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von Hippel

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von Hippel
Kobe University Repository : Kernel
Title
von Hippel-Lindau病患者の遺伝子異常と表現型(Genetic
analysis and phenotype in von Hippel-Lindau disease)
Author(s)
高橋, 健太郎 / 飯田, 啓二
Citation
神戸大学医学部紀要=Medical journal of Kobe
University,65(1/2/3/4):35-42
Issue date
2005-03
Resource Type
Departmental Bulletin Paper / 紀要論文
Resource Version
publisher
DOI
URL
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/handle_kernel/00422386
Create Date: 2017-03-30
3
5
v
o
nH
i
p
p
e
l
L
i
n
d
a
u病患者の遺伝子異常と表現型
高橋鍵太蕗,飯田魯二
神戸大学大学院医学系研究科志用分子医学講座
内分泌代謁・神経・互E
液謹凄内科学
連絡先:高橋健太郎
神戸大学大学院医学系研究科 ,t0舟分子医学講座
内分泌代謝・神経・互E
液瞳虜内科
干6
5
0
0
0
1
7 神戸市中央亙橋町
7-5-2
電話:0
78-382-5885
FAX:078-382-5899
(平成立年 1月2
0日受付)
要
約
様々な遺伝子変異が同定されてはきているが,遺伝子
型と表現主とむ棺関について;まいまだ十分には暁らか
v
o
nH
i
p
p
e
1
L
i
n
d
a
u(
V
H
L
)病は車管芽麗,腎透明
でない。今@],私たちは当科 i
こて解析し遺{云子変異が
VHL家系についてその遺伝子型と表現型
結胞癌,褐色細胞腫,捧謹蕩,精巣上体嚢胞腫,など
同定された
の腫壌が多発する常染色体費性遺伝の家族性腫凄症侯
の関連を調べた a
VHL遺伝子がそり原菌遺伝子とされてい
VHL窮が疑われる 4
家系 2
2名の患者 i
こ対し遺{云子解析を行なった。 VHL
遺伝子の β
s
h
e
e
t領域のナンセンス変異む症例では褐
の表現型を示し,
色結胞撞を伴わない VHL病タイフ。 1
αdomainのミスセンス変異の家系では褐色紹胞腫
を伴う VHLタイプ 2であり,現報む所見を確認でき
兄に大揚癌がある。長男が十二指揚撞蕩にて他院を受
た。また,新規変異を同定した家系 1では,褐色細胞
診した轄に腹部 CTにて偶然に右副腎彊大を指擁され
腫l
こ加えて肝血管彊の合併を晃出した。最近 VHL遺
た。高血正が島り精査の結果,褐色細起腫と診断され
缶子のノックアウトマウスで高率に軒血管腫を発症す
副腎摘出訴を抱行された。父親である当患者も高血圧
VHL痛で肝血管
を指摘された既往があったため家族性揚色縮胞腫の可
群であり,
症
る。今回我々は,当科において
ることが報告された。今までヒト
0)
VHL遺伝子変異の種類と肝血管彊合併の関
症到は 6
6
義男性。主訴は頭重感。 5
6
歳顎,検診で高
血圧を指描されたが放置していた。家族墜では 3人の
7
歳頃より頭重惑が出現し,
副膏重大を指捕された。 5
70/100mmHgと高値を指摘されたため α1ブ、ロッ
血圧 1
連について注意深く観察し分析することは病態のメカ
カーの舟張加療が開始され,約 lケ丹後精査芭的にて
ニズム解明に重要であると恵、われる。
当読紹介入龍となった。
一冨
緒
【家系 1】
能性に対して近医で腹部 CTを施行されたところ南側
1
日が呈出されたこ
彊合併の報告は之しいが,今田合併{7
とより,
夢
日
6
6
c
m。 体 重 5
7
k
g。 血 正 1
4
4
/
入読時現症は,身長 1
92mm
五g(捧圧煎内服下〉。脈拾8
4
/
分,整。体温 3
6
.
