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小田急ホテルセンチュリー相模大野 「グリルキッチン ボン・ロザージュ
小田急ホテルセンチュリー相模大野 「グリルキッチン ボン・ロザージュ」 2015 年メニュー開発・ストーリー 1.今回の企画までの道のり 小田急リゾーツが運営する相模大野駅上のホテル「小田急ホテルセンチュリー相模大野」 と相模女子大学は、2011 年度に「ホテルセンチュリー相模大野の新しい活用法」をテーマ に「さがみ発想コンテスト」を実施したことがきっかけになって、さらに連携が強まりま した。本学の『2016 大学案内』 (http://www.sagami-wu.ac.jp/pamph/)でも紹介されてい るように、当時学生としてこのコンテストに参加した卒業生も同ホテルで活躍しています。 昨年(2014 年)、ホテルから「グリルキッチン ボン・ロザージュ」のコラボ・メニュー 開発の話をいただきました。11 月1か月間、 「健康・アンチエイジングに!ヘルシー料理フ ェア」においてランチ及びディナーで提供されるお料理、デザートを開発するもので、社 会マネジメント学科、管理栄養学科、健康栄養学科の学生 27 人が協力して約 30 品のメニ ューを提案しました。うち 14 品が採用され、料理長がアレンジしたうえで提供されました。 三重県熊野市で農業インターンを体験した学生たちが料理長に「熊野地鶏」や香酸柑橘「新 姫」などの強い売り込みがあり、熊野産食材を利用したメニューが 8 品採用されました。 この企画は多くのお客様からご支持いただけたことから、今年も実施されることになりま した。 2.今年の特徴 今年(2015 年)は、フェアの内容も学生が企画 することになりました。また、相模女子大学らしさ を出すために、学生たちが現地で地元の方々と交流 しながら活動する連携地域の特産食材を活かした メニューを提供することになり、4 月~5 月にかけ て 6 地域(北海道標津町、岩手県大船渡市、福島県 本宮市、新潟県佐渡市、三重県熊野市、福岡県糸島 市)の担当者が料理長らに 11 月に供給可能な特産 食材の売りこみを行い、学生たちがメニューの中で 使用する「指定食材」が決定されました。 6 月 10 日に説明会が開催され、フェアの内容、販促活動を企画する「企画チーム」とメ ニューの提案を行う「開発チーム」の学生の募集が始まりました。学生の関心が高く、「開 発チーム」には、社会マネジメント学科、管理栄養学科、健康栄養学科、食物栄養学科の 学生 51 人が集まり、そのうち 17 人は「企画チーム」にも参加することになりました。 6 月 29 日には、学生向けオリエンテーションを実施し、チーム分けを行いました。学生 たちは、地域連携活動への参加経験や指定食材を決め手にどの地域を担当するかを決定し、 計 10 チーム(大船渡と佐渡は 1 チーム、その他は 2 チームずつ)に分かれました。 3.「企画チーム」の活動(フェアの企画) 7 月 17 日、「企画チーム」の学生たちは、6 つの チームに分かれてフェアのテーマを料理長やフロ ア・マネージャーらの前で発表しました。ホテルや レストランの現状分析に加え、ターゲットになる顧 客の特性、世の中のトレンドなどを分析し、「やさ しいごちそう」、 「全国ご当地グルメの旅」、 「郷土料 理(日本の原点に戻る)」、「郷土食材で作るエスニ ック『日本の彩り』」、「一度にたくさんのふるさと を。~心満たす相女フェア~」、「自分へのご褒美」 を提案しました。企画力、プレゼンテーション能力 の高さにホテル関係者を唸らせました。7 月末に、社会マネジメント学科 3 年の尾澤さんと 寺野さんが共同提案した「郷土食材で作るエスニック『日本の彩り』 」をフェアのコンセプ トとすることが決定し、 「開発チーム」に提示されました。 4. 「開発チーム」の活動 「開発チーム」の学生たちは、指定食材とフェ ア・コンセプト、食材原価の制約のもと、各地域 の旬の食材を活かしたメニューの提案に着手しま した。数日後の 8 月 6 日には、書面による中間報 告会が行われ、各チームの料理の方向性が確認さ れました。