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低エミッションオフロードエンジン技術開発

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低エミッションオフロードエンジン技術開発
2003
July
7
Petroleum Energy Center News
財団法人 石油産業活性化センター
ホームページアドレス http://www.pecj.or.jp/
編集・発行 財団法人 石油産業活性化センター 〒105-0001 東京都港区虎ノ門4丁目3番9号 住友新虎ノ門ビル
TEL 03-5402-8500 FAX 03-5402-8511
C
O
N
T
E
N
T
S
◆特 集 ■ 低エミッションオフロードエンジン技術開発…… 1
「次世代石油燃料大気改善研究開発」事業
◆トピックス 最近の動き …………………………… 12
■
■
■
■
■
第17回技術開発研究成果発表会開催
米ロ・エネルギー・サミット・エグゼキュティヴ・セミナーへの参加
新開発の軽油超深度脱硫触媒が実用化
低NOxバーナー公開燃焼実験開催
H14年度調査報告書一覧
特集 低エミッションオフロードエンジン技術開発
「次世代石油燃料大気改善研究開発」事業
技術開発の背景
我が国では大気環境の改善を目
と自動車燃料に関するJCAP研究や、
的に排出ガス規制をはじめとした
ボイラー等の石油燃焼機器の研究開
様々な施策が実施されてきました。
発(2002年11月号、2003年5月号にて
また今後ともさらに排出ガスのク
紹介)を進めていますが、今回は建
リーン化を進めることが求められ
設機械、産業機械、発電設備等の自
ています。
動車以外で使用する「オフロード用
当センターでは石油資源をクリー
エンジン」の排気ガスのクリーン化
ンで効率的に活用するための種々の
に関する研究開発についてご紹介し
研究開発を実施しており、エンジン
ます。
オフロードエンジンとは
オフロード用エンジンはトラッ
耐久性が要求されます。また、燃
ク、バス等のオンロード用エンジ
料も軽油の他に灯油、A重油さら
ンと比較して高負荷域で使用され
にはC重油といった重質油も使用
る比率が高く、使用条件が過酷で
されるエンジンがあります。
1
主なオフロードエンジンには図
も今年10月から特殊車両に対する規
1に示したように多様な用途、大
制が開始され、さらに今後は欧米の
きさの機器・設備があります。エ
基準を上回る規制が検討されてお
ンジンの種類もガソリンエンジン、
り、近い将来、オフロードエンジン
ディーゼルエンジン、ガスエンジ
についても自動車並みの排出ガス規
ンがありますが、排出ガスのエミッ
制が導入されることが考えられます。
ション対策で克服すべき多くの課
このような状況を踏まえ、石油
題を抱えるディーゼルエンジンに
燃料の性状がオフロードエンジン排
関する研究開発を行っています。
出ガスに与える影響を分析すると共
欧米ではすでにオフロードエン
に、排出ガスを一層クリーン化し燃
ジンに対する排出ガスの規制が進ん
料品質に適合したオフロードエンジ
でおり、その規制値も段階的に強化
ンの技術開発を目指して2002年度か
されつつあります。我が国において
ら本事業を開始しました。
図1
オフロードエンジンの用途
農・林業機械
(2∼40kW)
刈払機、チェンソー、
トラクター、田植機、
水ポンプ、バインダー、
コンバイン
発電機
(2kW∼数MW級)
携帯発電機、エンジンウェルダー、
可搬式発電機、定置式発電機、
コージェネレーション
建設産業機械
(20∼200kW)
コンバーター、コンクリートカッター、
ブルド−ザー、パワーショベル、
水ポンプ
産業用車両
(30∼100kW)
フォークリフト、除雪車、
軌道保線車
※ カッコ内は使用されるエンジンのおおよその大きさ(出力)を示します。
2
オフロードエンジンの排出ガス規制動向
