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「にし阿波集落再生・活性化プロジェクト」報告書

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「にし阿波集落再生・活性化プロジェクト」報告書
平成25年度地域の未来図作成支援事業
「 に し 阿波 集 落 再 生・ 活 性 化プ ロ ジ ェ クト 」 報 告書
徳島県西部総合県民局にし阿波協働センター
徳島県立総合大学校とくしま政策研究センター
はじ め に
本プロジェクトは,平成 24・25 年度の 2 カ年に渡り,徳島県
西部総合県民局に設置する「にし阿波協働センター」により,「徳
島 県立 総 合大 学校 とく しま 政策 研究 セン ター 」 ととも に ,人 口減
少 によ る 過疎 ・高 齢化 が進 行す る「 にし 阿波 ( 徳島県 西 部圏 域:
美 馬 市 , 三 好 市 , つ る ぎ 町 , 東 み よ し 町 )」 の 集 落 再 生 ・ 活 性 化
について,研究・検討を行ったものである。
一 部, 平 成 24 年 度の 報 告 書と 重 複 する 部 分 もあ る が, 本 報告
書のみで 2 年間のプロジェクトの研究・検討内容が分かるように
報告書を作成することとした。
Ⅰ
背 景 及び 目的
1
背景
徳島県では,平成 22 年時点において,全 1,708 集落のうち 606 集落が「65 歳以上の高齢者
が住民の半数以上を占める」いわゆる「限界集落」となっており,限界集落の占める割合は,35.5
%と全国平均の 15.5 %や四国圏の 24.3 %と比べて非常に高い割合になっている。平成 18 年
に実施された前回調査では 25.6 %であり,4 年間で 9.9 ポイント増加している。にし阿波にお
いても,限界集落の占める割合は 33.3 %と高く,限界集落数においては,徳島県全体の 59.9
%(363 集落/ 606 集落)と実に半数以上がにし阿波に集中している。
過疎地域等における限界集落の状況
平成22年
区分
集落数
限界集落数 限界集落率
集落数
(単位:集落)
平成18年
限界集落数 限界集落率
美
馬
市
361
101
28.0%
356
85
23.9%
三
好
市
445
156
35.1%
450
143
31.8%
つ る ぎ 町
東みよし町
186
91
48.9%
186
80
43.0%
99
15
15.2%
100
14
14.0%
西部圏域計
1,091
363
33.3%
1,092
322
29.5%
徳
島
県
1,708
606
35.5%
1,693
433
25.6%
四
全
国
圏
国
7,216
64,954
1,750
10,091
24.3%
15.5%
6,595
62,273
1,357
7,878
20.6%
12.7%
(旧三好 町)
【過 疎地域 等にお ける集 落の状 況に関 するア ンケー ト調査 (総務省 ・国土 交通省 )よ り】
-1-
限界集落では,地域資源の管理や景観,伝統文化の継
承など様々な面で問題が顕在化してきており,地域とし
ての自立や維持が困難になることが危惧されている。特
に,にし阿波においては,地域の担い手や後継者不足等
により,お祭りの開催や道路の草刈り,伝統芸能の継承
といった集落活動の実施が困難な状況になりつつあり,
集落の維持が困難になることが強く懸念されている。
こ う し た 状 況 の な か , 徳 島 県 で は , 平 成 23 年 度 に ,
集落の抱える課題や保有する資源,集落の維持・活性化
に必要な取組等について把握するため,県東部及び西部
の過疎 9 市町村における集落アンケート調査(以下,「集
落 ア ン ケ ー ト 調 査 」 と い う 。) を 実 施 し , 集 落 再 生 に 向
け「とくしま集落再生プロジェクト」を推進している。
2
目的
人口減少による過疎・高齢化が県全体の中でも進行している西部圏域の市町と県が連携・協働
し ,平 成 23 年 度実 施 の集 落ア ン ケー ト 調査 結果 も 参考 と しな がら , にし 阿 波の 集落 再生 ・活
性化に向けた方策等について,平成 24 年度から引き続き,調査研究を行う。
にし阿波の過去 50 年間の人口推移及び今後 30 年間の人口推計(参考)
(%)
120.0
人口の推移(昭和35年を100とした場合の比率)
100.0
県 計
にし阿波計
美馬市
三好市
つるぎ町
東みよし町
80.0
60.0
40.0
20.0
0.0
昭
和
35
年
昭
和
40
年
昭
和
45
年
昭
和
50
年
昭
和
55
年
昭
和
60
年
平
成
2年
平
成
7年
平
成
12
年
平
成
17
年
平
成
22
年
に し 阿 波 で は 人 口 の 減 少 ・少 子
高 齢化 が 進行 して おり ,5 年 ごと
に 実施し てい る国勢 調査 では,昭
和 35 年から平成 22 年までの 50
年 間 で , 徳 島 県 全 体 で は 昭 和 35
年 の 92.7 % (847,274人 → 785,491
人 )の 人 口 に 対 し , に し 阿 波 で は
半減の 49.7 %(176,975人→87,969
人 )で あ り , 人 口 減 少 が 著 し い 状
況となっている。
にし阿波の市町(平成18年4月現在の市町の境域に基づく)の人口推移
美
馬
市
三
好
市
つ る ぎ 町
東みよし町
西部圏域計
徳
島
県
(単位:上段・人、下段・%)
昭和35年 昭和40年 昭和45年 昭和50年 昭和55年 昭和60年 平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年
55,930
49,688
44,798
42,590
41,642
40,689
39,159
38,202
36,632
34,565
32,484
100
88.8
80.1
76.1
74.5
72.7
70.0
68.3
65.5
61.8
58.1
71,370
63,837
55,537
50,121
47,057
45,340
42,219
40,087
37,305
34,103
29,951
100
89.4
77.8
70.2
65.9
63.5
59.2
56.2
52.3
47.8
42.0
29,275
25,984
23,310
20,310
18,857
17,341
15,794
14,614
13,100
11,722
10,490
100
88.8
79.6
69.4
64.4
59.2
54.0
49.9
44.7
40.0
35.8
20,400
18,548
16,176
15,520
15,610
15,827
15,908
15,993
16,199
15,626
15,044
100
90.9
79.3
76.1
76.5
77.6
78.0
78.4
79.4
76.6
73.7
176,975 158,057 139,821 128,541 123,166 119,197 113,080 108,896 103,236
96,016
87,969
100
89.3
79.0
72.6
69.6
67.4
63.9
61.5
58.3
54.3
49.7
847,274 815,115 791,111 805,166 825,261 834,889 831,598 832,427 824,108 809,950 785,491
100
96.2
93.4
95.0
97.4
98.5
98.1
98.2
97.3
95.6
92.7
【資料】国勢調査・総務省より
(上段:人口、下段:昭和35年を100とした場合の比率)
-2-
さらに,国立社会保障・人口問題研究所がまとめた,平成 22(2010)年の国勢調査を基にした,
2010(平成22)年から 2040 年までの 30 年間(5 年ごと)の将来人口の推計によると,徳島県全体
では 2010 年の 72.7 %(785,491人→571,016人)の推計人口に対し,にし阿波ではまたしても半減
弱の 55.9 %(87,969人→49,171人)とされており,人口減少は今後も続くものと推計されている。
(%)
120.0
将来推計人口(2010年を100とした場合の比率)
100.0
徳島県
にし阿波
美馬市
三好市
つるぎ町
東みよし町
80.0
60.0
40.0
20.0
0.0
2010年 2015年 2020年 2025年 2030年 2035年 2040年
人
にし阿波・年齢3区分人口の推計
50,000
40,000
30,000
15歳未満
15-64歳
65歳以上
20,000
10,000
0
2010年 2015年 2020年 2025年 2030年 2035年 2040年
にし阿波の市町の将来推計人口
美
馬
市
三
好
市
つ る ぎ 町
東みよし町
西部圏域計
徳
島
県
2010年
32,484
100
29,951
100
10,490
100
15,044
100
87,969
100
785,491
100
2015年
30,330
93.4
26,447
88.3
9,294
88.6
14,320
95.2
80,391
91.4
755,619
96.2
2020年
28,179
86.7
23,416
78.2
8,242
78.6
13,546
90.0
73,383
83.4
722,519
92.0
(単位:上段・人、下段・%)
2025年
26,026
80.1
20,606
68.8
7,266
69.3
12,765
84.9
66,663
75.8
686,332
87.4
