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販売親愛なる奪うありません
原発なしで暮らしたい丹波の会 2011 年9月号(2011.9.24 発行) 原発なしで 〒622-0031 南丹市園部町船岡藁無8-2 暮らしたい丹波の会通信 ☎0771-63-2308 FAX 0771-86-8432 E-mail:[email protected] http://d.hatena.ne.jp/DATUGENPATUTANBA/ http://d.hatena.ne.jp/DATUGENP デモをすれば、デモをする社会をつくれる ATUTANBA/ http://d.hatena.ne.jp/DATUGENP ――「バイバイ原発9・11ウオーク」に 1,600 名が参加 ATUTANBA/http://d.hatena.ne.jp/ DATUGENPATUTANBA/ 気候ネットワークの呼びかけに始まった 9・11 京都行動には、6・26 行動(1,000 名)を大きく上回る http://d.hatena.ne.jp/DATUGENP 1,600 名が参加しました。円山公園しだれ桜下で 14 時からリレートークを行い、14 時 46 分 震災犠牲者に ATUTANBA/ 黙祷をささげた後、ウオークが始まりました。祇園石段下から四条通をへて河原町通りを北上、市役所前で http://d.hatena.ne.jp/DATUGENP 流れ解散しましたが、ウオークの先頭にはパパママの会など、子ども連れのパパママの姿が目立ち、最後尾 ATUTANBA/ は舞鶴の村本ファミリーをはじめとするミュージシャンによるサウンドデモで、 道行く人に脱原発を訴えま http://d.hatena.ne.jp/DATUGENP した。 ATUTANBA/ 今回合流した多くの環境グループの存在は、『CO2 を出さない原発は地球温暖化防止の切り札』という 偽りのキャンペーンに対して明確に NO を突き付けたものです。 宇治市では、京都市のウオークに先立って午前中独自にウオークが行われ、80 名が宇治公民館を出発、 JR 宇治駅を経て宇治市役所前で解散しましたが、かつてない行動でした。大学生およそ 100 名も独自に 14 時 46 分からのコースと同じコースを歩いてアピールした後、合流して2度目のウオークを行っています。 原発からの撤退を掲げるに至った日本共産党系の諸団体は前日の9月 10 日、円山公園に 2,600 名を集め て集会・デモを行っており、2日間で 4,200 名にのぼる脱原発行動は京都で初めての規模で、3カ月の間に 脱原発の流れが大きく成長したことを物語っています。この日、 全国約 70 カ所でウオークが行われました。 「原発なしでも暑い夏を乗り切れた」ことが、誰の目にも明らかとなった現在、こんどは「冬の電力不足解 消」を旗印に、停止している原発の再稼働を図る試みが始まっています。関電管内でも、すべての水力、火 力発電所を稼動させれば供給不足は発生しないこと、年間わずか数時間のピークに対しては需給契約に基づ くピークカットを行えば済むことも明確になりましたが、関電は「安全点検」の結果を今月中にも保安院に 提出する予定で、全機が停止する2月までに再稼働させることを意図しています。脱原発の流れを不動のも のにするのか、逆流を許すのか、これからのわたしたちの働きかけが問われています。 柄谷行人さんは『デモをすると何が変わるのか』と聞かれて、 「デモをすれば、デモをする社会をつ くれる」と答えています。 (選挙やネットなど)さまざまな手段は存在するが、人々が立ち上がること なしに歴史を変えたことはなく、それはいつもデモに始まった。もし福島第一原発の事故がドイツやイ タリア、韓国で起きたら巨大なデモが国中を覆っただろう。50 年ものあいだ、沖縄を除いて大衆のデ モがなかったこの国に、あらたにデモが起こったことは救いであり、デモが出来ないなら国民は主権者 。 ではない、と説いています。 (詳しくは http://youtu.be/VpdrvozDJJo を参照して下さい) いま脱原発デモは個性を大切にする空間です。私たちは、介護や、身体の不調などにより参加できな 1 い皆さんの想いを抱いてデモに参加しています。デモへの参加をためらっている人に、次の世代のため 少しだけ勇気を出すよう、ともに働き掛けましょう。 丹波で取り組まれた催し ☛講演会 「内部被爆と放射能汚染の食品と TPP について」 8月 28 日(日) 19 時~京丹波町和知 菓歩菓歩 クラフト舘 守田敏也さん、平賀緑さんによる講演会は、昼の京北町に続いて 19 時から開催され、約 40 名が、内部被ばくにつ いて、食の安全について耳を傾けました。講演後の懇談では質問や意見が相次ぎ、深夜 11 時半まで講師と参加者によ る熱心な対話が続きました。 守田敏也さんは、肥田俊太郎さんと並んで内部被ばくの権威である矢ケ崎克馬さんの見解を詳しく紹介し、隠された 内部被ばくについて話しました。これまでの放射能による死者の総計は ICRP(国際放射線防護委員会)が 117 万人と するのに対し、ECRR(ヨーロッパ放射線リスク委員会)は 6,500 万人としている。ヒロシマ、ナガサキの被曝者は治 療を受けたのではなく、原爆という兵器の性能を確かめるための調査対象として扱われた。被ばく者認定は爆心地2キ ロ圏内に限られ、後日、救援のために市内に入った人たちの被爆(入市被ばく)は認められなかった。このように内部被 ばくを認めないことで死者数が大きく食い違っていくことになった。 α線は粒子が大きいため空気中では 45 ミリ、体内では数ミクロンしか飛ばないが、体内に入れば接した細胞に 24 時間ダメージを与え続ける。傷ついた細胞は通常は死ぬが、生き残った時、誤った遺伝情報を複製し続けることになる。 がんの発症だけでなく、免疫力がダメージを受けあらゆる病歴に差が出てくる。チェルノブイリ事故の後、エイズが蔓 延したのはこの時被ばくし、免疫力を損なった子どもたちが一斉に生殖年齢に到達したからだ。ECRR は、内部被ば くは外部被ばくの 600 倍に換算すべきだとしている。またセシウムは膀胱、ストロンチウムは骨と選択的に取り込ま れるため、部位ごとにカウントすべきで、核種をいっしょに扱うべきではない。と話し、ついで自らの福島救援活動に ついて触れられた。 被災地へ自転車 150 台を送る運動をする中での見聞が報告され、被災地の有機農業者との対話から、消費者に汚染 された食品を送ることはできないと廃業を決意された例を挙げ、この農業者の汚染レベルは政府が緩和した基準よりは るかに低いものだったのにと、有機農業者の良心と苦悩を紹介された。この農業者は新天地として丹後半島を紹介され たが、①サルが多いこと、②何よりも若狭の原発が近く、原発の近くには住めないと断念されたことを紹介された。 平賀 緑さんは、放射能汚染の検査は7月までのところわずか1%未満にすぎないと指摘し、汚染された食品が出回 っていても不思議ではなく、被ばくの許容基準はそもそも「被曝をやむを得ない、我慢すべきものと思わせるために、 科学的装いをこらして作った社会的基準である」という中川安雄さんの言葉を引用した( 『放射線被ばくの歴史』 ) 。 いま世界では 10 億人が飢餓に苦しみ、10 億人が肥満に悩んでいる。また 47 億人が不健康になっているが、汚染さ れたものは他のものと一緒に社会的弱者(途上国)に流されるとし、チェルノブイリ事故の際の例を挙げた。 人の不安はマーケッティングのチャンスで、アグリビジネスが暗躍する(アグリカルチャーとアグリビジネスは違う カテゴリーで、前者にとっての「食品」は、後者ではたんに「商品」である) 。いま、ADM、カーギル、ブンケの3者 で世界の穀物貿易の 90%を支配し、種(たね)も上位 10 社がほとんど独占している。メキシコの NAFTA は『食糧を 輸入し、農民を輸出し、農村は死んでいった』と自由貿易の結果を総括している。国を出た農民は違法移民としてアメ リカへ渡り、サブプライムローンの被害者となった。 TPP(環太平洋経済連携協定)は、アメリカ資本の上陸に障害となるものを排除するためのものであり、災害復興も 惨事便乗型になりかねない。