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中間報告会 - 日本トラベルヘルパー協会

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中間報告会 - 日本トラベルヘルパー協会
独立行政法人福祉医療機構(WAM)社会福祉振興助成事業
地域巡回温泉リハビリ
外出支援バス事業
中
間
報
告
会
地域をつなぐ
~結ぶ暮らしフォーラム~
【日
時】2011年1月30日(日)
13時30分~17時30分
(受付13時~)
【会
場】世田谷区民会館
集会室
主催:内閣府認証 NPO 法人
日本トラベルヘルパー(外出支援専門員)®協会
目次
はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
プログラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
参加者の皆様へ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
報告資料
地域巡回 温泉リハビリ 外出支援バス 事業報告・・・・・・・・ ・5
実践報告「介護旅行・トラベルヘルパー業務の実際」
・・・・・・・10
リレートーク 「自由な移動社会への福祉連携について」
・・・・・14
記念講演「自由な移動環境がもたらす超高齢者社会の生活文化」
・・19
地域巡回温泉リハビリ外出支援バス事業運営委員名簿・・・・・・ ・21
1
はじめに
高齢になり行動に不自由がある方においても、家に閉じこもるのではなく
外出機会を確保することは、心身の健康のために大切なことです。地域の知
人や物産に触れる日常的な外出も、遠出をして普段接することのない文化に
触れる旅行も、介護予防・認知症予防につながると考えられています。
しかし、現行介護保険制度には外出支援サービスが含まれていないことも
あり、日本の要支援・要介護高齢者は、心身の健康を維持するために十分な
外出機会が得られているとは言えません。
高齢者の外出機会が減尐する理由や外出支援サービスに求められている条
件などを探るために、
「外出に関する意識調査」を企画しました。日本トラベ
ルヘルパー協会は、独立行政法人 福祉医療機構(WAM)に申請し「201
0年度の先駆的活動助成」を受けることができ、本日の中間報告会を迎える
ことができました。
外出支援サービスや介護旅行の社会的認知度はまだまだ高くありませんが、
どんな要介護状態の高齢者でも、外出機会を確保していきいきと暮らせる社
会を実現するために、先進的な内容を集めましたので参考になさってくださ
い。
2
プログラム
(敬称略)
1.開会(13:30~13:45)
○開会挨拶・事業概要(NPO 法人日本トラベルヘルパー協会 理事長 篠塚恭一)
2.地域巡回 温泉リハビリ 外出支援バス 事業報告
(13:45~14:05)
○外出意識アンケート全国調査(三井美穂子)
○地域訪問説明会(磯田知里)
○健康づくり冊子「健康留学」(野添ちかこ)
○温泉リハビリ日帰りバス運行(廣中美子)
3.実践報告「介護旅行・トラベルヘルパー業務の実際」(14:05~14:45)
○「きっと断ってくれるはず」と願っていた親孝行
~戦友が飛んだ開聞岳を空から見たい~65 年の夢を叶えた介護旅
(利用者の声 山口初位)
相談手配担当(2 級 トラベルヘルパー
宮下典子)
介護旅行同行(SPI あ・える倶楽部 トラベルヘルパー
コーディネーター(SPI あ・える倶楽部 取締役社長
宇田川広子)
篠塚千弘)
~ 休憩(14:45~15:00)~
4.リレートーク
「自由な移動社会への福祉連携について」(15:00~16:15)
○福祉と観光の融合目指すユニバーサルツアー
(東伊豆町 観光商工課
課長補佐兼観光商工係長
遠藤一司)
○みんなのハイヤーmoome の挑戦 ~坂の上のまち麻生区の事例~
(感動連鎖 株式会社
代表取締役 社長
伊藤惠一)
○地域移動から広域連携へ~全国どこでも旅ネットのコーディネート事業~
(NPO 法人全国移動サービスネットワーク
相談員
荻野陽一)
コーディネーター(NPO 法人日本トラベルヘルパー協会
副理事長
西野佳名子)
5.記念講演(16:15~17:30)
○自由な移動環境がもたらす超高齢者社会の生活文化
(国際プロダクティブ・エージング研究所
6.閉会(17:30)
3
代表取締役
白石正明)
参加者の皆様へ
◆会場使用上のご注意
1
会場では、常時「参加証シール」を見えるところにお貼りください。
2
会場の集会室以外の部屋に入ることはできません
3
携帯電話はマナーモードに切り替えるか、電源をお切りください。
また、講演、発表中の通話はご遠慮ください。
4
ゴミの持ち帰りにご協力ください。
5
会場では指定の場所以外での喫煙は禁じられています。
指定の喫煙所をご利用ください。
4
■地域巡回温泉リハビリ外出支援バス事業報告資料
1.外出意識アンケート全国調査
【対象】65 歳以上の方(全国)
【期間】2010 年 7 月中旬~10 月下旬
【枚数】配布:1768 枚、回収:926 枚
【場所】全国福祉施設、移動サービスなど 25 団体
調査結果1
現在の外出回数をもっと増やしたい、また行ってみたいものはありますか?
