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添削問題解答解説 1 不定詞の発展的用法1

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添削問題解答解説 1 不定詞の発展的用法1
添削問題解答解説
不定詞の発展的用法1
1
指示に従って,次の問いに答えなさい。
⑴
(配点 30)
次の日本文の意味を表すように,英文の誤りを直して全文を書きなさい。
彼女はわたしを知らないふりをしたので,わたしは悲しくなりました。
She didn’t pretend to know me, and it made me sad. (3 点)
⑵
次の日本文の意味を表すようにカッコ内の語句を並べ換えて英文を完成させ,全文
を書きなさい。ただし,不足している語が 1 語あるのでそれを補うこと。
リンゴを切るためのナイフをください。
Will you( an apple / a knife / cut / give / me / to )? (3 点)
⑶∼⑸ 次の日本文を英語に直しなさい。ただし⑷は不定詞を,⑸はカッコ内の語を使
うこと。
⑶
彼女は自分の夢がかなうまで,お気に入りのお茶を飲まないことに決めました。
(6 点)
⑷
ジョン(John)は息子をがっかりさせないように,すてきなクリスマスプレゼン
トを準備しました。 (6 点)
⑸
⑹
ケンには学校から一緒に帰る友達がいないと思います。
( any ) (6 点)
次の文中の下線部を英語に直しなさい。 (6 点)
The boy lived in a large family. He had three brothers and three sisters.
彼らはいつも貧しく,食べ物や服を買うお金がほとんどありませんでした。 He
hoped to go to school but he had to work for his family.
⑴
She pretended not to know me, and it made me sad.
⑵
Will you give me a knife to cut an apple with?
⑶
She decided not to drink her favorite tea until her dream came true.
⑷
John prepared a nice Christmas present for his son in order〔so as〕
not to disappoint him.
⑸
I don’t think(that)Ken has any friends to go home from school with.
⑹
They were always poor and had little money to buy food and clothes
(with).
⑴ pretend to … は「 … す る ふ り を す る 」と い う 意 味
ですから,もとの文は「彼女はわたしを知っているふ
りをしなかったので…」というおかしな意味になりま
す。
「…しないふりをする」は不定詞の前に not を置い
て表します。したがって,didn’t pretend to の部分を
pretended not to に直します。
注意しよう
not pretend to …「 あ
えて…しようとはしな
い」
I don’
t pretend to be a
doctor.( 自 分 が 医 者 だ
なんて言うつもりはあり
ません。)
⑵ まず,
「ナイフをください」の部分を英語にしましょ
う。日本文にはありませんが「わたしに」を補い,
〈give
+ 人 + もの〉の順に語を並べ Will you give me a
knife とします。a knife のあとに何のために使うナイフ
なのかを説明する語句を続けます。日本文に「リンゴを
切るための」とあるので,形容詞用法の不定詞で表しま
す。
「リンゴ」は an apple,
「切るための」は to cut です。
ただし,a knife to cut an apple としただけでは不十
分です。最後に「∼を使って」の意味の前置詞を補い,a
knife to cut an apple with とし,Will you give me に
続けます。
⑶ 「…しないことを決める」は不定詞の否定形を使って
decide not to …で表します。
「決める」という動詞を否
定するのではなく,決めた内容を否定することに注意し
ましょう。
「お気に入りのお茶」は her favorite tea で
す。
「…するまで」は until を使います。
「(彼女の)夢がか
なう」は her dream comes true です。主節に合わせて
過去形の came にすることに注意しましょう。全体では
She decided not to drink her favorite tea until her
dream came true. となります。
⑷ まず,
「ジョンは(息子のために)すてきなクリスマ
スプレゼントを準備しました」を英語に直します。
「準
備 す る 」は prepare,
「すてきなクリスマスプレゼン
ト」は a nice Christmas present,
「息子のために」は
for his son です。ここまでで,John prepared a nice
Christmas present for his son となります。このあと
に,
「息子をがっかりさせないように」の部分を続けま
整理しよう
「ナイフでリンゴを切る」
は,cut an apple with
a knife と 表 す。よ っ て
⑵ で は 前 置 詞 with が 必
要。
す。
「がっかりさせないように」は「…させないために」
と考えて in order〔so as〕not to …で表し,to のあと
に disappoint him を 置 い て,in order〔so as〕not to
disappoint him とします。
「すてきなクリスマスプレゼ
英米では,親が子供に贈
るクリスマスプレゼント
は 1 つではなく,いくつ