(上段:人口、下段:2010年を100とした場合の比率)
-3-
2030年
23,972
73.8
18,079
60.4
6,392
60.9
11,995
79.7
60,438
68.7
648,962
82.6
2035年
22,013
67.8
15,819
52.8
5,631
53.7
11,234
74.7
54,697
62.2
610,592
77.7
2040年
20,058
61.7
13,745
45.9
4,942
47.1
10,426
69.3
49,171
55.9
571,016
72.7
【資料】国立社会保障・人口問題研究所より
Ⅱ
平成24年度の主な取組
に し 阿 波 協 働 セ ン タ ー に 「 に し 阿 波 集 落 再 生 ・ 活 性 化 プ ロ ジ ェ ク ト 」( 以 下 ,「 P T 」と い
う 。)を 設置 し ,平 成 23 年 度集 落ア ンケ ート 調 査結 果等 を参 考に ,集 落再 生・ 活性 化等 に向
けた方策について検討・研究を実施した。
1 取組事業の選定
(1)取組事業の提案
平成 24 年 7 月 3 日(火)第 1 回PT会議(参加
者 38 名 ) を 開 催 し , 集 落 ア ン ケ ー ト 調 査 結 果
から整理した地域の課題について「集落再生・活
性化のためにどのような取組・事 業をしていきた
いか」をテーマに,ブレーンストーミングを行
い , ア イ デ ア を 出 し 合 っ た ( 7p に 一 覧 添 付 )。
第 1 回 PT 会 議 フ ゙ レ ー ン ス ト ー ミ ン ク ゙
(2)取組事業の決定
平成 24 年 8 月 1 日(水)第 2 回PT会議(参加者 21 名)を開催し,前回会議のブレーン
ストーミングにより提案された内容から,平成24年度の取組事業候補を抽出し,次の 3
事業を取組事業として決定した。
①にし阿波集落再生“命の水”創出事業(H24・25)
地すべり対策事業で出る湧水等を活用し,簡易水道的なシステムを構築できるよう,
モデル地区選定,地元協議など実証モデル事業に取り組む。
②にし阿波観光まちづくり活動推進事業(H24)
観光まちづくり活動を全域で展開できるよう,市町に検討会を設けて,地域資源や人
材の発掘,先進事例調査,プログラム開発などにモデル的に取り組む。
③にし阿波集落支援・人材マッチング研究事業(H24・25)
既存制度活用も含め,支援を求める集落活動と支援できる人材のマッチングの仕組み
を研究・検討する。
2
主な取組
①にし阿波集落再生“命の水”創出事業(H24・25)
集落アンケート調査等の意見を踏まえ,地すべり対策事業で出る排水等を活用し,地
域で 共同 利用 する とい うモ デル 事業 に取 り組 めな いか を検 討す る ため, 各市 町の総 務・
建設・農林・水道等の担当者への趣旨説明及び意見交換や,水量調査等を行った。
引き続き,平成 25 年度も市町と連携,情報交換を行いながら,生活用水の共同利
用モデル構築を目標に取り組む。(詳細は 9p ~ 11 p参照)
② に し 阿 波 観 光 ま ち づ く り 活 動 推 進 事 業 ( H24)
集落アンケート調査等の「教育旅行はじめ体
験 型 観 光 を 推進 」「 交 流 人 口の 増 加」「 地 域 の 暮
らし文化や伝統の継承が必要」など地域活性化
の新たな取組を求める意見を踏まえて,日常の
暮らしも含めて地域資源を再評価し体験プログ
ラムとして来訪客に提供するワークショップ等
を開催した(「にし阿波観光まちづくり検討会」
及び各市町における検討会)。
この結果,地域資源を活かし地域住民が来
先進地視察
訪客に参加体験型プログラムを短期集中的に
( H24.10 別 府 ハ ッ ト ウ ・ オ ン ハ ゚ ク の 活 動 視 察 )
提供する「にし阿波体感プログラムイベント
-4-
にし阿波と恋する時間」において各種プログラムを実施することとなった。
平成 25 年度からは,「にし阿波~剣山・吉野川観光圏」事業として中核推進団体
「一般社団法人そらの郷」が「にし阿波と恋する時間」を開催しており,平成 24 年
度に開始した各市町での取組が継続,展開されている。
今後も地域の方々を主役として「住んでよし,訪れてよしの観光地域づくり」に官
民協働して「にし阿波~剣山・吉野川観光圏」事業として取り組んでいく予定である。
2013
あわこい 冬
2013
あわこい 秋
③にし阿波集落支援・人材マッチング研究事業(H24・25)
集落 アン ケート調 査等や PT会議 の意見を 踏まえ ,既
存制度 活用 も含め, 支援を 求める集 落活動と 支援で きる
人材の マッ チングの 仕組み を研究・ 検討する ため, 各市
町担当 者等 との意見 交換や ,他県の 事例調査 ,既存 制度
の 「と く し ま 農 山漁 村 (ふる さ と )応 援 し隊 事 業 」等 の 制
度研究,集落支援活動への参加等を行った。
引き続き,平成 25 年度も市町と連携・情報交換を行
いながら,地域の共同作業や行事が困難となってきて
いる問題等について研究・検討を行う。
(詳細は 11p ~ 17 p参照)
3
2014
あわこい 冬
応援し隊の活動風景゙
まとめ
平成 25 年 3 月 11 日(月)に,第 3 回PT会議(参加者 32 名)を開催し,平成 24 年
度の 3 事業について事業報告を行い,意見交換を行った。
そ れ ぞれ の取 組に つい て, 引き 続き 「集 落再 生・活 性化 」の 視点 を持 ち, 市町 担当 者,
局各 部 担当 者, 関係 する 民間 事業 者等 と意 見交 換・検 討を 行い ,地 域の 課題 解決 を図 って
いくことを確認した。
なお,3事業のうち,②にし阿波観光まちづくり活動推進事業については,今回の取組
を継承し,観光圏事業で引き続き実施していくこととなった。
-5-
Ⅲ
平 成2 5年 度の 取組
1 取組事業の選定
(1)取組事業の提案
平成 24 年度から引き続き,「にし阿波集落再生“命
の 水” 創出 事 業」「 にし 阿波 集 落支援 ・人材 マッ チン グ
研 究事 業 」 に取 り 組 むこ と とし て いる が ,今 年度 は 新
た に「政 策提 言」「事 業提 案」へ の反 映 につ い て, PT で
の 議 論 を参 考 と す る た め ,平 成 24 年 度 と同 様 に 第 4
回PT会議にて,ブレーンストーミングを行った。
第 4 回PT会議
第 4 回 PT 会 議 フ ゙ レ ー ン ス ト ー ミ ン ク ゙
日 時:平成 25 年 8 月 2 日(金)13:30 ~ 15:30
場 所:西部総合県民局(美馬庁舎)
参加者:38 名(市町 11 名,集落再生室 1 名,総合大学校 1 名,県民局 25 名)
テーマ:「集落再生・活性化のために,政策提言・事業提案していきたいことは?」
①新たな制度設計の方向性(国・県・市町での考え方)
②現場の視点からの制度見直し改善・新たな政策の具現化(政策提言)
③今後,地域で取り組みたい事業(新規事業提案) 等
※主な意見一覧は 8p に添付
(2)取組事業の決定
第 4 回PT会議で出た意見により,その対応策として,①政策提言の検討,② H26 事業
として 検討・参考, ③日常業務に活 かす等を整理し,第 5 回P T会議にて,平成 25 年度に
新たに取り組む事業等の検討及び県内外の取組事例等の情報共有を行った。
第 5 回PT会議
日 時:平成 25 年 9 月 26 日(木)10:00 ~ 12:00
場 所:西部総合県民局(美馬庁舎)
参加者:30 名(市町 8 名,集落再生室 1 名,総合大学校 1 名,県民局 20 名)
テーマ:プロジェクト取組事業について
<検討結果>
①政策提言の検討
「起債,交付金・補助金」について関係する担当者と勉強会を開催し,新たに検討
を行うこととした。
②新規事業として検討・参考
各提 案に 対し , それ ぞれ の担 当に て検 討中 の H26 新 規事 業等 に反 映で きる ように
検討を行うこととした。
③日常業務に活かす等
各提案に対し,日常業務の参考としていきたいとして,参加者と確認した。
-6-
第1回にし阿波集落再生・活性化プロジェクト会議
ブレーンストーミング(平成 24 年度)主な意見一覧
項
目
タイトル
飲料水確保対策 飲料水の確保
雇 用就 労 支 援対 収入の確保
策
若者の就労支援の充実
雇用の確保
働く場所の確保
鳥獣害対策
鳥獣害対策
内
H24.7.3
容
地すべり対策事業(排水ボーリング)を利用した飲料水供給システムの整備検討。
集落(地域)毎に1~2名の年報酬を保証する。
労働としては,道路・河川の維持,有害鳥獣の駆除,草刈り等。
ラフティング,スノーボード等スポーツのインストラクター等雇用充実。
Uターン就職への取組。
企業への雇用助成金の活用。
国・県拡充。
まなびーあ徳島にアニマル学部を開講。規定単位取得者は,関係機関と共に集落への
指導・支援を行う。
安価な整備についても農振補助を受けられるようにする。
特産品開発
特産
耕作放棄地を再生し山菜や薬草等手間のかからない作目の栽培を促進する。
マルシェの開催
特産品の開発,特産品を用いた商品の開発。
防災機能の充実
防災対策
里道の整備を兼ねて集落までのオリエンテーションコースを作る。( 集落の孤立時の 避
防災力の低下
2市2町,県が協力して防災力の向上(計画づくり)。
難路とするため)
ヘリポート整備。
体験型教育旅行の受入,歴史文化・自然などの体験プログラム開発。
集落の原風景。耕作放棄地対策。都市・農村交流。地域ブランド。棚田マップ。
都会からの修学旅行の行程に,集落での農業参加を組み込む。
