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事業報告書 - 東京未来大学
学校法人三幸学園 平成 27 年度 (2015 年度) 事業報告書 平成 28 年5月 27 日 学校法人三幸学園 目 次 はじめに Ⅰ.法人の概要 1. 建学の精神・使命・目的 2. 学校法人の沿革 3. 設置する学校・学科等 ~ 学生数の状況 4. 役員・評議員・教職員の概要 Ⅱ.事業の概要 1. 新設校の設置認可について 2. 大学・短期大学の定員変更 3. 新設校・園の設置計画の推進 4. 募集活動 5. 進路決定率 6. 教育環境の整備 7. 教育改革・学生支援 (1) 教育体系の再構築 (2) 担任指導者によるきめ細やかな学生指導 (3) 入学前・初年次教育の充実 (4) 夢のスケッチブック (5) アクティブラーニングの強化 (6) 退学率低下への挑戦 (7) 同窓会組織の再構築 (8) 学校行事の充実 8. 社会貢献 9. 運営 (1) 産学連携と職業実践専門課程への取組み (2) 自己評価の推進 (3) 児童福祉事業の積極的な推進 (4) 文部科学省委託事業への取組み 2 Ⅲ.財務の概要 1. 2015年度決算 (1) 概要 (2) 資金収支計算書 (3) 事業活動収支計算書 (4) 貸借対照表 (5) 財産目録(要約) (6) 収益事業会計 (7) 監査報告書 2. 経年比較 (1) 資金収支計算書5ケ年比較 (2) 事業活動収支計算書5ケ年比較 (3) 貸借対照表5ケ年比較 3. 主な財務比率 (1) 事業活動収支県産書関係比率(過去5年) (2) 貸借対照表関係比率(過去5年) 3 Ⅰ.法人概要 1. 建学の精神・使命・目的 学校法人三幸学園は、学園創設以来、専門学校の運営を中心に専門的な知識や技術を学 ぶと共に人間性豊かな心をあわせ持つ人材を育成するため、『技能と心の調和』を教育理 念としています。 『人を活かし、世の中の困難を希望に変える』をミッションに掲げ、 『高度な専門知識・ 技能、人間性豊かな心、高い意欲を持ち続け、自ら考え自ら行動することで、社会に貢献 する人材を養成する』ことを教育目的としています。また、教育・社会貢献機能を通じて 『人を活かし、日本をそして世界を明るく元気にする』というビジョンの実現を目指し、 社会が欲する人材の育成に注力するとともに、高い技能・技術を駆使し、時代を先取りし た教育サービスの提供を目的としています。 2. 学校法人の沿革 年 月 沿 革 昭和60年 3月 学校法人三幸学園設立 昭和60年 4月 日本歯科助手専門学校が学校法人立の専修学校になる。 昭和61年 4月 東京医療秘書専門学校(現 東京医療秘書福祉専門学校)開設 大阪医療秘書歯科助手専門学校開設 (現 昭和62年 4月 大阪医療秘書福祉専門学校・大阪歯科助手専門学校) 仙台医療秘書歯科助手専門学校開設 (現 仙台医療秘書福祉専門学校) 名古屋医療秘書歯科秘書専門学校開設 (現 昭和63年 4月 名古屋医療秘書福祉専門学校) 札幌医療秘書歯科助手専門学校開設 (現 札幌医療秘書福祉専門学校) 福岡医療秘書歯科助手専門学校開設 (現 平成 元年 4月 福岡医療秘書福祉専門学校) 大阪医療秘書歯科助手専門学校に厚生省指定介護福祉専門課程 を設置 以後、介護福祉士の養成を全国で行う。 平成 2年 4月 横浜医療秘書歯科助手専門学校を開設 平成 4年 4月 大阪リゾートアンドスポーツ専門学校を開設 平成 7年 4月 仙台リゾートアンドスポーツ専門学校を開設 福岡リゾートアンドスポーツ専門学校を開設 平成 9年 4月 名古屋リゾートアンドスポーツ専門学校を開設 平成10年 4月 東京リゾートアンドスポーツ専門学校を開設 平成12年 4月 東京ビューティーアート専門学校を開設 4 福岡ビューティーアート専門学校を開設 平成14年 4月 札幌ビューティーアート専門学校を開設 名古屋ビューティーアート専門学校を開設 平成15年 4月 仙台ビューティーアート専門学校を開設 大阪ビューティーアート専門学校を開設 平成16年 4月 横浜リゾートアンドスポーツ専門学校を開設 横浜ビューティーアート専門学校を開設 平成17年 4月 札幌リゾートアンドスポーツ専門学校を開設 平成18年 4月 東京幼児教育専門学校(現東京こども専門学校)を開設 平成19年 4月 東京未来大学 こども心理学部を開設 札幌こども専門学校を開設 横浜こども専門学校を開設 大阪こども専門学校を開設 平成21年 4月 札幌ブライダル専門学校を開設 東京医療秘書福祉専門学校千葉校を開設 東京リゾートアンドスポーツ専門学校千葉校を開設 東京ビューティーアート専門学校千葉校を開設 飛鳥未来高等学校を開設 平成22年 4月 東京スイーツアンドカフェ専門学校を開設 広島医療秘書こども専門学校を開設 広島リゾートアンドスポーツ専門学校を開設 広島ビューティーアート専門学校を開設 平成23年 4月 大宮医療秘書福祉専門学校を開設 大宮ビューティーアート専門学校を開設 大宮スイーツアンドカフェ専門学校を開設 平成24年 4月 東京未来大学モチベーション行動科学部 モチベーション行動科学学科を開設 東京ウェディングアンドブライダル専門学校を開設 横浜スイーツアンドカフェ専門学校を開設 仙台こども専門学校を開設 仙台ウェディングアンドブライダル専門学校を開設 仙台スイーツアンドカフェ専門学校を開設 大阪ウェディングアンドブライダル専門学校を開設 ぽけっとランドあびこ保育園を開設 12 月 辻学園調理・製菓専門学校を設置(法人合併による) 辻学園栄養専門学校を設置(法人合併による) 平成25年 4月 東京未来大学モチベーション行動科学部 モチベーション行動科学学科 5 通信教育課程を開設 札幌スイーツアンドカフェ専門学校を開設 福岡こども専門学校を開設 大宮こども専門学校を開設 名古屋こども専門学校を開設 名古屋こども専門学校を開設 名古屋ウェディングアンドブライダル専門学校を開設 ぽけっとランド深大寺保育園を開設 ぽけっとランド江戸川台駅前保育園を開設 平成26年 4月 小田原短期大学食物栄養学科を設置(法人合併による) 小田原短期大学保育学科を設置(法人合併による) 小田原短期大学保育学科通信教育課程を設置(法人合併による) 福岡ウェディングアンドブライダル専門学校を開校 ぽけっとランド南千住瑞光保育園を開設 ぽけっとランド市ヶ谷保育園を開設 ぽけっとランド明石町保育園を開設 ぽけっとランド西蒲田保育園を開設 平成27年 4月 東京未来大学福祉保育専門学校を開設 東京こども保育園を開設 ぽけっとランド浅草橋保育園を開設 平成28年 4月 名古屋スイーツアンドカフェ専門学校を開設(予定) 名古屋辻学園調理専門学校を開設(予定) 千葉こども専門学校を開設(予定) 神戸元町医療秘書専門学校を開設(予定) 神戸元町こども専門学校を開設(予定) ぽけっとランド赤羽保育園を開設(予定) 仙台こども保育園を開設(予定) 3. 設置する学校・学科 ~ 学生数の状況 学校法人三幸学園は、女性の社会進出や自立をサポートするための専門教育事業からス タートし、社会貢献を事業展開の目的に掲げ、来る高齢化社会に向け、昭和60年3月に 『医療秘書』『歯科アシスタント』の育成を軸とした専門学校(現東京医療秘書福祉専門 学校)を設立しました。以後、時代ニーズの高まりから、主要10都市に、医療秘書、歯 科アシスタント、介護福祉士、保育士、スポーツインストラクター、ビューティーアーテ ィスト、ブライダルプランナー、パティシエ、調理師を養成する専門学校51校、通信制 高等学校1校(11キャンパス)、東京未来大学、小田原短期大学、認可保育園9園、認 証保育園21園、スポーツを中心に保育を行うスポーツ幼児園2校の設置・運営を行って おります。 6 各学校の平成27年度5月1日現在の各校の入学定員、在籍数は以下の通りです。 【専門学校】 学校の種類 学 校 数 入学定員 収容定員 在 籍 数 10 3,252 6,465 4,444 9 2,609 5,690 3,750 ビューティー 10 3,264 6,178 3,944 ウェディング 6 902 1,804 1,508 こども 9 2,310 5,812 4,575 スイーツ・調理・食物 7 1,181 2,122 1,357 合計 51 13,518 28,071 19,578 医療・福祉 リゾート 【高校】飛鳥未来高等学校 奈良県天理市櫟本町 学校名 キャンパス数 入学定員 10 1,760 飛鳥未来高等学校 収容定員 5,280 在 籍 数 3,723 【大学】東京未来大学 東京都足立区千住曙町 学科名 こども心理学部 入学定員 収容定員 在 籍 数 通学 240 960 1,020 通信 75 1,050 873 (3 年次編入) 450 モチベーション 通学(※1) 100 400 174 行動学部 通信(※2) 100 900 88 (3年次編入) 250 3,310 2,155 合 1,215 計 ※1.平成24年4月設置 ※2.平成25年5月設置 【短大】小田原短期大学 神奈川県小田原市城山 学科名 入学定員 収容定員 在 籍 数 食物栄養学科 通学 60 120 134 保育学科 通学 140 280 269 170 340 1,671 370 740 2,074 通信(※1) 計 ※1.