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TECHNICAL REPORTS OF THE METEOROLOGICAL RESEARCH INSTITUTE No.7
S↑RONG−MOTION SEISMOGRAPH MODEL83
FOR THE JAPAN METEOROLOGICAL AGENCY NETWORK
By
SEISMOLOGY AND VOLCANOLOGY
RESEARCH』DIVISION,MRI
気象研究所技術報告
第7F号
83型強震計の開発
気象研究所地震火山研究部
気象研窒所
METEOROLqG耳CAL RESEA馨CH IN串TITUTE,JAP冷N
FEBRUARY1983
}ete・r・1・gicamesearch匿nstitute
Established in l946
Director 3 Dr. S.Matsumoto
Physical M:eteorology Research Division
ApPlie(i M:eteorology Research bivision
Eead=
Meterological Satellite Research
Division
Eead:
Seismology and Volcanology Research
Head3
Oceanographical Research Division
Head:
Upper Atomoshpere Physics Research
Division
Head:
Geochemical Research Division
Head』
Eead:
Division
r
Head:
Typhoon Research Division
AMTNK H TM M
Head,3
r rr rD
rD
r、
rMr
D
D D
MD D
Forecast kesearch Division
Katayanla
Aihara
Okabayashi
Murayama
Naito
Watanabe
Tada
Kano
Owada
1−1, Nagamine,.Yatabe−Machi, Tsukuba−Gun, Ibaraki−Ken 305, Japan
Technical Repo『ts of the Meteo『ological Research lnstitute
E(1πo¢一加一ch診c∫ : Dr. T. Okabayashi
E痂置07・3=M:s. T. Akiyama
M:r. J. Shiino
Dr. Y1・ Sasyo
Dr. S.Arakawa
Mr. 1。Akita
Dr. M. Seino
Dr.M. Endoh
Dr.M.Hirota
Dr.Y・ Sugimura
Mαηα9囎E伽¢s:K.Ni呂hida,H.Nishimura
Tech蛎cαl Repoπ5 0∫ 孟he Mc孟eoγologδcαl Reseα7ch 動5痂痂e
has been issued at irregular intervpals by the Het:eorologi』cal
Research Institute since l978 as a m6dium for the publication of
surveyartfcles,,tech血i¢alrep・r亡s,datarep・士tsandreview
articles on meteorology, oceanog士aphy, seismology and related
geosciences, contributed by the members of the MRI.
序
昭和53年(1978)7月,測地学審議会長から内閣総理大臣および関係各大臣に「地震予知の推進
に関する第4次計画の実施について」の建議がなされた。この中で大・中・小地震観測を担当して
いる気象庁に対して『既存の観測網の大地震に対する観測能力の維持向上を図り,特に,地濃現象
解明のために大地震の完全記録を目的とする強震計を開発整備する』ということが示された。この
ことは,気象庁の既存の強震計は震度4から5以上になると振り切れとなり,震源近傍の大地震の
完全記録がほとんど得られなかったことを指摘されたものである。
一方,気象庁の津波予報において,同じ規模の地震が発生しても,これに伴う津波は必ずしも同
じ規模にならないということを経験した。これは地震の発生メカニズムによるものと考えられ,津
波予報の精度向上のためにも,このことの導入が議論された。このことに関連して最近,震源過程
に関する研究がめざましく,このためにも周波数帯域および振幅範囲の広い強震計が強く要望され
た。また,地震工学の立場からも高性能の強震計の開発の必要性が強調され,昭和55年(1980)5
月の第79回目本学術会議の総会において,高性能強震計による高密度の強震観測を推進すべきであ
るということが,政府に勧告された。
気象研究所地震火山研究部では,昭和52年(1977)度から経常研究で研究を開始していたが,こ
れを受けて,昭和54年(1979)からは特別研究「地震予知に関する実験的並びに理論的研究」の中
の常時地震監視システムに関する開発研究の一環として,実施してきた。
この特別研究の遂行に当り,地震火山研究部では田望研究部長が主任研究者となり,また,昭和
57年(1982)度には渡辺偉夫研究部長が引き継いで開発研究を進めた。本研究は常時観測のための
いくつかのきびしい条件に耐え得ることに注意が払われたが,関係者の並々ならぬ努力により,昭
和57年度で完成を迎えることとなった。開発研究の結果は今目の地震予知,津波予報,震度問題を含
む地震工学等の観測研究の要請に答えられる高性能強震計であると考えている。今後気象庁が予定
している強震計の全国展開並びに近代地震学や地震工学における研究観測に広く利用されることを
心から期待するものである。
本報告を発刊するに当り,この開発研究に側面から協力された関係者に深甚なる謝意を表すると
共に,この報告が関係方面の方々に多大の寄与をするものと期待している。大方の御批判をいただ
ければ幸いである。
昭和58年2月
気象研究所 地震火山研究部長
渡 辺 偉 夫
83型強震計の開発
目
次
序
概要(和文)
アブストラクト(英文)
1.開発の背景と意義
2.開発研究の経過
1.方式設計
2.変換・等化増幅器
3.記録器
4.処理・解析装置
5.電 源
6.ディジタル記録の処理プログラム
11245FDrD
第2章 機器の開発・製作
ワゴ
1
71
第1章 まえがき
第3章 実用化試験
105
1.耐震性の試験
105
2.低温特性試験
117
第4章 あとがき
123
1.強震計発達の歴史
123
2。開発研究遂行の体制
129
3.謝 辞
129
83型強震計の開発
気象研究所地震火山研究部
概
要
1966年6月27目にSan Andreas断層でマグニチュード5.6のParkfield地震が発生した。この
断層を横ぎって強震観測アレイが設置されていたが,その中で断層の地表における痕跡から80mの
所の観測点は重力加速度の50%にも及ぶ大きな加速度を記録した。それを数値的に積分してもとめ
た変位波形はかなり単純で,かつ印象的であり,その後の震源過程論の発展をもたらす大きな契機
となった。すなわち,安芸とHaskel1とはそれぞれ独立に,この変形波形を説明すべく,地下に発
生した転位が伝播してゆき断層が形成される,というモデルをたてた。このモデルにもとづいて計
算した波形と,観測された波形を積分して得られた変位波形との間にはよい一致が認められ,以後,
このモデルは震源過程をよく説明するものであるとしてうけ入れられている。それ以来,多くの地
震学者の研究により震源過程論が発展していった。震源近くで得られた記象は伝播径路の影響をほ
とんどうけていないので,このような研究に有効である。これが,地震学における強震観測の意義
といえる。
現在,気象庁には全国に114ケ所の強震観測点があり,1950年代当初の設計による純機械式の強
震計が稼動している。これらの強震計は,主として目本近海のみならず,環太平洋にわたる津波予
報業務に利用される。強震計は固有周期6秒,減衰定数0.5,倍率1倍,最大振幅3cm,紙送りの
速さは3cm/minである。この強震計は津波予報業務の他にも上で述べたような震源過程の研究に
も使われてきた。しかし,最近の震源過程論の進歩はこの事情を変えつつある。すなわち,より完
全な震源過程を把握するためにより長周期でかつ大振幅の波形に関する正確な情報が必要とされる
ようになってきた。しかしながら,この強震計は震度4から5以上になるとふりきれてしまうこと
が多い。このため,測地学審議会は第4次地震予知計画(1979《・83年度)として,大・中・小地震
観測を担当する気象庁に対して,地震現象解明のために大地震の完全記録の取得を目的とする強震
計を開発整備することを建議した。
この報告で述べる83型強震計はこのような要請に応えるべく設計されている。津波の発生は地震
波の長周期成分の振幅の大小と明瞭な関係があるので,この強震計による長周期波動の情報は津波
予報業務に有効である。さらにこの強震計は,地震工学からの最近の要請にも十分対応できるであ
ろう。
この強震計の試作にあたって変換器は3種類について,それぞれ性能の総合評価を行い,現存す
るものの中で最もよいと考えられるサーボ型の加速度変換器を見出した。この変換器は0.2mGa1
∼2kGa1の広い振幅範囲とD Cから数百Hzという広い帯域をカバーしていて,安定度も高い。
一 1 一
気象研究所技術報告 第7号 1983
強震地動はおおむね速度スペクトルが平坦であり,また最大速度は100㎝o−P/sを超えないと言われ
ているので,この強震計では加速度計からの出力を0.02Hz以上の帯域で積分し,長周期の速度比
例出力をとりだしている。そして60Hzで標本化し,12ビットで線形に数値化する。100㎝〇一P/sを
最大地動変位に設定してあるから,量子化間隔は0.049cm/sとなっている。このデータをマイク・
プロセッサーで10秒遅延してJ I S規格のカセット式ディジタル磁気テープ(CMT)に記録する。
波形データの処理には市販の,いわゆる,パーソナル・コンピュータが利用できるが,汎用の小型
計算機でも何ら特別なインターフェイスなしに,直接処理できる。積分,フィルタ,スペクトル解
析などの基本的なプ・グラムも,いくつか作成した。トリガー機能により,収録が開始された後,
EOT(End−of−tape mark)を検出するまでデータがテープに書かれ,CMT片面で8分間のデ
ータを収録できる。次のトリガーにより,2台目の磁気テープ装置が記録を開始する。この強震計
の設計の条件は,観測点には四六時中,人がつめているということなので,3番目のトリガーの前
に最初のCMTは交換してもらえると期待できる。緊急を要する津波予報業務のために,ペン書き
のアナログ記録器も用意されている。これにはペンがスケール・アウトしても1mまでの,水平動の
合成最大振幅がディジタル表示できる機能も併せ備えている。
この強震計を構成するすべての装置の耐震性および耐環境温度性能が念入りに調べられた。最も
懸念されたCMT装置も,耐震性では2kGa1,低温特性では一15℃という条件下でも正常な動作
が保証できることが確められている。このことは埃以外はかなり過酷な環境にも耐えうることを意
味し,使用条件に制限が少ないという点で高く評価できる。ペン書き記録器も,その他の装置も同
様の厳しい環境下で正常に働くことが確められている。
1981年4月からは筑波において試験観測を開始し,翌年7月からは仙台管区気象台に移して,続
けている。この試験観測中に数個の記録が得られたが,なかでも1981年9月24日と25日のいずれも早
朝,首都圏をゆるがして話題となった2個の地震の記録をとることにも成功した。
筆者らはこの強震計を,開発研究の終了した1983年にちなんで83型と命名した。83型強震計は将
来,全国の気象台,測候所に設置される計画であり,震源過程論,津波予報業務および地震工学に
おいて貢献できることが期待される。
2
Strong−Motion Seismograph Mode183
for the Japan Meteorological Agency Network
by
Seismology and Volcanology Research Division,M.R.1.
Abstract
An earthquake of Richter magnitude scale5.6,subsequently called the Parkfield Earth−
quake,occurred along the San Andreas fault on June27,1966near Cholame,Califomia,
U.S。A. The accelerographs of the strong−motion instrument array across the fault were
activated by the direct shock. Among them,the horizontal component perpendicular to
the strike of the fault reache(150percent of gravity at the station only80meters apart
fr・mthesurfacet士ace・fthefault.Theacceler・gramwas血tegratednumerically.The
displacement wave form is most impressive,because it shows a single pulse of20cm in
amplitude and a duration of2 seconds, This wave form afforded a capital opportunity
for studying the focal process as described in the following.
Aki and Haskell proposed independently a moving dislocation model to interpret this
impulsive displacement wave forml that is,a right lateral dislocation started from one end
of the fault zone(vertical fault,3km deep and37km wide)to the other end,and was
propagated horizontally with a speed of2.2km/sl the final dislocation reached60−90cm,
and the rise time was O.3 second. Excellent agreement was obtained between their syn−
thetic seismograms based on the model and the integrated displacement wave form,which
means that the proposed model is acceptable as an approximation of the first order.
Since then,the study of the focal process has been developed by many seismologists。
Near.field seismograms are hardly distorted by the effect of unknown underground paths,
and are thus effective in the study of the focal process as described above. Here lies the
significance of strong−motion observation in seismology・
The Japan Meteoro1σgical Agency(JMA)has114strong−motion observation stations all
over the Japan Islands. The current seismograph is a purely mechanical one designed in
the early l950’s. The main use of the seismograph is for the circum−Pacific tsunami
waming service for which the JMA is responsible。 lts natural period and damping ratio
are6seconds and O.50f critical,respectively,and the magnification is1(amplitude range
3 cm)with chart speed3cm/min。Although this strong−motion seismograph has also been
utilized in the above−mentioned focal process study as well as the tsunami waming service,
3
r
気象研究所技術報告 第7号 1983
the development of the study has changed the situation.That is,information on longer−
period wave forms as well as Iarger amplitude ranges has been required in order to obtain
the perfect model of a fault.
A really strong−motion record near the fault zone has scarcely been obtained by the
current strong−motion seismograph,because it cannot stand against the JMA’s seismic
intensity scale4,50r larger.The Geodesic Council of the Ministry of Education memori−
alized the Govemment that the JMA,which is responsible for observation of large一,
middle− and sma11−scale earthquakes,should develop and deploy high−performance strong−
motion seismographs in order to record perfectly the strong seismic motionラas the fourth
Five−Year Plan of the National Program of Earthquake Prediction Research in Japan(1979−
83).
The strong−motion seismograph Model83described in this paper is newly designed to
meet this requirement. The seismograph must also meet the requirement both of the
tsunami waming service and of the earthquake engineering as discussed in the lntemational
Workshop on Strong−Motion lnstument Arrays on May l978at Hawaii.The generation of
tsunami is closely correlated to the long−period seismic wave.Longer−period information
through this new seismograph will be very useful for the service.
Three different kinds of transducers were manufactured and tested as to their per.
formance。 Of the three,the servo−type accelerometer was found to be the most effective.
lt covers a large dynamic range from O.2mGal to2kGal and a wide fre(luency band from
DC to more than 100Hz. It has been said that the velocity spectra for strong seismic
motion are approximately flat and that the maximum velocity is less than100cmo甲P/s.
The output from the accelerograph is integrated in the frequency band higher than O.02Hz
to obtain a long−period velocity−proportional signa1・ The signal is digitized by a sampling
frequency60Hz and a dynamic range 12bit.As the maximum amplitude has been set
to 100cmo−P/s,one digit of the digital wave form data results in O.049cmP−P/s,After a
delay of ten secon(1s,the(lata are written on digital cassette magnetic tape(CMT)of the
Japanese Industrial Standard (JIS). To process the wave form data,a commercial micro−
computer system has been prepared,but the genera1−purpose mini−computer system is
also available without any particular interface,Some fundamental programs to process the
data have been coded,which include integration,time domain filtering,spectral analysis
and so on. Once the magnetic tape is started by a trigger,the wave form data for8
minutes are written until the end−of−tape mark is detected. The next trigger will be
accepted by the other CMT unit.As the condition of design of this seismograph is that
− 4 一
気象研究所技術報告 第7号 1983
tke staff is staying at any observation station at all times to do the tsunami waming
service,it could be expected that the CMT is exchanged before the third trigger.For the
purpose of quick tsunami waming service,an analog recorder of the pen−oscillograph is
also prepared。 The maximum composed horizontal amplitude is displayed digitally up to
one meter even if the amplitude grows off scale.
All the sub−systems of the seismograph were examine(1as to their quakeproof and
temperature−proof quality。Fears were entertained to the CMT unit。However,examiηation
has shown that even the unit can operate at circumstances up to2kGa1P−P and down to
−15◎C.The other sub−systems inclu(ling the pen−oscillograph are also proved to operate at
Severe CirCUmStanCeS.
The exper㎞ental observation was performed at Tsukuba,50km north of Tokyo,from
Apri1 1981 to June 1982,and at Sendai,northem Honshu,from July l982・ Several
strong seismic motions were observed. They include the two earthqua輩es on September
24and25,1981,in which the JMA intensity scale4s were obsen7ed.
The seismograph has been named Model83,and it is sche(1uled to be㎞stalled at
JMA seismic stations in future. Then,it will contribute to the focal process study,tsu−
nami waming service an(1earthquake engineerillg.
This study has been performed by the following staff members of the Seismology and
Volcanology』Research Division of the Meteorological Research lnstitute :Nozomu Den,
Hideo Watanabe,Tatsuto Iinuma,Hideteru Matumoto,and Michio Takahashi.
5
第1章
ま え が き*
1.開発の背景と意義
1.1 震源過程論からの要請
1966年6月27目20時36分(現地時問),米国カリフォルニァのSan Andreas断層が,高まりく
る応力に耐えきれなくなって動き,マグニチュード5。6の地震(Parkfield地震)が発生した。U.
S・Coast and Geodetic SurveyとCalifomia Department of Water Resourcesとによる強震観
測アレイの内,Station2は,その1年ほど前から稼動を始めていたが,地表にあらわれた断層の
痕跡からわずか80mの所に位置していて断層の走向に直交する水平成分は,重力加速度の50%にも
およぶ大加速度を記録した。また断層から5.5㎞離れた観測点でも重力加速度の40%を上まわる加
速度が観測された(Cloud and Perez,1967)。Housner and Trifunac(1967)はこれらの加速
度記録を数値積分して速度波形および変位波形を得た。その結果,Station2における最大速度は
70cm/s,最大変位は20cmを上まわる値が得られている。特に,変位波形は印象的で,幅2秒ほどの
パルス状を呈している。これらの“波形”は,並行して発展してきた“地震の断層モデル”とあい
まって,震源過程論に大きな進歩をもたらすさきがけとなった。
すなわち,Aki(1968)はMaruyama(1963)により定式化された弾性転位の考え方にもとづき,
またHaske11(1969)もこれとは独立にDeHooP(1958)により確立された数学的基礎に立ち,
Station2で観測された波形は次のような震源過程を仮定すると,うまく説明できると述べた。すな
わち,その震源過程というのは水平の幅37㎞,深さ3㎞の鉛直断層の一端から,右横ずれのくいち
がい(dislocation)がライズタイム0.3秒で生じ始め,それが2.2㎞/sの速さで他端にむけて水
平方向に進行し,断層の両側のくいちがい量は最終的に60・一90cmに達したというものである。二人
のモデルにもとづく理論波形はいずれも観測波形と満足すべき一致を見ている。従ってこれらの仮
定は震源過程の第一近似として妥当なものと見なされた。
このように,ある地震について,断層の長さ,幅,走向,傾斜角,くいちがいの大きさと方向,
ライズタイム,くいちがいの出発点,くいちがいの進行速度等を仮定して理論地震記象をもとめ,
それと,実際に観測された記象とを比較して震源過程の第一近似をもとめるという研究は,その後
も,近地の強震記象のみならず遠地の長周期記象をも用い1て行われてきた。それらの研究は川崎
(1976)やLay et aL(1982)によってリストされているが,例えば,1923年の関東地震について
Kanamor量(1971)やMatsu’ura et aL(1980),1931年西埼玉地震についてAbe(1974)・1943
年鳥取地震についてKanamori(1972), 1971年San Femando地震についてHeaton and Hel−
mberger(1979),1978年伊豆大島近海の地震についてShimazaki and Somerville(1979)等が
あげられる。勿論,これらの研究の進捗は,Sato(1972,1973a,b,1975),川崎ら(1972a,b)
*執筆担当 高橋道夫
7
気象研究所技術報告 第7号 1983
による理論地震記象の計算方法の進歩に支えられている。
ある程度大きな地震による近地の地震動の波形を記録するということは,地震の本質の解明を目
的とする震源過程論において,上に述べたように大きな意義が認められる。われわれが本稿で述べ
る強震計の性能は,そのような目的に合致するものでなければならない。いままでの気象庁による
強震計は,はたして,この目的に十分合致していたであろうか。
中央気象台は1927年から強震観測網の整備を開始し,更に津波予報業務に利用するため1951年か
らこの観測網を一層充実させ始めた(50∼52型強震計)。観測点は1959年には106ケ所に達し(飯
沼,1973),現在,114ケ所にのぼっている(第4章1節参照)。この強震計は機械式で,振子の
相対的参動きをペンに伝え,記録紙上に可視記録を得るもので,倍率1倍の変位比例記録が得られ
’
る。振子の固有周期が5一・6秒(水平動成分は6秒・上下動成分は5秒)なので・主としてそれ以
下の周期帯域をカバーしている。この強震計は3cmO一Pを越える振幅で飽和してしまうだけでなく,
気象庁震度5の地震動にさらされると復旧不可能な障害が発生することもある。そこまで致らない
までも30㎜/minという紙送り速度では高周波地震動の“波形”に関する情報は,はじめから望む
べくもない。このような点を指摘されながらもこの強震記象はそれなりに活用されてきた。ところ
が最近の地震学の進歩はこの事情を変えつつある(渡辺,1981)。例えば,カバーすべき周期帯域
について考えると,101dO2㎞の代表的な長さをもつ断層が,数㎞/sの速さで伝播するくいちが
いによって生成される場合を考えてみる。現象が始まってから終了するまで10ないし数10秒の時
間を要するが,その時間を一周期とする地動までをもカバーする特性の記録なくしては,その断層
の全体像を把握することは不可能である。その他,カバーすべ、き周期帯域の下限,振幅範囲の適切
な上限等については第2章1節で詳しく論じる。
測地学審議会も,第4次地震予知5ケ年計画(1979−83)として,大・中・小地震観測を一担当す
る気象庁に対して,地震現象解明のために大地震の完全記録を目的とする強震計を開発整備するこ
とを建議した。
1.2 津波予測技術からの要請
気象庁は津波の波高を予報するという重大な責任を負っている。その業務の基礎となる津波波高
の予測技術からの要請も,次のように見られる。すなわち,1975年6月10目22時47分頃,北海道東
方沖に発生した地震は,強震計の記録から,あるいは震度分布から推定される規模は余り大きいも
のではないにもかかわらず,花咲において93cmにも及ぶ津波を記録した。これと対照的に,その地
震の最大余震である14目03時08分頃の地震は,本震よりも,強震計の記録も,また震度も大きいに
もかかわ1らず,津波は全く記録されていない。長宗,・中礼(1976)はこの違いを調べるため,札幌
および松代のそれぞれ短,長周期地震計の記録をスペクトル解析した。その周期別の相対振幅をみ
ると,10秒を境として短周期側では余震の方のレベルが高く,長周期側ではこの関係は逆転してい
一8 一
気象研究所技術報告 第7号 1983
て,20秒で2。5倍,100∼200秒で数倍∼10倍の差が認められる己この例のように,津波の大きさ
は周期20秒以上の長周期の波の振幅と密接に関係していると考えられる。この意味において,50秒
まで帯域ののびた地震計は津波の大きさの予測において,非常に有効である。
津波予報の精度の向上ということが唱えられて久しい。そのためには,震源の位置をすみゃかに,
かつ正確に決定して,その地震が海域の浅い所に発生したかどうかを判定できるようなシステムが
不可欠であることは論をまたないが,この点についての検討はこの報告書のテーマの範囲を逸脱す
るのでふれない。ここでは測器の面から,気象庁における現在の津波波高の予測技術を検討してみ
る。津波の波高は上で述べたように,長周期の地震波の振幅と密接な関連がある。しかし,長周期
波形を提供できる地震計は豊富にはなく,予測技術に直接的に結びつく具体的な研究の進捗ははか
ばかしくないのが現状である。現用の強震計が設計された1950年頃の技術レベルでは温度変化に起
因する振子のドリフトを防ぐための特別の工夫も考案されていなかった。このため,振子の固有周
期を長くすればするほど保守に手間どるため6秒という固有周期が業務用の地震計としての限界の
性能であったと考えられる。また減衰にしても,慣性モーメントの大きい振子に大きな減衰を与え
ることは容易ではなく,減衰定数0.5に甘んじていたものであろう。ところが,この報告書で述べ
る新しい強震計によると,長周期の波形を記録することが可能になる。その時,どんな特性の記録
が波高予測のためにふさわしいであろうか。
現在の津波波高の予測技術は固有周期6秒,減衰定数0。5の特性の記録にもとづいて次の手順で
行われる。(1)震央距離と最大記録振幅との関係をプ・ットして津波の有無,波高を一定の方法で推
定する。(2)プロットが,津波があるかないか,大きいか小さいか,の臨界におちた場合には,ある
いはそうでなくても,現場の技術者は強震計の記録波形を観察する。強震計の特性から,例えば周
期20秒の波は1/10以下の振幅になってしまっている。従って,記象紙を斜めにもって調べても,
長周期の波は短周期の波にじゃまされてうまく見えないことも多いであろう。それでも,記録に始
終接してきた黙経験”にもとづき最終的に津波の波高を予測しなければならない。この“経験”の
内容を理論および観測の両面から解析し定式化することが津波予測技術の発展をもたらす。このよ
うに考えると,その技術の発展のための最も正統な進み方は,当面は現用強震計と全く等しい特性
の記録で業務を遂行しながら一方では強震動に関する可能な限りの沢山の情報をもりこんだ記録を
蓄積し,後者の記録を解析することにより調査・研究を進めていく方法である。しかし,この正統
な方法では記録の蓄積に多くの時問がかかり,津業予報精度の向上という緊急性のある課題の解決
にはふさわしくない。
正統ではないが応急的な進み方として次のような方法が考えられる。それは,先に述べた予測技
術の手順(1)における震央距離一最大振幅のプロット結果に重大な影響を及ぼさない範囲で長周期側
の感度を上げるという方法である。これは手順(2)における波形の観察において現場の技術者の“経
験”に依存している部分の作業を大いに助けるものとなろう。冒頭に述べた1975年6月10目と14目
一9 一
気象研究所技術報告 第7号 1983
の極端に性質の異る2つの地震の場合でも20秒以上の周期の成分の振幅が読みとれるならば,両者
のちがいは記録上に明瞭に現れると期待できる。具体的に言うと,6秒以上の帯域における感度を
現用のものより2∼3倍上げるとか,あるいは6秒以上の帯域を加速度比例でなく速度比例とする
とかが考えられる。後者の場合,長周期側の感度は20秒において約3倍,50秒では約8倍上ること
になる。短周期の成分はしゃ断するのもひとつの方法であろう。どんな方法が最適かは更に詳しく
検討されなければならない。必要な特性の実現方法については第2章2.3節で述べるが,これにつ
いては電子回路を適切に応用すれば難しい問題はない。
1.3 地震工学からの要請
強震計に対する地震工学からの要請も,年々切実さを増している。強震計委員会により開発され
た加速度型強震計(S MA C型)は1953年から,建築物,橋梁,ダム,港湾施設などの各種構造物に
設置されだし始め,そして1964年新潟地震を契機としてその整備が急である。1980年末には台数
1259を数えるに至った。これらは地盤上に設置されているものも少なくないが,主に前述の構造物
に設置されていて,その地震応答の観測を通じて耐震設計に必要な基礎データを取得するという工
学的な性格の強いものである。ところが最近の構造物の長大化にともない,この強震計の性能に不
十分な点が目立ちはじめた。刻時精度の悪いこと,初動部分の記録が得られないこと,等がそれで
あるが,なかでも最も本質的な問題は,この強震計のカバーする周波数帯域および振幅範囲(Dy−
namic range)が狭いという点である。これはなにも我が国だけの問題ではなく,1977年1月にイ
ンドのニューデリーで開かれた国際地震工学会(I AE E)主催の第6回世界地震工学会議におい
ても,高性能の強震計による高密度の強震観測を推進することが必要であるとの認識が得られた。
そして翌1978年5月,国際地震工学会の主催,国際連合教育科学文化機関(UNESCO),国際地震学地
球内部物理学協会(IASPEI)等の後援のもとに国際会議Intemational Workshop on Strong−
Motion Earthquake Instrument Arraysがハワイで開かれた(lwan,1978)。この会議の内容は三雲
(1978)の報告にも詳しく書かれている。この中で,望ましい強震計の特性として,加速度比例で
帯域は0.1∼30Hz,振幅範囲は2mGa1∼29,刻時精度O.01秒と述べられている。この討論をうけ
て日本学術会議は第79回総会の議決にもとづき,高性能の強震計による高密度強震観測を推進すべ
きであると,政府に勧告している(1980年5月)。なお,この地震工学的な強震観測は,これを密
に配置することにより,i)地震の発生機構および地震波の伝播機構解明,並びにii)地震動に及ぼす
局地的な地形・地盤条件の影響解明,を目的としている。
われわれは,この,震源過程の解明あるいは津波の波高の予測に視点をおいた強震計の開発に際
しても,地震工学的な側面を見すごすことのないように留意した。
一10一
気象研究所技術報告 第7号 1983
2.開発研究の経過
前節で述べたよ』うに・国内・外で強雲観測の必要性が強調されてゆく中での・われわれの開発研
究の経過を以下に述べる。
第3次地震予知5ケ年計画の4年目の1977年12月,第85回地震火山談話会(気象庁地震課主催)
の席で末広(観測部参事官,当時)から,その頃検討中であった第4次地震予知5ケ年計画の案
に対する説明のための講演があった。当然,大地震の短期予知に向けての体制づくりが話の中心で
あったが,関連した測器の更新という形で,もう30年近くも経過した強震計がとりあげられた。こ
れと前後して地震課から,最大級の強震動下においても解析に耐えられる記録を得ることのできる
強震計を第4次計画で開発してほしい旨,要望された。
一方,学会における動向には,1977年5月,東京で開かれた地震学会において村松により,地震
学的な目的の速度型強震計を製作し実用化した,という話(村松,1977)もあり,また1978年1月
には少なからぬ被害をともなった伊豆大島近海の地震(M」:7.0)の発生により,大島,石廊崎,
横浜,網代の強震計が振り切れた(市川ら,1978)ことなどから,最大級の強震下でも忠実な記録
のとれる,地震学的な目的にあった強震計が,あらためて望まれた。
その後,強震計のあるべき姿について机上の検討を経て目標とする性能を定め,その性能を達成
すべく二・三の変換器を入手して実験観測も手がけた。1978年7月の地震火山研究部の談話会にお
ける,目標仕様の討論,変換方式の中間報告,記録・処理方式の提案を経て,10月には第94回地震
火山談話会において「新強震計の設計」というタイトルで講演発表を行った。その時の主な内容は
次のとおりである。
i)出力は変位比例型と速度比例型の二本だてとし・前者は現用の強震計と等しい周波数特性,
倍率を踏襲し,可視記録として出力する・後者は1/50一・20Hzの帯域とし,100cmo−P/sまでの
振幅をカバーする。
D変位比例出力の水平二成分の合成最大振幅を表示する機能をもたせる。表示は100cmO−Pまでを
考えている。この場合,可視記録が飽和Lても表示だけは有効となるように設計する。
iii)速度比例の成分の記録はトリガー式とする。記録媒体はふれ幅の大きな可視記録にするか,
ディジタル磁気テープにするか,決定を保留する。
iv)変換器の方式は4通りほど考えられるが,いずれが最適か,検討を続ける。50秒まで帯域の
のびた強震計を用いれば,1975年6月10目と14目に北海道東方沖に肇生した二つの地震のような場
合でも,津波予報は成功するだろうということも,長宗,中礼(1976)を引用してつけ加えて話し
た。この講演に対して,記録媒体としての磁気テープは,故障が多いという理由から,使わ癒い方
がよいという意見が出された。これは主に67型地震計を扱った経験およびアメダスの開発試験結果
にもとづく意見である。
その第94回地震火山談話会の1ケ月ほど前の1978年9月17日,イランにMs=7.4の地震が発生
一11一
気象研究所技術報告 第7号 1983
した。強震計にふさわしい変換器を模索して実験観測を行っていた筆者らは,この地震の表面波の
記録に成功し,±2gまで測れるある加速度センサー(強震計変換器の一侯補)が,0。15mGalo−P
の低レベルの信号も分解できることを見出した(高橋,1981)。これにより,振幅範囲に関する目
標仕様は,変換器に関する限りは達成が可能であるとの確信が得られた(最終的には,この変換器
を採用している)。また同年12月23目に台湾付近で発生した地震の記録にも成功し,他の種類の加速
度センサーも,分解能の点では目標に到達できることが確認された。
さて,翌1979年1月,「高性能強震計の開発試作にあたって」と題して,その年の4月から,本
格的に発足する予定の計画に対して,ユーザー代表としての地震課の要望を聞くべく,集りをもっ
た。地震火山研究部からは田(部長,当時),高橋(研究官)が,地震課からは15名ほどが出席し
た。この時点で,われわれの提案の内,第94回地震火山談話会における主旨と変った点は,速度比
例出力をカセット式ディジタル磁気テープに記録するという方針を明瞭にうちだした点と,加速度
●
比例出力も,記録装置は用意しないが,出力可能とした点,それに磁気テープの再生・処理にはマ
イコンを主体とした,いわゆるパーソナル・コンピュータを利用し,同時に汎用ミニコンでも直接
処理可能な形態とするという点,の3点である。なお,この加速度比例出力は後の仙台における試
験観測において効果を発揮した。この席では活発な意見が交換された。なかでも前もって配布され
た竹山(地震課調査官,当時)による私案は,後々までも,われわれの開発における参考になって
いる。その中で特に注目に値する点は,津波予報の精度向上のためには長周期波が有効であるとの
認識に立ち,震度3相当以上の地震を対象に長周期波形の可視記録を串力すべきである,とした
点である。この席でかわされた討論の主な点を以下に述ぺる。
1)1979年度から3ケ年計画で開発・試作された強震計は1982年度から地震課が全国に業務展開
する計画である。
ii)変換器については数種類の候補を対象に地震火山研究部で評価実験を行う。
iii)可視記録の耐震性も十分に評価する。
iv)ある一方向だけでも長周期成分を可視記録に出力すれば,津波有無の判定材料になる。そのた
めの記録器についても検討を行う。
V)この強震計は現用品の代替品として,それと同等以上に機能しなければならない。特に,カ
セット式ディジタル磁気テープ記録は,考えられる最大の強震動下においても,忠実な記録がとれ
なければ更新する意味がない。
vi)このディジタル記録の再生・処理には,なるだけ多くの汎用計算機が使えることが望ましい。
vD保守の容易なように設計を行う必要がある。
輔)停電対策は発動発電機が地震動で故障した場合でも,それが動きだすまでには2∼3時間み
ておけば十分であろう。
以上の討論を経て,地震火山研究部は細部設計に入り,それがほぽ完成した1979年9月,地震課
一12一
気象研究所技術報告 第7号 1983
との間で2回目の集りをもった。この集りには地震火山研究部から飯沼(室長,当時),松本(主
任研究官),高橋(研究官)が,地震課からは9名が出席した。この席へのわれわれの提案はほと
んど・現在できあがった強震計にもりこまれている。かわされた討論の内,主な事項は次のとおり
である。
i)可視記録に自動利得制御(AG C)をかけて,振幅範囲を拡大することの可否について検討
を行う。
のカセット式ディジタル磁気テープ記録は今までの強震計にはない,特徴であり,調査研究用
として特に重要な装置である。
iii)磁気テープに代る記録媒体としてR OMあるいはバブルメモリ等の不揮発性固体メモリを採
用できるか,検討する。
iv)製作した強震計に耐震性,耐環境温度性能の評価を十分くわえる。
こうしていよいよ強震計の製作にとりかかり,1980年3月には完成,1981年3月までに耐震性,
耐環境温度性能(低温特性)の評価を終え,満足すべき結果を得ている。1981年2月には科学技術
庁主催の第6回防災科学技術研究連絡会で渡辺(地震課長,当時)がこの強震計をとりあげ(渡辺,
1981),また4月には筆者らも地震学会で発表した(田ら,1981)。いずれの講演においても,50
秒もの長周期までカバーする強震計を気象庁の地震観測網に展開するということへの反響は少なく
なかった。7月には地震学会と同様の主旨の講演を第125回地震火山談話会でも行った。.試験観測
は1980年3月の完成以来,折をみて当所の観測棟で行っていたが,1981年4月からは,これを本格
的な実用化試験としてとりあげ,9月24目,25目のいずれも早朝,首都圏をゆるがせた2っの地震
を始めとする,数個の強震動の観測に成功した。また磁気テープの再生・処理装置である,パーソ
ナル・コンピュータに,周辺装置としてXYプ・ッタ等の増強も行い,処理プ・グラムの作成にも
着手した。また,1981年度にはカセット式ディジタル磁気テープ記録器に,前年に行った評価を補
強する目的で一15℃にまで及ぶ低温環境にさらして,特性を調べ,十分耐えうるという結果を得た
(田ら,1982)。1982年6月には仙台管区気象台からの要望により試験観測のために,強震計一
式を移管した。現在,仙台管区気象台で震度問題を含む独自の目的を併せ持って,調査観測を続
けている。
なお,筆者らはこの強震計を開発研穽の終了した1983年にちなんで,83型強震計と命名する。
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14一
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﹃川
崎一朗,鈴木保典,佐藤良輔,1972a:半無限媒質中の断層によって生じる地震波(その1),
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川崎一朗,鈴木保典,佐藤良輔,1972b:半無限媒質中の断層によって生じる地震波(その2),
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高橋道夫,1981:強震観測のための変換器,気象研究所研究報告,32,173−181.
