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5 交通処理計画

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5 交通処理計画
5 交通処理計画
(1)現況交通の状況
中京都市圏パーソントリップ調査※1の金城ふ頭、稲永ふ頭が存在する各小ゾーン※2について、
業務・商業系施設の交通手段別発生集中交通量を集計した。
・金城ふ頭のゾーンについては、自動車で来る人が約 7 割、鉄道で来る人が約 2 割となっている。
自転車、徒歩で来る人及びバスによる移動は少ない。
・稲永ふ頭のゾーンについては、自動車で来る人が約 7 割、自転車、徒歩で来る人がそれぞれ約 1
割となっている。鉄道及びバスによる移動は少ない。
図表 5-1 交通手段別発生集中交通量
集中
(B 分類)
業務・
小ゾーン
鉄道
バス
自動車
原付・
バイク
自転車
徒歩
不明
合計
稲永ふ頭
138
98
4,031
34
587
572
68
5,528
(港区 01116)
(2%)
(2%)
(73%)
(1%)
(11%)
(10%)
(1%)
(100%)
金城ふ頭
385
33
1,432
72
32
0
0
1,954
(港区 01118)
(20%)
(2%)
(73%)
(4%)
(2%)
(0%)
(0%)
(100%)
商業系施設
出典:第 5 回中京都市圏パーソントリップ調査(平成 23 年調査)
稲永ふ頭(港区 01116)
01116
不明 鉄道
68 138
1% 2%
自転車
587
11%
金城ふ頭(港区 01118)
バス
98
2%
徒歩
572
10%
01118
原付・バイク
72
4%
自転車
32
1%
徒歩
0
0%
鉄道
385
20%
原付・バイク
34
1%
自動車
4031
73%
不
明
0
0%
バス
33
2%
自動車
1432
73%
※1:パーソントリップ調査とは、一定の地域における人の動きを調べ、交通機関の利用実態を把握する調査。
第 5 回中京都市圏パーソントリップ調査(平成 23 年調査)は名古屋市住宅都市局調査
※2:小ゾーンとは集計の最少範囲
100
図表 5-2 中京都市圏パーソントリップ調査ゾーン図(稲永ふ頭:港区 01116、金城ふ頭:港区 01118)
101
(2)関連交通量の推計
①検討パターンの整理
交通計画は、展示場の整備段階及び来場者数の想定を踏まえ、下記のパターンについて検討を
行う。展示場の段階的整備及び短時間に入退場者が集中することになる音楽系イベントの開催を
想定して4ケースを設定した。
【ケース1】新第 1 展示館供用時
金城ふ頭新第1展示館整備、既存第1展示館撤去時(4 万㎡)のアクセス需要及び基盤整備
【ケース2】音楽系イベントの開催時
上記【ケース1】で、金城ふ頭新第1展示館で音楽系イベント(1 万 2 千人)が行われた場合
のアクセス需要及び基盤整備
【ケース3】稲永ふ頭展示場整備後(フェーズ1)
金城ふ頭新第1展示館整備、既存第1展示館撤去時(4 万㎡)で、かつ稲永ふ頭展示場整備フ
ェーズ1(5 万㎡)時のアクセス需要及び基盤整備
【ケース4】稲永ふ頭展示場整備後(フェーズ2)
金城ふ頭新第1展示館整備、既存第1展示館撤去時(4 万㎡)で、かつ稲永ふ頭展示場整備(10
万㎡)時のアクセス需要及び基盤整備
図表 5-3 アクセス需要及び基盤整備の検討
検討
展示場
【ケース1】
面積
【ケース2】
新第1展示館 音楽系イベント
供用時
の開催時
既存第1展示館 13,870 ㎡
既存第2、3
展示館
20,076 ㎡
新第1展示館
−
稲永ふ頭展示場
−
計
33,946 ㎡
20,076 ㎡
約 20,000 ㎡
約 40,000 ㎡
12,000 人
【ケース3】
【ケース4】
新第1展示館+
稲永ふ頭展示場
フェーズ1整備
新第1展示館+
稲永ふ頭展示場
フェーズ2整備
−
−
20,076 ㎡
20,076 ㎡
約 20,000 ㎡
約 20,000 ㎡
約 50,000 ㎡
約 100,000 ㎡
約 90,000 ㎡
約 140,000 ㎡
102
②発生集中量の推計
大規模集客施設等における来場者数、用途、延床面積より、ふ頭地区への来場が最も多いと想