古民家ステイ。
移住対策
空き屋バン ク。既存の公共施設の有効 活用。コミュニティービジネスの促進支援。地 域
空屋対策
資源発掘・商品化
生活支援。学費の補助。税金の控除。
移住定住希望者用の短期ステイ用施設として廃校校舎を活用。
物件を探す拠点としてもらうことで,移住希望者の費用負担を軽減する。地域で短期間
でも生活,交流してもらうことで,地元と希望者との温度差をなくす。
昔の建築基準法の基準で建てられた建物は再活用が困難→過疎地域でのお試し居住
など用途を限った上で,現在の耐震基準を緩和する仕組みが必要。
廃屋対策
空き屋の改修を行政が積極的に行い移住者・サテライトオフィス等を受け入れる。
高齢者対策
地デジTVの活用
地デジTVのリモコンボタンを利用した安否確認,アンケート,企業モニター等。
高齢者見守り
空き校舎を利用した高齢者の仮住居の確保。
実証実験
スマホを活用した高齢者の見守り,デマンドバス,買い物支援。
交通支援対策
買い物支援
スーパーが定期的に宅配する仕組みづくり。
コミュニティーバスの運行。
複合輸送サービス(客:通学,通院。貨物:農産物の出荷,買い物商品の配送。)
交通手段の確保。福祉タクシーの充実。
交通手段
交通弱者(高齢者・障害者)が買い物や通院等をする場合に利用するタクシー料金を補
助又は無料送迎。
運転免許返戻
証明書を使用した高齢者対策。
人材支援対策
地域の支え合い
集落サポートセンター(仮称)を設置し,様々なニーズに対する提供会員と依頼会員を登
録し,相互援助システムを構築。
人材育成
事業主や農業経営者などが事業の拡大・販路の拡充に取り組む意識を高めるような研
修の場を提供しての人材育成。
人材不足支援対策
集落で地域外からの応援が必要な人手不足の行事を掘り起こし,集落支援を行う人材
支援の仕組みを作る。(とくしま農山漁村応援し隊・ボランティアセンターの活用)
地域以外からのNPO等の団体の支援づくり。
集落活性
集落活性
大学生に地域(文化・観光)を発見してもらい,ツイッター等で魅力情報発信。
その他
空き地を整備して子供の遊び場を作り,集落の高齢者から昔の遊びを教えてもらう。
にぎわいづくり
過疎地域の良さを体感してもらうため,集落でのイベントを行う。(祭りの復活を応援)
街 コ ン ( バ ル ) 開 街バルの開催
店舗のみでなく露天方式も可。イベントに合わせて花火大会,酒まつり,文化祭等
発支援
集落全部カフェ(例)1,000円でカフェめぐり
子育て
子育て支援対策
子育てにかかる費用を極力安くする。
支援対策
中学生までの子供に対する医療・教育・保育は無料化して出生を促す。
次世代の確保
子育ての前段となる若年者の結婚を支援する仕組みを作る。
その他
道路の維持
維持・修繕に充てることのできる財源の確保ができる仕組みを作る。
光 ネット 回線 を電 話回線 インフラ整備を簡素化。電話会社から収入を得る。
へ解放
観光振興
体験型観光
防災対策
観光まちづくり活動
集落景観・棚田の再生
体験型観光
観光・交流
U タ ーン・I ターン者 の活
動
移住家族にメリット
廃校校舎の活用
-7-
第4回にし阿波集落再生・活性化プロジェクト会議
ブレーンストーミング(平成 25 年度)主な意見一覧
項
目
集落 対 策
集落 対 策
集落 支 援
集落 活 性 化
生活 支 援
移住 ・ 交流
産業 振 興
有害鳥獣 対策
子育 て 支 援
教育 振 興
調査 研 究
調査 研 究
タイトル
内
起債
H25.8.2
容
資 本 整 備 が あ る程 度 進 ん で い る箇 所 は 老 朽 化 によ る 修 繕 対 策 が必 要 だ が 財 源確 保 の た めに
も , 道 路 の 補 修 (橋 ・ オ ー バ ー レイ 等 ) に過 疎 債 の 充 当 を 可 能に 。
過 疎 ・ 辺 地 債 の 所 要 額 の 枠を も っ と柔 軟 に 対応 し て ほ し い 。
補助・交付金
モ デ ル 事 業 な ど は 頑 張 っ て い る 市 町 村 ・ 集 落 へ の 支 援 と な り が ち だ が , 困 っ て い る と ころ へ の 支
援 を ど の よう にお こ な って い く か が 課 題 。
モ デ ル ・新 規 事 業 で な く 根 本 的 な もの に 補助 し て ほ し い 。余 っ た ら 返 納 でき る シ ステ ム が よ い。
国 ( 県 ) で は , 集 落 対 策 の 補 助 金 等 が ソ フ ト の み の モ デ ル 事 業 が 多 い が , 地 域 は ハ ー ド とソ フ ト
合 体 型 の ニ ーズ が 多 い と 思 う。( H24年 度 補 正 : 過 疎 集 落 自 立再 生 緊 急 対 策 事 業 が好 例 )
ソ フ ト 事 業 単 年度 1 0 00 万 円 よ り 1 0 0 万 円 x1 0 年 が あ り が た い 。
人材
地 域 は お 金 で はな く 人 手 が ほ し い 。( 集落 行 事 の 継 続 )
地 域の課題は様々あるがその根本対策に取り組む ことも必要「 高齢者から子供まですべての世
代 が 地 域 に い るこ と 」 が 目 標 。 若 者( 2 0 代 , 3 0 代 ) の 移 住 , 定住 , 就 業 支 援策 の 充 実 。
地 域 リ ー ダー ( 地 元 ), コ ーデ ィ ネー タ ー ( 外 部 ) , コ ーデ ィ ネ ー タ ー ( 職 員 )そ れ ぞれ 育 成 する 。
県 ・ 市町 で 雇 用 す る職 員 の 地 域 配 置 し ,庁 舎 出 勤 でな く 地 域 が 職 場, 業 務 は 集 落 支援 。
集 落 道 な ど の維 持 管 理 , 草刈 り な ど を 集 落 だ け で 出 来 ない 所 の 対 策 。
里山保全
集 中 豪 雨 等 で集 落 が 孤 立 する こ と を 防 ぐた め の 森林 保 全 を 国 を あ げて 行 う 。
山 林 の 環 境 保 全 を 積 極的 に 推 進 する た め, 間 伐や 鳥 獣 害 対 策 等 に 思い き っ た 国 費 を あ て る 。
耕作放棄地
余 っ て い る 田畑 を 1 年間 無 料 で 貸出 。
空き地
不 在地主の増加や世 代交代により,相続により 所有者が細分化され権利関係が複雑化してくる
こ と が集 落 再 生 を 考 える 上で の 問 題 に な っ て き て い る 。
買い物支援
山 間 地 の 公 共 施 設 等に コ ン ビ ニ 誘 致 。県 営 ,市 営 の コ ンビ ニ で買 い 物 支 援 。
1人 暮 らしの 高齢 者 等に 対す る 生活 支援 。配 食サ ービ ス ,生活 物 資の 注文 取り次 ぎ,配達 ,安
否 確 認 の 総 合 的 な支 援 。 そ れ に 伴う 補 助 を 行 う 。 (地 域 産 品 の 活用 , 地 域 ネ ッ ト ワ ー ク の 強 化 )
集落再編
自 治 組 織 を 大 きく する 事 業 や 集 落 再 編 を 促す た め , 校 区 単 位や 旧 町 村 単 位 の 振 興計 画 づ く り 。
集合型施設
廃 校 な ど を 利 用し た 集 合 型 の 施 設 の 整 備 。集 合 住 宅 を つ く り ,公 共 交 通 の 運行 を 実 施 。
助成・減税
限 界 集 落 に 居 住 し てい る こ と や 3 世 代 同 居 し て い る 世 帯 へ 補助 , 負 担 軽 減 措置 ( 減税 等 ) 。
防災
人 口 減 少 , 高 齢化 に よ り 機 能 を 果た せ なく な って い る 側 溝 整 備を 防災 事 業 で 行え る 制 度 。
避 難 路 整 備 災 害 時, 家 か ら 避 難 所 まで の” 里 道” を 整 備。 常 日 頃 か ら 使 える 。
命の水
[ 水 路・ 構 造物 リ フ レ ッ シ ュ 事 業 ] む か し つく っ た もの は 作 り っ ぱ な し で修 繕 費 用 が ない 。
砂 防 堰 堤 の 水 を 細 い パ イ プで 導 水 し 貯 水タ ン ク まで 送 る 。
補助金
近 隣 自 治 会 など の 草 刈 りな ど を 手 伝 う こと で補 助 金 を 出 す。
交 流 人 口 拡 大 イ ン ターシ ッ プ制 度 都 会 の 学 生 が過 疎 地 域 の 伝 統 技 術を 住 み 込 み で 学ぶ 。
人材育成
中 高 生 対 象 に ,地 域 の 仕 事 を 知 り地 元 での 就 職 に 繋 げ るた め の 体験 学 習 ・現場 見 学 等 を 実 施 。
人材誘致
コ ン サ ル ティ ン グ 等 に 田 舎に 住 ん で い る こ と がメ リ ッ ト と な る よう な制 度 が ほ し い。
景 観 整 備 ・ PR 集 落 ご と に そ の 集 落 が 最 も ア ピ ー ル し た い 特 徴 ・ 景 観 を 提 案 し て も ら い , 優 秀 な 提 案 に , 市 ・ 町
か ら 助 成 金 を 出 し て 景 観整 備 な ど に 取り 組 み , 集 落 P R を 図 る 。
体験
企 業 の CSRに 対 応 し たメ ニュ ー づ く り
アウトドア
全 国 サ バ イ バ ル ゲー ム ,山 越 え マ ラ ソ ン, 剣 山 一 気登 り マ ラ ソ ン , 吉 野 川 一 気下 り マ ラ ソ ン な ど
助成・減税
県 外 へ 通 勤 し てい る 人 が 継 続 し て 地 元 で住 ん で もら え るよ う に 通 勤費 の 一 部 助 成 を する
タ ブ レ ッ ト 活 用 タ ブレ ッ トを 使 って 連 絡 取 り 合 う。 起 動す る と 安 否 確 認 が 行え る 。 医 療 の 情 報も 入 れ ば ・ ・
