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みやぎ国際戦略プラン(第3期)
みやぎ国際戦略プラン(第3期) ≪国際ブランド“MIYAGI”の確立による富県宮城の実現≫ 平成26年3月 宮 城 県 目 次 はじめに 1. 2. 3. 4. 5. 1 プラン策定の趣旨 プランの位置づけ プランの期間 これまでの取組 プランの目的 第1 現状と課題 3 1.現状 2.課題 第2 基本理念と施策展開 1. 基本理念 2. 震災復興に向けた基本的な考え方 3. 基本方針 (1) グローバル経済の促進 (2) みやぎの国際的知名度の確立 4. 施策と取組 (1) 施策展開の基本的な考え方 施策Ⅰ-1 売れ続ける「しくみづくり」 施策Ⅰ-2 出会いの「きっかけづくり」 施策Ⅱ-1 みやぎを継ぐ「ひとづくり」 施策Ⅱ-2 暮らしやすい「まちづくり」 施策Ⅱ-3 交流を育む「架け橋づくり」 (2) 取組の基本的な考え方と目標 取組Ⅰ-1 本県企業の海外販路開拓・拡大 取組Ⅰ-2 外資系企業の本県進出・活動促進 取組Ⅱ-1 国際協力活動の推進 取組Ⅱ-2 多文化共生社会の形成の推進 取組Ⅱ-3-1 海外との交流基盤の強化 ~友好省州等との関係強化~ 取組Ⅱ-3-2 海外との交流基盤の強化 ~観光振興・空港港湾利用促進~ 5. 個別プロジェクト 第3 プラン推進のために 1. 2. 3. 4. 5. 10 12 14 16 18 20 22 76 各種計画との連携 プランの進行管理 PDCAサイクルによる評価と推進 事業主体の連携と事業費 関連組織 資料編 1. 2. 3. 4. 付録 6 みやぎ国際戦略プラン(第2期)の進捗状況と平成25年度の施策展開 施策展開に向けた現状分析(SWOT分析) 施策体系図 目標指標一覧 みやぎ国際戦略プラン(第3期)の概要 みやぎ国際戦略プラン(第3期)策定経過 81 82 84 90 92 94 96 はじめに 1. プラン策定の趣旨 宮城県では,「宮城の将来ビジョン」に掲げる「富県宮城の実現」に向けて,平成 18年に「みやぎ国際戦略プラン」を新たに策定して,本県の経済グローバル化と国 際的知名度の向上に取り組んできました。 さらに,平成23年3月に発生した東日本大震災からの復興を図るため,同年4月 に「宮城県震災復興基本方針」を示すとともに,同年10月に「宮城県震災復興計画」 を策定し,本県を襲った未曾有の大災害から県民と力を合わせて復興を成し遂げるべ く取り組んでいるところです。 その一方で,本県を取り巻く環境は絶えず変化しており,国際情勢に目を転じると, 平成20年には米国に端を発した金融不安と景気減速が顕在化し,また,原油や食物 価格の高騰,急激な為替変動,欧州における経済不安等によって目まぐるしく変動し, 先行きの不透明さに対する不安感は現在も払拭されていません。 このように不透明な国際情勢に対して迅速かつ柔軟に対応するためには,宮城が持 つ素晴らしい特色を十分に生かした国際戦略の策定が必要不可欠となります。 そこで,海外との交流の活発化による本県経済の活性化及び県勢の発展を目的とし た「みやぎ国際戦略プラン(第3期)」(以下「第3期プラン」という。)を策定しま した。 2. プランの位置づけ 第3期プランは,平成18年12月に策定し,平成19年度から平成21年度まで を計画期間とする「みやぎ国際戦略プラン」(以下「第1期プラン」という。),平成 22年3月に策定し,平成22年度から平成25年度までを計画期間とする「みやぎ 国際戦略プラン(第2期)」(以下「第2期プラン」という。)の後継計画です。 また,県政運営の基本方針である「宮城の将来ビジョン」の下, 「富県宮城の実現」 を目指す本県の国際関連施策についての個別計画であるとともに,国際ビジネス及び 国際観光分野における「宮城県震災復興計画」の個別計画として位置づけています。 第3期プランは,県が関係者との意見交換や協議を重ねた上で策定しており,その 実行に当たっては,産学官が共通の目的意識を持って推進していきます。 3. プランの期間 第3期プランの期間は, 「宮城の将来ビジョン」の第3期行動計画期間にあわせて 平成26年度から平成28年度までの3か年とします。 年度(平成) 宮城の将来ビジョン 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 第1期行動計画 第2期行動計画 第3期行動計画 第1期プラン 第2期プラン 第3期プラン みやぎ 国際戦略プラン ※以降,原則として元号表記,年度表記とします。 1 4. これまでの取組 宮城県では,第1期プラン及び第2期プランを策定し,海外との交流の活発化によ る地域経済の活性化及び県勢の発展を目的として, 「富県宮城の実現」に向けた取組 を実施してきました。 この間,社会の情勢は目まぐるしく変動しており,また,東日本大震災によって受 けた甚大な被害により,本県の事業も休止や変更を余儀なくされました。 しかし,このような厳しい経済状況の中でも,本県の国際戦略は,親善を基調とす る友好交流から相互の地域活性化を重視した経済交流へと国際交流の軸足を移すと ともに,ターゲットを絞り込み,民間企業や大学等と連携しながら行動するという一 つのスタイルを定着させてきました。 例えば,民間企業と行政等が連携して行う海外での展示・商談会は,東アジアを中 心に本県産品を海外に紹介する機会を提供する等,一定の成果を上げてきました。 また,外資系企業誘致の分野では,これまでの行政間交流の実績や東北大学等が有 する多くの指導的人材と世界的な研究成果等を背景として,米国や韓国等の企業と独 自の高い技術を有する本県企業とのビジネスマッチングが実現しました。 それと並行して,本県の知名度向上や地域づくりの観点から,これらの積極的な事 業展開を下支えする取組も着実に実施してきました。 国際協力の分野では,発展途上国等の人材育成を継続的に実施しており,海外研修 員を受け入れているとともに,近年では,海外からの要請を受けて本県の技術専門職 員を派遣しています。 また,本県では全国に先駆けて「多文化共生社会の形成の推進に関する条例」を制 定する等,外国人県民とともに暮らす社会づくりに取り組んでいます。 さらに,友好省州等との交流基盤を築き,良好な関係を維持・発展させてきたほか, 新たに本県が関係構築に取り組んできたニジェゴロド州(ロシア連邦)との交流は, 産学官が一体となった日本とロシア連邦との地域間交流のモデルとして評価されて おり,今後の経済交流への展開が期待されています。 5. プランの目的 第3期プランは,第1期プラン及び第2期プランにおいて目的として掲げた「海外 との交流の活発化による本県経済の活性化及び県勢の発展」を継承するとともに,東 日本大震災により世界的に高まった本県の認知度等も活用しつつ,不透明な国際情勢 に対して迅速かつ柔軟に対応することを目指します。 2 第1 現状と課題 第2期プランに関する取組や進捗状況を踏まえ,以下に本県の現状と課題を整理しま した。 1. 現状 (1) 東日本大震災等による県内企業の販路喪失 平成23年3月に発生した東日本大震災や原発事故,そしてその風評等により,国 内の販路とともに,海外の販路についても縮小や喪失が顕著となっています。 また,中国や韓国では現在も厳しい輸入規制が継続されていることに加え,近年, 日中・日韓関係が厳しくなる中,海外商談会等が中止されるなど,県内企業の販路回 復・開拓が困難な状況が続いています。 その一方で,東南アジア地域では,着実な成長が続き,富裕層が急速に増加する傾 向にあるため,今後の新たな市場として成長が期待されています。 (2) 外資系企業誘致実績の不足 東日本大震災の被災地として本県の認知度は世界的に高まったものの,依然として 海外への情報発信力が強化できていない面があり,国内他地域のみならず,世界中の 国際都市を意識した外資系企業誘致競争において,これまでのところ,十分な誘致実 績にはつながっていません。 しかしながら,本県には,世界的に有名な東北大学をはじめとする優れた研究機関 や研究者,研究実績が存在し,これらの研究実績やアイデアを宮城県発の新技術や製 品へと発展していくことが期待されており,大きな強みとなっています。 また,震災復興特区や津波被害を対象とした補助制度等が新しく設定されたことに より,外資系企業誘致に向けたインセンティブ(優遇措置)が充実しています。 (3) 豊富な国際協力の実績 本県は,昭和48年から平成25年度末までに41か国282名の海外研修員を受 け入れているほか,農業土木分野等で技術専門職員を海外に派遣してきました。 このような技術協力は,独立行政法人国際協力機構(JICA)が実施する海外援 助において有償資金協力及び無償資金協力と並ぶ取組に位置づけられており,近年で は地方自治体が持つ特長を活かした地域主導型の国際協力が期待されているほか,発 展途上国の貧困層を消費市場として捉え,企業が生活支援と収益性の両立に取り組む 例も見られます。 (4) 多文化共生の理念の浸透が不十分 本県では全国に先駆けて「多文化共生社会の形成の推進に関する条例」や「宮城県 多文化共生社会推進計画」を策定し,地域社会の対等な構成員として共に生きる社会 の形成を目指して,「意識の壁」,「言葉の壁」, 「生活の壁」等,暮らしの中の様々な 場面に存在する困難を克服するための支援策を展開してきました。 本県住民のうち外国人の占める割合は0.6%と少数であり,かつ,散住型である 3 (特定の地域に集中して居住していない)ことが本県における特徴となっていますが, 今後は,外資系企業の進出等に伴って外国人の居住者が増加する可能性があります。 このような中,多文化共生に関する理念が地域住民に十分に浸透しておらず,外国 人が長期的に居住するための環境の整備が求められています。 (5) 経済分野における交流成果の不足 本県では,これまでに友好省州をはじめとした海外自治体等との信頼関係を構築し, 良好な関係を継続するための取組を実施してきました。その結果,これらのネットワ ークは,海外の自治体や政府機関にとどまらず,民間企業や関係団体,海外の大学へ と広がっています。 しかしながら,経済分野における相互交流については,目に見える十分な成果を上 げるまでには至っていない状況にあります。 なお,近年,日中関係や日韓関係は緊張状態が続いていますが,地方自治体間や県 民同士による草の根レベルでの交流活動は継続的に実施しています。 2. 課題 (1) 新しい海外市場の開拓・拡大 これまで海外販路開拓・拡大の主要なターゲットとしてきた中国については,依然 として巨大市場として重要であるものの,成長の鈍化や労働コストの上昇,日本との 緊張関係の継続等のリスクも顕在化してきています。 このため,日本製品が積極的に受け入れられ,震災後,交流の機運が一層高まって いる台湾を有力なマーケットとして設定するとともに,経済成長を背景に富裕層が急 速に増加傾向にある東南アジア地域にも積極的に販路開拓・拡大を進めていく必要が あります。 また,震災によって国内外の販路を失った企業が少なくないことに加え,人口減少 による国内市場の縮小や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への対応により,海 外に販路を求める県内企業への支援が重要となります。このため,海外販路の開拓や 海外企業との取引に向け,海外情勢や貿易実務等の情報提供を通じて機運醸成を図る とともに,商談・マッチング機会の提供や海外市場のニーズに対応する商品・製品開 発への支援等を継続的に実施していく必要があります。 (2) 強みを生かした外資系企業誘致 本県にとって大きな強みである,東北大学をはじめとする先進的な研究機関,優秀 な研究者やその研究実績を生かし,外資系企業の研究開発(R&D)部門の誘致を図 る必要があります。 R&D部門の誘致では,関連分野における県内企業の技術力を強化するとともに, 本県や東北大学等がこれまでに築いてきた海外との信頼関係を積極的に活用し,大学 と企業,または企業間同士の新たな関係構築を図る必要があります。 また,震災復興特区や津波被害を対象とした補助制度等の新たなインセンティブを 活用し,製造業やIT産業もターゲットとした誘致活動を行うほか,既に国内進出済 の外資系企業を対象とした本県進出(二次進出)に向けた誘致を行う必要があります。 4 (3) 特長を生かした国際社会への貢献 本県では,多くの海外研修員を受け入れているとともに,JICAとの協定に基づ き,農業土木分野における本県技術専門職員をアフリカに派遣することで,国際社会 への貢献を実施してきました。今後も,本県の特長を生かした貢献を継続的に実施す ることにより,さらに国際的な知名度を向上させ,また,親近感と信頼感の醸成を図 る必要があります。 また,発展途上国を将来的な魅力ある市場として捉えることにより,技術支援等の 一方向の協力関係だけではなく,経済交流を念頭に置いた双方向の国際交流へと発展 を図る必要があります。 (4) 外国人が住みやすい環境の整備 多文化共生に関する理念が県民に十分に浸透しているとはいえないため,外国人県 民と日本人県民との相互理解のための啓発活動を継続し,市町村等との協働の下,平 成26年3月に策定した「第2期宮城県多文化共生社会推進計画」を着実に推進する 必要があります。 今後は,これまでの取組に加え,外資系企業や国際リニアコライダー(ILC)の 誘致実現に伴って外国人の居住者が増加する潜在的な可能性があることから,多言語 による情報提供や相談対応等の生活支援を充実し,誰もが住みやすい環境を整備する 必要があります。 (5) 着実な海外交流基盤の強化 経済分野における海外自治体等との相互交流については,目に見える十分な成果を 上げるまでには至っていない状況にあります。このため,友好省州をはじめとした海 外自治体等との信頼関係を一層強化するとともに,海外販路開拓や国際観光振興,空 港・港湾の利用促進にその信頼関係を活用する必要があります。 近年,日中関係や日韓関係は緊張状態が続いていますが,本県では友好省州等との 良好な関係を維持できています。このような時こそ,地方自治体間や県民同士による 草の根レベルでの交流活動を継続的に実施していく必要があります。 また,経済情勢等に左右されることなく,国際観光振興や産業基盤整備を着実に推 進するため,「第3期みやぎ観光戦略プラン」等の個別計画と連携を図りながら事業 を実施する必要があります。 5 第2 基本理念と施策展開 1. 基本理念 国際ブランド“MIYAGI”の確立による富県宮城の実現 2. 震災復興に向けた基本的な考え方 第3期プランでは,東日本大震災からの復興に向けて次の基本的な考え方を掲げるとと もに,取組事業を「緊急的取組」,「戦略的取組」及び「継続的取組」の3つに大別し,早 期復興を目指してスピード感を持って施策に取り組みます。 【震災復興に向けて第3期プラン中に掲げる基本的な考え方】 ① 東日本大震災等による販路喪失と売上低迷からの回復を目的とした 新たな販路開拓と取引拡大により,復興を加速 ② 外資系企業誘致等による新規雇用創出の実現 ③ 本県の復興状況や風評払拭のための取組を積極的にPR 3. 基本方針 (1) グローバル経済の促進 世界経済は,インターネット等に代表される情報通信インフラの普及,航空・海運をはじ めとする物流ネットワークの発達及び国際金融の発展等により,国境にとらわれない地球規 模(グローバル)化が加速しており,本県もこの状況に対応すべく,グローバル経済の促進 を目指した取組を実施していきます。 (2) みやぎの国際的知名度の確立 本県の知名度は,東日本大震災によって世界的に高まったものの,県産食品等をはじめ, 依然として東日本大震災や原発事故による風評が払拭されていない分野も存在し,海外の販 路の縮小や喪失が顕著となっています。このため,風評払拭に向けて緊急的に取り組むとと もに,引き続き,行政間交流や国際協力の推進等を通じて,国際的な知名度の確立に向けて 取り組んでいきます。 4. 施策と取組 (1) 施策展開の基本的な考え方 第3期プランでは,これまでに構築してきた海外自治体等との経済分野を中心とした交流 を活発化させることにより, 「販路開拓・拡大」及び「外資系企業誘致」を大きな二本柱と して,経済交流の視点をより重視した施策を展開していきます。また,対象地域を戦略的に 見直し,より実効性の高い事業を実施していきます。さらに,商品・エリア・ターゲットを 効果的に絞り込み,スピード感を持った施策展開による成功事例の早期創出を目指します。 また,震災で甚大な被害を受けた沿岸地域の産業再生を目的とした水産物・水産加工品の 輸出促進に取り組むとともに,復興特区制度等のインセンティブを活用して外資系企業等の 本県進出,県内企業との代理店契約や技術提携に取り組んでいきます。 第3期プランでは,施策をグローバル経済の促進に向けた施策(2項目)とみやぎの国際 的知名度の確立に向けた施策(3項目)に整理しています。 6 ●施策Ⅰ-1 売れ続ける「しくみづくり」 国際情勢等を踏まえて県内企業の海外販路の回復・拡大を図るとともに,市場ニーズ に基づいて県内企業の国際競争力を高める商品開発を支援しながら,輸出促進の機会を 創出します。 ●施策Ⅰ-2 出会いの「きっかけづくり」 震災による知名度上昇や復興特区制度等のインセンティブを活用し,外資系企業誘致 の研究開発(R&D)部門に加え,製造業や IT 産業等への働きかけを強化します。また, 震災を経験し,防災・減災に取り組む本県の安全性を強みとして,外資系企業の国内に おける二次進出を促進します。 ●施策Ⅱ-1 みやぎを継ぐ「ひとづくり」 本県の特長を生かした貢献により,国際的知名度の向上,経済分野を重点とした双方 向の国際交流への発展を図ります。 ●施策Ⅱ-2 暮らしやすい「まちづくり」 啓発事業等を通して,外国人県民が安全安心に暮らせる多文化共生を進めることで, 高度人材を含む外国人県民が長期的に暮らせる環境を整備します。 ●施策Ⅱ-3 交流を育む「架け橋づくり」 海外自治体等との信頼関係を活用し,海外販路開拓や国際観光振興,空港・港湾の利 用を促進することにより,ヒト・モノ・にぎわいの創出実現を図ります。 (2) 取組の基本的な考え方と目標 具体的な施策展開にあたっては,対象とする国・地域や分野の状況を考慮し,以下の6 つの取組を有機的に組み立てた戦略的な事業を展開します。 取組Ⅰ-1 本県企業の海外販路開拓・拡大 【10ページ】 取組Ⅰ-2 外資系企業の本県進出・活動促進 【12ページ】 取組Ⅱ-1 国際協力活動の推進 【14ページ】 取組Ⅱ-2 多文化共生社会の形成の推進 【16ページ】 取組Ⅱ-3-1 海外との交流基盤の強化 ~友好省州等との関係強化~ 【18ページ】 取組Ⅱ-3-2 海外との交流基盤の強化 ~観光振興・空港港湾利用促進~ 【20ページ】 7 基本理念に基づく施策展開のイメージ図 富県宮城の実現 - 県内総生産10兆円への挑戦 - 目的: 海外との交流の活発化による本県経済の活性化及び県勢の発展 国際ブランド“MIYAGI” の確立による富県宮城の実現 震災復興に向けた基本的な考え方 ①震災等による販路喪失と売上低迷からの回復を目的とした 新たな販路開拓と取引拡大により,復興を加速 ②外資系企業誘致等による新規雇用創出の実現 ③本県の復興状況や風評払拭のための取組を積極的にPR グローバル経済の促進に向けた施策 <販路開拓・拡大> ◆台湾を重点地域に設定 ◆東南アジア等を対象とした新たな取組 ◆牽引役となるトップランナー企業の育成 <外資系企業誘致> ◆インセンティブ(復興特区制度,津波被害を対象 とした補助制度)の活用 ◆MIYAGIの知名度を活かした売り込み ◆誘致済企業や空港運営会社等の活用による新たな 企業誘致の実現 支える みやぎの国際的知名度の確立に向けた施策 MIYAGIの魅力をさらに世界へPR 国際協力 多文化共生 ・世界に貢献するMIYAGI ・BOPビジネス等への参入機運の高まり ・外国人受け入れ体制のさらなる充実化 ・グローバル経済に対応した環境整備 ・友好関係を活用した経済連携強化 交流基盤強化 ・観光客等のヒトの流れの創出 ・空港・港湾を活用したモノの流れの創出 宮城県 大学等 国 市町村 8 民間企業 県民 ネットワーク・緩やかな連携 関係団体 震災復興に向けた施策展開のイメージ 【震災復興に向けて第3期プラン中に掲げる基本的な考え方】 ①東日本大震災等による販路喪失と売上低迷からの回復を目的とした 新たな販路開拓と取引拡大により,復興を加速 ②外資系企業誘致等による新規雇用創出の実現 ③本県の復興状況や風評払拭のための取組を積極的にPR 【目的】 海外との交流の活発化による本県経済の活性化及び県勢の発展 戦略的取組 継続的強化 ●マーケットを常に意識し,売れる商品作りと 情報発信を継続的に実施することで,国際ブ ランド“MIYAGI”の確立を目指す ●外資系企業等の本県進出や県内企業とのビジ ネスマッチングをさらに促進する ●インセンティブツアー,教育旅行を含むイン バウンド観光を振興する ●空港・港湾の利用促進により,ヒト・モノ・ にぎわいの創出実現を図る ●本県の特長を生かした 国際貢献を継続し,知 名度の向上を図る ●経済交流を念頭に置い た双方向の国際交流へ の発展を目指す ●多文化共生社会の推進 により,高度人材を含 む外国人県民が生活す 緊急的取組 ●震災で甚大な被害を受けた沿岸地域の産業再生に る環境を整える 向けて,水産物・水産加工品の輸出促進に取り組む ●海外自治体等との信頼 ●輸出再開や新規取引の実現を目指し,風評払拭に向 関係を活用し,海外販 路開拓や国際観光振 けて本県の復興状況を積極的にPRする ●復興特区制度等のインセンティブを活用する (外資系企業等の本県進出や県内企業とのビジネス マッチングに取り組む) ●外国人向け復興ツーリズムの推進・定着により,外 国人観光客数の早期回復を目指す 東日本大震災の発生 興,空港・港湾の利用 促進を図る ●国際情勢に左右され ず,友好省州等との良 好な関係を継続する 外的要因 急激な円高の緩和傾向 国際的知名度の向上につながる大規模イベント等の開催 輸入規制の長期化,外国人観光客の減少 東アジア(中国,韓国)との緊張状態の継続 【基本理念】国際ブランド“MIYAGI”の確立による富県宮城の実現 9 取組Ⅰ-1 本県企業の海外販路開拓・拡大 ■これまでの取組 本県では,第2期プラン及び「農林水産物等輸出基本方針」に基づき,中国,台湾, 香港等の有力なマーケットを中心として,平成15年度から平成25年度までに海外8 都市で51回の海外商談会や見本市を実施し,海外販路の開拓・拡大に継続的に取り組 むとともに,市場ニーズの把握に努めてきました。 東アジア地域に対しては,台湾と経済交流促進を目的に平成18年に締結した「国際 協力協定書」を平成22年9月に更新し,関係を強化するとともに,平成24年に香港 に設置された北海道・東北8道県共同の協力ショップにおいて,県産品のPRを実施し てきました。また,米国に対しては,友好関係にあるデラウェア州において仙台味噌を 用いた醸造品販路拡大事業を実施したり,サンフランシスコから料理人を招へいして県 内企業とのマッチングを行いました。さらに,ロシアに対しては,県内企業と大手商社 等の民間企業を主体として設立された「みやぎロシア貿易促進コンソーシアム(現:み やぎ東北貿易促進コンソーシアム) 」を活用し,人的交流を通じた相互連携を強化する など,経済交流促進を目指した地域間の関係を強化してきました。 ■取組の基本的な考え方 この取組では,現在の国際情勢等を踏まえ,巨大市場である中国を中心とした取組に 加えて本県との交流が活発で成果が期待できる台湾及び将来的な有望市場と見込まれ る東南アジア地域をターゲットとし,市場のニーズの把握に努めながら取組を強化しま す。取組にあたっては,東日本大震災等によって甚大な被害を受けた県内沿岸部の復興 のための緊急的・戦略的な取組として,被災地として上昇した本県の国際的知名度も効 果的に活用しながら実施することとし,販路開拓に向け,海外から本県を訪れる観光客 等を対象とした県産品PRや販売,さらに海外に在住する本県ゆかりの方々を通したP Rにも取り組んでいくこととします。 また,国が推進する「ジャパン・ブランド」の強化及びプロモーションの事業等と連 携するとともに,東北地域全体での連携によるスケールメリットを活用しながら, 「日 本 = MIYAGI」の定着に向けた取組を継続的に実施していきます。 なお,食品については,農林水産省が平成25年に「農林水産物・食品の国別・品目 別輸出戦略」を策定し,農林水産物・食品の輸出額を2020年(平成32年)までに 1兆円規模に拡大するビジョンを掲げてオールジャパンでの輸出を促進していること やユネスコ世界文化遺産に「和食;日本人の伝統的な食文化」が登録されたことを踏ま えて事業に取り組むこととしてします。 ■目標及び個別プロジェクト ※海外へ紹介した本県産品等品目数の現在値は,震災支援事業等に より大幅増となっています。 (県等の事業をきっかけとした数値) (1)目標 目標指標 海外へ紹介した本県産品等品目数 海外企業との年間成約件数 平成 25 年度当初(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 178商品 165商品 12件 32件 (2)個別プロジェクト ①台湾輸出拡大プロジェクト 10 【24ページ】 ②東南アジア販路開拓プロジェクト 【26ページ】 ③香港輸出促進プロジェクト 【28ページ】 ④水産物・水産加工品の輸出促進プロジェクト 【30ページ】 ⑤原発事故風評払拭プロジェクト 【32ページ】 ⑥中国販路開拓・輸出促進プロジェクト(大連・上海) 【34ページ】 ⑦韓国輸出促進プロジェクト 【36ページ】 ⑧米国輸出促進プロジェクト 【38ページ】 ⑨ロシア販路開拓プロジェクト 【40ページ】 ⑩グローバルビジネス支援プロジェクト 【42ページ】 ■展開方針 □効果的な事業展開を図るため,本県の海外事務所の活用はもとより,グローバル ビジネスアドバイザー(GBA)による専門的な相談事業を継続的に実施するこ とに加え,海外に拠点を持つ独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)や自治 体国際化協会(CLAIR),在外公館等の関係機関との連携をさらに強化し,牽 引役となるトップランナー企業の育成を実施していきます。 □県内企業の国際競争力を高めるため,商社等の関係機関と連携して市場ニーズに 基づいた商品開発を支援しながら,海外誘客事業との連携や海外自治体等との交 流関係,スケールメリットの活用により輸出促進の新たな機会を創出します。 ①中国 ②台湾 大連商談会 参加: 110 社 商談:1,383 件 東北宮城フェア 参加: 144 社 商談:3,992 件 国際食品見本市 日台企業商談会 参加: 42 社 商談:1,880 件 セミナー開催 バイヤー招へい ④韓国 ③香港 見本市 バイヤー招へい他 参加: 43 社 商談: 495 件 国際食品見本市 参加: 27 社 商談: 288 件 7 1 6 4 2 3 5 ⑤東南アジア ⑥米国 ・企業マッチングに 向けたミッション 団派遣 ・食材イベント等 の開催 ・企業マッチング ・企業掘り起こし ・セミナー開催 ⑦ロシア ハバロフスク商談会 参加: 14 社 商談: 78 件 ニジェゴロド商談会 参加: 9 社 商談: 68 件 グローバルビジネス アドバイザー 企業活動支援 (情報提供,マッチング) 国内アドバイザー18 名 海外アドバイザー 5 名 11 取組Ⅰ-2 外資系企業の本県進出・活動促進 ■これまでの取組 本県では,平成19年度から平成28年度までの10年間を計画期間とした「宮城の 将来ビジョン」の中で,富県宮城の実現に向けて製造業の誘致と育成に取り組んでいま す。このビジョンに基づき,欧米諸国を中心とした有望企業の発掘とビジネスマッチン グを累次にわたり実施しました。また,外資系企業の立地プロセスに沿って,協業契約 及び代理店契約,共同研究等の実施,企業の日本進出・法人設置等へと段階的に展開す ることを目指し,本県が培った人的ネットワークを通じて外国企業の掘り起こしを行い, 本県進出の足がかりとなるビジネスマッチングを実施するとともに,法人設置等に向け た活動を支援してきました。 東日本大震災後は,企業・団体から県内への拠点進出に関する問い合わせが大幅に増 加しており,また,国内他地域にはない民間投資促進特区等のインセンティブが充実し ていることから,本県の投資環境は大きく変化しています。このような中,これまでに 国内外で投資環境プレゼンテーションや企業訪問を行うとともに,平成24年度には英 語による新たなウェブサイトの構築やパンフレット作成を実施し,本県投資環境のPR に継続的に取り組んできました。 ■取組の基本的な考え方 震災復興特区や津波被害を対象とした補助制度等の新たなインセンティブや本県の 強みである自動車や半導体といったグローバル企業を核とした産業集積や防災対策等 の優位性を積極的に発信し,製造業やIT産業もターゲットとした誘致活動を積極的に 行うほか,既に国内進出済の外資系企業を対象とした本県進出(二次進出)に向けた誘 致を図ります。 また,本県にとって大きな強みである,東北大学をはじめとする先進的な研究機関, 優秀な研究者やその研究実績を生かし,外資系企業の研究開発(R&D)部門の誘致活 動を行います。 そのため,東北大学等との連携によって関連分野における県内企業の技術力を強化す るとともに,本県や東北大学等がこれまでに築いてきた海外との信頼関係を積極的に活 用し,大学と企業,または企業間同士の新たな関係構築を図ります。 ■目標及び個別プロジェクト (1)目標 目標指標 平成 25 年度当初 (現在値) 平成 27 年度末(目標値) 本県に進出した外資系企業件 数(累計) 7件 14件 ※この取組では外資系企業誘致を新規雇用創出につなげることを目指しますが,具体的な雇用 創出数は誘致規模や形態によることから, 「本県に進出した外資系企業件数」を数値目標と しています。 (2)個別プロジェクト 12 ①海外企業とのビジネスマッチング促進プロジェクト 【44ページ】 ②外資系企業の国内二次進出誘致プロジェクト 【46ページ】 ■展開方針 □ビジネスマッチングを継続的に実施し,海外企業との情報交換を通じてニーズの 把握に努めることに加え,ジェトロ,在外公館や商工会議所等の海外ネットワー クを活用して,本県への投資に意欲のある外資系企業の掘り起こしを行います。 □より広範な企業に対して本県進出への検討を促すため,国内で実施される国際産 業見本市等に出展している企業ブースの訪問や投資環境セミナー開催,さらに, 本県への視察ツアー実施や国連防災世界会議などの国際会議を通じて,本県の投 資環境を周知します。 □専用ウェブサイトのコンテンツを充実させ,外資系企業誘致に向けてタイムリー な情報発信を行います。 □外資系企業誘致によって拡大した交流人口を活用して,県産品や住みやすい環境 をPRすることにより,販路拡大や海外誘客促進等へつなげていきます。 ①英国 ②イタリア ③米国 ④韓国 海外居住グローバ ルビジネスアドバ イザーを通じた企 業マッチング ・ピエモンテ州,ト リノ工科大学との 連携 ・イタリア企業との ナノテクセミナー ・米国企業への共 同研究の提案 ・海外経済ミッシ ョン団の受入に よるマッチング ・駐仙台大韓民国 総領事館との連 携 ・県ソウル事務所 の活用 1 2 4 3 5 ⑤台湾 国内進出済の外資系企業を対象とした本県進出(二次進出)誘致 ・中華民国工商協 進会 ・台日産業連携推 進 オ フ ィ ス (TJPO) ・国内進出済の外資系企業が立地する東京を中心に企業訪問・セミナーで のPRを展開し,大規模災害時のバックアップ機能を想定した二次的な 活動拠点としての優位性を大きな柱として PR します。 ・海外ネットワーク(大使館,商工会議所,ジェトロ,キーパーソン等) を活用し,本県進出に関心のある企業を発掘します。 13 取組Ⅱ-1 国際協力活動の推進 ■これまでの取組 本県では,これまでにJICAが実施する草の根技術協力事業(中国吉林省:農業か んがい,環境,医療等)に取り組んできたほか,数多くの海外研修員を受け入れるなど, 国際社会のニーズに応じた協力を継続的に実施して,国際貢献に取り組んできました。 また,新たな取組として,平成22年にJICAとの間で締結した「みやぎ国際協力 隊プロジェクト」の実施に関する合意書に基づき,本県農業土木技術職員をマラウイ共 和国へ派遣しており,マラウイ共和国政府との強い信頼関係を構築しております。 さらに,第5回アフリカ開発会議(TICAD Ⅴ),世界防災閣僚会議やIMF世界 銀行防災会合等のために訪日した各国要人の県内現地視察を積極的に受け入れて,東日 本大震災からの復興状況の周知に取り組んできました。 近年は,年間所得3,000ドル以下のBOP(Base of the economic Pyramid)層 (約40億人)を対象としたビジネスが,発展途上国の貧困削減と援助企業の利益創出 を両立させる国際協力のあり方として注目されており,本県においても経済交流につな がり得る双方向の国際交流への発展を目指した取組を実施してきました。 ■取組の基本的な考え方 この取組では,経済交流の促進に向けて,これまで友好関係を築いてきた国・地域を 中心に研修員等を受け入れ,国際協力活動を継続的に実施しながら,将来的に販路開拓 等への展開を図ります。 また,JICA等と連携した本県技術職員の海外技術協力事業への継続的な派遣や震 災復興の経験を踏まえた復興モデルの海外発信により,職員の国際経験等の向上及び世 界に貢献する「MIYAGI」の国際的知名度や評価の向上を図ります。 こうした国際協力は,必ずしも即効性のある経済的効果が表れる分野ではないものの, 継続的に取り組むことによって,現地に「親宮城」の人材が育成されることに加え,ネ ットワーク構築等の効果が期待できることから,BOPビジネス等の将来的な経済交流 への発展を見据えながら取組を展開します。 ■目標及び個別プロジェクト (1)目標 ※研修員受入数は,第2期プラン(平成 22 年度)からの累計値 目標指標 平成 25 年度当初 (現在値) 平成 27 年度末(目標値) 研修員受入数 BOPビジネス構築件数(累計) 18人 29人 0件 2件 (2)個別プロジェクト 14 ①海外研修員受入プロジェクト 【48ページ】 ②みやぎ国際協力隊プロジェクト 【50ページ】 ③みやぎBOPビジネス促進プロジェクト 【52ページ】 ■展開方針 □これまでの交流をベースとして,中国・吉林省やロシア・ニジェゴロド州等から海外研 修員を受け入れ,将来的な経済交流を見据えた人的ネットワークの強化を図ります。 □JICAと連携し,マラウイ共和国へ本県農業土木技術職員を派遣するとともに,当該 国からの研修員の受入や派遣職員のサポートを行うなど,効率的な事業展開を図りま す。 □BOPビジネスの構築を目指して活動している県内企業を支援します。また,県内企業 の当該ビジネス参入に向け,情報収集を実施します。 □JICA等と協力して,青年海外協力隊等の帰国後のフォローアップを目的としたアン ケートや意見交換会の実施を模索し,人材育成や新たなニーズ発掘に努めます。 □JICA草の根技術協力事業として採択された「障がい者雇用を前提としたビジネスモ デル構築事業」等,県内企業・NPO法人が取り組む先進的な事業を適切に支援し,双 方向の国際交流に向けた重層的な取組を実施します。 ①ロシア ニジェゴロド州 ・海外研修員の受入 ・経済交流を目的と した人的ネット ワーク強化 ・協定締結 ②中国・吉林省 ・海外研修員の受入 ・友好県省を基盤と した人的ネット ワーク強化 ③アフリカ マラウイ共和国 ・本県技術専門職員 等の派遣 ・JICA事業等を 活用した海外研 修員の受入 1 2 4 3 ④JICA事業との連携 JICA草の根技術協力(地域経済活性化特別枠)事業として採択され,県内事業 主体が取り組む事業を適切に支援します。 対象国:インドネシア,カンボジア,フィリピン,マラウイ,ベトナム 15 取組Ⅱ-2 多文化共生社会の形成の推進 ■これまでの取組 社会経済のグローバル化に伴い,より豊かで活力のある地域づくりのためには,国 籍,民族等の違いにかかわらず,すべての県民の人権が尊重され,社会に参画できる 多文化共生社会の実現が求められます。 本県は,全国に先駆けて平成 19 年に「多文化共生社会の形成の推進に関する条例」 を施行し,さらに平成 21 年には「宮城県多文化共生社会推進計画」を策定しました。 この計画に基づき,県では,外国人県民の自立と社会活動参加を促進するため,理 念の啓発,日本語学習や日常生活の支援等,多文化共生社会の推進に取り組んできま した。 県内の外国人の状況をみると,平成 15 年以降 16,000 人前後で推移していた在留外 国人数は,東日本大震災後は約 14,000 人に減少しています。一方で,永住者等とし て長期に居住する外国人県民は,震災後も増加を続けており,これらの外国人県民を 本県の国際施策を支える担い手として活用していく環境の整備が期待されます。 ■取組の基本的な考え方 この取組では,平成 26 年 3 月に策定した「第2期宮城県多文化共生社会推進計画」 を着実に推進することで,多文化共生社会の形成に取り組んでいきます。 取組に際しては,県だけでなく国や市町村,事業者,県民,関係機関がそれぞれの 役割を分担しながら,広く連携して実施していきます。 東日本大震災の経験を踏まえ,緊急時にも外国人県民の安全安心を確保できるよう 日常から地域住民と一体感のあるコミュニティ形成を進め,地域での「共助」の体制 を構築します。 外資系企業やILCの誘致により外国人住民が増加することに備え,多文化共生社 会の形成を進め,教育や保健福祉等の生活面における支援を促進することで,外資系 企業進出により移住する外国人,研究者,留学生及び同行家族等にも住みやすい環境 を整備し,高度外国人材の活用につなげます。 さらに,留学生等に本県の魅力を周知し,帰国後も本県をPRする人材となっても らうことを目指します。 ■目標及び個別プロジェクト (1)目標 目標指標 平成 25 年度(現在値) 多文化共生に係る啓発事業を 実施している市町村数 2市町村 平成 27 年度末(目標値) 12市町村 (2)個別プロジェクト 16 ①多文化共生「意識の壁」解消プロジェクト 【54ページ】 ②多文化共生「言葉の壁」解消プロジェクト 【56ページ】 ③多文化共生「生活の壁」解消プロジェクト 【58ページ】 ■展開方針 □市町村や県国際化協会,市町村国際交流協会,NPO等との連携の下,地域や学 校等,多様な場面において理念の啓発を行い,外国人県民の社会参画を促すこと で外国人県民を含めた地域コミュニティの形成を目指します。 □「意識の壁」「言葉の壁」「生活の壁」を取り除き,外国人県民の生活環境を整え ることで,留学生の県内定着や高度外国人材の活用の促進を図ります。 □「多文化共生社会推進連絡会議」を活用し,教育,保健医療福祉等,外国人県民 の生活に関わる分野からの意見聴取を行い,各分野での取組促進に反映します。 ■在留外国人の出身国等 県内在留外国人総数 ① 中国 ②韓国・朝鮮 5,461 人 3,989 人 14,214 人 ③フィリピン ④アメリカ 969 人 536 人 ⑤ベトナム 382 人 1 7 5 ⑥インドネシア 4 2 3 6 269 人 ⑦ タイ 256 人 在留資格別(人) その他 2,352 人 出典:法務省「在留外国人統計」 平成 24 年 12 月 31 日 永住者 4,414 技能実習 749 留学 2,496 人文知識・国際業務 415 特別永住者 2,112 教授 399 日本人配偶者等 1,220 定住者 366 家族滞在 1,020 その他 1,023 合計 14,214 17 取組Ⅱ-3-1 海外との交流基盤の強化 ~友好省州等との関係強化~ ■これまでの取組 本県では,中国吉林省や米国デラウェア州との友好県省州締結に関する議定書に調印 し,海外自治体との友好関係を築くとともに,相互交流等を通じて継続的に地域間の連 携強化を行ってきました。近年は,台湾やロシア等との間で経済分野を中心にした交流 を活発化させており,これまでの友好交流に経済的要素を加えた新たな交流関係を構築 して,一定の成果を上げつつあります。 また,本県の海外拠点である大連事務所(中国)とソウル事務所(韓国)は,本県食 材プロモーションや国際観光展への出展等を通じて,現地での情報収集や本県企業支援 を実施してきました。 ■取組の基本的な考え方 この取組では,本県がこれまで築いてきた海外自治体等との信頼関係の実績を踏まえ て,友好交流や文化面での交流を継続しながら良好な関係の維持・強化を図るとともに, 経済的要素を中心とした国際交流への流れを促進させていきます。 また,本県企業の海外販路開拓・拡大や外資系企業誘致等に関する取組について,よ り効果的な事業展開を図るため,本県の海外事務所はもとより,友好省州等との間でこ れまでに築いてきたネットワークを活用するとともに,海外に拠点を持つジェトロや自 治体国際化協会(CLAIR),在外公館等の関係機関との連携を一層強化して実施し ます。 さらに,平成25年度から平成27年度まで実施中の慶長遣欧使節出帆400年記念 事業や平成27年に開催されるミラノ万博等を活用し,欧州での経済交流に向けた掘り 起こしを効率的に実施します。 ■目標及び個別プロジェクト (1)目標 目標指標 平成 25 年度当初 (現在値) 平成 27 年度末(目標値) 企業等のマッチング件数 (延べ数) 43件 85件 (2)個別プロジェクト ①中国吉林省との経済交流プロジェクト 【60ページ】 ②欧露ニジェゴロド州との経済交流プロジェクト 【62ページ】 ③米国デラウェア州との経済交流プロジェクト 【64ページ】 ④慶長遣欧使節出帆400年記念事業・ミラノ万博プロジェクト 【66ページ】 18 ■展開方針 □海外との交流を推進するに当たっては,友好省州をはじめとした海外自治体等や 県海外事務所のほか,海外に拠点を持つ独立行政法人日本貿易振興機構(ジェト ロ)や自治体国際化協会(CLAIR),在外公館等の関係機関との連携を強化す ることで,交流基盤の強化を進めます。 □これまでに構築してきた友好関係を活用して,経済分野における相互交流を加速 し,海外販路開拓や輸出促進,国際観光振興,空港・港湾の利用促進等につなげ ることを目指し,目に見える成果を上げることができるよう努めます。 ①ロシア ②米国 ニジェゴロド州 デラウェア州 ・協力協定書 (H22.5)に基づく 経済分野での交流 の継続 ・姉妹県州関係 ・経済交流中心の 共同宣言書締結 (H24.12) ③イタリア ④スペイン 経済交流に向けた 掘り起こし(慶長遣 欧使節出帆 400 年 記念事業,ミラノ万 博の活用) 経済交流に向けた掘 り起こし(慶長遣欧 使節出帆 400 年記念 事業の活用) 1 4 3 5 7 2 6 8 ⑤中国 ⑥韓国 ⑦香港 ⑧台湾 ・友好県省関係 ・双方向の人的交流 の構築 ・県大連事務所の活 用 ・駐仙台大韓民国総 領事館との連携 ・県ソウル事務所の 活用 ・香港貿易発展局 ・駐東京経済貿易代 表部 ・中華民国工商協進 会 ・台日産業連携推進 オフィス(TJPO) 19 取組Ⅱ-3-2 海外との交流基盤の強化 ~観光振興・空港港湾利用促進~ ■これまでの取組 観光振興については,海外に正確な観光情報を提供するためのマスコミ等の招請事業, 海外旅行博覧会等でのプロモーション活動を実施しました。また,外国人が本県を訪れ やすくなることを目的として,外国人向け観光パンフレットの作成,無料 Wi-Fi 接続サ ービス等の環境整備に取り組んできました。 仙台空港及びその周辺については,仙台空港アクセス鉄道や広域交通ネットワークの 充実により利便性が向上し,東北の拠点空港として重要性がさらに高まっており,平成 25年度にはホノルル便が運航を再開するとともに,冬期にはバンコク便が新規就航し ました。また,空港民営化に向けた着実な取組を維持し,グローバルゲートウェイの再 構築を目指して継続的に取り組んできました。 港湾については,平成24年10月に仙台塩釜港,石巻港,松島港の3港が統合し, 宮城のみならず東北全体の産業発展を支える国際海上物流拠点として,新たな国際拠点 港湾「仙台塩釜港」が誕生しました。その中で,仙台港区については,輸送効率の向上 やコスト削減,環境負荷の低減等の利用メリットをPRし,コンテナ貨物の集荷量増加, 定期航路の維持・新規就航に取り組んできました。 さらに,県海外事務所である大連事務所(中国)及びソウル事務所(韓国)と連携し てエアポートセールス,ポートセールスを実施してきました。 ■取組の基本的な考え方 この取組では,本県と海外との交流基盤を活用しながら,国際観光の振興,空港・港 湾の機能強化と利用促進につなげていきます。 国際観光の振興としては,国が取り組む「ビジットジャパンキャンペーン」や東北観 光推進機構等と連携し,親日国等からの教育旅行やインセンティブツアーを含め,海外 からの誘客促進に向け,ウェブサイトを活用した情報発信や案内板の多言語化等に積極 的に取り組みます。また,大規模国際会議等のMICE誘致を行うとともに,東京オリ ンピックや大規模国際会議等で来県する賓客をとおした知名度向上に取り組みます。さ らに,インバウンドによって拡大した交流人口を活用して,県産品や生活環境をPRす ることにより,販路拡大等へつなげていきます。 仙台空港については,空港民営化による空港及び周辺地域への波及効果を目指した着 実な取組を実施します。また,物流拠点としての魅力をPRし,貨物の集積を図るとと もに,空港の利用促進に向けたエアポートセールスに継続的に取り組んでいきます。 仙台塩釜港については全体の利活用を促進するとともに,仙台港区の物流拠点として の魅力や優位性をPRし,コンテナ貨物の集荷を図ります。 また,県海外事務所の利点を活用して,現地の航空会社や船会社との関係維持や強化 を行うとともに,日中や日韓の良好な関係を構築し,発展させることを目指します。 ■目標及び個別プロジェクト (1)目標 目標指標 外国人観光客宿泊者数 仙台塩釜港コンテナ貨物 取扱量(実入り) 20 平成 25 年度(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 75,000人 134,000人 146,036.25TEU 166,000TEU (H25 年末) (H27 年末) (2)個別プロジェクト ①海外誘客促進プロジェクト 【68ページ】 ②仙台空港活性化プロジェクト 【70ページ】 ③港湾利用促進・機能強化プロジェクト 【72ページ】 ④国際物流拡大プロジェクト 【74ページ】 ■展開方針 □仙台空港の円滑な民営化を契機とする空港及び周辺地域の活性化実現に向けた環 境整備に取り組みます。また,就航路線の増加に向けたプロモーション活動を実 施します。 □荷主企業や船会社等を対象として,仙台塩釜港のポートセールス活動を継続的に 実施します。 □外国人観光客の増加を目指して,風評払拭,知名度向上,受入環境整備に向けた 取組を行うとともに,有望市場の開拓や大規模国際会議等のMICE誘致を行い ます。 ①ソウル,釜山他 (韓国) ③ロサンゼルス 他(米国) ②グアム, ホノルル(米国) 航空路線 海上航路(定期便) ・ソウル (4往復/週) 釜山,蔚山 (3便/週) 海上航路(定期便) 航空路線 ・ロサンゼルス, ・オークランド (1便/週) ・グアム(4往復/週) ・ホノルル(3往復/週) ※往路は新千歳経由 4 1 5 6 ④北京,上海,大連,長春 等 (中国) 航空路線 海上航路(定期便) ・北京(上海経由) ・上海(3便/週) (2往復/週) ・寧波(3便/週) ・北京(大連経由) (※) ・大連(1便/週) ・長春(※) ※運休中(H24.10~) 3 2 ⑤台北(台湾) ⑥バンコク (タイ) 航空路線 航空路線 ・台北 (2往復/週) ・バンコク (3往復/週) ※運航予定 (~H26.4.18) (平成 26 年 3 月 30 日現在) 21 5. 個別プロジェクト ●施策Ⅰ-1 売れ続ける「しくみづくり」 ◎取組Ⅰ-1 本県企業の海外販路開拓・拡大 ① 台湾輸出拡大プロジェクト 【24ページ】 ② 東南アジア販路開拓プロジェクト 【26ページ】 ③ 香港輸出促進プロジェクト 【28ページ】 ④ 水産物・水産加工品の輸出促進プロジェクト 【30ページ】 ⑤ 原発事故風評払拭プロジェクト 【32ページ】 ⑥ 中国販路開拓・輸出促進プロジェクト(大連・上海) 【34ページ】 ⑦ 韓国輸出促進プロジェクト 【36ページ】 ⑧ 米国輸出促進プロジェクト 【38ページ】 ⑨ ロシア販路開拓プロジェクト 【40ページ】 ⑩ グローバルビジネス支援プロジェクト 【42ページ】 ●施策Ⅰ-2 ◎取組Ⅰ-2 出会いの「きっかけづくり」 外資系企業の本県進出・活動促進 ① 海外企業とのビジネスマッチング促進プロジェクト 【44ページ】 ② 外資系企業の国内二次進出誘致プロジェクト 【46ページ】 ●施策Ⅱ-1 ◎取組Ⅱ-1 みやぎを継ぐ「ひとづくり」 国際協力活動の推進 ① 海外研修員受入プロジェクト 【48ページ】 ② みやぎ国際協力隊プロジェクト 【50ページ】 ③ みやぎBOPビジネス促進プロジェクト 【52ページ】 ●施策Ⅱ-2 暮らしやすい「まちづくり」 ◎取組Ⅱ-2 多文化共生社会の形成の推進 ① 多文化共生「意識の壁」解消プロジェクト 【54ページ】 ② 多文化共生「言葉の壁」解消プロジェクト 【56ページ】 ③ 多文化共生「生活の壁」解消プロジェクト 【58ページ】 ●施策Ⅱ-3 交流を育む「架け橋づくり」 ◎取組Ⅱ-3-1 海外との交流基盤の強化 ~友好省州等との関係強化~ ① 中国吉林省との経済交流プロジェクト 【60ページ】 ② 欧露ニジェゴロド州との経済交流プロジェクト 【62ページ】 ③ 米国デラウェア州との経済交流プロジェクト 【64ページ】 ④ 慶長遣欧使節出帆400年記念事業・ミラノ万博プロジェクト 【66ページ】 22 ◎取組Ⅱ-3-2 海外との交流基盤の強化 ~観光振興・空港港湾利用促進~ ① 海外誘客促進プロジェクト 【68ページ】 ② 仙台空港活性化プロジェクト 【70ページ】 ③ 港湾利用促進・機能強化プロジェクト 【72ページ】 ④ 国際物流拡大プロジェクト 【74ページ】 23 台湾輸出拡大プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】台湾は,アジアの中でも 1 人あたりの GDP が高く,近年は高品質な日本産品等が積極的 に受け入れられているほか,相互の観光客等の往来も非常に活発です。 【取組】本県は,平成 18 年度に中華民国工商協進会との間で ①農水産品・工業産品の輸出入増 大 ②科学技術交流 ③観光促進を掲げた「国際協力協定書」を締結し,翌 19 年度からは, 台北国際食品見本市等への出展を通じた県産品の販路開拓支援や他県と連携した観光プ ロモーションを継続して実施し,「宮城」の知名度向上に取り組んできました。 平成 22 年9月には,知事が台湾を訪問し,中華民国工商協進会駱錦明理事長と「国際協 力協定書」の更新を行い,本プロジェクトに対する共通理解を醸成する とともに台湾高 級スーパーにおいて開催した「宮城フェア」等の事業を通じ,宮城ブランドの浸透を図 りました。 【課題】平成 23 年に発生した東日本大震災により,取組の一時中断を余儀なくされましたが, 一方で,台湾から多くの支援が寄せられるなど震災を契機として両地域の絆が深まると 同時に,被災地である本県への関心が高まっています。加えて,同年に日台民間投資取 決めが成立,翌 24 年には台日産業連携推進オフィス(TJPO)が設立されるなど,日本企 業の台湾進出に対する支援体制も強化され,台湾への輸出促進を進めるうえで絶好の機 会にあると言えます。 【方針】この機を捉え,中華民国工商協進会との間で,県産品の販路拡大とものづくり企業の海 外進出支援に重点をおいた新たな「国際協力協定書」を締結し,同会や TJPO のネットワ ークを活用して,県産品の販売ルートの確立や 企業間の取引創出に向けた商談会等の具 体的事業を効果的に実施していきます。併せて,関係機関との情報交換や連携により, 支援体制の強化を図ります。 また,教育旅行やインセンティブツアー等台湾からの観光客誘致による台湾国内での スピーカー的役割を担う宮城ファンの育成や, 人とモノの交流を支える定期航空路線の 維持・拡大に向けた働きかけを継続して実施し,輸出促進に向けた取組のバックアップ に努めます。 2 目 ※紹介商品数(年間延数)の目標値は,第2期プラン目標値(40 商品)の 3倍に設定。当初値は,震災支援事業等により大幅増となっている。 標 項 目 紹介商品数(年間延数) 県等の事業をきっかけとした 海外企業等との年間成約件数 3 平成 24 年度(現在値) 148 商品 0件 平成 27 年度(目標値) 120 商品 5件 施策展開 (1)支援体制の構築・強化 訪問団の派遣・受入等を実施し,中華民国工商協進会との間で新たな「国際協力協定書」を締 結するほか,台湾関係機関との関係構築に努め,県内企業の販路開拓・海外進出支援体制を強 化します。 (2)県産品の販路開拓・拡大 継続的な県産品の輸出ルートを構築するとともに,台湾バイヤーと県内企業等とのマッチング を進め,一層の販路拡大を図ります。 また,ビジネスマッチング in 台北(日台企業商談会)を開催し,企業間のマッチングにより取 引事例の創出を図るとともに,セミナー等を開催し,輸出促進に取り組む機運の醸成や販路拡 大に取り組む企業間の連携を進めます。 (3)輸出促進に向けた関連施策の推進 台湾旅行会社・マスコミの招へい,現地プロモーションへの出展等を通じて,台湾国内での スピーカー的役割が期待できる外国人観光客の誘致に取り組みます。 4 24 スケジュール 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 ・訪問団の派遣・受入 ・「国際協力協定書」の更新 ・バイヤー招聘,見本市出展 ・輸出ルート構築 ・商談会,企業マッチング,PR の実施 ・台湾からの観光誘客 ・訪問団の派遣・受入 ・バイヤー招聘,見本市出展 ・輸出ルート構築 ・商談会,企業マッチング, PRの実施。取引事例の創出 ・台湾からの観光誘客 ・訪問団の派遣・受入 ・バイヤー招聘,見本市出展 ・輸出ルートの確立 ・商談会,企業マッチング , PRの実施。取引事例の拡大 ・台湾からの観光誘客 5 役割分担と連携 主 体 中華民国工商協進会 台 湾 台湾政府 台湾企業/台湾バイヤー等 旅行会社/航空会社 台日産業連携推進 オフィス(TJPO) 台湾関係機関(交流協会等) 城 旅行会社等 JETRO 宮 城 県 (宮城県国際経済振興協会/ 宮城県食品輸出促進協議会) 県 宮 県内経済団体/県内企業 6 役 割 販路開 拓・拡 大支援 ,観 光促進 ,技 術交流 促進, 経済 ミ ッシ ョン団派遣・受入,台湾情報交換,会員企業との調整等 施策展開への理解と支援 本県企業とのマッチング/県産品の輸入,台湾産品の輸出等 観光促進にかかる連携/物流・観光促進にかかる連携 本県企業の海外進出支援/本県企業と台湾企業のマッチング 施策展開への理解と支援,台湾経済に関する情報交換等 台湾経 済界等 との関 係構 築/県 産品 の調達 ,輸出 等,訪 問団 参加/県産品生産等,台湾企業とのマッチング 台湾イベントへの協力,支援/観光交流促進 本県企業の海外進出支援/台湾企業とのマッチング・商談会 訪問団 の派遣 ・受入 /バ イヤー 招へ い・宮 城県産 品PR /販 売ルー ト構築 ・確立 /イ ンバウ ンド ・アウ トバウ ンドの 促進 /台湾企業との産学連携支援企業マッチング支援 県の取組 (1) 中華民国工商協進会との協力協定書の更新 [海外ビジネス支援室/国際経済・交流課] (2)訪問団の派遣・受入を通じて,本県の施策の理解を促し,支援体制の構築を図ります。 [国際経済・交流課他] (3) 台湾バイヤーと県内企業とのマッチングや宮城県産品の PR を通じ県産品の輸出ルートを 構築・発展させます。 [食産業振興課/海外ビジネス支援室/国際経済・交流課] (4)TJPO 等台湾関係機関と連携し,本県企業等とのマッチング機会を提供します。 [海外ビジネス支援室/国際経済・交流課] (5)輸出促進を下支えする航空定期路線等の維持・拡大に,意欲的に取り組んでいきます。 [空港臨空地域課/国際経済・交流課] (6)台湾旅行会社等の招へい,現地プロモーションへの出展及び航空会社へのエアポート・ セールスを通じてインバウンドの活発化と県の知名度向上を図ります。 [観光課/空港臨空地域課] 7 概要図 宮城県 台 台湾への県産品の輸出量増大 県産品取扱企業の増加 アウトバウンド ○路線の拡大 ○機材大型化 ○教育旅行誘致 ○復興ツーリズム ○ イ ン セン ティ ブツ ア ー ○東北各県と連携した 観光商品の造成 支援 支援 県内商社・団体等 県内企業 ○取引事例の 創出 インバウンド インバウンド ○輸出ルート 構築 支援 H H2 26 6新 新た たな な「 「国 国際 際協 協力 力協 協定 定書 書」 」更 更新 新 TJPO 台湾工業技術 台湾機関との 関係強化 宮城県食品輸出促進協議会 バイヤー 招へい フ ェ ア ○路線の増便 促進 台湾企業 宮 城県国際 経済振興 協会 エアポート セールス 交流人口 の拡大 マ ッ チ ング ・ 商談会 商談会 促進 中 華 民 国 工 商 協 進 会 県産品を提供 促進 促進 湾 消 消 費 費 者 者 台湾企業 県産品の知名度向上 経済交流を支える航空路線の強化 亜東関係協会 台北駐日経済文化代表処 東日本大震災を契機に深まった絆 25 東南アジア販路開拓プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日 1 概 要 【背景】東南アジア諸国(ASEAN加盟10か国)は,域内経済の統合とともに,日本をはじめ周辺 パートナー国との経済連携協定(EPA)/自由貿易協定(FTA)の締結を進め,一部(シン ガポール,ブルネイ,ベトナム,マレーシア)は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉 に参加するなど貿易自由化が進展しています。これにより,製造業の新しい集積を生み出してお り,日本からの投資も近年急速に延びています。 また,約 6 億の人口を擁し中間層・富裕層も拡大していることから,製品やサービスの消費市 場としての存在感も急速に高めており,訪日観光客も大幅に増加しています。 【取組】県内でも,昨今の中国における労働コストの上昇等を受け,東南アジアへの関心が高まってお り,平成 25 年には,ベトナム,インドネシアに県内製造業企業が進出しています。 東南アジア各国政府主催のセミナー開催や,県内金融機関による東南アジア各国の金融機関と の提携の動き,さらに平成 25 年度冬期の仙台-バンコク線就航など,ビジネス交流の機運も高 まりつつあります。 【課題】東南アジア諸国では,成長に伴う人件費の高騰や,民族・宗教・文化の違い,電力や道路,工 業団地等インフラ整備が不十分であるなどリスクも存在するため,新たな販路拡大や進出には正 確な情報の把握と,バイヤーやパートナーとなる現地企業等とのマッチングが重要です。 【方針】現地の情報収集に努め,様々な機会を捉え各国政府や地方政府,関係機関等との連携を深め, 現地とのネットワークを構築します。また,東南アジアでの販路開拓や進出に取り組む県内企業 を個別に支援するほか,県内企業と現地企業とのマッチング機会の創出を検討します。 2 目 標 項 目 平成 24 年度(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 0件 4件 県等の事業をきっかけ とした海外企業等との年 間成約件数 3 施策展開 (1)東南アジア市場への効果的な販路開拓及び拡大に取り組みます。 ① 県内企業による販路開拓や現地進出を個別に支援するとともに,現地での商談会等企業マッ チングの実施に向けて取り組みます。 ② 消費市場として有望な農林水産物,食品,サービス業等の販路開拓,現地進出を支援します。 (2)県内企業のビジネス支援のため,現地でのネットワーク・交流基盤を構築します。 (3)県内企業の東南アジアでのビジネス展開促進のため,航空路線の拡充に向けて取り組みます。 4 スケジュール 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 ・セミナー,相談等の機会に情報 ・セミナー,相談等の機会に情報 ・セミナー,相談等の機会に情 提供(支援対象企業の発掘) 提供(支援対象企業の発掘) ・東南アジア政府,関係機関等と ・東南アジア政府,関係機関等と のネットワーク構築,ミッショ ン派遣 ・個別企業への販路開拓支援 26 のネットワーク構築 ・個別企業への販路開拓支援 ・現地での企業マッチング実施 報提供(支援対象企業の発掘) ・個別企業の販路開拓支援継続 ・H27 事業のフォローアップ ・現地での企業マッチング実施 5 役割分担と連携 主 体 役 ・東南アジアでのビジネスの課題抽出,課題解決の計画策定 県内企業 ・現地での販路開拓の実施,企業マッチング参加 ・東南アジア市場に関する情報提供,販路開拓への支援,自主事業実施 ジェトロ等 ・県事業への協力,東南アジア政府等とのネットワーク,商談相手先等の紹介 東南アジア企業等 ・企業マッチング参加 ・東南アジア政府,関係機関等との関係構築 宮城県 6 割 ・販路開拓支援事業の実施 県の取組 (1)国,ジェトロ等からの情報収集を行います。 [海外ビジネス支援室] (2)セミナー等により県内企業への情報提供を行います。 [海外ビジネス支援室] (3)東南アジア各国政府,自治体,関係機関等とのネットワークを構築します。 [国際経済・交流課/海外ビジネス支援室] (4)県内企業の東南アジアでの販路開拓を支援します。 [海外ビジネス支援室/食産業振興課] (5)企業マッチング機会創出のため現地にミッションを派遣します。 [海外ビジネス支援室] (6)販路開拓を下支えする航空路線の拡充に向けエアポートセールスを行います。[空港臨空地域課] 7 概要図 東南アジア市場 フィリピン シンガポール タイ ベトナム インドネシア マレーシア カンボジア ブルネイ ラオス ミャンマー イスラム教を主な宗教とする国 投資環境等に課題のある国 一定の投資環境や市場を見込める国 連携 連携 JETRO 相手国政府機関・自治体等 支援 七十七銀行 県内企業 支援企業 商社・物流等 支援 支援 タイ定期便就航・観光PR 販路開拓 仙台市 宮 城 県 関係機関 27 香港輸出促進プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】平成 24 年の日本の農林水産物輸出額は 4,497 億円であり,そのうち香港は第 1 位(21.9%) の輸出先となっています。経済成長と富裕層が拡大を続ける香港は,日本食品にとって魅力的 な市場となっています。 【取組】本県は, 「食材王国みやぎ農林水産物等輸出促進基本方針」の中で香港を重点地域と位置づけ, 「香港食品輸出促進行動プラン」を策定し,宮城県食品輸出促進協議会をはじめとする関係機 関と連携し,県内企業のビジネスチャンス創出の機会を提供するため,現地バイヤーとの商談 会や香港最大級の食品総合見本市「FOOD EXPO」への出展支援,協力ショップを通し た観光PRと特産品の販売などに取り組んでいます。 【課題】他方,東日本大震災による被災と福島第一原発事故による放射性物質の風評被害により,香 港向け輸出が中断している県内企業もあり,輸出再開への支援が急務となっているほか,各国 との競争のみならず,自治体の産地間競争の激化に伴う価格下落の懸念も生じており,県内企 業の販路拡大のためには,本県農林水産物に対する風評払拭と日本を代表する宮城の商品ブラ ンドの確立が課題となっています。 【方針】今後は,科学的なデータ等に基づく県産品の安全性のPR,県内企業の取引再開や新規取引 開始に向けた支援を行い,成功事例の早期創出と海外販路開拓に向けた機運の醸成を図ります。 2 目 標 項 目 紹介商品数(年間延数) 平成 25 年度末(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 28 40 3 施策展開 (1)連携の働きかけ・関係構築 ①関係機関(宮城県食品輸出促進協議会,JETRO,香港貿易発展局,駐東京経済貿易代表部,北東 未来戦略会議等)の協力の下,香港市場を目指す県内企業及び生産者に対して,現地ニーズや香 港協力ショップでの物産販売状況などの情報提供を通して,輸出促進に取り組む機運の醸成を図 ります。 ②香港市場の多様なニーズを踏まえ,オールジャパンとしてのPRの取組への参画や産地間連携を 視野に,市場シェアの拡大を目指します。 (2)継続した輸出のための仕組み構築 ①香港バイヤーと県内企業とのマッチングを進め,県産品の販路開拓と拡大を図ります。 ②共通の特産品を持つ自治体との連携を模索し,ジャパンブランドとしてのPRを行なうとともに, 県内企業の販路開拓を支援します。 ③被災や風評により中断した輸出の再開や新規取引の開始による輸出の定着と拡大を図ります。 4 スケジュール 平成 26 年度 ①セミナー ②バイヤー招へい,商談会 ③見本市出展 ④テスト販売(企業主体) ⑤他自治体との協力関係構築 28 平成 27 年度 ①セミナー ②バイヤー招へい,商談会 ③見本市出展 ④テスト販売(企業主体) ⑤他自治体との共同PR 平成 28 年度 ①セミナー ②バイヤー招へい,商談会 ③見本市出展 ④テスト販売(企業主体) ⑤他自治体との共同PR 5 役割分担と連携 主 体 県内企業・生産者 国内輸出商社 役 割 県産品等の販売/バイヤー等との商談 県産品等の集荷,販売/市場調査/貿易コンサルティング 県産品等の輸入・販売/富裕層の消費情報の提供/販路開拓・拡大 香港輸入業者(バイヤー等) 等に関する情報交換 県産品の購入,利用/県産品のブランド向上のための情報提供/マ 香港販売店・飲食店 ーケットイン型の販売指導,協力等 JETRO/香港貿易 発展局 香港特別行政区 政府 駐東京経済貿易 代表部 施策に対する理解と支援/市場情報提供・斡旋,セミナーの共催等 北東未来戦略会議 協力ショップの設置・運営,観光PR,物産展示・販売等 宮城県食品輸出促進協議会 セミナーによる普及啓発,バイヤーとの商談会の実施等 バイヤー等と県内企業とのマッチング支援,見本市への出展支援 原発事故の風評払拭のためのPR等,エアポートセールス等 宮城県 6 県の取組 (1)関係機関と協力し,県内企業及び生産者の輸出に取り組む機運の醸成を図ります。 [食産業振興課/国際経済・交流課/海外ビジネス支援室] (2)実績のある県内企業・生産者を中心に販路開拓に取り組む企業間の連携を進めます。 [食産業振興課/国際経済・交流課/海外ビジネス支援室] (3)香港最大級の食品見本市への出展支援やバイヤー等と県内企業とのマッチングを進めます。 [食産業振興課/国際経済・交流課/海外ビジネス支援室] (4)原発事故の風評払拭や震災からの復興状況の周知のためのPRを進めます。 [食産業振興課/国際経済・交流課/海外ビジネス支援室] (5)オールジャパンとしてのPRの取組への参画や他自治体と連携した形でのPRを進めます。 [食産業振興課/国際経済・交流課/海外ビジネス支援室] (6)輸出促進の下支えをする航空路線の再開に向けエアポートセールスを行います。 [空港臨空地域課] 7 概要図 香港市場 将来の 見通し ■ ■ ■ ■ 富裕層の拡大 取引先の拡大 ニーズの多様化 ギフト・通販市場の拡大 課題 ・風評払拭 ・他国産や自治 体間の競合 ・日本を代表する 商 品ブランド の確立 香港協力ショップ設置 観光・物産販売 参加 香 港 貿 易 発 展 局 等 関係機関 県産食品を提供 連携 連携 宮城県食品輸出促進協議会 J E T R O 香港 特別 行 政区 政 府 駐東 京 経 済 貿易 代 表部 北 東 未 来 戦 略 会 議 経済交流を支える航空路線の強化 連携 宮城県 支援 輸入業者・バイヤー等 ○路線の 再開 国内商社 □食品の売買等 連携 □販路開拓・拡大 ○路線の 拡大 □マーケティング ○機材大 型化 □他県との共同PR フェア バイヤー 促 エアポート 招へい 進 セールス 商談会 県内企業・県内産品 支援 ○ 豚肉 ○ さんま,かき, ふかひれ ○ 米,日本酒 29 水産物・水産加工品の輸出促進プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】本県は,豊富な漁業生産量を誇る全国有数の水産県であり,国内向け水産物を安定的に 供給することで,県内経済,とりわけ沿岸地域の産業振興に重要な役割を果たしてきま した。 【取組】海外輸出に関する取組については,香港・台湾等を中心として,フカヒレ,かまぼこ, アワビやホタテ等の数多くの取引実績を上げてきました。 【課題】東日本大震災により,本県水産業を支える多くの人命が失われ,生活基盤,生産基盤ま でもが壊滅的な被害を受けました。そのため,漁港がれきの撤去,海洋環境調査,漁船・ 漁具の確保,養殖施設・種苗の確保等の早期再開に向けた水産業支援の実施とともに, それと並行した販売先シェアの回復や新規開拓が喫緊の課題となっています。 【方針】「新たな水産業の創造」を掲げて県内水産業の更なる発展を目指し,競争力と魅力ある 水産業の形成に向けて,このプロジェクトでは,震災復興を加速化するために水産物・水 産加工品の海外販売促進を図っていきます。また,平成25年8月に国が策定した「農林 水産物・食品の国別・品目別輸出戦略」において,「国際競争力のある水産加工品」が重 点品目として位置づけられていることから,国の戦略と連動を図りながら取り組んでいき ます。 2 目 標 項 目 県等の事業をきっかけとした海 外企業等との年間成約件数 海外ビジネスに取り組む事業者 数(累計) 平成 24 年度(現在値) ※本プロジェクトによるもの 平成 27 年度末(目標値) 0件 2件 0件 5件 3 施策展開 (1) 本県の水産物・水産加工品等のブランド確立のため,国,ジェトロ等と連携し,事業者に よる商品開発や販路開拓への取組支援を継続的に実施していきます。 (2) 外国人観光客の誘致に向けた取組と連携し,本県を訪れた外国人観光客に対して水産物・ 水産加工品をPRするとともに,ニーズや嗜好を調査することによって,売れる商品づく りを支援し,成功事例の早期創出を目指します。 (3) 台湾や今後経済成長が見込まれる東南アジアを視野に入れて輸出を推進していきます。 (4) 中国,韓国,ロシア等での輸入規制緩和時には,県内企業による販路回復の取組を集中的 に支援します。 4 30 スケジュール 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 ・風評払拭に向けた,正確な情報 の発信 ・宮城ブランドの確立を目指した 県内対象事業者への調査 ・外国人観光客に対するPR,ニ ーズ及び嗜好調査 ・国内輸出商社との連携 ・現地商談会・プロモーションに 向けた調査 ・風評払拭に向けた,正確な情報 の発信 ・宮城ブランドの確立を目指した 売れる商品づくり支援 ・外国人観光客に対するPR,ニ ーズ及び嗜好調査 ・国内輸出商社との連携 ・現地商談会・プロモーションに 向けた準備 ・風評払拭に向けた,正確な情 報の発信 ・宮城ブランドの確立を目指した 売れる商品づくり支援 ・外国人観光客に対するPR,ニ ーズ及び嗜好調査 ・国内輸出商社との連携 ・現地商談会・プロモーションの 実施 5 役割分担と連携 主 体 JETRO 等関係機関 県内企業 (公社)宮城県国際経 済振興協会 県ソウル事務所, 県大連事務所 宮城県 役 割 ・風評払拭 ・事業者への情報提供 ・マッチング支援 ・輸出に向けた課題解決及び計画策定 ・販路開拓 ・商品開発 ・商談機会提供 ・ブランド確立 ・沿岸部での輸出相談会開催 ・情報収集 ・風評払拭のための情報発信 ・規制緩和に向けた関係機関への働き掛け ・政府・他の自治体,海外政府・自治体,関係機関との関係構築, 情報発信 ・事業者支援基盤の構築(関係機関,民間事業者との連携) ・海外販路開拓の機運醸成,海外展開計画策定の後押し ・輸出のための事業環境整備への支援 ・商談の場の提供 ・ブランド化(継続的商品開発等)の取組支援 6 県の取組 (1)県ソウル事務所及び県大連事務所を通じ,水産物の検査体制等に関する韓国語・中国語での 情報発信を行います。 [海外ビジネス支援室/水産業振興課/国際経済・交流課] (2)関係機関と連携し,沿岸部での水産加工品輸出セミナー・輸出相談会の開催,バイヤー招へいに よる輸出商談機会の提供等を行います。 [海外ビジネス支援室] (3)海外展示会・商談会への参加を支援するとともに,「みやぎグローバルビジネスアドバイザー 制度」等を活用し,個別相談に対応します。 [海外ビジネス支援室] (4)県産農林水産物を活用したマーケティングに基づく商品開発等(既存商品の改良を含む)を 支援します。 [食産業振興課] (5)県内企業の販路開拓を支援します。 [海外ビジネス支援室/食産業振興課] 7 概要図 31 原発事故風評払拭プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】東日本大震災及び原発事故の風評により,中国では依然として本県産品が全面輸入停止 となっているなど,海外の国や地域では本県産品の輸入規制が継続しており,県内企業 の販路が喪失・減少しています。この状況に対し,国が主体となって規制緩和に向けて 取り組んできました。また,外国人観光客について,円安や東南アジア向けの観光ビザ の援助措置などによって全国的には震災前の水準になっているものの,本県への入込数 は回復しておらず,未だ原発事故の風評が払拭できていません。 【取組】 平成 23 年 4 月以降,風評払拭のため,海外から本県を訪れる政府関係者,報道機関,旅行 業者等に対して本県の復興状況や放射能に関する正確な情報提供を行ったほか,県海外事務 所やホームページ上で多言語により本県の復興状況を発信しています。 さらに,海外においてもジェトロなどの関係機関が実施するセミナーや国際観光展への出展 などの機会を捉え,正確な情報の発信を行ってきました。 【課題】県産品の輸出や外国人観光客の回復のためには,正確な情報を継続的に発信することで,風 評を払拭していく必要があります。 【方針】 今後も,国や関係機関が国内外で実施するセミナーや国際会議,海外渡航など,あらゆる機 会を通して,本県の復興に向けた取組状況,放射能に関する正確な情報を海外へ発信します。 また,東日本大震災からの復興経験を「震災復興モデル」として積極的にPRしていきます。 さらに,本県を訪れた海外要人や外国人観光客へ観光地や県産品の安全安心をアピールし, インバウンドの回復や県産品の販路回復につなげていきます。 2 目 標 項 目 海外への復興状況等発信回数 3 平成 25 年度末(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 76 回 100 回 施策展開 (1) 各種イベントを通じた情報発信 ① 国やジェトロ,在日各国商工会議所等が国内外で開催するセミナーや国際会議,さらに 政府関係者や海外メディア,外資系企業など海外への情報発信機会を幅広く活用し,本 県の情報を適時かつ的確に発信します。 ② 平成 27 年 3 月に仙台市で開催される「第3回国連防災世界会議」へブース出展し,全世 界へ本県の復興状況や安全安心をアピールします。 (2) 県産品の安全性のPR ① 海外でのセミナーや商談会・物産展において,本県産品を海外要人やバイヤー,消費者 に紹介し,県産品の安全性を直接伝えていきます。 ② 県海外事務所やホームページ上で,多言語により本県の復興状況を継続的に発信します。ま た,本県内の農林水産物に対する放射能測定の結果概要について,これまで実施している英 語や中国語での情報発信に継続的に取り組んでいきます。 (3) 外国人観光客等を通した情報発信 ① 海外メディアやホームページなどを活用した情報発信や国際旅行博などでの継続的な情 報発信により,インバウンドの回復を図るとともに,本県を訪れた外国人観光客や本県 にゆかりのある方を通した情報発信による風評払拭を目指します。 4 32 スケジュール 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 ・国等が実施するイベント・会議に おける情報発信 ・県産品安全性のPR ・インバウンドを活用した情報発信 ・輸入規制の状況やインバウンド の回復状況に応じた情報発信の 継続 ・輸入規制の状況やインバウンド の回復状況に応じた情報発信の 継続 5 役割分担と連携 主 体 県内企業(食品・観光) ジェトロ等関係機関 国 県海外事務所 県 6 役 割 県産品の輸出等,海外向け旅行商品の提案 海外における情報収集と正確な情報発信,被災自治体に対する情 報発信の場の提供, 海外へ向けた被災地の正確な発信,被災自治体に対する情報発信 の場の提供,輸入規制解除に向けた働きかけ 情報収集,現地企業やメディアを活用した情報発信 正確な復興状況・安全性などの情報発信 県の取組 (1) 国やジェトロなどが国内外で実施する海外向けセミナーを活用し,本県の復興状況や安全性等 の正確な情報を継続的に発信します。 [国際経済・交流課] (2) 県ソウル事務所,県大連事務所を活用し,各種イベントや事務所ホームページを通じ,韓国語, 中国語による情報提供を行います。 [海外ビジネス支援室] (3) 海外旅行博や物産展に出展し,バイヤーや消費者に対して本県産品の安全性をPRします。 [観光課/食産業振興課] (4) 強い情報発信力を持つ,海外メディアやパワーブロガーの招請により海外へ情報発信します。 [観光課] (5) 外国人向け復興ツーリズムを進めるため,風評払拭プロモーション映像を作成し,動画サイト 等を活用して配信します。 [観光課] 7 概要図 海外市場 台湾 東南 アジア 観光業者 東北観光推進機構 食品関連企業 情報発信 旅行博出展 輸出促進 韓国 正確な情報発信を継続的に実施 県海外事務所 香港 中国 その他 規制緩和に 向けた取組 県産品 購入 国 情報発信の 機会創出 ・セミナー ジェトロ 観光客 増加 ・プレゼン 各国大使館 宮城県 33 中国販路開拓・輸出促進プロジェクト(大連・上海) 平成 26 年 3 月 24 日 1 概 要 【背景】 中国には,1990 年代以降,大連,上海を中心に,製造業など県内企業が進出し,平成 6 年に は仙台空港から上海・大連に定期便が就航するなど,経済交流が盛んに行われてきました。 【取組】 県では,平成 15 年度から「東北宮城フェア in 上海」,平成 16 年度から「大連商談会」を毎 年開催するとともに,平成 17 年には県大連事務所を設置し,同年上海に駐在員事務所を開設 した七十七銀行とともに,県内企業の販路開拓・拡大を支援してきました。 【課題】 東日本大震災と原発事故後の風評に加え,日中関係が厳しくなり,すべての県産食品の輸入 停止が継続しているほか,平成 24 年「大連商談会」が中止され,上海・大連の定期便も休止 されるなど,政治問題等のリスクが改めて認識されています。また,成長の鈍化や労働コス トの上昇,大気汚染の拡大等も懸念されています。しかしながら,中国市場は依然として巨 大で,その成長と富裕層の拡大は魅力であり,県内企業にとって中国での販路開拓の重要性 に変わりはありません。 【方針】当面は,本県の復興状況や県産品の安全性をPRし風評払拭に努めるほか,食品以外の品目 について県産品の輸出や進出企業の販路を維持・拡大するとともに,輸入規制が緩和された 場合には,県内企業等が失った販路を回復させる取組を行います。 2 目 標 項 目 県等の事業をきっかけとした 海外企業等との年間成約件数 平成 24 年度(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 4件 9件 3 施策展開 (1)本県の復興状況の正確な情報発信や県産品の安全性PR等により,風評払拭に取り組みます。 (2)中国市場への効果的な販路開拓及び拡大に取り組みます。 ①輸入停止以外の品目や進出企業の製品については,関係機関と連携した商談機会の提供など, 継続して県内企業の販路の開拓・維持拡大を図ります。 ②販路開拓及び拡大を図るため,現地政府機関・商社・金融機関・現地コンサルタント企業等 との既存ネットワークの活用や他自治体と連携した事業展開のほか,台湾や香港と連携した 販路開拓への支援など新しい事業モデルの構築に取り組みます。 ③輸入規制緩和時には,県内企業による販路回復の取組を集中的に支援します。 (3) 県内企業の中国でのビジネス展開促進のため,仙台と上海・大連等との直行便航空路線の再 開・拡充に向けて取り組みます。 4 スケジュール 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 ・復興状況等の正確な情報発信 ・復興状況等の正確な情報発信 ・復興状況等の正確な情報発信 ・商談会への出展等商談機会の ・商談会への出展等商談機会の ・商談会への出展等商談機会の 確保 確保 ・現地進出県内企業への支援 ・現地進出県内企業への支援 ・現地進出県内企業への支援 ・香港・台湾と連携した中国市 ・香港・台湾と連携した中国市 ・香港・台湾と連携した中国市 場販路開拓への支援 ・定期便再開・拡充に向けたエ アポートセールス 34 確保 場販路開拓への支援 ・定期便再開・拡充に向けたエ アポートセールス 場販路開拓への支援 ・定期便再開・拡充に向けたエ アポートセールス 5 役割分担と連携 主 体 県内企業 役 割 県産品の輸出等 商社・金融機関・現地コ 商談機会の提供,マッチング支援・フォローアップ ンサル企業等 中国経済に関する情報交換,風評払拭,マッチング支援・フォロー JETRO 等関係機関 アップ 他自治体等 (公社) 宮城県国際経済振興協会 県大連事務所 宮城県 6 販路開拓及び拡大等に関する情報交換/相互協力 展示会等商談機会の提供・支援 情報収集と基盤整備/県内企業等の活動支援 ・展示会等商談機会の提供・支援 ・輸入規制・中国企業ニーズ・商談機会等の情報収集,本県復興 状況・県産品の情報発信 ・現地関係機関等とのネットワークの構築 ・台湾・香港政府機関等とのネットワーク構築,企業マッチング ・県内企業への情報提供 ・エアポートセールス 県の取組 (1)県大連事務所を活用し,本県の復興状況の情報発信や県産品の安全性のPRを行います。 [海外ビジネス支援室/国際経済・交流課] (2)県内企業や現地進出企業による中国での販路開拓を支援します。 [海外ビジネス支援室/食産業振興課] (3)現地関係機関,金融機関,現地コンサルタント企業,他自治体等との連携を図り,上海や大連で 商談会を開催します。 [海外ビジネス支援室] (4)台湾や香港と連携した販路開拓の支援に取り組みます。 [海外ビジネス支援室] (5)販路開拓・回復を下支えする航空路線の再開・拡充に向けたエアポートセールスを行います。 [空港臨空地域課] 7 概要図 35 韓国輸出促進プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日 1 概 要 【背景】県内の在留韓国・朝鮮人は県内外国人の約3分の 1 を占めており,駐仙台大韓民国総領事館も 設置されています。また,平成2年には仙台空港初の国際便として仙台-ソウル間にアシアナ 航空が就航し,平成4年に設置された県ソウル事務所は平成24年には20周年を迎えるなど, 本県と韓国は緊密な交流を行ってきました。 【取組】本県と韓国は,ビジネス客や観光客の往来も多く,これらを背景に,韓国旅行エージェント招 へいやソウルでの食品商談会への出展支援,IT 企業マッチング等の経済交流促進に取り組んで きました。 【課題】東日本大震災による原発事故の風評,厳しい日韓関係の影響等により,観光客等の往来の減少 とこれに伴うアシアナ航空の減便,県産食品への韓国政府による輸入規制の継続・強化等,震 災以後,経済交流の阻害要因が継続している状況となっています。 【方針】当面は,本県や本県産品の安全性を韓国で粘り強くPRし風評払拭に努めるほか,輸入停止品 目以外で規制をクリアできる県産品の輸出を維持・拡大するとともに,輸入規制が緩和された 場合には,県内企業等が失った販路を回復させる必要があります。 2 目 標 項 目 県等の事業をきっかけとした 海外企業等との年間成約件数 3 平成 24 年度(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 0件 4件 施策展開 (1)本県の復興状況の正確な情報発信や県産品の安全性PR等により,風評払拭に取り組みます。 (2)輸入停止品目以外の品目について関係機関と連携し,韓国で行われる展示会への出展等商談機会 を確保し,バイヤー等とのマッチングを行うとともに,輸入規制緩和時には,県内企業の販路回復・ 開拓を集中的に支援し,韓国市場への効果的な販路開拓・拡大に取り組みます。 (3)これまでに培った関係機関とのネットワークを活用して情報収集に努め,県内企業の販路回復・ 開拓に向けてタイムリーで的確な情報を提供します。 (4)県内企業の韓国でのビジネス展開やインバウンドの活性化のため,ソウル便の拡充に向けて取り 組みます。 4 36 スケジュール 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 ・復興状況等の正確な情報発信 ・展示会への出展等商談機会の 確保 ・販路再開・開拓への支援 ・総領事館・観光公社等を通じ た情報収集・発信 ・復興状況等の正確な情報発信 ・展示会への出展等商談機会の 確保 ・総領事館・観光公社等を通じ た情報収集・発信 ・復興状況等の正確な情報発信 ・展示会への出展等商談機会の 確保 ・総領事館・観光公社等を通じ た情報収集・発信 5 役割分担と連携 主 体 韓国関係機関(韓国観光公社,韓 役 割 ・情報交換 ・主催事業等への参加機会提供 ・情報交換 ・要望活動 国観光協会中央会等) 韓国 日本関係機関(駐韓国日本大使 館,ソウルジャパンクラブ等) 県ソウル事務所 駐仙台大韓民国総領事館 韓国観光公社韓日交流センター 県内企業 関係機関(商工会議所等) 宮城県内 JETRO 等 (公社)宮城県国際経済振興協会 ・輸入規制・韓国企業ニーズ・商談機会等の情報収集及び本県 復興状況・県産品の情報発信 ・情報交換 ・韓国政府・関係機関との仲介 ・展示会への出展,販路開拓の取組 ・情報交換 ・マッチング支援・フォローアップ ・展示会等商談機会の提供・支援 ・県内企業への情報提供 ・展示会等商談機会の提供・支援 ・展示会等商談機会の提供・支援 ・輸入規制・韓国企業ニーズ・商談機会等の情報収集及び本県 宮城県 復興状況・県産品の情報発信 ・現地関係機関等とのネットワークの構築(訪問団派遣・受入) ・県内企業への情報提供 6 県の取組 (1)県ソウル事務所を活用し,本県の復興状況の情報発信や県産品の安全性PR等を行います。 [海外ビジネス支援室] (2)駐仙台大韓民国総領事館や韓国観光公社韓日観光交流センター,韓国現地関係機関等との情報 交換を密にし,輸入規制の状況や韓国企業等のニーズ,販路開拓の機会等の情報を県内企業に 提供します。 [国際経済・交流課/海外ビジネス支援室] (3)韓国で行われる展示会等に出展し県内企業の商談機会を確保し,県内企業の韓国での販路開拓 を支援します。 [海外ビジネス支援室] (4)販路回復・開拓を下支えする航空路線の拡充に向けたエアポートセールスを行います。 [空港臨空地域課] 7 概要図 37 米国輸出促進プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】政府は,海外への農林水産物・食品輸出を促進するため,平成 24 年に 4,497 億円だっ た輸出額を平成 32 年までに 1 兆円まで増加させる輸出戦略を策定しました。その中で, 米国は安定市場とされ,重点国に設定されています。輸出品目についても,本県の強みで ある水産物と醸造品等の加工食品が上位2品目に指定されています。米国では,サンフラ ンシスコ・ロサンゼルスを中心とした西海岸エリア,ニューヨークを中心とした東海岸エ リアが世界レベルでの食の流行発信基地になっているとともに,ユネスコ世界文化遺産に 登録された和食の認知度も高いので,輸出先として魅力的な市場です。さらに,仙台-ホ ノルル間の定期便が就航したことに伴い,地理的に近いハワイも有望なターゲットとなっ ています。 【取組】県ではこれまで,ジェトロや現地のキーパーソンと連携して,仙台味噌を中心とした食 材イベントを西海岸エリアで行うとともに,自治体国際化協会(クレア)やキーパーソン と連携して仙台味噌・日本酒を中心とした食材イベントを姉妹州である東海岸エリアのデ ラウェア州で行ってきました。また,ハワイにおいても知事のトップセールス等で県産品 の PR を行っています。 【課題】上記イベントを通じて,一定の成果が上がっていますが,大きな輸出に結びついた案件 が少なく,引き続き販路開拓に向けた取組が必要です。 【方針】米国は,西海岸と東海岸で地理的な距離,海外交流基盤の有無や日系コミュニティの違 いもあるため,東西で異なる戦略で販路開拓を推し進め,成約案件を創出していきます。 2 目 標 項 目 県の事業をきっかけとし た県産品進出品目数 平成 24 年度末(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 2品目 5品目 3 施策展開 (1)東海岸エリアでは,姉妹州であるデラウェア州での県産品の商流を確立することを最優先 に活動を進めます。現地高級スーパーマーケット,現地日系ディストリビューター,県内企 業の 3 者のコミュケーションを円滑に進め,ジェトロやクレアの協力を得ながら,県産品が 同州内で恒常的に販売されることを目指します。商流の確立と並行して,引き続きデラウェ ア州内での食材イベントを開催するとともに,より広い販路開拓を目指して,県内商社等(K 社・N 社等)とのネットワークを活用し,巨大市場であるニューヨーク市エリアでの食材 PR イベントを開催し,県内企業の大型食材見本市への出展を支援します。 (2)西海岸・ハワイエリアでは,宮城県人会等の日系コミュニティのネットワークを活用し, 食材 PR イベント開催や,現地日本食レストランへの食材の浸透ととともに,日系大型スー パーマーケットへの商流を確立し,県産品の浸透を図ります。さらに,仙台空港との定期便 が就航したハワイでの食材等の浸透も視野に入れた活動を展開します。 4 38 スケジュール 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 ・デラウェア州での取引開始(仙 台味噌) ・東海岸での宮城フェア(食材イ ベント)の実施(味噌,笹かま 等) ・ニューヨーク・フィラデルフィ アでの取引開始(笹かま等) ・西海岸での宮城フェア(食材イ ベント)の実施(味噌,笹かま 等) ・ハワイでの食材 PR イベント ・デラウェア州での取引開始 ・東西両エリアでの宮城フェア (食材イベント)の実施(味噌, 笹かま等) 5 役割分担と連携 主 体 県内企業 商社・ディストリビュ ーター等貿易関連企業 現地スーパーマーケッ ト・レストラン 海外政府 日系コミュニティ ジェトロ クレア 宮城県 役 割 本県食材イベントへの参加/サンプル食材提供/米国への食材輸出/食材 見本市への出展・参加 県内企業との取引/本県食材の採用/輸出対応/現地スーパー・レストラン への販促 県内企業との取引/本県食材の採用/本県食材イベント実施支援/本県食 材を活用したメニュー化 本県食材イベント実施支援/海外企業の掘り起こし 食材イベント開催支援/県内企業と貿易関連企業・地元スーパー・レストラ ンとのマッチング支援/食材見本市への出展支援 現地市場調査及び商流調査/本県食材イベント開催支援/県内企業と貿易 関連企業・地元スーパー・レストランとのマッチング支援/食材見本市への 出展支援 本県食材イベント実施/県内企業と貿易関連企業・地元スーパー・レストラ ンとのマッチング支援/食材見本市への出展支援/県内企業の掘り起こし エアポートセールス 6 県の取組 (1)各種助成事業を活用し,関係機関・企業等と連携して食材イベント等を開催します。 [国際経済・交流課] (2)現地スーパー・レストラン等と本県企業のマッチングを行います。 [国際経済・交流課] (3)デラウェア州との交流基盤や県人会ネットワークを活用し,食材の浸透を図ります。 [国際経済・交流課/食産業振興課] (4)米国でのビジネスに意欲のある県内企業を掘り起こします。 [国際経済・交流課] (5)ハワイへの輸出促進を下支えする航空路線の拡充に向けエアポートセールスを行います。 [空港臨空地域課] 7 概要図 39 ロシア販路開拓プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日 1 概 要 【背景】ロシアは,平成24(2012)年8月に世界貿易機関(WTO)加盟国となり,貿易の自由化が進 み,市場の将来性が見込めます。日露両政府も「日露行動計画」で両国の地域間の相互交流を積 極的に支援しており,平成25年4月には日露両国の人的・経済的交流の促進について合意した 共同声明が発表され,今後の交流促進が期待されます。 【取組】本県ではニジェゴロド州のあるヨーロッパ・ロシアと,日本の自治体では初めて本格的な経済 交流を展開する一方,日本への関心と経済的依存度が高く,本県産品輸出,観光客誘致の可能性 が見込まれる極東ロシアで,現地調査や商談会を実施してきました。 【課題】ロシアでのビジネス展開には,国家標準規格認証の取得,複雑な金融システム,物流インフラ の未整備,商習慣の違いなど,他の地域にはないさまざまな困難があります。また,広大なロシ アにおいては,特定地域での商談会開催では,県内企業の商品や展開ニーズとのズレを生じ,成 果に結びつきにくい面がありました。さらに,東日本大震災により,本県の強みでありロシアで の販路拡大が期待できる農林水産品や食品の事業者が大きな打撃を受けるとともに,震災後はロ シアでの本県水産物・水産加工品の輸入停止が続いています。 【方針】ロシア国内に設置されている日本センターやロシア NIS 貿易会等の専門機関や大手商社と県内 企業で構成する「みやぎ東北貿易促進コンソーシアム」等と連携し,今後,交流が活性化するロ シアでの販路開拓・拡大に向けた機運醸成を図っていくとともに,県内企業のニーズに応じた専 門的な支援を行うことにより,その課題を解決し,ロシアでの販路開拓の成功事例を創出して, その後に続く企業へのビジネスモデルを提供していきます。 2 目 標 項 目 県等の事業をきっかけとした 海外企業等との年間成約件数 3 平成 24 年度(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 0件 4件 施策展開 (1)ジェトロ,日本センター,ロシア NIS 貿易会など関係機関との連携を図るとともに,みやぎ東北 貿易促進コンソーシアム等とのネットワークを生かし,ロシアでの販路開拓に向けた情報提供及び 機運醸成を行います。 (2)ロシアビジネスに意欲的な県内企業に対し,関係機関の知見や現地ネットワークの情報を提供す るとともに,ロシアでの販路開拓に精通する専門家・専門事業者との連携による課題解決を支援し, 成功事例を創出します。 4 スケジュール 平成 26 年度 ・県内企業へのセミナー,相談 平成 27 年度 ・県内企業へのセミナー,相談 平成 28 年度 ・県内企業へのセミナー,相談 等の機会に情報提供(支援対 等の機会に情報提供(支援対 等の機会に情報提供(支援対 象企業の発掘) 象企業の発掘) 象企業の発掘) ・県内企業と専門家・専門事業 ・県内企業と専門家・専門事業 ・県内企業と専門家・専門事業 者支援企業とのマッチングに 者支援企業とのマッチングに 者支援企業とのマッチング よる販路開拓活動支援 よる販路開拓活動支援 による販路開拓活動支援 ・H26 事業のフォローアップ 40 ・H27 事業のフォローアップ 5 役割分担と連携 主 体 役 割 ・ロシアビジネスの課題抽出,課題解決の計画策定 県内企業 ・ロシア現地での商談 ・成約に向けた商談のフォローアップ 支援企業 ・県内企業の課題解決に向けた支援 みやぎ東北貿易促進コンソーシアム ジェトロ 日本センター ロシア NIS 貿易会等 ロシア企業等 宮城県 6 ・販路開拓への支援,自主事業実施 ・県事業への協力,ロシア政府等とのネットワーク, 商談相手先企業等の紹介 ・ロシア市場に関する情報提供 ・商談参加 ・販路開拓支援事業の実施 ・ロシア側政府機関,関係機関との関係構築 県の取組 (1)ロシア側政府機関やロシア関係機関等との関係を構築し,ロシアでの販路開拓に向けた情報提供及 び機運醸成を行います。 [海外ビジネス支援室/国際経済・交流課/食産業振興課] (2)意欲ある県内企業等を発掘するため相談等に積極的に対応するとともに,専門家等と連携して課題 解決,販路開拓を支援します。 7 [海外ビジネス支援室] 概要図 41 グローバルビジネス支援プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日 1 概 要 【背景】 経済のグローバル化と人口減少による国内市場の縮小が見込まれる中,県内企業を取り巻く 経営環境は一段と厳しくなる一方,多くの日本企業が,海外の成長市場等に販路を拡大してい ます。しかし,海外ビジネスには輸出入制度,商習慣の壁等のビジネスリスクが存在し,また 海外ビジネスの担い手となる人材の確保という課題もあり,積極的に海外を目指す県内企業は 依然少ない状況にあります。さらに,震災により国内外の販路を喪失する企業も多い中,企業 の復旧の遅れから,海外販路開拓は二の次となりがちで,対応が先送りになっています。 【取組】 県では,海外ビジネスに取り組む県内企業を支援するため,総合的な支援事業として,実践 グローバルビジネス講座,グローバルビジネスアドバイザー相談事業,海外販路開拓事業を展 開するとともに,ソウルと大連に設置した海外事務所で,企業への情報提供,海外での活動に 対する支援を実施しています。また,被災による県内企業の海外販路の縮小や喪失に対し, 「被 災中小企業海外ビジネス支援事業」によりその回復や新たな販路開拓を支援してきました。 【課題】 刻々と変化する海外経済情勢について,最新の情報を提供するとともに,人材の育成を支援 し,海外ビジネスに取り組む企業の裾野の拡大を図る必要があります。また,震災からの復興 に向けた地域・企業の海外展開支援を継続するとともに,個々の企業のグローバル化の段階や ニーズに応じた支援を強化していく必要があります。 【方針】 独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)等関係機関と連携し,情報提供やビジネスコ ンサルティングの機能を高めるとともに,海外市場のニーズに対応した商品開発の支援や海外 での拠点機能の強化等,効果的な支援体制の整備を図っていきます。また,被災企業の海外販 路の回復や新たな海外販路の開拓を引き続き支援していきます。 2 目 標 項 目 県の事業をきっかけとした海外企業等 との年間成約件数 平成 24 年度(現在値) 12件 平成 27 年度末(目標値) 32件 3 施策展開 (1)情報提供の充実 ①企業のニーズに応じ,海外市場の動向や貿易実務等をテーマとした講座やセミナー等を機動的に 開催するとともに,被災企業や初めて海外ビジネスに取り組もうとする企業のための総合相談会 を開催します。 ②アドバイザーによる個別・専門的な相談事業を充実させるとともに,海外ビジネスに取り組む県 内企業の情報を集約し,海外ビジネス支援に活用します。 (2)企業支援体制・制度の充実 ①東北経済産業局,仙台市,JETRO,七十七銀行, (公社)宮城県国際経済振興協会等,海外展開支 援を行う各機関との連携を強化し,海外商談会やバイヤー招聘等商談機会の提供や,海外マーケ ティングに基づく商品開発の支援等,県内企業が利用しやすい体制・制度を整備します。 ②県内企業が行う海外ビジネスを担う人材の育成・確保の取組を支援します。 (3)海外拠点機能の充実 ①海外在住のアドバイザーや海外事務所を活用し,現地情報の収集や,マッチング支援,海外での 商談会・見本市等への出展支援等を行います。 ②東南アジア等新たな有望市場への支援拠点整備を検討します。 4 スケジュール 平成 26 年度 ・セミナー・総合相談会の開催 ・アドバイザーによる個別・専 門的相談・支援 ・海外ビジネス支援機関との連 携による企業支援 ・海外ビジネス人材育成支援 ・海外事務所等での海外展開支 援 42 平成 27 年度 平成 28 年度 ・セミナー・総合相談会の開催 ・アドバイザーによる個別・専 門的相談・支援 ・海外ビジネス支援機関との連 携による企業支援 ・海外ビジネス人材育成支援 ・海外事務所等での海外展開支 援 ・セミナー・総合相談会の開催 ・アドバイザーによる個別・専 門的相談・支援 ・海外ビジネス支援機関との連 携による企業支援 ・海外ビジネス人材育成支援 ・海外事務所等での海外展開支 援 5 役割分担と連携 主 体 県内企業・生産者等 七十七銀行・三井住友銀行 JETRO (公社)宮城県国際経済振興協会 大連事務所・ソウル事務所 宮城県 6 役 割 海外販路開拓/ビジネスマッチングへの参加 協力協定/セミナー等開催支援 アドバイザーによる情報提供/セミナー共催 海外ビジネス相談の総合窓口/海外ビジネス展開支援 現地活動の展開/取引有望産品調査実施/広報媒体作成/商談会 の開催/見本市出展支援/中国機関との交流パイプ拡大/情報収 集・提供/海外企業とのコミュニケーション支援 海外拠点設置/アドバイザー委嘱/セミナー開催/総合相談会開 催/企業データベース構築・維持/情報収集・提供/海外ビジネ スの担い手育成 県の取組 (1)関係機関と連携し,海外ビジネス情報を提供する講座やセミナーを開催するとともに,被災企業や 海外ビジネスに取り組もうとする企業等対象の総合相談会を開催します。 [海外ビジネス支援室] (2)商談会の開催や参加,バイヤー招聘等県内企業の商談機会を提供します。 [海外ビジネス支援室] (3)県内企業の販路開拓を支援します。 [海外ビジネス支援室/食産業振興課] (4)県内企業が海外展開に取り組むための人材確保を支援するとともに,海外展開をサポートする事業 者の育成を推進します。 [海外ビジネス支援室] (5)海外ビジネスアドバイザー,海外事務所等海外拠点のネットワークを活用し,情報提供やマッチン グなどの支援を行います。 [海外ビジネス支援室] 7 概要図 海外 (中国,香港,台湾,ロシア,韓国,米国,欧州,新興地域等) 海外アドバイザー 海外拠点 5名(英国 ,香 港,韓国 , イ タリア ,オ ランダ 在住) 県ソウル事務所 ジェトロ・海外貿易機関等の支援・協力 グ ロ ー バル な 経済 活 動の 拡 大 グ ル ー プ化 促 進 連携によるマッチング 参加 海 外 ビ ジネ ス 拡大 段 階 商談会 海 外 商 談会 開 催 海 外 ビ ジネ ス 開始 段 階 ア ド バ イザ ー 事業 構築・活用 海 外 ビ ジネ ス 戦略 策 定段 階 セ ミ ナ ー開 催 海 外 展 開検 討 段階 企業データベース 多様なニーズ 海 外 同 行訪 問 輸出に取り組む企業の育成イメージ 輸出入 海外提携 進出 銀行海外支店・ 駐在員事務所 県大連事務所 国内アドバイザー 18名 宮城県・(公社)宮城県国際経済振興協会 43 海外企業とのビジネスマッチング促進プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】外資系企業の誘致にあたっては,企業ごとのビジネスニーズに合わせた進出プランを提 示することが必要となります。国内に拠点を持たない海外企業の場合は,日本代理店の確 保やライセンス生産の導入といった日本企業との協業・代理店契約や R&D(研究開発)の 共同研究等のビジネスマッチングを求める傾向にあります。本県には,世界的な研究開発 力を持つ東北大学が立地しており,そこからスピンアウトした高い技術力を有する企業が 多くあり,ビジネスマッチングを促進するのに絶好の条件が揃っています。 東日本大震災以降は,本県への注目度が上がり本県進出への問い合わせが大幅に増加し ました。また,民間投資促進特区(復興特区)などのインセンティブが充実しています。 【取組】こうした背景の下,東北大学研究シーズや県内企業の技術力等を活用し,米国企業への 共同研究の提案やイタリア企業が参加したナノテクセミナーなどを実施してきました。さ らに,海外自治体との交流基盤強化により得られた人的ネットワークやジェトロなど関係 機関と連携した案件の発掘により,平成 19 年度以降 9 件の誘致実績につなげています。 震災後は注目度の高まりへ対応するため,英語版のウェブサイトの開設や広報マテリア ルの作成により本県の投資環境 PR を強化してきました。 【課題】しかしながら,震災により事業の一時休止を余儀なくされたこともあり,県内企業と海 外企業とのマッチングが継続的に行われるには至っていません。引き続き海外ビジネスに 意欲を持つ県内企業を発掘するとともに,キーパーソンやジェトロの持つネットワークを 活用し,県内企業と現地企業のビジネスニーズに合った企業マッチングの機会を創出し続 けることが必要です。 【方針】今後,ビジネスマッチングの取組を継続的なものにし,マッチングから得られる「ビジ ネスチャンス」の質と量を充実させるため,キーパーソンやジェトロ,大使館・商工会議 所等の海外ネットワークの力を活用して,新たな相手先外資系企業を開拓するとともに, 東北大学の R&D 資源や地元企業のビジネスニーズの掘り起こしを行い,経済ミッション団 の受入を中心とした効果的なビジネスマッチングにより,企業誘致や投資呼び込みを促進 していきます。 2 目 項 目 経済ミッション相互受入数 3 ※H25 年度は現在値 標 平成 25 年度末(現在値) 1件 平成 27 年度末(目標値) 5件 施策展開 国内外において外資系企業への企業訪問・投資環境セミナーを通じて接触の機会を作り,県 内企業・外資系企業双方のビジネスニーズを汲み上げ,企業のニーズに応じたマッチングによ り外資系企業からの投資を呼び込みます。 (1)県内企業と外資系企業のビジネスマッチング促進 ・県内企業のビジネスニーズを掘り起こすとともに,現地キーパーソンとの情報交換を強化し, 成功率の高い県内企業と現地企業とのマッチングを実施します。 ・姉妹州であるデラウェア州や大使館・商工会議所が日本へ派遣する企業ミッション団を受け 入れ,県内企業とのビジネスマッチングを行います。 (2)東北大学と連携した R&D 関連誘致 東北大学との情報共有を強化し,大学側の研究シーズ・県内企業のビジネスニーズと現地企 業のニーズをすり合わせ,共同研究契約等の締結へと結びつけます。 (3)海外へ向けた本県投資環境のPR 外資系企業誘致のためのサイト「Invest Miyagi」やセミナー等の機会を活用することによ り,復興特区などのインセンティブを始め本県の投資環境を広くPRします。 44 4 スケジュール 平成 26 年度 ・企業訪問・セ ミナー・展 示会 ・ミッション訪 問団受入 ・ウェブ サイト の運用 ・有望案件のフ ォロー 5 役割分担と連携 主 体 地元企業 東北大学 ジェトロ 海外ネットワーク 宮城県 平成 27 年度 ・企業訪問・セ ミナー・展 示会 ・ミッション訪 問団受入 ・ウェブサイト の運用 ・有望案件のフ ォロー 平成 28 年度 ・企業訪問・セ ミナー・展 示会 ・米 国経済ミッ ション団派 遣 または 受入 ・ウェブサイト の運用 ・有望案件のフ ォロー 役 割 外資系企業との協業契約/販路拡大 外資系企業との共同研究/有望外資系・地元企業の情報提供 企業調査/有望外資系企業の情報提供/国内外展示会に関する情報提供 /投資環境セミナー開催支援/ビジネスマッチング支援/経済ミッショ ン団の選定 企業情報収集/個別企業訪問/投資環境セミナー/国内外展示会への参 加/海外ネットワークとの情報交換/経済ミッション団の受入・派遣 6 県の取組 (1) 県内企業・外資系企業のビジネスニーズや東北大学の研究シーズを把握します。 [国際経済・交流課] (2)ジェトロや大使館・商工会議所との連携を強め,外資系企業とのネットワークを広げます。 [国際経済・交流課] (3)企業訪問や投資環境セミナー等を通じて外資系企業に対しビジネスマッチングを訴求します。 [国際経済・交流課] (4)海外からの経済ミッション団を受け入れ,東北大学や県内企業とのビジネスマッチングを推し 進めます。 [国際経済・交流課] 7 概要図 45 外資系企業の国内二次進出誘致プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】国は,日本再興戦略の中で対日直接投資の活性化を掲げ,平成 24 年末時点で 17.8 兆円 の対内直接投資残高を平成 32 年までに 35 兆円へ倍増させる目標を設定しています。本 県においても,グローバル展開しているネット小売業のコールセンターの立地や世界最 大の家具販売店の販売拠点が進出する動きがあることに加え,全国的に製造業を中心に, 大手外資系企業などによる生産拠点や研究開発拠点の新設・拡充の動きが活発です。 【取組】東日本大震災後は,企業・団体から県内への拠点進出に関する問い合わせが大幅に増加 していることや,民間投資促進特区など国内他地域にはないインセンティブが充実し, 本県の投資環境は大きく変化しています。このような背景のもと,これまで国内外で投 資環境プレゼンテーションや企業訪問を行うとともに,平成 24 年度には英語によるウェ ブサイトの構築やパンフレット作成を行い,本県の投資環境 PR を行ってきました。 【課題】しかしながら,対日直接投資の実績が諸外国と比較して低調である上,外資系企業の拠 点は東京以西で大勢を占めており,これまでは具体的な案件につながる成果が得られて いません。このことから,本県の強みであるグローバル企業を核とした産業集積や交通 インフラ,新たなインセンティブなどの優位性を積極的に発信していくことが必要です。 【方針】そこで,本プロジェクトでは,国内のビジネス事情に精通している既進出外資系企業の 本県への二次進出をターゲットとして,本県のビジネス環境を積極的に情報発信し,誘 致活動を展開します。特に,震災以降,企業のリスクマネジメントの必要性が高まって おり,このニーズに対応してリスク分散・バックアップ拠点として本県の立地優位性を PR し,誘致対象重点分野を設定し,立地案件を創出していきます。 2 目 標 ※H25 年度は現在値 項 目 企業訪問数(累計) 3 46 平成 25 年度末(現在値) 100 件 平成 27 年度末(目標値) 400 件 施策展開 (1)誘致対象重点分野の設定 重点対象分野は,民間投資促進特区や企業立地奨励金の対象であるものづくり産業 8 業種 と IT 関連産業を中心とし,外資系企業が比較的進出しやすいと思われる物流拠点やコール センター・バックオフィスとします。 (2)企業訪問・セミナー・インダストリアルツアー 日本に進出している大半の外資系企業が立地している東京を中心に企業訪問・セミナー活 動を展開し,大規模災害時のバックアップ機能としての二次的な活動拠点としての優位性を 大きな柱として外資系企業へ PR します。 海外ネットワーク(大使館・商工会議所・ジェトロ・キーパーソン等)を活用し,本県進 出に関心のある企業を発掘するとともに,より広範に企業に本県への進出の検討を促すため, 国内で行われる国際産業見本市等に出展している企業ブース訪問や投資環境セミナー開催 により本県に関心の高い企業を発掘し,さらに,具体的ニーズのある企業に対しては,イン ダストリアルツアーを提案し,宮城県を周知する取組を進めます。 (3)県内ビジネス資源の発掘と情報発信 外資系企業を本県に呼び込むためには,本県がビジネスに適した環境であることを知って もらうことが必要不可欠です。 本県には,T 社等のグローバル企業を核とした産業集積,東北大学を中心とした R&D 資源, 仙台市を始めとする県内市町村の産業クラスター化の動き等,外資系企業に対しても魅力的 なビジネス資源があり,これらの情報を発信することが大きな鍵となります。 企業訪問による直接的なコンタクトに加え,外資系企業誘致向けウェブサイト「Invest Miyagi」のコンテンツを充実させ,タイムリーでグローバルな情報発信を実施します。 4 スケジュール 平成 26 年度 ・企業訪問・セ ミナー・展 示会 ・ウェブサイト の運用 ・有望案件のフ ォロー ・インダストリ アルツアー 5 平成 28 年度 ・企業訪問・セ ミナー・展 示会 ・ウェブ サイト の運用 ・有望案件のフ ォロー ・インダストリ アルツアー 役割分担と連携 主 体 東北大学 ジェトロ 海外ネットワーク 宮城県 6 平成 27 年度 ・企業訪問・セ ミナー・展 示会 ・ウェブ サイト の運用 ・有望案件のフ ォロー ・インダストリ アルツアー 役 割 外資系企業との共同研究/有望外資系・地元企業の情報提供 企業調査/有望外資系企業の情報提供/投資環境セミナー開催支援/国 内外展示会に関する情報提供/ 個別企業訪問/投資環境セミナー/外資系企業インダストリアルツアー /国内外展示会への参加/海外ネットワークとの情報交換/県内ビジネ ス資源の掘り起こし・情報発信/ウェブサイト運用 県の取組 (1)既進出外資系企業の生産・開発拠点や販売拠点の新設・拡充等の二次進出を促します。 [国際経済・交流課] (2)誘致重点対象分野を設定します。 [国際経済・交流課] (3)企業訪問,セミナーや展示会を通じて企業の掘り起こしを行います。 [国際経済・交流課] (4) 「Invest Miyagi」を通して,タイムリーでグローバルな情報を発信します。 [国際経済・交流課] 7 概要図 47 海外研修員受入プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】 近年,BRICs 諸国を始めとして被援助国であった国々が新興国として経済的に台頭し,協力のあ り方も従来のように一方向ではなく,双方で補完し経済発展を目指す形へと変化しています。 【取組】 本県では発展途上国,海外宮城県人会,友好省等から,国の中核を担う人づくり支援として, 平成 25 年度までに,41 か国 282 名の海外研修員の受入を実施してきました。近年では,本県の財 政状況や友好省等との覚書の内容を考慮し,経済的効果が期待できる友好省等からの受入を中心とし て実施しています。 平成 25 年度には,中国吉林省延吉市及び吉林華橋外国語学院(私立大学)から 2 名の研修員を受け 入れ,行政間のパートナーシップの強化とともに,具体的な経済交流に向けて,研修実施機関である 県内企業や学校等とのパイプ構築を図りました。 【課題】 これからは,販路開拓支援等における帰国研修員の活用や双方のニーズに合わせ,将来本県との 経済交流の中軸となる人材を継続して育成していく必要があります。また国際協力機構(JICA)と協力 し,マラウイからの研修員受入を継続的に実施していきます。 【方針】 これらを通じ,「親宮城」人材育成と本県の「国際的知名度及び評価の向上」を図るとともに, 友好省等政府,JICA 現地事務所等と連携し,研修員-研修実施機関間の結びつきを深めていき,ひ いては,実効性の高い地域から順に,派遣先と本県の経済交流へと繋げていきます。 2 目 標 項 目 研修員受入数(県単独事業) 研修員受入数(JICA 事業等) 平成 25 年度末(現在値) 6人 12 人 (平成 22 年度からの累計) 平成 27 年度末(目標値) 13 人 16 人 3 施策展開 (1)県単独事業による研修員受入の推進 ①中国吉林省との経済交流プロジェクトと連動し,同プロジェクトにおける中国側関係機関から研修員 を受け入れ,吉林省進出日系商社,県内企業(物流等)を中心に研修を実施し,将来の経済交流へ向 けた相互のパイプ作りを行い,行政間の信頼関係を強化します。 ②欧露ニジェゴロド州との経済交流プロジェクトと連動し,同州職員を受け入れ,経済・観光分野での 研修を実施するとともに,研修を活用し,復興の進捗状況及び風評払拭のための情報発信を図るなど 経済や観光分野の相互理解を図ります。 (2)JICA 事業等を活用した研修員受入の推進 ①草の根技術協力事業等,JICA 事業を活用し,発展途上国から研修員を受け入れ,県内で研修を実施し ます。平成 23 年度から平成 25 年度にかけて,アフリカ・マラウイ共和国から毎年 2 名ずつ研修員を 受け入れました。 ②各種国際協力関係機関から研修員を受け入れ,県内で研修を実施します。 (3)双方の結びつきの深化 ①販路開拓プロジェクト・友好県州等との関係強化プロジェクトと連動して,研修員及び研修実施機関 へのフォローアップを継続的に実施し,相互の繋がりを維持,強化します。 ②相手国側のニーズを調査し,本県と親和性の高い研修分野の受入を調整します。 4 スケジュール 平成 26 年度 ・吉林省からの受入 ・マラウイからの研修員受入 ・研修関係者へのフォロー 48 平成 27 年度 ・吉林省からの受入 ・マラウイからの研修員受入 ・ニジェゴロド州からの受入 ・研修関係者へのフォロー 平成 28 年度 ・吉林省からの受入 ・マラウイからの研修員受入 ・研修関係者へのフォロー 5 役割分担と連携 主 体 役 割 派遣 元 研修 機関 ・職員派遣及び支援 ・ニーズ調査連携 ・研修員・派遣元へのフォローアップの実施 ・研修員応募支援 ・ニーズ調査連携 ニジェゴロド州政府 吉林省政府 マラウイ国政府等 県内企業 (商社/製造/物流) ・実務研修対応 県内学術機関(大学) ・技術指導等 JICA JICA 東北 ・研修事業支援 現地 JICA 事務所 ・派遣元との連絡・調整 ・研修員派遣サポート ・研修員受入事業の実施(日本語研修,行政研修,文化研修, 技術研修) ・派遣元,研修先,JICA 等との連絡調整・連携 ・研修関係者へのフォローアップの実施 ・ニーズ調査 宮城県 6 県の取組 (1)吉林省(中国),ニジェゴロド州(ロシア)から研修員を受け入れます。 [国際経済・交流課] (2)マラウイ共和国政府等からの研修員を受け入れます。 [農村振興課] (3)JICA 等の国際協力機関と連携し,発展途上国等から研修員の受入を行います。 [農村振興課] (4)帰国研修員・研修実施機関へのフォローアップを継続的に実施します。 [国際経済・交流課] (5)相手国の産業ニーズを調査し,本県と親和性の高い産業分野の受入を調整します。 [国際経済・交流課] 7 概要図 連動 連動 相 互 補 完 ・ 発 展 中国吉林省との経済交流プロジェクト 【ビジネスカウンターパート育成】 日 本企業等への理解促進 人材活用 「親宮城」人材の育成 欧露ニジェゴロド州との経済交流プロジェクト 宮城県への理解促進 県内企業 術 移 延辺州政府 経済関係部門 国際関係部門 転 その他地域 県内学術機関 県内関係機関 等 JICA 東北 宮 商務庁 ロシア(ニジェゴロド州) 行政機関 知識 技術 技 中国(吉林省) 省内大学 県内関係機関等 県内学術機関等 友好省州(中国・ロシアほか) 城 宮城県 派遣 県 マラウイ(デッザ県) かんがい事務所 JICA 現地事務所 その他国際協力機関 49 みやぎ国際協力隊プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】 平成 25 年 6 月の第 5 回アフリカ開発会議(TICADⅤ)でも,「米生産量の倍増」とする行動 計画が採択され,日本のアフリカ諸国に対する国際協力参画の必要性は高まっています。 【取組】 このような中,本県では国際協力機構(JICA)と協力し,「食糧増産」と「水の確保」を優先 課題とするアフリカ・マラウイ共和国に対し,確かな技術を持つ本県農業土木技術職員(以下, 「職員」という。)を青年海外協力隊として派遣し,当該国の農業水利人材を育成する「みやぎ国 際協力隊プロジェクト」を実施しています。 このプロジェクトは,国際協力活動を通して,職員の能力・経験の向上及び宮城の知名度・評価 の向上を図るものです。 平成 22 年 5 月に JICA との間で, 「みやぎ国際協力隊プロジェクト」の実施にかかる合意書を締結 し,平成 22 年 6 月から平成 25 年 3 月までを第 1 期,平成 25 年 6 月から平成 26 年 9 月(予定) までを第 2 期として職員 2 名をマラウイ共和国・デッザ県かんがい事務所へ派遣しました。 また合意書に基づき,平成 23 年からは派遣されている職員の隊員活動支援及び効率的なかんがい 技術移転を実現するため,JICA 草の根技術協力事業を開始し,マラウイ共和国政府より毎年 2 名 ずつ,現在まで計 6 名の農業土木技術職員を受け入れ,県内で農業土木に関する研修を実施し たほか,本県から短期専門家を派遣し,協力隊活動を支援するための資材供与等に取り組みまし た。第1期の職員は,東日本大震災の影響により派遣期間が 1 年延長となりましたが,小規模か んがい施設の修繕,農民水利組合への指導をはじめとして多方面にわたる技術支援を行い,マラ ウイ共和国政府との信頼関係を構築することに成功しました。 【方針】 現在,第 2 期の職員が現地で活動していますが,今後はこの流れを受け継ぎ,プロジェクト 最後となる第 3 期の職員をマラウイ共和国に派遣するほか,草の根技術協力事業を活用した側面 支援を継続的・発展的に実施することで,技術の確実な定着・普及を図ります。また,各種広報 媒体を通じた取組の情報発信を継続して実施していきます。 2 目 標 項 50 目 平成 25 年度末(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 職員派遣数(累計) 2人 3人 草の根協力事業研修員受入数 (累計) 6人 10 人 3 施策展開 (1)マラウイへの継続的な職員派遣の実現 ①3 期 6 年間でマラウイ共和国デッザ県へ職員を派遣し,農業かんがい分野の技術指導・普及を実 践します。 ②JICA 東北などと連携し,派遣時期や復職後の業務のスムーズな移行など,継続性のある,職員参 加に適した派遣を行います。 (2)草の根技術協力事業を活用した取組の重層化 ①JICA 草の根技術協力事業を活用し,短期専門家の派遣,資機材供与,情報提供等,派遣職員への 技術的なサポートを実施し,これまでデッザ県において定着・普及してきたかんがい技術をより 広域的に普及します。 ②また,マラウイ共和国からの研修員受入を継続的に実施することで,より確実な技術移転を目指 します。 (3)取組の情報発信 ①職員派遣の後に,県報告会,JICA イベント(グローカルサミット,出前講座等),広報(新聞, 雑誌,HP)などを通じて,当該事業や職員の活動状況,成果について情報を発信していきます。 ②本プロジェクトで培ったノウハウを「みやぎ現職一般職員特別参加制度(仮称)」として確立させ, 県内外の自治体に情報を提供します。 ③派遣経験の本県業務への還元と次期派遣職員の支援のため,帰国職員の貴重な経験を活かします。 