定される時間帯(ピーク時)の発生集中交通量を推計する。
a)大規模集客施設等における来場者数
金城ふ頭、稲永ふ頭における大規模集客施設等として、既存の国際展示場及びリニア鉄道館、
ならびに今後計画が予定されているレゴランド及び商業施設を対象とし、各施設における来場者
数を設定する。
ⅰ)国際展示場の来場
大規模催事として、最も来場者が多い名古屋モーターショーを参考に発生集中量を想定する。
図表 5-4 名古屋モーターショー(2015 年)来場者数及び駐車台数※
駐車台数
日にち
来場者数
11 月 20 日(金)
27,100 人
5,051 台
11 月 21 日(土)
59,200 人
7,570 台
11 月 22 日(日)
68,900 人
10,294 台
11 月 23 日(月・祝)
48,300 人
8,459 台
194,500 人
31,374 台
58,800 人
8,774 台
計
土日祝平均
※第 20 回名古屋モーターショー(2015 年 11 月 20 日∼23 日)来場者数及び駐車台数。
駐車台数は隔地駐車台数を含む。
出典:名古屋市資料
ⅱ)検討ケースにおける来場者数及び自動車台数の設定
検討規模(図表 5-3)及び日最大来場者数等(図表 5-4)を踏まえ、検討ケースにおける来場者
数及び自動車台数を下表のとおり設定する。
図表 5-5 名古屋市国際展示場来場者数及び自動車台数
規模
来場者数
自動車台数
現況
33,946 ㎡
58,800 人
8,774 台
検討ケース1
40,000 ㎡
69,384 人
10,353 台
検討ケース2
12,000 人
検討ケース3
90,000 ㎡
155,820 人
23,251 台
検討ケース 4
140,000 ㎡
242,256 人
36,149 台
・現況は日最大の来場者数とした場合、過大な施設計画となることが考えられるため、日最大ではなく、
土日祝の平均を採用
・ケース1は展示面積増加分(40,000 ㎡/33,946 ㎡≒1.18)を現況に割増しして設定
・ケース 3 は展示面積増加分(90,000 ㎡/33,946 ㎡≒2.65)を現況に割増しして設定
・ケース 4 は展示面積増加分(140,000 ㎡/33,946 ㎡≒4.12)を現況に割増しして設定
103
b)その他の大規模集客施設
過年度調査報告書から算出した来場者数は、下表の通りである。リニア鉄道館は実績値、レゴ
ランドはアセス評価書を踏まえ、来場者数を設定した。
図表 5-6 過年度調査報告書から算出した来場者数
過年度調査報告書※1
自動車
自動車平均
自動車
台数
乗車人員
分担率
施設
(台)
①
来場者数
参考
(人/台)
②
(%)
③
820
3.0
49.5
4,970
レゴランド
3,509
3.3
55.0
21,054
商業施設
5,400
2.5
60.0
22,500※4
リニア鉄道館
※1
※2
※3
※4
(人)
④=①×②÷③
日平均入館者数
(休日)5,000 人※2
レゴランドアセス
23,000 人※3
−
金城ふ頭地区の開発に係る交通処理方針検討調査業務委託 業務報告書(H24.3 創建)
開業 1 年目:H23.3.14∼H24.3.12(出典:JR 東海 HP(平成 27 年 9 月閲覧))
日最大(休日)来場者数(出典:LEGOLAND JAPAN に係る環境影響評価書(平成 26 年 6 月))将来拡張時の想定値
大店指針の繁忙期の原単位に基づいて算定された結果
図表 5-7 来場者数の設定
施設
来場者数(人)
リニア鉄道館
レゴランド
商業施設
5,000
23,000
22,500
③交通手段分担率
a)国際展示場
来場者数及び自動車台数(図表 5-6)から、下表の通り設定する。
図表 5-8 交通手段分担率
自動車台数
①
自動車平均
乗車人員※
②
8,774 台
2.5 人/台
自動車
利用者数
交通手段分担率
自動車
鉄道
来場者数
③=①×②
④
21,935 人
58,800 人
⑤=③÷④
⑥=100-⑤
37.3%
62.7%
・現況で試算した。
・自動車平均乗車人員は「大規模小売店舗を設置する者が配慮すべき事項に関する指針」
(以下、大店指針と略す)に