TPP が成立すれば食糧自給率は 40%から 14%に激減し、食品の安全表示も消える。TPP は日本の食卓をアグリビジネスに明け渡す政策だ。日本の食品中の炭素を調べれば、4割がトウモロコシ由来で、驚く ほど様々なところで使用されている。いまでは日本は世界最大の遺伝子組み換え作物輸入国になっている。強い市民は 政府にとって使いづらい存在である、と賢く強い市民になることを呼びかけられた。 2 ☛「オーガニックキャンプ in ひょうご」の開催報告 オーガニックキャンプ in ひょうご実行委員会・新しい風プロジェクト 玉山ともよ 8月 17 日から 24 日の約1週間、福島県をはじめとする放射線量の比較的高い地域にお住まいの、あるいはすでに避 難をされた親子をお招きして、保養プログラムを篠山市ならびに神戸市北区淡河(おうご)町で開催しました。5 組計 15 名をお招きして3泊4日の合宿を含む全行程を無事に終了できたことをご報告します。 当初は 10 組程度の参加者を見込んでいたものの、直前でキャンセルされた方が3組ほどあり、小規模ではありまし たが、地元サポーターを含めると1日の参加者総勢 30 名、協力者は 50 名を超える盛況となりました。 参加者の内訳は、福島市から1歳から6年生までのお子さん4人と一緒に来てくださったお母さんの1組+郡山市か ら参加してくださったサポートの方が1人。福島市からすでに避難された親子が2組。1組は山形県から、もう1組は 京都府からでした。そして伊達市霊山(りょうぜん)というホットスポットから小学校3年生の男子2人が、生まれて 初めて飛行機に乗ってやってきてくれました。また途中からの参加で、千葉県松戸市から大阪府吹田市に現在避難中の 1組が他キャンプから合流されて、地元参加者の子ども達と共にわきあいあいのうちに終わりました。 とにかく子ども達に外でたくさん遊んでほしいと、カヌーやカヤックなどの川遊び等を予定していましたが、途中あ いにくの雨で企画を中止せねばならないプログラムもありました。それでも盛りだくさん過ぎるほどの企画を入れてい たので、もう少しゆっくりと過ごせるようにする必要もあったというのが反省点の一つでもあります。 ここであらた めてプログラムの一端をご紹介します。 オーガニックキャンプ in ひょうご プログラム ●1日目、各地より集合。各ホームステイ先等で休息。今田薬師温泉入湯など ●2日目、子どもチームは淡河で川遊び等。大人チームは、昼食バイキングを経て、丹波古陶館見学、篠山市 長表敬訪問など ●3日目、篠山チルドレンズミュージアムにて遊ぶ。3日目夜、篠山市後川(しつかわ)にある築 200 年?の かやぶき古民家「農文塾」に宿泊。ギターやバスの演奏、ミニ演芸大会。とにかく美しい農村風景。めちゃ くちゃ立派な建物 ●4日目、龍蔵寺内、大型ログハウス「丹波の家」に移動、お昼サックス演奏、型染め、川遊び。夕方、三田 市から鼓道会、夜、篠山市から鼓篠組の2チームによる和太鼓演奏 ●5日目、雨により三田市日出坂、武庫川あらい堰での川遊び(カヌーとカヤック)を中止。急遽、「丹波の 家」で延泊許可をいただき1日屋内で過ごす。子ども達は、手品、お話、けんだま大会、型染めをした紙で うちわ作り等。大人たちには福島からのお母さんによるパン教室も好評を博す ●6日目、休息日。大人チームは丹波立杭焼の里めぐり等。子どもチームは淡河つくもの森で遊ぶ、そして帰 りに温泉へ行く ●7日目、再び雨。川遊びは中止。神戸市北区のむぎしん家にて、さよならパーティー。大演芸大会。フラ・ ジェンベ・歌・踊りなど。大人チームは笹染めを楽しむ。子どもチームは、巨大スイカ割り大会 ●8 日目、各自旅立ち。篠山組は、篠山大書院見学。皆さんありがとう。お疲れさま。 3 大人は車の窓を開けて走れることに感動 子ども達はこの上もなく元気で走り回り、そのにぎやかさといったらありません。そのパワーに大人達は終始圧倒 されっぱなしでした。こんなに元気な子ども達なのに福島県等では思い切り外で遊べないのです。福島からわざわざ 花火を持参されて、篠山で花火をされていました。大人の方々は、車の窓を開けて走れることに感動されるなど、普 段の暮らしの中の何気ないこと、3月 11 日までは当たり前にできていて、今できないことがあらためて悲しいとお っしゃっていました。室内を締め切って生活せねばならないことの大変さを考えると想像を絶します。 子ども達を室内に閉じ込めるとストレスが増えます。またゲームやテレビなどに余計に依存することになります。 見えない放射線の影響が、暮らしの隅々にまで影を落としていることがうかがえました。 子どもをもつ母親を中心に小さな輪を広げて 私たちの取り組みは、子どもをもつ母親を中心にした小さな輪を広げることから始まって、結果として本当にたく さんの皆様方のご協力を得ることが出来ました。もちろん今回できなかったこと、足りなかったこと、失敗したこと などもたくさんありますが、第一歩の取り組みとしては、やり尽くした感があります。次にどのような支援につなげ ていくことができるのかを、この経験を踏まえて前向きに考えて行きたいと思っています。 つながった線の一つは食物 キャンプの特徴は、オーガニックなものに普段から慣れ親しんでいる者が中心となって企画したことです。私の家 は有機無農薬野菜の生産者。仲間のお母さん達も、食べ物も暮らしも無添加で、自然を愛する人たちが、この原発震 災に対して自分がどんなことができるんだろうという想いで始めました。参加者の皆様も、日頃からマクロビオティ ックの食事をされていたり、つながった線の一つは、食物だったのではないかと思います。 キャンプ期間中は、食材が驚くほどどっさり集まりました。米 60 キロ、無農薬のきゅうり計 100 本、トマト 50 個、ナス 40 個、ピーマン 40 個、スイカ5、6個、まくわうりも 15 個。そして玉ねぎ、じゃがいも、万願寺などの ししとう、かぼちゃ、オクラ、冬瓜、ゴーヤ、手作りシソジュース、無添加のお菓子に 100%ジュースの箱などなど。 そしてたこ焼きキャンプ様からそうめん9キロも。(有機農家も入れて)地元の農家 10 軒以上が、快く米や野菜を 提供して下さり、新鮮な野菜がふんだんに食べられることに、参加者の皆さん全員から喜んでいただけました。 キャンプ参加者の皆さんの交通費を全額支給 最初キャンプを企画した時、行政からの支援が何一つ得られないことを知ってがっかりしました。幸い(財)兵 庫県青少年財団から 15 万円の助成を受けることができましたが、公的機関からの資金的な支援は唯一ここからのみ で、あとは全部手弁当。キャンプ直前には大人3万円、子ども1人あたり1万円の交通費補助ができるかなというと ころまで来ていましたが、キャンプ中や終わってからも続々とご寄付をいただき、結果として全額を支援できるとい う大変恵まれた状況になりました。 それでも余るお金は、協力してくださった地元農家から野菜等を買って、参加してくださった方を中心に福島や避 難されている所に送ろうと思っています。直前に子どもさんの体調が悪くなったり、お姑さんに参加を反対されたり、 それぞれの事情で来たくても来れなかった方々へも野菜等を送る予定です。 無償で働き、提供して下さった皆様 スタッフとなってくださった方々へは感謝の気持ちで一杯です。裏方になってくださった方が数多く、料理班、 4 送迎班、子ども遊び隊、掃除などの後片付け担当など、数え切れないほどのキャンプに付随した仕事があり、無 償で働いて下さった皆様のおかげでやっと成り立つことのできたプログラムでした。 「農文塾」の提供は(社)ノオト様より、「丹波の家」の提供は社会福祉法人「水仙福祉会」様より、今田薬師温 泉ぬくもりの郷は(株)夢こんだ様より無料で入湯させていただきました。そして「丹波古陶館」も無料で入場させ ていただきました。何よりも参加者の皆様へ滞在先を提供してくださった「お気楽窯」様、文庫「森のなか」様、「つ くも窯」様、「むぎしん家」様に、深く感謝いたします。また、篠山市ならびに篠山市教育委員会様には、本プログ ラムに対してご後援いただき、篠山市様からは、市長表敬訪問の際に篠山城大書院の招待券と福島の子どもたちに 様々なグッズをご提供いただきました。 一番良かったことは、地元再発見 今回のキャンプを行ったことで一番良かったことは、地元再発見。