渡辺偉夫,1981:現在開発中の高性能強震計について,第6回防災科学技術連絡会予稿集,25−26,
15
第2章 機器の開発・製作*
1.方式設計
1.1 概 要
この強震計は,気象庁が全国に展開している地震観測網に使用することを目標として開発される
ものである。.従って,方式設計においては特に次の諸点を条件とした。なお,ブ・ック図を図2.1.
1に示す。
(A》1一…b涌i配
1
1
AC POWER
o AC/DC
,
5
』 一 一 囎 巳
爾 葡 一 働 幡 一 騨 一 一 一
ワ りじ じ りじ ロロ つ
1(B》 DISR :
I l/6−20HZ l
じ ド
l VEL. I
l MANUAL
1/50−20Hz
CHECK
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ACC.
SENSOR
O−20Hz
l NS,EW,UD
ロ ロロココ ココ ロ ロコ ロ コ
一働薗騨「
3
l MAX(NS2fEW2》1!2 DISPLAY l
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ド ロ ロ コ ロ ロ じ ロ ロ の ロ ロ コ コ コ ロ ロ ロ ロ ロ つ
A/D DELAY CASSETTE MT
む VEL! I
コ
ロ
5一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一1
1
MICRO−
COMPUTER
尾一 一 一 一, 一 。 一 一 一 一 一一
:60Hz IOsec 8min x2 1
ヨ
Acc.L」2・頃一一一一一一一一一(D》一」 MINl−
COMPUTER
図2.1.1 強震計のブロック図
仏):無停電電源,(B):変換・等化増幅器,⑥:アナログ記録器,
(功:ディジタル記録器,(E):処理・解析装置。
*執筆担当 高橋道夫
一17一
気象研究所技術報告 第7号 1983
まず,条件の第一は観測点には観測者が常駐しているという点である。この条件は,SMAC型
強震計およびその流れをくんで,最近各種用意されている強震計(例えば太田ら,19791太田ら,
19811大久保ら,1981;野田ら,19811大谷,1981)と比較した時,最も大きな運用上の違いであ
る。この利点はディジタル波形を記憶しておく媒体の容量を減少させることに活用されている。す
なわち,地震後ただちにデータの記憶媒体(カセット式ディジタル磁気テープ)を取り替えること
が期待できるので,本装置は対象とする2件の地震(1件8分間まで)のデータを収録できるよう
に設計しておくだけで十分である。
ある一定以上の大きさの地震を感じた場合,観測者はただちに津波の予・警報を目的とするデー
タの処理(験測)にかかわらなければならない。現在の津波予報技術は1/6Hz以上の帯域にお
ける変位振幅の最大値に,最も重きを置いている。この処理に便宜をはかるため,水平2成分の合
成最大振幅を表示できるように設計した。しかしながら,従来から得られている地震波形のアナロ
グ記録には,各種の情報を多く含んでいるので未だ計算機では行うことのできない高度の処理も観
測者の目を通して瞬時に行わしめるといった有効な面を見落すことはできない。このため,耐震性
のすぐれたアナ・グ記録器を,緊急験測のために用意した。
また,気象庁の地震観測の目的は工学的な要求を優先させるのではなく,、あくまでも理学的な要
求を満たすことに主眼がおかれている。一般に,震源における物理過程の主な情報は長周期の波動
に最もよく現れ,短周期の波動は震源過程の細かい部分や波の伝播径路の性質に関する情報しかも
たらさないものと考えられている。また,現在の地震学の段階は,震源過程に関する第一近似のモ
デルがやっとできあがった段階(山川,1976)と考えられるので,長周期の記録を蓄積することに
は,まだまだ意義が認められる。また,ある地震が津波をともなうか否かの判定には長周期波動の
大きさが決定的な役割を果すと考えられる。この意味においても長周期成分の観測は有意義である。
一般に,地震工学的要求により開発された強震計は加速度比例の記録のみを出力するのが通例であ
るが,この開発では長周期を強調する記録を効率よく収録するため速度比例,および変位比例の出
力を記録する方式とした。そして変位比例出力の帯域は1/6∼20Hz,速度比例出力の帯域は1
/50{・20Hzとした。前者の帯域の下限を1/6Hzに設定したのは現用の機械式強震計と特性を
あわせるためである。これにより現用強震計とここで述べる強震計の記録に互換性が保証できる。
ーし
かしながら,後者の1/50Hzまでの帯域をもった速度比例記録こそが,これから述べる強震計
の大きな特長であり,これなくしては新たに強震計を開発した意味がない,とまで言ってよかろう。
正確な時刻の情報は,強震の波形記録に劣らないだけの価値を有する。ここで新たに開発された
強震計が設置される観測点には,すでに,十分管理された良い時計があるという前提にたって,独
自の管理を必要とする,精度の良い時計は用意していない。その前提は,実際,ほとんどの場合に
あてはまる。従ってこの強震計では,管理された時計から出力されるタイムマークもしくはタイム
コードのアナ・グ信号を,地震波形と同様にA/D変換して,4番目のチャンネルに記録する方式
一18一
気象研究所技術報告 第7号 1983
とした。
…般の地震計では記録可能な最小振幅を問題とするが強震計の場合には逆に,最大振幅が間題と
なる。加速度比例強震計の場合,2gまで測れるとしているものが多い。これは地震動に共振して
している構造物の加速度を測るという目的から,また,もしも記録できる振幅範囲を越えてしまった
時受ける損失の大きさから見ると,妥当な値と言えよう。ここで述べる強震計の,速度比例出力の
記録できる振幅範囲は100cm/sとした。この値は,村松(1977)も過去の地震を参考にして提案
している値であるし,また震源近傍での地面の運動速度は(くいちがい量÷2)÷(立ち上り時間)
で代表できるが,これが100cm/sを越えるものは未だかつてない,という2つの研究成果にもと
づいている。ところが,ごく最近の報告によると,108cm/sが記録されているが,これについて
は1.2節でふれる。
方式設計において留意した重要な点は,最後に,停電対策である。一般に大地震にはひきつづい
て余震が発生し,これも強震動となることも多く,またその波形の観測も本震直後の余震の観測と
いう意味で重要である。商用電源および発動発電機ともに機能しない状態でも8時間だけは観測が続
けられるだけの容量をもった電池を用意した.
以下の小節では,個々の部分の方式設計について詳しく述べるが,これらはいずれも,第1章2
節でのべたように,ユーザー代表としての気象庁地震課と密接なる連絡をとりあって決定したも
のである。
1.2 観測の対象とする範囲
地震学において興味の対象となっている波動の周波数帯域および振幅範囲は非常に広い。周波数
帯域でみると104Hzのオーダーの,いわゆる地球の自由振動と呼ばれるものから,可聴帯域の102
Hzのオーダーのものまで,振幅範囲では,第1級の地震の断層面両側のくいちがい量である100∼101
mのオーダーの変位から,静かな場所での雑微動の振幅10−9mのオーダーのものに至っている。この
ような広い帯域・振幅範囲をすべてカバーする地震計などというものは,未だかつてなく,地震計
は一般に観測対象や目的別に,例えば微小地震観測網において用いられるものは短周期高感度地震
計,世界中に展開されているWWS S NあるいはS R O観測点の長周期高感度地震計,SMA C型
強震計に代表される短周期低感度地震計,等に分類できる。ところで,長周期で大振幅の領域は,
これをカバーする地震計は世界中でもほとんどない。本稿の強震計はこの領域のカバーも目指して’
いる。
まず,この強震計の振幅範囲の検討を行う。記録可能な最大振幅は,最大級の強震動よりも大き
い所に設定する必要がある。くいちがい量Dの断層が立ち上り時間丁で形成される場合,断層の両
側が対称に運動すると仮定するならば,地動の最大速度は第一近似的にD/2Tで与えられる・目
本の内陸型地震について,DとTとが比較的よくもとまった地震を川崎(1976)がリストァップし
一19一
気象研究所技術報告 第7号 1983
た結果によると,D/2Tは1948年福井地震,および1961年北美濃地震が最大で,60cm/sとなっ
ている。実際には,第一近似では無視されている短周期波の寄与が当然あると思われるので,もう
少し大きくなる可能性がある。また村松(1976)は目本および米国カリフォルニアにおいて,実際
に記録された強震波形を参考にして,100cm/sを超える地動は,まず存在しないであろう,と結
論した。またAtkinson(1982)も同様の提言を行っている。このようなことから,われわれも記
録可能な振幅の最大を100cmO『グsに設定した。これにより分解可能な最小振幅は,A/D変換の
精度により決まり,12bitの場合には量子化間隔が48.8×10−3cm/sとなる・
対象とする周波数帯域の下限は,低い程望ましい。低くする際の主な問題点は変換器の精度ない
しは分解能である。この場合,変換器の分解能(公称5mGa1)が上で述べたA/D変換の分解能と
ほぼ等しくなる1/50Hzを,帯域の下限に設定した。一方,帯域の上限は,高い程望ましいこと
は事実である。ただ,記録媒体の容量に制限があるから,ここでは妥当な値として上限を20Hzに
設定し,標本化周波数60Hzを採用した。これにより1巻の記録媒体(カセット式ディジタル磁気
テrプ)に約8分間のデータを収録できる。
図2.L2 83型強震計
ぶ
令
や
Φ
令
のカバーする周波数・
⑨
∼
¥¥
萌¥
¥、
¥
V¥
を
も
一 一 一
10cm/s
、
㎏ノ
¥ ¥
禽
N¥、
(点線)(Peterson
⑨
一 一
¥
!
and Orsini,1976;
、
、
一 一 臼
皿 ¥
1cm/S
o
ノ
㎏ノ、
●嗣■■■じ●●
、●豆 PetersonetaLl1976),
∼
皿
一 一 一
振幅範囲(実線)。
S RO地震観測装置
ぶ
Φ
や
100cm/s
1 一一
現用強震計(破線),
●
令
¥
、 ●
1一 59型地震計(一点鎖
1 !
8●1●
●●
0
暢
1●
“
3 母
ノ
喝ノ
φ・・一一
忽ノ
● ノ
鮎
1駕
1
“逼
0。ノ
10刃m/s
安(村松,1976)を
●
一、
示す。振幅は片振幅
で表示してある。
90
●
ラビア数字の0∼W
勿
名
動
∼
0 ・
●
● ●●●●●
100岬!s
時に示してある。ア
は気象庁震度階の目
禽
●
●●●
震計(二点鎖線)が
ヵバーする範囲も同
1●
一 一
1㎜/s
¥、
線),および67型地
¥!
そ
ち
1pm/s
O.01Hz
0。1Hz
一20一
l Hz
10Hz
1。。診
気象研究所技術報告 第7号 1983
以上をまとめて,この強震計がカバーする周波数帯域,振幅範囲を図2.L2に示す。図には気象
庁の代表的な地震計のカバーする領域,および気象庁震度階の目安(村松,1976)も同時に書き込
んである。なお,1。6Hz以上の帯域でl kGalを超える加速度が観測できなくなっているのは,変
換器が飽和することによる。この点は強震観測においては問題とはならない。問題はむしろ,記録
する速度の最大振幅が本当に100cmo−1/sを超えないか,という点である。最近の報告(Hartzell
and Helmberger,1982)によると,1979年10月15日にImperial Valleyで発生したM6.6の地震
の断層から1㎞ほど離れた地盤上で,断層の走向に直角な水平方向の最大速度108cmO8グsが観測
されている。測器等の詳細が,この論文だけからでは十分読みとれないが,もしこれが事実だとす
ると,この強震計のカバーすべき振幅範囲について設計を変更する必要があるかもしれない。但し,
この場合でも,変更箇所は等化増幅器の利得を下げるだけで十分である。
図2.1.2からわかるように,この強震計は従来一般に使用されている地震計ではカバーできてい
ない,長周期大振幅の領域を観測の対象として含んでいる。得られた波形データは新しい情報を含
むデータとして,有効な使い方ができよう。
1.3 地動の電気信号への変換
長周期大振幅の地面の運動に忠実な電気信号を出力し,かつ,広い振幅範囲をもつ変換器として,
次の方式が考えられる。
i)油制動方式………固有振動数∫・が,1Hz程度の振子を高粘性の油の中にひたすことにより,
大きな制動(正規化された減衰定数h)をかける。このとき振子にとりつけた変位変換器の出力は
∫。/2h∼2h∫。の広い帯域で速度比例となる。これは村松(1977)が提案した方式である。
ii)変位帰還方式………∫・が数Hzの振子に変位変換器と動電コイルをとりつけておく。振子の
変位に比例した出力を増幅して動電コイルに帰還すると, “電気バネ”が構成できて,固有振動数
が数百Hzにまで上る。この時,新しい固有振動数以下の帯域では,変位変換器の出力は地動の加
速度に比例する。これを積分して速度比例とする方式。
ili)速度帰還方式………∫。が数Hzの振子に2つの動電コイルをとりつけておく。一方のコイル
の出力を増幅して他方に帰還すると電気的に制動がかかる。この制動の大きさをhとすると油制動
方式と同様に,∫。/2h一・2h∫。の帯域で加速度比例出力が得られるので,これを積分するという方
式。
これらの3方式の変換器の振子の運動,出力のS/N等については後節で詳しく述べるが,机上
上の検討においては,いずれの方式でも満足のゆく性能を得られることがわかる。ただ,これらの
方式にもとづいて実際に製品を試作ないしは購入して,耐震性,耐温度性能を,実験により調べた。
その結果,油制動方式は,温度変化により油の粘性が変化し,これが直接,感度変化をひきおこし,
たとえ増幅器の利得に温度特性をもたせることにより補正しようとしても,温度の代表性等現実の
一21一
気象研究所技術報告 第7号 1983
問題として,補正しきれないことがわかった。また,速度帰還方式にもとづいて試作した変換器は,
用いたバネの特殊な構造(ダイヤフラムバネ)により,大きな振幅で二次元的に振動させた時に,
受感方向以外の振動に感応する兆候が認められた。これは,振子にかかっている電気的な制動が,
受感方向にのみ有効で、・その直交方向には全く無効となり,動き易いその方向に“運動がにげた”
ことによる。これは勿論,速度帰還方式の欠点ではなく,むしろ変換器振子の構造の問題である。
これらの試験結果は第3章で詳しく述べる。
われわれは,変位帰還方式により作られた変換器J A−4を,この強震計にもっともふさわしい
ものと判断する。J A−4は温度変化による感度の変化,ドリフト,また振動をかけた時の波形の
歪の少なさ,等,あらゆる点において満足すべき性能を示した。J A−4の他にも変位帰還方式の変
換器は市販されてはいるが,コストの点で同クラスの他の製品と比較する時,これは,温度変化に
よるドリフトが圧倒的に小さいという点が大きな特長である。なお,J A−4は目本航空電子工業
㈱の製品であるが,1981年に同社はJA−4に代り,JA−5という製品を発表している。JA−
5はJ A−4より小型化され,かつ分解能がすぐれ,コストは変っていないので十分に使用にたえ
られるものと期待できる。
1.4 増幅およぴ特性の等化
変換器の出力は加速度比例である。1/50−20Hzの帯域で速度比例にするために,一度積分す
る。また1/6∼20Hzの帯域で変位比例の出力をも得るために,更に積分する。積分には演算増
幅器を用いると回路設計が容易である。最初の積分回路を模式的に図2.1.3に示す。この回路は
0.01HzとO.015Hzとに極をも6帯域通過回路で,利得はO∼0.01Hzでは+6dB/oct,0.015Hz
以上では一6dB/octの勾配をもっている。総合すると0.02Hz以上の帯域を積分し,0.02Hz
図2。L3 加速度比例の信号を速度比例
図2。L4 速度比例の信号を更に
に積分する回路の模式図
変位比例に積分する回路の模
式図
一22一
気象研究所技術報告 第7号 1983
において,理想積分特性よりも,3dBだけ利得が下っている。二段目の積分回路を図2.1.4に示
す。この回路は近似的に1/6Hzを境に低・高周波側にそれぞれ+・一6dB/octの勾配で利得
が下っている。1/6HzにおけるQを1に設定してあるので,地震計の振子の運動を論ずる時の
h(正規化された減衰定数でh=1が臨界減衰状態に相当)=1/2Qは0.5である。,すなわち,こ
の変位比例出力は,現用強震計の,固有振動数1/6Hz,減衰定数0.5(制振比で約6)という
特性と全く等しく,従って,得られる記録の特性の連続性が保たれる。
このような回路を塔載した基板の耐震上の問題点は,1/50Hzという低周波数のコーナー周波
数を得るための大容量(従って重い)コンデンサの実装である。実際に耐震性のテストを行った結
果,基板を防振構造にしないと振動により,ごくわずかの蝦疵を原因とする小さな雑音を発生する
こともありうることがわかった。
1.5 記録およびその処理
この強震計は2台の記録器が備えられている。ひとつは地震観測においてはよく用いられるヘリ
カル・レコーダで,1/6∼20Hzの帯域の変位比例出力のアナログ記録が,連続的に実時間で描
かれる。感度は1cm/cm,すなわち1倍,紙おくりは30㎜/min,ピッチ1.25㎜,最大振幅2.5cmで
記録紙の交換は1目1回である。耐震性が考慮されているので,1g程度の加速度ではペンがとび
上ることもなく,ただ,ギアのバックラッシュにより記録器がやや太くなる程度である。これ以
上の耐震性能を大きな機構を駆動する必要のある,この種の記録器にもとめるのは困難であろう。
この可視記録器の出力は地震発生直後に,津波予報のための処理に利用される。その処理の便宜
を考えて水平動2成分の合成最大振幅の表示部を設けた。アナ・グI Cにより二乗の和の平方をも
とめるという演算が行われ,結果の最大値を,0∼999㎜までの間で,1㎜きざみでディジタノレ化
して表示する。従って可視記録器が25㎜でふりきれても表示だけは1mまでの範囲内では正しい表
示ができることになる。
もうひとつの記録器はディジタル記録器で,1/50−20Hzという帯域の速度比例出力が,地震
が発生した時だけ,トリガー機能により記録される。A/D変換は±100cm/sの地動速度に相当
する電圧値を最大とし,12bitの精度で行われ,標本化周波数は1チャンネル当り60Hzである。
記録媒体はカセット式ディジタル磁気テープである。この1巻に約8分間の波形データが収録でき
る。トリガーは,上下動の連続する5標本点のデータがすべて,設定したレベルを超えた時,はた
らくようにした。遅延時間は10秒である。また,一旦トリガーがかかると,テープの終るまで,す
なわち8分間,記録をとりっづける。磁気テープ装置を2台用意したので,無人の状態でも2件の
トリガー分だけは記録が可能である。この点はまた,大地震の直後の16分問の余震も記録可能,と
いう点に意義が認められる。
1/50−20Hzという広帯域で速度比例特性という,この強震計の大きな特徴である成分をカセ
ー23一
気象研究所技術報告 第7号 1983
ット式磁気テープに記録する方式の他に,アナログ記録方式も検討した。しかし,これは次の理由
で採用しなかった。アナ・グ方式のひとつに発熱素子を密に並べたサーマルヘッドで,幅の広
い感熱記録紙にアナ・グ波形を描かせる方式があるが,これは紙送り機構以外に機械的可動部がな
いので,耐震性にすぐれていると思われる。しかし,この方式は高周波の現象に追随できないこと
がわかり,また,記録紙幅をいくら大きくしようとも,記録可能な振幅範囲はディジタル方式には
かなわない。記録可能な最大振幅は何10年に1度あるかどうか,という大きなレベルに設定される
ので,振幅範囲が狭い場合,すなわち,記録できる最小振幅のレベルが高いと,地震の記録の得ら
れる機会は指数的に少なくなる。これは運用上望ましい条件とはいえない。また,アナ・グ記録で
は,計算機による高度な処理を行おうとする場合,波形のディジタル化の作業も,大変煩雑である。
このようなことからアナログ記録方式は採用しないことを決定した。
ディジタル方式による記録媒体にはカセット式ディジタル磁気テープの他にフ・ッピーディスク
とか,ごく最近市場に出まわってきた磁気バブルメモリカセット(中野ら,1981)とかが考えられる。
このうち,フロッピーディスクは耐震性が大問題である。勿論,地震動が終るまでデータを一時的
に蓄えておいて,その後,記録するとか,緩衝材等で厳重に防振す渇とかの対策はとれなくはない
が,前者の対策ではメモリーが莫大になる。よってフ・ッピーディスクの採用の是非については机
上の検討のみにとどめ。不採用を決定した。
磁気バブルメモリカセットは,固体素子で可動部が全くなく,振動とかほこりのある悪環境でも,
信頼性高い記録が得られる。しかも,電源がなくても情報の保持が可能である,等の,強震計の記
録部として採用するにはうってつけの特長をそなえている(赤松,1982)。ただこれは,開発途上
にある、製品であり,その将来について,必ずしも明るい見通しばかりではない。明るい見通しの方
は,例えば,単位記憶量当りの容積やコストをカセットテープと比較すると,.強震計開発当初の段
階において,それぞれ102倍,103倍であり,それが82年春段階においては容積は101倍に改善され
た。さらに今後需要が拡大すれば84年頃にはカセットテープと比べて容積が100倍,治ストが102倍
位まで改善できるであろうという予想もある(沖電気藤原俊郎氏,私信)。得られた波形データは,
他の媒体に移して保管できるから,コストはそれほど大きな問題ではない。一方,処理段階のこと
を考えると,バブルメモリカセットのデータ複元には現在までのところ,特定の,いわゆるパソコ
ンが利用できるのみで,小型ないしは大型の計算機では,直接にはアクセスできない(データを特
定のパソコンを用いて,フロッピーディスクに書き移せば,可能である)。将来においても,直接
処理できるようになる可能性は非常に薄いと考えられる。磁気バブルメモリカセットは,机上評価
されたが,ひと言で言えばその開発が強震計の開発に蟻間にあわなかった”ということである。
このような事情から,ディジタルの波形データを記録する媒体として,カセット式ディジタル磁
気テープを候補としてとりあげ,装置を試作し,評価を加えた。磁気テープ装置はT EAC社のM
T−2という製品である。この装置は振動条件および温度条件の厳しい南極の雪上車上でもうまく
一24一
気象研究所技術報告.第7号 1983
作動したという実績(気象庁地震課藤沢格氏,私信)があるだけではなく,さらに機構条件および
書き込み条件についてISO,およびJIS規格を満しているので,カセットMTを入出力装置として採用
している小型ないしは大型計算機でJIS FORTRANを用いて直接処理を行えるという特長もある。振
動に対して強いのはテープ駆動に慣性の大きな駆動部品を用いていないのが主な理由であると考えられ
る。このようなことからMT−2を利用したディジタル記録器を,強震計の記録器にふさわしいものと
判定した。実際にこの装置は振動試験および温度試験においても問題は出てきていない。
1、6 電 源
強震発生時には商用電源の正常な供給は期待できない。発動発電機にしても,瞬時には立上らな
いし,また,時によっては強震動のために故障してしまうこともあろう。この時のために,鉛蓄電池
およびサイリスタ整流器をくみ合わせた無停電電源(無瞬断)を用意した。この電源からD C24V
が強震計のすべての部分に供給され,AC100Vの入力が断の状態で8時間以上の容量を持たせた。
なお,第1章2節でも述べたように,8時間もは必要はないと考えられる。電源をより小型化する
ためにも,2’》3時間の容量とすることは有意義であろう。24Vと,やや高めの電圧を選んだのは,
各部分で用いられるD C/D Cコンバータの変換効率を上げるためである。
2.変換・等化増幅器
2.1 振子の運動
まず,1.3節で述べた3方式の変換器の振子の運動を解析する。振子には一般の回転運動型と,
ダイヤフラムバネで支えられた直線運動型との二種類があるが,ここでは回転運動型について解析
する。直線運動型に関する取扱いは例えば松本・高橋(1976)を参照されたい?