平成26年4月設置 7 【ご参考:保育園】 種 類 園数 入園定員 在籍数 認証保育園 21 745 656 認可保育園 8 671 602 スポーツ幼児園 2 668 264 31 2,084 1,522 合 計 設置校内訳 分野別設置校 大学・ 短大, 2 保育園, 31 保育園, 31 リゾート, 9 専門学 校, 51 人 ビューティー, 10 大学・短大, 2 高校, 10 大学・短大 高校 医療・福祉, 10 ウェディン グ系, 6 通信制高 校, 10 専門学校 保育園 こども, 9 園児・学生・生徒数の推移 数 32, 953人 35,000 1,854 30,000 1,265 25,000 20,000 679 2,431 15,000 10,000 5,000 0 スイーツ・調 理・食物, 7 193 10,931 1,089 875 2,817 1,522 3,723 4,206 3,400 863 3,087 20,840 19,578 1,571 11,697 12,916 1,733 1,522 14,058 1,806 15,789 17,782 849 2,079 1,964 2,074 2,155 3,841 2,212 H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度 大学 短大 専門学校 8 高校 保育園 4.役員・評議員・教職員の概要 平成28年3月31日現在の役員及び評議員並びに教職員の概要は次の通りです。 【役員】 区 定員数 分 氏 名 区 理事11名(1名欠員)、監事3名 別 摘 要 理事長 昼間 一彦 常 勤 理 事 大坊 郁夫 常 勤 同 理事、東京未来大学長 理 事 小沼 肇 常 勤 同 理事、小田原短期大学長 理 事 伊藤 新一 常 勤 同 理事、札幌・名古屋・大阪地区担当 海外事業担当 理 事 早﨑 祐治 常 勤 同 理事、首都圏・大学・短大・ 総務部担当 理 事 鳥居 敏 常 勤 同 理事、企画広報部担当 理 事 野崎 幸治 常 勤 同 理事、チャイルドケア事業本部担当 理 事 寺裏 誠司 常 勤 同 理事 理 事 古田圡 満 非 常 勤 公認会計士、税理士法人代表社員 理 事 細田 英明 非 常 勤 弁護士 監 事 佐々木 修 非 常 勤 弁護士 監 事 伯母 治之 非 常 勤 弁護士 監 事 石川 淳子 非 常 勤 税理士 【評議員】 氏 名 定員数25名 主な現職等 氏 昼間 一彦 理事長 大坊 郁夫 理事・東京未来大学長 小沼 肇 理事・小田原短期大学長 名 大川 正裕 奥 敏幸 主な現職等 法人職員 法人職員 前田 孝治 法人職員 伊藤 新一 理 事 高橋 夕子 法人職員・卒業生 早﨑 祐治 理 事 村松 千秋 法人職員・卒業生 鳥居 敏 理 事 村田 映子 法人職員・卒業生 野崎 幸治 理 事 篠原 陽子 元理事・校長 寺裏 誠司 理 事 萩原 知子 設置校学校長 森岡 孝之 法人職員 三國 康治 元学校法人事務長 上野 剛 法人職員 小林 秀行 元設置校学校長 細野 洋明 法人職員 干場 耕司 税理士 小海 勝正 法人職員 福岡みつゑ 税理士 田丸 拓也 社会保険労務士 9 【教職員】 (平成27年5月1日現在) (単位:人) 区 分 教 員 職 員 ※平均年齢 種 類 人 本 務 1,433 兼 務 1,446 本 務 715 兼 務 347 教員42.1才 数 職員32.0才 Ⅱ.事業の概要 1. 新設校の設置認可について 平成27年度の設置認可については、以下の通りとなります。 【専門学校設置認可校】 学 校 名 課 程 学 科 等 入学定員 総定員 修業年限 千葉こども 教育・社会福祉 保育科 40 名 80 名 2年 専門学校 専門課程 こども総合科 80 名 240 名 3年 調理士科 30 名 30 名 1年 上級調理医科 75 名 150 名 2年 衛生専門課程 スイーツパテシエ科 160 名 320 名 2年 商業実務専門課程 医療事務科 40 名 40 名 1年 医療秘書科 80 名 160 名 2年 名 古屋 辻学 園調理 専門学校 名古屋スイーツアンドカフェ 専門学校 神 戸元 町医 療秘書 衛生専門課程 専門学校 神戸元町こども 教育・社会福祉 保育科 72 名 144 名 2年 専門学校 専門課程 こども総合学科 40 名 120 名 3年 2. 大学・短期大学の定員変更 平成27年度の小田原短期大学、東京未来大学の定員等の変更は以下の通りとなり ます。 学 校 名 学部 学 科 等 入学定員 総定員 修業年限 (収容定員) 東京未来大学 こども心理学部 240 名 こども心理学科 ⇒ 280 名 モチベーション モチベーション 行動科学部 行動科学科 10 ⇒ 960 名 ⇒ 4年 1,120 名 100 名 400 名 60 名 ⇒ 240 名 4年 通信教育課程 100 名 1年次 3年次編入 4年 ⇒20 名 900 名 250 名 ⇒120 名 ⇒20 名 小田原短期大学 60 名 120 名 80 名 ⇒ 160 名 170 名 340 名 ⇒1,700 名 ⇒3,400 名 食物栄誉学科 ⇒ 保育学科 通信教育課程 3. 2年 2年 新設校・園の設置計画の推進 平成27年度の設置申請は以下の通りとなります。平成29年度、平成30年度の開設準 備を進め、引続き教育サービスの裾野の拡大に努めて参ります。 学 校 名 課 程 学 科 等 入学定 総定員 修業年限 144 名 2年 開設年度 員 東京保育医療秘書 商業実務 専門学校 専門課程 東京墨田看護 医療秘書科 72 名 平成 29 年度 教育・社会福祉 保育科 108 名 216 名 2年 専門課程 こども総合学科 72 名 216 名 3年 看護専門課程 看護学科 70 名 210 名 3年 専門学校 平成 29 年度 (設置者変更) 東京ビューティーアンド 衛生専門 美容科 80 名 160 名 2年 ブライダル専門学校 専門課程 美容研究科 40 名 40 名 1年 トータルビューティー科 120 名 240 名 2年 文化・教養 ウェディングプランナー科 80 名 160 名 2年 専門課程 ブライダルコーディネーター科 40 名 80 名 2年 沖縄ブライダルアンド 商業実務 ブライダル科 40 名 80 名 2年 ホテル専門学校 専門課程 ホテル観光科 40 名 80 名 2年 沖縄こども 教育・社会福祉 保育課 96 名 192 名 2年 専門学校 専門課程 こども総合学科 40 名 120 名 3年 3,120 名 3年 飛鳥未来きずな 普通科 平成 30 年度 平成 29 年度 平成 29 年度 平成 29 年度 高等学校 4. 募集活動 募集活動につきましては、広報活動を一層強化し、平成27年度の入学者数は以下の通 りとなりました。 11 【分野別入学者数の推移】 分 大 学 短 大 (単位:人) H23 年度 H24 年度 H25 年度 H26 年度 H27 年度 野 H28 年度 通 学 266 279 326 321 314 366 通 信 397 434 510 581 729 689 通 学 186 220 216 通 信 469 1,278 2,302 専門学校 6,955 7,539 8,519 9,625 10,325 10,680 高 校 1,434 1,531 1,689 1,638 1,631 2,358 合 計 9,052 9,783 11,044 12,820 14,497 16,611 ※各年度5月1日時点の数値、H28 年度はご参考。 大学・通信の入学者数には、前年度秋入学、当年度春入学、編入学・転入学、科目履修生が含ま れます。高校の入学者数は、前年度5月から当年度4月までの入学となります。 5. 進路決定率 学校法人三幸学園では、全設置校に担任教員やキャンパスアドバイザー(大学)を配置 し、生徒等の進路決定について全面的にサポートをしております。また、卒業後のフォロ ーアップについても、同窓会組織との連携をはかり、卒業生に対して子育て支援、就職・ 転職、スキルアップ支援など、卒業生のライフイベントに合わせて様々な支援を行ってお ります。 飛鳥未来高等学校の進路決定率は、通信制高等学校としては90.0%と高い進路決定 率を維持しております。また、進学率も53.0%と高い水準を維持しています。専門学 校各校については就職率97.1%、東京未来大学、小田原短期大学については各々、同 95.8%、98.8%といずれも高い決定率を維持しております。 ※本文での進路決定率は、進路希望者分の進路決定者となります。 進路決定率 120.0% 100.0% 80.0% 90.0% 81.6% 98.8% 97.1% 91.5% 95.8% 96.6% 87.8% 60.0% 40.0% 20.0% 0.0% 飛鳥未来高校 専門学校 小田原短大 進路決定率1 進路決定率2 進路決定率1 : 進路決定者/進路希望者 進路決定率2 : 進路決定者/卒業生数 12 未来大学 6. 教育環境の整備 平成27年度においては、土地関連支出4,161百万円、建物建築関連支出4,3 24百万円、設備・備品関連支出686百万円、修繕等118百万円、計9,289百 万円の教育環境の整備を実施致しました。 (単位:百万円) 項 目 金 額 土地関連支出 4,161 建物建築関連支出 4,324 設備・備品関連支出 686 修繕等 118 計 9,289 7. 教育改革・学生支援 (1) 教育体系の再構築 ~『三幸学園の原点あきらめない教育』 昭和60年3月に法人が設立され、専門学校の運営を中心 に『技能と心の調和』を教育理念として、10万人を超える 卒業生を社会に輩出してきました。 教育・社会貢献機能を通じて『人を活かし、困難を希望に 変える』と言うミッションの実現に向け、本学園が31年間 にわたり歩み育んできた教育理念、教育の原点『あきらめな い教育』を明文化し、教職員のみならず、学生、保護者、高 校の先生方に対し発信しております。 (2) 担任指導者によるきめ細やかな学生指導 三幸学園の専門学校では、全校クラス担任制をとっています。 