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2016年 9月号 No.97発行 PDF 第35回反核医師の

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2016年 9月号 No.97発行 PDF 第35回反核医師の
●反核医師の声●(1)
核戦争防止
発行 核戦争を防止する
兵庫県医師の会
兵庫医師の声
第 97 号 2016 年 9 月号
〒 650 - 0024
神戸市中央区海岸通 1-2-31
神戸フコク生命海岸通ビル5F
兵庫県保険医協会内
電 話 078(393)1807
振 替 01130-6-57830
第 35 回反核医師の会総会を開催
武器研究解禁 容認できない
(上)講師の池内了氏が軍学共同
を進める安倍政権を批判した
(右)医師・歯科医師ら 104 人が
参加
核戦争を防止する兵庫県医師の会(反核医師の会)は、7 月 30 日に兵庫県保険医協会会議室で第 35 回総
会を開催した。総合研究大学院大学名誉教授の池内了氏が、「加速される『軍学共同』」と題して記念講演を
行った。医師、歯科医師、市民ら 104 人が参加した。
池内氏はまず、安倍内閣のもとで閣議決定された
衛装備つまり武器の研究を解禁するよう転換する姿
国家安全保障戦略に基づいて、軍学共同が急速に進
勢であると批判した。自衛のためなら国民の利益に
展していることを指摘した。新設された防衛装備庁
資するとの主張に対しても、防御力の強化は攻撃力
によって安全保障技術研究推進制度が定められ、政
の強化に直結するため必ず軍事力は拡大すると指摘
府が大学や企業へ競争的資金を提供する幅が広が
し、集団的自衛権の行使と武器輸出を容認する政権
り、少なくない大学が研究資金獲得のために募集に
のもとでは許されないと厳しく断じた。
応じている事実を紹介した。
最後に、研究資金が減少する中で、研究のために
また、かつて日本学術会議は、科学者が戦争に協
軍事研究に協力せざるを得ない「経済的徴兵制」が、
力した過去を強く反省し、戦争を目的とする科学研
研究者の中にも広がりつつあるが、秘密研究を原則
究には従わないと表明したが、現在は大西隆会長(豊
とする軍事研究が大学に入り込むことにより、大学
橋技術科学大学学長)のもとで、時代状況が変化し
自治の侵害や研究現場の委縮が起こり、権力に対す
ており自衛のための研究には問題がないとして、防
2面へつづく
●反核医師の声●(2)
1面からつづく
民雄協会副理事長が運営委員長に再任した。議論で
る健全な批判であるという大学人としての社会的責
は、兵庫民主医療機関連合会主催の福島原発事故避
任も果たせなくなることからも、軍学共同に反対し
難者検診に協力することなど、放射線の人体への危
なければならないと講演を締めくくった。
険性を理解する医師としての活動を進めることが確
総会議事では、郷地秀夫協会理事が代表に、近重
認された。
核戦争を防止する兵庫県医師の会
第 35 回総会
2015 年度活動報告と 2016 年度活動方針
( 1) 本会は、設立総会開催(1982 年7月)から
医師・医学者のつどい in 愛知」には、7人が参加
34 年を迎えました。
しました。
設立以来、非核・反核の情報交流につとめてき
④保団連の米軍横須賀・厚木基地視察会に4人が
ました。諸活動としては、会報「医師の声」の発
参加しました。保団連非核・平和部会、全国反核
行、反核パネルや反核リーフレットの製作・普及、 医師の会常任世話人会に役員派遣し、協力しまし
反核平和映画の製作協力や貸し出し、被爆者の会
た。
への援助、各地の医師の会との交流、IPPNW(核
⑤安全保障関連法案の廃案を求め、8月 29 日、
戦争防止国際医師会議)の世界大会と地域会議へ