実体振子の質量をM〔kg〕,慣性モーメントをK〔kg・㎡〕,回転軸から重心までの距離をH〔m〕
(従って相当単振子長6〔m〕=K/MH)として,その運動方程式を,田(1963)にならって
Kθ十D∂十Uθ=一MHあ一GIlrG212 (1)
と書く。ここで。は時間微分をあらわし,また
θ:振子の角変位〔rad〕,
D=空気あるいは油等による外部制動力のモーメント〔㎏・㎡/s〕,
U:復元力のモーメント〔kg・㎡/s2〕,
G:動電定数〔V o s〕,
1:動電コイルを流れる電流〔A〕,
∬:地面の変位〔m〕,
である。但し,Gおよび1につけた添字ガ(∫=1,2)は乞番目のコイルに関する量を示している・
この時,1番目の動電コイルの両端に誘起される超電力Es乞〔V〕は
.一25一
気象研究所技術報告 第学号 1983
Es乞=G汐 (2)
であり,また,もし仮に振子角変位に比例する変位変換器(その感度をS〔V/rad〕とする)がとり
つけられていれば,その出力Em〔V〕は
E皿=Sθ (3)
となる。(1)は,この変位変換器が振子に力を作用しない場合になりたつ。一般に,第ゴ番目の動電
コイルの抵抗をR。乞とし,これが等価的に抵抗Rd¢で終端されている場合には,(11は
〃+2hω。3+砥θ一一主 (4)
召
と変形できる。ここで
妬=(U/K)1/2, (5》
h一誌帳、鴇1+識、) .(6)
であり,これらはそれぞれ固有角振動数〔rad/s〕,減衰定数と呼ばれる量である。
以上の準備にもとづいて,1.3節で述ぺた3方式による強震計の,記録可能な最大振幅,検出可能
な最小信号,100cm/sまたは2000Ga1という大きな地動速度が入力した時の振子の変位,等を調
べ,問題点について検討する。
i)油制動方式
この方式では動電コイルは用いない。(4)において地面の運動の角周波数をωとし,グ=(jω)2θ,
θ=jωθ,あ=(jω)2∬とおくと,
ヱ
(_ω2十j・2hωoω十ω3)θ=ω2・一 (7)
召
を得る。この方式は,振子を油づけにすることによりDを大きくして,(6)のhを101・・102のオーダ
ーとして使う。(7)の左辺()内の各項の絶対値を周波数別に調べると,
ω》2hω。のとき,第1項
ω。/2h《初《2hω。のとき,第2項
ω《ω。/2hのとき,第3項
がそれぞれ卓越して大きい。()内の第2項が卓越するω。/2h∼2hω。の周波数帯では
ω エ ー1 諺
θ≒j.2hω.●rグ=蕊.●τ (8)
と,振子の角変位は地動の速度に比例する。図2。2。1のように,変位変換器の出力にA倍の増幅器
をつなぐと,出力V・は(31および(8)より
一26一
気象研究所技術報告 第7号 1983
Vl
S
II
藝
暮
図2.2.1 油制動方式の変換器の電
気的等価回路図。Sの右側の記号
は変位変換器を示す。
一AS 鳶
VI=AEm=一・一 (9)
2hω。 4
を得る。
例えば,これは,実際に試作した変換器(図2.2.2)の例であるが固有周期1.6〔s〕(ω。=
2π/L6),K=L4×10−3〔kg・㎡〕(以下,単位は省略するが,いずれもMKSA単位系である),
M=0。39,H=0.056,4=0.064の振子にS=96の変位変換器をとりつけ,h=100,A=2.6
とすると王/320Hz∼i25Hzの帯域で5V/(100cm/s)の感度を有する速度比例出力を得るこ
とができることが,(9)からわかる。振子の不動点のふれ幅4θは,(8)からioOcm/sの地動が入
力しても1.3㎜にとどまり,ストッパーによる振幅制限には至らない。検出しうる最小信号は変位
変換器の出力Em皿Sθ中に含まれる雑音のレベルに依存するが,これは一般にmVのオーダーより
はるかに小さい。ゆえに出力V・の作動範囲は0.5mV・一5V,すなわち,地動速度に換算して10−2
∼102cm/sという,80dBが容易に得られる。
図2.2。2 油制動方式の変換器(上下動)の外観。
一27一
気象研究所技術報告 第7号 1983
ii)変位帰還方式
この方式の振子には,変位変換器の他に動電コイルがつけられていて,図2.2.3のように構成さ
れる。動電コイルは1本なので(1),その他の式において,G、,1・,R,、を単にG,1,R。と記すこ
とにする。図2.2.3において,
V2=ASθ, (1①
V2十Gθ
1=
(11)
Rc十R。 ,
V3=IR。
(12
である。但し,Aは増幅器の利得である。(1①,⑳より,(1)は,
Kθ+Dθ+Uθ一一MHあ一G驚謡Sθ
V2
S
10
をg(
V3
Ro
図2.2.3 変位帰還方式の変換《一
器の電気的等価回路図。Sお
よびGの右側の記号は変位変換
器および速度変換器(動電コ
イル)。Rcは動電フイルの
内部抵抗。
一28一
気象研究所技術報告 第7号 1983
または
グ+2h妬θ+(ω3+K(驚))θ一一チ (1鋤
と変形できる。但し,hは㈲と同様である。更に
AGS
ω斉=ω3+ (14)
K(Rc十R。)
とおくと,
あ
θ十2hNωNθ十ω貧θ=一一 115)
4 ,
ここでhN=hω。/ωNである。(7)を導いたのと同様に(瑚より
ヱ
(一ω2+j●2hNωNωナω貧)θ一ω2τ ⑯
を得,そしてこの場合,hNは100あるいはそれ以下のオーダーであるから,(1⑤の左辺()内は
ω》ωNのとき,第1項
ω《ωNのとき,第3項
がそれぞれ卓越する。この方式で使う帯域はω《ωNの帯域である。この時
ω2 ∬ 一1 あ
θ≒一一=一・一 (17)
ω黄 6 ω貧 召
と,振子の角変位は地動の加速度に比例する。圓においてωN》ω。とすると,さらに
一K(R,十R。) あ
θ≒ ・一 圏
AGS 6
と近似できる。この時,V2は圃より
一K(R。十R。) 記
V2= ・一
G 6
であり,また,出力V3は,ω《AS/Gの帯域で,⑳,(121より
KRo あ MHR。
V3≒一一・一=一 記 (1⑨
G 召 G
と,いずれも地動の加速度に比例する。
例えば,強震計の変換器にもっともふさわしい,と1.3節で述べたJ A−4(図2.2.4)の場合,
ω。=2π・4.5,ωN=2π・500,M=215×10−3,H=1。78×10−2,R。=1000,G=0.22であるから,
D C∼500Hzの帯域においてV3/飴=2〔V/9〕の感度を得ている。29入力時の振子の不動
点の変位6θはUりより,高々,101μmのオーダーであり,ストッパーにあたる心配は全くない。検
出可能な最小信号は,図2.2.3の回路が負帰還回路であるから,振子の変位が小さくても,決して
一29一
気象研究所技術報告 第7号 1983
物
を,6
1肇
図2.2.4 変位帰還方式の変換
図2.2.5 速度帰還方式の変換器の
器(J A−4)の外観。
電気的等価回路図。G・,G2は速
度変換器(動電コイル)Rc・,Rc2
はそれらの内部抵抗。
図2,2.6 速度帰還方式の変換器の外観
一30一
気象研究所技術報告 第7号 1983
悪くない。その理由は高橋(1981)がすでに詳しく論じていて,それによると,カタ・グには5m
Ga1の分解能しかないとあるが,実はその1/10以下の信号まで分解している。従って,作動範囲
は加速度で,実に130dBを超える。このことは,変換器に関しては第1章1.3節で述べた地震工
学における国際的な要求を満す製品が現実に存在していることを意味する。
iii)速度帰還方式
この方式の振子には変位変換器はなく,そのかわり2本の動電コイルがつけられている。図2.2。
5に回路構成を示す。この図で
V4−AG1θ, ⑳
V5=12R。 , 偉1)
G、〃
11= ⑳
Rc1十R1,
V、+G2θ
12= 囲
Rc2十R。
である。但し,A,R、は増幅器の利得,入力抵抗である。この時,(1)は
G初 AGIG、θ十G舞∂
Kグ十D”十Uθ=一MH灘
Rc1十RI Rc2十R。
または
〃+2←+,妬K令畿))妨6+ω3θ一一チ 図
となる。但し,hは(6)式のhである。さてここで
AGIG2
hN=h十 ㈲
2ω。K(Rc2十R。)
とおくと,(7),(1⑤と同様に
ぼ
(一ω2+j・2hNω・ω+ω・2)θ=ω2τ 飼
を得る。囲の左辺()内の各項の絶対値を周波数別に調べると,i)の油制動方式と同様にω・/
2hN《ω《2hNω。の時,第2項が卓越する。この方式はhNを大きくして,この帯域を観測の対象と
する。この時,18》と同様に,
ω 諾 一1 記
θ≒ ・一= ・一 ⑳
」・2hNω。 4 2hNω。 召
と,振子の角変位は地動の速度に比例する。出力V。はhN》hとしておけば
V・≒Rき与傷一M暮卜 圏
一31一
葉、象研究所技術報告 第7号 1983
と,ほぼ(1⑨と同様び),地動の加速度に比例する出力が得られる。
実際に試作した変換器を図2.2.6に示す。ii)の変位帰還方式とほぼ同様に,記録可能な最大振
幅,検出可能な最小信号,大きな振動が入力した時の振子の変位,いずれも問題はない。
2,2 変換器
この強震計の変換器は単に耐震性を要求されているだけではなく,それ以上に,地面の運動に忠
実な電気信号を出力することを求められている.この意味でこの変換器の製造には,一般の高感度
地震計用の変換器と同程度の精密工作を必要とする。それと同時に耐震性を持たせなければならな
い。従って,変換器の設計と製作における困難度は一般のものより大きいといえる。われわれは過
去において,いま求められている以上に大きな振動や衝撃をうけても破壊に到らない変換器を製作
した経験はあるが(田ら,1980),これとても,その観測対象はやはり微小な地震動であり,大振
幅の地震動を正確に測るのが目的ではなかった。このようなことから,強震計の最も基本となる変
換器部分の決定には,先に述べた3方式にもとづいて3機種を試作ないしは購入し,評価を加えて・
これらの内から最も適切な変換器を選定する方法を採った。
評価試験の詳細は第3章で述べるが,その要点と,それにもとづくわれわれの変換器の評価結果
は次の通りである。油制動方式にもとづいて製作されている変換器の問題点は,制動をかけている
油の粘性が温度とともに変化し,㈲のDを変える結果となる点である。すなわちDの変化に比例し
てhが変わり,それに反比例して,(9)からわかるように,出力V。が変化する。これを補償するた
めに増幅器の利得に温度特性をもたせるように製作されているが,現実には,そんなに理想的に補
償できるものではない。実験によると10。C当り約3%の感度の変化が認められた。また上下動変換
器については,温度変化により油の密度が変化することにより浮力も変化し振子の釣合い位置が移
動し,出力にドリフトを生じる。このドリフトは実に10℃当り606m/s相当の大きさと測定された。
このような欠点が認められるので,この変換器を気象庁の地震観測点に展開する場合には,なお大
幅な改良を必要とする。しかし,その具体的な方法については,見通しが立たない。
速度帰還方式にもと・づいた変換器も試作し,評価を加えた。温度試験においては全く問題はなか
ったが,振動試験の1g近くのレベルにおいて,問題が発生した。変換器を小型にするため,振子
にはダイヤフラムバネで支えた直動型を採用した。変換器の受感方向に振動をかけると,きれいな
波形を呈し,また受感方向と直交方向に振動をかけると,ほとんど出力はなく,一見,問題はない
かのごとく見えた。しかし,受感方向を含む平面内で二次元的な振動を加えると,それまできれいで
あった波形が,レベルが19近くなるあたりから加速度的に歪を増し,ついにはS/Nが10dBを
割るという現象がひとつの被試体について,再現生をもって,観察された。これは明らかに,用い
た振動台の運動の歪ではなく,変換器自身の問題である(詳しくは第3章を参照)。こういう現象
のあらわれる理由は次のように考えられる。すなわち,振子にかかる電気的な制動(2.1節の㈲を
一32一
気象研究所技術報告 第7号 1983
参照)は,振子の受感方向にのみ有効で,その直交方向には全く無効である。これにより,二次元
的に振動を加えた場合,振子が回転する等の運動を生じ,動き易い方向へ,運動が“にげた”もの
と考えられる。勿論,これは方式の問題ではなく,用いたダイヤフラムバネの問題である。またこ
の現象は,微小レベルの振動の測定では,全くあらわれてこない,強震計に特有の現象であり,変
位帰還方式にも発生しうる現象である。その対策は,振子の受感方向以外の共振周波数を高くする,
すなわち,振子は受感方向以外の方向へはもっと動きにくくすることが必要である。なお,油制動
方式の制動は,あらゆる方向に働くのでこのようなことはない。
変位帰還方式にもとづいた変換器は2種類購入した。両者はコスト的には全く同等品であり,ま
たその性能もカタログ上で見る限り,ほとんど同等である。ただ一点異なるのは,J A−4という
製品の,出力の零点の温度によるドリフトが1℃当り0.05Galであるのに対し,他方はその20倍
と大きい。この点に納得がいかないので,実際に調べてみたが,両者ともまさにカタ・グ通りであ
った。温度ドリフトの小さいのは製造者の製造技術に負うところが大きい。J A−4は振動試験に
おいても問題は生じなかった。受感方向の共振周波数(固有振動数)が500Hzまで高くしてある
一方,それ以外の方向での共振周波数の最低は1kHz程度と高いので,二次元振動においても
ダイヤフラムバネのような問題は発生しなかった。これらのことを総合して,J A−4をこの強震
計にふさわしいものと考える。先にも述べたがJ A−4は1981年以降,J A−5という製品に換え
られた。J A−5はJ A−4と比較して,やや小型になり,かつ分解能は1mGalに,温度ドリフ
トは30mGa1/℃に,と,良くなる一方,コストは変っていない。われわれは,時期的な事情から,
J A−5の評価は行えなかったが,その製造工程がJ A−4の経験を十分ふまえたものであること
からすると,十分使用に耐えられるものと判断している。
2.3 等化増幅器
変換器の出力は地動の加速度に比例している。ところが,要求されている記録の特性は速度比例
および変位比例である。記録器の作動範囲は,一般に,増幅回路のそれよりも非常に狭い。例えば,
可視記録器等のアナログ記録器は50dB前後,12bitのディジタル記録器でも72dBしかない。こ
の記録器の狭い作動範囲を有効に利用するためには,変換器の出力を所望する特性に等化して記録
器に渡さなければならない。
図2.2.7に,等化増幅回路のブロック図を示す。この図における変位比例出力は現用の強震計と
全く等しい周波数応答特性が得られるようになっている。図2.2.8は試作した変換器3等化増幅器
の外観であり,図2。2.9は等化増幅器のプリント基板である。図2.2.7においてU1∼U10は低雑
音演算増幅器LM108である。図でU1,U6,U9はいずれも利得1のバッファであり,またU
5,U8の利得は周波数に依存せず,それぞれ15,7,7.5前後で半固定である。信号はU6,U8,
U9,U10が非反転端子に,その他は反転端子に入力する。上下動変換器に限っては,平衝時にも
一33一
気象研究所技術報告 第7号 1983
沿μC3 0・047戸C7
←
10911く R2 160k R6
Vo
Inpu†
2V々 Ul
V蕃Rl V2R4C5
3gk Rg l571く R“
V5 Cl2
〉5 R8 V4R量o
510k u2391k40PU3
2k u4 10k u5
10PCl4Rl6
Rl3CI519量k
ヒ
477klOP U7
75
卜一Vel.
250封50m、“(cm/sec)
U6V6
のア
ア 1。k U8 訂Disp・
U io
U9V9 50mWcm
Vゆ
Acc.
Rl9 15k
5mV/Gql
Rl8 10k
図2.2.7 等化増幅回路のブ・ック図
國
図2,2。8 変換器(右)および等化増幅器の外観。
変換器筐体の内には図2.2.4に示した変位帰還
方式のセンサーが3方向,収納されている。
一34
気象研究所技術報告 第7号 1983
1gに相当する2Vが出ているので,この電圧をキャンセルするための回路がU1の周辺に付加さ
れている。以下では,この回路の周波数応答の解析を行う(例えば柳沢,金光,1973)。
一般に,演算増幅器を用いて図2.2.王0のように,すなわち,反転入力端子に四端子回路網で言う
ところのアドミタンス行列がY。である回路を接続し,そして帰還路にアドミタンス行列がYb
である回路を接続すると,伝達関数H(抽)は
VI y12a
H(jω)…一=一 (1)
Vo y12b
で与えられる。ここに,jは虚数単位,ωは角周波数,y・2。,y・2bはそれぞれ,アドミタンス行列
Y。,Ybの(1,2)成分をあらわしている。さらに図2。2.11のような場合は(1}の関係はもっと簡単
図2・2・9 等化増幅器のプリント基墾・図2・2・8
の左側の筐体に収納される。この基板1枚で,
図2.2.7に示した回路を構成している。
化され
Zb
H(1ω)二一一 (2}
Za
で表わされる。ここでZ、,Zbは図2.2.Uに示した素子のインピーダンスである。このことはイン
ピーダンスZの二端子回路を四端子回路網的に見なおすとき,y・2=一1/Zの関係にあることから
明らかである。
また,演算増幅器を用いて図Z2.12のように回路をくみ,反転端子に入力することもできる。但
一35一
気象研究所技術報告 第7号 1983
Yb
V
コ
Vo
Yq
図2.2.10 演算増幅器で単一帰還回路
を構成した時のブロック図
Zb
V
Vo
Zo
図2。2.11 簡単な単一帰還回
路のブロック図
Y5
胸
Vl
Y3
Yl
Y2
図2.2.12 多重帰還回路のブ・ック図
一36一
Vo
気象研究所技術報告 第7号 1983
し1Y乞(仁1∼5)は素子のアドミタンスすなわち,インピーダンスの逆数である。図2.2.10,図2.
2.11の回路では帰還路が1本であるから,単一帰還回路と呼ばれるのに対し,この回路は複数の帰
還路を有しているので,多重帰還回路と呼ばれる。その伝達関数H(jω)は
一YIY3
H(jω)一 (3)
Y5(Y1十Y2十Y3十Y4)十Y3Y4
で与えられる。(1)∼(3)において,H(jω)の絶対値が入出力電圧の比をあらわし,その偏角が位相ず
れに相当する。
単一,および多重帰還回路を比較すると,一般的に言って,回路素子数の最小化,特性の調整の
容易さにおいて後者が優り,高利得の実現,回路素子値の最小化,高いQの実現性,入力合成の容
易さにおいて前者が優る。特性の安定性は同等である。
さて,図2.2.7においてU1の利得は1であるから
V1
一=1 14)
Vo
は当然である。(2)を用いて次の関係が得られる。
V2 1 1
一=一 ・ (5)
VI C3RI l
jω+
C3R2
V3 1
一▽; C7R4
jω
(6)
(jω+C淘/ω+q焦)
V4 Rg
V3 R8
V5
V4
(7)
R11
Rlo
(8)
U6の利得は1であるから
V6
一=1
V5
(9)
である。V7/V4は(3)を用いて
佳+毒)誌(j・)
V7 R16 C15
V4 R13 C14十C15
(1◎
(」ω)・舐+毒)意(1ω)+C1、C、、R、,R1、
一37一
気象研究所技術報告 第7号 1983
を得る。ここでU7周辺の回路は図2.2.12においてY2=0の状態に相当していることを利用して
いる。U8,U9の利得はそれぞれ7.5,1であるから
V8
V7
一:=7.5
⑳
Vg
一=1 11鋤
V8
を得る。U10は非反転端子入力であり,上では述べなかったが,簡単な解析により
Vlo R18十R19
一= ⑬
VI R18
であることがわかる。
(4)∼⑬の関係式を用いて,各々の演算増幅器がどのような動作をしているのか,考察する。まず
U1は,図2.2.7には描かれていないが,システムの総合チェックを行う時,このままでは過大な
電圧が出力される,それを適正なレベルにまで下げるためにチェック時のみ利得を下げる働きと,
先に述べた上下動変換器の平衝時の出力をキャンセルする働きとを行っている。U2は1/2πC3R2
=0.0146Hz以上の帯域を積分する。U3は1/2πC5R4=0.010Hz以下の帯域と1/2πC7R6=・2L2
Hz以上の帯域とにおける利得を抑圧する。U2とU3とを総合して,0.02∼20Hzで信号の積分
を行い,理想的な積分特性からのずれが0、02∼20Hzで3dB以内におさまるようになっている。
0.02Hzに二重の極を設けることをあえてしなかったのは,周波数応答を急峻にすることによりイ
ンパルス応答が振動的になるのをさけたからである。また,0.02Hzを帯域の下限に設定したのは,
1.2節でも述べたが,変換器の雑音レベルと,ディジタル記録時のA/D変換の量子化雑音のレベ
ルが同等になるのがこの周波数だからである。U4でRg/R8=19,5倍して更にU5で15.7倍し
て50mV/(cm/s)の感度を有する速度比例出力を得る。なお,U5には各素子の偏差による利
得の偏差を微調整して,感度を最終的に合わせこむ働きもある。図2.2.13にレベルダイヤグラムを
示し,また図2.2.14には各段階での周波数応答を示す。
U7は速度比例の信号V4を1/6Hz以上の帯域で更に積分する働きをしている。(1◎で示された
V7/V4の関係式に各素子の定数を代入して周波数応答を計算して図2.2.15に示す。この図か
らもわかるように応答は1/6Hzに二次の極を有し,Q=1(従って,減衰定数h≡1/2Q=
0.5)の特性を呈している。このために変位比例出力の周波数応答は現用の機械式強震計と全く等
しくなり,両者の記録の間に互換性,連続性が保たれる。U8,U9でそれぞれ7.5,1倍されて,
50mV/cmの感度を有する変位比例出力を得る。U8には感度の微小調整機構が付加されている。
レベルダイヤグラム,および各段階で周波数応答をそれぞれ図2.2.16,2.2.17に示す。
図2.2.7のU10は5mV/Ga1の感度を有する加速度比例出力を得るための,2.5倍の非反転増
幅回路である。この図には描かれていないが20Hz以上の帯域を抑圧するようになっている。この
一38一
気象研究所技術報告 第7号 1983
W醒
︵
ラ
鞠酬
︵
ラ
脆剛
︵
cω
廊伯
ラ
Lん
艶m
色
翻
y5・〉6
(mV)
10000
ちき
lOO O
o至
¢O
100
Q¢
l O
Qう
3Q
り o
∼
Q’
馬
o¢
●
O,1
Qψ
O.Ol
図2.2.13速度比例出力を得るまでのレベルダイヤグラ
ム。V。∼V6は図2.2.7を参照。図中に挿入した数字
は周波数(Hz)を示す。
一39一
気象研究所技術報告 第7号 1983
mV/lcm/S)
I OO
V5,V6
l O
V4
①
遭o悔
V2
V3
0.1
0.O l
deg.
980
90
V6
0
一90
0.0α
O.OI
O.I I
l O
lOO
Freq.(Hz)
図2.2.14 速度比例出力を得るまでの各段階(図2.
2.7参照)における周波数応答。上段が振幅応答
で下段が位相応答。中央の矢印は観測対象の周波
数帯(0。02∼20Hz)を示す。
図2.2.15 U7(図2.2.7参照)周 O』
辺の回路の周波数応答V7/V4。縦
軸は相対利得。
0.Ol
一40一
、
O.l l
Freq.(Hz》
lO
気象研究所技術報告 第7号 1983
Disp.
(cm)
Acc. 、》b,》
(Gql)
(mV)
V2 V3 V4 V7V8,V9
(mV)(mV)(mV)(mV)(mV)
lOOOO
へ,Q
lOOO
o矧
Ω♪
lOO
侭
ρ的》
♪
10
♂
∼
Q汐
もQ!6♪
o
O.1
∼
N
Q玉♂
O.Ol
ρ分》
O.OOl
図2.2.16 変位比例出力を得るまでのレベルダイヤグラ
ム。V・《・V4,V7∼Vgは図2.2.7を参照。図中に挿
入した数字は周波数(Hz)を示す。
一41一
気象研究所技術報告 第7号 1983
m耽m
1000
δ
鴇
l OO
V8,V9
脆
V3
V7
l O
O.1
O.α
deg.
270
180
V9
90
O
一90
O.Ol
0.1
I O
100
Freq.(Hz》
図2・2・17 変位比例出力を得るまでの各段階(図2。
2.7参照)における周波数応答。上段が振幅応答
で下段が位相応答。中央の矢印は観測帯域の周波
数帯(1/6∼20Hz)を示す。
一42一
気象研究所技術報告 第7号 1983
4・7刃C2
,
R2 R3
2k
目8.2k
C3工9・4刃
7
Rl −Cl量
Vlひ一へくHi Vo
200k Iop
( l l
図2.2.18 ブリッジ丁型RC回路を帰還路に挿入した
積分回路。入出力電圧の関係は一般的には(14)で与え
られるが,R2=R3,C3=2C2,C・R1=C2R2の場合
には(15)と,簡単になる。この図に示された素子値は
津波予報精度の向上を配慮した,ひとつの案であり,
上の関係は満していない。
強震計は加速度を計測の対象としていないので,この出力の記録器は検討していない。せっかく加
速度比例の信号がそこまで来ているので将来,何かあった時のためにという単純な理由から,基本
的にはこの出力をとりだす方針を採った。
さて,筆者らは第1章1.2節の後半において,津波波高の予測精度の向上に応急的に貢献する周
波数応答はどんな特性であるべきかについてふれた。そこで二・三の案を示した。これらの案を具
体的に電子回路で実現するためには図2.2.12または(3)に示した多重帰還回路,あるいは図2.2.18に
示す,帰還路にブリッジ丁型RC回路を挿入した単一帰還回路を応用して実現できる。図2.2.18の
場合には
VI C2R1(R2十R3)
針
−蕊
。J
ぬ C3R2R3
儲の
十
1
jω+一
CIR1
去債+点)(1ω)
(14)
(jω)・+礁+裁)(jω)+C応、
の関係があるから,R2=R3,C3=2C2,C、R1=C2R2と設定すると(この図に示された素子
値は,これらの関係は満していない)
一43一
気象研究所技術報告 第7号 1983
ヱ≧_ R2 2hω。(jω)
(15)
VI R1 (jω)2十2hω。(1ω)十ω8
という関係を得る。ここでω。=1/〉7C・R、,h=1/〉7一である。この式は固有角振動数ω。
〔rad/s〕,減衰定数1/〉〔7の振子の伝達関数と等しい。(3)あるいは(15)は回路設計においてよ
く利用される関係式である。
この強震計の製作にあたって,実際に製作した変位比例出力を得るための積分回路における素子
の値を図2.2.18に示し,またその周波数応答を(14)にもとづいて計算し図2.2.19に示す。この回路は
B
A B
A
O』
O.Ol
O.i
lO
Freq.(Hz)
図2。2,19 図乞2。15に示したV7/V4(A)
と図2・2・18に示した回路によるV・/
V・(B)との比較。いずれも相対利得。
1/6Hz以上の帯域における振幅応答を,現用地震計の応答にできるだけ似せた点が特徴である。
そして1/6Hz以下では結果的に,固有周期9.4秒,減衰定数0。8の振子の応答に近似でき,1
/10Hz以下における利得が・約8dB大きくなっている。この程度の特性の変更は現在の津波予
測技術の手順に重大な変更をきたすものとはならないと考えられる。念のために書きそえるが,図
2.2,19の特性は,単なるひとつの案にすぎず,更に望ましい特性はなお,検討を要する。
変換器から記録器に到るまでの,強震計全システムの動作チェックを簡単に行うための機構(接点)を
設けた・この接点を手動または遠隔操作により,閉じることにより,変換器の振子に外力を加えること
ができる・あらかじめ一定の方法でこの接点を閉じ,その時の出力波形を記録しておく。定期的にこの
操作をくり返し,出力波形を比較することにより,特性に変わりがないかどうかチェックできる。例えば
一44一
気象研究所技術報告 第7号 1983
図2.2.20は,接点をちょうど1秒間だけ閉じ之時,出力される波形を示す。
Acc.
Vel。
Disp.
