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6月 10 日
平成 22 年 第 南足柄市議会第2回定例会会議録 2 日 ( 6 月 10 日 ) 平成22年第2回定例会第2日(6月10日) 出席議員〔16人〕 1番 高 田 三 郎 議員 2番 滝 本 妙 子 議員 3番 保 田 建一郎 議員 4番 内 田 克 己 議員 5番 湯 川 素 子 議員 6番 村 上 博 議員 7番 加 藤 恵 三 議員 8番 星 崎 健 次 議員 9番 岡 本 俊 之 議員 10番 菅 原 ヒロミ 議員 11番 上 野 スズ子 議員 12番 大 川 憲 司 議員 13番 石 田 久 良 議員 14番 瀬 戸 良 雄 議員 15番 渡 辺 円 一 議員 16番 服 部 俊 作 議員 欠席議員〔なし〕 説明のための出席者〔18人〕 市 長 沢 長 福 総 務 部 長 兼 管財用地課長 福祉健康部長 教 育 産業建設部参事 兼農林振興課長 福祉事務所長兼 障害福祉課長 契約検査室長 会計管理者兼 出 納 室 長 監 査 委 員 事 務 局 長 長 生 副 市 長 瀬 戸 島 敏 三 企 画 鎌 田 雅 博 市 民 加 藤 次 加 藤 廣 部 長 加 藤 一 男 部 長 遠 藤 重 和 郎 都市整備部長兼 都市整備課長 木 村 秋 雄 志 教 長 石 田 和 則 柏 木 勤 秘 書 室 長 兼 広報広聴課長 田 代 米 山 健 司 水道事業所長 櫻 井 武 彦 奥 津 雄 二 選挙管理委員会 事 務 局 長 磯 崎 昇 治 加 藤 高 利 総 務 課 長 日比野 徹 長 補 佐 小 澤 悟 幹 府 川 誠 育 部 昇 満 出席した議会事務局職員〔4人〕 事務局長兼次長 矢 野 正 雄 次 主 岩 田 佳 恵 副 幹 -99- 主 議事日程 日程第1 一般質問(6人) -100- ──────────────────────────────────────────────── 開議の宣告 ○議長〔服部俊作議員〕 おはようございます。出席議員が 16 人で定足数に達しておりま すので、ただいまから平成 22 年第 2 回市議会定例会第 2 日目の会議を開きます。 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程表により進めさせていただき ますので、何分の御協力をお願いいたします。 なお、上着の着脱については自由に行ってください。 午前 9時00分 開議 ──────────────────────────────────────────────── 日程第1 一般質問 ○議長〔服部俊作議員〕 日程第 1、一般質問を行います。 一般質問につきましては、発言時間は 1 人当たり、答弁を含め 60 分と申し合わせてお りますので、御協力のほどお願いいたします。 なお、これを超えた場合は発言を禁止することとなりますので、あらかじめ御承知おき ください。 一般質問は通告制で順序も決まっておりますので、順次指名をいたします。 質問内容が重複するもの又は質問の経過で理解できたものは取り下げるなどして、効率 的に質問できるように御協力をお願いいたします。 なお、答弁は簡潔にお願いいたします。 本日は 6 人を予定しております。 ──────────────────────────────────────────────── ◇ 瀬 戸 良 雄 議員 -101- ○議長〔服部俊作議員〕 始めに、14 番瀬戸良雄議員の質問を許可いたします。 瀬戸良雄議員。 (14番 ○14番〔瀬戸良雄議員〕 瀬戸良雄議員 登壇) おはようございます。議長のお許しを頂きましたので、私はあ しがらクラブの一員として通告に従い、市長の政治姿勢について順次質問をいたします。 先輩、同僚の皆様には、しばらくの間御清聴をお願いいたします。 さて、平成の大合併は、平成 10 年 4 月、第 25 次地方制度調査会の合併推進の答申に基 づき、平成 11 年 7 月に旧合併特例法が施行されて以来、国によって積極的に推進され、 本年 3 月 31 日、新合併特例法の時限が到来したことにより、一応の終結を迎えたことは 御高承のとおりであります。 この間、平成 11 年 3 月に全国で 3,232 あった市町村は、本年 3 月には 1,727 と、約半 数になったのであります。特に旧法から新法に移行期間であった 1 年間では、平成 17 年 3 月の 2,521 市町村から平成 18 年 3 月には 1,821 市町村と、いわゆる駆け込み合併によ って 1 年間に 700 の自治体が減少したことは、記憶に新しいところであります。 それまでの 6 年間に減少した自治体が 711 であり、それ以降の 4 年間で 194 自治体しか 減少していないことを考えれば、この 1 年間に行われた合併の激しさには、尋常ならざる ものを感じるのは、私一人だけではないと思います。 これらの合併は、地域の発意を基本とし、合併を目指す市町村が自発的に作った市町村 合併協議会により推進されましたが、実際は新旧の合併特例法によるあめと、三位一体の 改革というむちによって促進されたと言われております。あめの中心は、合併特例債を始 めとする数々の特例であり、むちは地方交付税の減少であったことはよく知られていると ころであります。その結果、財政力の低い市町村での合併が多く、財政力の高い市町村の 多い首都圏や大阪、愛知などで市町村の減少率が低く、神奈川県では津久井 4 町と相模原 市の合併のみとなっております。 合併推進から 11 年を経た今日、合併の効果と弊害について様々な検証がなされており ます。全国町村会の平成の大合併をめぐる実態と評価では、合併の効果について、財政の 削減効果として、職員数の削減による人件費の減少や重複投資の解消などを挙げるととも に、専門の組織への職員の配置が可能になったことや、職員の間の交流による職員の能力 の向上を挙げております。 一方、弊害について、地域における行政の存在感が希薄化し、これまで培ってきた行政 -102- と住民の連帯が弱体化したこと。サービスは高く、負担は低くという合併方針が厳しい財 政状況の要因となっていること。また、行政単位の課題化などによる本庁舎のある中心地 から遠い周辺部の衰退が加速されたことなどを挙げております。 相模原市の状況について、友人の元城山町長の八木相模原市議会議員のお話では、津久 井地区では行政サービスは向上したとのことでありました。しかし、都市計画の線引きの 問題など、あらかじめ予測されたことを除いて予測していなかった課題が明らかになるに は、まだしばらく時間が掛かるのではないかとのことであります。 さて、南足柄市を始めとする 2 市 8 町で構成された県西地域合併検討会は、本年 3 月 25 日に最終の会議を開催して、2 市 8 町の合併を断念し、解散するとともに、消防の広域 化など、広域行政課題を解決する方向に大きくかじを切ったのであります。 市長は、直後の 3 月 27 日、読売新聞社の取材に答え、また、4 月 14 日、小田原市役所 で記者会見し、先行合併を強く示唆した中で、財政ひっ迫解消のための合併ではなく、県 西地域が持っている力を引き出すための合併であると語ったということであります。 既に述べたとおり、財政支出の削減が合併の最大の効果であることは、検証でも明らか ですが、県西地域が持っている力を引き出すための合併とは、具体的にどのようなことか、 一問一答の中で明らかにしていきたいと考えております。 また、記事には、小田原市との先行合併もと書かれていますが、仮に小田原市と先行合 併をする場合、合併による市の規模の拡大が必ずしも行政能力と比例しないという現実を 考えれば、合併の弊害の面が顕在化するということも十分想定されるのであります。それ らの弊害を取り除くために、どのような具体策を用意しているのか、この点についても明 らかにしていきたいと考えているところであります。 2 市 8 町は、合併から広域行政課題の解決へと大きく方向を転換したわけですが、平成 の大合併が広域行政は一市町村単位でしか行えないという思想の下に進められ、そのこと が大いなる誤解であったことが明らかになった今日、各自治体の個性や特徴をいかしなが ら平成の合併が目指した広域行政課題の解決を図る新たな行政システムを実現するために、 かなり有効な手段であると考えられます。そこで、市長は、2 市 8 町の広域連携をどのよ うに考えているか伺います。 先日、長野県天龍村の大平村長さんとお話しする機会がありました。合併をなさらず頑 張っているんですねと問いかけたところ、いやいや、私たちのような貧しい村は、合併を すればお荷物になるだけということで敬遠されて合併ができないだけですとのことでした。 -103- 同時に、合併をした村の行政サービスが従来よりも低下し、弊害が起きている幾つもの事 例を話してくださいました。私たちにとって合併は行くも地獄、残るも地獄なんですと語 ってくれた言葉が、今でも耳に残っています。 天龍村の話が南足柄市に関係があるのかと聞かれれば、私は即座に関係がありますと答 えるでしょう。どこがと聞かれれば、貧しいところがと答えます。もうお分かりのことと 思います。 昨年 9 月以来、南足柄市は神奈川一貧乏な市という評判が立ってしまいました。南足柄 市のような貧乏なところと合併をすると損をしてしまうとか、人の借金を背負い込むのは 嫌だという話をしばしば耳にしました。このような状況では、市長が合併を申し込んでも 断られてしまうのが落ちではないかと思っております。 市長は、本当に先行合併をしなければならないと考えているのでしょうか。真剣に合併 を望んでいれば、市の財政状況を語るのに、このままでは夕張になってしまうなどと針小 棒大にけん伝するようなばかなまねはしないはずです。 うがった見方をすれば、あえて合併を申し込んでも断られる状況を作っておいて、パフ ォーマンスで威勢よく先行合併を打ち上げたのではないか。広域連携を正にスタートさせ ようという時期をねらって先行合併の記者会見を行ったのは、どんな意図があったのか。 疑問は尽きないのであります。 私の疑問が当を得たのであれば、全く合併する気がないのに、すぐにでも合併協議会を 設置しようという言動は、正に市民を欺き愚ろうしていることにほかならないのでありま す。 選挙目当てのパフォーマンスで、市長は真剣に合併をしようなどと考えていないといっ た声も聞こえてきます。そうであれば、言動と行動がぴったりと一致するわけですが、こ のことに関しても、一問一答の中でただしていきたいと考えています。 いずれにしても、平成の大合併は、合併が市町村の厳しい状況を救う魔法のつえではな いことを私たちに教えてくれました。また、これまで培われてきた地域協働社会とは何か ということをもう一度見つめ直す必要があることを教えてくれたことなど、私たちに様々 な教訓を与えてくれたのであります。合併が魔法のつえでないとしても、行政改革の最も 有効な手段の一つであることは変わらないのであります。 私たちは、平成の大合併の教訓を踏まえ、南足柄市民にとって最も大切なことは何かと いうことを真剣に考えていかなければならないのであります。 -104- そこで、市長は、合併をどのように考えているのかを伺い、私の第1回目の質問を終了 します。 御清聴ありがとうございました。 (14番 ○議長〔服部俊作議員〕 (沢 ○市長〔沢 長生〕 瀬戸良雄議員 降壇) 市長。 長生市長 登壇) 改めましておはようございます。瀬戸議員さんの御質問にお答えをさ せていただきたいと思います。 3 月 25 日の最後の県西地域合併検討会において確認されたところから、まずスタート させていただきたいと思います。 市町村合併に対する認識については、将来的には、合併などの手段によって地域の一体 化を図っていく必要があるという認識は、すべての市町で共有いたしました。 それから、2 つ目に、任意合併協議会については、2 市 8 町が足並みをそろえて直ちに 市町合併に向けた任意協議会を設立することは難しいと判断せざるを得ない。 3 番目に、2 市 8 町による合併検討の収束については、今後はこの 3 年間の検討の成果 を踏まえつつ、各市町それぞれが主体的に判断していくことといたしました。 そして、将来の一体化に向けた取組ということでございますけれども、2 市 8 町では、 これまでも強固な連携の下に様々な分野における具体的な取組を進めてきたところであり、 将来の一体化に向けては、更にこれを進めていく必要があると。それで、神奈川県西部広 域行政協議会を設立することにしようということで、4 月 1 日に発足したわけでございま す。 ここで総括いたしますと、1 つは、将来の合併の必要性というものについては、共有認 識がされていると。そして、合併については、もう全体ではなく、個々の市町の判断と。 そして、将来の一体化に向けた広域連携を進めていく。これが全体での活動です。 ということで、この内容を見ていけば、将来の一体化に向けて合併が必要である、有効 である、そしてまた、そのステップとして広域連携も同じような目的を持っているんだと いうことでございます。 ですから、瀬戸議員さんが広域連携と合併を対にして考えているような、そういうもと もと確認ではございません。将来の一体化に向けたステップを変えたところでの方法とい うことで御理解いただければというふうに思っております。 -105- ですから、広域連携につきましては、こういう視点の中で、より具体的な広域的課題の 解決、将来の一体化を視野に入れた取組を推進するために、この 4 月に神奈川県西部広域 行政協議会を発足させたところでございます。この協議会を通じて、消防の広域化、地域 医療体制の構築その他広域の課題に 2 市 8 町全体で取り組んでいきたいというふうに考え ております。 特に、消防の広域化につきましては、平成 17 年、当時の消防庁長官でございました板 倉さんより、広域消防の構想についてのお話を頂き、その後、平成 18 年に消防広域化の 指針が出てまいりました。そのときから私どもは消防の広域化は、防災の観点から必要と いうことで、積極的に進めてまいるような形を南足柄市長としてもとってきたところでご ざいます。 そういう中で、私は、この広域連携というものの今までと違った更なる強化という観点 から考えてみれば、中心都市の更なるリーダーシップの強化というものも必要ではないか というふうに考えているところでございます。 こういう観点から、中心都市の強化のために、合併ということも有効な手段ではないか というふうに考えているところでございます。 これが 1 点目でございます。 2 点目で市町村合併をどう考えているのか、瀬戸議員さんのほうは、合併についての否 定的な御意見を述べておられましたけれども、私は、県西地域に関して見れば、合併の必 要性は非常に高いというふうに考えております。県西地域は、交通の利便性もよく、首都 圏から 80 キロ以内のところにございますし、経済面、生活面では、高いレベルにありま すけれども、低迷している状態でございます。 人口減、もう既に 10 年以上前からピークを迎え、36 万の人口と言いつつも、もう 36 万を切っております。そして、経済の面でも低迷をしているところでございます。 平成 14 年から平成 20 年の工業の製造高で見ますと、県のほうは 12%のプラスでござ いますけれども、県西地域、2 市 8 町のところでいきますと、マイナスの 13%でございま す。県全体がインベスト神奈川の施策で、工業を振興している中で、この地域はいろいろ 大きな取組もありましたけれども、全体とすれば、工業は低迷しております。 それから、商業につきましても、この 15 年間で県はマイナス 2%でございますけれど も、この西部地区では 16%のマイナスという形でございます。 個人所得のほうが、この平成 15 年から 21 年で 4.8%でございますけれども、この県西 -106- 地域でいきますと、8%の減という形でございます。 いずれにいたしましても、商業、工業、それから人口、更には個人所得という観点で見 ても、低迷を続けております。 他方、非常にレベルが高いという観点で見ますと、工業は人口当たりで見ますと、県西 地域は県の平均に対して 1.7 倍でございます。商業も 1.1 倍、観光客の数でいけば 5.2 倍 でございます。したがって、商工業の、そして観光の持っているパワーははるかに高いも のが県全体でもあります。病院のベッド数につきましても、県平均よりも 1.4 倍、こうい う状態もございます。 要は、良いものを持っていながら、それがいかされずにじりじりと悪い方向に向かって いるというのが今のこの県西地域の状況でございます。 こういった問題に対して、どういう対応をしていかなくてはならないのか、こういうこ とに関してどれだけの問題意識を持たなくてはならないのかということをまずは私は申し 上げたい。 県西地域全体で、まずは効率的な土地利用、そしてそれぞれのまちの持っている特徴を 効率づけるための道路網、それから交通拠点の整備といったものが重要になってまいりま す。これは一つ一つのまちではなかなかできないことでございます。 私どもは、こういう観点から、この県西地域の持っている潜在力をいかして、この地域 を発展させるためには、地域全体の土地利用、広域的なネットワーク、そういうものが必 要というふうに考えております。 これは従来の広域連携だけでは難しい。私どもとしては、中心の合併のより強固なリー ダーシップを発揮することによって、この辺りが初めて答えが出てくるのではないかとい うふうに考えているところでございます。 こういう中で 3 月 25 日、2 市 8 町、最終の合併検討会、小田原市長さんから「小田原 市との合併検討を希望する意思表明が一部の市長からあった場合には、真摯に受け止め、 対応させていただきたい。」という発言がございました。これには私どもも敬意を表し、 「発言を高く評価し、重く受け止め対応していきたい。」とお答えしたものでございます。 当然のことながら、合併の任意協議を申し入れる場合についは、市民に説明し、議会と 相談しながら進める必要もございます。その際には、改めて 2 市 8 町全体に声をかけると いうことも必要でございます。 更には、当然合併に関して見て、相手方にやはり後ろ指を差されるような形での合併と -107- いうのはまずい。そういう意味では、過去にも同じような事例がございました。やはりま ずは自分のところの財政を建て直し、後ろ指を差されないということが、まずは必要であ ると。そして、これを行う中で、合併を前に進めていく動きをする必要があるというふう に考えているところでございます。 私どもがなぜ合併が必要か、県西地域の今のじり貧状況を何とか対処する必要がある。 そのためには、合併が有効な手段であるということを今行政の中だけではなく、広く商工 業の関係者、市民の皆様方にも訴えかけているところでもございます。 私からの答弁は以上でございます。よろしくお願いします。 (沢 ○議長〔服部俊作議員〕 ○14番〔瀬戸良雄議員〕 長生市長 降壇) 瀬戸良雄議員。 御丁寧な答弁ありがとうございました。 今ですね、市長さんが発言された中で、私が合併に否定的であると、そのような受け取 りをされたようですが、私は合併に否定的ではなく、単に客観的にそのような状況が平成 の大合併で行われたので、そのてつを踏まないように十分注意して合併を進めていかなけ ればならないのではないかということを申し上げたかっただけでございます。 そして、まず 1 点目ですが、広域連携と合併は当然密接な関係があるということは承知 しております。しかし、今、広域連携のほうへ大きくかじを切って、消防を手始めに、市 長がおっしゃいましたように医療、そういったことも手がけていこうといったさなかに、 仮に合併の申入れをし、合併の相手が許諾されたとすると、その整合性というものをどの ように図っていくおつもりなのか、その辺をまずお聞きしたいと思います。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 私は、整合性があるというふうに考えております。先ほども申したと おり、広域連携をより効果的にしていくためには、中心都市が更にリーダーシップを発揮 できる、そういった環境にある必要があると。 今の体制のままでいけば、課題は新しくなったけれども、別に仕組みが変わったわけで はございません。そういう中で、今持っている医療、そして消防、こういった課題を対処 していくためには、より中心のリーダーシップが必要であると。 そして、合併のところで申し上げたとおりに、今現在、県西地域、この地域の経済、そ して人口減、そういったもののじり貧状態に対して答えをもう今出していかなくては手遅 れになるという観点で、私どもは合併と広域連携が矛盾するものではなく、一帯の将来の -108- この地域の発展に寄与するものというふうに考えております。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 瀬戸良雄議員。 ○14番〔瀬戸良雄議員〕 全体に見ればですね、合併と広域連携というのは矛盾をしない わけですけれども、それぞれ具体的な作業に入ったときに、そのつじつまをどうやって合 わせていくのかということが問題なのかなというふうに思うんですが、その辺はいかがで しょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 並行して進めていけばよろしいではないでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 瀬戸良雄議員。 ○14番〔瀬戸良雄議員〕 仮定の問題なので、何とも言えませんけれども、なかなか並行 して進めていくには難しさがあるのかなというふうには感じております。それぞれ一つめ どをつけてというのも、一つの考え方ではないかと思います。 3 月 25 日の合併のあれは、私も傍聴させていただきましたけれども、確かに小田原市 長さん、今、沢市長がおっしゃったようなことを申し述べていたというふうに記憶してお りますけれども、新聞の報道によれば、これは 3 月 28 日の報道なんですが、ただ、小田 原市の加藤憲一市長は、同日、消防広域化など、広域行政課題を解決する中で合併の議論 が生まれていくことが望ましいというふうに言っておられるので、それからすると、すぐ 直ちに受け入れたというよりも、むしろ広域行政の議論を進めていく中で、共通点がどん どん出てきて合併の方向へ進むというような考え方をお持ちではないかと。文面だけでし か推察できないんですが、そうすると、沢市長さんのお考えと大分かい離があるのではな いかなというふうに思いますが、その辺はいかがでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 私も合併と広域連携は、同時に進めていかなくてはいけないというこ とで、その点では小田原市長さんと同じ考え方であるというふうに私は思っております。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 瀬戸良雄議員。 ○14番〔瀬戸良雄議員〕 全体としては同じであっても、今何をなすべきかという点で、 ちょっと違うのではないかなと。今すぐに合併という話を市長さんはされているようです が、新聞紙上で見る限り、今すぐ申し込むというような感じなんですけれども、小田原市 -109- 長のほうは、ちょっとしばらく様子を見て考えようというようなふうに受け取れるわけで す。 市長さんは、これは、この合併の申入れというのは、議会にも相談してというふうなお 話ですが、いつごろ申入れをするというような御計画でしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 現在いろいろ考えているところでございます。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 瀬戸良雄議員。 ○14番〔瀬戸良雄議員〕 現在考えているということは、いつまでも考えているというこ となのか、年内に出すというのか、その辺は、あるいは 2、3 箇月先にそういう結論を出 すというのか、今日現在は考えていても、最終のめどというのは大体御自分の腹積もりは あると思いますので、その辺をお聞かせいただきたいと思います。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 腹積もりとしてはありますけれども、今はお答えできるところまでい っていないということでございます。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 瀬戸良雄議員。 ○14番〔瀬戸良雄議員〕 それでは、それは近い将来というふうに言っておきますかね、 楽しみとしてとっておきたいというふうに思いますけれども、今、市長さんのお答えの中 で、この県西地区、確かに良いものがたくさんあると。それで、それがだんだん統計上じ り貧になってきているんだというお話が非常に良く分かるわけですが、じゃ、それを合併 したから直ちに解決するのか、あるいは強力なリーダーシップを持ってやれば解決するの か。 