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5学年国語科学習指導案「天気を予想する」

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5学年国語科学習指導案「天気を予想する」
国語科学習指導案
平成23年11月22日(火)第3校時
第5学年
授業者 中山 拓哉
1
単元名
説明のしかたについて考えよう
「天気を予想する」
武田 康男
(光村図書:5年 銀河)
2 単元の考察
(1) 学習指導要領における位置
本単元は小学校学習指導要領「国語」の中の以下に基づいて具体的に構成したものである。
第5学年及び第6学年
[C 読むこと]
(1) 読むことの能力を育てるため、次の事項について指導する。
ウ 目的に応じて、文章の内容を的確に押さえて要旨をとらえたり、事実と感想、意見など
との関係を押さえ、自分の考えを明確にしながら読んだりすること。
オ 本や文章を読んで考えたことを発表し合い、自分の考えを広げたり深めたりすること。
[伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項]
(1)イ 言葉の特徴や決まりに関する事項
(オ)文章の中での語句と語句との関係を理解すること。
(2) 児童の実態
(略)
(3) 教材観
「天気を予想する」は、児童にとって身近でありながら、その仕組みはよく知られていない天気予
報を題材としている。天気を予想する方法を知ることで、科学技術の進歩が生活にもたらすよさを理
解することができるであろう。後半、科学技術の進歩によっても予測しづらい現象があることが明か
される。二次的な情報なしで生活することが難しい現代であるが、それはあくまで二次情報で限界が
あると理解することは、メディアリテラシーとしても重要である。身の回りの自然と人間の関わりを
もう一度確かめる学習ともなるだろう。
本教材には、全体を覆う一つの大きな問いは存在せず、一つの問いに対する答えの中から新たな問
いが生まれるという関連性を持って、問いと答えが3回繰り返される構成となっている。読み手の思
考の流れに沿いながら、自分の主張へと徐々に論の方向性を近づけるような展開であるといえる。筆
者の考えについて、自分なりの感想を持つことを基軸とし、文章の構成、表・写真・図・グラフの効
果的な使用、数値を挙げての説明など、説明のしかたについても読み取り考える学習が位置づけられ
ている。文章の内容を的確に押さえて要旨をとらえたり、事実と感想、意見などとの関係を押さえ、
自分の考えを明確にしながら読み、それを受けて考えたことを発表し合い、自分の考えを広げたり深
めたりすることが主な指導内容となる。
「言語の特徴やきまりに関する事項」として、語と語のまとま
りや、接続のしかたなどといった文の骨組みを理解させるようにしたい。
-5年国語・ 1 ―
(4) 教材の系統
〈第5学年〉
新聞を読もう
・編集の仕方や記事の書き方に
目を向けて新聞を読む。
〈第4学年〉
大きな力を出す/
動いて、考えて、また動く
アップとルーズで伝える
・写真と文章を対応させて
読み、説明の工夫について
考える。
〈第6学年〉
見立てる/生き物は円柱形
・文章の書かれ方や文章構成に
着目して要旨をとらえる。
天気を予報する
・ 文章構成、図・表・グラフ・
写真の意図を考え、説明の
工夫をとらえる。
・ 説明の工夫をとらえる。
ウナギのなぞを追って
感情/
生き物はつながりの中に
・ 文章の構成をとらえ、
筆者が文章を書いた目
的を考える。
・
『鳥獣戯画』を読む
・ 説明のしかた、表現に
着目して読む。
グラフや表を引用して書こう
・グラフや表を使って、自分の
意見を書く。
ゆるやかにつながる
インターネット
・ 筆者の説明・挙げている例を
自分に身近な例に置き換え
て読む。
3 目標
・ 前半部分と後半部分の書かれ方の違いに着目し、筆者が伝えたいことを考えながら読むことがで
る。
・ 筆者が伝えたいこと、論の進め方、図表などの活用について感想を発表し合い、自分の考えを広
げたり深めたりすることができる。
・ 文章の中での語句と語句との関係を理解することができる。
4 評価規準
B規準:おおむね満足できる状況
A規準:十分満足できる状況
・題材、筆者の考え、文章の書かれ方に ・題材、筆者の考え、文章の書き方に興
興味を持って読んでいる。
味を持ち、進んで読んでいる。
・筆者が事例、理由や根拠として挙げて ・筆者が事例、理由や根拠として挙げて
いる事実を読み取っている。
いる事実を考えながら読み取ってい
・筆者の主張、根拠を自分なりに評価す
る。
読む能力
る観点を持ち、筆者の主張について意 ・筆者の主張、根拠を自分なりに評価す
見を表している。
