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県立病院改革プランの改定について(PDF:373KB)
県立病院改革プランの改定について (H24.3.27 保健福祉部医事厚生課) 1 改革プランの改定の趣旨 ○ 県立3病院においては、総務省が示す「公立病院改革ガイドライン」に基づき、平 成21年度から平成23年度までの3年間を計画期間とする「改革プラン」を策定し、 経営改善とネットワーク化を中心に取組を進めてきた。 ○ 今後は、これまでの取組成果を踏まえて更なる経営改善に努めるとともに、ネット ワーク化の充実・強化と経営形態のあり方検討を行うため、計画期間を2年延長し、 必要な項目を追加・修正する形で改革プランの改定を行うものである。 2 主な取組成果について 岡本台病院 主な ○ 精神疾患患者の入院 がんセンター ○ 外来化学療法センター リハセンター ○ プラン初年度から整形外 取組 治療から外来治療への を拡充整備し、高度かつ 科医3名が欠員となる厳し 成果 転換により、社会復帰 専門的ながん医療機能の い経営環境であったが、医 促進の取組を充実強化 充実を図った。 師の確保と地域連携によ した。 ○ ○ 5大がんに係る地域連 り、リハビリテーション治 医療観察法に基づく 携クリティカルパスの開 療体制を充実強化した。 患者の受入体制を強化 発において中心的な役割 し、医療観察法病棟の を果たし、平成 23 年度中 る療育支援について充実強 整備に着手した。 の導入を実現した。 化を図った。 ○ 広汎性発達障害児に対す 3 改定後の取組について (1) 経営効率化に係る計画 ○ 引き続き、①財務、②政策医療、③医療サービスの3つの観点から取組方策及び 数値目標を定めて、自立的な経営に向けて改善に取り組む。 (改革プランの主な数値目標については、別紙1のとおり) ○ 主な取組としては、人材の確保・育成に関する取組について、3病院共通で重点 的に行うほか、岡本台病院は、平成 25 年度早期の開棟を目指ざす医療観察法病棟の 整備、がんセンターは、医師の確保と国立がん研究センターとの連携を強化するテ レビ会議システム等の導入、リハセンターは、小児整形外科等の手術の再開や短期 集中的に質の高いリハビリテーションを提供する「365日リハ」の実施等である。 (改革プランの主な取組については、別紙2のとおり) (2) ネットワーク化に係る計画 ① 岡本台病院 ・ 本県の精神科救急医療システムの基幹病院として、関係医療機関との役割分担 のもとに救急医療体制の充実に努める。 ・ 患者の社会復帰促進の取組において、宇都宮圏域の地域連携モデル事業の取組 を参考に、全県域における地域連携ネットワークの推進に努める。 1 ② がんセンター ・ 都道府県がん診療連携拠点病院として、県内のがん医療水準の向上に貢献する とともに、5大がんに係る地域連携クリティカルパスの運用の充実に努める。 ・ ICT システムを活用した地域医療連携システム等の導入により、国立がん研究セ ンターや県内の地域がん診療連携拠点病院、かかりつけ医等との連携を強化する。 ③ リハセンター ・ 県内リハビリテーション医療の拠点施設として、リハビリテーション医療水準 の向上に努めるとともに、脳卒中地域連携クリティカルパスの運用において、県 内統一パスの導入、かかりつけ医との連携等の取組を強化する。 ・ 引き続き、障害児者等の社会復帰促進、地域移行の取組を進めるとともに、大 腿骨頚部骨折に係る地域連携クリティカルパスの導入を検討する。 (3) 経営形態のあり方検討に係る計画 ○ 現在の経営形態である「地方公営企業法の一部適用」は、人事や予算執行等の 面で効率的、効果的な病院経営を行いにくい状況がある。 ○ これらの制度的な課題やこれまでの改革プランの取組成果を踏まえ、県立病院 の自立的な経営の確立に向けて、経営形態のあり方を検討する。 ○ 経営形態の比較検討の対象は、公立病院改革ガイドラインに示される「地方公 営企業法の全部適用」 「地方独立行政法人化」 「指定管理者制度の導入」等とする。 4 改革プランの点検評価等 ○ 経営効率化及びネットワーク化に係る計画については、病院内において、毎月開催 される「運営会議」等により、引き続き、進捗状況等の進行管理を行う。 ○ また、県立3病院における改革プランの達成状況等を点検・評価するため、外部有 識者等で構成する「評価委員会」により、年1回の点検・評価を行い、その結果を公 表する。 ○ 「ネットワーク化に係る計画」及び「経営形態のあり方検討に係る計画」について は、本県における結果の取りまとめ後、評価委員会にその結果を報告し、意見を聴取 する。 