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USリサーチ - みずほ総合研究所
NO.37
2003 年 2 月 7 日
USリサーチ
MIZUHO US RESEARCH
減税による増収効果を巡る議論
∼ダイナミック・スコアリング論の意味合い∼
<要旨>
„
経済対策の早期実現を目指すブッシュ政権は、「減税による成長率の引き上げ効果は、税収増
を通じて財政健全化に資する」との議論を展開している。こうした考え方を税制改正コストの
試算に利用するのが、ダイナミック・スコアリングである。ダイナミック・スコアリングでは、
成長率などのマクロ経済面での変化によって生じる税収へのフィード・バックが計算されるた
め、こうした効果を考えない現在の手法と比較して、減税のコストが小さく出る傾向にあると
いわれる。
„
ブッシュ政権・共和党は、議会規則の変更などを通じてダイナミック・スコアリングの導入に
向けた準備を着々と進めている。しかし、ダイナミック・スコアリングの手法には問題点も多
く、法案審議などへの利用は時期尚早との意見が少なくない。
„
具体的には、①試算の正確さ(金融政策の先行きなど、前提条件の置き方に試算結果が大きく
左右される)、②試算実施機関の信頼性に与える影響(主観的に前提条件を決定する必要が生
ずるため、機関の信頼性が傷つく危険性がある)、③適用範囲(歳出にも適用しなければ、減
税に有利なバイアスとなる)が、問題点として指摘されている。
„
財政ルール不在という現下の情勢を鑑みれば、ダイナミック・スコアリングの適用が進むこと
は、財政規律の緩みにつながる可能性が高い。ダイナミック・スコアリングを巡る議論は、目
下の懸案である経済対策の行方のみならず、今後の財政規律のあり方にも影響を与えよう。
安井
明彦
主任研究員
Tel: 212-898-2938 (∼2003/2/12)
E-mail: [email protected]
http://www.mizuho-ri.co.jp/frame/macro.html
1
ニューヨーク事務所
MHRI
New York
1.減税の増収効果を強調するブッシュ政権
1 月 7 日にブッシュ政権が発表した経済対策に関する議論が本格化してきたなかで、大きな論点の一つ
となっているのが、米財政に与える影響である1。民主党を中心に、経済対策による財政収支の悪化は、
長期金利の上昇を通じて経済にかえって悪影響を与えるとの批判がでている。
米国財政は悪化基調が続いており、2002 年度の財政収支は 1997 年度以来の赤字に転落した。最新の議
会予算局の見通しでも、2006 年度までは財政赤字が続くとみられている(図表1)。加えて、対イラク武
力行使が現実化した場合には、財政状況はさらに悪化する可能性が高い。こうしたなかで、11 年間で 6,987
億ドル2という経済対策を実施することの是非が問われているわけである。
これに対してブッシュ政権は、経済対策による成長率引き上げ効果は、税収の増加を通じて財政の健全
化に資するとの反論を展開している。1 月 28 日の一般教書演説においてブッシュ大統領は、経済対策に
よる経済成長の促進は雇用の拡大を通じた納税者の増加を意味するとして、「均衡財政に向かう最善の策
は、
(経済対策による)成長の促進と歳出抑制である」と述べている。また、チェイニー副大統領も、
「経
済対策は新たな成長を生み出し、課税ベースの拡大を通じ、最終的には政府の税収を増やす」と発言して
いる3。
ブッシュ政権は、こうした主張を裏付ける試算も発表している。経済諮問委員会(Council of Economic
Advisors:CEA)では、今回の経済対策によって、2003∼2007 年の実質経済成長率が年平均 0.2%ポイ
ント引き上げられるとみている。CEAの試算では、こうした成長率引き上げ効果に伴う税収増を見込ま
なかった場合、対策の実施による財政
収支の悪化額は 5 年間で 3,590 億ドル
(図表 1)財政収支の推移と見通し
(億ドル)
3000
となる。しかし、成長率引き上げに伴
2500
う税収増を見込んだ場合には、収支の
2000
1500
悪化は 1,660 億ドルにとどまるとされ
1000
ている(図表2)。すなわち、対策費用
500
の 54%を成長率引き上げによる増収で
2002年8月見通し
0
-500
取り戻せるというわけである。さらに、
-1000
この試算には配当課税撤廃による株価
-1500
1995
97
99
1
3
5
7
9
(年度)
2003年1月見通し
-2000
引き上げ効果が見込まれておらず、ブ
-2500
ッシュ政権は、これを含めれば増収効
果はもっと大きくなるとしている4。
1
2
3
4
(注)2003 年度以降は見通し。
(資料)Congressional Budget Office, January 2003
安井、2003 年 1 月。
1 月 7 日の発表時点では 10 年間で 6,740 億ドルとされていたが、その後修正された(Department of Treasury, February 2003)。
1 月 10 日の米商工会議所での演説。
ホワイトハウス報道官の発言(Barshay, January 2003).
