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平成21年第1回石狩市議会定例会会議録(第3号)
平成21年3月5日(木曜日)午前10時00分開議
───────────────────────────────────────────────
◎出席説明員
◎議事日程
日程第
1
会議録署名議員の指名
日程第
2
代表質問
市
───────────────────
◎本日の会議に付議した事件
日程第
1
会議録署名議員の指名
日程第
2
代表質問
───────────────────
◎出席議員(23名)
議
洋
長
田
岡
克
介
副
市
長
白
井
俊
教
育
長
四
宮
克
監
査
委
員
野
厚
田
区
長
谷
本
邁
浜
益
区
長
宮
田
勉
教 育 委 員 長
前
野
右
子
農業委員会会長
須
藤
義
春
総
吉
田
保
雄
佐々木
隆
哉
加
藤
龍
幸
加
藤
光
治
務
部
長
昭
夫
長
17番
堀
江
副 議 長
12番
加
納
洋
明
1番
田
中
一
彦
2番
越
智
正
男
市長政策室長(扱)
企画経済部理事・
4番
和
田
順
義
企業誘致室長(扱)
5番
大
山
弘
行
財
長
樋
口
幸
廣
6番
大
平
修
二
川
又
和
雄
7番
日 下 部 勝 義
市 民 生 活 部 長
保健福祉部長・
鎌
田
英
暢
8番
伊
藤
一
治
9番
米
林
渙
昭
百
井
宏
己
10番
千
葉
正
威
11番
田
村
房
江
三
国
義
達
13番
池
端
英
昭
片
平
一
義
15番
北
田
弥
生
16番
伊
関
史
子
18番
髙
田
静
夫
19番
飯
尾
円
仁
20番
熊
倉
正
博
建 設 水 道 部 長
南
治
建設水道部理事・
棚 橋 文
水道室長(扱)
会 計 管 理 者
受 川 克
生涯学習部長(兼)
飯 尾
地域教育推進室長
生涯学習部理事
渡 邉 斉
市民図書館長(扱)
彦
14番
21番
青
山
祐
幸
厚 田 支 所 部 長
鈴
木
徳
昭
22番
長
原
徳
治
浜 益 支 所 部 長
工
藤
泰
雄
23番
蜂
谷
三
雄
監 査 事 務 局 長
後
藤
敏
仁
24番
神
崎
征
治
農業委員会事務局長
唐
澤
治
夫
企 画 経 済 部 長
企画経済部理事・
政
部
総合保健福祉センター長(扱)
保健福祉部理事・
健康推進室長(扱)
保健福祉部理事
こども室長(扱)
子育て支援課長(扱)
男
寛
徹
志
───────────────────
───────────────────
◎議会事務局職員出席者
◎欠席議員(1名)
3番
泉
訓
雄
───────────────────
─ 91 ─
議 会 事 務 局 長
高
橋
裕
次
齋
藤
隆
長
主
査
須
藤
洋
一
書
記
若
木
順
子
───────────────────────────────────────────────
午前10時00分
開議
───────────────────
◎開
議
宣
い状況を打開するため、市民とともに一歩一歩確
告
○議長(堀江洋)
ればならない、市民の可能性を信じ、現在の厳し
実に進んでいくと述べています。
これより、本日の会議を開き
ます。
市民ネットワーク北海道は、昨年の第2回定例
会で、予算編成における市民参加と情報公開につ
───────────────────
◎議
事
日
○議長(堀江洋)
いて質問しました。市からは、まずは、予算編成
程
方針の情報公開をするという答弁があり、10月
本日の議事日程は、お手元に
末にホームページ上で公開されました。
配付のとおりです。
また、2009年度予算の議案が既にホーム
───────────────────
◎日程第1
ページ上で公開されており、取り組みが進められ
会議録署名議員の指名
○議長(堀江洋)
日程第1
ていることは評価するところですが、予算編成に
会議録署名議員の
向けてさらなる取り組みをすべきと考えます。
指名を議題といたします。
例えば、我孫子市では、予算編成段階からパブ
会議録署名議員は、石狩市議会会議規則第81
条の規定により、
リックコメントを行い市民意見を募集していま
す。当初は個人的な要望が多く出されますが、や
6番
大
平
修
二
議員
がて市全体に関するまちづくりへの提言へと市民
20番
熊
倉
正
博
議員
意識が向上していくと聞いており、予算編成の市
を指名いたします。
民参加の意義はそこにあると考えます。
───────────────────
◎日程第2
○議長(堀江洋)
市民を信頼し、市民とともにまちづくりを進め
代表質問
日程第2
るために、次年度予算編成の情報公開やパブリッ
代表質問。
クコメントなど、予算編成過程への市民参加を早
予定の順序に従い、順次、質問を許可いたしま
急に進めていくべきですが、お考えを伺います。
す。
次に、雇用創出と観光施策について伺います。
初めに、市民ネットワーク北海道代表、15番
北田弥生議員。
○15番(北田弥生)
1929年以来の大恐慌と言われ、世界的な経
済悪化は市民の生活に大きな影を落としていま
市民ネットワーク北海道
す。昨年末には派遣村が出現するなど、大手企業
を代表して、通告順に順次質問をしてまいりま
の経営悪化が報告されましたが、内部留保の問題
す。明快な答弁を期待しています。
は解決されていません。
初めに、財政について伺います。
国による生活防衛のための緊急対策の方針が出
予算編成の市民参加についてです。
され、地方公共団体が雇用創出等を図るととも
米国に端を発する金融危機により、世界規模で
に、生活者の暮らしの安心や地方の底力の発揮に
不況が拡大し、日本経済へも大きな影響を与え、
向けた事業を実施するため、地方交付税が増額さ
我が国においても多くの市民が職を失い、格差が
れました。
拡大しています。
石狩市も雇用対策に努めてきましたが、生活や
このような中、市政執行方針で市長は、3年目
暮らしの安心は継続されることが大切です。石狩
を迎える財政再建は着々と進んではいるものの道
湾新港地域へのLNG基地立地における基地建設
半ばと判断、まちづくりは行政の力だけではでき
の期間中の雇用創出効果は、7,000人を超え
ない。常に市民を信頼し、市民とともに歩まなけ
るとの分析がされています。基地が稼働する3年
─ 92 ─
後には、企業立地や雇用創出の機会が生み出され
次に、男女共同参画について伺います。
ることが期待されていますが、喫緊の課題に対応
2000年3月、石狩男女共同参画プラン21
しなくてはなりません。
が策定され、市長は冒頭、男女共同参画社会の実
雇用については、臨時的な採用だけでなく、安
現は、緊急かつ重要な課題である。男女が自立し
定した雇用、継続した雇用が必要です。今、多く
た1人の人間として、どんな境遇にあっても性に
の自治体が雇用対策をしていますが、岡山市で
よる差別を受けることなく、あらゆる分野で対等
は、離職者の就農受け皿として、JA岡山と新規
に参画し自己実現することは、新たな価値を創出
就農者総合支援事業の締結をしたと聞いていま
し、豊かで活力ある地域社会の実現につながって
す。石狩市の農業生産物は、年々種類をふやし、
いくものと述べられています。
おいしいと評価も高く、市民としても喜ばしいこ
とです。
プラン21が策定され、ことしは第2期の男女
共同参画プラン21策定に向けて意識調査などを
また、市内には、先人が開拓した優良農地と言
行うと伺っています。市長は、ことしの新年交礼
われる農地が多くあります。ところが、耕作され
会で、昨年の北京オリンピックの女性たちの活躍
ない休耕地があり、残念です。北海道が日本の食
を例に挙げ、これからの石狩市のまちづくりにつ
料基地として果たす役割は大きく、新規就農につ
いて、女性の力が非常に大切であり、期待してい
いては、当市の新農業振興計画にも施策として掲
るということを力説されました。にもかかわら
げられています。農業振興の推進と雇用創出とし
ず、市政執行方針には、男女平等参画について何
て取り組むべきです。安定した継続雇用について
ら触れられてはいません。改めて、男女平等参画
も積極的に取り組むべきですが、お考えを伺いま
についての市長の見解をお伺いします。
す。
次に、福祉についてです。
また、石狩市が厚田村・浜益村と合併して3年
半が経過し、多くの自然資源を持つ当市は、石狩
石狩市次世代育成支援行動計画について伺いま
す。
の宝発掘として官民一体で観光振興に取り組んで
石狩市次世代育成支援行動計画は、2003年
きました。観光事業には、常に新たな取り組みと
7月に制定された国の次世代育成支援対策推進法
挑戦が求められると考えます。漁業や農業を生か
に基づき、市町村に定められた前期5年・後期5
した体験活動など、新しい取り組みができると考
年の10カ年計画です。市は、前期の計画に沿っ
えますが、お考えを伺います。
てこれまで事業を進めており、市長は、市の総体
次に、まちづくりについてです。
人口が減少に転じようかという中においても、出
総合評価入札について伺います。
生数の回復が見られ、乳幼児人口は増加してお
1999年の地方自治法施行令の改正によっ
り、人口増は子ども施策の効果とも考え、今後、
て、総合評価入札の導入が可能になり、実施する
さらなる充実・拡大を図るべく、新たに養育支
自治体が全国でふえています。2004年第4回
援・訪問事業、また、ノーバディーズパーフェク
定例会において総合評価入札の取り組みを提案し
ト事業を上げており、期待するところです。
ましたが、道内ではまだ実施している自治体はな
子育て・子育て支援である次世代育成支援行動
く、今後の検討課題とするとの答弁でした。その
計画の中心にあるのは子どもです。昨年11月
後、北海道を初め札幌市、七飯町、八雲町など道
に、市民団体が市民図書館において、子どもの権
内で実施する自治体もふえています。価格という
利条約パネル展を開催しました。会場を訪れた市
単一要素で業者を選ぶのではなく、石狩市のまち
民からは、子どもの権利条約という名前は知って
づくりの中心にある人や環境や福祉、地域貢献
いたが内容まで知らなかった、子どもは1人の人
度、男女平等参画といった社会的価値を取り入
間として尊重されるべき存在だと改めて感じた、
れ、自治体の政策を反映させた総合評価入札を実
子どもを守りたいということはさまざまな事件が
施すべきと考えますが、お考えを伺います。
あるたびに強く感じる、このようなパネル展を重
─ 93 ─
ね認識を新たにする人をふやしたいなど、多くの
意見があったと聞きました。
昨年9月の新聞報道で、室蘭市の取り組みが紹
介されました。サポーターになった人の熱意を生
子どもの権利について、市として積極的にあら
かすため、支援登録制度を7月に始めた。登録者
ゆる場を通じて市民周知を図るべきです。例え
は、近所の認知症の人を担当し、声をかけたり、
ば、一つの方法として、子どもが生まれる前、親
郵便物がたまっていないか気をつけたりする。現
になる前の段階の両親教室などにおいて学ぶ機会
在、約2,600人のうち約140人が登録、こ
をつくることは、児童虐待の防止にもつながると
れから地域包括支援センターが中心となり、個々
考え、後期計画に盛り込むべきですが、お考えを
に結びつける作業を進めていくというものです。
伺います。
石狩市でも市民要望を生かし、例えば、講座を
子どもの権利条例があるまち、例えば世田谷区
終えた方たちに認知症支援の登録をしてもらい、
では、条例に基づいて子ども施策がつくられてい
定期的に講習を実施して地域で活用できるよう施
ます。後期計画の策定に当たっては、条例がない
策を進めていくべきですが、お考えを伺います。
石狩市として、子どもの権利条約に基づき、子ど
次に、キャラバン・メイトについて伺います。
もの権利が保障される計画とすべきですが、お考
キャラバン・メイトは、認知症サポーター養成
えを伺います。
講座の講師をしています。ほとんどの方は、通常
また、新教育プランは、次世代育成支援行動計
は高齢者の施設やグループホームなどで勤務さ
画との合同計画であることから、教育長にもお考
れ、休日に認知症サポーター養成講座の講師を務
えを伺います。
められていると聞いています。認知症サポーター
次に、高齢者福祉についてです。
をふやし、研修を行うためにはキャラバン・メイ
市の人口は、ことしの1月には6万1,322
トの増員も不可欠であり、取り組みを進めるべき
人と、昨年に比べ既に減少傾向が出ています。6
ですが、お考えを伺います。
5歳以上の高齢者人口は、昨年の10月1日時
次に、環境についてです。
点、5人に1人、2015年には1万7,670
環境基本計画について伺います。
人と推計され、3人に1人が高齢者となることが
市長は、市政執行方針の中で、環境に配慮した
予想されます。
地域づくりを掲げ、森林・風力・雪氷など多様な
昨年12月、第1回石狩市地域密着型サービス
自然資源を生かし、多くの市民と協働しながら地
運営委員会があり、花川北と厚田の地域包括支援
球環境への貢献を進めると明言し、合併でまちの
センターの相談状況において、認知症高齢者の相
姿が大きく変わったことや社会情勢の変化も踏ま
談や支援がふえていることが報告されました。市
えつつ、持続可能な地域社会を構築するために環
民ネットワークでは、2007年第4回定例会で
境基本計画の見直しに着手すると述べられていま
認知症について質問しましたが、市は、認知症サ
す。
ポーターについては、その予防やケアとともに地
昨年行われた北海道洞爺湖サミットでも、地球
域の方々が認知症を正しく理解し、認知症高齢者
温暖化対策が各国にとって早急に取り組まなけれ
とその家族の方々を支える環境づくりが重要であ
ばならない重要な課題であることが確認されまし
り、積極的に取り組んでいく旨答弁されました。
た 。 環 境 基 本 計画 の 見 直 し に つ い て は 、 持 続可
認知症サポーターは、現在723名、キャラバ
能な社会の構築に向けての考え方が必要であり、
ン・メイトは19名となり、認知症への取り組み
CO2削減など地球温暖化対策が重要です。CO2
が進められていることは評価します。しかし、認
削減に向けた取り組みとして、多様な自然資源を
知症サポーター講座を受けた市民からは、養成講
生かす意味で、雪氷冷熱エネルギーの農産物保冷
座を受けても、その後、サポーターとして地域で
への活用や市民風力発電事業の推進、グリーン電
生かすことができなくて残念ですといった声が聞
気料金への取り組み、また、太陽光発電や木質ペ
かれています。
レットなどが上げられます。環境基本計画の見直
─ 94 ─
しについて、お考えを伺います。
作物に関するワークショップが開催されました。
次に、食の安心・安全について伺います。
開催の目的は、北海道では2005年に遺伝子組
遺伝子組み換え作物栽培規制についてです。
み換え作物の栽培のルールを定めた条例を施行し
食の安心・安全の観点から、遺伝子組み換え作
ましたが、多くの道民は遺伝子組み換え食品・作
物栽培規制について伺います。
物に対して不安を感じている状況にあります。こ
2003年5月30日、札幌市豊平区にある独
のため、遺伝子組み換え作物・食品等について理
立行政法人農業研究機構北海道農業研究センター
解を深めていただくとともに、今後の施策の参考
で、住民合意がなくても田植えは行うというセン
とするために、参加者一人一人に議論していただ
ター長の判断によって、多くの道民の反対があっ
き、また、専門家等との意見交換等を行うことで
たにもかかわらず、遺伝子組み換え稲栽培試験を
した。
実施しました。試験が行われたことで、道内での
午前中の講演では、遺伝子組み換え作物・食品
栽培が広がることを懸念した市民や農業者が多く
を必要とする科学者の考え方が全面に出された内
いたことから、市民ネットワークは同年第2回定
容でした。午後からのワークショップに参加する
例会で、石狩市において遺伝子組み換え作物の栽
ことはできませんでしたが、参加者からの報告で
培規制をすべきとした質問をしました。
は、ワークショップの手法そのものにも問題が
それに対し、現段階において忌避すべきものと
あったと聞いています。また、各テーブルには、
理解している、さらに今後議論を深める必要があ
専門家や推進する考えを持つ道外の人もいて、安
ると答弁されています。その後、2005年に北
全が確認されれば栽培してもいいというまとめを
海道食の安全・安心条例が制定されるとともに、
導き出すようなことまであったと聞きました。
全国に先駆けて北海道遺伝子組み換え作物の栽培
2月3日には、北海道食の安全・安心委員会、
等による交雑等防止に関する条例、通称GM条例
遺伝子組み換え作物交雑等防止協会、通称GM部
も制定され、遺伝子組み換え作物の栽培について
会が開催され、2008年度の遺伝子組み換え作
は知事の許可が必要となりました。その条例も施
物交雑等防止検討調査事業として、農業試験場で
行から3年が経過したことで、現在、北海道食の
行われた花粉の飛散による交雑実験の報告がさ
安全・安心委員会において見直しの検討がされて
れ、北海道が定めた隔離基準以上に離れた場所に
いるところです。
おいても交雑が確認されました。また、被覆処理
見直しに向けては、昨年8月末から9月末にか
実験についても交雑が見られました。
けてパブリックコメントが行われ、10月には遺
この実験結果において、見落としてはならない
伝子組み換え食品に関する道民意識調査として、
のは、被覆処理施設内に花バチが数頭認められた
2,500人を対象に調査を行いました。結果、
ことです。試験場内の管理下のもとで、ハチが被
遺伝子組み換え食品を食べることに対して、不安
覆したネットのすき間から混入したことが確認さ
を感じる、やや不安を感じるが80.6パーセン
れたことです。
ト、また、遺伝子組み換え食品の安全性について
一般圃場で栽培された場合の管理は可能でしょ
は、78.2パーセントが不安に思っています。
うか。被覆であっても、隔離基準であっても、交
遺伝子組み換え作物を栽培することによる自然界
雑がゼロになることはないとした結果と、自然界
や環境への影響について、74.6パーセントが
で起こる交雑は防止するすべがないことが明らか
不安に思っています。
になりました。科学者による専門家の意見は、推
北海道で栽培された農作物の評価が高いのは、
進派と慎重派によって大きく分かれました。今回
安心と安全の上に成り立っているといっても過言
の実験結果を受けて、交雑防止の隔離基準を伸ば
ではありません。その農作物栽培に危険信号がと
すことの議論が不足していることは否めません。
もり始めました。
2月17日には、食の安全・安心委員会が開催
本年1月31日、北海道主催の遺伝子組み換え
