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ポスター作製等経費

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ポスター作製等経費
1/4
総
事案名
所管
括
調
調査対象
予 算 額
(17)ポスター作製等経費
各府省
査
組織
-
会計
①調査事案の概要
各府省は、各施策の推進にあたって、
国民等への情報発信の手段の一つとし
て、ポスターの作製・掲示による広報活
動を行っている。
②調査の視点
1.ポスター作製において、印刷単価や
デザイン等費用が過大となっていな
いか。
2.ポスターの必要性や広報効果を検証
し、その結果を踏まえ見直しを行って
いるか。
等について検証を行い、ポスター作製等
経費の削減が図れないか検討する。
なお、調査結果の分析に当たり外部有
識者(日本地域広告会社協会 間島賢治
理事)の知見を活用(意見書は別添のと
おり。
)。
【調査対象】
33 本府省庁、329 地方支分部局
(注)平成 22 年度から 24 年度の間に調査
対象官署が直接契約したポスター作
製を主とした契約(1,520 件)のうち、
契約金額が大きいものでかつ継続性
のあるもの 193 件を分析。
票
(行政経費等に係る府省横断的な調査)
【参考】平成 24 年度(調査対象実績額)
:116 百万円
一般会計
各特別会計
調査区分
財務局調査
取りまとめ財務局
四国財務局
③調査結果及びその分析
1.ポスター作製に要するコストについて
調査対象のうち、平成 24 年度に作製されたポスター170 件の平均作製単価及び印刷単価については
【表 1】のとおりであり、作製枚数 300 枚以下のポスターの平均作製単価は 1,000 円を超過している。
【表 1】ポスターの平均作製単価・印刷単価
(単位:件、円/枚)
作製枚数区分
(1) 印刷単価について
印刷単価については、作製枚数が多くなれば単価が安くなる傾向にあるが、同一の作製枚数区分
ごとにおいても単価の大幅な乖離がみられた。また、外部有識者より、作製枚数区分ごとの平均印
刷単価について、更なる価格競争の推進等により低減(特に 300 枚以下の平均印刷単価(968 円/枚)
については半額程度とすること)が可能ではないかとの意見を得た。
その他、同内容のポスターを本府省庁と地方支分部局がそれぞれ作製していたため、作製枚数の
少ない地方支分部局での印刷単価が本府省の 7 倍程度となっている事例があった。
全体
件数
平均単価
うち
印刷単価
最高額
最低額
170
213
182
2,446
2
300枚以下
20
1,042
968
2,446
183
301~1,000枚
23
377
313
1,424
51
1,001~3,000枚
19
159
99
447
23
3,001~10,000枚
31
72
44
327
8
10,001枚~30,000枚
31
27
22
92
7
30,001枚以上
46
15
10
42
2
【外部有識者の意見】
・ 印刷費については、地域等による価格差はほとんどないと考えられることから、複数社による業者間の価格競争等、発注側の努力で平均単価以
下の単価で発注は可能である。
・ 300 枚以下の印刷単価が高くなっているが、B2 片面カラーで 300 枚程度の印刷であれば、初期費用などを考慮しても、平均印刷単価の半分程度
以下の単価で発注可能である。
(2) デザイン等費用について
デザイン等費用(デザイン、企画に要する費用)については【表 2】のとおり。本調査対象ポス
ターはいずれも継続的に作製されており、既存デザインの流用も可能と考えられるが、約半数で新
規にデザイン等を行っていた。また、既存デザインの流用のほか、職員自らがデザインを行うこと
により、デザイン等費用を削減していた事例もあった。
1件ごとのデザイン等費用については、最低額約 8,000 円から最高額約 230 万円と大幅な乖離が
みられた。また、外部有識者より、デザイン等費用の平均額(約 37 万円)について、デザイン・企
画内容等の見直しや地方も含め全国のデザイナーの参加を促すことにより、更なる低減が可能では
ないかとの意見を得た。
【表2】デザイン等費用
(単位:件、円)
デザイン等費用
件数(割合)
支出あり
83 (49%)
