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ARM Cortex-Mマイコンワークショップ 出展資料

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ARM Cortex-Mマイコンワークショップ 出展資料
プロが教える!
プ が教える
CortexTM-Mマイコンで
Mマイコンで
ここまで出来るモータ制御
ベクトル・エンジン(VE) を利用したモータ 制御を
回路およびソフトウェアの視点から解説
C-04 ハードウェア開発トラック 15:10~16:10
松本 修 東芝マイクロエレクトロニクス(株)
Copyright © 2012, Toshiba Corporation.
イ バ タによる
インバータによるモータ制御の概要
タ制御の概要
Copyright 2012, Toshiba Corporation.
2
近年の動向
近年の省エネ意識の高まりや商品性の向上により、モータ制御にも、より高度な制御が要求され
ています。
例えば家電分野においては、当初、AC電源で直接駆動できる誘導モータが主流でしたが、199
0年代後半より、効率が良く、自由に速度可変が可能な、永久磁石同期式モータ(PMSM:
Permanent Magnetic Synchronized Motor)のインバータ駆動(120度通電)が採用されるように
バ
度
が採
れ
う
なりました。
更に2000年代に入っては、32bitマイコンの低価格化より、更なる効率向上や制振化がセンサレ
更に2000年代に入
ては 32bitマイコンの低価格化より 更なる効率向上や制振化がセンサレ
ス制御で実現可能な、ベクトル制御が安価に実現できるようになり、現在はこの制御が主流に
なっています。
エアコン発売当初
誘導モータ
AC電源で直接駆動(ON/OFF制御)
1980年代前半
誘導モータ
誘導モ
タ
インバータ駆動方式
インバ
タ駆動方式
1990年代後半
ブラシレスモータ
インバータ駆動方式
PMSM
ブラシレスモータ
インバータ駆動をベクトル制御
2000年代
Copyright 2012, Toshiba Corporation.
3
インバータ制御とは
エアコンや冷蔵庫のコンプレッサやファンモータを効率良く
制御することは、省エネにとって欠かせません。そのモー
タ制御で重要となるのがインバータ制御
イ バ タ制御技術です。
インバータとは、直流もしくは交流から、電圧や周波数が
可変の交流を作り出す技術のことです。この技
術により、モータの回転数が自由に制御でき、高効率
で、きめ細やかな制御が可能
きめ細 かな制御が 能となります。
●冷蔵庫コンプレッサでのインバータ制御例
●冷蔵庫コンプレッサでのインバ
タ制御例
Copyright 2012, Toshiba Corporation.
きめ細やかな
温度制御が可能!
4
インバータによるブラシレスモータの制御方法
ブラシレスモータは、ロータ(回転側)を永久磁石に、ステータ(固定側)をコイルにした構造になって
おり、コイルへ流す電流の切り替えをモータの回転に合わせ、外部のインバータ回路で制御する
モータです。ロータの位置を検出しロータの位置に合わせたコイルに電流を流すインバータ回路
モ
タです。ロ タの位置を検出しロ タの位置に合わせたコイルに電流を流すインバ タ回路
とセットで使うモータです。
インバータ回路
インバ
タ回路
マイコン
プ
ロ
グ
ラ
ム
駆動
駆動信号
モータ
モータ
制御回路
電流値 or 位置検出信号
電流検出 or
位置検出
・矩形波駆動
最も簡単な制御方式で、ロータの回転角度に応じてインバータ回路のパワー素子のON/OFF状態を切り替え、
ステータのコイルの電流方向を変化させロータを回転させます。
・正弦波駆動
