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高等教育での3Dシアター教室の建設・活用

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高等教育での3Dシアター教室の建設・活用
高等教育での3Dシアター教室の建設・活用
宮路 茂樹
千葉大学大学院自然科学
E-mail: [email protected]
概要:最近の可視化技術、製品の進歩は目覚ましく、教室規模での3次元可視化施設を比較的安価に構築す
ることが可能となっている。大学等研究・高等教育の現場に於いても、ネットワークに接続された3
Dシアターを構築する意義と普及効果についての議論を行い、千葉大学での3Dシアター建設の例を
元に、可視化製品の現状と3Dシアターのモデルを提示する。
キーワード:3次元可視化、プロジェクター、遠隔可視化
ことにした。半導体内部の強磁性現象、遺伝子構
1. 緒言
造、宇宙の大規模構造等といった、実際に研究さ
教育の現場にマルチメディア教材の導入が叫ば
れている対象をシミュレーション画像で仮想体験
れて久しい。大学に於いても、スライド、OHP、
することにより興味の喚起と理解の深化を促そう
ビデオそして最近ではDVDを利用したパソコン
というのである。
教材などが普及して来た。しかし、一般メディア
さらに将来的計算機利用形態という観点からこ
でのマルチメディアの進歩・普及はそれ以上に早
の3Dシアターを考えてみると、PCクラスター
く、種々のアミューズメントパークやゲームセン
やワークステーションの高速化に加えブロードバ
ターでは没入型のバーチャルリアリティさえ実用
ンドの普及により大規模計算を行う利用手段が各
化しているといえる。
大学にある小型スパコンからITBL(Information
一方教育界では、自然にふれあう機会の減少と
Technology Based Laboratory)やGRID等の遠隔
専門化が進んだ自然科学の影響による「理科離れ」
地大規模計算施設の利用を前提としたものへとシ
が問題視されている。宇宙や人体といったテーマ
フトして行く上での、新しいフロントエンドとい
の放送番組が興味ある対象として視聴者に喜んで
う意味合いもある。大規模計算ではシミュレーシ
受け入れられている一方で、日常生活からかけ離
ョン結果を画像表示させて初めて解析することが
れている時間・空間尺度を持つ様な場合が多い一
可能であり、上に述べた様な利用手段のシフトが
般の自然現象を講義の枠内で学生達に正しく認識
行われる為には、遠隔地利用において可視化を如
させる事は難しい。放送番組や映画の中では没入
何に効率的にかつ簡単に行えるようにするかが問
感を持って疑似体験できる「宇宙」の様な素材で
題である。現在こうした遠隔利用法研究は盛んに
も、講義の中で細切れに提示される実感され難い
行われており、例えば遠隔地可視化プロジェクト
現象を、難しい言葉で語られて「好きならば勉強
として我々の研究室では現在「宇宙シミュレーシ
なさい」と言う事には無理があるように思われる。
ョンネットラボラトリー」[1]を科学技術振興事業
状況は専門学部においても同様であり、例えば高
団プロジェクトとして推進中である。この様な大
校まで「理科」に興味を持って入ってきた物理学
規模計算では複数の研究者の共同プロジェクトで
科の学生が、大学での数学的な表現に躓き、物理
ある事が多く、3Dシアターによってシミュレー
学自体に興味を失ってしまう例も散見される。さ
ション結果を多人数が同時に3次元仮想体験しつ
らに大学院に進んで自然現象を計算機によりシミ
つ解析できる事は重要である。こうしてシミュレ
ュレーションさせてみても、出力結果を感覚的に
ーションの計算機速度の向上に比べボトルネック
理解できず、とんでもない結果を出しても平然と
となりつつある計算結果解析の効率化を図るとい
している大学院生まで見受けられる。
う意味でも、3Dシアターを研究・教育施設内に
そこで千葉大学理学部では、3次元可視化可能
構築する事は十分な存在意義がある。
な多画面壁面ディスプレイを採用したマルチメデ
本稿では、2章で3次元可視化機器を検討し、
ィア教室(以後3Dシアターと呼ぶ)を構築する
3章で3Dシアター構築の実例を提示、4章で可
7
視化ソフトウェアについて議論する。5章は結語
焦点距離であったものをスクリ−ン位置に移した
である。これらの議論を通じて教育・研究機関に
ものとなっている。
おける3Dシアター構築の有効性を探りたい。
2.