支出なし
87 (51%)
平均額
365,438
最高額
2,310,000
最低額
7,720
【外部有識者の意見】
・ デザイン・企画費については、タレントやキャラクターの採用、有名デザイナーの起用、写真の有無、地域によっても契約金額に差が生じる。
自作デザインの採用、また、毎年同様の内容でポスターを作製するようなものであれば、既存デザインの微修正にとどめること等により、デザ
イン費をかけないことも可能である。
・ デザインの内容によって差は生じるものの、タレントやキャラクターを使用せず、インターネットでの協議・調整等を可能にするなど地方の
デザイナーでも参加できるようにすれば、平均単価(平均デザイン等費用は約 37 万円)の半分程度以下の単価で発注は可能である。
2/4
④今後の改善点・検討の方向性
③調査結果及びその分析
2.ポスター作製の必要性及び広報効果の検証実態について
(1) ポスターの広報内容について
調査対象 193 件の広報内容については【表3】のとおり。このうち、公務員向けポスタ
ー、職員募集ポスター、啓発ポスターについては、外部有識者より他の広報手段による代
替可能性が示されている。
【外部有識者の意見】
・ 公務員向けポスターは、内部職員向けに周知が必要な事案であれば、E メール等で
代替可能と考える。また、国家公務員の職員募集ポスターが 10 件あるが、企業の定
期的な新卒採用は最近ではインターネットを通じて行っており、ポスターを使ってい
① 広報効果の検証実態をみると、3
カ年ともポスター作製を行った 144 件中 111 件(全体の
るような例はない。さらに「○○の日」等の啓発ポスターであっても、記者発表等を
77%)は実施していないとの回答であり、実施しているものは
33 件(全体の 23%)にとどま
行い、新聞記事等で報道されれば、ポスターを作成しなくても広報としては十分効果
っている(実施していると回答した約半数はアンケート調査)
。
を発揮しているのでないか。
広報効果の検証を行っていない事案の作製枚数の推移をみると、35
件は増加、30 件は前
【表3】ポスターの広報内容
(単位:件、千円、%)
広報内容
平成24年度 支出総額に
合計
公務員向けポスター
2
広報効果の検証
支出実績額 占める割合
なし
あり
2
0
851
(0.7%)
職員募集ポスター
10
6
4
4,207
(3.6%)
啓発ポスター(○○の日、週間等)
81
61
20
65,919
(56.9%)
制度の周知
21
16
5
14,243
(12.3%)
手続・調査の周知
22
16
6
10,688
(9.2%)
求人・求職関係
15
14
1
1,209
(1.0%)
9
6
3
2,457
(2.1%)
33
24
9
16,230
(14.0%)
193
145
シンポジウム等開催
その他(公募、交通関係ポスター等)
48 115,804 (100.0%)
合計(割合)
年度同枚数となっており、デザイン等費用を計上している 49 件の推移をみても、18 件は増
(100%)
(75%)
(25%)
額、13 件は前年度と同額となっていた。
【表 4】
(2) 広報効果の検証の有無について
広報効果の検証を行っていないにもかかわらず、作製枚数が増加又は同数となっている
広報効果の検証については、ポスター作製の必要性や枚数の見直しの際の指標となるものであるが、193
件中 145 件(75%)で実施されていない。更
事案やデザイン等費用が増額又は前年度同額となっている事案としては、
「○○の日、週間」
に、このうち 39 件については広報効果の検証も行わないまま漫然とポスター作製枚数を増加させていた。
等の啓発ポスター、5
年以上前に開始した制度周知ポスター、公務員試験の周知ポスター、
毎年行われる手続き等の周
【外部有識者の意見】 【表 5】
知ポスター等がみられた。
・ 民間で広報する場合、コスト削減の観点から常に広報効果の検証を行っており、官のように同様の広報を長年継続していることは稀である。広報
なお、啓発ポスター、制度周知ポスターについてみると、太宗が
10 年以上前に制定した
もの 効果の検証結果により、広報内容の周知が図られたなど、目的が達せられたものは終了し、また、広報効果が低いことが確認されたものは廃止や他