『社会で自立で きる人間』を育てることを本学園の教育目標としており、単に修学の機会のみな らず、様々な行事等通じて、①全員が主体性をもって成長を実感できるクラス、 ②楽しいクラス運営、を目指しています。 生徒の成長は、クラス担任のクラス運営が大きな影響を与えることは言うまで もありません。本学園では平成25年度から、安定したクラス運営の確立に向け、 ベテラン教職員による担任指導者制度を導入し、よりきめ細やかな学生指導に注 力しております。 東京未来大学では、全国の大学では類をみない、入学から卒業まで学生一人ひ とりに学生生活をサポートするキャンパス・アドバイザーを配置し、学生生活を 全面的にサポートしております。履修相談、各種事務手続、学業と生活の両立な 13 どについてもスタッフがきめ細やかなサポートを実施しております。 (3) 入学前・初年次教育の充実(専門学校分野) 平成26年度より、入学前オリエンテーション『スタートアッププログラム』 を実施しております。同プログラムでは、 ① 好ましい友人関係の構築 ② 学校生活における目標設定 ③ 学校生活におけるマナーとルールの習得 を目的とし、学生間の交流を図りつつ学生生活をより具体的にイメージさせる 取組みを行っております。加えて学生生活を側面的にサポートするため、保護 者様との連携強化を目的として入学前の保護者会を実施しており、平成27年 度は、約80%の保護者の方にご参加いただいております。 (4) 夢のスケッチブック(専門学校分野) 全世界38カ国以上で、1500万部以上も読まれている書籍『7つの習慣』 を、本学のオリジナルカリキュラム『成功の法則』として作成し、社会人に必 要な考え方(社会人基礎力)・行動習慣を一週間に1時間、1年半にわたり授業 を実施しています。 あわせて、現在、約9割以上の企業が社会人基礎力を重視した採用を行って いることに着目し、社会人として経済的、精神的に自立できる『自立型人間』 育成のために、 『成功の法則』と連動して原田式メゾットを導入し、入学時に長 期目標を『夢のスケッチブック』に記入し、日々の成功体験を通じ、目標マネ ジメント力の向上を図っております。 (5) アクティブラーニングの強化(学校分野) 知識や技能を与えるだけの既存教育に対し、考える力・行動する力といった 豊かな『人間力』を育成するために開発された独自のプログラムを全教員が研 修を受講し全授業で実践しています。学生が能動的に授業に参加できるよう、 グループワークやディスカッションのような、能動的な授業展開を通常の授業 に組入れ、学んだことを自ら説明する(アウトプット)機会を作ることにより、 記憶に残る効果を得ております。 平成27年度については、アクティブラーニングを活用した授業力向上を図 るべく、各分野の指定学科コース専攻の特定科目についてシラバスの改定を実 施いたしました。なお、作成されたシラバスについては、平成28年度より一 部の専門学校で導入して参ります。 14 (6) 退学率低下への挑戦(専門学校分野) 生徒を取巻く環境は様々で、経済環境の悪化、人間関係の悪化、心身の急激な 変化などにより休学・退学を余儀なくされるケースが多々あります。本学園では、 学生・生徒が安心して修学し、学生生活をエンジョイし社会へ羽ばたいていける よう、平成25年度に専門学校退学率低減に向けたプロジュエクトチームを結成 し、休学・退学に至った原因の把握と環境改善へ積極的に取組み、平成29年度 には退学率4.3%、平成34年には同2.0%達成を目標に以下の取組みを実 施しております。 平成27年度における本学園が設置する専門学校の退学率は7.5%で推移し、 平成24年度から徐々に成果を上げております。平成28年度についても引き続 き以下の事項に取組み、退学率5.4%を目指して参ります。なお、東京未来大 学は2.6%(除く通信) 、小田原短期大学は3.0%(除く通信) 、飛鳥未来高 等学校は4.4%で推移しております。 ①教務力向上に関する取組み ②入学前オリエンテーション・保護者会の充実 ③キャンパスアドバイザーの設置(モデル校のみ) 専門学校分野退学率率推移 退学率 14.0% 12.0% 10.0% 8.0% 6.0% 4.0% 2.0% 0.0% H23.3 H24.3 H25.3 H26.3 H27.3 H28.3 1年 11.4% 11.1% 12.1% 12.1% 11.8% 11.4% 2年 2.9% 3.2% 4.1% 3.4% 3.6% 3.6% 3年 1.2% 0.5% 0.6% 1.9% 1.5% 1.3% 全体 7.5% 7.3% 8.0% 7.9% 7.8% 7.5% 1年 (7) 2年 3年 全体 同窓会組織の再構築(学校分野) 本学園では、法人設立以来、10万人を超える卒業生を社会に輩出し、多くの 現場で活躍して頂いております。しかしながら、従来までは社会的活躍を評価す る手段を持ち合せていなかったため、卒業生、在校生のコミュニティ活性化を目 的に、平成26年4月より専用ホームページ『Sanko Link』を立ち上 げました。当該ホームページは、卒業生情報の提供や卒業生間のコミュニティの 場として活用しており、現在、登録者数も日々増加しております。また、同総会 についても平成26年度は3校実施し、平成27年度も2校実施、平成28年度 においても数校の実施を予定しており、今後も更なる充実を図って参ります。 15 (8) 学校行事の充実 三幸学園では、年間を通じて様々な行事を行っています。それは単なるイベント ではなく、 『技能と心の調和』の本学の教育理念に基づき、集団行動の中で目標に 向けて努力し、達成した感動を共有することで、生徒一人ひとりを大きく成長させ る機会と考えているためです。 ① 専門学校全体 ~ 三幸フェスティバル ~ 三幸フェスティバルは、専門学校、大学の全 校で実施されており、三幸学園最大で最盛況と なる行事です。参加者は地域によっては最大4, 000名におよび、各校有志で実行委員会が組 織され、いままで見も知らないものが協同し、 フェスティバルの成功に向けて主体的に努力し ています。パフォーマンス、各種競技など、内 容は多種様々ですが、フェスティバルの最後に 行われる全校生徒よるフィナーレは、生徒自身、 保護者、会場のいる全ての方々に大いなる感動 を与え、これらの体験を通じて、生徒一人ひと りを大きく成長させています。 ② 医療秘書専門学校 ~ 合唱コンクール、パフォーマンスコンテスト ~ この行事は、主にクラス対抗形式で 声の大きさやハーモニーの美しさか ら合唱力を競いあい、学校によっては 衣装の工夫やパフォーマンスの審査 項目を設けるなど、笑いあり、涙あり、 感動ありの行事です。クラス代表の委 員が中心となり、アイデアを出し合い、 短期間で練習を繰り返し、優勝を目指 して本番に臨みます。その練習の過程 では、自分のアイデアを人に伝えるこ との難しさや様々な意見をまとめることの大変さ、クラスを一つにまとめ上げること の大切さを体験します。 本番では、そうして作り上げてきた各クラスの発表をお互いに真剣に鑑賞し、クラ スの垣根を越えて会場全体がひとつになることを集団で体験します。準備段階から当 日まで、この多くの体験を通して得た感謝や感動が思いやりの心を育み、生徒を大き く成長させています。 16 ③ リゾート&スポーツ専門学校、スポーツ&メディカル専門学校 ~ スポーツデザインコンペティション ~ グループに分かれて将来の職業・仕事のよ り良いあり方をデザインし、それらを提案・ 発表する行事です。学校での学びを活かして 職業・仕事に関連した研究テーマを主体的に 考え、学生らしい柔軟な思考・発想力から実 践的な考察を深めます。その過程において社 会が求める協働性や課題発見能力、計画立案 力、実践力を身につけていくことを目的とし ています。各校で予選が行われ、勝ち抜いた代表による全国大会が行われるので、全 校上げて優勝を目指して取り組んでいます。 ④ ビューティーアート専門学校 ~ ビューティーショー ~ 2年生が主体となり、今まで学んだ技術 披露の集大成となる一大行事です。 実行委員を中心に、企画立案からモデル やメイク、ヘア、ネイル、衣装、音響、照 明まで、すべて生徒たち自身で運営してい きます。大きなテーマを基に数クラスが自 分たちの演目・演出を考えます。制作の準 備段階では、意見を出し合うことの難しさ やチームが一丸となるための連携の大切さなど、様々な課題を乗り越えていきます。 本番では生徒自身は言うまでもなく、観ているお客様、保護者様にも感動して頂ける ショーが実現でき、生徒たちを大きく成長させる機会となっております。 ⑤ こども専門学校 ~ 保育発表会 ~ 招待した子どもたちに劇(オペレッタ) や歌、踊りを披露し、楽しんでもらうイベ ントです。 校外のホールを借り、教育テレビの「お かあさんといっしょ」のコンサートのよう に行います。本番半年前から、クラス委員 を中心に、クラスやチームごとに演目を考 え、ストーリーを練り、衣装や小道具、大 道具まで手作りします。準備過程では、自分のアイデアを人に伝えることの難しさや 17 様々な意見をまとめることの大変さ、クラスやチームを一つにまとめ上げることの大 切さを体験します。 本番では、子どもたちは楽しいシーンでは大笑いをし、怖いシーンでは舞台上の登 場人物と同じように怖がります。そんな観ている子どもたちの反応を受け止め、次へ の努力の糧とすることで、発表会のレベルを向上していきます。 ⑥ ウェディング&ブライダル専門学校 ~ ウェディングプロデュース ~ 生徒が主体となって「本物の結婚式」 をプロデュースします。 具体的には、新郎新婦の募集から始 まり、式当日の列席者への招待状発送、 ウェルカムボードやブーケの製作、ウ ェディングドレスやタキシードの衣 装合わせ、サプライズなども含め、打 ち合わせからプランニング、そして当 日は司会やサービスなど挙式から披 露宴までの全てを生徒が運営し、新郎新婦の想いを一つひとつ丁寧に形にし、世界で たったひとつの結婚式を創り上げます。