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上伊那地域の現状と課題
資料4 上伊那地域の現状と課題 ◇地勢・気象 ・・・・・1 ◇人口 ・・・・・2 ◇環境 ・・・・・3 ◇産業・雇用 ・・・・・10 ◇医療・福祉・安全・安心 ・・・・・17 ◇教育 ・・・・・29 ◇地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 ・・・・・36 上 伊 那 地 方 事 務 所 上伊那地域の現状と課題 1 2 3 4 5 6 7 地勢・気象 人口 環境 (1) 自然環境 (2) 水・大気環境 (3) 循環型社会の形成 (4) 地球温暖化の防止 (5) 廃棄物 (6) 環境保全活動 (7) 景観 産業・雇用 (1) 工業の振興 (2) 商業の振興 (3) 建設業の振興 (4) 観光の振興 (5) 農業の振興 (6) 林業・木材産業の振興 (7) 雇用・労働環境 医療・福祉・安全・安心 (1) 地域医療 (2) 子育て (3) 高齢者福祉 (4) 障害者福祉 (5) 健康づくり (6) 治山・治水・砂防 (7) 防災 (8) 防災基盤 (9) 鳥獣害対策 (10) 交通安全 (11) 消費生活 (12) 食品・医薬品の安全 教育 (1) 学校教育 (2) 生涯学習・青少年 (3) 芸術文化・地域文化 (4) スポーツ 地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 (1) 地域づくり (2) NPO・ボランティア (3) 人権 (4) 男女共同参画 (5) 国際化 (6) 住環境 (7) 都市環境 (8) 高速交通ネットワーク (9) 道路ネットワーク (10) 公共交通ネットワーク (11) 情報化 (12) 県税収入の確保 (13) 市町村税収入の確保 目次 ・・・・・・・ ・・・・・・・ 1 2 ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ 3 4 5 6 7 8 9 ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ 10 11 12 13 14 15 16 ・・・・・・・ 17 ・・・・・・・ 18 ・・・・・・・ 19 ・・・・・・・ 20 ・・・・・・・ 21 ・・・・・・・ 22 ・・・・・・・ 23 ・・・・・・・ 24 ・・・・・・・ 25 ・・・・・・・ 26 ・・・・・・・ 27 ・・・・・・・ 28 ・・・・・・・ 29 ・・・・・・・ 33 ・・・・・・・ 34 ・・・・・・・ 35 ・・・・・・・ 36 ・・・・・・・ 37 ・・・・・・・ 38 ・・・・・・・ 39 ・・・・・・・ 40 ・・・・・・・ 41 ・・・・・・・ 42 ・・・・・・・ 43 ・・・・・・・ 45 ・・・・・・・ 48 ・・・・・・・ 49 ・・・・・・・ 50 ・・・・・・・ 51 管内図 位置図 至 塩尻市 国道 153 153 ROUTE 至 岡谷市 至 諏訪市 辰野町 至 茅野市 杖突峠 伊北IC 箕輪町 国道 152 ROUTE 至 木曽町 権兵衛峠 ( 南箕輪村 小沢川 国道 361 伊那IC ROUTE 天竜川 中 央 ア ル プ ス 伊那市 宮田村 三峰川 駒ケ根IC 南 ア ル プ ス 駒ヶ根市 分杭峠 飯島町 中川村 至 名古屋市 1 地勢・気象 上伊那地方は、天竜川に沿った伊那盆地の北部に位置し、東に南アルプス、西に中央アルプスと いずれも 3,000m級の峻険な山並みが南北に走っている。 総面積は県土の 9.9%にあたる 1,348.28 ㎢で、このうち森林面積は 1065.93 ㎢、耕地面積は 129.48 ㎢で、それぞれ管内総面積の 79.1%、9.6%を占めており、行政区域は、平成 18 年3月 31 日に伊那市、高遠町、長谷村が合併し、新「伊那市」が誕生したことにより、2市3町3村と なっている。 気象現象は、多分に内陸性の傾向が見られ、特に気温は日変化、年変化の較差が大きく、また、 降水量は、県内では下伊那地方に次いで多く、南に行くほど多雨地帯となっている。 1 2 人口 上伊那地域の人口は、192,703 人(男 93,919 人、女 98,636 人:平成 17 年国勢調査結果) で、県全体の 8.8 パーセントを占めている。 将来の人口推計を見ると、約 10 年後の 2020 年には 2005 年と比較し、約 11,700 人、6.1% の減少、約 20 年後の 2030 年には、約 24,000 人、12.5%減少すると見込まれている。 上伊那地域の将来人口推計 伊那市 駒ヶ根市 辰野町 箕輪町 飯島町 南箕輪村 中川村 宮田村 上伊那 県全体 (単位:人) 2005年 2010年 2015年 2020年 2025年 2030年 2035年 71,788 71,031 69,508 67,520 65,377 63,161 60,805 34,417 34,062 33,332 32,343 31,219 30,010 28,726 21,801 20,961 19,971 18,846 17,661 16,472 15,311 26,276 26,520 26,420 26,095 25,641 25,061 24,335 10,570 10,161 9,710 9,223 8,738 8,248 7,736 13,620 13,697 13,647 13,494 13,261 12,955 12,572 5,263 5,023 4,768 4,504 4,228 3,964 3,696 8,968 9,102 9,079 8,986 8,878 8,746 8,588 192,703 190,557 186,435 181,011 175,003 168,617 161,769 2,196,114 2,154,695 2,094,846 2,020,756 1,940,866 1,857,988 1,770,339 2005年との比較(人) 2005年との比較(%) △2,146 △1.1 △6,268 △11,692 △17,700 △24,086 △30,934 △3.3 △6.1 △9.2 △12.5 △16.1 出典 : 国立社会保障・人口問題研究所 2005年国勢調査を基にした将来人口推計 上伊那地域の将来人口推計 80,000 70,000 伊那市 60,000 50,000 人 40,000 口 30,000 駒ヶ根市 箕輪町 20,000 辰野町 南箕輪村 宮田村 飯島町 10,000 中川村 0 2005年 2010年 2015年 2020年 2025年 2030年 2035年 2 環 境 自然環境 【現状】 ○ 南アルプスと中央アルプスの 2 つの山脈が南北に走り、その間を天竜川が南流し、複合扇状地河岸 段丘が形成され雄大で美しい眺望や景観が見られる。 ○ 上伊那地域の自然公園は、国立公園が1地域、県立公園が4地域指定され、面積の合計は 17,561ha となっており、上伊那地域総面積の 13.6%を占めている。 ○ 郷土環境保全地域は、郷土的、歴史的な特色のある区域を含む土地の区域であって、熟成した自然 環境を形成している地域として3地域を指定している。 ○ 主な観光地利用者延数は、南アルプス北部が約 18 万人、中央アルプスが約 33 万人(H22)などと なっており、県内外から多くの方々が雄大な自然を求めて管内の自然公園を訪れている。 ○ 里山から高山帯まで豊かで多様な生態系が保たれ、希少な動植物も確認されているが、近年、野生 動物による高山植物等の食害や特定外来生物の繁茂拡大が確認されている。 <自然公園> 公 園 名 指定年月日 公園面積 (ha) 南アルプス国立公園 昭 39. 6. 1 35,752 ha 7,019 ha 伊那市 中央アルプス県立公園 昭 26.11.22 35,427 9,545 伊那市、駒ヶ根市、 飯島町、宮田村 三峰川水系県立公園 昭 33. 5. 1 526 526 伊那市 塩 県 城 園 昭 39. 6.25 1,340 181 辰野町 天竜小渋水系県立公園 昭 45.12.21 2,561 290 中川村 嶺 立 王 公 左のうち上伊那 地域の面積 上伊那地域の 関係市町村 (資料:上伊那地方事務所) <郷土環境保全地域指定> 地域 名 羽 権 光 兵 衛 前 指定年月日 地域面積 左のうち上伊那 地域の面積 上伊那地域の 関係市町村 22.13 ha 伊那市 広 昭 54.10. 1 22.13 ha 峠 昭 57. 3.25 114.62 71.71 南箕輪村 寺 昭 58. 3.22 11.36 11.36 駒ヶ根市 (資料:上伊那地方事務所) <主な観光地利用者延数> 南アルプス北部 平成 22 年 1,771 平成 21 年 0,683 (単位:百人) 中央アルプス 3,297 3,247 高遠城跡公園 3,805 3,580 伊那市羽広 3,510 3,842 権兵衛峠 93 93 (資料:観光部観光企画課) 【課題】 ○ 国立公園や県立公園の適正な維持管理と利用の調整 ○ 希少な野生動植物の保護と生物多様性の維持及び外来生物による生態系の撹乱防止 3 環 境 水・大気環境 【現状】 ○ 上伊那地域の主要河川、上流域河川、地下水において水質の常時監視を行っており、河川の水質は 概ね良好である。 ○ 大気環境は、光化学オキシダントのみ環境基準未達成であるものの、注意報を発令する状況ではな く、概ね良好である。 ○ 上水道における耐震適合性のある管路延長は 389,636mであり、総延長 1,676,887mの 23.2%であ る。県全体は 18.7%であり、上伊那は県内 10 地域の中で2番目に整備が進んでいる。 ○ 上水道における石綿セメント管は延長 39,552mであり総延長の 2.4%、簡易水道における石綿セメ ント管は延長 3,690mであり総延長 244,494mの 1.5%と破損率の高い石綿セメント管の割合が、県 全体(1.0%)より高くなっている。 ○ 汚水処理人口普及率は 92.0%と県全体(94.5%)よりやや低い状況である。 ○ 浄化槽法定検査の実施基数が 10 地域の中で3番目に多く、検査実施率は 43.3%と 1 位である。 (県 全体の検査実施率 25.5%) <水質常時監視結果> 測定地点数 測定 ※ 項目数 上伊那 県全体 主要河川 (年1回) 6 71 8∼34 上流域河川 (年1∼2回) 5 50 40∼83 地下水 (継続監視、年1回) 24 157 (平成22年度) 上伊那地域内 超過項目 BOD( 生 物 化 学 的 酸 素 要 求 量)(1河川)、大腸菌群数(6河 川)、pH(5河川)、SS(浮遊物 質)(3河川) 硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素 (10地点)、VOC(揮発性有機化 合物)(10地点) 4∼9 <大気環境の状況> 一般環境大気物質 二酸化 二酸化 浮遊粒子 光化学 微小粒子 硫 黄 窒 素 状 物 質 オキシダント 状 物 質 測定局 ○ ○ ○ ● ○ 有害大気汚染物質 ダイオキシ 伊那局 ン VOC 水銀 ヒ素 ニッケル 類 (9物質) ○ ○ ○ ○ ○ (注)〇は環境基準達成、●は環境基準未達成を示す。 (平成22年度、ダイオキシン類は平成20年度) <汚水処理人口普及率> (平成21年度末) (注)測定項目については測定地点により異なる。 <管路の耐震適合状況等> 総延長(m) 上水道 簡易水道 地域名 (平成22年3月31現在) 耐震適合 管路延長 (m) 石綿 割合(%) セメント管 割合(%) (m) 普及率(%) 順位 伊那市 86.6 65 駒ヶ根市 91.0 58 辰野町 99.8 7 箕輪町 94.5 46 389,636 23.2 39,552 2.4 飯島町 94.5 47 県全体 16,653,243 3,121,614 18.7 166,640 1.0 南箕輪村 97.3 31 上伊那 1,676,887 上伊那 244,494 1,453 0.6 3,690 1.5 中川村 95.4 42 県全体 5,489,983 272,350 5.0 65,406 1.2 宮田村 100.0 1 上伊那 92.0 8 県全体 94.5 ― (注1)市町村の順位は県内77市町村中の順位 (注2)上伊那の順位は県内10地域中の順位 (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 河川の水質は良好ではあるが、注意して継続監視することが必要 ○ 引き続き良好な大気環境の維持 ○ 上水道は耐震適合性の管路整備が進んでいるものの、破損率が高い石綿セメント管の割合が高いた め、耐震化の観点からの取替の推進 ○ 汚水処理人口普及率の向上 ○ 浄化槽法定検査率のさらなる向上 4 環 境 循環型社会の形成 【現状】 ○ 容器包装リサイクル法対象 10 品目のうち、紙パック、ダンボール以外の紙製容器包装を除き、 全市町村で分別収集が実施されている。 ○ 一般廃棄物のリサイクル率は、平成 14 年度から上昇に転じ、ごみ処理の有料化が実施された 15 年 度からは県全体よりも高い状況にあるが、近年はほぼ横ばいである。 ○ 毎月 1 回市町村、消費者団体とともに、レジ袋削減の協定締結をしている店舗において「レジ袋 削減スクラム運動」を展開し、店頭において啓発を行っている。マイバッグ持参率は約 5 割である。 ○ 上伊那地域の「食べ残しを減らそう」協力店の登録状況は、平成 23 年 5 月末現在で 3 店舗である。 <一般廃棄物のリサイクル率の推移> (%) 30.0 20.3 28.0 28.1 27.5 28.4 28.4 28.4 28.4 22.7 23.6 24.5 23.8 24.2 24.6 24.7 H15 H17 H19 H20 21.5 21.7 20.0 20.7 20.5 17.4 10.0 0.0 H12 H13 H14 H16 H18 H21 ( 年 度) 上伊那 県全体 (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 一般廃棄物の減量化を進めるための分別収集の徹底及び再資源化の推進 ○ ごみの減量化を進めるための容器包装のリサイクル及び簡略化等の推進 ○ マイバッグ持参率の向上 ○ 「食べ残しを減らそう」協力店の登録増加への取組 5 環 境 地球温暖化の防止 【現状】 ○ 人間活動が原因となって地球規模での平均気温の上昇が見られ、海水面の上昇、生態系や健康、 農業など産業活動への影響が懸念されている。 ○ 県では、国と同様に温室効果ガスの総排出量を基準年度(平成2年度)と比べて、24 年度までに6% 削減することを目標として取組を行っているが、温室効果ガスの排出量は、19 年度現在で基準年度 比 12.7%増加している。 ○ 産業・業務部門における排出量削減のための取組として、省エネ設備等導入事業の補助、省エネ対 策協力員による省エネ指導等を実施し、家庭・運輸部門では、温暖化防止活動推進員による講習会、 ノーマイカー通勤運動、アイドリングストップ運動、減 CO2アクションキャンペーン等を実施して いる。 ○ 県では自然エネルギーの普及モデルを構築するために自然エネルギー信州ネットを発足。上伊那地 域においても「地域協議会」を立ち上げる予定。 ○ 自然エネルギーの活用策として、太陽光発電や小水力発電に関心が高まっている。 <長野県の温室効果ガスの排出量> 部門 (単位:千 t、%) 産業 家庭 業務 運輸 廃棄物 エネルギー 二酸化 区分 部門 部門 部門 部門 部門 転換 炭素以外 基準年度 (平成 2 年度) 4,201 2,317 2,578 3,870 154 6 2,185 15,311 平成 18 年度 4,290 3,146 3,920 4,568 177 3 1,218 17,322 平成 19 年度 4,473 3,179 3,890 4,437 173 2 1,105 17,259 構成比 25.9 18.4 22.5 25.7 1.0 0 6.4 100 対前年度比 +4.3 +1.0 -0.8 -2.9 -2.3 -33.3 -9.3 -0.4 基準年度比 +6.5 +37.2 +50.9 +14.7 +12.3 -66.7 -49.4 +12.7 合計 (資料:環境部環境政策課) 【課題】 ○ 温室効果ガスの排出量削減 ○ 補助金を利用しなくてもできる低コストで導入可能な省エネ設備の普及促進 ○ 温暖化防止活動推進員を中心とした、各主体の連携による地域の温暖化防止活動の推進 ○ 交通事業者と連携した、ノーマイカー通勤運動の促進 ○ 自然エネルギー信州ネットを中心とした、地産地消による自然エネルギーの普及モデルの検討・構 築 6 環 境 廃棄物 【現状】 ○ 環境負荷の少ない持続可能な社会の実現に向け、県民、事業者等の関心が高くなっている。 ○ 一般廃棄物の1人1日当りの排出量は、平成 15 年度のごみ処理有料化を機に大幅に減少し、その 後も減少傾向にある他、県全体と比較して低い状況にある。 ○ 一般廃棄物の処理については、上伊那広域連合による広域処理が行われ、全市町村で分別収集が行 われている。また、新たな中間処理施設の建設地が決定し、環境影響評価手続きが開始された。 ○ 廃棄物の不法投棄発見件数は、17 年度まで増加傾向にあったが、近年はほぼ横ばいの状況である。 また、廃棄物の野外焼却発見件数も近年は年間1ケタ台で推移している。 ○ 廃棄物の不適正処理事案が解決せず長期化の傾向にある。 ○ 廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づき、排出事業者や処理業者への立入検査を行っている。 (t) <一般廃棄物の総排出量等の推移> 80,000 1,026 988 70,000 1,028 (g) 1,200 1,002 984 986 966 951 907 1,000 881 1,017 60,000 908 882 50,000 40,000 63,887 61,922 800 71,275 773 754 53,220 30,000 745 731 53,928 55,773 54,557 735 706 54,473 53,097 20,000 681 600 49,989 400 200 10,000 0 0 H12 H13 H14 総排出量(上伊那) (件) H15 H16 H17 1人1日当たり排出量(上伊那) <不法投棄発見数の推移> H19 H20 H21 1人1日当たり排出量(県全体) <野外焼却発見数の推移> (件) 600 527 500 490 524 473 30 499 25 449 434 373 400 25 25 22 19 20 289 300 H18 16 13 15 216 200 10 100 5 0 0 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 (年度) 9 9 8 2 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 (年度) (注)一般廃棄物、産業廃棄物の合計数 (注)一般廃棄物、産業廃棄物の合計数 (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 事業者・県民・市町村と連携した更なる排出抑制等と適正処理の推進 ○ 県民・市町村等と連携した不適正処理・不法投棄等の早期発見及び適切な指導と厳正な処分の実施 ○ 排出事業者、処理業者等に対する迅速かつ効果的な立入検査の実施 7 環 境 環境保全活動 【現状】 ○ 地域住民と市民団体によるアレチウリ等の特定外来生物の駆除活動は、県下の先進事例として 注目され、地域に広く浸透している。 ○ 各地区の美化・清掃活動について、地域、企業、NPOなど様々な主体による独自の活動が増え、 各種イベントへの参加も多く環境問題に対する意識が高まっている。 ○ 自然保護レンジャーを登録し、上伊那地域の自然公園等の適切な利用等の指導を行っている。 ○ 自然観察インストラクターを登録し、自然に係る知識の普及、学習機会の確保を行っている。 ○ 不法投棄監視連絡員を委嘱し、上伊那地域の定期的なパトロールを実施し、不法投棄防止に当たっ ている。 <アレチウリ駆除・美化清掃活動の状況> 人 7,000 6,000 人 アレチウリ駆除活動参加者数 ゴミゼロ運動参加者数 30,000 5,275 5,000 4,924 5,327 5,425 25,000 24,489 22,661 21,406 19,333 20,000 4,000 15,000 3,000 10,000 2,000 1,000 5,000 0 0 H19 H20 H21 H19 H22 年度 <各種ボランティア登録等の状況> 人 数 H20 H21 H22 年度 (平成 23 年度) 自然保護レンジャー 自然観察インストラクター 不法投棄監視連絡員 39 名 14 名 11 人 (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ アレチウリの駆除、美化・清掃活動等の住民、地域、企業、NPO等との連携の推進 ○ 自然保護レンジャー、自然観察インストラクター、不法投棄監視連絡員の活動のさらなる充実 8 環 境 景観 【現状】 ○ 平成 20 年9月に、伊那市西箕輪地区が県下初の「景観育成特定地区」に指定され、上伊那地域内 における他の地域と比べ小規模な建築等の行為を行う場合も事前の届出が課されるなど、景観育成 に係るきめ細やかな指導が行えるようになった。 ○ 住民主体の景観を育成するための取組として景観育成住民協定の締結が進められており、平成 22 年度末において 28 件と、松本地域に次いで県下 2 番目に多い認定件数となっている。 ○ 地域主体の景観育成に向け、伊那市及び駒ヶ根市において景観行政団体への移行の検討が具体的に 開始された。 <景観育成住民協定認定数の推移(累計)> (件数) 30 26 25 27 27 27 28 23 20 20 20 20 16 14 15 12 9 10 7 4 5 1 2 0 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 (年度) (注1)景観育成住民協定:住民が地域の景観を守り育てるために、住民間で 一定のルールを定め締結し、知事が認定した協定 (注2)認定件数(平成 23 年 4 月 1 日現在) 上伊那 28 件 (7 市町村) 県全体 164 件(44 市町村) <景観行政団体に向けた具体的な検討を行っている市町村数(平成 23 年 7 月現在)> 2市(伊那市、駒ヶ根市) (注1)景観行政団体:地域における景観行政を担う主体として景観法で規定される市町村 (政令指定都市、中核市、知事と協議してその同意を得た市町村) 及び都道府県。景観行政団体は「景観計画」を定めることができる。 (注2)景観行政団体である市町村数(平成 23 年 3 月 31 日現在) 11市町村(長野市、松本市、飯田市、諏訪市、小諸市、茅野市、佐久市、 千曲市、安曇野市、小布施町、高山村) (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 地域に根ざした景観育成の促進に向けた住民への情報提供や活動の支援及び景観育成住民協定の 締結の推進 ○ 優れた景観保全の取組などの情報を発信することによる地域住民や行政関係者の景観意識の醸成 ○ 地域の個性を生かした景観育成のための、市町村の「景観行政団体」への移行の推進 9 産業・雇用 工業の振興 【現状】 ○ 上伊那地域の工業は、平成 20 年後半からの世界的な景気後退の影響を受け、21 年は前年比で 事業所数が 11.1%、従業者数が 8.4%、製造品出荷額等が 26.8%とそれぞれ減少した。 ○ 製造品出荷額等の業種別割合は、電子が 21.5%、情報が 13.0%など、機械系7業種のいわ ゆる加工組立型産業の比率が 71.8%で、県全体の 64.8%より 7.0 ポイント高くなっている。 ○ 上伊那地域の輸出比率は 24.9%で、県全体の 21.1%より高く、円高の影響を受けやすい地 域であり、また、中国など新興国の工業力の台頭や新興国市場への製造拠点の移転などに より、上伊那地域のものづくり産業の競争力の低下や空洞化が懸念されている。 ○ 地域産業を支える技術・技能を持つ人材育成のため、産業界から人材育成機関の設置が 求められている。 <事業所数・従業者数及び製造品出荷額等の推移> 事 業 所 数 平成19年 区 分 平成20年 前年比 所 % 所 前年比 % 上伊那 748 101.4 773 103.3 県全体 6,358 99.8 6,533 102.8 対県比% 11.8 製 造 品 出 荷 額 等 従 業 者 数 平成19年 平成21年 前年比 所 % 687 88.9 人 平成20年 前年比 % 前年比 人 % % 百万円 % 百万円 前年比 百万円 % 26,732 91.6 891,290 95.1 871,077 97.7 637,437 73.2 7,033,203 110.6 6,624,021 94.2 4,983,927 75.2 11.9 29,171 97.9 人 平成21年 前年比 前年比 前年比 % 平成20年 5,790 88.6 222,000 102.8 215,073 96.9 192,602 89.6 11.8 29,788 103.2 平成19年 平成21年 13.4 13.6 13.9 12.7 13.2 12.8 (資料:平成21年(2009年)工業統計調査結果報告書(従業者4人以上の事業所)) 事業所数(事業所) 従業員(人) 上伊那地域工業の推移(∼平成21年) 上伊那地域製造品出荷額等の業種別割合 (平成21年) 35,000 1,100 1,000 27,060 900 26,833 27,418 773 29,788 29,171 26,732 事業所数 839 800 28,868 738 748 773 8,882 600 9,529 15,000 9,591 9,368 8,913 電子 21.5% その他 28.2% 20,000 687 製造品出荷額等 700 電機 2.9% その他 19.1% 25,000 従業者数 800 30,000 8,711 10,000 6,374 500 5,000 400 0 食料・飲料 9.1% 製造品 出荷額等 6,374億円 輸送 10.1% 機械系7業種 71.8% 情報 13.0% はん用機械 8.6% 生産用機械 5.4% 業務用機械 10.3% 平成15年 平成16年 平成17年 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 環境の変化に対応できる企業の育成を目指して、今後期待される成長分野での産学官連携 等の推進による新技術開発の促進や、研究所・研究開発型企業等の誘致などによる競争力 の高い産業集積の促進 ○ 農商工連携による機能性に着目した新たな食品開発や地域資源を活用した新製品開発によ る内需型産業の育成 ○ 地域の工業集積力を活かした新たな受注確保に向けた取組への支援とともに、中国をはじ めとするアジア新興国での市場開拓・販路開拓への支援 ○ 地域製造業の技術基盤を支える技術系人材の確保・育成 10 産業・雇用 商業の振興 【現状】 ○ 平成19年の卸・小売業の事業所数は2,158事業所(対全県シェア7.9%)、従業者数 13,266人(同7.2%)、商品販売額3,911億円(同6.7%)で、11年をピークに減少 傾向にある。 ○ 現下の経済情勢による消費低迷に加え、大型店の進出(上伊那地域の大型店の売場 面積シェア60.1%、県全体では60.3%)や経営者の高齢化、後継者難等により、中心 市街地の空洞化や、商店街の活力低下が進んでいる。 ○ 上伊那地域の空き店舗率は、平成20年7月現在11.0%と県全体の7.7%を上回っている。 ○ 高齢化の進行や既存商店街の衰退により、いわゆる「買い物弱者」が発生している。 <商業指標(卸売・小売業)の推移> 事業所、人 億円 16,000 14,292 14,206 5,000 13,886 13,266 12,762 商 店 12,000 数 ・ 従 8,000 業 者 数 4,000 4,000 商品販 売額 4,508 4,406 従業者 数 4,230 3,381 商店数 3,000 3,911 商 品 販 売 額 2,000 1,000 2,544 2,600 2,406 2,310 2,158 0 0 平成9年 11年 14年 16年 19年 (資料:企画部情報統計課「商業統計調査」) <大型店の進出状況> (単位:㎡、店、% 時点:平成23年3月31日) 大型店 小売業 市町村 シェア 売場面積 店舗数 店舗面積 伊那市 110,469 18 59,936 54.3 駒ヶ根市 63,155 12 42,698 67.6 辰野町 17,134 2 10,823 63.2 箕輪町 46,263 9 36,612 79.1 上 飯島町 9,267 2 4,696 50.7 伊 那 南箕輪村 16,226 2 6,413 39.5 <商店街の現状> 市町村 伊那市 駒ヶ根市 上 辰野町 伊 箕輪町 那 飯島町 宮田村 合計 県全体 商店 街数 (単位:商店街、店、%) 店舗数 空き 店舗率 営業店舗数空き店舗数 合 計 6 255 5 119 6 96 4 99 1 17 2 31 24 617 260 10,693 15 270 23 142 25 121 5 104 6 23 2 33 76 693 889 11,582 5.6 16.2 20.7 4.8 26.1 6.1 11.0 7.7 3,483 1 1,889 54.2 9,826 2 2,640 26.9 (注) 調査対象:10店舗以上の会員により組織され、かつ 合計 275,823 48 165,707 60.1 共同事業を実施している商店街 県全体 3,280,410 517 1,978,544 60.3 (注1)大型店は、大規模小売店舗立地法の対象店舗 (資料:商工労働部産業政策課「平成20年度商店街実態調査」) で、店舗面積1,000㎡超の店舗 (注2)小売業売場面積は、平成19年商業統計調査 から商工労働部産業政策課が推計 中川村 宮田村 【課題】 ○ 商店街・中心市街地の再生や活性化に向けた取組と支援 ○ 消費者ニーズを的確に捉えた、魅力的で個性のある店舗づくり ○ 後継者の確保・育成 ○ 既存商店街の振興にも資する、買い物弱者解消に向けた取組 11 産業・雇用 建設業の振興 【現状】 ○ 平成23年度の上伊那地域の建設業許可業者688者の内、686者が中小・零細企業で ある。 ○ 大型公共事業の完了や建設投資の減少に伴い競争が激化している。 <上伊那地域の建設投資と建設業許可業者数の推移> 億円 業者数 70 760 754 60 727 50 713 40 30 56 56 64 20 建設投資額 720 建設業許可業者数 700 698 48 740 688 34 680 660 10 建設投資額は伊那建設事務所 関係分のみ H23は当初額である 640 0 H19 H20 H21 H22 H23 年度 (資料:伊那建設事務所) 【課題】 ○ 地域に根ざし、災害時等に地域に貢献できる建設業の経営基盤の強化を図るため、 建設業者の資質の向上・建設工事の請負契約の適正化を推進 12 産業・雇用 観光の振興 【現状】 ○ 上伊那地域は、中央アルプス、南アルプスに代表される山岳や高遠のコヒガンザクラ、光前寺 など「自然」、「歴史・文化」の観光資源を有しているが、知名度が低い。 ○ 平成22年の観光地延利用者数は約469万人、観光消費額は約115億円で、ともに県内10地域中 8位であり、ここ10年間概ね横ばいで推移している。 ○ また、県外客の割合・宿泊客の割合・1人1日当たりの観光消費額も10地域の中で一番低い。 <観光地延利用者数と観光消費額の推移(上伊那地域)> (単位:千人) (単位:百万円) 6,000 15,000 11,805 11,090 11,170 11,094 11,457 10,863 11,460 10,728 10,496 10,424 5,000 10,000 4,000 4,308 4,273 4,521 4,165 4,179 4,460 4,517 4,413 4,694 5,000 4,309 3,000 観光消費額 延利用者数 0 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 (資料:観光部観光企画課「観光地利用者統計調査」) <平成22年の延利用者数(県外・県内別、宿泊・日帰り別)及び観光消費額の状況> 県外 (千人) 順位 佐 久 上 小 諏 訪 上伊那 下伊那 木 曽 松 本 北安曇 長 野 北 信 県全体 宿泊・日帰り別 県外・県内の別 延利用者数 (千人) 割合(%) 14,236 3 10,617 6,352 7 3,572 15,304 1 11,297 4,694 8 2,244 3,881 9 2,831 2,956 10 2,547 9,762 4 6,802 7,144 6 4,141 14,794 2 7,069 7,543 5 5,491 86,665 56,609 宿泊 県内 74.6 56.2 73.8 47.8 72.9 86.1 69.7 58.0 47.8 72.8 65.3 順位 2 8 3 9 4 1 6 7 9 5 - (千人) 割合(%) 3,620 2,780 4,007 2,449 1,050 410 2,960 3,003 7,725 2,051 30,056 25.4 43.8 26.2 52.2 27.1 13.9 30.3 42.0 52.2 27.2 34.7 41.2 28.9 18.5 16.6 20.4 18.7 26.2 44.2 24.0 69.2 31.3 順位 3 4 9 10 7 8 5 2 6 1 - (千人) 割合(%) (百万円) 順位 8,373 4,516 12,476 3,916 3,091 2,404 7,204 3,989 11,249 2,323 59,540 58.8 71.1 81.5 83.4 79.6 81.3 73.8 55.8 76.0 30.8 68.7 48,758 2 16,042 7 42,176 3 11,460 8 10,192 10 10,897 9 41,238 4 31,652 6 60,516 1 38,946 5 311,877 - (注1)1人1日当たりの観光消費額及び順位以外は、観光部観光企画課「観光地利用者統計調査」による。 (注2)1人1日当たりの観光消費額は、観光消費額を延利用者数で除した額。 (注3)端数処理のため、項目間で値が一致しない場合がある。 【課題】 ○ 知名度の向上を図るための観光資源の掘り起こしと、効果的な情報発信 ○ 農業体験や産業観光、及び周遊型広域観光等の推進による県外客や宿泊客の増加 ○ おもてなしの心を育むための啓発活動等の実施 13 1人1日当たりの 観光消費額 日帰り (千人) 割合(%) 5,864 1,836 2,829 778 790 552 2,558 3,155 3,545 5,219 27,125 観光消費額 (円) 順位 3,425 2,526 2,756 2,441 2,626 3,686 4,224 4,431 4,091 5,163 3,599 6 9 7 10 8 5 3 2 4 1 - 産業・雇用 農業の振興 【現状】 ○ 上伊那地域における平成21年の農業産出額は約242億円で、3年をピークに減少傾向に ある。 ○ 主要産物は、水稲、野菜、畜産などであり、県全体と比べて水稲、花き、畜産のウェイト が高い。 ○ 基幹的農業従事者の高齢化が進んでおり、65歳以上が占める割合が約4人に3人となって おり、県全体を上回っている。 ○ 2010年(平成22年)の耕作放棄地の全耕地に占める比率は、県全体に比べると低いが、2005 年からの5年間の増加率は県全体を大きく上回っている。 ※ ○ 「上伊那!食べたい提案隊」事業等により、地産地消及び食育の推進に取り組んでいる。 ※「上伊那!食べたい提案隊」事業・・・JA上伊那、上伊那地方事務所などが主体となり、上伊那産農産物を用いたメニュー を考案し、宿泊施設、飲食店、学校給食関係者への普及を図るなどの活動を実施 ○ 水田や畑の区画整理整備率は県全体に比べて高いが、昭和20年代から40年代に整備された ものが多く、施設の老朽化が進んでいる。 <上伊那地域の農業産出額の推移> 億円 400 350 <上伊那地域の主要農産物の割合> その他 2.3% 345 361 338 果樹 5.5% 330 296 300 273 284 257 265 256 250 水稲 27.0% 花き 12.4% 242 総産出額 242億円 (H21) 200 きのこ 14.2% 150 100 野菜 22.1% 50 畜産 16.6% 0 H元 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21年 (資料:農政部農業政策課) (資料:農政部農業政策課) <年齢帯別基幹的農業従事者数(販売農家)> 15∼39歳 構成比 40∼64歳 構成比 65歳以上 <生産基盤整備状況> (単位:人) 構成比 (単位:%) 計 上伊那 164 3.0% 1,243 22.7% 4,075 74.3% 5,482 県全体 2,819 3.4% 22,951 27.6% 57,477 69.0% 83,247 整備率 畑区画整理 整備率 区画整理計 整備率 92.8 81.3 62.2 34.0 82.2 57.6 水田区画整理 上伊那 県全体 (資料:農政部農地整備課 平成22年3月末) (資料:2010世界農林業センサス) <耕作放棄地面積> 経営耕地面積 A 上伊那 県全体 724,603 耕作放棄地面積 増減率 2005センサス B C B/C 107,147 (単位:a) 耕作放棄地率 (参考) B/(A+B) 2005センサス 101,104 6.0% 12.9% 9.0% 7,436,490 1,714,579 1,709,378 0.3% 18.7% 17.5% (資料:2010世界農林業センサス) 【課題】 ○ 農産物の高付加価値化などによる競争力のある強い産地の確立と農家所得の向上 ○ 多様化する消費者ニーズの把握・分析と活用 ○ 新規就農者の確保など多様な担い手の育成と地域農業をささえる組織づくり ○ 耕作放棄地の解消に向けた取組 ○ 上伊那産農産物を使ったメニューの普及を図る取組などによる地産地消及び食育の一層の推進 ○ 農業水利施設など農業生産基盤の適切な維持・更新・整備 ○ 末端部の農業用排水路の維持管理に幅広く住民が参加できる地域づくりの構築 14 産業・雇用 林業・木材産業の振興 【現状】 ○ 地域の林業・木材産業は、その産業活動が持続的に行われることにより森林の多面的機能が 十分に発揮されることに加え、循環型資源である林産物を供給することなどから、持続可能な 社会を支える重要な産業となっている。 ○ 木材価格が長期にわたり低迷していることに加え、採算性の悪化等により平成21年の素材生産 量*は、元年の40.3%となるなど、地域の林業・木材産業が低迷している。 ○ しかしながら近年、世界的な木材需給動態の変化や県内の森林蓄積の充実等を背景に、素材 生産量の増加の兆しが見られる。 ○ また、木質ペレットの生産等、バイオマスエネルギーとして木材を利用する取組が進んでいる。 (※素材生産量:伐採して素材のまま販売した木材の量) ㎥ 60,000 (単位:m3) <素材生産量の推移> H元 H6 H11 H16 H21 H元/21 上伊那 52,133 33,145 23,170 11,095 21,002 40.3% 県全体 911,047 592,886 356,172 283,238 372,242 40.9% 順 位 6 6 6 9 7 <上伊那地域の素材生産量の推移> 52,133 50,000 (資料:林務部森林政策課「長野県木材統計」) 40,000 <長野県の木材価格の推移> H元 H6 ヒノキ 56,370 44,530 スギ 25,170 20,080 カラマツ 18,250 19,680 33,145 30,000 23,170 21,002 11,095 <木質ペレットの生産量の推移> H16 H17 上伊那 360 500 県全体 413 566 順 位 1 1 10,000 0 H6 H11 H16 H16 26,100 14,400 13,000 H21 20,300 12,300 12,100 H元/21 36.0% 48.9% 66.3% (資料:林務部森林政策課「長野県木材統計」) 20,000 H元 (単位:円/m3) H11 33,600 17,800 16,900 H21 (単位:t) H18 615 739 1 H19 877 1,087 1 H20 1,177 1,793 1 H21 H21/16 1,207 335.3% 1,691 409.4% 1 (資料:上伊那地方事務所) ○ 製材工場数は減少の一途を辿っており、製材品の出荷量も減少している。 <上伊那地域の製材品出荷量及び製材業者数 <上伊那地域の製材品出荷量及び製材業者数の推移> の推移> 製 80,000 材 品 60,000 出 荷 40,000 量 50 47 40 36 79,365 31 75,473 26 24 49,924 ㎥ 20,000 ( 34,254 11,426 0 ) H元 H6 H11 H16 製 30 材 業 20 者 数 10 0 (単位:m3) <製材品出荷量の推移> H元 H6 H11 H16 H21 H元/21 上伊那 79,365 75,473 49,924 34,254 11,426 14.4% 県全体 965,130 565,774 370,523 231,332 148,103 15.3% 順 位 4 2 3 2 6 (資料:林務部森林政策課「長野県木材統計」) <製材業者数の推移> H元 上伊那 47 県全体 560 順 位 7 H6 36 468 7 H11 31 403 7 H16 26 320 6 H21 24 207 5 H元/21 51.1% 37.0% (資料:林務部信州の木振興課) H21 ○ 民有林全体の59.2%を占めるカラマツやアカマツなどを中心とした人工林では、林齢41年生か ら60年生までの森林が71.3%を占め、偏った齢級構成になっているが、これらは、現在間伐作 業が必要な時期で、10年先には、これらが木材として十分に利用できる林齢となるものである。 <人工林の林齢別面積割合> 上伊那 県全体 ∼10 0.4 0.4 11∼20 1.4 1.7 (単位:%) 林齢(年生) 21∼30 31∼40 41∼50 3.9 12.6 34.6 5.3 13.4 33.3 51∼60 36.7 32.7 61∼ 10.4 13.2 (資料:林務部森林政策課「長野県民有林の現況 H23年4月」) 【課題】 ○ 施業地の集約化や作業の低コスト化の推進、間伐材を中心とした素材生産量の拡大 ○ 木材製品の高付加価値化による木材産業の振興 ○ 木材の搬出などの技術を持った林業労働力の確保 ○ 木材を無駄なく利用するための、木質バイオマスエネルギー利用の更なる推進 15 産業・雇用 雇用・労働環境 【現状】 ○ 上伊那地域の労働雇用環境は、有効求人倍率が平成21年夏以降製造業を中心に緩やかに改善する 傾向にあったが、22年12月以降足踏み状態となり、23年6月は0.56倍と厳しい状況となってい る。(県内12ハローワーク中9番目) ○ 高校生の新卒者の就職内定率が低迷(23年3月末97.7%)するなど、若年者等の就職環境が悪化し ている。 ○ 求人企業と求職者のニーズが一致しない雇用のミスマッチ(23年6月 専門的・技術的職業 3.28倍、事務的職業0.56倍、生産工程・労務の職業0.53倍など)が発生している。 ○ 雇用創出関係基金事業(ふるさと雇用再生特別基金事業・緊急雇用創出基金事業)の活用により 市町村等が雇用機会の創出事業を実施し、722人(H20∼H22)の雇用を創出したほか、23年度は439 人を新規雇用する計画。 <有効求人倍率の推移> 倍 1.80 1.60 上伊那 1.40 1.20 県全体 1.00 H23.6月 県全体 0.71 上伊那 0.56 0.80 0.60 0.40 0.20 (上伊那)学卒除きパートを含む実数値 (県全体)学卒除きパートを含む季節調整値 0.00 H18.4 H19.4 H20.4 H21.4 H22.4 <雇用創出関係基金事業の状況> 県事業 年 度 金 額 (単位:千円、人、%) 市町村事業 雇用創 出人員 H23.4 金 額 雇用創 出人員 H20・21 実 績 1,033,852 1,262 1,907,391 3,777 H22 実 績 3,140,281 3,129 3,191,467 4,566 H23 当 初 4,557,680 2,544 4,026,000 3,612 合 計 8,731,813 6,935 9,124,858 11,955 うち上伊那分 雇用創 金 額 出人員 266,529 367 ( 14.0 ) ( 9.7 ) 351,818 355 ( 11.0 ) ( 7.8 ) 518,104 439 ( 12.9 ) ( 12.2 ) 1,136,451 1,161 ( 12.5 ) ( 9.7 ) 合 計 金 額 雇用創 出人員 2,941,243 5,039 6,331,748 7,695 8,583,680 6,156 17,856,671 18,890 (注)端数処理のため値が一致しない場合がある。( )は、上伊那地域分が市町村事業に占める割合。 (資料:商工労働部労働雇用課) 【課題】 ○ 若年者・就職困難者への就業支援や雇用の確保に向けた取組の推進 ○ 産業界のニーズに応じた人材の育成や、求職者等の希望に応じた職業訓練の実施など、職業能力 開発の推進 ○ 短期的には、雇用創出関係基金の活用による、一層の新規雇用の創出の支援 16 医療・福祉・安全・安心 地域医療 【現状】 ○ 平成20年末現在の人口10万人当たりの医師数は、135.4人となっており、県全体205.0人 より69.6人少なく長野県の二次医療圏の中で2番目に少なくなっている。また、看護師 (准看護師を含む)についても、県全体を下回っている。 ○ 産科医不足による分娩を取り扱う産科施設の減少に対応するため、産科医療連携体制を 構築し対応しているが、里帰り分娩の制限など診療制限を行わざるを得ない状況である。 ○ 初期救急医療は在宅当番医制、第二次救急医療は病院群輪番制により実施している。第 三次救急医療体制として、救命救急センターを昭和伊南総合病院に設置している。また、 伊那中央病院では、24時間対応の「地域救急医療センター」を運営し、第三次救急にも 対応している。 ○ 救急医療の確保、医師確保など地域の医療課題を解決するため、上伊那地域医療再生事 業に取り組んでいる。 <医師数の推移(人口10万人当たり)> <看(准)護師数の推移(人口10万人当たり)> 人 人 1,100.0 250.0 1,043.0 1,000.0 224.5 205.0 191.4 200.0 980.7 915.7 900.0 865.1 800.0 738.0 769.9 165.5 700.0 150.0 129.3 136.8 135.4 100.0 H8 H10 全国 111.7 H12 695.9 640.8 600.0 607.4 119.8 111.0 113.0 717.3 702.9 500.0 H14 H16 H18 県全体 H20 年 H8 上伊那 H10 H12 H14 H16 H18 H20 年 全国 (資料:厚生労働省「医師・歯科医師・薬剤師調査」) 県全体 上伊那 (資料:厚生労働省「衛生行政報告例」) 【課題】 ○ 産科・小児科の診療制限の解消など地域医療の充実を図るための医師確保 ○ 看護師・准看護師等の医療従事者の確保 ○ 救急医療体制の充実と災害医療活動マニュアルの策定などの災害時医療体制の整備 ○ 上伊那地域医療再生事業の着実な推進による機能分担と連携の強化 17 医療・福祉・安全・安心 子育て 【現状】 ○ 上伊那地域の認可保育所は、平成 23 年 4 月 1 日現在、63 施設、定員は 6,319 人で 待機児童はゼロとなっている。また、保育所入所児童数に占める3歳児未満児童 数の割合は増加傾向にある。 ○ 母親の就労(社会進出)、放課後の子どもの安全確保等から放課後児童クラブ数、 登録数が増えている。 ○ 上伊那地域では従来から母乳哺育推進対策に力を注いでおり、上伊那地域の母乳 哺育率は高い水準で、年々増加している。 ○ 児童相談所における児童虐待相談件数は増加傾向にある。 ※上伊那地域における 児童相談所の管轄 ・伊那市、辰野町、箕輪町、南箕輪村→諏訪児童相談所 ・駒ヶ根市、飯島町、中川村、宮田村→飯田児童相談所 (単位:か所、人) <保育所の状況> 区 分 上伊那 県全体 施設数 63 581 入 所 児童数 5,660 51,022 うち3歳 延長保育 未満児数 実施保育所 945 10,339 21 298 (注)平成23年4月1日現在(ただし、延長保育実施 保育所数は、平成21年度実績) 平成7年 61.1 38.1 平成12年 58.1 39.4 平成17年 67.5 38.0 18.7 20 20.3 19.4 17.2 15 15.2 10 16.7 15.8 15.7 上伊那 (単位:%) <母乳哺育率の推移>(3ヶ月児) 区 分 上伊那 全 国 保育所入所児童に占める3歳未満児の割合 % 25 平成21年 70.6 ― 5 県全体 0 H20 H21 H22 H23 年(各年4月1日) (注1)平成7年及び17年の全国数値は、「乳幼児栄養調査」(厚生労働省)による。 (注2)平成12年の全国数値は、「乳幼児身体発育調査」(厚生労働省)による。 (資料:伊那保健福祉事務所) (注3)長野県の調査未実施 <児童相談所相談件数> H18 H19 H20 (単位:件) 件 H21 300 H22 177 161 185 195 300 中央児童相談所 1,958 1,766 1,830 1,936 1,913 103 141 126 118 220 松本児童相談所 1,036 1,025 979 1,118 1,181 132 97 83 61 115 飯田児童相談所 810 715 667 668 648 92 77 82 81 107 諏訪児童相談所 780 668 572 600 625 46 56 55 62 97 佐久児童相談所 512 516 507 574 590 550 532 531 517 839 合 計 5,096 4,690 4,555 4,896 4,957 (注)上段は児童虐待相談件数、下段は総相談件数 <児童虐待相談件数推移> 中央 松本 飯田 諏訪 佐久 200 115 100 81 61 0 H18 H19 H20 H21 H22 (資料:中央児童相談所) 【課題】 ○ 未就学児をもつ家庭の子育て支援の充実 ○ 放課後の子どもの居場所の確保 ○ 免疫機能や母子相互作用など心身両面にわたりよい働きがある母乳哺育の推進 ○ 児童虐待防止に向け、関係機関相互の情報交換・密接な連携・協力による、迅速 な対応 18 107 医療・福祉・安全・安心 高齢者福祉 【現状】 ○ 高齢化率は、県全体とほぼ同じ状況で推移しており、平成 22 年は、26.1%と 17 年と比較して 2.9 ポイント増加しており、高齢化が一層進行している。 (参考:H22.10.1 現在 国勢調査による上伊那の高齢化率速報値 26.0%) ○ 1人当たりの介護保険給付費及び1人当たり老人医療費は、県全体を下回って いる。 ○ 上伊那8市町村から業務委託された上伊那成年後見センターが平成 23 年 4 月に設 置され、高齢者等の権利擁護に係る相談・支援を開始した。 区 65 歳以上 人 口 分 高齢化率 要介護・要 支援認定者 (65 歳以上) 上伊那 49,425 人 26.1% 6,398 人 県全体 569,121 人 26.4% 88,553 人 (注 1) (注 2) (注 3) (注 4) 13.1% 1人当たり 介護給付費 (65 歳以上) 16,879 円 1人当た り老人医 療費 713,585 円 (1 位) (2位) (4位) 15.9% 18,607 円 認定者割合 745,152 円 (3位) 65 歳以上人口及び高齢化率は、平成 22 年 4 月 1 日現在 要介護・要支援認定者、認定者割合及び1人当たり介護給付費は、平成 20 年 10 月分 1人当たり老人医療費は、平成 21 年度の年額 順位は、数値の低い順で、上伊那は県内地域の順位、長野県は全国の順位 <高齢化率の推移> % 30 26.4 23.4 25 2 6 .1 2 1 .3 20 2 3 .2 1 9 .1 21.2 1 6 .6 上伊那 18.8 15 16.1 県全体 10 H2 H7 H12 H17 H22 年(各年4月1日) (資料:伊那保健福祉事務所) 【課題】 ○ 健康で活動的な高齢期を過ごすための健康づくりや予防施策の推進 ○ 地域でいきいきと暮らし続けることができるための支援体制の充実 ○ 成年後見制度の周知や高齢者虐待防止対策による高齢者の権利擁護 19 医療・福祉・安全・安心 障害者福祉 【現状】 ○ 上伊那地域における身体障害者の数は平成 23 年 3 月 31 日現在 7,070 人で、この 5年間増加が続いている。知的障害者の数は同じく 1,212 人で、微増傾向にあ り、精神保健福祉手帳の交付者数も年々増加している。 ○ 平成 18 年の障害者自立支援法の施行に伴い、障害者が地域生活を送る上で必要 となるグループホーム・ケアホーム等「住まいの場」及び就労継続支援施設等 「就労や日中活動の場」の環境整備や相談支援体制の充実等が進められている。 ○ 上伊那地域における企業等における障害者の雇用率は、近年の上伊那地域経済の 低迷の影響を受け、平成 22 年6月1日現在、1.53%と県内 10 地域中最も低く、 障害者を取り巻く雇用環境は引き続き厳しい状況にある。 グループホーム・ケアホーム設置数等の推移 (人) <身体障害者数の推移> 300 250 定員 施設数 200 0 17 H15 31 H16 上伊那 長野県 県全体 (各年3月31日現在) 121 99 146 15 167 10 5 60 H17 H18 H19 H20 H21 障害者雇用率の推移 1.69 (各年6月1日現在) 1.69 1.67 1.68 1.67 1.61 1.62 0 H23 (年) H22 1.74 1.70 1.72 1.50 1.53 1.68 1.56 1.52 1.50 1.49 1.40 1.43 1.46 1.37 H12 H13 H14 H15 H16 1.52 ○ 「長野県障害者プラン」に基づき、在宅福祉サービス等の充実を図り、障害者が 地域社会の中で共に暮らし、様々な活動に参加できる社会の実現 障害者が安心して暮らせる地域づくりと社会参加の促進に向け、地域における住 まいの場や日中活動の場の環境整備、相談支援体制の強化等、福祉サービスの 一層の充実 ○ 障害者が地域で安心して暮らしていけるようなユニバーサルデザインに配慮し 企業、関係機関等との連携協力による、障害者の就労促進 20 (年) H17 H18 H19 H20 H21 H22 【課題】 た生活空間の整備 1.53 上伊那 県全体 長野県 (資料:伊那保健福祉事務所) ○ 1.78 1.60 1.30 ○ 20 236 211 6 3 1.70 H19 H20 H21 H22 H23 634 768 850 972 1,064 9,985 11,276 12,274 13,329 12,504 25 11 (%) (単位:人) 30 18 1.80 <精神保健福祉手帳交付者数の推移> 35 25 100 H19 H20 H21 H22 H23 上伊那 1,117 1,190 1,261 1,205 1,212 長野県 県全体 13,488 14,015 14,525 14,935 15,391 40 22 <知的障害者数の推移> 50 43 30 150 (単位:人) 45 39 (単位:人) H19 H20 H21 H22 H23 上伊那 6,469 6,611 6,689 6,944 7,070 県全体 91,037 92,241 94,197 95,763 95,530 長野県 (各年4月1日現在) (戸) 医療・福祉・安全・安心 健康づくり 【現状】 ○ 生活習慣病が増加しており、死因の半数以上が、悪性新生物(がん)、脳血管疾患(脳卒中)、心臓病 のいわゆる3大生活習慣病となっている。特に、脳血管疾患による死亡率が全国と比較して高い。 ○ 悪性新生物(がん)による死亡率は増加の一途を辿り、死亡者のうち3人に1人が、がんにより死亡 している。 ○ 自殺死亡率は、平成 21 年度には 34.1 人と、県全体及び全国を大きく上回っている。 死亡率 悪性新生物による死亡率の推移 死亡率 300 273.4 250 258.9 171.2 150 144.7 100 97.2 上伊那 県全体 全 国 200 脳血管疾患による死亡率の推移 200 278.1 上伊那 県全体 全 国 50 150 0 H15 死亡率 200 H16 H17 H18 H19 H20 H21 年度 H15 H16 死亡率 心疾患による死亡率の推移 162.6 150 H18 H19 H20 34.1 30 24.8 20 24.4 143.5 100 上伊那 県全体 全 国 50 上伊那 県全体 全 国 10 0 H21 年度 自殺による死亡率の推移 40 163.8 H17 0 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 年度 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 年度 (注)死亡率 = 人口 10 万人当たりの年間死亡者数 市町村がん検診受診率の状況 % 35 30 25 上伊那 H17 上伊那 H20 受 20 診 率 15 長野県 H17 県全体 長野県 H20 県全体 10 全 国 H17 全 国 H20 5 0 胃がん 肺がん 大腸がん 子宮がん 乳がん 臓器の別 (資料:伊那保健福祉事務所) 【課題】 ○ 県民一人ひとりの健康に対する意識の啓発、食育を中心とする健康増進対策及び生活習慣病対策の推 進 ○ がんの早期発見のための、検診受診率向上 ○ 自殺者の減少に向けた「自殺予防ゲートキーパー」*等の人材育成等の効果的な自殺防止対策の推進 *自殺予防ゲートキーパー・・・・家族や地域、職場、保健、医療、教育等の場面で、自殺の危険性の高い人の 早期発見、早期対応を図るため、身近な人の自殺の危険を示すサインに気づ き、見守りや、必要に応じて専門相談機関へつなぐなど適切な対応を図る役 割が期待される人材をいう。 