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vol.58(2013年8月31日発行)
発行日 平成 25年 25年 8月 31日 31日 特定非営利活動法人イマジン 〒427427-0022 静岡県島田市本通二丁目4 静岡県島田市本通二丁目4-20 Tel 05470547-3434-3370 Fax 05470547-3434-3371 イマジン通信 Vol. Vol.58 暑さが教えてくれたこと 暑い夏が来ました。スコールのような雨が降ったかと思うと映画でしか見たことのないような雷がゴロゴロと轟 き、ビカビカと稲光を放つような日もありました。毎日、支援のことを考え、天気を気にしながら利用者の笑顔や 笑い声に励まされ、疲れた体に力をもらってヘルパーとして、世話人として、支援スタッフとして多くの職員が支 援をさせていただいています。 しかし、暑いのは利用者も同じです。ある統合失調症の男性にヘルパーとしてお食事と服薬の支援に行かせてい ただいています。昔ながらの日本家屋といったお宅にお住まいで網戸にしておくと涼しい風が入ってきます。大き な通りから少し入った場所にあり、静かで虫の声だけが聞こえてくるようなところにお住まいです。この男性は、 対人恐怖症(自称)があり「窓を開けておくと心配」だと全ての窓や入口を締め切って施錠をしてしまいます。私 たちが訪問すると明るい声で「は~い。今開けま~す。」と玄関まで出てきてくれますが、汗びっしょりです。対 人恐怖症だから・・ということもありますが、周りが気になる方、自分がどのように見られているかが心配な方、 そして、周りの人を笑わせたい・楽しませたいというサービス精神というか気づかいをされる方だからこそ私たち が訪問すると明るく笑顔で対応してくれます。人を前にして緊張しているのがよく分かります。汗がタラタラと額 から流れます。不安と気づかいが入り混じって楽しい話をたくさんしてくれます。 安定剤などのお薬を飲んでいる人は副作用として喉が渇きます。普段から緊張をほぐすために水分をたくさん取 り水中毒の傾向もあります。それに加えて、この季節のこの陽気で締め切った室内。暑いに決まっています。でも 窓が開けられない。暑いけど不安。「夏の暑さが辛いのは外を歩いている人だけではないなぁ」と実感します。 私たちは、この男性が大好きで支援に入るヘルパー誰しもが笑顔になれます。ですから、この蒸し暑い室内で熱 中症にでもならないか?と心配で、ヘルパーがいる間だけでも窓を開けようと提案すると「この家は虫がすごいん です。蚊に刺されてしょうがない!」ともっともなご意見。蚊に刺されたエピソードを聞かせていただき、涙を流 して笑わせてもらいました。 私たちは、季節を感じて支援をさせていただいています。それは、利用者も同じように感じる世界で生活してい るということだと思います。多くの利用者が移動は歩きや自転車が多く、日差しや雨、風を肌で感じることが多い ことでしょう。室内でも自分で思うようにエアコンを使ったり、着るもので調整をしたりすることが苦手な方が多 いと思います。支援を通して、障害を持って生きる人と同じような体験をさせていただいています。 私たちは『支援』と頭で考えることが多いですが、これらの体験や体感したことから考えられる支援者になりた いとこの男性と笑いながら感じました。(担当 澤島) 色トリドリの来訪者たち♪ ついつい雨やどりには、毎日ショートステイの方が訪れます。とてもたくさんの方にご利用して頂いています。 日々、違う顔がついつい雨やどりにお泊りに来ていますが、入居者さんは少しずつショートステイの友達に刺激 を受け、同じ空間で一緒に過ごすことの楽しさを感じ、時には我慢などをしながらも日々を過ごしています。 ショートステイの方は、入居者の顔ぶれに慣れてくると、話しかける方や一緒に遊ぶ方なども多く、ついつい雨 やどりでのお泊りを楽しんでいる様子をよく目にします。入居されている方には、子供が苦手、大きい声が嫌い、 落ち着かない子が気になる、刺激を受けやすいなど『苦手』を持っている方たちがたくさんいます。そのため、 ショートステイの方を受け入れる時、支援者は“今日一日をどう安全に楽しく過ごすか?”を日々考えながら支援 させて頂いています。例えば、食事の時に別のテーブルで食べていただき利用者同士の距離をとったり、時間をズ ラして接触を避けるなど…利用者の方の特徴や癖などを考え、あらゆる場面で細かな配慮をしながら支援させて頂 いています。その中で出てくる反省や課題、「なんでなんだろう…」という事を、入居されている方だけではなく ショートステイに来られた方についても考える職員が増え、支援者同士で「この子は○○が好きだよ。」