空 き 地 ・空 き 家 Iタ ー ン す る 人 に 対す る 税 の 優 遇
空 き 家 の 利 活用 に 限 定 する 税 の優 遇 制 度
使 わ な く な っ た 土 地 ・家 屋 を Iタ ーン 希 望 者 等 に 無 償 提供 す る 仕 組 み を 構 築 する 。
住 居 を 安 価 に 提 供 する 。 (空 き 家 のリ ノ ベ ーシ ョ ン )
物産
「 AIR(アーティスト in レ ジデンス)に し 阿 波 (仮 称 )」 ア ー テ ィ ス ト (シ ェ フ )が 地 元 の 食 材 を 使 い , メ ニ ュ ー
等の開発
新産業
地 域 の 魅 力 , 課題 と 企 業 の 先 端 技 術 ,ノ ウ ハ ウ の マッ チ ング に よ る 新 しい 産業 の 創 出
雇用創出
若 者 が 地 域 の 応 援 事 業 ( 買 い 物 サ ービ ス ・ 草 刈 り ・ 話 相 手 な ど ) を 行 う 場 合 に , ビ ジ ネ スと し て成
り 立 つ よ う に , 不 利 益 要素 を 勘 案 し て モデル 助 成 金 を だ す 。
子 育 て 支援
中 小 企 業 に 育 休 支援 補 助 金 を 出 すな ど し て, 子 育 て 世 代 の 定 住 を 図 る 。 ( 法 人 税 の軽 減 )
制度
地 域 の 実 情 に 応 じ て猟 期 の 延 伸 等が で き る よ うな 制 度 を つ くる 。 (地 域 協 議 会等 を 設 置 )
教育
中 学 校 ま で の 教 育 費を す べ て 無 料 に す る 他 ,特 色 あ る 教 育 を す る 。
外 国 人 留 学 生 を 対 象 と した 「 英 語 村」 の 開 校
移住・交流
学 区 外 の 児 童 を ホ ーム ステ イ の よう な か た ち で の 受 け 入 れを 行 う 。
現 状 把 握 ・ 課 全集落の人口,世帯数,高齢化,公共交通,農村地の状況,空き家など の情報をカルテ化。議
題抽出
論 の 前 提 資 料 を 作 成 する 。 (た だ しレ ッ テ ル 貼 り は 不 可 )
仕組み
人 口 半 減 社 会 でも 地 域 が 継 続 で き る 仕 組 み の 検 討 を 行 う 。
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2
テーマⅠ
にし阿波集落再生“命の水”創出事業 (H24・25)
(1)背景・課題
中山間地域に点在する集落においては,簡易水道などの共同取水施設が整備されていな
いことが多く,そういった集落においては,飲料水などの生活用水は,各個人が集落から
離れた小谷から取水している状況である。
平成 23 年度に実施した集落アンケート調査の自由意見欄にも,
○飲料水の確保が困難となっている。
○飲料水が濁って困っている。
○飲料水の水源(取水口)が 1.5km 程高地
にあり,維持管理が難しい。
○冬場には凍結により,飲料水の確保が
できない。
など,生活用水の確保の困難さについての
記載が多く見られたところである。
取水口の多くが集落から離れた小谷にあ
り,送水管(塩ビパイプ)は急峻な山林内
を通していることから,
○規模の大きな出水があるたびに破損,
ゴミ詰まり等が発生する。
○秋期に枯れ葉や小枝が頻繁に詰まる。
○冬期に送水管が凍結し,止水や管の破
裂が発生する。
○送水管が通っている土地や通路が豪雨
等により崩壊する。
などのトラブルが発生しやすい。これらの
設備の維持管理は,急峻な斜面を遠方の取
水口まで通って行わなければならない。過
疎・高齢化が進む地域では,労力を要する
とともに危険を伴うこれらの作業の継続に
困難を極めている状況であり,生活用水の
安定的な確保は,集落の維持にとって重要
な課題となっている。
(2)目的
生活用水の確保・維持が困難となってい
る地域を対象に,県・関係市町が連携し,
地域住民の理解・協力のもと,地すべり防
止施設からの排水を生活用水として住民主
体で共同して利用ができるよう支援を行うことを目的とする。
(3)具体的な実施方針
県が実施している地すべり対策事業で整備した横ボーリング孔等から排水された地下水
を,集落で整備した貯水施設に導水し,貯水施設と各戸への導水パイプと連結することに
より利用できるよう,実施可能な箇所において住民主体で整備することを目指す。
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(4)主な取組結果
今年度は,廃校となった旧小学校校舎(旧有
瀬小学校)に,地すべり防止施設からの排水を
導水することにより,地域の住民グループが特
産品加工用水として利用を開始する事例が得ら
れた。この水利用については,住民グループの
活動開始にあたり枯渇していた旧水源に代わる
ものとして,地区で整備済みであった地すべり
防止施設から引水することとし,地域住民自ら
が送水管等を整備したものである。この旧小学
校校舎は,地域の避難所としても指定されてお
り,今回の引水により,災害時の避難生活にお
いても必要となる水が確保されたこととなる。
住民グループの活動状況
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写真中右に旧有瀬小学校
(5)今後の課題等
県で施行する地すべり対策事業の実施箇所では,利用できる水の確保はそれほど難しい
問題ではないが,地すべり防止施設からの排水は,地すべり現象により減少したり,枯渇
することも想定されることから,あくまでも,既存の取水設備を補完するものとしての利
用にとどまらざるを得ない。
しかし,集落アンケートなどから,生活用水の確保が困難な集落は多く存在していると
考えられ,維持管理の容易な水源から取水できる生活用水を集落で共同利用することへの
ニーズは高い。一方,地域住民にとってまさに「命の水」であることから,地すべり防止
施設からの排水も,その施設が存在する土地所有者個人の水との意識が非常に強く,共同
利用に向けた地域全体への協力や整備意欲は低い。地すべり防止施設からの排水の共同利
用に向けては,住民の意識改革や地元調整等が非常に大きな課題である。
また,地すべり対策事業は交付金事業であり,生活用水確保のための貯水設備,送水設
備,ポンプの設置等はできないことから,それらの設備のほとんどを地元住民の個人負担
によって実施しなければならない。よって,地域全体での利用についての同意が得られた
としても,実現が不可能となることが十分予想される。
今年度,各戸の生活用水ではないものの,住民主体で地域活動への共同利用が開始され
る事例ができたことから,今後とも,将来的な住民主体の共同利用システムの構築に向け,
このような共同利用事例の積み重ねに,市町と連携しながら取り組んでいく。
3
テーマⅡ
にし阿波集落支援・人材マッチング研究事業(H24・25)
(1)背景・課題
過疎・高齢化が進むにし阿波地域においては,かつて,集落の人口が多く,老若男女の
構成バランスがとれていたときは,家族内や集落内での助け合いや,活動により,集落で
の共同作業等が維持できていた。しかしながら,高齢者単身世帯等の増加等により,地域
住民で行う共同作業や行事の維持・存続が,難しくなってきている。
集落アンケート調査の【自由意見】欄には,
○高齢化により生活道の草刈り等が困難
○お茶の刈り取りの人手不足
○神社のお祭りの存続が危機
○祭り等伝統文化の後継者不足
など ,「 過疎 化・ 高 齢化 によ り, 地域 を支 える 人が 減少 し, 地域住 民で 行う共 同作 業や行
事が困難となってきている」との意見が多く見られる。
また,平成 24 年度に実施した第 1 回PT会議でも,
○集落の活動維持のための作業の手伝い・伝承
○地域住民による支え合い体制づくり
○集落維持活動を,NPO・ボランティア等による支援がうけられるマッチング調整でき
る仕組みづくり 等
集落支援の必要性について多数の意見が出された。
さ らに ,「 と く しま 農 山 漁村 (ふる さ と )応 援 し隊 事 業 」等 に よ り, 支 援 活動 等 を 「し た
い人」と「してほしい人」とを結ぶ事業も行われているが,それらの制度周知が行き届い
ていない現状もあると思われた。
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(2)目的
地域住民で行う共同作業や行事などの集落活動を維持・促進する取組により,防災対策
力の向上など安心して暮らせる環境整備や,地域内外からの人的交流による地域活性化,
中山間集落の暮らしの知恵や伝統文化等の継承等に繋がるよう,既存制度の活用も含め,
支援を求める集落活動と,それらを支援できる人材のマッチングを促進する。
(3)具体的な実施方針
既存 制度の「 とくし ま農山漁 村(ふる さと)応援 し隊事業」等 の活用を図り ながら,市町
等と 連 携・情報 交換 を行 い, 地域 の共 同作 業 や行 事が 困難 とな って きて いる 問題 等に つい
て研究・検討を行う。
とくしま農村漁村(ふるさと)応援し隊事業の概要について(参考)
今年度の調査・研究の事例となる「とくしま農村漁村(ふるさと)応援し隊事業」
(以下,「応
援し隊事業」という)の概要,現状については次のとおり。
○制度概要
県が,農山漁村を応援したい団体(企業・大学・NPO法人等で「農山漁村協働パートナー」
という。)と応援を受けたい農山漁村の団体(住民で組織する団体,NPO 法人,市町村等で
「ふる さと 団体 」と いう 。)の それぞ れを 募集し ,応 募があ った 農山漁 村協 働パー トナ ーと県
