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平成26年 9月号 - 鳥取県学校給食会

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平成26年 9月号 - 鳥取県学校給食会
9月号(No.155)
鳥取県
(公財)鳥取県学校給食会
学校給食会だより
鳥取市安長字前内387-1
(TEL)0857-23-7084
平成 26 年 10 月 2 日 文責:谷川香寿代 (FAX)0857-27-8040
E-mail:[email protected]
HPアドレス:http://www.togk.or.jp
食と健康の伝言板
NO.66
「学校給食を効果的に活用した食育の推進」
鳥取県教育委員会事務局体育保健課長
藤田
博司
氏
昨年だったでしょうか。NHK の朝の連続ドラマで「ごちそうさん」を放送していた。おもしろくて、毎回
欠かさず見ていた。このドラマのテーマのひとつに食があった。食をとおした人の成長、人と人、家族のつ
ながりや絆、地域のつながりなどが描かれており、食の持つ力、素晴らしさ、重要性を考えさせられた。同
時に、学校における食育の必要性も強く考えさせられた。
近年、食生活を取り巻く社会環境の変化に伴い、子どもたちの偏った栄養摂取、不規則な食事などの食生
活の乱れや肥満傾向、痩身傾向、生活習慣病の増加などの食と関連する健康問題が課題となっている。また、
孤食、個食、固食、小食、粉食、濃食などの食に関する課題も顕在化しており、子どもたちへの更なる食育
の推進が求められている。
学校における食育の推進には様々な方法が考えられるが、効果的な方法のひとつに、学校給食をに活用し
た食育の推進がある。
学校給食の目標は、適切な栄養摂取による健康の保持増進、健全な食生活を営む判断力を培う及び望まし
い食習慣を養う、明るい社交性及び協同の精神を養う、生命及び自然を尊重する精神並びに環境保全に寄与
する態度を養う、勤労を重んじる態度を養う、伝統的な食文化について理解を深める、食料の生産、流通及
び消費について正しい理解に導くこととされている。
この学校給食を教育活動全体と計画的・継続的に連動させることにより、より効果的に食育を推進するこ
とができる。教科や総合的な学習の時間等で得た知識を給食の時間において実際に確認したり、深めたりす
ることができる。また、意図的・計画的に教科等で使用する教材を食材として給食の献立で使用することで、
学習内容をより身近にとらえることができる。更に、継続的に指導する場である給食の時間においては、準
備、会食、後片付けなどの実践活動を通して、正しい食事のマナーや望ましい食習慣を身に付けるとともに、
責任感・連帯感・感謝の気持ちなどを養い、好ましい人間関係を構築することなどもできる。その他、保護
者や地域を巻き込んだ取組、個別指導や助言、県産品や郷土食等を活用した取組など、様々な活動で学校給
食を効果的に活用し、食育を推進することができる。
これらの指導や取組等は、既に各学校等の実態に応じ、工夫しながら実践されているものであると思うが、
改めて、学校給食を基軸に据え、栄養教諭や学校栄養職員等を中心に学校全体で計画的・継続的に食に関す
る指導を展開しているか評価することも必要であると考える。そして、評価に基づき改善を図り、スパイラ
ル的に子どもたちの食生活の改善や健康の保持増進が確実に図られていく必要があると考える。また、取組
や成果を積極的に保護者や地域に発信していくことも必要であると考える。
学校等によるこうした取組等により、学校給食という食をとおして子どもたちの食生活の改善や心身の成
長及び、子どもと子ども、子どもと家族、子どもと地域のつながりができることを期待したい。
県教育委員会としては、こうした取組にできる限りの支援を行っていきたいと考えている。学校や調理場
等の食育の推進に関する忌憚のない御意見や御要望等があればお聞かせいただきたい。
県内の学校、調理場、教育委員会、関係団体等が、子どもたちの健やかな成長を図る目的で今まで以上に
連携し、学校給食を効果的に活用するなどの食育の推進を一層活発に展開できればと考える。
【八頭町学校給食共同調理場】
この日の給食は、県の特産品で
あるらっきょうや長いもの他、
10 年には 9 月 12 日は「とっとり県民の日」として制定され 米・玉ねぎ・きゅうり、豆腐など