ロータの回転角度を検出し位相を120度ずらした3相交流をインバータ回路で作り、ステータのコイルの電流方
向と大きさを変化させロータを回転させます。
・ベクトル制御
正弦波駆動方式ですが、モータ電流を、ロータの磁束方向のd軸成分とそれに垂直なq軸成分に分割し、それ
ぞれ個別に制御します。モータの制御効率が最も良いと言われていますが、複雑な計算が必要となります。
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5
アプリケーション例の紹介
スキャナ
プリンタ
コピー
OA機器
携帯機器
玩具
DSC
ビデオカメラ
産業機器
自販機
ファン
ローラコンベア
車載
民生&家電機器
エアコン
洗濯機
冷蔵庫
ミシン
電動シート
電動ドア
パワーウィンドウ
パワ
ウィンドウ
ブロアファン
インバータ駆動方式のブラシレス
タが特によく使われる分野
モータが特によく使われる分野
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6
東芝プログラマブル モータドライバ マイコンの歴史
第一世代
PMD
870/Xコア(16MHz)
PMD
brush up
第二世代
正弦波駆動対応
870/Xコア(20MHz)
ベクトル
制御
第三世代
ベクトル制御対応
Cortex-M3コア
Future
第三世代PMD
産業用インバータに採用されているベクトル制御技術に対応するために
産業用インバ
タに採用されているベクトル制御技術に対応するために
高い演算能力を持つCPUと高速変換可能なADを内蔵し、多様化するインバータ家電
機器に対応しています。また演算モジュールの一部をハード化したベクトルエンジンを
内蔵し ソフトウェアの負荷を軽減します
内蔵し、ソフトウェアの負荷を軽減します。
第二世代PMD
第 世代に正弦波形生成回路を付加することで、PMDを強化しました。
第一世代に正弦波形生成回路を付加することで
PMDを強化しました
ソフ トウエアの負荷を増さずに正弦波出力を可能にし、洗濯機用モータなどの
さらなる低振動化を実現します。
また正弦波生成回路によりACインバ タにも容易に対応できます。
また正弦波生成回路によりACインバータにも容易に対応できます。
第一世代PMD
3相PWM出力、位置検出回路、専用タイマ、保護回路のハードウェアを内蔵する事に
よって8ビットマイコンにてモータ制御を実現し、家電機器のインバータ化が容易になり
ビ
バ
が容
ます。
PMD(
(Programmable
g
Motor Driver):3相モータをインバータ制御するための制御回路です。
) 相
を
制御す
制御回路 す。
ARMおよびCortexは ARM LimitedのEUおよびその他の国における商標もしくは登録商標です。
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7
東芝M370グループによる
ベクトル制御
Copyright 2012, Toshiba Corporation.
8
モータのベクトル制御の利点
モータのインバータ制御には、矩形波駆動と正弦波駆動があります。高度な制御が必要なときに
は、正弦波駆動方式の一つであるベクトル制御を用います。
ベクトル制御の一番のメリットは高効率であることです。出力が大きいモータや、低速で高トルク
ベクトル制御の一番のメリットは高効率であることです
出力が大きいモータや 低速で高トルク
な用途、センサーが付けられないエアコンのコンプレッサ等に最適なモータ制御方法です。
インバータ制御
モータ電流波形
割
割合(%)
周波数分析
矩形波駆動
60
5次
7次
割
位置センサ付き制御
40
20
0
位置センサレス制御
モータ電流波形
モ
タ電流波形
5
位置センサ付き制御
10
15
次数
周波数分析
割合(%)
正弦波駆動
1
高周波成分が
少ない!