我が国および欧米のオフロードエンジンに対する排出ガス規制の動きは表1
のようになっています。
表1 オフロードエンジンに対する各国の規制動向の概要
このように、各国で段階的に規制
低減に必要な燃料品質の見極めと、
が実施、あるいは検討されており、
エンジン技術の開発は緊急の課題
オフロードエンジンからの排出物
となっています。
3
大学・関連企業の技術を集結した研究体制
低エミッションオフロードエンジン技術開発の研究体制を図2に示します。
図2
低エミッションオフロードエンジン技術開発の研究体制
技術開発推進会議
技術企画委員会
技術開発小委員会
オフロード技術小委員会
オフロードエンジンWG
各研究 グループ(5グループ)
ディーゼルエンジンおよびその
また、各研究グループの研究者
燃料油に関する大学・企業等の研
によるワーキンググループ(WG)
究者、専門家からなる技術小委員
を定期的に開催し、個別テーマの
会で全体的な技術開発の進め方を
進捗状況の細部確認、データの詳
審議するとともに、開発の成果を
細検討、意見交換を行うことによ
確認し、総合的な研究管理を行い
り効率的に技術開発を進めていま
ます。
す。
研究項目−ディーゼルエンジンの高
効率を維持しつつ一層の排出ガスの
クリーン化を目指す
図3に研究開発項目を示します。
4
図3
研究開発項目
(可変システム利用による排ガスクリーン化燃焼
可変システム
グループ
システムの研究開発)
・対象:75∼130kWクラスの産業用エンジン
・電子制御燃料噴射装置、可変容量過給機、電子
制御EGRによる可変システムを適用
(内部EGRによる低排気エミッションディーゼル
エンジンの研究開発)
内部EGR
グループ
・対象:100kW以下の小型の建機、農機、発電機
用エンジン
・可変動弁機構を用いたEGRで熱効率と低排気エ
ミッションを両立
(システム統合制御による排ガス低減研究開発)
・対象:250∼350kWクラスの建機、産業用エ
技術
小委員会
統合制御
グループ
ンジン
・過給機、噴射系、EGR等の排ガス関連コンポー
ネントを可変化しこれらの設定値を統合制御す
ることにより排ガスをクリーン化
(等圧燃焼ディーゼルエンジンの研究開発)
等圧燃焼
グループ
・対象:1000∼2500kWクラスの発電用、コー
ジェネレーション用エンジン
・等圧燃焼技術により熱効率を向上しつつ、排ガ
スをクリーン化
(水利用層状噴射によるスモークレスディーゼル
層状噴射
グループ
(2003年度から研究開発開始)
エンジンの研究開発)
・対象:7.5MWクラスのエンジン(陸用発電、舶
用主機)
・重質油と水を層状に噴射することにより排ガス
をクリーン化
技術小委員会のもとに5つの研
ゼルエンジンについて排ガス中の
究グループがあり、それぞれ図3
NOx、HC、PM等を環境省規制案
に示した技術開発項目について実
および米国環境保護庁(EPA)の
用化を目指した技術開発を行いま
3次規制(TierⅢ)を満足するレベ
す。
ルまで低減することにあります。
技術開発の目標は小型から、中
大型に至る種々のオフロードディー
次頁から各グループの具体的研
究内容についてご紹介します。
5
可変システム利用による排ガスクリー
ン化燃焼システムの研究開発
建設機械用等の車両搭載ディー
れと並行して多気筒エンジン試験を
ゼルエンジン、産業機械用ディーゼ
実施し、目標値達成を目指します。
ルエンジン(75∼130kWクラス)に
また、補助手段としてのディー
おいて、環境省規制案および米国
ゼル微粒子除去装置(DPF)
、脱硝
EPAのTierⅢを満足しつつ、熱効率
触媒等の基礎試験を実施します。
も向上させた燃焼システムの開発を
目標にしています。
図4はこれらの要素技術部品を装
着した6気筒エンジンの計画図です。
そのため、2002年度は燃料噴射装
置、シリンダヘッド、燃焼室、過給
機等のキーとなる要素部品の設計・
図4
計画部品を装着した
6気筒エンジン
製作を行いました。この新開発エン