各チームからは「短時間に提案できな い!」と恨み節も出されましたが、 「スーパーで特 価品を見ながら今夜のメニューを決めるお母さん を見習いなさい!」との励ましで乗り切りました。 8 月 19 日には、「ユニコムプラザさがみはら」の 調理実習室で調理練習を行いました。 8 月 25 日、26 日、いよいよ最終プレゼンテー ションの日です。チームごとに 2 日に分かれて 48 品を試作しました。学生たちは料理を試作するだ けではなく、レシピやメニューの特徴、原価などを まとめた資料をもとに、料理長の湯佐さま、副料理 長でパティシエの貝塚さま、企画担当の近藤さんら に説明していきます。ホテル側から調理法や材料の 組合せ、味付けなどについての質問が投げかれられ ます。料理長らの表情を緊張して眺めていた学生た ちは、「おいしかった。自分たちプロでも難しい部 分なのになかなかうまくできているね。」などのコ メントをいただき、笑顔がこぼれました。 9 月 18 日、採用メニューが発表されました。16 品採用です。この間、ホテルの食材担当 者が各産地と連絡を取り合い、11 月にどの程度食材を供給可能か、確認していました。そ の結果、本宮チーム、熊野チームのメニューが食材供給量の関係で影響を受けました。学 生が提案したメニューが良かっただけに、料理長は大変残念がっていました。この影響が なければ 20 数品採用されていたようです。 5.「企画チーム」の活動(販促活動) 9 月 11 日、「企画チーム」の活動が再開されまし た。フェアのタイトルや広告におけるキー・メッセ ージやデザインを検討していきます。小田急エージ ェンシーの永嶋さんの指導のもと、付箋紙と模造紙 を使って、アイデアを挙げ、議論を重ね、方向性を 絞っていきます。9 月 25 日、10 月 2 日と 3 回の会 議を経て、フェアのタイトルが「ニッポン再発見! フェア」と決定しました。 6.試食会 9 月 25 日夜、 「開発チーム」のメンバーはホテル に招待されました。宴会場には、学生たちが提案し た料理やデザートを、料理長やパティシエらがアレ ンジしたメニューがいっぱい並んでいます。料理長 からメニューについて説明がありました。原型に近 いメニュー、素材をアレンジしたメニュー、提供方 法を変更したメニュー、…、さまざまです。プロの 世界では、メニューの全体バランスやオペレーショ ン、マネジメントも考える必要があります。そのような点からどのように提案したメニュ ーが変化したのかを学びました。美味しい料理やデザートをいっぱい食べて、メニューが 採用されて大喜びの学生だけではなく、採用されなかった学生もみんな満足です。採用さ れた学生は自信を持ったようです。併せて記者発表も行いました。地元メディアでフェア のことを紹介していただきました。 7.いよいよフェア開始です 11 月 1 日から 30 日まで学生たちが提案した メニューが提供されます。11 月後半の 3 日間は これらのメニューに加え、料理長が各地域の高 級食材を使って腕を振るうメニューも提供され ます(この 3 日間は料金が上がります)。今回の フェアがきっかけとなって、大学が連携してい る地域やそのおいしい食材を大学周辺の皆様に ご紹介できれば幸いです。ふだん農業体験や伝 統芸能体験などでお世話になっている地域の 方々へ恩返しをしたいという学生たちの熱い思 いをぜひ受け取ってください。 提供されるメニューは以下のとおりです(レストランでの名称)。 1.熊野地鶏レバー入りミートパイ 2.熊野地鶏の砂肝と茸、彩り野菜のコンフィ 3.新姫マドレーヌ 4.新姫のチーズケーキ 5.新姫ジュレとパンナコッタのヴェリーヌ 6.新姫クリームのプチシュー 7.糸島ひじきと人参のムース ヴェリーヌ仕立て 8.ひじきと鶏胸肉、彩り野菜のサラダ 9.糸島ひじきハンバーグ 糸島醤油ドレッシング 糸島醤油のあんかけソース 10.みたらし白玉 11.秋刀魚のイタリアントマト煮込み 12.牡蠣とちぢみほうれん草の味噌クリーミーパングラタン 13.ちぢみほうれん草のマカロン 14.佐渡産、烏賊の一夜干し入りライスコロッケ“アランチーニ” 15.ルレクチェとナタデココのヴェリーヌ 16.サーモンとチーズの芋餅、バジリック風味