例えば小田原市と南足柄市が合併をして、そのことで直ちにそれが解決するのかという ことになると、私はどうも疑問に思えてならないんです。というのは、小田原市の今の状 況を見ますと、やはり小田原市という市の体質なのかもしれませんけれども、お城の周り 中心主義で、ともかくすべてあそこに何かが固まれば良いんだと。 鴨宮の開発がされたとき、小澤市長は、大変小田原の市民から大きな非難を受けたとい うようなことも聞いておりますので、市民感情としてそういったようなことがありますし、 現実に開成町から栢山までの間にかけての小田原にとっては周辺部ですね。そちらのほう -110- は、まだ手つかずの状態。あそこはもう本当にいろいろな交通の便だか何とかで言えば、 一等地に値する小田原の市街地よりもむしろ良いのかも分からない。そういうような場所 が手つかずになっていて、そういう行政のやり方を見ると、市長が幾ら強力なリーダーシ ップをと言っても、逆に周辺部に対して非常に薄い薄情な施策がなされる懸念があるので はないかというふうに私は思いますので、そういったものをどうやって解消していくのか。 そういうことをまず考えた上で申入れをするのか。そういう解消の手だてとしてどういう ことを考えているのかということをお聞かせいただきたいと思います。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 まず、私は、小田原が自己中心的なというふうな今の御指摘でござい ますけれども、私はそこまでそういうふうなことを小田原市に対して考えてはおりません。 小田原市は、やはりそれなりに地域の中心としての責任感、リーダーシップを自らも感じ ております。そして、そういう行動をとるという姿勢もございます。 そういう中で、私ども今お話がございましたように、これからの足柄平野の発展の中心 は、私ども南足柄が行っておりますビレッジ構想、竹松壗下の工業地域、そして開成の南 部開発、更には酒匂川第 2 橋ができてくれば、当然川向こうの大井町の地域も将来の発展 の大きな基地になるというふうに考えております。こういうところに対して交通の拠点で ございます小田原駅より交通の便の良いような道路だとか、そういうインフラを整備して いくことは、この地域全体の発展につながります。やはりこういったところを全体で考え ていく必要はあるのではないかというふうに考えております。 また、当然のことながら、東の玄関でございます新松田駅等々からのいろいろな道路の 整備といったものも、この地域全体の発展につながってくる。こういうものをやはり進め ていくためには、広域連携も必要でございますし、その中で、先ほども申し上げたように、 中心となる小田原市さんのリーダーシップというものも更に強化していく必要があるとい うふうに考えているところでございます。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 瀬戸良雄議員。 ○14番〔瀬戸良雄議員〕 お話はよく分かります。そういうことができれば良いんですけ れども、現実の問題としてですね、小田原市、確かに中心都市として全体のことも考えて おりますが、行政手法を見ますと、現実は必ずしもそうではない。 例えば怒田開成小田原線の計画道路も、開成町で止まっていて、小田原部分はなされて -111- いない。そのために右岸は、南足柄から小田原まで直接大きなトレーラーが通れるような、 そういう道路がないといったようなことがありますので、これは小田原市が、その際、都 市計画をちゃんとやっておいていただいて、そういうふうな方向で進めていけば、既に解 決していたことでございます。 自己中心主義であるかどうかは別として、お城中心主義であることは間違いないなとい うふうに私は客観的には見ておりますので、そういったところをどうやって説得していく のかということが合併の大きなかぎになると思いますし、それを説得する自信があるのか ないのかということで、例えば市役所を思い切って今の小田原の曽比と南足柄の和田河原 ですかね、あっちからになりますか、あっちの辺りのを持ってくると、開成、南足柄、小 田原の辺りの声を持ってくるというようなことになれば、やはりそれは市長のおっしゃる ように中心地が移動して、南足柄、その中心地から周辺部にかけてということで発展が望 めるのかなというふうに思いますけれども、そのような御提案をされる気はないんでしょ う。どうですか。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 考えてみたいと思いますけれども、提案するかどうか、これはこれか らの検討次第だと思います。 それともう 1 つは、市長同士が何か話しすれば、こういった問題は解決するみたいなお っしゃり方は、ちょっとこれは事実に反するんじゃないかと思っています。 やはりですね、この地域を発展させるため、そして何か変えていかなくてはいけないと いうことについては、もちろん行政の長は認識しなくてはいけないんですけれども、本当 にそれを後押しするためには、商工会議所、商工会、青色申告会、そして一般の市民の方 たちが、本当にそれじゃなくてはだめなんだと、自分たちの発展は、すべての地域の発展 が前提であるということをですね、やはり認識していただくことが必要だというふうに考 えております。 そういう意味で、今私どもとしては、今の現状、そしてこれからこういう形でこの地域 づくりをやっていく必要があるのではないかということを、そういう行政同士だけでなく、 そういう経済界、そして市民の皆様方にもお伝えしようというふうに努力しているところ でもございます。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 瀬戸良雄議員。 -112- ○14番〔瀬戸良雄議員〕 お話の点はよく分かりますし、そういうふうに市民まで巻き込 んで全体に盛り上げていかなければ、なかなか合併という問題は解決しないというのは当 然のことですけれども、それをじゃどうやって盛り上げていくかということが大切だろう というふうに思います。 今、市長さんがるるお話しになったことは、話としては分かるんですが、個別具体性と いうものが非常に希薄であって、ビジュアルなところが見えない。市民にしても、商工会 にしても、御商売をやる方、あるいは企業にしても、市長は企業にいらしたからよく分か ると思いますけれども、すぐ 1 年後、2 年後、どういうような形で変わるのか、3 年後に はどういうような形になるのかということがなければ、計画は立てられないわけですね。 ですから、ビジュアルなものでなければ、なかなかそういったものに話が乗ってこれない ということで、抽象論を幾ら振りかざして大切だと言っても、それはただ外野で騒いでい るようなもので、実際の投球には結びついてこないというようなことだと思いますので、 是非ですね、もし合併を本当に推進するということで、そういうお気持ちがあるならば、 仮に小田原と南が合併したときには、どういうような形でもって南足柄としては提案して いくんだというビジュアルな形を市民に示していただいて、それによって合併を推進して いただく、そのような気構えを持っていただかなければならないと思うんですが、その点 はいかがでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 ちょっとおっしゃっている趣旨がよく分からないんですけれども、要 はPRのための活動をどういうふうに展開するかという御質問でしたら、私ども今現在、 なぜこの地域がこういう状況に置かれているか。そして、持っているもののよさはこんな ものがあるよと。そして、目指すところは、こういうところだという私なりの考え方の資 料を作っておりまして、それをいろいろな形で今説明会を行っておりますし、そのデータ そのものは、周辺のまちの議員さん、そしていろいろな団体のところにもお渡しして、こ れを勉強のために活用してくださいと。そしてまた、必要があれば、いつでもそういうと ころに説明に伺いますというお話もさせていただき、そういう形でいろいろな反応を頂い ているところでもございます。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 瀬戸良雄議員。 ○14番〔瀬戸良雄議員〕 今のお話も全く抽象論の話で、統計については、もともと統計 -113- を見れば分かる話なんですけれども、それ以外のこと、それを基に何を作っていくかとい うのは、道路網の整備は、どこにどういう道路を作るのかということが肝心で、それをい つごろまでにやるのかという、そういった計画性が行政には必要ではないか。そういうこ とを示していくというのが行政の役割であって、そのことを、そういうことができるのは、 合併をしなければできないんだよということをきちっと示すことが行政の役割ではないか、 あるいは市長の役割ではないかというふうに私は思うんですが、その辺はいかがでしょう か。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 問題は、鶏が先か卵が先かという形でございます。両方やっていかな くてはいけないということで、PRをすると同時に、ある程度の将来の青写真も作ってい ただく。本当の今、瀬戸議員がおっしゃっている、いつまでに幾らの金かけて、どこにど ういう道路を作っていくとか、それは正しく新しいまちづくりの合併の枠組みができて、 そして任意協議会、法定協議会等々で議論する内容かというふうに思っております。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 瀬戸良雄議員。 ○14番〔瀬戸良雄議員〕 その点は意見はかみ合わないようですけれども、任意協議会に 持ち込むためには、市民を説得しなければ、なかなか任意協議会に持ち込めないわけです から、少なくともいつ幾ら金が掛かるかじゃなく、こういう場所にこういうものを作りた いんだよという、こういうふうな方向を任意協議会で私たちは主張するんだよということ を市民に示さないと、なかなか市民の理解は得られないのではないかというふうに思うん ですが、その辺はいかがでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 おっしゃるとおりでございまして、道路だけに関して申し上げますと、 やはり南足柄と小田原をつなぐ新たな幹線道路が必要です。それから、先ほども瀬戸議員 さんがおっしゃったように、県西のこれからの発展の地域は、南足柄、開成、大井町のこ の足柄平野の中心でございます。そういうところに今度は右岸縦貫道を作る必要がある。 さらに、今、観光の観点でいきますと、当然のことながら南足柄と箱根を通じる道も必要 でございます。 それぞれの南足柄に関連したところだけを申し上げます。それ以外のところに関して見 ますと、これはまた将来の協議会で議論をされるべき内容でございますので、とりあえず -114- そういったところだけは必要であり、その合併によって小田原、南足柄の土地利用計画、 将来のインフラ整備、道路計画等々が整合性を持つような形に作っていくことは必要だと いうふうに今でも提起しているところでございます。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 瀬戸良雄議員。 ○14番〔瀬戸良雄議員〕 全体として合併を 1 市 8 町に提案ということですけれども、仮 に小田原だけの合併というふうになった場合、南足柄市が吸収合併のような形になってし まうのではないかという不安というかおそれが多々あるというふうに、市民の間にもある のではないかというふうに推察しているんですけれども、その辺を解消するためには、ど ういった手だてを考えているんですか。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 それは正しく任意協議会でですね、議論する内容だというふうに思っ ておりますので、任意協議会がまだスタートもしていません。また、提起もしているとこ ろでもございませんので、お答えできる状況にはございません。 ○議長〔服部俊作議員〕 瀬戸良雄議員。 ○14番〔瀬戸良雄議員〕 これも鶏が先か卵が先かというふうに言われそうですけれども、 まずそういった市民の不安を取り除かなければ任意協議会に持ち込めないのではないかと いうのが私の感覚でございますので、是非そういうことをきちっと市民に説明できるよう な状況を早く作っていただければというふうに思っております。 そして、本当に今のお話ですと、市長は、合併に大変前向きだなというふうには感じる わけですけれども、じゃ、その前向きであったなら、なぜ 9 月のときに、先ほどちょっと 私も一番最初に申し上げましたけれども、南足柄市はすごく貧乏なんだよと。実は小田原 市よりも貧乏ではないはずなんですが、そういったようなことを言って、あたかも合併の あれを阻害するようなことを、なぜそのような行動をとられたのかというのは、私はどう してもふに落ちないんですが、その辺はいかがでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 実態を明らかにして、変に隠し立てして後でもめるよりは、とにかく 良いところ、悪いところをさらけ出した上で、そして悪いところを自分の手で努力して直 した中で、後腐れなく前に進んでいくということが必要というのが私の考え方でございま す。これは既に同じような検討を進めてきて、同じような思いをしたことがございますの -115- で、そういう教訓をいかした上での対応でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 瀬戸良雄議員。 ○14番〔瀬戸良雄議員〕 包み隠さずありのままに話すということは、非常に大切なこと です。そういう情報を市民の方に提供する。それはどこの行政でもやっていることですが、 それを殊更過大に、ちょっと針小棒大というような言葉を使わせていただいたんですが、 殊更過大に言う必要があったのかどうかというのが、私の指摘しているところなんです。 それはどういうことですか。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 事実だからです。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 瀬戸良雄議員。 ○14番〔瀬戸良雄議員〕 事実であれば、今ごろ南足柄市は、市長さんの努力によって交 付団体の転落を免れたということであればあれなんですけれども、今ごろ交付団体になっ ているのではないかと思いますし、お隣の開成町はもう既に交付団体、今年度、交付団体 になっておりますけれども、そういった事実はないというふうに認識しておりますので、 市長が事実と言われることは、ちょっと違うのではないかと、9 月のときに言ったことと ですね。もしそういうことであれば、財政改善のためにしっかりと交付団体になる努力を しても良いのではないかというふうに思いますけれども、そういったこともされていなか ったということでございますので、ちょっと私と感覚、受け取り、昨日の答弁と同じく受 け取り方の違いですというふうに言われればおしまいなんですけれども、その辺はどうな んでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 どうも瀬戸良雄さんは、南足柄の財政の実態についての御認識が少し 私と違って楽観的にお考えのようでございますけれども、こういうデータを少し申し上げ たほうが分かりやすいかもしれません。 南足柄は平成 20 年度の財政力指数、豊かさの度合いでございますけれども、全国上か ら 80 位でございます。しかしながら、経常収支比率 99.9、もう入ってきた金を全部使っ てしまうという意味でいきますと、全国でワースト 52 位でございます。要はたくさん入 ってくるけれども、みんな使っちゃっていると。要はまだまだ平成の始めからの財政のぜ い肉体質が残ってしまっているという状態でございます。当然使っているお金、99.9%使 -116- ってしまっているんですから、その時点から今度は税収が落ちてくれば、当然赤字になり ます。 それから、その赤字をそのまま続けていけば、財政再生団体、その前に健全化団体があ りますけれども、そういうところにすぐ陥ってしまいます。要は財政力指数が 99.9、そ れよりも悪いところになれば、今、全国的に財政の問題がいろいろ取りざたされているよ うな団体がひしめいているわけでございます。南足柄はそういうところの一歩近くに残念 ながらいるという、そういう状況でございます。 金があるから何とかできるというのではなくて、収入と支出のバランスが悪いというこ とが今の財政の問題でございます。それを十分認識していただいて、それで支出のほうを 抑えることで、経常収支比率を 90%に持っていくということが南足柄の財政健全化の方 向ではないかというふうに考えているところでございます。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 瀬戸良雄議員。 ○14番〔瀬戸良雄議員〕 経常収支比率 99.9%ということは、私もよく承知しておりま すし、なぜそうなったかという原因もよく分かっております。それはずっと 7 年間、これ は 12 月の議論の蒸し返しになりますけれども、7 年間、市長さんがなられてから、職員 の人件費をずっと放っておかれた。そのために人件費比率が 43.2%だったかな、43.2% になって、神奈川県の平均の自治体の人件費比率は 31%ぐらいだったと思いますけれど も、同規模だと 28%というようなことで、そこの部分が非常に 7 年間何の手もつけなか ったため、そのために、今現在、職員の方が痛みを伴っているので、これは申し上げるつ もりはなかったんですけれども、市長さんがそういうことをおっしゃいますので、ちょっ と一言言わせていただきたいんですが、そこのところはきちっと軟着陸できるような形を ちゃんととっておられれば、職員の方の痛みもなく、今現在ちゃんと経常収支比率 90% 近くでもって納まっていたのではないかというふうに推測しているんですが、そういった 御責任をお感じになりませんか。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 正しく感じているところでございます。そのためにこそ、今、皆さん 方にも御協力を頂いて行政改革を進めているところでございます。 ただ、申し上げておきますと、今の現状の大きな背景、これは景気の中での減収という こともございますけれども、やはり平成の始めから大きな建物を作ってきて、そしてまた、 -117- 職員の数を増やしてきて、それが平成 10 年ごろ大きな減収の中にあってみても、十分な 対応がとれていなかったと。 私ども平成 15 年から大幅に減収の中で、財政健全化プログラムを平成 19 年までやって まいりました。20 億円のコストダウンの効果を出してまいりました。そして、ようやく 一段落をついたところと思っておりましたけれども、また大きなリーマンショックがござ いまして、更にやっていかなくてはいけない。そういう意味では、御指摘のとおり、もっ と激しくぎりぎりやっておけば良かったなというふうには思っているところでございます。 いずれにしましても、現状を変えていくためには、過去を振り返ってもしようがありませ んので、今からやっていくということでございます。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 瀬戸良雄議員。 ○14番〔瀬戸良雄議員〕 よく建物のことを前の人が建てたからとおっしゃいますけれど も、物件費については、そんなに県の平均と変わりない、若干高いですけれども、0.数% ですからほとんど変わらないということですから、そういうおっしゃり方は、もうよした ほうが良いのではないかというふうに思います。 これからの市長さんの合併に対する考え方、あるいは市政運営の考え方に対して十分と 注視しながら、どのような方向でかじを取っていかれるかということをきちっと見つめて いきたいと思います。 これで私の質問を終わります。 ○議長〔服部俊作議員〕 以上で瀬戸良雄議員の質問を終了いたします。 ──────────────────────────────────────────────── ◇ ○議長〔服部俊作議員〕 内 田 克 己 議員 次に、4 番内田克己議員の質問を許可いたします。 内田克己議員。 (4番 ○4番〔内田克己議員〕 内田克己議員 登壇) おはようございます。通告に従いまして、私は、1 番、先ほど瀬 戸議員の中でも出てきました竹松壗下地区の足柄産業ビレッジ構想について、2 番目とし -118- て、公用車の更新についてをお伺いいたします。 まず、足柄産業集積ビレッジ構想についてでありますが、昨年 9 月に県の第 6 回線引き 見直しがなされ、工業系特定保留区域の許可が下り、神奈川県下においては、新規に設定 されたのは、3 箇所のみだったと聞いております。 さきの第 1 回定例会において、市民派会議の代表質問にも、市長は 30 年先に足柄産業 集積ビレッジ構想ができていて良かったと思えればと答えておられましたが、国の施策が 農業、農家の保護や食糧自給率の 50%目標等々が打ち出されております。したがいまし て、5 年ごとの見直しなども厳しくなるのではと危ぐする次第であります。私は、一刻も 早く計画を打ち出すべきではないでしょうかと思います。 そこで、1 点目、現在までに地権者に対し説明会を行っておられますが、その内容を含 め足柄産業集積ビレッジ構想の進ちょく状況についてお伺いいたします。 2 点目として、足柄産業集積ビレッジ構想の整備手法について、方法はいろいろ考えら れますが、市はどのような方式を考えられているのかお伺いします。 3 点目として、足柄産業集積ビレッジ構想の今後のスケジュールについてお伺いいたし ます。 2 項目めとしまして、公用車の更新について。 現在、南足柄市役所の公用車の保有台数、特殊車両を除きまして何台あるのか。また、 過去 5 年間の更新実績をお伺いいたします。 2 点目、本年 1 月 23 日に松沢県知事をお迎えして、県西地域政策研究会がありました。 その席で松沢知事は、神奈川力の一つとして、日産の本社のある関係上、電気自動車の普 及に力を注ぎたいし、神奈川県から世界に向けて発信したい考えを述べられました。 その後、2014 年までに電気自動車 3,000 台普及や金銭的な負担軽減のため、EV車購 入者への補助金支給、一部県内有料道路通行料や駐車場使用料が半額になる補助も開始い たしました。そのような状況が整いつつある中で、2 市 8 町において先駆けて電気自動車 の導入を図るべきだと考えますが、そのような考えがあるのかお伺いいたします。 以上、2 項目 5 点について 1 回目の質問といたします。 (4番 ○議長〔服部俊作議員〕 (沢 ○市長〔沢 長生〕 内田克己議員 降壇) 市長。 長生市長 登壇) それでは、内田議員さんの御質問にお答えをさせていただきたいと思 -119- います。 足柄産業集積ビレッジ構想の進ちょく状況ということでございます。 進ちょく状況及び整備手法、それから今後のスケジュール、こちらのほうにつきまして は、後ほど都市整備部長のほうより御説明を申し上げますけれども、私のほうから、1 つ 今、両方向でこのビレッジ構想の事業を進めているということを御報告させていただきま す。 まずは、地権者、そして地域の皆様方の御同意を頂くための活動を続けているというこ とでございます。これは担当課長、担当者のほうで地道に地域の皆様方とともに勉強会、 そして説明会等々を行っているところでもございます。 もう 1 点は、やはり企業誘致の活動を行わなくてはいけないということで、現在、こう いった活動も展開をしているところでございます。そういう全国的な工業用地のあっせん の団体、そしてゼネコン、さらには個別の企業等に、担当者のほうに行ってもらって交渉 しているところでございます。 そういう中で、どんな状況かといきますと、新規投資を行うというふうな企業も大分見 えてきたのかなということでございます。当然ソーラーパネルだとか、自動車用のバッテ リーだとか、さらには食品関係といったところに関して見ると、それほど景気の影響も大 きくないということで、こういうところは土地をまた求めているようなところもございま す。 そして、更にはビレッジ地域につきましては、首都圏より非常に近い、さらには東名の 大井松田から 10 分以内。そして、更には平地にある。大体新しい工業地帯は、山の中を 切り開いてやるようなところも多いわけでございますけれども、平地にあるということと、 それから豊富な工業用水が使える等々のいろいろなメリットが逆に相手方から教えていた だくような、そういうことがございます。 いずれにいたしましても、これから多くの進出企業を求めて企業訪問、そしてそういう ところの仲介していただくようなところにも含めて、企業誘致の活動を更に積極的に展開 していきたいというふうに思っておるところでございます。 