されました。公募委員からは、子どもたちにとっ
─ 95 ─
ても地球にとっても影響がある遺伝子組み換えに
で、統合小学校を皮切りに、市民図書館と学校図
は反対する意見がありました。しかし、専門家と
書館が順次オンライン化されていくものと期待す
言われる科学者からは、今回は道民の8割が遺伝
るものです。
子組み換え作物・食品に不安を感じており、現段
1月21日、江別市立東野幌小学校の学校図書
階で条例が見直しをされないことは賛成するが、
館を視察しました。加配の教員を図書館の専任と
論点整備に記載されている5年を経過するごとに
して活用しており、見やすい展示や工夫が随所に
社会経済情勢の変化等を勘案し、この条例の施行
見られ、子どもたちに親しまれている様子が感じ
状況等について検討を加え、その結果に基づいて
られました。本以外の展示では、先生が川で拾っ
必要な措置を講ずることとする後に見直しをする
た黒曜石や地球儀もあり、食のパンフレットや旅
とした次回見直し時期について。GM条例に関し
行先で入手したまちのチラシなども置いてあり、
ては、3年で見直しすることを明記すべきとの意
図書館が子どもたちの興味・関心を引く場所に
見がありました。
なっていると感じました。図書館が本だけでな
これから、ディスクコミュニケーションの名の
もと、遺伝子組み換え作物を理解させることに力
く、何か楽しいところと感じていることが、子ど
もたちの様子から伺えました。
を注ぐことが考えられます。私たちは、GM条例
2001年より、朝の読書活動を始めて8年
があるからと安心することはできない状況にある
目、10分では時間が足りないという子どもたち
ことを認識することが必要です。推進派は、交雑
の強い希望から、ことしから朝読書を15分に伸
はゼロにはならない、北海道ブランドのためにも
ばすなど読書が定着し、穏やかに1日の始まりが
世界的飢餓を想定して、当遺伝子組み換え作物の
スタートでき、豊かな環境が生まれていると伺い
栽培を正当化する考え方を全面に出しています。
ました。
多くの人が北海道の作物を求めるのは、この北
本市においてですが、専任の司書による学校図
海道の大自然の中で生産された安心で安全な作物
書館がスタートします。子どもたちに読書を通し
だからです。実験や研究を実現するために、遺伝
て豊かな教育環境を提供できるよう、例えば、先
子組み換え作物の栽培を認めるべきではありませ
生方との情報交換をするために職員会議に出席す
ん。交雑が起こってしまうと、北海道の農業は崩
ることも大切です。子どもが、いつでも安心して
壊してしまいます。石狩市は、新農業振興計画に
学校図書館を利用できるよう勤務する必要もある
よって、安心で安全な農業を推進してきました。
と考えます。しかし、今回、司書は嘱託職員であ
地産地消、農地を保全するとともに、北海道のす
り、勤務時間は週29時間以内であることから、
ばらしい条例を守るためにも、自治体が遺伝子組
図書館機能が十分に発揮できないと考えますが、
み換え作物栽培の規制をすることが必要と考えま
お考えを伺います。
すが、お考えを伺います。
また、司書がいない学校図書館には専任の司書
次に、教育についてです。
教諭を配置し、学校図書館の充実を図るべきです
教育プランについては、先ほど次世代育成支援
が、お考えを伺います。
行動計画の中でお考えを伺っていますので、次の
質問に移ります。
次に、就学に向けての子ども支援についてで
す。
学校図書館について伺います。
保育所児童保育要録と幼児指導要録の活用につ
市民ネットワークでは、これまで学校図書館に
いてです。
専任の司書の配置を求めていましたが、今回、統
1月26日、恵庭市立恵み野小学校と北広島市
合小学校に専任の司書を配置し、市内学校図書館
の緑陽小学校を視察しました。両校は、言語障が
のモデルとして整備されることは、一歩前進であ
い通級指導教室、通称ことばの教室ですが、恵み
り評価するところです。統合小学校と図書館との
野小学校は26名、緑陽小学校は27名の子ども
オンライン化についても整備されるということ
たちが、地域の学校からことばの教室に通ってい
─ 96 ─
ます。ことばの教室の指導を必要とする子どもの
析については、青少年育成アドバイザーやスクー
把握については、恵庭市では、幼稚園や保育園児
ルカウンセラーなどで構成されております学校適
を対象に面談を行い、また、北広島市では、全校
応カンファレンスチームを中心に行うことといた
の学級担任にことばの教室のパンフレットと調査
しており、大学教授など専門家の助言、さらには
用紙を毎年送付していると聞きました。
アンケート内容の設定時と同様に、不登校の児
ことばの教室では、子どもによって通う期間や
童・生徒にかかわっている関係者などからも御意
指導内容が異なり、スペシャルニーズの教育が行
見を伺いながら進めてまいりたいと答弁されまし
われています。ことばの指導室では、鏡や水飲み
た。
場、マジックミラーと防音が整備されており、そ
そこで伺いますが、2009年度は、これら2
の中で子どもたちは個別の指導を受けます。保護
008年度のアンケートを生かし、不登校への効
者は、廊下からマジックミラーを通して、子ども
果的な支援策がなされると考えますが、どのよう
の指導内容の様子を見学し、家庭での指導に役立
に取り進めていかれるのか、お考えを伺います。
てています。
以上で質問を終わりますが、再質問は留保させ
また、隣接するプレイルームには、トランポリ
ていただきます。
ンやブランコ、機能訓練用のセラピーボールなど
○議長(堀江洋)
がありました。子どもは、言葉の指導やプレイ
○市長(田岡克介)
ルームでの遊びを通して、言葉やコミュニケー
表、北田弥生議員の御質問にお答えをいたしま
ションスキルを学んでいくのです。
す。
田岡市長。
市民ネットワーク北海道代
昨年4月、石狩市の紅葉山小学校に設置されて
初めに、予算編成における市民参加についてで
いたことばの教室がなくなり、1年が経過、本年
ありますが、予算の編成は、現在市が進めている
度新たに若葉小学校でスタートすると聞いていま
政策や施策がどのような効果が得られるかなど、
すが、該当児童の把握については市の就学相談だ
年間を通じて政策評価等を踏まえながら、議会に
けではなく、保育所から保育所児童保育要録、幼
おける議論や各地域の自治会、各団体の方々との
稚園からは幼児指導要録が小学校入学に際し提出
意見交換の中で進められております。
されますので、例えばそれらを活用して言語を初
また、市では、これまでも主要な政策形成過程
めとする児童の把握をするなど積極的な取り組み
におけるパブリックコメントやアンケート調査等
が必要ですが、お考えを伺います。
の実施のほか、地域住民とのワークショップの議
また、ことばの教室の開設に当たっては、ゆと
論を経て実施する市民参加による例えば公園づく
りのあるプレイルームや複数のことばの指導室、
りなど、それぞれ情報の共有のもとに予算の編成
待合室、ことばの職員室などが必要です。ことば
に努めております。
の教室の環境整備についても、お考えを伺いま
す。
御指摘の点につきましては、まず、今年度より
予算編成方針をホームページに公開いたしまし
最後に、不登校について伺います。
た。予算編成過程の公開など、一連の流れの中で
市では、中学校を対象に、学校生活や学習での
情報の共有化というのは大変大切なことだという
適応状態を把握するとともに、今後の学校生活等
ふうに基本的には認識をいたしております。
の支援の充実を図ることを目的としてアンケート
我孫子市の例を御提示されましたが、それぞれ
を実施しました。その件については、昨年、第2
のまちにおきまして、いわゆる予算編成前にどれ
回、第3回定例会で質問しました。
だけパブリックコメント等を含めた市民会話がな
市からは、長期欠席の状態にある児童・生徒や
されているかということによっての条件もそれぞ
その保護者に対してもアンケートを実施する予定
れ違いますので、その手法等はこれからなお研究
であり、その時期については9月下旬をめどとい
する必要があろうかと思っておりますが、基本的
たしているところである。これらアンケートの分
には公開を絶え間なく続けていく姿勢を持って取
─ 97 ─
り組んでいきたいというふうに思っております。
ど、既に体験型観光を行っている事業者が個々に
次に、農業による雇用創出についてであります
点在している状況にあります。また、平成18年
が、本市農業は高齢化による担い手不足に直面し
から市と協働で進めている浜益区のグリーン・
ており、担い手育成の観点からも新規就農者の推
ツーリズム研究会も浜益うまいもの探検隊と称し
進等に努めておりますが、ただ、ここ数年、新規
て、農業・漁業・果樹園など複数の体験メニュー
就農者の対応の中で、かねてよりそのことは理解
を毎年展開してきたところであります。
していたのですが、新規就農というのは事業主と
さらに、新年度には、浜益区において、ツアー
して独立するいわば起業と、業を起こすというこ
客が自分の手でウニ丼をつくり味わうというメ
とで、現下の雇用情勢のストレートな対応策にな
ニューの検討も進められているなど、地域におい
るかという点については、いろいろな見方がある
て徐々に取り組みが広がりつつあります。
のではないかと思います。
市としても、これらの新たな取り組みを広く周
農業に情熱を持ち、農業で身を立てるために専
知し、地域における理解者をふやし、事業者を点
門的な技術、それから作物管理、土づくり、農業
から面へと広げてまいりたいと考えております。
機械の操作、あるいは経営のノウハウといったも
次に、総合評価入札についてでありますが、総
のを取得している方がいるならば、本市では先進
合評価方式は価格だけではなく、評価していた従
的な取り組みとして農業支援センターというもの
来の入札方式と異なり、価格評価点、技術評価点
を既に窓口として実施し、受け入れているわけで
や地域貢献度評価点など一定のバランスのもと
すから、それらの中に研修先のあっせんや研修期
に、価格と品質が総合的にすぐれた調達を実施す
間中の経済的支援、市や道が用意する各種の支援
るための入札方式であります。
策を活用しながら最大サポートしてまいりたいと
この方式の導入は、道内において札幌市を含め
いう思いでありますが、まさに派遣切りという方
9自治体にとどまっているという状況でありまし
が、直ちに起業家として農業に就農するというの
て、試行の段階でもあります。
は大変難しいというふうに思います。
市としても、副市長を座長とした入札検討委員
ただ、農業によりまして、継続的雇用を創出す
会というものができ上がっておりますが、そこで
る一つの方法として、大規模な農業生産法人が失
既に情報の収集や導入に向けた検討が始まってお
業者を社員として雇用し、研修を行いながら担い
ります。時期がいつになるかということ、あるい
手として就農を目指すシステムというものが、世
はどういった事業に対応するかということについ
間では一般的にとられております。しかし、残念
ては、まだまだ詰める必要がありますが、基本的
ながら本市においては、こうした受け皿となる法
には限定したといいますか、試行的な導入なども
人がほとんどないというのが実情であり、このほ
含めて具体的な検討を、そこの中の委員会で進め
かパートタイマー的雇用には、現在、いしかり農
ていただきたいというふうに思っております。
協とも行っておりますグリーンサポーター制度が
次に、男女共同参画についてでありますが、本
ありますので、農協と十分協議をしながらこうし
市の男女共同参画、とりわけまちづくり活動への
た事業の周知を図ってまいりたいと思います。こ
女性の参加は、子育てや福祉、環境などさまざま
こが一番即効性があるというふうに考えます。
な分野で進んでおり、地域全体として女性が担う
次に、農漁業を生かした観光についてでありま
役割は重要なものになっております。
すが、これまでも合併により増大した豊かな農林
市政執行方針でもお示ししたとおり、人口減少
水産資源を活用すべく、さまざまな取り組みを
下における持続可能なまちづくりは、行政のみで
行っております。農漁業の活用は、本市の観光力
できるものではなく、市民とともに歩んでこそな
の底上げという点で非常に大きな要素となってお
し得るものであり、その意味で女性がその個性と
ります。
能力を発揮できるようなまちづくりを進めること
現在、市内にはイチゴ狩りやサクランボ狩りな
が重要であるとの認識は、これまでと変わってお
─ 98 ─
りません。
知症を啓蒙することが基本となっておりますの
このことから、新年度は、さらに安心して子ど
で、市ではその養成をまず第一と考えて、今後も
もを産み育てられる環境づくりや母子家庭への就
各種サークル・団体や町内会などを通して広く受
労支援などに取り組みとともに、ことしから具体
講を働きかけながら、平成24年までに約2,0
的準備に取りかかる新プランの作成に当たって
00名のサポーターを養成する予定としていると
も、これまでの成果と課題を見定めつつ、推進委
ころであります。
員会や意識調査などの意見も踏まえながら、適切
御提言の講座の事業については、これらとあわ
な施策展開が図られるよう取り進めてまいりたい
せ今後の検討とすることにさせていただきたいと
と存じます。
存じます。
次に、次世代育成支援行動計画についてであり
ます。
次に、キャラバン・メイトの増員についてであ
りますが、現在、認知症サポーター養成講座の講
国が進める子育て支援対策では、ワークライフ
師として活躍しているキャラバン・メイトは、市
バランスの視点が取り入れられたものの、少子対
内19名、地域包括支援センター内に事務局を置
策が先行し、子どもそのものへの支援といった視
き、定期的に会議を開催するなど、認知症サポー
点が余り注目されていなかった感があります。ま
ター養成講座に関する企画立案、情報提供など、
た、昨今の経済・雇用不安は、子育てや将来の教
キャラバン・メイトとの連携・協力体制を図って
育費に対する不安感を助長し、このままでは子ど
いるところであります。
もの健全なはぐくみはおろか、均等に教育を受け
今後、養成講座の充実を図る上では、キャラバ
る機会すら失われてしまうのではないかと懸念を
ン・メイトのさらなる増員は必要であると認識を
いたしております。
しておりますことから、毎年、北海道が主催する
このような状況を踏まえ、子ども施策の根幹を
養成研修への積極的な参加に向け、福祉施設関係
なす次期計画において、昨今の社会情勢を見据
者などとの連携の強化を図ってまいりたいと存じ
え、子育てと教育の課題を一体としてとらえ、政
ます。
策を進めてまいりたいと存じます。
次に、環境基本計画見直しの基本的な考え方に
以上のことからも、子どもの権利条約の基本的
ついてでありますが、環境基本計画は、市が長期
な考えを準拠することはもちろんのこと、普及啓
的展望に立ち、環境の保全と創造のための施策を
発の意義を考慮し、計画策定に望んでまいります
総合的かつ計画的に推進するための方向性を示す
ことにより、おのずと子どもにとって最善の利益
ものであり、中でも地球温暖化は人類の生存基盤
が計画理念の根底に位置づけられるものと考えて
を大きく揺るがす最重要な問題であり、本市では
おります。
個別の対策につきまして、これまでに温暖化対策
次に、認知症サポーターの地域活用についてで
推進計画、省エネ、新エネビジョンを策定し、重
ありますが、認知症に対する取り組みは、その予
点的に推進しておりますが、低炭素社会を構築す
防やケアとともに、地域の方々が認知症を正しく
るため、このたびの環境基本計画の見直しの中で
理解し、御本人やその家族を支える地域づくり・
も、本市に豊かに賦存する風力、太陽光、雪氷等
人づくりが重要であります。
の再生可能エネルギーの積極的な活用について検
市では、その人材としての認知症サポーター養
討してまいりたいと考えております。
成講座を毎年開催し、これまで723名のサポー
ターを養成し、地域での認知症の理解促進に大き
加えて申し上げますならば、私、きょう議会が
終わり次第、上京することになっております。
な力となってきております。
私が率直に今感じておりますのは、企業誘致に
御質問のありますサポーター登録制度を導入し
おいて地域の環境というものが大変大きな評価の
ている自治体の取り組みなども聞いております
基準点になってきております。特に、地球温暖化
が、サポーターは地域での身近な活動を通して認
と温度管理コストが、温暖化とともに日本じゅう
─ 99 ─
が温度が上がってきているということから、低温
初めに、教育プランについてでありますが、教
地域への魅力、それから負担コストに耐えられな
育プランの策定に当たっては、次世代育成支援計
い先端産業等を含めた企業の皆さんが、環境の豊
画と時期を同じくし、かつ、子どもに係る計画で
かな北海道へ、あるいはさらに環境政策を積極的
あることなどから、一体となった策定を目指して
に進めている都市に高い点数をつけて立地する傾
取り進めていくこととしております。
向がふえてきております。
取り進めに当たっては、市長からもお答えをし
そうした視点からも、もとより今までの豊かな
ておりますが、私といたしましても子どもの権利
石狩市の環境の保全、それから新たなエネルギー
条約の基本的な考え方を準拠していくことはもち
の多様化、地球に優しいエネルギーの多様化に取
ろんのこと、子どもを守り育て、一人一人を大切
り組むと同時に、そうしたまちづくりの基本とも
にし、子どもの最善の利益が計画に位置づけられ
なる働く場所、企業が立地する要件においても、
るよう市民の皆さんの御意見を伺うなど、幅広い
こうした取り組みというのをなお一層進めてまい
視野からの取り組みを取り進めてまいりたいと考
りたいというふうに思っております。
えております。
最後に、遺伝子組み換え作物についてでありま
次に、学校図書館についてでありますが、統合
すが、現在は多くの道民が遺伝子組み換え技術
小学校図書館整備事業は、平成22年度に若葉小
や、それによりつくられた食品に不安を抱いてい
学校と紅葉山小学校が統合され開校する双葉小学
るという状況を踏まえまして、遺伝子組み換え作
校図書館整備のため、21年度からモデル事業と
物が野放図に栽培され流通がされないように、道
して専任司書を配置し、市民図書館とオンライン
条例によって遺伝子組み換え作物と一般作物との
ネットワークを構築する準備作業を行うものであ
交雑や、遺伝子組み換え作物の一般作物の混入が
ります。
生じないようルールが定められております。
司書は、非常勤職員として1週当たり29時間
この条例の制定後、道においては遺伝子組み換
の勤務時間となりますが、子どもが主役である学
え作物の栽培による交雑等の防止基準について、
