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業界動向 - ビューローベリタス

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業界動向 - ビューローベリタス
建築認証事業本部
優良特定地球温暖化対策事業所(トップレベル事業所)検証の概要および実績
~2012 年 3 月 6 日開催トップリーダーズセミナーより
優良特定地球温暖化対策事業所、いわゆるトップレベル事業所とは、特定地球温暖化対策事業所において、温
暖化対策の推進程度が特に優れた事業所として知事が認定した事業所のことです。
トップレベル事業所には下記 2 つの種類があります。
・トップレベル事業所
→地球温暖化の対策の推進の程度が「極めて」優れた事業所
・準トップレベル事業所 →地球温暖化の対策の推進の程度が「特に」優れた事業所
東京都・埼玉県ともに一定の CO2 の排出量がある大規模事業所について総量削減が義務づけられていますが、
総量削減の義務履行削減のひとつとしてトップレベル事業所の認定があります。
トップレベル事業所の認定は義務ではありませんが、認定を取得すると当該対象事業所の削減義務率が軽減さ
れます。
区分および削減義務率
用途によって区分および削減率が 3 つの区分にわかれており、それによって削減義務率が決まっています。
区分
第一区分
(区分Ⅰ-1)
第一区分
(区分Ⅰ-2)
第一区分
(区分Ⅱ)
用途
事務所(試験、研究、設計又は開発のためのものを含む)又は営業所、官公庁の
庁舎、百貨店・飲食店その他の店舗、旅館・ホテルその他の宿泊施設、学校その
他の教育施設、病院その他医療施設、社会福祉施設、情報通信施設、美術館・
博物館又は図書館、展示場、集会場又は会議場、結婚式場又は宴会場、映画
館・劇場又は観覧場、遊技場、体育館・競技場・水泳プールその他の運動施設、
公衆浴場又は温泉保養施設、遊園地・動物園・植物園又は水族館、競輪場・小型
自動車競走場又はモーターボート競技場、倉庫(冷凍倉庫又は冷蔵倉庫を含
む)、トラックターミナル、刑務所又は拘置所、斎場、駐車場、地域冷暖房施設
Ⅰ-1 に該当する建物のうち、地域冷暖房等から供給されるエネルギー割合が
20%以上のもの
区分Ⅰ-1、Ⅰ-2 以外の事業所(工場、上水道、下水道、廃棄物処理)
削減義務率
8%
6%
6%
事業所がどの区分にあたるかは、東京都または埼玉県より渡される「基準排出量決定通知書」に明示されてい
ます。
認定の効果
先ほど記載したとおりトップレベル事業所認定の申請は任意ですが、トップレベル事業所を取ることで以下のよう
な効果があります。
●ブランドイメージ(認知度アップ)
東京都または埼玉県のホームページに事業所名が公表されますので、地球温暖化対策が進んだ事業所として
広く社会に認識されます。
●削減義務率の緩和(第 1 計画期間 2010~2014 年度※)
※埼玉県の場合は 1 年遅れ、2011~2015 年度)
・トップレベル事業所→削減義務率を 1/2 に減少
・準トップレベル事業所→削減義務率を 3/4 に減少
例えば区分Ⅰ-1 の場合、トップレベルを認定されなければ 8%ですが、認定されると半分の 4%になります。
なおこれは第 1 計画期間の場合であり、第 2 計画期間に関しては削減義務率は決定していません。現在はまだ
案の段階ですが、東京都の場合、削減義務率は 17%へアップすると言われています。その場合、トップレベル事
業所認定を取得することで削減義務率の緩和がより顕著に現れるでしょう。
区分Ⅰ
標準
↓
トップレベル
準トップレベル
Ⅰ-1
8%
↓
4%
6%
区分Ⅱ
Ⅰ-2
6%
↓
3%
4.5%
6%
↓
3%
4.5%
認定実績
東京都は、平成 22 年度、23 年度のトップレベル事業所認定の公表を行っています。平成 22 年度に関しては申
請数も公表していますので、申請数に対してどれだけ認定されなかったのかも確認できます。(平成 23 年度に関
しては認定数のみの公表)
■ トップレベル事業所認定数
区
分
