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資 料 - 大分市ホームページ

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資 料 - 大分市ホームページ
資 料
1.関連計画一覧表
部
施 策 名
関 連 計 画
第1章 第1節
地域福祉の推進
第2期大分市地域福祉計画
(地域あんしんささえあいプラン)
第1章 第2節
高齢者福祉の充実
大分市高齢者福祉計画及び
第5期大分市介護保険事業計画
(長寿いきいき安心プラン)
第1部
第1章 第5節
社会保障制度の充実
第3章 第2節
男女共同参画社会の実現
第5章
健全な消費生活の実現
153
高齢者の福祉に係る総合的な計画です。
高齢者が住み慣れた地域社会で、心身の健康を維持し、明るく安
心して生きがいのある生活を送れる社会の実現をめざしています。
第二期大分市障害者計画
大分市障害福祉計画
国の定める基本指針に則し、障害福祉サービス、相談支援及び
地域生活支援事業の提供体制を確保する計画です。
障がい者の自立と社会参加を基本とし、市町村を基本とする
仕組みへの統一と三障がいの制度の一元化の基本理念を踏まえ、
サービスの充実、地域移行、就労支援などに配慮し、数値目標を
設定しています。
大分市次世代育成支援行動計画
(新すこやか子育て応援プラン)
21世紀の大分の未来を担う子どもたちが、個性と人格を大切に
され、大きな夢をもちいきいきと育ちゆくまちづくりをめざした
計画です。 「子ども自身がすこやかに育っていける社会」「子育てに喜びや
楽しみをもち、安心して子どもを生み育てることができる社会」
を構築するため、具体的な七つの施策を定め推進することとして
います。
本市の国民健康保険事業における財政の健全化を図ることを目
的として策定された計画です。国保財政の累積赤字解消を図るた
大分市国民健康保険事業財政健全化計画
め、具体的な数値目標を掲げる中で医療費の適正化対策、収納率
の向上対策などの取組を計画的に推進します。
いきいき健康大分市民 21
国が定めた「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本
21)」の趣旨に基づいた大分市の計画です。
市民が生涯を通じて健康で快適な生活が送れるよう、ヘルスプ
ロモーションの考え方を取り入れ、市民一人ひとりの力と社会全
体の力を合わせて、健康で生きがいあふれる健康都市大分の実現
をめざすことを基本理念に、平成 24 年度を目標年次とする、9
つの分野における目標値や、この目標値を達成するための取組を
示しています。
大分市食育推進計画
平成 17 年 7 月に施行された「食育基本法」に基づき、子ども
の食育をはじめ、生活習慣病等の予防、高齢者の健全な食生活の
実践、食の安全性の確保、地産地消の推進、伝統ある食文化の継
承等をふまえ、食育活動を総合的に推進するための計画です。
大分市人権教育・啓発基本計画
人権尊重社会の実現に向けた本市の基本的考え方、各分野の現状
と課題、それに対する具体的な取組などを明らかにするものです。
市民と行政が一体となって、家庭、 地域社会、学校、職場など
あらゆる場における人権教育・啓発を推進するとともに、同和問
題、女性、子ども、高齢者、障がい者、外国人、HIV 感染者・ハ
ンセン病患者などをめぐる、様々な人権問題の解決に向け、計画
的かつ効果的な施策の推進を図ることとしています。
第2章 第1節
健康づくりの推進
第3章 第1節
人権・同和対策の推進
地域福祉を推進していくための基本的な方向性を示す計画で
す。「支えあって共に生きる福祉のまちづくり」を基本理念とし、
「全市」
「地区」
「校区」
「自治区」
「となり近所」の五層圏域及び「そ
の他」圏域を設定し、互いに連携・補完しながら地域福祉を推進
することを定めています。
障がい者施策の基本的方向と具体的方策を明らかにする計画で
す。この計画は、「大分市総合計画」の個別計画であるとともに、
障害者基本法の規定による「市町村障害者計画」でもあります。
「ノーマライゼーション」を基本理念とし、障がい者が、その持
てる能力を十分に発揮し、住み慣れた地域社会で自立して積極的
に活動できる「完全参加と平等」を目標としています。
第1章 第3節
障がい者(児)福祉の充実
第1章 第4節
児童・母子福祉の充実
計 画 の 概 要
男女共同参画社会の実現に向け、施策を総合的かつ具体的に展
開するための基本となる計画です。
「大分市総合計画」の個別計画として位置付けており、5 つの重
大分市女性行動計画
(第2次おおいた男女共同参画推進プラン) 点項目や計画達成のための指標を設定するとともに、市の取り組
むべき施策と併せて、市民、事業者の取組を掲げ、市民と行政が
協働して男女共同参画社会の実現をめざすこととしています。
大分市消費生活推進プラン
消費者の権利の尊重と自立支援を基本理念とした「大分市消費
生活条例」の制定を受け、今後の取り組むべき消費生活に関する
施策の概要を定め、総合的かつ計画的な推進を図ることを目的と
しています。
「大分市総合計画」に即し、今後の消費者施策の方向性や取組を
明らかにするもので、 毎年ローリングを行います。
部
施 策 名
関 連 計 画
計 画 の 概 要
第1章 第1節
学校教育の充実
第1章 第2節
社会教育の推進と生涯学習の振興
第1章 第3節
青少年の健全育成
大分市教育ビジョン
本市教育の一層の振興を図るための指針となる計画です。
「思い
やる豊かな心と生きがいをはぐくむまちづくり」を基本理念とし、
大分市教育委員会が掲げる重点施策に対して平成 23 年度と平成
28 年度の指標を定め、年度ごとにその進捗状況について評価し、
その展開の仕方について、必要な見直しを図ることとしています。
大分市幼児教育振興計画
幼児教育の指針となる計画です。
「幼児の豊かな心と夢を共には
ぐくむ教育の推進」の実現を目指し、明日の大分市を担う「幼児期
にふさわしい豊かで楽しい毎日を自らつくりだそうとする大分っ
子」をはぐくむ事業を展開するとともに、進捗状況やその成果を検
証しながら、より良い幼児教育を推進することとしています。
大分市生涯学習推進計画(第二次)
市民一人ひとりが、あらゆる機会にあらゆる場所で学習するこ
とができ、その成果が適切にいかすことのできる社会を実現する
ための基本的な考え方や方向性を示したものです。
本計画は「大分市総合計画」の個別計画である「大分市教育ビ
ジョン」の基本構想との整合を図りながら、社会教育の推進と生
涯学習の振興をめざす分野別計画としています。
第2章
個性豊かな文化の創造と発信
第3章
スポーツ・レクリエーションの振興
第2部
第1章 第1節
学校教育の充実
第1章 第2節
社会教育の推進と生涯学習の振興
子どもたちがあらゆる機会と場所において、本と親しみ、自主
的に読書活動ができるよう読書環境の整備を図る計画です。
家庭、地域、保育所(園)
・幼稚園、学校、市民図書館における
大分市子どもの読書活動推進計画
(第二次)
子どもの読書活動の推進に向けて第一次計画の検証をもとにこれか
らの取組を示しています。子どもの読書活動の実態に即した総合的
な計画であり、計画の目標値や施策の方向性などを定めています。
大分市人権教育・啓発基本計画 ※
部
※第1部に記載
第3章
大分市スポーツ振興基本計画
スポーツ・レクリエーションの振興
市民一人ひとりが生涯にわたって良好なスポーツとの関わり合
いが可能となるよう、生涯スポーツ社会の実現に向けて、多様な
スポーツ環境の整備を推進するために策定した計画です。
第4章
国際化の推進
今日のグローバル化の潮流に対応しながら大分市の特性や魅力
といったローカルな部分をいかすグローカルな取組を強化するこ
とにより、市民の心と生活の豊かさ、地域社会を元気にする新た
な夢や活力をはぐくみ、持続可能な発展をめざす計画です。
施 策 名
第2次大分市国際化推進計画
関 連 計 画
第3部
大分市国民保護計画
武力攻撃等から大分市民の生命、身体及び財産を保護し、又市
民生活及び経済に及ぼす影響を最小限にするため、国民保護法第
35 条の規定に基づき、市の責務を明確にし、関係機関との連絡体
制の統一を図り、国民保護措置を的確かつ迅速に行うことを目的
とした計画です。
第9次大分市交通安全計画
道路交通並びに鉄道交通の安全を確保するため、交通安全対策
基本法第 26 条第1項の規定に基づき、平成 23 年度から平成 27
年度までの5年間に講ずべき交通安全対策に関する施策を定める
計画です。関係機関との連携を図りながら各種の施策を実施し、
また、市民との協働のもと、効果を高めることとしています。
資 料
大分市地域防災計画
大分市民の生命、身体及び財産を災害から守り、日常生活の安
全性を確保するため、災害対策基本法第 42 条の規定に基づき、
大分市域における災害対策を定める計画です。防災関係各機関の
協力のもと総合的な計画を定め、災害対策諸活動の一元化と円滑
化を図り、もって防災の万全を期することを目的としています。
第1章 第1節
防災・危機管理体制の確立
第2章 第2節
交通安全対策の推進
計 画 の 概 要
154
部
施 策 名
関 連 計 画
計 画 の 概 要
第1章
豊かな自然の保全と緑の創造
第2章 第1節
廃棄物の適正処理
第2章 第3節
公害の未然防止と環境保全
大分市環境基本計画
環境に関する総合的な計画です。
環境の保全と創造に向けた施策の総合的・計画的な推進、役割
分担に基づいた市民、事業者、行政の取組を推進するための基本
指針を定めています。
大分市緑の基本計画
緑に関する総合的な計画です。
緑の持つ、環境保全、防災、景観形成などの役割を十分認識す
る中で、市民の参加のもと策定された計画です。緑地の保全、緑
化の推進、市民参加を 3 つの柱としてそれぞれの方針、施策を定
めています。
大分市景観計画
景観に関する基本的な方針を定める計画です。
本市の良好な景観の保全、これと調和した美しく風格のある
まちづくりの推進及び潤いのある豊かな生活環境の創造を図り、
もって市民生活の向上及び地域社会の健全な発展に寄与すること
を目的としています。
大分市街路樹景観整備計画
街路樹の整備方針を定める計画です。
緑の保全や都市景観、そしてまちづくりの上からも街路樹の果た
す役割はとても重要です。切り込みすぎている樹形の回復を図り、
街路樹の植えられていない道路に計画的に植樹するなど、街路樹の
きれいなまちづくりを進めるための方針を定めています。
第2章 第4節
地球環境問題への取組
第4部
第1章
豊かな自然の保全と緑の創造
第2章 第1節
廃棄物の適正処理
第2章 第2節
清潔で安全な住環境の創出
部
