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受賞作品発表 - サントリー

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受賞作品発表 - サントリー
[ 商 店 建 築 アド バトリ ア ル ]
植 物 を自 由 にレイア ウト
第
優秀賞
優秀賞
緑の丘
2回 2010年
平沼孝啓建築研究所
(大阪府)
デザインコンセプト
サントリーミドリエ デザインコンテスト
土を使わない新しい緑化システム「ミドリエ」。都市空間やインテリア、
プロダクトなど、
その新しい活用アイディアを広く募集する
「ミドリエデザインコンテスト」の審査結果発表。
とによって、緑の丘が室内空間に現れる。
ミ
ドリエの丘の誘目性や誘因性は、動線上に
配することによって、施設利用者の誘導を促
進する。階 段の蹴 上げは一 般 的に 150 ∼
180mm 程度であり、ユニット化しやすい箇
所である。ユニット化することによって汎用性
が高められ、ユニットの交換などのメンテナン
ス性も向上する。また、
ミドリエへの給水シス
テムは、
デッドスペースになりがちな階段裏の
スペースを利用して設けることができる。
「ミドリエデザインコンテスト」概要
●応募条件:
「ミドリエ」使用の素材「パフカル」
を用いた「空間」
「環境緑化」
「プ
とコンセプト
ロダクト」デザインの未発表アイデア。
ドローイング(A3サイズ 1 枚)
シート
( 400 字以内)。●応募資格:日本国内に連絡先がある方。●賞金:最優
秀賞 100 万円… 1 点 優秀賞 30 万円… 3 点 審査員特別賞 10 万円… 1 点
澤田慎治
ブーケ
(愛知県・大学准教授)
デザインコンセプト
階段の蹴上げ部分にミドリエをユニット化し
たものを設置する。パフカルの、垂直面に用
いても型崩れせず土のように飛散しない性
質によって、室内の階段に用いても高いメン
テナンス性を確保できると考えた。蹴上げ部
分は階段を上るときに視界の多くを占める部
分であり、壁面同様に離れた位置からも視
線がよく触れる箇 所である。階 段の下 階で
は、視点の関係から踏み面は見えにくく、
ミド
リエを設置した蹴上げ面が連続して見えるこ
受賞作品発表
Bouquet
●審査員:青木淳 飯島直樹 長谷川浩己 加藤芳夫 ●主催:サントリー
ミドリエ ●協賛:商店建築社 ●後援:日本商環境設計家協会 日本ディ
スプレイデザイン協 会 日本サインデザイン協 会 ● 応 募 受 付:2010 年
6 月1日∼ 9 月30日 ●応募 作品:188 点 ●審査日:2010 年 10 月26日
もらって嬉しい形です。
1. 持ち帰るまで、嬉しい形
結婚式のブーケのような形。そのため、少し
ラッピングするだけで、持っていることが嬉し
いです。パフカルは軽いので、持って帰る負
担も軽減されています。
2. 家で飾るのが嬉しい形
もらった植物を育てる器がないと困りますが、
これはそんな心配がいりません。
さまざまな人
の生活に合わせられます。
●パフカルをカットすると、植木鉢のような形
になります。そのまま使っていないお皿の上
に置くと育てられます。
●使っていないコップに、パフカルをそのまま
挿して育てることもできます。
●庭や植木鉢があれば、パフカルを土に埋め
て育てることもできます。
審査員コメント
審査員コメント
アイディアに目新しさは
ないが 、人 々の動きと
絡めて緑との関係を体
験的に変える、
とてもス
マートな解 (長谷川氏)
ブーケというかたちを選
んだ瞬間に商品化まで
一気に想像させるリア
リティを獲得 (飯島氏)
かたちの勝 利 。持つと
ブーケ、切ると植 木 鉢
と、具体的な使用イメー
ジを喚 起させることを
(青木氏)
評価
見るだけではなく、実際
に植物の中に入ってい
ける体感的落とし込み
に大きく共感 (加藤氏)
最優秀賞
ROPE
大木陽平
(東京都・サンフールズデザイン)
優秀賞
審査員特別賞
ツミドリ
3+1〈 香山幸子+戸髙真理子
+飯田真理+金井亮 〉
(東京都・イトーキ)
デザインコンセプト
積み木を楽しむように緑を楽しめたら…。そん
な発想から生まれた「ツミドリ」。鑑賞のみだっ
た緑の可能性を大きく広げます。従来の緑の
ように買って部屋に「置く」だけでなく、
インテ
リアに合わせ組み合わせて増やす楽しさをプ
ラスしました。パフカルの軽さとこぼれないと
いう特徴が、手軽さ積む楽しさを実現します。
50mmの立方体を基本にした8種類のブロッ
クの表面に、様々なカラーで水を通さないコー