自立・介護が必要な方ともに日帰りや宿泊温泉旅行ニーズが高い、また、介護が必要な
方は友人・知人に会う、外食・ショッピング等の日常の欲求が高い。
調査結果2
非日常の外出ができない、またはあきらめてしまう理由は何ですか?
特に介護が必要な方は、行動、疲れ、痛み、トイレ等の理由で一般の団体旅行への参
加あきらめている。
5
調査結果3
非日常の外出をするにあたって、家族に迷惑をかけたくないと思いますか?
自立・要介護問わず、約半数強の方が家族族に迷惑をかけたくない。
調査結果4
非日常の外出で誰かに担ってほしい支援は何ですか?
介護が必要な方は、荷物持ちや乗降介助支援、行き先ガイド等の欲求が高い。
調査結果5
非日常の外出をするにあたって、金銭的な負担が大きいと思いますか?
非日常の外出の際、自立の方のほうが金銭的な負担が大きいと考えている。
6
調査結果6
温泉・食事などを楽しむ 1 泊 2 日にかける総費用はいくら位ですか?
自立・介護が必要な方共に、1 泊 2 日の旅行代金は 1 万 5 千円~2 万円程度。
調査結果7
高齢になっても条件がそろえば非日常の外出を続けたいと思いますか?
自立・介護が必要な方ともに、外出への欲求は高い。
これらの結果、私達は地域巡回温泉リハビリ外出支援バスを計画した。
「地域巡回温泉リハビリ外出支援バス」とは、
「温泉の旅」 ~ 5つの安心 ~
その1、玄関前でお出迎え、できるだけ近くで迎える
その2、介護技術・旅行知識のあるトラベルヘルパーが同行する
その3、尐人数の貸切で運行し、健康ガイドを案内する
その4、バリアフリーの温泉施設で見守り、介助する
その5、健康づくりに役に立つ情報、ギフトをプレゼントする
7
2.地域訪問説明会
【地区】世田谷区、杉並区、練馬区
【対象】ご高齢な方
【期間】2010 年 8 月 11 日~2011 年 3 月 31
(随時開催)
【配布】募集チラシ、健康冊子(サンプルとして団体に 1 冊)
・説明会開催および事業活動の紹介
開催日
開催先
人数
1
2010 年
7 月 16 日
全国老人給食協力会
ふきのとう
16 名
2
2010 年
8 月 11 日
杉並地域ささえ愛
たんぽぽ会
9名
3
2010 年
8 月 20 日
杉並地域ささえ愛
くるみの会
16 名
4
2010 年
8 月 20 日
杉並地域ささえ愛
さゆり会
5
2010 年
8 月 23 日
杉並地域ささえ愛
むくげの会
6
2010 年
8 月 27 日
杉並地域ささえ愛
天沼いずみ会
7
2010 年
9月 2 日
杉並地域ささえ愛
白荻会
12 名
8
2010 年
9月 3 日
地域共生のいえ
こめこめ庵
17 名
9
2010 年
9 月 11 日
いきいきサロン
用賀
12 名
10
2010 年 12 月 11 日
せたがや福祉区民学会
20 名
随時
世田谷・杉並区の福祉施設へ
17 名
-
・参加者の反応
玄関前までバスでのお迎え、トラベルヘルパーの見守りが付くということに興味をもた
