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Page 1 Page 2 Page 3 遠征にはライダーよりはるかに速いメカニ ック
二
狭いシートに乗り込んで数十丹後、みんな
まだ元気なうちに記念撮影の臥
次いで天田サンと喜田クンも受付毒ます。
■7イダーパスを手に子供のような美顔/
早速スピードウェイで選手受付。3月も来た
ふたりをおばさんは覚えていてくれた様子。
兼高かおる世界の旅(古すぎ?)的カット。
旅ものの定番と言えばやっぱコレでしょ。
且の前にデイトナビーチの
広がる宿泊ホテルはこんな
ところ。2階の部屋ゆえ景
色がイマイチなのが残念。
到着翌日,やや時差ボケ気味の記念撮私それにしても腸差しがまぶしい./
唐突ながら、ワンメイクが始まって3シーズン目
となった今年、シリーズランキングに対してビッグ
ング上位2名とOPENク.ラス優勝者の計3名を、
プライズが掲げられていた。883クラスのランキ
なんとアメリカ・フロリダ州はデイトナ・インター
ナショナルスピードウェイで開催される〝ハーレー
ダビッドソン・ツインスポーツ〟のワールドファイ
っ腹なスポンサー棟はいわずと知れたH−Dの日本
ナルレースに招待しようというのである。そんな太
っの座をめぐり、サーキットでは血で血を洗う争い
紙輸入元、ハーレーダビッドソンジャパン。その3
が展開された⋮⋮などということはさらさらなく、
大方のライダーはそげなことオラには関係ねーベと
ばかりにサンデーレースを心底楽しんでいた。
前号でもチラブとお伝えしたが、最終的にデイト
ナ招待ライダーが決定したのは9月16日に筑波サー
キットで開催されたヒエージ&タイニーの883/
OPEN両クラス第3戦。ちなみにそれまでの2戦
では883の天田昭治選手、OPENの奥川瀬選手
のひとつの座をかけて吉田健一選手と横手信一選手
がともに2膠を挙げてほぼ当確。残る883クラス
が1ポイント差で火花を散らすこととなった。88
3の予選を終えてポールポジションを奪ったのは、
なんとこのクラス初出場の岩城混一選手。しかし決
勝を制したのはやはり天田選手で2位は岩城選手。
注目の吉田VS横手のバトルは横手選手がミッショ
ントラブルにより後退し、3位に入った吉田選手が
ランキング2位を獲得すると同時にデイトナ行きの
チケットを手に入れた。OPENクラスは奥川選手
が危なげない走りで独走、これで3人のデイトナ行
きライダーが決定したのである。蛇足ながらワタク
シHBlイケダは今季最高の4位に入るものの、ラ
ンキングは3位と同ポイントの4位にとどまり、い
ぅまでもなくデイトナ行きはオアズケ。ま、24号で
もレポートしたとおりすでに3月にデイトナを走っ
てきたイケダとしでは︵年に2回もバンクを足って
はバチがあたりそーだから︶来年に期待。HDlに
ょるこのデイトナご招待は釆シーズン以降も続き、
同じライダーの2年連続招待はナシなのだから⋮⋮。
本当は人の走っている姿など見に行きたくなかっ
たんだ、オレは自分で走りたかったんだよオオオな
ントだって、オイラは3月にも⋮しつこい/︶、日本
どという冗談はさておき︵ホントにジョーダン? ホ
代表の3人がデイトナでどんな走りを披露するかを
翌朝いよいよガレージて愛車と無配とに
かく梱包を聞けるまで、ライダー3人はど
うにも落ち着くことができなかったらしい。
3JAntNESE
GOTtl
DAyTONA
陵のガレージはなんと憎勝順補筆頭のパーテ
ルズ。設備も態勢も気合も間違いなくトノブ,