施 策 名
一般廃棄物の処理に関する計画です。
ごみの発生抑制、減量化、再資源化を行うことにより、市民・
大分市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画
事業者・行政が一体となった総合的かつ計画的な事業展開の指針
となるごみ処理行政の方針と手順を定めています。
大分市産業廃棄物適正処理指導計画
産業廃棄物の適正処理を推進するための指導に関する計画です。
排出事業者、処理業者、市民ならびに行政が相互に連携を図り、
市内から発生する産業廃棄物の減量化・資源化等及び適正な処理
についての施策を実施するための指針を定めています。
大分市食品衛生監視指導計画
食品衛生に関する監視指導の実施に関する計画です。
食品衛生の向上や食品の安全性を確保するために行う食品衛生
監視指導は、重点的かつ効果的な監視指導の実施を通じて、食品
衛生上の危害の発生を未然に防止し、食品の安全性を確保するこ
とにより、市民等の健康の保護を図ることを目的としています。
関 連 計 画
計 画 の 概 要
第1章 第1節
工業の振興と地域産業の活性化
第2章 第1節
小売商業の振興
第2章 第2節
卸売商業の振興
第2章 第3節
流通拠点の充実
第5部
「大分市総合計画」に基づき「にぎわいと活力あふれる豊かなま
ち」をめざすまちの姿とし、本市の商工業振興を総合的かつ計画
的に推進するための指針を定めた計画です。
大分市農業振興基本計画
「大分市総合計画」に基づく農業部門計画です。「市民とともに
歩み、育む都市型農業の創造」を目標像として、なりわい・いき
がい・ふれあい農業の振興をめざしています。
大分市森林整備計画
森林法に基づき、森林の整備に関する基本的事項、森林施業の
共同化の促進に関する事項等について掲載した計画です。
大分市農業振興基本計画 ※
※第2節に掲載
大分市水産基本計画
本市の水産に関する基本的な方針を定める計画です。つくり育
てる漁業の促進や、漁業生産基盤・水産物供給体制の整備の方向
性を定め、大分市水産業の持続的発展をめざしています。
大分市観光振興計画
「大分市総合計画」の中の、「魅力ある観光の振興」を具体化す
るための基本的な計画です。
市民・企業・NPO法人等の団体・行政が一体となって魅力あ
る都市をつくるための、共通目標・指針としています。
第2章 第4節
サービス業の振興
第4章
安定した雇用の確保と勤労者福祉の充実
第1章 第2節
農業の振興
第1章 第3節
林業の振興
第1章 第4節
水産業の振興
第3章
魅力ある観光の振興
155
大分市商工業振興計画
部
施 策 名
関 連 計 画
計 画 の 概 要
第1章 第1節
計画的な市街地の整備
第1章 第2節
交通体系の確立
大分市都市計画マスタープラン
大分市の将来像を描き出し、その実現に向けた都市計画の基本
的な方針を定めた計画です。
都市づくりの基本理念及び将来像、都市づくりの方針、目標年
次、目標人口を明らかにして、土地利用や都市施設の整備、市街
地整備、自然環境の保全、都市環境・景観形成、都市防災など都
市づくりに関する基本的な方針を定めています。
大分市景観計画 ※
※第4部に掲載
大分市橋梁長寿命化修繕計画
大分市が管理する道路橋の長寿命化に向けて、対策優先順位や
対策方法を明確にする計画です。
「対症療法型」から「予防保全型」の維持管理へ転換することに
より、橋梁の長寿命化を図りながら、道路網の安全性・信頼性を
確保することを目的としています。
大分市都市交通円滑化推進計画
市民にとって使用しやすく、環境にやさしい交通施設を整備し、
本市が抱える交通問題の解消をめざすために策定した計画です。
基本方針は次のとおりです。
①主要な交通問題である道路混雑を緩和するために、公共交通機
関の利用を促進する。
②公共交通機関のサービス水準を向上し、魅力を高める。
③交通機関相互の連携を強化し、交通ネットワーク全体の利便性
を引き上げる。
大分市自転車利用基本計画
自転車をいかした特色あるまちづくりを総合的、計画的に推進す
るため、ハード、ソフト両面の取組を幅広く盛り込んだ計画です。
環境問題や健康問題、渋滞対策などの交通問題の解消はもとより、
観光、地域振興なども視野に入れ、自転車利用環境の整備、放置自転
車対策、ルール・マナーの啓発等に関する基本的な方針を定めています。
新たな渋滞対策プログラム
本計画は、道路利用者のニーズに合致した渋滞対策を、総合的な見地
から、より効果的に進めていくことができるように、国・県・市及び関
係機関で構成する「大分県交通渋滞対策協議会」において、平成 17 年 7
月に策定されました。県内 22 箇所の渋滞ポイントのうち、市内 18 箇所
について、短・中・長期のソフト・ハードの施策を講じることとしています。
大分市水道事業基本計画
将来にわたって安全・安心、信頼の水道を維持し持続可能な事業運営を
確立するために、水道事業のあるべき姿と進むべき方向性を示した計画です。
基本理念である「快適で安定した生活をささえる安全・安心の水道」の実
現をめざし、7つの施策目標を掲げるとともに具体的な取組を示しています。
大分市公共下水道事業基本計画
個々の地域に関する自然的条件や社会的条件を考慮し、将来の
地域の状況に対応した長期的な下水道の骨格を定めた計画です。
具体的には、施設計画(管渠の口径、ポンプ場・処理場の大きさ等)
を決定する際に必要となる、
計画諸元(計画人口、
計画区域、
計画汚水量、
計画汚濁負荷量、降雨強度式及び流出係数など)等を定めています。
大分市住宅マスタープラン
住宅政策に関する基本的な方向を定めた計画です。
地域、長寿社会、定住、環境、ソフトの5つのキーワードをも
とに、住宅政策の5つの柱を基本目標としています。
大分市公営住宅等長寿命化計画
現在の居住ニーズに応じて、既存の公営住宅を計画的・効率的
に更新するための計画です。
「人や自然、経済など全ての環境にやさしい市営住宅の更新を目
指して」を基本理念とし、高齢者や障がい者等が安心して暮らせ
ることや多様なライフスタイルに対応可能な市営住宅への更新を
図ることなどを基本目標としています。
大分市耐震改修促進計画
阪神・淡路大震災をはじめ、全国各地で大型の地震が頻発してお
り、昭和 56 年 6 月 1 日に施行された「新耐震基準」に適合してい
ない建物の被害が懸念されることから、安心・安全なまちづくりを
推進するため、旧耐震規準で建築された既存建築物の、地震に対す
る安全性の向上を計画的に促進していくことを目的としています。
第2章 第5節
公園・緑地の保全と活用
大分市緑の基本計画 ※
※第4部に掲載
第3章 第1節
地域情報化の推進
大分市地域情報化計画
今後の大分市の情報化に向けた取組の方向性を明確にし、具体
的な情報化施策の実現を図るために策定した計画です。
基本理念である“ICTで実現! 快適都市おおいた”の実現をめざし、
5つの目標を設定し、具体的な施策を展開していくこととしています。
第3章 第2節
エネルギーの確保
大分市地域防災計画 ※
※第3部に掲載
第2章 第2節
下水道の整備
第2章 第4節
安全で快適な住宅の整備
第2章 第5節
公園・緑地の保全と活用
第1章 第1節
計画的な市街地の整備
第1章 第2節
交通体系の確立
第6部
第2章 第1節
水道の整備
第2章 第2節
下水道の整備
第2章 第4節
安全で快適な住宅の整備
資 料
156
2.大分市総合計画第2次基本計画策定方針
1.第2次基本計画策定の趣旨
「大分市総合計画」は、市政運営の最上位に位置づけられる指針として、市民各界各層の代表 88 人からなる「大分市総合計
画検討委員会」に、計画策定に関する事項の協議検討、結果の提言をお願いするとともに、パブリックコメント、テレビシン
ポジウム、みらい予想図コンテストなど様々な手法で広く市民のご意見・ご提言をいただく中で、平成 19 年7月に策定をみた
ものです。
本総合計画は平成 28 年を目標年次として、本市のめざす都市像とそれを実現するための基本的な政策等からなる「基本構想」
と、基本的な政策に沿って施策を体系づけた「基本計画」の二部構成となっており、この中で掲げられている都市像「ともに
築く 希望あふれる 元気都市」の実現に向けて全庁を挙げて諸施策の推進に取り組んできました。
この間、市政においては「第2期大分市地域福祉計画(地域安心ささえあいプラン)」を始め、「第2次おおいた男女共同参
画推進プラン」、「大分市幼児教育振興計画」など、大分市総合計画の施策を推進するための個別計画も着々と策定されるなど、
各分野の施策の充実が図られているところであります。
一方、国の地域主権改革により、義務付け・枠付けの見直しや権限移譲等の取組が積極的に進められているところであり、
基礎自治体は、これまで以上に自主・自立のまちづくりが求められております。
こうした中、市政運営の総合的指針となる「大分市総合計画」は、人も地域も、そしてまち全体も元気な大分市を、市民の
皆様と一緒に築いていきたいとの願いを込め策定されたものであり、本市の目指すべき方向と課題を的確に見据えたものとし
て位置づけられていますが、「基本計画」の目標年次である平成 23 年が到来することから、これを機に、地域主権時代にふさ
わしい指針作りを目指すこととし、総合計画の骨格をなす「基本構想」部分の改定は行わず、平成 28 年を新たな目標年次とす
る第2次基本計画の策定に取り組むものです。
2.計画策定に向けての基本的な考え方
(1)現基本計画の達成状況や、計画策定後の社会経済情勢の動向を今一度把握し、特に変化の著しい課題や今後時代の要請
がさらに高まるであろう重要課題を中心に、新たな視点から検討を加えます。
(2)市民満足度調査やおでかけ市長室などの市民の意見を参考に、多様化する市民ニーズを的確に把握した市民本位の計画
とします。
(3)行政評価での検証を十分に踏まえ、政策・施策の見直し、改善等が図られた計画とします。
(4)国や県の動向に留意するとともに、本市の各行政分野における個別の事業計画に基づいた事業の進行にも配慮した計画
とします。
(5)総合計画策定時点と比較して個別計画が充実してきたことを踏まえ、各計画との役割分担を明確にした計画とします。
(6)厳しい行財政環境の中、財政収支の中期見通しを踏まえた計画とします。
3.計画策定のための組織体制
(1)大分市総合計画第2次基本計画検討委員会
この検討委員会は、第2次基本計画の策定に関し広く市民の意見を聞き、協議検討してその意見を市長に提言します。
①部会
検討委員会に総合計画に関する専門的事項を部門別に協議検討するため、部会を設置します。
②部会代表者会議
検討委員会の部会間での調整を必要とする場合に開催します。
157
(2)庁内体制
「企画委員会」
「幹事会」
