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残華 淳彦 - APDD 医薬品開発支援機構
RI標識体の品質保証に関する考え方 武田薬品工業㈱ CMC戦略部 残華淳彦 Phase 1臨床試験における3シナリオ Scenario 1. Exploratory Phase 1 Clinical Study Clinical studies of type I Approach 1&2 in ICH-M3 Guideline DMPK information available Exploratory Scenario 2. Screening Phase 1 Clinical Study Clinical studies of type II Approach 3 in ICH-M3 Guideline Pharmacological information available Scenario 3. Conventional approach (NOAEL approach) Approach 5 in ICH-M3 Guideline = up to MTD in human would be possible) Developmental Exploratory Phase 1 Clinical Study 臨床試験に用いら れるRI化合物は、こ の分類に属する Scenario 1. Exploratory Phase 1 Clinical Study Clinical studies of type I Approach 1 in ICH-M3 Guideline Microdosing • less than 100μg, 1/100 pharmacological dose • no need to clarify some toxicological aspects Unable to directly proceed to Phase 1 repeated studies Very limited toxicological evaluation • no non-rodent evaluation • no repeated dose studies (extended single dose) ; API needed is less than 100g Human ADME information available • PK profile could be estimated • absolute BA could be clarified 治験薬GMP省令 厚生労働科学特別研究分担研究 報告書 分担研究者 国立医薬品食品衛 生研究所 薬品部 檜山行雄 探索的臨床試験における被 験物質の品質確保について ― 探索的臨床試験における 品質保証の方針 ― 研究協力者 清原孝雄(医薬品医療機器総合機構) 古田土真一(田辺製薬) 残華淳彦(武田薬品) 松木滋(キリン) ファルマ・ソリューションズ㈱ 資料より 厚生労働科学特別研究分担研究報告書より “開発候補の選定”を探索的治験の目的と捉えれば、探 索的治験の被験物質においては『将来の市販製品への 一貫性又は同一性』の必要は無いと考えられる。又『治験 の信頼性の保証』については、当該治験そのものの結果 の保証を考慮すれば良いこととなる。 探索的臨床試験に含まれるマイクロドーズ(MD)臨床試験 の場合、薬物の測定は、accelerator mass spectrometry (加速器質量分析法)、positron emission tomography (PET、陽電子放射断層撮影法)あるいはLC/MS/MS 法 (液体クロマトグラフィー・タンデム質量分析法)などの超 高感度薬物測定法を用いる。従って、投与される標識体 は、ヒトに薬効も毒性も生じないごく微量である。 法規制から見たMicrodosing(Scenario 1)試験 Toxicological Evaluation in Animals Phase I Phase III Phase II Launch Process Validation consistency in quality Toxicological Evaluation in Animals Phase O Phase I Phase II Phase III Launch Process Validation Microdosing ; No Consistency 品質の一貫性は問わ れない Time Line of Microdosing Based on our estimation, 6 month would be enough to make IND filings RI標識体に求められる品質保証 臨床試験について;新しい方向付け 求められるもの=被験者の安全性 Microdosing 臨床試験について 実施用件 前臨床試験 臨床試験を上回る(期間、暴露量) GLP Tox: extended single dose study 品質保証 品質の一貫性; 品質についてはベリフィケーションで 1回ポッキリの臨床試験 Microdosing 臨床試験結果を根拠に実施される臨床試験はない 患者安全性担保根拠Dataとはならない。 バリデーション vs. ベリフィケーション 「バリデーション」 臨床試験段階のステージアップにおける被験者安全性は、前段階 での臨床試験結果+前臨床試験結果により保証される(=動物か らのヒト予測+ヒトでの結果により、次の段階の臨床試験での安全 性を確実に推定する) 。 Point 1.品質の一貫性 開発初期から後期への開発段階を通して,品質が同一 例1.不純物 0.1%を超える不純物についてはコントロールが必要 例2.治験薬物理的性質 結晶形等、薬物動態に影響を与える物理的性質は一貫性が必要 バリデーション vs. ベリフィケーション 「ベリフィケーション」 「ベリフィケーション」とは,この事後の検証を行うことであり,またその 手法を指す。なお,その手法や判断方法は,探索的臨床試験の種類, 手法により異なるため,個別の判断が重要となる。 事後の検証とは,製造した製品が設定どおりの品質であることを確 認すること,言い換えれば,使用目的に合った品質であることを確認 することである。分析方法も,妥当と考えられるものであればよく, ロットを通じての整合性をもって品質を出せるほどの能力が無くともよ い。 