ドーム型の疑似立体視ではスクリーンより遠方
の物体しか立体感を得られないのに対し、専用眼
3次元可視化機器
鏡を用いる立体視ではスクリーンより近い物体ま
2. 1. 立体視方式、ソフトウェア
で立体視させることができ、バーチャルリアリテ
ィなどでよく用いられている。
立体視させる手法には、ドーム型や円筒型のス
クリーンに映像を投影し、距離感を持たせる方法
と、専用眼鏡を使用し左右の視野に別々の画像を
映し出すことによって映像を立体的表示させる方
法がある。ドーム型や円筒型スクリーンは最近多
くの科学館(例えば五藤光学研究所の臨場館[2]や
ニューヨーク市のハイデンプラネタリウム[3]等)
などに導入されている。これらはプラネタリウム
と同様な球状(または円筒状)スクリーンに一焦
点遠近法画像を投影し、疑似立体視を実現する方
図 2. 専用眼鏡での立体視の原理
法である。この手法では、眼鏡が不要という利点
はあるが、立体感を得られ易いスイートスポット
さらに専用眼鏡を用いる手法には、左右の眼鏡
が球または円の中心付近と限られ、投影スクリー
にどの様に画像を提供するかによって、時間分割
ン形状を考慮した独自の投影ソフトを用意しなけ
方式と偏光レンズ方式の2通りの方式がある。時
ればならないなどの難点がある。
間分割方式とは眼鏡の左右像に対応させた異なる
画像を十分速い速度で交互に投影し、眼鏡に取り
付けられている同期シャッターにより左右の像を
交互に透過させて見せる方式である。偏光レンズ
方式は左右像に対応させた上下と左右に偏波した
別々の画像を、対応させた偏光レンズを通して見
る方式である。
立体視させるソフトウェアは、個々のシステム
用に構築しなければならない。ワークステーショ
ンではOpen GL、PCではDirect X等を用いてプロ
図 1. 米国自然史博物館ハイデンプラネタリウム
グラムを作成するのが一般的である。一方、計算
一方、専用眼鏡を利用する手法は、バーチャル
機を利用する立場である研究現場からは専用ソフ
リアリティ等で多くの利用実績があり、距離に応
トを開発すること無しに簡単に立体視できる一般
じて位置の異なる画像を左右の眼鏡を通して見る
的なソフトが求められている。こうした点で時間
事によって左右の眼の視点の違いから距離感を得
分割方式の立体視方法は、ドーム型などに比べ、
る方法である(図2)
。スクリーン上の位置にあ
既にシミュレーション結果の3次元画像処理ソフ
る物体は左右どちらの眼鏡の画像でも同一位置に
トウェアとして定評のあるAVS[4] PCゲーム
あるが、それより遠方では左右に離れた位置に、
のオプションとして組み込まれており、誰でも簡
近方では中央に寄った位置に像が置かれる。これ
単に表示させる事ができるという利点がある。
までにも立体視をする手法として2つの絵を並べ
2. 2.