「プロジェクトチーム」等の組織を通じて第2次基本計画の策定に関する調査研究、資料収集、
素案の作成などを行います。
(3)市民参加
市民の声を広く聞くために、本委員会に公募による市民委員の参加を募るほか、パブリックコメントなど、市民が意
見を述べる機会を設けることとします。
4.計画の対象区域及び範囲
この計画は、原則として大分市区域とし、広域的配慮を必要とする項目については、関係自治体を含んだ領域を考慮し
ます。
範囲は、市が事業主体となる事業にとどまらず、必要に応じて国、県、民間等が事業主体となる事業も含めます。
5.計画の期間
第2次基本計画の期間は、平成 24 年(2012 年)から、基本構想期間終了年の平成 28 年(2016 年)までとします。
資 料
158
3.策定経過
大分市総合計画第2次基本計画策定に係るこれまでの取組み
時 期
取 組 の 内 容
平成 22 年 11 月
大分市総合計画第2次基本計画企画委員会設置要綱を制定
大分市総合計画第2次基本計画企画委員会並びに幹事会開催
12 月
平成 23 年 1 月
〃
大分市総合計画第2次基本計画検討委員会設置要綱を制定
大分市総合計画第2次基本計画検討委員会に係る一般公募市民委員募集
大分市総合計画第2次基本計画企画プロジェクトチーム立上げ
3月
大分市総合計画第2次基本計画検討委員会に係る一般公募市民委員決定
4月
第 2 回大分市総合計画第2次基本計画企画委員会並びに幹事会開催
5月
大分市総合計画第2次基本計画検討委員会委員委嘱状交付式及び第 1 回
検討委員会開催
8月
大分市総合計画第2次基本計画検討委員会部会代表者会議開催
〃
大分市総合計画第2次基本計画検討委員会から中間提言を受ける
〃
第 3 回大分市総合計画第2次基本計画企画委員会並びに幹事会開催
第2次基本計画(原案)の決定
9月
〃
パブリックコメントの実施
市議会(平成 23 年第 3 回定例会)
中間提言の報告並びに第2次基本計画(原案)の説明(全員協議会)
10 月
〃
159
第 2 回大分市総合計画第2次基本計画検討委員会開催
みらい予想図コンテスト実施
時 期
取 組 の 内 容
平成 23 年 11 月
〃
大分市総合計画第2次基本計画検討委員会から最終提言を受ける
第 4 回大分市総合計画第2次基本計画企画委員会並びに幹事会開催
第2次基本計画(最終案)決定
12 月
市議会(平成 23 年第 4 回定例会)
議案として提案
〃
議決、決定
〃
みらい予想図コンテスト表彰式
(作品展 H23.12.27(火)∼ H24.1.29(日))
みらい予想図コンテスト入賞者
資 料
160
4.大分市総合計画第2次基本計画検討委員会設置要綱
(設置)
第1条 大分市総合計画第2次基本計画(以下「第2次基本計画」という。)の策定に関し、広く市民の意見を聴くため、大分
市総合計画第2次基本計画検討委員会(以下 「委員会」 という。)を設置する。
(所掌事項)
第2条 委員会は、第2次基本計画の策定に関する事項について協議検討し、その結果を市長に提言するものとする。
(組織)
第3条 委員会は、委員 70 人以内をもって組織する。
2 委員は、次に掲げる者のうちから市長が参画依頼する。
(1) 学識経験を有する者
(2) 市議会議員
(3) 各種団体の代表者
(4) 関係行政機関の職員
(5) その他市長が必要と認める者
(参画依頼の期間)
第4条 参画依頼の期間は、参画依頼の日から第2次基本計画が策定される日までとする。
(委員長及び副委員長)
第5条 委員会に委員長及び副委員長1人を置き、委員の互選により選出する。
2 委員長は、委員会を代表し、会務を総理する。
3 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故があるとき、又は委員長が欠けたときは、その職務を代理する。
(委員会の会議)
第6条 委員会の会議は、委員長が招集し、委員長がその議長となる。
2 委員会の会議は、委員の過半数が出席しなければ、これを開くことができない。
3 委員会の会議の議事は、出席委員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。
4 委員長は、必要があると認めるときは、委員会の会議に委員以外の者の出席を求め、説明又は意見を聴くことができる。
(部会)
第7条 第2次基本計画の策定に関する専門的事項を部門別に協議検討するため、委員会に部会を置く。
2 部会は、委員長の指名する委員をもって組織する。
3 部会に部会長及び副部会長1人を置き、部会に属する委員のうちから互選により選出する。
4 部会の会議は、部会長が招集し、部会長がその議長となる。
5 部会長は、部会に属する事項を掌理し、部会の会議における協議検討の経過及びその結果を委員会の会議において報
告するものとする。
6 副部会長は、部会長を補佐し、部会長に事故があるとき、又は部会長が欠けたときは、その職務を代理する。
(部会代表者会議)
第8条 委員長は、部会間の調整その他の目的のため必要があると認めるときは、委員長、副委員長、部会長及び副部会長で
構成する部会代表者会議を開催することができる。
161
(報償金等)
第9条 委員に対する報償金等は、予算の範囲内で、市長が決定し、これを支払うことができる。ただし、委員が議会の
推薦に基づき参画依頼を受けた議員である場合における報償金等については、これを支払わないものとする。
(庶務)
第 10 条 委員会の庶務は、企画部企画課において処理する。
(委任)
第 11 条 この要綱に定めるもののほか、委員会の運営に関し必要な事項は、委員長が別に定める。
附 則
(施行期日)
1 この要綱は、平成 22 年 12 月 28 日から施行する。
(この要綱の失効)
2 この要綱は、第2次基本計画が策定される日限り、その効力を失う。
附 則
この要綱は、平成 23 年 4 月 13 日から施行する。
資 料
162
5.大分市総合計画第2次基本計画検討委員会委員名簿
※ 順不同、敬称略
部会
氏 名
総 務
委 員 長
羽野 忠
国立大学法人 大分大学 学長
副委員長
此本 卓彌
公認会計士
部 会 長
西村 謙司
学校法人 文理学園 日本文理大学 工学部建築学科 准教授
副部会長
橋本 均
大分経済同友会 幹事
伊東 龍一
大分市自治委員連絡協議会 会長
三浦 宏樹
株式会社 日本政策投資銀行 大分事務所長
佐藤 有香
株式会社 大銀経済経営研究所 研究員
永松 弘基
大分市議会 総務常任委員会 委員長
藤田 敬治
大分市議会 子ども育成 ・ 行政改革推進特別委員会 委員長
部 会 長
相浦 雅子
学校法人 別府大学短期大学部 保育科 教授
副部会長
阿部 俊作
社会福祉法人 大分市社会福祉協議会 常務理事
鈴木 義治
大分市民生委員児童委員協議会 副会長
衛藤 良憲
大分市身体障害者福祉協議会連合会 会長
三宅 勝
一般社団法人 大分市連合医師会 会長
市民福祉
教育・文化
163
所 属 等
一ノ宮 サヨ子
大分市消費者団体連絡協議会 副会長
平 智
大分市老人クラブ連合会 会長
土屋 茂
大分市健康推進員協議会 会長
下山 貴子
戸次 ・ 吉野地域包括支援センター センター長
廣島 忠士
大分市民健康ネットワーク協議会 理事
永岡 昭代
一般公募委員
野尻 哲雄
大分市議会 厚生常任委員会 委員長
部 会 長
入野 賀和子
副部会長
宮崎 章
大分市スポーツ少年団指導者協議会 会長
児玉 隆成
大分市体育協会 川添校区体育協会 会長
後藤 泰範
大分市子ども会育成連絡協議会 会長
穴見 陽一
大分市 PTA 連合会 副会長
井澤 蓮象
大分市国際化推進計画策定委員会 委員
染矢 直己
一般公募委員
宮邉 和弘
大分市議会 文教常任委員会 委員長
公立大学法人 大分県立芸術文化短期大学 国際文化学科長 教授
備 考
部 会 長
工藤 宗治
副部会長
和泉 志津恵
防災安全
安東 健治
足立 みゆき
独立行政法人 高等専門学校機構 大分工業高等専門学校 都市・環境工学科 准教授
財団法人 大分県交通安全協議会 評議員
大分市消防団 副団長
大分市消防団女性分団 分団長
大分中央警察署 地域官兼交通官
廣瀬 一策
特定非営利活動法人 大分県防災活動支援センター 理事長
是永 敦子
一般公募委員
篠田 良行
大分市議会 地域活性化対策特別委員会 委員長
部 会 長
藤内 美保
公立大学法人 大分県立看護科学大学 教授
副部会長
秦 行夫
一般公募委員
尾形 嘉博
大分市一般廃棄物処理事業協同組合 副理事長
安東 洋子
社団法人 大分市薬剤師会 副会長
池永 麻里
NPO 法人 アシスト・パル・オオイタ 会員
環 境
渡邉 豊士
葛西 満里子
NPO 法人 緑の工房ななぐらす 理事長
今山 裕之
大分市議会 総合交通対策特別委員会 委員長
部会長
高見 博之
国立大学法人 大分大学 経済学部 教授
副部会長
山田 耕司
大分商工会議所 地域振興委員会 委員長
磯田 満
大分市工業連合会 会長代行 副会長
後藤 宏行
大分県農業協同組合 大分事業部 事業副部長
大本 好孝
大分県漁業協同組合 理事
園田 孝吉
社団法人 大分市商店街連合会 副会長
大城 俊裕
社団法人 大分青年会議所 監事
早瀬 康信
一般社団法人 大分市観光協会 専務理事
豊田 憲明
一般公募委員
河内 正直
大分市議会 経済常任委員会 委員長
部 会 長
廣田 篤彦
学校法人 文理学園 日本文理大学 工学部建築学科 准教授
副部会長
河野 建
大分瓦斯株式会社 大分営業所 参事
植弘 靖彦
九州旅客鉄道株式会社 大分支社長
扇谷 邦弘
社団法人 大分県バス協会 専務理事
高崎 真司
九州電力株式会社 大分支店 送変電統括部電力グループ長
利光 正臣
社団法人 大分県建設業協会 大分支部長
奥田 秀樹
国土交通省 九州地方整備局 大分河川国道事務所長
重信 佑介
一般公募委員
安部 剛祐
大分市議会 建設常任委員会 委員長
都市基盤
資 料
有価物集団回収登録団体
産 業
長尾 正晴
※所属等は委員就任当時のもの
164
6.大分市総合計画第2次基本計画策定に関する提言
(大分市総合計画第2次基本計画検討委員会最終提言)平成23年11月4日
1.はじめに
本委員会は、平成 23 年 5 月 17 日に市民 64 名が委嘱を受け、大分市総合計画第2次基本計画についての検討を開始した。
検討に当たっては、総合計画全体を 7 つの分野に分け、7 つの部会において議論を行い、それぞれの部会の意見をまとめ、
平成 23 年 8 月 24 日に中間提言として報告したところである。
中間提言の趣旨は、市が意見募集のため公表した「大分市総合計画第2次基本計画(原案)」においても考慮されているが、
本委員会では、それを基にさらに議論を行った。