いざ出陣/ である。ツナギとヘルメ
ットを身につけると、レーサーは誰で
も引き締まるのである。
前置きはこれくらいに、3人の日本代表をもう一
見届けるために、プラス1としでともに機上のヒト
となったのだ。
度紹介しておこう。OPENクラスウイナーの奥川
瀬34才はワンメイクレース始まって以来全戦負けな
の必要のない日本を代表するハーレー使い。イケダ
しという、スポーツスターフリークにはもはや説明
のチームメイトにしてチーフメカ、3月のデイトナ
遠征にはライダーよりはるかに速いメカニックとし
てわざわざついて来てくれた人の良さ。ど素人のワ
タシがこうしてレースを続け、輝かしい成績を残せ
るのも、ひとえにモトライフ大沢店長と奥川メカの
おかげなのでありました。883ウイナーの天田昭
治36才は元国際A級。全日本選手権250C。をトッ
プクラスで争っていた実力の持ち主で、ワンメイク
レース出場のためライセンスを惜し気もなく降格し
たスポーツスターフリーク。茨城のH−D正規販売
しい。その実力は未知数で、僕を含めた883レー
店レインボ﹂を一族で営み、本人いわく営業部長ら
サーたちはあの人はまだ本気を出していないと思っ
ている。よーするに本気を出さなくても勝てる実力
があると考法でいるワケ。その本気をデイトナで見
ることができるかも今回ひとつの楽しみなのである。
横手サンとの白熱の争いを別して残るひとつの座を
ツは吉田健一30才。唯一バイク屋でない普通のサラ
手に入れ、表彰式で大粒のナミダをこぼした純なヤ
リーマンで、プロダクションレースを2年ほどやっ
SCへ。どんなにブレーキングを遅らせても古田ク
た後ヤマハSRXでのシングルレース参戦を経てS
ンは絶対に引かない、近寄りたくないと天田サンさ
えビどらせるその気合から、元ヤンキー︵それも幹
10月14日、成田空港に集合した御山行様は総勢12
部クラスの︶だったに違いないと僕はふんでいる。
にも及ぶエコノミーシートの旅︵ちなみに岩城サン
名。成田1LAlアトランターデイトナと計18時間
はエコノミーじゃとでも行けねエよと申された。ご
ナショナルエアポートにたどり着いた御一行は、カ
もっともでございます︶を経てデイトナ・インター
チカチになったカラダを伸ばしながらもコーフンで
Rだけはキラキラと輝いている。到着時刻は午後9
時。それぞれが用意されたレンタカーに分乗してビ
ーチ沿いのホテルに向かい、各々の部屋へ。それか
翌日火曜は快晴、ロビーに集まると皆疲れなんて
らみんながどうしたのか僕は知らない。
53〟(け州作
木箱の中はこんなカンジでぎっし
りと埋め尽くされ、スペアパーツ
でマシンが見えない。レースする
ってけっこう大変なのである。
ニ坤指グ耕一斡ト†・ミ軸屯
ついに初走行。コースインを待つ吉田クンである。何といってもデイトナである。
ちなみに吉田クンはパーハンドルをクリップオンに替えてきたのである。
木箱から出したマシンを走和犬態にセットアップし、いよいよレースらしくなって来た。走る前に写真操っといてよかったね、吉田クン./
車検やパワーチェック等々、やらなければならない事は
結構多い。電子翻訳機(しゃべるヤツ)片手にそんなも
の使わずに身掠り手振りで話をススメる天田サン。
とにかく u楽しい楽しいかを連発していた吉田クンの走り。初めてのコース、初めてのクリップオンにもかかわらず、アグレッシカニ攻めていく。
デイトナ3回且ゆえ勝手知ったる奥川クンは、
黙々と一人セッティングに励む。勢い余って
コースアウトしても二の余裕?