授業とは違う、本当の新郎新婦の熱い気持ち を支えることで、プロの自覚に目覚める貴重な経験です。 本番での新郎新婦やご親族の皆さまの喜ばれている姿を見ることで、達成感を感じ ることができ、大きく成長することが出来ます。 ⑦ スイーツ&カフェ専門学校、辻学園調理・製菓専門学校 ~ スイーツ&カフェコンテスト ~ 生徒が自分たちで考えたレシピを発 表し、審査される、1 年間学習してきた ことの集大成となる一大行事です。 テーマを決め、グループで一作品、 また個人で一作品を作り、それぞれレ イアウトや盛り付け、味などを考えて 作品を仕上げます。 これまで培ってきた技術と、それぞ れの個性を発揮し作り上げることで、 生徒同士の習熟度を自覚させ、さらなる技術向上に努力させることが目的です。出来 上がった作品はプレートに盛り付けるので、味だけではなく、彩りや立体感なども問 われます。 全国に姉妹校が存在するスケールメリットを活かし、全国大会を実施することで各 18 校代表生徒との交流から、新たな刺激とモチベーションを獲得できる行事です。 ⑧ 東京未来大学 ~ 未来祭 ~ 未来祭は、 「日頃の学びを活かし、来 場者を楽しませる企画を考案・実行す ることで、未来大生ならではの文化を 発信し、地域に貢献する」ことを目的 に、企画や運営すべてにおいて、学生 が主体となり自らすべきことを考え 動き、1から形にするプロジェクトで す。 各クラス(1・2年生) 、ゼミ団体、 有志団体で、出店・出展を行い、未来祭を盛り上げます。2015年度は「瞬~煌 めくその瞬間を~」というテーマのもと、参加学生、来場者、その他関わる全ての 人々のキラキラとした笑顔を生み出し、その一瞬一瞬を忘れられない時間にするこ とを目標に実施しました。当日の来場者数は過去最大となり、たくさんの笑顔を生 み出しました。また、約半年間をかけて準備を行った分、学生たちは集団で一つの ものを創り上げる難しさや楽しさを実感し、たくさんの感動と達成感を味わい一人 ひとりが大きく成長を実感する機会となりました。 ⑨ 小田原短期大学 ~ 小峰祭 ~ 小峰祭は、 「学生・教職員による研究・ 課外活動の発表の場となり、学内外を問 わず小峰祭にかかわる全ての人々が互 いに交流し、つながる機会となること」 を目的としています。 2015年度は「ONENESS~想 いをひとつに~」というテーマのもと、 学科、学年、学内外の壁を超えて一体感 を感じられる学園祭、また、多様な工夫をこらし、学生・教職員だけでなく来場者 にも思いが伝わるようおもてなしをする学園祭にすることを目標に実施しました。 当日は子どもが楽しめる工夫を凝らした出店ブース、食物栄養学科恒例の「 “OZ(オ ズ)” :フードコート」 、自治体の方々の出店、学生の研究発表など、近隣にお住いの 方々、卒業生、お子様連れのご家族の方々など多数ご来場いただき大変盛り上がり ました。 多くの来場者に恵まれ、学生はたくさんの方々との交流や研究発表などを通じ、 企画運営の難しさ、楽しさ、達成感など「たくさんの想い」を感じ、大きく成長す る機会となりました。 19 ⑩ 飛鳥未来高等学校 ヤングアメリカンは3日間のワークショ ップを通じて、60分間のエンターテイメン トショーをヤングアメリカンズとともにシ ョーを作り上げていく活動です。 ショーを作り上げる活動の中で、 「自分を 発揮すること、自分を信じること、他者を認 めること、チームでやり遂げること」を学び の目的としています。参加した生徒たちは、多くの友人と触れ合う経験からやり遂 げる大切さを学び、自己肯定感を高めています。 ※ヤングアメリカンズは、音楽を通じて若者の素晴らしさを社会に伝えることを目的 に設立された米国の非営利団体で、世界23カ国で活動する団体です。 8. 社会貢献 (1) 東京未来大学 ① こども未来園 こども心理学部内に心理臨床センター を設置し、在学生が安心して大学生活を送 れるよう、専門のカウンセラーを配置し、 在学に対するカウンセリングを行ってい ます。また、平成26年7月に開園した『こ どもみらい園』(発達障害のあるこどもの 才能や長所を伸ばし特性把握を思案する 施設)では、平成28年3月末時点で85 あたまの体操コース受講風景 名の方々にご利用頂いております。 ② 教員免許更新講習・エクステンションセンター 教員免許更新講習の開催とエクステン ションセンターによる求職者支援訓練講 座をそれぞれ開催いたしました。教員免許 更新講習の受講者は、平成21年度の開校 以来、延べ16,300を超え、多くの教 員の方々の免許更新に役立っております。 また、求職者支援訓練講座については、平 成27年度は、計13講座、延べ230人 の応募、221名の入校に至っております。 20 救済者支援講座の受講風景 ③ こどもみらい祭 東京未来大学が足立区の小学校と連携し た初のイベント「こどもみらい祭」を開催し ました。 記念すべき第 1 回目の開催となった今回 は、地域の小学生約100名が2ヶ月間ほど 大学生と一緒に物の仕入れや、お金の流れな どの「経済」を学び、当日、実際にお店を出 店しました。小学生による出店以外にも、大 学生による工作体験ブースや、姉妹校の美容専門学校生によるネイル・ワンポイ ントメイクブース、地域の方々によるフリーマーケットなど、地域の親子向けの イベントを実施。東京未来大学の学生が地域を盛り上げ、また、小学生に夢を持 つ機会を与えるイベントとなっています。 ④ クリスマスフェスタ 芸術・文化復興と地域連携を目的としたプ ロジェクト「クリスマスフェスタ」を開催い たしました。同フェスタは、プロのミュージ シャンによる演奏や東京未来大学学生によ る親子で楽しめる音楽劇を行う「クリスマス コンサート」と、クリスマスリース作りやハ ンドベル体験ができる「ワークショップ」の 2つの構成で実施されました。総動員数は271人と過去最多の記録を残し、学 生と子どもたちが共に楽しみ、喜びを味わえる時間となりました。 (2)小田原短期大学 ① マロニエ委託事業 平成26年度に継続して、小田原市からの委託事業である『マロニエ子育て支 援センター』を運営致しました。地域の乳幼児やその保護者が気軽に集える場所 として、同短期大学内の教員によるレクチャーやイベントを積極的に開催いたし ました。 21 ② 子育て支援フェスティバル 小田原市では毎年、延べ人数で2,00 0人が集まる市民参加のイベントとして子 育て支援フェスティバルが開催されていま す。この中で、保育者を目指す学生49名 が保育、障害児、食育などの活動をしてい る7つの市民グループに参加・協力しまし た。また、同短期大学が有するノウハウを 集約した冊子を作製し、参加者の皆様に配布するなど積極的に地域貢献を行って おります。 この活動は、学生が地域住民とかかわり、地域に愛着を持つとともに、地域に 根差した活動を体験して実生活に活かすことを目的とした活動です。平成28年 度も今年度に引き続き参加・協力して参ります。 ③ おだたんくらぶ 幼児教室「おだたんくらぶ」は、地 域の2,3歳児の親子を対象に、15 組33名の親子さんの参加を得て、教 員、ゼミ生が開催しております。9月 は「秋のお山にハイキング!」、12月 は「みんなでクリスマスに行こう!」 という内容で実施しました。 プログラムの最後には親御さんへそ れぞれの表現遊びの意義や家庭で遊ぶ 時の留意点等を伝え、家庭支援を視野に入れた活動としました。 実施後のアンケートでは、100%の満足度でした。28年度も有意義な教室 にしていきたいと思います。 9. 運営 (1)産学連携と職業実践専門課程への取組み 三幸学園では、企業様との連携により実務に関する知識、技能・技術を教授し、 職業に必要な実践かつ専門的な能力育成のため、各分野で様々な産学連携プロジ ェクトを実施しています。 また、産学連携以外にも業界の企業様や業界団体様の専門家で構成された『教 育編成委員会』を設置し、各分野のカリキュラムや教育活動を討議・編成し、社 会の要請に呼応した実践的な職業教育を実施しています。 平成25年に施行された『職業実践専門課程』は、最新の実務知識・技術・技 能を身につけられる実践的な職業教育に取組む学科の課程認定制度ですが、平成 22 26年度は、東京医療秘書福祉専門学校および福岡リゾート&スポーツ専門学校 の2校2学科、平成27年度は31校51学科が認定されました。 平成28年度については、生徒等の習学の質的向上を図るため、設置校全校で 当該認定の取得を目指していくとともに、更に産学連携の強化・推進を図って参 ります。 【医科校】 協力医療機関において、毎年、6月中旬から4週間に渡り(週5日間、1日8 時間)臨床実習を実施しております。医療現場において実践的な技術の習得と医 療従事者に求められる適切な行動・責任感の習得を目的とており、実習期間中は、 担当教員が当該医療機関を訪問し、予め目標設定している①実務能力・応用力、 ②医療現場で必要とされるマナー・人間関係構築能力、③勤務態度や患者への接 遇能力、について協力医療機関と確認・情報交換がなされ、現場の声に基づいた 人材育成を実施しております。 【ウェディング&ブライダル校】 結婚式場との連携により、在校生がプロデュースする結婚式プランを同式場で 継続的に販売し、生徒が本物のウェディングを受注・施行し、現場からの実践的 な体験を通じ、専門知識や技術を学びとるプロジェクトを実施しております。 【リゾート&スポーツ校】 全国に多数のスポーツクラブを運営する会社と提携し、本学園の教職員と提携 企業様の職員により『社会人基礎力』醸成を目的とした教育プログラムの開発と 教育システムの融合のため、共同プロジェクトを発足しています。 