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100 4. 教育実習レポート 教育実習を通じて、 考えた課題とその解決に

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100 4. 教育実習レポート 教育実習を通じて、 考えた課題とその解決に
4. 教育実習レポート
教育実習を通じて、 考えた課題とその解決に向けたビジョン
—生徒に学習する意欲を持たす授業を踏まえてー
戸田浩美
Ⅰ. はじめに
6月1日から 19 日までの3週間、 母校である羽曳野市立高鷲南中学校にて教育実習を行った。 生徒の様子としては元気で明
るく挨拶をしてくれる生徒が多いように感じた。 また、 クラブ活動に熱心な生徒が多く、 ほとんどの生徒がクラブに所属していた。
毎月2週目の一週間は朝の挨拶活動があり、 生徒会の生徒とクラブに所属している生徒が正門の前に立ち、 登校してくる生徒に
大きな声であいさつする活動もあった。 学校全体がまとまって何かに取り組む活動が多いようであった。 担当した1年生は元気な
生徒が多く、休み時間には教室や廊下を走り回る生徒を見かけ、小学生の気持ちが抜けきっていないような印象を受けた。 実際、
純粋で素直で明るい生徒が多かった。
担当のクラスは1年1組で、 担当教諭である野田雄太先生の受け持つクラスであった。 また、 英語の授業を受け持ったのは1年
1組、 1年2組、 1年3組、 1年4組の4クラスで、 2週目から授業をさせていただいた。 また、 週に1回 ALT である Leon 先生との
Team Teaching があった。 このレポートではこの3週間の教育実習で学んだことや、 疑問に思ったこと、 大切だと思ったことを振り
返えりながら、 「生徒に学習する意欲を持たす授業とは?」 をテーマにしてまとめることとする。
Ⅱ. 授業観察から学んだこと
教育実習の1週目は、 英語以外の国語や数学などの先生方の許可をいただきいくつかの授業を参観した。 英語の授業や英
語以外の授業参観を通して気づいたことを自分の経験や実習授業と比較しながら、 「話し方」 「発問の仕方」 「生徒とのやり取り」
の3つの観点と生徒の学習意欲への影響ついてまとめる。
はじめに、 「話し方」 の重要性について考えさせられた。 「大きな声」 「聞き取りやすい速さ」 「強弱や抑揚をつける」 これらは
当たり前のことかもしれないが、 大学での自身の模擬授業ではできなかったことであったのですごく参考になった。 参観した授業
のどの先生にも言えることだが、 堂々とした態度で、 教室全体に聞こえる大きな声で話すことによって、 生徒に勉強しないといけ
ないという気持ちを植え付けることができるのではないかと思った。 また、 声の大きさだけでなく高さも大切であると思った。 女性
の先生でも地声に近い声の高さだった。 自身の授業での話し方と比べると、 毎回の実習授業では自分がふだん出す声の大きさ
よりも2,3倍大きい声を意識し、 参観した先生と同じくらいの声は出すよう心掛けた。 発音練習など、 生徒に声を出してほしい時
にはより一層大きな声を出すようにした。 すると、 生徒も大きな声で発音してくれた。 しかし、 私の場合、 大きい声を出すと声が
高くなる傾向がある。 授業中にある生徒から 「もっと低い声のほうがいいよ。」 と言われることがあった。 そう言われた時はなぜか
わからなかったが、 授業が終わってからよく考えてみると、 生徒の声に近くなるからだと考えられた。 中学1年生はまだ声変りをし
ていない子が多く、 比較的声の高い生徒が多かった。 ゲームなどの活動で注意をするときに、 自分が高い声で注意するとどうし
ても生徒の声の高さと重なってしまい、生徒は自分の声を聞き取ってくれなかった。 また、高い声は説得力に欠けるようである。 よっ
て、 生徒との違いを出すため、 また先生であるという威厳を示すためには低い声を意識することが必要になるのではないかと思わ