れ、「行きたい」「これなら安心よね」との声が多くあがったが、一般の団体旅行に比べト
ラベルヘルパーが 3 名付くことから、旅行代金が高くなかなか日帰りに 18,000 円(10 名参
加者にトラベルヘルパー3 名の場合)は出せないとの声も多くあがった。
8
3.健康づくり冊子「健康留学」
配布「健康冊子」参照。
4.温泉リハビリ 日帰りバス運行
【地区】世田谷区、杉並区、練馬区
【対象】不安で一般の団体ツアーに参加できなくなった方。
ゆっくりであれば自分で歩くことができ、介助があればバスの階段を上がる
ことができる身体能力のある方。(家族やスタッフの方も参加 OK です)
【期間】2011 年 3 月 31 まで
【行先】瀬音の湯(あきる野市)
・地域巡回温泉リハビリ外出支援バス
地域の高齢者の閉じこもり等を減らすことを目的に、地域をバスが巡回し、温泉地と自
宅を送迎する下記の特徴を持った「地域巡回温泉リハビリ外出支援バス」を計画した。
①
住まいの出来るだけ近くまで迎えに行く
②
トラベルヘルパーが 3 名同行添乗し、必要に応じた介護を行う
③
尐人数で専用バスを貸し切り、トイレが心配な方でも安心
④
バリアフリーの施設を利用し、日帰りでも旅行気分が味わえる
⑤
バスの中ではトラベルヘルパーが健康についての情報や、豆知識を披露
・バス運行の準備
2010 年 8 月 10 日「トラベルヘルパーオーディション」第 1 弾
2010 年 8 月 30 日「トラベルヘルパーオーディション」第 2 弾
2010 年 9 月 9 日「現地視察バス」
・地域巡回温泉リハビリ外出支援バス運行
2010 年 10 月 21 日「第 1 回目地域巡回温泉リハビリ外出支援バス運行」
参加者は杉並在住の御夫婦。御主人が脳梗塞で左半身に麻痺が残り、杖歩行、奥さまは自
立。バスにはトラベルヘルパーが 3 名乗務する。
・地域巡回温泉リハビリ外出支援バス運行後
参加されたご夫婦から 11 月に京都へお孫さんに会いに行く旅、
1 月に箱根の温泉旅の予約が入り、行けないと
諦めていた旅行が、行ってみたい、実現できる旅行に変わった。
9
■実践報告「介護旅行・トラベルヘルパー業務の実際」
三泊四日 長崎・鹿児島の旅
平成 22 年 5 月 12 日~15 日
特攻隊仲間を想って、知覧へ。「仲間が別れを告げた開聞岳を空から見たい」
「特攻隊仲間が飛び立った知覧に行きたい!仲間が別れを告げた開聞岳を見てみたい」
というお父様の願いを、ご家族とあ・える倶楽部で叶える三泊三日の介護旅行に 5 月 12 日出発されました。
第二次世界大戦中特攻隊訓練を受けていた青年がいました。
彼は出撃することなく終戦を迎えましたが、仲間の多くが知覧から出撃していきました。
それからずーっと、知覧から飛び立った仲間が見たであろう開聞岳を見たい、と、
心の中で想って生きてきました。そして、85歳になってようやくその夢が実現しました。
セスナから静かに見ていらっしゃいましたが開聞岳から去るときに涙を拭いていらっしゃいました。
同行トラベルヘルパー宇田川さんが言ってました。