校図書館の特徴を十分考慮する中で、柔軟な勤務
科学的な検討を進めておりますが、その実験結果
体系を検討してまいりたいと存じます。
によりますと、開放形で栽培した場合は、数百
また、学校図書館において、教員との十分な連
メートルから1キロメートル以上離れても交雑が
携を図ることは当然必要なものと考えており、職
起きたということであります。
員室に机を配置するなど、コミュニケーションが
このことを科学的にどう評価すべきかという議
行われやすい環境づくりを進めるとともに、職員
論はまだ残っているようでありますが、こうした
会議への参加など、教員との一体感を持った中
事実を踏まえるならば、市町村単位というより
で、司書の方の専門性が十分発揮されながら、学
は、むしろやはり都道府県による広域での規制が
校図書館の運営に携わっていくよう配慮してまい
効果的であり、道条例の適切な運用が引き続き図
りたいと存じます。
られることが大切だというふうに考えておりま
次に、学校図書館の充実についてであります
す。その中において、市として何をなすべきか
が、現在、22の小中学校において、文部科学省
は、当然、市が今後道と一体的に取り組んでいか
の基準により、学級数が12を超える学校9校に
なくてはならないというふうに存じます。
司書教諭が発令を受け配置されておりますが、担
このほかの教育行政に関する御質問について
は、教育長から答弁をいたします。
行うことができる環境にはなかなかない状況にあ
以上であります。
○議長(堀江洋)
ります。また、司書教諭が発令されていない学校
四宮教育長。
○教育長(四宮克)
任等の学校業務もあるため、図書館業務を専門に
においては、そのような資格を有しない教諭が図
教育行政についてお答えを
書館業務を担当している状況にあります。
いたします。
御質問の専任司書教諭の配置につきましては、
─ 100 ─
教員の定数に係る課題として認識しており、国や
最後に、不登校対策についてでありますが、い
道などの関係機関にこれまでも働きかけてまいり
じめや不登校に関しましては、1980年代後半
ましたけれども、さらに図書協会などを通しなが
から大きな社会問題とされ、近年においては、そ
ら強力に要請をしてまいりたいというふうに考え
の発生が減少傾向にあるとされておりますが、本
ております。
市におきましては、残念ながらその発現率が全国
また、このたびの統合小学校図書館整備事業並
びに平成18年度から取り組んでいる学校図書館
平均を上回っている状態が続いております。極め
て憂慮すべき課題と受けとめております。
環境整備事業を、よりスピード感を持って行うな
このことから、本市においては本年度、全中学
ど、市内小中学校図書館の環境整備を推進してま
生を対象とした、自分を見つめるアンケート調査
いりたいと考えております。
の実施とあわせて、ふらっとくらぶを利用してい
次に、就学に向けての子どもの支援についてで
た卒業生徒とその保護者等の協力をいただきまし
ありますが、特別支援教育の取り組みが幼稚園・
て、同様なアンケート及び面接調査を実施し、学
保育園、さらには高等学校まで範囲が拡大され、
校適応に関する事項や教育に対するニーズなどを
それぞれの移行期の手続を丁寧に行っていくこと
集約しているところであります。
が、子どもの支援には不可欠な要素となっており
ます。
このアンケートの検証から、21年度は、ふ
らっとくらぶなどの児童・生徒の習熟度に合わせ
幼稚園や保育園での教育課程や保育課程がそれ
た教科指導の強化や、学校と連携した家庭訪問な
ぞれ改訂になり、健康、人間関係、環境、言葉、
どにより、子どもが抱える進路指導や学習、また
表現の五つの領域に沿ってねらいや内容などが示
は体験的ニーズへの対応など、さまざまな困り感
されており、その領域が密接な関連を持ちなが
を抱いている児童・生徒にとって最善の利益につ
ら、相互に展開することが望まれております。
ながる活動を積極的に展開してまいりたいと考え
改訂による指導要録や保育要録が小学校に引き
ております。
継がれることになりますが、子どもの状態をつな
また、これらを総合的に行うため、常設型の専
ぐためには、これらの要録ばかりではなく、療育
門的な支援システムの構築が喫緊の課題と位置づ
期の指導計画や支援計画、あるいは療育ファイル
け、22年度に教育支援センターの設置を予定す
のような形での引き継ぎが望ましいものと考えて
るものであります。
おります。
同センターは、いじめや不登校、サイト対策、
市では、自立支援協議会の部員による機関連携
特別支援教育推進の3本柱を立て、これらに対応
が進んでいることや、保健師や子ども発達支援セ
するため、中学校生徒指導経験者や社会福祉士資
ンターと教育委員会が、療育期から教育へのス
格者、臨床発達心理士、また、心理や教育、福祉
ムーズな移行と切れ目のない支援の継続を行うこ
関係の分野での専門的知見を有するさまざまな
とを目的に、さまざまな検討を進めているところ
方々の配置を予定しており、これらのスタッフが
であります。このことは、幼児期での幼稚園や保
スクールカウンセラーや学校関係者、さらには関
育園、または子ども発達支援センターでの言語指
係機関と有機的に連携しながら、児童生徒や保護
導などが小学校における指導に継承され、子ども
者及び学校にとって最善の利益につながるよう、
が安心して学校生活を送ることにつながるものと
積極的に取り組んでまいりたいと考えておりま
考えております。
す。
御質問にございます小学校での言語指導につき
以上であります。
ましては、平成21年度当初に若葉小学校に学級
○議長(堀江洋)
を開設することとし、そのための教員の配置や個
表、15番北田弥生議員。
別指導ブースなどの施設整備を行うこととしてお
○15番(北田弥生)
ります。
しました。
─ 101 ─
市民ネットワーク北海道代
それぞれ御答弁をお聞き
1点、再質問させていただきます。不登校につ
いてです。
設けて話し合いの場を持ち、子どもの立場に立っ
た不登校への支援をすべきです。このような取り
不登校については、御答弁には、アンケートの
検証からさまざまな困り感を抱いている児童生徒
組みについて早急に進めるべきですが、再度お考
えを伺います。
にとって、最善の利益につながる活動を積極的に
このほか、認知症サポーター養成については、
展開してまいりたいということは、そのように取
現段階では地域の活用というところまでは取り進
り組んでいくことが重要と考えます。
んでいかないということは理解しました。しか
そこで、市では、毎年多くの児童生徒が不登校
し、市民意見を尊重して、認知症サポーターを地
となっています。2008年度の不登校は61名
域で活用することについては、ぜひ今後の課題と
と聞いています。喫緊の問題として取り組むこと
して取り組みに向けて検討していかれるよう、こ
が重要というところで、当事者はフリースクール
ちらのほうは要望にとどめておきます。
などを含め、幅広く意見を聞いて支援策を実行し
以上、1点、再質問させていただきます。
ていくべきと考えるところです。訪問型フリース
○議長(堀江洋)
クールの1月の通信に次のような一文があり、ぜ
○教育長(四宮克)
ひ御紹介したいと思います。
表、北田弥生議員の再度の御質問にお答えをいた
北海道教育委員会では、不登校児童生徒連絡協
四宮教育長。
市民ネットワーク北海道代
します。
議会を開催し、そこではフリースクールの実践発
先ほどお話もありましたように、本市において
表があり、各支庁の教員や適応指導教室の指導員
はなかなか不登校の数というのが、全道的・全国
とともに不登校について話し合いがされました。
的に減少している中にあって減少していかない、
アドバイザーとして参加した道教育大教授の庄井
減らない傾向にあります。また、不登校の中の子
先生は、不登校について、問題のある子から困り
どもたちにおいては、ふらっとくらぶにもなかな
感を抱えながら懸命に生きている子という見方に
か足を運べないというような状況がございまし
変化してきていることや、道教委の担当者から
て、原則、私たちの基本的な考え方は、学校復帰
は、これからは教育も福祉の領域に入ると話され
を前提にということと、もう一つは、さらにいか
るなど、不登校への支援の必要性が強調されてい
にしてそこに陥る前に子どもたちの困り感を早期
たということが書かれておりました。
に見つけて、そこから救い出すといいますか、そ
市のふらっとくらぶは、その指導内容から、学
の改善のためのいろいろな手当てを講じながら、
校復帰を前提にしていることが明らかで、そのた
学校からこぼれていかないようなそんな対策を立
め、ふらっとくらぶに通える子どもたちは非常に
てるのが一番の本分だと思っておりますけれど
少ないのが現状と私は考えます。市民から、今回
も、残念ながらそういう状況にありますので、再
のアンケートに対し、学校復帰を前提にするばか
度、今回、1次目のアンケートとしては中学生全
りではなく、ふらっとくらぶの柔軟な対応、ある
生徒を対象に行い、もう一つは、ふらっとくらぶ
いは子どもが家以外の場と接点を持つことが大切
とか不登校に陥った子どもたち、また、その保護
である。また、フリーススペースの要望につい
者の方の協力をいただきながらアンケート調査を
て、また、フリースクールの役割について理解を
行ったわけでありますけれども、その中でまだ分
求める意見なども出されています。これらについ
析が十分に終わっておりませんけれども、できる
て、どのように検討されたのでしょうか。
だけ個々一人一人の子どもたちの心の深層といい
不登校について、このような市民意見を重く受
ますか、また、困り感の背景・要因などを探りな
けとめ、アンケートの分析・検討については、保
がら、一人一人の子どもたちにどのような今後の
護者やフリースクールなどを含め、不登校の関係
日常の生活、また、学校生活に対して支援をして
者、専門家、教育委員会、福祉関係などからな
いくことが可能なのか、できるのかあたりを検証
る、例えば今御紹介した不登校連絡協議会などを
していきたいという思いでおります。
─ 102 ─
先ほど貴重な御提言をいただきましたので、フ
リースクールの面を含めまして、今後さらに検討
まず最初に、地域自治区についてお伺いをいた
します。
してまいりたいと思います。
本市は、平成14年には行政活動への市民参加
以上であります。
○議長(堀江洋)
を推進する市民の声を生かす条例を全国に先駆け
以上で、市民ネットワーク北
て施行し、また、昨年は市民自治に立脚したまち
海道代表、15番北田弥生議員の質問を終わりま
づくりを実現することを目的とした自治体の憲法
す。
とも言われる自治基本条例を制定するなど、全国
暫時休憩いたします。
的にも住民との協働によるまちづくりを積極的に
午前11時03分
休憩
推進する先進自治体であると認識をいたしており
────────────────
午前11時15分
○議長(堀江洋)
ます。
再開
自治基本条例におけるまちづくりの基本原則に
休憩前に引き続き、会議を再
開いたします。
士の協働で進めることがうたわれております。高
次に、緑政クラブ代表、19番飯尾円仁議員。
○19番(飯尾円仁)
おいても、市民が主役となり、市民と市、市民同
緑政クラブを代表して質
問をいたします。
度成長時代と異なり、我が国の人口も減少するな
ど、従来型の行政を踏襲することでは立ち行くこ
とはできなくなり、地域等の取り巻く課題に対応
昨年来、原材料・原油価格の高騰、その後の
には、地域のことは地域で考え実行するという住
リーマン・ブラザース社の破綻を契機に、金融不
民自治の理念を再認識した上で、真に住民が主体
安が地球規模に拡大しております。過日、内閣府
となった地域づくりを進めることが大切であると
による2008年10月から12月のGDP国内
考えるものであります。
総 生 産の 速 報 値 が 公表 さ れ ま し た。 前 期 3. 3
そのような観点から言えば、厚田区・浜益区に
パーセント減、年率換算12.7パーセント減と
設置された地域自治区という組織について、私は
大幅なマイナス成長となり、実態経済にも波及
石狩における住民自治の具現化するモデルケース
し、我が国が歴史的な不況にまさに直面している
であると考えておりました。合併後3年がたち、
ことを示唆する極めてショッキングな数字であ
厚田区・浜益区両区に置かれた地域自治区につい
り、先行き明るい展望が描けず、事態はますます
て、どのような評価をしているのかお伺いをいた
混沌としている状況にあると思います。
します。
アメリカでは、オバマ大統領が誕生し、民主、
また、今後のまちづくりを行うには、旧石狩市
共和両党が素早い議論と協議を重ね、いち早く対
においても住民自治組織によることが大切である
策を打ち出しております。まさに Yes we can で
と考えておりますけれども、また、平成16年7
あります。
月に開催された合併協議会におきまして、合併の
一方、我が国を見ますと、No we can not なの
特例による地域自治区の期間において、新市全体
か、No we don't なのか、憂慮しているのは私だ
における地方自治法による地域自治区の設置を検
けではないと思います。
討されるよう期待するとの附帯意見がされており
このような状況のもとにありまして、本市にお
ます。過去の答弁においても、このことについて
いては昨年11月以降、4定、また2度の臨時会
は検証するとのことでございましたけれども、そ
において、公共施設の改修、耐震化促進事業など
の後の検証結果、今後の取り組みについてお伺い
地域活性化事業、また、中小企業対策、原油高騰
をいたします。
対策、雇用対策などの各種施策を時局をとらえ、
次に、財政運営についてお伺いをいたします。
スピード感を持ち、的確に講じている田岡市政に
本市においては、平成19年3月に市民・行政
対して敬意を表するものであります。
の役割の見直しや徹底した行財政改革によるスリ
以下、順次質問をしてまいります。
ム化など、危機的な財政状況を改善し、将来にわ
─ 103 ─
たって安定的なサービスを提供できる財政運営を
平成12年に地方分権一括法が施行され、10
構築するために、財政再建計画を策定、2年を終
年目を迎えました。地方分権とは、国の持ってい
えました。本年度予算においては、昨年に引き続
る権限・財源を地方公共団体に移し、住民と自治
き基金を繰り入れることなく編成したこと、ま
体の選択により地方自治体が主体的に物事を決め
た、補正予算において、国保会計への繰り出し借
ていき、地域の特色を生かした活力ある豊かな地
換債の取りやめ、修繕基金への積み立てなどから
域社会づくりを進めることであります。
見ても、市民の協力もあり、健全への道を着実に
歩んでいるのではないかと思います。
基礎自治体の役割がますます重要になるという
ことで、分権改革の推進は大いに期待するもので
一方、健全化基準はクリアしているものの、実
あります。しかしながら、その後、平成16年度
質公債費比率や将来負担比率が高い数値となって
の三位一体改革により、国庫支出金、地方交付税
いることなど、決して予断は許さないのではない
が大幅に削減され、それにより税源移譲額が少な
かと思っております。
かったため、平成16年度予算を組むのに多くの
この相反した状況でありますが、市長は財政状
況についてどのような認識をお持ちなのか。執行
自治体が苦慮したのは、記憶に新しいことであり
ます。
方針では、なお道半ばと述べておられますが、改
めてお尋ねをするものであります。
平成18年には、地方分権改革推進法が成立い
たしました。この法律は、地方分権改革の推進に
また、今後も雇用対策など、基礎自治体として
ついて、その基本理念や国と地方の双方の責務な
取り組まなければならない施策もあるかと思いま
どを定め、必要な体制を整備するものであり、昨
すが、今後の財政出動・運営についてどのように
年には国と地方の役割分担や国のあり方につい
対応しようしているのか、お聞かせをいただきた
て、第1次勧告、第2次勧告が行われ、本年春以
いと思います。
降には税源配分等の財政のあり方についての第3
次に、人口増加策についてお伺いいたします。
次勧告がなされる予定であります。どのような形
昨年12月、国立社会保障人口問題研究会は、
で今後地方分権が推進されるのか、展開を注視し
平成47年までの市町村別人口推計を公表され、
ていきたいと思っております。
40年以上右肩上がりの状況だった本市において
そこで、権限移譲についてでありますけれど
も来年には6万人を切り、平成47年には約5万
も、住民に身近な行政サービスは市町村で行い、
人、とりわけ年少人口が10パーセントを下回る
市町村では対応が難しい専門的・広域的な行政
など、極めてショッキングな数値でありました。
サービスは都道府県が行う市町村優先の原則に基
いよいよ本市においても人口減少という問題が現
づき権限移譲が進められております。
実化することとなります。
道内都市では、北斗市や北見市は権限移譲数が
人口が減少することに伴い、高齢者比率が増大
多いのでありますけれども、本市における状況は
し、生産年齢人口比率が減少することとなりま
どうなのか。また、住民の利便性を考えると、権
す。このことにより、生産年齢世代の負担増、企
限移譲を積極的に推進するべきと考えますが、今
業の売り上げ減少、雇用のあり方が激変するな
後の対応についてお伺いいたします。
ど、さまざまな問題が生じます。これに対する処
次に、子ども施策についてお伺いいたします。
方せんは、なかなか難しいかもしれません。
過日の新聞報道では、石狩市と当別町の出生率
しかしながら、例えば、花川北地区の建ぺい率
が報道されておりました。当別町は、残念ながら
の緩和、空室・空き家対策などの環境整備やリタ
依然として下降線をたどる結果となっております
イヤメント層の積極的な受け入れる施策なども考
が 、 石狩 市 は 5 年 前に 比 べ 0. 0 6 ポ イ ント 上
えられますけれども、本市においての取り組みを
がって1.22となり、1983年からの出生率
お聞かせ願います。
の下降線が一転して上昇に転じたことと報じられ
次に、権限移譲についてお伺いいたします。
ておりました。日本全国が少子化に歯どめがかか
─ 104 ─
らず、将来を憂う中にあって、久々に明るい力づ
けられるニュースでありました。
昨年8月に着工されました北海道ガスによるL
NG基地は、道央地区のガス需要の大幅増を受
田岡市長は、これまで一貫して子ども施策・子
け、建設工事期間を1年前倒しし、エネルギー供
育て支援を政策の柱として取り組んでこられまし
給力の強化を武器に、道内エネルギー市場のシェ
たが、この成果が数字になってあらわれたもので
ア拡大を目指していると伺っております。
