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富山大学大学院について 多様な大学院入試制度
富山大学大学院について 富山大学は,旧富山大学・富山医科薬科大学・高岡短期大学の旧国立三大学の統合により,平成17年10月に理・工・医・薬の理系 四学部を始めとして計八学部を擁する総合大学に生まれ変わりました。統合後,旧理工・医・薬の大学院三研究科の重点大学院化が認 められ,平成18年4月からは各教員が理工学及び医学薬学の二研究部に所属しながら,理工学・医学薬学・生命融合科学の三教育部の 大学院生教育に当たっています。また,それと同時に総合研究棟及び理学部校舎の新築/改修も進められた結果,理工学研究部は先端 的な教育・研究環境(右頁参照)を有するに至り,大学院としての面目を一新しました。地球科学専攻はこの理工学研究部に属し,理 工学教育部の修士・博士課程の学生の教育に邁進しています。 多様な大学院入試制度 本専攻では,地球科学に対する熱意と探究心に富む多様な人材を受け入れるべく,次のような学生選抜制度を修士課程・博士課程そ れぞれで設けています。 修 士 課 程 【定 員 10名 】 ☆ 自己推薦特別選抜 ・募集人員: 4名* ・募集時期: 6月下旬* ・試験期日: 7月中旬* 注1) 所定の用紙に,得意科目や学問以外で得意な事・入学後の学習や研究に対する 抱負等を含む自己推薦文を,1,000字以内にまとめて自筆で記入して下さい。 ・選抜方法: 入学者の選抜は,成績証明書・自己推薦書注1)および面接の結果を総合して行います。自己推薦書は,学習意 欲・積極性や知的好奇心等を,また面接では,志望動機や将来の目標・意欲・熱意等を評価の対象とします。 ☆ GPA注2)特別選抜 ・募集人員: 3名* 注2) 本選抜では,成績証明書を基に次の数値を算定して使用します。 ・募集時期: 7月中旬* 累積GPA=(秀の総単位数×4+優の総単位数×3+良の総単位数×2+ ・試験期日: 8月末∼9月初め* 可の総単位数×1)/不可と放棄単位を含む総履修登録単位数 ・選抜方法: 出願資格を充たし,かつ,累積GPA(注2参照)が2.4*以上の応募者に対して,成績証明書および口述試験の 結果を総合して行います。筆記試験は課しません。 ☆ 一般選抜 ・募集人員: 3名* ・募集時期: 7月下旬* ・試験期日: 8月末∼9月初め* ・選抜方法: 入学者の選抜は,学力検査(筆記及び口述試験)と成績証明書を総合して行います。 *を付した項目は,募集年度によって変更されます。応募に際しては,必ず当該年度の募集要項を参照して下さい。 博士課程 注3)本専攻の教員は,博士課程においては新エネルギー(地質系)及び地球生命環境科学(地物系)の二つに分かれて所属しています。 ・募集人員注3): 新エネルギー科学専攻(最大5名),地球生命環境科学専攻(最大5名) ・募集時期: 7月下旬* ・試験期日: 8月末∼9月初め* ・選抜方法: 入学者の選抜は,筆記試験(英語),口述試験,面接及び書類審査の結果を総合して行います。 1 研究設備・環境 理学部の校舎は平成17年度末に全面 改修が終了し,素晴らしい校舎に生まれ 変わりました。各講義室には空調設備な らびにAV機器が装備され,DVDやビデ オなどを用いた視聴覚教育が実施出来る ようになっています。また,講義の合間 の休憩や学生同士の会合などのために, リフレッシュルームやミーティングルー ムが各階に配置されています。 理学部校舎と総合研究棟(背後に立山連峰を望む) リフレッシュルーム 教育研究設備の充実のために,理学部校舎と隣接して総合研究棟が 新築され,地球科学科は4Fフロアの全スペースを実験室として使用し ています。低温実験室,磁気シールドルーム,クリーンルーム,海底 情報処理室,地球観測情報処理室などがあります。学生は,卒業研究 や修士/博士研究,専門科目の実験や実習などで,これらの最新設備を 活用しています。 地球観測情報処理システム X線マイクロアナライザー 低温実験室 磁気シールド実験室 総合研究棟 クリエーションルームでのゼミ風景 2 海底から宇宙まで ー 『富山モデル』で地球科学のフロンティアを拓く 富 山 湾 の最 深 部 から北 アルプスの主 峰 「立 山 (標 高 3015m)」までの比高は,5000m弱に達します(右図参 照)。