↑
図2.2.20 試作した変換・等化増幅
器のチェック端子を1.0秒間閉じ
た時に出力される波形
試作器に温度試験および振動試験を行った。温度を一5℃から40℃まで変化させて利得の温度感
度を測定したところ速度,変位いずれの出力も+10℃の変化当り約+0.1dB という結果を得た。
また位相の変化は40℃当り1。以内におさまっている。これらは十分満足のゆく値と評価できる。
振動試験において,上下動成分の等化増幅回路を塔載した1枚の基板に小さいながら,雑音が観測
された。それは10数Hz以上の周波数で19近くの高レベルで加振する時,現れ始め,その周波数
は加振周波数に等しく,またS/Nは35dB程度である。われわれは雑音の発生箇所の追及を行っ
たが時間の制限もあって,ある狭い範囲内においこんだにとどまった。この雑音の原因は,いずれ
にしろ,他の基板にはそのような雑音は全く現れないことから,その基板の製造上の何らかの小さ
な不具合が基板の共振周波数(25∼26Hz)近くで露見してきたものと考えられる。事実,基板を手
でおさえて防振効果をもたすと,雑音は消えてしまう。納入検査において発見できない程度の小さ
な不具合が,こうして雑音の原因となることは問題であるから,基板に防振装置をとりつけるとい
う対策を施すべきである。
一45一
気象研究所技術報告 第7号 1983
3.記録器
3.1 アナログ記録器
強震発生直後に行われる,津波予報を目的とした処理のために,耐震性にすぐれたアナ・グ式イ
ンク書き可視記録器を開発した(図2。3.1)。これは,地震観測においてよく用いられるヘリカノレ
・レコーダで,実時間の波形が連続的に描かれる。耐震性への配慮のため,重量のあるガルバノメ
ータを固定し,比較的軽い回転ドラムを横方向に移動させる。そして,そのドラムの脱落を防ぐた
め図2.3.2に示す工夫を施した。この機構はgoo回転する“軸押え”を“レバー”でとめ,その
“レバー”を更に“板バネ”っきのストッパーでおさえた構造をしている。ペンの長さは15cmで,
ガルバノメータの回転角との関連で2.5cmの振幅まで直線性が保たれる。上下動加速度によるペン
の浮き上りを防ぐため,0.8一・0.99のペンを19重の力で記録紙に押えつける。まさつによる不
感帯をなくするため,ガルバノメータには2.4×106dyne・cm/radの高トルクをもつ機種を選ん
だ。
紙おくり速度は30㎜/min,ピッチは1.25㎜で,ドラムが一周するのに25分かかる。記録紙交換
は1日1回である。これらのパラメータは設計変更も可能であるが,どのように設定するかは運営
上の問題である。感度は1cm/50m Vで,増幅器の感度は50mV/cmであるから,最終的に1cm/
cmすなわち1倍の変位比例記録が得られる。可視記録の振幅が22㎜を越えると感度を自動的に1/
5に下げる。この場合,約60秒後にもとの感度に復帰する。また,アナ・グI Cを用いて,水平動
2成分の合成最大振幅をもとめ,表示する機構を設けた。表示は0∼999㎜まで1㎜きざみの3桁
であり,手動によりリセットするまで,それまでの最大値を保持しっづける。
自動利得制御(AG C)は,それを実際に採用することが有効かどうか,検討するために設けた。
AG Cは,記録器の作動領域を広げる点で,有効であることが多い。しかし,一般に可視記録の場
合,特に,それが強震直後に行われるべき緊急的な処理においては,その有効性は疑わしい。むし
ろ,記録された振幅を誤まって過小評価する危険の方が大きく,また,表示回路により最大振幅が
表示されていることでもあるし,われわれは,AGCは採用すべきでないと判断する。
紙おくりの駆動力源には停電対策の容易さとモーターの寿命の面を考慮して,DCブラシレスパ
ルスモーターを採用した。市販のモーターに駆動回路も付加されているので,そのまま使用したと
ころ,紙おくり速度の一様性は10『4/hourと,ACシンク・ナスモーターと比べて若干劣ったが,
このことにより験測作業の効率が低下するとは考えられない。
試作したアナログ記録器の環境温度を0℃から40℃まで変化させて感度の変化を調べた。一般に,
可視記録の振幅のよみとりには比較的大きな誤差を伴い,精度はよくないが,その誤差の範囲内
(1%程度)で感度の変化は認められなかった。ドラムの回転周期は33ppm/℃の割合で長くな
る。すなわち,O℃において25分0秒で1回転していたものが,40℃においては25分2秒かかった。
これはR C発振回路にすれば通常の値と評価できる。
一46一
気象研究所技術報告 第7号 1983
灘
図2.3.1 アナ・グ式インク書き可視記録器
(右)と増幅器
q
!て
b
口
C
O
d
(B)
(A)
図Z3.2 アナログ記録器のドラムの脱落を
防止する機構。a:軸押え・b:レバー・
c:板バネ,d:ドラム軸。
一47一
気象研究所技術報告 第7号 1983
ドラムの機械的共振周波数の最低は8.5Hz付近にあった.29までかけた振動試験において7
Hz以下では異常はほとんど認められない。8Hz位から次第にギァのバックラッシュにより,記
録線がやや太くなるのが認められたが,復旧不可能な障害は勿論,ペンが浮き上る等の現象は認めら
れなかった。詳しくは第3章で述べる。
3.2 ディジタル記録器
0.02−20Hzという広い帯域をもった速度比例出力は,記録の質を保ち,かつ処理の便宜をはか
るため,振幅の動作範囲の広いディジタル形式で記録する。そのディジタル化されたデータの記録
には,色々な媒体を検討したが,先にも述べた理由でカセット式ディジタル磁気テープを採用した。
AD変換器,遅延回路,トリガー回路,時計等を含む,周辺回路をも同一筐体内に塔載したディジ
タル記録器を製作した。図2.3.3にその外観を示す。アナ・グ形式の地震信号3成分と時計信号1
成分はマルチプレクサで順次切替えられ,AD変換器によりディジタルデータに変換される。標本化
周波数は1成分当り60Hz,変換精度は12ビットである。これらのデータは10秒間だけR AMに貯
えられる。地震が発生したかどうかの判定はアナ・グ入力の第3チャンネル,すなわち上下動成分
の信号が用いられる。単に振幅レベルの大きさのみで地震かどうかの判定を行う論理にしてあるが,
単発パルスによる誤動作を防ぐため,相次ぐ5標点がすべて,設定レベルを上回った時,はじめて,
トリガーされるようにした。また,入力するアナ・グ電圧にオフセットがあると,この判定論理は
うまく働かないので,あらかじめデータの平均処理を行うことにより,実質的にオフセットを除去
図2.3.3.ディジタル記録器の外観
一48一
気象研究所技術報告 第7号 1983 ℃
する処理も行ってある。
トリガーがかかるとその10秒前のデータから順に磁気テープに書かれるが,その形式を図2.3.4
に示す。データ1個当り12ビットの情報量を有しているが,処理の便宜のため,および,将来にお
・口[ニコ[ニコ
ロロロロ・l
BOT LAB E L DATA DATA
DATA DATA T凹 TM EOT
112233441122334411223344 44
210 29 28 27 26 25
23 22 21 20
1
DATA BLOCK
CH
}※
BYTE
123456789012345678901234 56
1 1 1 1 1 1 1 1
1
1
2
2
2
2
2
へ 乙5
り5
乙
S
1 3 1 3 2 2 2
2 2 1 1 1
※
020LLOONO8040010DDHMSOOO OO
0000LOOOOOOOOOOOODHMSOOO 。 00
LABEL BLOCK
2辱
0 0 0 0
S21029282726252辱232221200000
DATA
図2.3.4 カセット式ディジタル磁気テープ上に書かれるラベルおよびデータのフォァマット。
BOT:磁気テープの始端,TM:テープマーク,EOT:礁気テープの終端,L、L2L3:地
点番号,N:ボリューム番号(左側の磁気テープ装置は1,右側は2),D・D2D3:1年の通
算日,H、H2:時,M・M2:分,S・S2:秒(トリガーのかかった時刻)・
一49一
気象研究所技術報告 第7号 1983
いてより高精度のAD変換を行えるようになった時のために,あえて2バイト16ビットの領域を,
このデータリ記録のためにとっておく。2の補数形式であらわされたデータのMS Bから8ビット
が上位バイトに,その次のビットからL S Bまでの4ビットが下位バイトの上半分に入り,残りは
常にOとなっている。標本点の順に,そしてアナ・グ入力のチャンネル番号順にデータが並べられ
るので,1ブ・ック256バイト中に32標本点,すなわち32/60秒分のデータを記録する。カセット
テープ片面には920前後のブ・ックを収録可能なので,8分間強の波形データを記録できることが,
計算するとわかろう。なお,B O Tの次の最初のブ・ック(ラベルブ・ック)にはテープの識別情
報が書き込まれる。この場合の識別情報には3桁の地点番号,トリガーのかかった目,時,分,秒
の値等がある。
磁気テープ装置の機構部はMT−2と呼ばれるT EAC社の製品で,最も実績のある装置のひと
つであり,これが2台組み込まれていて,2回分のトリガーまで収録することができる。磁気テー
プ上の記録形式は位相変調方式,記録密度は800bpiと,I R Gに関する条件,および使用されて
いるコードがI S OおよびJ I S規格に準拠しているので汎用の小型計算機に入出力装置があれば
直接アクセスできるのが特長である。カセットテープにはC T−300を用い,A,B両面を反転し
て使用できる。
装置の前面パネルには時刻情報を表示するほか,任意のアナ・グチャンネルの入力電圧値,ある
いは自己診断機能によるエラー情報をも表示できるようにして保守を容易にした。
試作したディジタル記録器に2gまでの振動を与えてその耐震性を評価した。2kGalP−Pあたり
で表示が消えるトラブルが発生したが,これは基板と本体との間の接触不良であることが判明した。
しかし,この時でも得られたデータは全く正常であった。この装置の実際のセットにあたっては,
簡易な耐震機構を施した方が無難である。
環境温度は40℃から一15℃まで変えて評価したが,第3章でも述ぺるように,全く問題は発生し
なかった。
ここで,AD変換の精度について検討してみる。一般に強震計の場合,考えられるどんな大きな
強震動をも,飽和することのない記録を得るという至上の命題のため,記録器の振幅の動作範囲の
上限を,非常に大きなレベルに設定する。従って,記録しうる最小信号はAD変換器のビット数に
直接関係する。例えば,こり強震計の場合,±100c皿/sを12ビットでAD変換するので量子化間
隔は0.0488cm/sである。AD変換器が理想的に働いた場合には量子化雑音は±0。0244cm/sであ
るが,一般に,雑音により更に±1/2・》1L S Bは悪くなるのが通例である。ところで,地震動
が人体で感じられ始めるレベルは0.8Galまたは0.13cm/s程度と言われている(村松,196◎)。
従ってこの,有感になるかならないかの地震動下で・この強震計1;より得られる波形データは数デ
ィジットに過ぎず,とても解析に耐えるもゐ古はない。ヒれは決して望ましいことではなく,AD
変換のビット数をもっと多くすべきである,との主張がでてくるのも当然かもしれない。事実,北
一50一
気象研究所技術報告 第7号 1983
海道大学耐震工学研究室で開発した強震観測装置(太田ら,1981)や,土木研究所における高密度
強震観測施設(大久保ら,1981)においても16ビットのAD変換器が採用されている。これらの強
震計は工学的目的の強いもので,2gまでの加速度比例の記録を得ることを目的としたものである。
速度比例出力を得るわれわれの強震計の記録の1ディジットは1/50Hzにおいて,6mGa1であ
るのに対し,上で述べた2つの強震計の場合には,その10倍程度と悪い。もっとも,これらの強震
計は50秒もの長周期波動の観測を目指しているものではないが。
AD変換のビット数を大きくすることには確かに価値がある。それは,強震の記録をとる機会を
指数的に増大させ,また大振幅の記録の場合には,解析におげる精度を向上させる。このための障
害は現在ではもう,コスト以外には見出せないが,技術革新の目覚ましい昨今,低コストで16ビッ
トの変換が実現できる目は遠くないと考えられる(竹田ら,1982)。その時には是非とも16ビット
を採用すべきである。その変更により,処理,その他には全く混乱は生じない。
3.3 時刻情報の記録
正確な時刻の情報は場合によっては得られた波形データにまさるとも劣らない価値を有する。従っ
て,近年開発されている強震計はどれを見ても非常に高精度の時計を用意し,J J YあるいはNH
Kの放送で自動的に調整している。しかし,この強震計の場合にはその運用上の形態から,観測点
には十分管理された良い時計がすでにあると期待できる。従って,用意した水晶発振器は公称2×
10−6の精度と,決して良くない。AD変換の標本化周波数の制御にはこの水晶が用いられるが,こ
れにはこの程度の精度で十分である。磁気テープのラベルブ・ックに書き込まれるトリガー時刻の
情報は,この水晶による時計にもとづいているので,その秒の位は震源計算等の正確な時刻を必要
とする処理には全く使えない。正確な時刻は第4チャンネルに入力されたタイムマークを参照すべ
きである。
4.処理・解析装置
4.1 ミニ・コンピュータ
いわゆるミニコンにはカセット磁気テープ装置を入出力装置として採用できる機種がある。従っ
て,それを使用して強震計のディジタル記録をミニコンで直接的に処理できる。そのためのプログ
ラムをFORTRAN言語で作成した。これにつ’いては6節で詳しく述べる。
4.2 パーソナル・コンピュータ
ディジタル記録の処理・解析装置としてミニコンの他に,表2.4。1に示す,いわゆるパソコンを
提案する。これらはすべてT EAC社製(一部渡辺測器製)のカタ・グ製品である。P S−80はC
PUにZ−80を用い,ROMを12kB,RAMを48kB実装していて,BASIC言語を利用でき,
一51一
気象研究所技術報告 第7号 1983
C R Tディスプレイおよびキーボードが装備されている。これに,プリンタとプ・ッタを増強する
と,相当高度な解析が行える(図2.4.王)。6節には,以上の構成で実行できるプ・グラムを載せ
てある。
P S−80は米国TANDY RADiO SHACK社のT R S−80という機種を母体にして,ディジタ
ル式カセット磁気テープも読み書きできるようにと考えて開発された機種である。TR S−80は日
本においては,今ひとつ爪人気”はでなかったが,その広い拡張性,豊富なソフトウェァが高く評
価されているものである。P S−80は,これらの特徴をひきついでいるので,強震動の波形データ
のみならず,他の分野のデータ処理においても有効である。
この装置を更に増強する場合には,表2.4、2に示した場合が考えられる。目的にあわせて適宜,
増強してゆけばこの装置は更に有効なものとなろう。この他にもディジタル入出力,GP一王B,
アセンブラ等の増強が可能であるが,詳しくはP S−80の取扱説明書を参照されたい。
なおP S−80は今後,P S−85という上位機種にとって代られるものと思われる。ソフトウェァ
その他には完全な互換性があり,処理速度も2倍程度速くなると期待できる。
唱西難
鍵麗
図2.4ユ パーソナル・コンピュータの外観
一52一
気象研究所技術報告 第7号 1983
表2.4.1 処理・解析装置一覧
品 名
型 名
パーソナル・
コンヒoユータ
PS−80
主 な 仕 様
備 考
RAM48kB,カセット磁
CRTディスプレ
気テープ装置2台付き。
イ,キーボードを
含む。
文字の大きさは1/5,
1/10, 1/16.5インチ
シリアルドッ
トプリンタ
PT−210
に切替可能,1行最大印
字数は132(16.5文字/
インチの時),紙幅208
∼216㎜。
有効作画範囲X軸:360
X−Yプロッタ
WX4671
㎜,Y軸260㎜,ステッ
(渡辺測器製)
プサイズ0.1㎜,最大作
アダプタボード・
接続ケーブルを含
む。
画速度5cm/s。
表2.4,2 処理・解析装置の増\強
目 的
品 名
型 名
FORTRAN
高 速 処 理
コンパイラ
主 な 性 能
ミニディスク
P L−LOO20
JIS FORTRANの水
2台以上を必
準7000相当
要とする。
(ソフトウェア)
プログラミングの
効率化,外部記憶
備 考
より高度なBAS I C
ミニディスク装置
P F−50
最大4台
が使える。
装置
アナログデータの
A/Dコンバータ
処理
ボード
A/DC
一53一
A/D 16チャンネル, 入出力端子箱
D/A 3チャンネル∫
を要する。
気象研究所技術報告 第7号 1983
5.電 源
5.1 整流器
整流器はサイリスタ整流器で,単相100V50/60Hzを受電して,これを整流し,蓄電池を浮動な
らびに均等充電しながら同時に負荷にDC24Vの直流定電圧を供給する。交流入力の電圧,周波数
の変動,また負荷の変動に対しても常に一定の電圧を供給するため,集積回路方式の出力電圧検知
装置にてサイリスタを制御している。負荷が増大して定格以上になった場合には自動的に出力電圧
を垂下させ,過放電あるいは焼損事故を未然に防ぐようにもしてある。定格最大出力電流は20Aで,
これで,変換・等化増幅部1.5A,アナ・グ記録器1.8A,ディジタル記録器2Aをまかなう。
整流器および次に述べる蓄電池は鉄材を用いた強固な筐体に収納され(図2.5.1),まg以上の
大加速度にも十分耐えられる設計になっている。
図2.5.1 無停電電源の外観
5.2 蓄電池
触媒栓をとりっけた鉛蓄電池を12個用意した。この1セットで60AHの容量を有し(io時間放電
率),従って交流100Vの供給が断のままでも,強震計は最大10時間程度の運転が可能である。
この,10時問という値は,やや大きすぎるか.もしれない。1964年の新潟地震の際,新潟地方気象
■の
台の発動発電機が動き始めるまでに1時問程度しか要しなかった,という例もあることだし,2一
一54一
気象研究所技術報告 第7号 1983
3時間もあれば十分かもしれない。更に検討を要する問題である。もし,2一・3時間でよいことに
なれば電池を小型化することができるので,これにともない,筐体(図2.5.1の場合,幅70cm,奥
行60cm,高さ130cm)の小型化の面で,相乗的に貢献する。
6.ディジタル記録の処理プログラム
6.1 概 要
41節で述べたように,カセット磁気テープ装置を備えたミニコンで,ディジタル記録を直接的
に処理する副プログラムを2種類作成した。用いた言語はFORTRANである。図2.6.1にそのリ
ストを示す。
RLABELはラベル情報を読むためのサブルーチンで,第2引数MTに,カセット磁気テープの
論理装置番号を入力しておくと,LABELという変数に地点番号,記録器の番号,トリガー時刻
(目,時,分,秒)が出力される。第3引数INDはそのカセット磁気テープが強震計のものかど
うかを示す指標で,0が出力された時はそうではないことをあらわす。
.RDATAは1レコード分のデータを読む,または空読みするためのサブルーチンで・第2引数に
カセット磁気テープの論理装置番号を入力しておき,第3引数I NDに空読みするときはOを,本
当に読むときは1を入力しておくと,第1引数I Xに波形データが出力される。第4引数I RCは,
カセット磁気テープの記録の終りを検出した時には1が,そうでない時は0が出力される。
この2つのサブルーチンの使用例のフ。・グラムを図2.6。2に示し,このときのラインフ。リンター
ヘの出力の一部を図2.6.3に示す。この例のようにRDATAをCALLする時の第1引数のディメ
ンジョンを(4,32)としておけば(ゴ,j)要素には歪成分(ぎ=1は南北成分,ゴ=2は東西
成分,歪=3は上下成分,¢=4は刻時信号)のj番目の時刻の波形データが入ってくる。データ
の1digitは(200/4096)㎝/s=48.8×10−3cm/sの地動速度に相当する。図2.6.2のプ・グ
ラムの25行目と27行目の間,あるいは31行目と35行目の間で,望む処理を行うことができる。
4.2節でも述べたように,カセット式ディジタル磁気テーフ。記録はパーソナルコンヒ。ユータP S
−80を用いて解析することができる。そのために,新たに開発したプログラムを6.2節以降に掲げ》そ
の使用法を述べる。そして将来の参照の際の便利のために,これを“BASIC言語で書かれた,強震
記録解析のためのプログラムライブラリー83年版〃一の意味で,BAPLAS−83(BASIC P7097α観
L必7α7y fo7A%lys8s o∫S孟70ηナMo蜘πS8ぎsmo97α常一施7sめπ83)と名付けておく。BAPLASの
リストを以下に掲載するので,それを見ながらキーインして使うことは勿論結構であるが,著者に
請求すればCMTの形で提供する。
なお,これらのフ。・グラムの実行には非常に多くの時間を要する。その主な原因はBASIC言語
を用いたことによる。アセンブラ言語を用いることにより10倍以上の高速化が期待できるが,その
ようなプ・グラムは将来,強震計が全国に展開される頃までには発表する予定でいる。
一55一
気象研究所技術報告 第7号 1983
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気象研究所技術報告
第7号1983
一一5TAT−lbNrr一一ECσRσER一ど一一τrCli田=T▽一』2二隠RIGHT)一”一
TRIG6ER TI凹E : 25 D 2 H 54 凹 43 S
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図2.6.3 図2.6.2のプログ’ラムの出力の一部
一58一
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一278
;‘』8ε}
気象研究所技術報告 第7号 1983
6.2 プログラム起動の準備
プ・グラムを起動する前に・KBREALと名付けられているTEAC社製のプログラムをPS_
80に読み込ませることが必要である。このプ・グラムは,キーボードのキーの機械的なbomceを
防止するためのソフトウェアである。その手順を以下に述べる。
(1)まず・P S−80の取扱説明書に掲載されている手順に従って,CR Tディスプレイ上に
円E麺ORY SIZE?
と表示されている状態にする。この状態でENTERキーを押すと
RRD工O SHqcK しε〉E:L I I BF≒SIC
RE:qDY
〉_
と表示されて,コンヒ。ユータはREADY状態になる。この時,KBREALの入っているCMT(カ
セット式ディジタル磁気テープ)をP S−80本体右側の磁気テープ装置(UNIT1)にセットし,
“S”,“Y”,黙S”,“T”,黙E”,“M”とキーを押した後,ENTERキーを押す。そうすると,
牢?_
と表示されるので更に“/”,h”,蟻4”,黙0”,“0”,“0”とキーを押して,再びENTER
キーを押す。ここまでで,CRT上の表示は次のようになっている・
桝E凹ORY SIZE:?_
RF≒DIO SHαCK しE)Eし 1工 BqSIC
REρDY
〉SYSTE凹
*? /14ののの
S自〉E OR LO角D ?
但し,ここにおけるアンダーライン_は,実際には表示されているものではなく,これは本稿の
説明のためにつけ加えたもので,_は単にENTERキーを押したことを,××…×は黙×”,“×”,
⋮,
蟻×〃とキーを押した後,ENTERキーを押したことを意味するものである(以後同様に書き表
す)。
っづいてLOAD,L, 1およびKBREALと入力する。すなわち
LO自D7L71
FILE Nn掴E 2 KBRERL
ハ
−
KBRE:臼L
RE:nDY
〉
一59一
気象研究所技術報告 第7号 1983
この時,コンピュータは再びREADY状態になる。これでCMT上のプ・グラムKBREALはコン
ピュータのメモリー上に・一ドされ,使える状態になっている。
(2)次に
〉RUN
と入力する(“R”,“U”,“N”とキーを押した後,ENTERキーを押す)とKBREALが起動し,
・}:牢串 KB DE…きOUNCE & RERし TI回E ROUTI四E *》柳}3
CURRE:NT 回E桝ORY SI ZE 置 655苫5
牢 ρUT。0 門E図ORY 回ρP 識躍謂富臨識臨鵠嵩:==瓢識認識駿鶉讐臨
NE』」 門E回ORY S王ZE .購賃。鶴. 器 65392
KB DEBOUNCE ROUT I NE 属鱒 2 55393 − 65447 ( 55 BYT…三S )
只Eρし τ1悟E ROUτINε 鷺.。.驚 器 ∈55448 一 ∈55555 ( 臼8 BYTES )
牢 CHECK 凹E卜{ORY 凹ρP 瓢=:=:=:鵠富累=:==累鵠雛:識講識瓢儲=;講
NE尉層E:桝ORY S工ZE ....郷. 器 ?
65000,ブランク,ブランクと入力するとプロ
と表示されプログラムは一時停止する。そして,
グラムは再び動きだし,
串申串 KE DEBOU煽CE &
REρIL 「「1桝E
ROUT I NEl 串寧*
CURRE:NIT 門E暦ORY SIZE 雷65535
寧 臼UTO 鱈E:NORY 桝負P
NEW 回E凹ORY S】:ZE: 鷺.隔鵬餌腸
65392
KB DEBOUNCE ROUT工NE .、
65苫93 ・一 55447
RE臼L TI納E ROUTINE 。瞬騙。
55448 − 55535
55 BYTES
8a BYTES
* CHECK ME糾ORY 門信P
? 65ののの
?』
REF、し TI門E しOF≒D POINT 巳
?︳
NEレ」 哲E門ORY SIZE .、陶爾巳.
KB DEBOU卜4CE LOgD POI醤T
串 LOgDING 卜惜CHINE CODE
KB DεROU鰻CE ROUT I NE .。
55苫9三 一 65447
RERL TI図E ROUTINE ...鶴
55448 − 65535
牢 REしOC麟TING
CO桝PしE:1「E:
KR DEBOUNCE ROUTINE
REqL TI門E ROUτINE CO哲PしETE
REΩDY
〉
と表示されて終了する。
(3)次にBAPLAS−83の内,希望するプログラムの・一ドを行う。例えば6.3節において述ベ
ー60一
気象研究所技術報告 第7号 1983
るプログラムDSSG をロードしたい場合には次のようにする。
RE:ρDY
〉SYSTE暦
串? /14ののの
一SR)E OR LO自D ?
しOF、D,L7i
FILE NR回E 霊 DSSG
KBRE:Oし
DSSG
RE:ρDY
〉
READY状態になった後,RUNと入力するとDSSGが起動する。以下の,6.3∼6。6における各
プ・グラムの使用説明では,RUNを入力した後からを記す。
6.3 プログラムDSSG
フアイル名:DS SG(Displary Seismogramの意)
目的:ディジタル強震記象をC R T上に,アナ・グ的に波形を,またはディジタル的に数値デー
タそのものを表示する。
実行に必要なメモリーの大きさ:約4.o kByte
使用している変郷:A・AD$・AN・CH%・CM$・DA%・DR%・DY・HR・J・
K,N,PT%,RC,SC,ST,TX,VL,X,XP%,Y㊥
プログラムを改造する場合には,これらの変数名は使わないのが無難である。
使用説明:
(1)RUNを入力するとCRT上に
寧牢寧》卜:串牢**場3》獅柳};寧 DSSG − BρPしρIS 呂=i;寧ゆ:串場;場=寧牢*牢*牢牢串場=ホ卓牢*
STRONG門0丁●10N SEIS門OGR角鱒 霊 DISPL角Y SEIS門OGRρ円
REρDY (Y OR N)?
と表示される。UNITOの磁気テープ装置に,強震記録のCMTをセットした後,Yを入力する。
(この場合,省略値はYとなっているので単にENTERキーを押すだけで,Yを入力したことと同
等である)。
(2)コンピュータは強震記録のラベルブ・ックを読んだ後,
一61ア
気象研究所技術報告 第7号 1983
瞳;*寧串串**串**場;場=串DSSG−B自PLOS呂苫蹄;*串寧*牢**ヰ=寧串**串***牢
ST沢ON〔3 門OT工ON SE:IS樋OGRR桝 = D工SPLRY SεIS矧OGRρ凹
RE:RDY (Y OF∼ N)? Y
STqY工ON 塁 7ag
REC口RDER 昌 1 (1編LEF↑,2嵩RKヨHT)
了尺1G鎌…R 書 写2工 D 12 H=il4円55S
ST臼RT 口FゴRεCORD 工S TεN SECONDS ERRし.工E:R.
RN昌し口{:3 口R D工〔3三丁畠L (箇 OR D) ?
と,その強震記録がどこの観測点のものか,記録は記録計の左右どちらの磁気テープ装置で記録さ
れたものか,トリガー時刻はいつか,等の情報を表示し,かつ,遅延が10秒あるので,記録の始ま
りの時刻はトリガー時刻よりも10秒前である旨,注意を換起する。最後の表示は,アナ・グ的に地
震波形を表示するのか,それともディジタル的に地震波形データを数値で表示するのか,いずれか
の指定を入力待ちの状態であることを示している。アナログ的に表示させたい場合にはAを,ディ
ジタル的の場合にはDを入力する。省略値はDである。
(3.1)Dと入力した場合には
(3.1.1)さらに
ρNqLOG OR DIGITρL (q OR D) ? D
9丁負RT TI桝E (OFTE:R STρRT TI図E OF RE:CORD)?
と表示して,ディジタル表示を始める時刻の指定を入力待ちの状態となる。記録の始まっている時
刻(トリガー時刻の10秒前)からの経過時間(単位は秒)で指定する。省略値は0であるから,単
にENTERキーを押すと,CMTの最初から表示を始めるし,10と入力するとCMTを10秒分空送
りしてから,表示を始める。
(3.1.2)表示の例を次に示す。
*宰寧}}::+=承*寧寧瞳=幽=*牢 DSSG − B員PLρS 呂苫 串*・}3****ホ*寧*喰*串*串暗3寧
STRONG麟OT工ON8EIS門OG罫∼F≒麟 3 D工SPLρY SE工S門OGRn凹
減EρIDY (Y OR N)? Y
9τR“「10N 塁 799
RECORDE尺 塁 1 (1識LEFT,2=RIGHT)
TRIGGE:R 3苫21D 12H欝4桝5S S
STRRT OF RECORD IS TE:N SE:CO網DS E員Rし工蕊R、
角NρL口G OR D工GIT傷L (員 OR D) ? D
ST自RT TINE (RF’TER ST畠RT T1層E OF RECORD)? 1の
i2H :34回 55。6S くNS嵩 1 E鱒畿 =3 UD鴇 の〉 TC竃 一17 B拝 19
12H苫醐55・6S〈NS嵩 一2 E:瞬麟 蒙 UD鵠 一2〉τC鴇 一22 縢19
12H 馨4門 55。6S くNS竃 の E尉累 1 UD臨 一1〉 TC譜 一23 R拝 19
12H 34門 55。78 くNS寵 一1 E:尉= の UD累 一1〉 TC臨 一25 B拝 1…∋
i熱苫姻55.7sくN8瓢 畦 廓織 の UD累 一2〉TC認 一22 蹄19
上の例で,最終行は12時34分55.7秒のデータはN S成分が一1,EW成分が0,UD成分が一2,
一62一
気象研究所技術報告 第7号 1983
そして第4チャンネルの時刻信号の値が一22であり,これらは19番目のブ・ックに書かれていると
いうことを意味する。なお,この表示で1digitは(200/4096)cm/sの速度に相当する。
(3,1,3)記録の終りを検出すると
講鵬累 END OF SE工S図0〔3Rρ回 綴=;躍
RE:ρDY
〉
と表示して,プログラムは終了する。
(3、2)(2)においてAを入力した場合には
(3.2.1)さらに
ρNRしOG OR DIGITl笥し (員 OR 【》) ? ρ
CO卜唯PONENT (N7 E OR U)?
と,アナログ的に表示する成分の指定待ちの状態となる(1成分しか表示できない)。N,Eまた
はUを入力する。(省略値はUである)次に
SE:LECT D.R. (7−12) ?