あり、市長の施策推進にエールを送ってきた緑政
LNG基地建設に伴う経済波及効果額は約89
クラブといたしましても、大変うれしく誇らしく
0億円、工事期間中の雇用創出は約7,200人
感じております。
と、民間シンクタンクでの試算であります。深刻
市長は、このたびの市政執行方針でも、市全体
な北海道経済の景気低迷の中で、地元はもとより
の人口が減少しようという中にあっても、出生数
道内に与える経済波及効果は極めて大きいものが
の回復と若い世代の転入による乳幼児人口は増加
あると期待しているところであります。
していると述べられ、子ども施策はタイムリーな
また、サハリンプロジェクトによる天然ガスの
事業展開を図ってまいらねばならぬと、今後とも
日本への輸出も、いよいよ来月から開始されると
積極的に取り組む姿勢を打ち出されておられます
報じられており、今後大いにLNG輸入基地とし
が、これら乳幼児人口が増加に転じた現状に対し
ての役割が期待され、まさに北海道におけるエネ
ての御所見と、今後の方策についてもお聞きいた
ルギー新時代が石狩湾新港地域から始まろうとし
します。
ております。
また、子ども施策として重要となる保育所の待
そこでお伺いいたしますが、道内で初めて大型
機児童の解消についてですが、新聞報道によりま
LNG輸入基地ができることによって、新たにL
すと、札幌市では保育所整備を進めたにもかかわ
NGの資源を活用した企業誘致戦略として、国内
らず、景気悪化の影響で予想を上回る入所希望に
の先進地例らか見ても、電力会社によるLNGを
追いつかず、待機児童の解消が遠のいたと報じら
使用した火力発電所の誘致が最も有効ではないか
れております。石狩市も待機児童解消を重点施策
と考えております。
として掲げ、2カ所の保育園新設を相次いで行
田岡市長においては、可能性として十分あると
い、昨年春にようやく待機児童を解消したようで
認識していると承知をいたしております。このこ
ありましたが、昨年12月の4定での同僚議員の
とからも、地球温暖化に優しい火力発電所とし
質問に対し、再び多くの待機児童が発生している
て 、北 海 道 に おけ る CO 2 削 減に 向 け た エネ ル
旨の答弁がありました。
ギー供給基地として、石狩湾新港地域にLNG火
札幌市と同じように、この経済情勢では、保育
所ニーズは建てたら建てただけふえるのかもしれ
力発電所の誘致にいち早く重点的に活動を展開し
てはいかがかとお伺いをいたします。
ませんけれども、待機児童の解消は政府が推進し
ている上、各政党とも重点的に取り上げており、
次に、新港東地区の情報インフラ整備について
であります。
もはや国策の感があります。石狩では、さらに乳
幼児人口が増加しているとなれば、なおさらのこ
既に市議会においても問題化がされております
が、改めてお聞きをいたします。
とではないでしょうか。
ブロードバンド化、いわゆる高速通信回線の利
保育園の新設は時間がかかることから、当面の
用は、今や企業活動にとって必要不可欠であり、
待機児童に対する早急な手当てが必要と考えま
新港地域内の一部とはいえ未整備地域があるとい
す。本市における待機児童の現状と今後、さらに
うことは、各自治体と大変激しい企業誘致競争を
当面の具体的な対応について、考えをお聞かせい
繰り広げる中にあって、残念ながら致命的なマイ
ただきたいと思います。
ナス要因ではないかと思われる次第であります。
次に、企業誘致と情報通信環境についてお聞き
いたします。
このことからも、光ファィバー導入に向け、民
間通信業者への要望活動を行っていると伺ってお
─ 105 ─
りますけれども、1日も早い整備が必要ではない
ていきたいと。市民協働、市民分権、地域のこと
かと考えております。また、既に操業している各
は地域が一番よく知っているというようなことを
企業においても、経営戦略上から必要最低限な情
含めて、その自治体経営の一つが地域自治区のよ
報通信手段として強く求められております。
うな形でいくのが理想だと、そういう思いも含め
そこでお伺いいたしますが、景気後退で企業の
て市民の声を聞く、あるいは自治基本条例という
体力が失われつつあるときこそ、新港工業団地内
ものを一歩一歩踏み出してきているわけでありま
の情報インフラ整備を早急に取り進めるべきでは
す。厚田・浜益の例が成功体験として、石狩モデ
ないかと考えます。整備が行われることにより、
ルというものに発展するということを私は強く望
企業誘致にもつながるものと考えますけれども、
んでおります。
市長の御意見をお伺いいたします。
しかし、現実、今直ちにその枠組み、新しいシ
以上で質問を終わりますけれども、再質問につ
ステムをつくるかということになりますと、もう
きましては留保いたします。
少し準備期間といいますか、市民の意識、あるい
○議長(堀江洋)
は受け皿の体力づくりなどを含めて、若干そう
田岡市長。
○市長(田岡克介)
緑政クラブ代表、飯尾円仁
議員の御質問にお答えをいたします。
いった時間を要するのではないかというふうに
思っております。
初めに、地域自治区についてでありますが、こ
次に、財政状況の認識でありますが、これは今
の制度は3市村合併時の前年に創設された新しい
回、何点かの御答弁をさせていただております
制度ということもあり、協働による地域づくりの
が、地方交付税の増額を確保した地方財政対策を
経験や土台づくりをする時間的余裕がないままス
背景に、緩やかながら歳入環境は好転しつつあり
タートせざるを得なかったため、地域協議会委員
ます。しかし、その一方で、その先行きは依然不
を初めとしてさまざまな模索がされたものの、こ
透明であることに加え、市税の落ち込みなど決し
の制度を生かすまでには、しばし時間を要したと
て予断を許すという状況ではないと思っておりま
いう感があります。
す。
しかし、ここに来て、地域活動を進めるその受
一方、財政再建計画の取り組みは、市民の理解
け手として、推進役として、厚田区では、ライフ
と協力を得ながら、これまでの改革の成果として
サポートの会ややまどりの会、浜益区では、はま
着実に財政再建の道のりを歩んでいるということ
ます井戸端倶楽部がつくられるなど、少しずつで
については確信を持っております。今日の急速な
はありますが活動の広がりが見られるようになっ
少子高齢化と経済情勢の変化を受け、ふえ続ける
ております。
社会保障費関係経費の対応を初め、今なお高水準
今後、さらに多くの住民の参加により、地域の
にある実質公債費比率や将来負担比率の改善、さ
特徴を生かした区づくりの活動が活性化していく
らには国保会計、土地開発公社の負の整理など、
ことを私としては期待しております。市として
本市の財政再建はまだ多くの課題を残す、いわゆ
も、それらの意識啓発を含め、必要な支援により
る道半ばにあって依然厳しい状況であるというふ
一層努めてまいらなければならないと存じます。
うに認識をいたしております。
また、地域自治区への全市への拡大につきまし
このような状況の中にあっても、今後の財政運
ては、モデル地区として厚田・浜益両区の取り組
営に当たりましては、まず、総合計画を基本に各
みの成果を見定めた上で、広範な議論のもとで決
個別の計画に沿う、いわゆる中長期的な視点を見
していくべきであるというふうには存じます。
据えながら、財政とのバランスを十分とりながら
私は10年前、市長として初めて立候補した際
進めていくことが必要であり、単年度、単年度主
に、市民の皆さん方に公約とは若干違いますが、
義と、財政環境が多少緩やかになったからさあ出
願わくば地域の意向が総意としてまちづくりにつ
動だ、厳しくなったからさあ抑えるということで
ながる、いわゆる市民分権というものをぜひ進め
なくて、やはり計画というものを通しながら、歳
─ 106 ─
入歳出一体的な見通しをある程度立てながら、そ
地方分権一括法の施行以来、基礎自治体への権
の中でプライオリティを決め、事業の推進をして
限の移譲は大きな流れとなっており、市としても
いきたいというふうに思っております。
この流れを的確にとらえ、対応してまいらなけれ
もとより、市民生活の安心実現に向けた福祉と
ばならないと考えておりますが、権限移譲には裏
か医療とか教育など、絶対手抜きが許されない分
づけとなる人員や財源の措置が不可欠であり、そ
野の基礎的サービスの強化というものについて
れがない移譲は、単なる仕事の押しつけでしかあ
は、なお一層、充実・強化を図っていきたいとい
りません。
うふうに考える。
北海道が現在進めている権限移譲は、市町村の
また、今回のように、機動性に富んだその時々
希望に応じて行い、不十分ながら財源も伴うな
の情勢に応じて、地域経済の活性化に資するよう
ど、一定の配慮のもと進められております。この
な取り組み、あるいは長期的な地域振興のための
ため、本市といたしましては、市民の利便性向上
取り組みというものにも意を配していくのはもと
や行政サービスの効率化などの受け入れメリッ
よりだと思っております。
ト、人員体制や業務量、財政面などの受け入れ体
次に、人口増加対策についてでありますが、き
のうの公明党代表加納洋明議員の御質問にもお答
制などを総合的に検討し可否を判断しており、今
後も同様に取り進めてまいりたいと存じます。
えしておりましたが、市では定住促進に有効に働
次に、子ども施策についてでありますが、乳幼
く場の確保すると、企業誘致や経済交流の推進を
児人口の増加は出生数の伸びと転入増によるもの
図っております。
と言えます。出生数は、ここ数年400名前後を
また、花川地区において、空き家や空き地の流
推移しておりましたが、平成19年447名、2
通促進の取り組みを行っており、これらの不動産
0年472名と増加傾向を示しており、450名
情報を春の異動シーズンに向け、新港地域の事業
を超えるのは平成になってから初めてとなりまし
所勤務者などにPRすることとしており、このほ
た。
かにも移住・交流推進機構への参画などにより、
また、3カ年の転出入の状況を見ますと、3歳
特に団塊の世代移住を図るため、全国への情報発
未満の人口は、差し引き100名前後が毎年増加
信に努めております。
する傾向となっております。
人口減少が進んでいる浜益区・厚田区におきま
札幌市の統計では、屯田など北部地域に人口が
しては、後世に伝えるべきすばらしい1次産業が
集積しているほか、道内他都市との転入状況で
この地域にあります。しかし、現実には労働力の
は、本市に対してのみ転出増となっているとのこ
不足で、そのことが産業の疲弊、地域が過疎化す
とであります。このことは、札幌北部に人口集積
るということをできるだけ押さえるためにも、や
の傾向があるところに、市の住環境の整備の進
はり働き手の移住先の確保と住まい確保がどうや
捗、比較的雇用の場があること、また、子育て環
ら必要ではないかというのが私どもの見方でござ
境の充実が働き世代を中心として、行政区域を越
いますので、これらについても検討していかなく
えた転入が進んだものと推測をいたしておりま
てはならないというふうに思っております。
す。
次に、権限移譲についてでありますが、本市で
昨今の社会経済情勢は、子育て家庭にとって非
は、これまで北海道から開発行為、あるいは区画
常に不安をもたらすものでありますが、今後とも
整理の許認可など、317件の権限の移譲を受け
安心して子育てができる環境の創出、維持に努め
ております。この移譲は、市町村によっては該当
ていく所存であり、真に求められているものと認
事務がない場合もあるほか、道庁や支庁の距離と
識をいたしております。
の違いなど、それぞれ市町村の実情に応じて自主
保育所の待機児童数対策については、さきに日
的な判断のもとで受けているため、移譲事務の受
本共産党代表長原徳治議員にもお答えしたとお
け数にはばらつきがあります。
り、保育園の増設など新たな施設整備は、向こう
─ 107 ─
5年程度の主要事業の見直しの中で検討してまい
また、過日の新聞報道によりますと、北海道電
りますが、当面の対応策の具体化については、ま
力株式会社の首脳のコメントは、LNG火力発電
ず定員超過受け入れ枠を拡大して、道と協議の
所の建設については、泊3号機が稼働した後の選
上、年度当初から最大限まで円滑化入所拡大を実
択地の一つとして、中長期的な視点で検討する旨
施し、20年度当初入所児童数に比べ、約70名
が発表されております。
程度の受け入れ枠の増加を図ってまいります。
北海道における多様なエネルギー資源の活用
このほか、緑苑台地区の放課後児童会併設の保
と、地球環境などに配慮した動向の中で取り進め
育園では、同園が隣接地に児童会用の施設整備を
られるものと感じておりまして、今後の取り組み
行い、移転後のスペースを保育室とするもので、
につきましてはさらなる研究部会での研さんを努
まもなく着工し、5月の連休明けには同育園の定
め、時機を得た段階で、公正にといいますか、一
員は、60名から80名に拡大する見込みであり
気に具体化として石狩市の意思を明確に外に向
ます。
かって発信をしてまいりたいというふうに思って
今般の保育所ニーズの急激な増加は、子育て家
庭に深刻な課題となる様相を呈しており、市とし
おります。しばしの間、調査・研究に努めてまい
りたいというふうに思います。
ても、でき得る限りの対策を講じてまいりたいと
存じます。
最後に、新港東地区のブロードバンド化につい
てであります。
次に、LNG火力発電所誘致に向けた今後の活
これまで国や道、石狩開発株式会社の関係機関
動展開についてでありますが、LNGは運びやす
と連携しながら、民間通信事業者に対し要望を続
い、あるいはエネルギーソースとして、ややもす
けてまいりました。同地区の現状においては、設
ると中東に偏重していたエネルギーが全世界の
備投資に見合う採算がとれないなどの理由から、
ソースといいますか、エネルギーソースから取り
困難な状況となっております。
入れるということで、エネルギーのセキュリティ
これまでのように、単に要望を続けるだけでは
という視点からも拡大を続けております。こうし
なかなか問題の解決が見えてこないということ
た状況を受けまして、本州府県におきましても数
で、市としては、国などの関係、総務省等を含め
千億オーダーの新たな設備投資が活発に今行わ
た関係機関にこの問題の解決手法などを相談させ
れ、間もなく稼働を迎えるという状況などに至っ
ていただいております。国の制度の活用なども含
ております。
めて、市がどのような負担をするのか、場合に
LNGの火力発電所にとっては、本市にとって
よってはデベロッパーである土地所有者の負担な
も大きなテーマであり、議員御指摘のように、国
ども含めて、今、内々の協議に入っているところ
内で行われております例から見ましても、LNG
であります。
基地に併設されるような形での火力発電所が立地
ただ、これは国の予算の伴うことでもございま
しております。新港においても、同様な可能性は
すので、なお重ねての協議が必要で、その結論と
十分有しているというふうに思います。
いうのを直観するところまでは至っておりません
このような中で、LNGの有効活用を目指した
が、単に事業者に対してお願いごとという域か
官民一体の組織でありますスピックの内組織とし
ら、商品そのものがインフラを持たない限り商品
て、石狩LNG活用促進研究部会を、商工会議所
価値が全くなくなるという状況を考え、さらに既
会頭が部会長でありますが、立ち上げまして、例
に立地している企業の皆さんに大変御迷惑をかけ
えば新潟県につくっておりますLNGの火力発電
ている状況を見ますと、早急に、少なくても今年
所の現地視察をして、まずどういったものなの
度中に一定のめどを図りたいという思いで、今、
か、どういう経路をたどっているのか、LNG発
国との協議に入っておりますので、今後の動向に
電所とは一体どういうものかなどを含めて視察を
ついて具体化されましたら、また改めて御報告を
しております。
させていただければと思います。
─ 108 ─
以上でございます。
○議長(堀江洋)
めに、全戸加入の地域おこしのNPO法人を立ち
緑政クラブ代表、19番飯尾
円仁議員。
○19番(飯尾円仁)
上げました。ちなみに会費は2,000円であり
ます。その上で合併をいたしました。自治体の固
再質問をさせていただき
ます。
有名詞はなくなりましたが、地域の住民の意思は
法人の中にしっかりと生きております。私は、ま
まず、地域自治区についてでありますけれど
も、御承知のように、合併協議会における新市全
さに自治区の原点を見た思いがいたします。市長
の御感想をお聞かせいただきたいと思います。
体における地方自治法による地域自治区の設置を
次に、企業誘致と情報通信環境の点であります
検討されるよう期待するとの附帯意見がございま
けれども、ブロードバンド化につきましては、た
すけれども、私はこれを尊重いたしますけれど
だいま非常に先の見えてきた御答弁がありました
も、余りこれにこだわらないほうがよろしいので
ので、今後に期待をいたしたいと思っておりま
はないかと思っております。
す。市が応分の負担もというところまで踏み込ま
石狩のまちづくりのキーワードは、市長がいつ
れたことは、私は非常に評価をいたします。私が
もおっしゃっておられますけれども、協働であり
議員になったばっかりのころ、私の住む本町地域
ます。この概念を生かしていくのが、協働自治体
は冬になると大吹雪の連続でありまして、3日に
と申しましょうか、まさに石狩市であります。協
2日は吹雪いておりました。吹雪きますと、当然
働自治体としての不可欠な要素は、地域における
のことながら停電であります。長いときは丸2日
住民組織の存在であります。その住民組織が、み
停電したこともございます。したがって、電気を
ずから地域のあり方を考え、いかに地域を起こし
使わない石油ストーブは必需品でありました。
ていくのかを議論し、地域の意思をしっかりと発
そんな中で、電線の地下埋設をしたらどうだと
信していくことが大切であると思っております。
いう提案をいたしたことがありました。そうしま
行政・議会はこれを受けて、いかにしてこの地
したら、やはり北電さんは費用対効果、お金がか
域の意思を政策に反映させるか取り組むべきであ
かるからだめだと、こういう話になりました。と
ると思っております。その住民組織のあり方は、
ころが調べていきましたら、国の施策の中に、国
法の定める定型的なものではなくて、多様な形態
と自治体と事業者が3分の1ずつ負担をすればで
があってよろしいと思っております。
きるという条項がございまして、これはいいもの
ある地域では、地域おこしのNPO法人もよろ
を見つけたと、進めていこうという話になったの
しいでしょう。また、ある地域では法人格を持っ
でありますけれども、その後、さまざまな事件が