Ⅰ
平成 22 年度
トップレベル事業所
準トップレベル
合計
申請数
22
33
55 事業所
認定数
15
31
46 事業所
認定取得率
68%
94%
84%
区
分
Ⅱ
トップレベル事業所
準トップレベル
合計
未公表
未公表
未公表
3
3
6 事業所
-
-
-
平成 23 年度
トップレベル事業所
準トップレベル
認定数
4
9
平成 22・23 年度
トップレベル区分Ⅰ・Ⅱ合計
準トップレベル区分Ⅰ・Ⅱ合計
認定数
27
43
合計
13 事業所
計
70 事業所
トップレベル事業所
合計
5
5 事業所
区
分
Ⅰ
区
分
Ⅱ
特定地球温暖化対策事業所数に対する割合
1300 事業所
5.4%
平成 22 年度の区分Ⅰを見ると、認定取得率は 68%です。認定の申請をして全てが通るわけではないことが、こ
の表からわかります。
平成 23 年度の認定数は 13 事業所です。東京都のホームページの認定概要には、この中には昨年度認定され
なかった事業所が再チャレンジして取得した事例があった旨、記載されています。また、東京都のデータでは、こ
れまでに 70 事業所がトップ・準トップレベル事業所の認定を取得しており、削減義務を有する「大規模事業所」全
体に対する取得割合は約 5%となっています。東京都は、最終的には約 10%の事業所が認定を取得するだろう
と試算しています。
ビューローベリタスの検証実績(トップレベル事業所検証)
その中で、ビューローベリタスでは、平成 22 年度の合計 4 件のトップレベル事業所(トップレベル×3 件、準トップ
レベル×1 件)、平成 23 年度には 1 件(準トップレベル)の申請を行っており、全事業所が認定を受けました。
大塚商会本社ビル(千代田区) …平成 22 年度
事業所名:株式会社大塚商会 / 提供業務:Gap 調査、本検証
大塚商会は、2000 年に主要事業所で ISO14001(環境マネジメントシステム認証)
を取得して以来、会社をあげて環境活動を推進、省エネ活動およびその他環境活
動へ取り組んできました。大塚商会本社ビル(2003 年 1 月竣工)は、屋上緑化、照
明制御、空調管理など、当時の最新の技術や独自技術を数多く取り入れ、環境に
配慮、且つ合理化した省エネビルとして建設。入居後も LED 照明や省エネ PC 等
の導入など更なる省エネルギーの実現を行ってきました。このような中、これまで
の取り組みについて第三者の評価を受けたいとトップレベル事業所認定を取得さ
れました。今回大塚商会は、2000 年の ISO14001 認証取得、東京都温室効果ガ
スの検証などの実績によりビューローベリタスの審査に対する信頼があり、検査機関として選択しました。
担当者からのコメント
「認定により、地球温暖化対策推進の程度が特に優れた事業所として企業の取り組みが高く評価され、営業的
にも有効となりました。また ISO14001 では見えなかった設備運用面での改善点を洗い出すことができ更なる省
エネルギーへの期待を持つことができました。Gap 調査はガイドラインの理解不足による不備を防止でき、評価
書・調査書がガイドラインに沿って正しく作成されているか確認することができます。これにより自己評価の妥当
性、自己評価と東京都基準の差異をチェックすることに有効でした。トップレベル事業所認定を取得し削減率を
軽減できることで、コストメリットは十分にあると考えています。」
ソニーシティ(港区) …平成 22 年度
事業所名:株式会社大塚商会 / 提供業務:Gap 調査、本検証
三菱商事ビルディング(千代田区) …平成 22 年度
事業所名:株式会社大塚商会 / 提供業務:Gap 調査、本検証
東京・丸の内エリアに建つ三菱商事ビルディングは、地区計画やデザインガイドラ
インなどに配慮しながらコンセプトのひとつに「地球環境への配慮」を掲げ、省エネ
ルギー面等で様々な高度技術を導入し建設されました。今回三菱商事は、トップ
レベル事業所認定を CO 削減に貢献している姿勢を対外的に示す良い機会であ
り、且つ、更なる削減を行う上で削減義務軽減のメリットを享受したいと考え、認定