2
MIZUHO US RESEARCH
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MHRI
New York
(図表2)経済対策の経済効果(ブッシュ政権試算)
2003 年/年度
2004 年/年度
2003∼2007 年/年度
0.4%
1.1%
0.2%(年平均)
19 万人
90 万人
17 万人(年平均)
財政収支悪化
(成長率引き上げ効果を除く)
330 億ドル
1,130 億ドル
3,590 億ドル
財政収支悪化
(成長率引き上げ効果を含む)
310 億ドル
880 億ドル
1,660 億ドル
実質GDP成長率引き上げ
雇用創出
(注)成長率、雇用は「年」、財政収支は「年度」
(資料)Council of Economic Advisors, January 2003.
2.ダイナミック・スコアリングの導入を着実に推進する共和党
税制改正が財政に与える影響を試算する際に、成長率の変化による税収増などのマクロ経済面からのフ
ィード・バックを考慮するという手法を、ダイナミック・スコアリングと呼ぶ。こうした手法は、現在の
米国における税制改正の過程では、公式には利用されていない。
米議会が税制改正を審議する際には必ずそのコストが試算される。担当するのは両院合同税制委員会
(Joint Committee on Taxation:JCT)事務局であり、また、財政収支の予測や歳出法案のコスト試
算を担当する議会予算局(Congressional Budget Office:CBO)も関係してくる。しかし、JCTやC
BOの試算には、成長率の変化といったマクロ経済面からのフィード・バックは考慮されていない。ちな
みに行政府では財務省の税制調査局(Office of Tax Analysis:OTA)が税制改正のコスト試算を行う
が、こちらでもダイナミック・スコアリングは利用していない。
ただしこれらの試算には、税制の変更による納税者の行動の変化といったミクロ経済面からのフィー
ド・バックは組み込まれている。間接税の増税は対象となる商品の消費を抑制すると見込まれるし、キャ
ピタルゲイン減税はキャピタルゲインの発生を促すと想定される。時限的な増税措置は対象となる経済活
動の発生を遅らせると見込まれるし、税制改正の内容によっては、産業セクター間の雇用・投資の移動が
想定される場合もある5。従って、JCTなどによる試算が全くのスタティック(静的)なものだという
わけではない。
実際に、こうしたミクロ経済面からのフィード・バックは、税制改正のコスト試算に大きな比重を占め
ている。OTAでは、1990 年に議会がキャピタルゲイン減税を検討した際に、この税制変更は 5 年間で
120 億ドルの歳入増をもたらすと発表した。但し、これはミクロ面からのフィード・バックを見込んだ数
字であり、見込まなかった場合には、同じく 5 年間で 800 億ドルの歳入減になるという試算結果が得られ
ていたという6。
5
6
Paul, May 2002.
Congressional Budget Office, October 2002.