た町内会組織などという考え方もあるでしょう。
起きたり、また、設備がよくなったのか、気候が
また、ある地域では住民協議会などという考え方
変動したのか、停電は起きなくなってまいりまし
もあろうかと思います。このような住民組織を
た。
持った地域をあえて違う言葉で言えば、自治区で
あると私は考えております。
しかしながら、そういう手法もありますので、
どうか検討を重ねて早期に着手するような方途を
合併の嵐が吹きすさんだ中で、ある小さな自治
体が大きな市と合併する計画が持ち上がりまし
見つけていただきたいものだと期待を申し上げま
す。これは要望といたしておきます。
た。住民は、地域が大きな市に飲み込まれ、埋没
また、発電所の件でありますけれども、これも
して地域性を失ってしまうのではないかと危惧
非常に素早い対応と申しましょうか、素早い誘致
し、議論を重ねました。その議論の行き着いた先
運動に取りかかっているということは、高く評価
は、合併してもしなくても自分たちの地域は自分
をいたすところであります。しかしながら、一方
たちで考え、自分たちでよくしていかなければな
では、こういう大きなプロジェクトのほかに、石
らないというところに行き着きました。そこで、
狩湾新港というのは人口減少問題が当市において
住民の方々は早速地域を守り、考え、よくするた
も大きな課題でありますけれども、将来にわたっ
─ 109 ─
て市民サービスのレベルを維持すると、そういう
釜山かもしれないし上海かもしれない、そういう
意味での重要な要因がいかに新港地域が発展して
船がぬうように出て行く。ある時は、行ってみた
いくかと、こういうことであろうかと思っており
ら豪華クルーザー船が停泊している、こんな港を
ます。
夢見ているわけであります。
そんな中で、大きなプロジェクトも、これはも
余談になりましたけれども、市長のさらなる企
ちろん大切なのでありますけれども、その陰で地
業誘致と、また、夢でお聞きいたしましたので、
道な長期にわたる企業に対するリサーチとか、誘
市長の夢もお聞かせいただければ幸いと思いま
致とか、そういうものがますます必要であろうか
す。
と思っているところであります。
以上で、私の再質問を終了いたします。
また、これは私の思いでありますけれども、貨
○議長(堀江洋)
田岡市長。
物だけではなくて人を運ぶ、例えばフェリーに代
○市長(田岡克介)
表するような、港としてひとつスパイスのきい
答えをいたします。
た、そういう企業誘致もできたらいいなと、こん
なふうに思っているところであります。
飯尾円仁議員の再質問にお
まず、地域自治区についてでありますが、確か
に今ちょっと失念したのですが、新潟県のある、
私の年齢になりますと、港という言葉は単なる
向こうは元来から区制が敷かれておりますが、区
港ではなくて、いろいろな感傷を伴っておりま
から代表した議員の皆様方が、合併には絶対反対
す。ほのかなロマンチシズムがあり、また、ノス
というスタートがあったそうです。ところが、だ
タルジーであります。何せ小さいころは、「赤い
んだん議論を進めていくうちに、地域自治区とい
靴を履いていた女の子」で、少々生意気になって
うものをいわゆる合併特例法によって法律が味方
まいったころには、メリケン波止場にあこがれの
をしてくれると、おれたちがやってきたことにつ
ハワイ航路でございました。そういう夢を抱いて
いて法律が後押しをしてくれるのだと、今まで
おります。
やってきたことをさらに強固にできるではないか
皆様御存じの渋井一夫さんという画家が石狩浜
というふうに考え直してみたら、合併後の形態よ
に住んでおられました。渋井さんは海が大好き
り、自分たちのやったことを信じていれさえすれ
で、日本の沿岸といいますか、これをぐるっと一
ば、むしろ法律は大きな枠をつくってくれたのだ
周したとおっしゃっておられました。その後、フ
ということで、強固な合併反対地域がむしろ合併
ランスに渡りまして、フランスの海岸線を歩い
に賛成するという地域になったという例を聞いた
て、港・港を書いて帰ってまいりました。
ことがあります。
私は時々お邪魔をしては、渋井さんのつくった
新潟県の新発田市長と、しばし会談するお話が
手づくりのハマナス酒を飲みながら、いろいろお
ありました。同じ新潟県でも、新発田市の市長は
話をしておりました。ある時参りましたら、壁に
中世の武士を思い出すような屈強な物言いの人で
大きなマルセイユ港の絵がかかっておりました。
したが、合併は国盗り合戦だというふうな発言を
ハマナス酒を飲みながら、渋井さんがおっしゃる
した市長もおいでになりますが、所変わればこう
には、「飯尾さん、石狩に港ができたので、ここ
いうふうにも変わるのかなというふうに改めて思
から石狩発マルセイユ行きと、こんな船が出ると
いましたが、ただ、その市長も言っていました、
いいね、僕は一番先に乗りたいよ」と、こう言っ
合併しても同じだよと、地域は同じだと。地域が
ていた言葉を今思い出しております。これは私の
何千年にわたって、文化と歴史と伝統に誇りを
夢でありますけれども、沖には大きな鉛筆を、巨
持っているのだと。したがって、上の大きな組織
大な鉛筆を乗っけたようなLNG船が走る。岸壁
が変わっても、地域はしっかりしているから大丈
には、ずらりと並んだガントリークレーンが動い
夫なのだということを強く申されたのが印象に
て、コンテナ船が何そうも入っている。それを
残っております。
ぬって、国内のフェリー、あるいはまた国外へ、
─ 110 ─
私は、法に基づく地域自治区というものを先行
的に両区において行いましたが、当然のことなが
うことには難しくて、むしろ港のことを考える
ら協働の理想といいますか、育成においては市民
と、石狩の港は基本的な仕組みがまだまだ未成熟
自治というものが、より石狩の中で石狩オリジナ
です。例えば、外国から素材が入ってきて、内
ルとして進展・発展すると、熟成度を高めるとい
陸、石狩新港地域を含めた北海道全体でそこに付
うことが夢の一つでもあります。その実現に向
加価値をつけて、そしてもう1回船に乗せて本州
かって、さて私の任期、市長の中でたどり着くか
なり外国に出すという、いわゆる最もクラシック
どうかは別といたしまして、限りなくそれに向
な港の海陸結節機能という意味において、ただ、
かって進んでいる。その形態はもとより、自治法
北海道札幌圏で消費される生活資材を中心にして
あるいは合併特例法にとらわれることなく、市民
入ってきているという状況を見るときに、やはり
みずからがどういう形態を望むか、そのことを決
バランスのとれた港本来が持つ内陸機能というも
めるところから地域市民自治区は始まるのではな
のをしっかり育てた形の中での拠点というふうに
いかというふうに思っております。
なっていただければいいなということが1点。
仮に、現在の法の期限が切れたときに、厚田・
それから、ボタンのかけ違いが30数年たって
浜益両区はどう考えるか、今から十分なるその検
今なお解決しないように、最大の利益を享受する
討といいますか、あるいは実績をつくっていく必
札幌市が石狩新港の経営者に加わっていないとい
要があるのではないかというふうに思っておりま
うボタンのかけ違いというものは、やはり将来に
す。
もなお多くの問題を残すのではないか。もちろん
要望だということで、ブロードバンド化につい
てでございますが、先ほどの最初の答弁で若干落
札幌港という国際的な知名度の高い名前について
もそう思います。
としておりますので、追加してお答えをさせてい
それと、加えて申し上げますならば、石狩湾新
ただきますと、ブロードバンドの問題については
港で固有の企業の事業活動を行って、石狩湾新港
東地区に限らず、浜益区においてもむしろ2,0
でもうけようという企業が実はないのです。石狩
00名からの市民がそこに存在するという中にお
の海運業者は、苫小牧をベースにしたり、小樽市
いて、商品のインフラ付加というものとは、また
をベースにして、荷物が基本的にあったらそちら
違う大きな問題を抱えております。
の港に持って行こうという体質の企業が合同で集
私は、この問題は、受ける側の状況が多少違い
まってきて、石狩の港を稼ぎの場として、いわゆ
ますが、人が人として生活する、あるいは企業が
るプラスアルファの場として石狩の港を利用して
企業としてその企業活動をするための最低限のこ
いる。もしこの仕事がなかったら会社は倒産する
とだと思っておりますので、両区の問題をできる
という企業が今なお育っていないことです。それ
だけ同時期に解決するというような形で、国に向
は札幌経済界における無関心さという問題もあっ
けて今話し合いを行っているというところであり
て、石狩新港が基本的に港湾を経営するための、
ます。
まだまだ多くの基礎要因が整備されていないとい
努力をさらに重ねて、何とか成就するように、
う問題です。これは経済界も、それから行政も政
そしてその中において石狩の財政出動が当然のこ
治も、なお多くの問題に向かって解決を図ってい
と、ケースによっては必要なことになるというふ
かなくてはならないというふうに思っておりま
うに考えております。中期財政計画の検討の中に
す。
入れるべきか、さらにもっとスピードアップをし
夢は、私は、今週にも民間の専門家の皆さんが
て市長の決断の中で判断すべきか、もう少し国と
また改めて石狩応援団として、中国最大の船社に
の協議を進めてまいりたいと思っております。
訪問する予定になっております。私は、中国と石
LNGを初めとした石狩の港の件です。
狩と、そしてロシアの環日本海三角航路、これの
残念ながら昨今、寝つきが余りよくなくて、悪
実現に向けてぜひ取り組んでいきたいというふう
夢にうなされております。なかなか夢を語るとい
に思い、まさに日本海経済圏の日本側の一つの拠
─ 111 ─
点港としての位置づけを図っていきたいと思って
すが、この場の議論を通じて理解が深まればと存
おります。
じます。
また、世界は総じて豊かな方向に向かって、貧
田岡市長におかれましては、最後だからといっ
富の差があるということは事実でありますが、豊
て適当にいなすことなく、しっかりと全力で御答
かな人たちの遊び、ライフスタイルは既に海に向
弁をいただきたいと存じます。
かって大変多くの需要を生んできております。ク
ルージング船が相変わらず景気がいいと、利用が
まず初めに、地方分権時代における国と地方の
あり方についてお尋ねいたします。
高いというのもそういうあらわれだと思います
市長は、現在の政府の現状を一体どのように感
が、既に一隻入っておりました。どういう評価を
じておられるでしょうか。テレビをつければ、連
いただいたか、私そのものはまだ聞いておりませ
日、麻生総理の映らない日はないくらい、メディ
んが、大変富良野に近かったという話だけは聞い
アに取りざたされています。その一つ一つをとっ
ております。
て上げへつらうことはいたしませんが、それにし
かように、石狩湾新港が北海道の観光圏の拠点
として、今後クルージング船が世界的に位置づけ
てもこの大事なときに何をやっているのか、甚だ
あきれかえってしまいます。
されるよう、それも大変大きな夢の一つではない
かという思っております。
内閣発足当初、政局より政策をうたい文句に、
スピード感を持って行われるはずだった定額給付
これからも、石狩の土台であります石狩湾新港
金も、この時期になってやっとめどがつくかと思
がより市民に愛されて、単なる釣り場ではなく
いきや、今度は小泉元首相の余計な発言で大揺れ
て、もっともっと水際線が整備されて、市民とと
になるなど、全くこれでは国民軽視と言わざるを
もに歩む石狩湾新港でありたいというふうに思っ
得ません。当然のことながら、このお家騒動に冷
ております。
たい視線が集まっても仕方がないと思います。
以上、悪夢と同時に、多少の夢を御披露させて
それをよそ目に、真に市民の生活を最優先に考
いただきました。どうもありがとうございます。
える石狩市議会は、議会調整機能もしっかり働い
○議長(堀江洋)
ないようですので、以上で、
ており、政府を遙かに超えるスピード感を持っ
緑政クラブ代表、19番飯尾円仁議員の質問を終
て、この定額給付金を含む補正予算を成立させま
わります。
した。そのときのことですが、この定額給付金の
暫時休憩いたします。
午後
あり方について質問をした同僚議員に対し、市長
0時11分
休憩
はたしか制度を通じて国の不安が露見した。ま
────────────────
午後
○議長(堀江洋)
1時00分
た、国のありようについて議論のベースになった
再開
旨のお話をされております。
休憩前に引き続き、会議を再
開いたします。
てみたところ、勝手な推測で恐縮ではございます
次に、フロンティア21代表、13番池端英昭
議員。
○13番(池端英昭)
この御発言が何を意味するのか、私なりに考え
が、市長のお気持ちが見えてきたのです。市長
は、この理念なきざる政策に対して、ただ粛々と
第1回定例会代表質問
事務を遂行するしかない地方の弱い立場に、極め
も、とうとう私で最後になりました。この大トリ
て強い不満や憤りを覚えられたのではないかと思
も、紅白歌合戦のような華やかな場面ならまだし
います。
も、九牛の一毛も逃さず質問のチャンスにしなけ
例えば、所得制限について、首相のさもしい発
ればならない極めて厳しい順番でございます。そ
言の後に、その規定については地方の裁量に任せ
れでも代表質問にふさわしく、なるべく大局的な
ると丸投げしてみたり、最近では税滞納者に対す
観点で質問をしてまいりたいと思いますが、世論
る定額給付金の差し押さえについても、国は麻生
を反映した厳しい質問も中にはあろうかと思いま
政権の景気対策の目玉だからという理由で否定的
─ 112 ─
な見解を示しながら、これもまた地方の判断に
ます。諸外国の例を見ても、その打開に向けたさ
と。そうであれば、最初から口を挟まなければよ
まざまな政策を講じてはいますが、先進国家でそ
いのに、全く地方自治体を何だと思っているので
の成果を出しているのは、残念ながらほんの一部
しょうか。
の国しかございません。つまり、この成熟社会で
本当は、この財源は個々人への給付金ではな
この現象を逆転させることは、もはや至難のわざ
く、地方自治体への交付金とするほうが絶対よ
と言えることができます。少し極端かもしれませ
かったと市長は感じていると思いますが、国民の
んが、これはむしろ人口減少を視野に入れた社会
機微をしっかりととらえた民主党を初め野党各党
構造にソフトランディングする政策転換を図らな
も、国会論争の中で市長が心から望んでいるよう
くてはならないのではと実は考えているのです。
な意見をぶつけていました。しかし、残念なが
以前、コンパクト・シティの話をさせていただ
ら、ぬかにくぎといいましょうか、全く聞く耳を
きましたが、人口減少が及ぼすデメリットは、行
持たぬまま今のように突き進んでしまっておりま
財政面を初め市民活力、あるいは今ある社会資本
す。
が負の遺産として自治体に重くのしかかってくる
実に総額9億3,100万円に及ぶこの財源が
と想定されます。
石狩市に交付されたとしたら、田岡市長は迷わず
さらに、高齢化社会といった人口構造が長らく
その財源を本当に困っている方々に対する住民福
続くことから、特に医療や福祉の面では極めて厳
祉や、まちに活気を取り戻す政策にお使いになら
しい制度運営、あるいは都市経営が強いられてく
れたものと思いますし、そちらのほうが恐らく目
るものと考える次第です。このように、不安要素
に見える効果が得られたのではないかと、私はい
を上げれば切りがございませんが、少なくとも都
まだに妄想してやみません。
市経営の方向性は総合計画に見られる10年が一
時代は間違いなく地方分権時代に流れているは
つの区切りとなりますので、今の現時点で人口以
ずと思うのですが、しかし、どうもこういうのを
外の要素に触れられたことは、新たな方針の伏線
見ていますと、それが全く感じられないのです。
としてとらえるものと考えます。
やはり上意下達、あるいは主従関係がまだまだ続
そこで、市政執行方針に書かれています人口以
くということになるのでしょうか。ここで強く市
外の要素に都市発展のバロメーターとは、極めて
長に申し上げたいのは、この関係から唯々諾々と
興味のあるワードでございますが、もう一歩踏み
従うのではなく、一つの人格を有する地方自治体
込み何をポイントとして考えておられるのか、お
として、主体性をしっかり持って主張するべきこ
考えをお聞かせいただきたいと存じます。
とは主張しなければ、変革の時代は加速しないと
いうことです。
この項目の2点目ですが、タイトルには随分と
重々しく書かれていますが、つまり住宅建設に係
さて、このレール、国と地方の関係を田岡市長
は一体どのように感じ、また、本来あるべき地方
る民間事業者などを、その専門的な知識集団とす
るシンクタンクと表現したわけでございます。
自治をどのように考えておられるのか、ぜひこの
際お聞かせを願いたいと存じます。
実は、これは市民の方からの提言なのですが、
ハウスメーカーの営業マンの方々は、年間数十棟
次に、持続可能なまちづくりへの道筋について
お尋ねいたします。
にも及ぶ取引の中で、お客の予算を初め住環境や
教育環境など、お客様の要望を聞きながら取引を
田岡市長は、新年度市政執行方針の中で、地域
進めているわけです。もちろんお客様自身が、こ
の自立的発展と持続可能なまちづくりへの新たな
の石狩市を御指名くださる場合もあるでしょう
道筋をつけることが今日の喫緊の課題であると申
が、それにしてもどこかのまちと比較・検討され
されております。我が国は、現在、高度成長を終
ていることは間違いありません。したがって、こ
えた成熟国家が経験する少子高齢化と、それに伴
の営業マンのところには、各地の膨大でかつ詳細
う人口減少化の道を確実に歩んでいると考えられ
な生の情報が集約されているわけです。
─ 113 ─
さきの質問で、人口減少についてお話ししたよ
目の前に横たわっていることで、早く借金を減ら
うに、何一つあらがうこともしないまま時の流れ
す、少しでもむだをなくすといった点で、早期に
に身を任せるわけにはいきませんし、仮に私の指
財政収支の安定化を図らなければならないわけで
摘に至るソフトランディングにおいても、激変緩
す。そこで私が先ほど申し上げた堅実な部分が、
和は必要と思います。
新年予算のどこに反映されているのか、また、予
そこで、人口の減少スピードを抑制する上で、
算編成におけるプライオリティーについて、どの
今後どこに力点を置くべきなのか、より実践的な
ような観点でつけられのたのか、お考えをお聞か
民間シンクタンクと連携することで、市にとって
せいただきたいと存じます。
も有益な施策のヒントが得られるのではないかと
次に、この項目の2点目になりますが、石狩湾
思いますが、市長はどのようにお考えになるの