おける平均乗車人員(店舗面積 20,000 ㎡以上)
b)その他の大規模集客施設
過年度調査報告書から、下表のとおり設定する。
図表 5-9 交通手段分担率
施設
リニア鉄道館
レゴランド
商業施設
過年度調査報告書※
自動車
49.5 %
55.0 %
60.0 %
鉄道
50.5 %
45.0 %
40.0 %
※金城ふ頭地区の開発に係る交通処理方針検討調査業務委託 業務報告書(H24.3 創建)
/リニア鉄道館(来館者数実績と駐車場利用台数実績から設定)
レゴランド(アセスの日最大及び休日の設定値)
商業施設(名古屋市大規模小売店舗立地法運用事務手続要綱)
104
④交通量時間帯分布
各施設における来退場の時間帯分布は過年度調査結果を用いることとし、ピーク時として、最
も大きい割合である来場9時台の時間帯分布を設定する。
国際展示場、レゴランド、ファニチャードームは 25.5%、リニア・鉄道館は 15.0%とする。
図表 5-10 来場時間帯分布割合
単位(%)
時間帯
来
場
リニア鉄道館
レゴランド
ファニチャードーム
計
6
7
8
9
0.0
0.0
0.0
25.5
0.1
0.3
1.9
15.0
0.0
0.0
0.0
25.5
0.0
0.0
0.0
25.5
0.1
0.3
1.9
91.5
10
11
12
13
20.7
11.9
12.9
13.0
24.0
16.6
12.7
13.4
20.7
11.9
12.9
19.8
20.7
11.9
12.9
13.0
86.1
52.3
51.4
59.2
14
15
16
17
9.2
5.3
1.5
0.0
10.1
4.5
1.0
0.1
9.2
0.0
0.0
0.0
9.2
5.3
1.5
0.0
37.7
15.1
4.0
0.1
18
19
20
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
21
22
時間帯
6
退
場
国際展示場
0.0
0.0
国際展示場
0.0
0.0
0.0
リニア鉄道館
0.0
0.0
0.0
レゴランド
0.0
0.0
0.0
ファニチャードーム
0.0
0.0
0.0
計
0.0
7
8
9
10
0.0
0.0
0.0
1.6
0.1
0.4
2.8
4.2
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.1
1.8
0.1
0.4
2.9
7.6
11
12
13
14
12.7
19.9
21.9
20.8
7.4
12.9
15.9
17.3
0.0
1.6
12.7
19.9
4.5
8.9
8.5
11.4
24.6
43.3
59.0
69.4
15
16
17
18
11.9
11.3
0.0
0.0
15.5
12.6
10.0
0.4
21.9
20.8
11.9
11.2
17.0
18.5
14.6
6.9
66.3
63.2
36.5
18.5
19
20
21
22
0.0
0.0
0.0
0.0
0.2
0.1
0.1
0.1
0.0
0.0
0.0
0.0
4.8
3.0
0.0
0.0
5.0
3.1
0.1
0.1
注 1)国際展示場、レゴランド、ファニチャードームは、名古屋市の実施した国際展示場の調査結果を用いて
設定(調査日:平成 22 年 11 月 27 日(土)
)
注 2)リニア鉄道館は、モノづくり文化交流エリア駐車場の時間帯別入出庫台数比率(年間平均)から設定
出典:金城ふ頭地区の開発に係る交通処理方針検討調査業務委託業務報告書(平成 24 年 3 月)
105
⑤発生集中量の推計
a)検討ケース1
ⅰ)来場者数
稲永ふ頭、金城ふ頭への日最大来場者数は 119,884 人と予測される。交通手段別の来場者数は
下表に示す通りである。
図表 5-11 日最大来場者数の内訳
施設
交通手段分担率
来場者数
交通手段別来場者数
自動車
鉄道
自動車
鉄道
②
③
④=①×②
⑤=①×③
69,384 人
37.3 %
62.7 %
25,880 人
43,504 人
リニア鉄道館
5,000 人
49.5 %
50.5 %
2,475 人
2,525 人
レゴランド
23,000 人
55.0 %
45.0 %
12,650 人
10,350 人