Point 1.1回ポッキリの製造、1回ポッキリの投与における品質保証 2.個別の判断とは?=会社が臨床試験に責任が取れること 判断基準:上記記述(青字)を参照 探索臨床試験に求められる要件;概要 探索臨床試験(Scenario 1)における基本的GMPの考え方 項目については、基本的に通常のPhase 1試験と同一である (ICH Guideline通り)。よって、全工程がGMP適応範囲である。但 し、探索臨床試験では、被験者の安全性が担保される限りにお いて実施が許可される。 前提:薬効が出ないレベルでの投与である。 被験者の安全性担保 前臨床試験による安全性担保:求められるGLP Tox試験 CMCにおける品質保証 責任所在の明確化・・・・依頼側QAの承認が必須 (QAの承認要件>>Guideline) 探索臨床試験に求められる要件;QA承認:概要 探索臨床試験(Scenario 1)における基本的GMPの考え方 基本Concept: 薬効も毒性も現れない臨床試験である。 QAが承認に求めるべき項目;品質保証 1.化合物に依存しない項目;ハード • 治験薬製造に必要な設備、組織、手順書; ⇒Guideline、Guidance参照 2.化合物に依存する項目;ソフト • Traceabilityのある製造記録 ;含む責任者の明確化、原料入手先、使用設備、その他 必ずしも製造法は完成されていなくとも良い。 品質は被験者安全性担保に影響を与えない。 • 妥当と思われる分析項目と分析結果 必ずしも分析法はバリデートされている必要は無い 品質の誤りは被験者安全性担保に影響を与えない。 • その他、試験の特異性に起因する項目;後述 RI標識体に必要なGMP-1. RI標識体に対するGMPの考え方;依頼者 項目については、基本的に通常のPhase 1試験と同一(ICH Guideline通り)。よっ て、全工程がGMP適応範囲である。但し、探索臨床試験では、被験者の安全性 が担保される限りにおいて実施が許可される。 前提:薬効も毒性も出ないレベルでの投与である。 前躯体;製薬会社で製造、標識体;CMOで製造 ⇒ Phase 1臨床試験治験原薬製造における中間体と同一の対応で問題ない RI標識体に必要なGMP-2. RI標識体に対するGMPの考え方;受託者 項目については、基本的に通常のPhase 1試験と同一(ICH Guideline通り)。よっ て、全工程がGMP適応範囲である。但し、探索臨床試験では、被験者の安全性 が担保される限りにおいて実施が許可される。 前提:薬効も毒性も出ないレベルでの投与である。 前躯体;製薬会社で製造、標識体(API);CMOで製造 責任所在の明確化・・・製薬会社のQAの承認が必須 (QAの承認要件>>Guideline) CMOで製造する標識体(API)について求められるべき項目 =製薬会社QAが承認に求めるべき項目;品質保証 • 治験薬製造に必要な設備(Where)、組織(Who)、手順書(How) Guideline、Guidanceに求められている項目への対応 ⇒ 依頼者側QA auditをパスすること • Traceabilityのある製造記録(What) 必ずしも製造法は完成されていなくとも良い。逸脱を逸脱と明記する。 ⇒ Master Batch Recordシステムの活用 • 妥当と思われる分析項目と分析結果 ⇒ 製薬会社との合意 RI標識体に必要なGMP-2. RI標識体に対するGMPの考え方;受託者 項目については、基本的に通常のPhase 1試験と同一(ICH Guideline通り)。よって、 全工程がGMP適応範囲である。但し、探索臨床試験では、被験者の安全性が担 保される限りにおいて実施が許可される。 前提:薬効も毒性も出ないレベルでの投与である。 前躯体;製薬会社で製造、標識体(CTM);CRO or CMOで製造 責任所在の明確化・・・製薬会社のQAの承認が必須 (QAの承認要件>>Guideline) CMO or CMOで製造する標識体(CTM)について求められるべき項目 • GMP適合のCold API(通常、Phase 1用API);製薬会社より供給 • GMP適合の標識体と標識体の比放射活性のコントロール • 標識化合物と非標識化合物の混合技術&含量均一性の保証 GMP要件ではないが、試験が成立するための要件;その他項目 • 会社契約の観点からの品質要求項目:HOT ADME data として充分な品質 標識体は不安定 ⇒CTM製造後、速やかに、精製(規格に適合)⇒CTM製造⇒投薬が望まれる RI標識体を含むCTM製造に必要なハード 投与形態 1.経口投与:GMP適合の経口投与用製造装置&製造 RI標識体のみ・・・Microdosing 複数化合物からの選択 PK課題の問題解決確認 RI標識体+推定臨床用量のCold 体・・・HOT ADME 分析:Conventional and/or AMS 2.iv投与:GMP適合のiv投与用製造装置&製造 RI標識体・・・iv投与; Microdosing 推定臨床用量のCold 体・・・経口投与 Absolute BA iv-Microtracer; Phase 2臨床試験開始前が望ましい BA問題の解決への指針が 得られる 必要に応じて早期に実施す べき臨床試験 注射剤に求められる環境管理 Environmental Requirement for Sterile drugs Requirement for Sterile Drug Please refer to http://www.pref.tokushima.jp/docs/2012022200182/files/mukin.pdf Key points 注射剤に求められる環境管理;Clean Bench Two Possible Systems; 1. Clean Bench 重要区域 Glade B Glade A 直接支援区域 無菌保証 注射剤に求められる環境管理;Isolator Two Possible Systems; 2. Isolator Glade A Glade C or Glade D シリンジ充填ラインアイソレーター外観 (テバ製薬㈱様) If the CTM preparation proceeds automatically without human support in isolator of closed system, Glade D is acceptable 封じ込め装置と封じ込め性能 近年、アイソレーターは、非常 に信頼性の高い設備となった 出典: http://www.airexx.co.jp/contents/isolater/ 21 HOT ADME試験の前倒しは、新薬 開発に役立つのか? HOT ADME試験で得られる物 Why Use a Radiolabelled Compound? 