「○○は 苦手だよ。」と声を掛け合う場面も増えてきました。 私自身、最近感じることは、“今まで出来なかったことが出来るようになった利用者さんの姿”をたくさん見か けるようになったと思います。うがいができるようになった。我慢できるようになった。以前はご飯に集中できな かったのに今ではパクパクとスムーズに食事をとるようになった。一人で就寝できるようになった。ほんの小さな 事でも、自分の力でできるようになっている『成長する姿』を見て、そこに関わることが出来る喜び、嬉しさを、 日々感じています。同じ支援を継続して繰り返しすることは難しいですが、少しずつでもできる可能性を見つけ、 支援をしていきたいと思います。ついつい雨やどりに来て、楽しいだけではなく、生活の場として、成長の場とし て支援を提供できたらと思っています。(担当 天野) イマジン通信 ついつい雨やどりの生活 ㉒ 暑い暑い夏が始まりましたが、ついつい雨やどりの皆さんは大きく体調を崩す事も無く、元気に生活していま す。休みの日にはプールや買い物、映画などに出かけ、楽しく充実した余暇を過ごすことで何とか日中活動を休む 事も無く、食事・睡眠共に安定した、驚くほど変わらない生活をされています。そんな皆さんに元気を貰いなが ら、職員も暑さに(何とか)負けず、支援をさせてもらっています。 入居者の皆さんは変わらず生活されていますが、最近のついつい雨やどりには4名の新しい職員を迎えました。当 たり前の事ですが、職員との出会いと別れは付き物です。と言っても別れがあった訳ではないのですが、充実した より良い支援のため、また、支援者を増やしていく目的で職員の増員を行いました。『安定した支援の提供』を継 続していくことを目指すには、支援者の増員は欠かせない部分です。 なぜか様々な経歴を持つ未経験の方が多く来てくださるイマジンでは、『新人教育』が大きな課題になっていま す。支援を行うためには、仕事内容や作業だけを教えれば良いのではありません。支援を行うためには、利用者さ んの事、障害の事、制度の事…など、知ってもらいたい事が沢山あります。また、相手への伝え方、思いの汲み取 り方、状況判断や優先順位の判断の仕方、集団対応の方法…など、様々な『知識』と『技』を習得してもらいたい と思っています。しかし、後者の方は実践の現場でしか学ぶ事ができません。実際に利用者さんの前に立たせてい ただき、ご本人を見て、先輩の関わり方を見て、そして実際に関わることで身につけるしかないのです。そして、 何より、『学ぶ意識』が重要になります。「分からない」「知りたい」「何でだろう」…。そんな思いを常に持 ち、学ぼうとする意識を持って仕事に取り組まなければ、何も得ることが無く、その日その場をこなすだけの職員 になってしまいます。 最近イマジンでは、少しでも多くの『知識』と『技』を身に付け『安定した支援』を提供できる職員になっても らう為、現場で学べる職員体制作りを考えるようになりました。先輩職員に付く同行研修を増やすだけでなく、独 り立ちした後も出来る限り先輩職員をフォローに付け、「なぜ」「どうして」を解説したり、実際に対応している 場面を見て評価・解説をする。そして先輩たちは、どんな職員になってもらいたいかの「目標」を持って指導にあ たるようにしています。先程も言った様に、イマジンに来てくれる多くの方が未経験者です。そして、様々な経歴 を持ち、年齢も性格も人生経験も一人ひとり違います。そんな個性あふれる新人職員さんたちが支援者として成長 するためには、利用者さんと同じ様に個々に合った「教育計画」を考え、付き添っていかなければならないと考え ています。 しかし、現状はうまくいかないことの方が多く、ついついメゲテしまいそうになります。支援を通して理解して いるつもりでも、やはり相手に伝えることは難しく、同じように気づき、同じように感じ、同じようにできるよう になることは本当に本当に難しいことです。誰もが自分を持っています。そんな時、いつもの如く「だからか~」 と気づかせてくれるのが入居者の皆さんです。共感したとき、その思いに気づいたとき、その言葉をかけた時に何 とも言えない“笑顔”を見せてくれます。そして穏やかに生活される姿を見せてくれます。誰でも分かりあえた時 や認められた時は満たされた気持ちになります。難しいことだから尚更ですよね。 利用者さんが居なければイマジンは成り立ちませんが、支援を提供してくれる職員・仲間も不可欠です。出来る 限り長く、そしてやり甲斐を持って勤務してもらうために、働きやすい環境を作る事も大切にしていきます。多く の“笑顔”を交わせるように共感と認め合える仲間になりたいと感じています。