60.0 %
40.0 %
13,500 人
9,000 人
①
国際展示場
※1
※2
商業施設
22,500 人※3
計
119,884 人
−
54,505 人
65,379 人
※1 開業 1 年目:H23.3.14∼H24.3.12 の休日平均入館者数(出典:JR 東海 HP(平成 27 年 9 月閲覧))
※2 日最大(休日)来場者数(出典:LEGOLAND JAPAN に係る環境影響評価書(平成 26 年 6 月))将来拡張時の想定値
※3 大店指針の繁忙期の原単位に基づいて算定された結果
ⅱ)交通手段別アクセス需要
ピーク時(9 時台)の自動車台数は 5,120 台、鉄道利用者数は 16,407 人と予測される。
図表 5-12 ピーク時自動車利用者
施設
自動車
利用者数
自動車平均
乗車人員
自動車
来場台数
9 時台
ピーク時
自動車台数
(人/日)
(人/日)
(台/日)
(%)
(台/時)
⑤=③×④
②
③=①÷②
④
25,880
①
2.5
10,352
25.5
2,640
2,475
3.0
825
15.0
124
レゴランド
12,650
3.3
3,833
25.5
978
商業施設
13,500
2.5
5,400
25.5
1,377
計
54,505
国際展示場
リニア鉄道館
20,410
5,119
※「大規模小売店舗を設置する者が配慮すべき事項に関する指針」
(以下、大店指針と略す)における
平均乗車人員(店舗面積 20,000 ㎡以上)
図表 5-13 ピーク時鉄道利用者
施設
鉄道利用者数
9 時台
ピーク時鉄道利用者数
(人)
(%)
(人)
②
③=①×②
①
国際展示場
リニア鉄道館
レゴランド
商業施設
43,504
2,525
10,350
9,000
計
65,379
25.5
15.0
25.5
25.5
11,094
379
2,639
2,295
16,407
106
b)検討ケース2
ⅰ)来場者数
金城ふ頭新第1展示館で音楽系イベントが行われた場合とし、来場者数 12,000 人と想定する。
交通手段別の来場者数は下表に示すとおりである。
図表 5-14 来場者数の内訳
施設
来場者数(人)
国際展示場
12,000
交通手段(人)※
自動車(20%)
鉄道(80%)
2,400
9,600
※ 「平成 8 年度総合都市交通体系調査報告書-施設発生・集中原単位調査-(平成 9 年 3 月東京都)
」
(以下、都市交通体系調査と略す)における以下の値を参考に設定
音楽系イベントでの出入場者交通機関分担率:鉄道 78.4%、自動車 18.2%
ⅱ)交通手段別アクセス需要
ピーク時の自動車台数は 1,143 台、鉄道利用者数は 9,600 人である。
図表 5-15 ピーク時自動車利用者
施設
国際展示場
自動車
利用者数
自動車平均
乗車人員※
自動車
来場台数
21 時台※
ピーク時
自動車台数
(人/日)
(人/日)
(台/日)
(%)
(台/時)
①
②
③=①÷②
④
⑤=③×④
2.1
1,143
100
2,400
1,143
※ 都市交通体系調査における以下の値を参考に設定
音楽系イベントでの平均乗車人員:2.11
音楽系イベントでのピーク時間帯:21 時(イベント終了後の出館者数最大)
図表 5-16 ピーク時鉄道利用者
施設
展示場
鉄道利用者数
21 時台※
ピーク時鉄道利用者数
(人)
(%)
(人)
①
②
③=①×②
9,600
100
9,600
※ 都市交通体系調査における以下の値を参考に設定
音楽系イベントでのピーク時間帯:21 時(イベント終了後の出館者数最大)
107
c)検討ケース3
ⅰ)来場者数
稲永ふ頭、金城ふ頭への日最大来場者数は 183,820 人と予測し、交通手段別の来場者数は下表
に示す通りである。
図表 5-17 日最大来場者数の内訳
施設
交通手段分担率
来場者数
①
国際展示場
リニア鉄道館
レゴランド
商業施設
155,820 人
5,000 人
23,000 人
22,500 人
計
206,320 人
交通手段別来場者数
自動車
鉄道
自動車
鉄道
②
③
④=①×②
⑤=①×③
58,121 人
2,475 人
12,650 人
13,500 人
97,699 人
2,525 人