東に急峻な立山連峰を擁する堆積盆である富山は, ユーラシア大陸からの季節風が強まる冬季に,所謂「三八豪 雪」や記憶に新しい平成18年豪雪などを経験して来まし た。また,夏季には北アルプスからの吹き降ろしによる フェーン現象が発生し,40℃近い異常昇温を平野部にもた らします。これらの自然災害については,本専攻の雪氷学・ 気象学の教員によって精力的な研究が続けられています。 立山連峰 雪氷の物理・降積雪観測 標高差約3000mを60km足らずの距離で一気に流れ下る 世界有数の急流「常願寺川」を始めとする多数の河川が流れ 込む「富山湾」は,学術的価値が極めて高い海でもありま す。陸域近くまで迫り来る深海底,そこに眠るガスハイド レート,また,河川からの豊富なミネラルの供給と能登半島 により半ば閉鎖された地勢が幸いし,豊かな海洋生物相を育 んでいます。研究者によっては,富山湾を北米カリフォルニ ア州のMonterey Bayになぞらえる人もいます。さらに,富 山湾の北には,海洋大循環(深層水循環)のミニチュアモデ ルと称される「日本海」が広がっています。 こうした高山と深海底以外にも,新潟−神戸歪集中帯の中 央に位置する活動度A級の跡津川断層や,かつて亜鉛・鉛で は日本一の産出量を誇った神岡鉱山など,富山と関連した地 球科学的にも興味深い自然の存在には枚挙に暇がありませ ん。神岡鉱山が,地球外起源ニュートリノの巨大探知機であ るカミオカンデ/スーパーカミオカンデ,下部マントル起源 の地球ニュートリノを捉えるカムランド,といった最先端物 理学/地球物理学のメッカに生まれ変わった事をご存知の方 も多い事でしょう。 この様に「富山」は,地球科学的諸問題が一杯詰まった 「箱庭」と考える事ができます。この地で大学院での研究を 始め,各々の分野であなた自身の「富山モデル」を作る事が できれば,富山から世界を論じる事が可能になるでしょう。 それをこれから私達と一緒に始めてみませんか? Think globally, act locally! 3 マグマの起源・活火山調査 富山大学 ガスハイドレート 資源・エネルギー *2 環日本海 GPS・リモートセンシング *1 活断層調査・地質災害研究 跡津川断層 異常気象メカニズム・大気観測 フェーン現象 恐竜化石 日本列島形成史・古生物学 富山湾 考古遺跡探査・地磁気変動の研究 海洋底地質・地球物理観測 深い海 *1: http://www.afrl.af.mil/images/pictures/gps.jpg *2: http://geology.usgs.gov/connections/mms/joint_projects/methane.htm 4 酒井英男 教授 田中るみ 助手 水素同位体科学 研究センター 竹内 章 教授 藤 浩明 准教授 青木一真 准教授 理学部校舎 氏家 治 教授 立山連峰 Q. 博士課程ってどんなところ? P R O F I L E 大阪府出身。地球生命環境科学 専攻・酒井研究室に所属。物理 探査法を用い た考古遺跡の研 究を行っている。 私は資源開発や地盤調査に利用されている物理探査法を用いた 研究を行っています。具体的には,地中レーダ探査を使用して, 古墳など考古遺跡を対象とした非破壊調査法の開発をテーマとし ています。研究の多くは国内の遺跡で行いますが,中央アジアの シルクロードに関連する遺跡や,モンゴルのチンギス=ハンの宮 殿跡等,海外の遺跡も対象としています。そのため,1∼2ヶ月 の長期にわたる海外調査に参加することもあります。 博士後期課程の学生はもう研究者の一員です。講義も多くあり ません。そのため一日の殆どの時間は自分の研究を行います。研 究は自ら課題を設定し,自発的に進めていかなくてはなりません。 その過程において,指導教員の先生はもちろん,他分野の先生方 にも,研究について相談しご指導,アドバイスを頂きます。独り よがりな研究では良い成果を挙げることは出来ません。また,成 果を論文として公表したり,国内外の学会で発表することも重要 となってきます。研究がうまくいかず,落胆することもあります が,自分が研究の最前線で挑戦していることを思えば,十分やり がいを感じることが出来ます。 最終的には,自分の研究を博士論文としてまとめ提出します。 数回の審査を受けた後,「合格」と判定されれば博士号が授与さ れます。 将来は研究者になりたい,身につけた高度専門的な知識を生か して社会に貢献したい,と考えている方,その熱意が大きければ 大きいほど充実した大学院生活を送ることが出来ると思います。