こんなに近くにこんなに素晴らしい人がいたん だぁとか、お名前だけは知っているけれど今までご縁が無かった方々とこんなにお近づきになれるなんて、なんだか 本当に有り難いつながりを持てた体験でもありました。 これが「有機的(オーガニック)なつながり」 キャンプが終わる頃には、遠くに新しい家族ができたようで、今どうされているかなあと本当に気になるのです。 子ども達はどんな風に学校に行かれているんだろうとか。このようなつながりを持てたことは、何にも代え難い収穫 だと思っています。これがいわゆる「有機的(オーガニック)なつながり」ってやつですよね。言葉は難しいけれど、 体験してみるとなるほどです。そしてこのつながりには私のように直接関わった者以外の、多くの方々が裏で支えて 下さっているんだということもよくわかりました。皆様ありがとうございました。 〈おことわり:掲載にあたって編集の都合により報告文から一部省略し、小見出しをつけました〉 ☛篠山「ミツバチの羽音と地球の回転」上映会には200名 篠山ではサマーキャンプの取り組みに加えて、鎌仲ひとみ監督による映画「ミツバチの羽音と地球の回転」 の上映が企画されました。8月 27 日 (土) 、篠山市民センター2 階多目的ホールにおいて 14 時からと 18 時 30 分からの2回にわたって上映され、延べ 200 名が観賞、大きな反響を呼びました。 5 ☛『夏休み のびのびキャンプ in 兵庫県山崎町』 8月 15 日から 21 日までの1週間 於兵庫県宍粟郡山崎町 モモの家 松村 志保 大人と子どもあわせて 23 名の参加がありました。参加者は福島からが3家族、東京からが1家族、東京からすでに 関西へ移住している家族が1家族、計5家族の他にお子さんだけでの参加が5人ありました。 障害を持っている子もそうでない子も 障害をお持ちの子どもたちを、子どもだけで参加させる事を決めた私たちは、 何度もスタッフで前もって話し合い をし、準備をしてきました。キャンプに参加する人たちは大人も子どもも、それぞれに色々な背景や思いを抱えて参加 します。わたし達は障害を持っている子もそうでない子も、このキャンプではおもいきりのびのびと遊んでもらおう、 そして親達は日常を離れてゆっくりと心も体も休んでもらいたい、そう考えました。 色々な方々に声を掛けさせていただき、ボランティアスタッフはアフリカン太鼓のグループの方々や糸つむぎの先生、 遊びのプロの方もあわせてなんと 60 名近くの方が関わってくれました。ほかにもお金のカンパや、お米や、野菜、自 然発酵の調味料などの食材、花火、遊び道具など色々な方々からたくさんの食材・物資の提供をしていただきました。 毎日 40 人~50 人の合宿で、 スタッフの年齢も 10 代から 60 代とさまざま、最初はてんやわんやでしたが、1週間 過ごすうちに参加者の方々と家族のように仲良くなっていきました。今思えば、毎日本当によく遊び、よく笑ったなあ って思います。たくさんの大切な体験が出来たと思います。 想像を超える悲しみと不安 お母さん達の抱えるかなしみや不安は想像を超えるものでした。関西にいる私達がその思いを知る事が出来て本当に よかったし、現地にいる方々も、しがらみから1週間でもはずれて自分の気持ちを確かめられる時間になっていたら… と思います。 今回のつながりは、次の時代を創っていく原動力になりました。これからもいのちが大切にされる時代へと全力で取 り組んでいきたいと心より思います。 ☛綾部、亀岡で連続学習会開催(原発なしで暮らしたい丹波の会) 『若狭の原発 ここが危ない』 8月 28 日 綾部市民ホール / 9月4日 亀岡会館 綾部では 15 名、亀岡では台風の余波が残る中、賛同人を中心に 25 名が参加して上記の日程で学習会を 開催し、事務局の児玉が報告しました。 若狭の原発は、 ① 全国でも老朽原発が集中しているところで、ほとんどが耐震指針もないまま設計された。中性子によ って原発特有の劣化が進行し、圧力容器が壊れる危険度が高い。全国ワースト7のうち6つが若狭に 集中している。 ② 関電が無いと言ってきた活断層が、実際には原発の下や、すぐ横を走っている。 ③ 関電は過去に起きた大津波(例えば天正の大地震による大津波)の事実を知りながら文献の存在を 6 隠し、わずか 75 ㎝の津波しか想定していない。 ④ 「もんじゅ」は、冷却材として水の代わりにナトリウムを使うので、漏れると爆発し、水をかけると更 に爆発する危険な原子炉で、1兆円も掛けながら事故を起こして、1ワットも発電しないまま毎日毎 日、5,500 万円も垂れ流ししている。 ⑤ 高浜原発で行われているプルサーマル計画で、猛毒のプルトニウムを使用し、ストーブで灯油の代わ りにガソリンを燃やすようなものだと言われる位危険である。 ――と指摘しました。 亀岡では、この後ワークショップ形式で、いくつかのグループに分かれた参加者が原発への思いを話 し合い、今後隔月で学習を続けていくことにしています 〈第2回:11 月 20 日(日)13 時 30 分~於ガレリア亀岡 2階研修室「内部被ばくと食品汚染の現実」 〉 ○………………………………………………………………………………………………………○ 石橋香織 (口丹暮らしと自然の協議会) 京丹波町 http://youtu.be/VpdrvozDJJo 大事なユウチュウブのデータは削除されまくっています!! 情報統制されない ように横のつながりをしっかりと結んでいかなければなりません。 ① 拡散希望! ② 放射能に包まれて@TOKYO 8月下旬、私は仕事の関係で東京に行きました。 取引き先の方はみなさん自然食品関係の方ですので線量計を持 ち歩いてらっしゃいます。渋谷のレストランに入って注文をとっている僅かな時間、いきなり ピッピッ と鳴り、つ いにはピーっと警報!! そこは渋谷の高級フレンチレストラン。きれいに着飾った女性が談笑しつつ お肉を食べています(私は連れて行っ ていただいたのですが)。とてもシュールな気分、放射線量 0.3 マイクロシーベルト/時でした。 これがいまの現実です。放射能に汚染された部屋で放射能と添加物漬けのお肉に舌鼓をうち、高級な服に身を包み、 高価な宝石をちりばめ、美容と健康を気にしつつダイエットサプリを食べ、高い化粧品で顔を包む。 すいません。とにかく もうちょっと変わったかなと思ったのです、東京も 。相変わらずでした。 ③ デモ@ 渋谷 27 日の午後のことです。表参道あたりを歩いていると警察の方が、これからデモが通りますので道をあけてくださ いと拡声器で注意を呼びかけていました。私達は東京のデモを見たくて待っていました。今回のデモについては、私は ツイッターで渋谷デモをしましょうという呼びかけが回っていたので知っていたのですが、そんなにいないのだろうな って思っていました。 ところが、さすが東京! ものすごい人数ではありませんか。100 人編成の人のうねりが通り、また次の団体がやっ てくる。全部でどのくらいなのか分かりませんでしたが、それぞれに旗や太鼓なども持ち声をあげて通っていきます。 以前の舞鶴のデモのように奇抜な格好をした方は少なく、わりと通りすがりでちょっと中に入って参加した方や主婦の 方が多かったように思いました。誰でもが参加しやすい雰囲気のデモだなって思いました。 こうした雰囲気をつくるのはとても大切だと感じました。特別意識があるとなにかとみなさん拒否反応を起こして しまわれるのではないかと思いました。 原発とエネルギーを学ぶ朝の教室 ~Morning study of Silent Spring~ 第 7 回 「原発事故が避けられない理由」 ↑ 8 月 27 日(土)9 時~10 時 30 分 東京店 B1 レストラン「広場」 講師/後藤政志さん(元東芝・原子炉格納容器設計者) 司会/落合恵子(クレヨンハウス主宰) 設計者の立場から原発の欠陥と問題点を指摘している後藤政志さん。経験からのお話には説得力がありま す。「原発がシビアな事故を起こさないことは不可能」という理由を、福島第一原発事故から解説してくれます。 7 ④、クレヨンハウス 落合恵子 ↑こちらの講演会に参加してきました。講演内容は原子炉の説明や今の福一の様子などです。講演のあとの質疑応答 のほうが面白く興味をもちました。若い女性が多く参加、これもやはり東京だなと思いました。 ある一人の女の子が質問をしました。