が「農山村協働パートナー協定」を結び,応援を受けたいふるさと団体の要望等の情報を提
供・仲介し,農山漁村協働パートナーに各農山漁村地域で活動してもらう。
○応援し隊事業の活動状況等
平成 24 年度の応援し隊事業の県下の活動実績 47 日間のうち西部圏域は 16 日間で 34%,
平成 25 年度は県下 31 日間のうち西部圏域は 14 日間で 45%であった。
支援を求める団体数については,平成 26 年 3 月末現在で県全体 34 団体のうち西部圏域
は 10 団体で 29%となっているが,平成 25 年度の活動実績がある団体数でみれば,県下 19
団体 のうち西 部圏域は 7 団体で 37%を占め ており ,これら のこと から,西部圏 域は応援し
隊事業のニーズが高い圏域であることが確認できる。
一方で,支援する団体数については,平成 26 年 3 月末現在で,県下 37 団体のうち西部
圏域は 2 団体(企業)であり,少ない状況となっている。
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(4)主な取組
①応援し隊事業の協働パートナーの参加促進等
西部圏域における応援し隊事業へのニーズが比較的高い一方で,協働パートーが少ない
ことなどから,新たな協働パートナーの確保に向けて,各市町へ協働パートナー候補の掘
り起こしを依頼するとともに,NPO法人向けの講座等で呼びかけを行った。
掘り起こしたパートナー候補へ働きかけた結果,協働パートナーとして,NPO法人及
び企業の 5 団体から内諾,2 団体から前向きに検討中との回答を得ることができた。
また,各市町へふるさと応援し隊事業の周知を図るため,市町広報への掲載を依頼した。
②応援し隊活動への参加
農 村 振興 課と 連携 しな がら 「集 落支 援・人 材マ ッチ ング 研究 会」 とし て取 組を 進め るた
め,応援し隊活動に参加し,ふるさと団体,協働パートナーの活動をともに体感し,今後
の取組推進の参考とした。
○東みよし町
ア 日
時:平成 25 年 6 月 23 日(日)8:30 ~ 11:30
イ 活動場所:東みよし町 法市地区
ウ 活動内容:町道法市線沿いの環境整備
(草刈り,雑木の除去)
エ 参 加 者 : リ ブ ド ウ コ ー ポ レー シ ョ ン 徳 島 西 部 工場
徳島県西部総合県民局(三好庁舎)
農林水産部農村振興課 合計 17 名
○三好市
ア 日
時:平成 25 年 7 月 27 日(土)9:30 ~ 12:00
イ 活動場所:三好市東祖谷大枝地区
ウ 活動内容:ジャガイモの堀取り作業
エ 参 加 者:株式会社阿波銀行
リブドウコーポレーション徳島西部工場
(株)昌栄イルローザ
徳島県西部総合県民局(三好庁舎)
三好市役所(東祖谷出張所)
農林水産部農村振興課 合計 22 名
○美馬市
ア 日
時:平成 25 年 12 月 21 日(土)9:00 ~ 15:00
イ 活動場所:美馬市穴吹町口山 仕出原地区
ウ 活動内容:はっさくの収穫・運搬など
エ 参 加 者:株式会社阿波銀行
中国四国農政局四国東部農地防災事務所
徳島県西部総合県民局(美馬庁舎)
農林水産部農村振興課 合計 35 名
○
感 想 等:・受け入れ団体側からは「高齢者ばかりの集落なので大変助かった。これ
を機会に継続的な交流ができればありがたい。」等の意見があった。
・協働パートナーからは「支援活動を通じて地域の皆さんに喜んでいただ
けたのは何よりであり,また,声をかけて欲しい。」等の意見があった。
・支 援される側,する側といった関係ではあるが,活動を通じてお互いの
交流が図られ,双方にとってプラスになる活動と思われた。
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③第1回 集落支援・人材マッチング研究会の開催
既 存 制 度 で あ る 応 援 し 隊 事 業 の 課 題 や 同 事業 の 活 動か
ら 生 じ る 集 落 課 題 や 解 決 策 等 に つ い て 意 見 交換 会 を 行っ
た。
ア 日 時 平成 25 年 12 月 20 日(金)11:00 ~ 12:00
イ 場 所 西部総合県民局美馬庁舎
ウ 参加者 28 名
市町過疎対策担当者
西部総合県民局各部担当者
エ 内 容
意見交換会の主な意見は次のとおり。
○応援し隊事業の協働パートナーの参加促進
・ 商工会で話をしたが,大 企業が少ないこともあり協働パートナーへの応募は難しい状況
・町内の方は地域の活動に積極的に参加しているので,なかなかボランティア的に他の地
域のことまでというのは難しいと思う。
○応援し隊活動の応援や見学等の実践をふまえ,集落課題について検討
・受入側の団体の方は非常に助かっている。
・お手伝いする側の協働パートナーの方もすごく楽しみながら協力しているようで,意義
ある活動に取り組んでいるとの声が聞けた。
・大学生とか若い人が来てくれる時には,普段は静かな集落が若い人の声でにぎやかにな
り,ものすごく活性化,生き生きしたように,空気が変わって来る。
○さらなる課題解決の方策・仕組みの研究・検討
・地域の集落がだんだん主体的に活動できるということ自体が少なくなっているので,行
政が主体的に入って,地域のカルテ的な資料の作成等が今後必要かと感じている。
・集落のニーズに応えていろいろ支援しているが,依存が強くなってくることが課題。
・受 入 側の 地域 にも ,そ れぞ れ自 助・共助 の 仕組 みが ある ため ,外 部か らの 力を 共有 する
ことによって,もともとあるシステムを壊さないようバランス感覚が必要。
・過度に行政依存でない持続性のある取組に育てるためには,中核人材が必要であり,そ
の発 掘・育 成が 重 要。 急が ば回 れで ,地 域 の主 体的 な動 きを 育て るこ とも 必要 では ない
か。
・集落の担い手不足の課題に対して,応援し隊事業やシルバー人材センター等の概要,連
絡先や相談先などを一覧にしたリストを作成し,関係機関が共有してはどうか。
④各市町担当者と意見交換
各市 町 の 過疎 対 策 担当 者と 第 1 回の 人 材マ ッ チン グ研 究 会の 意 見を もと に ,地 域 の実
情や課題,今後の研究取組の方向性等について意見交換を実施した
ア 実施概要
○美馬市
平成 26 年 2 月 6 日(美馬市役所穴吹庁舎・参加者 5 名)
○三好市
平成 26 年 2 月 12 日(三好市役所本庁舎・参加者 5 名)
○つるぎ町
平成 26 年 2 月 12 日(つるぎ町役場分館・参加者 4 名)
○東みよし町 平成 26 年 2 月 5 日(東みよし町役場・参加者 5 名)
イ
各市町との意見交換から,次のような意見等が出された。
○集落支援に係るマッチングシステムについて
(平成 24 年度に実施されたブレーンストーミングの意見に「集落サポートセンター(仮
称)を設置し,様々なニーズに対する提供会員と依頼会員を登録し,相互援助システ
ムを構築」とあったため,その設置の必要性について問いかけた結果,次のとおりの
意見が出された。)
- 15 -
・すでに高齢者のマッチング事業に取り組んでいる。業務として 2 つは困難。
・新たに集落支援をするサポートセンター等を立ち上げたとして,支援申込者と
支援者のバラ ンスがとれなければ,機能しないのではな いか 。
・ サポー トセンタ ーを立ち 上げて も二重構 造。 現 在あ る応 援し 隊事 業の より活 性化
を目指したい 。
○応援し隊事業を踏まえて,集落支援活動における現状や課題
・ で き る メ ニ ュ ー を 決 め て 提 示 す る 提 案 型 サ ポ ー ト が 必 要 。 何 か 困っ て い る こ と
はないですかではなく,これなら,これぐらいまでできますよという提案型。
・応援し隊事業等の集落の担い手不足の支援制度については,支援を依頼する側と支
援する側の「交流」という点がポイント。
・応援し隊事業には受け入れ側が必要。体力のある地域ならできるが,本当に困って
いるところは難しい。
・地域の自立を求めていくほうがいいのではないか。
・自主防災訓練の話が(炊き出し訓練)きっかけとなり,自分たちでやらないと,と
いう,自助の再認識になっている。
・地域 を担う中心人物が必要。
・地域のリーダとなる人物の発掘が必要
⑤第 2 回 集落支援・人材マッチング研究会の開催
第 1 回の意見交換会の結果や,市町との意見交換会の意
見をもとに,人材マッチングについてさらなる協議を重ね
るとともに,今後の研究事業の取組方向等について意見交
換会を行った。
ア 日 時 平成 26 年 2 月 20 日(木)13:30 ~ 15:30
イ 場 所 西部総合県民局美馬庁舎
ウ 参加者 26 名
市町過疎対策担当者
西部総合県民局各部担当者
エ 内 容
意見交換会の主な意見は次のとおり。
・長年その地域に住んでいる方は不便なことがあっても,そのことを受け入れており,
不便を改善するための新たな活動,取組には消極的である。
・自治会の合併を進めても小さい自治会の集合体では活性化は難しい。
・ 行 政の 合 併で 行 政と 地 域の コミ ュニ ケ ーシ ョン が不 足し てお り, そこ を埋 める ため
集落支援員を導入している。
・ 集 落支 援 員が す べて に 対応 でき るわ け では ない ので ,元 気の ある 地域 には ,地 域お
こし協力隊も巻き込んで集中的に入っていく。
・集落の人口が一定人数を下回ると極端に集落機能が低下するため,そうなって
からは活性化が難しい。どの集落にもすべて活性化対策を行うのではなく,頑
張れるとこ ろに打ち込んでいく。
・集落活動が持続できる仕組みをつくる支援をしたい。そのような知恵やノウハ