60
割
40
20
ベクトル制御
はこの分類
位置センサレス制御
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0
1
5
10
15
次数
9
ベクトル制御の概要
ベクトル制御は、モータの電流値(α、β)をトルク成分(q)、磁界
成分(d))に分解し、
成分(
に分解し、ロータ(回転子)位置に応じた最適に制御する方法です。
タ(回転子)位置に応じた最適に制御する方法です。
そのため、トルク変動が少なく、高効率、低振動・低騒音の制御が可能となります。
また PWM周期ごとに制御するため低速域での制御が容易で 高速から低速までの広範囲
また、PWM周期ごとに制御するため低速域での制御が容易で、高速から低速までの
の速度制御が可能です。
トルク成分(q)と磁界成分(d)を求めるために、モー
タの3個ステータU、V、Wの
・3相電流値(u、v、w)を検出
・3相電流値(u、v、w)を2相電流値(α、β)に変換
(Clark変換)
・2相電流値(α、β)を回転座標系(d、q)に変換
(Park変換)
β
トルク成分
q
d 磁界成分
θ
α
トルク成分(q)と磁界成分(d)を個別に制御後、上
記 逆変換をし 戻します
記の逆変換をして戻します。
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10
ベクトル制御と従来制御の対比
従来の矩形波駆動による制御方式では、ロータの1回転360°(電気角)のなかで、60°毎に制
御していました。ベクトル制御では、PWM周期ごとに細かい制御をするため、負荷変動に追従し
た制御が容易にできます。
従来の制御 : 速度フィードバックによる電圧制御
→ 無駄な電流がある
ベク
ベクトル制御
制御 : 電流
電流フィードバックによる最適トルク制御
ドバ ク よる最適
ク制御 → 無駄な電流が無
無駄な電流が無い
0°
従来の制御
60°
120°
180°
240°
300°
60°毎に制御
360°
例えば、
回転速度(電気角):
1200rpm
搬送波 16kHz
搬送波:16kHz
とした場合。
ベクトル制御
クトル制御
PWM周期ごとに制御
1回転中のフィ-ドバック回
数は
従来の制御:6回
ベクトル制御:800回
となる。
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11
ベクトル制御の位置の検出
ステータは、U、V,Wの3個あり、それぞれが120度等間隔で固定されています。それに対し、
ロータは常に回転しています。ロータに発生するトルクを最適にするにはロータの角度に併せて
電流制御(トルクの大きさと方向)する必要があります。
そのためには、ロータ位置にあわせて、コイルに流す電流を調整するため、ロータ角度の検出
が必要です。
ステータ
(コイル)
モータ
電流
電流制御、速度制御、ロータ位置推定には、
電流制御
速度制御 ロ タ位置推定には
PI制御(比例、積分)が用いられます。
ロータの位置検出には、正確なロータ位置
を検出するためにはエンコーダやレゾルバ
などの位置センサを用いられますが、家電
製品では高価な位置センサが使用できな
いため、ステータの3相電流値から演算に
より位置を推定します。
ロータ(永久磁石)
モータ電流とロータの関係
タ電流と
タの関係
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12
ベクトル制御の電流制御
モータ電流を、ロータの磁束方向のd軸成分とそれに垂直なq軸成分に分割し、それぞれ個別に
制御します。q軸電流がモータトルクになるので、q軸電流を制御することで、モータトルクを
制御できます。d軸電流はロータによる界磁と同軸なので、d軸電流を制御することで、界磁
を制御できます。d軸電流を制御して
できます。d軸電流を制御してロータ磁界を弱めることで、より高速を得ることが出来る弱
タ磁界を弱めることで、より高速を得ることが出来る弱
め界磁制御も実現できます。
電流制御とは、実際の電流値(Id、Iq)が目
電流制御と
実際 電流値
が
標の電流値(Idref、Iqref)に達するように電
圧指令地(Vd、Vq)を算出します。
q(Iq)
β
α
U
θ
d(Id)
ベクトル制御での座標軸
クトル制御での座標軸
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13
ベクトル制御の基本ブロック
ベク
ベクトル変換を行うブロック
変換を行うブ
ク
ωref
Vd
Idref +
⑨
速度制御
PI制御
+
-
+
-
①
電流制御
PI制御
Vα ③
②
相変換
3
Vq 逆座標変換 Vβ 2 →3
V
dq→αβ
インバータ回路
DUTYa
DUTYb ④
DUTYc 3相PWM
出力
Iqref -
θ
ω
⑧
⑧ロータ
タ
位置検出
PI制御
Id
Iq
⑦座標変換
dq← αβ
Iα ⑥
相変換
Iβ 3 →2
モータ
Iu
Iv
Iw
⑤電流検出
電流制御LOOP
①電流制御:
②逆座標変換(逆Park変換) :
③相変換(2相→3相):
③
変
④3相PWM出力:
⑤電流検出:
⑥相変換(Clark変換):
⑦座標変換(P k変換)
⑦座標変換(Park変換):
