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冷凍空調業界のこれまでの 温暖化防止対策への取組と

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冷凍空調業界のこれまでの 温暖化防止対策への取組と
資料3
冷凍空調業界のこれまでの
温暖化防止対策への取組と
今後の要望について
2010年7月26日
日冷工の概要
2
日冷工の概要
1 沿革 日本冷凍機製造協会
(1949年設立)
(社)日本冷凍空調工業会(1969年社団法人認可)
2 会員数 正会員
冷凍空調機器の製造事業を行う企業
(77社)
賛助会員 商社、関係団体、その他
(44社)
特別会員 正会員の関連企業等
(25社)
総計 (146社)
3 冷凍空調業界の市場規模(2009年度)
生産額 1兆 6,806億円 (前年比 87.6%)
出荷額 1兆 8,104億円 (前年比 90.1%)
3
身近にある冷凍空調機器
4
空調機器-家庭用エアコン
セパレートエアコン
家庭用エアコン
国内出荷台数
約750万台/年
ウィンドウエアコン
(一体型)
ハウジングエアコン
5
業務用空調機器(1) (パッケージエアコン)
店舗用エアコン
国内出荷台数
約60万台/年
6
業務用空調機器(2) (パッケージエアコン)
ビル用マルチエアコン
国内出荷台数
約10万台/年
7
業務用空調機器(3) (パッケージエアコン)
設備用エアコン
スポットエアコン
国内出荷台数
約5万台/年
国内出荷台数
約3万台/年
8
業務用空調機器(4) (セントラル空調)
P
水
水
P
ファンコイルユニット
エアハンドリングユニット
国内出荷台数
国内出荷台数
約8万台/年
約1.8万台/年
遠心式(ターボ)冷凍機
クーリングタワー
国内出荷台数
約500台/年
9
業務用冷凍冷蔵機器(1) (冷凍冷蔵ショーケース)
国内出荷台数
冷凍機内蔵形:約17万台/年, 冷凍機別置形:約10万台/年
10
業務用冷凍冷蔵機器(2)
業務用冷凍冷蔵庫
製氷機
国内出荷台数
国内出荷台数
約17万台/年
約6万台/年
冷水機
国内出荷台数
約2.5万台/年
11
業務用冷凍冷蔵機器(3)
車載用冷凍冷蔵ユニット
船舶用冷凍冷蔵コンテナ
国内出荷台数
約2.5万台/年
12
ルームエアコンの国内出荷台数推移
(会計年度)
7.6
7.4
出
荷
台
数
(
百
万
台
)
7.2
7.0
6.8
6.6
6.4
6.2
6.0
5.8
1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009
13
業務用冷凍空調機器の国内出荷推移
(会計年度)
1.8
1.6
ターボ冷凍機
1.4
出
荷
台
数
(百
万
台
)
冷凍冷蔵ユニット
1.2
別置型ショーケース
内蔵型ショーケース
1
輸送用RU
0.8
製氷機
0.6
冷水機
業務用冷蔵庫
0.4
チラ―
0.2
GHP
PAC
0
1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009
14
世界のエアコン需要推定
世界総需要(2009年(暦年))
ルームエアコン
6,011万台
パッケージエアコン 1,134万台
2,470万台
678万台
558万台
203万台
61万台
838万台
116万台
15
日冷工のこれまでの取組
16
日本冷凍空調工業会の温暖化防止への取組み
基本的原則
機器の
冷媒の
新冷媒への
省エネルギー
大気放出抑制
転換推進
エネルギー起源CO2
排出抑制
・冷媒回収促進
・製造時の排出抑制
・自然冷媒の利用
・低GWP冷媒の探索
・冷媒封入量の低減
17
冷媒の大気放出抑制
冷媒の見える化
・冷媒回収促進
冷媒の
大気放出抑制
・製造時の排出抑制
冷媒漏えい防止ガイドライン
・冷媒封入量の低減
18
冷媒の大気放出抑制
日冷工内での検討経緯