の広報手段への変更を検討すべきである。検証を行わないまま、高額なコストをかけたり、印刷枚数を増加させたり、何年も同じ主旨のポスターを
であった。
作り続けている状況は、民間では皆無である。
また、ポスターの掲示場所について、地方支分部局に対しサンプル調査(22 地方支分部局に赴き聞き取り)を行ったところ、
・ 本府省庁から送付された約2割が広報対象者の目に届かない執務室に掲示されていたものや
・ 掲示場所をそもそも把握していないもの
があるなど、広報効果の検証を踏まえた掲示先や必要枚数の検討が不十分あるいは不可能な事例も認められた一方で、
「広報対象者を意識して、駅、コ
ンビニ、スーパーといった集客力の高い場所に掲示している」、「市町村へ具体的に掲示してほしい箇所の例を記載した添書を送った」など掲示につい
て工夫を行っているものもあった。
【表4】ポスター以外の広報媒体
なお、広報効果の検証を行っていた 48 件についても、(1)の他の広報手段による代替可能性があると考えられる内容のも
のや、(2)の広報効果の検証を踏まえた掲示先等の検討が不十分なものが含まれており、更なる検証が必要と考えられる。
(3) 他の広報媒体との併用状況について
【表4】のとおり、平成 24 年度に作製されたポスターについて、全体の 82%が他の何らかの広報媒体を併用して
おり、中には「ポスターにQRコードを付けて、ホームページへアクセスを容易にする」、
「ポスターのデザインを公
募し、併せて記者発表することで、大きく報道された」などの工夫を行っているものがあった。
ポスター作製における広報効果の検証に当たっては、こうした他の広報媒体との併用の効果等も十分に踏まえ、そ
の必要性や必要枚数の検討を行うことも重要と考えられる。
区 分
ポスターと他の広報媒体を併用
ホームページ
チラシ、パンフレット
記者発表
政府広報オンライン
Eメール・メールマガジン
政府広報誌
新聞広告
ラジオ広報
バナー広告
テレビ広報
ソーシャルネットワーク
雑誌広告
デジタルサイネージ
その他
(注)広報媒体は複数回答有。
(単位:%)
割合
82%
70%
51%
37%
15%
14%
12%
11%
9%
6%
5%
5%
4%
4%
12%
1.ポスター作製コストについ
ては、
・ 複数社による業者間の価
格競争等の推進や同一内容
の本府省庁一括調達等によ
る印刷単価の削減
・ 既存デザインや自作デザ
インの活用可能性やデザイ
ン・企画内容の検討を十分
に行うことによるデザイン
等経費の削減
等を図り、より一層の効率化
を行うべき。
2.ポスターの必要性や広報効
果の検証を十分に行い、
・ 公務員向けポスター等の
代替手段の活用が可能と考
えられるものや広報目的を
達成した又は広報効果が低
いと認められたポスターに
ついて、廃止を含めて検討
すべき。
・ 広報効果の検証を行わな
いまま作製枚数を増加する
ことは厳に慎むとともに、
執務室など、広報効果が認
められない場所に掲示され
ているポスターについては
作製枚数を削減すべき。
3/4
予算執行調査「ポスター作製等経費」に対する意見書
1.ポスター作製経費の状況について
今回の調査結果で示されているポスター作製経費について申し上げられる点は、単価の
ばらつきが非常に大きいことである。
日本地域広告会社協会理事 間島 賢治
ポスターの作製費用は、一般的に印刷に関する費用とデザイン・企画に関する費用がか
かる。印刷費は印刷するための費用であり、デザイン・企画費は、ポスターのデザインや
配置、記事の内容等にかかる紙面の作製費用である。
予算執行調査の対象となった「ポスター作製等経費」について、以下の通り意見を提出
する。
印刷枚数別の平均印刷単価を確認したところ、300 枚以下で 968 円、301~1000 枚で 313
円、1001~3000 枚で 99 円、3001~10000 枚で 44 円、10001~30000 枚で 22 円、30001
枚以上で 10 円となっている。印刷費については、地域等による価格差はほとんどないと考
えられることから、複数社による業者間の価格競争等、発注側の努力で平均単価以下での
<官民における広報について>
広報における民間と官の違いは、広報の目的が、官は公益、民は利益追求(売上の向上)
発注は可能である。また、ポスターを印刷するためには、印刷枚数に関わらず、カラー印
