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9月号 - 日本YMCA同盟

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9月号 - 日本YMCA同盟
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YMCA
NEWS
9 月号
第 2 回 アジア太平洋YMCA同盟
地球市民育成研修会開催-アジア・太平洋YMCA同盟
日本からユースレプスの伊藤剛士氏(東京)大塚英彦氏(横浜)岡田加奈子氏(大阪)が参加
第 2 回アジア太平洋YMCA同盟主
催の地球市民研修会が 2015 年 4 月
22 日から 30 日に、フィリピンのバギオYM
CAで開催されました。バングラデシュ、カン
ボジア、香港、インドネシア、日本、韓国、
モンゴル、フィリピン、シンガポール、東チモー
ル、ベトナムの 11 の国と地域から、ボランテ
ィアやスタッフを含む 20 人のユースが、参
加しました。研修では、社会的不正やアジ
アにおける喫緊の課題について学び、理解
を深め、グローバル化の進む世界において
いかに国際コミュニティーが互いに深く関わり
あっているかを学びました。
初日は、基調講演にフィリピンバギオ大
参加者は、二つのグループに分かれ、フィ
ールドトリップとホームステイをしました。クリス
ティナ・ミランダAPAY主任主事がオリエ
学経営学教授エリンダ・カストロ・パラガナス
博士をお招きしました。博士は、社会の現
実と課題について批判的思考を分かりやす
く説明し、参加者の意識を高め、社会
変革のための地球市民の行動計画と役割
について明示しされました。また、地球市民
ンテーションで、情報収集、インタビューの方
のコンセプトを参加者と共有し、それが若者
法、フィールドトリップの対象となっているコミ
の成長に取り組む我々の責任とどのように
ュニティの背景について説明をしました。今
関係しているか、また、コミュニティや地域、
年のフィールドトリップには、金鉱を主たる産
そして地球規模の社会の形成にどのように
業とするコミュニティと農村コミュニティの二つ
積極的に関わっていけるかを示されました。
の地域が選ばれ、参加者は二泊三日のホ
ームステイを通して地域の人と出会い、人
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びとの生活に溶け込みました。フィールド
トリップ終了後には全体ミーティングでそれぞ
れの体験について分かち合いました。
エルマー・フェラーフィリピン大学教授が、
社会変革に重要な三つの要素について語
り、コミュニティでの体験と関連のある問題
点の分析の手助けを以下のようにされまし
た。
1.状況/文脈を理解する。
2.ビジョン/ゴールを理解する。
ものが一つとなる」を引用し、一つの地球に
3.方法論を理解する。
同じ「人類」として暮らす私達は若者を主
体とした全人的な手法で地球市民育成に
取り組むべきだと強調しました。
まとめとして山田公平APAY総主事
が各国:地域での課題の発見とフィールド
トリップの実施についてのセッションを担当し
フェラー教授は地球市民の全体像と地球
ました。すべての参加者は、帰国後にそれ
規模での危機的問題の原因について語り
そして政府や、NGO、その他の組織や団
ました。工業化された世界を、地球の新た
ぞれのYMCAにおいて行動計画を作成
体と国際的な協働やパートナシップを築い
なあり方に変革していくために、新しい文化
し、実施することが期待されています。
ていかなければなりません。ユースがそれぞ
の構築と根源的な価値の共通理解がいか
れのコミュニティにおいてより優れたリーダーと
に重要であるか。開発途上国においても、
なり、チェンジエージェント(変革の担い手) オYMCAの支援に感謝いたします。
貧困や病気や社会的混乱に苦しむ何十
となるための礎となるのです。地球市民はし
億もの人々の苦境について、そのようなビジ
っかりとした人格や倫理観を備え新たな価
ョンを持って考える必要がある。新しい価値
値を広め、社会変革のためのきっかけとなる
は外向きより内向きの責任であるべきであ
人です。
る。つまり経済的優位や究極の発展より地
球やその住民に対する責任が優先されるべ
きだ、と教授は主張しました。
教授はまた、YMCAの地球市民の在
り方についてYMCAのモットー「すべての
このたびのフィリピンYMCA同盟とバギ
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2015 年度ドイツキリスト教会議
-”Ten Sing”テンシングのイベント-ドイツYMCA
議の雰囲気にひと花添え、ドイツのテンシン
グの歌い手との文化交流にもなりました。
聖歌隊、バンド、ダンスそして演劇などの
パフォーマンスが繰り広げられ、その合間に
司会者やトークゲストがテンシングの説明を
しました。
何百人ものテンシングの歌い手と共に数百
紹介しました。そのひとつが街の各所で行わ
人の参加者が公園でリラックスしたり、ステ
れたドイツYMCAのテンシングによるコン
Sing”という青少年による音楽バンド、演劇、
サートです。またドイツYMCA 同盟との共
ダンスなどの芸術活動を行い、多くの青年た
催で市の中心部の大きなステージでは、テ
ちが参加しています。この活動を通して若者
ンシングのメンバー全員による大きな催しが
らしい手法でキリスト教を伝え、同時に参加
行われ「レイトナイトショー」をテーマにして
者の全人的な成長の場にもなっています。
様々な工夫を凝らした演出で会場が盛り
Ten Sing 出身のプロミュージシャンもいます。
上がりました。
彼らのドイツでの活動の様子をお伝えします。
ージの前でお祝いをしたりしていました。この
ヨーロッパでは、各地のYMCAが”Ten
光景はこのイベントの素晴らしさを象徴する
一コマです。また、テンシングについてまだ知
られていない地域を含むドイツ全土からやっ
て来た教会関係者やユースボランティアと関
わりを持つ機会にもなりました。次のキリスト
教会議は 2017 年にベルリンで開催されま
す。そしてテンシングドイツもこの活動をドイ
ツ全土に広めるために参加します。
数百人もの観客を前に、キリスト教会議
2015 年 6 月 3 日から 7 日まで常時
に参加したすべてのテンシングのグループが
10 万人近い人々が、ドイツキリスト教会議
ステージでパフォーマンスする機会を得まし
を祝うためシュトゥットガルトを訪れました。
た。また、プログラムには各地のテンシングの
グループやドイツの選抜メンバーによるバンド
ドイツ全土から参加した他の青少年団
に加え、特別ゲストとしてはるばるノルウェー
体と共にドイツYMCA 同盟もその活動を
から駆け付けたテンシングノルウェーが、会
2015 年 6 月 9 日
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ハイチYMCA8 つめのコミュニティセンターを開設-ハイチYMCA
2016 年 中 に は 1 0 の コ ミ ュ ニ テ ィ で 、
10,000 人のユースや成人のために使命を
果たしていくことを目指しています。
2010 年 1 月に大地震に見舞われた
ハイチYMCAは 8 つめとなるコミュニテ
南米ハイチ。震災当時日本のYMCAで
ィセンターを首都の北にあるカラコル市に開
は募金を呼びかけ 5 年にわたり支援を行っ
設しました。このセンターが出来たことによっ
てきました。そのハイチYMCAの近況をお
て、1966 年にウエルズ・マウンテン財団の
伝えします。
支援によって始められたハイチYMCAの
学校プログラムや成人の識字教育などの社
会活動が、ハイチの全ての地域で行われる
ことになります。ハイチYMCAのビジョンに
は、YMCA の使命が地域に認められるこ
と、ユースがYMCAの活動に関わること、
ハイチYMCAのプログラムが国中に影響
を持つことが含まれています。
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YMCA
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9 月号
発行 2015 年 8 月 20 日
日本 YMCA 同盟
03-5367-6640
[email protected]
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