ジンで新規採用された部品、構造と
しては吸排気4弁シリンダヘッド、
高剛性クランク軸、高負荷対応ピス
トン、電子制御コモンレール式燃料
噴射装置が挙げられます。今後これ
らの装置の単体試験、改良およびそ
内部EGRによる低排気エミッション
ディーゼルエンジンの研究開発
100kW以下クラスの常時高い負荷
6
究を行っています。
で使用される小型のディーゼルエン
NOxを低減する手段としてEGR
ジンを対象とし、硫黄分が比較的高
(排気ガス再循環)があります。排
く、セタン価の低い燃料を使用して
出ガスをエンジンの外を通して給気
も低排気エミッションで、高効率な
に合流させる外部EGR方式は、温度
エンジンを開発することを目的に研
が下がるため燃料油中の硫黄分によ
る腐食、機関耐久性の劣化が問題と
とした燃焼改善技術の研究開発を
なります。本研究開発は給排気弁の
行っていきます。
開閉時期を変更することによりエン
図5
試作した単筒試験機関
ジン内部で排気ガスを給気に合流さ
せる内部EGR方式により低NOx化
を目指そうというものです。初年度
はEGRが機関耐久性に及ぼす影響に
ついて調査し、内部EGRの優位性を
確認しました。今後、単筒試験機に
よる試験を実施し、内部EGRを前提
システム統合制御による排ガス低減研究開発
従来小型エンジン用が中心であ
2002年度は可変ノズル付過給機
った可変ノズル機構付過給機を250
の設計製作を行い、今後はこの性
∼350kWクラスの中大型機に適用
能評価を進めると共に、EGRと噴
し、他の可変制御コンポーネント
射パターン変更が性能に与える影
(燃料噴射装置、EGRバルブ等)と
響の評価、燃焼・噴射系の制御パ
統合制御することにより、目標値
ラメータ最適制御ロジックの開発
を達成することを目指しています。
を進めていきます。
図6
研究開発エンジンシステム図
7
図7
可変ノズル付過給機
等圧燃焼ディーゼルエンジンの研究開発
大都市周辺地域で台数の多い1000
縮により燃焼時間を短縮し、燃焼改
∼2500kWクラスの機関を対象に、
善を図るシステム)を適用するため、
熱効率を向上しつつ、排出ガスのク
過給システム、電子制御式燃料噴射
リーン化を図ることで、コージェネ
システムを新たに開発します。また、
レーションの普及促進を図ることを
排出ガス中のNOxを還元するとと
目標として研究開発しています。
もに未燃分を除去するための再燃焼
このクラス(出力、回転数)の
エンジンでは初めて等圧燃焼システ
システムを採用することにより、目
標達成を目指しています。
ム(混合気形成の促進、噴射期間短
図8
8
本技術開発における技術の概要
水利用層状噴射によるスモークレス
ディーゼルエンジンの研究開発
重質油、A重油を燃料とする出
り、A重油を用いることなく、ク
力7.5MWクラスの陸用発電、舶用
リーンな燃焼を達成しようとして
主機向け中速4サイクルディーゼ
います。
ルエンジンにおいて高い熱効率を
本システムは油中に水をあらか
保ったまま、低NOx化とばいじん
じめ均一に分散させて燃焼するエ
低減を達成することを目標に研究
マルジョン燃焼等の水利用システ
開発を2003年度から開始しました。
ムと比較して、水噴射時期、噴射
以前の当センターの研究開発で
方向等の自由度が増すことで、
得られたA重油、重質油、水の3
NOx、ばいじんの低減に最も有効
種層状噴射システムによる燃焼改
な時期、場所での水利用を可能と
善を更に一歩進め、重質油と水を
することを特長としています。
別のノズルから噴射することによ
図9
水利用層状噴射システム概念図
9
研究開発を進めていきます。
究グループはお互いに連携を取りつつ、
スケジュールを示したものです。各研
図10は各研究グループの概略の研究
の5年間を予定しています。
本事業は2002年度から2006年度まで
研究計画
スケジュール
グ統
ル合
ー制
プ御
グ内
ル部
ーE
プG
R
グ可
ル変
ーシ
プス
テ
ム