なぜ後藤さんはこの仕事を選んだのか。この仕事に対して罪悪感はなかったの か等、私も興味あることを質問されました。 氏いわく。当時は最新の技術であり、これが日本の未来を築く 世界に誇れる最高のテクノロジーだと、日本の希 望 だと思った。技術の方はみなさん 口を揃えてそうおっしゃられます…。 最後に落合恵子さんから、508.1 この数字、これは現在の福島の避難区域の放射線量です。これが今出てい るのです。 でも、現実は風化しつつあり、何もなかったかのような日々の営みが繰り返されようとしています。 この 数字をしっかり覚えておいてください。 自分の身は自分たちで守って行かなきゃならないのです。 ⑤、 DAYS JAPAN 広河隆一@ 横浜赤レンガ倉庫 写真展に行ってきました。この日は広河さんの出版記念パーティもあるということで興味あったのですが、時間がな かったので写真だけみて帰ることにしました。 チェルノブイリの子どもたち、3.11 の悲しみの写真、日本の自殺者、失われ行く世界の自然、フィリッピンの売春 婦の子どもの死、ハイチ地震のあと、ガザ攻撃の悲惨な状況、アフガンで地雷を踏み手足を無くした子ども、 ざっと 並べてもこれだけ書くだけで体の力が抜けます。これが今の現実です 先日の平賀さんの話でもあったように戦争を起こしたがる人間がいるんだってことがよくわかりました。 最後に 広河氏のメッセージ「フォトジャーナリズムでこの地球に存在するかけがえのない命を救うことはできるの でしょうか」 これを自分に言い聞かせるかのように、写真ではなく メッセージとして飾っていました。 稚拙な文章ですいません。もっとちゃんと書けたらいいんですけれど。でも、思いは強く、風化しないために私は走 り続けようと思います。この日本の国で放射能がもれ続ける中、無関心ではいけない。逃げてもどこにいくところはな い、ここを乗り越えなければ。 『汚染された農産物を引き受ける(食べる)べきだ』という意見は正しいか ―すべての生協従事者、生協組合員、消費者への問い― 児玉正人(原発なしで暮らしたい丹波の会事務局)南丹市 表題の意見は、①親世代の我々すべてに原発の稼働を許してきたという道義的責任があり、②福島の一次産業 を守るべきだ、ということが論点となっています。 (1)「引き受けるのは高齢者、子どもたちには安全な食べ物を」という留保付きで、また、どの程度汚染されて いるのかを知った上で、という条件がつきますが、高齢者が引き受けるべきだという主張は大きな問題をはらん でいます。 ①高齢者の安全は無視できるのか――年寄りは、内部被ばくにより晩発性のがんが発現する前に、あるいは免疫 力が低下する前に寿命で死ぬ可能性が高い。また、生殖に関与しない世代なので、ある程度汚染されたものを食 べても内部被ばくによる遺伝子の損傷で子孫は傷つかない、という理屈です。 前者については、他の世代との比較上、相対的に言えるだけで、被曝によって高齢者が健康な余生を全う出来 なくてもやむを得ないという暗黙の前提は、 「年寄りが生きているのは罪ですか」という問いかけにも通じ、高齢 者の余生を積極的で肯定的なものとみなさない、じつは非人間的な考えではないでしょうか。 ②生協組織は、 「安全」を原点として農薬や合成洗剤を問題視してきたはずです。今回、放射能で汚染されたもの を引き受けよというのは、この原則からの逸脱ではないでしょうか。 8 「汚染されたものを食べてほしい」とは願わなかった有機農業者の存在、その判断こそ尊重されるべきではな いでしょうか。また「汚染されたものを引き受けよう」という主張は、生協など提供者が自ら汚染のレベルを測 定する万全の態勢を取り、消費者に測定の結果を正確に示したのちに、消費者に選択を委ねてはじめて出来るこ とです。 その時は、汚染されたものとそうでないものとの流通における区別もまた万全でなければなりません。 ③他方で、産地偽装まがいの行為が(福島産牛肉を「国内産」と表示して販売した生協もある)まかり通ってい ることや、全量検査を行わないまま国民に内部被ばくを強いている現実も、また問題にすべきでしょう。 生協の大組織は、国の「新基準」に追随して、 「厳しい独自基準を設ければ品揃えに事欠き、供給責任が果たせ ない」などと主張しているようですが、 「独自基準」など誰も求めていません。 「暫定基準」なるものは、法的根拠を持たない「違法」なものであり、法治国家として許されないものであっ て、私たちは「法に基づく」本来の安全基準に従う事を求めていくべきです。 生協にとって(食品を扱う事業者すべても)供給の前提である『安全』を投げ捨て、売り上げの維持を優先す る事は商道徳に反します。供給できないという現実が生じるなら、その時こそ生協組織を挙げて要求運動を起こ すべきです。 暫定基準に唯々諾々として従う、上記のような主張は、 〈生協運動の理念〉を絶えず呼び起こして消費者の覚せ いを促すべき生協が、大手スーパー並みに売り上げを優先してきた末路であり、生協運動の自殺行為というべき でしょう。 「流通しているから安全だ」と思わされる現状は、 「自衛隊のいるところだから非戦闘地域だ」といっ た小泉元首相の詭弁と瓜二つです。生協組織がこれに与(くみ)することがあってはならないはずです。 いずれにせよ、全量検査が技術的に困難なら産地の汚染度を精密に測定し公表すること、同時に産地の偽装を 許さない態勢を構築したのちに、購入すべきかどうかの判断は消費者に委ねることが必要です。 (2)福島の一次産業をどう支援出来るのか 中・小生協などにある「汚染されたものも引き受けて福島の一次産業を守れ」という主張はどうでしょうか。 汚染されたものしか出荷できない所はもはや作付けの適地ではないのです。チェルノブイリでも未だに帰ること のできない汚染地域があるように、高濃度汚染地域にかつて暮らしていた人々は、望郷の念がいかに止み難くと も帰ることは出来ません。同時に、作物を作れない地域の存在も認めるしかありません。 『福島の一次産業を守れ』は、 『福島の一次産業者を守れ』というべきであり、収穫した食べ物が本来の安全基 準を超えてしまう地域では作付すべきではないのです。汚染度が下がるまで待てる地域、待てないほど汚染され た地域に分け、後者なら集落全体の移住など、国を挙げて、また避難先の全村(全町・全市)あげての受け入れに よって一次産業者の生活を支えるしか方法はないと思います。 これからの催し案内 わ け 菊地洋一さんのお話を聞く会『原発をつくった私が原発に反対する理由」 ■10 月3日(月)於市立亀岡会館(亀岡駅徒歩 7 分)18 時半開場 19 時開演 会場費 500 円 (お問い合わせは 0771-24-6551 村山、当日会館 0771-23-1134) ■10 月4日(火) 於里山ねっとあやべ(綾部市鍛冶屋町茅倉9) 会場費カンパ制 (お問い合わせ 090-7368-8798 出口、会場 0773-47-0040) 9 <京 都> ●関電に原発停止を求める11日行動 日時:毎月 11 日 15 時から(14 時 46 分現地集合) 雨天決行 場所:関西電力京都支店前 ●講演会「若狭の原発と私たちの未来」 日時:10 月2日(日) 13 時 30 分開場、14 時開演 場所:みやづ歴史の館 大会議室 入場無料 託児(要予約)手話あり 講師:アイリーン・美緒子・スミス 連絡先:0772-46-5048 吉田さんまで ●京都府防災計画について考える会 「地域防災を見直す専門家会議」の一員である三澤毅さん(京大原子炉実験所)を囲んで、京都府の防災 計画について意見交換会(20 名に限定した予約制 参加ご希望の方は [email protected] 小坂さんまで) 日時: 10 月8日(土) 14 時~ 17 時 場所: 京都市東山いきいき市民活動センター。 ●(仮題)「原発の根本問題としての被爆労働~原発労働者 38 年間の取材より~」 日時:10 月9日(日)13 時 45 分~(開場 13 時 30 分) 場所:ひと・まち交流館京都代4・第5会議室 講師:樋口健二 スライド&トーク 参加費 1,000 円 学生 500 円 問い合わせ:090-2359-9278 松本さんまで ほうり ●エコリレー亀岡「 祝 の島」上映会 日時:10 月9日(日)13 時~17 時 場所:亀岡市市民ホール 講師:中島哲演さん、石田紀朗さん ●内部被爆ってな~に?