ウがあれば と思っている。
・リーダーがいない,いても同じ人に集中してしまう。
・地域の活動はリーダーがいるからできているが,リーダーの養成は難しい。
・ 地 域の 活 動で 協 働パ ー トナ ーの 人数 が 足り ない 時な ど, 自治 体職 員に よる サポ ート
体制の検討をしてもよい。
集 落 の担 い 手不 足 の課 題 に対 して ,今 後 の取 組方 向と して は, 次の とお りと なっ た。
・ 新 たな マ ッチ ン グシ ス テム 等を 検討 す るの では なく ,既 存制 度の 応援 し隊 事業 の活
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用を図っていく。
・ 応 援し 隊 事業 に 関し て ,県 民局 ,市 町 間で も情 報発 信に 努め ると とも に, 両者 間で
情報の共有に努めていく。
・ 集 落支 援 に係 る 制度 等 につ いて ,住 民 から 相談 等が あっ た時 に, 速や かに 対応 をす
る た め, 県民 局 ,各 市 町の 集 落支 援制 度 につ い ての 概要 や連 絡先 を記 入し た一 覧表
を作成するとともに,各制度を紹介するパンフレットや広報等を添付して,県民局,
市町間において共有する。
(5)効果及び今後の課題
本研究では,過疎アンケートの結果や研究会メンバーの意見交換等から,過疎化・高齢
化の進行により,地域を支える人が減少し,地域住民で行う共同作業や行事の維持が困難
になってきていることが,地域の課題であることを共有・確認した。
そして,地域住民で行う集落活動を維持・促進する取組により,防災対策力の向上など
安心して暮らせる環境整備や,地域内外からの人的交流による地域活性化,中山間集落の
暮らしの知恵や伝統文化等の継承等に繋がるよう,支援を求める集落活動とそれらを支援
できる人材のマッチングを促進することを目的とし,研究に取り組んできた。また,集落
支援活動等の既存事業である「応援し隊事業」の制度周知が行き届いていない現状もある
と思われたため,その周知や活用も含めて,研究を進めたところである。
本研究の効果としては,既存の集落支援のマッチング事業である応援し隊事業の周知に
つながると ともに,協働パートナーの新規参加団体 の協 力が得られた(H26.3 月末現在:
内諾 5 団体,前向きに検討中 2 団体)。また,集落支援制度に関する住民からの相談等に
速やかな対応を可能とする一覧表の作成を行ったところである。
本研究を進めるなかで,応援し隊事業や他県の事例研究からも集落の担い手不足の支援
制度については,支援を依頼する側と支援する側の「交流」ということが重要視されてお
り,支 援を依頼 する集 落側も支 援する 側を受け 入れる体 制が必 要であるため,「 交流 」を
求 め る と , 地域 の リ ー ダ ー 等 の不 在 に よ り 受 け入 れ 体 制 を と れ ない 地 域 に は , 支 援は 届
かない ことがわ かった。また, 小規模集落 になると, 住民自体が諦め感を持ち,自立活
動へ消極的になることもわかってきた。
一方で,集落が外部から支援を受ける際に,役割意識の確認などをしておかないと,住
民の 依 存心 が高 まり ,も とも と集 落が 持っ てい た, 自助 ・共助 の機 能さ えも 喪失 しか ねな
いことが指摘された。
そして,これらに対応していくためには,小規模集落になる前に地域の自立を促して行
く必要があり,そのためには地域のリーダー候補の発掘や行政職員も含めた人材の育成が
今後の課題であることが確認されたところである。
- 17 -
4
テーマⅢ
過疎対策・集落再生等に関する起債,交付金・補助金の課題研究(H25)
(1)背景・課題
にし阿波は,2p に昭和 35 年からの人口推移を示しているが,いずれの市町も著しく人口減
少 が 進行 し て おり , 現 在, 美 馬 市・ 三 好 市・ つ る ぎ町 ・ 東 みよ し 町 (旧 三 好町 )が ,「過 疎 地域
自立促進特別措置法(以下,「過疎法」という。)」による過疎地域に指定されている。
過疎地域では,地域の自立促進を図るため,過疎地域自立促進計画を策定し,産業の振興,
交通通信体系の整備,情報化及び地域間交流の促進,生活環境の整備,高齢者等の保健及び福
祉の向上及び増進,医療の確保,教育の振興,地域文化の振興,集落の整備等の各種施策を推
進・実施している。
このような過疎 対策・集落再生等の実践現場である,にし阿波の各担当者から,第 4 回PT
会議のブレーンストーミング意見として,これらの制度を活用する中で,より地域の実情に対
応した制度の改善提案等について,次のような意見が出された。
○起債に関すること
・資本整備がある程度進んでいる箇所は老朽化による修繕対策が必要だが,財源確保のた
めにも,道路の補修(橋・オーバーレイ等)にも過疎債の充当を可能にしてほしい。
・過疎・辺地債の所要額の予算枠をもっと柔軟に対応してほしい。
○補助金・交付金に関すること
・モ デ ル事 業な どは 頑張 って いる 市町 村・集 落へ の支 援と なり がち だが ,困 って いる とこ
ろへの支援をどのようにおこなっていくかが課題。
・モ デ ル・新規 事業 でな く根 本的 なも のに 補 助し てほ しい 。余 った ら返 納で きる シス テム
がよい。
・国 (県)で は,集落対策の補助金等がソフトのみのモデル事業が多くなってきているが,地
域はハードとソフト合体型のニーズが多いと思う(過疎集落等自立再生対策事業が好例)。
・ソフト事業は,単年度 1,000 万円より 100 万円× 10 年がありがたい。
これらを踏まえ ,第 5 回 PT会議にて,今年度「過疎対策・集落再生等に関する起債,交付
金・補助金の課題研究」を行うこととした。
これまでの各過疎対策法の概要,背景・考え方等について(参考)
過疎地域については,19p の上段「過疎地域自立促進特別措置法(延長後)と過去の過疎 3 法
の 概要 」 及び 下 段「 これ ま での 各 過疎 対 策法 の 背景 ・考 え 方」 に 示す とお り, 昭 和 45 年 に最
初の過疎法である 「過疎地域対策緊急措置法」が 10 年の時限立法として制定されて以来,こ
れまで四次にわたり,いわゆる「過疎法」が制定され,各種の対策が講じられてきた。平成 22
年 4 月 1 日,平成 27 年度までの 6 年間の時限立法として,現行の「過疎地域自立促進特別措
置法の一部を改正する法律」が施行され,平成 24 年 6 月には,法期限をさらに 5 年間延長す
る一部改正が行われ,現在の法期限は平成 32 年度までとなっている。
この法律は,人口の著しい減少に伴って地域社会における活力が低下し,生産機能及び生活
環境の整備等が他の地域に比較して低位にある地域について,総合的かつ計画的な対策を実施
するために必要な特別措置を講ずることにより,これらの地域の自立促進を図り,もって住民
福祉の向上,雇用の増大,地域格差の是正及び美しく風格ある国土の形成に寄与することを目
的としている。
この法律で講じられている特別措置の中の一つに過疎地域自立促進のための地方債(過疎対
策事業債)がある。過疎地域における施設整備や地域医療の確保,集落の維持・活性化等に必
要な経費については,地方財政法に定める場合以外の経費についても「過疎対策事業債」をも
ってその財源とすることができる。また,将来の財政負担を軽減するため,元利償還金の 7 割
が 後年 度 に交 付 税措 置さ れ るこ と にな っ てお り ,市 町村 は 残り の 3 割 を 負担 す れば よい こと
になっている。また,平成 22 年 4 月から,過疎地域の様々な課題を解決するために,過疎地
域の市町村が行うソフト事業に対しても過疎対策事業債を活用できるようになっている。
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資料:総務省
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(2)目的
地域の実情に対応した制度の工夫や改善案を検討し,政策提言等に繋げていくことによっ
て,より地域に成果が現れる制度に改正できるように努める。
そのことによって,過疎対策等の施策がより活用されることとなり,にし阿波の集落再生
・活性化が促進されることを目的とする。
(3)具体的な実施方針
起債制度,交付金・補助金の成り立ちや,要綱・要領等の解釈を市町担当者等と研究及び意
見交換し,必要に応じて,地域の実情に対応した制度の工夫や改善案を検討し,政策提言に
繋げ て いく こと がで きる か, 「起 債関 係」及び 「補助 金・交付 金関 係」に つい て勉強 会を 行う。
(4)主な取組
①過疎債の勉強会開催
ア 日 時:平成 25 年 10 月 23 日(水)13:30 ~ 15:35
イ 場 所:西部総合県民局(美馬庁舎)
ウ 参加者:15 名
市町財政担当者
西部総合県民局担当者
市町村課担当者
エ 内 容
ⅰ)過疎債等の活用状況について
・総務省地域力創造グループ過疎対策室発行の
「改正過疎法の評価及び今後の過疎対策のあり方に関する報告書 H25.3」
「過疎地域における集落対策及びソフト事業の実施状況に関する調査報告書 H24.3」
の他,過疎債に関する参考資料を共有し,過疎法の成り立ちや,背景・考え方など
を踏まえ,過疎債ハード事業やソフト事業の実施状況や現状の課題等を市町担当者
等と研究及び意見交換を行った。
(主な意見・現状)
・ 平 成 22 年 度に 拡充 さ れた ソ フト 事業 に つい て は, 美 馬市 及 び三 好市 は ,限 度 額 ※