過給・給排気システム
エンジン試験
改良
作動確認
設計製作
高効率化研究
低排気エミッション化研究
吸排気動弁機構設計製作
補助手段基礎試験
エンジン試験
燃料噴射装置基礎試験
基本計画
2004
電子制御燃料噴射装置単体試験
2003年度
過給機、可変ノズルの改良設計・製作
性能・排ガ
高圧力比 過給機・可変ノズル機構等の採用、給排気タイミング適正化
過給機等の設計・製作
EGRが機 関耐久性に与える影響の調査、EGRを前提とした燃焼技術開発、燃焼改善
EPF、脱硝触媒装置等の評価試験
多気筒エンジンによる燃料噴射装置、過給機、EGR等の
計算・設計
20 02年度
図10 低エミッションオフロードエンジ ン技術開発の研究計画
ト ピ ッ ク ス
第17回 技術開発研究成果発表会開催
−102件の研究成果を発表−
去る6月4日、霞ヶ関ビル33階
硫黄化を中心とした超クリーン石
の東海大学校友会館において、
「第
油系燃料製造技術、利用面では既
17回技術開発研究成果発表会」を
に内外で高い評価を得ているJCAP
開催しました。
Ⅱの大気モデル開発等を重点分野
出光理事長の開会挨拶に続いて、
資源エネルギー庁石油精製備蓄課
も盛況を博し、会場が狭く感じる
長の野中様より来賓挨拶を頂戴し、
ほど多くの方に聴講していただき
その後、4会場に分かれて、口頭
ました。ポスターセッションでは、
発表32件とポスターセッション70
発表件数が昨年度より増加したた
件、合わせて102件の研究成果の発
め2会場での実施といたしました。
表を行いました。これら発表のほ
また、最新技術紹介ビデオでは、
か、当センターが制作した最新技
最新版「地球で深呼吸 ∼クリー
術紹介ビデオの上映も別会場にて
ン燃焼技術の開発∼」と「よりよ
実施いたしました。今回も約330人
い大気をめざして」を上映しまし
という多数の参加者があり、熱心
た。
な発表と活発な質疑応答が行われ、
今後の成果発表会をより良くし
盛況のうちに無事終了することが
てゆくため、今回も参加者の方々
できました。
に発表会に関するアンケートにご
今回の口頭発表の特徴は、環境
協力いただきました。皆様から寄
問題に対する当センターの積極的
せられましたご意見・ご要望につ
な取り組みを紹介するために、第
いて、十分検討し、今後の発表会
1会場を「石油系燃料の製造に係
運営に役立てていきたいと考えて
わる技術」に関連するセッション、
おります。
第2会場を「石油系燃料の利用に
係わる技術」に関連するセッショ
ンとし、製造面ではガソリンの低
12
としたことです。各セッションと
なお、今年度の発表内容は、以
下の通りです。
1.口頭発表
第1会場<阿蘇の間>
・開催挨拶
【午前の部】
・超クリーン石油系燃料製造技術
開発
【午後(前半)の部】
・触媒・プロセス効率化技術開発
・生産システム高度化技術開発
【午後(後半)の部】
・残油・副生物の有効利用・高度
処理
第2会場<朝日・東海の間>
【午前の部】
・JCAPⅡ、
内燃機関関連技術開発
(1)
【午後(前半)の部】
・内燃機関関連技術開発
(2)
・燃料電池関連技術開発
【午後(後半)の部】
・燃焼機器関連技術開発
2.ポスター発表
第3会場<望星の間> 49件のポスター展示
第4会場<三保の間> 21件のポスター展示
(主にPEC石油基盤技術研究所テーマ)
3.ビデオ放映
第5会場<有明の間>
「地球で深呼吸 ∼クリーン燃焼技術の開発∼(平成14年度制作)
」
「よりよい大気をめざして(平成13年度制作)
」
13
米ロ・エネルギー・サミット・エグゼキュティヴ・セミナーへの参加
−成長著しいロシアの石油・ガス部門について活発な議論−
6月17、18日の2日間、モスクワで
の問題、近代化する企業経営、ロシ
「米国・ロシア・エネルギー・サミッ
アの外交政策への影響及び米ロ間の
ト・エグゼキュティヴ・セミナー」
今後の協力推進に関する発表、議論
が開催されました。これは当セン
が活発に展開されました。中でも、