それから、電気自動車の導入に関してということで、率先して入れたらどうかというふ うなお話でございます。御指摘のとおりに、神奈川県の松沢知事が非常に電気自動車の普 及を推進していらっしゃいます。南足柄市としても、公用車の導入という観点で検討はし ているわけでございますけれども、維持管理費、充電インフラの整備も含めて、まだまだ -120- 割高であるという、そういう問題もございます。 ただ、環境対策を進めているという姿勢のPRという、そういう観点もございますので、 まだ経済的なメリットは余りないかもしれませんけれども、環境対策を進めているという ふうなメリットも考えながら検討していきたいというふうに思っているところでございま す。 特に今、電気自動車関係でいきますと、技術進歩が非常に著しくて、今、国の外郭団体 でございます新エネルギー産業技術総合開発機構の通称NEDOと言っていますけれども、 そこの技術革新のロードマップでいきますと、今後 5 年間ぐらいで出力が 1.5 倍、コスト が半減ぐらいになるだろうというふうな、そういうお話もございますので、そういった動 向もにらみながら検討してまいりたいと思っております。できる限り南足柄の環境に取り 組む姿勢というものも出していけたらというふうに思っているところでございます。 私のほうからは以上お答えをさせていただきます。よろしくお願いいたします。 (沢 ○議長〔服部俊作議員〕 長生市長 降壇) 都市整備部長。 ○都市整備部長兼都市整備課長〔木村秋雄〕 それでは、足柄産業集積ビレッジ構想の事業 の進ちょく状況についてお答えさせていただきます。 竹松壗下地区につきましては、昨年の 9 月に工業系の特定保留区域に設定された旨を 11 月開催の第 8 回説明会で地権者等の皆さんに報告させていただきました。 その後、平成 18 年 10 月から 21 年 11 月までの 3 年間、地権者の皆さんへ説明してまい りました本地区の土地利用について、その同意状況を調査することを目的として、地権者 等 186 名を対象に 2 回目の意向確認調査を実施いたしました。その回収率は 76%で、141 名の皆さんから回答を頂きました。 まず、ビレッジ構想による土地利用の必要性はおおむね分かる方が 70 人で、率では 50%でした。次に、ビレッジ構想による土地利用の必要性はまだよく分からない、こうい う方が 39 人で、率で 27%。また、ビレッジ構想による土地利用は反対である、こういう 方が 32 名、率で 23%という結果でございました。これらの結果は、3 月中旬に開催しま した第 9 回地権者等説明会にて報告させていただいたところでございます。 また、企業誘致につきましては、ただいま市長より説明がありましたが、これまで市長 自らのトップセールスを展開してまいりました結果、この 5 月には企業進出に詳しい 3 社 のゼネコン等の担当者とビレッジ担当者との面会機会を得ることがかない、ビレッジ構想 -121- による全体の事業計画や、その土地利用の方針について説明をしたところでございます。 今後も地権者等の皆さんとの合意形成を図るための説明会等を開催すると同時に、県の 企業誘致担当部局と連携を図るなど、企業誘致のための活動も行っていく予定でございま す。 次に、2 点目の整備手法はどのような方式を考えているかということにつきましてお答 えいたします。 整備手法についての市の考え方につきましては、昨年 11 月開催の第 8 回説明会で、地 権者等の皆さんに報告をさせていただいたところでございます。それは、大きな面積を求 めて進出を希望する企業がないという状況がある中で、市としましては、土地区画整理事 業の手法で土地利用を図っていきたいという考え方を示しました。その理由は、1 つとし まして、地区内に居住されている皆さんの居住エリアを設けることができること。2 点目 としまして、直接買収にありがちな残地や面積の小さな土地が生じることがなく、土地の 面的な整備ができること。3 つとしまして、税制面で特例措置があることなどであります。 次に、3 点目の今後のスケジュールについてお答えいたします。 大まかなスケジュールは、地権者等の皆さんとの合意形成を図るための説明会等の開催 や県などの関係機関との事業協議、調整を行うと同時に、企業誘致のための活動をこの 22、23 年度に行っていく予定でございます。24 年度には、市街化区域への編入に向けた 都市計画案及び工業系土地利用計画の実現に向けた事業計画案の検討を行っていく予定で ございます。 そして、25 年度に都市計画及び事業計画についての決定、変更手続を県に対して行い、 平成 26 年度初旬には、市街化区域への編入を予定し、その年度の末には工事に着手する というスケジュールでございます。 ただし、早期進出を希望する企業があれば、事情に応じた早期対応も考えていきたいと 思っております。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 総務部長。 ○総務部長兼管財用地課長〔鎌田雅博〕 それでは、公用車の更新について回答させていた だきます。 平成 22 年度現在の保有台数は 80 台でございます。 更新の実績、過去 5 年間でございますが、平成 17 年度 5 台、平成 18 年度 8 台、平成 -122- 19 年度 7 台、平成 20 年度 7 台、平成 21 年度 4 台となりまして、31 台でございます。 更新につきましては 31 台、5 年前と同数でございます。廃車も同数でございます。 公用車の使用年数や走行距離などについては、更新の基準は特に設けておりません。大 きな故障等ない場合は、可能な限り使用しておりますので、使用状態に応じて当然耐用年 数も変わってきているというのが現状でございます。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 内田克己議員。 ○4番〔内田克己議員〕 それでは、ビレッジ構想に関して再質問をさせていただきます。 ただいま土地区画整理の手法を使うという回答でありましたが、大手ゼネコンなり何な りに任せた開発方法は考えなかったのかどうかお聞かせください。 ○議長〔服部俊作議員〕 都市整備部長。 ○都市整備部長兼都市整備課長〔木村秋雄〕 開発手法につきましては、種々検討させてい ただきました。その結果、今時点では、区画整理手法のが地権者の皆さんの意向等々に沿 うんじゃないかという考えを持ちまして、区画整理の方針ですという状況でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 内田克己議員。 ○4番〔内田克己議員〕 この組合方式と、それから大手企業に任せてやる方式の掛かる費 用、そういうのは検討されたのでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 都市整備部長。 ○都市整備部長兼都市整備課長〔木村秋雄〕 事業費の算定というお話かと思うんですけれ ども、それについては特に行ってございません。 ○議長〔服部俊作議員〕 内田克己議員。 ○4番〔内田克己議員〕 そうしますと、飽くまで地権者のことうんぬんを考えてというの が大きな理由になりますでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 都市整備部長。 ○都市整備部長兼都市整備課長〔木村秋雄〕 大手企業がやった場合というのは、多分開発 行為のお話なのかなと思うんですけれども、開発行為になりますと、直接ほとんど買収す るという部分で、全面買収が通常でございます。 それと、区画整理になりますと、居住エリア、そういうものも設けることも可能だとい う部分がございまして、意向調査等の結果等も踏まえますと、皆さんですね、地元にいた いよと、こういう希望の方も多くいらっしゃいますので、それと併せて国庫補助、組合施 -123- 行でも面積要件はございますけれども、国庫補助の対象等にもなりますので、その辺を考 慮しまして、現在のところ区画整理方式がよろしいんじゃないかということでございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 ちょっと補足をさせていただきます。 平成の始めのころ、結構全国の自治体と組んで開発をやったような、ゼネコンさんに担 当部長さんも来ていただきまして相談しましたら、最近はゼネコンはこのたぐいのことは 余りやらないと。ですから、こちらのほうから水を差し向けたときも、今は会社の方針と して、過去、痛い目に遭っているという中で、やはりいろいろなノウハウの提供はするけ れども、直接自分たちがその事業にかかわるようなことは避けたいというふうな御意向も ございました。 それで、区画整理法にしたというわけではございませんけれども、そういうゼネコンさ んの意向みたいなものも確認したところでございます。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 内田克己議員。 ○4番〔内田克己議員〕 区画整理組合方式でいくというふうに解釈いたします。 1 点、組合方式でやりますと、年数がどうしても長く掛かるという欠点があります。過 去のいろいろな区画整理の事例を見ますと、どうしても長い年月が掛かってしまうと。 今回、大きな地主さんを中心でしたが、調べ、ちょっと調査いたしました。多くの方が 一刻も早くを望んでおられます。そういう点を是非とも考慮に入れて取り組んでいただけ ますでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 都市整備部長。 ○都市整備部長兼都市整備課長〔木村秋雄〕 この事業、地権者の皆さんの御理解と御協力 がなければ絶対進みませんので、そういうことに関しましては、今まで以上にそういう協 議とか、説明会とかさせていただきまして、より理解等を深めていただき、早期事業化と いうふうに進めていきたいと思っています。 ○議長〔服部俊作議員〕 内田克己議員。 ○4番〔内田克己議員〕 そういう方式でやっていただければ幸いだと思いますが、実は持 ち家の方々が動きたくないんだよという方がほとんどおられます。そういった方たちの移 転先うんぬんは、この区画整理でいくと、その場にとどまることができるんでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 都市整備部長。 -124- ○都市整備部長兼都市整備課長〔木村秋雄〕 意向調査の結果も、相当数の方が、現に住ん でいる場所、あるいは自治会、あるいは南足柄市内ということの希望等がございました。 そんな中で、当然区画整理ですから換地等を行いますので、換地を行いますから、居住地 域ということで、現の市街化区域でございますね、住宅側、そちら側のほうに、できれば 住居系のエリアを設けて、希望される方はそちらのほうへ換地というような形がやれれば なというふうに考えています。 ○議長〔服部俊作議員〕 内田克己議員。 ○4番〔内田克己議員〕 今後のスケジュールで 25 年ぐらいまでに計画案を発表されると いうただいまの説明でありましたが、まずこういったビレッジ構想においては、道路は真 っ先に線を引いていかなければいけないと思うんですが、その辺の構想はもうあるんでし ょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 都市整備部長。 ○都市整備部長兼都市整備課長〔木村秋雄〕 まだ具体的な構想等はございませんけれども、 周辺道路を使わなくてはいけないという部分は確かにございますので、先ほどちょっと説 明いたしましたけれども、これから 24 年度に行う事業計画の案、これを作ることがござ います。そのときに概略設計ということで、そういう事務を行いますので、そのときに今 御指摘のような道路、計画地内の道路関係等々、あるいは公園等も含めまして、それの案 ができますので、そういうことでより計画を確実なものにしていきたい、このように思っ ています。 ○議長〔服部俊作議員〕 内田克己議員。 ○4番〔内田克己議員〕 現在、市役所内にはいろいろな問題がありまして、抱えておる状 態ですが、市長には、そういった諸問題は副市長に任せて、市長には是非ともこれからも トップ外交を用いて、企業誘致、最善の努力をしてもらいたいと思いますが、いかがでし ょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 おっしゃるとおりに、今でも実務的なところに関して見ますと、副市 長にお願いしておりまして、私のほうは、霞ヶ関界わいだとか、県庁のほうによくお邪魔 させてもらっているところでございますけれども、これから特に御指摘のとおり、いろい ろな企業のところも回って、来てくれるところを早くつかまえていきたいというふうに思 っているところです。 -125- ○議長〔服部俊作議員〕 都市整備部長。 ○都市整備部長兼都市整備課長〔木村秋雄〕 ちょっと議員さんにお尋ねしたいというのは 恐縮なんですけれども、先ほど土地区画整理組合とお話しになっているようですけれども、 土地区画整理ということでよろしいんですね。土地区画整理事業ということでよろしいん ですね。 ○4番〔内田克己議員〕 はい。 ○議長〔服部俊作議員〕 内田克己議員。 ○4番〔内田克己議員〕 それでは、2 点目の公用車の関係ですが、先ほどインフラ整備が 不十分うんぬんの話、市長さんされましたが、実は神奈川県、特に県西地域に松沢知事が EV車の普及に力を入れている面がありまして、要するにバッテリー充電ステーションで すか、バッテリーチャージステーション、これを神奈川県は 2014 年度までに急速充電器 を 100 基、100 ボルト、200 ボルトの充電コンセントを 1,000 基設置するうんぬんを発表 されております。この地域では 5 町に確かもうできていますよね。そういったことがあり ますので、私は、この更新状況からして、年に 4 台、7 台、8 台から 4 台ぐらい更新され ているんですが、電気自動車 1 台で良いんです。1 台入れてくださいよ。 それは、この南足柄がそれを真っ先に入れることが大事なことであって、エビでタイを 釣るわけじゃないんですけれども、箱根への道路を抜けるうんぬんを幾ら言っても、なか なか聞いてくれません。神奈川県の言うことも多少聞いて大きな仕事を取ると、これはパ フォーマンスでも構いません。1 台で良いですから、とりあえず入れると。順次更新する うんぬんは、これだけでも良いですよ、口だけでもね。そういった考えを是非とも持って もらいたんですが、いかがでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 おっしゃるとおりに、環境対策という意味では、非常に県も力を入れ ておりますし、また箱根も箱根EVタウンプロジェクトという格好で進めております。小 田原市のほうも、そういう意味ではEVの導入も積極的に力を入れていこうというふうな お話もございます。そういう動向も見ながら、トップバッターになるかどうか分かりませ んけれども、前向きに検討はしていきたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 以上で内田克己議員の質問を終了いたします。 ここで 10 時 45 分まで休憩といたします。 -126- 休憩 午前10時31分 ──────────────────────────────────────────────── 再開 ○議長〔服部俊作議員〕 午前10時45分 再開いたします。 ──────────────────────────────────────────────── ◇ ○議長〔服部俊作議員〕 上 野 スズ子 議員 次に、11 番上野スズ子議員の質問を許可いたします。 上野スズ子議員。 (11番 ○11番〔上野スズ子議員〕 上野スズ子議員 登壇) 議長より質問の許可を頂きましたので、通告に基づき順次質 問をさせていただきます。 1 項目目として、組織、機構の見直しについて伺います。 本年第 1 回定例会で、緑水会の代表質問で、縦割り行政からの脱却について質問いたし ましたところ、市長は、23 年度の組織改革に向け、組織、機構の見直し案を作成し、組 織のスリム化で効率的かつ機動的な組織を目指すと言われました。そこで、組織改革の目 的と進ちょく状況について伺います。 次に、班長制導入の目的と班長の職務内容について伺います。 23 年度の組織改革に向け、22 年 4 月から試行的に導入されています班長制の目的と、 その職務内容について伺います。 次に、再任用職員の実力発揮について伺います。 再任用制度は、長年の知識と経験をいかした人材登用ですが、任用期間が 2 年間から現 在では 1 年間となっています。1 年を経過いたしますと、身分は嘱託員の扱いとなるよう です。市長は日ごろから人件費の抑制を図る上で、再任用の職員を活用すると言われます -127- が、働く人にとっては、その処遇によって働き方を変えるようなことはないと思いますが、 1 年間という短い期間で職場における責任ある仕事と、今までに培ってきた知識と経験を 十分に発揮することができるでしょうか、市長のお考えを伺います。 次に、臨時職員の採用方法について伺います。 団塊の世代の定年退職者の大量退職は、23 年 3 月で一通り終了するようですが、その 退職者を補充する代わりに臨時職員が増加しています。そこで、臨時職員の採用方法につ いてお伺いいたします。 次に、2 項目めとして、観光政策についてお伺いします。 本市は神奈川県の西端に位置し、箱根外輪山のふもとに広がる緑と水が豊かな美しいま ちです。歴史伝説があり、足柄山の金太郎伝説も息づき、金太郎のふるさととして全国的 に知られています。 南足柄の観光パンフレットをじっくりと広げて読んでみますと、素晴らしい自然と歴史 と伝統文化が詰まっています。このぎっしり詰まった宝庫を南足柄の資産として、宝とし て、観光スポットとして、魅力のあるPRをし、多くの観光客に当地を訪れてもらいたい ものです。そのためには、市挙げての観光政策をしっかり掲げることにあると思います。 市長のお考えになる観光政策についてお伺いいたします。 次に、本市の入り込み観光客のポイント方法について伺います。 市内各地に自然散策コースや歴史散策コース、ハイキングコース、花の時期に多くの人 が訪れる花紀行と、南足柄においでいただいた人をすべて観光客ととらえ、年間観光客 100 万人と言われる南足柄入り込み観光客の数値をアップさせることだと思います。 そこで、入り込み観光客のポイント方法についてお伺いします。 次に、「ふるさと大使」の任命についてお伺いします。 南足柄の象徴であります金太郎を地域活性化につなげようという趣旨で、新しい金太郎 キャラクターを募集しました。日本各地はもとより、外国からも応募があり、504 人の人 が 697 点も考案してきました。これらの金太郎キャラクターは、今後、観光や商工振興な ど幅広く活用し、南足柄の宣伝マンとして大いに活躍してもらい、南足柄を元気付けてほ しいと思います。 そこで、その新しいキャラクターの着ぐるみ人形を南足柄市観光協会が製作中で、近日 中にでき上がってくると聞いております。その新しい着ぐるみ人形と、従来から活躍して いる金太郎着ぐるみ人形に「ふるさと大使」と任命し、本市の各種事業のイベントに参加 -128- し、宣伝マンとして登場願ってはと考えますが、見解を伺います。 次に、3 項目めとして、足柄森林公園丸太の森の無料開放についてお伺いします。 5 月 23 日に天皇皇后両陛下をお迎えし、第 61 回全国植樹祭が開催されました。南足柄 がお手植え会場と決定しましてから、植樹祭に向けての機運は、市長を始めとして市民の 盛り上がりが高まってまいりました。 当日は雨の中での植樹祭でしたが、用意周到に準備されたすべての関係者の御努力で、 無事成功裏に終了し、関係者の皆様、ほっとされていることと思います。誠に御苦労様で ございました。心より御慰労申し上げます。 その植樹祭に向けて道路整備、森林整備、環境整備等が行われ、森林公園丸太の森園内 の整備も進みました。私も植樹祭に参加して、丸太の森園内が間伐されて非常に明るくな り、歩きやすく整備されていたことに驚きました。今までのうっそうと繁った森のイメー ジは払拭されました。森林浴をしながら自然植物観察をし、健康ウオークが楽しめる絶好 のポイントではないでしょうか。 そこで、市民の植樹祭の感動冷めやらぬときに、丸太の森を期間を定めて無料開放し、 市民サービスをしたらと考えますが、見解を伺います。 以上で、ここでの質問を終わりといたします。 (11番 ○議長〔服部俊作議員〕 (沢 ○市長〔沢 長生〕 上野スズ子議員 降壇) 市長。 長生市長 登壇) それでは、上野議員さんの御質問にお答えをさせていただきたいと思 います。 最初の平成 23 年 4 月に行政組織の見直しを行うということでございますけれども、そ の進ちょく状況ということでございますけれども、基本的には、まず目的のほうは、社会 情勢の変化、そして住民ニーズに柔軟に対応できる組織にする必要があるということ。そ してまた、組織をスリム化し、職員数の削減にも対応した効率的かつ機動的な組織にする ものでございます。 職員数を減らす中、そしてまた管理職を減らす中で、効率的な、そして市民サービスを 落とさない、そういう業務の実現のためにこれを行うものでございます。 平成 21 年度に、課長クラスから成ります行政事務改善委員会において提案を頂き、原 案を策定したところでございます。一応そういうものも考慮いたしまして、来年度のなる -129- であろう姿を想定しながら、一部今年の 4 月の人事異動につきましても、一部先行したと ころもございます。 ちなみに、広報広聴課長、そして秘書室長の兼務等々につきましては、そういう考え方 に沿ったところでもございます。 見直しの際の基本的な考え方といたしましては、スケールメリットをいかすために、1 課当たりの職員数を 20 名程度にして、課の数を大幅に減らしていくということを考えて おります。その 20 名ぐらいになりますと、なかなか課長さんの管理スパンが広くなりま すので、班長制を導入することによって、課題等に対応しながら、より細かな管理ができ るような体制づくりも併せて検討しているところでもございます。 今現在あります 8 部 4 室 30 課をとにかく大ざっぱにいきますと、3 分の 2 ぐらいにす るという、そういう方向で今検討を進めているところでもございます。平成 23 年度 4 月 の組織改革に向けて、この 8 月をめどに庁内で検討するとともに、その案につきましては、 行政改革推進委員会にも御審議を頂きながら最終案を決定して、議会のほうに上程をさせ ていただきたいというふうに考えているところでもございます。 班長制につきましては、後ほど総務部長のほうより、その細かな内容等についてのお話 をさせていただきたいと思います。 私のほうから再任用職員の実力を発揮させる方法、1 年ではなくという、そういうお話 もございましたので、そちらのほうをお答えをさせていただきます。 本市につきましては、平成 17 年より再任用制度の導入をしておるところでございます。 今日、厳しい財政状況を踏まえた中で、総体的に他市町と比べて職員数が多うございます。 現在、定員の適正化を更に強力に進めていく所存でもございますけれども、そういう中で、 平成 22 年 4 月から任用期間を 1 年に限り、任期の延長はしないということで御理解をし ていただいているところでございます。再任用期間が終了した後につきましては、業務の 必要性等に応じまして非常勤の嘱託員として 1 年間雇用するということも考えているとこ ろでございます。 ただ、当面の問題は別といたしまして、退職者の不補充により正規職員がこれからどん どん減ってまいります。減員になります職員を補完すると同時に、長年にわたる経験、知 識を業務の遂行に活用するということで、果たすべき役割は極めて大きいというふうに考 えております。 今後、組織、機構の見直しや定員管理の適正化を進めていく中で、再任用職員の職域の -130- 拡大、任用期間の延長等についても積極的に行うような検討を進めてまいりたいというふ うに思っております。 当面の職員減を進めていくだけでなく、将来的に考えてみますと、南足柄においても労 働人口が大幅に減ってまいります。そういう中で、定年の延長、再任用等で高齢者の皆さ ん方の働く場所が、逆に働いていただかなくてはならないという、そういう時代が来ると 思っております。当面は、ちょっとなかなか厳しい状況が続いておりますけれども、長い 期間で見ますと、そういうベテランの方たちの知識、力をですね発揮できるような環境を 作ってまいりたいというふうに思っておるところでございます。 続きまして、観光政策でございます。これも私のほうからお答えをさせていただきたい と思っております。 広域的にまず進めていく必要があるということでございますけれども、まずはそのため に南足柄の観光資源の再発見というか、再発掘、そして再活用ということも必要かという ふうに考えているところでございます。