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鳥インフルエンザ A(H7N9)

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鳥インフルエンザ A(H7N9)
平成25年5月 10 日
健
康
医
療
部
鳥インフルエンザ A(H7N9)について
1.患者発生の状況(5月8日現在)
中国での発生状況
・2 月 19 日初発、2市8省、台湾で感染が確定した者 130名(うち死亡
31名)
・中高年男性が主だが子どもにも感染例。
・軽症から肺炎、全身症状まで多様(抗ウイルス薬投与遅い)。重症度は不明。免疫ない。
・患者との濃厚接触者 1000人以上だが、ヒトーヒト感染の可能性については、3月下
旬に同一家族内での複数の有症状者が発生するのみ。限局的なヒトーヒト感染が起こって
いる可能性は否定できない。
・動物接触歴 8 割弱だが、現時点では、感染源・感染経路は不明。
・家禽、野鳥、ブタで無症状で伝播し、ヒトへの感染源になっている可能性あり。
2.国立感染症研究所の見解
・現時点で、ヒトからヒトへの持続的な感染は確認されていないが、ウイルスがヒトへの適
応性を高めており、パンデミックを起こす可能性は否定できない。パンデミック対応強化
を準備。
3.医療の状況
(1)ワクチン
・インフルエンザ A(H7N9)ウイルス用の感染予防のためのワクチンは現在なし。
(2)抗インフルエンザ薬
・インフルエンザ A(H7N9)に対し、タミフルとリレンザ等は有効であると考えられ、
早期診断・早期治療により重症例の減少が期待される。
・抗インフルエンザ薬(タミフル・リレンザ)の府備蓄(約 172 万人分)
(3)医療体制
・保健所による医療機関への患者受け入れ要請(協力医療機関約250)
・府医師会等への医療体制整備、中国より入国の有症状者の確定検査協力依頼
(4)検査体制
・府立公衆衛生研究所における検査体制の整備(国立感染研より試薬配布)
(5)「指定感染症」への指定
・5月 6 日より、感染症法に基づく「指定感染症」に指定。感染症病床への入院勧告や就
業制限など、より危険性の高い感染症に準じた対応が最大2年間可能。
4.その他のこれまでの対応
(1)情報共有(全庁、保健所、政令指定都市、中核市、近畿2府4県、メディア)
(2)情報提供
・府HPのトップ画面での注意喚起
(3)新型インフルエンザ特別措置法
・新型インフルエンザ特別措置法の施行(4 月 13 日)を受け、府条例 4 月13日施行
インフルエンザ対策における本府の実施体制について
1.新型インフルエンザ等発生前
鳥(豚)インフルエンザが鳥(豚)から人には散発的に感染しているが、人から人への感染が継続的に発生
していない段階(フェーズ3)
。状況確認や今後の府の対応等を協議するため、対策本部会議を開催。
府内で初めて鳥インフルエンザ(H7N9)患者が確認されたとき
大阪府感染症(鳥インフルエンザ(H7N9))対策本部会議
(大阪府感染症対策本部設置要綱)
本部長(知事)
本部員(副知事、教育長、警察本部長、全部局長、危機管理監)
※必要があると認めるときは、その都度本部員を追加(報道監)
事務局:健康医療部
2.新型インフルエンザ等発生時【新型インフルエンザ等対策特別措置法】
海外で新型インフルエンザ等が発生した状態。鳥(豚)インフルエンザが人から人への継続的な感染が確
認され、WHOがフェーズ4を宣言、もしくは急速にまん延するおそれがある場合。
政府対策本部が立ち上がったとき
大阪府新型インフルエンザ等対策本部
(大阪府新型インフルエンザ等対策本部設置条例)
本部長(知事)
有識者等
意見聴取
本部員(副知事・教育長、警察本部長、全部局長、危機管理監、報道監)
※本部員以外の職員を置くこと可
事務局:危機管理室・健康医療部
幹事会(各部局総務課長等)招集:保健医療室長
全庁各課の実施体制
【参考:被害想定】
全
国
大阪府
人口(平成 22 年)
約1億2,806万人
約886万人
罹患者数(25%)
約3200万人
約220万人
(アジアインフルエンザ並みの致死率0.53%の場合による推計)
受診患者数
入院患者数
死亡者数
1 日当たり最大入
院患者数
約 2,500 万人
(上限値)
約 53 万人
(上限値)
約 17 万人
(上限値)
約 173 万人
(上限値)
約 3 万 7 千人
(上限値)
約 1 万 2 千人
(上限値)
約 10 万 1 千人
(流行発生から 5 週目)
約 7 千人
(流行発生から 5 週目)
参考:指定感染症
鳥インフルエンザ(H7N9)の指定感染症への指定等について
国においては、5 月 6 日から、鳥インフルエンザ(H7N9)について、中
国での感染が拡大していることを受け、感染症法上の対応と検疫体制の強化を
図るため、政令で「指定感染症」に指定した。
指定感染症に位置づけられることで、知事権限の拡大が図られる。
■ 指定感染症について講じうる措置
措
置
1類
2類
3類
4類
○
×
×
×
×
原則入院
○
―
×
×