ター、米国ライス大学ベーカー研究
エネルギー・セキュリティの観点か
所及びカーネギー国際平和財団の共
らも日本が注目する、極東向け原油
催によるもので、日本、米国、ロシア、
パイプライン敷設計画に関して様々
英国等から約80人の参加者が集まり
な意見が出され、日本側も積極的に
ました。日本からは日本エネルギー
議論に参画しました。
経済研究所、電力中央研究所及び当
昨年10月にヒューストンで第1回
センター、米ロからは、政府高官
米ロ・エネルギー・サミット(ベー
(次官級)
、エネルギー企業最高幹部、
カー研究所が事務局となった)が開
外交官(大使)、金融機関経営者、
催されており、第2回は本年9月末
エネルギー問題の専門家等が参加
にサンクト・ペテルブルクでの開催
し、セミナーの最後には、ジェーム
が検討されているようです。なお、
ズ・ベーカー元米国国務長官(べー
当センターは平成11年度よりベー
カー研究所名誉理事長)からスピー
カー研究所との間で、エネルギー問
チを頂きました。
題に関する共同研究を行ってきてお
セミナーでは、成長著しいロシ
り、平成15、16年度に関しては、ロ
アの石油・ガス部門に焦点が当てら
シアのエネルギー情勢全般に関わる
れ、今後の産出量見通し、パイプラ
テーマを設定しています。
インを中心とする輸出インフラ整備
極東向けパイプラインに関する発表を行う日本エネル
ギー経済研究所の兼清理事(右)
14
質疑をする日本エネルギー経済研究所の丹波顧問(前
駐ロシア大使)
新開発の軽油超深度脱硫触媒が実用化へ!
−コスモ石油坂出製油所の軽油脱硫装置に本年7月充填−
当センターはディーゼル車から
ることで難脱硫性硫黄化合物を効果
の排出ガスのクリーン化を図るた
的に除去することに成功しました
めに、高活性な軽油超深度脱硫触
(下図参照)
。開発触媒は既存触媒よ
媒の開発を進めております。この
りも20℃程低い温度で、かつ運転日
度、
「石油精製汚染物質低減等技術
数250日以上においても安定して硫
開発」として、新エネルギー・産
黄分50ppm以下の低硫黄軽油が生産
業技術総合開発機構(NEDO)よ
できることを確認しています。
り受託し開発した触媒をコスモ石
本研究開発は当センターの幸手
油株式会社坂出製油所の軽油深度
研究室が軽油超深度脱硫触媒の開
脱硫装置へ本年7月に充填するこ
発を担当し、島根大学と九州大学
とが決定しました。
が共同研究の形で開発を支援し、
本触媒の開発においては、結晶
産学が一体となり実施しています。
構造を多層化し脱硫活性点の絶対数
本年度はサルファーフリー軽油の
を増大させ、加えて異性化能の高い
製造を可能にする触媒の開発を進
固体酸(HY ゼオライト)を付与す
めています。
15
低NOx石油燃焼機器の普及を目指して、新開
発業務用低NOxバーナの公開燃焼実験を開催
−5月21日、29日− 石油基盤技術研究所において燃焼実験を公開−
当センターは、
(株)石油産業技
NOx化と高性能化を実現しました。
術研究所と共同で小型ボイラ等の
そこで、これらのバーナを小型
業務用小型燃焼機器に関する高効
ボイラなどの石油燃焼機器に適用
率・低NOx燃焼技術の開発を行っ
し、実用化を進めることを目的に、
てきましたが、この研究成果とし
バーナ燃焼試験の公開実験を開催
て、平成14年には東京都業務用燃
しました。公開実験は5月21日、
焼機器の認定基準の80ppmを大幅
29日の2日間行われましたが、両
にクリアーするバーナの開発に成
日合わせてボイラメーカーなど29
功しています。さらに、今般、より
社、約50名の参加があり、この技
安定的で汎用性の高い低NOxバー
術に対する関心の高さが伺われま
ナの開発に成功しました。具体的
した。
には、自己再循環型、分割火炎型、
16
これらバーナの普及が進めば、
濃淡燃焼方式の構造の異なる3種
わが国の大気環境改善に大いに寄
類のバーナについて、更なる低
与することになります。
平成14年度調査報告書一覧