もあることが多い。
ント」は複数形にしてもよいでしょう。
⑸ 「…ではないと思います」は I don’t think(that)…
の 形 で 表 し,that 節 以 下 を 肯 定 文 で 表 し ま す。
「ケン
には学校から一緒に帰る友達がいる」は Ken has any
friends to go home from school with と し ま す が,
「一緒に」の意味を表す with が最後に必要であることに
注意しましょう。Ken goes home from school with
some friends と い う 文 を 考 え る と,with が 必 要 な こ
とはわかりますね。that 以下は肯定文ですが,I don’t
think という否定が,実質的には that 節の内容を否定す
ることになるので,some ではなく any を使います。
⑹ 「いつも」は always で,一般動詞の前もしくは be 動
詞のあとに置きます。
「貧しい」は poor ですから,前半
は They were always poor です。
「∼を買うお金」は
形容詞用法の不定詞を使って,the money to buy ∼
(with)とします。
「食べ物」は food,
「服」は clothes で
す。
「お金がほとんどない」ですから,数えられない名詞
である money の前に little を置きます。よって後半の文
は(they)had little money to buy food and clothes
(with)となります。前半と後半を and でつなげば完成
です。
〔英文訳〕
その少年は大家族の中で暮らしていました。3 人の兄
弟と 3 人の姉妹がいました。彼らはいつも貧しく,食べ
物や服を買うお金がほとんどありませんでした。彼は学
校へ行きたいと思っていましたが,家族のために働かな
ければなりませんでした。
注意しよう
⑸のように think(思う)
の内容が否定の意味合い
をもつときは,that 節で
はなく think を否定する
のがふつう。
2
1
次の英文を読んで,下の問いに答えなさい。
(配点 20)
Aborigines* are black people from Australia. They lived in Australia
thousands of years before white people arrived there from Europe. When the
⑷アのヒント
first Europeans arrived, they took Australia from the Aborigines. Cathy
Freeman was the first Australian Aborigine( ① )run for Australia.
= to
5
Cathy was born on February 16, 1973, in Queensland, Australia. She was
one of the fastest children at her school. When she ran, she dreamed of
⑸ のヒント
ⓐ
being* in the Olympic Games and when she won a race, she dreamed of
getting a gold medal.
② Cathy’s
10
family didn’t have much money when she was young, and they
couldn’t buy shoes for her to run in. Soon Cathy became famous. People
⑸ のヒント
ⓑ
called her ʻthe little Aborigine girl with no shoes.’ When she was eight years
old, she ran for Queensland in an important race for young athletes. Before
the race began, everyone laughed at Cathy with no shoes on her feet. But in
⑷ウのヒント
the end Cathy won. After the race, she said, ʻYou don’t need shoes to win a
15
race.’
Cathy won her first gold medal in 1994 at the Commonwealth Games in
⑷エのヒント
Canada. After the race Cathy wore the Aboriginal flag and not the Australian
⑶のヒント
one for all her photos. Many Australian people were angry about
③this.
They
said, ʻCathy must wear the Australian flag when she runs for Australia!’
20
But Cathy was a very good athlete and she went on running* for Australia.
In the end her dreams came true and she won her first Olympic medal at the
Games in Atlanta. Then, at the 2000 Olympic Games in Sydney, she won a
⑸ のヒント
ⓒ
gold medal in the 400 meters. This time she wore the Australian flag and the
Aboriginal flag for her photos after the race!
She says, ʻYou don’t need money to win. To win, you must go after your
25
dreams.’