そのために現在の観光事業のほかに、今後、観光 ボランティアガイド、史談会等と連携しながら、本市の観光資源の再発掘や活用を図って いきたいというふうに考えております。 具体的には、修行、座禅ができる最乗寺、やはり今、心の問題、そしてお寺で修行する ということもブームになってきておりますので、是非これは最乗寺さんのほうとも連携を とりながら、こういうことができないかということを考えていきたいと思っております。 それから、江戸時代から幸福を求めて巡ったお寺参りというものもございます。特に南 足柄は福の字のつくお寺がございます。そういう意味で、今、六福寺ということで、そう いうものの回るような仕組みも、仏教会等とちょっとお話をしているところでもございま す。 同じく南足柄は、やはり万葉の時代から栄えたところでございまして、平安時代の仏像 が非常に多いということもございます。六福寺の巡りと併せまして、こういう平安時代の 仏様の像をお参りするというふうなことも、一つの観光資源として活用できるのではない かというふうに考えております。 更には、今、商工会と連携しながら、金太郎のふるさととしてのいろいろな観光拠点整 備を行っているところでもあります。 更には、こういった活動をできる限り若い人たちにも加わっていただくということでや っていきたいというふうに思っております。 -131- こういう中で、まず地元の力をいかす中で広域観光も進めていく必要があるのかなとい うふうに思っております。現在でも、西さがみ観光協議会、それからあしがら観光協会等 で広域的な観光キャンペーンを実施しているところでもありますし、1 市 5 町で実施して おりますあしがらリバーフェスティバルも、新しい観光資源というふうにも考えていると ころでございます。 現在行っておりますハナアオイまつり、開成のあじさい、そして松田のハーブ園との連 携もかなり定着してお客さんが来るようになりました。それから、開成町との連携で、 ひいな 雛 の競艶ということで、瀬戸屋敷、それから郷土資料館のお客さんもかなり増えてくる ようになりました。こういった中で、地域おこしを進めておりますNPO法人金太郎プロ ジェクト推進委員会も、市の中だけでなく、市外の委員さんも入れた形での広域観光事業 を展開しようとしているところでございます。 特にB級グルメでいろいろ全国の大きな大会に参加し、この地域の訴求及び、そして上 位に入賞することによりまして、やはりまさカリーの御当地フードが地元産業にとってみ ても、大きな経済的メリットが出てくるようなことも考えてまいりたいというふうに思っ ているところでございます。 さらに、今年度からは、県西 2 市 8 町で熱海市を加えた 3 市 8 町で実施いたします箱 根・湯河原・熱海・あしがら観光圏推進協議会が、そしてその計画が 4 月 28 日付で観光 庁から認定をされました。今後は、こういった広域観光圏をより具体的な形で展開できる ようにしてまいりたいというふうに思っております。 広域観光圏は、連泊のできる周遊コースの整備ということが中心になります。そういう 中で、南足柄と箱根町をつなげる道というものも進めてまいりたいというふうに考えてい るところでもございます。 特に今回の観光圏の考え方といたしますと、熱海・西湘地区が全国的な知名度の観光地 として、また温泉資源を持っている。そして、更には海というもの、足柄上地域につきま しては、四季を通じた花、それから農業体験、そして山、更には南足柄の最乗寺、アサヒ ビールといった、そういうものと大きく連携をとりながら、連泊のできる魅力ある観光地 を作って、3 市 8 町で作っていけたらというふうに思っております。 とりわけ、足柄上地域のほうにつきましては、この 3 市 8 町で 4,000 万人を超える観光 客の中で、その 10 分の 1 ぐらいしか、この地域に今、観光客がございません。そういう 中で、入り込み客を倍増できるような方策を進めていく必要があるのかなというふうに考 -132- えております。これは南足柄としても、積極的に力を入れてまいりたいというふうに思っ ております。 それから、入り込み客のカウント、数の勘定の仕方でございますけれども、これにつき ましては、ちょっと専門的になりますので、産業建設部の担当者のほうから御説明を申し 上げたいと思っております。 「ふるさと大使」の任命ということでございます。 キンタローマン及び金太郎につきましては、ふるさと大使、観光大使として任命をとい うお話でございますけれども、是非これは実現をさせていきたいというふうに考えており ます。 ただ、キンタローマンそのものにつきましては、あしがら観光協会の所有のものでござ いますので、そちらのほうと相談しながら実現の方向でやってまいりたいというふうに思 っております。 今現在、上野議員さんも御指摘のように、普通の金太郎さんとキンタローマンの着ぐる みを作っているところでもございます。そしてまた、キンタローマンが登場するショーの シナリオも作っているところでもございます。 そういうものをいかしまして、南足柄のPR、更には南足柄のいろいろな観光地、更に はお土産等々のPRに使っていくということも考えていきたいというふうに思っておりま す。 当然そういう商業的な使い方、プラス、それから教育、子育て支援にも活用して、南足 柄のアイドル、外に向かっては、ふるさと大使、観光大使として活躍してもらうというこ とは、是非進めてまいりたいというふうに思っております。 それから、丸太の森の無料開放ということでございます。 先ほど御丁寧に市の職員、ボランティアの皆さん、さらには県等々のいろいろな努力に 関して褒めていただいたことを感謝申し上げる次第でございます。 丸太の森につきましては、今回の植樹祭の開催によりまして、全国的に知名度がアップ して、これからこの地域を訪れる方が多くなってくるだろうということが予想されます。 現在、11 月に開催されております森の大地祭、それから 2 月下旬から 3 月上旬にかけ ております森のひなまつりについては、期間を限定して無料開放を実施しているところで ございます。今年度もまた森の大地祭の日に合わせて無料開放日を拡大、サービス向上に 努めていきたいというふうに思っているところでございます。 -133- そして、また来年度以降につきましては、全国植樹祭記念日又は第 3 回植樹祭開催日に、 そういう無料開放を実施するかは、これからちょっと検討をさせていただきたいというふ うに思っているところでございます。できる限り多くの方に触れていただき、来ていただ き、良さを分かっていただいた中でリピーターとなるような、そういうことを期待したい というふうに思っております。 私のほうから以上お答えをさせていただきました。よろしくお願いいたします。 (沢 ○議長〔服部俊作議員〕 長生市長 降壇) 総務部長。 ○総務部長兼管財用地課長〔鎌田雅博〕 それでは、班長制の導入の目的と班長の職務内容 について答弁させていただきます。 班長制については、平成 23 年度の組織改革に向け、部課の大幅な統合による組織、機 構の見直しが検討される中、事務量が増大いたします部課長を補佐する体制の強化を目的 に、課長補佐のマネジメント能力の向上を図るために試行的に導入したものでございます。 班長の職務については、課長を補佐するという課長補佐の職務に加え、班の業務全体を 統括することとしております。特に班業務の進行管理の徹底、班業務の共有化、共通認識 化及び班員の指導育成に努めることをねらいとしております。 これらによりまして、課内の情報の伝達、それから共有の促進や協働、係員の協働です ね、それと連携の意識向上が図られて、少数精鋭の体制づくりに寄与すると考えておりま す。 なお、4 月から班長制の導入により、班長を中心にした朝の定例ミーティングを行うよ うになったり、班長が仕事を指揮する場面が増えた等の効果が出始めております。セクシ ョンによっては、若干強弱が違いますが、効果は着実に出ているというふうに考えており ます。 続きまして、臨時職員の採用方法についてでございます。 臨時的任用職員、非常勤職員の雇用に関しては、地方自治法及び地方公務員法の規定の ほか、南足柄市の臨時的任用職員等の勤務条件等に関する要綱に基づいて運用しておりま す。 具体的な採用方法については、毎年 2 月に広報誌で職種等を募集し、履歴書を提出して、 事前に登録をしていただいております。その登録の中で、臨時的任用職員を必要とする担 当課が希望する条件を登録者と調整をしながら雇用確認書を取り交わして採用してござい -134- ます。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 産業建設部参事。 ○産業建設部参事兼農林振興課長〔加藤廣志〕 私のほうからは、年間入り込み観光客のカ ウント方法についてお答えをさせていただきます。 年間入り込み観光客調査は、神奈川県観光振興対策協議会の主催で、観光庁策定の観光 入込客統計に関する調査基準及び同協議会の入込観光客調査実施要領に基づいて行ってお ります。具体的には、次の 4 項目の調査の合計となっております。 1 点目の調査といたしましては、標準日実数調査であります。調査内容といたしまして は、4 調査地点、大雄山最乗寺、明神ヶ岳、夕日の滝、足柄峠において、2 月、5 月、8 月、 11 月の第 1 日曜日の年間 4 日間を標準日として、市観光協会が委託した調査員による実 数調査を実施しております。その数値とアサヒビール神奈川工場の標準日及び月間の見学 者数との比例計算により、月間及び年間の入り込み観光客数を推計し算出しております。 2 点目の調査方法といたしましては、観光施設利用者数調査であります。調査内容とい たしましては、入場者数を記録している主要観光施設、足柄森林公園丸太の森、アサヒビ ール神奈川工場、県立ふれあいの村について報告を頂き、その数値をカウントしておりま す。 3 点目といたしましては、観光宿泊施設利用者数調査であります。調査内容といたしま しては、観光宿泊施設であります足柄森林公園丸太の森、夕日の滝滝下バンガロー、ペン ションまつがの各施設のほうから報告を頂き、その数値をカウントしております。 4 点目といたしましては、主要観光事業における観光客数調査であります。調査内容と いたしましては、主要な観光事業等、夕日の滝開き、足柄金太郎まつり、足柄峠笛まつり、 最乗寺初詣等において、各主催者からの発表の観光客数を統計のカウントとしております。 以上で説明を終わらさせていただきます。 ○議長〔服部俊作議員〕 上野スズ子議員。 ○11番〔上野スズ子議員〕 それでは、再質問をさせていただきます。 やはり団塊の世代の職員の方々が大量退職されて、でも、それに合わせて市役所内は大 変スリム化をしていくようですが、もちろん議会のほうでは、適正にどんどん職を減らし なさいというようなことを市長にも提言をしているわけでございますから、それを守りな がら、そういう適正化計画にのっとり職員を減らすわけですけれども、もうかなりの部長 -135- 級の人たちが減っていく中で、8 部を 6 部にして、課も少なくするわけですよね。そうし まして、やはりそれをやることによって、硬直化した、要するに縦割り行政が横断的にそ の仕事が図られるかどうか、課を少なくする、それも目的のうちかもしれませんが、職員 間でそういうことが図られるでしょうか、お伺いします。 ○議長〔服部俊作議員〕 総務部長。 ○総務部長兼管財用地課長〔鎌田雅博〕 縦割り行政の弊害ということで、いろいろなパタ ーンが想定されると考えております。 今後、先ほど市長のほうで申し上げた約 3 分の 2 程度のスリム化をしていきたいという ことで申し上げましたが、この中で縦割り行政の弊害が出るということの中で想定される ものといたしまして、今までの担当制でございますと、当然、課長から担当職員が多くな りますので、逆の面のいろいろな弊害が出てくると予測されますので、そのために試行で 班長制を導入させていただきました。この班長制が一つの縦割り行政の弊害をなくしてい こうという考え方でやっておりますので、また、いろいろな組織論の中で縦割り行政の弊 害が出てまいりましたら、いろいろなパターンで検討していきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 上野スズ子議員。 ○11番〔上野スズ子議員〕 分かりました。 役所は、正に市民サービスをするところでございます。役所は事務を執るところでもあ りますし、そして役所職員の頭脳が結集されたところだと思うんですね。そういうやはり 頭脳が結集された中で、職員がだんだんと少なくなっていく中で、職務はますます多くな っていくと思うんですね。 そういうときに、モチベーションを上げるために、そういうことが一番大事なことだと 思うんです。やりがいを持って仕事をすることによって、仕事の達成度は大分違ってくる と思うんですが、その職員間のモチベーションを上げるための教育といいますか、そうい うことには、どういうようなことがありますか、お伺いします。 ○議長〔服部俊作議員〕 総務部長。 ○総務部長兼管財用地課長〔鎌田雅博〕 職員のモチベーションにつきましては、職員の気 持ち、考え方、仕事に対する姿勢、それから自分の置かれた立場等、いろいろな部分の中 で影響してくると考えております。 ただ、一番、職員がモチベーションを持てるというのは、やはり仕事に対する達成感、 -136- 要するにうまくいった仕事が達成ができまして、そして満足感、そして自分がそういうも のについてかかわってきたという実績ですね、こういうものはやはりある程度モチベーシ ョンを高めていくと考えております。こういうものについて支援するような体制づくりを やはり組織の中に作らざるを得ないなというふうに考えております。 いろいろな現象の中でも、そういう方向性で、目標管理も取り組んでおりますが、やは りいろいろな部分の中でモチベーションを高めるためのその他のいろいろな施策も講じる 必要性があるのではないかと考えております。 例えばの話ですが、やはりよく職員が実績を上げた職員に報奨制度をするなり、そうい うことが一つの方法としては考えられますけれども、そういう意味合いだけじゃなくて、 全体で達成感と満足感を得るというような思考が一番大事ではないかなというふうに考え ております。 ○議長〔服部俊作議員〕 上野スズ子議員。 ○11番〔上野スズ子議員〕 では、再任用職員の活用についてでございますけれども、や はり先ほど、当面は無理かもしれませんけれども、職域の拡大とか、再任用期間を長くし たいというふうに市長はお答えいただきましたけれども、当面は無理というよりも、やは りこういうふうなときでございますから、さらにそういう方々に長い間の経験と知恵と培 っていただいて、どういう処遇になろうとも、その方たちが絶対働き方が変わるとか、考 えが変わることはないと思うんですけれども、先輩の力を借りて、さらに職員が良い仕事 ができるような環境を持続していくことが大事だと思うので、当面は無理ということなく、 早くその方向に行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 総務部長。 ○総務部長兼管財用地課長〔鎌田雅博〕 再任用職員については、先ほど市長が申し上げた とおり、やはり有効に活用していこうということで考えてございます。 私も団塊の世代で退職が近くなっておりますが、この団塊の世代の退職がある程度終わ りますと、退職者数が少なくなってまいります。そうしますと、全体的な部分の中で、や はり退職する人たちの知恵、力というものを、やはりお願いせざるを得ない状況になると 思っております。そうした場合のときには、やはり早目にそういう措置をとらざるを得な いなと考えております。 現在、1 年間で来年度予定しております退職者数 20 名でございますが、20 名の方の配 置とポスト、また、再任用の意向等、これを調査しながらそういうものを検討しておりま -137- して、再任用は 1 年にしてございますが、今現在でも非常勤、嘱託員含めますと、2 年間 お願いしてございますので、それが今度早目に長くお願いしていくような組織にならざる を得ないというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 今、これからやっていく中での大きな課題でございますけれども、や はり壗下怒田の区画整理だとか、竹松壗下の新しい工業用地の開発等々につきましては、 実際に今現在、職員でいる者は、経験している人間が極めて少なくて、県・国とのやりと り、そして地主さんとのやりとり等々に関して見ますと、やはり経験が何よりも大切でご ざいますので、こういうところはやはり再任用、ないしはそれに代わるような形で、必要 な知識、ノウハウを持っているような方たちは、絶対必要というふうに考えておりまして、 そういうところについては、今現在でも人材の確保ということについては考えていこうと いうふうに思っております。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 上野スズ子議員。 ○11番〔上野スズ子議員〕 今、市長おっしゃったように、やはりビレッジ構想の中の要 するに地主さんとの交渉等は、やはりお年寄りが良いという意味でなくて、やはりそうい う人たちの相手をなさるのは、経験豊かな方が良いと思うんですね。そして、さらに人情 的、信頼関係も、また、そこで生まれるわけですから、そういう方を更にそういうところ に向けていただきたいものだと思います。 それから、それでは、臨時職員の活用についてでございますけれども、私は人を疑うつ もりは全くございませんが、臨時職員がかなり増えているということでございますので、 臨時職員の採用については登録制で、そして各部署によって必要とされる人に面接をして、 そこで決まるようでございますけれども、常識的範囲の確認書みたいなものが執り行われ るとは思うんですけれども、そんな安易な方法というか、それで責任のある仕事をしてい ただけるのでしょうか。まず、そこをお伺いいたします。 ○議長〔服部俊作議員〕 総務部長。 ○総務部長兼管財用地課長〔鎌田雅博〕 臨時職員の採用につきましては、御指摘のとおり、 登録に基づいて各部署で面接をして、そして採用を行っております。 登録をした方を直接呼び出して、仕事の内容を伝えて、そして、なおかつその人が向い -138- ているかどうかという面接をしながら判断をしておりますので、一応一番仕事に詳しい担 当課が選別するのが一番適切だろうというふうに考えております。 なお、採用に基づく決裁、要するに最後の決裁権者につきましては、私が 3 箇月以内の 雇用については最終決裁を持っております。そして、3 箇月以上のものについては副市長 が持っておりますので、そのような形の決裁に基づいて臨時雇員を採用しておりますので、 私も必ずどなたがどこに採用されていくというのは、文書上通る形になっております。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 上野スズ子議員。 ○11番〔上野スズ子議員〕 国家資格とか資格試験を通って、資格を持っている人を欲し い場合は、そういう履歴書を見て、そしてその人をピックアップして面接するというのも 良いと思うんですけれども、やはり公務員の方は、公務員制度改革基本法等ございますの で、国でいえば、国家全体の奉仕者であり、またその一人一人の職員が能力を高めつつ、 いろいろ立場に立って責任を自覚し、誇りを持って職務を遂行すること、公務員というの はそういうふうなことの責務がございますよね。 ですから、そういうところは、もちろん地方公務員の方もそのようなつもりで採用され て、いろいろ研修もされていると思うんですけれども、そういう観点から言うと、行政機 関が保有する情報の保護とか個人情報の保護等は、だんだんと仕事量が多くなってくると、 ただ数字の整理だけじゃなくて、書類の整理だけじゃなくて、そういうことにかかわるア ルバイトさんも出てくるのではないかと思うんですけれども、そういうことはどういう扱 いをされますんでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 総務部長。 ○総務部長兼管財用地課長〔鎌田雅博〕 臨時職員といえどもですね、地方公務員の仕事を しますので、地方公務員でございまして、地方公務員法が適用されます。そうした中で、 臨時雇員の方に必ず信用失墜行為がないように、守秘義務を守るように、そのようなもの を指導徹底をしているつもりでございます。 臨時職員の方だから何をしても良いということにはなりませんので、採用時においてき ちっとした指導をしておりますので、足りない部分については、より指導していきたいと 考えております。 ○議長〔服部俊作議員〕 上野スズ子議員。 ○11番〔上野スズ子議員〕 では、それでは、観光のほうに再質問させていただきます。 -139- いいですか、その前にちょっと 1 つ、気がついたことなんですけれども、アルバイト職 員の方の扱い、その方を責めるわけでは決してございません。 市が行うイベント等に、過日、6 日 6 日、日曜日に市民植樹祭が開催されまして、いろ いろ人員動員がございましたけれども、その際、やはり神奈川県とか秦野市からも来賓の 方がお見えになっていました。市民の参加動員がいまいちだなと私は感じたんですね。で すから、そういうときこそ、市役所内でお仕事していただいているわけですから、そうい う方のみでなく、そういう方にも是非声をかけていただいて、市役所のイベント、要する に南足柄の仕事なんだよという意識を持っていただいて、やはりそういうところへ動員を かけるというのも、責任ある立場が更に深まると思うんですよ。ただアルバイトでここへ 来て仕事して、それで帰るんじゃなくて、そういうことが私はとても感じられたんです。 あのときに県と秦野市から見えたお客様が、ちょっと今日は市民が少ないなときっと感 じられたんだと思うんです。私たちもテントの中にいないで、前の席のほうに移りたいぐ らいでした。そういうときに、やはり上手に人員動員もして、責任ある仕事のうちだとい うこと、引っ張っていくという、そのことも必要ではないかと思うんですけれども、いか がでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 総務部長。 ○総務部長兼管財用地課長〔鎌田雅博〕 臨時職員の方といえども市の関係者で、いろいろ な部分の中で臨時職員の方に、市の行事に対する協力要請をしていきたいというふうに考 えます。 ○議長〔服部俊作議員〕 上野スズ子議員。 ○11番〔上野スズ子議員〕 では、観光のことについてお伺いいたします。 県西地域で取組が始まった箱根・湯河原・熱海・あしがら観光圏の加入自治体は、3 市 8 町、先ほど市長の答弁で分かりました。観光庁から認定をされて、それは連泊も目指し ていくということで、静岡県の熱海も入ったので、更に広域的になったんじゃないかと思 うんです。 それで、神奈川県でもやはり観光に力を入れていますので、観光立県神奈川の実現を目 指して、県観光振興条例を 4 月に施行いたしましたね。そして、箱根・湯河原・熱海・あ しがら観光圏と神奈川県との連携は、今後どのようにしていかれるのかお伺いいたします。 ○議長〔服部俊作議員〕 産業建設部参事。 ○産業建設部参事兼農林振興課長〔加藤廣志〕 現在、神奈川県は、神奈川県観光振興条例 -140- を 4 月に施行しまして、神奈川の歴史や文化、自然環境など多様な環境資源を活用し、観 光を通じて神奈川県の活力を高める観光立県神奈川の実現を目指しております。観光振興 に積極的に取り組む姿勢を明確に県はしております。 そのため、今回の箱根・湯河原・熱海・あしがら観光圏推進協議会において、県の観光 課長を始め担当者が積極的にこの事業にかかわっていただいております。また、観光庁と の調整、個別事業の実施方法や予算措置などについても、事務局である箱根町の観光協会 を全面的にバックアップしている状況でございます。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 上野スズ子議員。 ○11番〔上野スズ子議員〕 連携がまず第一だと思うんですけれども、観光は生活に潤い を持たせるとともに、経済的にも大きな経済効果がありますし、地域経済の活性化にもつ ながっていきますね。 神奈川県では、平成 20 年に 1 億 7,000 万人を超える観光客、そのうち 1 割強の 2,000 万人が箱根に訪れるわけですね。 私、先ほどカウント方法を聞きました。だから、南足柄に訪れる観光客のポイント、カ ウント方法は分かりましたけれども、カウント方法によって観光客の訪れ方が違ってくる とか、そういうことよりも何よりも、やはり南足柄にこんなに良い資源があるので、更に 多くの方に訪れていただくというそのPRがまず第一。 最近も植樹祭に配られました、この南足柄の観光パンフレットは、また植樹祭に向けて 新しく作ったのかどうかですけれども、新しい拠点が更に加わりまして、内容がすごく充 実いたしましたよね。ですから、そういうPRを私たちもよく見てから初めて、ああそう だ、ここもあったんだというふうに再認識するわけですから、そういうような観光におけ る上手なPRですね、魅力あるPRが一番大切だと思うんです。 