平成14年度に当センターがとりまとめました報告書の一覧を掲載します。
(担当:企画調査部)
PEC-2002P-01
石油産業の現状と環境対応に関する調査報告書
PEC-2002P-02
環境規制等がもたらす我が国石油需要の展望と石油産業の対応に関す
る調査報告書
PEC-2002P-03
環境規制に対応するための暖房用燃料を中心とした中間留分製品体系
の導入に関する調査報告書
PEC-2002P-04
水素社会における水素供給者のビジネスモデルと石油産業の位置付け
に関する調査報告書
PEC-2002P-05
欧州独立系石油企業の経営戦略調査報告書
PEC-2002P-06
新規燃料油に対応した石油製品品質規制及び税制に関する調査報告書
PEC-2002P-09
装置産業における過剰設備削減・排気の実態調査報告書
PEC-2002P-10
最新の中東情勢とその国際エネルギー市場に与える影響に関する調査
報告書
PEC-2002P-11
環境対応型石油関連調査の概要
PEC-2002P-12
石油高効率システムの需要創出モデルによる効率利用の促進に関する
モデル調査報告書
PEC-2002P-13
平均的地方自治体における石油高効率熱主電従型電熱併給システム形
成事業適用モデル調査報告書
(担当:技術企画部)
PEC-2002T-01
軽質燃料油超クリーン化技術小委員会報告書
PEC-2002T-02
重質燃料油超クリーン化技術小委員会報告書
PEC-2002T-03
高度精製オイル製造技術小委員会報告書
PEC-2002T-04
オフロード技術小委員会報告書
PEC-2002T-05
石油資源有効利用技術小委員会報告書
PEC-2002T-06
生産システム高度化技術小委員会報告書
PEC-2002T-07
石油精製工程効率化技術小委員報告書
PEC-2002T-08
石油産業排出物処理技術小委員会報告書
PEC-2002T-09
高効率潤滑油製造技術小委員会報告書
PEC-2002T-10
石油利用機器効率化技術小委員会報告書
PEC-2002T-11
燃料改質技術小委員会報告書(石油利用機器効率化技術開発)
PEC-2002T-12
高度燃焼技術小委員会報告書(燃焼最適化技術WG)
PEC-2002T-13
技術開発事業評価報告書
PEC-2002T-14
第Ⅳ期技術開発事業成果概要報告書
17
PEC-2002T-15
石油精製設備のオンライン腐食モニタリング技術に関する調査報告書
PEC-2002T-16
港湾設備効率的利用に関する海底配管検査・補修技術に関する調査報告書
PEC-2002T-17
製油所においての究極のCO2削減対策に関する調査報告書
PEC-2002T-18
メンテナンスフリー化の要素としての重質原油中塩素分の除去技術の
調査報告書
PEC-2002T-19
石油産業の環境負荷軽減におけるマイクロリアクター技術の活用に関
する調査報告書
PEC-2002T-20
ナノ材料技術の石油精製プロセスへの適用に関する調査報告書
PEC-2002T-21
製油所システムの標準的OS・ネットワークセキュリティ確保に関す
る調査報告書
PEC-2002T-22
今後のVOC排出抑制への対応に関する調査報告書
PEC-2002T-23
石油精製環境対応のためのニューメンブレンテクノロジー適用に関す
る調査報告書
PEC-2002T-24
環境適合型低コスト廃触媒処理新技術に関する調査報告書
PEC-2002T-25
石油系燃焼炉灰からの有価物回収・高付加価値製品製造新技術に関す
る調査報告書
PEC-2002T-26
廃アミン類の環境低負荷集約再生処理システムに関する調査報告書
PEC-2002T-27
環境改善に対応した超クリーン燃料の製造および品質管理技術に関す
る調査報告書(FCCガソリンの省エネ型脱硫技術に関する調査)
PEC-2002T-28
環境改善に対応した超クリーン燃料の製造および品質管理技術に関す
る調査報告書(抽出技術を適用した超クリーン燃料製造に関する調査)