漏えい対策WG
第2次漏えい対策WG
平成20年5月~10月
・対策の基本的方向性検討
平成21年3月~
・冷媒漏えい防止ガイドライン作成
フロン等対策WG
平成19年12月~平成20年5月
・メーカー内漏えい調査
・データ集・解析作業
・ステートメント作成
フロンリーク対策点検・資格制度委員会
平成21年6月~
・日設連との合同委員会
・点検制度と漏えい点検資格制度設計
フロン等対策審議会
見える化検討WG
平成20年1月
・漏えい対策の基本的な方針を策定
平成20年12月~平成21年7月
・冷媒の見える化ガイドライン作成
19
冷媒の大気放出抑制-冷媒回収促進
冷媒の見える化
表示についての指針
日本冷凍空調工業会ガイドラインを制定。
JRA GL-08 冷凍空調機器の冷媒回収に係る回収口形状と表示ガイドライン
対象機器
日本冷凍空調工業会の取扱品目のうち、原則として国内で販売されるフロン類を冷媒と
して使用するすべての冷凍空調機器。
表示内容及び表示方法
機器本体に、充てんされている冷媒量について地球温暖化係数(GWP)を用いて二酸
化炭素の量に換算した数値(冷媒充てん量の二酸化炭素換算値)を、見易くかつ容易に
消滅しないように表示。
冷媒の大気中への排出の抑制に関する事項(廃棄時の適切な処理を呼びかける)も併
せて表示。
表示開始時期
昨年秋より各社順次貼付開始、対象製品の新規生産分はほとんどの機種群で実施中。
20
冷媒の大気放出抑制-冷媒回収促進
冷媒の見える化
表示シール例
表示シール貼付例
21
冷媒の大気放出抑制-冷媒回収促進
冷媒の見える化 - 既設機器への貼付
冷凍空調機器の既設機器については、一般社団法人フロン回収推進産業協議会(INFREP)が「フ
ロンの見える化パートナー事業」を展開中。
日冷工では、会員企業を通じてサービス関連企業へ協力を呼びかけている。
【フロンの見える化パートナー事業の概要】
フロンの見える化の主旨に賛同して、既存の業務用冷凍空調機器に所有者の了解を得て、フロンの
見える化シールを貼付できる方、また一部は写真にてINFREPに報告できる方が、INFREPへパート
ナー登録を行う。
登録企業は、リスト化したものを、INFREPおよび経済産業省のホームページにて「環境先進企業」とし
て紹介、及び「冷媒の見える化」シール等支援ツールがINFREPより提供される。
【支援ツール】
DVD
シール各種
ポスター・チラシ
マンガ
GWP一覧表
22
冷媒の大気放出抑制-冷媒漏えい防止ガイドライン(案)
【ガイドラインの主な概要】
①対象:冷凍空調機器(車載用は除く)
②範囲:対象機器の設計,製造,施工,整備,使用,移
設,廃棄時まで
③ポイント:
a)冷凍空調機器の設計,製造,施工,整備,使用,
移設,廃棄時への要求事項
b)業務用冷凍空調機器をログブックにより管理
c)業務用冷凍空調機器の定期点検制度
④解説
本ガイドラインは、19回原案作成委員会にて議論が
行われ、日冷工内製品委員会及び日設連へ3回のレ
ビュー依頼を行い、取りまとめられた。
正式制定日は、本年9月を予定。
製品の製造時に係る規定等、これまでにない1歩踏
み込んだ規定化が行われた。
23
冷媒の大気放出抑制-冷媒漏えい防止ガイドライン
機器製造メーカに係る主な規定概要
1.設計に関わる配慮事項
機器設計は,現在の安全性・性能に主眼をおいた設計構想に加え,冷媒漏えい・排
出防止を配慮した設計構想を加えて行く必要がある。
(例)・エネルギー効率とのバランスにより冷媒充てん量の尐ない設計
・接続箇所の最尐化
・運転中の配管振動による接触の防止 等
2. 組み立てに関わる配慮事項
① 気密試験要領
全ての機器においてヘリウムガスによる完成品冷媒漏えい検査を推奨
②冷媒充てん時の排出削減
極力漏えいを減らす工夫をするか,漏えいの尐ないカプラー(接続器)を推奨
③工場内気密試験記録管理
気密試験を行う場合,試験内容を記録し保存する
24
冷媒の大気放出抑制-冷媒漏えい防止ガイドライン