3
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ミクロ面からのフィード・バックのみならず、ダイナミック・スコアリングによってマクロ面からのフ
ィード・バックをも見込めるようになれば、減税のコストは現在の試算手法よりも小さくでてくる可能性
が高い。このため、減税を重視する共和党議員を中心に、ダイナミック・スコアリングの導入を求める声
はかねてから存在しており、導入に向けた下準備も進められていた7。
1997 年には、下院共和党が主導となって「下院が税制改正法案を審議する際には、下院議長がJCT
にダイナミック・スコアリングの実施を要請できる」という規則が採択されている8。また、2002 年には
下院歳入委員会のトーマス委員長(共和党)が、JCTに対してダイナミック・スコアリングの導入に関
する有識者検討委員会の開催を要請している。
今年に入りブッシュ政権が減税を中心とした経済対策を推進する中で、こうした動きはさらに加速して
いる。1 月 7 日には、下院共和党が中心となって、ダイナミック・スコアリングの利用をさらに進める規
則改正が行われ、下院で税制改正法案を審議する際にはJCTがダイナミック・スコアリングを利用した
試算を実施することが原則的に義務づけられた9。また、今年はCBO、JCT事務局双方のトップが交
代するが、議会多数党としてその選出権を握っている共和党では、ダイナミック・スコアリングの導入に
好意的な人材をこれらのポストに据える方針である10。既にCBOについては、現政権のCEAに所属し、
ダイナミック・スコアリングに好意的であることを明言しているホルツ・イーキン氏が任命される方向で
ある。加えてトーマス委員長は、2003 年度予算のなかで、JCTに対しダイナミック・スコアリングの
検討を進めるための予算・人員増を認める方針である。
3.ダイナミック・スコアリングが抱える問題点
税制改正がマクロ経済に影響を与え、結果として税収へのフィード・バック効果が生ずるという考え方
自体には、学者の間にも異論はない。しかし、ダイナミック・スコアリングを実際の法案審議に利用する
という点については、懐疑的な見方が少なくない。グリーンスパンFRB議長も、2002 年 9 月の公聴会
で、理想としてはダイナミック・スコアリングの導入が望ましいが、現実には幅広いコンセンサスを得ら
れるような試算方法が開発されていないとして、法案審議プロセスへの早期導入に否定的な見解を示して
いる11。
Burton, December 2002.ダイナミック・スコアリングの考え方を提唱するのは共和党に限らない。1993 年にクリントン政権が投
資減税を提案した際にも、減税コストは景気刺激効果を通じた歳入増で賄えると主張されたことがある(Gravelle、December1994)。
8 Newman. January 9, 2003.
9 JCTが試算不可能と判断することは可能。また、下院歳入委員会の委員長がJCTの代わりに試算を発表することも可能。
10 CBOのクリッペン前局長、JCTのポール事務局長は、ダイナミック・スコアリングの導入に消極的だったとされる。経済対策
の早期実現を目指すブッシュ政権にとって、CBO、JCT 事務局のトップにダイナミック・スコアリング支持者を据えることは、経
済チームの交代よりも重要な意味を持つとの指摘すらある(Bartlett, December 2002)。
11 下院予算委員会での発言。1995、97 年の公聴会でも、同様の発言を行っている。とくに 95 年には、
「政策決定という重要な局面
に、ダイナミック・スコアリングという論争的な手法を導入すべきではない」とも発言している。
7
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大きな論点は、①試算の正確さ、②試算実施機関の信頼性に与える影響、③適用範囲の三点である。
①試算の正確さ
ダイナミック・スコアリングの実施にあたっては、金融政策の先行きなど様々な前提を置く必要があり、
この前提の置き方次第で試算結果が大きく変わる(図表3)。こうした事情が理解されない場合、ミスリ
ーディングな数字が一人歩きする可能性があるし、複数の異なった数字が紹介された場合、議論が混乱す
る可能性もある。
(図表3)ダイナミック・スコアリングの結果に影響を与える「前提」の例
項目
内容
景気循環
税制改正が景気循環のどの時点で実施されるとみるか
財政政策
税制改正のコストをどうファイナンスするとみるか(歳出削減、債務増、増税)
金融政策
税制改正による経済状況の変化にFEDがどう対応するか
納税者の期待
時限減税の場合、納税者がその延長を予想するか否か
国際資金フロー
税制改正が諸外国の金融政策や海外からの資金フローに与える影響をどうみるか
長期金利
財政収支の変化が長期金利に与える影響をどうみるか
(資料)Paull, May 2002, Kobes et al, June 2002, Gravelle, December 1994 など。
②試算実施機関の信頼性に与える影響
前提の置き方によって試算の結果が左右されるという事実は、試算を実施する機関にとって大きな問題
である。金融政策や財政政策などの先行きを「中立的」に予測する手法が確立していないため、何らかの
主観的な判断を下す必要がでてくるからである。
CBOやJCTといった機関は、党派的な偏りのない中立的な試算を行うという点で信頼を得てきた。
しかし、ダイナミック・スコアリングの導入によって、こうした機関が主観的な判断を下さなければなら
なくなった場合、機関の信頼性が傷つく可能性がある。CBOのクリッペン前局長などは、この点をダイ
ナミック・スコアリング導入に関する最大の問題点として指摘している12。
③適用範囲
現在ダイナミック・スコアリングの適用対象として議論されているのは税制改正である。しかし、歳出
面の政策変更についても、マクロ経済からの財政へのフィード・バックは想定できる。にもかかわらず、
税制改正だけにダイナミック・スコアリングを導入した場合、政策選択にバイアスがかかりかねない13。
同じ政策目標を達成するとしても、税額控除などの税制改正を使った方が、補助金などの歳出拡大を通じ
たよりも、財政コストが小さく試算されるからである。
12
13
Newman, January 3, 2002.