×
状況に応じ入院
―
○
×
×
×
特定業務の就業制限
○
○
×
×
×
汚染場所の消毒
○
○
○
○
×
直ちに
直ちに
直ちに
直ちに
原則
7 日以内
細菌性赤痢
腸チフス、
コレラ 他
日本脳炎、
マラリア、
狂犬病 他
風しん
麻しん
破傷風 他
空港での隔離・停留
(*)
5類
入院勧告
医師による患者情報の
保健所への届出
疾病例
鳥フル(H5N1)
エボラ出血熱
クリミアコンゴ出血 SARS、ポリオ
熱、痘そう 等 結核 他
(H7N9)
(5 月 5 日まで)
(*)は検疫法での厚生労働大臣の権限
(参考)指定感染症について
○ 1類~3類以外の既知の感染症について、健康診断、就業制限、入院、
消毒その他の対物措置が必要となった場合に、政令で、1類~3類のいず
れかに位置づけるもの。
(原則1年間。2年まで延長可能)
○ 感染症法では、1 類から 5 類、及び新型インフルエンザ等感染症、指定
感染症、新感染症、疑似症例に分類することとされている。
現在、約 100 種類の感染症が上記により分類され、それぞれ法による対
応が定められている。
新型インフルエンザ等対策特別措置法について
~危機管理としての新型インフルエンザ及び全国的かつ急速なまん延のおそれのある新感染症対策のために~
新型インフルエンザ及び全国的かつ急速なまん延のおそれのある新感染症に対する対策の強化を
図り、国民の生命及び健康を保護し、国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるようにする。
1.体制整備等
(1)行動計画等の作成
① 国、地方公共団体の行動計画の作成、物資・資材の備蓄、訓練、国民への知識の普及
② 指定公共機関(医療、医薬品・医療機器の製造・販売、電力、ガス、輸送等を営む法人)の指定・業務計画の作成
(2)権利に制限が加えられるときであっても、当該制限は必要最小限のものとすること
(3)発生時に国、都道府県の対策本部を設置、新型インフルエンザ等緊急事態に市町村の対策本部を設置
(4)発生時における特定接種(登録事業者(※)の従業員等に対する先行的予防接種)の実施
※医療提供業務又は国民生活・国民経済の安定に寄与する業務を行う事業者であって、厚生労働大臣の定めるところにより
厚生労働大臣の登録を受けているもの
(5)海外発生時の水際対策の的確な実施
「新型インフルエンザ等緊急事態宣言」
新型インフルエンザ等(国民の生命・健康に著しく重大な被害を与えるおそれがあるものに限る)が国内で発生し、全国的かつ急速なまん延
により、国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがあると認められるとき
2.「新型インフルエンザ等緊急事態」発生の際の措置
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
外出自粛要請、興行場、催物等の制限等の要請・指示(潜伏期間、治癒するまでの期間等を考慮)
住民に対する予防接種の実施(国による必要な財政負担)
医療提供体制の確保(臨時の医療施設等)
緊急物資の運送の要請・指示
政令で定める特定物資の売渡しの要請・収用
埋葬・火葬の特例
生活関連物資等の価格の安定(国民生活安定緊急措置法等の的確な運用)
行政上の申請期限の延長等
政府関係金融機関等による融資
等
○ 施行期日:平成25年4月13日
平成 25 年5月 10 日
環 境 農 林 水 産 部
鳥インフルエンザの監視体制について
家畜保健衛生所において、以下の検査を実施し、厳重に監視中。
【国の防疫指針 ※ に基づく検査】
〇定点モニタリング検査(毎月)
指定した府内3戸の飼育施設において、鳥のウィルス分離検査及び抗体検査を実施。
〇強化モニタリング検査(6~9月を除く)
100羽以上の飼育施設に対しては年 2 回、100羽未満の飼育施設かつ防疫上必
要な施設(鶏卵の販売を行っているなど)に対しては年 1 回抗体検査を実施。
※ 高病原性鳥インフルエンザ及び低病原性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針
【府独自の検査】
〇異常鶏監視モニタリング(年間)
飼育施設に検査等で立ち入りの際、異常家きんの有無について臨床検査を実施。
〇水きん類のウィルス保有検査(11~3月の間、毎月 1 回)
本府への侵入監視及び発生防止のため、府内 10 カ所の池・河川で渡り鳥における
ウィルス保有状況を調査。
なお、今季は中国において鳥インフルエンザ(H7N9 亜型)の発生があったことか
ら、4~5月においても継続実施中。
〇死亡野鳥検査(年間)
府内で、水鳥・猛禽類などの高リスク種は 3 羽以上、その他の種は 5 羽以上死亡し
ている場合、府内4ヶ所の農と緑の総合事務所が窓口対応し、家畜保健衛生所が検
査を実施。
以上のモニタリングの結果、現時点(5/10 現在)では、府内での陽性検体は検出されて
いません。
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