走行から戻り、あーでもない
ニーでもないとコース攻略)去
を話し合う3ジャパニーズっ
さすがにけっこう真剣。
ミョーなカタコト日本語を操
るバーテルズのチーフメカに、
プラグの焼けの見方を伝授さ
れる。ちなみにルーペで見る。
どこへやら。何はともあれスピードウェイに行って、
るべくソワリワウキウキ。スピードウェイまではク
日本から航空便で届いているハズのマシンを確認す
ルマで約15分。しかし街にバイクがイナイ′.スト
リートにハーレーがイナイのだ。これまで5、6回
訪れたデイトナはいずれも3月のバイクウイークで
至る所ハーレーに埋め尺くされていたというのに、
いものだ、などと思いつつスピードウェイに到着。
街中閑散としている。でもそんなデイトナもまたい
ライダーたちはレジストレーションを済ませたもの
の、ガレージはクローズで入れないとのこと。でも
そのかわりにコースの中を案内してもらえることに
なった。2台のクルマに分来してコースを1間。途
中バンクの最大傾斜の場所で記念撮影。バンクを歩
ろを走ったのかとしばし感激。3回日のデイトナと
くのは僕も初めてで、すさまじい傾斜にこんなとこ
なる奥川タンも僕と同様の感じを受けていたらしい
が、後のふたりは〝こ、ココ走るの?〟と絶句して
いる。〝大丈夫、歩くよりバイクで走る方がはるかに
楽だから〟とイケダ。〝走る前に見ない方がよかった
かも知れない〟と奥川タン。それを聞き天田サン吉
翌水曜口はゲートオープンの8時にガレージ入り
田クンの頑の引きつりはだいぶ収まった。
し、スパナならぬバール片手に梱包をとく。3台と
もマシンは無事で、早速走行に向けセットアップ。
883レースを経験済みの奥川クンをも含め、レザ
そしでいよいよ初走行だ。すでに93年にデイトナで
ースーツに着替えてヘルメットを被った3人のカラ
ダ全体からは緊張とワクワク感が伝わってくる。3
台が連なるようにピットロードを飛び出していく。
オッ、走ってる足ってる/ 楽しそう〃‖ いいねエ
こだまする883のユキブーストノートに弾かれ青
走るヒトは⋮⋮そんなレポーターの独り言は、低く
メットを脱いだ3人の上気した顔には、笑顔と、コ
空のかなたに消えていった。ガレージに︰尿ってヘル
午前/午後と30分一本ずつのプラクティス・セッ
ース攻略の難しさに対する苦悩が同居していた。
ションをこなし、その合間に車検をパス。ちなみに
アメリカの883レースのレギュレーションは今シ
ーズンの中盤より変更となり、65馬力を上限として
1200C。へのポアアップが可能となったため︵国
内レギュレーションは変わりません、ご安心を︶、奥
て来ており、吉田タンは国内仕様つまり883のま
川/天田両氏はマシンをその規則に合わせて製作し
いざ決勝、と気合でガレー
ジを出た矢先に出くわした
ブロンド美女と、記念撮影
を始めた天田さん。やっぱ
り載せちゃいましたゴメン。
転倒大破の愛車を前に
アクマを掻く吉田クン
と、これでディズニー
ランドかと笑みを浮か
べる彼女。一足早くマ
シンを梱包し始めた。
フロントローに並ぶのはポールのマット・ウエイト以下バーテルズが3
台。とにかく速いライダーはやはりカッコいいのである。
3JARANE5E
GtITO
ニカ・指声ギ骨ト†周代
ついにデイトナの決勝グリッドに潜いた♯15天田昭治、→l」後ろに奥川潔が並ぶ。最高の気分を味わっ
IIAyTONA
って来た。転倒である。ライダーは軽い打ち身程度
曜午前のセッションでトラックの廿何台にゆられて戻
でピンピンしているものの、マシンは大破に近い中
ムも左右があらぬ方向を向いている。聞けばバンク
破。フロントフォークが折れ曲がり、スイングアー
でハンドルをとられたとのこと。日本のサーキット
を駆け降りた長いストレートに設けられたシケイン
と較べるとコースの路面状況はお世辞にもいいとは
いえないデイトナ、特にこのシケインの悸人部分の
継ぎ白の舗装はかなりいい加減。そのうえ数あるコ