る観点を持ち、筆者の主張について意
見を表している。
・語と語の関係に気をつけることで、文 ・語と語のまとまりや文章の構成、段落
言語についての
の意味がとらえやすくなることに気
相互の関係について理解している。
知識・理解・技能
づいている。
関心・意欲・態度
-5年国語・ 2 ―
5 生徒指導の視点
①「自己決定の場を与える」
・考える場面では一人一人が自分の考えを持てるように時間を確保し、ノートに書かせる。
②「自己存在感を与える」
・グループの中や学級全体で、自分の考えを発表できるような場面を多く作る。
③「共感的人間関係を育てる」
・グループや学級全体で交流するときは、友達の考えをしっかりと聞き、自分の考えと比べて深めた
り広げたりしていく。
6 指導方針(○番号:生徒指導の視点、
二重線部分:校内研修とのかかわり)
・ 一人一人が自分の考えを持てるように、考える時間を十分確保し、ノートに書かせる。①
・ グループや学級全体で自分の考えを発表し合い、交流することで自分の考えをさらに広げたり深
めたりしていく。②
・ グループで交流する場面では友達の考えと自分の考えを比較しながら、お互いが自信を持って発
表できるようにし、共感し合える雰囲気作りを心がける。③
・ 全校で取り組んでいる音読カードを使い、教科書の文章を毎日繰り返し読ませることで、大体の
内容をとらえさせる。
・ 難語句が多用されているので、わからない言葉は国語辞典を使い調べさせ、意味がわかるように
させる。
・ 理科「雲と天気の変化・台風」
、社会科の教科書や地図帳の「表やグラフ」など、他教科との関連
や既習事項を想起させる。
7 指導・評価計画 (全7時間) 努・・・努力を要する児童への手立て
過程 時間
ねらいと主な学習活動
指導上の留意点
具体の評価規準
「天気を予想する」を読んで感 ・天気や天気予報に関する既有
の知識や経験を交流するこ
想を発表し、単元の学習課題を
とで、読みの構えを作る。
[関心・意欲・態度]
立てて、学習の見通しをもとう。
・筆者の表現の工夫について取 天気や天気予報について、
① 天気に関わる経験、天気予
り上げ、単元の学習課題へと 自分の知っていることを
第
報について知っていること
つなげるようにする。
話し、興味を持って文章を
1 1
などを発表しあう。
・筆者の表現の工夫に着目する 読んでいる。(発表、ノー
次
② 「天気を予想する」を読み、 学習であることを確認する。 ト)
初めて知ったこと、興味を 努初めて知ったところ、面白い
もったことなどについて、
と思ったところなどに、線を
感想を書き、交流する。
引きながら読ませる。必要に
③ 単元の学習課題を設定し、
応じて、理科や社会科での関
見通しをもつ。
連する学習を想起させる。
・3つの問いと答えを書き出
[読む]
書いてある内容と、表現の工
2
し、整理させる。
3つの問いと答えを見つ
夫に着目して、くわしく読も
け、それぞれの関連を読み
う。
取っている。(ノート、発
④ 文章中の3つの問いと答え
表)
第
の関連を考える。
2
次
3 ⑤ 筆者が表・写真・図を用い ・文章に書かれている説明との関 [読む]
本
た意図を考える。
係で、資料が用いられている意 表・写真・図の使い方につ
時
図とその効果を考えさせる。
いて、筆者の意図やその効
努 図表があるときとないとき 果に気づいている。
(ノー
とを比べながら考えさせる
ト、発表)
-5年国語・ 3 ―
⑥ 文章中にグラフ・数値が用 努数値のない説明を想起させ、 [読む]
いられることの効果を考え
考えさせる。
グラフ、数字の使い方につ
る。
・自分の経験や知識を基に、筆 いて、筆者の意図やその効
4 ⑦ 筆者の考えの根拠となって
者の挙げた事実の根拠とし 果に気づいている。
(ノー
いる事実について考える。
ての妥当性を吟味させる。
ト、発表)
5
・第10段落の内容と、それに
至るまでの考えの道筋をま
とめる書き方を紹介する。
・考えを書きまとめてから発表
させるようにする。
努 書きまとめるのが難しい場
合には、第十段落にある筆者
の主張と、その考えに至るま
での考えの道筋を取り上げ
てまとめさせる。
[読む]
筆者の考えとその根拠と
なる事実をとらえ、筆者が
伝えたかったことを書き
まとめている。
(ノート)
・文章中の叙述を取り上げ、語
と語のまとまりや接続のし
かたについて考えさせる。
・図・表・グラフ・写真が使わ
れている文章を前もって探
し、用意させておく。
・図・表・グラフ・写真を用い
ることの効果や用い方をグ
ループでまとめさせる。
⑩ 教科書P137を読み、語 努単純な例文を示し、既習の学
7
と語のまとまり、接続のし
習を想起させる。
かたを確認する。
⑪ 身近なものから、図・表・
グラフ・写真が使われた文