新港地区に立地が決まりましたLNG基地の税収
か、お聞かせ願いたいと存じます。
効果についてお尋ねいたしたいと存じます。
次に、平成21年度予算についてお尋ねいたし
ます。
実に総工費が400億円とも言われるとてつも
ない大型事業ですが、この経済波及効果は890
昨日の初日から、同僚議員によりるる質問がさ
億円にも及ぶと言われております。工事完成まで
れていますので、なるべく重複を避けて質問した
の間、建設・土木を中心とした工事関係者の仕事
いと思います。
が市内企業に落ちれば、少しでも潤いが生まれる
さて、新年度予算については、合併以降初めと
のではないかと期待を大にしております。
なる前年度対プラス予算となりました。この要因
石狩湾新港は、本市に限りない財政効果を享受
については、国の交付税措置の効果によるところ
しております。それが他のまちからも羨望のまな
が最も大きいのでありますが、市長はそれを受
ざしが向けられることでもありました。さらに、
け、市民の安全・安心と地域経済の活力を中心
今回のLNG基地となれば、泊村に続く勢いかと
に、積極型の予算編成による切れ目なく迅速に施
妄想まで浮かんでしまうのは、果たして私だけで
策を展開される意気込みが伝わってきます。現在
しょうか。
の経済状況を見れば、実に頼もしい限りでありま
す。
そこで、極めて庶民的な下世話な話になります
が、このLNG基地が及ぼす税収効果とは一体ど
しかし、ついこの間までは財政再建計画を建前
れぐらいなのか。救世主の出現に市民は大きな期
に、ことごとく厳しい予算編成に取り組んだこと
待をしておりますので、その点をお聞かせ願いた
を考えると、新年度予算における大盤振る舞い
いと存じます。
が、何か余りにも刹那的に見えてなりません。と
いうのも、この予算が再来年にはどうなるのか、
次に、石狩市経済対策についてお尋ねいたしま
す。
全くわからない不透明な状況にあることから、私
昨年に始まった景気の低迷は、100年に1度
としては本市が抱える課題に即した堅実な予算編
と言われる未曾有の大不況と言われ、この石狩市
成の方針もあったのではないかと考える次第で
でも少なからず影響が出始めていることが、本市
す。
が実施した緊急雇用実態調査で明らかになりまし
確かに、カンフル剤は、打てば一時的な効果は
た。また、石狩市も臨時雇用や季節雇用などの雇
出ると思います。しかし、それはあくまでも一時
用対策を打ち出すなどをしましたが、正規雇用を
的な効果でしかなく、やはり長い目で見れば、弾
中心とした安定就職を求める方々にとってはつけ
力性のある財政構造をいち早く確立することが基
焼き刃でしかなく、抜本的な改善とまではほど遠
礎的自治体としての安定的な都市運営基盤になる
い状態であります。
ことは、今さらのことと思う次第であります。
それでも、経済刺激策としては、昨年から通算
市長も御指摘している実質公債費比率の現状
して3度にわたる補正予算を措置しており、市長
や、いまだ解決の光が見えない大きな負の遺産が
も政策課題としての重要性を十分に感じているか
─ 114 ─
らこその措置と存じます。
定められております。
しかし、今般の経済対策については、主に公共
今回は、全般的な進捗状況を検証した上で、主
事業による従来型の施策であることから、経済波
に組織改革に焦点を置き、今後の行革の推進に対
及効果が末端の零細サービスに浸透にしていくに
し一層の取り組みを促す結果となっていました。
は、今日の状況を考えると、どうも厳しいのでは
当然、市役所組織の内部に踏み込む事項が多く、
ないかと私は見ています。それこそ、本当であれ
その事項によっては大変厳しい内容も多くあるよ
ば、今回の定額給付金が消費活性化の起爆剤にな
うに見受けられますが、特に定員適正化計画にお
らなければいけないのですが、何の仕掛けもない
ける職員削減と管理職とのバランスや、部署の集
ところに黙ってお金を市内で落としてくれるほ
約や統合に合わせたグループ制の導入など、組織
ど、世の中甘くないと思います。さらに言えば、
のスリム化に合わせた機能性が指摘され、さらに
ただでさえも札幌商圏での消費が普遍化している
政策指向型と見られると室の体制については、大
現状を考えれば、火を見るより明らかでありま
きな組織にありがちな縦割りの弊害を克服すべ
しょう。
く、部局横断的なあり方が求められながら、部局
このような考えのもと、大都市札幌を初め多く
の市町村が地域商品券やプレミアムつき商品券な
内部における不明瞭な位置関係なども指摘されて
おります。
ど積極的な戦略を打ち出し、その獲得に乗り出し
このほかにも、厚田・浜益両支所の機能再編成
ています。しかも、ほとんどの自治体が、税金を
や業務合理化、市民指向・目的指向の組織体質の
投入する政策にしているところが注目されます。
確立とPDCAサイクルの確立などのテーマにお
私は、国の出しっ放しの定額給付金には、大して
いて、それぞれ重要な提言がされていました。
期待はしておりませんでしたが、ただ、このざる
さて、問題の一部をかいつまみお話をいたしま
政策を生かせるか否か、それは地方のやる気と知
したが、今後生き残りをかけた厳しい自治体経営
恵ではないかと思うのです。
において、市民のだれからも信頼され、経常経費
市長も御存じのように、この事業については、
の削減以上に効率的で効果的な組織としてサービ
まちの大小を問わず取り組んでいることを勘案す
スの生産性を高める上からも、大変重要ではない
れば、地方自治体のわずかな裁量の中ででき得る
かと存じます。
政策ではないかと考えます。折しもお隣の当別町
そこでお尋ねいたしますが、この意見書を受
は、定額給付金と同額の1万2,000円分を1
け、市長は一体どのように感じ取られたでしょう
万円で販売するプレミアム商品券を決断いたしま
か。また、今後の組織のあり方について、どのよ
した。とりあえず、現時点でこれらに関連する予
うにお考えになられておられるのか、御所見をお
算措置は、本市としては見当たりませんが、もし
伺いいたします。
かすると今後にもあり得るのでしょうか。私は、
この項目の2点目になりますが、国民健康保険
いつ補正予算が提案されてもお受けできる準備を
事業特別会計に係る新たな体制についてお尋ねい
整えていますが、市長のお考えをお聞かせいただ
たします。
きたいと存じます。
現在の国保特会の悪化は、単年度収支の慢性的
次に、行政改革に関する考え方についてお尋ね
いたします。
な赤字と、現在までの累積赤字を含めると、極め
て厳しい運営状況に置かれていることは周知の事
先般、石狩行政改革懇話会による変革に挑む組
実であります。しかも、苦肉の自転車操業から、
織改革のあり方について意見書が提出されまし
とうとう一般会計からの補てんといった禁断の果
た。このもととなる第2次石狩市行政改革大綱及
実に手をつけなければならないところまで来てし
び同実施計画は、健全な財政基盤の確立、地域協
まいました。
働の推進、行政力の向上に挑む市役所改革の三つ
確かに、この会計が果たす事業の性格を考えれ
を柱として、76項目に及ぶ具体的な実施事項が
ば、当面の措置として仕方がないものと考えます
─ 115 ─
が、社会保険などを納めている市民にとっては二
どのような対応をされるのか、市長の御所見をお
重負担にもなりかねないことから、おのずと限界
聞かせ願いたいと存じます。
が出てくるのではないかと思いますので、早期に
改善をしなければならない大きな問題と私も同様
次に、消防施設の充実についてお尋ねいたしま
す。
に考えている次第です。
消防行政も実に混沌としている中、消防設備を
しかし、さきの質問で申し上げました行革懇話
めぐるお話をさせていただきたいと存じます。
会の意見書の中では、部長・理事者といったとこ
現在、石狩市内には、本署を除き、親船、厚田
ろの統合が進まないことが指摘されている中で、
区、浜益区と3支署があり、それぞれ基本的には
新年度国保特会の問題解消に向けた新たな体制が
消防自動車・救急自動車などが配置されており、
組まれるということは、組織のスリム化を目指
署員の皆さんによって昼夜問わず地域の生命と財
し、職員数の適正化を進めてきたこれまでの考え
産が守られていることに敬意を表する次第であり
と逆行することになるのではないかと思います。
ます。
私としては、今ある部局を横断的に連携させる
しかし、浜益支署において少し気になっている
ことで実効性ある対応ができるのではないかと思
のが、各地域にある高規格救急車がここにはない
いますが、一体市長はこの配置にどのようなイ
ということでございます。高規格救急車について
メージをお持ちになっておられるのか、そのお考
は言うまでなく、救急救命士の配置と相まって絶
えをお聞かせいただきたいと思います。
大な威力を発揮していることは、だれもが周知の
次に、消防行政についてお尋ねいたします。
ところであり、住民の皆さんにとって安心の土台
現在、石狩市は、北海道主導による広域化につ
と言っても過言ではありません。しかし、これが
いて議論が行われています。北海道は、国の法改
浜益区にないということは、地域の方々のとうと
正を受け、道央圏を中心とした石狩市北部地区消
い生命を考えたときに大きな不安が残ると思いま
防事務組合、江別市・北広島市・恵庭市・千歳市
すが、石狩市全体の消防力の中で高規格救急車の
など、普通では考えられない広域連合を想定して
配置についてどのようにお考えか、お聞かせをい
いますが、現実としてはそこに名を連ねるすべて
ただきたいと思います。
の自治体が、この無理な広域連合に難色を示して
いると考えられます。
次に、南防風林における市民協働の考え方につ
いてお尋ねいたします。
例えば、本市が構成員となっている石狩北部地
この南防風林に係る課題や問題について、随分
区消防事務組合に照らし、一体どのようなスケー
前から沿道の町内会や住民を中心に、有効な利活
ルメリットが働くのか。また、スケールメリット
用などについてさまざまな議論がされてきた歴史
と救命・消防といった基本的な業務が比例するの
があります。以前の営林署が管轄していた当時
か、普通に考えても何かを犠牲にしなければ一挙
は、立ち入ることすらままならぬ状況が続き、こ
両得はあり得ないと思うのです。特に、市民の生
の防風林における不法投棄や、美化推進といった
命と財産を守る制度については、合理性だけの視
活動の機会すら失していたことは否めないと存じ
点で進めるわけにはいかない不合理な現実もある
ます。
のです。
しかしながら、平成18年3月、当該防風林の
したがって、特に慎重な議論が必要であること
管理について、石狩森林管理署と協定書が結ばれ
は言うまでもないのですが、何か最新情報により
ましたが、その協定書には、その遠い昔、まだ地
ますと、江別消防本部は、この石狩管内5消防本
域が田畑だったころに果たしていた役目から、都
部の統合広域化が現実困難として議会に報告がさ
市化が進んだ現在において微妙に変化しているよ
れたようであります。江別市がこのような判断を
うに認識される内容となっておりました。
下したということは、関連市町村にも大きく影響
これは、解釈によっては、全く人間を排除する
が及ぶことは必至と思いますが、本市として今後
というよりは、防風林の保全や住民と自然の共生
─ 116 ─
を積極的に促しているようにも見えるのは、決し
私のような浅学非才なものに、これらの専門的
て都合のよい解釈ではないと考えられます。もち
な研究や理論を検証できるわけもなく、ただ早く
ろん防風保安林である以上、その保全や動植物の
正確な真相が知りたいと考えているのですが、現
保護は大変重要な事項として守らなくてはならな
実的には世界各国が温室効果ガス悪玉説にのっ
いと思いますが、現実問題として、防風林内に植
とって、毎年巨額な税金を投じているところがと
物や老木を見きわめ、あるいはそれらを管理する
ても不安でなりません。実際、さまざまな分野の
ための管理路すら整備されていないのが現実であ
科学者が集まる科学共同体という学会で行われた
ります。
アンケートでも、10人のうち1人が21世紀は
実に花川南を中心とする市民の中で、この防風
一方的な地球温暖化であると答え、10人に2人
林の保全や自然保護、あるいは美化の推進などを
が21世紀は寒冷化の時代であると答えていま
目的とする市民運動が、まさに動き出そうとして
す。そして、信じられないことに、残りの7人が
います。私は、このような市民の能動的な活動
21世紀の気候予測に対し「わからない」と答え
は、まさに自治基本条例にうたわれる市民協働の
ているところを頭の隅に置いておかなければなり
精神と考える次第ですが、石狩としてもこの心強
ません。
い市民力の手をかりて、この貴重な防風林の管理
さて、不都合な真実というより、科学者とてこ
を進めるということは、とても意味深いことでは
の真実を断言できない中、ごく少数の学者の考え
ないかと思います。
で突き進んでいることや、排出量取引の市場化が
そこでお尋ねいたしますが、この防風保安林の
出てくるや否や、アメリカが180度政策転換を
協働管理について、現在の管理者である市長のお
図り、参入することをトータルで考えると、この
考えをお聞かせ存じたいと思います。
環境問題ですらビジネスのネタでしかないという
次に、地球温暖化対策に対する考え方について
のお尋ねです。
ことが見受けられます。ただ、唯一確実なのは、
資源が決して無限ではないということでありま
ことしの冬は降雪が平年並みだったものの、平
しょう。
年よりも気温が高く積雪が少なくて、とても楽な
したがって、この不確実な様相を呈してきた温
冬でした。現在、地球温暖化が問題化している
室効果ガスの抑制をターゲットにするのではな
中、もしもこの気候がその問題によるものだとす
く、石狩市の環境指針を資源枯渇抑制の観点に絞
れば、とても心配になってきます。
り、環境基本計画に盛り込むことのほうが的を得
今の地球温暖化の原因については、二酸化炭素
ていると感じますし、極めて現実に即しているの
など温室効果ガスが原因と目され、世界が行うあ
ではないかと思いますが、市長の考えをお聞かせ
らゆる対策は、IPCCが主張するところの一方
いただきたいと思います。
的温暖化が取り入れられ、その削減に力点が置か
れています。
次に、子育て安心都市に向けた取り組みについ
てお尋ねいたします。
しかし、先日読んだ丸山茂徳氏の『科学者の9
現在、石狩市の子育て環境は、他市に秀でて充
割は「地球温暖化」CO2 犯人説はウソだと知っ
実が進められていると率直に感じております。子
ている』という書籍は、とてもセンセーショナル
育て環境といっても、出産環境から児童保育、幼
でした。何と驚くべきことに、今の地球温暖化は
児教育、または乳幼児保健医療、それら一つ一つ
自然周期によるものであり、温室効果ガスによる
が子育て環境の重要な要素であることが言えま
とされていた理論を根底から覆すものでした。し
す。この少子化という極めて重大な課題に果敢に
かも、現在は太陽活動のピークにあることから、
立ち向かう市長の姿勢に、私は心から敬意を表し
これからは2035年に向けて徐々に寒冷化に向
たいと思いますし、同時に、今後においても、他
かっていくのでありますと記してあるのでありま
のまちに住む子育て世代から羨望のまなざしが向
す。
けられるようなまちにしていただきたいと存じま
─ 117 ─
す。
になりました。記憶に新しいところでは、先日、
さて、市長は、インフルエンザ菌B型という感
札幌市が天下り全廃を発表いたしましたが、これ
染症を御存じでしょうか。実は、通称ヒブ(HI
は官制談合といった不祥事の背景もあり、市と取
B)と言われ、全国で1,000人とも言われる
引のある登録業者に再就職した場合、5年間の営
子どもたちが感染し、その中の5パーセントが死
業活動を禁止し、さらに第三セクターなど市の出
亡、25パーセントが髄膜炎による脳性麻痺な
資団体には再就職させず、現職を派遣するといっ
ど、重大な後遺症が残ってしまう恐ろしい感染症
た全国に照らしても極めて厳しい内容となってお
であります。
ります。
今現在、石狩市では他の市町村と同様、三種混
私は、市民から不信を抱かぬ最低限の改革が必
合(ポリオ・BCG・はしか)などが定期予防接
要と考えておりますが、退職者のすべてが否定さ
種としてすべて無料で行われておりますが、一
れることは、有能な退職者のノウハウを再活用し
方、このヒブはもとより、水ぼうそうやおたふ
ようとする根本的な部分までが崩れてしまうこと
く、また、毎年のように学級・学年閉鎖などを引
に大きな懸念を抱いております。そこで、しっか
き起こすインフルエンザなど、すべて任意接種で
りと市民理解が得られる基本的な考えに立った基
あり、全額個人負担となっています。
準や、退職後の再就職に対する考え方について、
これらの予防接種は、1回の接種料金がおよそ
6,000円から7,000円ほどかかり、とりわ
市長のお考えをお聞かせいただきたいと存じま
す。
けヒブ(HIB)については都合4回の接種が必
次に、教育関連に関する質問に移りますが、子
要となることから、これにかかる経済的な負担が
どもたちの体力低下に対する対策について、教育
接種を受けるか否かの判断に大きく影響するもの
長にお尋ねいたします。
と考えられますが、何よりまだ承認されて間もな
これも先般から同僚議員による質問がいろいろ
いことから、市が発行する予防接種のしおりにさ
ございました。重複を避けて御質問してまいりた
え掲載されておらず、ほとんどの方がその存在す
いと思いますが、まず、本年、教育執行方針をく
ら知らないと思われます。
まなく読まさせていただきました。現在の子ども
したがって、しおりなどを利用し、周知を図る
たちを取り巻く混沌というとばりに、意欲と情熱
ことはもちろんのことですが、大田原市や他市町
を持って果敢に挑まれようとしている四宮教育長
村でも補助するところが出てきている中、子育て
に、心から敬意を表する次第であります。
に力を注ぐ本市として、一部補助も含めた施策に
教育長も御指摘の学ぶ意欲や学力・体力の低
前向きに取り組んではいかがでしょうか。市長の
下、そして問題行動の深刻化は、子どもたちの将
考えをお聞かせください。
来像に暗い影を落としていると思う次第でありま
次に、天下り問題についてお尋ねいたします。
す。一体このような憂慮に包まれるようになった
この問題については、主に一部の中央官僚が行
のは、いつからなのでしょうか。ふと考えてみる
う自前の天下りルートやその後の渡りなど、甚だ
と、つらく大変な思いをしなくても、すべてが満
常軌を逸した行為が世間から非難されているもの
たされる生活が、生活の豊かさと引きかえに、何
でございます。本来、公務員であろうとも、定年
か大事なものが失われてしまったような気がして