そして、南足柄は、寄っていただくだけじゃなくて、やはり連泊ができる観光を目指し ているんですから、南足柄にも南足柄らしい宿泊地、宿泊するようなところが更に増える と良いなと思うんですけれども、それにはやはり丸太の森とかふれあいの村とか、そうい う研修施設とか、小・中学生とか、学生を目当てにするのではなくて、一般観光客が泊ま って潤いある観光に対して楽しかったというようなところができると良いと思うんですけ れども、一部、矢倉沢のほうでも実施しているようですけれども、観光に対して、泊まる 施設については、そういう取組等は、観光のほうではなさっていないですか。 -141- ○議長〔服部俊作議員〕 産業建設部参事。 ○産業建設部参事兼農林振興課長〔加藤廣志〕 新たな宿泊施設というのは、まだ取り組ん でいる状況ではございません。 ただ、御存じのとおり、「おんりーゆー」が日帰り入浴と宿泊も兼業しているというこ とで、最近では「おんりーゆー」が新たな観光施設ということで考えておりますけれども、 それから先のまだ観光宿泊施設というのは、私ども考えておりませんので、以上でござい ます。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 すみません、ちょっと今の点、補足をさせていただきます。 実は夕日の滝広場の商工会さんが中心になって整備を進めているということもございま すけれども、あそこの宿泊施設が大分古くなっているということもございまして、商工会 さんのほうの発案の中で、何かあそこのところの宿泊施設のところのリニューアルという んですか、そういうことも御検討されているようでございますので、その辺りのところに ついては、できる限り支援をしてまいりたいというふうに思っているところでございます。 それとは別に、あそこのところにオートキャンプ等々の計画も民間のほうでございます ので、そのあたりも新しい動きかなというふうには考えているところでございます。 更には、「おんりーゆー」につきまして、これは都会の方たちにとってみますと、非常 に魅力的な宿泊施設ということも、何人からかそういう評価を頂いていますので、もう少 し何かPRができないかということも、「おんりーゆー」さんのほうともちょっと相談し ながらやってまいりたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 上野スズ子議員。 ○11番〔上野スズ子議員〕 先ほど市長は、観光の再発見、再開発とおっしゃられました けれども、お寺回りですか、平安時代の仏像とかを見るところが、南足柄には掘り起こせ ば更にあるとおっしゃいましたけれども、今結構札所巡りがはやっているというか、そう いうふうなことをよく聞くんですけれども、その仏像等と札所巡りとは違うんですか。市 長。 ○議長〔服部俊作議員〕 産業建設部参事。 ○産業建設部参事兼農林振興課長〔加藤廣志〕 先ほど市長のほうから答弁させていただき ました福の字がつくお寺、市内に 6 箇所ございまして、そのお寺を回っていただくという -142- ふうなことを考えておりますけれども、あとは、今、花を南足柄では花紀行で観光の一つ として考えておりますので、そのお寺ごとに合った花だとか花木をそこで植えていただい て、そういうのを巡っていただくというのも一つの案かと思っております。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 上野スズ子議員。 ○11番〔上野スズ子議員〕 札所巡りというと、人がお寺に泊まれるようなことができる かなと思って、ちょっと私は伺ったわけですけれども。 私が「ふるさと大使」の任命を提案しましたんですけれども、市長、ちょっと観光大使 にするかもしれないようなニュアンスでしたけれども、私は観光大使より、絶対「ふるさ と大使」が良いと思うんです。金太郎のふるさとですからね。やはり私は、新しいキャラ クターのこれですよね、キンタローマンとこれができるんだと思うんですけれども、着ぐ るみはね、この 2 つだと思うんですけれども、私は敬意を表して、今まで活躍してくれた 金太郎さんの着ぐるみも含めてと私は言ったんです、一生懸命やってくれたという、そう いう意味も含めて、新しいものだけじゃなくて、今まで活躍していたものということで言 いましたので、観光大使なんていうと、意外とこう南足柄で育った人とか生まれた方とか、 活躍した人とか、人を任命しますけれども、この「ふるさと大使」にすれば、着ぐるみに すれば、だれが中に入ろうと構わないわけで良いと思うので、是非「ふるさと大使」にす るならしていただきたいと思うんですけれども、市長、いかがでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 確かに観光大使と言われると、もう商売っ気そのものでございますの で、今御指摘のように「ふるさと大使」のほうが良いのかなという考え方も受けましたの で、その方向で検討させていただきたいと思います。 ○11番〔上野スズ子議員〕 ○議長〔服部俊作議員〕 では、これで終わります。 以上で上野スズ子議員の質問を終了いたします。 ここで 13 時 5 分まで休憩といたします。 休憩 午前11時43分 ──────────────────────────────────────────────── -143- 再開 ○議長〔服部俊作議員〕 午後 1時05分 再開いたします。 ──────────────────────────────────────────────── ◇ ○議長〔服部俊作議員〕 渡 辺 円 一 議員 次に、15 番渡辺円一議員の質問を許可いたします。 渡辺円一議員。 (15番 ○15番〔渡辺円一議員〕 渡辺円一議員 登壇) ただいま議長より発言のお許しを頂きましたので、一般質問を 順次させていただきます。 私は、市長の政治姿勢について、次に地域の活性化政策について、最後に住宅政策につ いて、以上 3 項目について、市長並びに関係部局にお伺いをいたします。 まず始めに、市長の政治姿勢についてから始めます。 市長は、7 年前に財政健全化を大きな柱として、市民の信託の下に市政に登壇されまし た。そして、沢市政は早くも 7 年が過ぎ、残る任期もあとわずかとなりました。その間、 様々な経済変動に加え、社会情勢も驚くほどのスピードで変化をいたしました。このよう なあがないきれない外部要因に対し、市政運営は非常に厳しい局面を迎えていることと思 います。この 7 年間の沢市政を振り返り、その特徴ある実績はどのようなものが挙げられ るのか。また、その成果はどうであったかをお伺いいたします。 次に、地域活性化政策についてお伺いいたします。 地域活性化における市民との協働についてお伺いをいたします。 厳しい財政下の市政運営は、その施策に充てる予算もままならず、大変御苦労されてい ることと推察いたします。地域活性化については、各自治体共通の願いであり、そこに今 後の自治体運営が大きく左右されるものと思われます。 地域活性化に有効で効率的な、そして魅力ある施策の一つとして大きく浮上してくるの は、市民と行政との協働のまちづくりだと考えます。この市民との協働について、市長は どのような見解をお持ちかお伺いをいたします。 -144- 次に、あしがら花紀行についてお伺いをいたします。 現在のあしがら花紀行は、21 グループを数え、1,000 人以上の人が加入しております。 そして、地域活性化のため、多くの市民が日夜汗を流しております。 例を挙げますと、年間を通して活動するあしがらユートピア、そして千津島のハナアオ イに始まり、春には 3 箇所同時開催の春めき桜まつり、そして各地で開催されるざる菊ま つりと受け継がれ、1 年中どこかで花のイベントが開催されております。本市は、もはや 花のまちとしてすっかり定着しております。 その成果といえば、全国レベルでの表彰は、毎年のように各団体が受賞しております。 さらに、年間 20 万人以上もの観光客を本市に呼び込んでおり、その活躍には目を見張る ばかりであります。 その原動力は、何といっても、自分のふるさとを愛し大切に思う心と、ボランティア精 神に富んだ人々によって開花いたしました。また、それを引き出し、受賞の喜びまで導い たあしがら花紀行課の存在を忘れてはいけません。 ところが、なぜかこのあしがら花紀行課が今年の 4 月に廃止されてしまいました。私は、 このような財政が厳しい折だからこそ、自分たちの汗と努力で地域活性化を勝ち取り、実 現したいという夢と希望が現実になることが、正に今最も必要不可欠ではないかと考えま す。市民の汗と努力を促す花紀行課のような窓口を廃止することは、本当に驚いておりま す。むしろ、市民の夢や希望、そしてやる気を刺激するようなこのような課は、更に発展 させるべきと考えております。 今回の措置は、今後力を注ぐべき方向とは、むしろ逆行しているのではないかと考えま すが、今後どのような花紀行を展開していくのかお伺いいたします。 最後に、住宅政策についてお伺いいたします。 昭和 39 年から 42 年に建設された怒田住宅も、耐用年数 30 年をはるかに超え、このほ ど新たに高齢者住宅として新築されようとしております。財政状況の厳しいさなか、縮小 政策の中で、唯一前向きで希望の持てる施策であると大いに評価しておるところでありま す。 私は、市営住宅にしろ、小さな自治会にしろ、年齢層が偏るのは、大きな弊害があると 考えております。健全なコミュニティは、若い人から高齢者までほどよく混在することが ベストだと考えております。 そこで、この怒田住宅を高齢者だけではなく、子育て中の若い人たちにも門戸を開いた -145- らどうかと考えます。周囲に保育園から小学校、高校まである地域であります。申し分な く安心して子育てができる環境は整っております。そして、子供たちを立派に育て上げた 高齢者の方々が地域で一緒になって子育てをし、子育て応援隊になることは必定でありま す。 今、若い人たちに働く場が少なく、子育て中の人が収入が少なく、現在、生活に困って います。そのような人たちに入居していただくような柔軟で前向きな方向変更はあるかど うかお伺いいたします。 最後に、この怒田住宅の早期完成を望む声があります。現在の進ちょく状況と、そして それを前倒しに完成させる方策があるかどうかお聞きをいたします。 以上で 1 回目の質問を終わります。 (15番 ○議長〔服部俊作議員〕 (沢 ○市長〔沢 長生〕 渡辺円一議員 降壇) 市長。 長生市長 登壇) それでは、渡辺議員さんの御質問にお答えをさせていただきます。 沢市政の実績というお話でございます。 市長就任以来、市民の御意見を議会、そしていろいろな委員会を通じて反映させること、 そして議会と行政は車の両輪という、そういう姿勢の下に市政運営に努めてきたところで ございます。 残念ながら税収が落ち込む中で、1 番目としては、身の丈に合った財政運営、行政改革 を進めてまいりました。 2 つ目は、そういう中ではございますけれども、昭和の時代からの大型事業、そして更 には、安全安心対策といったものを行ってまいりました。区画整理、道路の整備、学校の 校舎の耐震化等々の事業でございます。 3 番目に、やはり将来の発展のための布石ということで、箱根の道の検討の開始、それ から新しい工業用地ということで、竹松壗下のビレッジ事業を推進してまいったところで もございます。 そういうものに加えて、市民による地域づくり、まちづくりの自立的な活動を支援する ということも大きな柱としてやってきたところでもございます。 平成 16 年にまちづくり交付金をスタートしたときに、獲得することができました。こ れも大学時代の友人でもございました、そういう政治家の方にも随分御助力を頂きました。 -146- これで花下橋を含む飯沢栢山線、それから上山下橋、それから千津島苅野線の千津島工区 等々の道路の整備もでき、また飯沢の区画整理等も進んできたところでもございます。 地元投資の実現ということで、こういう道路を作る、整備する中で、やはり地元の企業 のトップに対して、何十年来の希望を満たしたところで、是非地元への再度の投資もお願 いしたいということで、新しい投資も久しぶりに導くこともできたところでございます。 先ほども申し上げたとおりに、足柄産業集積ビレッジ、それから箱根の道の検討等々、 まだこれは緒についたばかりでございますけれども、こういうところの明日の南足柄の発 展のための施策についても、スタートを切ることができたのではないかというふうに思っ ております。 そして、更には、この 5 月に全国植樹祭を、このお手植え会場を当市に持ってくること もできました。2 市 8 町連合で当たりました。そしてまた、市民の皆さん方のお力も頂き ました。そういう中で、県の御配慮等々もございまして、南足柄で行うこともできたとい うことは、私にとりましても大きな出来事ではなかったかというふうに思っております。 基盤整備、インフラ整備というところが以上のようなところでございますけれども、2 つ目として安全安心なまちづくりということで、これは市の職員の縁の下の力持ちもあり ますし、地域の方たちの御理解もあって、暫金時隊、そしてまたOKAMOTO安全サポ ート隊等の自主防犯組織が発足し、全国的な高いレベルでの安全安心の活動を展開しても らっております。 また、学校の耐震化につきましては、平成 15 年、始めたときには、耐震化率 38%とい うことで、県内でも下から 2 番目でございます。今年度、平成 22 年度には、岡中の体育 館を最後に、この耐震化率がすべて完了する予定でございます。幼稚園、そして保育園、 小学校、中学校の安全対策がとりあえず地震ということに関しては、完成するのかなとい うふうに思っております。 しかしながら、老朽化が進んでおりますので、引き続き安全安心対策については行って まいりたいというふうに思っております。 そして、今年度からは、第 2 次まちづくり交付金を利用したような形で、橋の耐震化と いうことも行ってまいります。やはり過去の地震の事例でいきますと、道路の復旧は比較 的早くできますけれども、橋が一度落ちてしまうと、やはり最低でも半年、1 年以上の期 間が掛かるようなことがございますので、やはり橋の耐震化というのは、災害が起きたと きの復旧をすぐにやっていくという観点から考えてみますと、耐震化は必要ということで、 -147- これも進めてまいります。 子育て支援という観点でいきますと、平成 16 年度にこどもセンターを設立いたしまし た。そこで、子育て支援の担当者を置き、母子共にくつろげる、そしてまた、相談のでき る体制づくりも行いました。同時に、その場所は、一時的な子供預かりのファミリー・サ ポート・センターとしての機能も持っております。 こういう事業が御好評頂きまして、平成 19 年度に岡本地区にも子育て支援センターを 開設したところでもございます。学童保育所につきましては、南中、それから岩小、岡小 の校舎を使っての対応を進めてまいりました。 小児医療費の無料化の年齢の引上げも、当初、たしか 3 歳でございましたけれども、小 学校前、そして今年度からは、小学校 3 年生までに拡大し、なるべく早い段階で、小学校 高学年までその無料化を達成したいというふうにも考えているところでございます。 こういう子育て全般の事業を統括するという意味で、従来、子供に対しては、教育委員 会と、それから福祉健康部で分かれておりましたけれども、これを業務を一体化して子ど も課に集中したところでもございます。 こういう事業を行う中で、行政改革の取組ということで、身の丈に合った財務体質を構 築し、中長期的に持続可能な財務体質の実現を目指してまいりたいというふうに思ってお ります。 積年の弊害に対して、なかなか十分な取組ができていないのではないかというふうな御 指摘も先ほど頂きました。そういう御批判も頂きながら、こういう健全な財務体質にして いくという事業を更に強力に展開してまいりたいというふうに思っております。 南足柄の大きな力は、市民でございます。市民の自立的な地域づくり、まちづくりの活 動、こういったものを支援、PRしてまいりました。花紀行、そして先ほどの暫金時を始 めとする防犯ボランティア活動、金太郎プロジェクト、そして観光ボランティアガイド、 ほかにもごみの不法投棄対策等々、数え切れないほどの大きな力が今市民の皆様方から頂 いているところでございます。こうした市民の活動を市政の中に位置付けるためにも、今 後の課題としては、自治基本条例のしっかりとした制定で、こういう活動を位置付けてま いりたいというふうに思っております。 今後につきましても、当然南足柄の発展のために、残り少ない期間ではございますけれ ども、市民、議会、行政の協力の下に、健全な財政、そして発展ある、そして夢のあるま ちづくりを進めてまいりたいというふうに思っております。 -148- 続きまして、地域活性化における市民との協働ということでございます。 2 つ大きな背景がございます。 1 つは、地方分権の進展ということでございます。地方に財源は余り来ませんけれども、 権限等々に関して見ると、移管がされてきております。そういう中で、自治体が独自に判 断して政策を立案できる余地だけは広がったというふうにまず考えられます。 そして、もう 1 つは、市民の市政参画、ボランティア活動が非常に活発化した。団塊の 世代の方たちがまちづくり、地域づくりの中核となって、いろいろ活躍していただき、こ ういう背景の下に、市民との協働については、市民自治の原則の下に、市民の自発的な意 思と主体性を尊重しながら、それぞれの役割、責任、同じ目的意識を持ちながら主体的に 地域づくり、まちづくりに取り組んでいくものでございます。こういう中で、それぞれの 地域、場面で、NPO、数多くのボランティア、各団体が目的意識を持ちながら、いろい ろな活動を展開してくれております。 市民自治の大原則の下に、行政からの情報公開、そしてそれに基づく市政情報の共有化、 更には市民によるまちづくりへの参画、市民、行政、議会との協働、これを柱として、市 民、行政、議会の連携による地域づくり、まちづくりを進めていこうというふうに考えて いるところでございます。 特に最近の事例でいきますと、市民ボランティアの方と市の職員が自主的な活動の中で 大口の河川敷の整備も行っております。こういうものは、周辺のまちからも非常に高く評 価されているところでございます。こういった自主的な活動をよりやりやすいように、ま たそれが市政の中で正確に位置付けされるように持ってまいりたいというふうに思ってお ります。 それから、あしがら花紀行の担当課の件でございます。 平成 23 年度の機構改革に向けて、本年 4 月 1 日から担当課がなくなりまして、班制の 試行的導入によりまして、花機構推進担当課は花機構推進班という形で農林振興課内の業 務と位置付けをさせていただいております。この担当職員は、兼務ではございますが、2 人体制で対応しているところでもございます。 また、花紀行を推進するために、平成 17 年 11 月から花紀行実践グループとしてネット ワークを組織して、毎年 1 回程度の幹事会を開催しております。 今までは幹事会のみでございましたけれども、先ほど渡辺議員さんがおっしゃるように、 同時に複数の団体がイベントを開催する。そして、何よりも、1 年を通じて花紀行を常に -149- 提起していくという形になってまいりますと、花紀行ネットワーク幹事会というだけでな く、各組織の代表者による全体会を行いながら、こういう共同開催での同時開催での連携、 そしてまた、1 年を通じた四季花紀行といったものの展開といったものも考えてまいりた いというふうに思っております。 やはり特定のプロの力で育ってまいった花紀行でございますけれども、ここまで成長し てきますと、次の段階では、やはりそれを組織的に展開し伸ばしていくということも必要 でございます。そういう観点でネットワーク組織の強化を図るとともに、各組織で開催す るイベント等の開催交流が促進できるような形での今後の花紀行活動を更に強化してまい りたいというふうに考えているところでございます。 それから、怒田住宅に関するお話でございます。 先に結論から申しておきますと、この高齢者主体の住宅というコンセプトを変更する考 え方はございません。もともとこの議会で申し上げているとおりに、これからの時代の高 齢者に高齢化社会に対応するための新しいコンセプトでやっていこうということでござい ます。 今世紀半ばには、人口の 4 割が 65 歳の高齢者になります。そういう中で、急激に今、 高齢化が進んでいる中、住宅に困窮する低所得者、特に高齢者、障害者が、そういう意味 での安心してバリアフリーのところで居住できる低廉な賃貸住宅がなく、また正しく必要 になってきているところでございます。 民間住宅でも、高齢の方が新たに入るという事例は、なかなか難しいような話も聞いて おります。そして、こういう中で本市のバリアフリー化された高齢者向けの住宅というの は、向田住宅の 1 階の 17 戸だけでございます。また、そういった既存の市営住宅をバリ アフリー化するための改修費というのは、非常に高いものがございます。したがって、怒 田住宅全体を高齢者向けと位置付けて、現在、建て替え事業を進めているところでもござ います。 もう 1 つ付け加えますと、本当に壗下怒田地区に関していきますと、若い人たち、共稼 ぎの夫婦が大勢入ってきていただいております。それと同時に、多くの地主さんがアパー トを作っていらっしゃいます。アパートとかマンションというものを作っていらっしゃい ます。まだまだ余裕がございますので、そういうところと余りバッティングするような政 策を私ども市のほうで立てるということもどうかというふうに考えております。 当然その地域の地主さんが建てられている、そういうアパート、マンションでございま -150- すので、まずはそちらのほうに若い人たちが入っていただくというふうな施策を是非渡辺 議員さん中心にお考えになっていただければ幸いかなと思っているところでございます。 それから、早期完成を求めることで、現在の見通しということでございますけれども、 これにつきましては後ほど都市整備部長のほうよりお答えを申し上げます。 私のほうからは以上、お答えをさせていただきました。 以上でございます。 (沢 ○議長〔服部俊作議員〕 長生市長 降壇) 都市整備部長。 ○都市整備部長兼都市整備課長〔木村秋雄〕 それでは、怒田住宅の早期完成ができるか、 現在の見通しを伺いたいということに対しましてお答え申し上げます。 まず、第 1 工区の建設工事についてでございますけれども、昨日、工事請負契約の議決 を頂きました。そういうことで、この 6 月から平成 23 年 3 月の完成に向けて工事を行い ます。 次に、第 2 工区の建設工事でございますけれども、工事着手を平成 22 年 12 月ごろを予 定しております。そうしますと、完成時期は平成 23 年 10 月ごろで、その後、完成検査等 を経て、年度内に入居者移転、新規入居を済ませ、24 年度には 58 街区の既存住宅を解体 し、借地を地権者へお返しする予定となってございます。 解体の年度を早めることは困難ですけれども、24 年度の早い時期に解体工事を行い、 できるだけ早く借地を地権者へお返しするよう努めていきたいと思っております。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○15番〔渡辺円一議員〕 渡辺円一議員。 市長から 7 年間の実績について詳しくお話を頂きました。あり がとうございました。 安心安全のまちづくりということで、耐震化等々、非常に素晴らしい実績を残されたと 私は思っております。 身の丈に合った財政状況にするということで、財政状況が厳しいということで、その尺 度で推し量って幾分進めた感があったのかと思います。 それで、私が今非常に危ぐしているのは、市長も言われました夢のあるまちづくり、こ れが少し薄いように感じますが、この点についてもう一度市長のほうから再度御説明をお 願いいたします。 -151- ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 夢のあるまちづくりという観点でいきますと、まず南足柄の過去の状 況をちょっとお話をさせていただきますと、やはり平成 6 年のときに、南足柄の工業従事 者が 8,000 人を超えておりました。ところが、今現在でいきますと 6,000 人、その間にい ろいろな事情がありましたけれども、いわゆる工業従事者が減ってきている中で、若い人 たちが地元で働くことができない。結果的には、外に出て行ってしまうという、そういう ことが起きております。 まずは、地元で働くことができる。そしてまた、親の元で働き、そしてそこで家庭を作 ることができるような環境づくりをまずやっていくことが必要かなというふうに考えてい るところでございます。そういう中で、次には、安全安心、そして子育てができるという、 そういうところではないかというふうに思っております。 という観点で、1 つは、やはり新しい雇用の場を作るということをまずは進めてまいり たい。