0
O
C。眼球結膜限強結膜異常な Lo頚部異常なし。肺音
VHL痛は縄膜串管芽塵,小脳や脊髄など中枢神経
清。や吾靖。腹部平控軟弱。肝担稗触知せず。表在
系の血管芽腫,腎透明組組癌,掲色結抱腫,醇腫凄,
精巣上体嚢胞腫などの腫蕩が多発する常染色体優性遺
1
) ンパ鮪触知せず。皮膚は湿潤しやや発汗過多傾向を
伝の家族性腫凄症候群である(1)。家族性腫虜症候群に
示す。四肢,神経学的所見異常なし。血中および尿中
おいて近年次第にその原l1SI遺缶子が明らかにされてき
カテコラミン笹はアドレナリンにくらべノノレアドレナ
VHL梼についてもその諜国遺伝子 (
V
豆L
リン憂位であった〈表 1)。腹部 CTで辻右麗腎が径
遺伝子)が同定され遺伝子診断が可能になってきた〈 2
L
約 2cm
,左副腎が径約 4cmに腫大(函 1)肝臓には
ているが,
o
nH
i
p
p
e
1
L
i
n
d
a
u病,家族 註撞蕩,遺{云子解析,肝血管患褐色縮抱腫
【キーワード] v
J
(35)
3
6
肝血管麗を認めた(菌 2)0 l3lI-MIBG(
m
e
t
a
i
o
d
o
b
e
n
z
y
1
9
u
a
n
i
d
i
n
e
) シンチグラフィーにて右副腎に一致した
集積を認めた(国 3)。
図1. [症関1]の褐色細抱霊
腹 部 CTにて右自腎は径 2cm 左副腎辻窪 4cmに彊大
している。
図3
. [症例 1
】の郎I-MIBG シンチグラフィー
右副腎に一致して集積を認める。
時血糖 219mg/dl,食後 2時間血糖 347mg/d1と高値
12.9%で、糖尿病をみとめた。空腹時
を示し, HbA1c
I
R
I(
4
.
0
9
.
2
) 5.1μU/ml,空腹時血清 CPR 0.2-
.【症例1]の肝血管彊
図2
2
.
0
) 2.0ng/ml,抗 GAD抗体(一)でるった。眼底
腹部 CTにて径1.5
c
泊及び、窪4cmの肝血管腫を認める。
検査では網膜の畠苦彊をみとめた。(菌 4)
腹部 CT上,多発性の葬嚢抱(函 5) 及び左腎の腎
E
家系 2]
撞虜〈図
6)を認めたむ
症例は 3
0
義男性。主訴は左上肢しびれ惑。家族壁で
は父が糖累病と目出血管芽腫で VHL病と診断されてい
9
9
5
年肺炎 i
こて近医受診の際に辞職と腎識に謹癌
る
。 1
を指描され,その時,糖尿病も指捕された c 麗癌詰精
査を受けるも悪性で i
まないとのことで経過観察となっ
9
9
9
年 3月,惑冒謙症状にて近藍受診した際,
ていた。 1
再度糧尿病指描されインスリン導入自的にて近医入混
。 体 重 60kgo
となった。入院時現症辻,身長 170cm
血圧 110j80mmHg
8
/
分,整。神経学的所見で,
o 脈拍 8
左上肢深部礎反駐低下,左アキレス縫反射完進,左
Babinski反射陽性,左 C4--C8
韻域の知覚障害,南下
肢深部知覚の抵下を認めた。握力は右 30kg,左 13kg
と左復位の垂下を認めたが下肢筋力低下辻認めなかっ
図4
.【霊例 2
】の嬬膜血管腫
た
。 Romberg徴侯や f
a
s
c
i
c
u
l
a
t
i
o
nも認めなかった。
尿検査で辻京糖を認め,血液生化学検査では,空襲
(36)
3
7
高島圧及び左の副腎腫大を指摘a 眼震検査で網膜血
管彊も指摘された。褐色細胞麗として左爵腎摘出をお
こなった O
症関
(
3
5
) は49歳女性。症関 (3-1)と (3-訟
の妹。他院にて葬麗蕩を指摘されていた。兄たちが
V五L病と診断されていたため当読にてむ遺伝子診断
を希望し来院。
E
草彊虜については描出誌がおこなわれ
n
e
u
r
o
e
n
d
o
c
r
i
n
etumorと診断された (3)。
【家系 4】
2
議女性。既往歴に右眼未熟児縄摸症がある。
症例誌4
図5
.【症例 2
] の拝嚢腹(造影 CT)
家捺霊として親族に褐色細路建蕩と脳撞壌が多発して
VHL病といわれているとのことで遺伝栢談目的で来
28/82mmHg, 探
説。特に巨覚症状はなし 1。血圧も 1
拾7
2
/
分と正常。身体所見所見上も異常なし。家族歴
があること及び本人の希望により遺伝子検索を行った。
その結果変異が発見されたため,スクリーニング検査
をおこなった。腹部エコーで辻再腎に腎嚢胞をみとめ
るが爵腎の腫大等は詣摘されず。
RI上,小脳虫部背劉から上部頚髄背側に
頭頚部 M
9X10x17mm, 第 3頚椎レベルの脊髄に 1
0x6x1
5
m m大の T1強語画像で{墨書号, T2強調彊像で高岳
号を呈する嚢胞性清変を認め小脳及び脊髄の血管謹
図6
. [症例 2
】の腎縮担寝〈造影 C
T)
(
図 7,8
) と診断された。現在,魁神経外科にて経過
麗察中である。
【家系 3]
(3-1
)t
ま5
4
議男性。家族歴は父が心筋梗塞,
7
援に肺結核, 3
7
歳に左副
母が総胆管癌。現往霊は, 1
症例
腎腫蕩描出街を諸行したが撞壌の種類や性状など詳細
は不明。定期鍵震診新持の X隷写真で偶然右横揺膜下
の石炭化を指摘された。援部 CTで石炭化を持う右副
こて入院となった。内分泌
腎腫蕩が認めちれ精査自的 i
学的異常詰認めなかったため経過観察となっている C
症 例 。2
) 詰2
0
議女性で症例。-1)の長女。高
血圧を近医で詣摘されたことからさき院受診。内分泌学
的検査にてノルアドレリン優位のカテコラミン上昇を
こでも南側の副腎麗大を
みとめ〈表 1)また接部 CT!