ついつい雨やどりが始まって6回目 の夏を迎え、そんな事を考えながら悶々と勤務表作りをしています。(担当 二宮) 買い物と外食 風のこえでは、先月グループに分かれてアピタにおやつを買いに行く時間を設けました。お家の方が「お小遣い いくら持ってくの?」と聞くと「1,000円」と答えていたKくんは、スーパーでチョコビーを買っていました。ま た、ミスドでトングとトレーを持ってどれにしようかなとドーナッツを選んでいたTさんとRさんは、「美味しい よ」と嬉しそうでした。銀座コージでマンゴープリンを買ったMさんは、目を丸くしてニコニコで食べていました が、マンゴープリンは初めてだったそうです。それから、喫茶コーナーでアイスコーヒーを飲んでちょっと大人の 気分を味わったKくんなど、皆さんそれぞれ初体験があったり、家では見せない姿があったりしています。また、 時間を作って行ってみたいと思いました。 今月は、昼食を食べにアピタに行きました。最初のグループだったRさんは、朝から ラーメン屋さんの話を盛んにしていました。もちろん注文したのは、ラーメン餃子セット です。Mさんは大好きなチャーハンと餃子セットを、色々迷っていたKくんはカレーライ スを注文しました。食べ始めると友達の食べ物が美味しそうに思えるのか食べたいアピー ルがあり、少しずつお裾分けをすると嬉しそうに食べていました。風のこえに戻ると皆さ んに報告していました。その話を聞いて次に行く人たちは、何にしようかなと楽しみにし ている様子でした。 (担当 鷺坂) イマジン通信 夏の子どもたち 8月に入り暑い日が続いています。夏休みに入り、「この指とまれ」にとっても長い夏休みが始まりました。今ま で放課後の数時間の利用だったのが、毎日9:30~17:00の1日になり、私たち支援員もどうしたら子ども達が1 日飽きずに楽しく過ごしてもらえるかを考えながら日々支援をさせていただいています。 外はとても暑いので、イマジン事務所の駐車場にプールを2つ出して入ったり、近くの島田第三小学校のプールに 入りに行ったりしています。そんな中、ある日駐車場に出したプールに小2の男の子が入って遊びました。その子が プールに入っている様子を見るのが初めてだったので、どの様に遊ぶのだろうと見ていま した。すると、プールには浸からずプールに浮いていたアヒルの家族のおもちゃに話しか け始めました。その子は鳥(特にカルガモ)が大好きなのです。暑い中、自分はプールに入 らず、アヒルさんに水をかけたり、親子を動かして遊んでいました。とても気に入った様 子で、着替えをした後も大事そうにそのアヒルの親子を持ち運び、室内でも遊んでおり、 いつもは静かなその男の子もその日はとても楽しそうにおしゃべ りをしてくれ、とても可愛く嬉しい出来事でした。 また、おやつ作りでホットケーキを作りました。必要な材料を買いに行き、みんなで作 ります。高3と中3のお兄ちゃん2人が中心となり作ってくれました。その2人が上手に卵 を割り入れる姿を見て、周りにいた職員は全員感動しました。今まで見た事のない姿だっ たので、とても嬉しかったです。 日々過ごしていく中で、様々な嬉しい事がたくさんあります。暑い日が続くので熱中症 には十分気をつけ、子どもたちと職員共々、笑顔で夏休みを過ごせたらと思います。(担当 油井) 今月の世話人のつぶやき(ついつい雨やどり) 朝6時を目処についつい雨やどりの1日が始まります。1日のスタートを気持ちよく迎えられ、元気に日中活動 先へと向かってもらうために『どんな様子で起床するのかな?』『どんな声をかけたら良いのか?』などのことを 考えながら、入居者さんの居室に入室をさせてもらい、支援を行います。入居者さんの様子はその日その日で違い があります。世話人が相手の様子を汲み取って関われた時はスムーズにニコニコと・・何かが違ってしまうとグズ グズになってしまいます。日中先から帰宅した時は、日中の様子報告や入居者さんの様子を確認して『今日はこん なイメージで支援をしてみよう』『今日のポイントはここかな?』など考えて支援を行います。入居者さんの障害 特性や特徴は変わらないので、入居者さんの様子がその日その日で違っても朝同様に世話人の関わりがキーポイン トになります。 ついつい雨やどりは入居者さんの生活の場です。入居者のみなさんが生活しやすく、心から笑って過ごせるよう に、私たち世話人が入居者さん達の姿をイメージしながら支援を行うことが大切で、そのイメージをより多く・具 体的に持つためにはたくさん関わりを持つことであったり、世話人間での情報共有が必要です。 当たり前ですが、人同士の付き合いです。