と・D・R・(ダイナミックレンジの意)の指定待ちの状態となる。7以上12以下の整数を指定する
が,その意味は,nを指定した時,C R T上に表示されるアナ・グ波形の振幅をフルスケール当り
(200/4096)×2ncm/sにする,ということである。従って大きい値を入力すれば倍率は小さく
なる。(省略値は7)。
(3.2.2)(3.1.1)と同じ
(3.2.3)表示の例を次に示す。
ント:ン}=*3毒=**ホ博=牢申牢牢牢 DssG 一 懲自PLqs 呂享 諸:串串麟}:きト=*場言*場:牢率埠=暗謝*牢*
8τ’尺ONG 門OT工ON SE:工S麟口〔3Rq回 = D工…3PL∩Y Sε工∈}桝OGRR麟
RE:RDY (Y 口R N)? Y
’STRTI O穫 = 7S9 −
RECORDER 霊 i (三雛L.εFT,2鋼R工GHT)
丁尺工3〔3ER 昌苫21D12ト董=il4凹55S
STRRT OF RE:CORD I S TEN SE:CONDS ER段し1E三R、
qNRLO〔3 0R D工〔3工丁6RL (R 口段 D) ? R
C口屑F,口NE:NT{:N7EO尺U)?∼
SELECT D.Fl. (7一工12) ? 7
STρRT τ1回E {:RFTE:R STR鞭1。。 TI桝E OF RE=CO只D)? {∋の
一63一
気象研究所技術報告 第7号 1983
く一一一 苫已暦
く一一一 36桝
←・一一 36門
く一一一 等5橿
く一一一 36麟
く一一一 苫E詞
く一一一 35轡
輩
懸爾
豊
韓;
i5.雪s
15.のs
16.のs
噛
i6.1s
16.1s
㌔
16、霊s
16.:2s
i6。尊s
16.苫s
穐
丈
瓢臓
口
ロ
歴
墨
十十ヤ 十 十 十 率 十 争 十 十 十
く一一一 :36凹
i5.gs
厨毒
一”“一榊一一障︸繭騨繍ロ
く一一 36脈
く一一一 36凹
工5.3s
15.讐s
㌔ノ﹀、・ノ㌔ノ﹀曳!.﹀﹀㌔ノ曳ノ﹀﹀
〈一一一 さ6憎
一関 一 爾 一 ﹃ 一 欄 幽 一 葡 隅
︸︸ 一 輯 一 備 旧 欄 ︸ 幡 鼎 一
〈一一一 35h
右方向が正の極性であり,波形が零線とともに表示されている。
(3.2.4)(3.1.3)と同じ。
プロ』グラムリスト:
の必ののの必ののの
1
23456789
CしS旨PR:[NTl㌧卜=寧串牢暗3*・}:寧串*牢串牢 DSSG − BnPLρS 83 牢串串冷:}}=***・}=}}:申寧寧ゆ:串串串*9聖
PRINT“STRONG 級DT ION SEI S桝OGR負回 霊 D工SPLF≒Y SEI S暦OGRn鱈“
, CODED BY 顛 τρKρ卜{自SHI7 SεE: 凹RI TECH. REP。 NO。6
DEFINT I−N 昌 D工凹 DR%(3,31)
GOSUB 1の2}の =71NIT 》←・ヰ・場= INITIρしIZE 》←=場=*
〔30SUB 2必のの 屡,しρBEL ・卜・*ホ RE∩D しRBEL 掌串》卜=
IF RC〈》の GOτ05の
〔308UB 7の臼の 嵩,・}3串牢 DISPL∩Y し∩BEし INFOR凹ρTION 寧場・牢
SC識SC−1の = 工F SC〈の THEN SC識SC+5の = 臼N識ρN−1
1のの 1NPUT“臼N∩LOG OR DIGITRL (ρ OR D) “撃∩D事
1工の 工F OD事富”ρ“ TREN INPUτ“CO桝PONENT (N, E OR U)”弓C凹宰 霊 DR%鐸7 霊 工
D.R、 (7−12) 闘署DR7二
NPUT“SεLECT
12の GOSUB 5の臼の 器,HEnD *,}=》卜:HEρDING 場;**
13の SC諸SC+N牢苫2/6の一1/5の
14の IF SC〉瓢∈5の THEN SC諸SC−6の 饗。ρN瓢臼N+1 器 〔30TO 14の
15の IF RD事〈〉”∩“ THEN 19の
15の FOR J=の 丁0 3 = PR工NT 翌 NEXT J
17の PT%瓢44 器 CH%=2 2 1F C回$鵠“N“ THEN CH%富の
18の IF CN事綴“E“ THEN CH瓢識1
19の 〔30SUB 4ののの 器7REρD 寧・}:* RE∩D NE:XT BしOCK 串牢串
1F RCく〉の THEN PR工Nτ“隅寓零 εND OF SEIS卜雪OGR∩門 躍謬識“ = END
2のの
21の FOR J躍の TO 苫1
22の SC漏SC÷1/∈}の = 工F SC〉=59唇99 THEN SC竃必 霊 ∩凶躍RN+1
23の 工F ∩P事識“臼“ THEN GOSUB 6のの必 EしSE:GOSUB 5ののの 霊7ρNRDSP/DIGDSP
24の NEXT J
25の βOTO lgz
,痔=*牢 SUBRour「:ΣN…三 IN工丁 ・鄭}袈寧場訪験3揺ヰ:*場2》袈》}=堵⇔彰 INIT工ρしIZE 堆:牢》袈}袈場・3ゆ3ヰ訪鉾場=埠臣卜諺験
1のの必
1⑭1の
POKE 16526,の 霊 POKE 16巳27748
Y宰・=:“Y“器INPUT“REρIDY (Y OR N)“号Y$
1の2の
1の3の
IF Y事=1lY監l THεN 1の∠匹の ELSE 1の2必
1の4②
IF USR(11) RND 16 THEN PRINT“NOT RE∩DY l“=GOTO1必2の EしSE RE:T
一64
気象研究所技術報告 第7号 1983
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7の4の
実行に要する時間:1秒間分の記録の処理に約40秒を要する・
使用上の注意:このプログラムは,余り実用的とは言えない。特にアナ・グ的に表示する場合に
は6.5で述べるP L S Gを使う方が良いであろう。むしろ,このプ・グラムは,最大振幅をもとめ
るとか,マグニチュードを計算するとか,のプ・グラムを作る時の土台として,すなわち,これを
65
気象研究所技術報告 第7号 1983
もとにして部分的に修正して,望むものを出力する,という使い方のために有用であると考える。
6.4 プログラムPRSG
ファイル名:PRSG(Print Seismogramの意)
目的:ディジタル強震記録をC RT上に,アナログ的に波形を,またはディジタル的に数値デー
タそのものを印刷する。
実行に必要なメモリーの大きさ:6。2kByte
使用している変数名:A,AD$,AN,CH%,CM$,DA%,D R%,D Y,HR,I D,
I E,I P,J,JA,K,L,N,RC,SC,ST,TX,VL,X,Y,Y$,Z
使用説明:
(1)RUNを入力するとCRT上に
ゆ:》ひ:*牢**寧**串痔:》}:* PRSG − BRPし自S 83 ゆ;申辱:*串ゆ;***時:》レ=**牢申寧申*
STRON〔3 卜唾0TION SEIS回OGR‘:≒哲 3 PRINT SEIS哲OGRρ澱
REρDY (Y OR N)?
と表示される。UNITOの磁気テープ装置に,強震記録のCMTをセットしてYを入力する。(省
略値はY)
(2)ラベルブ・ックを読んだ後
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自Nqし05 0段 D工GITRL (ρ O舜 D) ?
と,ラベルの内容を表示して,D S S Gと同様にアナ・グ波形を印刷するのか,ディジタルで波形
データを数値で表示するのか,の指定の入力待ちとなる。(省略値はD)
(3.1)Dと入力した場合には
(3。1、1)DSSGの(3.1.1)と同じ。
(3・1.2)印刷の例を次に示す。
一66一
気象研究所技術報告 第7号 1983
STρτ工ON 器 7Sg
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丁ム 曹 一 鯉 一 一 卿 騨 一! 一 一 一 P 一 , 閣 。 −ー 一 一 一 騨 一 一 響 一 一 一
消器鋤2
1払担拐π21轍鮎π12田27担烈旛踏麗6㊨鐙鋤笈矩矩四笈盈蛤兜錫趾
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一 一 一 甲 騨 一 一 一 一 一 帰 一 一 一 一 り 一 幅 一 一 一 一 一 一 − 一 一
捻招箆四笥伽鏑箆船郭蔦鋤飢猶1927箆27壁肪捻箆垢鳩勉舖飢箆望邸垢勉
舳争融承争療療療覗嚇継伽趣趣郵争嚇嚇争蔀捗伽為淋魯酔恥鉾嚇争噸争
1
2265898842214554453臼24775411245
一 甲 一騨 − 一鱒 一一印一 一 一 臼 一 , 一一 一 一 嗣 卿 曽 一 一
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145789975重三14455553115575511345
冒 ︸ − 一 葡 一 一 一 一 一 薗 一 一 幡 園 一 層 。 騨 一 響 葡 一 一
一67一
〇弓“.毛唱イ老﹄,イ弔略唖︷略弓︷毛4る4略2555752儘遷4る
3,2.3)印刷の例を次に示す。
︶日↓略弓略マ唱虜4イ辺臼4略弓ヲる略噸““ー4565521略︷4
一 顧 一 一 一 一 ,
3.2.2》DSSGの(3.1.1)と同じ。
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一 , 一 一 一 冒 一
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1甜漁甜箆婚唱毛唱
︵15妬15筑腿鱗矩拓12田88雛Hn捻翅726畦毛猜2
一 一一一響一甲臼一
囚婚1815蹟“4
1馬15蟄988n11鐙12泌731老毛121
2 箆蕊現器妬畑4唱
E15据15岱将∬15旛151088鴛12岱n96314︷翅鋤鉛駆31笈1719イイ
一 一 一 一 一 一 一 一
︶555ム4556509991311746149762278187
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﹃︽・ 一 一 聯 一 一 一 一
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1 嚇 噛 噛 贈 尊 躰
撫淋駆恥躰趣節節節節魯灘雄趣撫淋レ争都争嚇⑲療療撫趣趣極轡争趣轡
一69438516472巳78483145557825340533
一 一 一 一
︵ 1 1 2 2 2
3 2 1 1
一 一 一
1需
1 1
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S垢遡536旛灘器箆ゐ説設刀旧拒934︷唱る唱う唱泌鮪蹟蟄瑠イ辺4
N田泌52遷髪拓錫∬箆雛17田3“噴壱唱唱⇒謡離覗毛弓塁
り垢皿534n四万箆払四図器21∬泌丘4“毛略毛︷イ舶弘噸茄覗毛毛4
ニ き ニ ヨ ニ ニ コ ニ コ コ ヨ ニ ニ ニ ニ ぎ コ ヨ ヨ ヨ コ ニ ユ ぽ ぽ ニ コ ニ ぽ ニ き コ
7説四πBU5畦塁唱る4︷る遍岱脇払捻4喝略
拐訟544917鱗乃勉2
一 一 − 一
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N騙蕊託駆蕊騙拓蕊誌陥諾託託蕊託駆騙関鉛蕊酪誌蕊蕊託蕊騙託諾託蕊陥
となる点である(省略値は8である)。
〇
E
一
〕
ひ
一
一
3.1.3)DSSGの(3.1.3)と同じ。
3.2)Aと入力した場合には
3.2.1)DSSGの(3.2.1)とほぽ同じ。異るのはダイナミックレンジの指定が8以上
気象研究所技術報告 第7号 1983
串牢 8「「聾モ1二}NI二∋i 『り驚oコ「■ON 臼E]【9岡o岱R∩円
牢卑
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N 託蕊託騙騙蕊誌蕊蕊蕊茄蕊託蕊託蕊駈駆駈蕊託誌蕊託蕊誌蕊蕊蕊駈蕊防誌蕊誌託蕊蕊託
(一)
■
記象とともに振幅スケールが印刷される。スケールの1単位は記録の1digit,すなわち,
4096)cm/sである。
(3.2.4)DSSGの(3 .1
.3
と同じ。
一68一
(200/
気象研究所技術報告 第7号 1983
プログラムリスト
1の CLS言PRINT一‘串》レ;・柳輌柳}3場;串》卜;場=牢*・}:PRSG − BρPしF、S 83 }柳}=*}};ゆ;牢**串ヰ3*串牢場3牢*峰;}}:“
2の PRINT“STRONG 樋OTION SEIS桝OGR∩回 = PR1NT SEIS卜噸口GRρ1》1“
3の 7 CODED BY M T∩K∩H自SHL SEE 凹R工 TECH、 REP. NO、5
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7の IF RC〈〉の GOTO5の
8の GOSUB 7ののの =7*** DISPL−RY L∩BEL INFOR桝∩TION 寧ヰ3寧
9の INPUT“∩N∩LOG OR DIGITnし (ρ OR D) “蓄ρD事
1のの IF ρD事諾“F¥1 THEN C円事犀“U“ 雪INPUT“CO糾PONENT (N7 E OR U)“;C桝事 =
DR%累8 雪 INPUT艦lSELECT D。R、 (呂一12) “馨DR%
11の GOSUB 芯のOの =,HERD 場:呼・痔;HE∩DIN〔3 場=**
12の GOSUB 1のののの 塁,PRTし一BL 牢** PRINT LρBE:し INFOR麟RTION ***
13の しPRINT CH尺事(27)CHR事‘王55)
14の 工F qD$瓢髄自ll THEN 15の ELSE しPR工NT“N S (+) N − S {:一)
(+) E 一 婦 (一) (+) U − D (一) 丁工回E CODE“ 言 GOTO 19の
15の LPR I Nτ“図 S (一) 〈一一一 C口岡PONENT 霊 “等C桝$撃“7 B
IT 器1巳;DR%ザ9−1㌧DR,4−7塁“ 一一一〉 (+)“器しPRINT“ “撃一1のの・}:
2串(DR7二一8)撃STRING事く:2呂7苫2)弓“の“号STRING事(27732)弓1のの率2亭{:DR乳一8)
15の CH7農=:2 器 IF C回$篇“N醜l THEN CH%=の
17の IF C囲事=“E:“ THEN CH%鴇1
18のDI図 IP(124)
19の SC躍SC+N》卜:32/6の一1/1の一・1の 器 IF ρD事竃驚巳ρ随 THEN SC=SC+1/2の
黛のの 工F SC〈の THEN SC富SC+6の= R麟謁臼N−1
21の IF SC〉=:5のTHEN SC臨SC一・6の = ρN臨RN+1 = GOTO 21の
黛2の しPRINT CHR事(29)CHR事(27)CHR事(56)
黛3の FOR Jq諜の TO 64 STE:P 32 = GoSUB 4ののの =7*** REρD NEXT BしOCK 牢串
24の IF RC〈〉の THEN =LPRINT CHR事(苫の)CHR事(27)CHR事(S4)CHR事(27)CHR事(6
6) LPRINT“亀誠臨 END OF SE王S回OGRρ桝 亀臨=“= END
25の FOR K躍のτ031 塁 FOR J講{∼1τ83
2∈5の ID(」7JR+K)響D臼%(」,K) 2 NEXT J,K7Jq
27の IF ρD宰=“∩” THEN GOSUB 8ののの EしSE GOSUB ヨの必の
28の GOTO 23の
1の憂りの 7*寧》}=SUBROUTINE INIT寧****串宰*場:*串*串 INr「IRしIZE ・}:*寧串串****場=*》レ;
1のiの POKE: 16526,の 器 POKE 16527748
1の2の Y事=巴艦Y“2工NPUTll REρDY (Y OR N)“3Y事
1の3の IF Y事富“Y“ THE:N ll乙4の EしSE 1の2の
1の4の IF USR(ま1) ρ酎D 15 T}→εN PRI酎丁“NOT RERDY ”1器GOTG1の2の εしSE RE:T
URN =7ン}:串**牢*》レ:寧*歌串》レ;串*}}=*場;*》卜:場:》卜;ゆ;*場=*串串串串**か}=串牢**場:牢*・}:****時;ホ牢**}卜;*牢串*}}:申
2ののの 7*}}=* SUBROUTINE しRBEし *串牢牢}卜3串*3}=串 REF≒D LρBεし BLOCK *****》}冴=**
2の1の X=USR(の)3∩=USR(8)=ρ鵠USR(4)器RC記の=, RC 器 RETURN CODE:
2の2の I F(PE:EK(X)〈〉の) OR (PEEK(X+1)〈〉2) THEN PR I NT“THE CNT I S NOT
SE I S門OGR自円. PUT THE SE I S図OGR∩紐 ”¢ UNI T 菩の”“器RC頴1器RETURN
2の3の ST== (PEEK(X+苫) RND 15)*1のの+(PEEK(X+4) ρND 24呂)暗4の/1∈5+(PEEK{:
X+4) RND 15) 器, STρ丁工ON
2の4の Vし富PEεK{:X+7) ρ∼D 15 2, RECORDER UN1:「「 NU岡RER
2の5の DY瓢(PEEK(X+15) ρND 15)串1のの+(PEE:K(X+17) 自ND 24の)串1の/15+(PEEK
(X+17) ρND 15) =7 DqY OF THE:YEρR
2の6の HR臨(PEEK(X+18) ρND 24の)婚;1の/15+(PEEK(X+18) 臼ND 15)塁, HOUR
2の7の ρN鶉(PEEK(X+19) nND 24の)*1の/15+(PEEK(X+19) RND 15)呂,凹INUTE
一69
気象研究所技術報告 第7号 1983
2=のaの
2の9の
3ののの
SC摺(PE:EK(X+2の) RND 24の)*1の/15+(PEEK(X+2の) ρND 15)器7SεCOND
RETURN 委’ル=**申ゆ;*場;・};*》レ;****》ひ⇒}:串ン}:*ゆ3***・}=・}:**場:***・}=**ン}=***場;串ル:*場:場;牢串**・}:
7》};** SUBROUTINε HE臼D *串ヰ;* HE:ρDING CNT **・}=牢降:・}:串**蹄二串*》卜:*串*牢牢
3の1の TX=の 書 工NPUT“STRRT TI憎E (ρFTER STqRT TI囲E OF RECORD)“塁TX
3の2の N=:TX*王5/8 髭 IF N瓢臼 THEN RETURN ELSE IF N〉9のの THEN 苫必主の
:3の3の
FOR J蹴1 T口 N = ∩識USR(6) 霊 NEX了 器 RETURN 書7*富串埠;**串牢・}=・}:牢*・}:***
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一70
気象研究所技術報告 第7号 1983
実行に要する時問:1秒間分の記録の処理に,ディジタルで約60秒,アナ・グで約270秒を要す
る。
使用上の注意:D S S Gにおける使用上の注意と同様。
6.5 プログラムPLSG
ファイル名:PLSG(Plot Seismogramの意)
目的:強震記録を積分または微分したのち,更にバタワース・フィルタをかけて,X Yプ・ッタ
で作画する。6種類の作画が可能で,それらは(i)時間一N,E,U3成分,(ii)時間一N,E2成分,
(iii)時間一U1成分,(iV)時問一水平動合成振幅,3成分合成振幅,(V)水平面内の軌跡,(Vi)鉛
直面内の軌跡,である。
実行に必要なメモリーの大きさ:16。8kByte
使用している変数名:A,AA,AN,A S,C D,DA%,D B,DY,E S,F S,F1,
F2,F3,F4,F5,F6,G1,G2,G3,G4,G5,G6,HL$,HR,1,」,
JA,JX,K,MOl M1,N,NP,NQ,NT,NU,N2,N3,N6,P I,RC,R
N,SA,SC,ST,TH,TS,TX,TY,VL,WC,W1,W2,X,XB,XF,X
S,XX,X1,X2,Y$,YB,YP$,YY,Y1,Y2
使用説明:
(1)RUNを入力するとCRT上に
申*暗:瞭3牢⊃}:牢蹄:寧牢**牢 PLSG − BqPL角S 8=1; 牢場:*時=寧牢}}::÷:牢牢寧ヰ;》レ:牢場;場:牢牢
∈3TRON后 捌OTION SEIS回0〔3R倫桝 = PしOT SE:IS門OGR臼暦
REgDY {二Y OR N二}?
と表示される。UNITOの磁気テープ装置に,強震記録のCMTをセットしてYを入力する。(省
略値はY)
(2)ラベルブ・ックを読んだ後
s’「貞丁ユ:oN 呂 7呂曇
段E{⊃0段D∈i:殺 屡 1 (ま諜Lεヂ了,2論R工G報丁)
7R工〔き窃E疲 置 写艶i D 1雲Hミ;4司5葛s
STR殺丁 鼎F 殺ε鷺GRP 工S τεN S…三C口樋DS ERFIL王∈R膨
牢 5
:幸; b
牢 =苧:卜、lo
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7 ㌔ノホつ・
壕:
牢牢率雷串*串牢
寧
牢
“●..南
牢
牛
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寧
寧
串亭
*
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一
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τ 1塑: 1
アTT→・ ∬﹄短串Y
富 牢NO 昌 X 一一y 牢 富 牢 :÷;寧 牢* 寧 :予=誹:* 諸:申 * *
一71一
[気象研究所技術報吉 第7号 1983
と,ラベルの内容を表示してNα1∼6の内,いずれの処理を行うのか,の指定の入力待ちとなる。
処理Nα1はX軸を時間軸に,Y軸をN,E,U3成分の振幅軸にとる,という意味である。また処
理M6はX軸を北から東まわりにTHETA度の方向,Y軸を上方向にとった鉛直面内での軌跡を作
画する,という意味である。1∼6の内のいずれかで指定する(省略値は1)。
(3)いずれを入力しても,次に
壕: 諸= 牢 申 峠; ヰ; ン}: 壕:
(TH尺OU〔3Hニン
牢 唇 聲 〉ELoc工TY
寧 1 巽 O工SPLRCEl》IE卜、IT (1卜選TEgRRT王Oも1)
堵= 2 = ΩcCELεRRT工oN
痔: 牢 オ: :十: ヰ: 3・}: :÷: :・}: 牢 掌 申
(D王FF三尺E:NT王RL:)
峠場尋冷培
=+:ヰ:No 昌 o軽TpuT :+;培;博:
場:,* =÷;牢 ン}=牢 峠=:十:
8E:LECT ouTpuT (:興一2:}?
と,速度波形を出力するか,積分して変位波形を出力するか,あるいは微分して加速度波形を
出力するか,の指定の入力待ちとなる。0∼2のいずれかで指定する(省略値は0)。
(4)次には
ヰ: 臼 塁 NO F工LTER
牢 1 書 L〔)輿 P自SS FILTEF∼
=牽: 2 = HIGH P自SS FILTER
牢 Zl 霊 BR卜蝿D P自Sg F嘩工しTER
寧 :十:牢 牢 牢 :手二牢 牢 牢 :苧:牢 牢 牢
牢確場諺培峰
牢 牢 NO 霊 F工LTER 牢 申 牢 牢 串
SELECT F工し.TER (O−3) ?
と・出力に際して用いるフィルタの種類の指定待ちとなる。0∼3で指定する(省略値は0)。
0を入力した場合は(6〉へ進む。1∼3を入力した場合は(5)へ進む。
(5)
(5・1)(4)で1(LOW PASS FILTER)を指定した場合には
(5.1.1)まず
SELECT F王しτER (の一ミ;) ? 1
:+=オ:培: LOW P自SS F’工LTER 牢}}=*
と表示し,次にフィルタの設計に入る。
(5.1.2)最初に
一72一
気象研究所技術報告 第7号 1983
目エGHEST P負SS B自ND FRE(⊇UENCY (HZ) ?
に対して,フィルタの通過帯域はDCから何Hzまでにするか,を指定する。次に,
NIN王擁し廻 芦昌SS RRND GR王N {:シも) ?
に対して,その通過帯域における利得は何%以上とするか,を指定する。阻止帯域についても同様
に指定する。
SELECT F工LTE:R (の一3) ? 1
車牢牢 L{⊃輿 pqSS F1二LTE段 牢ヰ:牢
H工〔3HE∈…T pqSS ERND FしREaUE韓C’マノ (HZ) ? i馨
h工卜遷1嫉u桓PR君e BR麟D Gq工N (%) ?9曇
L99εSτ STOP 濤R餌P F只ε9UE顛CY (穫Zき ? 三≦}
NRXI置u絹…∋下OP9自鰻D〔3自王N(%)?ユ
上はD Cから10Hzまでを通過帯域とし,そこでの利得を90%以上に,20Hz以上を阻止帯域とし,
そこでの利得は5%以下に設定した場合の例である。
(5、1、3)次の
c8EcK R暮o)E置o.K. (Y〔)R N:き?
に対して,指定に誤りがなければYを,誤りがあって指定のやりなおしをしたい時はNを入力する。
Nを入力すると(5.1.2)にもどる。(省略値はY)
(5.1。4)計算機は上で指定した特性を満すフィルタの設計を行う。フィルタができあがると
牢諸:申 L〔)縛 P自言S F工しTER OF ORD∈…段 4 HRS DES王〔3頼…三D ;÷・諸:諸・.
と表示して,上の例は4次のフィルタができ上ったことを示している。フィノレタの特性が急峻すぎ
る場合には,例えば
場::÷:;÷・しo厨 P麟雲9 F工しτE尺 :手:牢;手:
ト{IOH…三ST pnSS BρiND FRE:9U∈ヨ、、ICY (HZ:3 ? 19
NINllVIU轡 PRSS 9Ω魁ID G∩工N (%) ? 99
L⊂}∼^JESτ STOP 】臼ρIND F’REaUENCY (HZ:) ? 工2
桝RX工麟u轡sTOP ERND6R工N (7裳:ン ? i
CHεCKρBOVE.口、K.’(Y OR N)?Y
τOO SHRRP LO婦 P∩SS F工しTεR N=:29
===== TRY ∩GRIN ===
と表示して,つくれなかったことを知らせてくる。上は,指定した特性を満すためには29次ものフ
ィルタとなってしまってつくれなかった例である。22次以内ならつくるプログラムになっているの
で,ゆるやかな特性に指定しなおすため,(5.1.2)にもどる。22次以内なら(6)にすすむ。
(5.2)(4)で2(HIGH PASS FILTER)を指定した場合には
(5.2.1)まず
SEしECT F工LTER (臼一3) ?2_
牢牢*HIG卜→ PρSS F工LTER牢牢牢
一73一
気象研究所技術報告 第7号 1983
と表示し,次にフィノレタの設計に入る。
(5。2.2)
HIGHE:ST 5TgP BqND FREgUENCY (HZ) ? 1
に対して,フィルタの阻止帯域はDCから何Hzまでにするか,を指定する。次に
桝ρXI廼U凹 ST口P BΩ卜・ID GR工N (%:} ?ユ
に対して,その阻止帯域における利得は何%以下とするか,を指定する。通過帯域についても同様
に指定する。ド
SELECT F工L了E舜 (:勇一三;) ? 2
:季:;÷・:+=日工磐H PRS…l F工しT∈R :+:ヰ;牢
HI〔3ト1旺ST STOP …き酎{D F農ElgUE餐CY (Hz) ? 1
鱗自XI肖U麟 …3丁OP B自鰻D 磐R工頴 ⇔⇔ ? 5
し口睾^」εi三T PρiSS 正…1ρ1禅D F還E〔⊇U…:握CY (HZ) ? 2
軽3:新・1工雑u椙 P自ss 忌Ω恒D 〔}R工N (憐) ? 雲勇
上はD Cから1Hzまでを阻止帯域とし,そこでの利得を5%以下に,2Hz以上を通過帯域とし,
そこでの利得はgo%以上に設定した場合の例である.
(5.2.3)(5.1.3)と同じ。
(5,2、4)(5.1、4)と同じ。急峻すぎる場合は(5.2.2)にもどる。22次以内なら(6)
に進む。
(5,3)(4)で3(BAND PASS FILTER)を指定した場合には
(5.3.1〉まず
SεしE:Cτ F’IL1’ER (の一享) ? ;
:÷=ン};・手:…きR卜荘) PRSS FILTER ン}:培::予;
一一一 HI后8 PRSS PR段丁 一一一
と表示し,次にフィルタの設計に入る。
(5.3.2)このプログラムは,帯域フィルタは高域フィルタと低域フィルタの縦続接続でつく
るようになっている。ほぽ(5.1.2),(5、1.3》,(5.2.2),(5.2.3)の順に入力
してゆく。
壕= :七 牢 :÷: 牢 牢 牢 :些: ;÷: :十: 場= :寧 詩= 袴:
S∈:LE¢T F工LTER (:呂一3) ? 菖
峠::+:牢 Bq起D PRSS F工LTE費 牢牢牢
一一一 H工〔3←{PΩse PR段丁 一一一
H工G←{∈:ST STOP E自ND FR…i:9U…≡糾⊂IY (8Z:) ? i
区ρX工雁U雑 SτOP 8RND 后R工N (ラ4:} ? 5
L口騨E…3T P4≒SS 暴F≒卜4P FRE{麗jENCY (HZ:3 ? 2
NI卜遷1罰U麗 P自S$ ……1自鰻D ∈i自工卜豊 (%) ? 9{∼l
CHECK ΩBO)E. 0質K、 (Y OR N)? Y
一一一 H工6ト{ P自…3書 F》ΩRT 口F O段DER 6 H臼∈3 [〉ES1已N……:P 一一一
一一一 L9輿 身自SS PQRT 一一一
一74一
気象研究所技術報告 第7号 1983
H工9HE:ST PRSS 忌QND FR…三9Ul三還CY く:HZ:3 ? 三勇
層工N工門uN PRSS BΩ凶D5ρ工韓 (:ラ‘) ? 1∋鱒
LO興E:ST ST⊂〕P BRND、FR…三趣〕∈:N{二Y (HZ:) ? 2塗
凹RXI琶U門 ST〔}P ERND{3員工N (%:) ? 5
CH三CK R量O)E. 0.K巳 (Y OR N)? Y
一一一 LO尉 PRS$ P臼衰丁 OF OR工)ER 4 H自8 DES工唇禅ED 一一一一
牢牢:÷: B自ND PRsS F工LTER }・{桑S DES工〔勢4E翼1 ホ牢:÷:
上の例は高域フィルタ(阻止帯域DC∼1Hz,利得5%以下,通過帯域2Hz以上,利得90%以
上)と低域フィルタ(通過帯域DC∼10Hz,利得90%以上,阻止帯域20Hz以上,利得5%以下)
とを縦続接続した例で,おのおの6次,4次のフィルタがつくられている。
(6)(3)において0,1,2を入力した場合に応じて,それぞれ
;÷;曳.’ELgC工TY :+乙
または
牢 D工SPL∩CE鱈ENT 牢
または
尋・ρc¢ELER負Tlo糾 :÷=
と表示して,速度比例波形,変位比例波形,または加速度比例波形を出力する旨を伝える。
(7)
(7.1)(2)において1∼4を入力した場合には
(7.1.1)さらに
丁工桝E:sc角LE (桝卜唯/回1N) ?