弁護士会が主催する兵庫県内各地での集会に 10
の代表派遣、県内の反核平和団体との協力などを
人が、8月 30 日、国会前の集会に6人が参加した。
行ってきました。また、本会独自の反核展の開催
⑥原爆症認定集団訴訟では、引き続き事務所・連
などを通じ、核兵器廃絶を願う草の根の団体とし
絡先を引き受けるなど、支援ネットワークに協力
て患者・県民に医師の立場からの働きかけを行う
し積極的役割を果たしました。郷地秀夫代表が各
など、継続して活動してきました。結成当時 198
地で講演活動と裁判所への意見書の提出を行いま
人であった会員数は、86 年には 500 人を超えま
した。
したが、高齢・病気等による会員の退会などで、 ⑦北朝鮮による核実験とミサイル発射、集団的自
現在 231 人となっています。
衛権を行使する安全保障関連法の強行採決に抗議
声明を発表しました。
( 2)2015 年度の活動
⑧非核「神戸」方式 41 周年記念集会(2016 年 3
①第 34 回総会では記念企画として「中沢けい×
月 18 日)に参加しました。
泥憲和 日本の平和、人権、言論を考える」をテー
⑨非核の政府を求める兵庫の会にも引き続き協力
マに、作家中沢けい氏と元自衛官泥憲和氏による
し、市民学習会「徹底討論!どうする日本の原発、
対談を開催、94 人が参加しました。
エネルギー問題」(澤田哲生・東京工業大学助教、
② 2015 年原水爆禁止世界大会に5人、平和行進
舘野淳・核エネルギー問題情報センター事務局長、
にも4人が参加し、県下の様々な平和運動との協
本島勲・日本科学者会議原子力問題研究委員会委
力・共同を行いました。
員)、市民学習会「原爆孤児~『しあわせのうた』
③「第 26 回核戦争に反対し核兵器廃絶を求める
3面へつづく
●反核医師の声●(3)
2面からつづく
国の脅威がマスコミを通して喧伝され、軍事大国
が聞える」(平井美津子・子どもと教科書大阪ネッ
化が着々と進められています。一昨年の集団的自
ト 21 事務局長)、市民学習会「よみがえる最前線
衛権行使容認の閣議決定に引き続いて、安倍首相
~神戸と核と日米同盟」(坪井兵輔・毎日放送報
は昨年9月 19 日未明、憲法で禁じられているは
道局)を行いました。また、総会では、総会記念
ずの集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関
講演「バグウォッシュ会議 in 長崎の成果」(講師:
連法案を、参議院での強行採決の末、自民、公明
坂東昌子・愛知大学名誉教授)に協力しました。
などの賛成多数で可決成立させました。国会審議
郷地代表、小泉運営委員が、常任世話人を務めて
を重ねるごとに明らかになる問題点に、政府・与
います。
党は納得いく説明をせずに、委員会では衆参両院
⑩九条の会兵庫県医師の会の伊勢崎賢治氏講演
で強行採決を繰り返し、最後は数の力で押し切り
会、小林節氏講演会の開催に協力し、平和憲法を
ました。法案に対しては、日本弁護士連合会や圧
守る運動に積極的に取り組みました。
倒的多数の憲法学者、歴代内閣法制局長官、元最
⑪「集団的自衛権に反対し、平和憲法を守る」署
高裁判所長官を含む最高裁判所判事経験者が「違
名に取り組みました。
憲」を表明し、各紙の世論調査でも、安保法案に
⑫兵庫民医連主催の福島原発事故の避難者検診に 「反対」が「賛成」を大きく上回り、8月 30 日に
協力しました。
は 12 万人が国会周辺に集まったのをはじめ、連
日国会を数万人の市民が包囲するなど、最後まで
( 3) 情勢
抗議行動を行いました。法律は成立してしまいま
5月 27 日、オバマ大統領は伊勢志摩サミットに
したが、今後も安全保障関連法の廃止を求める運
合わせて、被爆地・広島を訪問しました。訪問は
動を引き続き進めましょう。