まで活用しているが,つるぎ町及び東みよし町は,限度額には達していない。
※市 町村の財政規模により算式があり ソフ ト事業の限度額が設定されている 。
・総務省報告書に,
「ハード事業としては起債対象外でこれまで充分な取組ができなかった公共施設等
の補修・改修や新設を伴わない解体・撤去などに過疎債ソフト事業として取り組む市
町村が増えた・・・。」という一方
「過疎債ソフト分を活用して施設の補修・改修や解体・撤去事業を実施することにつ
いては,財政規律及び財政運営の健全化の観点から必ずしも全国的な共通認識を得
られておらず,市町村によっては一般財源で実施している場合もある。」
と の 記 述 も あ り , に し 阿 波 の 市 町 も , 後 段 の 意 見 が ほ と ん ど で ,「 施 設 の 補 修 ・改
修 や解 体 ・撤 去 事業 」 をソ フ ト活 用す る こと に は慎 重意 見で あり ,現 時点 では ソフ
ト活用はしていない。
・さらに,総務省報告書に,
「 新設 を 伴わ ない 公 共施 設 等の 解体 撤去 費, 増改 築 ・改 修費 ,設 備更 新や 長寿 命化
のための維持修繕費が比較的多く要望されており,緊急措置法の制定(S45)以降,
各地で建設された施設の解体撤去や施設の改修が課題となっている。
これらについては,現行制度においても過疎債ソフト分を活用している市町村も
あるが,今後とも人口減少が見込まれる過疎地域において,地域社会としての存続
に 際し て 最低 限 必要 な 施設 の整 備 が求 め られ る一 方 で, 老朽 化・遊休 化し つつ ある
施設については,生活の利便性や安全性等を考慮して地域のニーズをくみ取りながら
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利活用又は解体撤去を図っていくことも重要であり,必要箇所数及び必要額等を定量
的に把握したうえで,ハード事業の対象について検討していくことも考えられる。」
との記述もあり,市町からは,明確に「ソフト活用を認める」とした通知を出して
ほしいと言った意見や,できれば「ソフトではなく,ハード事業として対象とする」
としてほしいとの声も上がった。
・一方,過疎地域にかかわらず,高度成長期に建てられ老朽化している公共施設の解
体撤去は全国的な課題であり,平成 26 年度から解体撤去費を起債の対象とする「公
共施設等の除却についての地方債の特例措置」が創設される予定であるが,元利償
還金に対する交付税措置がなければ,なかなか活用できない,と言った声も上がった。
ⅱ)現行制度への改善要望等について
・ 今 まで の 過疎 債 対象 拡 充に 係る 要望 ( 県, 全国 市長 会, 全国 町村 会, 過疎 地域 自立
促 進 連盟 等) 等 につ い て, 資 料を 共有 す ると と もに ,さ らな る改 善要 望等 につ いて
意見交換を行った。
(主な意見)
・過疎債の所要額の予算枠を増やしてほしい。
・予算枠が拡大されて,なおかつメニューが拡充するのはありがたいが,現状では,
過疎債の 1 次要望さえ全 国予算枠が不足し通るか分からない状況なのでメニュー
拡充より予算枠拡大が大事。
・ 平 成 24 年 度よ り , 過疎 債 の 所要 額 調 べを 年 度 当初 よ り 求め ら てい る が, 年 度後
半 に不 要 額や 追 加要 望が 出 るこ と もも あり , それ ら に対 応 でき るよ う予 算枠 を確
保してほしい。
・道路の補修(橋・オーバーレイ等)や老朽施設の解体撤去をソフトではなくハード
で認めてもらいたい。または,ソフト活用を認める旨の通知がほしい。
等
【研究結果・方針】
・ブ レ ーン スト ーミ ング や過 疎債 の勉 強会 やそ の後 の意 見 ・情 報交 換等 を踏 まえ ,今 回の
PTでは次の方針とした。
ア 道路の補修(橋・オーバーレイ等)等の起債対象の有無について
・勉強会では「過疎債ソフト事業としての活用事例あり」との資料の提供等もあっ
た が , 現時 点 で は 4 市 町 と もに ソ フ ト活 用 は 「見 送 る 」又 は 「 今後 の 検 討」 と
いう考えである。
・ また , 国土 交通 省か ら,「公 共施 設 の修 繕事 業等 の地 方負 担分 に係 る地 方債 起債
の 取扱 い につ いて , 一部 団体 から お問 い合 わせ を 受け てい る」 とし て,「公 共施
設 の修 繕 事業 等に 係 る地 方 債起 債 につ いて (H25.12.12)」 が 通知 され ,「地 方 公共
団体が行う道路や河川の補修・改修に係る事業であって,施設の延命化や機能強
化に資する事業に要する経費は,公共施設の建設事業費として,地方債の対象と
す る こと が で きる 。」 旨が 平 成 22 年 の閣 議 決定 で 示さ れ てい ると , 改め て 周知
があった。この通知は,従来と同様の取扱いの再通知とされているが,これらも
踏まえ,道路等の補修・改修に係る起債についても,今後活用を検討する。
イ 新設を伴わない老朽施設の解体撤去等に対する起債措置について
・平成 26 年 度から解体撤去費を起債の対象とする「公共 施設等の除却についての
地方債の特例措置」が創設される予定であるが,元利償還金に対する交付税措置
がなく,活用はしにくい。
・過疎ソフトでの解体撤去も跡地の活用計画がないものは対象外とされており,現
時 点 で は 4 市 町 と もに ソ フ ト活 用 は 「見 送 る 」又 は 「 今後 の 検 討」 と い う考 え
である。
ウ 過疎債の所要額の予算枠の拡大について
・4 市町ともに願うところであり,この要望については,引き続き市長会,町村会,
過疎地域自立促進連盟等を通じて要望を行っていく。
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②交付金・補助金の意見交換会開催
ア 日 時:平成 25 年 12 月 20 日(水)9:30 ~ 10:40
イ 場 所:西部総合県民局(美馬庁舎)
ウ 参加者:30 名
市町過疎対策担当者
西部総合県民局各部担当者
地域創造課担当者
エ 内 容
ⅰ)補助金・交付金等の活用状況,課題等について
ⅱ)現行制度への改善要望等について
・各担当者より,日ごろ活用している「補助金・交付金等」について課題等を発表
・関連する事業の今までの政策提言の資料等も共有し,意見交換を行った。
(主な意見・現状)
【過疎集落等自立再生対策事業】
本 事業は,平成 24 年度補正予 算時に新設さ れた事業を一 部見直し,平成 25 年
度から実施している事業で,住民が一体性を有する生活圏域単位でのソフト事業中
心の総合的な集落対策を行うもので,必要に応じハード整備も対象とすることがで
きる。また,1 事業あたり 1,000 万 円以内の単年度事業であるが,定額補助である。
にし阿波では,平成 24 年度補正で 3 地区,平成 25 年度当初で 1 地区で採択を
受け ,平成 25 年度 末までの実施 期間で事業を 実施している 。また平成 25 年度補
正でも 2 地区の採択があり,ニーズの高い事業となっている。
・当初,事業公募から応募〆切までが短期間で困った。継続した事業となると,本事
業活用も念頭において地域と話し合いができるので,定着した事業としてほしい。
・本事業の生活圏単位でのまちづくり計画ができるよう,常日頃から地域と話し合い
をしておく必要性を感じている。
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・ 住 民 主 導 の 活 動 は ,「 自 主 的 な 参 加 」 を 促 し ,「 取 り 組 む 過 程 」 を 尊 重 す る 必 要 が
あり,地域内での話し合いに時間がかかったり,計画を見直す必要が出てくる場合
もあり,単年度事業では,無理が生じる場合がある。
・今年支援したけれど来年からは何もなしというのも,現場は大変。ずっとではなく
て良いが,2 ~ 3 年集落支援をしないとものにならない。
・1 年だけの支援で翌年からゼロは厳しい。
・ 1 年目にハー ド整備,2 年目にソフト整備, 3 年目に自立スタートするような複数
年事業がありがたい。
・ 当 初 に計 画 を たて て 事 業採 択 を 受け る が ,事 業 を 進め て い く中 で (特に 地元 と 話し
合 い を する 場 合 等)当 初計 画 か ら軽 微 変 更す る 箇 所が 出 て くる の で ,時 間 が 必要 と
なる場合もあり,複数年度事業だとなおありがたい。
・単年 度事業ではなく複数年事業とするため,平成 25 年 度の県単事業「課題解決先
進市町村戦略交付金」のように基金で積み立てて,複数年で使えるのが使いやすい。
・基金の積立ができる事業を増やしてもらって,複数年にわたって使える事業を増や
して欲しい。
【防災・安全交付金事業(社会資本整備総合交付金)】
・基金の積立金に充当可能となるよう徳島県から政策提言をしている,と情報共有。
【中山間地域等直接支払交付金】
・中山間地域の農業及び集落活動等に欠かせない制度となっており,林地部分の交付
金拡充等を「日本型直接支払制度」の創設として,徳島県から政策提言をしている,
と情報共有。
【研究結果・方針】
・ブレーンストーミングや交付金・補助金の意見交換会やその後の意見・情報交換等を踏ま
え,今回のPTでは次の方針とした。
○過疎集落等自立再生対策事業について,にし阿波での活用事例も多く,今後も活用
が見込まれる事業であることから,上記の現状・課題の意見を踏まえ,