と,時問軸のスケールの指定の入力待ちとなる。㎜/minを単位として入力する(省略値は360)。
(7.1、2)次に,(3)において0,1,2を入力した場合に応じてそれぞれ
齪唾PL工TUDE SCΩLE ( (〔⊃門!S)!C置 )?
または
RNPし三TUDE SCρしE l: (CN)/C琶 :〕?
または
∩卜IPLITUDE SC∩LE: {: (〔3nし:き〆C較 )?
と,振幅軸のスケールの入力待ちとなるので(cm/s)/cm,(cm)/cm,または(Gal)/cmを
単位として入力する。これは作画用紙上の1cmが何cm/s,何㎝,または何Ga1に相当するかを示
すものである。
(7.1.3)次に
ST自RT TI河E F、FTER STF、RT TI図E OF RECORD (SE:C)?
と,記録開始後,(CMTの先頭の記録の時刻)から,何秒後から作画を開始するか,の入力待ち
となる。X−Yプロッタを作画準備完了状態にセットしたのち,希望する数値(秒)を入力する。
一75一
気象研究所技術報告 第7号 1983
省略値は0である。(2)において,1∼4を入力した時の作画例を図2.6。4一・2。6.7に示す。
(7.1.4)作画用紙の右端まで達すると終了する。その前でもCMTが終りになればその時点
で
了工桝E SCRLE (桝N/村IN) ? 36の
ρ凹PしITUDε SC角LE ( (C門/S)!C回 ) ? 1
SτρRT T工門E 自FTER ST角RT TI回E OF RεCORD (SεC)? 48の
=3瓢= END OF SE工S門OGRρ回 論鵠諜
RE偵Dy
》
と表示して終了する。
(7.2)(2)において5を入力した場合には
(7.2.1)(7.1.2)と同じ。
(7.2.2)(7.1.3)と同じ。
(7.2.3)次に
箇麟PしITUDE:SCRt、E ( {:C卜1/S)/C麟 ) ? i
STρRT T工門E:臼FTE:R STqRT’丁工卜1E OF RECORD (SE:C)? 15
STOP TI岡E F≒FT’ER STρIFlT T工回E:OF RE〔⊃ORD (SE:C) ?
と,記録開始後,何秒後までを作画するのかの指定待ちの状態となる。希望する値を入力する。
(7.2.4)作画を開始をする。CRTの右下に,その時点で作画中の時刻が表示される。(ス2.
3〉で指定した時刻まで作画して,終了する。作画例を図2.6.8に示す。
(7.3)(2)において6を入力した場合には
(7.3.1)さらに
THET臼 (DEG) ?
と,角度THETAの指定待ちとなる。これは,これから鉛直断面上の軌跡を作画しようとしてい
るが,その鉛直断面の走向の角度を指定するもので,北から東回りに度単位で測った値で指定する。
(7.3.2)(7.1.2)と同じ。
(7.3.3)(7.1.3)と同じ。
(7.3.4)(7.2.3)と同じ。
(7.3.5)(7.2.4)と同じ。作図例を図2.6.9に示す。
プログラムリスト:
1必 CしS裂PR工NT“牢ヰ;牢**寒*論3*宰寧** PLSG − BRPしRS 8苫 富ヰ:串率*場:***峰=*串*牢電*寧*撃1
2の PR工NT“…3TR口NG 門OTION SE工S凹OGRn樋 3 PLOT’SEIS桝OGR∩門艦瞳
ミ;の 7 C口DED BY 凹 TRKnHRSH工1 SEE 捌R工 TECH. REP、 NO.6
4硫 DE:F工NT 1二一N 塁 DIN D∩%(写751),XB(4)7YB(4),DB(2,馨1)
5の SOSUB 1ののの 器71NIT *堵・* INITI∩LIZE 串琳*
6の GOSUB 2ののの 召7しRBεし *** RE∩D L∩BEし 串富峰;
7の IF RCく》聡 G口丁OEiの
eの GOSUB 7ののの 3,寧*場;D工SPL円Y LρBEL INFOR凹∩丁工ON 掌峰・串
一76一
気象研究所技術報告 第7号 1983
15の PR工Nτ“牢
16の PRIN「「1㌧}=
17の PRI冠TII*
串
18のNR嵩1 =工NPUT“SεLE:Cτ
19の 工F NPく1
OR NP〉6
*
21の PR工Nτπ*
三2必 PRINT“*
23:⑭ PRINT“*
24の PRINT“* *
25の NU鵠の 器
N口
の
1
RTF
2のの PR工NTI㌧}:
峠; 》}= * 誰: 暗言 場= ン}3
(D工FFEIRE:NTI∩し)
串 *
*
串 峰: 場; * * 痔: 場;
‘二の一2)“馨NU=,τ罰E
DεS工6N 門E=THOD
場・;
1
しO婦 P∩SS F’工LTE:R
3のの PR】:NT髄*
8工G樋 P∩SS F1L、TE:R
=i;1の PR工NT“砲
BRND pnSS F工LTER
寧串***庫
25の
艶6の IF NU〈の OR NU〉2 THEN
驚7の F》R工NT馨㌧ド
No F工LTピR 傘串串 牢串
の
NO F工しTE:尺
28の PR工Nτ“富
牢 堵: 寧 場3 唖: 汁言 * 婚: 時= 博= * 時3
32の PRINT“*
F工しτER (の一3) “馨N口
苫3の N〔桑講の累1NPUT“5E:しECT
TH獲N欝苫必
34の 1F N〔羅くの OR NGl〉3
35の
*
(τHROUGH)
(工NTEGR∩丁工ON)
OU鞠「PUT
INPUT“SELE:CT
29の P只1:NT監1*
“宰串*****琳
寧
* ︶
* ““鷲既臓
寧 へ.晶 ***牢牢
寧
* 亭 * 寧
* ︶
* &U 寧 ︶し*
寧 N∩
* ︶+ 寧 OI*
申 工丁
串 22 串︶二ーN*
1=∫勧 PR工NT“*
1∠しの PR工NT”*
串 H∩ε
* 串亭 *GRR*
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気象研究所技術報告 第7号 1983
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気象研究所技術報告 第7号 1983
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気象研究所技術報告 第7号 1983
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一81
気象研究所技術報告 第7号 1983
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24の6の
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24の8の
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24の9の
DB(」7JX)鵠XF(」72,N2)
241のの FOR K臨9}TO1器FOR Jn篇のTON2器XF(」7K,JR)鵠XF(」,K+1,JR)…NEXT JΩ,K
2411の NEXT J = NT二1 = NEXT JX 護 RE:TURN =,傘**き}=*串牢瞳=き}=ホ場=中牢富場、冷、*暗,ン}、}}、呼、場、
一82
N
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∪
t l me ma℃
L__L__L.一_L__L_
STRTI〔コN: フ89 TRIG.3 521 D 12 H 34 N 56 S PLOT STRRTS 〔コN 34 卜1 46 S
TIトlE SC臼LE3 120 mm/mLn RMP、 SC∩LE: .5 〔cm/gec〕/crn
N〔〕 FILTER
図2。6・4 P L S Gの出力例 (2)で1を選択し,(3)で0,(4)で0,(7.1.1)で120,
(7。1.2)で0.5,(7.L3)でOを,選択ないしは指定した場合。図2.6.9まで,
1div・が1cmである。また,記録は実際の強震動ではなく,微小地震の長周期記録を
増幅したもの。ラベルブロックも仮に作りだしている。
幽鎗卑幽ヨ麟識鑑串 黙刈如 一〇〇。ω
oo
斜
tしme mα℃
STRTION3 ア89 丁尺IG.; 321 D 12 H 34 N 56 S f,L〔〕T STRRTS 〔コN 34 卜1 46 $
TINE SCRLE: 120 mm/mIn RNP SCRLE: 5 〔Ga1〕/cm
LOW PRSS FILTER= フO Z RT 10 Hz, 1 Z RT IS Hz
図2.6.5 PLSGの出力例。(2〉で2,(3)で2,(4)で1,(5.1.2)で10,70,
15,1,(5.1.3)でY,(7.L1)で120,(7.1.2)で5,(7.1.3)
で0を,選択ないしは指定した場合。
H me ma℃
STRTION: 789 TRIG.= 521 D 12 H 54 卜1 56 S PL〔コT ST臼RTS 〔〕N 34 卜1 46 S
TINE SCRLE= 60 mm/mL n・ R凶P. SCRLE: .1 〔cm〕/cm
LσW PRSS FILTER= フO Z Rτ 20 Hz, 40 % RT 25 Hz
図2.6.6 PLSGの出力例。(2)で3,(3)で1,(4)で1,(5.1.2)で20,
70,25,40,(5.1.3)でY,(7.1.1)で60,(7.1.2)で0.1,(7.
L3)で0を,選択ないしは指定した場合。
鴎贈憩蹟ヨ餌薪難串 黙刈中 一〇〇。ω
0㎝ー
10
D
獅鯨車議ヨ露報離晦 繍刈中 一〇〇 。。
ーco①
〔N∼EZ〕1!2
。
2+与21!2
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mα℃
STRTIGN: フ89 TRIG。= 321 D 12 H 34
TI卜1E SCRLE: 120 mr隔/mしn R卜1P. SCRLE:
悟56
.25
S PL(コT STRRTS GN 34 髄 46 S
〔cm/sec〕/cm
NO F耳LTER
図2.6.7 P L S Gの出力例。(2)で4,(3)で0,(4)でO,(7.L1)で120,
(7。1。2)で0,25,(7。1。3)で0を,選択ないしは指定した場合。
STRTI〔コN: ア89
TR工G。: 321 0 12 H
34 卜156 S
PL〔〕T STRRTS 〔〕N
36 N 15.6 S
PL〔コT ST〔コF》S 〔コN
36 図 35.6 S
.2 〔cm〕/cm
o刈ー
iO
N
E
HIGH P∩SS FILTER:
1 Z RT .01 昌z,
フO Z RT .1 Hz
L〔コW PRSS FILTER:
フO Z RT s Hz,
25 Z RT 10 Hz
図2.6.8 P L SGの出力例。(2)で5,(3)で1,(4〉で3,(5.3,2)で0.01,
1,0.1,70,Y,5,70,10,F25,Y,(7.2.1)で0.2,(7.2.2)で
80,(7.2。3)で100を,選択ないしは指定した場合。
獅鯨車幽ヨ餌審離略 黙刈⑩ 一〇〇。ω
RMP. SCRLE:
STRTI〔コN: ア89
TRIG.: 321 D 12 H
34 図 56 S
PL〔コT STRRTS 〔〕N
36図15.6S
PL〔コT ST〔コPS 〔コN
36 N 35.6 S
R卜1P. SCRLE:
.2 〔cm〕/cm
u
I
I
l
I
I
l
I
I
N〔
HIGH PRSS FILTER:
。
1 Z RT .QI hz.
息
フ0 % 臼丁 .1 卜1z
1
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l
i
i
__1.曹⊥__」___ユ._一」L__⊥一一__一↓.一..1. 乱 L し L、 L.、 L. L. l L.. 1.
L〔〕W PRSS FILTER:
フ0 % RT 5 Hz,
25 Z RT 10 Hz
t . 上_.L.一1一_L._」L.
(5。3。2)で0。01,
図2.6.9 PLSGの出力例。(2)で6,(3)で1,(4)で3,
(7.3.2)で
1,0。1,70,Y,5,70,10,25,Y,(7.3.1)で45,
0.2, (7.3.3)で80,
45 deg〕E
鴎蝕車醤ヨ隣識難蒔 黙刈ψ 一〇〇。o
co
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lc
1
I
l
I
I
I
I
l
I
2
I
I
l
(7.3。4)で100を,選択ないしは指定した場合。
GAIN
sec
1500
IO
ORDER
46
lOOO
ーooOー
麹鯨毫詣ヨ餌識離串 黙刈⑫ 一〇〇。ら
O,1
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deg.
90
500
lO
O
。
O
O
2 3 4 5 6
Selec†ed No.
一90
O.OOl
O,Ol O。l
lO
Freq.(Hz)
図2.6.10 P L S Gにおいて,(2)で選択した番号
図2.6.11 P L S Gで用いられている積分演算の周波数
(横軸)と,1秒分のデータを処理するの
特性。上段が振幅特性で,下段が位相特性。
に必要な時間(縦軸)との関係を,フィルタ
の次数をパラメータとして示した図。
気象研究所技術報告 第7号 1983
実行に要する時間:フレームを作画するのに3∼4分。1秒分のデータを処理するのに図2。6・10
に示しただけの時間を要する。図で横軸は(2)において指定した番号,縦軸が要する時間で,用い
るフィルタの次数をパラメタとして示してある。フィルタの次数は(5・1・4)(5・2・4)ある
いは(5.3.2)において表示されたもので,帯域フィルタの場合は高域フィルタの次数と低域フ
ィルタの次数の和をとるものとする。また,微分,積分はともに,2次のフィルタに相当するので,
これらを行うときは用いるフィルタの次数に2を加えなければならない。
使用上の注意:この,プ・グラムで使われている積分,および微分演算の周波数応答を図2.6.11,2,6..
12に示す。この図からわかるように積分演算は1/50Hzに,微分演算は20Hzにヒ。一クを持ち,そこに
おける利得はそれぞれ約18dB,約44dBとなっている。利得がOdBを超える帯域ではA/D変換による
量子化雑音,および電気的な雑音も増幅されるので,得られた図の精度(ないしは分解能)には十分注意し
GAIN
lOO
IO
勾
l
deg.
90
O
一90
Ql
lO
Freq.(Hz)
図2.6.12 PLSGで用いられている
微分演算の周波数特性。上段が振幅
特性で,下段が位相特性。
一90一
麹鯨卑幽ヨ露識離串黙刈中一〇〇。ω
IO一−1
図2.6.13 実際の強振動(1980年9月25目02時54分,関東南東沖,MJ:6。1の
地震を筑波で観測したもの,南北成分)の加速度比例記録(下側)と,同時
に観測した速度比例記録に図2.6.12に特性を示した微分演算を施した記録
(上側)。よい一致が見られる。横軸:1s/div。1縦軸:10Gal/cm。
獅齢車幽ヨ露識離串 黙刈⑩ 一〇〇。ω
Oboー
図2.6.14 実際の地震(図2.6.13と同じ)の変位比例記録(下側)と,同時に
観測した速度比例記録に図2.6.11に特性を示した積分演算を施した記録(上
側)。よい一致が見られる。横軸:1s/div弓縦軸:1㎜/div。。
気象研究所技術報告 第7号 1983
なければならない。A/D変換されたデータの1digitは0.0488cm/sであるが,これは1/50Hzにおいて
は変位0、388cmに,20Hzにおいては6.13Ga1に相当する。従って,得られた変位ないしは加速度記録も,
それ以上の精度はありえない。ただし,フィルタを用いることによって積分あるいは微分演算の,利得
のodB以上のある帯域をしゃ断することによって,精度は向上する。例えば,積分の場合にDC∼0.05Hz
を阻止帯域とし,そこでの利得を25%以下,0.1Hz以上を通過帯域とし,そこでの利得を70%以
上とするような高域フィルタをかけた場合には0.1cmの精度が得られる(この場合,当然ながら
DC∼O.1Hzの帯域の情報は失われる)。また例えば微分の場合に,D C∼10Hzを通過帯域と
し,そこでの利得を70%以上,20Hz以上を阻止帯域とし,そこでの利得を25%以下とするような
低域フィルタをかけた場合には3Galの精度が得られる。
この積分および微分フィルタの有効性を確かめるために,実際に,変位,速度,加速度成分を並
行して記録した。そして実際の加速度記録と,速度記録を微分したものを図2.6.13に示す。また実
際の変位記録と,−速度記録を積分したものを図2.6.14に示す。いずれもよい一致を見ていて,速度
比例の波形データの有効さが明瞭に示されている。
このプログラムにおけるフィルタの設計法はHamming(1977)によっている。
6.6 フoログラムSPEC
ファイル名:S PEC(Spectrumの意)
目的:パワーまたはフーリエ・スペクトルを計算し,図形出力する。
実行に必要なメモリーの大きさ:44。7kByte
使用している変数名:A,AH,A L,AM,AN.AW,BY%,BW,CH,CM$,D F,
DI,DY,EI,ER,FH,FL,FP部,HI,HR,IA,ID,IS,IV,IX,I
Y,」,J A,J B,J F,J G,K,KA,KC,KF,KM,L,LE,L L,LM,LN,
LT,MA,N,NA,NB,NG$,NH$,NM,NN,NX,RA,RB,RC,S,SA,
S C,S H,S T,T T,T X,TY,U F,V L,WW,X・XA・X B,X C,XD,X L
XR,X1,X2,X3,X4,Y$,Y1,Y2,Y』3,Y4
使用説明:
(1)RUNを入力するとCRT上に
場=*痔泳****串**串場:*SPEC−BρPしRS83玲坤********斗協*場罐*牢
STRONG 門OTエロN SEIS回〔)GRρ桝 2 SPECTRUH
REqDy (Y OR N)?
と表示される。UNIT Oの磁気テープ装置に,強震記録のCMTをセットしてYを入力する(省略
値はY)。
(2)ラベルブロックを読んだのち
一93一
気象研究所技術報告 第7号 1983
牢*串申*串*牢・}=*串串*串 SPE『C 一・ …きRPし∩S 8=5 *牢=韓卜置串串串串**牢**串*》←;}ド
SτRONG 凹OT1:0N SE:工S撰0〔3RR哲 = SPE三Cτ程U凹
RE自DY (y OR N)? Y
STq了10N = 789
RECORD∈:R = 1 {二1瓢しEFT7三鵠R!:GHT)
TR工GGER = 321 D 1三! H こ54 凹 S6 S
,ST∩費丁 OF RECORD IS TEN SE:CONDS εRRし工…三R。
FOUR1二EIR SPE:CTひ尺Ul》1 0F∼ POWER SF》ECT●RU卜哩 ‘:F 〔)殺 P) ?
と,ラベルの内容を表示して,フーリエスペクトルを計算するのか,パワースペクトルを計算する
のかの指定待ちとなる。F(フーリエ)またはP(パワー)を入力する(省略値はF)。
(3)次に
FOURIER SPECTRU肖 OR POWER SPECTRU桝 ‘二F OR P) ?』三
CO■PONENT (N7 E OR U) ?
と,どの成分のスペクトルを計算するのか,の指定待ちとなる。N,EまたはUを入力する(省略
値はU)。
(4)そして,
FOURI ER SPECTRU鱈 OR POWER SPEC’「RU卜喋 (F OR P) ? F
CO門PONENT(N7EORU)?U
Sγ自RT TI麟E (9FTER THE TRIGGER TI麟E) (SEC) ?
と,スペクトル解析を開始する時刻の指定待ちとなる。トリガー時刻後の経過秒数を入力する。
一10より小さい数は入力できない(省略値は0である)。
(5)
FOURIER SPECTRU衿 OR PO鱒ER SPECTRU斡 (F OR P) ?』己
CO図PONENT(N7EORU)?U
STnRT T I回E (ρFTER THE 「「R I G6ER TI門E) (SEC) ? 1の
STOP T工暦E (ρFTER THE ST自RT T工回E) (SEC) ?
次は,(4)で入力した時刻から,何秒間分のデータを解析するのか,の指定である。メモリの大き
さの制限から,68より大きな数は入力できない(省略値は1)。
(6)フーリエ変換はF F Tを用いて行う。そしてデータ数は2のべき乗に合わせるようにしてあ
る。一般に,データ数がちょうど2のべき乗にはならない場合,後に0をつけ加えることが,よく
行われる。次の
FOURI ER SPεCTRU凹 OR POWεR SPECTRU麟 (F OR P) ? F
COMPONE:NT(N,E:OR U)?U 『
ST∩RT TINE (角FTER THE:TRIGGER TI回ε) (SEC) ? 1の
STOP TI図E (∩FTER THE STρRT TI桝E) (SEC) ? 15 −
NU脂EROFm箱=9のの FOURIERTR酬SFOR捌「EEDS1殴4DR船.
124 TRρIL工NG ZEROS WILし BE ∩DDED鵬 0.K働 (Y OR N) ?
一94一
気象研究所技術報告 第7号 1983
というメッセージは,そのようなOをつけ加えてよいかどうかの入力待ちである。よい場合はYを,
よくない場合はNを入力する。Nを入力すると,(5)で入力した値が無効になり,例えば
NU麟BER OF DgTρ 器 9のの FOURIER 『「R臼NSFOR門 NE:EDS 1の24 D角τ9.
124 TRρILING ZEROS WILし BE:F、DDED. 0.K. (Y OR N) ? N
STOP TI門E:BECONES 17鱈の667 SEC 一
と表示された場合なら,(5)において,17.0667を入力したことと同等になる(省略値はY)。
(7)(2)∼(6)に入力まちがいは,ないかどうかチェックする。
CHECK ∩BO)E。 0.K. (Y OR N) ?
まちがえていないならYを入力して(8)へすすむ。まちがえている時はNを入力すると(2)にもど
る(省略値はY)。
(8)作画における周波数軸の設定を行う。まず,
FREgUENCY ρXIS 冷;》レ3串串串寧**
LINERR (N) OR しOG (G) ?
に対して,線型スケールで書く場合はLを,対数スケールの場合はGを入力する(省略値はL)。
次に
しOWEST FRE〔藷UENCY (HZ) ?
に対して,作図の下限周波数を入力する。省略値は線型スケールの場合は0,対数スケールの場合
は解析時間を1周期とする周波数である。次に
HIGHEST FREgUENCY (HZ) ?
に対して,同じく上限周波数を入力する。省略値は20である。ナイキスト周波数30Hz以上の値は
入力できない。
(9)(8)における設定に誤りがないかどうかをチェックして,
CHECK FRE〔亮UENCY RX IS (Y OR N) ?
という問い合せに,誤りがなければYを入力して(10)へすすむ。Nを入力すると(8)にもどる
(省略値はY)。
(10)作画における振幅軸の設定を行う。まず
q暦PLITUDE ρX工S 牢*串*場=串串*
L I NERR (N) OR しOG (G) ?
一95一
気象研究所技術報告 第7号 1983
に対して線型スケールの場合はNを,対数スケールの場合はGを入力する(省略値はL)。次に
麟INll》IU麟 q卜4PしITUDE ‘二C哲 OR C卜1率2/S) ?
に対して下限の振幅をフーリエスペクトルなら(cm/S)・Sを,パワースペクトルなら(㎝/S)2・
sを単位として入力する。また
凹OX I円UN 9門Pし工TUDE (CM OR C図亭2/S) ?
に対して,上限の振幅を同様に入力する。上・下限ともに0を入力すると,振幅軸のスケールはプ
・グラムが制御し,(i)線型スケールの場合,得られたスペクトル値の最大から0まで,(ii)対数スケ
ールの場合,同様に最大値からその1/1000まで,となる。
(11)(10)に対するチェックを(9)と同様に行う。
CHECK 臼桝Pし1TUDE ρX IS (Y OR N) ?
Yなら次に進み,Nなら(10)にもどる(省略値はY)。
(12)最後に
BqND 婦工DTH (HZ) ?
と,スペクトル平滑化のための窓(Parzen窓)の幅の指定待ちとなる。希望する値を入力する。
0と入力した場合(省略値は0)には平滑化を行わない。プ・グラム上の制約から,余りにも小さ
い数値や,大きい数値は入力できない。この場合
B自ND 回IDTH (HZ) ? 1のの
TOO ■IDE BρND 尉工DTH.
B臼ND ω工DTH (HZ) ?
あるいは
BnND WIDTH (HZ) ?雌
丁00 NRRRO尉 B臼ND 尉ID聞「H鱈
BρIND 尉IDTH (HZ) ?
と表示して窓の幅が広すぎる,または狭すぎる旨,メッセージを出してくるので再入力を行う。
(13)処理を行い(データが長くなると非常に時問がかかる),つづいて
(14)作画を行う。
(15)作画が終了すると
PしOT O)E:R THE:F I GUF∼E (Y OR N) ?
と,窓の幅を変えたスペクトルを計算して,その時点でできている図に重ね書きするかどうか,の
指定待ちである。Yを入力すると
BF、ND 尉工DTH (HZ) ?
