食料にします。イヌイットの芸術は、動物と人々の暮らしに密
接しています。芸術そのものが何世紀にもわたる彼らの暮らしぶりや彼らと動物との関係を雄弁
に物語っています。そのため、動物、人、土地に関連する題材が多く、芸術を通じて人と動物、あ
るいは人と自然環境の関係を見てとることができるのです。
イヌイットのアーティストの大部分は、狩猟などの仕事を持ちながら芸術品の制作に従事してい
ます。例えば、シロクマを捕獲したときの出来事や、何らかの感動を抱いたことなどの経験を彫刻
作品にする人もいます。また昔から言い伝えられてきた動物についての物語りを彫刻に表現して
いる作品もあります。つまり彼らの感情や文化がそのまま作品に表されているわけであり、だからこ
そ、余計にその作品から日常の暮らしと芸術との密接な関係が見てとれ、人々に感動を呼び起こ
すのです。彼ら自身は優秀な狩人であり、調理人であることも、現在のイヌイットアートからうかが
い知ることができます。動物たちの動きや重量感、表情など一つひとつの描写に、モデルとなった
動物たちの骨格、筋肉の付き方を把握した者だけが表現できるリアルさがあるからです。実際に
その動物を追いかけ、鋭く観察してきた狩人の視点、その生と死を見つめてきた真剣なまなざし
から生まれた彫刻からは、今にも動き出しそうな迫力が伝わってきます。
彼らの作品には、「我々の地球を大事にしよう。人間だけでなく、地球上のすべての生き物を大切
にしよう。」というメッセージが込められています。それは言い換えれば、他の生物なしに人間は生
きていけないことや、地球環境の重要性を意味しています。
先史時代からの生体系を守ってきたことの大切さを、どの文明社会の人々の目をも驚かす力強
さと表現の豊かさで創り上げております、“地球に奉仕する芸術”といわれるイヌイットアートは、地
球環境保全に対するメッセージでもあります。生活様式と人間以外の生き物との強調が表現され
ており、ご覧いただく人々に深い感銘を与えるものと確信いたします。
5
北極圏とは
北極圏は、北極点の周辺と北極海を含む北緯66度33分から北の地域のことで、カナダ北部、
アラスカ(アメリカ合衆国)
、グリーンランド(デンマーク)
、アイスランド、スウェーデン・ノルウェー・フィ
ンランドの北欧諸国北部、およびロシア北部の国々で構成されています。北極圏の面積は約
2100 万平方キロメートル、ここに約2 0 0 万人の人々が暮らし、ラン、チョウ、フクロウ、ホッキョクサ
ケ、シロクマ、カリブー、アザラシ、クジラ、セイウチなど数千種類にのぼる植物、昆虫、鳥、魚とい
った多種多様な陸生動物、海生動物が共存しています。
イヌイットとは
イヌイットは、北極圏に住む先住民のうち最も大きなグループで、北極圏で 4 0 0 0 年以上にわた
って暮らしてきた人々です。かつては「エスキモー」と呼ばれていましたが、現在では彼ら自身の
言葉で「人」という意味の「イヌイット」という呼び方が、数々の芸術作品とともに広まっています。イ
ヌイットの人々は、東はグリーンランドから西はロシアのチェコトゥカ自治圏まで、7 つの時間帯、6
つの海洋を含む広大な地域にまたがって住んでいます。近代的な職業に就くかたわら、狩猟や
漁猟などの仕事も営み、彫刻や絵画によって日常の暮らしぶり、大地や動物との絆を作品に表現
します。
ヌナヴット準州について
1999 年 4 月 1 日、カナダではイヌイットの自治からなる準州「ヌナヴット」が設立されました。州
面積は、カナダ全土の約五分の一に相当する国内最大州で、総人口 2 万 7000 人のうち約8 5 %
がイヌイットです。
準州とはいえ、独立した立法、行政、司法権を与えられ、実際的には「イヌイット政府」です。独自
の州旗を持ち、州政府機関では、カナダの公用語、英仏語に加え、イヌイット語も使われています。
「ヌナヴット」とはイヌイット語で、
「自分たちの土地」という意味で、この政府は「分かちあうことと協
力すること」を基本的な政策方針に揚げています。
6
《参考資料 … 写真》
「我が精霊と踊る」
ナラニック・タメラ、ノースウェスト準州( カナダ)
「イヌイットになる」
アイリーン・アヴァラキアック、ヌナヴット準州( カナダ)
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