ました。今年の県民の日には、特色ある献立や様々な取り組
八頭町産の食材がふんだんに活 玄米ご飯・牛乳・砂丘ら
みが行われていましたのでご紹介します。
っきょうのピリ辛そぼ
用された献立でした。
「砂丘らっ ろ・トトリスープ・長い
【国府学校給食センター】
もサラダ・梨ゼリー
きょうのピリ辛そぼろ」には、
徳尾学校栄養職員が国府東小学校
らっきょう、玉ねぎ、にんじんなどの野菜が多く入っ
4年生に指導されたテーマは「給食
ていましたが、子どもたちは残すことなく美味しそう
を通してふるさとの良さを再発見し
に食べていました。上田学校栄養職員は、私たちが住
よう」です。「今日は何の日でしょ
む鳥取県には豊富な食材があり、食を通して鳥取の特
う?」の質問で始まり、献立に活用
徴や良さを知り、PRできるよう
されている鳥取の食材について説明されました。特に生産開
になってほしいと郡家西小学校
始100周年の「らっきょう」にスポ
の子どもたちに伝えられました。
ットがあたると、児童たちは興味深く
(本会職員取材)
真剣に聞いている様子でした。
最後に、鳥取の自慢できる地元食材 【倉吉市立学校給食センター】
や変化に富んだ四季などからふるさ
日頃から、わたしたちの食生活
現在の鳥取県が誕生したのは明治 14 年 9 月 12 日。平成
と鳥取の良さをからだ全体で感じて
ほしいと児童に伝えられました。
(本会職員取材)
【羽合学校給食センター】
9 月 1 2 日 と っ と り 県民 の 日 に
は、地場産物を利用した「砂丘らっ
きょうのピリ辛そぼろ」が、鳥取県
内の小中学校で共通献立として学校
給食で提供されました。湯梨浜町立
羽合学校給食センターでは、長いも ご飯・牛乳・砂丘らっき
ょうのピリ辛そぼろ・長
ののり酢和え、あごちくわのすまし いもののり酢和え・あご
ちくわのすまし汁・二十
汁、二十世紀梨など、鳥取県の特産 世紀梨
品や、鳥取県産の食材を多く使った
献立を組み合わせ、自然豊かな鳥取県の気候や風土を知り、
自分たちの住む鳥取県の食材を舌で味わうことのできる献
立としました。
(池田和子先生)
の中で、主食であるお米を食べる
量が減っていることを感じてい
【米子市弓ヶ浜共同調理場】
今日の給食は、県内統一メニューの「砂丘らっきょうのピ
リ辛そぼろ」をはじめ、鳥取県の食の恵みが味わえる献立に
しました。児童たちは特に、味噌汁とピリ辛そぼろを積極的
におかわりし、ご飯と合わせてしっ
かり食べる様子が見られました。ピ
リ辛そぼろのおかげで、ご飯の残菜
がいつもより少なかったと連絡をく
ださった学校もあります。これから
も給食を通して、地域の良さ、鳥取
米飯・牛乳・長いもの味
県の良さを伝えていきたいと思い
噌汁・砂丘らっきょうの
ピリ辛そぼろ・甘酢和
ます。
(伊藤美和子先生)
日吉津村では、大豆と白ねぎ
の栽培が盛んです。そこで、日
吉津の大豆で作られた「こがね
豆腐」と地元野菜の「日吉津豆
古代米ごはん・牛乳・砂
腐のふるさと汁」をはじめ、砂 丘らっきょうのピリ辛そ
ぼろ・あごちくわのごま
丘らっきょう、あごちくわ、二 和え・日吉津豆腐のふる
十世紀梨等、鳥取をイメージし さと汁・二十世紀梨
た、郷土食たっぷりの献立としました。この日は、4
年生の子どもたちに、地産地消のよさを献立を通して
伝えました。昨年の大豆の収穫や豆腐づくりの見学な
どを思い出して、会話もはずみ、楽しく食べていまし
た。郷土のすばらしさを発見するよい機会になったよ
うでした。
(礒岩明子先生)
ご飯・牛乳・砂丘らっき
ょうのピリ辛そぼろ・万
葉みそ汁・きゅうりとわ
かめの酢の物・梨
え・二十世紀梨
ます。そこで、県民の日に、地
域でとれる食材に目を向けるこ
とはもちろん、その中でも特に、
黒米ごはん・牛乳・くら
すけ焼・砂丘らっきょう
のピリ辛そぼろ・いかだ
んごのスープ・梨ゼリー
お米の大切さを生徒たちに伝え
たいということが、指導内容を決
めるきっかけとなりました。
鳥取城を兵糧攻めした秀吉の
クイズから入り、茶碗一杯のお米
およそ 4,200 粒、一本の稲穂には 70 粒・・・と、稲を
見せながら話をすると、生徒たちから驚きの声が上が
りました。お米について少しでも理解が深まり、生徒
たちが、しっかり食べてくれることにつながればよい
と思います。
(鈴木貞子先生)
【日吉津小学校】
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