「大分市総合計画第2次基本計画(原案)」にも反映されているとおり、現在、少子高齢化の進展や、東日本大震災等に起因
する安心・安全に対する市民意識の高まり、また、地方分権改革の進行等、全国の市町村を取り巻く情勢は大きく動いており、
大分市もその渦中にある。
また、現総合計画でも示されている「市民協働の取組」は、第2次基本計画検討委員会においても、さらに重要性を増すも
のと認識している。
このような中、大分市においても、地域コミュニティの再生に係る取組や市民協働の推進役となる地域リーダーのネットワー
ク化の支援を行うなど、「市民協働」の動きは着実に進んできているものと考える。
総合計画第2次基本計画は、市民の意識の高まりに応え、市民と行政がこれからのまちづくりに向け協働していく上での基
本指針としての役割を果たすことが期待される。
このような考え方の下、本委員会は、第2次基本計画に対する検討を重ねてきた。既にこれまでの検討過程においても、市
の事務担当者と議論を重ね、共に計画案の修正に取り組んだところであるが、ここに改めて本委員会の考えを最終提言として
示すものである。
2.大分市のめざす方向について
現在の総合計画は、「みんなが参加」、「健やかに育つ子どもたち」、「地域を誇る気持ち」、「新しい魅力の発信」の 4 つを大分
市の未来へのキーワードに、「ともに築く 希望あふれる 元気都市」 をめざすまちの姿(都市像)として策定された。
今回、第2次基本計画を策定するに当たり、大分市のめざすまちの姿(都市像)に向かっていくためには、次の 5 つの事項
について特に注意を払う必要があると考える。
① 大分市の現状
現在の本市を取り巻く財政状況は、依然として厳しい状況にあるということを認識する必要がある。
行政においても、これまで事業の実施に際し、「選択と集中」といった考え方をもって臨み、行政改革に努めてきたこと
と考えるが、これまで以上に市民協働のまちづくりを進めていく前提として、この第2次基本計画が実行性のあるものと
なるためには、さらに行政改革を断行し、効率的な行政運営を図る必要がある。
② 大分市の特性
大分市は、古代より東九州の要地であり、現代まで県都として重要な役割を担ってきたという歴史的特性を持つほか、
広い市域を持つ中で地区拠点を形成しながら、中心市街地と一体となって発展してきたという地理的特性を持っている。
こうした特性を踏まえつつ、大分市が今後 5 年間で、東九州の拠点都市として真価を発揮するように、まちづくりに取
り組むことが求められている。
③ 人口減少社会の到来
少子高齢化の進展により、いずれ大分市においても人口減少社会が訪れることが予測される。これは、大分市の年齢構
成が変動するということだけでなく、生産年齢人口の減少などにより、これまでの社会を支えるシステムの見直しが求め
165
られることを意味している。
また、このことは、子育て支援、介護など、市民が行政に求めるニーズがこれまで以上に多様化していくことをも
意味している。
④ 安心 ・ 安全に対する意識の高まり
東日本大震災等に見られる災害により、市民の安心・安全や地域コミュニティに対する意識はこれまで以上に高まっ
ていることが挙げられる。
現計画策定時にも平成 7 年の阪神・淡路大震災や平成 16 年の新潟県中越地震等の災害を意識した記述がされてい
るが、第2次基本計画にはこれらも踏まえ、未曽有の被害をもたらした東日本大震災を教訓とし、市民の生命・財産
を守るための取組の充実が求められている。
⑤ 教育環境の整備
「主体性のあるまちづくり」を行うためには、生活拠点となっている地域の魅力を再発見し、特性をいかすことが
重要になる。そのために、大分市を形成してきた歴史・自然について学ぶことのできる市民の教育環境の整備を行う
とともに、そこで学んだ内容をまちづくりにいかすことのできるワークショップなどの協働の場の構築が求められる。
併せて、東九州において、大分市が芸術・文化・スポーツの中心となるような創造性のあるまちづくりを進めるこ
とが重要である。
これらの課題を踏まえ、市民のまちづくりへの参加意識を高め、地域活動に参加する市民を増やすなど、地域社会の
連帯感の醸成を図ることにより、協働のまちづくりを進めていくことが求められる。
3.今後の市政運営の基本姿勢について
めざすまちの姿(都市像)を実現するためには、これまで以上に市民との協働が重要となってくる。
市民と行政がそれぞれの役割を担い、大分のまちづくりに取り組むことにより、大分のまちがより良いものになること
が期待できる。
市民と行政の協働を進めるに当たっては、市民と行政を結びつける仕組みの強化が非常に重要となる。そのためには、
地域におけるリーダーとなる人材の育成・確保に努めるとともに、そのネットワークを充実させていくことが求められる。
また、住民に身近な支所・出張所にさらなる権限を移譲するなど、住民と情報を共有する中、地域住民ニーズに迅速に
応え、地域の実情に応じた施策を効果的に実施するとともに、市民の活動を支援できる体制を整えていく必要がある。
制度・組織体制の柔軟な整備が可能となる計画策定が望まれる。
4.各政策分野における課題と対策について
【1】 市民福祉の向上
(1) この分野における課題について
現総合計画を策定した時と比較しても、全国的な少子高齢化の進行に伴う福祉ニーズの増加や、さらに、都市化
の進展、生活様式の変化、価値観の多様化等に伴う福祉ニーズの多様化は依然として進んでいる。
また一方で、これまでも「市民協働のまちづくり」に取り組んできたが、依然として地域における連帯意識の希
このようなことから、市民福祉の各分野において以下に示す課題に対応する取組が求められている。
資 料
薄化や地域コミュニティの活性化が課題となっている。
地域福祉に関しては、リーダーとなるべき人材の育成と併せ、地域福祉活動への参画を促進することが引き続き
求められるが、今後、地域福祉のさらなる向上を図る上では、自治会や民生委員児童委員、社会福祉協議会など、
地域や関係団体との一層の連携も求められる。
166
高齢者福祉に関しては、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、民生委員児童委員や地域包括支援センターなど、
地域や関係団体等と連携を強化し、一体となって介護予防対策や認知症高齢者支援対策等を推進していくことが求められている。
障がいのある人々に対する福祉に関しては、ノーマライゼーションの理念の下、障がいの有無にかかわらず、誰もが
住み慣れた地域で安心して暮らせることが求められている。
児童・母子福祉については、本市の独自性を発揮しながら、親自身の社会性の醸成や子育て家庭の交流支援、子ども
虐待相談等の体制の充実を図るなど、総合的な子育て支援施策の推進が求められている。
また、社会保障制度に関しては、景気、雇用情勢の低迷により、若年層の生活保護受給者の増加が課題となっている
ことから、今後とも就労支援など自立を支援する取組が求められている。
健康の増進に関しては、ライフステージや地域の健康課題に応じた健康教育や健康相談、保健指導が求められている。
地域医療体制の充実に関しては、これまで以上に関係機関との連携を強め、市民が救急医療をはじめとした各種医療
サービスを安心して受けられる体制づくりが求められている。
人権尊重社会の形成に関しては、これまでの様々な取組にもかかわらず、依然として人権問題が存在しており、社会
情勢の変化に伴い、新たな課題も生じている。また、男女共同参画についても、社会における制度及び慣行の中には女
性に対する差別や性別による固定的な役割分担意識が未だに存在している。
健全な消費生活の実現に関しては、インターネット取引の普及等、消費者を取り巻く環境は複雑多様化し、消費者ト
ラブル相談も増加していることから、啓発活動を行うなど、未然防止策が求められている。
市民福祉を向上させるため、これらの課題の解決を図り、市民がそれぞれの地域で安心して暮らせるための取組を進
めることが求められている。
(2) 解決のための施策展開について
福祉や保健 ・ 医療の分野における課題に対応するためには、各種の市民福祉の実施主体それぞれの役割分担の明確化
と各主体間の連携が重要である。具体的には、自分の意志と責任において自分らしい生き方や幸せを追求する「自助」、
自治会や近隣という従来からの組織に加えてボランティアグループやNPO法人などによる社会的な助け合いである「共
助」、そして行政が実施する福祉施策による「公助」のバランスの上で福祉の実現をめざさなければならない。市民福祉
のさらなる向上に向けて、市がその役割や責務を積極的に果たすとともに、地域や関係団体との連携を強化し、一体となっ
て施策を展開することが求められている。
また、「自助」「共助」を進めていく上で、それぞれの活動の主体となるべき人材の育成やそうした人材間の連携も重
要となっている。
さらに、いずれの責任主体による施策であっても、市民福祉施策を進める上では、あらゆる人が等しく快適な生活を
送ることができるよう、人権の尊重を基盤とした施策展開が重要である。
このように「自助」「共助」「公助」のバランスを重視し、人材育成、人権尊重を基盤とした施策展開は、市民福祉の
各分野に共通して認識すべき点であり、具体的には以下のような取組を進めるべきと考える。
① 「自助」「共助」「公助」における市の役割とそれらの連携
いずれの責任主体が行うべき施策・事業に対しても市が関与し、果たすべき役割を認識し、各責任主体による取組
が相互に連携し、最大限の効果を発揮できるよう、配慮しなければならないと考える。
ア)「自助」を促す取組について
市民に対する「自助」を促す本市の取組としては、介護や健康づくりなど、市民自らが主体的に予防に取り組む
ことで、住み慣れた地域で安心して暮らしていけるという啓発に努めることが重要である。また、障がいのある人
やその家族に社会参加を促し、自ら意欲を持って取り組める機会を増やすなどの働きかけをこれまで以上に積極的
に行っていくことが重要である。
さらに市民の日常生活においても、自立した消費者として、健全な消費生活を実現するためにも、「自助」への意
識を高揚させる取組を進めることが望まれる。
イ)「共助」を促す取組について
167
「共助」においては、大きな役割を果たす主体となるのは、市民、ボランティアグループ、NPO法人、そし
て地域コミュニティなどである。
本市がこれまで取り組んできた地域コミュニティの再生やNPO支援のための施策の成果を引き継ぎ、さら
に進展させるため、連帯・協働意識の普及・啓発を図り、市民と行政の情報共有を進めることが必要である。
これらの取組により、地域における福祉風土の醸成や市民協働のまちづくりが進み、地域福祉はさらに向上
することが期待出来る。 ウ)「公助」を進める取組について