10,350 人
9,000 人
86,746 人
119,574 人
37.3
49.5
55.0
60.0
62.7
50.5
45.0
40.0
%
%
%
%
%
%
%
%
−
ⅱ)交通手段別アクセス需要
ピーク時(9 時台)の自動車台数は 8,407 台、鉄道利用者数は 30,216 人と予測される。
図表 5-18 ピーク時自動車利用者
施設
自動車
利用者数
自動車平均
乗車人員
自動車
来場台数
9 時台
ピーク時
自動車台数
(人/日)
(人/日)
(台/日)
(%)
(台/時)
⑤=③×④
①
国際展示場
リニア鉄道館
レゴランド
商業施設
58,121
2,475
12,650
13,500
計
86,746
②
③=①÷②
④
2.5
23,248
825
3,833
5,400
25.5
15.0
25.5
25.5
3.0
3.3
2.5
5,928
124
978
1,377
33,306
8,407
※「大規模小売店舗を設置する者が配慮すべき事項に関する指針」
(以下、大店指針と略す)における平均乗車人員(店
舗面積 20,000 ㎡以上)
図表 5-19 ピーク時鉄道利用者
施設
鉄道利用者数
9 時台
ピーク時鉄道利用者数
(人)
(%)
(人)
②
③=①×②
①
国際展示場
リニア鉄道館
レゴランド
商業施設
計
97,699
2,525
10,350
9,000
119,574
25.5
15.0
25.5
25.5
24,903
379
2,639
2,295
30,216
108
d)検討ケース4
ⅰ)来場者数
稲永ふ頭、金城ふ頭への日最大来場者数は 362,289 人と予測し、交通手段別の来場者数は下表
に示す通りである。
図表 5-20 日最大来場者数の内訳
施設
交通手段分担率
自動車
鉄道
来場者数
①
②
国際展示場
リニア鉄道館
レゴランド
商業施設
242,256 人
5,000 人
23,000 人
22,500 人
計
292,756 人
37.3
49.5
55.0
60.0
③
62.7
50.5
45.0
40.0
%
%
%
%
交通手段別来場者数
自動車
鉄道
④=①×②
%
%
%
%
−
⑤=①×③
90,372 人
2,475 人
12,650 人
13,500 人
151,884 人
2,525 人
10,350 人
9,000 人
118,997 人
173,759 人
ⅱ)交通手段別アクセス需要
ピーク時(9 時台)の自動車台数は 11,700 台、鉄道利用者数は 44,043 人と予測される。
図表 5-21 ピーク時自動車利用者
施設
国際展示場
リニア鉄道館
レゴランド
商業施設
計
自動車
利用者数
自動車平均
乗車人員
(人/日)
①
90,372
2,475
12,650
13,500
自動車
来場台数
9 時台
(人/日)
(台/日)
(%)
(台/時)
②
③=①÷②
④
⑤=③×④
2.5
36,149
825
3,833
5,400
25.5
15.0
25.5
25.5
3.0
3.3
2.5
46,207
118,997
ピーク時
自動車台数
9,218
124
978
1,377
11,697
※「大規模小売店舗を設置する者が配慮すべき事項に関する指針」
(以下、大店指針と略す)における平均乗車人員(店
舗面積 20,000 ㎡以上)
図表 5-22 ピーク時鉄道利用者
施設
鉄道利用者数
9 時台
(人)
(%)
(人)
①
②
③=①×②
国際展示場
リニア鉄道館
レゴランド
商業施設
151,884
2,525
10,350
9,000
計
173,759
25.5
15.0
25.5
25.5
ピーク時鉄道利用者数
38,730
379
2,639
2,295
44,043
109
(3)交通手段の検討
①鉄道
鉄道での来訪者については、主にあおなみ線利用と想定する。
「
(2)⑤発生集中量の推計」の結果より、各検討ケースの展示場整備後のピーク時鉄道利用者
は、ケース1で 16,407 人/時、ケース2で 9,600 人/時、ケース3で 44,043 人/時と予測される。
これらの利用者数に対するあおなみ線の輸送能力を検証する。
図表 5-23 あおなみ線概要
車両
車両編成
定員
本数
