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に関する意見について((社)日本サッシ協会)(PDF形式:206KB)
資料4 ガラス及びサッシの断熱性能表示の考え方(論点整理)に対する意見について 平成19年5月16日 社団法人日本サッシ協会 ◇「2.表示を行う主体について」 ≪論点≫ ・ 表示を行う主体については、ガラス、サッシの製造事業者、輸入事業者、加工事業者で よいか。加工事業者(ガラス・サッシの組み立てを行う者)が表示を行う場合をどのように 定めるか。 ◇「3.(1)表示を行う建築材料の種別」 ≪論点≫ ・ 表示を行う建築材料としては、ガラス、サッシのほか、ガラス・サッシ加工品の表示が必 要か。 (意見) ・ ガラス・サッシの組み立てを行う者(サッシ販売店)の店舗数、事業規模は、以下のと おりとなっております。 【戸建住宅用】 サッシKD品 サッシメーカー工場 販売店(組立て業者) ※販売店数:全国 2 万弱(推定) その内 1 万についてはサッシ協会にて把握 ※販売店のうち半数は零細企業 工務店(取付け業者) 原則、大工工務店 ガラス ガラスメーカー工場 *建具の流通は、家電等(外注先から部品購入、メーカーにて組立て)とは異なり、サッシのキット (KD 品)をメーカーにて供給、組立ては小規模事業所にて実施される。 ・ サッシ販売店は、メーカーの指定どおりの組立てを行なう責任があり、組立てに関わる 品質については責任をもって対応していますが、組立てられた製品の性能について までも責任を負うものではありません。現状の自主取り組みにおいても、メーカーが責 任をもって表示を行っており、加工者(組立者)には責任は生じておりません。したがっ -1- て、事業所数が非常に多く小規模組立て事業者(従業員:1∼若干名)といった零細 企業が過半を占めているこれらの業者に対して、製品性能に関し、十分理解をして頂 き、責任をもって表示をして頂くことは、教育体制を含め、極めて困難と言わざるを得 ません。 ・ また、サッシ販売店において、窓表示を行うこととした場合、表示に関わる費用を誰が 受け持つこととなるかが問題となります。現在の民間自主取組みにおけるサッシの表 示については、企業努力によりエンドユーザへの価格転嫁を行っていませんが、零細 企業が過半を占めるサッシ販売店にコスト負担を強い、結果としてエンドユーザに対 する価格転嫁となるおそれがあり、問題があるものと考えます。 ・ サッシ販売店が表示を行う上で、どのサッシとどのガラスを組み合わせると、窓としてど の性能となるかについては、カタログ等への記載によって、ほとんどの場合について 説明は可能と考えられます。しかしながら、サッシ販売店は、製品を組み立てるごとに、 カタログ等で窓の性能区分を逐一確認する必要があり、手間として、サッシ販売店の 理解が得られないことも容易に推察されます。 ・ 日本サッシ協会だけでは、教育、啓蒙普及活動を通じて、全てのサッシ販売店に対す る理解、徹底を図ることについては難しく、単独での責任は負いかねます。 ・ したがいまして、製造メーカーによる個別製品(サッシ)の断熱性能の表示は、必要不 可欠と考えます。 ・ 一つの窓の中で、窓としての性能表示とサッシ、ガラスの個別表示が混在する怖れに ついては、窓の製造メーカーによる完成品出荷では、蓋然性は極めて低いと考えて います。なお、現在、窓完成品の流通としては、国内サッシの全出荷量の2割弱程度 と、まだまだシェアとしては低い状況です。今後とも日本サッシ協会としましても、消費 者における、ガラス・サッシの個別製品に表示を行うことの制度の定着と理解に努めて まいりたいと考えております。 -2- ◇「3.(2)表示区分の考え方」 ≪論点≫ ・ サッシについて、現在、民間自主取組みで行われているサッシの区分(4区分)をガイド ラインの表示区分として用いることが適切か。 (意見) ・ 表示制度は、消費者において採用した製品がどの程度の断熱性能を有しているのか を感覚として捉えて頂き、より良い製品を採用頂いた消費者の満足度を上げることに よって、より性能の優れた製品の採用を広く促すことが目的と考えています。 ・ 現在の自主取組みでは、次世代省エネ基準(設計施工指針)の建具の仕様に基づい た表示となっており、 「☆☆☆☆」は、全国で使用できる断熱サッシ(全地域対応) 「☆☆☆」は、南東北まで使用できる断熱サッシ(Ⅲ∼Ⅵ地域対応) 「☆☆」は、関東以南で使用できる断熱サッシ(Ⅳ∼Ⅵ地域対応) との対外説明は、大変わかりやすいとの市場の評価を受けています。 ・ サッシの市場では、サッシの断熱性能の区分として、次世代省エネ基準が広く定着し ています。一方で、この一部を何らかの形で細分化するとなれば、区分の根拠に立ち 入った対外的な説明が必要となりますが、明確な根拠が存在しないため、到底説明し 切れるところではありません。 ・ さらに、より高性能なサッシの区分を設けるということであれば、次世代省エネ基準に よる「材質及び構造」とは異なる新たな性能指標に基づく根拠が必要となりますが、現 状のサッシにおいて、その他に準拠すべき性能指標は存在しないため、4区分以上 の高性能な区分を設けることに妥当性はないものと考えます。 ・ サッシ協会として、高性能な製品の普及のためには、現状の区分に基づく断熱性の 高い製品の普及、促進を図っていくことがまず必要であると考えています。新たに高 い区分を設けて普及させることは、消費者にとってコスト負担面でのハードルを上げる こととなり、普及が促進している状況を逆に阻害する恐れがあるものと推察します。 -3- (参考1)組立て説明書の事例 -4- (参考2)民間自主取組みのラベル貼り付け状況 省エネ等級表示ラベルの貼付け状況について トステム(株)下妻工場 <省エネ等級表示ラベル貼り付け位置> ※下妻工場にて主に生産している引き違い窓においては 内観右上の上桟に上記のようなレイアウト (左からCPラベル・省エネ等級ラベル・ブランドラベル)で 部材へ貼り付けてあります。 <生産工程概要> ◆製品を出荷するまでの工程は下記のようになっており、各部材は切断工程∼部品組付工程を経て 結束工程においてすべての部材を結束し、ダンボールにて梱包後、出荷いたします。 部品組付け工程 <切断工程> アルミ材を指定部材寸法に 切断します。 <加工工程> 切断された部材を金型や 設備にて加工します。 <部品組付工程> 加工された部材に部品を 組付けします。 出荷 <検査・結束工程> すべての部材を集め検査後 結束します。 <梱包工程> 指定されたダンボールにて 梱包します。 <省エネ等級ラベル貼り付け工程> ◆省エネ等級ラベルは部品組付工程(上桟部材)において貼り付けを実施します。 省エネ等級ラベルは作業台の 手元に専用のケースにて 段取りがされております。 片側の台紙を剥離した状態で ブランドラベルの横に 位置を合わせ貼り付けます。 -5- 上桟にすべてのラベルが 貼り付けられた状態です。