「公助」については、これまでも行政による取組が行われてきた分野であるが、市民福祉に対するニーズの多
様化により、よりきめ細やかな対応が求められるようになっている。また、市民との協働による「自助」「共助」
の市民福祉施策の進展に伴い、行政には、それぞれの責任主体による事業を促進しながら、相互の連携を図り
総合的に調整を行うことが求められるようになっている。
② 人づくりの重要性
①で述べたとおり、今後の市民福祉の向上を図る上では、
「自助」
「共助」
「公助」のバランスを図ることが重要である
ことから、地域において、
「自助」
「共助」を進めるための体制づくりを進め、地域福祉の充実を図ることが不可欠である。
地域福祉の推進については、地域におけるリーダーとなるべき人材の存在が重要な鍵を握っている。そのため、
地域福祉活動のリーダー的人材や地域おこしに情熱と熱意と勇気を持った人材の育成が急務となっている。また、
そういった人材が地域で連携を図り、その能力を十分発揮できるよう、活動しやすい環境づくりを行政が支援し
ていくことが求められている。
③ 人権尊重を基盤とする行政の確立
福祉施策の展開にあたっては、人権の尊重を基盤とし、
「ノーマライゼーション」の理念に基づいた取組が行わ
れなければならない。
これらの理念の下、年齢、性別、障がいの有無等にかかわらず、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせるこ
とが求められている。また、個人が人として尊重され、これらの理念が実現するよう、地域における課題の共有
と克服並びに役割分担に向けた地域での連携・ネットワークの構築と、それを検証し、改善する仕組みづくりを
進めることが重要である。
同和問題をはじめとする人権問題の解決や男女共同参画社会の実現に当たっては、地道な取組が必要であり、
課題の周知とともに効果的な啓発・教育に取り組むことが今後とも重要である。
【2】 教育文化の振興
(1) この分野における課題について
少子高齢化・核家族化・国際化・高度情報化・価値観の多様化など、教育を取り巻く環境が大きく変化する中、
子どもたちの規範意識や道徳心、自立心の低下とともに、保護者の不適切な養育も深刻な問題となっている。
これらの諸問題の原因は複合的なものであるが、家庭、学校、地域社会における人間関係の希薄化とともに相互
の連携が弱まってきているところに、その原因の一つを見出すことができるであろう。したがって、問題解決のた
めに、それぞれの持つ教育力を向上させ、連携と協力のあり方を見直す必要がある。
一方で、自己実現のための芸術・文化、スポーツ、生涯学習に対する関心も高まっており、多様化、高度化、個
性化する市民ニーズへの対応が求められている。
また、グローバル化が進展する中、本市もその影響を受けることは不可避であり、国際交流を通じてそのメリッ
トを享受できる仕組みづくりが求められている。
これらの問題解決のために、教育が果たしうる役割は大きいと考えられることから、本市の教育が、より一層充
実することを期待する。
(2) 解決のための施策展開について
168
今日の教育問題を解決するためには、家庭教育、学校教育、地域社会での教育をそれぞれ充実させ、かつ家庭、学校、
地域社会が連携し、一体となった対策を進めることが必要である。
① 家庭教育の充実
家庭においては、家族のふれあいの中で、基本的な生活習慣の確立、子どもの規範意識の形成、人に対する愛情の
育成など、子どもの人格形成において重要な教育が行われねばならない。
しかし、核家族化の進行、ライフスタイルや職業生活の多様化に伴い、親の過保護や過干渉がある一方、親子のふ
れあいの欠如により、子どもが家庭内で孤立するといった状況も見られ、家庭教育の機能低下が顕在化してきている。
そのような中で、保護者・親に対する支援がいっそう重要になってきていると思われる。教育の基盤となる健全な家
庭を育成するために、家庭教育学級をはじめとする保護者・親に対する教育や学習の機会の確保が求められている。
② 学校教育の充実
学校においては、時代の変化への柔軟な対応とともに、時代を超えても変わらない価値の追求をめざす中で、現代
の中心的な課題である「確かな学力の向上」や「心の教育の充実」、「健やかな体の育成」をバランスよく推進し、生
きる力を育成することをめざした教育の充実が望まれる。
このような視点から、各学校においては、地域の特性をいかしながら特色ある学校づくりを進めていくとともに、市が
取り組んでいる小中一貫教育や、幼稚園、保育園の枠組みを超えた幼児教育の振興など、学校教育の充実にかかわる新し
い施策について、市民に十分な理解が得られるよう努め、学校教育に関連する各種施策等を展開していくことが望まれる。
また、平成 23 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災を踏まえ、子どもたちの安心・安全に対する意識の高揚を図る
必要があることから、防災・防犯教育の推進が重要であると考える。
③ 地域社会における教育の充実
地域社会においては、異年齢の子どもや異世代の人々とのかかわり、地域の歴史・文化・自然に触れるなど様々な
体験を通して、子どもの心身の健全な成長を促す役割を担っていることからも、生涯学習社会の進展に向け、地域社
会が主体となって社会教育を進めることが期待される。
例えば、公民館を中心とした様々な取組や、子ども会活動の活性化、総合型地域スポーツクラブの展開を図ることは、
社会教育の推進という面のみでなく、地域づくりの面においても非常に有効である。また、文化、芸術の振興においても、
地域社会における文化の継承、独自の文化の発信という視点に立った活動を行うことが、地域を大切に思う心を養う
という面からも必要である。
このように、地域社会が主体となる教育文化活動が活発に展開されることは、今後の教育の推進において不可欠で
あると考える。
また、地域社会の教育力を高めるためには、自主的な活動を支援する施設の利便性向上や機能の充実整備、さらに
多くの活動団体との連携を図るとともに、様々な分野において指導力を持つ人間性豊かな指導者を育成するなど、人
材の育成を図らなければならない。これらを通して、多様化する文化ニーズへの対応や、子どもから高齢者までが気
軽にスポーツに親しめる生涯スポーツの推進を図ることが可能になる。
④ 家庭、学校、地域社会の連携
全国的に学級崩壊や陰湿ないじめが問題となっていることから、子どもたちのモラル向上を図ることが大事である
と考え、そのためには、家庭と学校、地域社会が連携して、心の教育の充実に努めることが重要である。
また、地域社会の特性をいかしながら特色ある学校づくりを進めるに当たっても、総合的な学習の時間等で地域社
会の身近な人材を活用するなど、地域社会との連携をより一層深めることが重要である。
さらに、子どもたちが地域社会の伝統文化を継承することで、ふるさとを大切にし、誇りに思う気持ちをはぐくむ
とともに、それぞれの地域社会の魅力を高めていくことが望まれる。また、国際化を担う人づくりという観点からも、
ふるさと大分市の文化を理解し、自分の住む地域社会を様々な観点からながめ、評価できる力量をつけることは必要
である。このような取組も、家庭、学校、地域社会が一体となって連携を図りながら進めることが有効である。
国際化の推進のためにも、ハード面での基盤整備のみでなく、多様な文化とあらゆる国籍の人が共生する都市の実
現に向け、学校教育や社会教育における国際理解教育及び外国語教育を通し、国際交流を可能にする環境づくり、人
169
づくりを進めていくことが望まれる。
これまで述べてきたようなことを推進し、本市の教育における課題解決を図るために、市においては、学校教育
および社会教育施設の機能を充実させることはもとより、家庭、地域社会における教育の充実及び、相互の連携を
進めるような施策展開が求められる。例えば、自ら考え行動する子どもを育成するためには、家庭、学校、地域社
会が連携しながらそれぞれの役割を果たすとともに、体験活動の機会を提供すること等が有効であると考える。
教育の分野におけるこのような取組を通して、本市の子育て環境が充実することを期待する。
【3】 防災安全の確保
(1) この分野における課題について
平成 23 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災及びこれに起因する様々な災害により、市民の安心・安全に対す
る意識はこれまで以上に高まってきている。特に今回の震災は、これまでのような地震対策以外にも津波等による
災害への対策の必要性についても認識を新たにさせるものであった。
本市は国から「東南海・南海地震防災対策推進地域」に指定されていることもあり、このことを踏まえた対策が
急務となっている。
また、都市化の進展に伴い、保水能力を有する山林や農地が減少していることによる浸水被害など、自然災害へ
の対応についても大きな課題となっている。
このような自然災害の脅威のほかにも、犯罪の多発や国際テロ、新たな感染症など、市民生活を脅かす様々な脅
威も発生している。
これらの脅威を背景に、市民の間では従来の自然災害への対策はもとより、広範囲にわたる様々な危険に対する
対策を求める声が強くなるなど、危機管理意識が高まりつつある。
他方、地域社会においては自主防災組織が組織されてきてはいるが、災害時に援護を要する高齢者、障がいのあ
る方等が増加する一方、個人情報の問題から地域ではそうした方々の把握が困難である等の課題も発生してきてい
る。また、災害時に最も力を発揮することが期待される世代は、昼間は地域にいないことが多いことから、地域に
おける連帯意識及び地域防災力の向上が求められている。
これらのことから、市民の生命・財産を守るためにも、市民が安心できる施策の展開が求められている。
(2) 解決のための施策展開について
災害を予防し、また、災害の発生時に被害を最小限に抑えるためには、まず情報を的確に収集し、関係機関とも
共有しながら、災害に迅速に対応できる組織づくりを進め、地域の防災力を高めることが必要である。そのために、
全市的な組織体制の整備と併せ、地域における組織体制の充実が重要となってくる。
また同時に、今回の東日本大震災を受け、津波等への対策をはじめとする防災施設の整備などのハード面の対策
と併せて、防災や様々な危険に対する危機管理意識を高揚させるための啓発等、ソフト面での対策をバランスよく
進めることが必要となる。
① 災害に備える組織体制づくり
災害を予防し、災害の発生時に被害を最小限に抑えるためには、まず正確な情報の伝達、共有が必要である。
災害の危険が迫っているときや、災害が発生したときなどに備え、通信手段や、警察、消防、自治会(自主防災