電流指令値(Idref,Iqref)と実電流値(Id,Iq)から、出力電圧(Vd,Vq)を算出。
回転座標(Vd,Vq),から静止座標(Vα,Vβ)に変換。
静止座標値(Vα,Vβ)から3相電圧値(Vu,Vv,Vw)に変換。
( , β)
( , ,
変
3相PWM 出力
ADコンバータにより電圧を測定し、3相の電流値(Iu,Iv,Iw)に変換
3相電流値(Iu,Iv,Iw)を2相電流値(Iα,Iβ)に座標変換。
2相電流値(I Iβ)を回転座標値(I Id)に変換
2相電流値(Iα,Iβ)を回転座標値(Iq,Id)に変換
⑧位置検出:
位置検出し、モータ速度(ω)とモータ位置(θ)を算出。
速度制御LOOP
⑨
⑨速度制御:
目標速度(ωref)と実速度(ω)から電流指令値(Idref,Iqref)を算出。
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14
ベクトル制御の基本フロー
電流制御
速度制御
②
①目標速度から電流指令値
を設定します。
②実速度をフィードバックし
指令値を更新します。
実電流をフィードバックし電圧
指令値を更新します。
電流指令値から、出力電圧値
(Vd,Vq)を決定します。
逆座標変換(逆Park変換)
出力電圧値を回転座標値(Vd,Vq)
出力電圧値を回転座標値(Vd
V )
→静止座標値(Vα,Vβ)に座標変換します。
相変換
位置センサ付
の場合
位置センサレス
の場合
2相電圧値(Vα,Vβ)を3相電圧値
2相電圧値(V
Vβ)を3相電圧値
(Vu,Vv,Vw)に変換します。
PWM出力
センサ信号
位置検出
モータ位置を検出します。
3相PWM波形を出力します
3相PWM波形を出力します。
モータ電流値取得
PWM出力に同期して
3相電流(Iu Iv Iw)を検出します
3相電流(Iu,Iv,Iw)を検出します。
相変換(Clarke変換)
3相電流(Iu,Iv,Iw)を2相電流値
(Iα,Iβ)に変換します。
(Iα Iβ)に変換します
座標変換(Park変換)
静止座標値(Iα,Iβ)を回転座標値
(Id Iq)に座標変換します
(Id,Iq)に座標変換します。
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15
ベクトルエンジンとは
VE(ベクトルエンジン)とは、
ベクトル制御の基本的な処理(座標変換等)をハード化したものです。
ベクトルエンジンは、3相PWMタイマ、ADコンバータと自動的に連動して演算処理をおこないます
ジ
バ
自
連
演算
を
な
す
ので、PWM出力データセットやADコンバータ起動、データ取得などのソフトウェア処理を介すること
なく連携して動作できます。
また、ユーザーにより制御内容が異なる部分はソフトウェアとし、ユーザが自由に開発できます。
ベクトルエンジン内蔵マイコン
インバータ
Cortex M3
ベクトルエンジン(VE)
モータ制御回路(PMD)
電流制御
速度制御
モータ
出力PWM生成
dq→UVW変換
サンプルトリガ生成
サンプルタイミング演算
出力I/F処理
位置推定
ソフトウェア
12bit A/D変換器
入力I/F処理
サンプル制御
UVW→dq変換
電流検出
ハードウェア
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16
ベクトルエンジンの制御構成
ソフトウエア処理
ハード
ハード
ド
ソフトウエア処理
速度制御部
ωref
+
0.7us
+
Iqref
θ0
-
-
0.2us
Vd
PI
+
-
←TMPM370
電流制御部
Idref
Id f
PI
←従来MCU
Vq
1.7us
空間
ベクトル
変換
逆座標変換
(静止座標)
PI
θ
Phase
timer
1.3us
SIN
COS
1.5us
逆正規化
Duty変換
PWM
generator
トリガ生成
Trigger
generator
sinθ
cosθ
Inverter
PM
motor
1 2us
1.2us
θ= θ+ω*TPWM
ωn
ω
Calculation
Id
I
Iq
0.3us
座標変換
(回転座標)
0.3us
3 – 2相変換
1.8us
オフセット
正規化
A/D
converter
Ia
Ib
Ic
位置推定部
制御アルゴリズムにより異なる
A.高い自由度が必要な部分
B. 固定の処理
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ベクトルエンジン
[ ]
処理時間[us]
(fc=80MHz時)
固定処理
モータ状態で処理有無選択
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ベクトルエンジンによるメリット(CPU負荷軽減)
VE使用による、ベクトル制御のタイミング
<<Estimated condition>>
fc=80MHz,
fc
80MHz, Ta=25degrees
Ta 25degrees C
1-motor with 3shunt
PWM carrier 20kHz (50us)
PWM
Trigger from PMD
Ti
Trigger
from
f
PMD
2us x 3ch
ADC
Conv.