1. Mass Balance; 2. PK profile; 3. Drug Metabolism Studies; 4. Whole Body Autoradiography; 5. Absolute BA; Microdosing PK approach to candidate selection 6ヶ月/1 Cycle しかし、標識体製造後 有用と考えられる事例 標識体の製造が容易で ・複数候補品の中で代表化合物によ るPK確認 ・PK issueが解決していることの確認 CMCから見たMicrodosing PK Approachの課題 GLP Tox 結果判明後、Phase 1臨床試験前での実施は可能か? Microdosing臨床試験実施までのタイムライン CMC Workは、 標識位置は決定している場合でも、超最速パターンとして、、 自社+CMOの 1.標識化合物製造用原料の製造法確立、製造;6ヶ月 二重であること が避けられない 2.臨床試験用前駆体製造;6ヶ月(含COA, 安定性試験) 6M 3.標識体製造検討;1ヶ月 Animal HOT 4.標識体製造法、分析法移管;2ヶ月 ADME Data 2M 5.標識体製造見積もり作成ー発注;2ヶ月 1M 6.標識体製造ーCTM製造;1ヶ月 合計:9ヶ月+分析法構築 これを実現するためには、GLP Tox開始前に、標識位置、前躯体製造法、標 識体製造法を確立しておく必要がある。結果として、GLP Tox開始前に Microdosing臨床試験候補化合物を決定する必要がある。 ⇒ 複数化合物でこれに対応するのは、研究資源(ヒト、金)的に困難。 ⇒ Screening Phase 1試験にtimeline, cost両面で見劣りする。 ⇒ 非線形を示す場合は補正による推定が必要 : PKのみであれば、小規模の単回Phase 1試験の方が有利か? Drug Metabolism Studies; 有用性大 ヒト特異的代謝物のリスク ICH Guidance M3(R2) 薬食審査発0219第4号;厚生労働省医薬食品局審査管理課 「ヒトでみられた代謝物を非臨床試験で特徴づける必要があるのは、 その代謝物の臨床での暴露量が、投与薬物に関連する総ての物質の 暴露量の10%を超え、かつ、ヒトにおける暴露量が毒性試験での最大 暴露量よりも明らかに高い場合のみである」 ヒト特異的代謝物が一定量以上、発見された場合は、その代謝物の安 全性担保が得られるまで、次の臨床試験が実施できない。 ヒト特異的代謝物GLP安全性試験実施には API製造(0.5-1.0年)⇒13W以上のGLP Tox試験(1.0年) total:1.5-2.0年 ・・・甚大な開発の遅れ ⇒開発候補品の開発を断念せざるを得ない場合もある。 ヒト代謝物のプロファイル化(Conventional) 以前のRegulationに基づく標準的なSchedule 前臨床(GLP試験) Phase1 Single multiple Phase2 Phase-IIa 安価 非標識体を用いた代謝物 プロファイル解明(動物) 非標識体を用いた代謝物 プロファイル解明(ヒト) Phase-IIb 高価 標識体を用いた代謝物 プロファイル解明(ヒト) 時としてSurpriseと共に化合物がドロッ プする。莫大な研究開発費と時間の浪 費の後に。 正確なプロファイリング化 が初めて可能 ヒト代謝物のプロファイル化(New) 新しいRegulationに基づく理想的なSchedule 前臨床(GLP試験) Phase1 Single multiple 安価 非標識体を用いた代謝物 プロファイル解明(動物) Phase2 Phase-IIa Phase-IIb 高価 iv Microtracerを用いれば absolute BAの情報も得られる 標識体を用いた代謝物 プロファイル解明(ヒト) 実現に向けて ・緩和化されたRegulation要件の利用 ・最大のハードル⇒標識体のタイムリーな供給 なぜ新しいGuidelineに従えば加速化が可能か? month 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 GLP Tox 判明 API for Phase 1 QC/QA API more than 2,000g; for MRD if needed API: 500g; for SRD 2,000g; for SRD & MRD Phase 1, SRD HOT ADME Studies Phase 1, MRD preparation for clinical trial animal HOT ADME studies Process development for radio labeled API radio labeled API synthesis 初回製造APIがGMP 適合となる decision for HOT ADME Studies QC/QA radio labeled API stored under GMP conditions Microdosing & HOT ADME Studies Microdosing-AMS Major mega pharma and some Japan pharmaceutical companies tried Microdosing in early 2010, but the technologies failed to gain much attention to screen the candidates. Main issue; GMP radio labeled API Synthesis AMS analysis including methods Future Microdosing LC-MS/MS 5000 technologies allow us to confirm human PK profiles even using 100 μg of non labeled API. Future HOT ADME Studies before Phase 2 studies