組織)などの関係機関との円滑な連絡体制が重要である。これらのさらなる充実を図ることが望まれる。
また、災害予防のため、予め危険が予想される地域を明確にし、災害の危険についての情報提供に努めることや、
避難場所や避難経路についての周知徹底をさらに図ることが必要であり、併せて、これらを教育現場で幼少期か
ら子どもたちに教育していくことが最も大切である。
そして、災害時の対応については、国、県、市町村その他各種の団体は、それぞれの対策や応援協定などを定
めているが、本市が対策や応援協定などを策定する際には、実際に可能なこと、不可能なことを見極め、実現可
能な応援協定等を策定し、市民の安全を確保する必要がある。
地域社会においては、今後、災害時に援護を要する高齢者や障がいのある方が増加することが予想される一方
170
で、地域における防災の要となる消防団員をはじめ、災害時に最も力を発揮することが期待される世代は昼間は地域
にいないことが多い。これらの問題に対処するためには、地域のつながりを強め、地域防災力を向上させるとともに、
消防団員のOBの活用を検討していくことも必要と考える。
いずれにしても、災害時の対応、防災への取組、日常の防犯活動等において、自主防災組織などによる地域での活動
が重要な地位を占めていることから、今後とも、市内全域での防災・防犯組織の活動を支援していくことが重要である。
② ハード面での対策
自然災害から市民を守り、安全な生活を確保するために、防災施設の整備などのハード面の対策を充実させる必要がある。
本市では、これまで台風や集中豪雨の際に、市内の複数の箇所において、幾度か浸水被害が起きている。その対策
としては、大量に降雨があったときに雨水を効果的に排除する排水設備の整備が必要である。市では、既にいくつか
の地域において雨水排水施設を整備するなどの対策をとっているが、今後も、雨水排水施設の整備や河川改修などの
対策を計画的に進める必要がある。
また、まちづくりを計画する段階から、地域ごとに災害を想定した計画を立てることで、災害の未然防止と被害軽
減を図るなど、常に防災安全を意識したまちづくりが求められる。
さらに、市の管理する施設だけでなく、民間施設や個人所有の建物等において、地震等を起因とする津波発生時に
おける避難場所として活用するなど、相互利用も含めた施策が必要となっている。
また、これまでの地震の際には住宅の倒壊による圧死などの被害が多く報告されていることから、住宅の耐震化などにつ
いても、耐震診断や耐震改修などへの助成の取組を進めるとともに、こうした制度の周知を行っていくことが重要である。
③ ソフト面での対策
災害を未然に防ぎ、また災害の発生時に被害を最小限に抑えるためには、全ての市民に日頃から高い危機管理意識を持って
もらうことが重要であり、今後とも、AEDの取扱いを含む救急救命講習などの啓発活動を充実させていくことが求められる。
特に、子どもたちには防火・交通安全・防犯にとどまらず、広く防災に対する教育を充実させることが求められており、
地震や津波に対する知識をはじめ、火災の際の火や煙の怖さについて、また、応急手当ての方法など、小さいころか
ら体験を積みながら覚えることが必要である。
また、交通安全の分野においては、交通安全環境の整備のため、歩道の段差解消の取組などと併せて、放置自転車
等への対応を踏まえた自転車に関する啓発やマナーアップに向けての取組を展開する必要がある。
この他、防犯の分野における消費者生活被害等については、未然に防止することが最も大切なことと考えられるこ
とから、「クーリング・オフ制度」の周知をはじめとした啓発等に関する取組を徹底することが必要である。
高い危機管理意識を備えた組織体制の整備、ハード面・ソフト面でのバランスがとれた対策の実施は、災害に備え、安心・
安全な社会を築くため、より高い相乗効果を得られるものと期待できる。
【4】 環境の保全
(1) この分野における課題について
本市は、製造業が集積する工業都市でありながら、元来、豊かで多様な自然に恵まれているのが大きな特徴であり、かけ
がえのない財産といえる。私たちは、この恵まれた自然環境を後世に継承していく責任の重さを十分に自覚する必要がある。
一方、近年の急速な社会経済情勢等の変化により、市民のライフスタイルや価値観は多様化し、日常生活においても
マイバッグ運動やエコドライブなど環境に配慮した活動が浸透してきており、また、地球温暖化防止など地球規模で取
り組む課題に対しても、「地球市民」
(※)としての責任ある行動が求められている。さらに、東日本大震災の発生は、全
国的に節電や新エネルギー導入等への機運をもたらすなど、市民の環境に対する意識は格段に高まりを見せている。
こうした中、地球規模で環境問題を考えることや持続可能な循環型社会を形成する重要性に関しては、多方面で議論され
ているが、これらの課題に対する本市における取組としては、人と自然との共生を促す「緑の創造」をはじめ、4 R運動や
産業廃棄物の減量化、再資源化などの取組の強化が効果的と考える。また、市民生活に影響を及ぼす大気汚染等発生時の広
報体制の更なる充実を図るとともに、公害未然防止の観点から、企業立地に関しては、地域の実情に即した公害防止協定の
締結など、地域住民に配慮した対策が望まれる。さらに、食の安心・安全に関する対策としては、食品関連施設への監視指
171
導の徹底や事業者に対する衛生教育の充実、食の安全に対する正しい知識の普及、啓発を促進する必要がある。
第2次基本計画の策定においても、
「環境の保全」が、市民の日常生活に直結する非常に関心の高い分野であると
同時に、次世代以降にも及ぶ長期的な課題でもあることから、現状と動向を的確に捉える中でこれまでの取組を十
分に検証し、現状の課題についての解決策はもとより、将来を見据えた対策を盛り込むことが重要である。
(2) 課題解決のための施策展開について
上記のような課題を解決するためには、まず、環境保全の取組の担い手となる市民、事業者、行政が「環境の価値」
を十分に理解するとともに評価することが重要である。その上で、課題解決に向け、三者が各々の責任と果たすべ
き役割を十分に認識することが求められる。
① 有効な施策展開の手法
課題の解決に向け、より効果的な施策展開を図るためには、全体の取組に対して、市民一人ひとりの積極的な
行動の基礎となる「環境保全の人づくり・地域づくり」が重要であるが、その前提として、市民、事業者、行政
の協力体制をより強化することにより、各々が機能的な役割を果たしていく必要がある。また、行政がリーダー
シップを発揮する中、NPO法人等との連携をより深めることで、高い相乗効果が期待される。
② 市民、事業者、行政が果たすべき責任
ア) 市民の責任
市民は、環境問題に対して、自身の生活や生命に直結する問題として、高い意識を持つ必要がある。また、
多様な自然環境を維持し、確実に後世に引き継いでいくために、人と自然が共生する環境優先の社会づくりを
積極的に取り組むことが重要である。
環境の保全については、ライフスタイルの変化やボランティア活動の活発化などにより、非常に高い意識を
持つ市民も増えているが、個々のレベルには差があると思われることから、まずは市民一人ひとりが身近なと
ころから「自分に何ができるか」を考えながら行動することが求められる。
イ) 事業者の責任
事業活動は、
「環境への負荷」、
「環境保全への貢献」のどちらに対しても影響力が大きいことから、事業者は、
社会の一員である「企業市民」
(※)としての自覚を持ち、常に環境に配慮した事業活動を意識するとともに、積
極的に環境保全活動や循環型社会の形成に貢献するよう努めることが重要である。また、事業活動における環
境アセスメントの実施や、環境に配慮した取組のPRなどの社会的責任が求められる。
ウ) 行政の責任
行政は、第一に市民生活の安全性を確保する責任を負うことから、市民や事業者に対する的確な情報開示、
啓発、指導、監督、教育が求められる。
また、政策立案においては、現状や課題の把握はもとより、常に先行的に物事を考える姿勢を持ちながら将来を
見据えた計画を策定することが重要であり、その取組については、行政がリーダーシップを発揮する中で、市民や
事業者の十分な理解と積極的な参加を促すとともに、三者協働による効果的な施策展開を図ることが求められる。
以上のような責任分担を踏まえ、第2次基本計画は、市民、事業者、行政がそれぞれ担う役割を機能的に果た
すことができるよう、施策展開の基本姿勢や各施策の推進のあり方を的確な目標設定を行う中で、明示するもの
でなければならない。
(※)地球市民・・・様々な地球規模の課題の解決に向けて、地球に暮らす一員として、日々の生活の中で考え、自分
にできる身近なことから行動していく人。
(※)企業市民・・・企業を社会の一構成員とみなし、社会に存在する行政組織、NGOやNPOといった団体、
個人など、様々な主体とバランスよく連携をとりながら、社会に役立つ事業活動を行っていくべ
きであるという考え方。
172
【5】 産業の振興
(1) この分野における課題について
日本銀行大分支店が発表した県内金融経済概況(2011 年度夏)では、「大分県内の景気は、一部に東日本大震災の影
響による下押し圧力が残っているものの、供給面の制約が和らぐ中で、持ち直しつつある。」とされ、「大分県内の景気
の先行きは、最近の円高の影響を注視する必要があるものの、震災による供給面の制約がさらに和らぎ、生産活動など
が回復していくにつれ、企業や家計のマインドも次第に改善に向かうと考えられることから、緩やかに持ち直していく
とみられる。」との見通しが示されている。
このような経済状況の中で、大分市の産業分野における状況をみると、工業では大企業の新たな進出などの企業立地
の予定はなく、世界的な経済情勢の変化などによる製造品出荷額や製造業事業所数の減少傾向が見られる。特に、中小
企業の経営を取巻く環境には、競争の激化など依然として厳しい状況が続いている。
農林水産業では、担い手不足や高齢化が顕在化してきており、農村の活性化を図るために担い手の確保と育成が喫緊
の課題となっている。
商業においては、都心・新都心型商業集積地と郊外型商業集積地等の商業振興を図っているものの、中心市街地では
核となる大型商業施設の撤退など、低迷が続く状況が見受けられ、中心市街地の活性化が大きな課題となっている。また、
商品の流通経路の変化により、地場卸売商業の経営環境は厳しくなっている。
観光においては、九州新幹線の全線開業に伴い、久大本線及び豊肥本線沿線自治体との連携や、大分市を拠点とした
着地型観光に取り組むなど、大分の魅力をいかすような計画策定が望まれる。
このような産業全体の振興を図る上では、全国的な経済動向に加え、本市の産業を取り巻く状況を分析し、本市特有