2.4us
VE
Conv.
PWM set
PWM set
6.6us
Input
Output
Output
Input
5us
CPU
IDLE
NORMAL
IDLE
NORMAL
IDLE
CPU Load =10% in 50us
ソフトウェア
での制御
18us
IDLE
NORMAL
IDLE
NORMAL
VEを使用するとCPU負荷が73%低減.
VEはプログラムサイズの削減や、CPU負荷が低い
ことによる周波数低減による電力削減に寄与します
Copyright 2012, Toshiba Corporation.
18
ベクトルエンジンとCPU/PMD/ADCとの動作遷移(3シャント)
ベクトル制御の電流検出では一般的な3シャント方式の動作遷移です。各相の下側トランジス
タとGNDの間にシャント抵抗を取り付け、その両端電圧を測定し電圧を求めます。2センサに
比べ安価であるが入力するタイミングが限定されます
比べ安価であるが入力するタイミングが限定されます。
CPU
(ソフトウェア)
ソフトウェア
ソフトウェア
データセット
VE 割り込み
コマンドスタート
VE
出力スケジュール
入力スケジュール
データセット
ソフトウェア
データセット
デ
タセット
データセット
デ
タセット
コマンドスタート
VE 割り込み
コマンドスタート
出力スケジュール
入力スケジュール
出力スケジュール
データセット
ADC 割り込み
データセット
ADC 割り込み
PMD
PMD トリガ
PMDトリガ
ADC
電流/電圧サンプリング
電流/電圧サンプリング
VDC
PWMU
u
PWMU
v
PWMV
w
IU
→
IV
→
PWMW
PWMV
x
PWMW
PWMX
y
PWMY
Ix↓
z
PWMZ
Iy↓
→
IW
Iz↓
BLDC モータ
シャント抵抗
Copyright 2012, Toshiba Corporation.
19
ベクトルエンジンとCPU/PMD/ADCとの動作遷移(1シャント)
ベクトル制御の電流検出では最も安価な1シャント方式の動作遷移です。インバータのGNDラ
インに直列にシャント抵抗を取り付け、その両端電圧を測定し電圧を求めます。電流が測定で
きないタイミングがあり さらに低速では電流が測定しにくくなる欠点があります
きないタイミングがあり、さらに低速では電流が測定しにくくなる欠点があります。
CPU
(ソフトウェア)
ソフトウェア
ソフトウェア
データセット
VE 割り込み
コマンドスタート
VE
出力スケジュール
入力スケジュール
データセット
ソフトウェア
データセット
データセット
VE 割り込み
コマンドスタート
出力スケジュール
コマンドスタート
入力スケジュール
出力スケジュール
データセット
データセット
ADC 割り込み
ADC 割り込み
PMD
PMDトリガ 1
ADC
2 トリガの変換終了後に割り込み発生
2 トリガの変換終了後に割り込み発生
PMDトリガ1
PMD トリガ 2
PMD トリガ 2
電流/電圧サンプリング
電流/電圧サンプリング
PWMの3相のタイミングに合
わせてサンプリングします
VDC
PWMU
u
PWMU
v
PWMV
w
PWMV
x
PWMW
PWMX
y
PWMY
IU
→
IV
→
PWMW
z
PWMZ
→
IW
I↓
Copyright 2012, Toshiba Corporation.