~食べもの選びを考えよう~ 費用: 500 円(資料代として) 日時: 10 月 11 日(火)10 時 ~ 11 時 守田さんのお話 11 時 ~ 12 時 みんなでフリートーク 場所: ガレリア亀岡2階研修室にて ※託児の必要な方はガレリア託児室(無料)に直接お問い合わせください ●シンポジウム 「脱原発―どんな社会を目指すのか」 日時:10 月 15 日(土)13 時 30 分~ 場所:ひと・まち交流館 提起:ドイツ・緑の党ベーベル・へーン副代表 パネラー:宮台真司、崎山正毅 資料代 1,000 円 ●第5回変えよう!日本と世界 反戦・反貧困・反差別共同行動 in 京都 「脱原発―どんな社会を目指すのか」 日時:10 月 16 日(日) 場所:円山音楽堂 入場無料 講演:鎌田 慧 特別挨拶:瀬戸内寂聴、ドイツ緑の党 090-5882-2111 田川さんまで ●京都反原発めだかの学校『福島・若狭』連続講座 原発震災の「ゴミ」を考える 参加費各 500 円 講師:大野 弘(元神戸大学工学部教員」 (連絡先:075-465-2451 佐伯) 10 月 18 日(火)(第2回) 広がる放射能・汚染と廃棄物の行方 11 月 22 日(火)(第3回) 放射性廃棄物を子や孫にどう残すのか いずれも 19 時から 21 時 ハートピア京都にて 地下鉄「烏丸丸太町」下車 10 ●「副島の未来へ 2011~シンポジウム』DVD上映会 日時:10 月 22 日(土)18 時~ 場所:みやづ歴史の館 連絡先:090-6234-1808 中嶌さんまで <大 阪> ●辻元清美の永田町航海記 ~自然エネルギーが日本を変える~ 日時:2011 年 10 月 15 日(土) 19 時~20 時 30 分 入場無料(要予約) ・保育あり(要予約) 会場:高槻市立生涯学習センター2F 多目的ホール(高槻市役所新館) ゲスト:飯田哲也さん(環境エネルギー政策研究所所長) 予約 072-686-2395 つじもとネット ●さよなら原発 関西のつどい 丹波の会も賛同しました 日時:10 月 16 日(日) 場所:エル・おおさか大ホール 第1部 「もんじゅ」を廃炉に 上映「明かされた真実」 講演 小林圭二元京大原子炉講師 第2部 脱原発へ 上映「サクリファイス」 講演 広河隆一(要請中) トーク 山本太郎(要請中)、藤波 心 アピール 服部良一、中嶌哲演 16 時から デモ(関電コース) (連絡先:072-843-1904 ストップ・ザ・もんじゆ) 「 <兵 庫> ●さようなら原発 1000 万人集会 in 関西 定員 1,200 名 日時:10 月2日(日)14 時から 16 時 30 分 前売り 1,000 円 当日 1,200 円 高校生以下無料 場所:いたみホール(阪急伊丹駅近く) 講師:落合惠子、村田三郎 報告:服部良一(社民党脱原発自然エネルギー推進PT議長) ●~本当のことが知りたい~福島第一原発事故と放射線被爆 日時:10 月 23 日(日)10:00~12:30 場所:西宮男女共同参画センター(阪急西宮北口から南へ 100m プレラにしのみや 4 階 Tel 0798-64-9495) 主催:3月行動をよびかける女たち・ひょうご(定員 30 名 参加費無料) ●朗読と講演 “希望の未来と地球を子どもたちに” -自然エネルギーで人と地球にやさしい社会を!- 日時:10 月 23 日(日)13 時 30 分~15 時 30 分 場所:西宮男女共同参画センター 主催:新日本婦人の会西宮支部 女性と人権部(定員 45 名 参加費無料) 問い合わせは 0798-712-3920 まで <滋 賀> ●福島第1原発事故の真実 日時:10 月9日(日)13 時 30 分~15 時 30 分 参加費 300 円 要事前申し込み 場所:大津市民会館大ホール 講師:小出裕章 ●さいなら原発・びわこ集会「フクシマから広がる放射能汚染 関西の水がめ琵琶湖が危ない」 日時:10 月 10 日(月・祝) 場所:大津市民会館大ホール (駐車場はありません) 講師:広瀬 隆 協力券 500 円 11 9・19さようなら原発 東京5万人行動に6万人参加 明治公園が立錐の余地もないほどいっぱいになり、道路や駅にも人が溢れ、全部のデモ隊が公園を出るのに 3 時間ぐ らいかかりました。14 時過ぎに出発でしたが、最後尾は 18 時半になっても解散地点に着かないほどでした。 東京の新聞では1面に写真入りで掲載されましたが、京都の朝日新聞では7面に写真なし、文字のみの取り扱い。 マスコミの脱原発に対する姿勢を考えさせられます。(バイバイ原発 山田さん) 9・19 さようなら原発5万人集会 「ハイロアクション福島」 ・武藤類子さんのスピーチ 皆さん今日は。福島から参りました。今日は、福島県内から、また避難先から何台ものバスを連ねて、た くさんの仲間と一緒に参りました。初めて集会やデモに参加する人もたくさんいます。 福島で起きた原発事故の悲しみを伝えよう、私たちこそが原発いらないの声をあげようと、声をかけ合い さそい合ってこの集会にやってきました。 はじめに申し上げたい事があります。 3.11からの大変な毎日を、命を守るためにあらゆる事に取り組んできた皆さん一人ひとりを、深く尊 敬いたします。それから、福島県民に温かい手を差し伸べ、つながり、様々な支援をしてくださった方々に お礼を申し上げます。ありがとうございます。 そして、この事故によって、大きな荷物を背負わせることになってしまった子どもたち、若い人々に、こ のような現実を作ってしまった世代として、心からあやまりたいと思います。本当にごめんなさい。 皆さん、福島はとても美しいところです。東に紺碧の太平洋を臨む浜通り。桃・梨・りんごと、くだもの の宝庫中通り。猪苗代湖と磐梯山のまわりには黄金色の稲穂が垂れる会津平野。そのむこうを深い山々がふ 12 ちどっています。山は青く、水は清らかな私たちのふるさとです。 3.11・原発事故を境に、その風景に、目には見えない放射能が降りそそぎ、私たちはヒバクシャとな りました。 大混乱の中で、私たちには様々なことが起こりました。 すばやく張りめぐらされた安全キャンペーンと不安のはざまで、引き裂かれていく人と人とのつながり。 地域で、職場で、学校で、家庭の中で、どれだけの人々が悩み悲しんだことでしょう。 毎日、毎日、否応 無くせまられる決断。 逃げる、逃げない?食べる、食べない?洗濯物を外に干す、干さない?子どもにマスクをさせる、させな い?畑をたがやす、たがやさない?なにかに物申す、だまる?様々な苦渋の選択がありました。 そして、今。半年という月日の中で、次第に鮮明になってきたことは、 ・真実は隠されるのだ ・国は国民を守らないのだ ・事故はいまだに終わらないのだ ・福島県民は核の実験材料にされるのだ ・ばくだいな放射性のゴミは残るのだ ・大きな犠牲の上になお、原発を推進しようとする勢力があるのだ ・私たちは棄てられたのだ 私たちは疲れとやりきれない悲しみに深いため息をつきます。でも口をついて出てくる言葉は、 「私たち をばかにするな」 「私たちの命を奪うな」です。福島県民は今、怒りと悲しみの中から静かに立ち上がって います。 ・子どもたちを守ろうと、母親が父親が、おばあちゃんがおじいちゃんが… ・自分たちの未来を奪われまいと若い世代が… ・大量の被曝にさらされながら、事故処理にたずさわる原発従事者を助けようと、労働者たちが… ・土を汚された絶望の中から農民たちが… ・放射能によるあらたな差別と分断を生むまいと、障がいを持った人々が… ・ひとりひとりの市民が… 国と東電の責任を問い続けています。そして、原発はもういらないと声をあげています。 私たちは今、 静かに怒りを燃やす東北の鬼です。 私たち福島県民は、故郷を離れる者も、福島の地にとどまり生きる者も、苦悩と責任と希望を分かち合い、 支えあって生きていこうと思っています。私たちとつながってください。私たちが起こしているアクション に注目してください。 政府交渉、疎開裁判、避難、保養、除染、測定、原発・放射能についての学び。そして、どこにでも出 かけ、福島を語ります。今日は遠くニューヨークでスピーチをしている仲間もいます。思いつく限りのあら ゆることに取り組んでいます。私たちを助けてください。どうか福島を忘れないでください。 