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これからのコミュニティヘルスケアリーダーを目指して
これからのコミュニティヘルスケアリーダーを目指して 山本 亮 私は、一般社団法人 medical studio(http://medical-studio.jp/)が主催する「コミュニテ ィ・ヘルスケア・リーダーシップ学科」を受講しました。本研修では、 「ヘルスケア」を生 きることへの知恵とその実践のためのシステムと考え、新たなヘルスケア・システムを構 想・構築できるリーダー養成が行われています。 「ヘルスケア」を、医学的支援による健康管理 だけではなく、社会システムとしての健康の保障、 また、住民どうしの助け合い、支えあいによる健 康の保全を含む概念として一から学び直しまし た。 本研修では講師が答えを与えてくれるような 研修ではなく、参加者同士で答えがない問題を 【Day1】ファシリテーションスキルについて学 んでいる様子 考えるという点において自分自身との葛藤も多 くありました。しかし、これらの研修を通して画一的な視点を捨て、①批判的思考②複眼 的視角③メタ視点といった考える力を習得することが出来たような気がしています。また、 リーダーは常に新しいことを起こし、引出しを多く持ち、自分の型を固めず、状態に応じ て考えて行動することに気付かされました。 特に夜塾では、医療機関の院長等をされてきた方から経営者としての視点やリーダーと してのマネジメントスキル等をより具体的にお 話し頂くことが出来、本の知識では身につけられ ないことを多く学べました。 本研修では、各自マイプロジェクトを企画しま した。私のプロジェクトは、 『インフォーマルサ ービスの創生』としました。 これから医療介護は大きな変革が求められ る時代になっており、2017 年には介護保険制 度改正により要支援者がデイサービスやヘル 【Day3】人を動機づけるヘルスケアビジョンの つくり方について学んでいる様子 パーを利用できなくなるなど非常に厳しい状 況になると言われています。これらを解決するためには公的保険制度だけに頼るのではな く、地域のボランティアや民間サービス等のインフォーマルサービスにより地域を支えて いくことが必要と考え、このプロジェクト名としました。このプロジェクトに対しても、 参加者同士で意見をぶつけ合いブラッシュアップを行い、最終日には参加者以外の方も招 き発表を行いました。 今後、医療や介護を必要としている住民をサポート していくためには、一つの医療機関、一つの介護機関、 一つの組織やチームだけでは決して出来ません。横断 的、縦断的に多種多様な組織・専門職がつながり、地 域住民(患者)を中心としたチームの和を広げていき、 広く・深く地域住民をサポートできる体制を構築する ことが必要であると考えています。 【Day7】マイプロジェクトについて発表 これらの体制を構築するために、 医療介護従事者 (福岡市スタートアップカフェ) や地域住民をつなぐコーディネイター(リーダー)と、それらについて共に考えることが できるような対話できる場(コミュニティ)が求められていると思います。本研修を通し て習得した知識や考え方を活かし、これからの地域(社会)を創り上げることが出来るよ うに行動していきたいです。 山本 亮(やまもと りょう) 県立長崎シーボルト大学看護栄養学部栄養腱学科を卒業 し、管理栄養士を取得。長崎県立大学大学院人間健康科学 研究科へ進学し、修士(栄養学)取得する。 株式会社くまもと健康支援研究所に入社後、医療生活産業 室にて主にヘルスケアサービス創出を担当している。