一編成 4 両(※ホーム有効長さ=20m、車 6 両分)
先頭車両×2、中間車両×2(4両固定編成)
先頭車両 140 人、中間車両 151 人
平日昼間/毎時4本(15 分間隔)
、ラッシュ時/毎時6本(10 分間隔)
(出典:あおなみ線 HP(平成 27 年 9 月閲覧))
図表 5-24 現況のあおなみ線輸送力
輸送力
乗員(1 編成)
3,360 人/時
560 人
5,040 人/時
840 人
7,560 人/時
1,260 人
10,080 人/時
1,680 人
乗員(1 車両)
140 人
(定員の 100%)
車両編成
1 時間本数
4
210 人
(定員の 150%)
280 人
(定員の 200%)
6
6
乗車率(国交省 HP)
100%:定員乗車。座席に着くか、吊革に捕まるか、ドア付近の柱に捕まることができる。
150%:新聞が楽に読める。
180%:折りたたむなど無理をすれば新聞は読める。
200%:体が触れ合い相当圧迫感があるが、週刊誌程度なら何とか読める。
250%:電車が揺れるたびに体が斜めになって身動きがとれず、手も動かせない。
現況のあおなみ線の列車編成は 4 両であるが、ホーム有効長は 6 両対応である。さらに、大規
模イベント時には 8 本/時の列車を運行していることから、これらを前提にピーク時の必要運行本
数を算出した。但し、車両数を増強の実現は、車両確保や運行ダイヤ調整等を含めた精査が必要
である。
110
図表 5-25 必要運行本数
定員
6 両編成
1,260 人
(150%)
6 両編成
1,680 人
(200%)
ケース
ケース1
:新1号館
ケース2
:イベント
ケース 3
:金城+稲永ふ頭(フェーズ1)
ケース 4
:金城+稲永ふ頭(フェーズ2)
ケース1
:新1号館
ケース2
:イベント
ケース 3
:金城+稲永ふ頭(フェーズ1)
ケース 4
:金城+稲永ふ頭(フェーズ2)
ピーク時利用者数
必要運行本数
16,407 人/時
13 本/時
約 5 分に 1 本
9,600 人/時
7 本/時
約 8 分に 1 本
30,216 人/時
24 本/時
約 2.5 分に 1 本
44,043 人/時
35 本/時
約 2 分に 1 本
16,407 人/時
10 本/時
約 6 分に 1 本
6 本/時
約 10 分に 1 本
30,216 人/時
18 本/時
約 3 分に 1 本
44,043 人/時
27 本/時
約 2 分に 1 本
9,600 人/時
【検討結果と対応策など】
・ケース1では 6 両編成と 10∼12 本/時程度の運行本数増が実施できれば、乗車率が 150∼200%
で旅客輸送対応が可能となる。この対応の可能性に関して鉄道及び関連部局との協議が必要で
ある。
・ケース2では 6 両編成と 6 本/時の運行本数が確保できれば旅客輸送が対応可能であるが、イベ
ント終了直後にピークが集中するため、旅客誘導における分散処置や終了に合わせた柔軟な鉄
道運行対応が必要である。
・ケース3(金城 4 万㎡、稲永 5 万㎡)の場合、鉄道の必要運行本数が相当多くなり、現状のあ
おなみ線の輸送力で旅客輸送に対応することは難しい。
対応として、あおなみ線輸送力の大幅な増強や名古屋駅,地下鉄名港線築地口駅からのシャトル
バス輸送や、金城ふ頭駅におけるパークアンドライドによるピークと反対方向(上り方向)の
鉄道利用を誘導する必要がある。
・ケース4(金城 4 万㎡、稲永 10 万㎡)の場合、鉄道の必要運行本数が非常に多くなり、あおな
み線だけでは、旅客輸送に対応することは難しい。
代替手段として、あおなみ線輸送力の大幅な増強や名古屋駅や地下鉄名港線築地口駅からのシ
ャトルバス輸送や、金城ふ頭駅における P&R によるピークと反対方向(上り方向)の鉄道利用
の誘導に加え、展示会の開催時間延長や午後利用のインセンティブ付与など、展示会側でも更
なる対策を検討する必要がある。更に、周辺開発の状況も踏まえて、BRT(バスラピッドトラン
ジット)や地下鉄名港線延伸など新たな公共交通手段の導入を検討すべきである。
111
【ケース3,4におけるあおなみ線の代替輸送手段の検討】
ア)名港線築地口駅等からのシャトルバス輸送
名港線は、名城線の環状運転と大曽根∼名古屋港間の区間別運転で構成されており、名古屋港