と,(12)にもどる。Nを入力すると
PLOT O)ER THE FIGURE (Y OR N) ? N
REρDY
〉
一96一
気象研究所技術報告 第7号 1983
と,終了する(省略値はY)。
作画例を図2。6.15に示す。この例は窓をかけないスペクトルと,窓の幅0.1Hzのスペクトルと
を重畳して描いたものである。
STRTI〔〕N: ア89
1.000E+03
TRIG.: 321 D 12 H
54 凹 56 S
.1
FREOUENCY
図2.6.15
1
﹁Gミm刀 ωでnO↓刀⊂ヱ ︹︹03\の︺”の
2
0 ÷ +
E E
O O O OOO 0
RNRLYZED FRON
5S N 51S
To
36 M 59.3 S
CO麟PONENT : N
BRND WIDT卜1 =
O Hz
l Hz
10
〔目z〕
SPECの出力例。(2)でP,(3)でN,(4)で55,
(5)で60,(6)でN,(7)でY,(8)でG,空白,空
白,(9)でY,(鋤でG,0,0,U1)でY,圃で0,
を選択ないしは指定し,作図終了後,(15》でY,
圃にもどって0.1を指定した場合である。な
めらかな方の線が0.1Hzの幅の窓を用いた
スペクトルである。
フ。ログラムリスト=
1② CしS器PR工NTCl*牢串串*寧***》卜:牢・}:牢* SPEC − RF、PLρS 83 串*串寧串*琳場=*牢串牢寧・}:串*寧11
2の PR:【NT“STRONG 凹OTION SEIS暦OGR∩麟 匿 SPECTRU哲“
3の 7 CODED BY 糎 TRKF≒HρSHI7 SEE 麟R I TECH. REPロ NO働5
4の DEF I NT I−N 塁 DI凹 WW(1の1)
5の GOSUBiののの 2 GOSUB2必のの 旨 工FRC〈〉の GOTO5の器,INIT騨 & RE∩D しRBEL
一97一
気象研究所技術報告 第7号 1983
6のGOSUB7ののの 器7*牢》ドDISPL倫YしqBEL 工NFOR桝∩1「ION**牢
7必 FP事=“F“ 器 INPUT髄FOURIER SPECTRU凹 OR POレJER SPE三CTRU門 (F OR P) u
撃FP事 器 工F NOT(FP事富UF“ORFP事麟“P“) THEN 7の
8のC図$=“U“ 呂 INPUT“CO卜1PONENT (N7 E OR U) 髄;C麟事 = 工F N⊂r「(C麟事蹴“N“O
R C暦事瓢“E’艦 OR CN事:=“U聖9) THEN 8臼
9の 「「X瓢の = INPU了”STnRT TI桝E (∩FTER THE: TR工GGER TINE) (SEC) ”考TX
1のの TX==TX+1の器N鵠TX*15/a=IFN〈==の THEN11の ELSE 工F N〉9のの THEN 9の
11の TY=1 旨 I NPUτ闘STOP T I凹E (ρFTER ’「HE §TnRT T I樋E) (SEC) “ザ「Y
12の 工F TY〈の THEN 11の EしSE N桝識TY寧5の
1苫必 FOR K醤4 TO 12 旨 IF 工N『r(2:亭K+必.5)〉=N憎 丁甘EN 15の EしSE NEXT K
14の PR工NT“TOO 麟∩NY DRTρ、 DECREρSE S「rOP TI図E. “塁 君 GOTO l iの
15の PRINT“NU凹βER OF DnT臼 器・“;飼観累 雷 NN驚2争K+の巳5 器 PRINT“ F口URIEF∼
NEEDS“;NNザ‘D∩T∩.“
TRρNSFOR凹
15の PRINT NN−N門撃“TR∩1し.ING ZEROS WILし BE RDDED撃 “弓
17の Y事=”Y“ 器 INPUT“0.K鴨 (Y OR N) “雪Y事
18の IF Y事裂“N” THEN N麟臨NN 器 TY臨NM/6の = PRINT“SτOP TINE BECOhES“.ザ「
Y号“SEC“
19の Y事謹“Y“器INPUT竃lCHECK ρBO〉E. 0.K. (Y OR N) “寄Y事
2のの 工F Y事=96N“ THEN∈1の
21の DI暦 XI(NN+4の2)器IF NN〉1のののTHEN DIN XR(NN)EしSE:DI回 XR(NN+4のの)
22の PR I NT“FRE〔匙UENCY ρX I S *・}=博:牢**牢綬;“
25の NG事綴“N“=工NP〕T“LINEρR (N) OR しOG (G) ll蓼NG事 2 1F NOT(NG事=“N“OR
2等の
NG事篇“G“)THEN
24の IF NG事=璽lN髄 THEN Fし=の EしSE Fし一臨∈1の/NN
25の INPUT“し0切EST FRE〔艶UENCY (HZ) “嬰Fし 器 IF (NG事識“N” ρND FL〈の) OR
ρND Fしく=の) THεN 24の
(NG$臨“G“
26の FH=2の寄 1NPUT”HI〔きHEST FRE臼UE:NCY ‘:HZ) 騨弓FH=工F FH〈鵠FL OR FH〉5の
THE:N 25の
27必 Y事瓢髄Y” 器 INPUT“CHECK FRE侵UENCY ρX IS (Y OR N) “雪Y事
28の IF Y事〈〉“Y“ THEN 22の
29の PRINT“∩回PしITUDE 儀X工S 牢串痔;牢串*牢寧1竈
等の必 N8事認巳IN“器INPUTl馨LINE∩R (N) OR LOG (〔3) 1㌧NH箏= IF NOT(NH$=9lN“ OR
NH事饗“G“)
THEN3のの
苫1の ρL:=の 器 INPUT“図INIMU図 ρ凹PしITUDE {:C凹 OR CN亭2/S) “サρLj IF ∩L〈の T
HE:N 31の
32の ρH譜の = INPUT“1》IRX I桝UN ∩門PしITUDE (C図 OR C回亭2/S) ”弓∩H善 工F ∩H嵩の
THEN 33の EしSE IFρH〈∩L THEN 32の
濫3の
苫4必
35の
苫5の
37の
38の
3…∋の
IFNH事瓢“Gll 自ND ρし3の THEN Qし瓢RH/1ののの
Y事富“Y“ = 工NPUT胆CHECK ∩麟PLIτUDE ρX工8 (Y 〔)R N) “;Y事
IF Y事〈〉“Y巳1 1『HEN 29の ELSE Y事繍嘗’N“ 饗 BYメ識1525 = GOT{〕 耳9の
Y事累“Y“ 器 INPU’r“PしOT O〉ER THE FIGURE (Y OR N) ”号Y事
IF NOT(Y事鵠“Yn OR Y事富重牲N“) THEN苫6の
IF y事謹“N“ THEN しPRINT“H“ = 口UT2487の 器 END
B尉臨の 隷 INPUT”R∩ND 栂IDTH (HZ) “;BW
4の必 τ丁=NN/∈}の器DF瓢1/“「「=IF B“謬の 「rHEN 48の EしSE UF富1、854等の5!BW寧DF
41の IF UF〉¢.5 THEN PRINT“TO口 NρRROω E≧9ND 擁工DTH.“ 自 G〔)TO 苫9の
42の し桝零FI X(2/UF)+1唇IF し円〉1の1 0R BW/DF〉7牢NN/15 THEN PR工NT“T口0 回工D
E:
WIDτH騨“=GOTO響9の 器7串*婚:*埠:*渉=》卜=**》ド牢》叫=語:**串・};串*牢場=》}=牢牢寧寧牢申牢
B∩ND
4苫の
44の
45の
46の
尉尉(1)累の、75ゆ:UF 呑,TRnNSLρTED FRO回 THE FORTRRN ヰ・
FOR J=2 TO し凹 =,PRO〔3R∩桝 CODED BY Y.OHSρKI ・};
DI瓢1.57の795牢(」一1)串UF 器7‘二DZ工SHINDO NO SUPEKUT口RU 串
日騨(」)瓢WQ(1)*(SIN(DI)/DI)亭42,KρISEKI NYU裡ON)7 KRS}→工捌ρ一 *
一98
気象研究所技術報告 第7号 1983
47の
48の
49の
5必の
51の
52の
ING
5ミ1の
NEXT J 罫7SHUPP∩醤KR工7 167−1597 1976 場・
IF Y$識“Y“ THEN 59必 器7*寧博;串》レ=串牢串場=*串*牢串玲=**牢牢**串牢牢オ;ヰ=串串寧峠:牢
IF Nく=の THE:N 5の必 EしSE FOR J=・1 TO N 3 ρ=USR{二6) 器 NEXT J
IF C鱗事讐“N“ THEN K識の ELSE IF C図事雷“E“ THEN K瓢1 EしSE K躍2
1D鵠の 昌 JR漏6必串(了X−N・}=8!15) 器 1〉鵠〉ρ1只PTR(工D)
∩瓢USR(4)讐IF n ∩ND2 THεNPR1:NT“εND OF DρT∩ DETECTED7 ρND ’「RQ工L
ZER口S ρIRE RDDED鵬“壽GOTO口57の
FOR J鷲JR T口 31 = POKE I〉,PEEK(X拳2ホK+8*J+1)
54の IF IV=32767 THEN POKE −327687PEEK{:X+2串K+8串」) EしSE POKE I〉+17
のののの ののののののの
5678丁9の12マ︶45
5555×5656655
PEEK(X+2ヰ=K+8串」)
NX繍NX+1 器 IF NX〉NN THEN 57臼 …三しSE XR(NX)翻工D/16
桝EXT J 器 Jρ識必 器 GOτ052の
OUT271の 器 ID累一1 = NR躍NN 器 GOSUB 15のの必 器,**痔=F∩ST *牢牢
Nβ寓NN/2+1 書 FOR J謹1 丁O NB 誹 XI(」)謬(XR(」)亭2+XI(」)亭2)/3の/NN薯NE
J 饗 XI(1)=XI(1)!2 器 X工(NB)臨X工(NB:}/2
1F BW謬の THE:N FOR J議1TONB3XR(」)==X工(」)3NEIXTJ雷GOTOε7の
LL鵬し回串2−1 器 しN=:しし一1+NB 器 LT鵠(しし一1)串2+NB 器 LE=LT一し凹+1
F〔)R トく瓢1 TO LT 岩 XR‘浮く)=の 器 NεXT }く
FOR K講1 鯛「O NB 3 XR(LL−1+K)識XI(K) 塁 NE:XT K
FOR K鵠L図 丁0 しE 器 S:=Wレ」(1)寧XR(K) = FOR し謂2 TO L.N
S漏S+WW(し.)*(XR(}く一し+1)+XR(K+L.一1))器NEXT L霊X I(K牽NB)鵠S 旨 NEXT K
のののの のののののののTののののののののR
9の12D3458789 の1234567区
6777∼7777777L888888881
FOR し瓢2 TO L麟 = XI(LL+し一1+NB)惣XI(LL+し一1+NB)・卜XI(しL−L+1+NB) 器
=NE:XTし
XI(しN一し+1+NB)=XI(LN−L+1+NB)+X工(しN+L−1+NB)
FOR K鵬1 TO NB = XR(K)=:X工(しL−1+K+NB) = NEXT K
66の
IF FP事瓢重6P” T}→EN 69の ELSE XR(1)驕SgR(XR(1)寧丁’T) 旨 XR(NB)諾SaR(X
67の
R(NB)牢丁’“「)
器 FOR K識2 TO NB−1 嵩 XR(K)鶴S侵R(XR(K)*TT/2) = NEXT K
OUT24871
1F y事認”Y“ THEN89の
GOSUB15の{∼旧
LPR工NT馨9PCONPONENT 旨 “C凹事 = LPRINT“円“蒙72葛“7“1525 器 しPR工NT“PB∩
尉1DT桝 容“
LPRINτ“麟“1のの”7“2のの 嵩 Y1=・2{∼}の器Y:こ!富185=Y=…;讐;17の霊Y4,・=:tのの暑GQSUB17の留の
しPRI四τ“囲“1ののB75125の{∼}器Y1峯251∼}の髭Y2=:2515蓄Yこi;=:253の器Y4=={∼1置GOSUB17のの{み
しPRINT“凹“75の“7“1 = LPR工NT“PFRε9UεNCY (Hz)“
LPRINT“S“4 器 LPRINT“暦“1必必1㌧“2必必
IF ρH〈〉の THEN 8=…;の
FOR J摺1 丁O NB 器 IF XR(」)〉員H THEN ∩H謹XR(」)
NEXT J 昌 工F∩H=のTHEN PRINT“ρしL D∩Tρ ZEROS“蓄ENDεL,。SE: 工F ρH〈ρ
THEN F、L醤の匿P費工NTl”岡工NI図UN R桝Pし工TUDE7 1S.SεT TO ZERO.”
I F NH事=“N“ TH…三N ∩H畿1巴の2・}:ρH一の.の2牢Oし 塁 GOTO84必
IF ρし嵩の THEN ρし=口H/1ののの
ρH=・∩Hン}・(∩H!RL)亭の。の2
1F ∩L=・の nND NH$臨“〔31I THEN ∩L.臨ρH/1ののの
X1諾1のの器X量富85壽X3竃7の霊X4識の=〔30SUB18ののの
LPRIN「r“図“21のの巳㌧1重2のの=X1=21のの雷X三!=器2i15=X=三==213必旨X4瓢2ii5
GOSUB 18のの必 = しPRINT“S鑓6
LPRINT“門“25必の“7“2ののの雷しPR工NT“9“苫嵩IF FP事寓“F“ 了HEN LPR工N了’“PFOU尺
SPECTRU哲 (((=餅/5)5)“ EしSE:しPR工NT。”PPO尉EF∼ SPECTRU餌 ((5=fマ、/錫)5)’1昌
しPRINT“S“2器しPRINT”図“25=…;の“,“945器LPRINT“P2“器LPR王NT“S“6
88の LPRINT“9“の
89の KC雷の 雲 しPRINT“回“2725”7闘BY瓢 = しPR工NT“P“B栂“H2:“ 器 BY瓢識BY%一1唖聾の
霊 LPRIN了“H“ 器 IF NG事課1’N” THEN K∩=;1 EしSE KF≒=2
一99
気象研究所技術報告 第7号 1983
9のの FOR K篇Kq TO NB
91の 工F N⊂3事篇“N” THEN IX鵠1のの昌5+2必のω牢(DF》}・(K−1)一Fし)/{:FH−Fし)
ELSE IX篇1のの鵬5+2ののの*(しOG{:DF》M:K−i:D一しOG(Fし.))/(しOG(F}→)一しOG(Fし))
92⑦ I F I X〈1のの THEN 98の
9等の IF I X〉21のの THEN 99¢
94の IF NH事富“N“ THEN IY臨2のの鵬5+23のの*(XR(K)一Rし)/{:∩H一∩L)
IF XR‘:K)〈謬必 THEN IY=2のの
EしSE
E:LSE:
95の
96必
97必
ヨ8の
99の
IY摺2のの.5+2=5必1乙*(LOG(XR(K))一LOG(RL))/(し.OG(RH)一LOG(RL))
工F 工Y〉25のの THEN IY=;25のの
IF IY〈2のの THEN 工Y漏2のの
I F KC鵠の THEN しPR I NT”岡1量I X“7“I Y=KC躍1 E:しSE しPR I NT“D“I X“7“I Y
NE:XT K
しPRINT“H“ 器 GOTO 3∈5の
1ののの 7串寧*SURROU’「INE INIT串**串》擬};*ン}:串場:*》卜:串 IN工丁。1倫しIZE 串ホ*》}:*蹄;}};ン}3串*牢串
1の1の POKE 165267の 雲 POKE 16527748
1の2の Y事=”Y“器INPUT“REρDY (Y OR N)“塁Y事
1の3必 IF Y事富“Y畦‘ THEN 1の4の ELSE 1の2の
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URN
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15の6の
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一100一
気’象研究所技術報告 第7号 1983
15の1の
15の2の
16必3の
16の4の
16の5の
16の6の
15の7の
15の8の
16の9の
151のの
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FOR Iρ=;i τO Nn 器,PROGR∩1》l CODED BY Y。OHS∩K工 *
1611の
1612の
1613臼
1514の
1615の
1616の
1617の
1618必
1619の
K囲=1
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152のの
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17の1の
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17の4の
工F KF〉21ののTHEN 1714の
17の5の しPR王Nγ“DI讐くF轟㌧“Y1
17の6の
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17の7の
17の8の
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17の9の
171のの
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1712の IF JG:=1 THEN LPR】:N「「“D“KF“7“Y3昌IF Y4隷の THEN しPRINT“D“KF“7“Y
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18の1の
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18の4の
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18の5必
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18の9の
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一101一
気象研究所技術報告 第7号 1983
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18159, NEXT JG,JF
1816の しPRINT“D“Xr電7“25のの = RETURN 器7*串場=串串****・}紳:寧串牢牢牢*牢串串博;寧*牢*串*
実行に要する時間:(13)において要する時間は(6)において表示されたデータ数と(12)で指定
した値の関数で,図2.6.16に示したようになる。この図は(12)において入力した値をパラメータ
として描かれている。
hour
lO
.〃グ、
sec
io4
重
lO3
mln
lO
26
27 28 29 210 2“
Number of DG†o
図2.6.16
212
SPECにおいて,処理するデータ数(横軸)と,
処理に必する時間(縦軸)を,(動で指定する窓の
幅(BW)をパラメータとして示した図。
一102一
気象研究所技術報告 第7号 1983
使用上の注意:このプログラムにおけるスペクトル計算,およびその平滑化は大崎(1976)によ
りFORTRANで書かれたプログラムをBASICに書き直したものである。
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一104一
第3章 実用化試験*
1.耐震性の試験
試作した強震計を構成する各機器に2000∼4000GalP”Pの振動を与え,実際に強震下でうまく動
作するかどうかを確めた。これらの試験は,この強震計の性能を,強震下でも十分発揮できるかど
うかを確めるうえで非常に重要な項目であると位置づけている。試作品には以下に述べるような,
二三の不満足な点が見られた。実用機においては,これらの箇所の何らかの設計変更,もしくは
耐震機構の付加を行うべきであるとの判断を得た。具体的には,以下においてその都度述べる。
なお,この節で述べる各部分の振動試験の後に,強震計全体を同時に,大型振動台に塔載し,振
動試験を行った。大型振動台は,その大きな加振力により,重量物に対し容易に大きな振動を与え
ることができる点が特長である。この強震計は可視記録器や電源等の,かなりの重量物が含まれる
ので装置全体は通常の振動台では一挙に試験することができない。大型振動台による試験は,水平
一方向の加振を,装置の取り付け方向を変更することによって,装置に対しては二方向の加振とし,
2目間にわたって実施した。周波数,振幅,波形等の条件を変化させて振動を与えた結果,システ
ム全体に不都合が発生していないことを確めた。また異る種類,成分の変換器を同時に塔載し,異
る対象,例えば正規の出力と漏洩出力等に関する信号も同時に収録し,各部に単独で行った測定の
評価に使用した。
1.1 変換器
変換器は振動台により,耐震性を評価すると同時に,その感度の測定も行いうる。しかし,振動
台による感度の測定には一般に大きな誤差をともなう(松本,高橋,1976)。これは振動台の不規
則な運動によるもので,実際に重量物を振動させるのであるから,発振器の波形のようにきれいな
正弦波形で,というわけにはいかない。感度の正確な測定には,もっと別の,電気的な方法が用い
られるべきである。実際に変換器を振動台でふることの意義はむしろ,受感方向以外の振動に,い
かに応答しないかを確めることにある。このためには電気的な方法は無力である。しかし,振動台
にしても,本来振動をかけている方向以外に全く動かないということはないから,精度は悪い。以
下に掲げるデータは,振動台の運動をできるだけ規則正しくなるように調整して得たものであるが,
それでも数%程度の異常な運動を含むという条件下で測定されたデータと考える。
振動は表3.1.1.∼3.1.3に示したように,3方向に5,7,10Hzの周波数で1000,2000Gal PT の
レベルで3分問以上加えた。これらの表には各条件下における変換器の出力電圧値を示してある。
表3,1.1,3。1.2,3.L3は,それぞれ,油制動方式,速度帰還方式,変位帰還方式の変換器に
*執筆担当 松本英照,高橋道夫
一105一
気象研究所技術報告 第7号 1983
対する結果である。表中の◎印は受感方向であることを示す。また△印は振動台の円孤運動により,
その方向に運動のもれがあることが明らかであることを示す。すなわち,図3.L1あるいは図3。L
ハ 表3.1.1 油制動方式の変換器にいろいろな振動を与えた時の出力(V ,速度
比例)。◎印は受感方向,△印は振動台の円弧運動ρために,その方向
の運動が発生することを示す。
周 波 数(Hz)
入 力
変換器 加速度
振動方向
P{P
(Gal )
5
N− S
1000
N−S
E−W
U−D
N− S
2000
1000
U−D
2000
α484◎
7
一
10
α236◎
0,Ol1
一
O,004
0,001
0,001
0,001
一
0
0,466
0.960◎
E −W
0,020
『
0,009
U−D
一
0,002
0,OO2
N− S
△
0,004
E−W
U−D
O,006△
α380◎
N− S
△
0,011
E−W
0,Ol7△
U− D
一106一
一
一
一
◎
0,275
『
一
0.540◎
△
0,001
△
0・oq2
0.185◎
0,002△
△
0,OO5
α364◎
気象研究所技術報告 第7号 1983
ハ 表3.1.2 速度帰還方式の変換器にいろいろな振動を与えた時の出力(V ,加速
度比例で感度は5mV/Ga1)。◎印,および△印は表3.1.1と同様。
周 波 数 (Hz)
入 力
変換器 加速度
振動方向
(Ga1P−P)
1000
N−S
5
1000
U−D
2000
10
4.86◎
N−S
4.88◎
E−W
U−D
0,030
一
0,034
0,018
O,018
O,016
一
940◎
一
950◎
E−W
U−D
0,060
一
O,140
一
0,030
0,030
N−S
0,052△
E−W∼
0,048
△
一
0,036
U−D
N−S
4.44◎
4.52◎
4.56◎
E−W
U−D
0,165△
N−S
2000
7
0,170△
一107一
一
『
一
0,050△
△
0,155△
『
△
似135
9.20◎
8.75◎
気象研究所技術報告 第7号 1983
表3.1.3 変位帰還方式の変換器にいろいろの振動を与えた時の出力(V ,加速
の 度比例で感度は5mV/Ga1)。◎印および△印は表3.1.1と同様。×印に
ついては本文参照。
周 波 数 (Hz)
入 力
変換器 加速度
振動方向
P一P
(Ga1 )
1000
N−S
5
N−S
5.04◎
E−W
U−D
0,053
N−S
2000
1000
E−W
2000
1000
U−D
2000
『
0,007
N−S
0,048
一
N−S
E−W
U−D
N−S
10.05◎
E−W
U−D
0,008
0,100
0,023
0,013
一
0,044
△
△
0,034
『
0,100
0,464
△
一
一
N−S
O,150△
E−W
U−D
0,135
4.88◎
一108一
一
9.80◎
0,220
△
0,006
△
0,030△
4.60◎
一
0,025
△
0,030
△
9,65◎
9.00◎
一
△
△
0,072
O,032△
4.84◎
4.96◎
0,132
『
一
9.50◎
一
『
0,090
×
0,011
5.12◎
0,250△
4。80◎
0.10
『
0,103
、10
}
9.90◎
E−W
U−D
E−W
U−D
7
気象研究所技術報告 第7号 1983
2に示したような,腕の長さの短い振動台の場合,直交方向の成分が振幅の二乗に比例して,2倍
の周波数で現れてくる。この現象は表3.L3の,東西動変換器を2000Galp干で上下方向に7Hzで
振動をかけた場合が最大で4.5%,すなわち90Galに到っている。
SENSOR
) SENSOR
図3.1.1
水平振動台。腕の長さが短いと振幅が
大きくなるに従って,倍周波の上下振
図3.1.2
動が無視できなくなる。
上下振動台。水平振動台と同様
に,振幅が大きくなるに従って,
水平振動が無視できなくなる。
油制動方式の変換器は,その,油つけという構造からしても耐振性には問題ないと考えられるが,
実験により,そのとおり確認された。速度帰還方式の変換器も,この実験に関する限り問題はない
と言える。
変位帰還方式の変換器を受感方向と直交方向に振動させた時,奇異な波形が観測された。その波
形を図3.1.3.に示す。これは南北成分の変換器を1000Gal PTのレペルで東西方向に,10Hzの振
動を加えた時(表3.1.3の×印)にのみ発生した。図3。1.3の振動数は振動台のそれに等しく,振
F』丁一一一『「
’『ドー1…1 ↑「磨
’ 『.卜三.
i:11’:』l l l
糎 1・『1L:l l 1
15・mV
一ヒす寸†寸す
H
.O.lsec
図3.L3
変位帰還方式の変換器をその受感方向と直交方向に振動させた時,観測された波形。
振動台の異常な運動によるものではなく,変換器の振子の異常な振舞によると考えら
れるが,この現象は再現性がなく,実験的に追及することができなかった。
一109一
気象研究所技術報告 第7号 1983
幅は最初は受感方向の振幅の0.4%の大きさであった。この状態で振動を与え続けたところ振幅が
次第に成長し,2%の大きさまで達して成長はとまった。この原因はこの波形からして,振動台の
運動の歪によるものではなく,変換器の振子の異常な運動によるものと考えられる。振子が常にこ
のような振舞をするのでは大問題であるが,このような現象は振動のレベルを2000Gal P−Pに上げ
ると発生しなくなるし,また表3.1.3の実験中,他にも例はない。われわれは,これはある特殊な
条件下で,例えば特定の周波数の純粋な持続振動波による共振現象として出現するもので,まれに
発生する現象であると判断し,変換方式および変換器のもつ本質的な問題ではないと評価している。
速度帰還方式および変位帰還方式の変換器について,先に第2章2.2節で述べたような,電気的
な制動ないしは復元力が無効になる受感方向と直角方向へ,運動が“にげる”ことがないかどうか
調べるために,二次元的な振動を与えた。二次元の振動は水平動振動台の上に小型の上下動振動台
を設置することにより作りだした。
水平加振のみ,あるいは上下加振のみの場合には速度帰還,変位帰還方式の変換器いずれにも異
常は見られなかった。しかし,二次元的な振動を与えた時,変位帰還方式の変換器は正常であった
が,逆に,速度帰還方式の変換器(ダイヤフラムバネを用いている)からは異常な出力波形が,再
現性をもって出力された。図3.1.4にその歪んだ波形を示す。この図の(C)に見られる高周波歪
、至曇醤琵臣塁
塾ぎ
﹄÷
一『… ミr一・
_p一一中一._葦
_一= 一 一 モ…二
・望
一 凱ヨ澤
1駈シ1π…子二三㌃
図3.1.4 速度帰還方式の水平動変換器に (A)10Hz,3kGal P−Pの上下動を与えた時の記録,
σ3)5Hz,3kGal P−Pの水平動を与えた時の記録,(C)10Hz,3kGalP’Pの上下動と
5Hz,2kGa1P−Pの水平動を同時に与えた時の記録。横軸は左端から右端までが1秒。
縦軸はいずれもフルスケールが4kGa1。色)において,わずかにしか認められない
不正な出力が(C)においては異常に増幅されていて,波形の歪が著しい。
波形の周波数は30Hzで,上下加振周波数の3倍である。この周波数は,受感方向の加振振幅を変
化させるにともない,微妙に変化したが,しかしそれは上下の振動数の整数倍に限られていた。こ
一110一
気象研究所技術報告 第7号 1983
れはダイヤフラムバネが,電気的制動により受感方向には動きにくくなっていることを原因とする,
不正な振子の首ふり運動が発生したためと考えられる。
しかしながら,後目,この変換器と同種の上下動変換器を用いて,コイルに電流を流すことによ
り上下に加振し,同時に振動台で水平に加振を行うという二次元加振実験を実施したところ,何の
異常も認められなかった。このようなことから,上でのべた現象が,被試体固有の欠陥であったの
か,それともダイヤフラムバネの本質的な,強震計には適しないという欠陥なのか,未解決である。
これを見極めるには被試体の数をふやして実験を行わなければならない。
1.2 等化増幅器
等化増幅器単体の耐震性を評価するために,発振器から0.2Hz,0。1V㏄の信号を入力しなが
ら表3.1.4に示した要領で振動を与え(図3.1.5),出力を監視することにより異常の有無を調べた。
なお,振動にもっとも弱いと考えられる部分は着脱自由のプリント基板である。これは左右方向に
4枚並んでいて,内,3枚は3方向の成分に相当する積分回路がくみこまれている。これらは左,
右,下の3箇所で固定されている。この基板に塔載されている積分用の大容量コンデンサが特に重
量があり,問題があるとすればその足のハンダづけの箇所であると考えられる。振動台の周波数が
7Hz以上でレベルが1000Ga1P−P以上だと,基板は音をたてて揺れ始める。しかしいずれも,浮き
上ってくることはないし,また手で軽くおさえるという,わずかな制振作業を加えるだけで音は止
る。なお基板の共振周波数は26∼27Hz付近に認められた。
表3.1.4のM8の実験中に上下動の速度比例出力に異常な雑音が発生しているのが認められた。
その波形を図3.1。6に示す。その波形の特徴は,与えている振動の周期と等しい時間間隔でパルス
状に発生している点である。雑音の発生箇所とその原因を追及するため,その後,いろいろと実験
を行った。その結果,次のことがわかった。すなわち,雑音を発生するのは上下動成分の速度比例
出力のみで,南北,東西方向の成分や,上下でも加速度あるいは変位比例出力には認められない。
雑音の発生するのはD基板の共振周波数に近い,20Hz以上の周波数であること,ll)レベルが2000
Galp一P以上であること,ID振動方向が,基板をあおる方向の前後方向であること,の3条件が同時
に満された時に限られる。雑音を発生している箇所は図2.2.7において,V2は正常であるがV4で
は正常でないことから,U3,U4周辺の箇所であることまではつきとめた。V4に発生している雑音
が変位比例出力の穐,%で認められないのは,その雑音の帯域(>20Hz)ではV4以降の利得穐/
V4が穐/V4に比べて小さいからであると考えられる。U3,U4のICを別に用意したものと交換し
ても,また重量のある大容量コンデンサの支持部を補強したりしても,様子は全く変らない。ただ,
基板全体に防振機構を施すと,雑音はただちになくなる。
このようなことから,われわれは,この雑音の原因は,プリント基板製作時のごくわずかの不具
合,納入検査時の目視検査では発見できない程度の瑠疵が,振動により露見してきたものであると
一111一
気象研究所技術報告 第7号 1983
表3.1.4 等化増幅器の振動試験実施要領
Nα
1
振動方向
左 右
周波数(Hz)
5∼20
振幅(Galp『P)
振動時間(秒)
1000
350
250
2
〃
ノノ
2000
90
〃
〃
〃
4
〃
ノノ
〃
前 後
〃
1000
140
140
120
〃
〃
2000
200
〃
〃
〃
130
〃
〃
〃
140
9
〃
20
ノノ
50
10
〃
〃
200’》2000
70
11
〃
〃
〃
70
12
上 下
13
〃
14
〃
15
16
17
5
6
7
8
1000
〃
ノノ
〃
〃
〃
210
180
100
160
〃
10
2000戸》3000
220
〃
10∼20
3000
90
18
〃
20
30
10∼20
3000∼4000
3000
5∼20
7∼20
2000
19
〃
20
〃
ノノ
21
左 右
ノノ
2600
ノノ
〃
〃
23
〃
〃
〃
90
24
前 後
〃
〃
180
25
ノノ
ノノ
ノノ
26
〃
ノノ
〃
27
〃
20
2000
28
〃
ノノ
29
〃
10
30
〃
20
31
〃
〃
32
〃
10∼20
33
〃
20
200《・1000
34
〃
20
1000
22
ノノ
200∼2000
2000
200∼1200
200∼1000
200∼1800
一112一
90
80
170
90
130
220
50
90
70
30
130
120
110
120
備 考
予備テスト
予備テスト
予備テスト
振動台の調整
気象研究所技術報告 第7号 1983
図3。1.5 等化増幅器の耐震性の試験
iO sec
1i
γ1
1Il
「i榊,ll!……
i川州
灘 1
ξ伽
昏
’1、・
、
耀i
lO Hz
出
・『!
12Hz
二『購i
州⋮
i
棉F
l﹃
←l P
}
1 !l
㌧ホ
20Hz
17Hz
15Hz
O。2se c
目殺融捧穀丁目鋒⋮拝一目
⋮︸⋮鶏卍
20Hz
図3.1.6 等化増幅器の速度比例出力にあらわれた異常な雑音。図中の
周波数は与えた振動の周波数で振幅は2000Galp一P。基板には防振機構
を施すことが必要と考えられる。
一113一
気象研究所技術報告 第7号 1983
評価した。それでもこれは振動測定用の機器としては必ずしも小さな問題とは言えないので,なん
らかの対策をとる必要がある。そのひとつには基板に耐震機構を施す方法が考えられる。さらに納
入の前に十分な振動試験を科すことができれば万全である。これらにより,目視検査で見逃す程度の
蝦疵がもしあっても,まちがいなく検出できよう。
肇.3 アナログ記録器
アナログ記録器は,2つの筐体からなっていて,一方はガルバ・アンプ,他方はドラム記録部で
ある。前者に発振器から三角波を入力し,後者のペンで記録を描かせながら,振動台の塔載重量の
制限から各々の筐体を別々に振動をかけた。まず,ガルバ・アンプのみを塔載し,前後,左右,上
下方向に5《・20Hzで1600Ga1P−Pおよび2000Ga笹Pのレベルで,周波数を掃引しながら各3分間振動を
与えた。可視記録には全く異常は認められない。ただガルバ・アンプの筐体は二重構造をしていて,外側
筐体と内側筐体とからなりたっているが,両者の接続は筐体前面の4ケ所でネジ止めしてあるにすぎない。
このため両筐体間に相対運動をひきおこし,軽微ながら異常音を発生した。実害は認められないが
好ましい現象ではないので,なんらかの耐震機構を付加した方が良いと考える。
次にドラム記録部にガルバ・アンプの筐体に対してと同様の要領で,やはり,周波数を掃引しな
がら振動を与えた(図3.1.7)。ペン圧はペン先において19重に設定しておいた。比較的重量の
ある可動部のドラムは,回転方向のギァ,あるいは横方向へのスライドのために削られたガイド溝
図3.1.7 アナログ記録器ドラム部の耐震性の試験
一王14一
気象研究所技術報告 第7号 1983
に余裕が必要なため,その間隙により,ドラム本体が8.5Hz付近で共振をおζすことがわかった。
この時,記録線が太くなるという現象が見られ,その太さは振動をかける時間が長くなるとともに,
太さを増してゆき,ついには1㎜ほどの太さにまで達した。図3.1。8は2000Ga1P−Pの振幅で上下方
向に振動をかけた時の,発振器から入力した三角波の記録例である。この程度の障害は,可視記録
30mm=l min
7Hz
8.5Hz
lOHz
(A》
20Hz
図3.1.8 ドラムを上下(紙面に垂直)に振動を与えた時の記録例。
図中の周波数は与えた振動の周波数で,振幅は2000Galp『P。
器としては,許されてもよい性能であると評価できる。
ドラム部に,左右方向に20Hz,2000GalP−Pの振動を与えている時,一時,信号が3成分とも断の状
態を呈した。いろいろと調べたが自然に回復し,かつ再現もしなかったので障害箇所および原因は
つかめていない。これは重大な障害なので製品には納入前に厳重な振動試験を施し,接触不安定箇
所がないかどうか検査する必要がある。
1.4 ディジタル記録器
ディジタル記録器にはDC+25mVを入力しながら,表3.1.5の要領で振動を与えた(図3.1.9)。
周波数は5,7,10,15,20Hzを各1分間ずっ,連続して与えた。但し,Nα2は20Hzの単一周波数であ
る。振幅はすべて2000Gal pぞ,M5の最後の1分間は3000Galp−pに上げた。Na1の試験で,筐体
前面の時刻情報の表示が消える事故が発生したが,これは表示用にプリント基板からとりだしてい
るフラットケーブルの接触不安定が原因であり,得られたデータは全く正常であった。そのフラッ
トケーブルをしっかりと固定した結果,後の実験ではこのようなことは再発しなかった。再現性を
一115一
気象研究所技術報告 第7号 1983
もって認められる現象に蟻OVER SCALE”のランプが,大振幅になると点灯する,ということ
があった。このランプは入力信号がAD変換の動作範囲を越えていることを知らせる警報ランプで
ある。この回路の耐震性について再検討の必要がある。表3.!.6に撫5の実験で得られたテープ1
巻分のデータの度数分布を各入力成分毎に示す。入力はDC+25mVであるからま0.24digitに相
当する。データはAD変換の精度内で10digitのまわりに分布していて,振動が加わっていること
による悪影響は全く認められない。
表3.1.5 ディジタル記録器の振動試験実施要領
Nα
振動方向
1
前 後
2
〃
3
4
5
左 右
〃
上 下
周波数(Hz)
鳶
振幅(Ga1PP) 振動時間(秒)
備 考
2000
480
2000
150
5∼20
2000
480
(注1)
5戸》20
2000
330
(注1)
2000パ3000
480
(注!〉
5∼20
20
5−20
(注1)
(注1)5∼20Hzの正弦波のみならず,実際の地震波形(最大振幅を2000Galp−P
に較正したもの)による振動も与えた。
図3.1.9 ディジタル記録器の耐震性の試験
一116一
気象研究所技術報告 第7号 1983
表3.1.6 M5(表3.1.5)の実験中に記録されたデータ(入力は+25mVDC〉の分布(%)
channe1
digit
1
2
3
4
0.0
0.0
O.0
0.0
6.2
1.2
2.0
1.4
10
82.7
84.8
81.3
77.1
11
11.1
14.0
16.7
21.5
12
O.O
0.0
0.0
O.0
平 均
10,049
10,128
10,147
10,200
8
9
標準偏差
0,414
O,369
0,407
0,435
2.低温特性試験
この強震計を構成する装置にはいろいろな電子部品が使用されている。電子部品については,コ
ストを度外視すれば,一250Cまでの特性が保証された部品を使用することができる。また磁気テー
プ記録器では当然のことながら,温度によって柔軟度が大幅に変化する性質をもつ磁気テープを,
ヘッドに密着させながら安定に走行させなければならない。しかしながら磁気テープ本体には低温
特性を明確に保証する製品はなく,一般に,O℃以下では使用しないのがよい,とされている。
この強震計の開発に際しては漸定的に環境温度を0℃と定め,それぞれの機器を製作した。一般
的に言って,そのような条件で製作しても,一10℃とか,それ以下の温度まで,安定に作動するこ
とはよく経験している。筆者らは環境温度はO℃以上,という条件で,コストを下げて機器を製作
し,0℃以下における動作は実際に試験して,動作の安定を保証する,という方針をとった。なお,
現用の強震計は機械式であるので,温度特性に関しては上下動の零点移動を除いては,ほぼ問題は
ない。
試作した強震計の各部分の環境温度を,00C’一40℃の間で変化させて特性の変化を調べた(図3.