具体的な取組の一つとして、福岡リゾート&スポーツ専門学校では、平成26 年度より生徒によるスポーツクラブの1日運営を導入致しました。平成27年度 においては、同姉妹の一部でもこのシステムが導入され、より実践的な体験を通 じて社会人基礎力の向上を図っております。 スポーツクラブ実習風景 スポーツクラブ実習風景 23 (2)自己評価の推進 学校法人の社会的使命を果たすために、平成26年度には専門学校全校で自己評価を実 施しております。平成27年度は学校にかかわる企業・保護者・卒業生・近隣住人で構成 される学校関係者評価を実施し、その結果報告書をホームページ上で公表しております。 本学園の教育理念である『技能と心の調和』、ミッションである『人を生かし困難を希望 に変える』を具体化するため、自己評価・学校関係者評価結果を踏まえて、平成28年度 より稼働する教育開発部と連携し、教育プログラムの更なる充実と教育の質的向上を図っ てまいります。 (3)児童福祉事業の積極的な推進 平成20年4月、本学初の児童福祉事業として、 東京都認証保育所『ぽけっとランドおかちまち園』 を開園いたしました。以後、平成24年4月には千 葉県我孫子市において、認可保育園『ぽけっとラン ドあびこ保育園』を開園し、平成25年7月にはス ポーツ幼児園『キッズ大陸よこはま中川園』を開園 し、平成27年3月末時点、認証保育園21園、認 可保育園9園の計、スポーツ幼児園2園、計32園の保育施設の運営を行っております。 なお、平成28年度は東京都以外で初めて宮城県仙台市に専門学校併設型の保育園を、 東京都北区赤羽には本学園初となる園庭を有する認可保育園を、更には神奈川県藤沢市に は湘南ベルマーレ様とコラボレーションしたキッズ大陸を各々設置し、計35園を運営し て参ります。 ※ 平成28年5月1日現在:認証保育所21園、認可保育所11園、スポーツ幼児園 3園、計35園となっております。 ① ぽけっとランドは、 『個を受容し、共感するなかで主体性を育む』を保育理念に掲げ、 以下の保育目標のとおり、ひとり一人の個性、発達、能力、思いを大切にする保育を 行っております。待機児童の潜在需要が顕在化し、都市部では特に3歳未満の需要が 拡大していることから、引続き認証、認可保育園を増設して参ります。 【保育目標】 ・自分の意思(思い)を伝えられる子(主体的に) ・自分で判断し、行動できる子(問題解決能力) ・他者の気持ちを感じとれる子(優しさ、思いやり) 24 ② キッズ大陸は、平成25年7月に神奈川県都筑区 に『キッズ大陸よこはま中川園』を、平成25年 10月に埼玉県さいたま市に『キッズ大陸さいた ま与野園』を、平成27年度には湘南ベルマーレ 様とコラボレーションした『キッズ大陸しょうな ん辻堂園』それぞれ開園致しました。 『ここは子ども達の可能性が無限に広がる夢大陸!子ども達を大きく大きく成長さ せたい!!』 を教育コンセプトに掲げ、スポーツプログラムを中心に様々な教育プログラムを取入 れ、『やればできる、やったらできた』という成功・達成感を子ども達と共有し、以 下の教育目標のとおり、心身ともに健康で理想的な成長と、将来の可能性を広げるス ポーツ教育コミュニティを目指しております。 【教育目標】 ・みずから考えて行動できる子ども ・素直な心と思いやりのある子ども ・チャレンジ精神を持ち、最後までがんばる子ども ・明るく元気で、丈夫な身体を持つこども (4)文部科学省委託事業への取組み ~ 成長分野等における中核的専門人材養成の戦略的推進事業 ~ 平成26年8月、文部科学省からの委託を受けて、本学園が設置する大学、短期大 学、各専門学校、保育園および他法人の教職員が中心となり、潜在保育士の就職・再 就職支援研修プログラム開発に向けて、 ① 研修プログラム開発・検証 ② 保育士コミュニティの構築 ③ 保育事業者ネットワーク構築 の3つの分科会が設置されました。各分科会では、保育分野における有資格者の学び 直し教育プログラムの開発・検証と再就職支援をテーマとして、 「開発」「実施」「検 証」が行われ、その成果を平成27年3月に文部科学省に報告書を提出しております。 平成27年度には、同事業で運営するサイトに約3,500名の保育士の方々に登 録を頂き、潜在保育士の顕在化を図っております。今後、当該事業については、同保 育士の顕在化に向けて、当該プログラムの運転を経て、60名の就業想定数の実現を 目指して参ります。 25 Ⅲ.財務の概要 1.2015年度決算 (1)概要 現在の日本は、アベノミクスによる雇用の拡大・所得の増加から一転し、円高、株安、 マイナス金利の導入など、急速に社会経済構造が変化しております。教育機関においては、 少子高齢化の加速と新たな時代的養成に応じた教育研究機会を一層拡大し、教育研究環境の 整備と、時代に柔軟に対応できる経営体制・基盤の構築が求められております。 このよう状況下において、2015年度は、千葉県に千葉こども専門学校を設置、愛知 県には名古屋スイーツアンドカフェ専門学校、名古屋辻学園調理専門学校の2校を設置、兵 庫県には神戸元町医療秘書専門学校、神戸元町こども専門学校の2校を設置いたしました。 東京都においては認可保育園1園、宮城県に認可保育園1園、神奈川県にスポーツ幼児園1 園を設置し、修学機会の積極的な提供を図りました。 教育環境としては、新校舎に伴う土地関連支出4,161百万円、建物建築関連支出4, 324百万円、設備・備品関連支出686百万円、校舎等の修繕支出118百万円、計9, 289百万円の整備を行いました。 財務面では、生徒数の増加に伴い学生生徒納付金収入等が大きく増収し、教育活動の収 入が増加したため、一般企業の経常利益および純利益にあたる教育活動収支差額、基本金組 入前当年度収支差額は各々5,998百万円、6,355百万円と大幅増益となりました。 なお、教育環境の整備を積極的に行った結果、第1号基本金は6,711百万円を組入 れております。 今後とも、財務の健全性を確保しつつ、教育環境の改善への資産配分を行い、魅力ある 教育の提供と質的向上を図ってまいります。 (2)資金収支計算書 資金収支計算書は、当該年度の教育活動およびそれに付随する諸活動に対応する全ての収 入に関して、その内容を明らかにし、支払資金の収支の顛末を明らかにするための計算書類で す。 当該計算書には、事業活動収支計算書にはない設備投資額や他からの収入などの一切が記 録・明記されております。主の要点は以下の通りとなります。 <内容の要点> ① 収入の部 当年度の収入合計は、49,244百万円となり、前年度繰越支払資金29,05 9百万円を加えた収入の部合計は78,303百万円となりました。 【学生生徒納付金収入】 学生生徒納付金収入は、入学者数の増加から、在籍生徒数が27,530名(前 26 年度比3,251名増加)となり、24,060百万円(前年度比2,320百万 円増加)となりました。 【寄付金収入】 寄付金収入は123百万円となりました。昨年度は小田原短期大学との法人合併 があったため前年度比1,900百万円の減少となっております。なお、受配者指 定寄附金として50万円の収入を計上しております。 【補助金収入】 補助金収入は1,873百万円となりました。これには保育園開設にかかる施設 運営補助金および施設建設関連の補助金が含まれております。 今年度の補助金内訳は、大学65百万円、短期大学61百万円、専門学校249 百万円、高校97百万円、保育園1,462百万円となっております。なお、保育 園設置に関連する補助金は、332百万円となりました。 【資産売却収入】 主に、短期有価証券運用によるものです。 【付随事業・収益事業収入】 付随事業・収益事業収入の合計は2,733百万円となりました。うち附帯事業 収入116百万円、講習関連収入395百万円、受託事業収入101百万円、収益 事業からの寄附金収入30百万円、が含まれております。 【借入金収入】 当該借入金のうち、短期借入金収入は、認可保育園設置にかかる設備投資資金と して調達致しました。長期借入金については専門学校の設置にかかる設備投資とし て調達致しました。 【前受金収入】 前受金収入は、平成28年度の入学金、授業料、施設設備費等の収入を計上して おります。平成28年度入学者を含む在籍生徒数の増加から、前受金収入は17, 879百万円(前年度比2,111百万円増加)となりました。 【資金収入調整勘定】 当該科目の内訳は、期末未収入金706百万円、前期末前受金15,768百万 円万円となっております。 27 【前年度繰越支払資金】 当該科目は、全て現預金となっております。 ② 支出の部 当年度支出の合計は、48,241百万円となり、翌年度繰越支払資金30,06 2百万円を加えた支出の部合計は78,303百万円となりました。 【人件費支出】 人件費は10,063百万円となり、うち教員人件費は7,570万円、職員人件費 は2,240万円となっております。 【教育研究経費支出】 教育研究経費は、生徒数の増加等から6,038万円となりました。うち奨学費とし て583百万円、施設設備の修繕費として96百万円を計上しております。 【管理経費支出】 管理経費は、5,616百万円となりました。うち教職員の研修に係る費用として1 46百万円、過年度修正支出50百万円が含まれております。 【施設関係支出・設備関係支出】 施設関連支出は8,485百万円となりました。主な内訳は土地支出4,161百万 円、建物支出234百万円、建設仮勘定支出4,083百万円となっております。 設備関係支出は、686百万円となりました。主な内訳は教育研究用機器備品支出6 31百万円、管理用機器備品支出37百万円、図書支出12百万円となっております。 【資産運用支出】 主に短期有価証券の運用にかかる支出となります。