みとめ褐色細胞腫と診断され南側副腎描出術をおこなっ
7
こ
。
(
3
3
) は5
1議男性で症例 (3-1)の弟。
検診にて腹腔内石炭北を指捕され腹部 CTで左副腎
症例
腫壌を認めた。内分泌学的検査でやはりカテコラミン
1
3
1
I
_
M
I
B
Gシンチグラフィー
では胸腔内集撞をみとめ MRI上心臓背面に腫虜を認
上昇をみとめた。しかし,
密7
. 【症例 4
] の小脳血管芽謹
めた c 左副腎と麹部撞凄の描出を行いそれぞれ褐色細
胞腫とパラカ、、ングリオーマと診断された。
症 例 。4) は2
0
歳男性で症例
(
3ーのの次男。
(37)
3
8
なった。家系の遺缶子解析には PCR-RFLP法を用い
f
。
こ
結 果
【家系 11
1
5
4
番目のコドンの塩基が CCAが TCAとなり,コー
ドされるアミノ酸がプロリンかちセリンに変化するヘ
テロ接合体のミスセンス変異を同定した。
【家系 2]
1
1
3
番目のコドンの塩基が CGAが TGAとなり,コー
ドされるアミノ酸がアルギニンからストップコドンに
変化するヘテロ接合体のナンセンス変異を同定した。
家族の遺伝子解析については,同意が得たられず本人
以外の検索は行えなかった。
法
方
【家系 3]
1
6
1番自のコドンむ塩基が CCAが TCAとなり,コー
ドされるアミノ酸がプロリンかちセリンに変化するヘ
遺伝子解析
テロ接合体のミスセンス変異を再定した。
患者本人及びその家族に文書によるインフォームド・
コンセントを得て, VHL遺伝子の解析を行なった。
【家系 4]
解析については神戸大学大学院医学系研究科医学論理
1
6
7
番目のコドンの塩基が CGGが TGGとなり,コー
委員会の承認を得た。方法試,末構血白皇球よちゲノム
ドされるアミノ酸がアルギニンからトリプトファンに
DNAを揺出し (
W
i
z
a
r
d Genomic D主A
P
u
r
i
f
i
c
a
t
i
o
n
K
i
t,Promega,#A1120) VHL遺伝子を構成する 3
変化するヘテロ接合体のミスセンス変異を同定した。
つのエクソンそれぞれについて,エクソン/イントロ
こついて表 2にまとめた。変異が同
遺伝子型と表現型 i
ン境界部を含むように PCR法で増幅,精製後直接シー
こ霞示した。
定されたアミノ酸の位置を図 9I
ABIPRISM3
1
0
クヱンス法で塩基記列を決定した。 (
G
e
n
e
t
i
cAnalyzer,A
p
p
l
i
e
dB
i
o
s
y
s
t
e
m
s
)
考 察
直接シークエンス法で変異の認められた配列につい
RFLP C
r
e
s
t
r
i
c
t
i
o
n
て,さらに制限欝素を用いた PCRfragment 1
e
n
g
t
h polymorphism) 法で確認をおこ
VHL遺{云子詰, 1
9
9
3
年L
a
t
i
fちによって v
o
nH
i
p
p
e
l
L
i
n
(
お u痛の東西遺{云子として染色体第 3番の短腕の
表 1 褐色綿胞謹を認めた症例のカテコラミン僅
単位
n
g
/
m
l
n
g
/
m
l
ド -/~ ミン
n
g
/
m
l
μg/day
尿中アドレナリン
ノルアドレナ 1
)ン μ
g/day
ド -/~ ミン
μg/day
mg/day
メタネフリン
ノルメタネフ 1
)ン m
g/day
mg/day
VMA
車中アドレナリン
ノルアドレナリン
基準{直
>
0
.1
7
0.15-0.57
く0
.03
1
2
3
29-120
1
0
0
1
0
0
0
0.05-0.20
8
O
.1
0
02
1
.3
4
.9
‘
症例 1
0.18
4
.