を取得しました。三菱商事は今回の検証にあたり、以前より建築確認検査、性能
評価等で実績のある点からビューローベリタスを検証機関に選定しました。
担当者からのコメント
「ビューローベリタスの Gap 調査を導入することで難解なガイドラインの解釈がクリアになり、認定準備をスムー
ズに行うことができました。認定を取得したことにより、これまで継続して実施してきた CO 削減等環境問題への
取り組みが是認され、広く周知されることになりました。」
JR 東急目黒ビル(品川区) …平成 22 年度
事業所名:東日本旅客鉄道株式会社 東京急行電鉄株式会社 / 提供業務:Gap 調査、本検証
2002 年 3 月竣工、地上 17 階地下 4 階塔屋 1 階の建物で、延床面積 52,221 ㎡
を誇る目黒のシンボルタワーである JR 東急目黒ビル。同ビルは CO 等の温室効
果ガス排出削減やエネルギー効率の高い設備の導入、また運用管理面でも積極
的な取り組みを行っていました。トップレベル事業所認定を受けることで、あらため
てこれらの取り組みがどのように評価されるのか確認したいとの両オーナーの強
い要望のもと、管理会社である東急
コミュニティーが、準トップレベル事業所の認定申請への準備を進めました。
取り組みが評価されることにより対外的に技術力をアピールすることができ、また、
企業の社会的責任においても環境への取り組みは重要視されているだけに、企
業ブランドの向上にもつながると期待されています。
担当者からのコメント
「ビューローベリタスの Gap 調査を導入することにより、準備が足りない部分を第三者の目であぶり出すことを行
い、設備投資の必要性の有無およびコストのリスクを明確にし、それをオーナーへの提案へ反映させることもで
きました。更に Gap 調査は、検証当日のイメージを把握することにも有効であり、事前の対策をたて検証作業を
スムーズに進めることにとても役立ちました。」
愛宕グリーンヒルズ MORI タワー(港区) …平成 23 年度
事業所名:森ビル株式会社 他 / 提供業務:本検証
2001 年 7 月に竣工した地上 42 階建ての愛宕グリーンヒルズ MORI タワーは、
事務所を中心とした複合用途ビルです。同ビルは 2011 年 5 月より、入居する
テナントのエネルギー使用量を可視化する新サービス「エネルギーWEB システ
ム」の運用を開始され、自らの省エネ努力の結果が一時間毎に数値やグラフで
容易に把握できることから、電力状況を見ながら節電(昼光利用、昼休み消灯、
夜間消灯)を実施され、より効果的な節電につながっています。更に、2010 年夏
の事前検証により、改善点を抽出、設備(空調制御や冷水ポンプ)の改修工事
など、きめ細かく質の高い運用管理から設備導入・改修までを通じた一連の取り
組みにより、「優良特定地球温暖化対策事業所」の認定に至りました。
ビューローベリタスの特徴
■ 設備設計一級建築士、建築設備士、エネルギー管理士等の資格保有者である建築設備・省エネルギーの
専門性を持つ検証主任者及び検証担当者が計 16 名在籍しております。
■ 既に検証実績件数では区分 7(特定ガス・基準量(旧))で 66 件、区分 5(トップレベル事業所への適合)で 5 件
の実績または実施予定があります。(2010 年 10 月現在)
■ 建築関連サービス、GHG 関連サービス、ISO9001、 ISO14001 などマネジメントシステム審査サービス、
CSR レポートのデータ検証など幅広いサービスを提供しております。
■ 京都メカニズム指定運営組織(DOE)として培った多数の温室効果ガス排出検証手法を駆使してトップレベル
事業所検証業務を行っております。
【お問い合わせ先】
ビューローベリタスジャパン株式会社 東京新宿事務所
TEL:03-5325-1088/03-5325-7345 FAX:03-3342-8515
E-mail:[email protected] URL http://www.bvjc.com
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