平行法、交差法等により左右別々の像を見る方法
プロジェクター
最近のプロジェクター機器の展開には、パソコ
があったが、これを専用眼鏡を用いることによっ
ンの表示装置やホームシアター等の需要増により、
て簡単に実現し、左右像の位置の一致点が裸眼の
目覚ましいものがある。現在の所、これまでの3
8
極管式に加え、低価格な液晶方式、高輝度なDL
時間分割方式のシャッター眼鏡には、3次元画
P(Digital Light Processing)方式の3方式が競合し
像付きPCゲームが増えるにつれPC用に安価な
ている。バーチャルリアリティの様な特殊用途で
立体視用のキットも各種発売され始めている。し
利用されてきた時間分割方式3次元可視化機能付
かし、PC用の眼鏡では個人使用には耐えるかも
きのプロジェクターとしても、これまでの低輝度
しれないが、あくまで15−17インチのモニタ
な3極管式に加え、5000ANSILumensもの高輝
ー画面を見るためのものであり視野が狭く、さら
度なDLP方式のプロジェクターが昨年から発売
に普段眼鏡を掛けている人には掛け心地が悪い等、
されるようになり(Christie Digital Systems 社製
シアターとして聴衆に提供するにはまだまだ改善
Mirage[5]、 Barco 社製 Galaxy[6])
、これまでの照明
の余地が多い。高性能の眼鏡(StereoGraphics社製
を落とした密室内での3次元可視化とは異なる室
の CrystalEYES3 [7]、 NuVision社 製 NuVision
内灯下での可視化が可能となった。
60GX[8]等)はPC用に比べ10倍も高価である。
しかしPCゲームが精密化し、要求性能が上がる
につれて、高性能眼鏡の価格が低下するのは時間
の問題であろう。
図 3. 立体視可能なDLPプロジェクター
(Barco社製)
各種プロジェクターの特徴を比較すると表1の
ようになる。普及の著しい安価な液晶方式に比べ、
図 4. 高性能な立体視型眼鏡
旧来のブラウン管を用いる3極管式には将来的な
サポートに対する不安が発生しつつある。一方、
一般にグラフィックエンジンは十分な時間分解
改善されつつはあるが液晶方式のプロジェクター
能を持っているので、時間分割方式を採用しても
では色調が機器毎に異なり、使う機械によって色
一つの画像出力パイプで時間分割方式の左右の画
合いが異なって見えるという難点がある。小型映
像を出力することができ、出力パイプ数ひいては
画館などで使用され始めているDLP式のプロジ
エンジン自体のマシンパワーを小さくできるが、
ェクターは、高輝度と高垂直周波数特性を誇るが
高垂直周波数のプロジェクターとシャッター機能
どのメーカーの価格もまだ高価である。液晶型の
付き眼鏡が高価である。一方、偏光レンズ方式で
プロジェクターの価格がここ数年で半減したよう
はマシンの負担は大きくプロジェクターの輝度も
に、DLP式のプロジェクターも需要が高まるに
1/2に減るが、1画面につき2個必要なプロジ
つれ、価格が低下することが期待されている。
ェクターに安価な液晶プロジェクターを使う事が
でき、システムトータルの価格としてはどちらも
機種
3極管式
DLP式
液晶式
大差がない。偏光方式では個々のプロジェクター
輝度
低輝度
高輝度
中高輝度
機器毎の色特性さえ一致すれば眼鏡の価格が問題
色特性
微調整可
機器依存
機器依存
となるような大観衆向けには有利であるが、現在
垂直周波
高周波数
高周波数
低周波数
のところ機器毎の色特性ムラが大きく、色調を重
価格
中高価格
高価格
低価格
視するような方面では採用されていない。表2に
両方式の特徴をまとめた。
表1. プロジェクター方式の比較
9
手法
時間分割方式
偏光レンズ方式
のDLPプロジェクター1台で行い、他に液晶プ
プロジェクター性能
高垂直周波数
均質色特性
ロジェクターを複数台用意しスクリーン全体の表
画像パイプ
1パイプ/画像
2パイプ/画像
画像輝度
オリジナル
1/2
眼鏡価格
高価
安価
ソフト作成
既存・容易
オプション
示に用いることにした。
3Dシアター自体は10.25mx7.14m
の教室であり、スクリーンは教室の短軸方向ほぼ
全面を1枚画面のスクリーンとした(高さ2.2
mx幅6.5m)シームレスなソフトスクリーン
を採用した。しかし、ソフトスクリーンは強度に
表2. 可視化手法の比較
注意が必要であるので、床上50cmを基台とし
2. 3. 壁面スクリーン
て足が不用意にぶつかることを避けた。座席数は
プロジェクターの投影方式には前面投影方式と
52であるが、移動式の座席であり、必要に応じ
背面投影方式がある。前面投影方式は安価で、狭
て70弱まで増やすことができる。背面投影の為