2↑
0.03
1
6
.
5
4
5
2i
6
6
0
0.12
0
.
7
1i
7
.
0↑
(38)
症 例3
2
症O1
J
3
3
症 例3
-4
0.04
3
.
6i
く0
.02
3.4
9
0
5i
7
5
0
0
.
0
3
2
.
1i
く
む.
0
2
9
.
6
4
8
8↑
5
0
0
O
.1
1
0
.
9↑
4
.
3
0
.
1
5
7
.
2↑
く0
.02
98.8
3040i
1
1
0
0i
0.62
1
4i
4
0
.
1i
1
9
.
5i
3
9
β
ドメイン
α ドメイン
1
コドン
114
1
副司
エクソン 1
155
エクソン 2
I
213
岡田
エクソン 3
j↑
人
R113X
匿9
.変異とその位置
中心的転写因子である h
ypoxiai
n
d
u
c
e
df
a
c
t
o
r1
α
)
0 VHL蛋自の異常詰
(HIF-1α) が同定されているく 7
込
じ
低滋素下
、~
~
HIF-1 1J~分解
されず過剰に
なる
VEGF
E
.
1
.
V
血管新生
)ガーゼ活性を低下させる,あるいは五I
F
ユビキチン 1
同
1
α との結合を抵下させることにより, HIF-1蛋白の
分解を担害し,このことが VHL病の血管増殖を伴う
謹蕩発生機序の一部になっている可能性が考えられ
るくへそれによると βsheet講造に富む N 末端側の
番 )βdomainと呼ばれる部
アミノ酸残基 (63-154
155-192番)から
分と αhelixに富むアミノ酸残基 (
プロテアソーム分解
図 10.VHL蛋自の機能
なる αdomainと呼ばれる部分があり, VHL蛋白は
αdomainの大部分と βdomainの 一 部 を 介 し て
e
l
o
n
g
i
n
Cと結合する。一方, HIF等 の 基 質 と は β
p
2
5
.
3に存在する事が明らかにされた (
2
)
0 VHL遺伝子
domainを介して結合する〔図 1
0
)
0 VHL病 は , 褐 色
3
9塩基対
の翻訳領域は計 3舘むエクソンよりなり, 6
縮抱聾む有無により,伴うものをタイプム伴わない
2
1
3アミノ酸残基からなる成熟蛋由貿をコードしてい
ものをタイプ Iと分類している (9)。興味深いことに,
る
。 VHL遺伝子は癌抑制遺伝子として掻くと考えら
これまでの報告ではナンセンス変異やフレームシフト
2
) VHL遺伝子異営による撞震発生の機序
れており (
を引き起こすような,すなわち VHL蛋自の大部分が
i
t theoryで説明され
はいわゆる Knudsonの twoh
欠損するような変異では, VHLタイプ 1の表現型を
ている。すなわち,生殖細担変異として VHL遺伝子
きたすことが多く,一方 αdomainにおける点変異
に異常があってもそれだけでは発症せず,さらに体細
の場合;こ,褐色纏胞腫を含む VHLタイプ 2の表現型
脂変異が重なることにより V五L遺伝子の癌抑制遺伝
をきたすことが多いことが報告されているが,詳細な
子としての機能が失われ謹蕩が発生すると考えられて
機序についてはいまだ不明の部分が多い (9ー!l)。今回私
いる〈九私たちが解析した症到においても,同定した
たちが報告した症例においても,家系1,
生撞紹胞変異はすべてヘテロ接合体変異であった。
すように,
3,
4~こ示
αdomainにおける点変異を有する家系
VHL蛋白の機能については近年急速に解析が進ん
ではいずれも褐色細胞腫を発症し,そ C うち家系 lで
l
o
n
g
i
nC と e
l
o
n
g
i
nB と
できている。 VHL蛋白は e
需定された変異は新規変異であった。対照的に家系 2
u
l
l
i
n 2蛋白, Rbx1と結合
複合体を形成しさらに c
に示すように βsheet鎮 域 に お け る ナ ン セ ン ス 変 異
)ガーゼとして働くこと
この複合体がユピキチン 1
の鍔で詰腎細胞癌や血管腫を多発しているもりの褐色
し
,
によりユピキチンプロテアソーム系む蛋白分解系を動