Reproduced by permission of Oxford University Press
From True Heroes of Sport
by Donatella Fitzgerald Ⓒ 2002 Oxford University Press
(注)Aborigine = アボリジニ(オーストラリアの先住民族)
dream of …ing = …することを夢見る go on …ing = …し続ける
⑴
空所①に最も適当な語を入れなさい。 (2 点)
⑵
下線部②を日本語に直しなさい。 (4 点)
⑶
下線部③が具体的に表す内容を,日本語で書きなさい。 (4 点)
⑷
次の日本文の中から,本文の内容に合っているものを 1 つ選び,記号で答えなさい。
(4 点)
ア 白人がオーストラリアに到着してから何千年もの間,アボリジニはそこに住ん
でいた。
イ キャシーはオーストラリアで生まれたが,ヨーロッパに移住した。
ウ キャシーは子供の頃,大会で裸足で走ってみごと優勝した。
エ キャシーは 2000 年のシドニーオリンピックで人生で初めての金メダルを獲得
した。
⑸ 次の英文が本文の内容と合うように,空所に最も適当な語句を入れなさい。なお,
ⓐ,ⓑにはそれぞれ 2 語の語句が,ⓒには数字が入ります。 (6 点)
Cathy Freeman is an Aboriginal athlete from Australia. She ran( ⓐ )
most students in her school. She wanted to take part in the Olympic Games
and win a gold medal. Soon Cathy( ⓑ )famous runner in Australia. She
took part in the Olympic Games in Atlanta and won the first Olympic medal
there. In( ⓒ )she ran in the Olympic Games in Sydney. She got a gold
medal. After the race she wore both the Australian flag and the Aboriginal
flag.
⑴
to
⑵
キャシーの家族は彼女が幼いころあまりお金がなかったので,彼女がはいて
走る靴を買うことができませんでした。
キャシーがレース後に,オーストラリアの旗ではなくアボリジニの旗を身に
⑶
まとってすべての写真に写ったこと。
⑷
ウ
⑸
ⓐ faster than ⓑ became a ⓒ 2000
⑴ 空所以下の部分が the first Australian Aborigine を
修飾していると考えられます。全体は過去の文ですが,
空所の後ろの run は過去形の ran にはなっていません。
したがって,run はここでは原形と考えられます。空所
に to を入れて後ろから名詞を修飾する形容詞用法の不
定詞にすればよいですね。
⑵ Cathy’s family didn’t have much money は「キャ
シーの家族はあまりお金を持っていませんでした」とい
う意味です。when she was young は「彼女が幼いと
き」という意味ですが,
「幼いころ」としたほうがいいで
しょう。and は「そして」と訳してもいいのですが,前
の文があとの文の理由になっていますから,
「…なので」
と訳しましょう。そして,they couldn’t buy ~(彼ら
は~を買えませんでした)の目的語は shoes for her to
run in です。for her が to run in の意味上の主語になっ
ていますから,for her は「彼女が」と訳し,to run in は
形容詞用法の不定詞で shoes を修飾しているので,その
意味をくんで「はいて走る(ための)」とするといいです
ね。全体で,
「キャシーの家族は彼女が幼いころあまりお
金がなかったので,彼女がはいて走る靴を買うことがで
きませんでした。」となります。
⑶ 下線部③を含む文の意味は「多くのオーストラリア人
注意しよう
shoe は 2 つ で 1 足 な の
で,ふつうは shoes と複
数形で使われる。
はこのことに腹を立てました。」です。何に腹を立てた
のかというと,すぐ前の文で示されているキャシーの行
動に腹を立てたのですね。After the race Cathy wore
the Aboriginal flag and not the Australian one for
all her photos.(レース後,キャシーはオーストラリア
の旗ではなくアボリジニの旗を身にまとってすべての写
真に映りました。)という部分をまとめましょう。
⑷ア (×)本文 1 ~ 2 行目に They(= Aborigines)lived
in Australia thousands of years before white people
