...

Untitled

by user

on
Category: Documents
32

views

Report

Comments

Description

Transcript

Untitled
みなさん、こんにちは。8 月は記録的な暑さが続きました。
ニュースでも連日報道されていましたが、本当に暑い月だった
と思います。この暑さの為に野菜の出来が悪く、相場も高い日
が続いています。8 月の後半からやや気温が下がりましたが、
今後生育に影響があるのではないかと懸念されています。その
中で今回は暑さや環境の変化で起こる野菜の生理障害につい
て少しお話したいと思います。野菜の生理障害は温度の過不足
や栄養分の過不足により起こります。温度について言えば先月
お話しましたように野菜にはそれぞれ生育に適した温度があ
り、低すぎても高すぎても障害がおこります。栄養分について
は野菜に必要な栄養素は 16 種類あると言われ、これらが多す
ぎても少なすぎても障害がでます。また例えばカリウムが過剰
だとカルシウム、マグネシウムの吸収が悪くなるといった具合
に互いに影響を与えて障害をおこす場合があります。その他に
はガス障害と言い、未熟な堆肥を使用した場合に発酵が進むと
ともにガスが発生し障害がでる場合があります。生理障害の代
表的な例としては白菜、キャベツにでる黒い点、ゴマと呼ばれ
るものがあります。これは肥料が多く結球期に雨が降り,いっき
に肥料を吸い上げたりした時に発生したり、収穫が遅れ固く結
球した場合に発生したりします。また大根の内部変色(青芯
症・黒芯症)も生理障害が原因と言われています。そのメカニ
ズムはまだ解明されていませんが、青くなるのは過湿、黒くな
る高温が大きな要因と言われています。その他、トマトの乱形
化や裂果は肥料の過多、乾燥の後の灌水、夜間の低温が、トマ
トが未成熟で白っぽくなるのはカリウムの欠乏が原因と言わ
れています。このように環境の変化が激しいとこれから出荷さ
れてくる野菜にはこれらの症状があらわれ品質が劣化してい
る可能性があります。私たちはそれらを吟味してできるだけ良
い野菜をお届するよう一層努力していきたいと思います。さて、
それでは今月のおすすめの野菜をいくつか紹介していきます。
蕪は大まかにわけてヨーロッパ型とアジア
型に分けられます。ヨーロッパ型の代表的
なものは関東一円に広がる小カブが有名で、
外皮は白く滑らかで肉質はやわらかいのが
特徴です。その他福井の山内カブは根の先
がとがった球形で皮が白く、青首で肉質は
固さがあります。アジア型の代表的なもの
は天王寺カブで扁球形で肉質が柔らかいの
が特徴です。
ギンナンはイチョウの果実で古来、精進料
理などの貴重なタンパク源として利用され
てきたそうです。デンプンやカロチンやビ
タミン C などが含まれています。中の実の
色は時間がたてば翡翠のような緑から黄色
に変わっていきます。殻つきの場合なかな
か目利きするのが難しいですが、小さいな
がらも重量があり、殻が欠けたりシミのな
い も の を 良 品 と 言 え ま す 。
食用花の代表的な菊の花はビタミン B1 と
B2 を含み、その香りには血液をサラサラに
して毒気を消す効能があると言われていま
す。大きい菊の花は食用菊と呼ばれ、山形、
秋田、青森で生産され、ほろ苦い繊細な味
が特徴です。小菊は愛知県が有名な産地で
70 年以上生産しています。独特の歯触りと
香りをもっています。
山椒には葉柄のつけ根に棘のある山椒と棘
がなく葉の大きいアサクラ山椒、両方の性
質を持つヤマアサクラ山椒があります。ま
た雄株と雌株があり,雄株からとる実を実
山椒と呼びさらにこの未熟な実を青山椒と
呼んでいます。また山椒の葉だけを利用す
るものを木の芽と呼んでいます。山椒の香
りの主成分はリモネン、
B―フェランドレン
で辛みの成分はサンショオールです。健胃、
吐きとめ、発汗作用があります。
日本では作茸、フランスではシャンピニオ
ン、イタリアではフンギと呼ばれています。
欧米ではきのこと言えばマッシュルームを
さすほど一番的です。白色のものやクリー
ム色、ブラウン色のものがあり、日本では
白色のものが一般的です。タンパク質は椎
茸の 2.5 倍でビタミン類も含まれています。
軸が伸びすぎず、傘の裏の膜が切れていな
いものを良品と言えます。
体当たりレポート
こんにちは伊藤です。まだまだ暑い日が続きそうですね。少しだけお盆休みがあったの
ですが、暑さに負けてしまい、ほとんど家で過ごしていました。早く涼しくなってほしい
ものです。
最近、とても珍しい南瓜に出会いました。7 月の体当たりレポートで「コリンキー」とい
う生で食べられる南瓜をご紹介させていただきましたが、同じく生で食べることのできる
「鈴かぼちゃ」という南瓜があるのです。
鈴かぼちゃとは、成熟する前に収穫される南瓜です。
大きさは一般的な南瓜に比べると小さく、坊っちゃん南瓜に近い大きさでしょうか。先
日ご紹介させていただいたコリンキーに比べると、南瓜らしい形をしています。
生で食べられるのは中の身の部分だけでなく、なんと皮、種まで食べられます。なので
ほとんど捨てる部分がありません。
鈴かぼちゃを手に入れることができたので食べてみました。普通の南瓜を切るように包
丁を入れてみたのですが、皮まで食べられるということもあり、皮が薄くて柔らかく、簡
単に切ることができました。そして、薄くスライスして食べてみたのですが、コリコリと
いうかポリポリというか、新しい食感で、サラダに入れると良いアクセントになりそうで
す。
味はというと、胡瓜などの瓜系の野菜に近いですが、少し甘味もあって美味しかったで
す。色味も綺麗なので、サラダにはもってこいの野菜ではないでしょうか。
この珍しい「鈴かぼちゃ」
、どこかでお目にかかることがあればぜひ一度お試しください。
Fly UP