れた。
次に発問について考えていきたい。 私が中学生だった頃と比較すると、 今はどの科目の授業でも先生が発問する機会が多い
ように感じた。 発問をすることで生徒と先生とのやり取りが生まれ、 生徒は授業に参加する。 その発問の方法も様々であった。 積
極的な生徒だけに発問するのではなく、 授業に集中していないような生徒や、 おとなしい生徒にも問いかけていた。 また、 国語
の授業では、 登場人物の感情をとらえる場面があり、 そこでの問いかけでは 「間違いはないよ。 自分の意見を言えることが正解
だよ。」 という言葉をかけられていた。 この言葉によって生徒は自分の意見を先生や友達に発言しやすくなったのではないかと思
う。 間違えることをあまり好まない日本人にとって、 「自分の意見に間違いというものはない」 と言われることによって発言への抵抗
が減るように感じた。
英語の授業では、 生徒が間違えると間違ったところをきちんと訂正しているときと、 まだ習っていないからという理由で少し説明
して終わるという場面が見られた。 これに関しては生徒がきちんと納得いくまで説明すべきなのではないかと思った。 ここでは生徒
の間違いに対して正確でわかりやすい説明ができる教師の力が問われる。 自身の実習授業では、 この正確でわかりやすい説明
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ができなかったため生徒を余計に混乱させてしまった。 これでは生徒のやる気をそいでしまう。 教師は豊富な知識が必要であると
ともに、 説明する能力が必要である。 また、 生徒が意見を言うと先生は必ずほめていた。 ほめられた生徒の表情を見ると、 とても
うれしそうであった。 このことから発問したら絶対にほめるということが重要だと考えられる。 ほめられることで、 喜びや満足を得るこ
とができ、 そのことによりもっとほめられようとして勉強に励む生徒が増えるのではないかと思う。
最後に、 生徒とのやり取りについて考察する。 特に印象的であったのは何人かの先生が生徒を名字で呼ぶのではなく、 下の
名前で呼んでいたことである。 これは私もすべきことだったかなと今になって思うことである。 下の名前で呼ぶことによってその生
徒個人をさすような印象を受けた。 そのことによって生徒と先生の距離が近いように感じた。 先生との距離が近いことで生徒は先
生の話を聞こうという姿勢につながるのではないかと思う。 実際、 自分の授業でも休み時間などでよく話す生徒は私の説明などを
しっかり聞いてくれていた。 しかし、 あまり話をしていなかった生徒に関しては授業に集中していなかったように思えた。 このことか
ら、 先生と生徒との普段からのコミュニケーションや信頼関係は授業に取り組む生徒の意欲に大いに反映すると考えられた。
Ⅲ. 授業を担当してみて気が付いたこと
次に、 参観した英語の授業や自分の実習英語授業を振り返り、 それらをもとに英語指導上において効果的な方法について考
えていきたい。 特に生徒のやる気を高めるにはどのようにすればよいのかという観点を踏まえて考察していきたい。
1. あいさつ
今回の実習で1年生から3年生の4名の英語科の先生の授業を参観させていただいた。 どの先生も代議員が行う「起立」・「礼」・
「着席」 といった儀式的なあいさつを行った後、 英語での簡単な会話や時事問題の紹介などの small talk は行わず授業を始めら
れていた。 “How are you?” や “How is the weather today?” などの質問も見受けられなかった。 自身の実習授業において、 こ
の英語での small talk をする時としない時の生徒の様子の違いを調べればよかったと今振り返って思う。 ALT の先生の授業では
ALT が “How are you?”” の問いかけを生徒全員にしていた。 生徒の反応としては、 積極的な生徒は “I’ m fine! I’ m fine!”