セスナ機での板橋様と
トラベルヘルパー宇田川さん
*******************************************************************
要介護3の父を知覧の平和会館に連れて行きたい、と、娘様から相談メールをいただいたのは、昨年 3 月 13 日。以
下、メールの内容の抜粋です。
本人の希望は、三角兵舎を見たい、空から開聞岳を見たい、写真も取りたい、長崎の平和公園に行きたい、平和記
念像を見たい、オランダ坂、グラバー邸も、ちゃんぽんも食べたい、本人を含め三人で行きたいけど、
車いすの父の介助をどうしたらいいかわからない、何をどのようにお願いしたらよいのかも分かりません。
父の希望を叶えてあげたいと思います。
ご家族とあ・える倶楽部で「お父様の願いを叶えるチーム」結成し、2 ヶ月。開聞岳はセスナ機から見ることにしました。
そしてこの 2 ヶ月の間で、お父様と娘様と、今回のご旅行についてのいろんなやり取りがされました。
旅への期待と実現への想いが、ご本人にとっての日々の生活のはりあいになっていく様子が伝わってきました。
私たちスタッフも、一緒にワクワクドキドキ、旅への実現に胸がどんどん膨らんで来ました。
想いの実現の準備と同時に、飛行機でサンドイッチを食べたい、旅に使う車いすはリクライニング?ブレーキがあっ
たほうがいい?持って行くパットはどんなものがいい?持ち物リストは?など、介護旅行にあたっての準備も着々と
進んできました。そんなやり取りを経て、トラベルヘルパーも決まり念願のセスナ機から開聞岳を見学されました。
ご自身愛用のカメラを胸に、ご自分の目で見た開聞岳も撮影されました。
10
知覧冨屋食堂の展示の中に!
こんな計らいを誰が想像出来たでしょうか!!
鹿児島では、知覧特攻平和会館やホタル館や富屋食堂を見学されました。
トラベルヘルパー宇田川さんから「すごいです!」というタイトルのメールが届きました。
今知覧のとめさんの家を見学してますが展示物にI様ご本人が、宮川三郎さんに出した手紙が展示されてます。
冨屋食堂に展示されていた I 様が書かれたはがきです。
本来は撮影禁止の展示物ですが、冨屋食堂様の温かい計らいで、I 様ご自身で手にとってご覧いただきました。
宮川三郎さんといえば、出撃前夜に「ホタルになって帰ってくる、、、」と行って飛び立っていった、高倉健が主演した
映画のエピソードの方で、ご自分が宮川さんに宛てた手紙が、そこに展示されているのをご存知なかったのです。
こんな計らいを誰が想像出来たでしょうか!
「さっきとめさんの所ではビックリして興奮して鳥肌が立ってこんなことがあるのか!?と手は震えるし,目はウルウし
ちゃうしで字がぼやけて大変でした。」と宇田川さん。
戦争が終わって今年で65年。65年の間、ずっとずっと胸の奥底に秘めていらっしゃったI様のお気持ち、開聞岳を空
から眺めた時、ご自分が書いた手紙を見つけた時、どんなものだったのでしょうか。
I様のこのご旅行を通して、平和って?
戦争って?
生きるって?