4 5 スケジュール 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 ・ 第 3 期 職 員 派 遣 ( H26.10 ~ H28.3) ・派遣職員へのサポート ・第 2 期草の根技術協力事業の 継続実施 ・活動報告等の情報発信 ・第 3 期職員の帰国(H28.3) ・派遣職員へのサポート ・第 2 期草の根技術協力事業の 継続実施 ・草の根技術協力事業中間調査 団の派遣 ・活動報告等の情報発信 ・草の根技術協力事業最終調査 団の派遣 ・第 2 期草の根技術協力事業の 終了 ・活動報告等の情報発信 ・モデルシステムの確立 役割分担と連携 主 体 役 割 ・モデルシステムの構築及び普及支援 ・青年海外協力隊,草の根技術協力事業のスキーム提供 ・取組の県内外への発信 ・事業費負担 ・派遣職員のサポート ・草の根技術協力事業等サポート ・マラウイ政府機関との連絡調整 JICA 東北 JICA 現地事務所 マラウイ国リロングウェ ・継続的な職員の受入協力 農業開発区(デッザ県 ・JICA との共同事業実施 かんがい事務所) ・職員の派遣 宮城県 ・取組の県内外への情報発信 ・宮城県への研修員派遣 ・草の根技術協力事業の実施 ・モデルシステムの構築 6 県の取組 (1)プロジェクト終了までの 3 期 6 年間,継続的にマラウイへ職員を派遣 [農林水産総務課] (2)草の根技術協力事業を活用した現地派遣職員のサポート,研修員受入等を実施 [農村振興課] (3)JICA と協力し,イベント,広報誌等を通じ,取組の情報発信を実施 [国際経済・交流課/農村振興課] (4)JICA 東北と連携し,職員派遣のモデルシステムの他自治体への情報提供 [国際経済・交流課] 7 概要図 宮 モデル システム確立 「食糧増産」 「水の確保」 取組の発信 職員の能力 経験の向上 職員の人材育成 職務への還元 マラウイ共和国:農業水利人材の育成,かんがい技術指導・普及 城 ・県 HP ・イベント等 スキームの提供 現地サポート 農業土木技術 職員の派遣 (3 期 6 年) 草の根技術協 力事業の実施 (2 期6年) ・研修員受入 ・短期専門家派遣 ・資材供与 サポート 職員派遣 技術サポート ・派遣期間等の柔軟性 ・派遣条例の適用 県 (東北・現地事務所 ) JICA 「宮城」の知名度と評価の向上 プロジェクト実施に関する「合意書」の締結 51 みやぎBOPビジネス促進プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】 近年,発展途上国の貧困削減と援助企業の利益創出を両立させる新たな国際協力のあり方と して,年間所得 3,000 ドル以下の貧困層を消費市場と捉えた BOP(Base of the economic Pyramid) ビジネスが欧米企業を中心に展開され,日本でも注目を集めています。 BOP ビジネス参入の機運が国際的に高まる中,国際協力機構(JICA)などは,BOP ビジネスに意欲 のある企業への支援事業を開始する等,日本企業のビジネス参入を促進しようとしています。 【取組】 本県では BOP ビジネスを国際協力の一分野と位置づけ,JICA の BOP 参加促進支援制度の周知 や,マラウイ共和国での情報収集を通し,県内 BOP 参入企業の発掘を行ってきました。 こうした中,県内中小企業の中には,医療分野や農業分野等においてアジアでの BOP ビジネス展 開に向けた取組を行っている企業もあります。 【方針】 県ではベトナムでリハビリのための医療機器普及を目指す T 社と協力し,当該医療機器を使 用したリハビリテーション効果の認知や福祉人材育成を目的として,平成25年度からの JICA 草の根技術協力事業を活用した取組を実施します。 また,インドでイチゴ栽培を目指す G 社に対し,BOP ビジネス構築における JICA スキーム等を 活用した側面支援の実施に向け,情報共有を進めていきます。 BOP ビジネスの情報収集として,本県から出発する JICA ボランティアに BOP ビジネスに関する 情報収集を依頼し,それを基に県内企業の BOP ビジネス参入を支援していきます。 2 目 標 項 目 平成 25 年度末(現在値) 平成 27 年度末(目標値) BOP ビジネス構築件数(累計) 0件 2件 JICA ボランティアへの 情報収集協力依頼件数(累計) 8件 40 件 3 施策展開 (1)BOP ビジネスモデル構築 ①アジアでの BOP ビジネス展開に向けた取組を行っている T 社や G 社の支援をとおし,BOP ビジ ネスの構築を目指します。 ②JICA 草の根技術協力事業等を活用し,T 社の取組の重層化を図り,BOP ビジネス構築を支援し ます。 (2)BOP ビジネスの情報収集・情報提供 ①JICA ボランティア等を通じて BOP ビジネスについての情報を収集し,情報を県内企業へ周知し ます。 ②当該ビジネスモデルに参入できる県内企業等の掘り起こしを行っていきます。 ③参入希望企業に対して,JICA 等と連携し,案件のマッチングを行います。 4 52 スケジュール 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 ・T 社と連携した草の根事業の実施 ・情報収集(JICA ボランティアへ の協力依頼) ・参入企業掘り起こし ・T 社と連携した草の根事業の実施 ・情報収集(JICA ボランティアへ の協力依頼) ・参入希望企業と案件マッチング ・T 社の BOP ビジネス構築支援 ・情報収集(JICA ボランティアへ の協力依頼) ・参入希望企業の BOP ビジネス現 地調査支援 5 役割分担と連携 主 体 既参入企業等 役 ・ビジネスモデル構築及び実施 割 ・技術提供 ・ビジネスモデルへの参入 JICA 東北 ・ビジネスモデル構築支援 ・資金出資等 JICA 現地事務所 ・現地における支援 ・情報提供 ・ビジネスモデル構築支援 ・ビジネスモデル構築 ・支援体制の整備・強化 ・県内企業情報提供 ・参入企業掘り起こし ・取組の情報発信及び企業啓発 県内企業 JICA 県内関係機関(JETRO 等) 宮城県 6 県の取組 (1)BOP ビジネスへの参入を計画している T 社や G 社の取組支援を通し,当該ビジネスモデルの構 築を行います。 [国際経済・交流課] (2)JICA の草の根技術協力事業等の活用を通し,T 社の取組の重層化を図ります。 [国際経済・交流課] (3)関係機関と連携し,県内及び現地の関係機関とのネットワークを強化し,支援体制を整備・強 化していきます。 [国際経済・交流課] (4)本県から海外へ出発する JICA ボランティアに,赴任国での BOP ビジネスに関する情報収集につ いて協力を依頼します。 [国際経済・交流課] (5)JICA と協力し,当該ビジネスへの参入希望企業に対して,情報提供等を通じたマッチング支援 を実施します。 [国際経済・交流課] 7 概要図 対象国・地域 (ベトナム共和国・インド等) 生活レベルの向上 支 J I C A 現 地 援 「みやぎ」の浸透 評価・知名度の向上 宮 城 県 ・参入企業への支援 ・取組の発信 ・情報収集 情 報 提 供 事 業 支 援 JICA 東北 援 事 務 所 長期的収益源の確保 ネームブランド確立 既参入企業(T 社,G 社) BOP ビジネス モデル構築 情報提供 マッチン グ リハビリ機器等製造・普及 県内企業 支援 情報提供 資 金 提 供 事 業 支 援 本県 を出 発 する ボラ ンテ ィ ア JICA 派遣 情 報 提 供 支 BOP ビジネスの展開 技術協力 人材育成 関係機関 ・JETRO ・県内福祉施設 ・県内大学 スキーム提供 53 多文化共生「意識の壁」解消プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】平成 26 年 3 月に策定した「第2期宮城県多文化共生社会推進計画」では,外国人県民 を取り巻く課題を「意識の壁」 「言葉の壁」 「生活の壁」 「将来の課題」の4項目に整理し, これらの課題を解決するための取組を展開することとしています。このうち, 「意識の壁」 については, 「外国人に対する理解の不足・認識の低さ」と「地域とのつながりの希薄さ」 が課題となっています。 【取組】このような課題に対応するため,県では「多文化共生シンポジウム」の開催により,市 町村や地域国際化協会等と連携の下,県民への啓発に取り組むとともに,市町村職員を 対象とした研修会を実施し,市町村での取組促進のための啓発を行ってきました。 さらに,宮城県多文化共生社会推進審議会や多文化共生社会推進連絡会議を設置し,関 係機関と連携しながら多文化に取り組む体制を整備しました。 【課題】しかしながら,多文化共生について県民の認知が広がっておらず,また,行政組織にお いても外国人県民を地域住民の一員として捉える意識が十分ではありません。 平成 24 年度に実施した外国人県民アンケート調査では,外国人県民の約4割が外国人で あることを理由に嫌な思いをした経験があり,行政に対しては日本人住民との交流や異 文化理解の推進を求める声が寄せられています。 【方針】今後は,これらのネットワークを活用しながら,多文化共生への県民の理解向上による 外国人・日本人双方による地域コミュニティ形成を進めます。また,最も身近な行政機 関である市町村の多文化共生への取組を促進するため,市町村への啓発を強化していき ます。 2 目 標 項 目 多文化共生に関する説明会等 に参加した県民の数 平成 25 年度(現在値) 平成 27 年度末(目標値) - 延べ300人 3 施策展開 (1) 地域社会への基本理念の啓発 ア 市町村や地域国際化協会等と連携し,広く県民を対象とした啓発事業を実施し,日本人 県民及び外国人県民に対し,多文化共生への理解と協力を呼びかけます。 イ 市町村に対しては,多文化共生担当部署に留まらず,保健医療福祉,教育など外国人県 民の生活に関わる分野への多文化共生に関する啓発を行います。 ウ 教育機関との連携により,児童生徒に対する理念の啓発を強化します。 (2) 外国人県民と地域住民との連携の推進 ア 外国人県民が地域住民と日常的な交流を進められるよう,町内会や自治会,市町村が実施 する各種行事への外国人県民の参加を促します。 イ 地域の防災訓練への参加促進による防災知識や防犯知識の醸成を図ります。 ウ 外国人県民の地域とのつながりを強化することで,災害時における外国人県民の「共助」 の体制を構築します。 (3) 多文化共生社会を推進する体制の強化 ア 多文化共生社会推進審議会を運営し,各機関からの意見を反映した施策展開を行います。 イ 多文化共生社会推進連絡会議を開催し,関係機関とのネットワークを強化するとともに連 携して取り組みます。 4 スケジュール 54 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 ・県民・学校・市町村職員を対象 とした啓発事業 ・啓発ツールの作成 ・多文化共生社会推進審議会及び 連絡会議の開催 ・県民・学校・市町村職員を対象 とした啓発事業 ・啓発ツールの作成 ・多文化共生社会推進審議会及び 連絡会議の開催 ・県民・学校・市町村職員を対象 とした啓発事業 ・啓発ツールの作成 ・多文化共生社会推進審議会及び 連絡会議の開催 5 役割分担と連携 主 体 県民 市町村 役 割 啓発事業への参加,地域活動での参画 啓発事業への協力,研修会・連絡会議への参加, 基本理念の普及啓発 (公財)宮城県国際化協会 啓発事業への協力,研修会・連絡会議への協力・参加 (MIA) 「多文化共生センター(仮称)」としての県や市町村等への専門的・ 技術的支援 市町村国際交流協会, 啓発事業への協力,研修会・連絡会議への参加, NPO 市町村や関係機関との連携・支援 保健医療福祉機関 研修会・連絡会議への参加, 保健医療福祉分野における多文化共生の視点を持った事業展開 教育機関 啓発ツールの掲示等による児童生徒への理解促進,国際理解教育へ の取組 宮城県 啓発事業・研修会の開催,啓発ツールの作成配布, 審議会・連絡会議の開催, 市町村や関係機関の取組の促進・支援 6 県の取組 [国際経済・交流課] (1) 広く県民を対象とした多文化共生の啓発事業を開催します。 (2) 保健医療福祉など,外国人県民の生活に関わる広い分野に対して多文化の理念周知を図ります。 (3) 小中学校における多文化共生への取組を支援します。 (4) 多文化共生啓発ツールの作成・配布を行います。 (5) 宮城県多文化共生社会推進審議会の運営を行います。 (6) 宮城県多文化共生社会推進連絡会議を開催します。 7 概要図 関係機関の連携強化 ◇審議会 MIA 学校 協会・NPO 参加 県 民 ・外国人 ・日本人 重要事項の審議 ⇒県の施策に反映 市町村 宮城県 ◇推進連絡会議 ネットワーク強化 ⇒教育・保健・就労など のテーマで協議し,事業 に反映 【啓発事業の実施】 関係機関の連携による事業展開⇒研修会,講演,啓発ツール 「意識の壁」の解消 「言葉の壁」 「生活の壁」 「将来の課題」 55 多文化共生「言葉の壁」解消プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】平成 26 年 3 月に策定した「第2期宮城県多文化共生社会推進計画」では,外国人県民 を取り巻く課題を「意識の壁」 「言葉の壁」 「生活の壁」 「将来の課題」の4項目に整理し, これらの課題を解決するための取組を展開することとしています。 このうち,「言葉の壁」については,「コミュニケーションの困難さ」と「学習の機会の 不足」が課題となっています。 【取組】これらの課題に対応するため,県では「多言語化支援」と「学習支援」に取り組んでき ました。行政からの多言語化では,特に東日本大震災後,防災に関する情報の多言語化 に努めています。また,日本語講座の拡充を推進しています。 【課題】「コミュニケーションの困難さ」については,行政機関などからの配布物が理解できな いために日常生活に支障を来すだけでなく,災害時の情報入手でも困難が生じるため生 命や安全に関わる問題と言えます。 平成 24 年度に実施した外国人県民アンケート調査によると,「学習の機会の不足」につ いては,行政への希望で約4割が「日本語や日本文化を学ぶ機会を充実させる」を選ん でいますが,日本語講座を開設しているのは15市町村に留まっており,外国人県民の ニーズに応えていると言えない状況です。 【方針】今後は,災害時にも外国人の安全安心が確保できるよう,広域連携による多言語化体制 の確立を目指すとともに,外国人県民のニーズに即した日本語講座の充実化を図り,外 国人県民の地域社会への適応力向上を図ります。 2 目 標 項 目 多言語による生活情報の提供 を実施している市町村数 日本語講座開設数 平成 25 年度(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 9市町村 11市町村 28か所 29か所 3 施策展開 (1) 情報面からの生活の安全安心の確保 ア 県・市町村からの情報について,特に生活情報や災害時の情報について多言語化,やさ しい日本語での提供に取り組んでいきます。 イ 保健医療福祉など生活に関連する分野での多言語化を関係機関に働きかけます。 ウ 他地域と連携することで,大規模災害時にも多言語情報を発信できる体制を構築します。 (2) 外国人県民の地域社会への適応力向上 ア 市町村や国際交流協会へ日本語講座の開設・充実を働きかけ,講座の増加や内容の充実 を図ります。 イ 学校での日本語指導の充実を図るとともに,保護者へのサポートにより外国人県民の地 域への適応力向上を図ります。 4 スケジュール 平成 26 年度 56 平成 27 年度 平成 28 年度 ・情報多言語化の推進 ・情報多言語化の推進 ・情報多言語化の推進 ・他地域との連携への検討 ・他地域との連携体制の構築 ・他地域との連携体制の確立 ・講座充実化に向けた研修会 ・講座充実化に向けた研修会 ・講座充実化に向けた研修会 ・多言語支援ツールの作成・配布 ・多言語支援ツールの作成・配布 5 役割分担と連携 主 体 市町村,公共機関 役 割 情報の多言語化の推進,日本語講座の拡充・内容の充実化 生活オリエンテーションの推進,他市町村との連携 (公財)宮城県国際化協会 日本語講座の支援,外国人児童生徒教育の充実化支援 (MIA) 他都道府県の国際交流協会との連携強化 市町村国際交流協会,NPO 日本語講座の拡充・内容の充実化 外国人児童生徒教育の充実化支援,他地域との連携強化 保健医療福祉機関 情報の多言語化の推進 教育機関 外国人児童生徒教育の充実,保護者サポート 宮城県 情報の多言語化の推進,日本語講座の拡充支援,外国人児童生徒 教育の充実化支援,生活オリエンテーションの推進支援,広域連 携構築支援 6 県の取組 (1)ホームページや情報誌の多言語化推進に努めます。 [国際経済・交流課他] (2)災害時ボランティアの整備のほか,災害時の外国人県民の「自助」を支援するための多言語支 援ツールの作成・配布を行います。 [国際経済・交流課] (3)大規模災害時にも外国人県民の安全安心を確保できるよう,広域連携による多言語化支援につ いて体制の整備を支援します。 [国際経済・交流課] (4)保健医療福祉など,外国人県民の生活に関わる関係機関を対象に多言語化を働きかけます。 [国際経済・交流課] (5)市町村や国際交流協会等に対し,日本語講座の開設と充実化を働きかけます。 [国際経済・交流課] (6)多文化共生社会推進連絡会議を活用し,学校での外国人児童生徒教育の充実の検討を行います。 [国際経済・交流課他] 7 概要図 ■情報面からの生活の安全安心の確保 ■地域社会への適応力向上 「生活の壁」 「将来の課題」 「言葉の壁」の解消 【多言語化支援】 ・行政,公共機関の情報多言語化 ・災害に備えた多言語化 ・保健・医療・福祉分野における 多言語化 情報多言化 生活オリエンテーション 【学習支援】 ・日本語講座の拡充・充実 ・外国人児童生徒教育の充実 ・生活オリエンテーションの推進 協会・NPO 市町村 日本語講座 の拡充・充実 MIA 学校 広域連携体制構築 日本語講座支援 保健医療福祉 情報の多言語化 宮城県 57 多文化共生「生活の壁」解消プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】平成 26 年 3 月に策定した「第2期宮城県多文化共生社会推進計画」では,外国人県民 を取り巻く課題を「意識の壁」 「言葉の壁」 「生活の壁」 「将来の課題」の4項目に整理し, これらの課題を解決するための取組を展開することとしています。 このうち「生活の壁」については,「家族問題の増加・複雑化」と「活躍の場の不足」が 課題となっています。 【取組】これらの課題に対応するため,県では「家族サポート」と「活躍の支援」を柱に,「み やぎ外国人相談センター」を設置して外国人県民等の相談や相談対応の技術向上に取り 組んできました。 【課題】「家族問題の増加・複雑化」については,みやぎ外国人相談センターの相談内容では約 3割がDVや離婚など家庭生活に関する内容となっています。その一因として,各地域 に点在する外国人が孤立しやすい環境にあることが考えられます。また,平成 24 年度の 外国人県民アンケートからは,特にひとり親家庭で子育てに関する悩みを抱える割合が 多くなっており,外国人を含む家族全体のサポートが必要な状況です。 「活躍の場の不足」について,震災後は復興需要に伴い就職者数は増加しているものの, 復興需要が一段落した後の求人数減少が見込まれるため,外国人県民の就労の定着化支 援が重要になります。 さらに,震災後は外国人県民が地域の中で日本人とともに支援に取り組む事例が見られ, 今後,外国人県民も地域活動の担い手として活躍するための支援が求められます。 【方針】今後も,外国人県民とその家族への多面的なサポートを行い,外国人県民の生活の質の 向上を図るとともに,事業者や地域住民への啓発等により外国人県民が本県の地域を支 える人材として能力を発揮できるよう支援します。 2 目 標 項 目 平成 25 年度(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 外国人相談対応の体制を整備している市 5市町村 6市町村 町村数 外国人雇用者数(技能実習生を除く) 3,212 人 3,450 人 3 施策展開 (1) 家族サポート ア 引き続き「みやぎ外国人相談センター」の設置・運営を行うとともに,研修会を実施し, 各相談窓口における対応技術の向上を図ります。 イ 研修会などを通し,保健福祉機関や教育機関などとの連携を強化し,出産・育児に関す る相談やひとり親世帯等への支援を強化します。 ウ 関係団体との情報交換により,外国人県民の母国語・母国文化教育に関する状況把握に 努めます。 (2) 活躍の支援 ア 地域の事業者に対し,外国人県民の雇用促進に向けた啓発を行うとともに,外国人県民 に対して情報提供を行い,就業や職場定着化を図ります。 イ 地域住民への啓発により外国人県民の社会参画を促すとともに,地域で活躍できる外国 人県民の養成・育成を行います。 4 58 スケジュール 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 ・外国人相談窓口の設置・運営 ・各相談窓口,保健福祉・教育等 関係者の研修会の開催 ・事業所への啓発 ・外国人相談窓口の設置・運営 ・各相談窓口,保健福祉・教育等 関係者の研修会の開催 ・外国人の就労・職場定着促進手 引き作成 ・外国人相談窓口の設置・運営 ・各相談窓口,保健福祉・教育等 関係者の研修会の開催 ・母国語,母国文化に関する状況 確認 5 役割分担と連携 主 体 役 県民 割 地域における外国人県民との協働 (公財)宮城県国際化協会 (MIA) 外国人相談窓口の開設,相談対応の技術向上 外国人の地域活動参画支援 外国人相談センターの運営,相談員の対応技術向上 外国人の地域コミュニティーリーダー養成・育成 市町村国際交流協会,NPO 相談対応の技術向上,外国人の地域活動参画支援 保健医療福祉・教育機関 外国人県民の出産・育児支援の充実 大学 外国人留学生の人材育成,高度人材の育成 事業者 外国人県民の人材活用の推進 宮城県 外国人相談センターの設置,各研修会の開催, 母国語等教育実施機関との連携,就労に関する情報提供 市町村 6 県の取組 [国際経済・交流課] (1) 「みやぎ外国人相談センター」の設置を行います。 (2)外国人対応の技術向上を図るため,相談窓口や保健福祉・教育機関の研修会を実施します。 (3)外国人県民の就労と職場定着支援のための情報提供を行います。 (4)外国人県民の社会参画を促すため,地域への啓発を行うとともに外国人のコミュニティーリー ダーを養成・育成します。 (5)母国語・母国文化教育について,関係団体との情報共有により,状況の把握に努めます。 7 概要図 ■家庭生活の質の向上 ■能力発揮の促進 「生活の壁」の解消 【家族サポート】 ・外国人県民等の相談 ・外国人相談対応力の向上 ・母国文化等教育の状況把握 出産・育児・教育 支援 【活躍の支援】 ・就労・職場定着化の支援 ・地域における人材活用の推進 事業者 保健医療教育 人材活用の推進 連携 協会・NPO 相談対応 技術向上 「将来の課題」 大学 研修 連携 宮城県 市町村 外国人県民の社会 参画支援 人材育成 ・就業・職場定着支援 ・母国語教育等状況把握 県民 窓口設置 MIA 相談センター運営 人材養成・育成 59 中国吉林省との経済交流プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】 吉林省は GDP が 2011 年に 1 兆元(約 16.5 兆円)を突破,2012 年には 1 兆 1937.82 億元(約 19.7 兆円) に達しており,年平均成長率 13.8%の高い経済成長を続けています。安全性や品質の面で現地の日本製 品に対する評価は高く,約 90 社の日系企業が進出しています。主な購買層の富裕層は長春市を中心に 18,000 人程度存在すると推計されます。 【取組】吉林省とは 1987 年に友好県省を締結して以来,各種交流事業や研修員受入・派遣を実施するなど信頼関 係を強化してきました。友好提携 25 周年を迎えた 2012 年 4 月には,王儒林書記(当時は省長)が来県し, 知事と共同宣言書を締結しました。また 8 月には,知事を団長とする官民挙げての訪問団が同省を訪れ, 両県省の経済・観光部門幹部と関係企業を交えた交流会や観光復興セミナー等を実施しました。この際, 第 10 次交流計画協議書が締結され,経済交流を中心とした更なる交流の段階へ進むことを確認しました。 吉林省東部の延辺朝鮮族自治州とは,2008 年に延辺大洋経済貿易有限公司が「日本商品常設展示場」を 開設した際に職員を派遣,2010 年には同公司代表を本県に招へいするなど信頼関係を構築してきました。 また同自治州から研修員を受け入れ,県内企業での研修を通じ同州と本県企業との人的ネットワーク構築 を支援してきました。 【課題】 両県省の経済交流が発展するには,両県省が相互に利益を得る関係の構築が必要であり,それを支える 仙台発着の国際航空便の再開が求められています。一方,日中関係の厳しさに伴い,各種交流事業が中止 される中,両県省のより一層の関係強化を図る必要があります。 【方針】 今後は,同省の支援の下,航空便再開と持続的な運航を働きかけていきます。併せて,省商務部門との 連携を図り,企業間マッチングの機会創出など販路開拓を目指す企業を支援していきます。また,博覧会 等の各種PRの機会を利用し,観光や県産品のPRに取り組むとともに,現地消費者のニーズ把握に努め ます。 2 目 標 項 目 平成 24 年度末(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 紹介企業数(延数) 11 社 15 社 仙台-長春便便数(年間) 42 便 192 便 3 施策展開 (1)交流基盤の強化 ①省訪問団の受入及び本県訪問団の派遣を通して,両県省の交流基盤を強化します。 ②両県省の経済交流促進のため,航空便の再開と継続的な運航について,同省幹部と連携を強化し,航空会 社への働きかけを継続していきます。 ③延辺等からの海外研修員と本県派遣職員の人的ネットワークを通じ,本県と同省の協力関係を強化します。 (2)本県産品の販路開拓 ①日中経済協力会議等の場を活用し,日中東北地方の政府間や日中企業の信頼関係を構築,海外販路開拓に 向けた機運を醸成します。 ②北東アジア博覧会など各種PRの機会を活用し,県産品の出展や観光商品の紹介を通して,現地バイヤー や消費者等への売り込みを支援するとともに,本県のインバウンド事業の推進につなげます。 ③常時情報発信が可能な場を提供するため,県産品や観光情報を発信する常設展示場の開設に取り組みます。 ④中国東北地域のバイヤーを本県に招へいし,ERINA 等と連携して県産品の売り込みと継続的なビジネス 関係構築の機会を提供します。 4 スケジュール 平成 26 年度 ・省訪問団受入 ・交流計画協議書の改定 ・本県職員派遣/研修員受入 ・北東アジア博覧会への展示 ・日中経済協力会議への参加 ・仙台発着長春/大連便の再開 60 平成 27 年度 ・省訪問団受入 ・研修員受入 ・北東アジア博覧会への展示 ・日中経済協力会議への参加 ・省民間旅行団招へい ・宮城県常設展示場の設置 平成 28 年度 ・県訪問団派遣 ・交流計画協議書の改定 ・本県職員派遣/研修員受入 ・北東アジア博覧会への展示 ・日中経済協力会議への参加 ・バイヤー招へい 5 役割分担と連携 主 体 役 割 吉林省外事弁公室 全体調整窓口,各種事業の支援・協力,研修員の派遣・受入,現地情報 の提供,現地企業の支援,航空便の再開支援 吉林省商務庁 吉林省経済技術合作局 省内企業 商談会への参加,県産品の輸入・取扱,マッチング等 既進出企業 販路開拓での連携,現地情報の提供 県内商社/県内企業/ 大手商社 県産品の調達・輸出等/産品生産,博覧会への出展/助言等 航空会社/県内物流会社 仙台発着国際航空便の再開,定期運航,旅客輸送/商品輸送等 ERINA,JETRO, 東北経済連合会 現地情報の提供,販路開拓への協力等 博覧会参加等による県産品展示・観光 PR,現地ニーズの調査,現地事 業支援・フォローアップ等 訪問団の派遣・受入,研修員の派遣・受入,関係機関調整,省商務部門 との協力関係構築,県内企業の販路開拓支援 県大連事務所 宮城県 6 県の取組 (1)各交流事業を推進するため,訪問団の受入・派遣をします。 [国際経済・交流課] (2)省商務庁等からの研修員受入や本県職員の吉林省派遣を通じ,人的ネットワークの構築を図ります。 [国際経済・交流課] (3)北東アジア博覧会等に出展し,県産品の紹介や観光PRを通して,販路拡大やインバウンドの 活発化につなげます。 [国際経済・交流課/海外ビジネス支援室/観光課] (4)省政府の支援の下,関係航空会社に定期便の再開と持続的な運航を働きかけていきます。 [空港臨空地域課/国際経済・交流課] (5)省商務庁や既進出企業等と連携し,販路開拓・海外進出を目指す企業を支援します。 [国際経済・交流課/海外ビジネス支援室/食産業振興課] 7 概要図 宮城県 吉林省 吉林省と宮城県の経済交流活発化 ~win-win 関係強化~ 県産品輸出入促進 マッチング機会 創出 各種イベント・ 常設展示場 仙台 空港 研修員 研修員 友好往来・人的交流 航空会社 長春空港 と仙台 空港の 友好協 定 (2012 年 ~) 旅行会社 仙台-長春定期便 インバウンド アウトバウンド 旅行会社 航空会社 長春 空港 外事 弁公 室 中国南方航空 派遣 バイヤー 観光PR 県産品出展 企業支援体制構築 JETRO 業 業 商務 庁 大手商社 企 北東アジア博覧 会 東北経済連合会 内 企 物流会社 マッチング 商談会 ERINA 支援 日中経済協力会 議 県 情報交換 県大連事務所 内 進出企業 省 経済 技術 合作 局 取引拡大 観光促進・人 的交流促進 友好県省 (1987 年~) 61 欧露ニジェゴロド州との経済交流プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【概況】世界同時不況後ロシア連邦共和国は,平成 23 年末に危機前の GDP 水準を回復し,経済成長率も 4.3% まで回復しました。また,平成 24 年には WTO に加盟し,貿易の自由化が進み,市場の将来性が見込 めます。日露両政府も, 「日露行動計画」で両国の地域間交流を積極的に支援しており,平成 25 年に は両政府による共同声明が発表され,両国の人的,経済的交流の促進について合意されました。 【取組】本県はヨーロッパ・ロシア沿ヴォルガ連邦管区の主要州「ニジェゴロド州」と,平成 22 年 5 月に経 済交流を柱とした「協力協定書」を締結して以来,交流を続けています。 これまで本県では,現地日本センター等様々な関連機関の支援を受けながら,行政間の交流とともに, 企業間交流や大学による学術交流を促進し,伝統工芸品分野の交流を実施してきました。 【課題】しかしながら,震災以降,両州県の研修員派遣事業等は停滞しています。また,企業間交流と販路開 拓に関しても経済的成果を出すには至っていません。両県州企業同士の成約など,いかに本県民間企 業の経済的成功事例を出せるか,交流基盤の拡大を実施出来るかが,これからの大きな課題です。 