い場所でも可能であるが、実際の教室で使用する
の後室の大きさは4.50mx7.14mとした。
際には説明の為に画面の前に立って話すことが多
この奥行きはプロジェクター毎の140インチ画
く説明者の陰ができたり、スクリーンを背に立つ
像を直接投影できるように定めた。
説明者にはプロジェクターの光が眩しいという問
立体視像の提供は当面1台のプロジェクターの
題点がある。背面投影方式ではスクリーン後方に
みで行うが、視野全体をカバーする為にスクリー
投影室を設けなければならないというマイナス面
ンサイズ以上に拡大する場合もある事も考え合わ
はあるが、講義や画面直前で作業するようなバー
せ、立体視用のプロジェクターは位置調整可能な
チャルリアリティの場合には金額や広い場所が必
ミラー反射投影とした。液晶シャッター眼鏡用の
要というマイナス面を補って余りある利点がある。
赤外線エミッターは9台用意することで、部屋全
また、講演や講義の際には映像画面と説明画面
体での立体視用眼鏡の利用が可能となる。
という様に複数画面を利用したい場合が多い。一
方、没入感を高める為には、視野一杯の画像が望
まれる。それらの要求を満足するものとして、シ
ームレスな大画面に複数のプロジェクターでマル
チ画面にしたり一枚大画面として使用する事が望
まれる。この様な壁面ディスプレイは産業界、特
に自動車設計等の分野で導入が進んでおり、実物
大表示の有効性は確認されている。大一枚画面で
使用するには各プロジェクター画面にエッジブレ
ンディングを施し、継ぎ目を目立たせない必要が
ある。ブレンディング技術は最近の大画面需要に
よりほぼ満足のいく所まで達しているが、液晶プ
図 5. 2画面を用いたプレゼンテーション
ロジェクターを使用する場合にはプロジェクター
毎の色特性の違いによる色調の変化に注意を払わ
図5は2画面を用いたプレゼンテーションの例
なければならない。
3.
である。画像を中央画面に、説明を左画面に並列
して講演を行っている。背面投影システムのおか
千葉大学の3Dシアター
げでこの様に画面の直前で画像の説明をでき、好
2章で述べた立体視機器の現状を考慮して、千
評をはくしている。
葉大学ではDLPプロジェクターを用いた時間分
また、没入感を高めるためには画像だけでなく、
割方式大画面背面投影スクリーンを採用した。D
音響設備も重要であり、千葉大学3Dシアターで
LPプロジェクター自体は現在も高価であり、立
はDVDやBSデジタル放送で採用されている5.
体視は中央部分に配した輝度5000ANSI Lumens
1チャンネル(正面、前後の左右とウーハー)の
10
音響装置を配置した。これにより、200インチ
サイズという一般映画館並みの画像・音響設備で
の各種マルチメディア映像の鑑賞も可能となって
いる。
グラフィックエンジンとしてはsgi社製の
Onyx2 Infinite Reality [9]をインタラクティブな立
体視用に、また高性能グラフィックボード(例え
ばKGT社製VolumePro [10])を搭載させたPC
をネットワーク接続用に設置した。これらのシス
図 7. 天文観測衛星ハッブル[12]による双極流(jet)
を持つ惑星状星雲。中心にある星からの星
風が双極流となって吹き出している。
テムは学内のギガイーサのネットワークに直接接
続され、遠隔地サーバーでのシミュレーションの
リモート端末としても用いられる。この様なPC
は高価格なグラフィック専用ワークステーション
に匹敵する能力を持っており、画像を一画面表示
するだけで有れば十分有効な装置である。
図 8. 双極流ジェットの3次元シミュレーション
結果(千葉大学での計算結果)
。
図 6. ネットワークを利用した可視化
千葉大学ではその他、我々の銀河系を自由に動
き回りながら星や星団を立体視する独自ソフトを
千葉大学の場合、グラフィックワークステーシ
開発中である[13]。このソフトでは現在距離の測
ョンは既設のものを用い、建物も既設研究室の改
定が精度よく行われている太陽近傍11万個の星
装のみで済んだので、50人規模での3次元可視
の他、銀河系全体に広がった球状星団やパルサー
化を行わせるのに必要な予算の総額は約3,50
等のデータを元に3次元位置に色と明るさを持っ
0万円ほどである。
た天体を配し、さらに星雲等立体構造がある場合
立体視のいらない液晶3画面合成の壁面ディス
には距離に従った大きさで表示される。これによ
プレイであれば、画像出力パイプを3出力持つP
り、我々の銀河系の実体像を様々な視点から観測
Cクラスタを用いることにより、グラフィックエ
することができる。表示の例として図8に日本名
ンジンまで含めて2000万円規模で建設可能で
「昴」として知られたプレアデス星団の立体視像を
ある。
4.