いろんなことを改めて考えさせていただく機会をいただきました。
ご旅行後、お嬢様からは、帰られたその日のうちにお礼のメールをいただいてます。
こんばんは 自宅に戻りました。宇田川さん、介護タクシーさんお世話になりました。
企画いただいたあ・える倶楽部のみなさん、本当にありがとうございました。
父親の夢が実現したなんて、九州からかえった今も信じられない気がします。
今朝まで九州にいたなんて。
宮下さんに教えて頂いた足湯父親も入りましたよ。
もう少し落ち着きましたら、もう少しましなお礼のメールをいたします。本当にありがとうございました。
そして、改めてメールをいただきました。
こんにちは、宇田川さん、介護タクシー転手さん富屋食堂ではとてもお世話になりました。
私は特攻平和会館が先と考えていました。運転手さんは先に案内をしてくれました。
表だけ写真を撮り次と思っていました。
父親が入ることが出来るならと言いヘルパーさんと入りました。
そこであんな再会があるとは。運転手さんが葉書を見つけてくれました。
私は撮影禁止なのだから、見ることが出来ただけでもと思いました。
宇田川さんが話をしてくれ思わず葉書を手にすることができました。
戦争中の父親に会えるとは思いませんでした。ありがとうございました。
11
また、今回、板橋様の一番のご希望であった「空から開聞岳を見る」為に、チャーターフライトにご協力下さった熊本
航空株式会社松田様よりもメールをいただいてますのでご紹介させていただきます。
松田様は、セスナ機を操縦してくださった方です。
今回のフライトを実施させていただけたことを誇りに思います。I様や御家族の方の思い、宇田川様の優しさと人を思
うことの気持ち。宮下様をはじめ、SPIあ・える倶楽部様の人の夢を実現させようとする努力。
本当にすばらしいと思います。
先日、篠塚様のメールの中に「遺族会の方とご一緒しラバウルを飛び立った時のことを思い出しました。」とありまし
たが、SPI あ・える倶楽部様は本当の意味での心のケアをされている会社なんだと感じました。
I 様のような境遇に立たされた方はまだまだ数多くおられると思いますが、ほとんどが口には出せず、思いも遂げら
れない(または、遂げられなかった)方ばかりではないかと思います。その方達の願い(思い)をかなえようとする努
力、本当にすごいです。
私も2年前までは海上自衛隊の操縦士をしていたため、広島県の江田島市、鹿児島県の鹿屋市などの資料官を見
学する機会がありました。
戦争に行かれた方達の家族への思いが記載された遺書などが数多く掲示されており、何とも言えない思いがありま
した。そのせいもあって、今回のご依頼に関しては必ず成功させたいという思いが強く、I 様が喜ばれていたことを聞
いてとても安心しました。ありがとうございます。
また、TBS テレビ「みのもんたのサタデーすばッと」のキャスター下村健一さんからも、本当に素晴らしいドラマの連
続ですね!と、感想をいただいています。
今回のご旅行について、、、
最後にトラベルヘルパーとして同行した宇田川さんの感想です。
戦後 60 年もずっと思い続けていた長年のお父様の”夢”を実現させてあげたい・・というお嬢様のお気持ち、
またその事をいつも側で温かく見守っていつでも優しくフォローしているご主人様と素敵なご家族と一緒に旅行に参
加でき嬉しく思っております。
知覧の富谷食堂ではたくさんの展示物の中に板橋様ご本人が特攻隊の友達に送った葉書を見つけた時には感激
し過ぎて体が震え目は涙で一杯になり、自分の目で名前を確かめたくて何度も見るのですがボヤケて確認できない
状態でした。
このような感動の時を一緒に過ごさせていただいた幸せを心から感謝いたします。
板橋様、ご家族の方、ご協力いただいた皆様の温かい気持ちが、バトンリレーされて「ますます大きな温かい気持ち」
になったと思います。
私たちは毎日の慌しさに、見えるものしか見ない生活を送ってしまいがちですが、目に見えないものの大切さ、、、に、
改めて気付かさせていただきました。皆さま、ありがとうございました。
このご旅行のお手伝いができたことたいへんうれしく思います。
ありがとうございました。
12
■リレートーク
「自由な移動社会への福祉連携について」
○福祉と観光の融合目指すユニバーサルツアー