もうひとつ、お話したいことがあります。 それは私たち自身の生き方・暮らし方です。 私たちは、なにげなく差し込むコンセントのむこう側の 世界を、想像しなければなりません。便利さや発展が、差別と犠牲の上に成り立っている事に思いをはせな ければなりません。原発はその向こうにあるのです。 人類は、地球に生きるただ一種類の生き物にすぎません。自らの種族の未来を奪う生き物がほかにいるで しょうか。私はこの地球という美しい星と調和したまっとうな生き物として生きたいです。ささやかでも、 エネルギーを大事に使い、工夫に満ちた、豊かで創造的な暮らしを紡いでいきたいです。 どうしたら原発と対極にある新しい世界を作っていけるのか。誰にも明確な答えはわかりません。できう ることは、誰かが決めた事に従うのではなく、ひとりひとりが、本当に本当に本気で、自分の頭で考え、確 13 かに目を見開き、自分ができることを決断し、行動することだと思うのです。ひとりひとりにその力がある ことを思いだしましょう。 私たちは誰でも変わる勇気を持っています。奪われてきた自信を取り戻しましょう。 そして、つながる こと。原発をなお進めようとする力が、垂直にそびえる壁ならば、限りなく横にひろがり、つながり続けて いくことが、私たちの力です。 たったいま、隣にいる人と、そっと手をつないでみてください。見つめあい、互いのつらさを聞きあいま しょう。怒りと涙を許しあいましょう。今つないでいるその手のぬくもりを、日本中に、世界中に広げてい きましょう。私たち一人ひとりの、背負っていかなくてはならない荷物が途方もなく重く、道のりがどんな に過酷であっても、目をそらさずに支えあい、軽やかにほがらかに生き延びていきましょう。 以下、その他の登壇者の発言要旨から。 鎌田 慧さん(呼びかけ人)━━━━━━━━━━━ 全国から集まってくださった皆さん、集まれなかった皆さん、全ての皆さん。私たちは、今日、ここに5 万人集会を成功させることができました。… 今日の集会は、これまでの集会の一つの結節点です。そして、 これから始まる集会の出発点でもあります。 1000 万人署名も始まったばかりです。きょう現在で 100 万人は突破しましたが、あと 900 万人集めなけ ればなりません。皆さん、必死の思いで集めましょう。そして脱原発 1000 万の声を突き付けましょう。 野田首相はこれから国連に行って、原発は安全性を高めて再開していくと演説すると発表しています。し かし安全性と信頼性は既に破たんしています。それでもなおかつ再開するというのは、人民に対する敵対で あります。いま日本の8割近い人たちは、「原発はいやだ」、「原発はやめてくれ」、「原発のない社会に 生きたい」と言っています。その声を無視して政治ができるわけはありません。 これまでに、どれくらいの被ばく者が発生しているのか。どのくらいの被ばく労働者が発生しているのか。 それはこれから分かります。その恐ろしい結果を私たちは認めなくてはいけません。その救済を少しでも始 めていかなければなりません。今日の集会を力強く行うことによって救済運動も進めていきたいと思います。 原発から脱する脱原発運動は文化革命です。意識を変えていく運動でもあります。皆さん、核に依存して 生きることは人類は絶対にできません。核と人類は絶対に共存できないのです。それは、広島・長崎、そし て今回の福島の事故でも証明されています。どうしてこれ以上の犠牲者を作ることができるでしょうか。 私たちは、原発に「さようなら」を言います。この「さようなら」は、「再見」、「オルボワ―ル」、「ま た会う日まで」の「さようなら」ではありません。「もう絶対合わない」、「会いたくない」、「アデュー」 というのが原発に対する、私たちのメッセージです。 もう原発のある社会はいらない、そして子どもたちに平和な幸せな社会を残す、そのためにこそ、がんば っていこうではありませんか。 皆さん、1000 万人署名に協力して下さい。そして来年3月 24 日に日比 谷野外音楽堂で、集約集会を開きます。それまで皆さん、がんばってください。それまでの間にも、講演会 とか、音楽会とか、いろいろなことを考えています。皆さんからのアイディアも募集します。 皆さん、一 緒になって、がんばりましょう。 大江健三郎さん(呼びかけ人)━━━━━━━━━ 2つの文書を引いてお話します。第一は、私の先生の渡辺一夫さんの文書です。「『狂気』なしでは偉大 な事業はなしとげられない、と申す人々もおられます。それは、『うそ』だと思います。『狂気』によって なされた事業は、必ず荒廃と犠牲を伴います。真に偉大な事業は、『狂気』に捕らえられやすい人間である 14 ことを人一倍自覚した人間的な人間によって、地道になされるものです」。 この文書はいま、次のように読み直されうるでしょう。「原発の電気エネルギーなしでは、偉大な事業は 成し遂げられないと申す人々もおられます。それは『うそ』だと思います。原子力によるエネルギーは、必 ず荒廃と犠牲を伴います」。 私が引用します第2の文書は、新聞に載っていたものであります。原子力計画をやめていたイタリアが、 それを再開するかどうか国民投票を行いました。反対が9割を占めました。それに対して、日本の自民党の 幹事長が、こう語ったそうであります。「あれだけ大きな事故があったので、集団ヒステリー状態になるの は心情として分かる」。 偉そうなことを言うものです。もともとイタリアで原子力計画が一旦、停止した のは、25年前のことです。チェルノブイリ事故がきっかけでした。それから長く考え続けられた上で再開 するかどうかを、国民投票で決めることになったのです。その段階で、福島の事故が起こったのです。 いまの自民党幹事長の談話の締めくくりはこうです。 「反原発というのは簡単だが、生活をどうするの かということに立ち返った時、国民投票で9割が原発反対だから、やめましょうという簡単な問題ではない」 と幹事長は言ったのです。 原発の事故が、簡単な問題であるはずはありません。福島の放射性物質で汚染された広大な面積の土地を、 どのように剥ぎとるか、どう始末するのか、既に内部被ばくしている大きい数の子どもたちの健康をどう管 理するのか。 今はっきりしていることは、こうです。イタリアではもう決して、人間の命が原発によって 奪われることはない。しかし私たち日本人は、これからもさらに原発の事故を恐れなければならないという ことです。私たちは、それに抵抗する意思を持っている。その意思を、想像力を持たない政党の幹部や、経 団連の実力者たちに思い知らせる必要があります。 そのために、私たちに何ができるのか。私たちには、 この民主主義の集会、市民のデモしかないのであります。しっかりやりましょう。 内橋克人さん(呼びかけ人)━━━━━━━━━━━ 福島はもとより、下北半島の端から、日本中から、また世界から、たくさんの人が集まってくださいまし た。ありがとうございます。 一つだけ、注意しなければならないことがございます。それは、原発安全神話の新版、改訂版が台頭しつ つあるということです。つまり技術が進み、発展すれば、安全な原発は可能である、こうした安全神話の改 定版が台頭しつつあります。 例えば、地下深く原発を埋め込む、洞窟の中で原子力発電を続ける、こうし た企み、こうした計画が進んでいるということです。地下・洞窟・穴の中に作ってまで、なおかつ原発を持 ち続けたいという意図の後ろに、何があるのでしょうか。それは、私たちの国が、核武装が可能な潜在力を 持ち続けようという政治的意図だと思います。 合意なき国策が、ここまで進んできました。私たちは、幾度も幾度も、打ちひしがれた経験を生かさなけ ればなりません。原発エネルギーではなくて、命のエネルギーが輝く、そういう国にしようではありません か。 きょう、その一歩が踏み出されます。世界が変わると思います。 「さようなら原発」、「こんにちは命輝く国」。その第一歩を、皆さんとともに、歩き始めたい。私は喜 びとともに、お話をさせていただきました。本当にありがとうございました。 落合恵子さん(呼びかけ人)━━━━━━━━ こんにちは。いっぱい声を出してくださいね。あなたに会えて本当に良かったです。会えたきっかけを考 15 えると、腹立たしくて、腹立たしくてしかたありません。この腹立たしさを新しい力に変えて、明日を変え ていきたいと思います。 