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第 2 章 計画の基本方針と目標
第2章 計 計画 画の の基 基本 本方 方針 針と と目 目標 標 2-1 基本理念 本市は、首都近郊に位置しながらも、武蔵野の面影を残す雑木林や平林寺境内林を始め、柳瀬 川や黒目川、野火止用水などの豊かな自然環境と歴史的文化遺産に恵まれたまちです。 これらの緑は、多くの人々が生活し、生産活動している環境の中で、武蔵野の面影を残す景観 の保持やレクリエーションを提供する場にとどまらず、大気の浄化やヒートアイランドの緩和、 きれいな水循環などの環境保全、災害の防止や防災拠点など、様々な役割や機能を有しています。 緑は、人々が元気に住むことができる安全で快適なまちを形成するためには欠かすことのでき ないものです。 本計画の上位計画である第3次新座市基本構想総合振興計画では、本市のまちづくりの将来像 として『元気の出る 人と自然が共生する 快適環境都市』を掲げ、武蔵野の面影を残す緑豊か な自然環境と快適な都市環境が調和したまちづくりを推進しながら、本市に住むことに誇りを持 つことができる魅力あるまちを築いていくことを目指しています。 また、新座市は、立地と交通環境、自然・歴史の保有資源をいかし、市全域を観光都市として 発展させる方向性としており、新座市の緑は人を引きつけ、新座市の魅力を引き出す役割が求め られています。 そのためには、本市の象徴ともいえる平林寺境内林や野火止用水、また、本市に残る雑木林、 市内を流れる柳瀬川や黒目川などの豊かな自然環境がおりなす「元気な緑」のまちを形成してい くことが重要です。 今後も、潤いのある良好な自然環境や都市環境を維持、発展させながら、人と自然が深く関わ り合い長い年月をかけて創り上げてきた本市の緑を後世につなげ、将来にわたって緑豊かなまち を展開していくため、次のとおり基本理念を設定します。 市内の緑は都市化の波を受けながらもなお豊かに残 されています。 武蔵野の自然に恵まれ、この豊かな緑を市民生活の 中にいかし、 「緑を感じるまちづくり」 を推進しま す。 27 2-2 緑の将来像 緑の将来像は、基本理念である『緑を感じるまちづくり』を推進することにより、将来のまち をイメージしたものです。緑のもつ様々な役割や機能を、生活の中で感じ、体験できるようなま ちをめざして、テーマを次のように設定します。 緑を味わうまち新座 誰もが・・・市民・来訪者、老若男女が いつでも・・・季節・時を選ばず どこでも・・・どのような目的や状況においても どのようにも・・・歩いても車でも、眺めても触れても 楽しめる緑のあるまちを目指します。 そのため、以下の要素で将来像を具体化します。 大規模緑地核 広がりと密度をもち、多様なニーズにこたえる市の緑の中核をなす緑 市街地緑地核 駅周辺のにぎやかさにあって建築物や道路と一体となった緑ある空 間 水 と 緑 の 軸 黒目川、柳瀬川、野火止用水の水と周辺の緑が織り成す軸 時 軸 歴史遺産である野火止用水や周辺樹木により平林寺等の史跡と近代 的都市空間を、時を越え緑で結ぶ軸 骨 格 形 成 軸 街路樹・緑道などにより水と緑の軸及び時の軸を結び緑の骨格を支え る軸 多自然緑地核 変化に富んだ地形とまとまりある緑地の連続により新座の特色を表 現する緑の塊 ■市街地緑化ゾーン ■多自然保全ゾーン 多彩な緑の保全・創出による都市景観整備や 農地・山林など自然の保全や居住環境との調 和により緑に映える野火止台地や武蔵野の 面影を楽しむゾーン の 施設整備を通し、都市生活を楽しむゾーン 28 緑の将来像図 緑 緑を を味 味わ わう うま まち ち 新 新座 座 29 2-3 基本方針 緑の将来像である『緑を味わうまち 新座』を実現するため、3つの基本方針を設定します。 1. 豊かな緑を守り、自然と共生する快適なまちづくり 本市は、市の中心部に位置する平林寺境内林や野火止用水、黒目川や柳瀬川の河岸段丘沿い の斜面林、そしてまとまった農地や屋敷林など特徴ある緑によって、豊かな自然環境が形成さ れています。 