(関わる全ての人が笑顔になれるツアー・新しいビジネスモデルの構築)
遠藤一司さん(東伊豆町
観光商工課
課長補佐兼観光商工係長)
要介護者及びその家族が旅行を楽しめるよう手助けをするシステムを構築し、ツアー商
品を販売する。持続可能なビジネスモデルの構築。ファミリー・小グループ、着地型を基
本とする。
事業のメリット
観光マーケットの拡大…要介護者及び介護者の旅行参加
介護事業従事者のやりがいの創出…感動・楽しみの共有と感謝される喜び
ノーマライゼーションの構築…町内サービス業者の啓蒙
観光地としてのイメージアップ
事業構成者
トラベルヘルパー、旅行のプランを立てるプランナー(旅行業者、ケアマネージャー、サ
ービスケアアテンダント)
旅行を販売する業者(旅行業登録者)、大手旅行業者、観光施設、宿泊施設、飲食店、交
通事業者、商業者
関係機関
大学等研究機関、静岡県ユニバーサルデザイン担当、障がい者団体、町
医療機関
事業実施への優位点
人材育成が容易…すでに有資格のヘルパー、ケアマネージャーが存在
第 2 種旅行業登録済みの業者が参画可…稲取温泉観光合同会社
雛のつるし飾りの持つ「思いやり」のまちのイメージ
関係者の役割分担
官 (県・町)…事業に関する啓発・周知・宣伝、アドバイス
民 (住民)…事業推進の理解・協力、他のまちづくりへの波及
産 (観光関係者)…事業企画・立案・宣伝・実施、効果の測定・検証
学 (大学等研究機関)…事業・マーケティングに関するアドバイス、
13
課題
必要最低限のハード整備
必要備品の整備
危険の排除、危機管理、補償問題
許認可関係の確認
住民の理解
人材確保、人材育成
スキルの標準化
マニュアルの作成
マーケティング
大手旅行会社との連携、パブリシティを中心としたPR戦略
関係諸団体との連絡調整
ニーズを把握して適切な旅行商品の造成
価格の設定
14
○みんなのハイヤーmoome の挑戦 ~坂の上のまち麻生区の事例~
伊藤惠一さん(感動連鎖 株式会社)
15
○地域移動から広域連携へ~全国どこでも旅ネットのコーディネート事業~
荻野陽一さん(NPO 法人全国移動サービスネットワーク 相談員)
■ 全国移動サービスネットワーク(通称;全国移動ネット)とは
・1998 年、移動サービス市民活動全国ネットワークとして発会(2001 年に改名)
・2006 年、東京都から NPO 法人の認証をうける。
・主な活動
①法制度などに関する政策提言、フォーラム活動
②移動サービスに関する相談対応、情報提供
③移動サービスの運転者研修、講師の育成
④会報・出版物・研修テキスト等の発行
⑤移動サービスの立ち上げ及び運営支援
⑥移動サービス団体によるネットワークの構築支援
⑦災害時移動支援の推進
・全国 130 余りの団体が加盟
■ 広域移動の限界と展望
・自家用有償旅客運送における道路運送法上の制約
①利用者登録制
②運行エリアの制約
・福祉限定タクシー(俗称;介護タクシー)や公共交通機関など社会資源との組み
合わせで、広域移動を実現しよう。
■ “旅ネット”でみんな元気に!
・全国のネットワークの活用(既存、新規)
・「行ってみたい」を「行けるんだ」にする。
・車両、電車、飛行機、宿泊先、介助者、どこまで関わっていけるか?
■ おわりに
日常の必要不可欠な移動から、非日常の豊かさを求める移動へも目を移すことも、これ
からは必要だと思います。
16
●コーディネーター
(NPO 法人日本トラベルヘルパー協会
副理事長
西野佳名子)
流通小売業でバイヤー・マーチャンダイザーを経験し、商品開発専門のフリーランスコ
ンサルタントを開業。父が要介護者になったことをきっかけに、シルバービジネス転向を
決意し、1998 年より学生に戻り福祉専門職資格を取得。
2003 年 3 月花園大学大学院社会福祉研究科修士課程修了。
2000 年 4 月より老人デイサービスセンター・在宅介護支援センター生活相談員を経て福
祉系専門学校非常勤講師から京都女子大学にて介護福祉士・社会福祉士の実習指導に従事。
2009 年 4 月より社会福祉法人きらくえん 高齢者福祉施設喜楽苑施設長(介護福祉士・社
会福祉士・精神保健福祉士)。
日本社会福祉士会・日本介護福祉士会・日本福祉文化学会・日本介護福祉学会・日本居