後の再就職については、憲法で保障される職業の
なりません。子どもたちは、いつの時代も知・
選択の自由によるものであるはずなのですが、余
徳・体のすべてがバランスよく身につき、そして
りの悪行に政府も天下り関連法案によって、一定
成長の段階でさまざまな経験を通じて、人間とし
の抑制に動きざるを得なかったわけでございま
て幅が広がっていくと思います。
す。
さて、そのような観点の一つである体力テスト
しかし、それが中央だけにとどまらず、地方に
の結果は、私にとっても非常にショッキングな内
も飛び火し、国民の厳しい視線が向けられるよう
容でございました。子どもは、まず元気で健康が
─ 118 ─
第一でなければいけません。その基礎体力が全国
そのように考えたとき、まず、この高価なおも
でも下位にあるということは、根本的に日常的な
ちゃを心から持たせたいと思っている親御さんた
運動機会が極めて少ないということを暗に示して
ちが果たしているのか。しかも、買うだけでは済
いると思います。
まず、その後のパケ放題や通信料も合わせれば、
さきの同僚議員の答弁で、るる考え方が示され
一月5,000円から7,000円近い負担が親に
ていましたが、私としては北海道の運動改善プロ
のしかかってくるわけです。小学生あたりの親御
グラムにゆだねるというよりは、むしろ積極的に
さんの中には、逆に全面禁止にしてくれたほう
本市独自のオリジナルプログラムの策定に挑み、
が、それを盾に子どもたちの要求を拒否できると
まず簡易に体を動かせるような運動用具も含めた
思っているくらいではないでしょうか。いずれに
多様な機会をつくることも、また大事ではないか
しても、学校は勉強をするところときっぱり断言
と考えております。
した北海道教育委員会教育長のりりしい姿が、胸
また、これらを学校だけに押しつけるのではな
をすく思いがいたしたのは事実でございます。
く、個々の家庭や地域との協働という点も見逃せ
そこで、学校の本来の姿を基本に、親御さんの
ない重要な視点と感じております。今後の対策を
本当のお気持ちを図る上で1度アンケートをとる
講じる上で、今、お話ししたような仕組みを踏ま
など、携帯電話持ち込み全面禁止に向けた調査を
え、教育長はどのように考えておられるのか、お
なされてはいかがでしょうか、お考えをお聞かせ
考えをお聞かせいただきたいと存じます。
いただきたいと思います。
それでは、いよいよ最後になりました。
以上ですべての質問を終えますが、御答弁に
小中学生への携帯電話の持ち込み制限について
お尋ねをいたします。
よっては再質問を留保いたしたいと思います。
○議長(堀江洋)
さて、携帯電話にまつわる問題は、全く後を絶
ちません。文明の利器が、なぜこれほどまでさま
田岡市長。
○市長(田岡克介)
フロンティア21代表、池
端英昭議員の御質問にお答えをいたします。
ざまな問題を発生させるのか。少なくとも、携帯
まず最初に、国と地方のあり方についてであり
電話がないころには考えられない問題が起こって
ますが、現在の国の状況については、与野党問わ
いることは間違いございません。いっそのこと、
ず落ちつきがないというふうに言わざるを得ない
18歳まで携帯持たせない法律でもつくりたいぐ
と思っております。多くの国民が、少なからず不
らいのていたらくと、個人的には感じておりま
安感や閉塞感を持っているのではないでしょう
す。
か。さらに、私が懸念するのは、こうしたことが
この問題については、まず、学校への携帯電話
持ち込み禁止の考えから話を続けさせていただき
ひいては政治不信へとつながらないということを
願っておるところであります。
ますが、今、実用性というよりは、趣味性の色合
焦眉の急とされる経済対策についても、スピー
いが極めて強い携帯電話が、子どもたちに本当に
ド感ある有効な対策は、むしろ地方が先行してい
必要なのでしょうか。これは、例えば家に一つあ
ると言ってもも差し支えない。かねてから地方六
ればたり得る掃除機を、子どもにそれぞれ一つず
団体が主張しているように、地方が主役となり、
つ持たすのと大して変わらないのではないかと。
政策決定に生活者の声を反映できるような国の姿
唯一違うとすれば、その掃除機でインターネット
を実現すべきと考えます。
ですとかゲームができないということではないか
地方分権については、平成12年の地方分権一
なというような気がしてなりません。これは電話
括法の施行や昨年の地方分権改革推進委員会の一
でありながら、メールを初めインターネット機能
次、二次勧告により、既に大きな潮流ができてお
やゲーム機能のほうが、子どもたちにとっては本
り、基本的にはこれを歓迎するものであります
当のねらいであり、それが次第に携帯依存症と言
が、しかし、税財政や国の義務づけの見直しな
われる第一歩になってしまうと感じております。
ど、ポイントとなる事項の方向性や勧告の実効性
─ 119 ─
が不透明であるほか、国の出先機関見直しでは、
講ずるに当たりましては、社会経済状況や市民
地方の実情に必ずしも十分配慮がされていないな
ニーズなどを的確に把握する必要がありますこと
ど、地方が求める国の形が実現するかどうか、い
から、私も、御指摘のハウスメーカーはもとよ
まだ予断を許さない状況であります。
り、市内の企業や商店、さまざまな活動グルー
私が考える本来あるべき地方と国の関係という
プ、農水産業者、子育て中のお母さん、学生など
のは、だれでもが基本的に理解できる住民に最も
に限らず、市外においても、金融機関、商社、大
身近な市町村が、市民の安全・安心、教育、地域
学など、でき得る限り多くの人の意見や考え方を
振興など、市民により近い政策、国は外交、防
聞き、市の施策の参考としているところであり、
衛、例えば貨幣の発行といった経済などを含めた
今後も各方面にアンテナを張り、そこで得た情報
発行管理、司法などを担う。こうした役割分担が
を活用してよりよいまちづくりにつなげてまいり
明確であって、地方の役割に対して国が必要以上
たいと存じます。
の関与をすることがないシステムの構築というの
次に、平成21年度予算についてであります。
が望まれます。そして、このためには自治体の精
改めて、予算と経済対策の難しさというものを
神的自立ばかりでなく、今日の地方分権改革で経
ただいまの御質問を聞いて痛感いたしました。予
済的・法制的自立が実現されなければならないと
算編成というのはいろいろな見方があって、難し
考えております。
いものだなというのが率直な感想であります。
新年度にも予定されている地方分権改革推進計
新年度予算は、異例とも言えるこのような景気
画策定を見据え、今後も市長会などを通して国に
後退の影響を受けまして、大きくは財政再建と経
申し上げなければならないことが多々あると存じ
済対策という、この両者のプライオリティが求め
ますが、何よりも国民そのものが地方分権を必要
られる難しい予算編成であったと感じておりま
とするまず強い意思を発する中で、単に制度論で
す。
はなく、国民の利益にかなう新しい国の形を追求
することが大切だと思っております。
私は、本予算を経済対策・積極型予算とつけま
したが、このことを決して財政再建を基調とする
次に、持続的なまちづくりの道筋についてであ
路線を経済対策優先へと転換を図ったもではな
りますが、人口減少下でのまちづくりのあり方
く、あくまでも財政再建計画のこれまでの取り組
は、現在の総合計画を策定する際にも議論をした
みの成果を踏まえ、本計画の着実な実行を基調に
ところであり、その結果、従来の開発指向の大き
進めると同時に、急激な情勢変化に対応し、市民
なまちから、ソフト重視で特色ある持続可能なま
生活と地域経済を守るため、福祉・医療・子育
ちの形成を大目標にとらえたところであります。
て・教育など基礎的サービスの充実の強化はもと
執行方針でも申しました人口以外の都市発展の
より、地域経済の活性化に資するための産業振興
バロメーターは、総合計画の方向性と同様の考え
や公共投資など、的確な予算を配したものであり
で、その内容につきましては、昨日、公明党代表
ます。
加納洋明議員の御質問にもお答えいたしましたと
この予算は、決して御指摘を受けた情状的とも
おり、「まちの強味を生かした産業の振興により
言える大盤振る舞いという表現に至ったことにつ
他都市にないような価値を創出する」、「市民協
いては若干残念に思いますが、私はただいま申し
働によりだれもが公共を担うような地域のありよ
上げましたように、財政規律を堅持する一方で、
うを実現する」、あるいは「安全・安心にかかわ
逆に言うと財政規律を壊した経済対策はまだ行っ
る取り組みを充実し市民の満足度を高める」な
ておりません。その財政規律を堅持する中で、地
ど、人口という量とは別に質を示す指標をまちの
域の元気を回復するために基礎自治体としての役
目標にすべきだということを指摘したものであり
割を果たしたものであり、この積極型予算を総じ
ます。
て申し上げれば、財政再建と経済対策の両輪が、
また、定住促進を含め、市のさまざまな施策を
ともにその役割を果たしながら併走したものだと
─ 120 ─
考えております。
ち込みが最大の要因であるという見方は一般的で
また、財政健全化に向けた堅実な予算への反映
につきましては、本市の喫緊の財政課題である公
あります。程度の差はあれ、本市においても同様
の状況であります。
債費負担の軽減に向け、引き続き公的資金の繰り
従来型の方法は薄いという御指摘でございます
上げ償還を行い、利子負担の軽減及び実質公債費
が、私どもは、必ずしもそのような悲観的なとら
比率の低減に努めたほか、建設事業債につきまし
え方をしておりません。このため、本市として
ては、財政再建計画で定めました起債発行枠内に
は、交付金の使い道としては、地元企業が受注で
とどめるとともに、すべてを交付税算入率の高い
きるような小規模な公共投資をスピーディに数多
有利な地方債としたところであります。
く行うことが、まず今最優先であろうと考え、さ
さらに、国保会計の累積赤字の解消に向けたさ
らなる財政支援を講ずるなど、財政再建計画を基
きの臨時会で補正予算を提案させていただき、決
定していただいたものであります。
調とし、将来を見据えた市トータルの債務軽減、
地元企業が受注できる公共投資を拡大すること
少子高齢化に対応する社会保障経費の拡充、さら
により、雇用の維持、原材料の仕入、小売や飲食
には経済対策の強化などを総合的に勘案し、限ら
など地域に広く経済波及効果が及ぶという点で、
れた行政資源を戦略的・集中的に投入したもので
現時点では最も有効な地域経済対策であると考え
あります。
ております。
今後につきましても、次世代への責任を果たし
定額給付金を地元消費につなげるための取り組
得る持続可能な財政基盤の確立に向け、財政再建
みについては、現在、石狩商工会議所が自主事業
計画の着実な実行を図ることが肝要であると存じ
として検討を進めていると承知をいたしておりま
ております。
す。市としては、業界団体それぞれの役割に応じ
次に、LNG基地の税収効果についてでありま
た最善の努力を図ってまいりたいと考えておりま
すが、過日、民間シンクタンクによる基地建設の
す。もとより、商工会議所からさまざまな要望が
総生産額や雇用創出の効果分析が報道されました
出された場合には、それに対応するということも
が、事業の詳細が明らかにされておりません。具
考えていかなければならないと思っております。
体的な市税の試算はでき得ませんが、承知してい
次に、行政改革懇話会からの意見書についてで
る事業規模からいくと、数億円の税収が見込まれ
ありますが、厳しい財政状況の中にあって、地域
るものと予想しております。
にふさわしい公共サービスを提供するシステム転
次に、本市経済対策の考え方についてでありま
換に向け、行政改革が重要であり、本市では集中
すが、全国では、地域活性化・生活対策臨時交付
改革プランや第2次行政改革大綱に基づき、地域
金を財源としたプレミアム商品券を発行する動き
協働による新しい公共空間の形成、行政システム
があると承知をいたしております。御質問の札幌
の転換に向け積極的に取り進めております。
市や当別町も、その予定と聞いております。
そうした中、組織改革については、職員数の削
100年に1度と言われる異常事態の中では、
減を図る中で多様化する住民ニーズに対応する簡
地域活性化対策として急遽交付された臨時財源を
素で効率的・機動性のある組織づくりが急務と
プレミアム商品券に充てることも、政策の選択肢
なっております。組織の再編に当たって、スリム
の一つにはなり得ると思います。しかし、これの
で効率的な組織を目指しつつも、本市の行政課題
採用に当たっては、それぞれの都市が持っている
の解決に向け、組織にめり張りをつけることが必
事情、特に石狩市の消費構造なども十分踏まえな
要だと考えております。
がら判断する必要があるかと思います。
このたびの懇話会からの意見書につきまして
しかし、本道経済の落ち込みの原因は、乗数効
は、組織のスリム化、管理職の統集合、支所の再
果、すなわち投資が投資を呼ぶ効果が高く、地域
編など数多くの御提言をいただきました。コンパ
経済の下支えの役割も果たしてきた公共投資の落
クトで機動性のある小さな市役所を目指し、職員
─ 121 ─
の意識改革、政策立案型への組織転換は極めて重
きまして、管内市町村の首長による協議会が行わ
要であり、いただいた御意見についての内容を十
れました。
分検証させ、速やかなる取り組みを、あるいは検
その中で、初期段階においては、管内南部3市
討に回すべきものについては検討していきたいと
をもって1本部とし、他の本市を含めた自治体の
いうふうに考えております。
組み合わせについては、今後協議を重ねることと
提言の趣旨を十分しんしゃくして、具体的に取
り組んでまいりたいと存じます。
したものであります。したがって、北部4市町村
の広域化の可能性の検討は、今後進めることにな
次に、国民健康保険に係る新たな体制について
ります。
でありますが、小さな市役所を目指す上で組織の
また、石狩北部地区構成3市町村におきまして
スリム化というのは、ただいま申し上げたとおり
は、話し合いの当初から札幌市との組み合わせに
であります。しかし、組織が適正化計画等を含め
ついて、この議論を経ずして新たな枠の議論に行
た大きな方向性という問題と、今日における緊急
きづらいという結論に達しておりますので、まず
的な課題、速やかに解決をしなければならないと
札幌市との協議を進めております。現在、事務的
いう問題を、同じ平行線の上で論じるということ
な検討の第一段階が終わったところであります
は難しいと思います。
が、これから札幌市の協議が行われます。
私は、例えば現在の国民健康保険会計を見る
ただ、道が出してきております広域計画には、
と、従来の組織で必ずしもそのことの成果、ある
札幌市が除外されているという状況もありますの
いはこれから取り組もうとする長期的な取り組み
で、道の制度になじむのか、それらも含めて、な
やあるいは総合的な取り組みが、現在のまま人員
お今後詰めるべき課題は多々あるということを御
を拡大してはならない、あるいは管理職の定数が
理解いただければと思っております。
固定化するという観念的なものだけで片づくなら
次に、浜益区の高規格救急車の導入についてで
いいのですが、残念ながらやはり緊急のときに
ありますが、本市における消防の体制や庁舎の機
は、ある一定の期間を決めて組織をつくり上げ
能の確保、資機材の整備、さらに分団のあり方な
て、速やかなる政策効果というものを発揮すると
ども含めて、時代の変革に合わせてそろそろ抜本
いうことこそ、めり張りのきいた政策展開だとい
的な見直しを必要とする時期に来ておるというふ
うふうに思っております。
うに思っております。
そのためには、逆に申し上げますと、既存組織
新年度におきまして、消防のあり方につきまし
でなし得ない縦横断的なものに対しては、組織の
て、当然、財政的な背景も踏まえながらつくり上
現場のリーダーシップの力も大変大きいというこ
げていくことになりますので、総合計画との中長
とを考えますときには、新たな部長職を配し、短
期的な見通しなどとの連携をとりながら、従来、
期集中的な取り組みも行い、一定の成果を上げた
事務的な中でつくり上げられていました消防整備
らその組織を解体すると、こういったことが必要
計画の一つの方向性を、もっと高いレベルといい
だということをぜひ御理解いただければと思って
ますか、広範なレベル、市民を巻き込んだ大きな
おります。
消防整備計画のレベルにしていかなくてはならな
次に、消防の広域化についてでありますが、消
いというふうに思いますので、改めて消防のあり
防の広域化への背景には、消防需要の増大、災害
方について、その計画に着手をしてまいりたいと
の多様化、管轄人口の減少、小規模本部が抱える
いうふうに思っております。
課題や各自治体の財政状況が厳しさを増す中で、
もとより急がれる浜益地区の高規格の救急車の
消防についても限られた財源や人員で充実強化を
導入については、これらの計画の中で位置づける
図る必要があることから、北海道消防広域化推進
とともに、総合計画の中においても財政的な裏づ
計画において示されている石狩管内を一つとする
けをしっかりする中で結論を見出してまいりたい
広域化計画について、昨年12月に石狩支庁にお
と思います。これは、基本的には急いでいかなく
─ 122 ─
てはならない案件だというふうには理解をいたし
てくることになろうと考えております。
ております。
次に、子育て施策の取り組みについてでありま
次に、市内防風林における市民協働の考え方に
すが、市の乳幼児の予防接種につきましては、市
ついてでありますが、本市は18年に石狩森林署
町村に実施が義務づけられている、例えばポリオ
と花川地区防風保安林などを対象とし、国有防風
ワクチンなどの定期予防接種を実施し、感染症の
保安林管理協定を締結いたしました。自然観察会
発症予防に努めておりますが、任意の予防接種に
の実施や災害時の一時避難場所としての利用も可
つきましては、訪問や健診時に直接お知らせする
能となったところであります。
とともに、予防接種のしおりに掲載し、接種会場
このことから、この協定を基本に、市民団体が
保安林としての機能や生態系の保全、希少植物の
や窓口で配付するなど、その周知を図っておりま
す。
保護を堅持しつつ清掃美化への活動などに参加す
接種に対する補助は、予防接種法に基づく実施
ることについて、その機運が生じているというこ
義務がないことや、有効性や安全性等に対する見
とも聞いております。市としては、大変歓迎すべ
解が示されていないことから、市としては行って
きことだと思っておりますので、関係団体とどの
おりません。
ような組み合わせができるのか、具体的な話し合