2.1)。なおこの試験は前節の耐震性の評価の前に行われたものである。0℃までの測定データを
検討した結果,問題のないことが確認されたので,後目,更に一15℃までの範囲で,うまく動作す
るかどうかの評価を行った。その結果,次にのべるように磁気テープ装置も含めて正常に動作する
ことが確められた。
一117一
気象研究所技術報告 第7号 1983
2.1 変換器
油制動方式の変換器は第2章2.2節でも述べたように,温度の変化による制動力の変化が直接的
に感度を支配するので,これを補償するため,利得に温度特性をもった増幅回路が用意され,同一
の筐体に収容されている。この筐体の環境温度を一5℃から40℃の間で変化させ,温度が筐体内で
一様に安定するのに十分なだけの時間を経た後,測定を行った。その結果,次の事がわかった。
まず,感度の変化は増幅器で補償後でも10℃当り3∼4%の大きさである(10∼40℃のデータの
平均)。補償しない状態だと10℃当り30%程度変化するという資料があることからすると,変化率
は約1/10に改善されている。3%/100Cという値は,後に述べる方式の値と比較して,決して良
くない。それに,制動に関係するシリコンオイルの温度分布が,ひとつのサーミスタで代表できる
か,という問題も残っている。
上下動変換器は,油の,温度変化による密度変化から浮力が変化し,零位置の移動が認められた。
その大きさは実に10℃当り60cm/sの地動速度に相当している。この補償のためには吊りバネの弾
性定数に温度依存性をもたせることが考えられるが,バネ材の選択程度ではその実現性の見通しは
立たない。また,筆者の経験によれば,そういう加工が新たな雑音を発生する可能性もある。
さらに,これは油制動方式本来の問題ではないが,振子の吊り方がいわゆる,タスキがけ,と呼
ばれるものであって,われわれが購入した製品の場合,そのタスキのしめ具合に問題があった。そ
して,0℃以下の環境温度下で固体まさつが発生し,小さな加速度では出力が零のままで,大き
な加速度でも波形が歪むという現象が見られた。これらの問題を総合すると,余りにも欠点が多す
図3.2.1 変換器の低温特性試験
一118一
気象研究所技術報告 第7号 1983
dO
B
〔・》 ・ o
一5
一I O
O.O I O.1 1 10
Freq.(Hz)
図3.2.2 速度比例出力の周波数応答の温度依存性。白丸:40℃におけるデータ。
黒丸:0℃におけるデータ。縦軸のodBは50mV/(cm/s)に相当
する。
dB
Oo
O
O
o
一5
一IO
O.l I IO
Freq (Hzl
図3.2.3
変位比例出力の周波数応答の温度依存性。白丸:40℃におけるデータ。
黒丸:OoCにおけるデータ。縦軸のO dBは50mV/cmに相当する。
deg.
90
●
●
O
● ● ● o
●
0.OI
lO
O。1
Freq.(Hz)
図3.2.4 速度比例出力の周波数応答(位相)の温度依存性。40。Cにおけるデrタ
’と0℃におけるデータとの差は1。以内で,この図のスケールでは,両
者は一致する。
一119一
気象研究所技術報告 第7号 1983
ぎる。われわれは,油制動方式は,少くとも,その方式にもとづいて製作された評価の対象となっ
た変換器は,今の目的の強震計にはふさわしくないと評価する。
速度帰還方式および変位帰還方式にもとづいた変換器の環境温度をo o∼400Cの範囲で10。Cステ
ップで変化させ,コイル抵抗(速度帰還方式のみ),感度,ドリフト(変位帰還方式のみ.),ステ
ップ応答の変化を測定した。なお等化増幅器は常温下に置いた。感度変化は速度帰還方式の水平動
が0.6%/10℃,上下動が0.1%/10℃以下,変位帰還方式が0.5%/10。C以下と認められる。変
位帰還方式のドリフトの割合はカタ・グどおりの0.05Gal/℃という値を得た。ステップ応答の温
度依存性は全く認められない。以上のように,満足すべき結果を得た。
今回の強震計の変換器としての最優力候補である変位帰還方式の変換器には,更に一150Cまでの
低温環境にさらして,その特性を測定した。いずれの項目にも異常は見られず,一15℃までの環境
での使用に際して問題はないと言える。
22 等化増幅器
この等化増幅器は変位帰還方式の変換器の出力を等化・増幅するように,電圧レベル,インピー
ダンス,その他が設計されている。この装置の環境温度を0℃から40℃まで,10℃ステップで変化
させて,ドリフトの割合,周波数振幅および位相応答を測定した。 ドリフトは加速度比例出力が
0.3mV/10℃以下,速度比例出力が5∼8㎡▽/100C,変位比例出力が0.3mV/℃以下であった。速度
比例出力のドリフトがやや大きいが,磁気テープに記録されるディジタルデータにして2∼3digit/10℃
相当であり,4096digitという大きな動作範囲からすると,問題にすべき量ではないと評価する。振幅応
答のレベルの変化,すなわち,記録の感度の変化は,加速度比例出力で1%/10℃,速度比例出力で1.5、
%/10℃,変位比例出力で1.5%/10℃という結果を得た。見方によっては,必ずしも満足すべき大きさ
ではない,との評価もあろうが,主にコストとの関連で,これ位の値が限界である。図3.2.2・》3.2.3に上
下動成分の速度,変位比例出力の振幅応答の温度依存性を示す。位相特性を0.01一・20Hzの帯域で,速
度比例出力についてのみ測定したが,0.3deg/10℃以下の変化しか認められなかった。図3.2.4
にそのデータを示す。十分満足することができる。
更に厳しい温度環境を想定して一15℃までの範囲で同様の測定を行ったが,別に異常は認められ
ない。この装置も,それだけの低温下でも十分機能することが期待できる。
2.3 アナログ記録器
ガルバ・アンプの筐体およびドラム記録部の筐体の環境温度を0∼40℃の間で10℃ステッフ。で変
化させ,発振器からの出力を記録した。水平動の合成振幅の表示も同時に読みとった。発振器の周
波数を1∼30Hzの間で,レベルは20,40,100mVの3とおり変化させた。描かれた波形の振幅
の温度依存性は0。3%/10℃以下であることを確認した。また,ドラムの回転周期は0℃で1500秒,
一120一
気象研究所技術報告 第7号 1983
40℃で1502秒であり,その変化の割合は0.033%/10℃と計算できる。これらはいずれも地震験測に
際して,特に問題は生じないと評価できる。
2.4 ディジタル記録器
環境温度を0∼20℃の問で5℃ステップで変化させ,D C+25mVを入力しながら磁気テープに
記録をとり,その記録を再生することにより評価した。10℃における実験中に磁気テープの終りを
示すEOTの穴を検出できず,それに伴ってFILE ENDのマーク(2個連続したテープマーク)
を書かない,という現象が発生した。磁気テープのE OTの穴も正しくあいていたので,まちがい
なく障害が発生したものと思われるが,現象が再現しなかったので原因は不明である。そのような
現象はその後の長い試験観測中にも全く発生しなかったし,もっと低温下でも発生しなかったから,
環境温度のせいではないと考えられる。その他には異常は全く見出されなかった。
後目行った,一15℃までの低温特性試験でも全く問題が生じないことが確認できた(田ら,1982)。
この点は,この磁気テープ装置と同型の機構部をもつ機種が,南極という低温環境でも正常に動作
したという実績(気象庁地震課藤沢格氏,私信)を定量的に裏づけた点で高く評価できよう。
但し,一15℃の環境下で大きな加速度を与える,という試験を行ったわけではないので,最悪の
条件下まで安定に作動できるということまで確認したことにはならない。この記録器は可能ならば,
テープ交換等の操作性も考えて,居室,すなわち極端な低温環境にならない場所に設置すべきであ
ると考える。
参 考 文 献
田 望,飯沼龍門,松本英照,高橋道夫,1982:ディジタルカセットテープレコーダーの振動・温
度特性にっいて.地震学会昭和57年度春季大会講演予稿集,77・
松本英照,高橋道夫,1976:地震計電磁変換器の検定方法とその精度にっいて・気象研究所研究報
告,27,129−140.
一121一
第4章 あとがき*
1.強震計発達の歴史
1.1 初期の強震計
83型強震計が完成し,全国に展開されると気象庁の地震観測史上,大きなエポックになると考え
られる。ここで気象庁(東京気象台,中央気象台)における100年余りの強震計発達の歴史をふり
かえってみる(宇佐美,浜松,19671飯沼,19731浜松,1981)。
1875年(明治8年)6月1目東京気象台が創立されると同時にPalmieri式地震計が購入設置さ
れ地震観測が始められた(浜松,1966)。この地震計は一種の強震計で,U字管に水銀を満し,水
銀面に錘を浮べこの錘に滑車を介してカウンターバランスを取り付け釣り合いを取っておくもので
ある。一旦,地震があると水銀面が動揺して錘が押し上げられ最大位置に停止する,この位置での
滑車の回転角を測定し,それを地震の強さとしたものである。この地震計は,1883年(明治16年)
まで使用されている。この問に観測された年間最大地震数は1880年の74回である。この年の2月22
目東京湾を震央とするいわゆる直下型地震(M5.9)が起り東京・横浜を中心として被害があった。
これを契機として日本地震学会が創立され,地震計の考案にも力が入れられる様になった。振子
を不動点とみなすGray・Milne式鍵(かすがい)形験震器が考案されたのもこの頃で1883年から
観測に使用された。この鍵形とは別にMilneの考案による簡単地震計が,取扱が簡単で,かつ安価
のため広く使われるようになった。この地震計は,原理的には鉛直振子(振子長約60cm)の下に拡
大針を取り付け,いぶしガラス板へ震動記録を書かせたものである。また,その後一時期,Ewing
式地震計を改良した関谷式も使われたようである。関谷式は鉛直振子と倒立振子を組み合せ,固有
周期をのばす工夫がされている。記録はいぶしガラスをペン先でひっかく方式である。
強震計として水平動を直交2成分に分解し,回転するドラムに記録するようになったのは,1900
年に製作された大森式強震計からである。その10年後には今村式の強震計も開発され,これは年間
最大2台のぺ一スで全国展開された。
1923年の関東地震後から1927年にかけ,大森式強震計を主体として約20台の強震計が全国の観測
所に整備された。しかしその後,3成分,制振器つきの中央気象台式が開発されるにともない,大森
式,今村式は漸次中央気象台式に更新されていった。1960年には大森式,今村式の強震計は気象庁
の現役の測器からは完全に姿を消すに至った。これら3種類の強震計の主なる規格を表4.L1に示
す。
中央気象台式強震計は1927年から展開が開始されたが,1941年は更に新型気象台式強震計(41型)
として大きな改良が行われて固有周期も長くなった(中央気象台地震課,1942)。この両式を合せ
1940∼49年頃にかけ全国で40台前後が稼動していた。
*執筆担当 飯沼龍門(1節),高橋道夫(2,3節)
一123一
気象研究所技術報告 第7号 1983
表4,1.1 気象庁が1900一・1940年頃まで展開した強震計の規格
型名
規格
大 森 式 。
今 村 式
中央気象台式
10秒
3∼5秒
固有周期
倍 率
大森式強震計は関東震
災後1927年までの間に
20台近く配備されたが,
成 分 数
規格についての文献が
ない
2 倍
1 倍
水 平 2 成 分
3成分
(途中より上下成分が入る)
な し
制 振 器
約50皿/分
ドラム送リ
制振度2.5−3
マグネット方式
約30㎜/分
ゼンマイ起動・テンプ調速
起 動 器
ゼンマイ起動・テンプ調速
垂 錘
2 kg
(上下ピポットの荷重が同じ)
水平2kg
1910年より配備
1927年より配備
そ の 他
1900年より配備
上下1.1kg
1.2 50型強震計
1950年には41型をモデルとした,50型強震計が気象測器製作所(気象測器工場の前身)で開発さ
れた(酒井,19511図4.1。1∼3)。1951年と52年に更に改良が加えられ,それぞれ51型,52型と
称されている。これらは1961年まで,表4.1.2に示した数だけ,全国の観測所に配備された(父島,
ヤ
沖縄には復帰後)。これにともない,41型強震計も現役からは姿を消した。41型,50∼52型強震計
の主なる規格を表4.1.3に示す。
0
o
図4.1.1 50型強震計の構造(水平動)、
一124一
気象研究所技術報告 第7号 1983
図4.1.2 50型強震計の構造(上下動)。
灘嚢毒
蓋灘巖臨巖’藤
図4ほ3 51型強震計の外観(御前崎測候所)。
表4.1.2
50∼52型強震計の年次別設置数(諏訪,長宗, 1975)
年
1950
1951
1952
1953
1954
1955
1956
1957
1958
1959
1960
1961
計
台数
15
26
27
2
7
1
0
0
8
10
6
4
106
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気象研究所技術報告 第7号 1983
41型・50型・51型・52型の強震計の規格
表4.1。3
単 位
記録成分
固有周期
秒
41 型
50 型
51 型
52 型
水平 2成分
上下 1成分
水平 2成分
上下 1成分
水平 2成分
上下 1成分
水平 2成分
上下 1成分
水平 7
上下 5
水平 6
上下 5
水平 6
上下 5
水平 6
上下 5
倍 率
1
制振器
マグネットアルミ板
制振度 3
摩擦値
㎜
0.01
記録送り
皿盃in
25
ゼンマイ式
起動器
垂 錘
その他
kg
制振度 8
制振度 8
1
制振度 8
マグネット 銅板
マグネット 銅板
マグネット 銅板
水平 0.04以下
上下 0.05以下
水平 0.04以下
上下 0.05以下
水平 0.04以下
上下 0.05以下
30
ゼンマイ式
(テンプ付)
(ガバナー付)
水平 4
上下 3
水平 4.5
上下 2.2
フレーム:アルミ合金
1
1
30
ゼンマイ式
(ガバナー付)
水平 4.1
上下 3.0
30
ゼンマイ式
(ガバナー付)
水平 4.2
上下 3.0
フレーム:鋳 鉄 50型シリーズにはこの他52改型と
ドラム:木 製
ドラム:アルミ製 52B型の5種類があり相当振子長
上下支点:ピボット
上下支点:バ ネ 及び重心距離が年式により多少変
っている。
1.3 50型強震計の改良
50型シリーズの強震計は震度5の強い方になると,記録はふり切れ,更に水平成分の振子の釣り
板バネに損傷を生ずる事故が多発した。また,ゼンマイバネを駆動力とし,フリクションガバナー
回転速度調整器を介在させた起動機は,強震の発生とともに止まってしまうこともあるなど,強震
計としては基本的な欠陥がめだった。この他にも,観測運用上にも時代の変遷とともに,主として
部品の手配に困難が生じてきた。これに対処するために,気象測器工場と地震課の両者により,50
型強震計の改良が行われてきた。その経過と概要を以下に述べる。
1)釣り板バネの損傷の対策
1961年2月27目の目向灘地震の際,宮崎地方気象台の強震計の水平動成分の上下の釣板バネが両
成分共に切れる事故が発生し機構の再検討が要求された。
気象測器製作所では,この問題を解決するため,水平成分の釣板バネを厚さで3種類,長さで3
種類の組合せ,・線状バネで4種類,十字線バネで2種類の計15種類のバネを試作し・さらに・振子
の重錘の重心の位置で振れ幅を制限する振れ幅めを追加して,上記の事故の防止を図った(矢崎,
一126一
気象研究所技術報告,第7号 1983
1962a,b)。評価試験では,静的試験と衝撃試験の6項目について実験を行い,主としてバネの
損傷にっいてチエックしている。この後行った振動台によるテスト結果により重錘の位置にフレ止
めをつける改良が最も効果的で,釣りバネは従来のま㌧でよいことが確認された。1962年,地震課
で全数のフレ止め部品を製作・配布し,現地でフレームに取りつけ加工を行い,ただちに実用化さ
れた。この結果,事故の件数は大幅に減少はしたが,皆無には至らなかった。
il)記録振幅の拡大の試み
測定最大振幅(6cmP『P)を拡大する試みとして,重錘のフレ止めを固定型とせず,直角形の腕で
受けその先にバネと空気制振器を組合せたショックアブソバーを取り付けた装置を試作して試験が
行われている(矢亀,1971)。この結果,最大全振幅は水平成分で6cmが10cmに,上下成分で5cm
が8cmまでそれぞれ拡大しうることが確められた。振子がフレ止めに接触するまでは,従来の性能
で作動するが,接触を始めると振子の自己周期が6秒から0.5秒へと短くなって特性が変化し,記
録の処理が複雑になることがわかり,従ってこの方式はテストのみで実用化はされなかった。
iD起動機の改造
ゼンマイバネ原動力,フリクションガバナー調速方式の記録ドラム用起動器は,振動試験の結果
約2Hzの水平成分1方向のみの振動に対しても300Gal程度で機能を失うことが確められた。この
ことは3方向の振動が複雑にか\った場合には震度5で機能を失うものと推定される。その対策の
ためと,また一方ではゼンマイバネの入手が困難になった事情も勘案して,停電時でも作動する強
震計専用の電動式起動機の開発が気象測器工場で行われた(小野崎,197L小野崎,川上,19711
小野崎,1972)。この起動機は3WのACシンク・ナスモーターを駆動源とし,その電源には常時
は商用のAC100Vを使用し,停電時には,DC12V(自動車用バッテリー)を使用し,トランジス
ター(改造後はI C)によるC R発振回路で基準周波数(50Hz又は60Hz)を作る簡単なDC−AC
(100V)コンバーターと,バッテリーヘ常時フ・一テング充電を行う充電装置とを組合せたもの
である。実用テストの結果に基づき一部に改良を加へ,1972年に16台を製作して全国へ配布したの
を手始めにその後3年間程で全官署の起動機はこの型に改造された。
iv)すす書き記録の中止
すす書き記録には良い面も多いが,緊急験測時に誤まって手を触れると記録が消える,毎目のく
ん煙ニス掛けは不衛生でしかも,ニスかんの爆発やプロパンガスによる火災事故の危険をともなっ
ている,等の理由で,改造の要求も,年々高まってきていた。また,記録紙のマイク・フィルム化
が試行されたが・すす書き記象紙はコントラス杢が悪く・加えてマイク・フィルムのラティチュー
ドが小さいこともあって,仕上りが非常に悪かった。これらのことから,気象測器製作所において,
インク書き化の検討が行われた(小野崎,1965,気象測器製作所,1968)。
記録ペンには,外径0.3㎜内径0.2㎜の市販の自記記録ペンを使用,インクには速乾性赤色イン
クを採用している。インクつぼは,記録ペンアームに取りつけ,水圧により過大にインクが流出す
一127一
気象研究所技術報告 第7号 1983
るのを防止するため,液面がペン先の高さよりも高くならない位置に取りつけた。記録紙はすす書
き用(アート紙)とは別にこれに適した用紙の選定を必要とした。テストの結果,記録線の太さが,
すす書きと比べて,約2倍(0.2㎜)以上,摩擦値は10∼20%程度の増加が認められたが,運用上
はより望ましい方式であると判断された。しかし,実際に使用してみると,ペン先にドラム上のほ
こりが付着し,次第に太くなるという欠点が発見された。そのための対策は門脇(1970),小野崎
(1973)に詳しく述べられている。これ以後,手入れをよくすれば記録線も細くなり,すす書きに
ほぼ匹敵する記録を得ることができるようになった。
V) F扇損哩イヒ
最近,気象官署も合同庁舎に入る事例も多くなり,気象庁関係は気象観測を重点とするためビルの上層階
に室が割り当てられる例が多くなった。このため,地震計室が遠くなるか,あるいはやむ得ず上層
階に強震計を持ち込む事例が多くなり,強震観測の質の低下にか・わる問題となっている。また,
全国整備の気象資料伝送網では,各管区気象台まで強震計の記録をオンラくンで伝送することが前
提として計画がすすめられた。このような理由からとりあえず現用の強震計に手を加える程度で隔
測化を進めなければならない事態も発生している。
西山ら(1980)は50型強震計の原型に,なるべく手を加えないで,かつ振子の動きに影響を与え
ることのない,機械運動を電位に変換する変換器をさがした。その結果,大きな変位を検知し非接
触機構である,渦電流効果による変位変換器が最適であると結論づけた。この変換器は,ヒ。ックァ
ッフ。コイルに常時1MHzの基準電圧を印加して一定の磁束を発生させておく,このコイルに対向
するアルミ板(強震計の振子アームの中間へ取り付ける)が動くことにより磁束密度が変る,この’
変化をヒoックァップコイルで検知して変位の変化に比例した電圧へ変換するというものである。こ
の磁束密度の変化は,ほぼ変位の対数に比例するのでこの特性を変位比例に変換するため,復調器
に対数増幅回路を挿入して出力を得ている。この外,振子の運動が円運動をするので左右非対称と
なるたぬその補正も行い記録上で波形の歪が無視できる程度にしてある。
水戸地方気象台で約半年にわたってテストを行った結果,最大振幅の比較で最大10%程度の誤差
を生ずる例もあったが,大半は良く合致した。
この結果を踏え,この装置は1981年度から稼動を始めた気象資料伝送網の強震計テレメータの変
換器として使用されている。
以上みてきたように,気象庁における強震観測は時代の要請と技術の進歩,およびその時々の関
係者の努力に支えられ,100年をこえる歴史をきざみ記録の蓄積をうるに至った。しかし,強震計
.に対する最近の要求には50型のような機械式地震計では,これに応えることが困難となってきてい
る。ここに83型強震計が誕生した背景がある。
一128一
気象研究所技術報告 第7号 1983
2 開発研究遂行の体制
この研究は1977,78年度については経常研究「地震測器の研究」で,1979年度からは,5ケ年計画
で始まった,特別研究「地震予知に関する実験的および理論的研究」の中のサブテーマ「常時地震
監視システムに関する開発研究」の内のひとつとして行われた。担当者を表4。2.1に示す。この表
には,この報告書の執筆の分担も同時に示した。
表4.2.1 強震計の開発担当者一覧
氏 名
田 望
渡辺 偉夫
所 属
地震火山研究部長
担当年度
執 筆担 当
1978−81
一一
(主任研究者)
82
序
第 3 研究室長
77−81
第4章の一部
松本英照 第3研究室主任研究官
77−82
第3章の一部
第3研究室研究官
77−82
飯沼 龍門
高橋 道夫
第1,2章と第3章の一部,
第4章の一部
3.謝辞
この研究は次に記す多くの機関および個人の御協力,御教示によって遂行された。すなわち,
全装置総合の耐震性評価のための共同研究を心よくひきうけて下さり,その上,大型振動台を使用
させて頂いた国立防災科学技術センターの第2研究部耐震実験室の方々,実用化のための試験観測
を共同で行っている仙台管区気象台の市川政治・調査課長,石橋辰作・観測課長はじめ関係者の方
々,この開発が始まるや,いち早く加速度変換器J A−4を無償で提供された浅田敏・東海大教授,
気象庁における強震観測の意義をよく理解されて,変換器に関する手もちの資料を心よく提供され
た村松郁栄・岐阜大教授,工学的視点に立った強震計を製作し,その経験等をきかせてくれた太田
裕・北海道大学教授はじめ工学部建築工学教室耐震工学研究室の方々,目頃から強震観測に深い造
詣を有し,終始御鞭燵を頂いた当研究部の勝又護・主任研究官はじめ同僚の方々・ユーザーの立場
から有効な御教示,御叱正を頂いた気象庁地震課の竹山・火山室長はじめ地震課・地震予知情報課
の方々,そして最後に原稿に目をとおし,適切な意見をいただいた当研究部の清野政明・第1研究
室長。以上の方々に御礼を申し上げる。
また,この強震計が完成するまで予算関連業務において御尽力いただいた増田武ならびに原田朗
一129一
気象研究所技術報告 第7号 1983
・企画室長をはじめとする企画室の方々に敬意を表する。
なお,この強震計の製造,評価は次に記す業者に発注した。すなわち,変換器および等化増幅器
が目本航空電子,ドラム式可視記録器が勝島製作所,カセット式ディジタル磁気テープ記録器およ
び処理装置がT E AC,無停電々源が新電元,評価は主として明石製作所の設備を借用,この他に
変換器の候補機種として沖電気,および東京測振である。各社はいずれも,強震観測の重要性をよ
く認識し,今回の開発成功の基となる御協力をいただいた。ここに御礼を申し上げる。
参 考 文 献
中央気象台地震課,1942=新型気象台式強震計の紹介.測候時報,13,16ト163.
浜松音蔵,1966:地震観測のあけぼのとPalmieri地震計・測候時報,33,189−192.
浜松音蔵,1981:地震観測史.目本の地震学百年の歩み,第1部第3章1節.地震,2,34特別号,
73∼91。
飯沼龍門,1973:気象庁の地震観測の歴史・現状と将来.気象,9月号,3668−3670.
門脇孝延,1970:59型インク書き電磁地震計の細書きと記象紙面のごみの防除法にっいて,測候時
報,37,273∼275.
気象測器製作所,1968:一倍強震計の記録方式改造(インキ書き方式)の現況.測候時報,32,38
∼39.
西山宏,鈴木宣直,川上保,1980:強震計の隔測化・測候時報,47,45∼50,
小野崎誠一,1965:一倍強震計の記録方式改造.測候時報,32,194∼197.
小野崎誠一,1971:一倍強震計用電動式起動機.測候時報,38,82∼84.
小野崎誠一,川上保,1971=一倍強震計の振動試験.測候時報,38,103∼105.
小野崎誠一,1972:一倍強震計用電動式起動機(改良型).測侯時報,39,60∼61.
小野崎誠一,1973:一倍強震計ゴミ取装置.測候時報,40, !00∼101.
酒井乙彦,1951:50年型強震計の紹介.測候時報,18,205∼208,
諏訪彰・長宗留男,1俳5:地震・火山.気象百年史,H,第14章,439−456.
宇佐美龍夫,浜松音蔵,1967:目本の地震および地震学の歴史.目本の地震学の概観,第1篇,地
震,2,20特集号,1−34.
矢亀記一,1971言一倍強震計ばね制動装置.測候時報,38,85.
矢崎敬三・1962a:1倍強震計バネ強度測定試験報告・験震時報,27,17∼2L
矢崎敬三,1962b:測器の紹介及び説明:地震.測器要報,7,1−3.
一130一
大和田
荒川正一
遠藤昌宏
椎野純一
穐田 巌
廣田道夫
雄
俊
林
岡
研:
象
長
員
気委
集
編
究 所 技 術 報 告
編集委員 :秋 山 孝 子
昭彦雄彦吉夫義靖守
地球化学研究部
正俊信恵偉利宗
高層物理研究部
博博
理農
海洋研究部
工博
理博
山原林山藤辺田納
地震火山研究部
理博
理博
理博
誠
気象衛星研究部
部長
部長
部長
部長
部長
部長
部長
部長
部長
立
片相岡村内渡多嘉
応用気象研究部
年
設本
所︶
物理気象研究部
昭
究1
2松
研和
予報研究部
台風研究部
象︵博
気4理
1..
所長
9
佐粧純男
清野政明
杉村行勇
事務局 西田圭子 西村浩弥
気象研究所技術報告は,気象学,海洋学,地震学.その他関連の地球化学の分野において,気
象研究所職員が得た研究成果に関し,技術報告,資料報告及び総合報告を掲載する。
気象研究所技術報告は,1978年(昭和53年)以降,必要の都度刊行される。
昭和58年3月31日発行 I S S N O386−4049
,編集兼発行所 気象研究所
茨城県筑波郡谷田部町長峰1−1
印刷所.アサヒビジネス株式会社
TEL O298(51)7411
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