これの中心になりますのは、やはり竹松壗下のビレッジ構想の早期実現でございま す。こういうところと、やはり早く子育て支援という観点でいきますと、待機児童対策を 進めていく。この具体的施策としては、こういうところを重点に、夢が持てるような、そ して何よりもここに住んで良かったと思えるような環境づくりをしてまいりたいというふ うに思っております。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○15番〔渡辺円一議員〕 渡辺円一議員。 今御説明頂きまして、その点は理解しましたが、もう 1 つ、沢 市政のほうが進めてきた中で、今日午前中でも同僚の内田議員のほうから質問がございま した、環境対策がどうしても熱がないというか、現れてこないと感じているんですが、こ の環境対策、今後どういうふうにしていくのか、よろしくお願いをいたします。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 今、南足柄で全国に誇れるものといたしましては、市内の企業と学校 と行政がタイアップしてやっておりますキッズISOというものが、小学校のある学年の すべての人間がこれに参加して、ごみ削減の努力に取り組んでいるところでもございます。 こういう活動を展開しておりますのは、全国的に見ましても、南足柄が最も先行してい るのかなというふうに思っております。 そして、そういう中で、今、南足柄もごみ 500 グラム作戦というのを展開しております。 -152- 1 つは、廃食用油の回収、そして、ディーゼル燃料化、さらにはミックスペーパーの回収 等々も進めておりますし、せん定枝の回収、リサイクル等々で、今 500 グラムへの挑戦を 行っているところでございます。 そういう大きな流れと、やはり環境という形でいきますと、エネルギー政策ということ もございます。私どもの矢倉沢浄水場のところでミニ水力発電の導入を行い、そしてまた、 いろいろな形で、当然ソーラーパネルの導入についての補助等々も行っているところでも ございます。 私どものこういった活動に関しましては、一昨年のマニフェスト大賞の地域環境大賞だ ったかな、そういったもので、優勝はできませんでしたけれども、全国の数箇所の自治体 の中にノミネートされたと。いわゆる入選したという、そういう実績も頂いているところ でございます。これからも地域のいろいろな企業と連携をとりながら、更に環境対策を進 めてまいりたいというふうに考えているところでございます。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 渡辺円一議員。 ○15番〔渡辺円一議員〕 今、いろいろな環境対策についてお話を伺いましたが、私が思 うには、やはり市民を巻き込んだ新エネルギー対策、太陽光発電等が一番数字的効果も大 きいというふうに思っておりますが、その辺は今後、強力に進めていくというお考えはご ざいますでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 現在も既に進めておるところでございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 渡辺円一議員。 ○15番〔渡辺円一議員〕 それでは、質問を変えます。 協働のまちづくりということで、市長のほうも大変それを評価していらっしゃるという ことがよく分かりました。 私どもが我孫子市のほうに視察に行ったときに、あそこでは補助金をうまく使って、市 民の協働の活性化、それから継続と拡大をうまくやっているという事実を見てまいりまし た。これは同僚の石田議員からも、以前、補助金ということで質問させていただきました が、やはり南足柄は協働といいますと、やはり暫金時隊、それから花紀行、これが両輪と なって今後展開していく重要なことだろうと思っております。 しかしながら、やはり継続と、それから拡大については、ある程度の補助金、資金が必 -153- 要だと思いますが、やはり今までのやり方は、市民に任せっ放しではないかというふうに 思うんですが、その点はいかがでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 今現在、一部の団体には、そういう補助をしているところでございま すけれども、どちらかといいますと、今現在でいきますと、そういうものも御協力頂いて、 削減しているところでもございます。 もともと私どものこういう活動に関する支援の姿勢ということにつきましては、花紀行 に代表されますように、地域を中心とした活動を展開していただいて、行政は本来、地域 の方たちができないようなこと、例えば駐車場の確保だとか、衛生面のところ、そしてま た、広くメディア等への発信だとか、そういうものに関していきますと、私どもの仕事か なということでございます。こういう観点でこれからも強力にサポートしていきたいとい うふうに思っております。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 渡辺円一議員。 ○15番〔渡辺円一議員〕 それでは、花紀行課の廃止という件で、今度は班であるという ようなことで推進はしていきますということを聞きまして、少し安心したんですが、しか し、私たち一生懸命汗を流している者にとりますと、課がなくなって班になったというこ とは、やはり本市の力の入れ方が落ちたというふうに見えるんですが、その点は今後どの ように展開して、更に強力に拡大するということについては、施策等がありましたらお聞 かせをいただきたいと思います。 ○議長〔服部俊作議員〕 産業建設部参事。 ○産業建設部参事兼農林振興課長〔加藤廣志〕 今回の機構改革の関係で、担当課から班と いうことになりましたけれども、前と同じ人員配置をしていただいておりまして、同じよ うに今後も花紀行については推進をしていきたいと考えております。 また、花紀行につきましては、先ほど渡辺議員からのお話もありましたけれども、数団 体が国レベルからの表彰等を受けております。そういう方につきましては、更なる活動の 励みということで、新たな活動の励みとなっているということは感じております、私ども 担当といたしましては。そういう中で、今後、そういうような皆さんの励みとなるような 形で、またそういうような表彰だとかPR活動、その点をやはり充実をさせて、また更な る新たな団体がそういう表彰を受けられるように努めてまいりたいと思っております。よ -154- ろしくお願いいたします。 ○議長〔服部俊作議員〕 渡辺円一議員。 ○15番〔渡辺円一議員〕 それでは、怒田住宅について、全然変更の意思はありませんと いう話を伺いました。 現在、2 階建てで今新築されていると思いますが、現在、59 街区に住んでいらっしゃる 方々の平均年齢は御存じでしょうか。世帯主とその奥様、46 人の平均年齢は 73.3 歳です。 高齢者はもう 88 歳を超えております。こういう人たちは、3 年、4 年たったらば、大概ひ ざ辺りに障害が出てくるもので、2 階にも上がれないという事態になろうかと思います。 この点についてはどうお考えですか。 ○議長〔服部俊作議員〕 都市整備部長。 ○都市整備部長兼都市整備課長〔木村秋雄〕 議員さん御指摘の件、我々も留意しなければ いけないのかなと思っています。 その件につきましては、まず今回、建て替えということで、優先入居していただくわけ なんですけれども、足腰の問題ということで、階段の上り下りですね、これに御不自由な 方、あるいは御不自由に近い方でしょうか、そういう方には 1 階にできるだけ入居しても らうような措置をとっていきたいと思っています。足腰の丈夫な方には 2 階のほうに入っ ていただくかなと、こんなふうに考えているところでございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○15番〔渡辺円一議員〕 渡辺円一議員。 最後の質問とお願いをいたします。 花紀行についてですが、ちょっと戻ります。 花紀行はですね、千津島が先覚的な最初に始めたということで、国の表彰をいろいろ受 けております。この件については、市民の中からは偏っているんじゃないかという声も聞 こえてきます。ですが、私は、こういうことをもっと前向きに是非やっていただきたいな と思うのは、今までこういう表彰を受けてこられたのは、その運動そのものは、やはり重 要なファクターなんですが、更にそれをPRする、アピールする、きらっと光った推薦状 じゃないかと、私はそう思っているんですが、この数多くの受賞したノウハウがあるはず なんですよね。これを是非ほかの団体に、これから広げていっていただきたい。そういう ことについては大丈夫かどうか、もう一度お伺いをいたします。 ○議長〔服部俊作議員〕 産業建設部参事。 ○産業建設部参事兼農林振興課長〔加藤廣志〕 -155- 花紀行ネットワークの中には、21 団体の 方々が日ごろ一生懸命活動されております。その中の事例としまして、今、千津島の地区 の実行委員会の表彰というのが良い見本というか、お手本としてございます。そういうの を担当としましては、そういう見本として、今後、活動される団体の励みとなるための推 薦状を作って、幅広い団体が、そのような栄誉ある表彰を受けられるように、一生懸命サ ポートしていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ○議長〔服部俊作議員〕 渡辺円一議員。 ○15番〔渡辺円一議員〕 今のことはくれぐれもお願いしまして、私の質問を終わります。 どうもありがとうございました。 ○議長〔服部俊作議員〕 以上で渡辺円一議員の質問を終了いたします。 ──────────────────────────────────────────────── ◇ ○議長〔服部俊作議員〕 菅 原 ヒロミ 議員 次に、10 番菅原ヒロミ議員の質問を許可いたします。 菅原ヒロミ議員。 (10番 ○10番〔菅原ヒロミ議員〕 菅原ヒロミ議員 登壇) 通告に基づき一般質問をさせていただきます。 先日、5 月 23 日に開催されました第 61 回全国植樹祭には、お元気な天皇皇后両陛下を お迎えして、恵みの雨に見舞われましたが、無事故と大成功に終わることができました。 関係者の皆様の御努力と御苦労に感謝申し上げるとともに、歴史に残る植樹祭であったと 感激しております。私にとっても、生涯の思い出となりました。 また、南足柄市民による第 2 回南足柄市民植樹祭も、晴天の下盛大に行われ、イロハモ ミジやヒノキを植樹させていただきました。森林の森が後世に守り育てられることを切に 願うものです。 さて、我が国の経済は、一昨年秋のリーマンショック後に、戦後最悪の景気後退に陥っ たものの、景気対策による政策効果や好調な輸出を背景にして、最悪期は脱することがで きました。しかしながら、依然として低い成長にとどまり、多くの新卒者が就職できない など、雇用情勢も厳しい状況が続いています。まだまだ経済の回復には時間が掛かりそう です。 -156- 本市においても、このような経済状況の中で、当分、税収増が見込まれない中、歳入に 見合った財政の建て直しに、一丸となって全力で取り組んでいます。この危機をみんなで 知恵を出し合い乗り越えて、住みよいまちづくりにしていかなくてはなりません。 それでは、第 1 項目めの精神障害者福祉施策の充実について伺います。 本市では、平成 9 年に南足柄市障害者保健福祉計画が策定され、基本理念として、障害 者の人権が尊重され、幸せで生きがいがあり、それぞれ自立し、地域の人たちとともに暮 らせるまち南足柄を目指してを掲げて取り組んでこられました。 平成 15 年に支援費制度が始まり、施策を取り巻く環境が目まぐるしく変化する中で、 平成 18 年には障害者自立支援法が施行されました。身体、知的、精神障害の制度格差の 解消や実施主体の市町村一元化、障害福祉サービス体系の再編成や就労支援の強化がより 一層推進されることとなりました。 本市においては、障害者自立支援法に基づき、第 4 次南足柄市障害保健福祉計画が平成 21 年から 5 年間を目標に実施されています。また、第 2 期南足柄市障害福祉計画が同じ く平成 21 年から 3 年間を実施目標として実施されています。障害のある人を特別視する ことではなく、障害のある人もない人も、だれもが個人の尊厳が守られ、地域の中で同じ ように生活を営める社会にするために、行政も日々努力されていますが、1 として、本市 が取り組んでいる独自事業について伺います。 (1) 本市が独自に取り組んでいる精神障害者に対する福祉事業について伺います。 (2) 今後新たに独自の福祉事業として精神障害者に対するサービスを展開されるお考え があるのか伺います。 2 として、重度障害者医療費助成制度について伺います。 平成 18 年に障害者自立支援法が施行され、大変遅れておりました精神障害者に対する 福祉が身体障害者、知的障害者、精神障害者の 3 障害の一元化により、他の身体障害者、 知的障害者の 2 障害と同じ制度が利用できるようになりました。これまで障害種別ごとに 異なる法律に基づいて、自立支援の観点から提供されてきた福祉サービス、公費負担医療 費等について共通の制度の下で一元的に提供する仕組みを創設することと自立支援法では うたわれていますが、県内の重度障害者医療費助成制度においては、精神障害者だけが制 度の対象となっておりません。 そこで、この格差をなくすために、県内 33 市町村のうち 11 市町が独自の事業として医 療費の助成制度を施行しています。本市が平成 20 年度に実施した障害のある人の意見を -157- 聴く実態調査によりますと、精神障害者の 56.9%の方が医療費負担の軽減を訴えていま す。 本市では、今、財政が大変厳しい折ではありますが、重度の身体、知的障害者のみに行 われている医療費助成制度を 1 級、2 級の重度精神障害者についても、本市の独自の事業 として適用すべきと考えますが、お伺いいたします。 3 として、精神障害者の入所施設及びグループホームについて伺います。 本市が平成 20 年に行った実態調査の中では、生活の場所として、自宅で家族と一緒に 暮らしたいと答えた人が 56.9%となっています。入所施設やグループホームでの生活は 望まれていないのが現実ですが、障害者を抱える親としての心配は、自分たちが亡くなっ た後、1 人で生活していかなくてはいけないときに、入所施設やグループホームの施設が 必要になってくるが、現状では預ける施設がどこにもないとの声が寄せられています。 県西地域にある精神障害者の利用できる入所施設及びグループホームの実態、利用でき る人数等お伺いいたします。 4 として、うつ病対策について伺います。 厚生労働省によれば、うつ病を含む気分障害者数は、この 10 年で倍増し、100 万人を 突破しました。病院にかかっていない人を含めると、約 250 万人に達すると言われ、深刻 な事態に直面しています。激しい社会の変化や雇用不安の陰で、心のケアを必要とする人 が大勢います。 6 月 2 日に発表された人口動態統計によると、自殺者も年々増え続け、3 万 649 人と 3 万人を突破し、前年より 420 人も増えています。このような状況の中で、今年 4 月、うつ 病治療に有効な認知行動療法の保険適用が公明党の実績で実現しました。カウンセリング で物事のとらえ方を変える精神療法で、薬だけに頼らない治療法として、世界でも注目さ れています。 今回の保険適用で診察への間口がぐっと広がり、この夏から医師に対する研修も開始さ れ、実施医療機関も拡大されることになります。精神障害者に対する本市の実態調査でも 分かるように、どんなときにどこに相談したらよいか分かるようにしてほしいと 53.4% の回答が寄せられています。うつ病や気分障害等の相談窓口の体制の整備や相談機関への 紹介、うつ病には認知行動療法が有効であるなど、そうした情報の提供を分かりやすい方 法で周知をすべきであると考えますが、市のお考えをお伺いいたします。 2 項目め、学校の安全安心対策について。 -158- 1 として、岡本中学校グラウンドの防球ネット整備について伺います。 野球練習時にグラウンドの防球ネットの低い部分からボールが飛び出し、多いときは 5 ないし 6 球のボールが出るといいます。近所の民家に度々迷惑をかけ、ついに昨年 6 月に は、民家の雨どいにボールが当たり、専決処分で民家の雨どいを修理することになりまし た。子供の練習時の安心面の配慮や、近くに住む住民に対する安全面の配慮に対策が大き く遅れていると思いますが、今後どのような対策をされるのかお伺いいたします。 以上で 1 回目の質問を終わります。 (10番 ○議長〔服部俊作議員〕 (沢 ○市長〔沢 長生〕 菅原ヒロミ議員 降壇) 市長。 長生市長 登壇) それでは、菅原議員さんの御質問にお答えをさせていただきます。 一番最初の本市が独自に取り組んでいる精神障害者に対する福祉事業でございますけれ ども、後ほど福祉事務所長のほうより御説明を申し上げたいというふうに考えます。 次に、今後新たに独自の福祉事業として精神障害者に対するサービスを展開される考え があるのかどうかという御質問でございます。 いずれにいたしましても、その 3 障害、身体、知的、精神の 3 障害についての統一的な 対応ということは必要でございまして、なおかつ現時点では、そういうものが特に精神障 害に関して見ると、片手落ちのところがあるということにつきましては、私どもも理解し ているところでもございます。 そういう中で、南足柄市では、今年度から市独自の精神障害者へのサービスとして、市 重度障害者福祉年金の対象に精神障害も入れて事業をスタートしたということがございま す。これはそういう不平等を是正する一つの方法という形でございます。 精神障害者に対する支援として、今申し上げたように、平等の観点から必要性を十分感 じておるところでございますけれども、残念ながら、今現在、精神の特に医療費等々に関 して見ますと、県のほうの制度が不十分でございまして、やろうとすると、市独自のとい う、そういう事業になってしまいますけれども、既に菅原議員さんのほうからも御指摘の とおり、市独自のサービスをやろうとすると、なかなか厳しい財政状況でございますので、 非常に苦しいという状況でございます。 いずれにしましても、まず県・国のほうが、これはナショナルミニマム、すべての対象 者が全国どこにいても平等に受けられるという体制づくりをすることが必要でございます -159- ので、独自の検討もやらさせていただきますけれども、やはりこういう国・県への働きか けということも非常に重要なことということでございますので、是非一緒にそのあたりを 進めさせていただけたらというふうに思っているところでもございます。 特にそういう中で、身体障害者と知的障害者に適用されている各種交通運賃の割引制度 も、精神障害者にも適用できるように、また、県に要望をしているところでもございます。 その他、他機関による支援事業として、タクシー運賃の 10%割引や携帯電話の使用料 の減免、NHK受信料減免などの制度がございますので、手帳を取得されるときに、こう いったものも御案内をさせていただいているところでもございます。 そして、より具体的な話で、1 級、2 級の精神障害者に対して独自の事業を行うべきで はないかというお話でございます。 先ほどの中でのお話もあわせまして、3 障害の不公平さという観点から見ますと、正し く是正しなくてはならないものというふうに考えているところでもございます。 自立支援法が平成 18 年 4 月 1 日から施行された中で、3 障害一元化ということでござ いますけれども、神奈川県においては、こういうところへの平等の対応というところがな かなか踏み切れないでいるような状況でもございます。 こういう観点の中で、私どもも独自にやるというよりは、やはり県と連携しながらやっ ていかなければ、これはまた南足柄がやったとしてみても、じゃ、ほかのまちはどうなん だという格好になってきますと、やはり福祉の地域的不平等みたいなこともございますの で、何とか全国、全県レベルの対応とともに、こういう市の援助というものも考えてまい りたいというふうに思っております。 特に福祉に関して見ますと、公明党さんのお力は非常に大きいものがございますので、 是非南足柄のほうとしても、国・県の方針の変更と同時に、市の対応も考えてまいりたい ということで御理解を頂けたらというふうに思っております。 そしてまた、精神障害者が利用できる施設等々についての実態につきまして、そしてま た、うつ病等、それから認知行動療法等々の啓発に関していきますと、この 2 点につきま しては、福祉事務所長のほうから後ほど御説明を申し上げたいと思います。 それから、岡中グラウンドの防球ネットの整備につきましては、学校関係のことでござ いますので、教育長のほうより回答させていただきたいと思います。 私のほうからは、以上回答をさせていただきました。よろしくお願いいたします。 (沢 長生市長 降壇) -160- ○議長〔服部俊作議員〕 福祉事務所長。 ○福祉事務所長兼障害福祉課長〔柏木 勤〕 私のほうからは、本市が取り組んでいる独自 の事業についてというところから回答させていただきたいと思います。 精神障害者に対する市の独自事業としては、現在 5 事業を行っています。その 5 事業と は、社会福祉施設へ通所するための施設通所交通費助成事業、病院へ通院するとき等に利 用する福祉タクシー利用助成事業、水道料金助成事業、手帳を取得するための精神保健福 祉手帳診断書料助成事業、重度障害者等福祉年金事業です。 それから、4 番目の質問にございました精神障害者福祉施策の充実についての精神障害 者の入所施設及びグループホームについて御回答いたします。 県西地域には、障害者自立支援法の施設で主たる対象が精神障害者としている施設は 1 施設ありますが、現在、市民で利用している方はいません。 また、本市の精神障害者のグループホーム、共同生活援助になりますけれども、こちら の利用者は現在 1 人。ケアホーム、共同生活介護の利用者は 2 人で、計 3 人の方が利用し ています。いずれも市外の施設になっております。 県西地域は、社会福祉資源となる障害者入所施設が少ないため、県の施策への要望の中 で、県西地域の障害者施設の充実を希望しているところでございます。 最後に、うつ病対策について、窓口と認知行動療法について御回答いたします。 現在、うつ病による精神障害者に対する各種相談窓口は、支援制度をお知らせする市障 害福祉課と市社会福祉協議会があり、また治療等の相談窓口については、市保健医療福祉 センターや県発達障害支援センターかながわエース、県足柄上保健福祉事務所、県精神保 健福祉センターがあります。 さらに、就労支援については、障害者支援センターぽけっと、公共職業安定所などがあ り、総合的な窓口として、市が委託事業として行っているりんどう会館の自立サポートセ ンタースマイルがあります。 市は、県足柄上保健福祉事務所との共催事業である心と命のサポート事業として、市内 の公共施設で年 2 回の研修会を開催しています。21 年度は、りんどう会館でうつ病の理 解と支援方法、ストレスと上手に付き合うという演題の講演会を開催し、啓発に努めまし た。 また、市広報誌 1 日号の案内ページの相談案内では、自立サポートセンタースマイルの 障害者相談と女性センターで行っている女性の心の悩みごと相談を掲載しています。 -161- さらに、自殺予防のサポート事業として、22 年 3 月に、ただいま答弁しました市と県 内の様々な相談窓口も掲載したチラシを全戸配付させていただきました。 菅原議員さんの御質問にあるように、認知行動療法については、うつ病に有効な治療方 法の一つであると聞いておりますが、医師の判断で行う医療行為になるため、病院等での 対応になるというふうに認識しております。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○教育長〔福島敏三〕 教育長。 私からは、岡本中学校のグラウンドの防球ネットの整備についてお 答えさせていただきます。 岡本中学校の野球部の部活動につきましては、ボールがネットを越え、近隣の民家に損 害や御迷惑をかけていることから、バッターボックスの角度をずらすなど、練習を工夫し ているところでございます。 防球ネットにつきましては、本年 1 月末にバックネット側の低かったところを 5 メート ルかさ上げしまして 14 メートルにしたところでございます。 南側の防球ネットが低いところにつきましては、平成 22 年度、学校施設の耐震補強工 事が終了いたしますので、今後、財政状況を勘案した上で検討していきたいと考えており ます。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 菅原ヒロミ議員。 ○10番〔菅原ヒロミ議員〕 それでは、再質問させていただきます。 本市が取り組んでいる精神障害者に対する福祉事業については、いろいろと独自に取り 組んでくださって、障害者いきいきプランの目標に向かって努力をされているということ がよく分かりました。 