刷であればCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)別に 4 種類のPS版(印
のためであることである。そのため、民間で広報する場合、商品の販売促進であれば、ま
刷用の版)を作製するなど初期費用がかかるため、1,000 枚程度までは 1 枚当たりの作製単
ず年間、月間、週間といった単位で販売計画を立て、売上げ目標の達成に向け、計画的・
価は高額となる傾向がある。そのため、印刷枚数が少ない契約の作製単価が高額となって
総合的に広報することにより顧客周知を図り、計画期間経過後に計画と実績を踏まえて評
いることはやむを得ないものであるが、調査結果のとおり、特に 300 枚以下の印刷単価が
価・見直しを行い、更なる広報効果が期待できなくなれば一旦終了し、新たな計画を立て
高くなっているが、デザイン費用をかけず B2 片面カラーで 300 枚程度の印刷であれば、初
るのが一般的で、官のように同様の広報を長年継続していることは稀である。
期費用などを考慮しても、平均印刷単価の半分程度以下の単価で発注可能である。
広報媒体には様々なものがあるが、ポスター作製を広告会社が受注する先としては、や
次に、最高単価と最低単価の乖離が非常に大きいとの印象を受ける。ポスター作製経費
はり近年では官からのものが多いのが実態である。民間で広報媒体としてポスターを使用
のうち、デザイン・企画費については、タレントやキャラクターの採用、有名デザイナー
するのは比較的少なく、例えば映画上映、コンサート、イベント開催や旅行代理店の観光
の起用、写真の有無、地域によっても契約金額に差が生じる。自作デザインの採用、また、
PR 用等に限定されている。
毎年同様の内容でポスターを作製するようものであれば、既存デザインの微修正にとどめ
ポスターの特徴としては、コストについて言えば、テレビコマーシャルや新聞掲載等の
ること等により、デザイン費をかけないことも可能である。調査結果によると、デザイン・
広報媒体と比べ安価であり、広報対象者の目に触れる場所に掲載すれば、効果的な広報が
企画費を計上している事案の 1 件あたりの平均デザイン・企画費は約 37 万円となっている。
可能な媒体である。官が一般国民向けの広報が多いといった理由からも、比較的多く利用
上記のとおり、デザインの内容によって差は生じるものの、タレントやキャラクターを使
されていると考えられる。掲示先についても、民間のものであれば、掲示場所が限られる
用せず、インターネットでの協議・調整等を可能にするなど地方のデザイナーでも参加で
(一般的には有料)が、官のものであれば公益目的として無料で掲示してくれる先がある
きるようにすれば、平均単価の半分程度以下の単価で発注は可能である。
ことも利点の一つと考えられる。ただし、安価である反面、効果的に広報するためには、
広報対象者の目に触れる場所に掲示されなければならない。
また、街中に掲示されている場合等、短時間目にしただけでも広報効果を発揮しなけれ
印刷費については、地域等による価格差はほとんどないと考えられる。したがって、原
則全ての契約について複数社による価格競争を行うことで、適正価格に近づくことが期待
できる。
ばならないため、印象に残る作りにする必要がある。そのため、広報施策のキャッチコピ
ーや大まかな内容は盛り込む一方、詳細な内容まで盛り込むことは一般的には難しく、そ
の広報内容に関心を持つためのきっかけ、動機付けといった意味合いが強い。
2.ポスターの広報効果の検証について
広報効果の検証実態についてみると、全体の 4 分の 3 が検証を実施していないとの調査
結果であり、非常に低調となっている。
以下、調査結果等に基づき意見を申し述べる。
しかし、前述のとおり、民間であればPR後に売上げや顧客の増加につながっているか
どうかが重要であり、コスト削減の観点からも、常に広報効果の検証を行っており、官の
ように検証を行うことなく毎年コストをかけて広報を行っていることはない。当然ながら、
4/4
検証を行わないままタレント等起用しデザイン・企画費に高額なコストをかけたり、印刷
役所内に掲示する場合であっても職員の執務室では一般国民向けの広報効果はほとんど期
枚数を増加させたり、何年も同じ主旨のポスターを作り続けている状況は、民間では皆無
待できず、来庁者の待合場所等、より目にする機会のある場所に掲示する必要がある。