での大規模イベント開催時には、金山∼名古屋港間で臨時列車を運行している。
平日朝ピーク時には、名港線区間では 5 分間隔で運行している実績を踏まえ、稲永ふ頭での大
規模イベント実施時においても 5 分間隔での運行を想定する。
図表 5-26 名港線の想定輸送力
輸送力
定員(1 編成)
乗車率
車両編成
11,034 人/時
613 人
150%
6
14,712 人/時
613 人
200%
6
1 時間本数
12
※定員:613 人/編成……制御車(定員 97 人)2 両、電動車(定員 107 人)4 両の編成
※展示場でのイベントピーク時は休日朝が想定され、当該時間帯では名港線の下り方向の乗客は、
ほぼいないと想定
シャトルバスは、定員を 70 名/台とすると、14,712(人/時)/70(人/台)=約 210(台/時)の
運行が必要となる。
バス 1 乗車場当たりの運行頻度は、同一ルートを通り距離も短く(約 3km)定時性が高いと考え
られることから 20 本/時/乗車場とすると、11 乗車場の停留所を確保が必要となる。
なお、乗車場については、稲永ふ頭に最寄りの築地口駅以外に、公共施設が駅直近にある隣の
港区役所駅や名古屋港駅に分散配置することが考えられる。停留所用地については今後詳細検討
が必要である。
イ)金城ふ頭駅からのあおなみ線上り方面利用
平成 23 年の中京都市圏 PT 調査の稲永ふ頭までの鉄道トリップでのアクセスを調べると、弥富
市、四日市市、桑名市等、市外の西方面からのトリップが約 1 割程度いることがわかる。よって、
鉄道利用者の約 1 割が、金城ふ頭駅でパークアンドライドを行う可能性があると想定する。
(約 4,400 人/時=44,043 人/時×0.1)
以上の代替輸送手段の輸送力を踏まえると、ケース3では、ピーク時のあおなみ線(下り方向)
の運行本数は 1 時間に約 7 本となり、現状でも大規模イベント時には 8 本/時の列車を運行してい
ることから、この対応の可能性に関して鉄道及び関連部局との協議が必要であるが、対応可能な
範囲と考えらえる。
ケース4では、1 時間に約 15 本の運行が必要となる。この対応の可能性に関して鉄道及び関連
部局との協議が必要であると同時に、展示会の開催時間延長や午後利用のインセンティブなどを
活用して、旅客輸送の分散化をはかる工夫が必要となる。
112
図表 5-27 あおなみ線の代替輸送手段考慮後の必要運行本数
無対策の場合の
ピーク時
あおなみ線
利用者数
①
名港線から
のシャトル
バス輸送
金城ふ頭駅
からあおなみ線
利用
対策有りの場合
のピーク時あお
なみ線利用者数
④=①-②-③
②
③
ケース3
30,216 人/時
14,712 人/時
4,400 人/時
11,104 人/時
ケース4
44,043 人/時
14,712 人/時
4,400 人/時
24,931 人/時
必要運行本数
⑤=④/1680※
7 本/時
(約 9 分に 1 本)
15 本/時
(約 4 分に 1 本)
※6 両編成(200%)
、1,680 人/編成の場合
あおなみ線利用
約 11,100 人/時(ケース3)
約 24,900 人/時(ケース4)
港区役所駅・築地口駅・名古屋
港駅からのシャトルバス利用
14,700 人/時
金城ふ頭駅からの P&R 利用
4,400 人/時
伊勢湾岸自動車道経由の
シャトルバス利用
「国土地理院の電子地形図(タイル)にアクセスルート案を追記して掲載」
図表 5-28 あおなみ線及び代替輸送手段
113
②自動車
a)断面交通量の検証
自動者の検証は最も利用台数の多いケース4(展示場面積 14 万㎡)で検証する。
自動車での来訪者については、下図に示す 4 箇所の赤矢印の方向からアクセスすると想定され
る。4 箇所の空き交通容量(12 時間)は、38,966 台/12 時間である。
今回の展示場及びレゴランド、商業施設の稼働により増加する自動車台数は、図表 5-5 及び図
表 5-21 より 36,608 台/日(=36,149-8,774+3,833+5,400)と推計される。
以上を踏まえると、断面交通量の点からは、展示場整備により増加する自動車台数を上回る空
き交通容量があると考えられる。