事例紹介
・ 出荷前の漏えい検査(ヘリウムによる)導入をRAC/PAC等の製造ラインで実施。
<ある会員企業の業務用エアコンにおける使用時漏えい低減活動例>
①ヘリウム検査の採用と成果
組立ラインへのガス洩れ不適合流出件数
t
θ
リフ
レア
Uベ
ンド
ヘア
管
ピン
管
流出件数
真空チャンバにHeガス充填(大気
圧)
エアクランプ式ゴム
治具
ワーク
1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 1 1 1 2 3 4 5 6 7 8 9
月月月月月月月月月 0 1 2 月月月月月月月月月
月月月
H16
H17
ワーク内へのHe
ヘリウムデテクタ+真空
漏れを検知
ポンプ
③ろう付け温度管理技術の確立
②リフレア部の形状最適化
位置
決め
基準
ヘ
ア
ピ
ン
長
さ
バーナー
間隔
バーナ
ー位置
放射
温度
計
バーナ
ー
自動送りコ
ンベアー
市場ガス漏れ件数が約8割低減。
120
100
市場ガス漏れ件数(指数)
100
94
81
80
82
%
低
減
65
60
40
31
29
23
20
18
0
H16/上
H16/下
H17/上
H17/下
H18/上
H18/下
H19/上
H19/下
25
冷媒の大気放出抑制-冷媒漏えい防止ガイドライン
次より上げる「漏えい点検記録簿(ログブック)」・「定期点検制度」は欧米の規定をベー
スに検討を行い、本ガイドラインで規定することとした。
これらを実際運営する場合の詳細規定は、日設連にて規定化し、その議論に日冷工
代表委員が参加した。
今後試験的に運用を行い、実証・評価を行う予定。
26
冷媒の大気放出抑制-冷媒漏えい防止ガイドライン
漏えい点検記録簿 (ログブック)
業務用冷凍空調機器においては,機器の冷媒管理履歴が連続して確認できるように,
漏えい点検記録簿を使用する。
フロン回収・破壊法と連携した冷媒管理記録表の記入と保管を義務化出来れば、本ガ
イドラインの実効性を高める事が期待される。
漏えい点検記録簿(例)
※漏えい点検記録簿の運用等は,日設連ガイドラインJRC GL-01(業務用冷凍空調機器フルオロカーボン漏えい点検ガ
イドライン)(発行準備中)による。
27
冷媒の大気放出抑制-冷媒漏えい防止ガイドライン
定期点検
業務用冷凍空調機器は,機器1系統あたりの冷媒充てん量を二酸化炭素の量に換算した値と
設置形態の組み合わせにより製品を区分し,区分に応じた頻度で定期点検を実施する。
なお、漏えい点検実施者は、日設連が制定する「業務用冷凍空調機器フルオロカーボン漏えい
点検資格者規程」を満足したものが行う。
単位 kg
製品区分表
充てん量のCO2換算値
(CO2換算トン)
参考1;R-410Aでの
冷媒量の目安
参考2;R-404Aでの
冷媒量の目安
A
6以下
2.87 以下
1.53 以下
B
6超~
20以下
2.87 超~
9.57 以下
1.53 超~
5.10 以下
20超~
200以下
9.57 超~
95.69 以下
5.10 超~
51.02 以下
D
200超~
600以下
95.69 超~
287.08 以下
51.02超~
153.06 以下
E
600超
287.08 超
153.06 超
製品区分
C
設置形態
1.一体形
2.現地施工形
28
冷媒の大気放出抑制-冷媒漏えい防止ガイドライン
定期点検頻度
年間点検回数(回/年)
製品区
分
A
B
C
D
E
設置形態
A-1
一体形
A-2
現地施工形
B-1
一体形
B-2
現地施工形
C-1
一体形
C-2
現地施工形
D-1
一体形
D-2
現地施工形
E-1
一体形
E-2
現地施工形
注a)
充てん量の
CO2換算値
(CO2換算トン)
冷凍用・プロセス冷却用[1]
空調用[2]
自動漏えい検知装置a)
なし
あり
なし
あり
b
a
a
a
a
a
a
a
c
a
a
a
20超~
200以下
1
c
1
c
2
1
2
1