21 医療・福祉・安全・安心 治山・治水・砂防 【現状】 ○ 急峻な地形と中央構造線による複雑な地質のため土砂災害危険箇所が多数存在し、天竜 川及び周辺河川の氾濫が予想される。平成16年、18年には大規模な災害が発生したが、 22年末に復旧工事は完了した。 ○ ハザードマップの作成状況 上伊那地域のすべての市町村が、防災マップを整備しているが、避難所・避難経路などの 防災情報と浸水想定区域、土砂災害警戒区域等の情報を統合した「防災マップ」として更 新した市町村は3町村である。残り5市町村も順次更新する予定。 <伊那建設事務所管理の河川の状況> 県管理河川 種 別 水 系 河川敷 延長(km) 一級河川 天 竜 川 102 487.7 <災害防止施設等の整備状況> 河川整備率 砂防施設整備率 地すべり防止施設整備率 急傾斜地施設整備率 上伊那 50.3% 30.3% 6.0% 10.2% (平成23年4月1日現在) 河川整備率(%) 上伊那 県全体 50.3 38.1 (平成22年3月31日現在) 県全体 38.1% 20.1% <土砂災害防止法に基づく警戒区域・特別警戒区域の指定状況>(平成23年4月1日現在) 特別警戒区域(左記内数) 警戒区域 土石流 227箇所 187箇所 地すべり 4箇所 − がけ崩れ 380箇所 343箇所 <保安林の指定状況> 保安林面積 保安林の率 (平成23年4月現在) 23,721ha 34.1% <山地災害危険地の整備状況> 山腹崩壊危険地の整備率 崩壊土砂流出危険地の整備率 地すべり危険地の整備率 (平成23年3月現在) 14.0% 3.9% 5.3% (資料:伊那建設事務所/上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 河川や砂防施設の計画的な整備 ○ ハザードマップ作成支援や土砂災害警戒区域指定等のソフト対策による、安全・安心で 災害に強いまちづくりの推進 ○ 森林の持つ山地災害防止機能を充分発揮させるための保安林を適正に配置した災害に強い 森林づくり及び山地災害危険地の解消を図るための森林整備の推進 22 医療・福祉・安全・安心 防災 【現状】 ○ 上伊那地域の8市町村全てが、東海地震の地震防災対策強化地域に指定されている。 ○ 昭和36年のいわゆる「三六災害」以降、数回にわたり、大きな風水害被害を受けている。 ○ 他圏域や都市と中山間地を結ぶ緊急輸送路、避難路、連絡道路に、未整備の狭隘部や脆弱 部、耐震補強が必要な橋梁などが存在している。 <上伊那地域の主な風水害被害> 発生 年月日 災害名等 被 害 状 況 人的被害(人) 住家被害(棟) 死者 S36.6.27 ∼7.1 昭和36年梅雨 前線豪雨 S38.7.11 昭和38年豪雨 S57.8.1 ∼8.3 台風第10号及 び豪雨 S58.9.28 ∼9.29 台風第10号 H11.6.24 ∼7.3 平成11年梅雨 前線豪雨 24 107 10 10 行方 不明 平成18年7月豪 雨 全壊 一部 損壊 半壊 6 40 77 85 29 1,164 903 621 不明 不明 4 1 9 5 1 17 5 44 3 4 23 4 53 4 12 4 8 6 18 1 5 22 H16.10.20 台風第23号 ∼10.21 H18.7.15 ∼7.19 負傷 者 1 床上 浸水 216 1,250 死者:中川村14人、駒ヶ根市・高遠町・長 3,170 15,351 谷村各3人、飯島町1人 不明 2 8 44 580 5 4 92 92 1 1 5 2 4 34 被害詳細等 床下 浸水 4 2 3 不明 死者:辰野町10人(死者以外の上伊那の 11 58 数字は不明) 10 78 80 1,384 49 496 死者:伊那市1人 3,906 6,975 4 194 28 483 5 48 飯田線(辰野町)の脱線により軽傷4名 40 630 29 296 死者:辰野町4人、箕輪町で天竜川が決 780 1,875 壊 (注)被害状況の上段は上伊那、下段は県全体の数字 (資料:上伊那地方事務所) <上伊那地域 震災対策緊急輸送路線一覧表> ○震災対策緊急輸送路(第1次:県庁所在地及び地方中心都市を連絡する道路) 路線名 (国)152号 (国)153号 (国)361号 (主)下諏訪辰野線 (主)伊那インター線 (一)南箕輪沢渡線 起点 杖突峠頂上 中川村境 伊那市入舟 辰野町境 伊那市御園 南箕輪村153号交点 ∼ 終点 ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ 伊那市高遠町361号交点 辰野町境 伊那市高遠町152号交点 辰野町153号交点 伊那IC 伊那市361号交点 指定延長(km) 改良済(km) 改良率(%) 18.3 61.5 9.0 5.1 2.5 2.0 17.1 93.4 60.1 97.7 6.6 73.3 4.6 90.2 2.5 100.0 1.3 65.0 ○震災対策緊急輸送路(第2次:第1次震災対策緊急輸送路と役場及び主要な防災拠点を連絡する道路) 路線名 (国)152号 (主)伊那生田飯田線 (主)伊那辰野(停)線 (主)駒ヶ根長谷線 (一)大草坂戸線 起点 ∼ 終点 伊那市高遠町361号交点 ∼ 伊那市長谷溝口 伊那市中央区 中川村大草 伊那市中央区 駒ヶ根市153号交点 中川村大草 ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ 駒ヶ根市下割 中川村境 辰野町平出 駒ヶ根市下割 中川村153号交点 指定延長(km) 改良済(km) 改良率(%) 6.4 14.9 4.7 17.6 4.6 0.5 6.2 14.4 4.6 16.1 2.1 0.3 96.9 96.6 97.9 91.5 45.7 60.0 <震災対策緊急輸送路線内で耐震補強が必要な橋梁> 路線名 橋梁数 (注) 平成23,24年度に耐震補強工事を実施予 (国)152号 (国)153号 (主)伊那生田飯田線 1 2 1 定。あわせて長寿命化計画に沿って老朽化対策工 事を実施する。 (資料:伊那建設事務所) 【課題】 ○ 大規模災害等における県と市町村の役割分担の確立 ○ 緊急輸送路、避難路、連絡道路の狭隘部、脆弱部の整備の促進 ○ 緊急輸送路に架かる橋梁の耐震補強及び老朽化対策 23 医療・福祉・安全・安心 防災基盤 【現状】 ○ 上伊那地域には、伊那消防組合消防本部と伊南行政組合消防本部の2つの消防本部がある が、現在、上伊那消防広域化研究会を設置し、2つの消防本部の一本化について検討して いる。 ※1 ○ 自主防災組織率は、98.1%(H22)と県全体の91.3%に比べ高く、県内10地域中2番目に高い。 ※2 ○ 消防団協力事業所表示制度導入状況は、認定されている事業所の率が1.19%(H22)と県全 体の0.71%に比べ高い。 ○ 消防団員の充足率は県全体を上回っているが、4市町村では定数が満たされていない。 ※1 自主防災組織率・・・自主防災組織がカバーする世帯数÷総世帯数 ※2 消防団協力事業所表示制度・・・勤務時間中の消防団活動への便宜や従業員の入団促進等の協力を行う 事業所に対し、法人事業税の減免などの優遇措置を行うもの。 <長野県内の消防本部概要> (平成23年度) 該当 地域 消防本部名 佐久広域連合消防本部 佐久 上小 諏訪広域消防本部 諏訪 伊那消防組合消防本部 上伊那 伊南行政組合消防本部 〃 飯田広域消防本部 下伊那 木曽広域消防本部 木曽 松本広域消防局 松本 北アルプス広域消防本部 北安曇 長野市消防局 長野 須坂市消防本部 〃 千曲坂城消防本部 〃 岳南広域消防組合 北信 岳北広域消防組合 〃 合 計 − 上田地域広域連合消防本部 (平成22年度) 地域名 組織数 組織率 順位 地域名 11 4 6 4 4 14 6 8 5 4 3 2 2 4 77 佐久 363 70.7% ⑧ 上小 326 100.0% ① 諏訪 258 97.0% ③ 上伊那 323 98.1% ② 下伊那 670 95.6% ⑤ 木曽 97 50.6% ⑩ 松本 580 91.7% ⑦ 北安曇 164 92.7% ⑥ 長野 785 96.6% ④ 北信 159 64.5% ⑨ 県全体 3,725 91.3% − 佐久 上小 諏訪 上伊那 下伊那 木曽 松本 北安曇 長野 北信 県全体 % 100.0 98.0 97.3 97.3 95.1 95.2 95.5 人 1,200 100 1,000 93.6 100 100 99.3 100 93.9 800 92.5 90 団員数 充足率 80 70 【課題】 ○ 大規模災害や救急需要の増大に対応できる常備消防体制の充実 宮田村 H22 中川村 50 南箕輪村 0 飯島町 60 箕輪町 200 県全体 辰野町 H21 ⑤ ③ ⑧ ④ ⑨ ① ⑦ ② ⑩ ⑥ − 100 % 上伊那 駒 ヶ根 市 H20 1.07% 1.24% 0.53% 1.19% 0.52% 2.36% 0.55% 1.26% 0.32% 0.57% 0.71% 400 90.0 H19 認定事 順位 業所率 95.7 伊那市 92.0 全事業 所数 122 11,401 128 10,294 64 12,095 114 9,557 53 10,116 56 2,376 121 22,134 54 4,277 96 30,071 31 5,451 839 117,772 600 96.0 94.0 認定事 業所数 (H23市町村別団員数と充足率) (消防団員充足率) 97.0 (平成22年度) 市町村 数 <上伊那地域の消防団員の状況> 96.8 <消防団協力事業所表示制度導入状況> <自主防災組織・組織率> (資料:上伊那地方事務所) ○ 災害発生時に、避難誘導や救護活動に迅速に対応できるようにするための、自主防災組織 の機能強化 ○ 消防団協力事業所表示制度の更なる普及 ○ 消防団員の確保等による防災体制の充実 24 医療・福祉・安心・安全 鳥獣害対策 【現状】 ○ 平成 22 年度の農林業被害額の 52.0%を占めるニホンジカの推定生息数は、増加 傾向にあり、あまり見られなかった天竜川西地域においても生息を拡大している。 ○ 野生鳥獣による農林業被害額は、農作物被害では水稲・野菜・果樹、林業では ヒノキ、カラマツの被害を中心に約2億円前後で推移し、最近は増加傾向にある。 ○ ニホンジカ等の大型獣の狩猟を行っている第1種銃猟の狩猟登録者が、年々減少 するとともに高齢化し、捕獲対策に支障をきたしている。 ○ クマの里山への出没が多くなっており、人身被害の発生が懸念される。 <上伊那捕獲頭数>(頭) <上伊那鳥獣別被害額>(千円) 3,500 120,000 シカ 3,000 H21 100,000 イノシシ 2,500 H22 80,000 シカ内広域分 2,000 60,000 1,500 40,000 1,000 20,000 500 0 0 17 18 19 20 21 鳥獣による農林業被害額 <上伊那銃砲、わな狩猟登録者>(人) 600 年度 上伊那 鉄砲 県全体 長野県 ワナ 500 年度 300 (単位:千円) H18 H19 H20 H21 H22 181,863 216,759 175,800 187,372 197,220 1,659,472 1,742,768 1,639,304 1,604,267 ニホンジカ捕獲頭数 400 H22 (個体数調整+狩猟) H18 H19 H20 (単位:頭) H21 H22 上伊那 2,134 1,992 2,044 2,327 3,356 県全体 長野県 9,254 10,406 14,674 18,708 20,520 200 第1種銃猟狩猟者登録数 100 年度 0 14 15 18 19 20 21 H22 H18 (単位:件) H19 H20 H21 上伊那 469 462 441 426 県全体 長野県 4,122 4,019 3,877 3,747 H22 (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 第3期特定鳥獣保護管理計画(H23∼H28)によるニホンジカの年間捕獲(5,600 頭、 第2期特定鳥獣保護管理計画比 4.5 倍)の着実な実施 ○ 隣接した市町村等との広域的な取組(防護柵の設置・県境を越えた捕獲等)の推進 ○ 新規銃猟者確保へ向けた支援策の拡充 ○ クマの里山への出没を回避するための緩衝帯等の森林整備の推進 25 401 医療・福祉・安全・安心 交通安全 【現状】 ○ 発生件数、負傷者数は減少傾向にあるが、死者数は平成22年に急増した。 ○ 近年の死者数のうち、20年は8名のうち4名、21年は3名のうち2名、22年は12名の うち9名が高齢者である。 ○ 23年も交通死亡事故が多発傾向にあったことから「交通死亡事故多発非常事態宣言」 が発令され、緊急対策として広報啓発等を実施した。 <上伊那地域の交通事故の推移> 件 人 20 1,500 15 1,000 10 500 5 0 H13 発生件数 負傷者数 死 者 数 発生件数 負傷者数 死者数 H13 900 1,191 18 H14 H15 H14 934 1,210 11 H16 H15 995 1,289 8 H17 H16 1,055 1,349 8 H18 H19 H17 972 1,265 8 H20 H18 876 1,130 9 H21 H22 H19 840 1080 6 0 年 H20 787 1002 8 H21 771 989 3 H22 700 893 12 (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 高齢者を中心とした交通事故防止対策の推進 ○ 飲酒運転根絶やシートベルトとチャイルドシートの着用徹底のための広報啓発活動の 強化 26 医療・福祉・安全・安心 消費生活 【現状】 ○ 不当な取引行為、事故のおそれがある生活用製品等の供給、悪質な事業者の勧誘、消費 者側の関係情報の質・量の不足や交渉力の無さなどにより消費者被害が発生している。 ○ 携帯電話やインターネットの普及など情報化の進展に伴い、新たな消費者被害も生じる など、消費者被害が複雑・多様化している。 ○ 消費者相談件数は、架空請求が多発した平成16年度をピークに減少が続いているものの、 依然として高水準となっている。 <消費生活相談件数の推移(県全体)> 件 50,000 44,350 39,572 40,000 33,135 30,000 25,227 21,233 19,745 20,000 10,000 19,205 8,489 9,115 10,037 16,326 14,728 11,612 0 H9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 年度 (資料:企画部生活文化課消費生活室) 【課題】 ○ 学習機会や啓発情報の提供による消費者の自立への支援 ○ 事業者に対する監視・指導、立入検査態勢の強化 ○ 消費者に身近な市町村相談窓口の充実・強化など消費者相談の体制整備 27 医療・福祉・安全・安心 食品・医薬品の安全 【現状】 ○ 長野県食品衛生監視指導計画に基づき、食中毒及び不良食品の発生防止等食の安全 確保のため、食品衛生監視等(監視率50%前後)を実施している。 ○ 食肉の生食や野生鳥獣の食肉化の進展により、これらの食品の安全に対する住民意識 が高まっている。 ○ 食品の安全性を確保し、県民の食品に対する不安を解消するため、「食品安全・安心 条例(仮称)」の平成24年度制定に向けた検討が行われている。 ○ 「医薬品販売制度」の見直しが盛り込まれた薬事法の大幅な改正が、平成21年6月に 全面施行され、特に小売業の販売形態に大きな変化をもたらしていることから、これ らの施設に対する監視を充実させている。 <食品衛生監視実施状況> 上伊那施設数 上伊那監視率 県全体監視率 (施設) 項 目 施設数 監視件数 監視率 上伊那 県全体 上伊那 県全体 H20 H21 H22 4,810 4,874 4,710 5,000 4,800 4,710 52,344 52,008 51,178 2,795 2,582 2,024 25,972 23,840 26,593 上伊那 58.1% 53.0% 43.0% 県全体 49.6% 45.8% 52.0% 4,874 4,810 58.1% 4,600 53.0% 52.0% 49.6% 4,400 43.0% 45.8% 4,200 4,000 H20 H21 H22 <薬事衛生監視実施状況> 項 施設数 監視件数 監視率 目 H20 H21 H22 上伊那 1,171 1,209 1,201 県全体 22,813 22,514 20,729 上伊那施設数 上伊那監視率 県全体監視率 (施設) 1,250 1,209 1,200 上伊那 291 332 411 1,150 県全体 4,530 5,150 4,572 1,100 上伊那 24.9% 27.5% 34.2% 1,050 県全体 19.9% 22.9% 22.1% 1,201 1,171 24.9% 27.5% 19.9% 22.9% 34.2% 22.1% 1,000 H20 H21 H22 (資料:伊那保健福祉事務所) 【課題】 ○ 従来からの食品衛生監視指導等の一層の徹底に併せて、近く制定が見込まれる条例を 踏まえた食品の安全確保及び消費者等とのリスクコミュニケーション※の充実 ○ 異業種からの新規参入や薬剤師が管理しない店舗販売業に対する重点的な指導等に よる医薬品の適正な流通確保 ※リスクコミュニケーション・・・社会を取り巻くリスクに関する正確な情報を、行政、専門家、企業、市民な どの利害関係主体間で共有し、相互に意思疎通を図ること(例:食の安全安 心モニター事業、食品衛生シンポジウム) 28 教 育 学校教育 【現状】 ○小中学校については、学校規模において小規模校の割合が高い。 ・標準規模校(12∼18学級) 小学校 全37校中 7校 中学校 全14校中5校 ・標準を下回る学校 小学校 〃 20校 中学校 〃 6校 ・標準を上回る学校 小学校 〃 10校 中学校 〃 3校 ○児童・生徒数は減少しているが、特別支援学級の新設・増設により学級数は微増の状況 ・特別支援学級 平成22年度 9学級、平成23年度 9学級(院内2学級)それぞれ新増設 ○高等学校については、公私あわせた1校当たりの生徒数が減少傾向にある。 ・1校当たり生徒数 H20 571人、H21 558人、H22 557人、H23 536人 <小学校> (年度毎 5月 1日現在 単位:校・学級・人) 上伊那 学級数 児童数 区分 学校数 教員数 担当数 学校数 学級数 H20 716 16.2 395 5,381 37 485 11,591 H21 37 487 11,436 717 15.9 395 5,350 H22 37 491 11,276 713 15.8 392 5,314 (H23.学校基本調査 実施中) H23 37 492 11,109 (注)「担当数」=(児童・生徒数)÷(本務者教員数) 以下同様 <中学校> 区分 (年度毎 5月 1日現在 単位:校・学級・人) 上伊那 学級数 生徒数 学校数 14 14 14 14 H20 H21 H22 H23 県全体 児童数 教員数 担当数 127,126 7,801 16.3 125,832 7,761 16.2 124,061 7,722 16.1 (確定予定 H24.3 頃) 191 193 192 198 教員数 5,722 5,707 5,646 5,665 担当数 学校数 14.3 13.7 13.4 202 202 199 400 418 421 学級数 県全体 生徒数 教員数 担当数 2,257 2,264 2,238 64,920 64,918 63,682 4,812 4,850 4,822 13.5 13.4 13.2 (H23.学校基本調査 実施中) (確定予定 H24.3 頃) (年度毎 5月 1日現在 単位:人) 伊那養護学校 在籍者数 県全体 特別支援学校 在籍者数 小学部 中学部 高等部 小学部 中学部 高等部 <特別支援学校> 区分 H20 H21 H22 H23 169 170 186 212 68 64 71 75 35 50 45 53 66 56 70 84 2,319 2,390 2,399 726 740 719 553 597 558 1,040 1,053 1,122 (H23.学校基本調査 実施中) (注)「在籍者数」: 駒ヶ根分室在籍者を含む <高等学校> 区分 H20 H21 H22 H23 公立 私立 公立 私立 公立 私立 公立 私立 (年度毎5月1日現在 単位:校・人) 学校数 8 1 8 1 8 1 8 1 上伊那 生徒数 教員数 県全体 担当数 学校数 生徒数 教員数 4,604 351 13.1 95 50,769 531 39 13.6 16 10,171 4,538 344 13.2 92 50,354 482 38 12.7 16 9,983 4,530 349 13.0 89 51,023 487 34 14.3 15 9,897 4,358 (H23・学校基本調査実施中) 466 4,030 670 3,962 667 4,003 650 担当数 12.6 15.2 12.7 15.0 12.7 15.2 (資料:南信教育事務所) 【課題】 ○ 特別支援教育に係る適正就学及び個に応じた支援への一層の取組 ○ 生徒数の減少等に伴う魅力ある高校づくりと高校の規模と配置の適正化 29 教 育 ア いじめ・不登校 【現状】 ○ いじめの認知率(全学校のうち、いじめが認知された学校の比率)は、小学校では県全体の水準 を大きく下回っており、平成21年度までは低下傾向にあったが、22年度には20年度の水準まで 増加した。また、中学校では、認知件数は20年度をピークに低下傾向にあるが、22年度の認知率 は県全体の水準を上回っている。 ○ 近年の傾向として、インターネット・携帯電話をめぐる「ネットいじめ」が発生しており、携帯 電話のフィルタリング機能の利用も低い水準にとどまっている。 ○ 不登校の児童生徒数の在籍率は、小学校ではここ数年は横ばいの状態で、県全体とほぼ同じ水準 で推移している。また、中学校では小学校に比べ在籍率が6∼7倍で、県全体とほぼ同じ水準で推 移してきたが、21年度以降は県全体の水準を上回っている。 <いじめの発生件数> H18 区 分 (認知率) 中学校 (認知率) 小学校 (認知率) 県全体 H20 中学校 (認知率) 18 34 (48.6%) 11 32 (78.6%) 206 851 (51.2%) 147 909 (73.1%) 11 13 (29.7%) 10 64 (71.4%) 180 638 (45.2%) 137 775 (68.2%) <いじめの発生件数・認知率推移> 件 78.6 9 17 (24.3%) 8 68 (57.1%) 181 531 (45.8%) 115 583 (56.9%) 80.0 68 40 56.5 64 60.0 38.5 32 20 33 17 13 H19 <不登校の状況> 区 分 小学校 中学校 計 小学校 中学校 計 上伊那 県全体 H20 24.3 40.0 27 16 10 0 H18 (単位:校・件) H22 5 10 (13.5%) 8 33 (57.1%) 151 411 (38.7%) 111 501 (57.2%) 9 16 (24.3%) 11 27 (78.6%) 151 412 (38.5%) 113 485 (56.5%) 100.0 % 60 34 H21 認知校数 認知件数 認知校数 認知件数 認知校数 認知件数 認知校数 認知件数 認知校数 認知件数 小学校 上伊那 H19 上伊那小学校 上伊那中学校 上伊那小学校 上伊那中学校 県全体小学校 県全体中学校 件 数 件 数 認知率 認知率 認知率 認知率 20.0 0.0 H21 H22 (単位:人・%) H18 H19 H20 H21 H22 人 数 在籍率 人 数 在籍率 人 数 在籍率 人 数 在籍率 人 数 在籍率 55 0.47 55 0.48 73 0.63 47 0.41 40 0.35 185 3.17 191 3.28 183 3.20 200 3.50 178 3.15 240 1.37 246 1.46 256 1.48 247 1.44 218 1.29 630 0.49 598 0.47 632 0.50 534 0.42 498 0.40 2,061 3.18 2,166 3.31 2,091 3.22 1,922 2.96 1,757 2.76 2,691 1.39 2,764 1.43 2,723 1.42 2,456 1.29 2,255 1.20 <不登校(児童・生徒)在籍率等推移> 4.00 % 人 200 3.15 150 3.00 191 185 100 200 2.76 183 50 55 55 47 上伊那 中学校 人 数 上伊那 小学校 在籍率 上伊那 中学校 在籍率 178 73 上伊那 小学校 人 数 40 2.00 県全体 小学校 在籍率 県全体 中学校 在籍率 1.00 0.40 0.35 0 H18 H19 H20 H21 H22 0.00 (資料:南信教育事務所) 【課題】 ○ 家庭・地域と連携した、いじめを生まない学校づくりの推進 ○ 「ネットいじめ」を生まないための、携帯電話フィルタリング機能の普及に向けた周知 ○ 市町村教育委員会と一体となった不登校児童生徒への支援の充実と、学校・家庭・地域・ 民間団体を含めた連携の推進 30 教 育 イ 特別支援教育・外国籍児童 【現状】 ○ 自閉症・情緒障害特別支援学級入級児童生徒の増加傾向に伴い、特別支援学級を増設して いる。 ○ 特別支援学校が地域の中心となって、特別支援学校以外の学校等と障害児等に対する支援 体制を構築して展開する活動が進んでいない。 ○ 特別支援学校高等部生徒の卒業後の就職状況は、作業所・施設が中心となっている。 ○ 外国籍児童生徒数は減少傾向にあるが、平成22年度で県全体の15.8%を占めるなど、依然 として外国籍児童生徒が多い地域である。 <特別支援学級の増減> (単位:学級) 区 分 知障閉級 自情閉級 知障新設 知障増設 自情新設 自情増設 (増減) 上伊那 1 0 3 3 2 1 +8 H22 県全体 13 10 20 14 20 20 + 51 上伊那 0 2 0 2 0 5 +5 H23 県全体 21 6 4 11 15 35 + 38 (注)新設には再開を含む <H23年度 特別支援学級開設状況> 区 分 学校数(校) 小学校 学級数(学級) 児童数(人) 学校数(校) 中学校 学級数(学級) 児童数(人) 知障 33 40 166 13 16 74 自・情障 30 41 200 13 19 99 <外国籍児童生徒数の状況> 上伊那 県全体 小学校 中学校 計 小学校 中学校 計 H20 226 92 318 1,207 551 1,758 H21 188 87 275 1,105 521 1,626 <伊那養護学校高等部卒業生の就職状況> 計 63 81 366 26 35 173 大学・ 短大 0 各種 学校 1 就職 等 5 作業所 ・施設 12 家居 0 (単位:人) 卒業生 数 18 (単位:人) H22 151 97 248 1,041 532 1,573 (資料:南信教育事務所) 【課題】 ○ 小中学校、高等学校、特別支援学校の各学校における児童生徒一人ひとりの障害や発達 の状況に応じた教育の推進 ○ 障害児等に対する、特別支援学校以外の学校等との連携を図った、地域の中での幅広く 継続した支援体制の構築 ○ 特別支援学校高等部生徒の卒業後の自立や社会参加に向けた就労支援 ○ 外国籍児童生徒等への学習支援 31 教 育 ウ 学校づくり 【現状】 ○ 全小中学校で、学校評議員を設置し、地域の声を学校教育に反映させている。 ○ 学校自己評価(義務化)又は学校関係者評価(努力義務)の実施が進んでいる。 ○ 学校関係施設の耐震化は、県全体に比べ遅れている。 <学校評議員制度、学校評価の導入状況(平成22年度)> 学校評議員 設置率 小学校 中学校 上伊那 県全体 上伊那 県全体 100.0 89.6 100 88.4 (単位:%) 学校関係者評価 実施 公表 97.3 97.3 96.3 92.2 92.9 92.9 96.3 96.3 学校自己評価 実施 公表 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 <学校関係施設の耐震化の状況(平成22年度)> (単位:棟) 区分 棟数 57年以降 56年以前 建築棟数 建築棟数 耐震診断実施棟数 (耐震性有) 耐震化済 耐震診断 耐震化率 未改修 未実施 上伊那 238 99 139 134 62 18 44 72 5 (%) 67.7% 県全体 2,688 1,270 1,418 1,379 948 368 580 431 39 82.5% ① ② ③ 改修不要 改修済 (注) 耐震化率:(②+③)/① (資料:南信教育事務所) 【課題】 ○ 地域団体や関係機関と連携による、地域の教育力を生かした子どもを育てる環境づくりの推 進 ○ 多様化する教育課題へ対応するため、学校マネジメントシステムの確立及び教員の専門性の 向上 ○ 教育環境の向上と生徒の安全の確保のため、老朽化した学校施設・設備の改築・改修や耐震 化の早急な推進 32 教 育 生涯学習・青少年 【生涯学習の現状】 ○ 上伊那地域は、生涯学習関連施設の整備状況が概ね充実している。 <人口10万人当たり生涯学習関連施設数> (H20.10.1) 県内 順位 上伊那 県全体 図 書 館 数 8.82 館 5.20 館 3 公 民 館 数 93.39 館 63.24 館 4 社会体育施設数 98.35 施設 101.05 施設 6 博 物 館 数 1.56 館 3.78 館 7 項 目 (資料:南信教育事務所) 【課題】 ○ 社会教育関係団体、NPO・ボランティア団体、企業、大学等との連携・協働による、 地域に合った形での多様な生涯学習機会の充実 【青少年健全育成の現状】 ○ 少年非行に関し、検挙・補導された20歳未満の者の数は、人口10万人当たり65.6人と 県全体の91.9人に比べかなり少ない。 <検挙・補導された20歳未満の者の数(H22)> 地域名 人数 シェア 順位 人口10万人当たり 順位 佐久 146人 6.5% ⑥ 68.3人 ⑥ 上小 153人 10.0% ④ 75.9人 ⑤ 諏訪 183人 10.0% ③ 89.3人 ③ 上伊那 125人 6.0% ⑦ 65.6人 ⑦ 下伊那 148人 7.2% ⑤ 87.3人 ④ 木曽 1人 0.2% ⑩ 3.2人 ⑩ 松本 564人 24.1% ② 131.0人 ① 北安曇 36人 2.3% ⑨ 57.5人 ⑧ 長野 585人 31.2% ① 105.5人 ② 北信 38人 2.5% ⑧ 40.5人 ⑨ 県全体 1,979人 100.0% 91.9人 【課題】 ○ 地域住民を巻き込んだ、非行を防止する環境整備の推進 33 (資料:上伊那地方事務所) 教 育 芸術文化・地域文化 【現状】 ○ 豊かな自然環境や歴史などを背景に多様で豊かな文化が育まれ、数多くの伝統的な文化が 継承され、文化財が残されている。 ○ 数多くの文化財がある一方で、施設の建替えや改修時期を迎えている施設もある。 <国・県指定等文化財の件数 > (平成22年2月22日現在) 国 県 選 定 指 定 区 分 国 重 要 文 化 宝 財 重 要 民 俗 文 化 財 上伊那 9 県全体 7 170 14 特 別 史 跡 特 別 名 勝 特 別 天 然 記 念 物 重 要 伝 特 統 別 史 名 天 小 的 然 天 建 造 記 然 物 念 記 念 跡 勝 物 計 群 保 物 存 地 区 1 1 1 4 32 1 2 13 4 23 256 重 要 文 化 的 景 観 有 形 文 化 財 登 録 選 択 有 形 民 族 文 化 財 無 無 県 県 小 形 県 県 形 県 天 民 民 民 然 俗 俗 史 名 族 記 文 文 文 念 化 計 化 跡 勝 化 宝 物 財 財 財 登 録 記 念 物 2 5 1 353 指 定 21 1 7 4 27 208 35 69 12 40 選 択 3 6 104 422 25 (資料:南信教育事務所) 【課題】 ○ 文化芸術活動への幅広い地域からの参加と質の高い文化芸術の創造 ○ 指定文化財の修理・防災対策など保護体制の充実と後世への確実な継承 34 教 育 スポーツ 【現状】 ○ 上伊那8市町村により構成される上伊那スポーツ振興協議会が、上伊那スポーツフェス ティバルを企画するなどして運動スポーツ環境を整え、運動実施率向上に努めている。 ※ ○ 総合型地域スポーツクラブを拠点としてスポーツイベントを企画し、いつでもどこでも だれとでもスポーツに取り組めることを目標に環境整備を行っている。 ※総合型地域スポーツクラブ・・・住民の健康増進と豊かなスポーツライフを築いていくために、「いつで も、どこでも、だれでも」気軽にスポーツに親しめる環境を地域に根ざし た形で整えていくことを目的とする組織で、県内市町村内に一つ以上作る ことを目標としている。 <総合型地域スポーツクラブ設置状況> 上伊那 区 分 設置数 状 況 H14.3. 南箕輪村 H20 2 H20.6. 伊那市 設置状況 H21 H22. 準備中 1 (団体数) H22 H23. 準備中 3 H23 計 2 育成率 37.5% 3 設立準備中 駒ヶ根市2 飯島町1の団体 (平成23年5月31日現在) 県 全 体 設置数 状 況 H20.以前設置 32 32 H21.中野市他 9 9 H22.準備中 14 H23.準備中 21 8 49 育成率 48 % 21 14市町村21クラブ (注)「育成率」=(設立準備団体がある未設置市町村数+設立済市町村数)÷市町村数 (資料:南信教育事務所) 【課題】 ○ 地域のニーズに即した運動環境の整備の促進 35 地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 地域づくり 【現状】 ○ 平成 19 年度から現在まで実施されている「地域発 元気づくり支援金」事業により、特に地域 の公共的団体による地域づくり事業の件数が増加している。 ○ 人々の日常生活圏が拡大するのに伴い、市町村の区域を越えた行政需要が増大しており、 より広域的な取組や地域づくりが求められている。 ○ 過疎地域等では、人口減少と高齢化の進展に伴い、活力の低下が危惧されている。 <「地域発 元気づくり支援金」市町村・公共的団体別事業件数> (件) 80 60 36件 50件 63件 公共的団体 48件 40 20 36件 市町村 24件 19件 16件 H21 H22 0 H19 H20 <上伊那広域連合が行っている主な業務等> 業務名 広域的な水源確保の検討 上伊那情報センターの設置、管理、運営 病院群輪番制病院運営事業 老人ホーム入所判定審査 戸籍システム 介護保険認定審査 ごみ処理施設の設置、管理、運営 公共土木工事の設計、積算、工事監督 上伊那地域公平委員会 障害程度区分認定審査 広域的な医療体制の整備に関すること 消防の広域化の推進に関すること 広域的な観光振興に関すること 開始年月等 S47 S52.10月 S54. 4月 H 5. 4月 H11. 1月 H11.10月 H14.12月 H18. 4月 H18. 4月 H18. 6月 将来に向けて調査研究中 〃 〃 (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 市町村や地域住民が行う自主的・主体的な地域づくりへの支援 ○ 県と市町村、広域連合等のそれぞれが担うべき役割分担の再検討 ○ 過疎地域等に対する新たな地域振興策の検討 36 地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 NPO・ボランティア 【現状】 ○ 上伊那地域におけるNPO法人数は、平成11年度に最初の設立があって以来、22年度末 時点で79法人であるが、ここのところ新規設立の伸びは鈍化している。 ○ 主な活動分野別では、保健医療福祉増進、環境保全、まちづくり推進などの順となってい る。 <上伊那地域のNPO法人数の推移> 法人数 80 70 61 60 62 67 71 79 72 51 50 40 40 26 30 20 14 8 10 2 0 H11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 年度 <上伊那地域のNPO法人の主な活動分野> 法人数 40 33 8 6 4 3 1 1 N 10 科 学 技 術 12 10 人 権 ・平 和 20 社 会 教 育 30 1 支 援 O P 国 際 協 力 ツ ポ ー も 健 全 育 成 子 ど ス くり 推 進 文 化 芸 術 ま ち づ 環 境 保 全 保 健 医 療 福 祉 0 (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ NPO法人設立にあたっての相談、管理運営面への助言などの法人活動への支援 ○ 県民が自主的、主体的にNPO・ボランティア活動に取り組む意識の醸成や参加の促進 37 地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 人権 【現状】 ○ 依然として、差別、虐待、学校におけるいじめなど様々な人権侵害が存在している。 ○ インターネットの普及など、情報化時代となって現れた新たな人権問題も起きて いる。 <人権侵害事件受理件数> (単位:件) 上伊那 県全体 平成19年 5 437 平成20年 4 351 平成21年 9 394 平成22年 6 517 (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 一人ひとりが日常生活の中で、当たり前のこととして人権を尊重した発言や行動がで きる社会の形成 ○ 学校、家庭、地域、企業・職場など様々な場を通じて人権教育・啓発活動の推進 38 地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 男女共同参画 【現状】 ○ 女性の労働力率が県全体より高く、女性の社会進出が進んでいる地域であるが、近年 は労働力率が低下傾向にある。 ○ 市町村議会議員の女性比率は、県全体よりも高いが、地域組織における自治会長等 は、女性のリーダーが全くいない状況である。 <女性の労働力人口> 上伊那(人) 県全体(人) 労働力率(%) 全国平均 労働力率(%) 労働力率(%) 平成12年 46,075 54.9 524,352 54.1 48.7 平成17年 45,422 54.1 515,772 53.3 48.8 (資料:総務省国勢調査) (注)労働力率:15歳以上人口に占める労働力人口(現に就業している人及び仕事を探している人)の割合 (但し、労働力状態「不詳」を除く。) <女性議員・委員の状況>(平成22年4月1日現在) 上伊那(人) 県全体(人) 女性比率(%) 市町村議会議員 審議会等の委員(注) 女性比率(%) 17 15.6 147 12.6 568 18.4 5,230 24.2 (注)市町村設置による審議会 (資料:企画部人権・男女共同参画課) <地域組織における女性リーダーの状況>(平成22年4月1日現在) 県全体(人) 上伊那(人) 女性比率(%) 女性比率(%) 公 民 館 長 2 9.1 15 6.2 P T A 会 長(注) 0 0.0 20 3.5 自 治 会 長 0 0.0 32 0.8 (注)PTA会長は、公立小・中学校の会長 (資料:企画部人権・男女共同参画課) 【課題】 ○ 男性も含め、仕事と子育て・介護などの家庭生活を両立できる環境整備の推進 ○ 女性が地域組織において責任ある地位に参加できる環境の整備 39 地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 国際化 【現状】 ○ 上伊那地域は、人口千人当たりの外国人登録者数が26.2人と、県内10地域の中で最も多い。 ○ 上伊那地域における外国人登録者数は、経済環境の悪化などから平成19年をピークに減少 に転じ、22年はピーク時に比べ約35%減少している。 ○ 国別の割合ではブラジル人の比率が高く、構成比では約半分を占めている。 ○ 国際交流員を中心に多様な国際交流事業を実施している。 <長野県内の地域別外国人登録者数(人口千人当たり人数)(H22)> 人 30.0 その他 タイ フィリピン 韓国又は朝鮮 ブラジル 中国 26.2人 25.0 20.0 15.0 16.2人 10.0 5.0 0.0 佐久 上小 諏訪 上伊那 下伊那 木曽 松本 北安曇 長野 北信 県全体 (資料:観光部国際課) <上伊那地域の外国人登録者数の推移> 8,000 人 7,000 6,714 6,956 7,067 7,689 7,361 7,400 5,972 6,000 4,988 その他 韓国・朝鮮 フィリピン 5,000 4,000 3,000 中国 2,000 ブラジル 1,000 0 H15 16 17 18 19 20 年 21 22 (資料:上伊那地方事務所) <国際交流員による主な国際交流事業(H22)> 名 称 実施回数 参加者数 国際ボランティア登録者 50回 各回10∼15名 English国際交流Time 伊那市内の幼稚園児 20回 各回50名 英語で観光ガイドクラブ 英語で観光ガイドを作成する意向を持ったメン バー 32回 各回20名 国際交流タイム 国際交流員との交流を希望する者 12回 各回10∼15名 コミュニケーション講座 対象者 (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 離職により生活困難になった者に対する、関係機関と連携した再就職に向けた支援の強化 ○ 多様な交流機会を通じた国際交流のさらなる推進 40 地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 住環境 【現状】 ○ 経済情勢の悪化等により、上伊那地域における新設住宅戸数は大幅に減少している。 ○ 耐震性能の低い住宅の多くは高齢者世帯が住んでいることから、現下の経済情勢も相まっ て建替えや耐震改修が進まない状況にある。 <上伊那地域の新設住宅着工戸数推移> 戸数 2,500 2,000 2,002 1,901 1,635 1,501 1,500 1,000 951 877 21 22 500 0 H17 18 19 20 年度 <住宅・建築物耐震改修促進事業実績> (平成22年度末) (単位:件) 診断数 簡易 精密 補強 避難 家具 上伊那 3,011 1,827 21 145 8,138 県全体 26,794 10,750 239 1,222 60,262 (注1) 簡易診断は、外観調査等の簡易な方法で地震に対する安全性を診断すること。 (注2) 精密診断は、工学的な方法を用い、より正確に耐震性能を診断すること。 (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 住宅等の耐震化に関する住民意識の向上 ○ 住宅等の所有者に対する、耐震化に係る助成制度の充実に向けた検討 41 地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 都市環境 【現状】 ○ 伊那市・駒ヶ根市の中心市街地で人口の空洞化、空き店舗の増加等が進んでいる。 ○ 市街地内の人口増加に比べ、市街地外の人口増加の方が多くなってきていることから、 都市基盤の整備が追いついていない状況である。 <都市施設の整備状況> (平成22年3月31日現在) 都市生活者1人当たり 都市計画道路の改良率 都市公園面積 伊那市 7.01㎡ 29.0% 駒ヶ根市 17.17㎡ 47.8% 県全体 12.63㎡ 41.0% (資料:伊那建設事務所) 【課題】 ○ 地域住民が主体となり地域特性を活かした個性あふれるまちづくりを進め、中心市街地へ 人々の流れを取り戻すためのまちなかの再生 ○ 安全で快適に暮らし続けることができる都市基盤の整備 42 地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 高速交通ネットワーク① 【現状】 ○ 中央新幹線建設決定までの経過等 ・長野県では、木曽谷回りのAルート、伊那谷回りのBルート、南アルプス貫通のCルートのうち、 地域の振興に最も資するルートとして、平成元年にBルートに一本化し、約20年にわたりBルー トによる建設促進を訴えてきた。 ・しかし、平成19年12月に、東海旅客鉄道株式会社(JR東海)は、Cルートによる建設を全額自己 負担で行うことを表明した。 ・これにより、建設に向けての議論が一気に進展し、平成23年6月に国土交通省は、超伝導磁気浮上 方式(リニア方式)により、Cルートで建設する整備計画を決定し、JR東海に対し建設を指示 した。 ・計画では、平成26年(2014年)に着工、平成39年(2027年)に名古屋まで、平成57年(2045年)には大阪 までの開通を目指す。 ○ 中央新幹線開通に向け、中間駅とのアクセスなど、地域の振興に資する交通体系の策定に ついて、国、沿線自治体、鉄道事業者等が参加する「検討の場」で議論することとされて いる。 ○ JR東海は、東京・名古屋以外の中間駅について、1県1駅とし全額地元負担とすること を表明している。(建設見込額:地上駅 350億円、地下駅 2,200億円) <中央新幹線県内概略ルート図> 早川∼南ア (資料:東海旅客鉄道(株)) 【課題】 ○ Cルートによる中央新幹線建設を地域振興に活かすための、上伊那地域のみならず長野県 全体や隣接通過県をも踏まえた、中間駅とのアクセスなどを含む交通体系の早急な検討 ○ JR東海が全額地元負担とすることを表明している中間駅の建設額負担の在り方 43 地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 高速交通ネットワーク② 【現状】 ○ 高速道路については、上伊那地域は県内で最も早い時期から整備が進み、現在では 高速交通ネットワークの基幹をなしている。 <県内の高速道路の整備状況> 〔中央自動車道〕 ・S50. 8.23 駒ヶ根IC∼中津川IC開通(県内で初めての高速道路開通) ・S51. 9.18 伊北IC∼駒ヶ根IC開通 ・S56. 3.30 小淵沢IC∼伊北IC開通(中央自動車道の県内分開通) ・S57.11.10 勝沼IC∼甲府昭和IC開通(中央自動車道の全線開通) 〔長野自動車道〕 ・S61. ・S63. ・S63. ・H 5. 3.25 岡谷JCT∼岡谷IC開通 3. 5 岡谷IC∼松本IC開通 8. 3 松本IC∼豊科IC開通 3.25 豊科IC∼更埴JCT開通(長野自動車道の全線開通) 〔上信越自動車道〕 ・H 5. 3.25 更埴JCT∼須坂長野東IC開通(長野自動車道を介し、長野市まで高速道路 ・H 5. 3.27 藤岡IC∼佐久IC開通 が到達) ・H 7.11. 7 佐久IC∼小諸IC開通 ・H 7.11.30 須坂長野東IC∼信州中野IC開通 ・H 8.11.14 小諸IC∼更埴JCT開通 ・H 9.10.16 信州中野IC∼中郷IC開通(上信越自動車道の県内分開通) ・H11.10.30 中郷IC∼上越JCT開通(上信越自動車道の全線開通) (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 中央新幹線の中間駅とのアクセスなどを含む、交通体系の早急な検討 44 地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 道路ネットワーク ① 【現状】 ○ 国道153号は伊那谷の中心を貫く幹線道路であるが、伊北IC周辺、伊那市・駒ヶ根 市街地周辺、伊那市沢渡などで、朝夕の通勤時に渋滞が発生している。 ○ 中山間地の集落と市街地との連絡道路や観光地周辺への連絡道路の整備が進んでいない。 【道路改良率 国道:96.1%、主要地方道:82.2%、一般県道:55.8%】 ○ 歩行者の安全を確保し、良好な町並みを形成する歩道の整備が進んでいない。 【歩道整備必要延長 L=265.11km、整備率=65.1%(県全体80.9%)】 ○ 道路施設の老朽化により維持管理にかかる負担が増大している。 <伊那建設事務所管内の道路の現況> 種 別 国 道 主要地方道 一般県道 計 市町村道 路線数 実延長 (km) 3 9 28 40 11,657 126.4 110.1 183.3 419.8 4,535.7 (平成22年4月1日現在) 改良済 延長(km) 改良率(%) 121.5 96.1 90.4 82.1 102.4 55.9 314.3 74.8 1,894.0 41.8 歩道設置 延長(km) 82.6 54.4 35.7 172.6 145.6 (注)歩道設置延長は、現在設置されている歩道の延長であり、幅員1.5m未満の歩道も含まれる。 <国道153号 バイパスの整備状況> 種 別 松島バイパス 伊那バイパス 伊南バイパス 区 間 箕輪町∼辰野町 伊那市∼南箕輪村∼箕輪町 駒ヶ根市∼飯島町 (平成23年4月1日現在) 延長(km) 進捗率(%) 6.3 100.0 7.6 50.8 9.2 59.6 (注)進捗率は事業費ベースによる。 (資料:伊那建設事務所) 【課題】 ○ 渋滞を解消するための広域交通ネットワークの整備 ○ 国道153号伊那バイパス・伊南バイパスの整備促進 ○ 中山間地連絡や観光地を結び交流と定住の促進を図る交通ネットワークの整備 ○ 高齢者や子どもが安心して歩行できる歩道設置や良好な町並みを形成する歩道整備 ○ 既存道路の効率的・効果的な維持管理のため、アセットマネジメント※1の導入や住民参加 によるアダプトシステム※2の推進 ※1 アセットマネジメント 橋梁、トンネル、舗装等を道路資産と捉え、その損傷、劣化等を将来にわたり把握する ことにより、最も費用対効果の高い維持管理を行う概念。 ※2 アダプトシステム 河川・道路・公園等の一定範囲を、住民・企業などのみなさんに「親が子を育むよう」 に美化活動等に取り組んでいただこうというもの。何を担当するかが明確になることに より、行政との新たなパートナーシップが形成される。 45 地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 道路ネットワーク ② 【現状】 ○ 国道361号権兵衛トンネルが平成18年(2006年)2月に供用を開始し、木曽地域との連絡 が図られ、5年3か月経過した23年(2011年)5月までの累計通行量は730万台を超え、 月平均4,000台前後で推移している。(図1) ○ 伊那インターと国道153号を直結する(街)環状北線(御園高架橋)が20年(2008年)3月 に供用を開始し、これまで(一)南箕輪沢渡線を経由して市街地へ流入していた車両の流 れが国道へ移り、市街地の渋滞が緩和された。(図2) 図1 権兵衛トンネルの交通量推移グラフ 2011年5月31日 累計 7,387,169台 2006年2月 2007年2月 2008年2月 2009年2月 2010年2月 資料:木曽建設事務所ホームページ 「一般国道361号権兵衛トンネルの交通量について 」 http://www.pref.nagano.jp/xdoboku/kisoken/koturyoindex.htm 46 2011年2月 図2 (街)環状北線(御園高架橋)供用に伴う交通量の変化 調査時期 供用前(H19年10月) 供用後(H20年5月) D 双葉町交差点 489 D C 国 道 153 号 A (都)環状北線 (御園高架橋) 御園交差点 12000 12,473 10,587 10000 台/12時間 (主)伊那イン 14000 B 8000 18%増加 6000 4000 2000 B 水神橋西交差点 0 供用前 F 供用後 A E 14000 水神町南交差点 12000 10,452 台/12時間 10000 19 赤線は供用後に交通量が増加 8,700 8000 20%増加 6000 4000 2000 青破線は供用後に交通量が減少 22%減少 1000 10000 8000 12,140 4000 27%増加 6000 3000 19%減少 2000 0 供用前 供用後 供用後 7000 6,184 6000 5000 4000 29%減少 2000 1000 0 0 供用前 B 8,734 3000 1000 2000 供用後 8000 3,785 4000 500 0 4,664 台/12時間 台/12時間 1500 12000 5000 台/12時間 14000 1,539 9000 15,361 16000 1,974 供用前 10000 6000 18000 台/12時間 2000 C E F 2500 0 供用前 供用後 供用前 供用後 解説 ◇ (一)南箕輪沢渡線の交通量が減少し、市街地の渋滞が緩和された。(グラフB,C,F) ◇ (主)伊那インター線の御園交差点を通過する車両の半数以上が (都)環状北線を利用して 国道方面へ向かうようになり、市街地への流入交通が分散された。(グラフD,E) ◇ (都)環状北線が国道153号に接続されたため、JR飯田線を挟んだ東西方向の道路の利便性 が向上し、(主)伊那インター線の交通量が増加した。(グラフA) (資料:伊那建設事務所) 【課題】 ○ 交通ネットワークの形成による広がりとつながりのある地域づくり・人づくりを目指すため、供用開 始した権兵衛トンネル、御園高架橋を活用した国道153号や県道伊那生田飯田線の整備促進 47 地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 公共交通ネットワーク 【現状】 ○ 車社会の進展などに伴い、バス・鉄道などの公共交通機関の利用者は年々減少しており、県 や市町村の支援によりバスの運行を行っている。 ○ 平成 21 年度末で、伊那バスが伊那本線等の路線を廃止して以降、民間会社によるバス路線 があるのは伊那市のみとなっている。 ○ 市町村が中心となり、地域の実情に応じた交通システムの再構築に取り組んでいる。 <上伊那地域の生活バス路線運行の状況(平成 23 年度)> 市町村 運行主体 名称等 運行形態 市 いーなちゃんバス等 委託 伊那バス ― JRバス関東 駒ヶ根市 予算額 委託先 路線数 バス会社 8路線 タクシー会社 5路線 ― ― 3路線 ― ― ― ― 3路線 ― 市 こまちゃんバス 委託 4路線 5,739 辰野町 町 川島線、小野線 直営 2路線 1,043 箕輪町 町 みのちゃんバス 委託 バス会社 4路線 1,495 飯島町 町 飯島町地域循環バス 委託 バス会社 3路線 1,808 南箕輪村 村 まっくんバス 委託 バス会社 3路線 1,700 中川村 村 村営循環バス 直営 ― 5路線 2,209 ― ― ― ― 伊那市 宮田村 (村内に路線バスなし) バス会社 ― (万円) 8,191 (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 国、県、市町村、住民、事業者の役割分担による地域の実情に即した地域公共交通の維持・ 確保 48 地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 情報化 【現状】 ○ 上伊那地域では、昭和 52 年 10 月に、上伊那地域広域行政事務組合(現:上伊那広域連合)内 に「上伊那情報センター(現:上伊那広域連合情報システム課)」を設置し、各市町村の行政事 務に係る情報資産を集中管理している。 ○ 市町村行政に係る情報処理は、共同処理方式により効率的に行われているが、災害・観光・交 通などの住民の関心が高まっている情報については、各市町村間で情報の共有化が図られてい ない。 <上伊那広域連合情報システム課が所管している市町村情報処理業務> 住民基本台帳・戸籍・印鑑登録・外国人登録・選挙・国民年金・国民健康保険・老人保健・ 後期高齢者医療・児童手当(子ども手当)・総合福祉・福祉医療・健康管理・畜犬管理・介 護保険・学校教育・住民税・固定資産税・軽自動車税・上下水道・下水道受益者負担金・保 育料・公営住宅・収納・農業関係・財務会計・地図管理・人事給与・内部事務・自動交付・ 住基ネット・LGWAN など (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 災害・観光・交通などの住民の関心が高まっている情報に係る、市町村の枠を超えた広いエリ アで、地域住民・市町村・県・国が相互に共有できるネットワーク基盤の整備 49 地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 県税収入の確保 【現状】 ○ 県税収入は、平成 16 年度から 19 年度まで、法人二税の増収、国からの税源移譲などにより 増加した後、20 年度・21 年度は急激な景気悪化、地方法人特別税の導入により大幅な減少 となり、以後減少傾向が続いている。 ○ 収入未済額は、個人県民税の収入未済額の増加に伴い増加傾向となっていたが、22 年度には、 わずかに減少した。 ○ 収入歩合は、収入未済額の増加に伴って低下傾向となっていたが、22 年度にはわずかに上昇 した。 (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 収入未済額の縮減(特に8割以上を占める個人県民税収入未済額の縮減) 50 地域づくり・人権・共同参画・社会基盤 市町村税収入の確保 【現状】 ○ 市町村税の基幹は市町村民税と固定資産税である。 ○ 平成19年度の税源移譲や景気後退の影響もあり市町村民税の収入未済額が増加傾向にある。 ○ 大口・徴収困難な滞納事案を処理するために、23年度に長野県地方税滞納整理機構が発足 した。 <税目別構成比の推移> 年 度 市町村民税 固定資産税 その他の税 <市町村税収入額の推移> 億円 300 H17 250 H18 200 H19 150 H20 100 H17 H18 286 287 H19 H20 267 50 H21 0% 50% 百万円 94 95 88 0 100% <市町村税未収金額の推移> 2,000 249 256 86 その他の税 固定資産税 市町村民税 93.0 1,099 1,051 1,035 上伊那 県全体 94.0 79 1,500 1,139 H21 年度 <徴収率の推移> % 93.7 1,000 その他の税 固定資産税 市町村民税 989 93.5 93.1 92.7 92.9 92.3 92.1 92.0 91.7 91.6 91.3 500 573 579 660 730 811 H17 H18 H19 H20 H21 年度 91.0 0 90.0 H17 H18 H19 H20 H21 年度 (資料:上伊那地方事務所) 【課題】 ○ 収入未済額の縮減及び徴収率の向上 ○ 長野県地方税滞納整理機構との連携 51