ーナーの中で最もハイスピードで突っ込んでいくポ
イントである。カラグが無事だっただけでもラッキ
1だ。ハイスピードのコーナーで転ぶのは痛いから
︵当たり前ネ︶、特に僕らのようなサンデーレーサー
は攻めあぐねてしまうことが多いというのに、初め
てのコース、それももちろん初めての海外遠征で転
ぶまで突っ込んでしまう泉谷ドは、はっきり言って
敬服。僕は絶対あのシケインを転倒覚悟で攻めるこ
い、ひょっとすると昔は特攻隊長か⋮⋮′.こうし
となんてできない。やはりこの気合はただ者ではな
て吉mクンはライダーから観戦者に身分を下げた。
ヶ今度は勝ち狙いに来ます、マジで/㌔
でもそのときの一言。
天田サンも1度転倒を喫したものの︵やっぱコリ
ヤかなりマジだ︶ライダーは無事、マシンは小破。
ハンドルとステップを交換して走行は続く。奥川ク
ンはノントラブルながら、自分の走りに納得できず
に表情は曇りがち。何はともあれ刻々と時は過ぎで
いく。して予選は金曜日。かなりの気合で飛び出し
て行く2人。3月、オイラは走ることだけでひたす
ら楽しくてタイムやら予選順位なんて気にもとめな
かったというのに、やっぱトップを走る人は違うの
ね⋮⋮とレポーターは︵ちょっぴり︶反省。で予選
順位は天田サンが2分19秒17で14位、奥川クンが2
分20秒50で17校。全参加台数は34台だった。
決勝は2ヒート制で1発目は土曜。青空と巨大な
グランドスタンドをバックにグリッドに並ぶ、3な
らぬ2ジャパニーズ。ついにやってきたこの瞬間′
っさりしたもので、突如巻き起こる爆音が観客にと
とはいえコテラのヨーイドンは拍子抜けするほどあ
ってのスタートシグナルだ。必死に走ってる。大田
から楽しそう。だから見ていでも楽しい。足ればも
サンも、奥川クンも、アメリカ人もみんな必死。だ
日勤するトップ争いの大バトル。
日本最遠の883使い、天田昭
治の走りはとにかくスムー
ズで無理がない。今回は川0
%マジな走りを見せていた
だきました、ハイ。
∃JARANESE
GIIT⊂l
DAyTONA
ニ柿平拭一群ト†頑托
†日本最遠のハーレー乗り、奥川潔
;の独特なライディングフォーム
弓とにかくいつも真剣にレースに取
り組む姿、見習わせて頂きます。
優勝はパーテルズのマシンに乗る地元のデイブ・工ストックヮい
っと楽しいけれど︵蛇足︶。そんな楽しさは写真を見
ても味わってもらえると思う。第1ヒートの思果は
天田サンが11位、奥川タンが20倍。ガレージに戻っ
たふたりとも、満足いかないといいながらもその表
続く日曜の第2ヒート。昨日にも増して気合十分
情にはさわやかな笑みが宿っていた。
でコースへと消えていった2ジャパニーズは、なん
とテール・トウ・ノーズで鍔ぜり合いを繰り広げる。
何度か順位を入れ替えながらコーナーを攻め立てる
ふたりは、はたから見ていでも熱くなっているのが
分かる。結果は天田サンが14位、奥川クン15位。
すべてを終えてヘルメットを脱いだふたりの顔は、
〝おもしろかったノ″〝最高′.〟
満面の笑顔で埋め尽くされていた。
転倒リタイヤとなった吉田クンも含め、この遠征
は最高だった。壁のようなバンク、歯が立たないト
ップライダーたち、でっかい空、輝くビーチ、陽気
で心底フレンドリーなアメリカ人。これがデイトナ
だ。これがスポーツスターでレースをする喜びだ。
少なくともサーキットという世界に国境線は存在し
ない。それがハーレーならばなおさらだ。3人のニ
ッポンダンジはそれを身をもって証明してくれた。
さあ次は誰の番だ。エッ、おれ?AV
J¢
u
攣寧寧寧寧腰感
譲●●●●
つ の 日 か ウ イ ナ ー ズ サ ー ク ル に立つ日本人が見れることを祈る。
∼0
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T靴▲
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