内訳は収益事業元入金支出として 20百万円、保険金積立金支出として65百万円の支出がありました。 【資金収支調整勘定】 当該科目の内訳は、前期末前払金152百万円、期末未払金1,850百万円となっ ております。なお、期末未払金には、当年度2月、3月に発生した教材等の費用が含ま れております。 【次年度繰越支払資金】 当該科目は、全て現預金となっております。 28 【資金収支計算書】 (単位:百万円) 収入の部 科目 支出の部 差額 決算 予算 科目 予算 決算 差額 10,347 10,063 284 △ 88 教育研究経費支出 6,129 6,038 91 0 管理経費支出 5,245 5,616 △ 371 △ 114 借入金等利息支出 14 13 1 18 借入金等返済支出 676 676 0 △ 22 施設関係支出 9,237 8,485 752 65 △ 6 設備関係支出 352 686 △ 334 333 427 △ 94 資産運用支出 6,728 6,706 22 2,790 2,790 0 その他の支出 9,592 11,960 △ 2,368 14,534 17,879 △ 3,345 0 7,615 9,240 △ 1,625 0 △ 16,118 △ 16,473 前年度繰越支払資金 29,059 29,059 収入の部合計 73,583 78,303 学生生徒納付金収入 24,259 24,060 手数料収入 240 328 寄付金収入 123 123 補助金収入 1,759 1,873 資産売却収入 6,218 6,200 付随事業・収益事業収入 2,711 2,733 受取利息・配当金収入 59 雑収入 借入金等収入 前受金収入 その他の収入 資金収入調整勘定 199 人件費支出 355 資金収入調整勘定 △ 1,672 △ 2,002 330 26,934 30,062 △ 3,128 73,583 78,303 △ 4,720 0 次年度繰越支払資金 △ 4,720 収入の部合計 ※上記各表の金額は、百万円未満を四捨五入しているため、合計の数値が一致しない場合があります。 (3)事業活動収支計算書 事業活動収支計算書は、当該会計年度の3つの活動(教育活動、教育以外の経常的な活動、 それ以外の活動)に対応する事業活動収入および事業活動支出の内容を明らかにするとともに、 基本金に組み入れる額を控除した会計年度の諸活動に対応する全ての事業活動収入と事業活 動支出の均衡状態を示すものです。 <内容の要点> ① 教育活動収支 教育活動収支は、当該会計年度の経常的な事業活動収支のうち、経常的な財務活動および 収益事業に係る活動を控除した活動の収支をあらわしたものです。 今年度の教育活動収入合計は、29,213万円となり、前年度より1,097百万円の 増加となりました。主な増収要因は、学生生徒納付金収入が2,320百万円増加、寄付金 収入が1,900百万円の減少によるものです。 教育活動支出の合計は、23,181百万円となり、前年度より2,109百万円の増加 となりました。主な増加要因は人件費が1,128百万円の増加、教育研究経費が316百 万円の増加、管理経費が649百万円の増加となっております。 なお、教育活動収入から教育活動支出を控除した教育活動収支差額は6,032百万円と なりました。 29 ② 教育活動外収支 教育活動外収支は、教育活動以外の経常的な財務活動および収益事業に係る事業活動収入 および事業活動支出をあらましたものです。 今年度は市場の急速な悪化から受取利息・配当金収入が鈍化し、教育活動外収入は前年度 より52百万円減少し95百万円となりました。教育活動外支出は、為替が円高に振れた影 響から、6百万円の為替換算差額を計上し、教育活動外支出の合計は19百万円となりまし た。 なお、教育活動外収入から教育活動外支出を控除した教育活動外収支差額は76百万円と なりました。 ③ 経常収支差額 経常収支差額は一般企業における経常利益にあたり、学校法人が教育活動を行うにあたり 経常的に発生する収入と支出の均衡、事業実態、継続性をあらわすものです。 今年度の経常収支差額は6,108百万円となり、前年度より1,067百万円減少しま したが、これは前年度に小田原短期大学との法人合併にいる寄付金収入を計上したためのも のです。 ④ 特別収支の部 特別収支は、経常的な事業活動以外に特殊な要因によって発生した事業活動の収支をあら わしたものです。 今年度の特別収入合計は前年度に小田原短期大学との法人合併により現物寄付金収入を計 上していたことなどから660百万円減少し362百万円となりました。特別支出合計額は 過年度修正差額を50百万円計上したため、前年度から69百万円増加し81百万円となり ました。 なお、特別収入合計から特別支出合計を控除した特別収支差額は281百万円となりまし た。 ⑤ 基本金組入前当年度収支差額と基本金 学校法人は、教育研究活動を永続的に行う上で必要な資産の更新・拡充のための資金を基 本的に自前で調達する必要があるため、これを維持するための財務的な仕組みとして基本金 制度があります。 基本金組入前当年度収支差額は一般企業の当年度純利益にあたります。ここから毎年度に 発生した教育研究維持に必要な資金・基本金を差引き、長期的な収支バランスをみています。 今年度の基本金組入前収支差額は6,389百万円となり、前年度より、1,796百万 円減少いたしましたが、小田原短期大学との法人合併による寄付金収入を控除した同収支差 額は前年度より934百万円の増加となりました。ここから6,930百万円の基本金を組 入れした結果、当年度収支差額は541百万円の支出超過となりました。 30 (単位:百万円) 科目等 学生生徒等納付金 教 育 活 動 収 支 事 業 活 動 収 入 の 部 事 業 活 動 支 出 の 部 手数料 寄付金 平成27年度予算 平成27年度決算 増減 24,259 24,060 199 240 328 △ 88 123 123 0 経常費等補助金 1,489 1,541 △ 52 付随事業収入 2,681 2,703 △ 22 315 459 △ 144 教育活動収入計 29,107 29,213 △ 106 人件費 10,347 10,037 310 教育研究経費 7,462 7,458 4 管理経費 5,263 5,593 △ 330 雑収入 徴収不能額等 教育活動支出計 教育活動収支差額 243 93 150 23,315 23,181 134 5,792 6,032 △ 240 ※百万円未満は四捨五入 (単位:百万円) 科目等 平成27年度予算 収 事 受取利息・配当金 教 育 活 動 外 収 支 入業 の 活 その他の教育活動外収入 部 動 教育活動外収入計 支 出 の 部 事 借入金等利息 業 活 その他の教育活動外支出 動 教育活動外支出計 教育活動外収支差額 経常収支差額 ※1 事 資産売却差額 業 活 その他の特別収入 動 特別収入計 支 出 の 部 事 資産処分差額 業 活 その他の特別支出 動 特別支出計 増減 59 65 △6 30 30 0 89 95 △6 14 13 1 0 6 △6 14 19 △5 75 76 △1 5,868 6,108 △ 240 3 3 0 296 359 △ 63 299 362 △ 63 20 31 △ 11 60 50 10 80 81 △1 219 281 △ 62 6,087 6,389 △ 302 基本金組入額合計 △ 7,331 △ 6,930 △ 401 当年度収支差額 △ 1,245 △ 541 △ 704 △ 309 △ 309 0 0 67 △ 67 △ 1,554 △ 783 △ 771 事業活動収入計 29,495 29,670 △ 175 事業活動支出計 23,408 23,281 127 特 別 収 支 収 入 の 部 平成27年度決算 特別収支差額 基本金組入前 当年度収支差額 ※2 前年度繰越収支差額 基本金取崩額 翌年度繰越収支差額 0 ※1 経常収支差額 教育活動収支差額と教育活動外収支差額の合計額を表し、学校法人の経常的な事業活動 を表す重要な指標 ※2 基本金組入前収支差額 事業活動収入計から事業活動支出計を差引いた数値を表し、学校法人全体の事業活動を 表す重要な指標 ※3 ※百万円未満は四捨五入 31 教育活動収入 教育活動支出 29,213百万円 寄付金収 入 手数料収 1% 入 1% 学生生徒 納付金収 入 82% 徴収不能 額等 1% 経常補助 金収入 5% 管理経費 支出 24% 付随事業・ 収益事業 収入 9% 教育研究 経費支出 32% 雑収入 2% 主 23,181百万円 要 計 数 推 人件費支 出 43% 移 百万円 35,000 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 5,000 0 △ 5,000 △ 10,000 △ 15,000 H23年度 H24年度 H25年度 H26年度 H27年度 教育活動収入 18,234 20,432 22,613 28,116 29,213 教育活動支出 14,712 18,119 18,157 21,072 23,181 教育活動収支差額 3,522 2,313 4,456 7,044 6,032 △ 3,540 △ 5,802 △ 5,608 △ 8,989 △ 6,930 基本金組入額 (4)貸借対照表 貸借対照表は、年度末時点における資産、負債、正味資産(基本金、消費収支差額)の内容、 あり高を示し、学校法人の財務状況を明らかにするものです。 ① 資産の部 資産の部合計は、117,073百万円となり、前年度より9,655万円の増加となり ました。主な増加要因として、有形固定資産は積極的に教育施設の投資を行った結果7,7 26百万円増加しました。