章を探し、それらの資料の
意図や効果について考え
る。
⑫ 図・表・グラフ・写真を使
った説明の効果について整
理する。
本時の学習
授業改善の視点
[言語についての知識・理解・技能]
語と語のまとまりや、接続
のしかたについて理解し
ている。
(発表)
筆者が伝えたかったことを
まとめ、自分の考えを発表
し合おう。
⑧
第
3
次 6 ⑨
第
4
次
8
筆者が伝えたかったことに
ついて書きまとめ、発表す
る。
教科書P136に示された
3つの観点に沿って、感想
を発表し合う。
・語と語のまとまりや文の
骨組みについて考えよ
う。
・身近にある図・表・グラ
フ・写真が使われた文章
から、それら資料の意図
や効果を考えよう。
[読む]
3つの観点に沿って、自分
の考えを書いている。(ノ
ート)
[読む]
図・表・グラフ・写真を使
った説明の効果を整理し
ている。(ノート)
考える視点をはっきりさせ、グループで交流させることで一人一人が考えを深めたり、広げたりさせ
れば、文章以外の資料を用いた筆者の意図やその効果に気づくことができるであろう。
(1) ねらい
表・写真・図の資料を用いて説明することの有効性に気づく。
(2) 準備
教科書・ノート・付箋・プロジェクター・実物投影機・パソコン・
-5年国語・ 4 ―
(3) 展開
指導上の留意点
評価項目と方法等
(◎:生徒指導の視点
:校内研修とのかかわり)
1. 前時を想起するととも
◎2人組みで(○読み、段落読みなど自分
に、本時のめあてをつ
たちで決めて)音読をさせる。早く読み
かむ。
10
終わった組は、一人で黙読する。
・ 全文を音読する。
・本時のめあてをノートに丁寧に書き、関
分
・ めあてをノートに書く。
心を持たせる。
筆者が、文章以外のいろいろな資料を使って説明した意味やそのよさを考えよう。
学習活動
時
2.文章以外の表現の工夫
や効果をノートにまと
める。
〈予想される反応例〉
工夫
・ 表
・ 写真
・ 図
・ グラフ
・ 数値(数字)
3.個人で考えたことをグ
ループで交流する。
〈予想される反応例〉
どんな効果があるのか
・表があると「本当にそう 30
だ。
」と確かめながら読む 分
ことができる。
・写真は、読む人が、
「どん
なものなのか」と思いそ
うなものを紹介するため
に使っている。
「こういう
ものだ」と知ってほしい
願いがあると思う。
・予想図は、文章だけだとよ
くわからないけど、2つの
図を例として載せること
で、イメージがつきやすい。
4.ノートをもとに、学級
全体で話し合う。
5.話し合って新たに気づ
いたことや考えたことをノ
ートにまとめる。
5
分
・ 前時に学習した文章構成も説明のしか
たの工夫の1つであることを想起さ
せ、文章以外の資料に視点を絞り、発
言させる。
・ ノートの表に、用いられている表やグ
ラフ、写真、数値(数字)を段落ごと
に記入しておく。それを用いることで
どんな効果があるのか考えさせる。
・ 表を例に挙げ、その効果やノートへの
書き方を全体で確認する。
・ 本時は、表、写真、図に絞って考えさ
せる。
努 表・写真・図があるときとないときと
を比べながら考えさせる。
◎
◎
・
・
・
グループ内で自由に交流しあい、自分
の考えに自信を持たせたり、自分が気
づかなかった新しいことに気づかせた
りする。
お互いの考えを聞きあい、シールをノ
ートに貼る。
自分と同じ意見・・・緑色のシール
気づかなかった意見・・・黄色のシール
全員が必ず自分の意見を話せるように
する。
◎ 多くの児童に発表させることで、自己
存在感を味わわせる。
・ 思考がだんだん高まるように低位の児
童から指名するように心がける。
・ 新しく知ったことだけをノートに書き
加えさせる。
・ 丁寧に書けるように時間を確保したい。
-5年国語・ 5 ―
[読む]
B 表・写真・図の使
い方について、筆者の
意図やその効果に気
づいている。
(ノート、
発表)
A 表・写真・図の使
い方について、筆者の
意図やその効果に気
づき、具体的に自分の
考えを入れ、まとめる
ことができる。
(ノー
ト、発表)
十一月二十二日(火)
天気を予報する
武田康男
-5年国語・ 6 ―
筆者が、文章以外のいろいろな資料を使っ
て説明した意味やそのよさを考えよう。
グラフ
数値(数字)
プロジェクターの投影画面
工夫
よさ
表
「本当にそうだ。
」と確か
めながら読 むことができ
る。
写真
読む人が、
「どんなものな
のか」と思 いそうなもの
を紹介する ために使って
いる。
図 ( 予 想 図 ) 二 つ の図 を 例 と し て 載 せ
ることで、 イメージがつ
きやすい。
板書計画
9
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