や ‟Sleepy”、 “Hungry!” などの返答を大きな声で行っていた。 しかし笑っているだけで答えない生徒や、 授業に興味も示してい
ない生徒もいた。 この英語によるあいさつをしないで授業を展開した時と英語によるあいさつをした上で授業を展開した時の生徒
の反応は両者に大きな変化はなかったかもしれない。 ただしやり方にもよると思われる。
2. 洋楽の導入
2年生の先生と、 3年生の先生は英語による small talk などのあいさつをせずに洋楽を流すことを取り入れていた。 2年生では
始まりのあいさつが終ると Bruno Mars の Lazy song を流し、 生徒がその曲を聴いている間に先生は宿題の点検をしていた。 この
洋楽の活用の仕方は授業に意欲を持たせることにあまり効果がないのではないかと思った。 洋楽が好きで歌っている生徒にとっ
ては効果があると思うが、 ただ聞いているだけの生徒にとっては英語の発音を聞いているよりも曲の音を聞いているだけで、 英語
に対して興味を示してないように思われた。 3年生の授業では“The rhythm on the rain”という曲を流していた。 曲を聞く前に“The
only girl I care about has gone away.” というフレーズがあるから聞きながらどこで出てくるか探してみましょうという説明があった。
曲を流している間に3年生の先生も生徒が宿題をしてきているか、 教科書やノートを持ってきているかの点検を行っていた。 この
洋楽の取り入れ方は生徒に課題を与えることによって生徒は曲ではなく英語の発音に集中して聞くので効果的なものになるので
はないかと思った。 どちらの方法も聞くだけで生徒に歌わせるものではなかった。 歌わせる方が英語を学ぼうとする意欲につなが
るのではないかと思った。 聞くだけではインプットの状態で終わってしまう。 洋楽を歌い、 英語の発音を自分の口から発しそれを
耳で聞く。 そして、 一回目に歌った時よりも上達していれば生徒はうれしくなり、 もっと歌えるようになろうという意欲向上につなが
るのではないかと思った。 歌うことはしなくても歌詞に出てきた表現を使い自分のことに置き換えて文章を作らせてみるなどのアウト
プットも必要だと思った。
3. ねらいの提示
どの学年の先生方も授業の展開に入る前に、 この授業で習うことあるいは達成することのねらいを黒板に提示していた。 これは
英語だけでなく他のどの科目の授業でも取り入れられていたことである。 ねらいを示すことでこの授業では何を学ぶのか知ることが
できる。 そのことで安心感を得ることができると考えられた。
4. 少人数制を取り入れるべきか
私が中学生の頃は1年生、 2年生と一クラスを英語が得意な生徒と苦手な生徒で二つに分け少人数で授業を行っていた。 現在
では1年生と3年生は一クラスで行い、 2年生だけを一クラスを二つに分ける習熟度別授業を行っていた。 もちろん少人数制のほ
うがいいと考える。 実際、 実習で授業を行ったとき、 英語が得意な生徒と不得意な生徒とで課題をこなす速さに大きな違いが見
られた。 板書をノートに写す際でも英語が得意な生徒は2,3分で終わるのに対して、 英語が苦手な生徒はスペルを1つ1つ書くの
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に時間がかかり5,6分かかっていた。 どちらの生徒に授業のペースを合わせるかすごく迷った。 習熟度別授業は、 英語が得意な
生徒と苦手な生徒でクラスを分け、少人数で授業を行うことで生徒に合ったペースで授業が進められるところが良い点である。また、
少ない人数なので教師は生徒の様子をよく見ることができる。 生徒も質問しやすいと思われる。 しかし、 英語が得意な生徒のクラ
スではどんどん先に進み、 苦手な生徒のクラスではゆっくり進むと考えられるので二つのクラスの間に差が生まれてしまう点が問題
であると考える。 また、 英語の成績が中位の生徒が苦手な生徒と授業を受けるとなると、 自分に劣等感を抱いてしまう可能性があ
る。 反対に上のクラスに上がるぞという生徒が出てくるかもしれない。 あるいは成績が中位の生徒が、 英語が得意な生徒と授業を
受けることで自分も頑張ろうという生徒もいれば、 ついていけなくなる生徒もいると考えられる。 少人数授業を行う際のクラスの分け
方の基準の定め方はすごく難しい問題である。
現在2年生だけが少人数授業をしているのは、 少子化が要因の一つではないかと考えられる。 私が中学生だったときの学年は
37、 38名のクラスが5クラスであった。 しかし現在は34、 35名のクラスが4クラスである。 5クラスを一人の教員が担当するには負