「住民主導による集落再生の継続的な取組を推進するため,複数年事業を要望する」
として政策提言等に繋げられるよう検討を進めていくこととした。
(5)今後の課題(成果)等
本研究により,同じ事業を担当する県・市町の担当者が一緒になって,施策の成り立ち等
を勉強し,現場感覚を持って地域目線で「もっと改善できないものか」と検討をすることが
できた。
研究結果としては,それぞれの項目の【研究結果・方針】に示しているが,過疎債につい
ては,過疎法の成り立ちをはじめ,ソフト活用事例や,通知の解釈,新たな特例債制度につ
いて,ともに学び各担当者と共通の理解を進め,今後の過疎債活用の参考とすることとした。
ま た , 交 付 金 ・補 助 金 に つ い て は , 実 際 に 活 用 し て い る 事 業 の 現 場 の 声 を 拾 い 上 げ ,「 事
業の複数年化」を政策提言等に繋げられるよう検討を進めていくこととした。
さ ら に, 今回 ,政 策提 言等 の検 討を 行っ た「 過疎集 落等 自立再 生対 策事業 」は ,「 住民主
導で実施する集落の維持及び活性化に資する事業」が対象となっており,改めて生活圏単位
でのまちづくり計画ができるよう,常日頃から地域と話し合いをしておく必要性を感じてい
る,といった集落支援に対する行政職員の意識確認などもできたことは成果といえる。
引き続き,集落対策の推進をしていく中で,地域の現状と活用する制度にあい路がある場
合に,問題提議や改善提案ができるように取り組んでいきたい。
- 23 -
Ⅳ
まとめ(平成24・25年度プロジェクトを通じて)
本プロジェクトは,人口減少による過疎・高齢化が県全体の中でも進行している西部総合県
民局の管内において,平成23年度に実施した集落アンケート調査の意見をその後の施策に活
かしていくことを念頭において,県・市町職員とともに,また必要に応じて地域の関係団体や
住民団体等の参画を得て,検討を重ねていった。
この2年間の取組を振り返り,今後へ繋げていくためのまとめとする。
にし阿波観光まちづくり活動推進事業(H24)
集落アンケート調査結果の「体験型観光の推進」
「 交 流 人 口 の 増 加 」「 地 域 の 暮 ら し の 伝 承 」 な ど の
意 見 を 踏 ま え て , 平 成 24 年 度 「 に し 阿 波 観 光 ま ち
づくり検討会」及び各市町における検討会を開催し
た。これらの取組から,地域資源を活かし地域住民
が来訪客に参加体験型プログラムを提供する「にし
阿波体感プログラムイベント~にし阿波と恋する時
間~」の実施に繋げることができた。
平成 25 年度から「にし阿波~剣山・吉野川観光圏」
事業として継続開催されており,今後も地域の方々
を主役として「住んでよし,訪れてよしの観光地域
づくり」に官民協働して取り組んでいく予定である。
あわこい 自然菜食マクロビ料理教室
にし阿波集落再生“命の水”創出事業(H24・25)
集落 アンケート調査 結果では,「飲料水の確保 が困難」「飲料水の水源(取水口)が高地にあ
り維 持 管理 が困 難」「冬 場は 凍結 によ り, 飲料 水の 確保が 困難 」など ,公 営水道 が整 備され
ていない山間地で生活用水を確保することの困難さについての意見が多く見られた。
それらを踏まえ,地すべり対策事業で出る排水等を活用し,簡易水道のようなシステムを
モデルとして構築できないか検討し,平成 24・25 年度の 2 年間,調査・検討を行った。
生活用水の確保が困難な集落は多く存在していると考えられ,維持管理の容易な水源から
取水できる生活用水を集落で共同利用することへのニーズは高い。一方,地域住民にとって
は,まさに「命の水」であることから,地すべり防止施設からの排水も,その施設が存在す
る土地所有者個人の水との意識が非常に強く,共同利用に向けた地域全体への協力や整備意
欲は低い。地すべり防止施設からの排水の共同利用に向けては,住民の意識改革や地元調整
等が非常に大きな課題である。
今年度,各戸の生活用水としてではないものの,住民主体で地域活動への共同利用が開始
される事例ができたところであり,住民の意識がまとまれば,地すべり防止施設からの排水
を共同利用することもできるということを提示できたと考える。
引き続き,将来的な住民主体の共同利用システムの構築に向け,このような共同利用事例
の積み重ねに,市町と連携しながら取り組んでいくこととし,西部総合県民局県土整備部の
ゼロ予算事業「命の水創出モデル事業」で,今回のPTで検討してきたことを継承する予定
である。
にし阿波集落支援・人材マッチング研究事業(H24・25)
平成 24 年度から ,集落アンケート調査等やPT会議の意見を踏まえ,地域の担い手不足
に対応可能な人材マッチングの仕組みについて,市町等との意見交換や他県の事例調査,既
存制度の「応援し隊事業」等の制度研究,さらには,「応援し隊事業」の活用を図りながら,
課題解決に向けて調査・研究を行ってきた。
- 24 -
本研究により,既存の集落支援のマッチング事業である「応援し隊事業」の周知や,新た
な協働パートナーの参加促進(H26.3 月末現在:内諾 5 団体,前向きに検討中 2 団体)が図
られ,事業を活用している団体からも好評であることから,今後も積極的に活用していきた
いとの意見で集約された。また,地域の担い手不足の相談等に速やかな対応ができるよう「応
援し隊事業」をはじめ,各種集落支援制度に関する一覧表を作成した。
さらに,研究を進める中で,支援を届けていくには受け入れ体制が必要であることから,
地域の自立を求めるとともに,地域づくりリーダーの発掘や人材の育成が課題であるという
認識を共有したところである。
今後は,本研究で明らかになった新たな課題である,地域づくりリーダーの発掘や人材の
育成に関する調査・研究に取り組み,集落の活性化を図ることによって,本研究の課題の解
決に繋げていきたい。
過疎対策・集落再生等に関する起債,交付金・補助金の課題研究(H25)
本研究は,地域の実情に対応した制度の工夫や改善案を検討し,政策提言等に繋げていく
ことによって,より地域に成果が現れる制度に改正できるように努め,そのことによって,
過疎 対 策等 の施 策が より 活用 され ,に し阿 波の 集落 再生 ・活 性化 が 促進 され るこ とを 目的と
して行ってきた。
研究結果として,過疎債については,過疎法の成り立ちをはじめ,ソフト活用事例や,通
知の解釈,新たな特例措置について,各担当者とともに研究・意見交換を行うことで共通の
理解が進み,今後の過疎債活 用の参考となった。
ま た , 交 付 金 ・補 助 金 に つ い て は , 住 民 主 導 で
実施する集落対策事業である 「過疎集落等自立再
生対策事業」について,住民 主導だからこそ単年
度ではなく複数年化が必要と いう現場の声を拾い
上 げ ,「 事 業 の 複 数 年 化 」 を 政 策 提 言 等 に 繋 げ ら
れるよう検討を進めていくこ ととした。さらに,
「集落対策のためには常日頃 から地域と話し合い
をしておく必要性」など,集 落支援に対する行政
職員の意識確認ができたことも成果であった。
今後も引き続き,集落対策 の推進をしていく中
過疎集落等自立再生対策事業
で,活用する制度が地域の現状により合致するよ
古民家ワークショップ
う問題提議や改善提案などに取り組んでいきたい。
終わりに
本PTでは,過疎化・高齢化が進む地域の課題について「集落再生・活性化」を視点に据え
て,平成 23 年度に実施した集落アンケート調査の結果等も参考としながら,県・市町職員と
ともに日常業務の現場感覚を活かしながら,日常業務にプラスアルファして個別テーマのPT
研究に取り組んだものである。
これらの個別テーマPT研究などにおいては一定の成果もあり,集落再生・活性化の課題に
取り組むことの重要性が改めて認識された。にし阿波協働センターとして今後も取り組むべき
重要課題,方向性であると考える。
一方,これらの研究を通して個別テーマの主要なフィールドである地域現場の課題も浮き上
がってきている。特に集落機能が低下する中で新たな取組や事業継続の合意形成,気運向上は
容易ではない。地域に中核となる推進役の方がいたり,新たに生まれないと行政が旗を振るだ
けでは進展しない。
例えば,観光まちづくり活動においても,教育旅行受入は地域に大きなメリットがあり,地
域 の日 常生 活や 伝統 文化 が都 市住 民か らする と魅 力的な コン テンツ だと 説明し ても ,「 そうか
もしれない」と考える地域住民の方がいても,「では,どうしたら良いか」「やってみようか」
- 25 -
と思う方が出てこないことには始まらない。
これまでも行政は各種業務において地域への働きかけを行ってきており,個々の職員にノウ
ハウが蓄積してはいるが,それが組織内で効率的に継承されていると言えるだろうか。今後,
より幅広く奥深くなっていく集落再生・活性化課題に対して,地域住民の意欲を盛り上げ地域
の 中に 中核 人材 (リ ーダ ー, フォ ロワ ー),サポ ータ ー人材 を発 掘育成 する 課題に 一層 直面す
ることになるのではないだろうか。
そこで,平成 24・25 年度PT から 抽出された課題への対応として,平成 26 年 度からは,
集落再生・活性化施策を推進する上で必要な地域人材を発掘・育成するモデル研究を推進し,
併せて行政職員のスキルアップ・経験値向上を図り,にし阿波全域での集落再生・活性化施策
が一層進展することを目標として,引き続き,にし阿波協働センターとして市町とともに取組
を進めていきたい。
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