【方針】今後は,ニジェゴロド州との行政間のパイプをさらに強化し,産学官の重層的で広範な交流を継続, 強化することでニジェゴロド州におけるニーズ把握を深め,販路開拓・拡大を進めていきます。 2 目 標 ※現在値及び目標値は累計値 項 目 平成 25 年度末(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 両県州政府の仲介によりマッチング した両県州企業/団体等の数(延べ数) 2 10 県産品等の紹介品目数(延べ数) 5 10 3 施策展開 ヨーロッパ・ロシア市場獲得を目指して,両州県間の信頼関係を強固にし,様々なパイプを構築すること により,産学官で基本戦略を共有しながら行動することで,販路開拓を推し進めます。 (1) 行政間パイプの強化 ①協力協定書に基づくこれまでの交流の成果と課題を両県州で確認し,今後の経済交流を促進します。 ②これまで同州職員が本県で研修を行っていることから,まずは本県職員の同州派遣を行い,研修員事業 を再開します。これにより両県州職員の相互理解を深め,協力関係の強化を図ります。 ③訪問団と研修員の派遣により経済交流促進に必要な他部署や企業とも積極的にパイプを作ります。 (2)経済交流を中心とした展開 ①両県州政府の企業連携について相互理解を深めるとともに,同州側対日貿易促進コンソーシアムの創設 を働きかけ,同州企業のニーズ把握を円滑に行える環境を構築します。 ②県内企業のニーズを的確に把握できるよう「みやぎ東北貿易促進コンソーシアム」と連携を密にし,ニ ジェゴロド州政府と協力しながらそのニーズに対応していくことでロシア進出に意欲的な県内企業を 支援し,商談の活発化,そして成約を目指します。 ③行政間のパイプを活用し,両県州の企業による経済交流の機会提供を図り,本県のブランドイメージを 高めます。その結果として,日露地域間“win=win”経済交流モデルを確立します。 (3)重層的で広範な交流の促進 ①両州県の議会,大学,経済団体の相互交流を支援し,複数ルートでの重層的交流を促進します。 ②「みやぎ東北貿易促進コンソーシアム」と「ニジェゴロド州商工会議所」による協力協定に基づき,相 互取引を図り,ひいては東北地方とロシア他地域への経済交流へ発展させます。 ③東北大学とニジェゴロド国立総合大学の学術交流や,実際の作家らの交流が進んでいる伝統工芸品分野 での技術交流等を継続と発展を両県州政府により支援し,両地域経済へ波及効果を促します。 4 スケジュール 平成 26 年度 県とコンソーシアムによる訪問 団派遣。協定再締結に向けた協議 コンソーシアムによる現地企業 ニーズ把握 62 平成 27 年 同州政府/企業による訪問団受入 協定再締結 コンソーシアムとのビジネスマッチ ング実施 本県研修員派遣 同州研修員受入 若手工芸品作家の技術交流,共同 両県州伝統工芸品作家共同展示会 作業を支援 平成 28 年度 県とコンソーシアムによる訪 問団派遣 宮城県産品フェア,ビジネス マッチング実施。 (県内企業の ビジネス成約が目標) 本県研修員派遣及び,県内企 業フォロー 5 ニ ジ ェ ゴ ロ ド 州 役割分担と連携 主 体 宮 城 県 役 割 企業等・ ・両県州企業マッチングと県産品フェア等への参加 大学 ・同州側コンソーシアム創設の検討 (産)(学) ・留学生の受入と派遣 ・協定書に基づく交流の成果と課題の確認,経済・研究情報の交換 州や連邦の ・本県との職員研修相互実施 行政等 ・企業マッチング,宮城県品紹介の支援,東北マッチングフェアへの出展 (官) ・両州県議会,大学,経済団体等相互交流支援 ・同州コンソーシアム創設支援 企業等・ ・両県州企業マッチングへの参加と県産品フェア等共同実施,販路開拓 大学 ・同州側コンソーシアム創設への働きかけ (産)(学) ・留学生の受入と派遣 ・協定書に基づく交流の成果と課題の確認,経済・研究情報の交換 ・同州との職員研修相互実施 県や国の行 ・同州との企業マッチング,県産品紹介,同州による東北マッチングフェアへの出展支援 政等 ・両州県議会,大学,経済団体等相互交流支援 (官) ・同州側コンソーシアム創設への働きかけ ・同州との交流事業に関する発信 6 県の取組 (1)協力協定書に基づくこれまでの交流の成果と課題を整理し,今後の経済交流戦略に反映します。 [国際経済・交流課] (2)みやぎ東北貿易促進コンソーシアム同行の訪問団派遣により本県企業の情報提供を積極的に行い, 本県のブランドイメージを高めます。 [国際経済・交流課] (3)本県職員を派遣し,同州職員を受け入れ,経済・観光分野の研修を実施します。 [国際経済・交流課] (4)同州との企業マッチングや県産品紹介等を実施し,販路開拓の成功事例を作ります。 [国際経済・交流課/海外ビジネス支援室/新産業振興課/食産業振興課] (5)両州県の議会,企業,大学等による複数ルートでの相互交流を促進します。 [国際経済・交流課] 7 概要図 63 米国デラウェア州との経済交流プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】 本県とデラウェア州は,平成 2 年以降,各種交流事業を展開し,相互理解と友好親睦を深め,平成 9 年に姉妹州県となりました。平成 24 年には姉妹提携 15 周年を迎え,州知事が来県し,県知事との間で, 経済分野での交流をより推進していくことを共同宣言書により確認しています。 【取組】 近年は,経済分野での交流に力を入れており,県州企業間のマッチングの成果も出始め,また,平成 21 年度より毎年仙台味噌や日本酒などの本県食材の紹介イベントを継続的に実施し,成果が出つつあり ます。 【課題】 経済交流の機運が高まり,成果が出始めていることから,具体的なビジネスの成果につなげ,両州県 の企業が相互に利益を獲得できるかが課題となっています。 【方針】 今後は,これまで継続して力を入れてきた食品分野で,具体的な成果を生むことに注力するとともに, 企業マッチング等で得た現地のキーパーソンやネットワークの活用を図り,両県州の双方の企業にメリ ットが生まれるような経済中心の交流基盤を確立させることを目指します。 ※現在値及び目標値は累計値 2 目 標 項 目 県等の事業をきっかけとした州内現 地スーパーでの県産品の販売品数 平成 25 年度末(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 0品 2品 30件 60件 0品 1品 企業マッチング件数(延べ数) 県の紹介等をきっかけとした国内で の州産品の販売品数 (国内企業との商談成約件数) 3 施策展開 平成 24 年 12 月に姉妹交流 15 周年記念として同州知事を団長とする訪問団が来県した際に締結した, 経済 交流が柱の「共同宣言書」に基づき,経済交流を確立させていきます。 (1)食材をはじめとした地域産品の紹介・販路開拓 これまで紹介してきた醸造品などを中心に,継続して県産品を紹介し,販路開拓に結び付けます。よ り目に見える成果を創出すべく現地高級スーパーでの販売を目指します。また,県州間の経済交流・相 互利益の獲得を目指していることから宮城からの輸出のみではなく,州産品の日本での販売の可能性に ついても追求していくこととします。 (2)企業マッチングの推進 企業情報・研究シーズの継続的な情報交換を通じて同州政府や研究機関,貿易関係機関等と連携を強 化し,技術提携や商品の輸出入など,県州双方で商談等の可能性のある企業を発掘し,経済ミッション 団の相互受入などを通じて,ビジネスマッチングを推進していきます。 (3)観光情報等の発信 観光による経済交流を目指して,州政府等の関係機関と連携し,宮城の観光の魅力などの情報発信に 努め,県の知名度を向上させ,新たな宮城ファンを創出し,人的交流を促進します。 4 スケジュール 64 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 ○同州経済訪問団の受入 ・企業マッチング ・州産品の販路開拓(県内企 業・商社への紹介) ○同州への経済訪問団派遣 ・本県食品の販路開拓(高級ス ーパーでの宮城フェア) ・投資環境セミナー ・企業マッチング ○同州への経済訪問団派遣 ・本県食品の販路開拓(高級ス ーパーでの宮城フェア) ・投資環境セミナー ・企業マッチング ○同州経済訪問団の受入 ・企業マッチング ・州産品の販路開拓(県内企 業・商社への紹介) ○同州への経済訪問団派遣 ・本県食品の販路開拓(高級 スーパーでの宮城フェア) ・投資環境セミナー ・企業マッチング 5 役割分担と連携 主 体 役 割 東北大学 ・研究シーズ,高度な技術の紹介 ・来県した州内事業者と提携協議 ・本県食材の州内紹介等への協力,販路開拓に向けた活動 県内企業等 ・経済訪問団の派遣,受入 ・本県との経済・研究情報共有,交流機会創出 州 政 府 ・本県食材の州内での紹介及び販路開拓への支援・観光情報発信 ・訪問した県内事業者と提携協議 州内企業等 ・同州食材の県内紹介等への協力,販路開拓に向けた活動 ・州内専門家等招へい支援 ・県州間経済交流モデル構築 CLAIR ・外資系企業の情報収集 ・同州食材の県内での紹介及び販路開拓への支援 ・州企業の招へいの支援 ・外資系企業の情報提供 JETRO ・同州食材の県内での紹介及び販路開拓への支援 ・経済訪問団の派遣,受入 ・同州との経済・研究情報共有,交流機会創出 宮 城 県 ・同州食材の県内での紹介及び販路開拓への支援・観光情報発信 ・同州とのビジネス意欲のある県内企業の発掘 6 県の取組 (1)経済分野中心の交流を推進するため,訪問団の受入・派遣をします。 [国際経済・交流課] (2)食材をはじめとした地域産品の継続的な紹介や県内企業の販路開拓のため,現地スーパー等での宮城 フェアを企画します。 [国際経済・交流課/海外ビジネス支援室/食産業振興課] (3)県内への投資や企業マッチングの機会を創出するため,セミナーを開催し,東北大学や県内企業の情報 を発信します。 [国際経済・交流課/海外ビジネス支援室/新産業振興課] (4)両州県のさらなる交流基盤強化,相互利益の獲得のため,同州産品を県内企業・商社へ紹介します。 [国際経済・交流課] (5)州政府や関係機関と連携し,観光課が作成した PR ツール等を活用し,観光情報等の発信に努めます。 [国際経済・交流課/観光課] 7 概要図 65 慶長遣欧使節出帆400年記念事業・ミラノ万博プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】平成25年,仙台藩主・伊達政宗が支倉常長ら慶長遣欧使節を派遣してから400年の節目を迎え ました。これを機に,県では,関係団体と連携・協力して「慶長遣欧使節出帆400年記念事業 実行委員会」 (以下「実行委員会」と記載)を設立し,慶長遣欧使節が果たした役割を改めて 認識するとともに,その意義を若い世代や未来へと引き継いでいくため,平成25年から3年 間にわたり, 「慶長遣欧使節出帆400年記念事業」 (以下「本事業」と記載)を実施しています。 【取組】平成25年度には,本県において記念フォーラムや式典等を実施し,国際交流促進,本県の国 際的知名度の向上,今後の経済交流に向けた人脈形成等の多くの成果を上げました。また, 本県関係者がメキシコを訪問し,メキシコで開催された日本交流400周年事業の交流イベント に参加して文化交流を通じた人脈を形成したほか,仙台藩・伊達家ゆかりの蔵元がメキシコ 主要関係者に対して本県産日本酒の特長を紹介する事業を開催しました。 さらに,スペインやイタリア等の関係各国においても,日本交流400周年事業が盛大に開催さ れています。 【課題】これらの動きに対応して,慶長遣欧使節の足跡をたどり,スペインやイタリアへの高校生派 遣事業や平成27年度に開催されるミラノ万博の活用等,商工会議所等と連携して取り組む必 要があります。また,本事業とタイアップして,県産品のPRに取り組むことにしています。 【方針】今後,訪問団派遣等を通して,本事業終了後の経済交流の可能性を探り,新たな交流の在り 方を検討していきます。 2 目 標 項 目 県産品紹介数(累計) 3 平成 25 年度末(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 4品 15品 施策展開 (1) 訪問団を結成し,平成 26 年にはスペイン,平成 27 年にはイタリアへ派遣します。訪問国では 慶長遣欧使節の足跡をたどりながら,現地との交流を通して,新たな人脈形成を図ります。 (2) 県産品の販路開拓に向け,訪問国において県産品を積極的に紹介していきます。また,欧州で の経済交流の再開に向けて,震災以来滞っていたイタリアとのネットワークの再構築を目指し, イタリア企業と東北大学とのR&D分野での連携をはじめ,研究開発拠点や営業拠点の進出等 を目指した企業マッチング活動を推進します。 (3) 平成 27 年に開催されるミラノ万博を契機として本県産品や文化を紹介することに加え,投資 環境セミナー等に参加して本県をPRするとともに,外資系企業誘致向けウェブサイトを積極 的に活用した本県投資環境のPRに努めます。 4 66 スケジュール 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 ・スペインへの訪問団派遣 ・スペインにおける県産品紹介 ・イタリアとの協議 ・ミラノ万博での県産品及び文化 紹介の実施 ・イタリアへの訪問団派遣 ・イタリアにおける県産品紹介 ・企業マッチング活動の推進 ・訪問団派遣やミラノ万博の成果 を踏まえた販路開拓の実施 ・企業マッチング活動の実績をデ ータベース化し,外資系企業誘 致を目指した新たなネットワー クの形成 5 役割分担と連携 主 体 民間企業 駐日関係国大使館 (スペイン,イタリア,メキシコ他) 役 割 本事業における文化交流イベントへの協賛 本事業における関連イベント協力・後援 東北大学 (公財)慶長遣欧使節船協会 外資系企業との共同研究/有望外資系企業の情報提供 慶長遣欧使節に関する啓発 ・ミラノ万博での日本館出展における参加機関 ジェトロ ・企業調査/企業情報の提供/展示会への出展支援等 国(経済産業省,農林水産省) ミラノ万博での日本館出展における幹事省 商工会議所 県等関係機関と連携した事業実施 平成青少年遣欧使節団派遣プ 訪問団派遣に関する企画・実施・広報 ロジェクト実行委員会 慶長遣欧使節出帆 400 年事業 訪問団の派遣(平成青少年遣欧使節団派遣プロジェクト実行委員会 実行委員会 と共催),文化交流イベントの開催 ・関係機関と連携し,ミラノ万博での日本館イベント広場へ参加 宮城県 ・慶長遣欧使節出帆 400 年事業実行委員会事務局 6 県の取組 (1)実行委員会の事務局として,関係国との文化交流イベント等の事業を企画・実施します。 [消費生活・文化課] (2)訪問団派遣による文化交流や県産品PRを実施します。 [消費生活・文化課/国際経済・交流課/食産業振興課] (3)県産食品の販路拡大を支援します。 [海外ビジネス支援室/食産業振興課] (4)関係機関と連携し,ミラノ万博での日本館イベント広場へ参加して県産品の販路開拓を目指 します。 [消費生活・文化課/国際経済・交流課/食産業振興課] (5)欧州企業を対象とした個別企業訪問や投資環境セミナーを実施します。 [国際経済・交流課] 7 概要図 67 海外誘客促進プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】県では,国が取り組む「ビジットジャパンキャンペーン(VJ)」や東北観光推進機構等と連携 し,韓国,中国,香港,台湾を重点市場として,宮城・東北の知名度向上に向けた情報発信や国 際旅行博出展,旅行会社等の招請を行い,この結果,外国人旅行客数は増加傾向にありました。 しかしながら,東日本大震災や福島第一原発事故の風評により,本県を含む東北地方の外国人旅 行客は大幅に減少し,さらに,風評の影響によりその回復は大きく遅れています。 【取組】震災後,国や東北観光推進機構等と連携し,重点市場における国際旅行博出展や海外マスコミ 招請等による正確な観光情報の提供,外国人観光客の受入環境整備を行ってまいりました。 【課題】しかしながら,依然として重点市場における根強い風評の払拭には至っていません。また,市 場の変化に伴い,重点市場からの訪日リピーターや個人旅行客,東南アジアからの旅行客の増加 やメモリアルツアーなどへの対応も必要となっています。 【方針】県としては,従来の重点市場である東アジアに加え,今後観光客の増加が予想される東南アジ アを有望市場として,風評払拭のための情報発信を行うとともに,従来からの課題である知名度 向上については,仙台空港民営化を一つのきっかけに,ターゲットを絞り,外国人旅行客のニー ズに合わせたテーマ性のある観光情報の発信と受入環境整備に努めます。また,東北の知名度向 上のため, 「東北ブランド」確立に向けた東北一体での取組を先導して行います。 さらに,仙台空港就航路線を増加させることで外国人旅行客の来県を促すとともに,MICE 誘致 や北海道や東京との広域観光の取組を進めるほか,2015年に予定されている国連防災世界会 議や2020年東京オリンピックをきっかけとした外国人旅行客の誘致に努めます。 2 目 標 項 目 平成 25 年度当初(現在値) 平成 27 年度末(目標値) 外国人宿泊観光客数 75,000 人 134,000 人 3 施策展開 (1)風評払拭のための正確で的確な情報発信【風評払拭】 海外メディアやホームページ,フェイスブック等を活用した正確な情報発信,国際旅行博や海外 旅行会社訪問での情報提供,マスコミ,パワーブロガー等招請による継続的な情報発信を行います。 (2)ターゲットを絞ったテーマ性のある誘客プロモーションの実施【知名度向上】 祭りや文化,和食,日本酒などテーマ性を持った観光情報を的確に発信し,宮城・東北の知名度 向上を図るとともに,親日国からの教育旅行や企業報奨旅行(インセンティブツアー),メモリアル ツアーなどをターゲットとした取組をとおした誘客を促進します。さらに,東京や北海道との連携 による誘客施策による外国人旅行客の多様なニーズに応える旅行ルートの提案を行います。 (3)新たなニーズに応える受入環境の整備【受入環境の整備】 個人旅行客や東南アジアからの旅行客の増加,IT化の進行などによる新たなニーズに対応する ため,外国語パンフレット及び案内板,無料Wi-Fi環境整備などの快適な旅行環境の充実に取 り組むとともに,「おもてなし研修会」を開催します。 (4)有望市場へのプロモーションの実施【有望市場開拓】 今後,観光客の増加が見込まれるタイなどの東南アジアからの誘客を目的とし,国際旅行博への 出展や招請事業などのプロモーションや受入研修の実施,パンフレット充実などを実施します。 (5)仙台空港への就航路線増加に向けたプロモーションの実施【仙台空港の活性化】 仙台空港の民営化を契機とし,FSA(Full Service Airline)や LCC(Low Cost Carrier)の誘致 による国際定期便やチャーター便の就航促進プロモーションを行います。 (6)大規模国際会議などの MICE 誘致による誘客【MICE 誘致・知名度向上】 大規模国際会議などの MICE 誘致を行うとともに,東京オリンピックや大規模国際会議などをきっ かけとして来県する賓客をとおした知名度向上に取り組みます。 4 スケジュール 68 平成 26 年度 ・風評払拭のための正確な情報発信 ・ターゲットを絞った誘客プロモー ションの実施 ・外国人旅行客受入環境整備 ・有望市場へのプロモーション ・仙台空港への就航路線増加に向け たプロモーション ・MICE 誘致等による誘客 平成 27 年度 ・風評払拭のための正確な情報発信 ・ターゲットを絞った誘客プロモー ションの実施 ・外国人旅行客受入環境整備 ・有望市場へのプロモーション ・仙台空港への就航路線増加に向け たプロモーション ・MICE 誘致等による誘客 平成 28 年度 ・風評払拭のための正確な情報発信 ・ターゲットを絞った誘客プロモー ションの実施 ・外国人旅行客受入環境整備 ・有望市場へのプロモーション ・仙台空港への就航路線増加に向け たプロモーション ・MICE 誘致等による誘客 5 役割分担と連携 主 体 各観光施設・ホテル・旅館業者 役 割 おもてなしの実践,受入環境の整備(外国語案内板,無料 Wi-Fi, 人材教育等) 旅行業者(ランドオペレーター) 海外旅行会社向け旅行商品の提案 受入環境の整備(外国人向け観光資源の磨き上げ),県との連携に よる PR 連携 「東北ブランド」の確立,広域観光ルートの提案及び旅行商品造成 促進のための招請・商談会等の実施,SNS 等インターネット上での 情報発信,海外各市場分析 市町村 東北観光推進機構 東北運輸局 ビジットジャパン地方連携事業の実施 宮城県国際観光テーマ地区推進 協議会 国際旅行博への出展,受入環境の整備(外国語パンフレット及び案 内板,ホームページ等) 他県連携等の各観光協議会 広域的観光ルートの提案,メディア・パワーブロガー招請や海外旅 行博覧会出展等による連携 PR 公益社団法人宮城県観光連盟 旅行商品造成の支援,人材育成研修の実施 仙台・宮城観光キャンペーン推 進協議会 宮城県 (ソウル事務所) (大連事務所) おもてなしの推進,短期集中型の観光 PR の実施 旅行商品造成促進のための海外旅行会社招請・商談会の実施,一般 消費者向け PR のためのメディアを活用した情報発信及び海外旅行 博覧会出展,仙台空港発着定期便及びチャーター便の就航促進 6 県の取組 (1)マスコミやインターネットを活用した風評払拭のための正確で的確な情報の発信 [観光課] (2)親日国などにターゲットを定めた海外メディアやパワーブロガー招請,国際旅行博等でテーマ 性のある情報の発信 [観光課] (3)個人旅行客や東南アジアからの旅行客の受入環境整備 [観光課] (4)有望市場である東南アジアからの誘致を目的としたプロモーションの実施 [観光課] (5)仙台空港発着の FSA に加え LCC の新規路線の開設や運休路線の再開に向けたエアポートセールス の実施 [空港臨空地域課] (6)MICE 誘致や賓客対応,本県にゆかりのある海外ネットワーク等をとおした情報発信の実施 [国際経済・交流課/観光課] 7 概要図 有望市場 重点市場 海 韓 国 中 国 台 湾 香 港 東南アジア 仙台空港の 活性化 県ソウル事務所 県大連事務所 誘客促進 外 風評の払拭 正確で的 確な情報 発信 知名度向上 テーマ性の ある観光情 報の発信 新規就航路 線の誘致 旅行商品造成 ターゲットを絞っ た商談会や海外旅 行会社の招請事業 東南アジア・ MICE 誘致 県 外関係 機関 外国人旅行客 の増加 東北運輸局 東 北一体 での PR 城 【ターゲットの例】 ・FIT ・親日国からの教育 旅行 やインセンテ ィブ旅行,ゴルフ, 日本酒 県 宮 誘客ターゲット の明確化 東北観光推 進機構 他県等連携観 光協議会 受入環境整備 受入環境整備 ・無料 Wi-Fi 整備 ・外国語パンフレット・案内板 ・ウェブサイト充実 空港民営化 受入環境整備 ・おもてなし研修会 ・ムスリム研修会 県 内関係 機関 受入にお け る連携 県観光連盟 観光施設・ホテ ル・旅館業者等 69 仙台空港活性化プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】 仙台空港は,3000メートル滑走路を持つ東北地方唯一の国管理空港であり,国内主要 都市のほか海外複数都市に定期路線が就航する東北の発展を支える重要な拠点空港です。 仙台空港の国際線乗降客数は,平成12年度の47万人をピークに減少傾向にあり,東日本大震 災発生後の平成24年度は,原発事故等を起因とする風評被害等の影響を受け,中国線が運休す るなど,震災前の平成22年度の約7割に留まっています。 また,仙台空港の国際線貨物取扱量は,平成11年度の47百トンをピークに減少傾向にあり, 東北から出荷される輸出航空貨物の成田へ集約される動きは,震災後加速したと言われています。 【取組】 このような中,県では,国管理空港の民営化とあわせた国の空港経営改革の動きにいち早 く対応し,民間委託後 30 年を目途に,年間の乗降客数・取扱貨物量を過去ピーク時の倍とする 「600 万人・5 万トン」の目標を掲げ,復興のシンボルとして,仙台空港の民営化を契機とした 空港及び周辺地域の活性化に取り組んでいます。 【課題】 この目標の実現に向けては,風評を払拭し,仙台空港国際線乗降客の一層の拡大を図ると ともに,東北の国際航空貨物を仙台空港に集荷させ,まずは震災前の水準にまで取り戻すことが 必要です。 【方針】 このため,仙台空港の民営化や空港周辺活性化に向けた取組を,国,市町村,関係団体, 民間企業と連携して着実に進めていくとともに,外国人観光客の誘客強化や航空ネットワークの 拡充,さらには国際貨物取扱量の増大に向けた環境整備などに取り組んでいきます。 具体的には,エアポートセールスをはじめとして旅客需要を喚起するイベント等での正確な情報 発信やプロモーション活動に引き続き取り組んでいくとともに,仙台空港を起終点とした東北広 域観光の商品造成を促進するための旅客ニーズ調査のほか,航空会社や国際航空貨物を取り扱う 荷主やフォワーダー等に対する仙台空港利用促進に向けた働きかけなどを行っていきます。 2 目 標 項 目 国際線乗降客数 平成24年度末(現在値) 186,000人 平成27年度末(目標値) 400,000人 3 施策展開 (1)空港民営化・空港周辺活性化に向けた取組の推進 ・地元の意向を反映した民営化が実現するよう,国に対し働きかけを行うとともに,民営化が円滑 に進むよう,関係機関への支援及び調整を行っていきます。さらに,民営化後は空港運営権者と 共に空港の利用促進に取り組みます。 ・調査実証事業や必要な特区・インセンティブの創設を通じて,サポーター会議構成メンバー等に 対して空港関連ビジネスへの参画を促す環境整備等に取り組んでいきます。 (2)外国人観光客の誘客強化 ・風評払拭のための正確な情報発信に加え,国際旅行博出展や現地旅行会社訪問等によるプロモー ションなど,他県等とも連携した誘客活動に取り組みます。 ・仙台空港利用者の実態・ニーズを調査分析し,仙台空港を起終点とする東北広域観光企画の開発 等に取り組みます。 ・仙台空港国際化利用促進協議会に参画しながら,旅客需要を喚起するイベントを開催します。 (3)航空ネットワークの拡充 ・既存路線の増便や機材大型化,運休路線の運航再開に向けて,継続的なエアポートセールスを実 施していくほか,新たな航空需要が見込めるLCCを訪問し,新規路線誘致にも取り組みます。 (4)国際航空貨物取扱量の増大 ・国際定期便の機材大型化やデイリー運航に向け,国際航空貨物を取り扱う荷主やフォワーダー等 に対して仙台空港の利用促進に向けた働きかけを行います。 70 4 スケジュール 平成 28 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 ・空港運営権者の選定プロセスにお ける国,関係機関との調整 【実施方針公表,事業者選定】 ・「サポーター会議」開催 ・空港周辺地域の活性化に向けた課 題抽出,可能性調査等 ・誘客プロモーション等の実施 ・旅客ニーズ調査 ・空港運営権者との連携策等の調整 【民間運営権者による運営開始】 ・「サポーター会議」開催 ・空港周辺活性化のためのインセンテ ィブ,特区等の具体化,環境整備等 ・誘客プロモーション等の実施 ・ニーズ調査に基づく空港等活性化 企画提案 ・東北広域観光商品造成 ・航空旅客需要を喚起するイベント 開催 ・エアポートセールス ・荷主,フォワーダーへの働きかけ ・空港起終点の東北広域観光企画 ・航空旅客需要を喚起するイベント 開催,企画提案 ・エアポートセールス ・荷主,フォワーダーへの働きかけ 5 ・空港運営権者と連携した旅客・貨 物需要創出取組 ・空港周辺活性化のためのインセンテ ィブ,特区等の具体化,環境整備等 ・誘客プロモーション等の実施 ・航空旅客需要を喚起するイベント 開催 ・エアポートセールス ・荷主,フォワーダーへの働きかけ 役割分担 主 体 役 割 エアポートセールスの実施,航空需要喚起のためのイベント等の開催,空港内の多 空港運営権者 言語化など外国人向けサービス向上への取組 民間企業(サポーター 国際線乗降客数及び国際航空貨物取扱量の増大に繋がる「観光・ビジネス・物流・ 会議構成メンバー等 防災」に関する活性化の取組の実施(東北広域観光商品造成など) 関係団体(仙台空港国 際化利用促進協議会) 宮 城 県 エアポートセールスの実施,航空需要喚起のためのイベント等の開催 空港の民間運営委託による経営一体化に向けた関係機関との調整,サポーター会議 の運営,サポーター会議構成メンバーの取組を促す環境整備(空港起終点の東北広 域観光企画など),エアポートセールスの実施,航空需要喚起のためのイベント等 の開催と企画立案,旅客ニーズ・空港周辺開発可能性等の調査,路線開拓・拡充に 向けた外国人観光客の誘客プロモーション等の実施,空港内の多言語化など外国人 向けサービス向上のための空港運営権者への働きかけ 6 県の取組 (1)仙台空港の民営化が円滑に進むよう,国や関係機関等との調整を行います。 [空港臨空地域課] (2)空港民営化を契機とする地域活性化実現に向けた環境整備(調査実証,特区・インセンティブ 創設)等に取り組みます。 [富県宮城推進室] (3)外国人観光客の誘客事業に取り組みます。 [観光課] (4)仙台空港国際化利用促進協議会と連携した旅客需要の喚起を図るイベントの開催や関係者への 企画提案・働きかけを行います。 [空港臨空地域課/富県宮城推進室] (5)新規路線の開設や路線拡充等に向けたエアポートセールスを行います。 [空港臨空地域課] 7 概要図 仙台空港乗降客数600万人・取扱貨物量5万トンの実現 外国人観光客誘客促進 空港周辺活性化 航空ネットワーク拡充 国際航空貨物増大 地域 空港運営権者 県 市町村 関係団体 民間企業 民間企業 民間ノウハウ活用による抜本的な空港経営改革 三位一体による空港経営 国 71 港湾利用促進・機能強化プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】仙台塩釜港仙台港区における,コンテナ貨物取扱量(実入り)は,平成22年に過去最高の 155,454TEUを記録しました。東日本大震災の影響により,平成23年は63,254 TEUと平成22年の約4割まで激減しましたが,高砂コンテナターミナルの早期復旧とその PRを官民一体となって実施した結果,平成25年は146,036.25TEUと約94% まで回復しました。 【取組】平成23年3月25日に全国で初めて「みやぎ45フィートコンテナ物流特区」として構造改 革特区の認定を受け,45フィートコンテナの陸上輸送が可能となり,同年9月15日から商 業ベースで実用化されています。 東北唯一の国際拠点港湾である仙台塩釜港は,平成24年10月,石巻港,松島港と統合し, 新たな国際拠点港湾「仙台塩釜港」となりました。 