担が大きい。 一クラス減ったことで、 一人の教員が4クラス受け持つことができるようになったのかと考えられる。 あるいは、 英語教
員の数が不足していることが、 少人数授業を行うことができない要因なのかもしれない。 どちらにしても生徒のために少人数授業
を行う工夫が必要である。 やはり、 英語教員を1学年に二人おきクラスを二分する方法が良いと思う。
5. 褒美は必要か
一年生の授業では、 授業でビンゴゲームや生徒同士で尋ねあっていく活動を行っていた。 その活動の成果でポイントを獲得し、
一定のポイントがたまるとシールがもらえるという褒美をあげていた。 私も実習授業において数回活動を取り入ることにした。 一回
目の授業の指導案を担当教諭に見せると、 授業でアクティビティを行うのならば褒美がないとなかなか参加しないだろうと言われ
た。 実際に自分の実習授業でアクティビティを行う際にポイントがあると事前に説明すると、 生徒のほとんどが積極的にアクティビ
ティを行っていた。 一方でこのポイントを取得できるという説明をしなかったら、 生徒からポイントはもらえるのかという質問が多く出
た。 このことから質問をしてくれた当該の生徒を含む何名かの生徒は英語に関心を持ってアクティビティを行おうという意識ではな
く、 ポイントを獲得するためにアクティビティを行う生徒のほうが多いように感じた。 それでも褒美があった方がいいと思う。 褒美が
ないためにアクティビティに参加せず英語を使用しないよりも、 褒美をもらうためにでも意欲的にアクティビティに参加し、 少しでも
英語を使うことを通して、 英語を上手に話せたと気づくことができることにつながるかもしれない。 褒美によって達成感や満足感が
得ることができる。 そこからポイントのためでなく英語を話すという能力を高めたいという意欲がわいてくるのではないかと思う。 私も
中学生の時、 理科の授業でポイントをたくさん集めると平常点をくれると言われた時、 積極的に授業に取り組んでいた。 そのうち
に授業で知識を得ることが楽しくなった。 良い成績が取れるようになると、 また良い成績を取ろうという意欲がわいてきた。 このよう
に褒美があることによって、 生徒の英語学習に対する意欲は出てくると考えられる。
6. ALT の存在
私が中学生だった頃には、 一年間のうちある月だけ週に一度 ALT の先生が来て授業を行っていた。 しかし、 現在では毎週一
度 ALT の先生が授業を行っている。 生徒の反応としては、 一年生ではどのクラスでも多くの生徒が ALT の先生にすごく積極的
に話しかけていた。 ALT の授業では通常授業の時でも 「今日は Leon 先生じゃないんや。」 と残念がる生徒がいた。 通常の授
業の数倍元気な様子で、 ほとんどの生徒が意欲的に授業に参加していた。 ポイント制があろうとなかろうと、 変わりなく取り組んで
いた。 通常の授業とは異なるということ、 生の英語が聞けるということに対してワクワク感を得ることにより生徒は ALT の先生の授
業に積極的に取り組んでいたのではないかと考えられる。 しかし、 一時間ずっと英語で授業をしているため、 説明の英語が分か
らない生徒に対して配慮が必要だと感じた。 1時間ずっと分からない英語を聞いているとやる気をなくすだろう。 そのためにも英語
を聞いて理解できなくても、 絵や図などを用いて説明することで理解できるような工夫が必要だと考えられる。 1年生は ALT の先
生に積極的だったのに対して、3年生あるクラスでの反応は消極的な印象を受けた。 1年生のように ALT の先生に対して興味津々
な様子もなく、 少し授業に抵抗があるようにも感じた。 先生の発問に対しても一部の生徒だけしか答えいなかった。 またグループ
での活動も、 グループで協力することなくダラダラしている感じがあった。 生徒に 「授業分かる ?」 と尋ねると 「全然わからんから
やらん。」 という返事が返ってきた。 年齢が上がると外国人の先生に対して興味が失われるのか、 それとも三年間 ALT の先生の
授業を受け慣れてしまったことで、 通常授業と違うというワクワク感がなくなるのか気になった。
7. アナログかデジタルか
私は授業でのフラッシュカードやピクチャーカード、 カルタなどを手作りで作成した。 生徒たちの反応は 「それ先生が自分で描
いたん?」 と尋ねてくれたり 「先生絵うまいな」 や 「まあまあやな」 という言葉をかけられた。 手作りで補助教材を作成することで
教師の一生懸命さが生徒に少しは伝わり教師に興味を持ってくれると考えられる。 最初の授業に比べるとだんだん授業に参加し