BLDC モータ
R シャント抵抗
20
ベクトル制御マイコン セミナー使用機材の紹介
ベクトル制御プログラム開発の教育用キットです。IAR製TMPM370スタータキットと東芝製パワー
基板を使ったもので、小型のブラシレスモータをベクトル制御で駆動させることが出来ます。
IAR製
J-Link(エミュレータ)
IAR製 TMPM370
スタータキット基板
3シャント用
補助基板
マイコン
TMPM370
インバータ
MOS FET
スタータキット
拡張基板
拡張
板
パワー基板
(インバ タ)
(インバータ)
Copyright 2012, Toshiba Corporation.
エンコーダ
2000P/R
エンコーダを使った制御、
使わない制御、どちらも
の制御方法にも対応し
ています
ブラシレスモータ
3相16極12スロット
12V/2.4W
21
応用ボードの紹介(デモ用)
Motor 1
デモボード概要
・ベクトルエンジン 使用/未使用
ベクトル制御
・センサ付/センサレス ヘ
クトル制御
・1シャント/3シャント切り替え
・2モータ同時制御
Motor 2
モーター
Motor 1
Motor 2
定格出力容量 出力電流
1 04kVA
1.04kVA
(AC200V入力時)
0 35VA
0.35VA
(AC200V入力時)
シャント
3.0A
3シャント
1A
1シャント
TMPM370による洗濯機ドラム、ファンの2モータ
同時ベクトル制御のボード
Copyright 2012, Toshiba Corporation.
22
ベクトル制御マイコン(TMPM370)とモータの接続例
マイコン
TMPM370
コネクタ
PC6/EMG0
30
PD0/ENCA0/TB5IN
32
コンパレータ
コンパレ
タ
過電流保護信号
基準電圧
シャント電圧
A
B
Z
PD1/ENCB0/TB5OUT 33
PD2/ENCZ0
34
エンコーダ
エンコ
ダ
PC0/U0
24
PC1/X0
25
PC2/V0
26
PC3/Y0
27
PC4/W0
28
PC5/Z0
29
ドライバ
VDC
u
v
87
PI2/AINA10/AINB1
86
PI3/AINA11/AINB2
w
IU
→
IV
→
V
x
PI1/AINA9/AINB0
接続無くても可
Ix↓
y
Iy↓
U
z
Iz↓
シャント抵抗
→
IW
W
ブラシレスモータ
85
Copyright 2012, Toshiba Corporation.
23
ベクトル制御マイコン セミナー使用GUI の紹介
ベクトル制御プログラム開発の教育用キットは、WindowsPC のUSBを介してGUIから各種パラ
メータを設定する(速度、PIゲイン等)ことが可能です。パラメータ設定を行うことで、任意の小型ブ
ラシレスモータでのベクトル制御が可能となります。
ラシレスモータでのベクトル制御が可能となります
パラメータ調整
速度関連の設定
モータの状
モ
タの状
態を表示
モ タ固有の設定
モータ固有の設定
スタート
ストップ
Copyright 2012, Toshiba Corporation.
24
サンプルソフトの概要
ベクトル制御ソフトウェアは、ユーザインタフェース処理を行うアプリケーション、状態遷移 (State
transition) によりモータ動作状態 (Motor operation status) を制御するモータ制御、モータ駆動
回路を直接アクセスしてモータの駆動処理を行うモータ駆動の
回路を直接アクセスしてモ
タの駆動処理を行うモ タ駆動の 3 階層で構成されます。
制御コマンド
操作
SW/KEY
①アプリケ
ーション
駆動コマンド
②モ タ
②モータ
制御
制御ステータス
③モ タ
③モータ
駆動
駆動ステータス
①アプリケーションはユーザがスイッチ、キー等で設定した制御コマンドを入力し、その他の制御コマンドとともに
モータ制御に与えます。また制御ステータスをモータ制御から取得し、必要な処理を行うとともに LED 等に表示
します。
②モータ制御はアプリケーションから与えられる制御コマンドを読み取り、モータ動作状態に従ってより具体的な駆
動コマンドに変換し、モータ駆動に与えます。また駆動ステータスをモータ駆動から取得し、必要な処理を行うと
ともにアプリケーションに転送します。
③モータ駆動はモータ制御から与えられる駆動コマンドを読み取り、モータを駆動します。またモータの動作を監視
し、その状態に従って必要な処理を行うとともに、駆動ステータスをモータ制御に転送します。
アプリケ シ ンとモ タ制御はメインル プの中で実行されます モ タ駆動は VE 割り込みで起動されます。
アプリケーションとモータ制御はメインループの中で実行されます。モータ駆動は
割り込みで起動されます
例えば、モータ回転中にアプリケーションから新たな制御目標周波数が与えられたとき、モータ駆動は急激な目標周
波数の変化に対応できないため、一旦モータ制御内で徐々に変化する駆動目標周波数に変換してからモータ駆動
に与えます。
与えます
Copyright 2012, Toshiba Corporation.