米国の現職大統領として初めであり、画期的なこ
安倍政権は、全国各地で原発再稼働の準備を進め
とです。しかし演説では、核兵器のない世界を目
ています。昨年の九州電力の川内原発の再稼働に
指さなければならないとしたものの、アメリカの
続いて、関西電力も高浜原発3・4号機を再稼働
責任について言及はありませんでした。アメリカ
させました。しかし、大津地裁(山本善彦裁判長)
政府が核廃絶への道筋を示すことが求められてい
は3月9日、関西電力と原子力規制委員会の安全
ます。
対策への姿勢が不十分であるとして、関西電力高
核兵器のない世界を目指す市民の願いに反して、 浜原発3・4号機の運転差し止めを命じる画期的
北朝鮮は、1月6日に「水爆実験」とする、4回
な仮処分を下しました。原子力発電は、国民の命
目の核実験を強行したのに続いて、2月7日には
と健康を脅かすものであり、今後も再稼働をせず、
「人工衛星」とする事実上の弾道ミサイルの発射
すべての原発を廃炉とすることを強く求めていき
までも強行しました。北朝鮮の核実験は、朝鮮半
ましょう。
島の非核化の合意や、核兵器のない世界を求める
沖縄県では、うるま市の女性会社員が元米海兵隊
多くの人々の思いに背くもので、断じて容認でき
員により殺害される事件が発生しました。後を絶
ません。北朝鮮による弾道ミサイルの発射は、核
たない米兵などの蛮行に、沖縄県では県民あげて
兵器の開発と一体で進められており、東アジアは
怒りの声がわき起こりました。翁長知事は、日米
もちろん世界の安全を脅かすものです。北朝鮮の
地位協定の改定を要求しましたが、菅官房長官は、
すべての弾道ミサイル発射と核兵器開発を止める
中央政府間で協議されるべきものだと否定的な見
ために、運動を強めましょう。
解を表明し、沖縄県民の思いに逆行する姿勢をみ
一方、日本では、安倍首相のもとで、北朝鮮や中
4面へつづく
●反核医師の声●(4)
3面からつづく
③核実験に反対し、核兵器廃絶を求める国際的世
せています。この情勢下で行われた沖縄県議選で
論と共同し、運動していきます。
は、翁長知事を支持する県政与党が定数 48 人の
④国民の命と健康を脅かす原発に反対する運動を
うち、24 議席から 27 議席に議席を増やし、過半
進めます。安倍政権の再稼働推進政策に対抗し、
数を維持しました。6月には、米軍普天間飛行場
すべての原発を廃炉とするよう求めて行きます。
の県内移設に反対する団体や企業、政党などで組
⑤講演会の開催など、医師の会として運動を社会
織する「オール沖縄会議」が事件に抗議する県民
的にアピールする取り組みを進めます。特に医療
大会を開催し6万5千人が集まるなど、県民の反
関係者と次世代への「語り継ぎ」を課題に、医学
基地感情は一層高まっています。
生などへの働きかけや市民向けの企画も随時開催
沖縄県では、有事の際にいつでも基地に核兵器を
していきます。
持ちこめるとした核密約の存在も判明しました。 ⑥ 2016 年に宮城で開催される「第 27 回核戦争
辺野古では、新基地建設に反対して大浦湾の埋め
に反対し、核兵器の廃絶を求める医師・医学者の
立て工事強行を許さない闘いが繰り広げられてい
つどい in 宮城」に参加します。
ます。核兵器も米軍基地もいらないという沖縄県
⑦保団連が開催する基地視察会(8月 28 日横田
民の思いに寄り添い、米軍基地のない沖縄を実現
基地)に参加します。
するため、新基地建設反対・普天間基地の無条件
⑧ 2016 原水爆禁止世界大会、国民平和大行進へ
撤去の運動に引き続き取り組みましょう。
の参加を呼びかけます。
平和を願う国民の思いを無視し、民主主義をな
⑨非核の政府を求める会・非核神戸方式記念集会
いがしろにする安倍政権に対抗する運動をいっそ
実行委員会など県下の反核諸団体との交流・協力