ティングを施し、パフカル自体が鉢の役割を果
たすという新しい発想は、
エコにもつながりま
す。上面の開口部以外は水を通さないため、
気軽にどこにでも置くことができます。8 種類
の形×8 色×植物の組み合わせは、無限のバ
リエーションを生み、
インテリアにこだわる女性
はイメージにぴったりと合った組み合わせを見
つけることができ、子供がまさに積み木を楽し
むようにミドリエと触れ合うことも可能です。積
み木のように楽しむミドリ。可能性は∞です。
わだち
安井謙介
(東京都・松田平田設計)
デザインコンセプト
豊かな自然の土はどこまでもつながり、緑に
必要な水の循環を支えてくれます。渓谷の緑
は流されなかったわずかな土があるからこそ、
力強い姿を見せてくれます。パフカルの性能
から、
そのような土本来の姿を想像しました。
パフカルを連結させ、水を循環させるために、
轍(わだち)のような溝を表面に施しました。
連結する溝であると同時に、防水性を施され
た水路でもあります。シンプルなシステム程、
無限の使い方を引き出すことができます。例
えば、坂であることで発展し、坂であることで
衰退しつつある尾道のような街に、水が循環
する緑をつくり、街を再び活性化させることも
可能でしょう。現在、都市の緑は森から切り
離されています。一方で舗装により行き場を
失った雨水は都市型洪水を引き起こしていま
す。
「わだち」のような循環やつながりを元に
した緑を都市空間の中につくることが、未来
への轍となるのではないでしょうか。
審査員コメント
審査員コメント
モジュールとしてのパフカルの仕組み
をよく咀嚼した提案。
モサモサした植物
を選ばなかったセンスに共感 (青木氏)
パフカルに不 可 欠な水をかたちに
し、土木分野にまで踏み込んだこと
(飯島氏)
を評価
ロゴまわりや色遣いに楽しんで考えて
いることがにじみ出ている。健康的な
表現に一票 (加藤氏)
独特な景観を持つ尾道ではなく、水の
動きと人の営みの普遍的な部分でプ
レゼンして欲しかった。 (長谷川氏)
審査員講評
デザインコンセプト
審査員コメント
パフカルは土のようにばらけること無く、適切に水
“曲がる”
“やわらかい”というパフカルの
新しい特性の発見が素晴らしい (飯島氏)
新しい発想とそれを効果的に見せるインパ
クトあるプレゼンテーションに脱帽 (加藤氏)
単なるモジュールではなく
“ひも”とするこ
とで、何万種類にも発展可能な魅力的な
アイディア (長谷川氏)
モジュールからフレキシブルなチューブへの
捉え直しによって、まったく新しい世界観
が出現した (青木氏)
分を保てる素材です。そこで、
その素材を紐状にす
ることで、
より自在な形へと発展させられるのではな
いでしょうか。丸めたり、編んだり、垂らしたり、結んだ
り、巻き付けたり、
自在な緑の形を提示できます。
青木 淳 (建築家)
飯島直樹 (インテリアデザイナー)
このコンペは、単なるアイディアコンペとは違い、パフカルとい
前回はグランプリをはじめ、全体にプロダクト系の応募作品が
う具体的な物質を前提とするところがおもしろい。その意味で
多かったこともあり、今年はそれを発展させた空間に挑む作品
は制約が多いとも言えるけれど、
それをひっくり返す
“抜け道”
を
を期待した。その点では期待通り。土木までを含めた空間系、
うまく見つけた作品が多く、
とても楽しめた。
プロダクト系とバランスよく質の高い作品が集まった。
長谷川浩己 (ランドスケープアーキテクト)
加藤芳夫 (サントリービジネスエキスパート(株)デザイン部長)
前回は単なるラッピング系の提案が目立ったが、今年はミドリ
この種のコンペは、商品を押しつけすぎてもダメ、おもしろさだ
エならではの特性がよく考えられた一歩深い提案が多く見受
けではダメと、微妙なバランスが求められるもの。賞を取った
けられた。コミュニケーションツールとしての提案も多く、
その
作品は、いずれもそうした平衡感覚が抜 群で、
なおかつ提案
分野での緑の可能性の大きさに改めて気付かされた。
者の思いがストレートに伝わってくるものだった。
商品に関するお問い合せは
サントリーミドリエ
(株)サントリー ミドリエ(株)はサントリーグループの一員です。
〒107-8631 東京都港区元赤坂 1-2-3 赤坂見附 MTビル 11F
TEL: 03-3479-1642(受付時間:平日9:00 ∼ 17:30 ) http://suntory.jp/midorie/
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