の事情を踏まえた計画策定を行う必要がある。
(2) 解決のための施策展開について
前述のとおり、本市では、産業分野ごとに異なる課題を抱えている。したがって、本市の産業振興のためには、産業
分野ごとに必要とされる対策を講じ、各分野別産業の振興を図りながら、産業全体の振興を図っていかなければならない。
① 生産業について
生産業のうち、工業においては、競争の激化など、中小事業者にとって厳しい状況が続いている。本市全体の工業
振興のためには、今後も産業集積を進めることが必要であるが、その際、企業立地の促進、起業支援に加え、既存企
業の経営や技術力の高度化などの中小企業の競争力強化及び環境保全に配慮した企業活動の支援を念頭に置いた施策
の展開が望まれる。
また、農林水産業においては、担い手不足が深刻であることは共通しているが、それぞれに内在する問題や担い手
が減少している背景、解決の方向性などは様々である。それぞれの問題を的確に整理し、人材の育成や生産性の向上
など、必要な対策を講じなければならない。
中でも農業については、都市型農業を創造していくためには、加工、流通、消費までを見据えた上で、地域資源を
活用した 6 次産業化による「魅力ある産品づくり」を進めるなど、今後の農業についての具体的なイメージのもてる
施策の展開が望まれる。
② 流通・サービス業について
商業の振興は、単に一産業分野の振興にとどまらず、まちのにぎわいや魅力を創出することに深くかかわっており、
本市のまちづくりという視点から捉えた施策の展開が必要である。
本市においても、総合的かつ一体的な中心市街地の活性化への取組や周辺各地区の特性をいかした取組を進める中、
中心市街地の商店街や大型商業施設等と郊外大型商業施設等のそれぞれの均衡ある振興を図り、ひいては本市全体の
魅力を向上させることが望まれる。
また、流通拠点の整備や物流については、各産業の活性化のための基盤として、新規航路の開設や貿易港としての体
制の整備を進めなければならない。県と協力して大分港大在コンテナターミナルと大分流通業務団地の連携を強化する
必要があるほか、公設地方卸売市場については、多様化する流通体系の中、生鮮食品の安定供給のみでなく、食の安心・
安全等品質管理を促進し、市場の信頼性向上に努めるとともに市場開放等を通じて需要拡大を推進する必要がある。
173
③ 観光について
観光については、九州新幹線の全線開業など交通体系の変化に伴い、広域観光を推進していく必要があること
から、久大本線及び豊肥本線沿線自治体との連携を進めることが望まれる。また、その土地の生活・文化・歴史
を体験・学習する着地型観光を進めていくためには、自然環境、農水産、教育、文化、福祉といった部局横断的
かつ総合的な観光振興施策の展開が望まれる。
また主要観光施設入場者数や宿泊客数の減少が憂慮されるため、今後は東アジアからの誘客など国際観光の推進
を図ることが必要であり、各空港からのアクセスなど交通事業者等との連携強化を進める施策の展開が望まれる。
④ 雇用と勤労者福祉について
大分県の有効求人倍率は、九州各県の中では比較的高い状況ではあるが、倍率 0.66(2011 年 8 月時点)と依
然として厳しい状況にある。
今後とも、就労希望者に対する相談機能を充実させ、ハローワークなど国の機関等との連携を強化し、就労希
望者に適切に対応できる体制を構築していく必要がある。
特に、少子高齢化社会の中、高齢者が元気で生きがいを持って働き続けられる環境が求められていることから
就労支援体制の充実が必要である。
また、勤労者福祉については、引き続き、中小企業等勤労者向けの融資や福利厚生の充実を図る施策の展開が
望まれる。
これらの産業振興施策は、それぞれの分野における振興にとどまらず、本市のにぎわいを創出するとともに、市
全体の活性化に寄与することが期待される。施策の計画・実施に当たっては、常にこのことを前提とした取組を求
めるものである。
【6】 都市基盤の整備
(1) この分野における課題について
東日本大震災等により、市民の「安心・安全」に対する意識は、これまで以上に高まっているが、道路や橋りょ
うなどの都市基盤施設は、都市空間を形成する重要な施設であることから、
「快適性」という視点も求められている。
まず、「安心・安全」については、市民の命や財産を守るため、災害に強い都市基盤整備を進めるとともに、高度
経済成長期に建設された都市基盤施設の老朽化が進み、更新時期を迎えていることから、長寿命化計画などにより、
施設の効果的、効率的な維持管理や更新を行い、持続可能な都市をめざしていく必要がある。
また、
「快適性」については、社会が成熟し、人々の価値観が物質的な豊かさから、精神的な豊かさを求めるよう
に変化してきていることから、ゆとりとうるおいにあふれ、豊かで美しく、より快適に生活できるまちを求めるよ
うになっている。このため、都市基盤施設についても、美しい景観や日常生活における快適性の追求、さらには「ユ
ニバーサルデザイン」という視点からの整備も求められている。
さらに、本市は、広い市域の中に都市、農村、中山間地域等、様々な形態の地域が存在しており、過去の幾度か
の合併により現在の市域が形成されてきた経緯から、主として、旧市町村の区域を単位として異なる文化や都市形
態を有する状況となっている。このため、これらの地域を比較すると、必ずしも均衡が図られておらず、必要な都
市基盤が十分に整備されていない地域においては、整備を進めていくことが求められている。
今後は、「安心・安全」、「快適性」の観点を踏まえ、各地域の現況や特性を考慮しながら市域全体の均衡ある発展
を目指し、効果的、効率的な都市基盤施設を整備することが必要であると考える。
(2) 解決のための施策展開について
これからの都市基盤整備の方向性を議論するに当たっては、前述のとおり、
「安心・安全」、
「快適性」、そして、
「各
地域の現況・特性への配慮」というそれぞれの視点から考える必要がある。
① 「安心・安全」という視点から見た都市基盤整備のあり方
水道、エネルギー、情報通信基盤などをはじめ、大雨の際の有効な雨水排水や火災の際の防火帯としての道路、
174
緑地等の機能に見られるように、都市基盤施設は防災面においても重要な機能を果たす。また、下水道などは都市の衛生
的な環境を維持し、市民の健康を守る役割を担う。都市基盤の整備には、この「安心・安全」という視点が重要である。
この視点から見たとき、まず、下水道については、地域的な公平性を欠くことがないよう、各地域の状況に配慮し
た雨水汚水管渠の整備を進めることや、雨水排水ポンプ未整備地区への対策を図ることが必要となる。また、河川に
ついても同様に、災害から市民を守るため、必要な改修を進めることが求められる。
また、水道については、安全な飲用水の安定供給のため、適切な水道の水質管理等を行う必要がある。併せて河川
及びその周辺の水質管理も重要である。
エネルギーについては、エネルギーの安定供給、省エネルギーの促進、新エネルギーへの取組を柱とし、これらが
総合的に進む施策の展開が求められている。
これらの都市を支える機能は、市民生活に直結する重要なものであることから、ソフト面の取組ともバランスを図
りながら、効果的、効率的な維持管理や更新、新設を行う必要がある。
② 「快適性」という視点から見た都市基盤整備のあり方
人々の価値観が多様化し、物質的な豊かさのみでなく精神的な豊かさが求められるようになった現代では、経済性
優先であった従来の自動車交通中心の道路整備のみならず、生活者本位の立場からのバランス良い都市機能の形成に
配慮する必要がある。本市においても、生活者本位の立場からの様々な施策展開がなされているところであるが、自
転車にやさしいまちづくりについては、安全性や有効性など検証を行いながら進めていくべきものと考える。
また、障がいの有無、年齢、性別、人種等にかかわらず、全ての人にとって快適な都市でなければならない。わか
りやすいサイン表示の設置など「ユニバーサルデザイン」の考えに沿ったまちづくりを進めることが必須となる。
このような視点から、交通体系では、公共交通機関のバリアフリー化や利用促進など市民の利便性を向上させるこ
とが重要であるが、そのためには、道路環境の整備、交通体系のネットワーク化や交通事業者との連携など、複合的
な対策が必要であり、市民、交通事業者、行政が一体となった取組が求められる。
住宅施策に対するニーズも、量的供給から住環境の質的向上へと変化している。また、住宅団地における空家・空
地化といった課題もあることから、密集住宅市街地の住環境の改善、市営住宅における居住空間の改善などと併せて、
良好な住宅ストックの形成を図ることが必要である。
公園・緑地に関する今後の整備や維持管理の方向性については、子どもの健全育成の場であり市民の憩いの場であ
るという公園の持つ役割に配慮し、魅力的で活気のある公園の整備を進めるとともに、生活に潤いを与える都市の緑
化についても配慮することが望まれる。
また、地域情報化については、市民のニーズに応じ情報システムの構築に取り組むとともに、個人情報の流出やセキュ
リティ対策などの問題に配慮しながら、全ての人に均しく情報を提供できる体制を整備する必要がある。
③ 「各地域の現況・特性への配慮」という視点から見た都市基盤整備のあり方
本市は、それぞれ異なった文化や地理的特徴を有する地域が集まり、一つの市域を形成している。それらの地域は、
それぞれ整備状況が異なり、また、地域の住民が求める基盤整備のあり方も一様ではない。
そのため、各地域の現況・特性に十分な配慮をすることが必要である。既に現在の本市は、大分駅を中心とする市
街地と併せて、鶴崎や稙田などの地区拠点を中心としたまちづくりを進めており、それぞれ地区ごとの特性を踏まえ
たまちづくりの方向性は都市計画マスタープランに示されているところである。これに沿って、民間も共に本市のま
ちづくりを行ってきたところであり、この方向性は維持されるべきものであると考える。現在までの努力を踏襲し、
中心市街地の活性化を図るとともに魅力ある地区拠点形成をめざしていかなければならない。
また、市域内の各地域における特性の違いをいかした取組みを行うことと併せ、住宅団地などにおける空家・空地
化の問題及び道路整備など本市全域で抱える都市基盤の課題にも目を向ける必要がある。
さらに、これからの本市のあり方を大きく左右することとなる事業についても、市民への周知や理解を図り、計画
的に進めていくことが求められる。特に、大分駅周辺総合整備事業も最終局面に入り、都心南北軸整備事業や交通結
節機能の強化をはじめとした事業は、中心市街地のみではなく本市全体の活性化にも大きく寄与するものと期待され
ていることから、東九州の拠点都市としてさらなる発展を遂げるため、官民が一体となった取組を行うことが極めて