私たちの世代は、ビートルズの歌を歌って育ちました。そのビートルズの歌に、「イマジン」という歌が あります。「想像してごらん」から始まるあの歌です。 想像してください。子どもは、どの国の、どの社 会に生まれるか、選ぶことはできないのです。そして生まれてきた国に、原発があって、暴走が起こったの が、いまの私たちの社会です。 想像してください。福島のそれぞれの子どもたちのいまを。そして、この 国のそれぞれの子どもたちのいまを。 想像してください。スリーマイル島、チェルノブイリ、そして福島。 あの原発大国のフランスでも、つい先日、核施設の事故がありました。しかしほとんどの情報を手に入れ られない現実の中に、私たちは生きています。 今度はどこで、次は誰が犠牲になるのか、そのストレスを 絶え間なく抱いて生きていくのは、もう嫌だ! 私たちはそれぞれ、叫んでいきたいと思います。 放射性廃棄物の処理能力を持たない人間が、原発を持つ事の罪深さを、私たちは叫んでいきましょう。そ れは命への、それぞれの自分を生きていこうという人への国家の犯罪なのです。容易に核兵器に変わり得る ものを持つ事は、恒久の平和を約束した憲法を持つ国に生きる私たちは、決して許容してはいけないのです。 想像してください。まだ平仮名しか知らない小さな子どもが、夜中に突然起きて、「放射能こないで」っ て泣き叫ぶような社会を、これ以上続けさせてはいけないはずです。 私たちは、この犯罪に加担しないと、ここでもう一度、自分と約束しましょう。 原発という呪詛から自 由になること、もちろん、反戦・反核・反差別は、全部一つの根っこです。命、ここから始まるのです。 世界から、原発と核が消える私たちのゴールに向かって、歩きましょう。暴力に対して、私たちは非暴力 を貫きます。けれども諦めません。慣れません。忘れません。歩き続けます。この一つのウオークを、けが 人ゼロ、熱中症ゼロ、もちろん逮捕者ゼロで、歩きぬきましょう。お願いします。 澤地久枝さん(呼びかけ人)━━━━━━━━━━━ 昭和の時代には、15 年に及ぶ戦争の日々があり、沖縄戦と広島・長崎への原爆投下の果てに、敗戦をむ かえました。人類は、日本という実験場で、初めて原爆を体験したのです。日本は実験場だったと思った方 がいいと、私は思います。その日本に、54 基もの原発ができ、福島の事故から半年以上が経っても収束の 手立てがないことは、原発の本質と、歴史の痛烈な啓示を示してはいないでしょうか。この国は、原発など を持ってはいけない国だったはずです。 核が暴走を始めてしまったら、人類はその暴走を止めたり、コントロールしたりするノウハウを、まだ持 っていないのです。そういう危険なものは、地球には必要が無いと思います。日本だけでは済みません。放 射能は、海を越え国境を越えて広がっていきます。これは、防ぎようがないのです。 原発を含む日本の電力会社は、過去何十年も抜群の大スポンサーでした。どこに対するスポンサーであ ったかは、あえて言いません。皆さんはよく、ご存知だと思います。何百億円という現金が、原発の安全性 PR と推進のために使われました。そしてその毒は、広がったのです。 事故の直後から、原発や東京電力批判を差し控え、原発擁護の言説が大手を振ってまかり通っています。 特にテレビを見てください。ひどいものだと思います。 最近、東京電力が役所に提出した報告書は、本文 のほとんどが黒線で消されていました。なんと無責任で傲慢な姿勢なのでしょうか。こうした実にレベルの 低い、責任を問わない、非科学的な人々に、私たちの命が握られてきたと思うと本当に寒気がします。 事故直後に、年間被曝許容量の数字を大きく変えた政府発表は、以後の発表に深い不信を抱く原因となっ たのです。 その限度量さえ超えて、事故現場で働く作業員の生命は、誰が補償するのでしょうか。多くは、 16 下請けの労働者なのです。東北はいつも、いつも、棄民の対象となってきました。割りを食ってきたひどい 歴史を背負っているのです。 わが子の健康を案じ、住むべき場所、食べさせるものに悩んでいる母親たちが、いっぱいいます。事実を 知りたいと、彼女たちはみな、望んでいます。知らなくては、対応のしようがないのです。 原発が無くなれば電気が不足し、日本経済は成り立たない。雇用が減り、失業率は増え、貧しい二流、三 流の国になる、展望を失った暗い社会が訪れると、威嚇交じりの原発擁護が、大っぴらに語られるようにな りました。 しかし就職難、不景気、委縮しがちな世相は、原発事故以前から慢性症状として、あったので はありませんか。いまここで、全てを原発に帰納して、「だから原発が必要だ」という考え方は、どこかで すり替えが行われています。ウソがあります。 私たちは、政治不在の社会を変えようとして、政権交代を実現させました。…しかし結果は、結末は私た ちに返ってきます。…道を見出すべく残されているのは、自覚し考える個の確立と、個と個の連携、その広 がり、つまりは市民運動ではないでしょうか。 今日の集会の盛況と 1000 万市民の原発さようならの署名 は、私たちが求める新しい国作り、世直しに、道を開くと思います。私はそこに希望をつなぎます。 同時に、今回の原発事故の原因と経過の真相究明を徹底させたい。政府と東電の秘密主義は、原発事故に 限らない、この国の悪しき体質を反映しているからです。 今日お出でになっている人たち、特に女性たちに語りたいと思います。きょうまで一人の戦死者も出さな かった戦後は、二度と戦争はさせないと決心した、戦争を体験した、日本の女たちの力だと思います。地球 と命を守り、平穏な未来を確保するべく、命を生み育む女性たちが、役割を果たす時はいまです。 血縁を問わず、国境を越えて、命を守る闘いには、夫・恋人・友人たちも、闘いの同志に連なるでしょう。 その周りには、私のような高齢の思いを同じくする人間がいることを確かめあって進んでいきましょう。 「老 若同盟」と、亡くなられた加藤周一さんは言われました。老若男女を問わぬ、人間の砦を築いていきましょ う。ここで私たちは負けることはできないのです。皆で一緒に、力を合わせていきたいと思います。 きょ うは本当に、ありがとうございました。 フーベルト・ヴァイガーさん(海外ゲスト・FoEドイツ代表)━━━━━━━━━━━ 親愛なる皆さん。福島事故から半年後の記念するべき集会で話ができることを、光栄に思います。 このような計り知れない影響を与える原子力事故が日本で起こったことに、ドイツの私たちも大変な衝撃 を受けています。 何十年間も反原発で闘ってきた何百万ものドイツの市民から、皆さんへの連帯のあいさ つをお伝えしたいと思います。 福島の事故は世界を変えました。この原発事故は、原子力発電が、どんな国においても、またどんなシス テムにおいても、私たち人間に、そして環境に、計り知れない影響を与えるものであり、制御ができないも のであることを明らかにしました。この事故は同時に、政府も企業も、このような計り知れない影響には、 なすすべもないことを明らかにしました。 チェルノブイリ事故から 25 年、私たちドイツ人も、またヨーロッパの人々も知っています。政府そして 原子力産業が、何万人もの死者を前にしても、なお事故の死者を小さく見せよう、隠そうとしていることを、 そしていまもそれが続いていることを、です。 福島の事故は、ドイツやイタリアなどのヨーロッパの国々に変化をもたらしました。ドイツでは事故の後 に今日のこの場所のような大きなデモが起こり、ついに政府は8基の原子力発電所を停止し、他の発電所に ついても 2022 年までに停止することを決定しました。 17 すなわち 2022 年には、最大の産業国の一つが、脱原発を実現するのです。 脱原発は、もはや、「でき るのか」、「できないのか」の話ではありません。政治的に、「やるのか」、「やらないのか」の話なので す。電力会社の解体や、再生可能エネルギーの拡大によって、それは可能なのです。 いま私たちは、民主主義の下で、脱原発を声高く訴えていく時なのです。 半年前にこの国で起こったこ とは、日本でも他のどこでも、二度とくり返されてはなりません。そのために一緒に闘っていきましょう。 また一緒に闘わなければ、電力会社の連合に勝つことはできないのです。 脱原発、核兵器のない、原子力発電のない未来をともに実現しましょう。 