う強めましょう。
を一層強め、これらの団体の取り組みの成功にも
( 4)2016 年度の重点課題
協力します。
①交戦国の核攻撃を受けた唯一の被爆国の医師と
⑩九条の会兵庫県医師の会と協力し、平和憲法を
して、また、人命を守る医師の社会的責務を自覚
守る運動に積極的に取り組みます。
し、医師らしい創意ある活動を進めます。
⑪会報「医師の声」の定期発行と、学習・講師派
②被爆者との交流と援助活動を進めます。特に被
遣活動、反核 DVD や原爆パネルの貸し出しなど
爆者医療の取り組みを重視し、放射線に正しい知
を積極的に進めます。
見を持つ医師の養成に努めます。ノーモア・ヒバ
⑫会員を増やすため引き続き加入を呼びかけま
クシャ訴訟と福島原発事故被災者への検診活動を
す。
支援します。
■核戦争を防止する兵庫県医師の会運営委員
代 表 郷地 秀夫
委 員 加藤 擁一
委 員 西山 裕康
運営委員長 近重 民雄
〃 川西 敏雄
〃 宮崎 義彦
委 員 池内 春樹
〃 武村 義人
〃 森 達哉
〃 池本 恒彦
〃 田中 孝明
〃 柳井 映二
〃 井村 春樹
〃 桃原 久枝
〃 足立 了平
〃 幸原 久
〃 松岡 泰夫
〃 佐々木 徹
〃 小泉 勇
〃 坂口 智計
〃 樫林 義雄
5 面へつづく
●反核医師の声●(5)
4面からつづく
■創立以来の会員数
1982 年 7 月
1983 年 7 月
1984 年 7 月
1985 年 7 月
1986 年 7 月
1987 年 7 月
1988 年 7 月
1989 年 7 月
1990 年 7 月
1991 年 7 月
1992 年 7 月
1993 年 7 月
1994 年 7 月
1995 年 7 月
1996 年 7 月
1997 年 7 月
1998 年 7 月
1999 年 7 月
198 人
363 人
385 人
408 人
506 人
507 人
538 人
543 人
535 人
519 人
504 人
489 人
459 人
446 人
422 人
419 人
412 人
404 人
2000 年 7 月
2001 年 7 月
2002 年 7 月
2003 年 7 月
2004 年 7 月
2005 年 7 月
2006 年 7 月
2007 年 7 月
2008 年 7 月
2009 年 7 月
2010 年 7 月
2011 年7月
2012 年 7 月
2013 年 7 月
2014 年 7 月
2015 年 7 月
2016 年 7 月
390 人
380 人
369 人
363 人
350 人
333 人
303 人
291 人
264 人
253 人
265 人
257 人
255 人
246 人
243 人
234 人
231 人
2015 年度会計報告
収入の部
会費
265,000
繰越金
合計
193,402
¥458,402
支出の部
ニュース印刷・発行
総会
渉外
雑費
繰越金
24,000
49,680
80,500
514
303,708
合計
¥458,402
〈反核医師の会の新年度会費納入をお願いします〉
反核医師の会は総会を開催しました。決定した新年
度の方針に基づき、活発に活動してまいりますので、
会員の皆様は新年度会費納入をお願いいたします。
(今号に振り込み用紙を同封しております)
●反核医師の声●(6)
原水爆禁止 2016 年世界大会
国際署名を集め核廃絶への道を
原水爆禁止2016年世界大会
が、8月4日から9日にかけて広
島市内・長崎市内で開催された。
4日から6日の広島会場には、加
藤擁一運営委員・白岩一心先生、
樫林歯科(明石市)の職員3人が
参加し、武村義人運営委員、広川
恵一理事、落合愛子監事からの折
り鶴を平和公園に供えた。参加し
た白岩先生の参加記を掲載する。
世界大会の会場で寄せられた折り鶴を手にして記念撮影