Orszag, May 2002.
5
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税制改正だけに限っても、適用範囲に関する論点はある。例えば、ダイナミック・スコアリングの実施
には多大な時間と労力が必要なため、大きなインパクトを持つ税制改正のみに適用すべきだという議論も
少なくない14。しかしこの場合、フィード・バック効果が試算されない小規模な税制改正よりも、これを
含めることの出来る大規模な税制改正を目指すインセンティブが働いてしまうという批判もある15。
また、ダイナミック・スコアリングを利用していない現在の試算方法でも、利払い費の数え方を通じて、
減税のコストが低く出るようなバイアスが存在しているという意見もある。減税によって歳入が減少すれ
ば利払い費は増加するが、この部分は税制改正のコストとして勘案されていないからである。こうした立
場からは、減税がさらに有利となるダイナミック・スコアリングを導入するのであれば、利払い費の部分
もコストに組み込むなどの補正措置が必要だという主張がきかれる。
確かに利払い費の変動は無視できないインパクトをもっている。ブルッキングス研究所のゲール氏の試
算によれば、2001 年ブッシュ減税によって成長率が1%引き上げられるとした場合、10 年間でのマクロ
経済面からのフィード・バック効果(いわゆるダイナミック・スコアリング)による税収増は 2,650 億ド
ルにのぼる。しかし、減税実施に伴う利払い費増は、これを上回る 3,070 億ドルに達するとされている16。
4.財政規律へのインプリケーション
こうしたダイナミック・スコアリングの問題点の存在は、導入推進論者も認めるところである。しかし
彼らは、政策選択の場にできるだけ多くの情報を与えるという点では、ダイナミック・スコアリングの利
用価値はある筈だと主張する17。なかには、税制改正がマクロ経済に与える影響を勘案しなければ、成長
を促進するような政策を選択するインセンティブが起こらないとする向きもあるようだ。
アメリカン・エンタープライズ研究所のハセット氏は、税制改正のコスト試算を行うのには2つの目的
があるとする。一つは政策の効果を検討するためであり、もう一つは財政規律の基準にするためである18。
こうした分類に従えば、ダイナミック・スコアリング導入論者の意見は、後者の「財政規律の基準」とし
てダイナミック・スコアリングを利用するのには問題があるかもしれないが、前者の「政策効果の検討」
という意味で補足的に利用するのは望ましいという主張になる。実際に、先に述べた新しい下院議会規則
でも、ダイナミック・スコアリングによる試算は、「補足的」な資料という位置づけに止められている。
14
15
16
17
18
Hubbard, May 2002.
Gale, May 2002.
Gale, May 2002.
Hubbard, May 2002.
Hassett, May 2002.
Newman, January 9, 2003.