示す。左右の画面はそれぞれ左目像、右目像に対
応している。
ソフトの開発状況
3Dシアターで使用するソフトウェアとしては、
研究用のシミュレーション結果を表示させる各種
画像処理ソフトウェアAVS[10]、IDL[11]をワ
ークステーション、PCの双方に搭載した。多く
の観測データがIDLを用いて制約され、3次元
シミュレーションデータがAVSを用いて解析さ
れていることからこれらのソフトを標準装備する
ことにした。
図 9. プレアデス星団の立体視像
11
さらに、3Dシアターでは4−5面を用いたバ
理学部が嚆矢である。特にDLPプロジェクター
ーチャルリアリティ画面に比して画面前方の広い
を用いた3Dシアターは国内初であるが、高輝度
場所で立体視が可能であり、体育実技等での利用
という特性を生かして3次元可視化中でも講義ノ
価値が高い。理化学研究では野球の投球の運動解
ートの記入等が可能なシステムは、これから教育
析を行っており、球道の流体計算と組み合わせ、
現場に普及していくものと思われる。現在はまだ
仮想球場で投手が色々な球種を投球するバーチャ
高価なシステムであるが、これからの価格動向が
ル球場を制作している(図9[14])
。千葉大学でも、
注目される所である。
テニスのフォーム・球道解析を3次元解析してお
6.
り、同ソフトの応用が期待されており、理研のご
厚意で移植させていただく予定である。
参考文献・参考サイト
[1] URL:www.astro.phys.s.chiba-u.ac.jp
[2] URL:www.goto.co.jp
[3] URL:www.amnh.org/rose/
[4] URL:bronze.kgt.co.jp/avs_conso/
[5] URL:www.christiedigital.com
[6] URL:www.barco.com
[7] URL:www.stereographics.com
[8] URL:www.nuvision3d.com
[9] URL:www.sgi.co.jp
[10] URL:www.kgt.co.jp
[11] URL:www.adamnet.co.jp
[12] URL:oposite.stsci.edu/pubinfo/Pictures.html
図 10. 理化学研究所のバーチャル球場で
フルスイングするバッター
[13] 林、宮路、半田、野本、2001年度日本天文学会秋期年
回講演
5.
結語
[14] URL:cfd-duo.riken.go.jp
ドーム型のシアターは専用眼鏡を用いずに疑似
立体視できる利点はあるが、曲面スクリーンに応
じた映像を生成できる立体視用のソフトを表示す
るのではない一般の画像を表示させるには歪みの
補正を施さなければならないという欠点を併せ持
つ。教育現場での3Dシアターとして、専用ソフ
ト以外の一般利用も共用して行う教育施設には平
面大画面が妥当であろう。
複数画面をエッジブレンディングして大画面表
示するシステムはパワーウォールとしてsgi社
から多くの自動車会社などに納められ、設計など
に使われている。この様な大画面壁面スクリーン
に対し、画像出力の同期を取ったマルチパイプP
Cクラスターとエッジブレンディング装置を付加
した液晶プロジェクター群によって安価にシステ
ムを構築できつつある。現在CPUパワーのみが
注目されているPCクラスターであるが、これか
らのグラフィックエンジンとして今後の発展が大
いに期待される。
3Dシアター教室は学校施設としては千葉大学
12
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