てくれる生徒が増えたようになったと感じた。 しかし、 フラッシュカードの扱いに関しては後ろの生徒には見にくいと言われた。 胸
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の前でカードめくるとめくりやすいのだが、後ろの生徒にも見やすいように上に上げるとカードをめくりにくくテンポも遅くなってしまっ
た。 このことからタブレット機器を活用してテレビ画面にフラッシュカードの単語を映し出す方が生徒にとってよりよい授業になるの
ではないかと思った。 生徒全員が見ることができる。 また教師も手元のタブレットをスライドさせる動作だけでいいので生徒がちゃ
んと発音をしているか確認することができる。 またテレビを用いた方がほかの授業では行っていないことをするのでワクワク感が生
まれる。 大学でも iPad や Big Pad などの電子機器が導入されている。 そして高校・中学・小学校にも普及されていくと予想される。
よってこれからの教師はデジタル機器を使いこなせないといけないと痛感した。
Ⅳ. まとめ
中学校での教育実習を経験し、 「生徒学習意欲を持たす授業とは」 というテーマで考察を進めた結果、 重要なポイントは、
1. 先生が自信をもって堂々としている態度。
2. 教室全体に聞こえる大きい声で授業を進めること。 聞きやすい速さで声が高すぎることがないようにすること。
3. 教師は生徒が授業内で何を学ぶのか提示すること。
4. 生徒が混乱してやる気を失わないよう、 教師は一つ一つの指示を明確にすること。
5. 授業内でどんな小さなことでもほめること。 間違っても間違っていることに対しては訂正し、 間違ってくれたことでほかの生
徒のお手本になったということでほめる。
6. 教師は授業をするにあたって必死になって生徒のためになる授業の準備を行うこと。
7. 他の科目とは違うワクワク感があること。 (テレビを用いている。 外国人の先生が授業をするなど。)
以上の7点が、 私が教育実習での経験を通して考え出した生徒の英語を勉強する意欲を高める授業の要素であるといえる。 これ
らの要素を取り入れながら生徒が英語を自分から学びたいと思ってもらえるよう授業を展開していきたい。 そのためには自分に足
りない自信や、 英語の能力、 わかりやすく説明できる力を身に付け、 生徒のためになる授業準備をしっかりしないといけないと気
づかされた。
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5. 教員採用試験合格体験記 「Step by Step」
T. Yamamoto
1. ごあいさつ
皆さん、 こんにちは。 この度、 今年の3月に大阪女学院大学、 コミュニケーションコースを卒業し、 平成27年度に実施され
ました和歌山県の教員採用試験 (高校 ・ 英語) を合格しました、 和歌山県立新宮高校出身の山本 妙 (やまもと たえ) と申
します。 自分が合格体験記を書くことを、 非常に嬉しく思います。
私自身の学びや、 講師経験、 そして教員採用試験の合格にいたるまでの経緯などを述べさせていただきます。 教職課程を
専攻している学生さんの一助となれば幸いです。
2. 卒業後から合格までの経緯
私は、3月に卒業してから、大阪府で臨時講師(常勤)として採用されました。 4回生の時の採用試験は 1 次試験で不合格だっ
たため、 昨年の12月に大阪市、 大阪府、 そして地元の和歌山県に講師登録をしていました。 そして、 今年の2月末に運よく
大阪府の門真市から声をかけていただき、 採用されました。
4月1日から門真市内の中学校に勤務することになり、 1学年を任されました。 新卒講師では珍しいことかもしれませんが、 担
任を持つことになりました。 教科では6クラスを持ち、 1週間の授業数 (総合、 特別活動、 道徳を含む) は21時間です。
教科の指導だけでなく担任業務、 クラブ指導はもちろん、 道徳授業や時間割編成の業務も担っていたため、 7時に職場に
着き、 22時に退勤するというスケジュールがほとんどだった1学期 (特に4月) は忙殺されました。 採用試験の勉強をする時
間は全くとれず、 5月から退勤した後1、 2時間、 喫茶店で参考書と向かう時間を確保していましたが、 疲労と眠気から集中で
きない日もありました。
夏休みに入った後は少し勉強する時間も増えましたが、 もちろん研修や業務もあったため、 微々たるものでした。 ですが、
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