その他の固定資産は、収益事業元入金20百万円、収益事業貸付 金171百万円、保険積立金65百万円の増加などから228百万円増加しました。流動資 産はマイナス金利の導入により金融機関から資金調達を行った結果、現預金が1,003百 万円増加し、全体では1701百万円の増加となりました。 ② 負債の部 負債の部合計は、27,822百万円万円となり、前年度より3,266百万円増加とな りました。主な内訳として、固定負債は金融機関からの借入金により資金調達を行ったため、 32 1,774百万円増加しました。流動資産は、金融機関からの借入と生徒数の増加に伴なう 前受金収入の増加から1,492百万円の増加となりました。 ③ 純資産の部 純資産の部は基本金と繰越収支差額で構成されています。基本金は設備投資の増加から第 1号基本金が6,644百万円増加しました。第4号基本金は219百万円の増加となり、 基本金合計は6,863百万円増加の90,033百万円となりました。繰越収支差額は7 83百万円の支出超過となり、結果、純資産の部は89,250百万円となりました。 【貸借対照表】 ■資産の部 科目 固定資産 (単位:百万円) ■負債の部 H26年度 H27年度 科目 増減 75,360 83,314 7,954 有形固定資産 72,272 79,998 7,726 長期借入金 土地 34,372 38,525 4,153 退職給与引当金 建物 34,936 37,415 2,479 2,964 4,058 1,094 55 55 0 3,033 3,260 227 311 376 65 2,722 2,884 162 32,058 33,759 1,701 29,059 30,062 1,003 2,999 3,697 698 107,418 117,073 9,655 備品ほか 特定資産 その他の固定資産 保険積立金 その他 流動資産 現金預金 その他の流動資産 資産の部合計 固定負債 (単位:百万円) H26年度 H27年度 増減 3,296 5,070 1,774 2,950 4,750 1,800 346 320 △ 26 21,260 22,752 1,492 671 990 319 未払金 2,140 1,857 △ 283 前受金 15,768 17,879 2,111 2,681 2,026 △ 655 24,556 27,822 3,266 流動負債 短期借入金 その他の流動負債 負債の部合計 ■純資産の部 科目 第1号基本金 (単位:百円) H26年度 H27年度 増減 81,747 88,390 6,643 第4基本金 1,424 1,643 219 基本金合計 83,171 90,033 6,862 翌年度繰越収支差額 △ 309 △ 783 △ 474 繰越収支差額合計 △ 309 △ 783 △ 474 純資産の部合計 82,862 89,250 6,388 107,418 117,073 9,655 負債及び純資産の部 合計 ※百万円未満は四捨五入 33 (5)財産目録(要約) 財産目録【総括】 (平成28年3月31日現在) Ⅰ.資産総額 内 1.基本財産 2.運用財産 [ 収益事業用財産 117,072,660,526 80,166,548,885 36,906,111,641 2,519,284,168 円 円 円 円 ] Ⅱ.負債総額 [ 収益事業用財産 27,822,170,279 1,991,618,223 円 円 ] Ⅲ.正味材残 89,250,490,247 円 38,524,594,138 37,415,334,864 431,186,060 1,248,998,160 117,180,921 535,480,333 6,585,160 1,718,922,880 168,266,369 円 円 円 円 円 円 円 円 円 30,062,309,757 55,000,000 128,142,524 424,828,315 231,000,000 1,958,219,630 493,555,529 755,518,410 159,621,697 681,319 112,574,192 277,980,924 375,679,344 1,871,000,000 円 円 円 円 円 円 円 円 円 円 円 円 円 円 Ⅰ.基本財産 1,635,483,164 円 Ⅱ.運用財産 883,801,004 円 1.基本財産 (1)土地 (2)建物 (3)構築物 (4)教育研究用機器備品 (5)管理用機器備品 (6)図書 (7)車輌 (8)建設仮勘定 (9)その他の固定資産 2.運用財産 (1)現金、預金 (2)特定資産 (3)その他の固定資産 (4)敷金・保証金 (5)収益事業元入金 (6)有価証券 (7)貯蔵品 (8)未収入金 (9)前払金 (10)預け金 (11)貸付金 (12)仮払金 (13)保険積立金 (14)収益事業貸付金 72,139.98㎡ 175,982.88㎡ 72,217点 729点 201,670冊 9台 2,778,818点 24件 163件 3.収益事業用財産 34 (6)収益事業会計決算 本学の収益事業は、遊休不動産の有効活用からの収益金(不動産賃貸業)と、小田原市委 託事業(小田原マロニエ事業) 、日本語学校、東京都認証保育所(ぽけっとランド)およびス ポーツ幼児園(キッズ大陸)の児童福祉事業からなり、収益金はこども校などの設置校の教 育研究活動に役立てられます。 ① 貸借対照表 資産の部合計は、2,519万円となり、内訳は当該事業で運営する施設等の固定資産1, 635万円、保証金等の投資その他の資産207万円、および現預金537百万円を含む流 動資産677百万円となっております。 負債の部合計は、1,992万円となり、内訳は前受金61百万円および未払金57百万 円を含む流動負債121百万円、および固定負債(法人からの長期借入金)1,871百万 円となっております。 純資産の部合計は528万円となり、自己資本比率は20.9%、固定長期適合率は76. 8%を維持しています。 ② 損益計算書 売上高は、運営する認証保育園に対する運営費補助金の増加とキッズ大陸与野園が稼働率 向上などから、1,973百万円(前期比366百万円の増加)となりました。利益につい ては、売上総利益185百万円、営業利益76百万円、経常利益98百万円、当期利益67 百万円といずれの段階でも黒字転換を図っております。 貸借対照表(要約) (単位:百万円) 科 目 流 動 資 本年度 科 目 本年度 産 677 流 動 負 債 121 有 形 固 定 資 産 1,617 固 定 負 債 1,871 金 231 無 形 固 定 資 産 18 元 投資そ の他の 資産 207 当 資産合計 2,519 入 期 純 損 益 67 繰 越 利 益 剰 余 金 230 負債・純資産合計 2,519 ※百万円未満は四捨五入 損益計算書(要約) 売 売 売 販 営 営 経 特 当 (単位:百万円) 科 目 決 算 上 高 1,973 上 原 価 1,788 上 総 利 益 185 売 管 理 費 109 業 利 益 76 業 外 収 益 22 常 利 益 98 別 損 益 ▲ 32 期 利 益 67 ※百万円未満は四捨五入 35 (7) 監査報告書 36 2.経年比較表 (1)資金収支計算書5ケ年比較 (単位:百万円) 収入の部 科目 学生生徒等納付金収入 手数料収入 寄付金収入 補助金収入 受取利息・配当金収入 資産売却収入 付随事業収・収益事業収入 雑収入 借入金等収入 前受金収入 その他の収入 資金収入調整勘定 前年度繰越支払資金 収入の部合計 平成23年度 15,265 174 9 369 198 533 2,033 457 2,000 11,455 6,789 △ 11,247 19,104 47,139 平成24年度 16,707 195 124 750 172 1,109 2,482 245 2,500 12,579 6,321 △ 11,782 20,649 52,050 平成25年度 18,840 213 53 1,167 114 4,011 2,517 294 449 14,392 8,919 △ 13,350 23,913 61,532 平成26年度 21,740 236 2,023 1,483 119 3,367 2,553 316 221 15,768 9,936 △ 15,167 24,570 67,163 平成27年度 24,060 328 123 1,873 65 6,200 2,733 427 2,790 17,879 9,240 △ 16,473 29,059 78,303 ※平成27年度より、新会計基準に基づき記載しております。 ※百万円未満は四捨五入 (単位:百万円) 支出の部 科目 人件費支出 教育研究経費支出 管理経費支出 借入金等利息支出 借入金等返済支出 施設関係支出 設備関係支出 資産運用支出 その他の支出 資金支出調整勘定 翌年度繰越支払資金 支出の部合計 平成23年度 5,554 4,539 3,704 5 6 6,512 367 1,063 6,763 △ 2,023 20,649 47,139 平成24年度 7,549 4,696 4,956 13 206 5,350 338 664 7,145 △ 2,780 23,913 52,050 平成25年度 7,522 5,573 4,656 18 451 6,768 311 3,167 11,126 △ 2,630 24,570 61,532 平成26年度 8,912 5,329 4,843 16 905 6,182 445 1,958 11,821 △ 2,305 29,059 67,163 平成27年度 10,063 6,038 5,616 13 676 8,485 686 6,706 11,960 △ 2,002 30,062 78,303 ※百万円未満は四捨五入 千 円 主 要 計 数 推 移 平成23年度 12,000 10,000 平成24年度 8,000 6,000 平成25年度 4,000 2,000 平成26年度 0 平成27年度 37 (2)事業活動収支5ケ年比較 (単位:百万円) 科目 教 育 活 動 収 支 事 業 活 動 収 入 の 部 学生生徒等納付金 事 業 活 動 支 出 H23年度 H24年度 H25年度 H26年度 H27年度 15,265 16,707 18,840 21,740 24,060 手数料 174 195 213 236 328 寄附金 9 124 53 2,023 123 319 701 714 1,247 1,541 2,000 2,449 2,463 2,513 2,703 467 256 330 357 459 18,234 20,432 22,613 28,116 29,213 人件費 5,554 7,018 7,496 8,909 10,037 教育研究経費 5,352 5,687 5,910 7,142 7,458 管理経費 3,774 5,325 4,646 4,944 5,593 経常費等補助金収入 付随事業収入 雑収入 教育活動収入計 徴収不能額等 32 89 105 77 93 14,712 18,119 18,157 21,072 23,181 3,522 2,313 4,456 7,044 6,032 受取利息・配当金 188 161 103 107 65 その他の教育活動外収入 33 33 54 40 30 教育活動外収入計 221 194 157 147 95 借入金等利息 5 13 18 16 13 その他の教育活動外収入 0 0 0 0 6 教育活動移出計 教育活動収支差額 事 業 教 育 活 動 外 収 支 活 動 収 入 の 部 事 業 活 動 支 出 の 教育活動外支出計 5 13 18 16 19 教育活動外収支差額 216 181 139 131 76 3,738 2,494 4,595 7,175 6,108 0 0 5 1 3 その他の特別収入 51 51 457 1,021 359 特別収入計 51 51 462 1,022 362 285 24 98 12 31 0 0 0 0 50 部 経常収支差額 事 業 活 資産売却差額 動 収 特 別 収 支 入 の 部 事 業 活 資産処分差額 動 支 出 の 部 その他の特別支出 特別支出計 特別収支差額 基本金組入前当年度収支差額 基本金組入額 当年度収支差額 前年度繰越収支差額 基本金取崩額 翌年度繰越収支差額 285 24 98 12 81 △ 234 27 364 1,010 281 3,504 2,520 4,959 8,185 6,389 △ 3,970 △ 5,859 △ 5,652 △ 8,999 △ 6,930 △ 467 △ 3,338 △ 693 △ 814 △ 541 4,462 4,425 1,143 495 △ 309 430 57 44 10 67 4,425 1,143 495 △ 309 △ 783 18,506 20,677 23,232 29,285 29,670 18,156 18,273 21,100 23,281 (参考) 事業活動収入合計 事業活動支出合計 15,002 ※H23~H26は新会計基準に基づき記載しております。 ※百万円未満は四捨五入 38 教育活動収入の経年推移 百万円 35,000 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 330 2,463 714 53 213 256 2,449 701 124 195 467 2,000 319 9 174 15,265 16,707 H23年度 H24年度 24,060 21,740 18,840 459 2,703 1,541 123 328 357 2,513 1,247 2,023 236 学生生徒納付金 手数料 寄付金 経常費等補助金 収入 付随事業収入 雑収入 5,000 0 H25年度 H26年度 H27年度 教育活動支出の経年推移 百万円 25,000 93 77 5,593 20,000 15,000 32 89 105 5,325 4,646 7,458 3,774 7,142 5,910 5,687 5,352 5,000 5,554 教育研究経費 4,944 10,000 7,018 7,496 H24年度 H25年度 8,909 10,037 H26年度 H27年度 0 H23年度 39 人件費 管理経費 徴収不能額等 固定資産 56,789 61,192 68,844 75,360 83,314 有形固定資産 54,858 60,024 65,785 72,272 79,998 55 55 55 特定資産 その他の固定資産 1,931 1,168 3,004 3,031 3,260 流動資産 27,498 30,079 29,691 32,058 33,759 資産合計 84,287 91,271 98,534 107,418 117,073 固定負債 2,410 4,039 3,563 3,296 5,070 流動負債 14,679 17,515 20,295 21,260 22,752 負債合計 17,089 21,554 23,858 24,556 27,822 基本金 62,772 68,574 74,182 83,171 90,033 4,425 1,143 495 △ 310 △ 783 84,287 91,271 98,534 107,418 117,073 繰越収支差額 負債、基本金、消費収支 差額合計 ※新会計基準に基づき記載しております。 2015年度 貸借対照表主要科目推移 百万円 140,000 流動資産 28.8% 流動負債 19.4% 固定 資産 120,000 流動 資産 固定負債 4.4% 100,000 固定 負債 80,000 自己資金 固定資産 71.2% 76.2% ※百万円未満は四捨五入 60,000 流動 負債 40,000 基本 金 20,000 資産 合計 線形 (資産 合計) 0 40 3.主な財務比率 (1)事業活動収支計算書関係比率(過去5年) 比率 算式(×100) 人件費 人 件 費 比 率 経常収入 人件費 人 件 費 依 存 率 学生生徒納付金 教育研究費 教育研究費比率 経常収入 管理経費 管 理 経 費 比 率 経常収入 事 業 活 動 収 支 差 額 比 率 基本金組入前 当年度収支差額 学生生徒納付金 経常収入 寄付金 付 金 比 率 事業活動収入 補助金 経常補助金比率 経常収入 基本金組入額 基 本 金 組 入 率 事業活動収入 減価償却費 減 価 償 却 比 率 経常支出 経常収支差額 経常収支差額比率 経常収入 教 育 活 動 収 支 差 額 比 率 H24 H25 H26 H27 30.1% 34.0% 32.9% 31.5% 34.2% 36.4% 42.0% 39.8% 41.0% 41.7% 29.0% 27.6% 26.0% 25.3% 25.4% 20.4% 25.8% 20.4% 17.5% 19.1% 18.9% 12.2% 21.3% 27.9% 21.5% 82.7% 81.0% 82.7% 76.9% 82.1% 0.0% 0.6% 0.2% 9.6% 0.4% 1.7% 3.4% 3.1% 4.4% 5.3% 21.5% 28.3% 24.3% 30.7% 23.4% 6.0% 5.2% 6.2% 6.1% 6.2% 20.3% 12.1% 20.2% 25.4% 20.8% 19.3% 11.3% 19.7% 25.1% 20.5% 事業活動収入 学生生徒納付金比率 寄 H23 教育活動収支差額 教育活動収入 ※H23~H26は新会計基準に基づいて算出しております。 41 (2)貸借対照表関係比率(過去5年) 比率 算式(×100) 固定資産 固定資産構成比率 総資産 流動資産 流動資産構成比率 総資産 固定負債 固定負債構成比率 総負債+純資産 流動負債 流動負債構成比率 総負債+純資産 純資産 純資産構成比率 総負債+純資産 固定資産 固 定 比 率 純資産 固定資産 固定長期適合率 純資産+固定負債 流動資産 流 動 比 率 流動負債 総負債 総 負 債 比 率 総資産 総負債 負 債 比 率 純資産 現金預金 前 受 金 保 有 率 前受金 基本金 基 本 金 比 率 基本金要組入額 減価償却累計額 減 価 償 却 比 率 経常支出 運用資産 積 立 率 要積立額 H23 H24 H25 H26 H27 67.4% 67.0% 69.9% 70.2% 71.2% 32.6% 33.0% 30.1% 29.8% 28.8% 2.9% 4.4% 3.6% 3.1% 4.3% 17.4% 19.2% 20.6% 19.8% 19.4% 79.7% 76.4% 75.8% 77.1% 76.2% 84.5% 87.8% 92.2% 90.9% 93.4% 81.6% 83.0% 88.0% 87.5% 88.4% 187.3% 171.7% 146.3% 150.8% 148.3% 20.3% 23.6% 24.2% 22.9% 23.8% 25.4% 30.9% 31.9% 29.6% 31.2% 180.3% 188.8% 170.7% 184.3% 168.1% 97.7% 98.3% 96.6% 98.6% 98.0% 22.2% 21.7% 22.7% 22.3% 30.0% 272.1% 322.4% 288.0% 282.4% 265.4% ※H23~H26については、新会計基準に基づいて算出しております。 42