である。なかには、10 年前にできた制度の周知に毎年 150 万円のデザイン・企画費用をか
けているものもあり、見直しが必要である。
前述のとおり、ポスターに掲載できる情報量は限定的であり、目にした人が、その広報
内容に関心を持つための動機付けの意味合いが強い。そのため、民間ではポスターだけの
調査対象事案の広報内容についてみると、193 件のうち 2 件が公務員向けポスターである
広報の受注といったものは殆ど例がなく、ホームページ、チラシ配布や中刷り広告等いく
とのことだが、内部職員向けに周知が必要な事案であれば、E メール等で代替可能と考える。
つかの広報媒体を使用することによって販促効果をだしており、広報手段の一つとしてポ
また、国家公務員の職員募集ポスターが 10 件あるが、企業の定期的な新卒採用は最近では
スターを使用するといったものが通例である。
インターネットを通じて行っており、ポスターを使っているような例はない。さらに「○
○の日」等の啓発ポスターであっても、記者発表等を行い、新聞記事等で報道されれば、
ポスターを作成しなくても広報としては十分効果を発揮しているのでないか。
テレビでは視聴率、インターネットではアクセス数等、簡単な指標が存在するものの、
ポスターを含むそれ以外の広報媒体については、それぞれ簡単に広報効果を検証する手段
はあまりないと言える。
広報効果の検証方法としては、調査結果にもあるとおり、イベント開催等であれば、来
<まとめ>
・ポスター作製契約にあたっては、適正価格となるよう、複数社による業者間の価格競
争によった契約方式を採用すべき。
・広報効果を高める改善や経費の削減を行うため、可能な限り広報効果の検証を実施す
べきであり、広報の目的を達したものや、逆に広報効果を発揮していないものは、廃
止又は他の広報手段への変更を検討すべき。
場者へのアンケート調査を実施するといった方法が一般的である。一方、国民向けポスタ
・公務員向けや職員募集等の広報は、ポスターを作成する必要性はなく、廃止すべき。
ーであれば、インターネットや電話などで無作為にアンケートを取る方法もあるが、専門
・ポスターによる広報は、まずは広報対象者の目に触れてもらうことが重要であり、官
業者に委託した場合などは、ポスター作製費と同等程度の経費がかかることも考えられる。
による一般国民向けのポスターであれば、掲示先との交渉により、駅、ショッピング
経費がかからない方法として、ポスターからホームページに誘導する内容であれば、ホー
センター等、より多くの広報対象者が目にする場所に掲示すべき。
ムページへのアクセス数も検証指標と考えることも可能であるし、記者発表等でマスコミ
報道されればほとんど経費を要せず集中的な広報が可能である。
いずれにしても、前述のとおり、定期的な広報効果の検証結果により、広報内容が一般
国民に周知されるなど目的が達せられたものは終了し、また、逆に広報効果が低く、一向
に周知されていないことが確認されたものは廃止や他の広報手段への変更を検討すべきで
ある。
3.ポスターの広報効果を高める方法について
ポスターの広報効果を高めるには、まずは広報対象者の目にする場所に掲示することが
最も重要であり、逆に目にする場所に掲示しなければ、広報効果もほとんど期待できない
ものになる。例えば一般国民が広報対象者であれば、普段出かけるであろう駅、百貨店、
スーパー、あるいは銀行等に掲示できれば、当然広報効果は高まる。さらに、一般国民で
あっても、対象者が若年層、高齢層、男女別でもその掲示に適した場所があり、また、よ
り人が多く集まる場所として、都心であれば駅であったり、地方であればショッピングセ
ンターであったりと、地域性からもそれぞれ掲示に適した場所がある。
調査結果では、地方自治体や国の出先機関へ多くが発送されているが、一般国民が役所
に行く機会は限られており、特に国の出先機関や県庁等、特定の者しか訪問しない場所も
多いことから、役所内の掲示だけで広報効果をあげることは非常に困難である。さらに、
・ポスターは広報対象者に関心を持ってもらうための動機付けであり、他の広報媒体も
使用することにより効果的な広報が可能である。官であれば予算の制約もあるが、少
なくともホームページと連携するなどして広報効果をあげる方法をとるべき。
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