200超~
600以下
2
1
2
1
2
1
2
1
2
1
2
1
4
2
2
1
6以下
6超~
20以下
600超
自動漏えい検知装置に要求される機能や性能は,別途定める。
※漏えい点検制度は,日設連ガイドラインJRC GL-01(業務用冷凍空調機器フルオロカーボン漏えい点検ガイドライン)
(発行準備中)による。
29
冷媒の大気放出抑制-冷媒漏えい防止ガイドライン
定期点検頻度 (記号説明)
a) “/”は, 漏えい点検を実施しないが,機器設置時には, 漏えい点検記録簿に設置記録を記載する。
b) “a”は,機器設置時の試運転時に,冷媒が漏えいしていないことを工事業者などが確認し,漏え
い点検記録簿に結果を記載する。
c) “b”は,機器設置時の試運転時に,冷媒が漏えいしていないことを工事業者などが確認し,設置
後5年毎に1回の周期で定期点検を行う。
d) “c”は,機器設置時の試運転時に,冷媒が漏えいしていないことを工事業者などが確認し,設置
後3年毎に1回の周期で定期点検を行う。
e) “1”は,機器設置時の試運転時に,冷媒が漏えいしていないことを工事業者などが確認し,設置
後1年毎に1回の周期で定期点検を行う。
f) “2”は,機器設置時の試運転時に,冷媒が漏えいしていないことを工事業者などが確認し,設置後
1年毎に2回の周期(6ヶ月に1回の周期)で定期点検を行う。
g) “4”は,機器設置時の試運転時に,冷媒が漏えいしていないことを工事業者などが確認し,設置
後1年毎に4回の周期(3ヶ月に1回の周期)で定期点検を行う。
h) “[1]”は,産業用途のプロセス冷却を示す。
i) “[2]”は,産業用途の空調を含む。
30
新冷媒への転換推進-機器毎の冷媒代替技術の現状
普及難
アンモニア
二酸化炭素
空気
大型冷凍倉庫・超低温冷凍
新冷媒?
現場設置型
二酸化炭素?
業務用空調
・冷媒充填量大
製品化していない領域
二酸化炭素
新冷媒?
アンモニア
中型業務用冷凍
冷蔵
二酸化炭素?
ルームエアコン
二酸化炭素
製品化したが十分に普及していない領域
-60
-40
産業用冷凍
・メンテナンス必要頻度大
新冷媒
カーエアコン
有力な代替冷媒を検討中
自動販売機
(加温)
自動販売機
イソブタン
イソブタン
(冷却)
二酸化炭素
二酸化炭素
二酸化炭素
イソブタン
普及している領域
給湯
家庭用冷凍冷蔵庫
-20 -10
0
10
20
40
60
空調(代替難)
冷凍・冷蔵
加熱
工場出荷型
・冷媒充填量小
・メンテナンス必要頻度小
普及容
易
31
新冷媒への転換推進-冷媒代替に係る研究開発プロジェクト
(1)機器システム開発
○ノンフロン型省エネ冷凍空調システム開発
(PL:飛原英治 東京大学教授
平成17~22年度、平成22年度予算額:7.7億円)
低温室効果の冷媒を用いつつ、従来のフロン冷媒機よりも省エ
ネルギー化を図る冷媒、機器システムの開発を実施。
これまでに、アンモニア-ブライン二元系冷媒、CO2冷媒を用
い、従来フロン機に比べ10%以上の省エネを実現する、別置型冷
凍・冷蔵ショーケースを開発。
現在、低GWP冷媒の家庭用エアコンを開発中。また、産業技術
総合研究所(安全科学研究部門)を中心として、冷媒の物性、安
全性評価を実施。
開発例:アンモニア-ブライン二元冷媒
のショーケース・空調システム
(2)技術実証・現場適用研究
○代替フロン等排出削減施設等導入促進事業(平成22年度予算額:9.6億円)
代替フロン等3ガスの排出削減の資する先導的な技術実証
等の取組に対し、一定規模(1/3~2/3)の補助を行う。
産業分野(半導体・液晶製造等の除害技術等)に加え、本
年より別置型ショーケース等のノンフロン化技術についても
支援。
対象例:CO2冷媒の冷凍ショーケース
出典;地球温暖化防止対策小委員会
第1回冷媒対策WG
配布資料2より
32
新冷媒への転換推進
新世代冷媒の条件
安全性
• 毒性がない
• 可燃性リスクが尐ない
環境性