こうした核や軸となる緑を中心に、各地域の特性に合わせて緑の保全と整備に努めます。 そして、これらの緑を生活の中で味わい、ゆとりや豊かさが実感できるように緑に囲まれた、 自然と共生する快適なまちづくりを目指します。 2.緑を育み、緑の大地で触れ合い、心豊かなまちづくり 本市は、首都近郊にありながらも水と緑に恵まれ、比較的多くの自然が残されていますが、 市街化が進むにつれて緑が減少していく傾向にあります。 今後は、武蔵野の面影を残す緑を大切に育みながら、緑の創出や整備を進め、緑の大地で触 れ合い、元気に交流できる、心豊かなまちづくりを推進します。 3.手と手をつなぎ、みんなで創る緑のまちづくり 緑は大変貴重な存在ですが、都市化の影響などによりその維持が困難になってきています。 緑の大切さを認識し、緑を育んでいくためには、市民、事業者、行政が各々の立場でできる 緑の保全、創出に関する活動を行っていくとともに、みんなが手と手をつなぎ、協力していく ことが大切です。 今後は、パートナーシップによる緑の保全、創出のための仕組みを充実させ、みんなで創る 緑のまちづくりを推進します。 30 2-4 将来フレームの設定 緑の基本計画の対象となる区域及び将来人口は、上位計画である新座市都市計画マスタープラ ンの将来フレームとあわせて、次のとおり設定します。 (1) 計画対象地域 計画対象地域は、新座市全域(2,280ha)とします。 計画対象地域 新座市全域 (2) 都市計画区域 2,280ha 新座都市計画区域の全域 2,280ha 都市計画区域内の人口見通し 将来における都市計画区域の人口見通しは、新座市都市計画マスタープランの将来人口と あわせて、次のとおり設定します。 (3) 年 次 人 口 平成 12 年 平成 32 年 (2000 年) (2020 年) 149,516 人 167,200 人 市街地の規模 目標年次(平成 32 年) における市街地の規模は、平成 12 年における市街地規模 1,299ha と同様とします。 平成 12 年 平成 32 年 (2000 年) (2020 年) 市街地人口 138,342 人 156,000 人 市街地の規模 1,299ha 1,299ha 人口密度 106.5 人/ha 120.1 人/ha 年 次 注)平成 12 年市街地内人口は、平成 12 年国勢調査の数値 31 2-5 (1) 計画の目標 緑地確保の目標水準 目標年次(平成 32 年)における緑地確保目標量を次のように設定します。 市街化区域における 緑地確保の目標 基準年度のおおむね 186ha からおおむね 195ha へ 都市計画区域における 緑地確保の目標 基準年度のおおむね 392ha からおおむね 456ha へ ◇このうち、都市計画区域における市内の雑木林(山林)確保の目標 基準年度の118ha からおおむね100ha へ (※数値は地目別の山林面積から算出しています) (2) 都市公園等の施設として整備すべき緑地の目標水準 目標年次(平成 32 年)における都市公園等の施設として整備すべき緑地の目標水準を次 のように設定します。 (3) 都市公園の一人当たり 面積 基準年度の 1.33 ㎡/人から 2.00 ㎡/人へ 都市公園等の一人当た り面積 基準年度の 7.92 ㎡/人から 10.00 ㎡/人へ 緑化の目標 市内の緑化を推進し、緑化目標を達成するため、公共公益施設及び民有地に対する緑化の 目標を次のように設定します。 ① 公共施設の緑化目標 施設区分 目標緑化率 都市公園 公園敷地面積の 30%以上 道 路 幹線道路延長の 50%以上 学 校 学校敷地面積の 20%以上 その他公共公益施設 ② 敷地面積の 15∼20% 民有地の緑化目標 官民の協働により民有地での更なる緑化を目指します。 なお、新座市みどりのまちづくり条例の規定に基づき、一定規模以上の開発行為 等を行う場合、事業面積の5%以上の緑化を規定しています。 32