相性もありますが、どの世話人が支援を行っても入居者さん達が安心 して生活ができることが理想です。 世話人が理想の関わりが出来たときに、入居者さん達にとって本当の『家』となれるのかなぁ・・と思っていま す。入居者さん達に『ついつい』ではなく『家』と呼んでもらえるように、今後もがんばっていきたいと思いま す。(担当 杉崎) イマジンツアー イマジンツアー第1弾!!(七夕祭り・居酒屋)が、8/3(土)に予定通り実施されました。今回 の参加者は、男女合わせて14名。職員2名とボランティアさん3名が駆けつけてくれ、賑や かな時間となりました。 沢山飲みたい方・雰囲気を味わいたい方・仲間と楽しく時間を過ごしたい方と、思いは様々 です。ビール、カクテル、サワーと各々自分の好きなお酒を注文して店内に響き渡るような大 きな声で「乾杯!」。仲間同士で色々なお酒にチャレンジしていました。 昨年度は、飲み足りない!食べ足りない!予算が足りない!居酒屋デイになってしまっ たので、今回は飲み放題とお料理で予約を入れておきました。おかげで、みんな心置きな く飲むことができました。 まだまだ若く、飲みに行く経験も少ないので、急ピッチで飲み過ぎ酔ってしまたり、陽 気になって皆を笑わせてくれる人など、普段は見れない一面を沢山見せてくれました。 とても楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいました。来年は、もう少し成長した飲 みっぷりを見たいものです。(担当 鈴木) イマジン通信 平成25 平成25年度 25年度 正会員の募集をしています! 日ごろからイマジンの活動にご理解、ご協力をいただきありがとうございます。NPO法人にとって正会員は必要不可欠な存 在です。本当にありがとうございます。 平成25年度の正会員の募集をしています。年会費の受付は常時行なっています。新規の会員も継続の会員も大歓迎です。年 会費はイマジンまでお持ちになっても、下記口座まで振り込まれても結構です。また、イマジンのサービスを利用されている方 は引き落としも可能ですのでお申し付けください。イマジンの活動に引き続きご協力・ご支援をお願い致します。 ☆青島大治郎 ☆竹中智厚 ☆萬年崇則 ☆朝田啓野 ☆田中まり子 ☆山河勇治 ☆天野恭子 ☆長倉 保 ☆横山登喜雄 ☆大鐘 富 ☆野崎 博 ☆岡本佳和 ☆橋ヶ谷正彦 ☆斎藤正浩 ☆彦坂和弘 ☆齋藤 亨 ☆松浦正幸 【年会費】正会員 5,000円 5,000円 ・賛助会員( ・賛助会員(個人) 個人) 1,000円 1,000円 ・賛助会員( ・賛助会員(団体) 団体) 20,000円 20,000円 【振込先】 静岡銀行 島田支店 普通 0606771 特定非営利活動法人イマジン 理事長 澤島直通 ◆ 平成25年度の正会員募集中です。ご協力お願いします。 ◆ 青島由美子 ◆ 小澤和晃 そろそろ雨やどり世話人 ヘルパー ついつい雨やどり世話人 ◆ 大塚峻也 ◆ 望月夫慈子 風のこえ支援スタッフ いよいよ雨やどり世話人 ◆ 熊切美代 この指とまれ支援スタッフ 看護師 ◆ 矢部朱実 ついつい雨やどり世話人 ◆ 深澤純友 風のこえ支援スタッフ ついつい雨やどり世話人 ◆ 新しい職員が増えました♪ ◆ この指とまれ支援スタッフ 支援の充実を目指し、利用者・支援者共に“笑顔”にな るよう頑張ります。ご指導の程、よろしくお願いします。 ◇◆ ふれあい広場に出店のお知らせ ◆◇ 島田市社会福祉協議会主催でプラザおおるりにて実施される『ふれあい広場』にイマジン自慢の“手羽先”で出 店しま~す!皆さん、ぜひぜひお越しください♪(担当 平口) 日時 場所 10/6(日) 10時~12時 プラザ おおるり(島田市) ◇◆ 障害者作品展のお知らせ ◆◇ ふれあいサロンの活動として『障害者作品展』を開催します。昨年度「見にいけなかった~」という皆さんは是 非、周りの皆さんをお気軽にお誘いあわせの上お越しいただきたいと思います♪(担当 塚本) 日時 場所 8/17(土) ~ 30(金) 平日 9時~20時 日曜 10時~19時 オカダ文具 2Fギャラリー(島田市本通3丁目 静岡銀行前) 【 連絡先 】 特定非営利活動法人 イマジン 障害者支援センターイマジン 初倉事務所 (ついつい雨やどり隣) 〒427-0022 静岡県島田市本通二丁目4-20 TEL 0547-34-3370 FAX 0547-34-3371 e-mail [email protected] http://www3.tokai.or.jp/imagine/ 〒427-0113 静岡県島田市湯日1-1 TEL / FAX 0547-30-4117 e-mail [email protected]