重要であると考える。
175
これからの都市基盤整備を検討するには、「安心・安全」という視点や「快適性」という視点を基軸として、複合
的な視点から検討を加えることで、「各地域の現況・特性への配慮」に基づく都市基盤の新しいあり方が見えてくる
のではないかと考える。また、経済性を重視して整備されてきた既存の都市基盤施設を新たな視点から見直し、社
会資本の有効利活用を図るなど、持続可能な発展をする都市の実現に向けた取組が必要となってくる。
【7】 各分野に共通する課題とその対策
これまで述べた各分野別の課題と対策のほか、各分野に共通した課題や各分野の連携を要する課題、及びその対策と
して、次のような点にも留意しなければならない。
● 第2次基本計画の策定に当たっては、本市の現状を的確に分析した上で政策の方向性を定める必要がある。特
に、本市に特有な動向や課題については、政策の方向性に影響を与えると考えられることから、正確かつ適切な
分析評価を行うことが重要である。
● 各種施策を実現していくためには、市の組織内にとどまらず、国や県、関係団体とも連携する柔軟な組織運営
が望まれる。
● 第2次基本計画は、市民にわかりやすいものである必要がある。
現総合計画も、用語解説や図表、数値目標などを用いてきたところであるが、第2次基本計画においても、市
民が施策をより的確に理解できるような配慮が求められる。
5.おわりに
中間提言の冒頭で述べたように、本委員会は、市民の立場から、市民協働社会の時代に適合するよう第2次基本計画の
あり方について検討を進めてきた。 また、大分市の特長をいかしつつ、市民にわかりやすく、実効性があり、そして、市民の意見を十分に反映した計画と
なることを基調として議論してきた。
これらの点は、いずれも第2次基本計画を考える上で重要な要素であり、計画策定に当たっての基本姿勢として保持す
ることを望む。
第2次基本計画は、市民と共にこれからの大分市を築いていくための指針であり、第一に、市民にわかりやすいもので
あることが求められる。そのため、現計画と同様、平易で適切な用語の使い方、参考となる図表の活用、施策の評価のた
めの数値目標の選定等には、十分に配慮することが求められる。
また、第2次基本計画が実効性の高いものとなるためには、今後の財政見通しを明らかにするとともに、これまでの成
果の検証を十分に行う必要があると考える。現在の大分市総合計画のまちづくり基準の達成状況をはじめ、各種の事業の
進ちょくを客観的に評価し、これまでの実績を検証した上で、計画策定を進めることが必要である。
第2次基本計画に対する市民の意見の反映については、本委員会の提言やパブリックコメント等により寄せられた市民
の声を重視した第2次基本計画とすることを求めたい。また、市民の声を反映することは、計画の策定時にとどまらず、
策定後においても求められるものであり、市民への進ちょく状況の説明を十分に行い、施策の実施に当たって市民と協働
していくことで、これからの大分市を築く姿勢が貫かれることを期待する。
以上が本委員会の提言である。この提言が大分市総合計画第2次基本計画に生かされることを希望する。
176
検討の様子
全体会
177
部会代表者会議
部会
資 料
178
7.大分市総合計画第2次基本計画企画委員会設置要綱
(設置)
第1条 大分市総合計画第2次基本計画(以下「第2次基本計画」という。)の策定に関する事項を検討するため、大分市総合
計画第2次基本計画企画委員会(以下「委員会」という。)を設置する。
(所掌事項)
第2条 委員会は、次に掲げる事項について検討する。
(1) 第2次基本計画の素案の策定に関すること。
(2) 第2次基本計画の策定に係る調査及び研究に関すること。
(3) その他第2次基本計画の策定に関し市長が必要と認める事項
(組織)
第3条 委員会は、別表第1に掲げる職にある者を委員として組織する。
(委員長)
第4条 委員会に委員長を置き、副市長(副市長が 2 名以上いる場合は、企画部を担当する副市長)をもって充てる。
2 委員長は、委員会を代表し、会務を総理する。
3 委員長に事故があるとき、又は委員長が欠けたときは、委員長があらかじめ委員のうちから指名する者がその職務を
代理する。
(委員会の会議)
第5条 委員会の会議は、委員長が招集し、委員長がその議長となる。
2 委員長は、必要があると認めるときは、委員会の会議に委員以外の者の出席を求め、説明又は意見を聴くことができる。
(幹事会)
第6条 第2条各号に掲げる事項に関し委員を補佐するため、委員会に幹事会を置く。
2 幹事会は、別表第2に掲げる職にある者を幹事として組織する。
3 幹事会に幹事長を置き、企画部次長の職にある者(専任に限る。以下同じ。)をもって充てる。
4 幹事長は、幹事会を代表し、会務を総理する。
5 幹事会の会議は、幹事長が招集し、幹事長がその議長となる。
6 幹事長は、必要があると認めるときは、幹事会の会議に幹事以外の者の出席を求め、説明又は意見を聴くことができる。
7 幹事長に事故があるとき、又は幹事長が欠けたときは、幹事長があらかじめ幹事のうちから指名する者がその職務を
代理する。
(庶務)
第7条 委員会の庶務は、企画部企画課において処理する。
(委任)
第8条 この要綱に定めるもののほか、委員会の運営に関し必要な事項は、委員長が別に定める。
179
附 則
(施行期日)
1 この要綱は、平成 22 年 11 月 1 日から施行する。
(この要綱の失効)
2 この要綱は、「第2次基本計画」が策定される日限り、その効力を失う。
別表第1(第3条関係)
別表第2(第6条関係)
副市長
企画部次長(専任に限る。)
教育長
総務課長
水道事業管理者
人事課長
消防局長
企画課長
総務部長
市長室長
企画部長
財政課長
財務部長
市民協働推進課長
市民部長
福祉保健課長
福祉保健部長
保健総務課長
環境部長
環境対策課長
商工農政部長
産業振興課長
土木建築部長
土木管理課長
都市計画部長
都市計画課長
下水道部長
下水道経営企画課長
会計管理者
教育委員会事務局教育部教育総務課長
教育委員会事務局教育部長
水道局管理部総務課長
水道局管理部長
消防局総務課長
議会事務局長
議会事務局総務課長
監査事務局長
部長級参事
部長級教育監
資 料
180
8.大分市総合計画第2次基本計画企画プロジェクトチーム設置要領
(設置)
第1条 大分市総合計画第2次基本計画(以下 「第2次基本計画」 という。)の策定に向けた調査、研究及び検討を行うため、
大分市総合計画第2次基本計画企画プロジェクトチーム(以下 「チーム」 という。)を設置する。
(所掌事項)
第2条 チームは、次に掲げる事項を所掌する。
(1) 第2次基本計画の策定に関する資料の収集に関すること。
(2) 第2次基本計画の素案の内容の検討に関すること。
(3) 大分市総合計画基本計画の課題等の調査及び研究に関すること。
(4) その他第2次基本計画の策定に関し市長が必要と認める事項
(組織)
第3条 チームは、統括者、副統括者及び市長が指名する者をもって組織する。
2 統括者は企画課長の職にある者を、副統括者は企画課に所属する職員のうちから統括者が指名する者をもって充てる。
3 統括者は、チームを代表し、チームの事務を統括する。
4 副統括者は、統括者を補佐し、統括者に事故があるとき、又は統括者が欠けたときは、統括者の職務を代理する。
(関係部局等の協力) 第4条 チームは、所掌事項の遂行に関し必要があると認めるときは、関係部局等に資料の提出、説明その他必要な協力を求
めることができる。
(事務局)
第5条 チームを補助するため、企画部企画課に事務局を置く。
(委任)
第6条 この要領に定めるもののほか、チームの運営に関し必要な事項は、統括者が別に定める。
附 則
(施行期日)
1 この要領は、平成 22 年 11 月 30 日から施行する。
(この要領の失効)
2 この要領は、第2次基本計画が策定される日限り、その効力を失う。
181
大分市総合計画第2次基本計画企画プロジェクトチーム名簿
氏 名
所 属
統括者
玉衛 隆見
企画課
副統括者
渡邉 信司
企画課
構成員
菅 力
足立 啓和
新城 いつほ
野口 理恵
阿部 誠
谷矢 啓良
吉川 奈穂子
防災危機管理課
企画部長
仲摩 延治
(小出 祐二)
企画部次長
吉田 茂樹
(右田 芳明)
財政課
市民協働推進課
企画課
市民課
川野 洋史
姫野 正浩
子育て支援課
(平松 禎行)
保健所健康課
中央保健センター
(甲斐 章弘)
環境対策課
武藤 英二
産業振興課
河野 森義
土木管理課
後藤 芳和
街路建設課
後藤 栄道
氏 名
文化国際課
矢野 孝徳
三重野 辰巳
事務局
永野 謙吾
足立 和之
甲斐 博
阿部 美剛
雨川 陽之
下水道経営企画課
竹中 富康
教育委員会教育企画課
森田 俊介
進 義和
消防局警防課
松野 公亮
水道局計画課
行政改革推進室
三ノ宮 耕介
小畑 裕之
環境対策課
藤田 泰次郎
岡本 和宏
清掃管理課
産業廃棄物対策室
藤澤 隆介
都市計画課
高橋 勤
(正池 功)
新井 徹
下水道建設課
(構成員の所属は選任時のもの)
資 料
182
9.策定組織図
(庁外組織)
●大分市総合計画第2次基本計画検討委員会
②意見を求める
メンバー…学識経験者、市議会議員、各種団体の代表者、関係行政機関の職員、
その他市長が認める者(一般市民等)
役 割 …第2次基本計画策定に関する事項について協議検討し、その結果
を市長に提言する。
③中間提言
◎部会
メンバー…大分市総合計画第2次基本計画検討委員会の委員
役 割 …部門ごとの専門的事項を協議検討し、その結果を検討委員会に報
告する。
⑤原案
パブリックコメント
意見報告
・総務部会
・市民福祉部会
・教育・文化部会
・防災安全部会
・環境部会
・産業部会
・都市基盤部会
183
⑥最終提言
(庁内組織)
●総合計画第2次基本計画企画委員会
◎幹事会
◎事務局プロジェクトチーム
①素 案
★市長
★議会
⑦提 案
○検討委員会に意見を求める
○中間提言を受け、原案の作成
大分市総合計画第2次基本計画の議決
○パブリックコメントの実施
○最終提言を受け、議案(基本計画)を策定、
議会に提案
⑧議 決
④意見募集
資 料
市民
(パブリックコメント)
184
豊後水道
大分市総合計画
−第2次基本計画−
発行日 平成 23 年 12 月
発 行 大分市
編 集 大分市企画部企画課
大分市荷揚町 2 番 31 号 電話 097-534-6111
印 刷 三恵印刷株式会社
OITA
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大分市総合計画
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