細抱撞は認められなかった。ただし,嬬摸血管腫や小
かすと考えられているく 5. 6
)
0 VHL蛋自は基霊認識サ
E
歯車管芽彊は βsheet領域むナンセンス変異でも α
プユニットとして簡き,その基費として低酸素応答の
domainの点変異でも認められていることから, VHL
(39)
40
表 2 遺伝子変異と表現型
2
3
4
P1S4S
Rl13X
R161Q
R167W
→TCA
CCA
CGA
→TGA
τCG→
丁τG
CGG→TGG
褐色組鹿麗
褐色紐抱握
家系
遺伝子変異
表現型
掲色細胞腫
捧嚢胞
5
華嚢抱
網膜血管麗
網膜血管腫
小魁血管芽腫
小脳血管芽腫
脊髄血管芽腫
脊髄血管芽麗
警細臆癌
肝血管麗
〈略号
傍神経節題蕩
P
:
P
r
o
l
i
n
e,
S
:
S
e
r
i
n
e,
R
:
A
r
g
i
n
i
n
e,
Q:Glutamin,
W:τryptophan,
X:STOP)
ムによることが今西の私たちの症例から示唆される。
i
こVHL痛と診断されている症掲の中に軒血管腫が見
落とされている可能性もあると思われる。 VHL病の
また, VHL病における掲色締結撞は,通常の褐色細
こ注意を払い,遺{云子変異との
なかで肝血管腫の存在 i
j レアドレナリン優位にカテコラミン
胞腫と異なち,ノ ル
関連が明らかになれば v
onH
i
p
p
e
l
L
i
n
d
a
u病の表現
2
が上昇することが報告されているが(Jロベ
型と VHL遺伝子各部位との関連,さらにその表現型
おいても詞様の{額項向を示した(表 2
λ
)
。すなわち, ノ
を示す分子機構の解明につながる可能性もある G
病における由管麗と褐色縮抱腫の発生は到のメカニズ
ルアドレナリン擾泣のカテコラミン増加の患者に遭遇
謝
した場合, VHL病を念頭において他の臓器の病変換
辞
索をすることが必要と患われた。
こ対する動物モデルとしてノッ
一方最近, VHL病 i
本研究に当たり,御指導賜ちました神戸大学大学院
クアウトマウスの作成が行われているが VHL遺伝子
塁学系研究科応用分子医学講産内分泌代認・神経・血
3
)0 C
r
e
l
o
x
Pシス
のホモ接合体は踏生致死であった(1
披腫凄内科学の千原和夫教授に深謝いたします。当研
テムを用いた VHL遺長子のヘテロ接合体モデルマウ
究室の研究助手,緒方智夏さん,井村香代さん,竹内
スでは,興味深いことにヒトとは異なり網膜畠管撞,
加奈さんに深謝致します。また症鰐む梅紹介をいただ
中枢神経系の車管芽撞,腎細胞癌は発生せず,マウス
きました,市立小野市民病説内接誠三先生,神戸逓信
モデルではヒトむ VHL病ではまれな肝血管彊が発生
申し上げます。
病院猪俣純枝先生に御率 L
したことが報告されている (1生ヘ肝血管麗自体は通常
文
疾患として開題となることは少ない一方,いわゆる提
献
常人おいてもしばしば散晃されることよりその病的意
義が乏しいためであると考えられる。しかしながちノッ
クアウトマウスの表現聖を見てみると肝血管麓も
VHL痛に関係する蔚変である可能性は十分に考えら
れる。今田,症例 1の家系において VHL病の新規変
異をみつけたがその症関においては肝血管腫蕩をみと
めた。調べ鐸る範屈ではこれまで肝由管麗と VHL遺
伝子の変異の相関 i
こついてはほとんど報告がなく,私
たちも一割!のみ 5報告なので今後の症例の集積が必要
であるが,無症候であることなどのために,いままで
1) Linehan, W,
Mけ工Arman, M.,
.
1 Z
bar, B
.
:
I
d
e
n
t
i
f
i
c
a
t
i
o
no
ft
h
evonH
i
p
p
e
l
L
i
n
d
a
u(VHL)
g
e
n
e
.I
ts r
o
l
ei
nr
e
n
a
lc
a
n
c
e
r
. JA
1
¥
在A 2
7
3
:
5
6
4
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