また、御質問にあるヒブにつきましては、ワク
いをぜひ進めてまいりたいというふうに思ってお
チンの承認、発売が間もないことから、まだ周知
ります。
を行っていないところでありますが、罹患率は低
次に、地球温暖化対策の考えについてでありま
いとはいえ、ヒブに感染して細菌性髄膜炎などを
すが、昨今、報道・書籍等で、地球温暖化に関し
発症し、重篤な後遺症が残る場合も考えられます
て自然変動起因説やモデルの信頼性に欠ける、あ
ので、早期に予防接種のしおりに追加掲載するな
るいは観測値に対する疑義など、いわゆる二酸化
ど市民周知を図るとともに、任意予防接種のあり
炭素による人為的地球温暖化懐疑論なるものがよ
方につきましても、国の動向や他の自治体の事例
く見聞きするようになりました。
など情報の収集に努めてまいりたいと存じます。
特定の部分だけを切り取ってみると、もっとも
最後に、退職者の再就職についてであります
そうかなと思うところもないわけではありません
が、現在、市とかかわりを持つ公益法人や三セク
が、しかし、2007年、世界じゅうの多くの科
などに元職員が勤務しております。平成19年に
学者や専門家、政府機関者らで構成される「気候
定めた外郭団体に関する指針の中で、役員報酬や
変動に関する政府間パネル(IPCC)」により
任期を制限するなど一定のルールを設けており、
取りまとめられた第4次報告書にもありますよう
関与のあり方について市民の不信を招くことがな
に、すべてが解明されているわけではなく、今後
いよう留意に努めております。
の研究の成果にゆだねている部分もあることは認
報道等で取り上げられるいわゆる役人の天下り
めているところであり、そのことをもって報道を
には、およそ市民感覚と大きく乖離する待遇な
否定することにはならないのではないかというふ
ど、批判の声が多いことを承知しておりますが、
うに思っております。
本市の状況とはいささか異なるものであり、活躍
御指摘の化石燃料資源の枯渇問題は、地球温暖
できる場があるなら、市職員として培われた経
化問題同様、地球上にある有限な資源を延命化す
験、知識、持てる能力を発揮していただきたいと
るため、省エネや省資源化行動の推進など、当
の考えもありますので、ぜひこの点を御理解を願
然、環境とも合わせてエネルギー資源を持たない
いたいと存じます。
問題について、同時に検討すべきテーマだと思っ
このほか、教育行政に関する御質問につきまし
ております。環境基本計画の見直しの中において
ては、教育長から答弁を申し上げます。
も、資源の枯渇対策というものについても当然
○議長(堀江洋)
テーマ性を持って議論がされ、検討の中に加わっ
○教育長(四宮克)
─ 123 ─
四宮教育長。
教育行政についてお答えを
いたします。
まいりたいというふうに考えております。
まず冒頭に、執行方針に対する御所見をいただ
以上であります。
きました。叱咤激励とありがたく受けとめて、初
○議長(堀江洋)
フロンティア21代表、13
心に立ち返り、I will challenge をキーワードに執
番池端英昭議員。
行に努めてまいりたいと存じます。
○13番(池端英昭)
池端でございます。
それではお答えをさせていただきますが、ま
何点かについて再質問をさせていただきます。
ず、全国体力・運動能力・運動習慣等調査につい
物事の考え方というのは、一方、一つの答えと
てでありますけれども、昨日、公明党代表加納洋
いうことにならないことは重々承知ですが、さま
明議員にもお答えをしておりますが、児童生徒の
ざまな考えの中から、また、よき方向が見出せれ
体力向上を図るために、生活習慣の改善、運動習
ばなというふうに考えながら、まず、市経済対策
慣の確立に向けた取り組みをすることは大変大切
という点で一つ目としてお伺いをいたします。
なことであり、そのためには御指摘にもありまし
質問の内容の中に、従来型の公共事業、公共投
たように、日常の継続的な取り組みが行われるよ
資というものについて、私は否定したつもりは決
うな環境整備は欠かすことができないというふう
してございません。それが安定的な経済状況であ
に考えております。
るならば、きっとそこから末端にわたる第3次産
用具等のハード面や、児童生徒が自発的に取り
業、サービス業にまで行き渡ると、多少の時差は
組むきっかけづくりなどのソフト面も含めた体力
あろうとも行くことは、これは十分承知している
向上策を、調査データなどをしっかり分析しなが
のですが、それらの状況と今の現状というものを
ら、各学校と連携を図りながら検討してまいりた
照らしたときに、市長はどのように感じておられ
いというふうに考えております。
るかわかりませんが、なかなか定額給付金のお金
次に、携帯電話の持ち込みについてであります
も、入ったらよしと喜び勇んですぐ消費にという
が、国・道から時を同じくして同内容の通知がな
ような話になるかとなると、末端の私たち市民か
されており、本市におきましても、昨日、公明党
ら感ずる部分では、なかなかそうはいかないので
代表加納洋明議員にもお答えをしておりますけれ
はないかなというふうに考えてございます。
ども、基本的には同様のスタンスで取り組むこと
やはり千載一遇とは言いませんが、政府から
としておりますが、子どもに携帯電話を持たせる
の、国からの給付金というものを極めて脆弱な商
ことは、登下校における子どもの安全確認や放課
工業、主に零細な商店とかサービス業に対して行
後の子どもとの家庭の連絡など特別のケースはあ
き渡らせるのかといったところのインセンティブ
り得るのかなと。その場合については、これは一
を、100年に1度ですからされても僕は構わな
定の条件の中で、学校と保護者が話し合って認め
いのではないかなと。その臨時財源まで使うか否
るというふうに考えて、そのような対応をしてい
かというのは、それは市長の判断になろうとは思
るわけでありますけれども、昨日、主要各校に、
いますが、従来型を否定しないという前提の上
中学校を含め実態を調査したわけでありますけれ
で、末端に行くような一つの手法として、商品券
ども、そういう例は1件ないということで、比較
やプレミアムつきというような他市で行われてい
的子どもたちも保護者も良識ある対応をとってい
る事業についての考え方をお聞きしたわけなので
ただいているのではないかというふうに考えてお
すが、改めてそういう観点から、まだ遅くはない
ります。
と思いますよ。給付についても、うちは7月まで
また、議員御指摘の携帯電話を買う買わない、
という話も聞いてございますので、そういう点に
また持ち込む持ち込まないの可否などにつきまし
ついてもう一度、再度お考えをお聞かせいただき
ては、当然これは協働の考え方に基づいて、子ど
たいと思います。
もたちやまた保護者を含めてアンケート調査など
を行いながら、その必要性を含め慎重に検討して
それと2点目、行革についてということでござ
います。
─ 124 ─
これについては、特命的な理事者、責任者を置
係る甚大な火災に対する対応というのは非常に難
いて短期的に、そして集中的にそれを推進してい
しいと。むしろ札幌市のほうが非常にスムーズで
くということも、それはそれで一定程度理解する
はないかなということも考えますと、道にも明ら
ところです。しかしながら、例えばことによって
かにその態度を明確にするような時期にも来てい
は、これが本当に短期で済むものなのか、もしく
るのかなというふうに考えます。その点につい
は今ある部局の課であり係の方々によるプロジェ
て、改めてお伺いをしたいと思います。
クトみたいな形で、一定程度中期的に取り組まな
それと、子育てに向けた部分、ヒブの部分で
ければならない課題という、それは認識かもしれ
す。これについては、当面まずは周知というとこ
ません。
ろかなと思いますが、実際、大田原市ですとか他
私は、国保会計特会に至っては、短い期間でと
市、今、5市町村ぐらいですか、この大田原市以
いうような考え方はちょっと苦しいですね。やは
外に一部助成ということで、この予防接種を推進
り健康づくりもそうですし、徴収をどういうふう
しているまちがふえてきています。この現状をど
に上げるのか。例えば納税課、税務課であった
ういうふうに認識されるかということなのです
り、例えば健康づくり課、これはもう超長期的に
が、やはりこれは私個人のところにも保護者の方
まず病気にならないというような事業をしていか
からそういうような問い合わせが実際来ていま
なければならないものですから、そういう部分。
す。それはかかったとかという話ではなく、ぜひ
そして、当然、今、所管部が行っている特別会計
そういうような体制を整備していただけないで
の基礎的な事務作業を行う職員。さらには、まだ
しょうかということでお話が来ています。
関連するところはいろいろあると思いますが、そ
その先進事例に倣って追従していくのか、もし
ういう人材というか職員を構成して、編成して中
くは先陣を切って急先鋒として行うのか、それは
期的に取り組みながら、1年、2年で当然解決す
この事実というものをとらえて、その重大性を考
る話ではないと思います。しばらくの間は一般会
えてお決めになられるものだと思いますので、改
計からの繰り入れということも視野に入れなけれ
めてこの重大な感染症についての御認識に立った
ばならないということも考えますと、中期的に組
上で前向きな御答弁をいただきたいと思います
織する対応というものも考えられるのではないか
が、御質問いたします。
なと。そのときには、市民生活部の部長なのか、
健康づくりの室長なのか、今現在ある所管の中か
あとについてはありますが、とりあえず今の質
問にいたします。
ら責任者を置いて進めることも一つ考えられるの
以上でございます。
ではないかなというふうに思いますので、その点
○議長(堀江洋)
についても再度お伺いしたいと思います。
○市長(田岡克介)
また、消防行政についてでございます。
田岡市長。
池端英昭議員の再度の御質
問にお答えをいたします。
なかなか広域広域と言っても、市民の生命と財
まず、経済対策についてでありますが、否定は
産がかかわる話ですから、広域化計画が机上の論
しないという御答弁がございましたので、私の答
議のとおり進むというふうには、なかなか私は難
弁、いささかちょっと方向違いの答弁に至ったか
しいと思います。その中で、今、南部と北部とい
もわかりませんが、やはり現実末端といいます
うふうな議論が二つに分かれて、さらに先ほど申
か、一番企業、住民に近い行政を預かる身とし
し上げた江別市が非常に極めて強い難色を示した
て、今回の補正予算をどうするかといったとき
ということについては、そろそろ一定程度、石狩
に、私たちは少なくても定額給付金というものを
市としても態度を明確にしながら、先ほど市長の
本当に今の日本の国の選択肢の中で、大変多くの
おっしゃった札幌市との連携、特に港・港湾を有
8割に近い皆さんが批判したというふうに承知し
する本市としては、必ずしも道の描いた中で、泡
ております。
ですと科学消防ですとか、その他その新港地域に
─ 125 ─
そういうことの背景の中には、実はやはり地方
がしっかり見て、地方がどのようなお金を使うの
体何をやったかというと、問題が解決したから解
だと、一番効果を持つという責任ある首長が責任
散したわけではなくて、いわゆる財政再建の方
を持って行われるのが一番いいという判断の中
向、行財政改革の道づけといいますか、枠組みを
で、私は今回の予算編成と、あるいは補正予算と
つくった短期的な方向性、短期間における方向性
いうものを行わせていただいたわけです。
というものをつくって、それが通常業務に分かれ
とするならば、これは決して他のまちの政策に
るというふうになったときには、速やかにその組
ついて批判を申すつもりは毛頭ありませんが、プ
織を解散するということでありますので、私はこ
レミアムはある意味では皆さん気持ちの中に持っ
の事業の問題性や難題性を考えたら、2年や3年
ている政策選択のまさに二乗化ではないかという
で片づく問題ではありませんが、しかし、今、現
ふうに思っております。まけばきくということに
場のリーダーを置いて集中短期的にその方向性と
大変批判的な意見が国民の中にあった中に、さて
いうものを確立し、その方向性が定まったら、
プレミアムは本当に特効薬になるかというのは、
粛々と既存組織の中に戻して事業を進めるという
これはやってみなければ最後は答えがわかりませ
意味で必要だというふうに理解をしたわけです。
ん。
当然、頭のもう一方では、定員ということと管
それよりも何よりも、まして私が一番この種の
理職を減にするという意識も進めておりますの
問題の中で、商工会議所を中心とした企業体、あ
で、トータルで部長職はふえないという状況で、
るいは事業者の皆さんがみずからこういうことを
減ずべきときは減じておりますし、こういう緊急
やりたいのだと、ぜひこういうことをやらせてい
対策なども含めたバランスのとれた組織づくりに
ただきたいと。それについては、おれたちの体力
考えておりますので、この点ぜひ御理解をいただ
だけではどうしてもいかんともしがたい、市は応
ければというふうに思っております。
援してくれという会話がもう生まれてもいいので
広域消防につきましては、もう少し結論を見出
はないでしょうか。市がお仕着せて、そしてプレ
すまでには時間をかけなければならないのは、や
ミアムだ、こうだというよりは、私はやはり常道
はり御指摘のとおり石狩市が置かれている特に新
をいって、まず、経済対策としてのきめ細やかな
港地域の、一たん起きたら途方もなく拡大をする
薄く、早く、スピードを持った事業への集中的な
災害状況、コンビナート指定地域を抱える本市に
投資で、この年度末から年度明けにかけての大切
おける消防力というのは、全台の北海道の消防力
な期間をまず支えると同時に、私はもう一つ、決
を考えると、札幌市の傘下に入ることが最も効果
まった以上の定額給付金は速やかなる給付を行う
的だというふうに思っております。
ように事務を急いでおります。一等賞どりなどと
また、一般市民の救急救命においても、その7
ということは全く考えておりませんが、でも1日
割近くが札幌市内の病院に行っているという状況
も早く出すのが基礎自治体の役割だというふうに
を考えますときに、札幌との緊密性というのは非
思っております。それと同時に、それをぜひ石狩
常に大きいと。この議論なくして、次なる議論に
で使ってくださいと、市長としても叫び続けてい
行けないと思っておりますので、3首長で近く何
きたいというふうに思っております。
とかこの話をさらに進めることができないか相談
2番目の行革についてです。
をしてまいりたいというふうにも思っております
意見が分かれるというよりは、意見を重層的に
が、ただ、これは私どもの一方的な思いでありま
重ねという意味であえてお話をさせていただきた
して、さて札幌市がどう考えるかは大変重い問題
いと思いますが、このたびたまたま一つの例があ
だというふうに思っております。
りますが、財政再建行財政改革を担当した参事職
また、江別の市長とも、これまで何度かこの話
が、この4月からいわゆるルーティンな業務とし
し合いをさせていただきました。江別は江別市で
て、各課各部に従来の形で戻ることになりまし
北海道の消防学校を要するというプライド高き江
た。この行政改革担当のセクションというのは一
別消防の歴史もございますので、江別の意識もま
─ 126 ─
た一つあろうかと思います。それらの今それぞれ
たします。
の守り札といいますか、思いの札を今検討してい
───────────────────
◎休
る最中でございますので、幸い道のほうもいつま
でに答えを出せよと雪隠詰めになっている状況で
会
の
○議長(堀江洋)
議
決
お諮りいたします。
もございませんので、じっくり一つ一つ踏み段を
委員会審査のため、3月6日の1日間、3月9
重ねながら結論を見出させていただければと思い
日から3月13日までの5日間、3月16日から
ます。
3月19日までの4日間及び3月23日の1日間
ヒブというのを市長御存じかと聞いて、実は私
を休会といたしたいと思います。
御異議ありませんか。
質問を受けて、初めて勉強会の中で保健師さんか
らしっかり講義を受けさせていただきまして、認
識不足を改めて恥じ入る次第であります。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(堀江洋)
御異議なしと認めます。
しかし、手元にあります資料によりますと、年
したがって、3月6日の1日間、3月9日から
間600人程度が発症して、死亡が5パーセン
3月13日までの5日間、3月16日から3月1
ト、それから20パーセント前後が後遺症が残
9日までの4日間及び3月23日の1日間を休会
り、5歳以上の幼児になったらかからない病気で
とすることに決定いたしました。
あると、そういうふうに書かれて、今日、非常に
───────────────────
◎散
話題性のある新しい展開だということを改めて認
宣
○議長(堀江洋)
識をさせていただきました。
任意予防接種のあり方について、その昔、ポリ
告
以上で、本日の日程はすべて
終了いたしました。
オの問題があったように、実は公的な機関は、そ
の後遺症等も含めて大変臆病な世界であります。
したがって、これらについては一定の専門家筋の
判断も含めて、いろいろな検証や研究を重ねた上
でないと、直ちにノーとも言えない、イエスとも
言えないということで、やはりテーマ性が非常に
高い問題だというふうにとどめさせていただきた
いと思います。十分これらについては検証させて
いただかなければならないと思っております。
また、今日のインフルエンザの状況、きょうも
私のテーブルの上に学校・学級閉鎖が情報として
上がってきておりますが、これらを考えると、そ
ろそろインフルエンザの予防についても、何らか
の対策が必要になってきている時期に来ているな
という状況を考えますと、これらも含めて改めて
もう一度事務担当者に、これらの内容について精
査・検討させるように指示をしていきたいという
ふうに思っておりますので、今しばらく時間をか
していただければと思います。
以上で、答弁を終わります。
○議長(堀江洋)
会
以上で、フロンティア21代
表、13番池端英昭議員の質問を終わります。
これをもちまして、代表質問のすべてを終了い
─ 127 ─
本日は、これをもちまして散会いたします。
午後
2時28分
散会
上記会議の経過を記録し、その相違ないことを証するため、
ここに署名する。
平成
年
月
議
日
長
堀
江
署名議員
大
平
修
二
署名議員
熊
倉
正
博
─ 128 ─
洋
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