6
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ただし、この「補足的」という言葉の意味合いは、現在の米議会における財政規律のあり方との関連で
捉える必要がある。現在米国では、財政規律を支えてきた主要なルールが基本的に不在となっている19。
なかでもダイナミック・スコアリングとの関連性が深いのが、財源なき減税の実施を禁じたPAYGO原
則である。PAYGO原則が存在するのであれば、減税コストの試算を「公式」にダイナミック・スコア
リングに差し替えることの意味は大きい。なぜならば、減税のコストが低く見積もられれば、財源を探す
困難さが低下するからである。しかし、PAYGO原則が失効している以上、「公式」に数字を差し替え
ることの意味合いはそれほど大きくない。
むしろ重要なのは、減税による財政悪化を問題視する世論対策であって、その意味では、JCTやCB
Oといった中立機関が、「補足的」とはいえ低い減税コストの数字を出しさえすれば、こうした数字を自
由に使うことが出来るという利点がある。JCTやCBOが異なった前提を使った複数の試算を公表した
場合でも、「公式」に一つの数字を選択する必要がないが故に、論者によって都合の良い数字を使い分け
ることも可能になろう。
ハセット氏は、ダイナミック・スコアリングに影響されない数字(例えば、歳出伸び率の上限)を基準
にした財政ルールを確保した上で、政策選択の場ではダイナミック・スコアリングを利用するのが理想だ
としているが、現在はそのような財政ルールは存在しない。こうしたなかで減税法案へのダイナミック・
スコアリングの適用が進めば、財政規律はさらに緩んでいく可能性が高い。これは、論理的には歳入・歳
出双方に当てはまる。コストが低く見積もられるために減税を推進しやすくなるだけでなく、こうした財
政面での「余裕」の発生は、歳出圧力の高まりにもつながり得るからである。
ダイナミック・スコアリングを巡る議論の行方は、ブッシュ政権の経済対策だけでなく、今後の財政規
律のあり方にも大きな影響を与えるという点で注目に値するのである。
<主要参考資料>
Barshay, Jill, “Can Tax Cut Pay Their Way?”, Congressional Quarterly, January 11, 2003.
Bartlett, Bruce, Dynamic Scoring at a Crossroads, December 2, 2002.
Burton, David R., Reforming the Federal Tax Policy Process, December 17, 2002.
Congressional Budget Office, Capital Gains Taxes and Federal Revenues, October 9, 2002
Congressional Budget Office, The Budget and Economic Outlook FY 2004-2013, January 2003.
Council of Economic Advisers, Strengthening America’s Economy, January 7, 2003 (Revised
February 4, 2003).
Department of Treasury, General Explanations of the Administration’s Fiscal Year 2004 Revenue
Proposals, February 2003.
19
安井、2002 年 11 月。
7
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New York
Gale, William G., Issues in Budget Reform, May 2, 2002.
Gravelle, Jane G., Dynamic Revenue Estimating, December 14, 1994.
Hassett, Kevin A., Statement on Dynamic Scoring to the United States House of Representative
Budget Committee, May 2, 2002.
Hubbard, Glenn R., Testimony Before the Subcommittee on Oversight of the House Committee on Ways
and Means, May 7, 2002.
Hubbard, Glenn R., Tax Notes 30th Anniversary (Remarks), December 10, 2002.
Hubbard, Glenn R., Testimony Before the Budget Committee United States Senate, February 4, 2003.
Kobes, Deborah and Jeff Rohaly, Dynamic Scoring and Budget Estimations, June 11, 2002.
Newman, Bud, “CBO’s Crippen Says GOP-Controlled Congress More Likely to Increase Deficit Than
Shrink It”, Daily Report for Executives, January 3, 2003.
Newman, Bud, “Thomas Says New Dynamic Scoring Rule to Affect Few Bills; Democrats Denounce It”,
Daily Report for Executives, January 9, 2003.
Orszag, Peter R., Macroeconomic Implications of Federal Budget Proposals and the Scoring Process,
May 2, 2002.
Paul, Lindy L., Written Testimony of the Staff of the Joint Committee on Taxation at a Hearing
of the Subcommittee on Oversight of the House Committee on Ways and Means Concerning
Modeling the Economic Effects of Changes in Tax Policy, May 6, 2002
Wasch, Adam, “House Adopts Sweeping Rules Package Establishing Homeland Security Committee”,
Daily Report for Executives, January 8, 2003
安 井 明 彦 、「 米 国 に お け る 財 政 ル ー ル の 形 骸 化 」、 み ず ほ U S リ サ ー チ 、 2002 年 11 月 1 日
(http://www.mizuho-ri.co.jp/macro/MUR030.pdf)
安 井 明 彦 、「 ブ ッ シ ュ 政 権 の 経 済 対 策 」、 み ず ほ U S リ サ ー チ 、 2003 年 1 月 10 日
(http://www.mizuho-ri.co.jp/macro/MUR036.pdf)
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MIZUHO US RESEARCH
February 7, 2003
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