その次の独自の福祉事業として、精神障害者に対するサービスをこれからどのようにま た展開されるかというところでは、平等性の観点から、知的、身体と一緒に交通費の割引 ですとか、タクシーの 10%割引、NHKの減免とかということでやっていただくという ことで、本当に一歩前進できて、障害者の方たちが喜んで行かれるなということで、良か ったなというふうに思っております。 先ほど市長からありました、本当にこの施策は、国・県の対策がきちっとしていただか ないと、裕福な町や市に住んでいる人は、そういう恩恵が受けられて、財政が厳しい市は、 -162- やはりそこでサービスが受けられないという、こんな不公平なことは、本当にあってはな らないことだと思いますので、私も県・国と、県のほうにはしっかりと訴えておりますが、 県に言いますと、今度、国にということで、なかなかその辺のところがうまくいかないと ころなんですけれども、またしっかりとその辺のところは党としても取り組んでいきたい なというふうに思っております。 2 番目の重度障害者医療費助成制度についてですが、これは財政が厳しいから、ちょっ と今のところというような、そういう答弁だったかと思いますけれども、この精神障害者 保健福祉手帳をお持ちの 1 級の方が 16 人いるというふうに聞いておりますが、2 級の方 が 87 人、4 月 30 日現在だそうですが、そのように伺っておりますけれども、もし、この 手帳を持っていらっしゃる方が、身体と知的障害と同じように減免になった場合に、1 級 の方が幾らぐらい行政としてお支払いしなければいけないかお尋ねしたいと思います。 ○議長〔服部俊作議員〕 福祉事務所長。 ○福祉事務所長兼障害福祉課長〔柏木 勤〕 今の御質問で、精神障害者の 1 級、2 級の手 帳を持っている方が、もし、重度障害者利用助成制度の対象とされたときに、どれほどの 市のほうの負担、個人負担の分をうちのほうで負担する部分ですけれども、実は国保の関 係で推計するしかないんですけれども、それで推計しますと、1 級該当者のみで年間 250 万円。それから、1、2 級を該当とした場合には、これも飽くまでも推計値ということで お聞きいただきたいんですが、約 1,600 万円ということになっております。 ○議長〔服部俊作議員〕 菅原ヒロミ議員。 ○10番〔菅原ヒロミ議員〕 良く分かりました。やはり 1,600 万円というちょっと高額な 金額で、私は寒川町の人口 4 万 7,000 人の町の 1 級、2 級の福祉手帳をお持ちの方が減免 になった場合、どのぐらいの費用かなということをちょっと伺ったところでは、700 万円 ということでしたので、そんな負担ではないのかなというふうに思っていましたけれども、 1,600 万円掛かるということで分かりました。 次に、この重度精神障害者だけが一元化から取り残された理由というんでしょうか、平 成 18 年から障害者自立支援法の 3 障害が一元化されたわけですけれども、この精神障害 者だけが取り残されたという理由をお尋ねしたいと思います。 ○議長〔服部俊作議員〕 福祉事務所長。 ○福祉事務所長兼障害福祉課長〔柏木 勤〕 全体的なサービスの要するに遅れという部分 では、先ほど議員さんもおっしゃったように、やはりそれほど大きくはないはずですね。 -163- 各種交通機関の割引等が受けられないというような状況と、この重度障害者医療が要する に今現在該当となっていないという部分だと思います。 それで、今、重度障害者医療に絞ってお話をされているということで、県が 19 年度の 重度障害者医療制度の見直し検討の中では、やはり精神障害者を対象とすることについて は、今後の課題というふうに報告書のほうに入っているんですけれども、実は現在、障害 者を地域生活へ移行することが求められておりますので、この制度の創設によって、社会 的入院というか、入所と同じような入院が扱われるような状況になってしまうというよう なおそれをやはり県のほうも持っていることと、それから県のほうに、現在、精神障害者 入院医療援護金という制度があるんですね。そういう制度とか、自立支援法の精神通院の 医療費の制度等の整合性をやはり保つのがなかなか難しいというところで、現在、ちょっ と見送っているような部分、検討中であるという部分があると聞いております。 ○議長〔服部俊作議員〕 菅原ヒロミ議員。 ○10番〔菅原ヒロミ議員〕 ありがとうございました。 ちょっと私、資料を見ますと、この医療費助成制度を独自にやっている自治体は、今 11 自治体あるんですけれども、県西地域では、先ほどから施設のこともお尋ねしました けれども、県西地区に余り施設がないように思いますし、また医療費助成制度も独自にや っている 2 市 8 町自治体はないというふうに認識しているんですけれども、県西地区が遅 れているというのは、これは県に聞かなければいけないことだと思いますけれども、どう いうふうにして遅れているのかなという、ちょっと見解をお尋ねしたいです。 ○議長〔服部俊作議員〕 福祉事務所長。 ○福祉事務所長兼障害福祉課長〔柏木 勤〕 県西地域が特に遅れているということになる と、精神障害だけじゃなくて、知的障害と身体障害についても、やはり遅れておりまして、 身体障害については 1 施設、それから知的障害についても、小田原市以外は身体障害につ いても 1 施設、知的障害についても 1 施設しかないということで、全体的にやはり事業者 の方の参入が少ないということで、何で少ないかというようなことについては、なかなか ちょっと私どものほうでも把握ができない。ただ、要望は県のほうにも常々出しておりま す。 ○議長〔服部俊作議員〕 菅原ヒロミ議員。 ○10番〔菅原ヒロミ議員〕 ずっと入所施設やグループホームのところでも、一緒のこと でお尋ねしようと思うんですが、例えば福祉健康部長とか、そういった広域で集まる部長 -164- 会ですとか、事務所長会とかというようなところでは、そういう広域的にやはり県のほう の施設がこちらのほうに持ってこれるような、そういった働き掛けとか話合いとかという のはなされないんでしょうか。 ○議長〔服部俊作議員〕 福祉事務所長。 ○福祉事務所長兼障害福祉課長〔柏木 勤〕 実は県のほうでも、先ほどちょっと申し上げ ましたけれども、施設から地域社会へという方向がありまして、23 年度までは一応新規 の入所施設は認めないというふうな形になっている。ですから、こちらが幾ら少なくても、 全県的にそういうものが認められないということになっておりますので、方向として、今 ちょっと余り良くないような状況になっております。ですから、前提としてそういう話が あるので、なかなか今言われたような話が出てくる機会がないです。 ただ、先ほどから申し上げているように、県への要望書は毎年出しております。 ○議長〔服部俊作議員〕 菅原ヒロミ議員。 ○10番〔菅原ヒロミ議員〕 いろいろお聞きしましたけれども、精神障害者家族会からも 請願書が出ております。そういったことで、よりよい検討を期待しております。 それでは、次の精神障害者の入所施設及びグループホームについては、先ほどの重度障 害者医療費助成制度とかぶっておりまして、広域で何とかできないかというようなことを お尋ねしようと思っていたんですけれども、今お答えを頂きましたので、次のうつ病対策 のほうに移らせていただきます。 先ほど認知行動療法ということで、1 回目の質問のときに話をさせていただきましたけ れども、この認知行動療法というのは今までにもあったことなんですが、4 月から保険が 適用になるということで、1 回受けただけでも、この 80%ぐらいその方が良くなっていく ということを聞いて、私もインターネットで調べましたけれども、一番近いところでは、 ここでは秦野とか、神奈川県に 5 箇所から 6 箇所あるというようなことを調べました。い ろいろ行政のほうでも対策を行ってくださっておりますので、是非またいろいろな機会を 通じて、やはりこの情報の共有というのが大事なことだと思いますので、さらにまた情報 の周知をお願いしたいなというふうに思います。 ここで 1 点質問したいのは、夜間の場合ですよね、緊急の場合、どういった窓口に対応 すれば良いのかという私も相談を受けたことがありますが、この夜間の緊急時には、今、 病院に行っても、紹介状がなければ入れない、またかかりつけでなければ入れないという、 そんな状況の中で、緊急の場合の窓口はどのようになっているのかお尋ねします。 -165- ○議長〔服部俊作議員〕 福祉事務所長。 ○福祉事務所長兼障害福祉課長〔柏木 勤〕 先ほど窓口で御紹介しました県の精神保健福 祉センターに精神科救急医療情報窓口、ぴったりそれに合うかどうか分かりませんけれど も、一つの相談窓口としては、電話でそちらのほうに相談できるような窓口もございます。 それはこういう形で、手帳を取った方等に周知させていただいております。ただ、手帳を 取っていない方には、確かに周知がないので、またその辺は何か方法があれば、あるいは 県のほうは、県の広報等でやっているかもしれません。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 菅原ヒロミ議員。 ○10番〔菅原ヒロミ議員〕 そういった場合は、病院とかも教えていただけるようになっ ているんでしょうか。いろいろな連携がやはり図られていないと、相談だけではちょっと 困るのではないかなというふうに思いますが、その辺のところがお分かりになりましたら お尋ねいたします。 ○議長〔服部俊作議員〕 福祉事務所長。 ○福祉事務所長兼障害福祉課長〔柏木 勤〕 今申し上げましたけれども、精神科救急医療 情報窓口になっておりますので、その辺のところの情報も、医療機関の情報も多分お知ら せするような形になっていると思います。 ○議長〔服部俊作議員〕 菅原ヒロミ議員。 ○10番〔菅原ヒロミ議員〕 それでは、学校の安全安心対策についてお尋ねいたします。 先ほど教育長の答弁で、1 月末にバックグラウンドのところの 5 メートルをかさ上げし たということで、22 年度に体育館ができ上がるので、それから検討するということでし た。 私は、ボランティアのコーチをなさっている方に、これは去年お聞きしたんですけれど も、今までにお金がない、費用が掛かるということで、もう本当にこれは、1 年、2 年前 のことじゃなくて、もう 10 何年も前からも、このグラウンドを上げてほしいという、そ の要望があったんだと思うんですね。 ですけれども、今までなぜこういうふうに遅れてきたのかというところに私は原因があ ると思うんですけれども、顧問の先生ですとか、校長先生、ボランティアのお父さん方も、 2 年、3 年でやはり交代をされるんですよね、やめられる。また、校長先生なんかも転校 されます。 -166- そういったことで、そして一番困っているのは、いつも謝りに行くのは生徒なんですよ ね。それで、私は本当にこちらの教育部長さんも教育長さんも、そのうちに部、課を配置 転換になると。責任を持って、このグラウンドをやはり直そうという、そういう人がいな かったのではないかと、ここに私は問題があるというふうに思うんですけれども、教育長 の見解をお尋ねいたします。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○教育長〔福島敏三〕 教育長。 本当に子供たちがボールが出たときに謝りに行くということで、ま た近隣の方には迷惑をかけているなということがございます。特にボールが出るところ、 今までの経験の中で、南側のところではないかなと思います。そこの部分につきましては、 先ほどもお話ししましたように、22 年度はなかなか難しいということがございますので、 23 年度には何とか対応していきたいと考えておりますので、御理解頂ければと思います。 ○議長〔服部俊作議員〕 菅原ヒロミ議員。 ○10番〔菅原ヒロミ議員〕 教育長の 23 年度にということで、私は期待をしております。 本当に 4 月からまた、この私がお聞きした 1 箇月半の間にも、やはり屋根のところにボ ールがいったと。瓦は割れなかったけれども、屋根のところにやはりボールが転がってい ったということで、雨どいが壊れたから、そこを修理する。また、瓦が壊れたから、そこ を修理すると。こちらが壊れて、瓦の色は違う。私がその立場だったら、耐えられないな というふうに思います。 私も相談があった以上は、責任を持って防球ネットを整備していただけるまで、ずっと 叫び続けていきたいなというふうに思っておりますので、どうぞ 23 年度、よろしくお願 いいたします。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 以上で菅原ヒロミ議員の質問を終了いたします。 ここで 14 時 55 分まで休憩といたします。 休憩 午後 2時37分 ──────────────────────────────────────────────── 再開 -167- 午後 2時55分 ○議長〔服部俊作議員〕 再開いたします。 ──────────────────────────────────────────────── ◇ ○議長〔服部俊作議員〕 石 田 久 良 議員 次に、13 番石田久良議員の質問を許可いたします。 石田久良議員。 (13番 ○13番〔石田久良議員〕 石田久良議員 登壇) 議長より発言の許可を頂きましたので、通告に基づき質問を行 います。 本日 6 番目で、最後の質問ですので、御協力をよろしくお願いいたします。また、市長 の明快な答弁を御期待いたします。 本定例会の私の質問は、小田原市との合併について伺います。 平成 12 年の地方分権一括法の施行によって、地方自治体は大きな改革がなされ、平成 19 年 2 月には、県西地域合併検討会が設立され、県西地域 2 市 8 町における市町村合併 について、様々な角度から検討を進めてきましたが、平成 22 年 3 月 25 日の県西地域合併 検討会の平成 21 年度第 3 回委員会において、2 市 8 町の首長全員参加の下、市町村合併 の方向性について結論が出されました。 1 つは、市町村合併に対する認識です。2 市 8 町の住民が安心して暮らせる地域の実現 をするために、この地域が有する豊かな資源を最大限に発揮し、活力ある地域づくりのた めに、地域の一体化を図る意味で、市町村合併に対する認識については、すべての市、町 で共有するというものの、2 つは、任意合併協議会の設立については、任意合併協議会を 設立することは、各市町の住民の合併に対する意識の違いやまちづくりにかかわる施策の 違い等を勘案すれば、任意協議会の設立は困難であると判断され、2 市 8 町による合併検 討は、平成 21 年度末をもっていったん終息することとし、3 つ目は、今後は各市町が住 民の意識を見ながら、各市町がそれぞれ主体的に判断することとなり、任意合併協議会の 事実上の終息が宣言されました。 小田原市長の報告の中で、2 市 8 町による合併検討会は終息するが、今後は各市町、そ -168- れぞれが主体的に判断をしていくこととなりました。 また、県西地域の将来の一体化に向けた取組は必須であり、新たな広域連携の一層の強 化のために、新たに神奈川県西部広域行政協議会を設立することになりました。小田原市 長は、それぞれの市や町から、小田原市との合併の希望があれば、真しに検討するとの発 言がされ、本市の沢市長は、2 日後の 3 月 27 日の読売新聞の報道によりますと、他の 1 市 8 町の首長に合併協議への参加を呼びかけ、参加する意思のある市町だけで、6 月にも 任意合併協議会の準備組織を発足させる考えを明らかにしました。さらに、市長は、小田 原市との先行合併を模索する意向を示しておりました。このような報道がなされました。 小田原市に先行合併の意思表示がなされたとのことです。6 月には任意合併協議会の準 備組織の発足の動きがあるとのことです。南足柄市議会は、県西地域 2 市 8 町の合併につ いては、将来の南足柄市のために合併を推進するべく、議員決議及び市民からの請願が採 択されて、市長、市民や議会が強力に後押しをする体制ができ上がっておりました。 しかしながら、2 市 8 町の広域合併と新たな小田原市との先行合併については、両者の 相違点をしっかり精査し、検討を加える必要があるために、再度、市民及び議会の理解が 必要であると考えます。 この新聞報道を踏まえて、本市の合併の今後の在り方が大変重要な問題であると考え、 小田原市との合併について質問を行います。 まず、1 点目は、新聞報道の真意について伺います。 なぜ、小田原市との合併を模索したのか。他の町との合併の可能性を検討しなかったの か。なぜ、今、このタイミングで発表したのか等々、市長にお尋ねするとともに、小田原 市との先行合併を模索するという新聞報道について、市長の真意を伺います。 次に、2 点目は、任意合併協議会の在り方について伺います。 任意合併協議会を立ち上げるには、相手方の小田原市の受入れの姿勢や対応の状況が大 変重要であります。市長が合併を模索したときに、小田原市の反応がいかがであったか、 これをお尋ねするとともに、任意合併協議会をいつどのように立ち上げる予定なのか伺い ます。 次に、3 点目は、合併の条件及び合併の方法について伺います。 2 市 8 町の合併とは異なり、地理的な範囲も狭くなり、隣接する本市とは密接な関係に ありますが、合併するに当たっては、この条件だけは通したいという本市の合併するため の条件をどのように考えているのか。また、合併の方法は、対等合併なのか、あるいは編 -169- 入合併なのか。合併する場合の方法を市長は先ほどの瀬戸議員の答弁で、任意協議会が立 ち上がって検討するという答弁がなされておりましたが、私は、市長として、個人として、 どのように考えているのかを伺います。 次に、4 点目は、合併によるメリットとデメリットについて伺います。 2 市 8 町の合併で想定されるメリットとデメリットについて、このときのメリットとし ては、各市町の持っている資源の活用が挙げられている反面、デメリットとしては、中心 市街地から遠くなる等が挙げられていますが、2 市 8 町とは異なり、小田原市との合併を したときのメリットとデメリットは、より具体的なものが挙げられると考えますが、どの ようなメリットやデメリットがあるのか伺います。 次に、5 点目は、合併による本市の将来像について伺います。 2 市 8 町の合併検討会では、合併後の明確な将来像や青写真が各市や町で描かれないま までしたが、この度の小田原市との先行合併が推進される場合は、本市の合併後の将来像、 いわゆる本市の青写真をどのように描いているのかを伺います。 次に、6 点目は、合併を進めるに当たっての議会対応及び市民対応について伺います。 2 市 8 町の広域合併の進め方においては、各市や町の意識に温度差があり、自治体間の 足並みがそろわない状況でしたが、小田原市との先行合併の場合は、相手が 1 市なために、 より密接な連携が取れるものと考えます。そこで大事なことは、南足柄市議会は、県西地 域 2 市 8 町の合併については、合併促進のための議員決議を行い、市民からの請願を採択 いたしました。これらの背景や経緯を十分いかさなければなりません。そこで、合併を進 める際の行政として議会対応及び市民対応をどのように進めていくのか伺います。 次に、7 点目は、神奈川県西部広域行政協議会と合併との在り方について伺います。 県西地域合併検討会が終息し、県西地域の将来の一体化に向けて、2 市 8 町の広域連携 を深めるために、新たに神奈川県西部広域行政協議会を立ち上げましたが、この組織の活 動内容と本市の先行合併の活動内容とが、この整合性をどのようにとらえていくのか伺い ます。 次に、8 点目は、第四次総合計画後期基本計画にどのように反映するのかについて伺い ます。 合併の構想は、本市の長期総合計画の中に織り込む必要が発生するものと考えます。そ こで、平成 23 年度から始まる第四次総合計画後期基本計画に合併の構想をどのように反 映させるのか伺います。 -170- 次に、9 点目は、国・県からの新たな支援策について伺います。 平成 17 年 4 月 1 日に施行された市町村の合併の特例等に関する法律、いわゆる合併新 法による市町村合併の期限が平成 22 年 3 月で終了しました。したがって、国からの財政 的な支援が受けられる期限が切れたわけですが、今後、小田原市との先行合併に対して、 国や県からどのような新たな支援策が得られるのか、また、その支援を得るために、どの ような働きかけをするのか伺います。 以上、9 点の 1 回目の質問を終わります。 (13番 ○議長〔服部俊作議員〕 (沢 ○市長〔沢 長生〕 石田久良議員 降壇) 市長。 長生市長 登壇) それでは、石田議員さんの御質問にお答えすると同時に、合併につい ての私の考え方を市民の皆様方にお伝えをさせていただきたいというふうに思っておりま す。 小田原市との先行合併を目指すという新聞報道ということについてのお話でございます。 それをお話しする前に、3 月 25 日の合併検討会のところで確認している内容を改めて ここでもう一度お話しをさせていただきます。 将来にわたって合併などの手段によって、地域の一体化を図っていく必要があるという 認識は、すべての市町で共有しました。しかしながら、2 市 8 町が足並みをそろえて、直 ちに市町合併に向けた任意合併協議会を設立することは難しい。 そして、3 点目でございますけれども、これは私のほうから提案して入れていただいた 確認事項でございます。 この 3 年間の検討の成果を踏まえつつ、各市町それぞれが主体的に判断していくことと いたしましたと。 それから、将来に向けて、県西部広域行政協議会を設立する。それで、この中でいわゆ る合併検討会が解散するということが確認されました。その直後に、小田原市長さんから、 小田原市との合併検討を希望する意思表明が一部の市町からあった場合については、真し に受け止め対応させていただきたい。2 市 8 町でできなければ、一部であってみても、で きるような対応を考えていきたいという小田原市長さんの考え方が、2 市 8 町全体での動 きがなくなったということが確認された後に提案がございました。 私といたしまして、こういう提案に関して見れば、合併の火を消さないという意味で、 -171- 非常に高く評価して、この発言を高く評価し、重く受け止め対応していきたいというふう にお答えをその場でさせていただきました。 基本的には、この内容につきましては、当議会におきまして、平成 21 年 12 月議会及び 3 月議会で、大川議員さんの質問に対して、小田原市長さんがこういう発言をされている ということがある中で、そういうふうな御発言を高く評価します。それにできる限りお答 えしていきたいというふうなお答えをさせていただき、こういう私の真意でございます。 いろいろそういう発言が財政危機対策として合併を考えているんじゃないかというふう な憶測だとか、そういうものが流れましたので、もう一度、真意をはっきりさせるために、 メディアの方、皆さん方に情報を、そういう私の思いを正しく伝えたいということでお話 しをさせていただきました。 私のほうは、午前中、瀬戸良雄議員さんのほうに御説明したとおり、財政健全化を進め た上で、そして後ろ指を指されないような状態にして、初めて合併に進むことができるの ではないかという、そういう思いをその記者の皆さん方にお伝えしたものでございます。 いろいろございましたけれども、そういう思いを各報道の方が正しくお伝えしていただ きましたので、私のほうの真意が新聞報道されたのかなというふうに思っているところで ございます。 2 番目で任意合併協議会をいつどのように立ち上げるのかということでございます。 これも瀬戸議員さんの御質問にお答えしたように、合併については、今後も検討を進め、 目指していくべきものというふうに考えておりますけれども、具体的に現時点で任意協議 会をいつ立ち上げるかということに関して見ると、具体的に何も決まってはおりません。 そういう状況でございます。 当然そういう状況でございますから、3 番目の御質問における合併に向けての本市にお ける条件と合併の方法、当然具体的な動きをするときには、2市だけでやるわけではなく て、当然 8 町のほうにも声をかけていきます。そういう枠組みが決まっていない段階で、 そういう議論をできるわけではございません。 ですから、任意合併協議会が設置され、具体的に合併の枠組みが明らかになったところ で検討すべき内容というふうに考えております。 ただ、非常に有り難いことに、今回の合併検討会の中で、任意合併協議会に関する研究 がなされ、その報告が 3 月 25 日に提出されて了承されておりますけれども、それが項目 的、そしてスケジュールのイメージ等々については、非常に参考になるものではないかと -172- いうふうに考えております。 それから、合併によるメリットということでございます。小田原市とやった場合という 具体的な事例でのことでございます。 実はこの 1 つ、事実だけでお分かりいただけるかと思いますけれども、2 市 8 町、36 万 弱の人口でございますけれども、24 万幾つの人口、約 3 分の 2 でございますが、これが 小田原市と南足柄市の合計の人口比率になります。