ありがとうございました。 集会に寄せられたメッセージから ダニエル・コーン= ベンディット(欧州議会緑の党連合・共同代表)━━━━━━━━━━━ スリーマイル・アイ ランド、チェルノブイリ、フクシマ。これら3つのもっとも重大な事故は、原発は 危険なしに済ますことができないことを証明しています。…そして、一つのことが確認できます。原子力が あるところでは、民主主義は消去されるということです。 フクシマは、したがって、反原発の闘いの決定的なターニングポイントなのです。というのも、この転換 点は根源的な問いを発しています。 要するに、我々はまだ 我々の指導者とその政府の欲望に耐えねばなら ないのか、という問いです。そしてその指導者や政府は、盲目的に原子力エネルギーの開発の中に身を投じ ているのです。 原子力のオルタナティヴは存在します。すなわち、再生可能エネルギーの開発であり、エネルギー効率な どへの投資です。それほど、これらのオルタナティヴが、脱原発への障害は技術的次元のものではなく、政 治的次元のものであることを示しています。以前は、一握りの軽率な者たちの夢に過ぎないと非難されてい ましたが、脱原発は実現可能な選択肢となったのです。たとえばドイツ、スイス、イタリアのような国々が おこなった選択です。ならば、日本にそれができないわけはありません。(訳:コリン・コバヤシ) 「さよなら原発 1000 万人アクション 脱原発・持続可能で平和な社会を目指して」 ―――→ 1000 万人署名を京都で加速しましょう 京都でも 20 万人の署名獲得を目指して、さよなら原発 1000 万人署名・京都の会が発足しました。 丹波の会もこれに賛同して取り組みます。毎月月末を締め切りとして提出していきますので、集めて いただいた署名はお手数ながら事務局までお送りください。京都の会でっ湯薬師集約し、一括して東京 の事務局に送ります。 既に、様々な署名活動にご尽力頂いた皆様へのお願いです。バイバイ原発では、すべての脱原発署名 に優劣をつけることなく賛同し、協力していくことを申し合わせていますが、なかでも 1000 万人署名 は脱原発の声を一点に集中する上で要となる署名です。どうか一人でも多くの友人・知人に声をお掛け下 さい。 ■「若狭の原発群の停止、廃炉への要望書」 舞鶴ピースプロジェクトの呼びかけによる要望書は、9月末をめどに提出されます。締め切りが9月 11 日とされていましたが、提出まで時間があるため9月末まで引き続き署名を集めます。ご協力ください。 18 と 考 え て い ま す 。 『毎日新聞』 (9 月 14 日)に登場した丹波の会賛同人のお二人 ざ ま な 人 の と こ ろ へ 、 D V D を 携 え て 「 原 発 問 題 の 出 前 」 が で き る よ う な 形 を 整 え た い 丹 波 の 会 は 今 後 、 助 護 の た め 家 を 空 け ら れ な い 人 、 講 演 会 ま で 足 を 運 べ な い 人 、 さ ま ロ ジ ェ ク ト は 、 そ の た め に 必 要 な 情 報 の 提 供 を D V D の 上 映 と い う 形 に し ま し た 。 宮 津 の 町 で 暮 ら す 2 0 代 の 中 嶌 は る か さ ん 、 西 谷 絵 里 さ ん た ち が 発 足 さ せ た ミ ツ バ チ プ 私 た ち は 、 家 庭 や 地 域 で 原 発 を 身 近 に 語 り 合 え る こ と が 大 切 だ と 考 え て い ま す 。 宮 津 ・ ミ ツ バ チ プ ロ ジ ェ ク ト の 活 動 紹 介 ………………………………………………………………………………………………………………… ●7月号、8月号、同別冊と試行(私行)してきた『丹波の会通信』は、世話人有志による編集会 議を経て発行する『会誌』へとようやく形を整えました。 この編集会議は常にすべての賛同人に開かれています。原則として毎月第 1 週の木曜夜に 開きます。参加していただける方は事務局までご連絡ください。 ●編集会議の後、 さらに 9・19 東京行動の記事など様々な情報を追加したため、頁数が増えました。 今後は、PC環境をお持ちの方へは適宜発信し、郵送の方へはまとめて月1回発送とすることも考 えたいと思います。 ●タイトルに用いた丹波の会の横断幕は、賛同人の西野千保子さんによる原画です。乳牛が家 畜を、猫が愛玩動物を、イノシシが野生動物を代表しています。今私たちが守るべきは、子どもた ちであり、すべてのいのちであることを、表現していただきました。 ●同質性依存、同調圧力の強いこの社会で、脱原発を訴えることも、脱原発を支持することにも困 難が伴います。原発無き後の新しい社会を構想しつつ、肩を並べて頑張る同じ賛同人の活動や声を 紙面に反映し、元気をわかちあいたいと思います。ぜひ皆様の活動や思いをお寄せ下さい。 (こ) ≪お願い≫ ① 毎月1回、PC 環境にある方にはメールで、それ以外の方には郵送で通信をお届けします。郵送している方のうち、メールアド レスをお持ちの場合は、郵送料節減のため、[email protected] あてにメールをお送りください。 ② 通信への投稿をお待ちしています。また、引き続き、丹波の会への賛同を呼び掛けています。ご協力ください。 19 丹 波 か ら 脱 原 発 の 道 を 原発なしで暮らしたい 丹波の会 2011 年3月 11 日午後、東日本を襲った巨大地震と大津波に伴って、福島第一原発 4 基が史上最大 級の事故を起こしました。そして 2 カ月近く経った今も、収束の見通しが立たないまま空と大地と 海を放射性物質で汚染し続けています。多くの人々が故郷を追われ、残された家畜は餓死し、ペット は無人の街をさまよっています。 このような『原発震災』の発生を予測できた事はさまざまな証言から明らかで、御用学者や電力 会社経営陣、官僚が一体となって安全を軽視し、いかに私たちの命を軽んじてきたかを知らされる こととなりました。 15 基が密集する若狭の原発群は、関西の水がめである琵琶湖から 30 キロ、私たち丹波の地から は 10~60 キロの近さにあり、静岡の浜岡原発と並んでもっとも危険な原発だといわれてきました。 40 年の設計寿命を終えた老朽原発、MOX 燃料(猛毒のプルトニウム使用)を装荷した原発、揺れに 弱く、冷却材に使われているナトリウムが漏れて水や空気に触れると爆発する高速増殖炉もんじゅ などが林立しています。そして下には活断層が走り、津波は事実上想定されていないのです。 若狭で原発事故が起これば、私たちも故郷を追われ、生活の基盤を失い、その日の飲み物や食べ 物にも窮することになります。しかも安全な避難先など事実上ありません。若狭の原発群に隣り合 って、あるいはその隣接地域に暮らす私たちは、まぎれもなく当事者です。若狭で原発事故を起こ させないことは、私たちの安全だけでなく、東日本の人たちへの責務であり、日本発の全地球汚染 をこれ以上拡大させないという世界への義務でもあります。 私たちは、福島原発で起きたこと、今起きていることの真実を知るだけでなく、私たちの背後に ある若狭原発の現実を知りたいと思います。現状でも火力、水力だけでわが国のエネルギーをまか なえたことはデータが示しています。私たちは、圧倒的な原発推進のコマーシャルや誤った情報に 操作されてきたのではないか、そして目先の利便性だけで危険な原発を受け入れてきたのではない かと自らに問いつつ、子どもたち孫たちに誇りを持って引き継げる安全な社会を目指したいと考え ます。若狭の原発群と背中合わせの丹波の地から、危険な原発への依存に代わる自然エネルギーの 開発を求め、原発の危険性や限界、多様な自然エネルギーについて、正確な情報に基づいて学ぶ場 を持ち、全国の同じ思いの人たちと力を合わせ、世界的な脱原発の流れに呼応して、ともに歩んで ゆきましょう。 2011 年5月5日 〒622-0031 南丹市園部町船岡藁無 8-2 児玉方 ☏0771‐63‐2308 携帯 090‐3862‐2468 FAX 0771-86-8432 Email:[email protected] 「丹波から脱原発の道を」の主旨に賛同します お名前 〒 ご住所 E-mail 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