参加した加藤擁一先生(左から2人目)、白岩一心先生(右から 2 人目)
両端は樫林歯科スタッフ
8月4日、夕方の兵庫県代表団会議から合流。県
統領の折り鶴と平和への自筆メッセージに、深い感
内の 13 団体の代表の方々からなる兵庫県代表団に
動を覚えた。
温かく迎えられ、光栄に感じた。県代表団長の津川
夕刻からの保団連の全国交流会には、全国9保険
知久先生のごあいさつで印象的だったのは「核兵器
医協会から 35 人が参加し、たくさんの意見交換が
をなくす国作りの推進」「在日外国人の被爆者の実
できて、とても有意義な時間を過ごせた。
態を知ろう」
「核兵器のない世界を求める国際署名
3日目、広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念
数億人分を集めよう」「2日目の分科会での発言が
式に参加参列した。原爆投下の午前8時 15 分に、
世界を動かすので、積極的発言をしよう」であった。
平和の鐘が鳴り続ける中、黙祷を捧げた。立法府か
兵庫協会代表として、自己紹介と常日頃の医療運
ら衆参両議院議長、政府から安倍総理大臣、岸田外
動対策、国民皆保険制度の堅持、医療の営利目的化
務大臣、塩崎厚生労働大臣が参列した。
反対について述べさせていただいた。皆さまと接し、
式典後、武村運営委員、広川先生、落合先生から
今後の連携を深められたらと思った。
お預かりした千羽鶴を、平和公園内の佐々木禎子さ
2日目は、
「戦争法を廃止し、憲法を生きる」の
んの像の所に奉納させていただいた。その後、世界
分科会に参加。関西学院大学の冨田宏治教授の基調
大会閉会式に参加した。
講演に感銘を受けた。保守思想も、新自由主義を基
3日間、広島の地で、尊い時間を精一杯過ごせた。
にした経済保守、靖国を中心とした政治保守、本流
今後も核兵器廃絶運動に参加したい。幼い頃からの
の旧来の考え方の社会保守の三つに分類できるとい
希望であった、8月6日の平和祈念式典に参加でき、
う画期的なお話には説得力を感じた。
かけがえのない経験を得た。
今後の立憲主義、民主主義、平和主義を守り抜く
最後に、大変お世話になった兵庫県代表団の皆さ
には、野中広務氏、亀井静香氏、古賀誠氏、山崎拓
ま、ホストの広島協会、参加させていただいた兵庫
氏などの社会保守を大切にする人たちとの連携が大
協会には感謝の念でいっぱいであることを申し伝え
切という考え方には、大いに賛同できた。
ておく。
分科会終了後、広島平和記念資料館に見学に行っ
来年もぜひとも参加したいと心に誓った。
た。本年5月 27 日に広島を訪問したオバマ米国大
●反核医師の声●(7)
原水爆禁止 国民平和大行進
県内各地で核廃絶訴え歩く
(左)須磨区内を行進した加藤擁一運営委員
(中)樫林義雄運営委員(左端)が自院スタッフとともに明石市内を行進
(右)武村義人運営委員が中央区内を行進
8月4~9日に広島・長崎で開催される「原水爆禁止世界大会」をめざし、核兵器のない世界への転換を
訴え、日本全国の市町村をアピールして歩き続ける「国民平和大行進」が、7月4日から 16 日にかけて、
兵庫県内を行進した。加藤擁一・武村義人・川西敏雄・小泉勇・樫林義雄各運営委員が参加した。
小泉運営委員は8日の伊丹市役所前で激励あいさつに立った。10 日には、川西・武村運営委員が中央区を、
加藤運営委員が須磨区内を歩いた。武村先生は、三宮・花時計前であいさつに立ち、猛暑の中行進に集まっ
た参加者を激励した。11 日には樫林運営委員がスタッフと共に明石市内を行進した。
小泉勇運営委員(原水爆禁止伊丹協議会理事長)の伊丹市役所前での激励のあいさつを紹介する。
核依存の安倍政権の暴走を許さない
小泉勇 運営委員
してその悲惨さを学びました。元々、彼は大統領に
なった時から、核兵器反対を宣言してノーベル平和