図表 5-29 断面交通量
地点4
地点3
地点1
地点2
地点1’
※ 地点1の箇所での交通量
データがないことから、
地点1’ のデータで代替
して検討
交通量
地点
区間番号
12 時間
①
昼夜率
24 時間
12 時間
12 時間
混雑度
空き容量
②
③=①/②-①
1
41270
13,035
17,467
1.34
0.61
8,334
2
80060
9,481
12,705
1.34
0.78
2,674
3
60730
7,386
9,897
1.34
0.56
5,803
4
41030
9,495
12,723
1.34
0.30
22,155
38,966
出典:H22 道路交通センサス一般交通量調査
114
b)駐車場容量の検証
2015 年の名古屋モーターショーの実績踏まえると、検討ケース4にて、最も駐車場需要が大き
く、約 36,000 台/日の需要が想定される(図表 5-31)。
過年度調査(名古屋市国際展示場整備構想策定業務調査報告書/平成 20 年 3 月)における駐車
場容量検証時の回転率 2 回/日を用いると、金城ふ頭と稲永ふ頭で合わせて約 18,000 台の駐車場
容量が必要となる(図表 5-31)。
展示場の規模に応じて駐車需要が決まるとすると、金城ふ頭側で必要な駐車場容量は約 5,100
台(約 18,000/14 万㎡×4 万㎡)
、稲永ふ頭側で必要な駐車場容量は約 12,900 台(約 18,000/14 万
㎡×10 万㎡)となる。
図表 5-30 名古屋展示場来場者数及び自動車台数【再掲】
規模
33,946 ㎡
40,000 ㎡
現況
検討ケース1
検討ケース2
検討ケース3
検討ケース 4
来場者数
58,800 人
69,384 人
12,000 人
155,820 人
242,256 人
90,000 ㎡
140,000 ㎡
自動車台数
8,774 台/日
10,353 台/日
23,251 台/日
36,149 台/日
・現況は日最大の来場者数とした場合、過大な施設計画となることが考えられるため、日最大ではなく、
土日祝の平均を採用
・ケース1は展示面積増加分(40,000 ㎡/33,946 ㎡≒1.18)を現況に割増しして設定
・ケース3は展示面積増加分(140,000 ㎡/33,946 ㎡≒4.12)を現況に割増しして設定
図表 5-31 ケース4における必要駐車場容量
自動車台数
(1 日の駐車場需要)
①
1 日あたり駐車場回転率
必要駐車場容量
②
③=①/②
36,149 台
2回/日
18,075 台
金城ふ頭において、現況の国際展示場立体駐車場(1,000 台)
、集約駐車場(5,000 台)が平成
29 年 3 月に供用開始の予定であり、合計 6,000 台の駐車場が供給されることになる。そのうち、
レゴランドの自動車来場台数が 3,833 台/日あり、回転率を踏まえると約 1,900 台(=3,833 台/日
/2 回転/日)の駐車場容量が必要となるため、展示場のために利用できる駐車場容量は約 4,100 台
(=6,000 台-1,900 台)となる。金城ふ頭で必要な駐車場容量は約 5,100 台であることから、差
分の約 1,000 台分については、駐車場の拡大が必要である。現状でも、空見駐車場(1,320 台)や
保税区域の一時解除による臨時駐車場(900 台)を臨時駐車場として運用している。
稲永ふ頭においては、展示場整備予定地内では、約 6,300 台(3 階立体駐車場(4 層)
、建蔽率
80%、35 ㎡/台)の駐車場整備を予定しており、残り約 6,600 台(=12,900 台-6,300 台)について
は、別途確保が必要である。
候補地としては、空見地区(約 10ha)や港湾エリアの一時利用でシャトルバスでの送迎と合わ
せて対応することなどが想定される。
なお、金城ふ頭駅から稲永ふ頭駅方面へのあおなみ線の輸送能力には余裕があることから、稲
永ふ頭での大規模展示開催時に、金城ふ頭での展示開催が無ければ、金城ふ頭周辺の展示場用の
駐車場容量約 4,100 台をパークアンドライド駐車場として活用することも考えられる。
115
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