【課題】新たな仙台塩釜港の一体的な港湾計画のもと,効率的で効果的な港湾整備及び港湾運営を行い, それぞれの得意分野を活かして,仙台港区は「コンテナなどユニット貨物の物流拠点」 ,塩釜港 区は「小型バルク貨物の拠点」 ,石巻港区は「大型バルク貨物の拠点」及び「大型クルーズ船の 受入拠点」 ,松島港区は「東北を代表する観光の拠点」を目指し,相互に補完しながら発展させ ていくこととしています。 特に仙台港区は「東北地方の国際物流拠点」としての役割を求められており,その役割を十分 に果たしていくためには,港湾機能の着実な強化を進めるとともに,利便性の向上等を通じた 利用促進に継続して取り組んでいく必要があります。 【方針】港湾施設については,コンテナ貨物取扱数の増加や本県が推進する製造業の集積等に対応でき るよう整備を進めていきます。 2 目 標 項 目 平成 25 年末(現在値) 平成 27 年末(目標値) 仙台塩釜港コンテナ貨物 146,036.25TEU 166,000TEU 取扱量(実入り) 3 施策展開 (1)ポートセールスの展開等 ・仙台港区利用促進のため個別荷主企業訪問や各種セミナーを開催するほか,船会社・海運事業者 等に対して仙台港区への貨物集積状況や施設整備の状況等について情報提供を行うなど,継続し てポートセールス活動を実施します。 ・関係機関と連携し,物流実態や課題等の把握を行い,官民一体となって「使い勝手の良い仙台港 づくり」に取り組んでいきます。 ・平成25年7月に発足した「仙台塩釜港利用促進連絡会議」を活用し,新たな「国際拠点港湾仙 台塩釜港」のPR等に取り組みます。 (2)港湾施設の着実な整備 ・船舶の大型化やコンテナ貨物取扱量の増加に対応するため,平成25年6月に改訂した仙台塩釜 港港湾計画に基づき,コンテナターミナルの拡張を行います。 ・自動車関連産業の集積と完成自動車の輸送等の増加に対応するため,中野地区の岸壁整備や埠頭 用地の拡張を行います。 (3)45フィートコンテナの普及・利用促進 ・物流の効率化及びCO2排出量削減に効果が期待できる45フィートコンテナについて,輸送車 両購入に対する補助事業や荷主企業等へのPR等を実施し,普及・利用を進め,県内企業の国際 競争力強化につなげることで,仙台塩釜港の利用促進を図ります。 4 スケジュール 72 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 ・ポートセールスの展開等 ・港湾施設整備 (埠頭用地・岸壁) ・45 フィートコンテナ普及・利用 促進 ・ポートセールスの展開等 ・港湾施設整備 (埠頭用地・岸壁) ・45 フィートコンテナ普及・利用 促進 ・ポートセールスの展開等 ・港湾施設整備(埠頭用地) ・45 フィートコンテナ普及・利用 促進 5 役割分担と連携 主 体 役 割 船会社・海運業者 仙台港区利用に関する情報交換・情報提供 荷主企業等 仙台港区利用に関する情報交換・情報提供 関係団体 物流実態や課題等の把握・検討・報告・情報提供 仙台国際貿易港整備利 用促進協議会 仙台塩釜港利用促進連 絡会議 仙台港区利用促進に向けた各種セミナーの開催/ポートセールスの活動の実 施 仙台塩釜港の利活用に関する情報交換・情報提供・意見交換 企業訪問等ポートセールスの実施/各種セミナー等での情報発信/埠頭用地 拡張等港湾施設整備/利用促進のための利便性向上の検討・実施/海外への 販路開拓・拡大に向けた取組/関係団体との連携 宮城県 6 県の取組 (1)荷主企業や船会社等を対象としてポートセールス活動を継続して実施します。 (2) セミナー等において,仙台港区とその利用に関する情報発信を行います。 (3) 県内への製造業の集積やコンテナ貨物の増加等に対応する港湾機能の強化を行います。 (4) 荷主企業等の利便性向上に関する検討を行います。 (5) 仙台塩釜港各港区の得意分野を活かした利活用について検討します。 (6)45フィートコンテナの普及・利用促進に向けた取組を行います。 [港湾課] [港湾課] [港湾課] [港湾課] [港湾課] [港湾課] 7 概要図 海外企業 北米 韓国 中国 (台湾・東南アジア) 港湾機能強化 ポートセールス活動 サービスの拡充 製造業の集積 ・外貿ダイレクト ・国際フィーダー 航路充実 輸出入増加 ・荷役作業等の効率化 ・情報提供体制の構築 ・45ftコンテナ利用拡大 など 利用促進 ・埠頭用地拡張 ・ターミナル整備 ・岸壁整備 基盤整備 船会社 荷主企業 など 陸運業者 港運業者 宮城県(仙台塩釜港) ・港湾機能強化 ・ポートセールス活動 企 業 使い勝手の良い仙台港づくり 仙台国際貿易港整備利用促進協議会 仙台塩釜港利用促進連絡会議 関係団体 【45ftコンテナ】 40ftコンテナより約 1.5m長く,容積が約 27%大きいことから,輸送効率の向上が期待できる。 宮城県では,構造改革特区の認定を受け,公道輸送が可能となっている。 73 国際物流拡大プロジェクト 平成 26 年 3 月 24 日現在 1 概 要 【背景】 県では,自動車関連作業,高度電子機械産業及び食品関連産業等の集積を図るとともに,富県宮 城の実現を目指した取組を実施してきました。その中で,仙台塩釜港及び仙台空港は,東北の発展を支 えるゲートウェイとして,交通拠点のみならず,主要な物流拠点としても重要であり,モノ・資金をひ きつけるグローバルゲートウェイを目指した取組を継続的に行ってきました。 【取組】仙台塩釜港では,東北唯一の国際拠点港湾として,コンテナ貨物を中心としたポートセールスを 重点的に展開するとともに,利用者ニーズへの迅速な対応や港湾サービス向上など「使い勝手の良い港 づくり」を進めてきました。また,平成 24 年 10 月には仙台塩釜港,石巻港,松島港の「三港一体化」 を実現し,各港区の強みを生かした機能分担などによりスケールメリットを生かした効率的な港湾運営 を進めているところであり, 「みやぎ 45 フィートコンテナ物流特区」においては,平成 25 年度より「45 フィートコンテナ輸送車両購入支援事業」を開始し,輸送環境の整備による更なる利用拡大を図ってお ります。港湾の国際貨物については,港湾機能の復旧や基幹航路の再開に伴いほぼ震災前の水準に戻り つつあり,特にコンテナ貨物(実入り)の平成 25 年の取扱いは,平成 22 年の過去最高である 15.5 万 TEU に次ぐ 14.6 万 TEU を超える見込みとなっております。 一方,本県から出荷される輸出航空貨物は成田空港に集約される傾向にあり,その流れは震災以降さ らに加速しています。そのため,平成 25 年 6 月,仙台空港に冷凍冷蔵庫を備えた国際貨物棟を再建して 国際空港貨物取扱量の増加に向けて取り組んできました。また,周辺地域も含めた空港活性化に向け, 「乗降客数 600 万人・貨物取扱量5万トン」の将来目標に掲げて取り組んでいます。 【課題】港湾の国際貨物については,東北全体の産業発展をけん引する国際海上物流拠点として,震災以 前の取扱い水準を超えるよう,更なる集荷促進を図る必要があります。また,仙台空港では,冷凍冷蔵 庫を備えた国際貨物棟を再建したことで,平成 25 年の国際航空貨物取扱量は前年比で増加したものの, 震災前の平成 22 年比では約1割に留まっており,成田空港にシフトした国際航空貨物を仙台空港に取 り戻すため,国際定期便の機材大型化やデイリー運航する環境の整備が重要な課題となっています。 【方針】仙台塩釜港については,港湾機能の強化とあわせて,充実した国際フィーダー航路や東北唯一の 北米ダイレクト航路,45 フィートコンテナ特区など仙台塩釜港ならではの強みを生かした戦略的なポ ートセールスを展開し,国際貨物の更なる集荷促進に取り組みます。仙台空港については,航空貨物の 受入機能の再構築,空港と港湾が隣接する高いポテンシャルや復興特区制度等を活用して,モノの流れ を生み出す航空貨物拠点の形成を図ります。 2 目 標 項 目 平成 25 年末(現在値) 平成 27 年末(目標値) 仙台塩釜港コンテナ貨物 146,036.25TEU 166,000TEU 取扱量(実入り) 3 施策展開 (1)ポートセールスの展開等 ・仙台港区利用促進のため個別荷主企業訪問や各種セミナーを開催するほか,船会社・海運事業者 等に対して仙台港区への貨物集積状況や施設整備の状況等について情報提供を行うなど,継続し てポートセールス活動を実施します。 ・関係機関と連携し,物流実態や課題等の把握を行い,官民一体となって「使い勝手の良い仙台港 づくり」に取り組んでいきます。 (2)エアポートセールスの強化 ・仙台エアカーゴターミナル等と連携して荷主等に対するエアポートセールスを強化し,国際航空 貨物取扱量の回復を図っていきます。 4 スケジュール 平成 28 年度 平成 27 年度 平成 26 年度 74 ・ポートセールス,エアポート セールスの実施 ・港湾施設整備(埠頭用地,岸壁) ・45 フィートコンテナの普及・利用 促進 ・荷主,フォワーダーへの働きかけ ・ポートセールス,エアポート セールスの実施 ・港湾施設整備(埠頭用地,岸壁) ・45 フィートコンテナの普及・利 用促進 ・荷主,フォワーダーへの働きかけ ・ポートセールス,エアポート セールスの実施 ・港湾施設整備(埠頭用地) ・45 フィートコンテナの普及・利 用促進 ・荷主,フォワーダーへの働きかけ 5 役割分担と連携 主 体 役 割 ・海外企業との取引 ・海外施設,技術提携会社との情報交換 ・ニーズ把握に向けた意見交換 ・企業ニーズにあった国際物流サービスの提案(中小企業向け, 小口貨物,国際ハブ空港・港湾の利用等) ・物流実態や課題等に関する情報交換 ・空港利用促進に向けた提案 ・物流実態や課題等に関する情報交換 県内生産者・企業等 商社・流通業者等 航空会社 ジェトロ ・海外物流ニーズの増加に向けた商談会やセミナーの開催 関係税関 ・通関手続きに関する最新動向についての情報提供 県海外事務所(大連・ソウル) 宮城県 ・ポートセールス及びエアポートセールスの実施 ・現地ニーズの把握及び情報交換 ・ポートセールス及びエアポートセールスの実施 ・物流実態や課題等に関する関係機関との情報交換 6 県の取組 (1)荷主企業や船会社等を対象としたポートセールスを継続的に実施します。 [港湾課] (2)県内への製造業の集積やコンテナ貨物の増加等に対応する港湾機能の強化を行います。[港湾課] (3)新規路線の開設や路線拡充等に向けたエアポートセールスを行います。 [空港臨空地域課] (4)関係機関との継続的な情報交換,国際物流環境改善に向けた情報提供を実施します。 [食産業振興課/海外ビジネス支援室/国際経済・交流課] 7 概要図 海外市場・企業等 東アジア (台湾,韓国,中国) 北米 (含グアム・ホノルル) 電子部品,自動車 部品,一般機械等 製造業の集積 輸 入 【国際航空輸出】 その他の 国・地域 ポートセールス, エアポートセールス 輸 出 【主な輸出対象県産品】 豚肉,牛肉,さんま,かき, ふかひれ,米,日本酒 東南アジア (タイ,シンガポール等) サービスの拡充 県海外事務所 【外貿コンテナ貨物輸出】 (大連・ソウル) 自動車部品,一般機械, 電子機械,化成品等 宮城県 仙台塩釜港 航空会社 ジェトロ 仙 台 空 港 県内生産者 ・企業等 商社・流通 業 者 等 港湾関連 業 者 等 75 第3 プラン推進のために 1. 各種計画との連携 第3期プランの推進に当たっては,県政運営の基本方針である「宮城の将来ビジョ ン」及び東日本大震災からの復興指針である「宮城県震災復興計画」の下,「みやぎ 国際ビジネス・観光拠点化プラン」, 「食材王国みやぎ農林水産物等輸出促進基本方針」, 「第2期宮城県多文化共生社会推進計画」及び「第3期みやぎ観光戦略プラン」等の 個別計画との連携に努め,総合的かつ計画的に推進します。 宮城県 総合計画 宮城県震災復興計画 宮城の将来ビジョン 分野別計画 みやぎ国際戦略 プラン(第3期) 連携 「みやぎ国際ビジネス・ 観光拠点化プラン」など 連携 国 「日本再興戦略」,「農林水産物・食品の国別・品目別輸出戦略」など 2. プランの進行管理 第3期プランの推進に当たっては,社会情勢の変動に迅速かつ柔軟に対応するた め,成果目標(KPI:Key Performance Indicator)の達成状況を毎年度調査・ 把握するとともに,年度方針の策定等,必要に応じて計画の点検等を実施します。 また,第3期プランの基本的な考え方を具体化する各事業計画(プロジェクト) については,必要に応じた見直しや廃止,新規作成等,その計画的な実施と適切な 管理に努めます。 76 3. PDCAサイクルによる評価と推進 本プランは,複数の主体により,策定(PLAN),実施(DO),検証(CHEC K),検証結果の反映(ACTION)のPDCAマネジメントシステムによる評価 を行い,事業の効果的な推進を図ります。 (1) みやぎ国際戦略プランの立案と策定(PLAN) 本プランの立案と策定に当たっては,宮城県の内部組織である「みやぎ国際戦略 本部会議」等における審議を通じて検討が行われるほか,民間企業,関係団体や学 識経験者等で構成される外部組織「みやぎ国際戦略プラン懇話会」を開催して意見 を聴きます。 (2) プランに沿った事業の実施(DO) 本プランにおける各事業計画(プロジェクト)の達成のためには,宮城県のみな らず,市町村,民間企業,関係団体や学術・研究機関等との連携による事業の推進 が不可欠です。産学官が各プロジェクトの目標達成に向けて緩やかに連携し,それ ぞれの分野で強みを発揮することで実効性を高め,効果的に事業を推進していきま す。 (3) 実施状況の検証(CHECK) 事業の実施状況及び数値目標の達成状況については, 「みやぎ国際戦略プラン懇 話会」及び「みやぎ国際戦略本部会議」による検証を行います。 (4) 検証結果の反映(ACTION) 検証結果に基づいて見直しや改善を行い,次年度の施策展開方針や事業,予算編 成等に反映させていきます。 PLAN DO みやぎ国際戦略プラン策定 プランに沿った事業の実施 ■みやぎ国際戦略プラン懇話会 ■みやぎ国際戦略推進本部 (当初計画及び年度方針策定) ■その他関係機関等 ■民間企業 ■大学等学術・研究機関 ■宮城県及び市町村 ■関係団体等 ACTION CHECK 検証結果の反映 実施状況の検証 ■検証結果に基づく見直し・改善 ■検証結果を予算編成等に反映 ■県民への広報(ウェブページ等) ■みやぎ国際戦略推進本部 ■事業の実施状況の検証 ■数値目標の達成状況の検証 ■みやぎ国際戦略プラン懇話会 ■みやぎ国際戦略推進本部 77 4. 事業主体の連携と事業費 宮城県のみならず,市町村,民間企業や関係団体,大学等学術・研究機関等が各 プロジェクトの実現に向けて緩やかに連携し,各々に必要な事業費を確保して,事 業を実施していきます。 国際ブランド“MIYAGI”の確立による 富県宮城の実現 グローバル経済の促進 みやぎの国際的知名度の確立 海外市場 外資系 企業 エア ライン 販路開拓・拡大 各国 大使館 ・国際関連施策の実施 ・情報提供 ・各行政機関との連携 ・関係団体との調整 海外自治体 外資企業誘致 友好省州等 国際協力 多文化共生 友好交流 国際観光振興 空港・港湾振興 学術研究 機関 県 連携 市町村 商社 コンサル ・専門家 関係団体 県内企業 ・国際関連施策 の実施 東北各県との広域連携 78 ・販路開拓 ・企業マッチング,イベントや 見本市参加 ・技術・商品開発 ・県内企業の支援 ・マッチング先の紹介 ・情報提供 ・セミナー実施 ・海外とのネットワーク形成 5. 関連組織 【内部組織】 □ みやぎ国際戦略推進本部(本部長:宮城県知事) 知事を本部長として,各部局長等で構成され,みやぎ国際戦略プランの策定・推 進のほか,国際関係施策の総合的な企画・調整等を行う。 □ みやぎ国際戦略推進本部幹事会 経済商工観光部次長を幹事長とし,関係各部局の主管課長で構成され,本部会議 で付すべき事項について審議する。 □ みやぎ国際戦略推進本部推進実行部会 部局を横断した関係課(室)長で構成され,みやぎ国際戦略プランに掲げる事業 を効率的かつ効果的に推進するための調整・確認等を行う。 【外部組織】 □ みやぎ国際戦略プラン懇話会 座 【参考:第3期プラン策定時 長 : 国立大学法人東北大学大学院工学研究科教授 ※敬称略】 堀切川 一男 構成員 : 国立大学法人東北大学副学長 青木 孝文 三井物産株式会社東北支社長 佐藤 秀之 住友商事東北株式会社取締役社長 今吉 秀行 三菱商事株式会社東北支社長 久能木 慎穂 三井住友銀行東北法人営業部長 今朝丸 和弘 七十七銀行市場国際部長 志藤 敦 ソリューション部専任部長 田島 晴弥 一般社団法人東北経済連合会理事 小野 晋 独立行政法人国際協力機構(JICA)東北支部長 半谷 良三 東北地域統括センター長 寺田 佳宏 公益財団法人宮城県国際化協会(MIA)専務理事 梅原 廣 日本通運株式会社グローバルロジスティクス 独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO) 79 資 料 編 計画概要 みやぎ国際戦略プラン(第2期)の 1 位置づけ 2 目的 4 基本理念 ■平成 18 年 12 月に策定した「みやぎ国際戦略プラン」の後継計画 ■富県宮城の実現に向けた,国際関連分 野 海外との交流の活発化による本県経済の活性化及び県勢の発展 国際ブランド“MIYAGI”の確立 3 5 計画期間 平成 22 年度から平成 25 年 基本方針 Ⅰ 経済のグローバル化 平成23 平成22年度 基本方針 Ⅰ 経済のグローバル化推進 施策Ⅰ -1 売れ続ける 「しくみづくり」 取組Ⅰ -1 本県企業の海外販 路開拓・拡大 [中華圏](大 連)大連商談会開催(参加 (広 州)広州交易会ジャパンパ (上 海)アジア・キャラバン [米 国](デラウェア)みやぎの醸造品販 [ロシア]モスクワ訪問団派遣(参加2社) [中華圏] (吉林省)吉林・北東アジア投資貿易博覧会出展 (大 連)大連商談会開催(参加 14 社) (上 海)東北宮城フェア in 上海(参加 15 社) (台 湾)FOOD TAIPEI 2010 参加(参加 6 社) [米 国]みやぎの醸造品販路開拓事業(仙台味噌,日本酒) [ロシア]ニジェゴロド州・モスクワビジネスツアー(参加 4 社) [韓 国]ソウル国際食品産業展( Food Week)出展(参加 2 社) ●震災により県産農林水産物及び加工品の ●原発事故の風評により各国が日本産食品 震災の影響により国際関連 施策Ⅰ-2 [米 出会いの 「きっかけづくり」 国]外資系企業誘致活動 (ワシントン州他/航空機関連企業等) [イタリア]ナノテクフォーラム等参加(東北大学との連携) [米 国]外資系企業誘致活動(ワシントン 関係機関事業の活用により情報発 ●FBO仙台 (株)が被災により事業休止 取組Ⅰ-2 外資系企業の本県 進出・活動促進 支 施策Ⅱ -1 みやぎを継ぐ 「ひとづくり」 取組Ⅱ -1 国際協力活動の推 [吉林省]研修生の受入(商務庁 1 人/延辺自治州 1 人) 研修生の派遣(研修先:東北師範大学,商務庁ほか) [ロシア]研修生の受入(ニジェゴロド州国際部 1 人 /中小企業支援省1人) [マラウイ]農業土木技術職員 1 人派遣(第 1 期) え [吉林省]研修生の派遣(研修先:東北師 [マラウイ]農業土木技術職員派遣の任期 [ブラジル] JICA 事業による日系研修員 6 ●震災により吉林省・ロシアからの研修 進 基本方針 Ⅱ みやぎの国際的知名度向上 外国人相談窓口等の 施策Ⅱ-2 暮らしやすい 「まちづくり」 [多文化]みやぎ外国人相談センター設置・ 緊急体制として携帯電話を利用 6言語で毎日対応/ポルトガル 災害時通訳ボランティア整備( [多文化]みやぎ外国人相談センター設置・運営 災害時通訳ボランティア整備 多文化共生シンポジウム(利府町) 取組Ⅱ-2 多文化共生社会の ●震災によりシンポジウム・研修会の休 形成推進 海外要人やメディアに対し 取組Ⅱ-3-1 施策Ⅱ -3 交流を育む 「架け橋づくり」 取組Ⅱ -3-1 海外との交流基盤 の強化 施策展開 施策Ⅰ-1 施策Ⅰ-2 施策Ⅱ-1 施策Ⅱ-2 施策Ⅱ-3 友好省州等との関係強化 取組Ⅱ-3-1 [中華圏] (吉林省)吉林・北東アジア投資貿易博覧会【若生副知事】 (大 連)大連市(夏書記)来県 (台 湾)中華民国工商協進会(黄理事長)来県 台湾訪問団派遣【村井知事/協力協定更新】 [米 国]デラウェア州訪問(ミッション)団派遣 [ロシア]ヨーロッパ・ロシア訪問団派遣 【村井知事/協力協定締結】 取組Ⅱ-3-2 友好省州等との関係 [台湾]彰化県長の来県(寄付金・被災 [米国]デラウェア州訪問団派遣(支援 [ロシア]ニジェゴロド州訪問団受入( ・各国からの表敬訪問受入(28か国・ 取組Ⅱ-3-2 観光振興・空港港湾利用促進 [中華圏](大 連)第 7 回東アジア国際観光博覧会出展 (香 港)香港ミッション団派遣【若生副知事】 (台 湾)東北プロモーション in 台湾 [韓 国]アシアナ航空仙台空港就航 20 周年行事【村井知事】 [グアム]コンチネンタル航空仙台 空港就航 20 周年行事【村井知事】 観光振興・空港港 [観光](香港)香港エージェント・マスコミ招請 (台湾)東北プロモーション in 台湾/ (韓国)韓国エージェント・マスコミ招請 [空港]空港機能回復,国際線エアライ ( 9/25 ソウル,10/2 グアム,10/30 台北, [港湾]高砂コンテナターミナル利用 再 (9/30 中国/韓国航路, 1/22 北米西岸/ 「しくみづくり」 (H24)震災復興と風評払拭のPR,県内企業の参加による商談機会の創出,北海道・東北共同観光物産展など他県との連携によ 「きっかけづくり」 (H24)外資企業向けパンフレットの作成,復興特区制度のPRと本県への投資環境等の説明 「ひとづくり」 (H24)農業土木研修員の派遣継続(1 人:マラウイ) ,研修生の受入(中国【吉林省】2人・マラウイ2人)など人的ネットワー 「まちづくり」 (H24)外国人相談センター設置のほか,外国人県民アンケートの実施・集計,災害等非常時対応用のハンドブックの作成 「架け橋づくり」 (H24)震災復興と風評払拭及び本県観光資源のPR,友好省州との関係強化,空港・港湾定期航路の順次再開 平成 25 年度方針:震災復興のPR・風評払拭, 82 進捗状況と平成25年度の施策展開 に関する「宮城の将来ビジョン」の個別計画 ■宮城県が関係者との協議を重ねて策定し,産学官が共通の目的意識を持って推進する計画 度までの4か年 推進 Ⅱ みやぎの国際的知名度向上 平成24年度 年度 達成率(%)=現在値(H24 年度末)/目標値 目標指標:海外へ紹介した県産品等の品目数 [中華圏] 初期値 目 標 現在値 達成率 (吉林省)吉林・北東アジア投資貿易博覧会出展(参加5社) (上 海)東北宮城フェア in 上海(参加 11 社) 182 品 250 品 322 品 129% (香 港)香港 FOOD EXPO 2012(参加 13 社) 初期値( H21) ※各年度集計 (台 湾)北海道・東北共同の観光物産展 目標指標:海外企業等との年間成約件数(県関与分) FOOD TAIPEI 2012 参加(参加 5 社) [米国]デラウェア州への県産品紹介と州農業フェアへの出品( 13 品) 初期値 目 標 現在値 達成率 [ロシア]ニジェゴロド州企業と県内企業のマッチング 26 件 36 件 12 件 34% (県 2 社,州 19 社) 12 社) ビリオン(参加 4 社) (参加 5 社) 路開拓事業(仙台味噌) 輸出がほぼストップした の輸入に規制をかけた [韓国]ソウル国際食品産業展( Food Week 2012)出展(参加 1 社) 事業の縮小・休止 D.C他,投資環境等) [米 国]デラウェア州訪問団が県内企業を訪問(4社) [英 国]対日投資フォーラム・企業訪問(3社) [情報発信] 外資系企業誘致プロモーションのためのマテリアル作成 信を行った 初期値( H20) ※各年度集計 目標指標:進出企業件数 初期値 3社 目 標 12 社 初期値(H20) 現在値 達成率 7社 58% ※現在値累計数 る 範大学,商務庁ほか) 延長(第 1 期) 人受入(高齢者福祉分野) [吉林省]研修生の受入(延辺自治州/吉林大学第 2 病院病理科) 研修生の派遣(研修先:東北師範大学,商務庁ほか) [マラウイ]農業土木技術職員 1 名派遣/第2期職員の選考 目標指標:上…職員派遣 ,下…研修員受入数 初期値 目 標 現在値 達成率 0人 2人 1人 50% 2人 9人 8人 89% JICA 草の根技術協力事業による研修員受入(2人) 生受入事業の中止 初期値(H21) ※現在値累計数 拡充 運営(6か国語対応) し H23.9 まで 語,タガログ語相談日増加 登録者 107 人) [多文化]みやぎ外国人相談センター設置・運営(6か 国語対応) 災害時通訳ボランティア整備 多文化共生シンポジウム(角田市) 外国人県民アンケート調査の実施 外国人県民のための防災ハンドブック作成 止 目標指標:県民意識調査での重視回答割合 初期値 目 標 現在値 達成率 45.6% 57.0% 40.3% 71% 初期値(H21) (5か国語対応) 復興PRを実施 取組Ⅱ-3-1 友好省州等との関係強化 目標指標:海外との訪問団等往来件数 強化 [中華圏](吉林省)吉林省長の来県【村井知事/共同宣言書締結】 地視察) 吉林省訪問団派遣【村井知事/友好県省 25 周年】 御礼,復興PR,経済交流協議) [米 国]デラウェア州知事の来県【村井知事/共同宣言書締結】 被災地視察,経済交流協議等) [ロシア]ニジェゴロド州訪問団派遣【宣言書締結】 地域) 取組Ⅱ-3-2 観光振興・空港港湾利用促進 [中華圏] (中 国)北京・広東国際旅遊博覧会出展/ビジットジャパン東北 2012 /香港ミッション/協力ショップ (大 連)大連・長春プロモーション 台北国際旅行博/メディア招請 (香 港)香港国際旅遊展( ITE2012)参加 /韓国観光公社仙台設置 (台 湾)台湾訪問団派遣【若生副知事/エバー航空へ増便要請】 ンの定期航路の順次再開 [韓 国]韓国国際観光展出展/ポートセールスの実施 3/25 上海/北京,3/27 大連/北京) [グアム]グアム訪問団派遣 開,外貿定期航路の順次再開 【三浦副知事/グアム国際空港と姉妹空港覚書締結】 東南アジア航路) ◆日中関係の影響による航空路線 (北京線,長春線)の運休 (H24.10~) 初期値 目 50 件 50 件 初期値(H21) 初期値 32 件 64% ※各年度集計 現在値 達成率 146,043 180,000 75,000 42% 初期値(H20) ※暦年集計 目標指標:仙台塩釜港取扱貨物量( TEU) 初期値 121,000 (展開)友好省州を中心に国内外の協力機関等との関係強化による成功事例の創出 (展開)R&D の誘致に加え,製造業・情報産業分野を中心に復興特区を活用した企業誘致 (展開)人的ネットワークの更なる強化と関係機関との連携による事業展開 (展開)多文化共生社会推進計画の着実な推進とアンケート結果を踏まえた次期計画の策定 (展開)交流基盤地域や航空便就航地域との関係強化による風評払拭と観光分野への効果波及 外資系企業誘致プロモーションの強化 達成率 目 標 目 標 現在値 達成率 150,000 122,866 初期値(H21) クの基礎を構築 現在値 目標指標:外国人観光客宿泊者数(人) 湾利用促進 るアプローチの実施 標 82% ※暦年集計 『富県宮城の実現』 に貢献 83 2.施策展開に向けた現状分析(SWOT分析) 第3期プランの策定にあたっては,組織のビジョンや企業の経営戦略を立案する際に用いられ るSWOT(スウォット)分析の手法により,本県の現状を整理し,施策展開の方向性について 確認・評価しています。 本県の強み(S:Strengths )及び弱み(W:Weaknesses ),また,本県の外部環境として存 在する機会(O:Opportunities )及び脅威(T:Threats )としてどのような事項が存在する のかを客観的に確認することで,今後,積極的に取り組むべきことのほか,脅威を回避するため の取組等を導いています。 なお,内部環境と外部環境については,おおむね以下のように整理しています。 84 ■ 内部環境 … 本県の状況,または本県内部で改善することが可能な事項 ■ 外部環境 … 本県だけでは変更することが不可能な事項 施策Ⅰ-1 (取組Ⅰ-1 □ 売れ続ける「しくみづくり」に関する SWOT 分析 本県企業の海外販路開拓・拡大) 本県では海外での展示・商談会や見本市を開催し,本県産品の海外販路開拓の機会を創出してきた が,継続した輸出につながる例は必ずしも多くなく,対象となる国・地域によっては国内他自治体 と比較して販路開拓等が進んでいない。 □ 東日本大震災や原発事故の風評等により,県内企業の販路縮小や喪失が顕著となっており,海外販 路の開拓・拡大に対する支援が重要となる。 □ 県内企業の国際競争力を高めるため,商社等の関係機関と連携して市場ニーズに基づいた商品開発 を支援しながら,海外誘客事業との連携や海外自治体等との交流関係,スケールメリットの活用に より輸出促進の新たな機会を創出する。 (3) 機会(Opportunity) ⅰ 震災による宮城県の認知度上昇 (4) ⅰ 原発事故の風評等の影響により, ⅱ 東南アジアの継続的な経済成長 販路縮小や輸入規制の一部継続 に伴い,富裕層の急速な増加 ⅱ 地方自治体の海外市場開拓に 伴 外部環境 ⅲ「和食;日本人の伝統的な食文化」 がユネスコ世界文化遺産に登録 内部環境 脅威(Threat) い,上海や香港等での競争が激化 ⅲ 国ごとに異なる輸出入制度,商習 ⅳ 国が「ジャパン・ブランド」の強 化に向けて事業推進 慣等のビジネスリスクが存在 ⅳ 日中・日韓関係が厳しく,海外商 ⅴ 急激な円高が収束し,相対的な円 談会等の機会確保が不十分 安の継続 (1) 強み(Strength) ① 「食材王国みやぎ」を支える豊富な農 《 ○ 林水産物・加工品と加工技術が存在 ② 震災後,台湾との交流機運が高まる ③ 友好省州を始めとする海外自治体等 ○ 積極的攻勢 》 宮城県 の認知度を最 大限生か 県内企業の国際競争力を高める 速に海外展開する て市場ニーズに基づいた商品開 台湾を有力なマーケットとして 発を支援する 湾,アメリカ,ロシア等) り込んだ事業を実施する ⑤ JETRO,JICA や ERINA 等の関係機関と 》 ため,商社等の関係機関と連携し 設定し,商品やターゲットを絞 ○ ○ 差別化戦略 し,魅力ある県産品や技術を迅 との交流基盤の実績を持つ(中国,台 ④ 香港に協力ショップを共同設置 《 東南アジア地域において,積極 ○ 香港協力ショップ等を活用し,効 果的な販路開拓・拡大に取り組む ○ 的に販路開拓・拡大を推進する 県海外事務所を積極的に活用し, 風評払拭に努める の良好な関係を継続 (2) 弱み(Weakness) ① 震災からの復興途中にあり,輸出に注 《 ○ 力できない企業も存在 ② 地域によっては,本県の海外販路開拓 への参入が遅れており,海外との結び つきや接点が薄い ③ 商談会等による成果を継続的な海外 ○ 段階的施策 》 スケールメリットの活用によっ 《 ○ 弱みの克服・脅威の回避 》 海外ビジネスに伴う企業のトラ て輸出促進の新たな機会を創出 ブルやリスクに対し,個別の相 する 談・フォローを実施する 海外情勢や貿易実務等に関する 継続的な情報提供を通じて機運 醸成を図る 取引に結びつけにくい 85 施策Ⅰ-2 出会いの「きっかけづくり」に関する SWOT 分析 (取組Ⅰ-2 外資系企業の本県進出・活動促進) □ 世界中の国際都市を意識した外資系企業誘致競争において,十分な誘致実績にはつながっていない ものの,本県には,世界的に有名な東北大学等の優れた研究機関や研究者,研究実績が存在し,大 きな強みとなっている。 □ ビジネスマッチングを継続的に実施し,海外企業との情報交換によるニーズ把握に努めるとともに, 海外ネットワークを活用した外資系企業の掘り起こしを行う。 □ 震災復興特区や津波被害を対象とした補助制度等の新たなインセンティブを活用し,製造業やIT 産業もターゲットとした誘致活動を行うほか,既に国内進出済の外資系企業を対象とした本県進出 (二次進出)に向けた誘致を行う。 (3) 機会(Opportunity) (4) 脅威(Threat) ⅰ 震災による宮城県の認知度上昇 ⅰ 日中・日韓関係の厳しさが継続 ⅱ 充実したインセンティブ(震災復興特 ⅱ 他国と比較し,日本への直接投資 外部環境 区制度,津波被害対象の補助制度等) ⅲ 急激な円高が収束し,相対的な円安の 額が低調 ⅲ 外資系企業の大半は,東京以西に 継続 立地する傾向にある 内部環境 ⅳ 外資系企業誘致には,国内他地域 に加え,海外都市との競争も必要 (1) 強み(Strength) ① 世界的に有名な東北大学等の優れた 《 ○ 研究機関や研究者,研究実績が存在 ② 英語による専用ウェブサイト及びパ ンフレットを作成 ○ ③ 自動車や半導体等のグローバル企業 を核とした産業集積が進んでいる ④ 震災を経験し,防災対策等の優位性 ○ を有している (2) いる ② 企業誘致に適した土地の即時確保が 必ずしも十分ではない 》 充実したインセンティブや本県の防 《 ○ 差別化戦略 》 既に国内進出済の外資系企業を 災対策等の優位性の積極的な発信を 対象とした本県進出(二次進出) 図る に向けた誘致を図る JETRO等と連携して海外展示会 ○ これまでに構築した経済交流基 等で高度研究を紹介し,研究開発拠 盤を活用して企業間交流を促進 点等の誘致を図る する 認知度向上により増加している引き 合いへ対応し,継続的に売り込む 弱み(Weakness) ① 首都圏等との差別化が困難となって 積極的攻勢 《 ○ 段階的施策 》 関係機関等のネットワークを活用 《 ○ 弱みの克服・脅威の回避 》 設定した誘致対象重点分野を中 し,県内企業や学術研究機関の概要, 心とした効率的な誘致を実施す インセンティブ情報等を提供して, る 本県への投資メリットをPRする ○ 東北他県との連携による広域的 な取組により,効果的な誘致活 動を展開する 86 施策Ⅱ-1 みやぎを継ぐ「ひとづくり」に関する SWOT 分析 (取組Ⅱ-1 国際協力活動の推進) □ 本県は,海外研修員を継続的に受け入れているほか,独立行政法人国際協力機構(JICA)と連携し て本県技術職員を海外に派遣しており,豊富な国際協力の実績を持っている。 □ アフリカ等の発展途上国は,海外からの技術支援等による食糧増産や将来の自発的発展を目指す被 支援国だけではなく,BOP(Base of the economic Pyramid)と呼ばれる低所得者層向けビジネ スは,貧困削減と援助企業の利益創出を両立させる国際協力のあり方として注目を集めている。 □ 本県の特長を生かした国際貢献を継続的に実施することにより,国際的な知名度をさらに向上させ, 親近感と信頼感の醸成を図るとともに,経済交流を念頭に置いた双方向の国際交流への発展を図る。 (3) 機会(Opportunity) ⅰ JICA は様々な特長を持つ地方自治 (4) ⅰ 地方自治体が取組を活発化するこ 体とのパートナーシップを強化 外部環境 内部環境 とにより,本県の知名度向上という ⅱ BRICs 等は経済大国として成長し つつあり,援助対象に留まらない相 点での競合関係が生まれる ⅱ 国際協力への取組は成果が見えに 互補完の国際協力が求められる くく,費用に対する効果も測りにく ⅲ 発展途上国が新たなビジネス市場 いため,景気が低迷する中では理解 として注目されている (1) 強み(Strength) ① 海外研修員の受入を実施してきた 脅威(Threat) 《 ○ 実績を持つ(41 か国,282 名) 積極的攻勢 が進まない 》 友好省州の中国をはじめ,ロシア 《 ○ 差別化戦略 》 JICAと連携し,発展途上国(マ やマラウイからの研修員を受け入 ラウイ)に技術職員を派遣するモ ② JICA 等との良好な関係を構築 れ,継続的な「親宮城」の人材育 デルシステムを構築する ③ 確かな技術と知識を持つ人材(技 成やネットワーク構築を図る 術専門職員)を有する 技術協力を行うことで国際貢献に 貧困削減と援助企業の利益創出と 取り組むとともに,国際社会にお ④ マラウイ共和国への職員派遣合意 の両立を目指したBOPビジネス ける本県の知名度及び評価のさら 締結に基づき,農業土木技術職員 の構築を目指す企業への支援を図 なる向上を図る を継続的に派遣 る (2) ○ ○ 弱み(Weakness) ① 国際協力への取組や成果の発信が 《 ○ 段階的施策 》 関係機関と連携して,帰国した研 《 ○ 弱みの克服・脅威の回避 》 ホームページ等を活用して本県及 十分ではなく,効果的に地域住民 修員の最新状況を把握し,新たな び関係機関等による取組の成果を 等の参画につなげられていない ネットワーク化を図る 継続的に情報発信していく ② 帰国した研修員のフォローアップ が十分ではない ○ JICA や県内国際協力団体と連携 して報告会や情報発信等を実施す ることにより,重層的な取組を実 施する 87 施策Ⅱ-2 (取組Ⅱ-2 □ 暮らしやすい「まちづくり」に関する SWOT 分析 多文化共生社会の形成の推進) 生活習慣等の違いによって外国人県民が抱える課題を解消するため,全国に先駆けて「多文化共生 社会の形成の推進に関する条例」を施行し,多文化共生社会の推進に向けて取り組んでいるものの, 地域住民に対して十分に理念が浸透したとはいえない。 □ 外資系企業や国際リニアコライダー(ILC)の誘致実現に伴い,外国人県民が増加する潜在的な 可能性があることから,誰もが住みやすい環境を整備する必要がある。 □ 理念啓発を継続し,市町村等との連携の下,「第2期宮城県多文化共生社会推進計画」を着実に推 進することで,多文化共生社会の形成に引き続き取り組んでいく。 (3) 機会(Opportunity) (4) 脅威(Threat) ⅰ 自由貿易協定(FTA)や経済連携 ⅰ 世界的な景気悪化に伴い,企業の 協定(EPA)の推進により,海外 経営状態や雇用環境への影響によ との人的交流の拡大が予想される る外国人労働者の雇用状況の悪化 外部環境 ⅱ グローバル戦略の一環として国が推 内部環境 が懸念される 進する「留学生 30 万人計画」に基づ ⅱ 大規模な製造工場立地等による特 き,日本への留学支援や海外人材獲 定地域への外国人県民の急増に対 得に向けた動きあり して,新たな対策が必要 ⅲ 国際リニアコライダー(ILC)の ⅲ 留学生の就職先は首都圏が中心で 東北への誘致に向けた気運の高まり あるため,優秀な人材が県内に残 りにくい状況にある (1) 強み(Strength) ① 多文化共生社会の形成と推進に 《 ○ 積極的攻勢 》 「第2期宮城県多文化共生社会推 《 ○ 差別化戦略 》 啓発事業等を通して,外国人県民 関する条例,多文化共生社会推進 進計画」を新たに策定し,東日本大 が安全安心に暮らせる多文化共 計画を策定 震災の経験を踏まえた共助の体制 生社会の形成を進めることで,高 構築を目指す 度人材を含む外国人県民が長期 国や市町村,事業者,県民,関係機 的に生活する環境を整備する ② 約 14,000 人の外国籍県民のうち, 留学生が約 2,500 人(東北大学に ○ 約 1,400 人)いる 関がそれぞれの役割を分担しなが ら,広く連携して取組を実施する (2) 弱み(Weakness) ① 生活習慣,文化や言葉等の違いに 《 ○ 段階的施策 》 日本語及び日本生活習慣等の学習 《 ○ 弱みの克服・脅威の回避 》 外国人県民への継続的な情報提 より,外国人県民への理解に不十 機会を確保するとともに,相談窓口 供に加え,外国人県民と受入地域 分な面が存在する 等の活用による家族全体への支援 社会との相互理解を図る ② 外国人県民が抱えている問題は, 教育,保健医療福祉や災害対応等 を実施する 外国人の急増や集住を速やかに 「多文化共生社会推進連絡会議」を 支援し,地域への啓発,外国人県 活用し,教育,保健医療福祉等,外 民に対する地域社会への適応促 ③ 留学生や就労者家族として在住 国人県民の生活に関わる分野から 進を図る する外国人の活躍の場が不足 の意見聴取を行い,各分野での取組 多岐にわたっている ④ 外国人県民が急増・急減した場合 への速やかな対応が必要となる 88 ○ ○ 促進に反映する 施策Ⅱ-3 交流を育む「架け橋づくり」に関する SWOT 分析 (取組Ⅱ-3-1 海外との交流基盤の強化 , 取組Ⅱ-3-2 観光振興・空港港湾利用促進) □ 本県では,友好交流に経済的要素を加えた新たな相互交流を構築して一定の成果を上げつつある。 今後,県海外事務所,友好省州等とのネットワーク,関係機関との連携を活用することにより,さ らに効果的な事業展開を図る。 □ 海外からの誘客促進に向け,親日国等からの教育旅行やインセンティブツアー,情報発信や案内板 の多言語化,大規模国際会議等の誘致,来県する賓客を通した知名度向上等に積極的に取り組む。 □ 仙台空港民営化による空港及び周辺地域への波及効果を目指した着実な取組を実施する。また,物 流拠点としての魅力をPRするとともに,空港の利用促進に向けたエアポートセールスを実施する。 □ 仙台塩釜港については全体の利活用を促進するとともに,仙台港区の物流拠点としての魅力や優位 性をPRし,コンテナ貨物の集荷を図る。 (3) 外部環境 機会(Opportunity) (4) 脅威(Threat) ⅰ 震災による宮城県の認知度上昇 ⅰ 日中・日韓関係の厳しさが継続 ⅱ 空港民営化委託法案の成立 ⅱ 国際観光や空港・港湾の利用促進 ⅲ 国がインバウンド観光政策を推進 内部環境 は,国内他自治体との競争が激しく し,ビザ要件緩和等を実施 ⅳ 2015 年に国連防災世界会議が仙台 積極的なPRが不可欠 ⅲ 仙台空港発着便の一部減少・運休措 市で開催される 置が継続 ⅴ 2015 年にミラノ万博が開催される (1) 強み(Strength) ① 吉林省(中国),デラウェア州(米 《 ○ 国)等と友好省州県関係を構築 ② 大連及びソウルに県海外事務所 を設置しているほか,県内に大韓 ○ 民国総領事館が設置されている ③ 空港民営化に向けた着実な取組 ④ 3港統合による新たな国際拠点 ○ 港湾「仙台塩釜港」の誕生 ⑤ 県内には豊富な観光資源が存在 積極的攻勢 》 経済分野を中心とした相互交流を (景勝地,温泉,郷土料理等) ⑥ 慶長遣欧使節出帆 400 周年によ ○ 差別化戦略 》 東北地域全体での連携によるスケ 維持し,友好省州等との良好な関 ールメリットを活用した取組を実 係継続を図る 施する 上昇した認知度を活用したインバ ○ 国際観光振興や空港・港湾の利活 ウンド観光,ポートセールス及び 用促進について,海外自治体等と エアポートセールスを図る の交流基盤を生かした継続的なセ 空港民営化による空港及び周辺地 ールス活動を行う 域への波及効果を創出する ○ 《 ○ 大連及びソウルの県海外事務所や 大規模イベント等を活用し,欧州 大韓民国総領事館との連携を図 での経済交流に向けた掘り起こし り,効果的な海外向けPRを実施 を効率的に実施する する る注目度の上昇 (2) 弱み(Weakness) ① 海外販路開拓や外資系企業誘致 《 ○ 段階的施策 》 JETRO,自治体国際化協会(C 《 ○ 弱みの克服・脅威の回避 》 仙台空港発着便の一部減少・運休 の対象となる国・地域には,自治 LAIR) ,在外公館,駐日関係機 措置の解除に向けて,関係機関へ 体間の交流基盤が十分に構築さ 関等と連携して事業を実施する の継続的な取組を実施する れていない場合がある ② 地理的に離れている欧米地域等 への頻繁な訪問が難しい 89 3.施策体系図 将 来 ビジョン 基 本 理 念 基 本 方 針 県 宮 城 の 実 現 国際ブランド MIYAGI の確立による富県宮城の実現 富 グ ロ | バ ル 経 済 の 促 進 施 策 展 開 売れ続ける「しくみづくり」 出会いの「きっかけづくり」 み や ぎ の 国 際 的 知 名 度 の 確 立 みやぎを継ぐ「ひとづくり」 暮らしやすい「まちづくり」 交流を育む「架け橋づくり」 【震災復興に向けて第3期プラン中に掲げる基本的な考え方】 ① 東日本大震災等による販路喪失と売上低迷からの回復を目的とした 新たな販路開拓と取引拡大により,復興を加速 ② 外資系企業誘致等による新規雇用創出の実現 ③ 本県の復興状況や風評払拭のための取組を積極的にPR 90 取 組 内 容 個別プロジェクト ○ 台湾輸出拡大プロジェクト 本県企業の ○ 東南アジア販路開拓プロジェクト 海外販路開拓・拡大 ○ 香港輸出促進プロジェクト ○ 水産物・水産加工品の輸出促進プロジェクト ○ 原発事故風評払拭プロジェクト ○ 中国販路開拓・輸出促進プロジェクト(大連・上海) ○ 韓国輸出促進プロジェクト ○ 米国輸出促進プロジェクト ○ ロシア販路開拓プロジェクト ○ グローバルビジネス支援プロジェクト ○ 海外企業とのビジネスマッチング促進プロジェクト ○ 外資系企業の国内二次進出誘致プロジェクト ○ 海外研修員受入プロジェクト ○ みやぎ国際協力隊プロジェクト ○ みやぎBOPビジネス促進プロジェクト ○ 多文化共生「意識の壁」解消プロジェクト ○ 多文化共生「言葉の壁」解消プロジェクト ○ 多文化共生「生活の壁」解消プロジェクト ○ 中国吉林省との経済交流プロジェクト ○ 欧露ニジェゴロド州との経済交流プロジェクト ○ 米国デラウェア州との経済交流プロジェクト ○ 慶長遣欧使節出帆400年記念事業・ミラノ万博 外資系企業の 本県進出・活動促進 国際協力活動の推進 多文化共生社会の形成の推進 海外との交流基盤の強化 プロジェクト ○ 海外誘客促進プロジェクト ○ 仙台空港活性化プロジェクト ○ 港湾利用促進・機能強化プロジェクト ○ 国際物流拡大プロジェクト 91 4.目標指標一覧 第3期プランでは,国際情勢,景気動向,資源価格や為替相場等の要因によって貿易 額等が大きく変動することを考慮し,6つの取組に対して,それぞれ以下のとおり目標 指標を設定しております。 取組ごとに目標指標を設定することによって,進捗状況や取組成果を取組分野別に把 握することとしています。 施 基本 基本 理念 方針 策 体 系 目標指標 施策及び取組 指標名 国際ブランド Ⅰ グローバル経済の促進 海外へ紹介した 施策Ⅰ-1 売れ続ける「しくみづくり」 取組Ⅰ-1 本県企業の海外販路開拓・拡大 施策Ⅰ-2 出会いの「きっかけづくり」 取組Ⅰ-2 外資系企業の本県進出・活動促進 178商品 165商品 12 件 成約件数(県関与分) (H25 年度当初) 本 県に 進 出した 外資 7件 系企業件数(累計) 32件 14件 (H25 年度当初) 18人 29人 Ⅱ みやぎの国際的知名度の確立 MIYAGIの確立による富県宮城の実現 (H25 年度当初) B OPビ ジネス 構築 多 文化共 生に係 る啓 発 事業を 実施し てい 0件 2件 (H25 年度当初) 2市町村 12市町村 (H25年度) る市町村数 施策Ⅱ-3 交流を育む「架け橋づくり」 取組Ⅱ-3-1 海外との交流基盤の強化 ~友好省州等との関係強化~ 企 業等の マッチ ング 件数(延べ数) 外国人観光客宿泊者数 取組Ⅱ-3-2 海外との交流基盤の強化 ~観光振興・空港港湾利用促進~ 43件 85件 (H25 年度当初) 75,000人 134,000 人 (H25年度) 仙台塩釜港 コンテナ 貨物 取扱量 92 (H27 年度) 海外企業との年間 件数(累計) 取組Ⅱ-2 多文化共生社会の形成の推進 (測定年) (H25 年度当初) 施策Ⅱ-1 みやぎを継ぐ「ひとづくり」 施策Ⅱ-2 暮らしやすい「まちづくり」 目標値 本県産品等品目数 研修員受入数 取組Ⅱ-1 国際協力活動の推進 現在値 146,036.25 TEU (H25年末) 166,000TEU 5.成果目標指標 また,第3期プランでは,取組ごとに目標指標を設定するとともに個別プロジェクトに もそれぞれ数値目標を設定し,社会情勢の変動に迅速かつ柔軟に対応することによって, 目標達成に向けて効果的に事業を推進していきます。 なお,目標値の設定にあたっては,第3期プランの最終年度(平成28年度)までに実 績値を把握する必要があるため,測定年度を平成 27年度としています。 成果目標指標 指標内容 □ 取組内容の 記載ページ 各プロジェクトに関連する事業を契機として,新たに海外の事業者等に紹介した本県産品等 の年間延べ品目数(見本市,展示会等への出展のほか,海外のバイヤー,シェフ等への紹介 10ページ を含む。) □ 県が関与する事業をきっかけとした海外企業等との成約件数 □本県に進出した外資系企業の件数(累計) ※外資系企業… 外国法人または外国人が一定程度以上の出資をする日本の企業。 ※進出 … この指標では,県内での日本法人設立等のほか,ビジネスマッチングに 12ページ よる協業契約,代理店契約等を含む □ 海外から本県への技術職員等受入人数 ※ □ 受入… 期間を問わず,本県と対象地域との合意文書等に基づくものとする 14ページ BOP ビジネスに参入する県内企業件数 □ 多文化共生に関する啓発事業について,市町村が実施する啓発関連イベントのほか,関係 部署・関係者との会議,打合せの開催を含む 指標内容 □ 16ページ 取組内容の 記載ページ 交流基盤に基づいて,本県内企業・団体等が友好省州等との企業等との間で実施するマッチ ング件数(本県が関与する事業をきっかけとしたマッチングを計上し,企業間及び大学間等 18ページ で各々行う商談等は含まない。) □ 1年間に県内の宿泊施設に宿泊した外国人観光客の人数を「宿泊旅行統計調査」 (観光庁) によって把握する □ 「港湾統計」(宮城県土木部港湾課)によって暦年にて把握する 20ページ 93 みやぎ国際戦略プラン ■プラン策定の趣旨 ■外的要因による状況変化 国際情勢に迅速かつ柔軟に対応するため,本県独自の国際戦略を策定 ・「宮城の将来ビジョン」及び「宮城県震災復興計画」の分野別計画 ・「みやぎ国際戦略プラン(第2期)」 (平成 22 年 3 月策定)の後継計画 ①東日本大震災の発生(販路喪失,売上低迷, ②東アジア(中国,韓国)との緊張状態の継続 ③原発事故や風評による輸入規制の長期化,外 ④急激な円高の緩和傾向(円安傾向)による輸 ⑤国際的知名度の向上につながる大規模イベン ■目的 海外との交流の活発化による本県経済の活性化及び県勢の発展 ■震災復興に向けて第3期プラン中に掲げ ■期間 平成26年度から平成28年度までの3年間 (宮城の将来ビジョンの終期まで) ①震災等による販路喪失と売上低迷からの回 新たな販路開拓と取引拡大により,復興を加 ②外資系企業誘致等による新規雇用創出の実 ③本県の復興状況や風評払拭のための取組を ■プランの位置づけ ■現プランの総括 東日本大震災の影響による事業休止や不透明な国際情勢の中,着実に 事業を実施して一定の成果を達成 現 1 状 震災による販路の喪失 ・原発事故の風評等の影響により,中国や韓国を中 心に輸入規制が継続されており,更なる長期化が 懸念される。 ・日中関係や日韓関係が厳しい中,海外商談会等の 機会が十分に確保できない。 ・東南アジアにおける富裕層の増加を受け,新たな 市場としての成長が期待されている。 2 外資系企業誘致のための環境整備の不足 ・震災による知名度向上に対応するため,英語版の 専用ウェブサイト及びパンフレット等を作成し, 国内外に情報を発信しているが,誘致実績につな がっていない。 ・世界的に有名な東北大学を始めとする先進的な研 究機関,優秀な研究者やその研究実績の存在は, 大きな強みである。 ・震災復興特区制度等のインセンティブが充実。 3 豊富な国際協力の実績 ・昭和 48 年から 41 か国 282 名の研修員を海外から 受け入れるとともに,農業土木分野において本県 技術専門職員をアフリカに派遣。 ・国際社会の要請は,資金援助だけでなく,地方自 治体の特長を活かした地域主導型の国際協力へと 変化し,企業は途上国でのビジネス機会に注目。 4 多文化共生の理念の浸透が不十分 ・外資系企業の進出に伴い,外国人の居住者が増加 する潜在的な可能性がある。 ・多文化共生に関する理念が地域住民に十分に浸透 しておらず,外国人の高度人材が長期的に居住す ることへの準備が不足している。 5 経済分野における交流成果の不足 ・友好省州を始めとした海外自治体等との信頼関係 は構築できているものの,経済分野における交流 成果は十分ではない。 ・日中関係は厳しい状態にあるが,地方自治体間や 住民間の草の根レベルの交流は継続できている。 プラン 推進の ために 94 1 ◎商品・エリア・ターゲットを絞り込み,スピード感 展開による成功事例の早期創出を目指 す。 課 1 題 新しい海外市場の開拓・拡大 ・アジアの主要対象国である中国等との緊張関係を 考慮し,より実効性の高い台湾を重点地域と設定 するとともに,東南アジアを新規市場として捉え て,スピード感を持って積極的に開拓する必要が ある。 ・県内企業支援として,海外販路開拓や海外企業と の取引に向けた機運を醸成し,ニーズの掘り起こ しや機会創出を行う必要がある。 2 強みを生かした外資系企業誘致 ・注目度が高まっている機会を逃さず,グローバル 企業を核とした産業集積や交通インフラ,インセ ンティブ,学術機関等の優位性を発信する必要が ある。 ・充実したインセンティブや本県の防災対策を強み とし,ターゲットを明確にした誘致展開を図る。 ・東北大学等の研究を生かした研究開発(R&D) 部門の誘致を継続的に実施する必要がある。 3 特長を生かした国際社会への貢献 ・国際貢献を通じて,国際的知名度の更なる向上, 親近感と信頼感の醸成を継続的に図る必要があ る。 ・将来的な市場としての視点から,技術支援等の 一方向の協力関係から,経済交流を念頭に置いた 双方向の国際交流への発展が必要である。 4 外国人が住みやすい環境の整備 ・理念啓発を継続し,市町村等との協働の下,新 計画を着実に推進する必要がある。 ・外資系企業や国際リニアコライダー(ILC)誘致 実現を視野に入れ,多言語による情報提供等の生 活支援を充実し,住みやすい環境を整備する必要 がある。 5 着実な海外交流基盤の強化 ・海外自治体等との信頼関係を一層強化するとと もに,海外販路開拓や国際観光振興,空港・港湾 の利用促進にその信頼関係を活用する必要があ る。 ・国際観光振興や産業基盤整備は,経済情勢に左 右されることなく,着実に進める必要がある。 各種計画との連携 プラン推進に当たっては, 「食材王国みやぎ農林水産物等輸出方針」, 「第3期みやぎ観光戦 略プラン」, 「宮城県多文化共生社会推進計画」などの個別計画や各種計画との連携に努める。 2 < 緊急的 ●施策Ⅰ◎取組Ⅰ国際情勢 大を図るた 東南アジア 市場ニー る商品開発 等との交流 ●施策Ⅰ◎取組Ⅰ震災によ 興特区制度 加え,製造 震災を経 強みとして < 継続的 ●施策Ⅱ◎取組Ⅱ-1 本県の特長 経済分野を重 ●施策Ⅱ◎取組Ⅱ-2 啓発事業等 多文化共生を 長期的に生活 ●施策Ⅱ◎取組Ⅱ-3海外自治体 際観光振興, 右されず,友 ◎取組Ⅱ-3国際観光( バウンド事業 ト・モノ・に 進行管理と推進 プランの進行管理に当たっては,社会情勢の変化 証するとともに,PDCAマネジメント手法による (第3期)の概要 雇用状況の悪化等) 国人観光客数の減少 出産業への好影響 ト等の開催 る基本的な考え方 復を目的とした 速 現 積極的にPR を持った施策 ■基本理念 国際ブランド“MIYAGI”の確立による富県宮城の実現 ■基本方針(政策) ・グローバル経済の促進 ・みやぎの国際的知名度の確立 ■プランの数値目標(平成 27 年度末時点の目標値) ①海外企業等との年間成約件数 12 件(H25 当初)→ 32 件 ②本県に進出した外資系企業件数 7 件(H25 当初)→ 14 件 ③海外への復興状況等発信回数 76 回(H25 末) → 100 回 ④経済ミッション相互受入数 1件(H25 末) → 5件 ⑤外国人雇用者数(技能実習生を除く) 3,212 人 (H25 当初)→ 3,450 人 ⑥外国人宿泊観光客数 75,000 人(H25 当初)→134,000 人 ⑦仙台空港国際線乗降客数 186,000 人(H25 当初)→400,000 人 具体的な取組(主なプロジェクト) 取組の方向性(施策) ◎取組Ⅰ-1 本県企業の海外販路開拓・拡大 ○台湾輸出拡大プロジェクト ・戦略的な取組の方向性 > 1 売れ続ける「しくみづくり」 1 本県企業の海外販路開拓・拡大 等を踏まえ,県内企業の海外販路の回復・拡 め,成果が期待できる台湾や今後有望である をターゲットにプロモーションを強化する。 ズに基づいて,県内企業の国際競争力を高め を支援しながら,海外誘客事業や海外自治体 と連携し,輸出促進の機会を創出する。 2 ・新たな国際協力協定書の締結等による支援体制の構築及び強化 ・台湾旅行関係者やマスコミ招聘,現地プロモーション出展等の実施 ○東南アジア販路開拓プロジェクト ・新規販路開拓への積極的な支援,タイ直行便等を契機とした新規事業開拓 ○香港輸出促進プロジェクト ・輸出の再開,新規取引による輸出の定着と拡大 ○原発事故風評払拭プロジェクト ・本県の復興状況や安全性等の正確な情報を継続的に発信 ・外国人向け復興ツーリズム推進に向けたプロモーション映像の作成・発信 出会いの「きっかけづくり」 2 外資系企業の本県進出・活動促進 って上昇した“MIYAGI”の知名度や復 等のインセンティブを活用し,R&D部門に 業や IT 産業等への働きかけを強化する。 験し,防災・減災に取り組む本県の安全性を 国内における二次進出を促進する。 ◎取組Ⅰ-2 外資系企業の本県進出・活動促進 ○海外企業とのビジネスマッチング促進プロジェクト ・外資系企業誘致向け専用ウェブサイトによるビジネス環境情報の継続的な発信 ○外資系企業の国内二次進出誘致プロジェクト ・企業訪問やインダストリアルツアー等による対象企業の掘り起こし など な取組の方向性 > ◎取組Ⅱ-1 国際協力活動の推進 ○みやぎBOPビジネス促進プロジェクト 1 ・BOPビジネスを実施している事業者支援,新規企業等の掘り起こし みやぎを継ぐ「ひとづくり」 ◎取組Ⅱ-2 国際協力活動の推進 を生かした貢献により,国際的知名度の向上, 点とした双方向の国際交流の発展を図る。 2 など 多文化共生社会の形成の推進 ○多文化共生「意識の壁」, 「言葉の壁」, 「生活の壁」解消プロジェクト ・新規計画に基づいた,意識・言葉・生活の壁の解消に向けた取組の推進 など ◎取組Ⅱ-3-1 暮らしやすい「まちづくり」 海外との交流基盤の強化(友好省州等との関係強化) ○欧露ニジェゴロド州との経済交流プロジェクト 多文化共生社会の形成の推進 を通して,外国人県民等が安全安心に暮らせる 進めることで,高度人材を含む外国人県民が する環境を整備する。 3 など ・コンソーシアム等を活用して,重層的で広範な経済・技術交流等を継続実施 ○米国デラウェア州との経済交流プロジェクト ・交流基盤を用いた県産品紹介や企業マッチング等による成功事例の早期創出 ○慶長遣欧使節出帆400年記念事業・ミラノ万博プロジェクト 交流を育む「架け橋づくり」 ・イベント等の効果的な活用や派遣使節団等による県産品紹介の実施 など 1 海外との交流基盤の強化(関係強化) 等との信頼関係を活用し,海外販路開拓や国 空港・港湾の利用促進を図る。国際情勢に左 好省州等との良好な関係を継続する。 ◎取組Ⅱ-3-2 海外との交流基盤の強化(観光振興・空港港湾利用促進) 2 海外との交流基盤の強化(観光振興等) インセンティブツアー,教育旅行を含むイン )の振興,空港・港湾の利用促進により,ヒ ぎわいの創出実現を図る。 ○仙台空港活性化プロジェクト ○海外誘客促進プロジェクト ・教育旅行やインセンティブツアー等にターゲットを絞ったプロモーション実施 ・テーマ性のある観光情報の発信,MICE誘致や知名度向上に向けた取組 ・エアポートセールスの実施,空港利用需要を喚起するイベント等の開催 ○港湾利用促進・機能強化プロジェクト ・ポートセールスの実施,港湾施設の着実な整備及び販路開拓事業との連携 3 に柔軟に対応するため,成果目標(KPI)の達成状況を検 評価を行い,事業の効果的な推進を図る。 など 事業主体の連携と事業費 宮城県のみならず,市町村,民間企業,関係団体,大学等学術・研究機関,国,そして県民が各 プロジェクトの実現に向けて緩やかに連携し,各々が必要な事業費を確保して,事業に取り組む。 95 みやぎ国際戦略プラン(第3期) 平成25年11月14日(木) 策定経過 みやぎ国際戦略推進本部(第 1 回推進実行部会) ・みやぎ国際戦略プラン(第3期)骨子(案)について ・プロジェクト(案)について ・今後のスケジュールについて 平成25年12月26日(木) みやぎ国際戦略推進本部(第 2 回推進実行部会) ・みやぎ国際戦略プラン(第3期)(素案)について ・震災復興に向けた取組について ・今後のスケジュールについて 平成26年 1月27日(月) みやぎ国際戦略プラン(第3期)懇話会 ・みやぎ国際戦略プラン(第3期)の策定について ・意見交換 平成26年 3月18日(火) 宮城県議会経済商工観光委員会へ中間報告 ・みやぎ国際戦略プラン(第3期)(案)の概要説明 平成26年 3月20日(木) みやぎ国際戦略推進本部(幹事会) ・みやぎ国際戦略プラン(第3期)(案)について 平成26年 3月24日(月) みやぎ国際戦略推進本部(本部会議) ・みやぎ国際戦略プラン(第3期)(案)について 96 みやぎ国際戦略プラン(第3期) 平成26年3月 宮城県 経済商工観光部 国際経済・交流課 宮城県仙台市青葉区本町三丁目8番1号 TEL 022-211-2972 FAX 022-268-4639 URL http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/ftp-kokusai/