賞をもらった人物です。だからと言って核兵器廃絶
が一挙に進むわけではありません。核兵器廃絶には
地雷全廃と同様、全世界で条約を作り、各国が批准
しなければならないからです。世界中の約150カ
国が「核兵器の非人間性」を理由に廃絶条約を作る
ことを提案していますが、唯一の被爆国である日本
政府は相変わらず「米国の核抑止力」によって守ら
れている遠慮から、それに賛成していません。
加えて現在の安倍政権は、憲法9条を変えて「米
伊丹市役所前で子どもたちと参加者を激励する小泉運営委員(左奥)
国のやる戦争を一緒になってやる国」に変えようと
暴走しており、今回の参議院選挙で多数を占めれば
本日も一年ぶりに皆さんの元気な様子を見ること
そのように大きく舵をきろうと考えています。暴走
ができて喜んでおります。
をゆるさぬように力を合わせましょう。
今年の春には「私たちの上に原爆を落とした」ア
熱中症にならないように、気をつけて行進してく
メリカのオバマ大統領が広島を訪れ、資料館も見学
ださい。
●反核医師の声●(8)
保団連横田基地視察会
深刻な基地騒音被害 日本は米国の植民地か
米軍横田基地前で記念撮影 全国から 41 人が視察会に参加した
8 月 28 日、保団連非核平和部は平和視察会を開催し、東京都の横田基地を、清水幸一氏(第2次新横田
基地公害訴訟団事務局長)と島田清作氏(横田基地問題を考える会副代表)の案内で視察した。保団連非核
平和部、反核医師の会役員など 43 人が参加、兵庫県からは、加藤擁一、川西敏雄両運営委員と白岩一心、
藤森隆史両先生が参加した。白岩先生の感想文を紹介する。
2016年 8 月 28 日、保団連主催の平和視察会
模基地の問題が、沖縄県ほど報道されない。来年に
に参加した。昨年は、横須賀と厚木基地を視察した。
は、危険なオスプレイが配備される。平和を祈念す
今年は、立川市の砂川闘争跡地、東京都最大の横田
る日本国民の悲願と逆行してるように思う。日本の
基地を視察した。
首都・東京に、主権を損なう米軍基地の存在には怒
日本の首都東京に、治外法権の日米地位協定に基
りを覚える。
づく、大規模な基地を視察して、最初に思ったの
立川市から住民運動で、米軍基地を追いやった立
は、日本は米国の植民地ではないかという現実であ
川市の発展には希望がある。町に基地が無くても経
る。日米安全保障条約を認める国民が大多数となっ
済発展は見込める。
ても、基地の現状を見ると、主権在民の憲法理念は
基地騒音公害訴訟は、護憲運動、原発反対運動、
どこに行ったのかと思う。
核兵器廃絶運動よりも、住民の生活と現実に根ざし
厚木基地と横田基地の違いは、厚木基地はもとも
た運動だと感じた。一人一人の住民の小さな声でも、
と日本軍の作った基地を、米国が改良して引き続き
賛同出来る方々や組織団体と連帯して、基地の無い、
占領下に置いている。横田基地は、もともと立川の
平和な日本を目指したい。
米軍基地が住民運動によって、立川から移転された
全国 21 の保険医協会から 43 名が参加し、交流
基地である。
を深められた。現地案内をしてくださった清水様、
基地内には、兵隊の住居、小学校から大学、総合
島田様に、御礼の気持ちを綴らせていただくととも
病院まで完備されている。また、国際貢献の名のも
に、今後のお手伝いは、基地反対の署名運動で協力
とに、国連軍の中枢の司令部と日米安全保障条約に
出来たらと思う。
関する米国の司令部が存在する。周辺の住民の人権
今後も継続した平和視察会に参加して、問題点を
は決して守られているとは言えない。
議論していきたいと心を新たにした。
米軍によって、剥奪された土地に建設された大規
●反核医師の声●(9)
●反核医師の声●(10)
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