住福祉学会などに所属。
17
■記念講演 「自由な移動環境がもたらす超高齢者社会の生活文化」
国際プロダクティブ・エージング研究所 代表取締役
白石正明さん
【略歴】
国際プロダクティブ・エージング研究所
代表取締役
日本ウェルエージング協会専務理事として健全な高齢社会実現を図る。
1994 年、研究所設立。人生百年時代を迎え、市民の生活や心を理解しユニバ
ーサルデザインの理念に基くまちづくりを進める。
地方の文化伝統、モビリティ、生涯学習、ボランティアなど社会生活の主要
素をとり入れた総合的な視点とビジョンを確立する。
NPO ユニバーサル社会工学研究会理事長。
世界高齢者団体連盟会長諮問委員。
著書「タウンモビリティと賑わいまちづくり」
「 百歳時代のリアル」他多数
18
1. 「人類の広がり 新ルート」
約20万年前にアフリカで出現した現生人類(ホモ・サピエンス)は、従来の説より早い約12万
5千年前に、紅海南端付近のルートをたどって中東・アラビア半島に到達したのではないか、とす
る研究結果を、ドイツや英国などのチームがまとめ、28日付の米科学誌サイエンスに発表した。
(日経 2011.01.28)
2.「“ホモ・モーベンス”(動民) の誕生」~都市と人間の未来
「個人の自由が最大限に似止められる社会、選択の可能性のより大きな社会への移行で
ある。ホモ・モーベンスは、組織に対する故人の挑戦であり、画一化に対する個性の反逆で
ある」黒川紀章著 中公新書(198) 1969.09.25 初版
3. 百歳時代の光と陰
1) 人類永年の「夢」の実現
19
☆
“スフィンクスの謎”~「朝は四足、昼は二本足、夕方三本足」
2)新しいニーズの発生と新ビジネス
~「チャップリン(新宿)」と「つえの店(京都)」
3)「欲求逓増の法則」―“モビリティ革命”― 「ICT時代」
*「ICT」= Information Communication Technology
~“民族大移動時代”の到来
4)カナダの交通大臣の呼びかけ
~「未開の一大マーケットを放って置く手があるか!」
4.
「新しい酒は、新しい皮袋に」
1)21世紀、百歳時代の新しい発想
~「帰納法」から「演繹法」へ
~ ≪あるべき姿≫へ「ベクトル」の統一
2)サバイバル実現の鍵は「こころのユニバーサルデザイン」
3)〝Healthy, Active Aging″の最先進モデル構築を目指す
終わりに:
『アーミッシュの思想』
“この土地は先祖からもらったのではない。子孫から借りているのだ”
20
■地域巡回温泉リハビリ外出支援バス事業運営委員名簿
役職名
氏
委員長
西野
委員
委員
委員
委員
篠塚
三井
秋山
野添
名
所属
佳名子
社会福祉法人
特別養護老人ホーム喜楽苑
恭一
特定非営利活動法人
日本トラベルヘルパー協会
美穂子
世田谷生涯現役ドットネット
糸織
杉並区移動サービス情報センター「もび〜る」
ちかこ
Via Spa(フリーライター)
委員
廣中
美子
委員
生田
泰宏
特定非営利活動法人
日本トラベルヘルパー協会
登紀雄
特定非営利活動法人
日本トラベルヘルパー協会
事務局長
篠塚
㈱SPI
あ・える倶楽部
トラベルヘルパー
事務局員
篠塚
千弘
特定非営利活動法人
日本トラベルヘルパー協会
事務局員
宮下
典子
特定非営利活動法人
日本トラベルヘルパー協会
事務局員
磯田
知里
特定非営利活動法人
日本トラベルヘルパー協会
21
独立行政法人福祉医療機構(WAM)社会福祉振興助成事業
地域巡回温泉リハビリ 外出支援バス事業 中間報告会
地域をつなぐ ~結ぶ暮らしフォーラム~
【発 行】日本トラベルヘルパー(外出支援専門員)®協会
【発行日】平成 23 年 1 月 29 日
22
内閣府認証 NPO 法人
日本トラベルヘルパー(外出支援専門員)®協会
〒150-0043
東京都渋谷区道玄坂 1 丁目 19 番 13 号
トップヒル並木ビル 10 階
電話 03-6415-6688
/
FAX03-6415-6488
E-mail:[email protected]
ホームページ:http://www.travelhelper.jp/
23
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