2 〔別紙1〕 県立病院改革プランの主な数値目標 項 目 岡本台病院 がんセンター 数値目標 H23計画 (見込値) 経常収支比率 (%) 100.6 (100.1) 98.4 経常収支比率 (%) 97.3 (93.7) 99.7 経常収支比率 (%) 89.8 (89.9) 94.1 医業収支比率 (%) 76.4 (76.8) 76.0 医業収支比率 (%) 80.5 (77.4) 85.8 医業収支比率 (%) 49.7 (53.5) 57.4 職員給与費比率 (%) 89.5 (85.1) 86.1 職員給与費比率 (%) 52.6 (54.0) 48.6 職員給与費比率 (%) 112.6 (98.1) 95.1 病床利用率(%) 78.5 (78.0) 76.8 病床利用率(%) 74.2 (74.9) 81.2 病床利用率(%) 86.4 (88.4) 90.0 救急入院患者数 (二次+三次) (人) 387 (262) 320 (新)院内がん登録 における他院から の紹介率(%) - (82.0) 84.0 広汎性発達障害 外来受診者数 (人) 3,300 (3,930) 4,000 130 (180) 190 (新)地域連携クリ ティカルパス運用件数 (%) - (22) 80 脳卒中地域連携ク リティカルパス運用件 数(件) 60 (62) 80 - (120) 150 (新)退院調整件 数(件) - (240) 400 シーティング(座位 保持等)外来件数 (件) 400 (594) 650 - (1,400) 1,500 (新)臨床研究件 数(件) - (114) 144 療法士実習延受 入数(人日) 320 (325) 330 医 ソーシャルワーク 療 実施件数(件) サ 5,100 (7,000) 7,300 (新)外来化学療 法件数(件) (7,900) 8,710 在宅復帰率(%) 80.0 (81.3) 82.0 ビ 訪問看護訪問件 ス 数(回) 132 (320) 335 (新)放射線治療 件数(件) 財 務 アルコール初診患者 政 数(人) 策 医 療 (新)アルコール入 院患者数(人) (新)精神科救急 情報センターへの 依頼件数(件) H25計画 ー 黒 (従前)H23 ⇒ (改定後)H23以降の 字 黒字化を維持 化 H23計画 (見込値) リハセンター 数値目標 (14,736) H25計画 3 H23計画 (見込値) H25計画 リハビリテーション 120,000 16,500 実施単位数(単 150,000 (129,616) 位) (従前)H32 ⇒ (改定後)H27 ※ 「数値目標」欄に(新)とあるものは、新たに追加した数値目標である。 数値目標 (従前)H31 ⇒ (改定後)H29 〔別紙2〕 県立病院改革プランの主な取組 1 3病院共通の取組 人材 確保 育成 ○ 政策医療の充実、収支改善のための医師・看護師等の確保 経営 効率 化 ○ 病床利用率の向上等による収益の向上 サー ビス 向上 ○ 3病院合同での医療事故事例検討会の開催等による医療安全管理体制の確立 ○ 看護師クリニカルラダーの確立と3病院共通研修の実施 ○ 人材育成の充実強化(資格取得支援の充実、研修機会の拡大、図書室機能の充実等) ○ 医薬品及び診療材料の価格情報共有化による経費の節減 ○ 診療材料の共通品目化によるスケールメリットの検討 ○ 病院機能評価の受審を前提としたサービス向上の取組 2 病院ごとの取組 岡本台病院 がんセンター リハセンター 地域連携部門の組織強化(MSW 医療観察法病棟の開棟に向けた医 医師負担軽減のための医療事務補 の配置など人員体制の検討、充 療スタッフの確保(H23~) 助員の拡充(H24) 実・強化)(H24~) 人 材 確 保 育 成 患者の社会復帰促進のためのケース 女性医師の働きやすい環境づくり 手術再開等に向けた看護職員の充 ワーカーや訪問看護職員の増員 (H25) 実(H24~) (H25~) 措置等重症患者に対する初期リハ ビリを充実するため専門スタッフ 看護師二交替制の導入(H24) の増員(H25~) 医師確保のための大学医局との連 携強化(H24~) 医療安全管理体制の強化のための 短時間勤務(定数外)の看護師の採 発達障害患者等に対する小児科診 職員配置(H24~) 用(H25) 療援助医師の活用(H25~) 経営 洗濯業務の民間委託の実施 効率 (H24~) 化 平成25年度早期の開棟を目指し た医療観察法病棟の整備(H24~) 地域の医療機関との連携強化によ 亜急性期病床の効率的運用等によ る新患者の確保(H24~) る病床利用率の向上(H23~) 地域医療連携システムの導入によ 整形外科手術の再開(小児整形を る病病、病診連携強化(H25) 含む)(H24~) バーチャルスライドシステム、テ 地域連携を充実強化するための地 県内統一の脳卒中地域連携クリ レビ会議システムの導入による国 域医療連携システムの導入検討 ティカルパスの積極的運用 立がん研究センターとの連携強化 (H24) (H24~) (H24) 政 策 医 療 医療観察法病棟のノウハウ(治療 5大がんに係る地域連携クリティ 高次脳機能障害支援拠点機関(駒 プログラム等)の一般精神医療へ カルパス運用の充実(H23~) の活用(H25) 生園)における自立訓練への協力 連携強化(H23~) 治験施設支援機関(SMO)との連 大腿骨頚部骨折に係る「地域連携 就労支援事業者との就労支援デイ 携による治験・臨床試験の受入体 クリティカルパス」の導入検討 ケア分野での連携(H25~) 制の強化(H23~) (H24~) 患者プランバシー保護のための病 電子カルテシステムの導入による 室入口の患者表示廃止の検討 365日リハの実施(H24~) 患者情報の一元管理(H25) (H24) ー 医 療 サ 患者の療養環境改善及び病床利用 ビ ス 率向上のための病棟一部個室化工 患者サロンの設置(H25) 事(H25) 院外処方の推進(H23~) 携帯電話使用範囲の拡大検討 (H24~) クレジットカード決済の導入準備 外来待合室の図書の充実(H24~) (H25) 4