25
サンプルソフトウェア ソースファイル一覧
ファイル名
機能説明
D_Driver.c
モータ駆動処理関数
D_Driver.h
モータ駆動処理関数ヘッダファイル
D_Para.h
モータ駆動関連パラメータ定義ヘッダファイル
initial.c
ポート、クロック、AD及びVEなど初期化処理関数
initial.h
初期化処理関数ヘッダファイル
interrupt.c
割込み処理関数
interrrupt.h
割込み関数ヘッダファイル
ipdefine.h
ポート、クロック、AD及びVEなどの設定に使用されるマクロを定義するヘッダファイル
main.c
モータ駆動アプリケーション処理
main.h
モータ駆動アプリケーション処理ヘッダファイル
port_def.h
ポート設定用初期値定義ヘッダファイル
sys_macro.h
一般(共通)システムマクロ定義ヘッダファイル
system_int.c
M370割込み(ハンドラ)処理関数
system_int.h
M370システム割込み関数ヘッダファイル
system_TMPM370.c
M370システム(初期化・クロック)処理関数
system_TMPM370.h
M370システムヘッダファイル
TMPM370.h
M370デバイスヘッダファイル
core_cm3.c
Cortex-M3コアアクセスレイヤー処理関数
ク
イヤ 処理関数
core_cm3.h
Cortex-M3コアアクセスレイヤーヘッダ定義ファイル
vector.c
(例外処理)ベクトルテーブル定義ファイル
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サンプルソフトのフロー概要
メインプログラムの構成
While(1)
メイン処理フロー
Main()
VE割り込み処理フロー
INTVCB()
No
Begin
g
RESET
Yes
No
アプリ
制御周期?
アプリケーション周期カウンタ計測
割り込み&WDT禁止
Yes
ユーザ制御
B_User_Control()
クロック設定
GEAR_TOP()
ステージ切り替え
ポート初期化
init PORT()
init_PORT()
C_Control_Ref_Model();
共通処理
C_Common()
ストップ処理
C_Stage_Stop()
C
Stage Stop()
緊急処理
VE割り込み
角度推定/検出
D_Detect_Rotor_Posi
tion() /H_Encoder()
HardWare
(VE)
エンコーダ初期化
init_ENC0en()
速度制御
D_Control_Speed()
ADC初期化とスタート
初期化とスタ ト
init_ADCen()
ステージ別VE設定処理
C_Stage_Emergency()
直流制御
スケジュール実行終了後、
スケジ
ル実行終了後 d,q
d
軸電流を取り入
停止状態
設定処理
VE初期化とスタート
VE_Initialize()
位置決め
設定処理
強制転流
設定処理
ChargeUP
設定処理
定常状態
設定処理
C St
C_Stage_Initposition();
I it
iti ()
強制転流
C_Stage_Force()
割り込み許可
WDTクリア
VE起動
CPURUNTRG=1
強制→定常切り替え
C_Stage_Change_up()
定常状態
End
C_Stage_Steady_A()
制御フロー
制御フロ
END
割り込み関係
論理関係
*位置センサ制御の場合不要
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東芝M370グループによる
モータ & PFC
1 hi 制御
1chip
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マイコンによる力率改善(PFC制御)
ベクトルエンジン
によるモ タ制御
によるモータ制御
TMPM372FW
デモセット外観
●MCUによるPFC制御のメリット
(1)PFC制御用IC削減によるコストダウン
(2)ソフトウェアによるVdc出力電圧の変更、調整が可能
出力電圧の変更 調整が可能
(3)モータ制御(負荷)に連動した電源制御が可能
(4)電源チューニングの容易性(部品変更不要)
(5)汎用性の向上(基板の共通化)