arrived there from Europe.(彼ら(=アボリジニ)は
白人がヨーロッパから到着する数千年前にオーストラリ
アに住んでいました。
)とありますから,白人が到着して
からではなく,白人が到着する以前からということです。
イ (×)本文 5 行目に,キャシーがオーストラリアで生
まれたことは書かれていますが,
「ヨーロッパに移住し
た」とは本文に書かれていません。
ウ (○)本文 12 ~ 14 行目に,裸足であることを笑われ
たが,キャシーはレースに勝ったということが述べられ
ています。
エ (×)本文 16 行目より,キャシーが 1994 年のカナダ
の連邦大会において,すでに金メダルを獲得していたこ
とがわかります。
⑸ ⓐ 本 文 5 ~ 6 行 目に She was one of the fastest
children at her school. から「たいていの生徒よりも
速く走った」ということがわかります。
〈比較級 + than
~〉の形で表します。
ⓑ 「やがて有名なランナーになった」と考えると文の
意味がとおりますね。本文 10 行目にあるように,
「~に
なる」は become です。過去形の became を使います。
famous runner は名詞ですが,冠詞がありませんから a
を付けます。
ⓒ she ran in the Olympic Games in Sydney は「彼
女はシドニーのオリンピックで走りました」という意味
ですから,本文の該当箇所を探すと,本文 22 行目に at
the 2000 Olympic Games in Sydney(2000 年のシド
ニーオリンピックで)という表現があります。空所に西
暦を入れて In 2000(2000 年に)とすれば,
「2000 年に彼
女はシドニーのオリンピックで走りました」となり,本
文の内容にも合います。
全訳
アボリジニはオーストラリアの黒人です。彼らは白人がヨーロッパから到
着する数千年前からオーストラリアに住んでいました。最初のヨーロッパ人
が着いたとき,彼らはオーストラリアをアボリジニから取り上げました。キャ
シー・フリーマンはオーストラリア代表として走った最初のオーストラリアのアボリジ
ニです。
キャシーは 1973 年 2 月 16 日にオーストラリアのクイーンズランドで生まれました。
彼女は学校で最も速い子供たちのうちの 1 人でした。彼女は走ればオリンピックに出る
ことを夢描き,レースに勝てば金メダルを獲得することを夢見ました。
キャシーの家族は彼女が幼いころあまり裕福ではなかったので,彼女がはいて走る
靴を買うことができませんでした。やがてキャシーは有名になりました。人は彼女を
「靴のない小さなアボリジニの女の子」と呼びました。彼女は 8 歳のときに,若い選手
にとって重要な意味をもつレースにおいて,クイーンズランド代表で走りました。レー
スが始まる前,だれもが両足に靴をはいていないキャシーを笑いました。しかし結局,
キャシーは勝ちました。レース後,彼女は「レースに勝つのに靴はいらないわ。」と言い
ました。
キャシーは 1994 年にカナダの連邦大会で最初の金メダルを獲得しました。レース後,
キャシーはオーストラリアの旗ではなくアボリジニの旗を身にまとってすべての写真に
映りました。多くのオーストラリア人はこのことに腹を立てました。彼らは「キャシー
はオーストラリア代表で走るときは,オーストラリアの旗を身にまとわなければならな
い。
」と言いました。
しかし,キャシーはとても優れた選手で,オーストラリア代表として走り続けました。
結局,彼女の夢は実現し,彼女はアトランタ大会でオリンピックのメダルを初めて獲得
したのです。それから彼女は,2000 年のシドニーオリンピックにおいて,400 メートル
走で金メダルを獲得しました。この時は彼女はオーストラリアの旗とアボリジニの旗を
レース後に身にまとって写真に映りました。
彼女は「勝つにはお金はいらないわ。勝つためには,夢を追いかけなければならない
のよ。
」と言っています。
○ 5 行目
Queensland = クイーンズランド州(オーストラリア東北部の州)
○ 22 行目
Atlanta = アトランタ(米国ジョージア州北西部の都市。1996 年にここ
でオリンピックが開催された)
《⑸の英文の全訳》
キャシー・フリーマンはオーストラリア出身のアボリジニの選手です。彼女は学校で
たいていの生徒よりも速く走りました。彼女はオリンピックに参加して金メダルを獲得
したいと思いました。やがてキャシーはオーストラリアで有名なランナーになりまし
た。彼女はアトランタオリンピックに参加して,初めてオリンピックのメダルを獲得し
ました。2000 年に彼女はシドニーオリンピックに参加して走り,金メダルを獲得しまし
た。レース後,彼女はオーストラリアとアボリジニの旗の両方を身にまといました。
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