• オゾン層破壊係数=0
• 温暖化係数極めて低い
注)
性能
• LCCPが優れている
• 冷房時性能が同等程度
廃棄時冷媒回収
漏れ
注)LCCP(Life Cycle Climate Performance)
機器使用によるCO2
冷媒製造時の
CO2排出
機器使用による
冷媒破壊時の
CO2排出
冷媒漏えい
33
新冷媒への転換推進
冷媒に要求される条件
長期に渡り分解や変質を起こさない
化学的性質
装置の各材料を腐食しない(絶縁含む)
冷凍機油や潤滑剤と反応しない
安全性・環境性
毒性がない
可燃性や爆発性がない
ODP/GWPが小さい←(大気寿命が短い)
熱物性
適度な沸点と臨界点/適度な蒸気圧
蒸発潜熱が大きい
蒸気の熱容量(比熱)が小さい
粘性が小さく・熱伝導率が大きい
その他
冷凍機油との相溶性が大きい
電気絶縁耐力が大きい
経済性が高い
34
新冷媒への転換推進
冷媒に要求される条件
超臨界
限られた温度帯で使用可能
低GWP冷媒
CO2
- 高燃焼性
- 毒性
高リスク
使用出来る機器は限定的である
微燃焼性
リスクアセスメントが必要
日本の安全法との整合が必要
35
新冷媒への転換推進
燃焼テスト結果
高燃焼性の例
微燃焼性の例
プロパン
R32
R152a
36
冷媒排出対策に係る日冷工から国への要望
37
要望1. バンク対策
市場バンクからの排出は今後大幅に増加して行く。現在の回収破壊法下での回収率は
低迷しており、使用時排出係数も予想を上回るものであった。これらの対策として、以下
の施策を要望する。
一定以上の冷媒充てん量を有する設備に対して、設備の管理登録制度・定期点検制
度・補充量履歴の記録等義務化を行う法制度の検討。これらの法制度化を前提にし、産
業界(日冷工)では、制度の効果評価を目的にした来年度からの実証モデル事業を関係
団体と協力して実施する予定であり、国においてもバックアップを要望する。
これらについては、日冷工だけではなく、日設連・冷凍学会の協力が期待できる。さらに
ユーザーあるいはその関連団体の参加を希望する。
38
要望2. 冷媒転換可能なものに対するインセンティブの付与
現状、冷媒転換候補が、可能性としてあるものに対して、広範且つ積極的なインセン
ティブを要望する。
特に、使用時の排出係数が多いHCFCからの転換は、排出削減に大きく寄与する。こ
れらの機種の多くは、冷媒転換の結果、倍以上の設備コスト増加と伝えられ、設備更新・
新設等の場合の補助を実施していただきたい。
例)業務用冷蔵庫・内蔵形ショーケース→R600a、CO2 等
別置形ショーケース→CO2 等
冷凍倉庫→アンモニア、CO2 等
39
要望3. 微燃性冷媒の安全性評価の確立と国内他法規との整合
今後、カーエアコンをはじめとして、HFO-1234yf,ze,R32など、微燃性冷媒の使用を余
儀なくされる場合が考えられる。これらの物性・安全性評価やその規格化は、産業界とし
て積極的に取組んでいくが、民間のみで全てを実現することは困難であり、行政の積極
的なバックアップをお願いしたい。
①諸外国あるいは国際規格の動向調査および国際規格等制定に向けたバックアップ。
(日本意見が反映されるよう)
②安全性評価と使用規格の確立
③国内他法規(保安法など)との整合
40
要望4. 冷媒代替の開発支援
前項とも関連するが、基本的な対策は低GWPあるいは自然冷媒などへの冷媒代替に
ある。ただし、排出係数の低い空調系では2020年時点での冷媒代替による排出削減は
限定的と考えられるが、早いうちから対策を講じることは2020年以降を考えれば必須で
あり、産業界としても冷媒代替に向けた研究開発が社会的責任であり全力で取り組んで
いきたいと考える。
ただし、冷媒代替開発は多額の費用や大学・研究機関まで含めた先端技術の結集が必
要であり、民間独力では難しい分野。このため、今後もナショナルプロジェクトとしての開
発推進を希望する。
41
御清聴ありがとうございました!!
42
Fly UP