67%。 そして、この 2 市の工業の、2 市 8 町全体での比率でいきますと 84%でございます。商 業でいきますと 71%。農業で 58%というふうに記憶しておりますけれども、要はこの地 域全体の商工業の発展に関して見て、基本的なところに関して見ると、主要な企業、活動 は、この地域で行われております。そして、その地域の今、経済が非常にじり貧状態であ るということを先ほど御説明したところでございます。まずは、そういうところが中心に なって、商工業の対策を立てていく必要がございます。 1 つは、主要居住区域、工業地域等々へのアクセスの確保。そして、窓口となります交 通拠点の整備等々がなされれば、この地域の商工業の発展は更に進んでいくものというふ うに考えます。そして、この 2 つのところが力をつけてくれば、周辺に対しても非常に良 い影響をもたらすものというふうに考えているところでもございます。 そして、当然のことながら、2 市での財政規模という形でいきますと、2 市の大体県西 地域での比率でいきますと 60%でございます。人口比率、それから商工業の比率から考 えてみて、大分少ない状態でございます。ということになりますと、統合によります行財 政の効果ということも十分期待されるところでもございます。 そして、何よりも重要なのは、広域連携を進めていく中におきましても、やはり今、国 のほうが進めております広域連携の中におきましても、中心となる都市部のより強化、そ ういうものも必要でございます。そういう観点でも、広域連携にも良い影響をもたらすの ではないかというふうには考えられます。 残念ながら、これは御質問でございますから、仮定のところでお答えをさせていただき ました。実際には、枠組みがどうなるかによって、またこのメリット・デメリットのとこ ろは、また違う形で出てくるかと思います。 そして、合併による本市の将来像ということでございますけれども、実際にどうなるか というところに関して見ますと、任意協議会の中で将来像を描くという、そこで明確にな ってまいりますけれども、私どもとしては、今回、市民の皆様方が作っていただきました -173- 自治基本条例の案で上げてございます。安全で安心して健康に暮らせるまち、環境と自然 に配慮した魅力あるまち、人と文化のはぐくむまち、活力とにぎわいに満ちたまち、こう いった 4 つの指針というものは、合併の有無にもかかわらず、この南足柄にとって、この 地域にとって、そしてこのところに住む人間にとっては必要なものでございます。そして また、維持、発展させていかなくてはならないものというふうに考えております。こうい うものを更にいかすための合併というものを目指す必要があるのではないかというふうに 考えております。 6 番目に、合併を進めるに当たっての議会対応及び市民対応ということでございますけ れども、当然のことながら、任意協議会は、当然議会の議決が必要でございます。当然そ の以前に、市民に御説明する必要もございます。 そしてまた、議会と御相談しながら、またその方向性についての議決を頂くという形で ございます。そういう中で、できる限り情報交換しつつ、意見を交じ合わせながら進めて まいりたいということでございます。 それから、広域連携と合併との整合性ということを御質問でございます。 これも午前の瀬戸良雄議員さんの御質問にお答えしたのと同じでございますけれども、 基本的には、将来の合併は必要という共通認識がございます。その中で、今そこまですぐ には至らないということの中で、今までもやってきたけれども、これからも広域連携につ いては、更に深めていく必要があるという、そういう観点でのあれでございます。私もこ れはそのとおりだというふうに考えております。 そういう中で、先ほどお答えさせていただいたのは、広域行政と合併については、最終 的なところは、この地域の一体化を目指し、そして将来の発展を目指すという点では同じ だと。そして、中心における中心都市の合併によって、更にリーダーシップの力が高まる ことが、ひいては広域連携にもつながっていくんだと、実効性あるものにしていくんだと いうことでございまして、私はこの両者が相対立するものでなく、どちらかといえば、両 方が相まって、この県西地域の発展のための努力が続けられるのではないかというふうに 考えております。 最後に、9 番目でございますけれども、国・県からの新たな支援策ということでござい ます。 既に皆様方御存じのとおりですね、第 29 次地方制度調査会の答申がございます。これ は合併から広域連携にいくという一つの大きな方向を変えた答申でございます。 -174- そして、合併推進課という総務省にございました課の名前も、たしか地方制度調整課と かいう名前に変わって、合併だけじゃなくて広域連携の仕事も行うような、そういうあれ でございますけれども、基本的には、この第 29 次制度調査会が今基本的な合併・広域連 携の方向性の基礎になっており、そこでの答申内容でいきますと、今後の対応方策、その 第 1 番目が市町村合併に関する方策となっております。市町村合併は、行財政基盤の強化 の手段として、今後もなお有効であると考えられ、現行、合併特例法期限後においても、 自らの判断により合併を進めようとする市町村を対象とした合併にかかわる特例法が必要 である。この法律においては、具体的に合併の障害を除去するための措置や住民の意見を 反映させるための措置、合併特例区、合併にかかわる地域自治区等を定めることが適当で あると。次に、広域連携というところに入ってくるわけでございます。こういう位置付け で、今、国の方針が出ているわけでございます。 そして、これは自民党政権でございますけれども、民主党政権になりましてから、地域 主権戦略会議というものが発足されました。ここには合併という言葉はございません。た だし、地域がより強固に行財政基盤を持ち、そして自主的な行政を行うということが目的 として掲げられ、いわゆる権限と財源の移管をうたっているところでございますけれども、 この考え方の前提としては、それぞれの地方自治体の強化ということがございまして、当 然民主党政権においても、合併・広域連携の推進ということは、非常に大きな課題でござ います。そういう中で、基本的には国は動いております。今、私どももこういった国の方 針の中で、具体的に何をどういうふうにやってくれるのか、そういうお尋ねもし、また必 要な合併についての措置もお願いしているところでもございます。 ただ、こちらのほうも具体的な実例でお話しするわけではございませんので、一般論と して合併があった場合についての対応をお願いしているという、そういう状況でございま す。 以上、1 番から 9 番まで御質問に対してお答えをさせていただきました。よろしくお願 いいたします。 (沢 ○議長〔服部俊作議員〕 長生市長 降壇) 石田久良議員。 ○13番〔石田久良議員〕 大分先も見えて、また、国の関係等でまだはっきりしないとこ ろもありますが、ちょっと 8 点目の総合計画後期基本計画、これがちょっと漏れていたよ うなので、ここを聞かせてください。 -175- ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 すみません、この場で。 現在、策定中でございます、第四次総合計画後期基本計画におきましては、今回の県西 地域の合併検討会での検討の経過も踏まえ、そしてその検討内容をいかすということで、 合併について積極的に検討していくという旨の趣旨を書き込んでいきたいというふうに思 っております。 すみませんでした、抜かしまして。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○13番〔石田久良議員〕 石田久良議員。 ありがとうございました。 それでは、再質問をさせていただきます。 今、市長のお話の中で、1 市 8 町の首長さん方にも、合併協議に参加を呼びかけるとい うことでございました。 そして、今まで合併協議会における市長がリーダーとして務められた努力、これは評価 に値します。これを次の先行合併にどういかすかということが、また大切だろうと思うん です。そういう意味では、これまでの 3 年間にわたる県西地域合併検討会の総括といった ら大げさかもしれませんが、3 年間やってきて、その成果や問題点、市長はどのようにと らえているのかお聞きします。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 ある意味では、合併を進めていくに当たってのいろいろな事務的なも の、それからデータ的なものに関して見ると、非常に整理をしていただいたのではないか というふうに思っております。そういう意味では、2 市 8 町の全体の職員の皆さん方、こ れにかかわった職員の皆さん方の努力に敬意を表するところでございます。 そして、特に今回、任意合併協議会研究会による検討結果報告書というものは、そうい う意味では、非常に貴重な資料ではないかと。これは合併を検討しなければ、ただの資料 になってしまいますけれども、検討するということになりますと、そういう意味では、非 常に重要な内容が含まれております。 どんなことを検討するのかという項目、そしてどういうスケジュールでやったら良いの かという、そういうところも具体的に記述されておりますので、そういう意味では、この 3 年間、いろいろな意味での成果が上がって、次のステップに向かっていくための大きな 準備はできているのではないかというふうに考えております。 -176- 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○13番〔石田久良議員〕 石田久良議員。 ありがとうございます。 成果については、そういう意味で理解できました。 あとは、問題点というのは、私自身、個人で感ずる問題点、こういうものもございます。 2 市 8 町のやはり首長間の温度差といいますか、意識、その辺にばらつきがあったんじゃ ないかと。こういった中で、市長がまた、任意合併協議会の参加を促すような動きをする わけですけれども、こういった首長の現状を非常に難しい状況ですけれども、こういうも のについて、市長は、例えばこういうふうにしてやっていくというようなことがあればお 聞かせください。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 首長間で温度差があるのははっきりしておりますし、合併しないとい うふうに明言されている、そういう首長さんもいらっしゃいます。それがその地域の町の 総意なのかということになってきますと、また違う観点もございます。 午前中、瀬戸議員さんにお話をさせていただきましたように、この地域の住民の所得水 準の落ち方は、県内全体でも落ちているんですけれども、それよりもかなり大きい。 そして、商工業に関して見ましても、国・県全体でいきますと、工業はこの平成 14 年 以降伸びております。そして、その中でまた商業もほぼ横ばい状態でございますけれども、 この地域だけはマイナス状態だと。そういうことをやはり何となく経済がおかしいな、生 活がおかしいなというふうに多くの住民の方は考えられておりますけれども、やはり自分 たちのところだけが問題になっているんだという、そういう意識までありません。やはり 自分たちの持っているものが素晴らしいものがありながら、こういう状態になっていると いうことを、やはりここで商売をされている方、経営をされている方、生産活動を行って いる方たち、そして住民の皆さん方にこういう事実をお伝えすることがまず大事なのかな と。 やはり行政の長だけが判断するのではなくて、そこにいる住民全体がやはり自分たちの 将来のために何を今しなくてはいけないのか、そういう観点で合併・広域連携をどう考え ているんだという、そういう問題提起は、私のほう、微力ではございますけれども、関係 機関と連携をとりながら、そういう説明をしてまいりたいというふうに思っております。 以上です。 -177- ○議長〔服部俊作議員〕 石田久良議員。 ○13番〔石田久良議員〕 今、市長のほうからですね、こういった合併というものについ て、リーダーだけじゃなくして、市民のそういった理解、協力、これの必要性が問われた んですが、その中でも私はやはりそれを引っ張るリーダーの意識というか力、こういうも のが非常に大切だなというふうに考えるわけです。 そこで、今、市長も決意じみたことをお話しいただいたんですが、改めて先行合併、ど こにするにしても、するに当たっての市長の決意、この辺を 1 回お聞かせいただきたいと いうふうに考えます。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 私は、もともと合併がこの地域において、将来のために必要であると いうふうに考えております。そして、何とかそういうものを実現するために、微力を尽く していきたいというふうに考えているところでございます。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 石田久良議員。 ○13番〔石田久良議員〕 それでは、市長が先行合併というような形の中で、新聞報道等 がされて今日に至っているわけですが、これは例えば任意合併協議会の準備組織を発足さ せるまでには至らないかもしれませんですが、市長の感触として、小田原市側の受入れの 姿勢とか反応とか、そういうものがあればお聞かせ願います。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 小田原市長さんが 3 月 25 日にお答えになったように、一部の市町が 合併の検討を継続したいというふうな申出、任意協議会の設置に向けてのいろいろな申出 があれば、議会とともに協議しながら前向きに対応していくというふうなお話がございま した。 これに関して見ると、去年からずっと同じような御発言を続けていただいておりますし、 また今日においても、同じような考え方でいられるというふうに受け止めております。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 石田久良議員。 ○13番〔石田久良議員〕 それでは、午前中も瀬戸議員のほうから質問があったかと思う んですが、本市が行財政改革検討結果報告、これを新聞報道したことによって、周囲の南 に対する外部の感情というんですか、要はそういった貧乏なところと合併するのはうんぬ -178- んというような町民等の声が首長のほうにも入っているというような話を聞かされるわけ ですけれども、先ほど市長の答弁の中で、市民には真実を伝えるということでやったとい うことで、市内ではそのものが理解されておれば問題ないんですが、市外に行くと、例え ば文化会館の閉館、岡本公民館、福沢公民館の休館、ただそれだけをとらえて、南足柄う んぬんということを当然よその町民、あるいは首長が言うわけですが、そういったある意 味では、その内容を十分理解していない、誤解してそういった判断をしているということ もあろうかと思いますので、そういった外部に対して市長はどのような方法と言ったらお かしいですが、施策、こういったもので周辺の自治体に理解を得ていくのか、その辺をお 聞かせください。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 私もそれが一番大きな関心事でございまして、3 月 25 日以降、そう いう南足柄の財政が悪いものを合併で何とか切り抜けようとしているというふうなお話が、 いろいろな憶測が飛んでいたような感じがいたします。 それで、私どもも、これはやっぱり良くないと。我々のほうとすれば、財政の健全化を 果たす中で合併も考えていくということを記者の方にお伝えして、またそれが記事になっ たような次第でもございます。 引き続きこういう形に関していきますと、今現在、行政改革の進行真っ最中でございま すので、折々に市民にだけでなく、対外的にもそういう状況を説明していきたいというふ うに思っております。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 石田久良議員。 ○13番〔石田久良議員〕 それでは、先行合併の進め方についてちょっとお聞きするんで すが、ちょっと順序が逆になったかもしれませんが、ある意味では小田原市と先行合併を 検討していくという方法も、一つのそういった裏付けがあってそういうふうにされたと思 うんですが、我々素人からすると、やはり合併するのであれば、この南足柄市が当面中心 になって、そしてよそと合併していく。こういうものが頭の中につい描いているわけです。 ですから、したがいまして、小田原と合併するということになると、一つは、南の力と 小田原の、それはもう財政力だとか、いろいろな、人口も違いますし、そういう力を見た ときに、もう差が歴然としている。そういうことであれば、南が親分になると言ったらお かしいんですが、中核になって、力をつけて、そして小田原と対等にやっていこうという -179- ような一つの進め方もあろうかと思うんです。 そういう意味では、例えば開成町とやって、そして足元を固めて、そしてそこそこの成 果を上げて、そしてまた次へというような方法があろうかと思うんですが、決して小田原 とやることが間違いだとか、そういうことではなくて、考え方としていかがかと思います ので、その辺をお聞かせください。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 県西地域の全体の中で位置付けていきますと、やはりこれはもう江戸 の時代から小田原が中心で、この南足柄地区がサブ的な存在ということは変わっておりま せん。そういう歴史的、そしてまた、今日の経済的な状況を勘案しながらやっていく必要 があるのかなというふうには思っております。 いずれにいたしましても、今、石田議員さんのほうにおっしゃられるようなステップも あり得るのかなというふうに考えますけれども、最終的なところは、やはり中心となる、 そういう小田原市さんとの一体化ということではないかというふうに思っております。 いずれにしましても、手順がどうなるかということでございますけれども、最後に行き 着くところは、その中心との合併であり、2 市 8 町全体の合併ではないかというふうに思 っております。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 石田久良議員。 ○13番〔石田久良議員〕 この南足柄市をいつまでも中心に据えておきたいという気持ち が私は強いわけです。 これはこの辺で、2 市 8 町の話題がずっと出るんですが、私は小山町の議員さんも多く の方を知っています。すべて小山町がそうかということは断言できないんですが、やはり 南との合併という話になると、話の中では相当乗ってくる。また、期待を持たれるという ような状況もありますので、市長にお伺いしたいんですが、飽くまでも合併は、当然立ち 上げた検討会は 2 市 8 町なんですけれども、将来を見たときには、その辺まで視野に入れ て考えるのかどうか、その辺をお聞かせいただきたいと思います。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 歴史的なところでいけば、小田原藩の領域は、小山町、それから御殿 みくりや 場の一部も御厨 という地域で小田原藩の一部でございました。そういう意味では、昔から のお付き合いもございますし、今、小山町さんとも非常に仲良く、いろいろな形での交流 -180- をさせていただいておりますので、将来、そういうことが起きれば、非常に素晴らしいこ とではないかなというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 石田久良議員。 ○13番〔石田久良議員〕 そういう意味で、市長からそういうお話をされて、この後にく る道州制なんかも、非常に我々も考えながらあれしなくてはいかんかなという感じを受け ました。 それではですね、小田原と合併を考えたとき、当初 2 市 8 町の場合は、市長おっしゃら れたように、現実には 36 万人、人口はいないわけですけれども、そういった大きい中核 都市を目指しておったわけですが、小田原との合併ということになると、これは恐らく特 例市になっていくのかなということになると、特例市のメリットというのは非常に少なく て、中核都市に比較して、内容を見てみると、非常に少ないんですけれども、一気にこれ は中核都市にならないから、そういう手法を採ったんだろうと思うんですが、この中核都 市と、例えば特例市、こういったものを比較してですね、例えばこういった効果の格差が あるということがあれば、市長からお答えいただきたいと思います。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 すみません。私も中核市と特例市の権限の差のところについて、詳し く知っているわけではございませんけれども、ただ、私のもともとの発想はですね、別に 中核市になりたいとか、特例市になりたいとか、そういう問題ではなくて、今この 2 市 8 町のこの地域の将来の発展のために、どういった施策が必要なのかということの考え方の 中で、合併は必要だというふうに考えているところでございます。 したがいまして、私は、財政的な効果、そして権限的な効果のところを言うよりも、じ ゃ、これによってこの地域の経済が発展するのか発展しないのか、人々の生活がよくなる のかよくならないのか、そういう観点で判断すべきだというふうに思っております。 今、この地域は、非常に素晴らしいいろいろな能力だとか資源を持っていながら、それ がいかせずにじり貧状態に陥っている。これは道路整備だとか、土地の利用だとか、そし て産業政策、統一的なそういう振興施策を行うことによって、十分発展を導くことができ るというふうに考えておりますので、そういう観点で合併は必要だというふうに思ってい るということをお伝え申し上げます。 ○議長〔服部俊作議員〕 石田久良議員。 -181- ○13番〔石田久良議員〕 時間も迫ってきましたので、今聞いた中で、その比較効果、そ れについては結構だと思います。合併に対する市長の考え方、それを聞けば大体理解でき ると思いますので、それで結構だと思います。 そこでですね、先ほど第 29 次制度調査会、こういったことがあって、広域行政につい てうんぬんということで、この国の、あるいは県からの新たな支援、これについては非常 に不明確でありますけれども、我々が望むのはですね、この合併によって道路網の整理が 一つは可能になるというふうに考えております。 そういう意味では、私は、箱根への道は、この合併によって都市機能の形成面だとか、 観光交流の面だとか、防災の面から、合併による財政的効果を活用するとともに、国・県 への合併の条件に組み込み、是非国・県、この辺の御支援を頂けるように、早期の完成を 目指せないかどうか、この辺の市長の考えをお聞かせください。 ○議長〔服部俊作議員〕 ○市長〔沢 長生〕 市長。 2 つの観点でちょっとお答えをさせていただきたいと思います。 1 つは、2 市 8 町が全部合併したときの財政効果はどのぐらいかということが、前回の 任意合併協議会研究会において試算されたんですけれども、150 億円ぐらい出てくるとい う、そういうお話でございました。これは 2 市 8 町全部がでございますから、人口比率だ けでいきますと、2 市の前提で考えてみれば 100 億円ぐらい出てくるのかなというふうに 思いますけれども、そういう意味での財源が生み出されてきて、これを将来の発展のため の基盤整備に使うことは十分考えられるのではないかということがまず 1 点でございます。 そして、当然合併という形になって、その中で県・国の支援策という中で、是非ですね、 合併特例債とか、そういうものではなくて、具体的にこの道路を県主体ないしは国主体で 作ってくれるとか、そういうところは絶対お願いしたいということで、今からもう既にそ ういうところを県のほうにもお願いをしているところでもございます。 以上でございます。 ○議長〔服部俊作議員〕 石田久良議員。 ○13番〔石田久良議員〕 時間も来てしまったんですが、この合併の問題というのは、本 当に南足柄の将来を決定付ける大切な課題だろうというふうに考えております。 そういう意味では、今日聞かせていただいた市長の考え方、こういったものはまだまだ 一部かもしれませんが、議会も当然こういったものにしっかりと関心を持ちながら勉強し てやっていきたいというふうに考えますので、これからの議会に対する市長のやはりいろ -182- いろな説明、あるいは意見交換、こういったものをお願いして、質問を終わります。 以上です。 ○議長〔服部俊作議員〕 以上で石田久良議員の質問を終了いたします。 ──────────────────────────────────────────────── 散会の宣告 ○議長〔服部俊作議員〕 本日の一般質問は予定者まで全部終了しましたので、これをもっ て散会といたします。 次の本会議は 6 月 11 日午前 9 時から、本日に引き続き一般質問を行います。 午後 -183- 3時55分 散会