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ベクトル/PFC 制御のタイミングチャート
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PFC制御の性能検証
AC電流がピーク時にのみ流れ、大きい
力率向上
0.749→0.995
電流ピーク減少 2.9A→2.0A
AC電流が全域で流れ、ピークが小さい
注)上記に示すは弊社評価ボードによる測定値であり、これを保証するもではありません。
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東芝無償セミナー : インバータモータ コース
コース概要
モータの原理からブラシレスモータを使った可変速制御技術を解説し、
8ビットPMDマイコンを用いた実習を通じ学習します。
タ 基礎知識を学習した
考え
る技術者や、 ク ル制御
ナ
モータの基礎知識を学習したいと考えている技術者や、ベクトル制御セミナー
受講予定の方でブラシレスモータの基礎知識を求めている技術者にお勧めです。
コ ス内容
コース内容
2日コ ス( 9:30~16:30
2日コース(
9 30 16 30 )
1日目
・ブラシレスモータの動作原理:
(30分)
・ブラシレスモータ制御の解説:
(50分)
・東芝モータ制御マイコンの製品紹介:
(30分)
・モータ制御マイコンスタータキットの紹介:(60分)
・モータ制御マイコンを使ったブラシレス
モータ制御の解説:
(50分)
・モータ制御マイコン機能の解説:
(90分)
2日目
・開発ツールの概要説明:
(80分)
・矩形波駆動サンプルプログラムの解説:
(90分)
・正弦波駆動サンプルプログラムの解説:
(90分)
・サンプルプログラム演習:
サンプルプログラム演習:
(70分)
※開発環境やCコンパイラの詳細な使用方法は講座に含まれません。
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東芝無償セミナー :ブラシレスモータのベクトル制御コース
コース概要
近年、省エネや高効率が要求されるモータ制御の分野で、今、注目されている
近年
省エネや高効率が要求されるモ タ制御の分野で 今 注目されている
ベクトル制御についての解説をします。
また、実際に、ARM CortexTM-M3コア搭載のベクトル制御マイコン(TMPM370グ
ループ)を使ったブラシレスモータのベクトル制御を体感していただけます。
ル プ)を使 たブラシレスモ タのベクトル制御を体感していただけます
東芝のベクトル制御は、基本的な処理をハードウエア化し、CPUの負荷を低減し
た東芝独自の方式です。ベクトル制御に興味がある技術者、ベクトル制御の
メリ トを知りたい技術者 また ベクトル制御でのモ タ制御をご検討の
メリットを知りたい技術者、また、ベクトル制御でのモータ制御をご検討の
技術者にお勧めです。
コース内容
1日コース( 9:30~16:30 )
・ベクトル制御の概要説明:
・ベクトル制御をハードウエア化した
ベクトル制御をハ ドウエア化した
ベクトルエンジンの概要説明:
・プログラム例の説明:
・開発ツールの概要説明:
・ベクトル制御のプログラム演習:
ベクトル制御のプ グラム演習
・東芝モータ制御マイコンの製品紹介:
(60分)
(60分)
(45分)
(30分)
(60分)
(15分)
※開発環境やCコンパイラの詳細な使用方法は講座に含まれません。
※モ タの動作原理についてはインバ タモ タセミナ で解説しております
※モータの動作原理についてはインバータモータセミナーで解説しております。
ARMおよびCortexは ARM LimitedのEUおよびその他の国における商標もしくは登録商標です。
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東芝はお客様へ最適なソリューションを
東芝はお客様へ最適なソリュ
ションを
ご提供いたします。
今後とも宜しくお願い申し上げます。
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東芝コーポレートブランド ― PowerPoint フォー
製品取り扱い上のお願い
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