PEC-2002T-29
環境改善に対応した超クリーン燃料の製造および品質管理技術に関す
る調査報告書(分解系留分の環境低負荷利用に関する調査)
PEC-2002T-30
環境改善に対応した超クリーン燃料の製造および品質管理技術に関する
調査報告書(次世代環境対応型石油燃料の高度精製技術に関する調査)
PEC-2002T-31
環境改善に対応した超クリーン燃料の製造および品質管理技術に関す
る調査報告書(環境改善型プロセス開発のための革新的触媒基盤技術
に関する調査)
PEC-2002T-32
環境改善に対応した超クリーン燃料の製造および品質管理技術に関す
る調査報告書(超臨界流体を用いた環境負荷低減技術の最新開発動向
に関する調査)
PEC-2002T-33
環境対応オフロードエンジン用燃料の要求品質に関する調査報告書
(担当:JCAP)
PEC-2002AQ-03 排出量インベントリー統合化システム構築に向けた基礎調査報告書
PEC-2002AQ-04 平成14年度大気モデル海外調査報告書
PEC-2002JC-01 微小粒子計測に係わるクロスチェック技術報告書
PEC-2002JC-08 自動車から排出される未規制物質測定法調査報告書
18
PEC-2002JC-10 試験法動向調査研究会報告書
PEC-2002JC-12 平成14年度自動車用燃料研究成果報告書
(担当:技術業務部)
PEC-2002I-1
サウジアラビア製油所廃棄物再利用・モニタリング技術開発事業報告書
PEC-2002I-3
サウジアラビア製油所廃棄物再利用・モニタリング技術開発成果総括
検討会報告書
PEC-2002I-4
環境調和型燃料油添加剤・省燃費ディーゼルエンジン油の開発研究報告書
PEC-2002I-5
排出ガス規制に対応するディーゼルエンジン油に関する調査報告書
PEC-2002L-01
新燃料油環境調和型利用研究開発報告書
PEC-2002L-02
石油系定置式燃料電池システムの事業性に関する調査報告書
PEC-2002L-03
環境調和型新燃料製造触媒開発のための基盤技術に関する調査報告書
PEC-2002L-04
水銀等の問題調査報告書
PEC-2002L-05
水素インフラの規制緩和に関する調査報告書
PEC-2002L-06
自動車エネルギーに関する石油精製段階のLCAの調査報告書
PEC-2002L-07
オンサイト型水素製造法と水素ステーションの経済性に関する調査報告書
PEC-2002L-08
石油燃料機器クリーン・高度燃焼技術開発に関する成果報告書
(担当:石油情報プラザ)
PEC-2002IP-01 石油関連情報分析等調査報告書
PEC-2002IP-02 北米石油技術調査報告書
PEC-2002IP-03 アジア石油技術シンポジウム実施報告書
(担当:環境・安全基盤研究所)
PEC-2002I-2
米国各州の石油汚染土壌浄化対策の実態と考え方に関する海外調査報告書
PEC-2002I-6
平成14年度環境基盤研究報告書
PEC-2002I-7
石油汚染土壌の浄化に関する技術開発報告書
PEC-2002I-8
石油中重質成分分解微生物の土壌浄化技術への適用可能性調査研究報告書
PEC-2002I-9
石油汚染サイトに対するリスクベース浄化策の適用調査報告書
PEC-2002I-10
石油による地下土壌汚染調査及び評価システムの調査研究報告書
PEC-2002I-11
PAHリスク評価手法に関する調査研究報告書(その2)
PEC-2002I-12
固定発生源からの浮遊粒子状物質生成に係わる調査研究報告書
(担当:石油基盤技術研究所)
PEC-2002AT-01 自動車の排出ガス低減技術に関する最新動向調査報告書
PEC-2002AT-02 高度燃焼技術に関する最新動向調査報告書
PEC-2002JC-11 将来のゼロエミッションを目指した自動車技術に対応する燃料技術の
研究開発報告書
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